JPWO2007023821A1 - 制振材用エマルション - Google Patents
制振材用エマルション Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2007023821A1 JPWO2007023821A1 JP2007532136A JP2007532136A JPWO2007023821A1 JP WO2007023821 A1 JPWO2007023821 A1 JP WO2007023821A1 JP 2007532136 A JP2007532136 A JP 2007532136A JP 2007532136 A JP2007532136 A JP 2007532136A JP WO2007023821 A1 JPWO2007023821 A1 JP WO2007023821A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- emulsion
- vibration damping
- damping material
- parts
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F265/00—Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00
- C08F265/04—Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00 on to polymers of esters
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
- C09K3/00—Materials not provided for elsewhere
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2/00—Processes of polymerisation
- C08F2/12—Polymerisation in non-solvents
- C08F2/16—Aqueous medium
- C08F2/22—Emulsion polymerisation
- C08F2/24—Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents
- C08F2/26—Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents anionic
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F265/00—Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00
- C08F265/04—Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00 on to polymers of esters
- C08F265/06—Polymerisation of acrylate or methacrylate esters on to polymers thereof
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L51/00—Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L51/003—Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to macromolecular compounds obtained by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D151/00—Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers
- C09D151/003—Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers grafted on to macromolecular compounds obtained by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F15/00—Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
- F16F15/02—Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
Abstract
Description
なお、本発明の制振材用エマルションは、特に水系塗布型制振材に好適に用いることができるものである。
以下に本発明を詳述する。
このような制振材用エマルション(I)において、アニオン性乳化剤の使用量としては、エマルション(i)の製造に使用される単量体成分の総量100重量部に対し、1.0重量部以上であることが適当である。1.0重量部未満であると、優れた乾燥性を発揮することができず、また、顔料と混合した際の顔料混和性が充分とはならないおそれがあり、各種構造体の制振材に有用なものとすることができないおそれがある。好ましくは1.5重量部以上であり、より好ましくは2.0重量部以上である。
このように、制振材用エマルションが、アニオン性乳化剤を用いて製造されたエマルションに加えて、更に特定のアニオン性乳化剤を特定量含むものであると、本発明の制振材用エマルションの作用効果がより効果的に発揮されることになる。
制振材用エマルションのアニオン性乳化剤の含有量は、好ましくは3.0重量部以上であり、より好ましくは4.0重量部以上である。また、経済性を考慮すると、6.0重量部以下であることが好適である。
(フリーのアニオン性乳化剤の定量方法)
制振材用エマルション(I)15gにメタノール150mlを添加・撹拌した後、その混合液を超高速遠心分離器により、室温にて8万rpm×20分間で遠心分離する。制振材用エマルション(I)が上層(上澄み液)/下層(樹脂沈降層)に分離していることを確認したら、上層の上澄み液をできるだけ充分に採取し、110℃×2時間で乾燥させて残分の質量を測定する。上澄み液(透明)に溶解している成分は乳化剤と推測されるため、その残分の質量より乳化剤含有量が定量できる。
上記アニオン性乳化剤の好ましい使用範囲としては、2%以上、より好ましくは2.5%以上である。
上記アニオン性乳化剤の特に好適な化合物としては、例えば、ニューコール723SF(EOモル数=23)(日本乳化剤社製);ラテムルE−118B(EOモル数=20)、ラテムルE−150(EOモル数=50)、ペレックスSS−H(アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム)(いずれも商品名、花王社製)、ニューコール707SF、ニューコール707SF(EOモル数=7;日本乳化剤社製)、ニューコール714SF(EOモル数=14;日本乳化剤社製)、ハイテノールNF−08(EOモル数=8;第一工業製薬社製)が挙げられる。
スルホコハク酸塩型反応性アニオン系界面活性剤の市販品としては、ラテムルS−120、S−120A、S−180及びS−180A(いずれも商品名、花王社製)、エレミノールJS−2(商品名、三洋化成社製)等が挙げられる。アルケニルコハク酸塩型反応性アニオン系界面活性剤の市販品としては、ラテムルASK(商品名、花王社製)等が挙げられる。
炭素数3〜5の脂肪族不飽和カルボン酸のスルホアルキル(炭素数1〜4)エステル塩型界面活性剤、例えば、2−スルホエチル(メタ)アクリレートナトリウム塩、3−スルホプロピル(メタ)アクリレートアンモニウム塩等の(メタ)アクリル酸スルホアルキルエステル塩型界面活性剤;スルホプロピルマレイン酸アルキルエステルナトリウム塩、スルホプロピルマレイン酸ポリオキシエチレンアルキルエステルアンモニウム塩、スルホエチルフマル酸ポリオキシエチレンアルキルエステルアンモニウム塩等の脂肪族不飽和ジカルボン酸アルキルスルホアルキルジエステル塩型界面活性剤。
このようなアクリル共重合体としては、通常、媒体中に分散された形態で存在する。すなわち、上記エマルション(i)は、媒体と、媒体中に分散されたアクリル共重合体とを有するものであることが好適である。媒体としては、水性媒体であることが好ましく、例えば、水や、水と混じりあう溶媒と水との混合溶媒等が挙げられる。中でも、本発明の制振材用エマルション(I)を含む塗料を塗布する際の安全性や環境への影響を考慮すると、水が好適である。
なお、2種以上のアクリル共重合体を使用する場合、これらは、例えば、重量平均分子量やガラス転移温度、SP値(溶解度係数)、使用される単量体の種類、単量体の使用割合等の各種物性のうちいずれかにおいて異なるものであればよい。
上記その他の単量体の含有割合としては、例えば、全単量体成分100質量%に対し、70質量%以下であることが好ましく、より好ましくは50質量%以下である。
なお、アクリル共重合体のTgとしては、既に得られている知見に基づいて決定されてもよいし、単量体成分の種類や使用割合によって制御されてもよいが、理論上は、以下の計算式より算出され得る。
なお、重量平均分子量は、例えば、以下の測定条件下で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により求めることができる。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GELG5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定する。
上記重量平均分子量の差として、具体的には、4000以上であることが好ましい。より好ましくは1万以上である。また、20万以下であることが好適である。
なお、平均粒径(平均粒子径)としては、例えば、エマルションを蒸留水で希釈し充分に攪拌混合した後、ガラスセルに約10ml採取し、これを動的光散乱光度計DLS−700(大塚電子社製)で測定することにより求めることができる。
なお、粘度は、B型回転粘度計を用いて、25℃、20rpmの条件下で測定することができる。
ここで、「コア−シェル複合構造」とは、アクリル共重合体からなるコア部と、該コア部を形成するアクリル共重合体とは異なるアクリル共重合体からなるシェル部とを有し、これら2種のアクリル共重合体が完全には相溶せずに不均質に形成される構造を意味する。このようなコア−シェル複合構造においては、コア部の表面がシェル部によって被覆された形態であることが好ましい。この場合、コア部の表面は、シェル部によって完全に被覆されていることが好適であるが、完全に被覆されていなくてもよく、例えば、網目状に被覆されている形態や、所々においてコア部が露出している形態であってもよい。
また「均質構造」とは、1種のアクリル共重合体から形成される構造、又は、2種以上のアクリル共重合体を用いる場合には、これらが完全に相溶して得られる構造を意味する。
更に「2種以上のエマルションからなる混合構造」とは、2種以上のアクリル共重合体から、それぞれ形成される2種以上のエマルションが混合されて形成される構造を意味する。
上記均質構造を有するエマルション(i)としては、通常の乳化重合法を用いて1段重合することにより得ることができる。具体的には、界面活性剤及び/又は保護コロイドの存在下、水性媒体中で単量体成分を乳化重合させることにより得ることが好ましい。
上記混合構造を有するエマルション(i)としては、2種以上のエマルションをそれぞれ通常の乳化重合法を用いて1段重合して得た後、これらを混合することにより得ることができる。具体的には、それぞれ、界面活性剤及び/又は保護コロイドの存在下、水性媒体中で単量体成分を乳化重合させることにより2種以上のエマルションを得た後、これらを混合することにより得ることが好ましい。なお、2種以上のエマルションの混合は、通常の手法により行えばよい。
上記製造方法において、水性媒体及び単量体成分としては、上述したとおりである。
上記界面活性剤としては、乳化重合に通常使用されるものを用いればよく、特に限定されないが、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤、これらの反応性界面活性剤等の1種又は2種以上を使用することが好適である。
上記ノニオン系界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ソルビタン脂肪族エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル;グリセロールのモノラウレート等の脂肪族モノグリセライド;ポリオキシエチレンオキシプロピレン共重合体;エチレンオキサイドと脂肪族アミン、アミド又は酸との縮合生成物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記カチオン系界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、エステル型ジアルキルアンモニウム塩、アミド型ジアルキルアンモニウム塩、ジアルキルイミダゾリニウム塩等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記高分子界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール及びその変性物;(メタ)アクリル酸系水溶性高分子;ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸系水溶性高分子;ヒドロキシプロピル(メタ)アクリル酸系水溶性高分子;ポリビニルピロリドン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記界面活性剤の使用量としては、用いる界面活性剤の種類や単量体成分の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、アクリル共重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、0.3〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは、0.5〜5重量部である。
上記保護コロイドの使用量としては、使用条件等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、アクリル共重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、5重量部以下であることが好ましく、より好ましくは3重量部以下である。
上記重合開始剤の使用量としては特に限定されず、重合開始剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、アクリル共重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、0.1〜2重量部であることが好ましく、より好ましくは、0.2〜1重量部である。
上記還元剤の使用量としては特に限定されず、例えば、アクリル共重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、0.05〜1重量部であることが好ましい。
上記連鎖移動剤の使用量としては特に限定されず、例えば、アクリル共重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、2重量部以下であることが好ましく、より好ましくは1.0重量部以下である。
また単量体成分や重合開始剤等の添加方法としては特に限定されず、例えば、一括添加法、連続添加法、多段添加法等の方法を適用することができる。また、これらの添加方法を適宜組み合わせてもよい。
ここで、「エマルション(i)の製造工程の終盤」とは、平均粒径が10〜1000nmのエマルションが得られた時点を意味する。好ましくは、20〜500nmのエマルションが得られた時点である。
上記連鎖移動剤としては、例えば、ヘキシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類;四塩化炭素、四臭化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化炭化水素;メルカプト酢酸2−エチルへキシルエステル、メルカプトプロピオン酸2−エチルへキシルエステル、メルカプトピロピオン酸トリデシルエステル等のメルカプトカルボン酸アルキルエステル;メルカプト酢酸メトキシブチルエステル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチルエステル等のメルカプトカルボン酸アルコキシアルキルエステル;オクタン酸2−メルカプトエチルエステル等のカルボン酸メルカプトアルキルエステル;α−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、アニソール、アリルアルコール等の1種又は2種以上が好適である。中でも、へキシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−へキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を用いることが好ましい。
本発明の制振材用エマルションは、必要に応じて他成分とともに、制振材配合物を構成することができるものである。このような本発明の制振材用エマルションを必須とする制振材配合物は、本発明の好ましい実施形態の1つであり、優れた加熱乾燥性と制振性とを発揮し得る水系制振材を形成することができるものである。上記制振材配合物を水系制振材として使用する制振材用エマルションの使用方法もまた、本発明の好ましい形態のひとつである。
上記制振材配合物としては、例えば、制振材配合物の総量100質量%に対し、固形分を40〜90質量%含有してなることが好適であり、より好ましくは、50〜83質量%、更に好ましくは、60〜80質量%である。また、制振材配合物のpHは、7〜11とすることが好ましく、より好ましくは、7〜9である。
上記制振材配合物における制振材用エマルション(I)の配合量としては、例えば、制振材配合物の固形分100質量%に対し、制振材用エマルション(I)の固形分が10〜60質量%となるように設定することが好ましく、より好ましくは、15〜55質量%である。
なお、上記他の成分は、例えば、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、スパイラルミキサー、ニーダー、ディゾルバー等を用いて、上記制振材用エマルション(I)等と混合され得る。
上記溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート等が挙げられる。溶剤の配合量としては、例えば、制振材配合物中の制振材用エマルション(I)の固形分濃度が上述した範囲となるように適宜設定すればよい。
上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、タルク、硫酸バリウム、アルミナ、酸化鉄、酸化チタン、ガラストーク、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、珪藻土、クレー等の無機質の充填剤;ガラスフレーク、マイカ等の鱗片状無機質充填剤;金属酸化物ウィスカー、ガラス繊維等の繊維状無機質充填剤等が挙げられる。無機質充填剤の配合量としては、例えば、制振材用エマルション(I)の固形分100重量部に対し、50〜700重量部とすることが好ましく、より好ましくは、100〜550重量部である。
上記分散剤としては、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等の無機質分散剤及びポリカルボン酸系分散剤等の有機質分散剤が挙げられる。
上記防錆顔料としては、例えば、リン酸金属塩、モリブデン酸金属塩、硼酸金属塩等が挙げられる。
上記消泡剤としては、例えば、シリコン系消泡剤等が挙げられる。
上記発泡剤の配合量としては、例えば、制振材用エマルション(I)100重量部に対し、0.5〜5.0重量部とすることが好ましく、より好ましくは、1.0〜3.0重量部である。
上記無機顔料としては特に限定されず、例えば、上述した無機の着色剤や無機の防錆顔料等の1種又は2種以上を使用することができる。
上記無機顔料の配合量としては、例えば、制振材用エマルション(I)100重量部に対し、50〜700重量部とすることが好ましく、より好ましくは、100〜550重量部である。
上記多価金属化合物の形態は特に限定されず、例えば、粉体、水分散体や乳化分散体等であってよい。中でも、制振材配合物中への分散性が向上することから、水分散体又は乳化分散体の形態で使用することが好ましく、より好ましくは乳化分散体の形態で使用することである。また、多価金属化合物の使用量は、制振材配合物中の固形分100重量部に対して、好ましくは0.05〜5.0重量部であり、より好ましくは0.05〜3.5重量部である。
上記制振材配合物の塗布量は、用途や所望する性能等により適宜設定すればよいが、例えば、乾燥時(後)の塗膜の面重量が1.0〜7.0kg/m2となるようにすることが好ましく、より好ましくは、2.0〜6.0kg/m2である。なお、本発明の制振材配合物を使用することにより、乾燥時に膨張やクラックが生じにくく、しかも垂直面のタレも発生しにくい塗膜を得ることが可能となる。乾燥後の塗膜の面重量が2.0〜6.0kg/m2となるように塗工し、乾燥する制振材配合物の塗工方法もまた、本発明の好ましい実施形態のひとつである。また、上記制振材配合物の塗工方法によって得られた制振材もまた、本発明の好ましい実施形態のひとつである。
上記制振材配合物としては、例えば、制振材配合物の総量100質量%に対し、固形分を40〜90質量%含有してなることが好適であり、より好ましくは、50〜83質量%、更に好ましくは、60〜80質量%である。また、制振材配合物のpHは、7〜11とすることが好ましく、より好ましくは、7〜9である。
上記制振材配合物における制振材用エマルションの配合量としては、例えば、制振材配合物の固形分100質量%に対し、制振材用エマルションの固形分が10〜60質量%となるように設定することが好ましく、より好ましくは、15〜55質量%である。
上記溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート等が挙げられる。溶剤の配合量としては、例えば、制振材配合物中の制振材用エマルションの固形分濃度が上述した範囲となるように適宜設定すればよい。
上記制振材用エマルション又は配合物に架橋剤を混合することにより、樹脂の強靱性が向上し、その結果、高温領域で充分な高制振性が発現する。中でもオキサゾリン化合物を用いることが好ましい。
上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、タルク、硫酸バリウム、アルミナ、酸化鉄、酸化チタン、ガラストーク、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、珪藻土、クレー等の無機質の充填剤;ガラスフレーク、マイカ等の鱗片状無機質充填剤;金属酸化物ウィスカー、ガラス繊維等の繊維状無機質充填剤等が挙げられる。無機質充填剤の配合量としては、例えば、制振材用エマルションの固形分100重量部に対し、50〜700重量部とすることが好ましく、より好ましくは、100〜550重量部である。
上記分散剤としては、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等の無機質分散剤及びポリカルボン酸系分散剤等の有機質分散剤が挙げられる。
上記防錆顔料としては、例えば、リン酸金属塩、モリブデン酸金属塩、硼酸金属塩等が挙げられる。
上記消泡剤としては、例えば、シリコン系消泡剤等が挙げられる。
なお、このような制振材配合物は、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
上記発泡剤の配合量としては、例えば、制振材用エマルション100重量部に対し、0.5〜5.0重量部とすることが好ましく、より好ましくは、1.0〜3.0重量部である。
上記無機顔料としては特に限定されず、例えば、上述した無機の着色剤や無機の防錆顔料等の1種又は2種以上を使用することができる。
上記無機顔料の配合量としては、例えば、制振材用エマルション100重量部に対し、50〜700重量部とすることが好ましく、より好ましくは、100〜550重量部である。
上記多価金属化合物の形態は特に限定されず、例えば、粉体、水分散体や乳化分散体等であってよい。中でも、制振材配合物中への分散性が向上することから、水分散体又は乳化分散体の形態で使用することが好ましく、より好ましくは乳化分散体の形態で使用することである。また、多価金属化合物の使用量は、制振材配合物中の固形分100重量部に対して、好ましくは0.05〜5.0重量部であり、より好ましくは0.05〜3.5重量部である。
下記の実施例等において、重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度(Tg)及び粘度は、上述したようにして求めた。また、フィルム白濁性及びSP値は、以下のようにして求めた。
(フィルム白濁性)
得られたエマルションを100.0mm(長さ)×50.0mm(幅)×2.00mm(高さ)の型枠に流し込み、室温で10分放置後、140℃で焼き付けをして得られた樹脂フィルムの透明度について、目視にて確認した。
以下のSmallの式により求めた。なお、式中、δは、アクリル共重合体のSP値である。Δe1は、アクリル共重合体を構成する単量体各成分の蒸発エネルギーの計算値(kcal/mol)であり、ΣΔe1は、アクリル共重合体を構成する全単量体成分の当該計算値の合計値である。ΔVmは、アクリル共重合体を構成する単量体各成分の分子容の計算値(ml/mol)であり、ΣΔVmは、アクリル共重合体を構成する全単量体成分の当該計算値の合計値である。xは、アクリル共重合体を構成する単量体各成分のモル分布である。
実施例1
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に、脱イオン水(37.7部)を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で攪拌しながら内温を70℃まで昇温した。一方、滴下ロートに、メチルメタクリレート(14.6部)、スチレン(33.6部)、2−エチルヘキシルアクリレート(22.5部)、ブチルアクリレート(25.3部)、アクリル酸(1.0部)、メタクリル酸(3.0部)、予め20%水溶液に調整したアニオン性乳化剤A(ポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩;商品名「ハイテノールNF−08」、第一工業製薬社製)(全単量体成分100部に対して固形分換算で2部)及び脱イオン水(10部)を仕込み、単量体エマルションを作成した。
次に、70℃に調整した重合器に、得られた単量体エマルションを滴下することにより反応を開始し、75℃まで温度を上げた後、内温を75℃に維持しながら単量体エマルションを3時間かけて均一に滴下し、更に同時に5%過硫酸カリウム水溶液(7.0部)及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(17.5部)を3時間かけて均一に滴下することにより、エマルションを形成した。滴下終了後、75℃で1時間反応を続け、各単量体成分を完全に消費させた。その後、25℃まで冷却して25%のアンモニア水を適量添加し、これによりエマルション(1)を得た。得られたエマルションを制振材用エマルションとした。
得られた制振材用エマルションについて、固形分濃度、pH及び粘度を求めた。結果を表1に示す。
エマルション100部に対して更に発泡剤(「エクスパンセルWU642」、日本フィライト社製)1.5部を添加したこと以外は実施例1と同様にして、制振材用エマルションを得た。
この制振材用エマルションについて、実施例1と同様に固形分濃度、pH及び粘度を評価した。結果を表1に示す。
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に、脱イオン水(37.7部)を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で攪拌しながら内温を70℃まで昇温した。一方、滴下ロートに、メチルメタクリレート(14.6部)、スチレン(33.6部)、2−エチルヘキシルアクリレート(22.5部)、ブチルアクリレート(25.3部)、アクリル酸(1.0部)、メタクリル酸(3.0部)、予め20%水溶液に調整したアニオン性乳化剤A(ポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩;商品名「ハイテノールNF−08」、第一工業製薬社製)(全単量体成分100部に対して固形分換算で2部)及び脱イオン水(10部)を仕込み、単量体エマルションを作成した。
次に、70℃に調整した重合器に、得られた単量体エマルションを滴下することにより反応を開始し、75℃まで温度を上げた後、内温を75℃に維持しながら単量体エマルションを3時間かけて均一に滴下し、更に同時に5%過硫酸カリウム水溶液(7.0部)及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(17.5部)を3時間かけて均一に滴下することにより、エマルションを形成した。滴下終了後、75℃で1時間反応を続け、各単量体成分を完全に消費させた。その後、25℃まで冷却して25%のアンモニア水を適量添加し、これによりエマルション(1)を得た。
得られたエマルション(1)に、このエマルション(1)を得るのに使用した全単量体成分100部に対して1部のアニオン性乳化剤B(商品名「ラテムルE−118B」、花王社製)を添加混合することにより、制振材用エマルションを得た。
得られた制振材用エマルションについて、固形分濃度、pH及び粘度を求めた。結果を表1に示す。
単量体成分の組成、アニオン性乳化剤の種類及びその使用量を表1に示す組成にした以外は実施例1と同様にして、制振材用エマルションを得た。
この制振材用エマルションのそれぞれについて、実施例1と同様に固形分濃度、pH及び粘度を評価した。結果を表1に示す。
単量体成分の組成、アニオン性乳化剤の種類及びその使用量の組成を表1に示す組成にしたこと、並びに、エマルション100部に対して更に発泡剤(「エクスパンセルWU642」、日本フィライト社製)1.5部を添加したこと以外は実施例1と同様にして、制振材用エマルションを得た。
この制振材用エマルションのそれぞれについて、実施例1と同様に固形分濃度、pH及び粘度を評価した。結果を表1に示す。
単量体成分の組成、アニオン性乳化剤の種類及びその使用量の組成を表1に示す組成にしたこと以外は実施例1と同様にして、制振材用エマルションを得た。
この制振材用エマルションのそれぞれについて、実施例1と同様に固形分濃度、pH及び粘度を評価した。結果を表1に示す。
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に、脱イオン水(76部)を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら、内温を70℃まで昇温させた。一方、滴下ロートに、メチルメタクリレート(24.3部)、スチレン(40.0部)、2−エチルヘキシルアクリレート(22.5部)、ブチルアクリレート(12.2部)、アクリル酸(1.0部)、t−ドデシルメルカプタン(0.8部)、予め20%水溶液に調整したポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩(第一工業製薬社製、「ハイテノールNF−08」、10部)、及び、脱イオン水(10部)からなる単量体エマルション1を仕込んだ。
70℃に調整した重合器に、単量体エマルション1を滴下することで反応を開始させ、80℃まで温度を上げた後、内温を80℃に維持しながら単量体エマルション1を2時間かけて均一に滴下した。同時に、5%過硫酸カリウム水溶液(7部)、及び、2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(17.5部)を2時間かけて均一に滴下した。これらの滴下により、コア部のエマルションを形成した。滴下終了後、75℃で1時間反応を続け、各単量体成分を完全に消費させた。
このようにして得られたコア部のエマルションについて、重量平均分子量及びSP値を求めた。また、コア部を構成する単量体組成から、ガラス転移温度を求めた。これらの結果を表2に示す。
コア部のエマルションに、調製した単量体エマルション2を滴下することで反応を開始させ、内温を80℃に維持しながら単量体エマルション2を2時間かけて滴下した。同時に、5%過硫酸カリウム水溶液(7部)、及び、2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(17.5部)を2時間かけて均一に滴下した。これらの滴下により、シェル部を形成し、コア−シェル型の粒子を得た。滴下終了後、75℃で1時間反応を続け、各モノマーを完全に消費させた。その後、反応溶液を25℃まで冷却して25%のアンモニア水を適量添加し、水性のエマルション(13)を得た。このエマルション(13)について、シェル部のSP値を求め、シェル部を構成する単量体組成から、ガラス転移温度を求めた。得られたエマルションを制振材用エマルションとした。
得られた制振材用エマルションについて、重量平均分子量(全体の分子量)、固形分濃度、pH及び粘度を求め、目視にてフィルム白濁性を評価した。これらの結果を表2に示す。
コア部及びシェル部の形成に用いられる単量体成分の組成を表2に示す組成にしたこと、及び、コア−シェル型の粒子を含有するエマルション100部に対して更に発泡剤(「エクスパンセルWU642」、日本フィライト社製)1.5部を添加したこと以外は実施例13と同様にして、制振材用エマルションを得た。
この制振材用エマルションについて、実施例13と同様に各種物性等を評価した。結果を表2に示す。
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に、脱イオン水(76部)を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら、内温を70℃まで昇温させた。一方、滴下ロートに、メチルメタクリレート(24.3部)、スチレン(40.0部)、2−エチルヘキシルアクリレート(22.5部)、ブチルアクリレート(12.2部)、アクリル酸(1.0部)、t−ドデシルメルカプタン(0.8部)、予め20%水溶液に調整したポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩(第一工業製薬社製、「ハイテノールNF−08」、10部)、及び、脱イオン水(10部)からなる単量体エマルション1を仕込んだ。
70℃に調整した重合器に、単量体エマルション1を滴下することで反応を開始させ、80℃まで温度を上げた後、内温を80℃に維持しながら単量体エマルション1を2時間かけて均一に滴下した。同時に、5%過硫酸カリウム水溶液(7部)、及び、2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(17.5部)を2時間かけて均一に滴下した。これらの滴下により、コア部のエマルションを形成した。滴下終了後、75℃で1時間反応を続け、各単量体成分を完全に消費させた。
このようにして得られたコア部のエマルションについて、重量平均分子量及びSP値を求めた。また、コア部を構成する単量体組成から、ガラス転移温度を求めた。これらの結果を表2に示す。
コア部のエマルションに、調製した単量体エマルション2を滴下することで反応を開始させ、内温を80℃に維持しながら単量体エマルション2を2時間かけて滴下した。同時に、5%過硫酸カリウム水溶液(7部)、及び、2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(17.5部)を2時間かけて均一に滴下した。これらの滴下により、シェル部を形成し、コア−シェル型の粒子を得た。滴下終了後、75℃で1時間反応を続け、各モノマーを完全に消費させた。その後、反応溶液を25℃まで冷却して25%のアンモニア水を適量添加し、水性のエマルション(15)を得た。このエマルション(15)について、シェル部のSP値を求め、シェル部を構成する単量体組成から、ガラス転移温度を求めた。
得られた制振材用エマルションについて、重量平均分子量(全体の分子量)、固形分濃度、pH及び粘度を求め、目視にてフィルム白濁性を評価した。これらの結果を表2に示す。
コア部及びシェル部の形成に用いられる単量体成分の組成を表2に示す組成にしたこと、及び、実施例16、比較例4において、コア−シェル型の粒子を含有するエマルション100部に対して更に発泡剤(「エクスパンセルWU642」、日本フィライト社製)1.5部を添加したこと以外は実施例15と同様にして、制振材用エマルションを得た。
この制振材用エマルションについて、実施例15と同様に各種物性等を評価した。結果を表2に示す。
アニオン性乳化剤A:重合用乳化剤、「ハイテノールNF−08」(商品名、第一工業製薬社)
アニオン性乳化剤B:後添加アニオン性乳化剤、「ラテムルE−118B」(商品名、花王社)
アニオン性乳化剤C:後添加アニオン性乳化剤、「ペレックスSS−H」(商品名、花王社)
MMA:メチルメタクリレート
St:スチレン
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
BA:ブチルアクリレート
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
t−DM:t−ドデシルメルカプタン
TgA/TgB(℃):コア部(A)のガラス転移温度(℃)/シェル部(B)のガラス転移温度(℃)
WA/WBの比率:コア部(A)とシェル部(B)との質量比率(%/%)
ΔSP(B−A):シェル部(B)のSP値からコア部(A)のSP値を差し引いた値
なお、ΔSP(B−A)が小さいほど、相溶性が比較的良好であることを示し、逆にΔSP(B−A)が大きいほど、相溶性が比較的不良であることを示す。
実施例1〜17及び比較例1〜4で得られた制振材用エマルションを下記のとおり配合し、制振材配合物として加熱乾燥性及び機械安定性を評価した。結果を表1及び2に示す。
・実施例1〜7及び比較例1〜2で得られた制振材用エマルション:100部
・炭酸カルシウム(「NN#200」、日東粉化工業社製、充填剤):250部
・分散剤(「デモールEP」、花王社製、特殊ポリカ
・ルボン酸型高分子界面活性剤):1部
・増粘剤(「アクリセットAT−2」、日本触媒社製、アルカリ可溶性のアクリル系増粘剤):2部
・消泡剤(「ノプコ8034L」、サンノプコ社製、消泡剤、主成分:疎水性シリコーン+鉱油):0.3部
上記制振材配合物を冷間圧延鋼板(SPCC・15幅×250長さ×厚み0.8mm)上に、厚み1.5mm、4.0mm及び6.0mmの型枠中に流し込み、150℃×30分間で乾燥した。乾燥後、塗膜の状態を観察し、乾燥性を以下の基準で評価した。
更に実施例5及び9をベースに上記制振材配合物を冷間圧延鋼板(SPCC・15幅×250長さ×厚み0.8mm)に塗膜乾燥後の面重量が1.0〜7.5Kg/m2になるように塗布後、150℃×30分間で乾燥した。乾燥後、塗膜の状態を観察し、乾燥性を以下の基準で評価した。その結果を表3に示す。評価の結果、面重量が小さく、膜厚の薄いもののほうが加熱乾燥性に優れる結果となった。また、実施例9においては、発泡剤が含まれているため、面重量6.0Kg/m2においても、優れた加熱乾燥性を発揮する結果となった。
〇:膨れなし
△:表面に数個の膨れを確認
×:塗膜表面に膨れが多数発生、及び、大きなドーム状の膨れ有り
上記制振材配合物100gに純水30gを添加し充分に撹拌・混合し、100メッシュ金網でろ過した後、その70gを、マローン試験安定性試験機(熊谷理機工業社製)にて、機械安定性試験を行った(JIS K6828:1996に準じる、台ばかり目盛10kg、円盤回転数1000rpm、回転時間5分間、試験温度25℃)。試験後、その制振材配合物を100メッシュ金網でろ過し、110℃乾燥オーブンで1時間乾燥した。試験後の評価を以下の式で行った。
凝集率(%)=(乾燥後の金網の質量(g)−乾燥前の金網質量(g))/50g×100
◎:0.1%未満
〇:0.1%以上〜0.5%未満
△:0.5%以上〜1.0%未満
×:1.0%以上
Claims (7)
- アニオン性乳化剤を用いて製造されたエマルションを含んでなる制振材用エマルションであって、
該アニオン性乳化剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩及びアルケニルコハク酸ジ塩からなる群より選択される少なくとも1種のものであり、
該アニオン性乳化剤の使用量は、前記エマルションの製造に使用される単量体成分の総量100重量部に対し、1.0重量部以上である
ことを特徴とする制振材用エマルション。 - 前記制振材用エマルションは、更に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩及びアルケニルコハク酸ジ塩からなる群より選択される少なくとも1種のアニオン性乳化剤を含んでなり、
該アニオン性乳化剤の含有量は、前記エマルションの製造に使用される単量体成分の総量100重量部に対し、1.0重量部以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の制振材用エマルション。 - 前記アニオン性乳化剤は、ユニット数7以上のエチレンオキシド鎖が付加されてなるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、及び、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種のものである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の制振材用エマルション。 - 請求項1、2又は3に記載の制振材用エマルションを含んでなることを特徴とする制振材配合物。
- 請求項4記載の制振材配合物を水系制振材として使用することを特徴とする制振材用エマルションの使用方法。
- 請求項4に記載の制振材配合物の塗工方法であって、
該塗工方法は、乾燥後の塗膜の面重量が2.0〜6.0kg/m2となるように塗工し、乾燥することを特徴とする制振材配合物の塗工方法。 - 請求項4に記載の制振材配合物の塗工方法によって得られたものであることを特徴とする制振材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007532136A JP5030780B2 (ja) | 2005-08-22 | 2006-08-22 | 制振材用エマルション |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005240489 | 2005-08-22 | ||
JP2005240489 | 2005-08-22 | ||
JP2007532136A JP5030780B2 (ja) | 2005-08-22 | 2006-08-22 | 制振材用エマルション |
PCT/JP2006/316430 WO2007023821A1 (ja) | 2005-08-22 | 2006-08-22 | 制振材用エマルション |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2007023821A1 true JPWO2007023821A1 (ja) | 2009-02-26 |
JP5030780B2 JP5030780B2 (ja) | 2012-09-19 |
Family
ID=37771564
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007532136A Active JP5030780B2 (ja) | 2005-08-22 | 2006-08-22 | 制振材用エマルション |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20070049697A1 (ja) |
EP (1) | EP1930390A4 (ja) |
JP (1) | JP5030780B2 (ja) |
KR (1) | KR20080040011A (ja) |
WO (1) | WO2007023821A1 (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006040084B4 (de) * | 2006-08-28 | 2010-12-23 | Kronotec Ag | Paneel mit Trittschall- und mit Raumschall-Dämmung, Belag aus Paneelen, schallmindernde Beschichtung, Verfahren zu dessen Herstellung und Vorrichtung hierzu |
JP5765869B2 (ja) * | 2006-12-20 | 2015-08-19 | ローム アンド ハース カンパニーRohm And Haas Company | 液状適用音響減衰材 |
JP5660779B2 (ja) * | 2007-03-30 | 2015-01-28 | 株式会社日本触媒 | 制振材用エマルション |
JP5485503B2 (ja) * | 2007-08-10 | 2014-05-07 | 株式会社日本触媒 | 制振材用エマルション |
US7893151B2 (en) | 2007-11-08 | 2011-02-22 | Rohm And Haas Company | Liquid-applied sound damping |
JP5288812B2 (ja) * | 2008-01-21 | 2013-09-11 | 日東電工株式会社 | 水分散型粘着剤組成物および粘着シート |
WO2009139314A1 (ja) | 2008-05-09 | 2009-11-19 | 株式会社日本触媒 | 制振材用エマルション組成物 |
CN102212299B (zh) * | 2010-10-29 | 2013-12-04 | 立邦涂料(中国)有限公司 | 长效抗菌超低挥发性内墙涂料组合物 |
JP6461312B2 (ja) | 2015-03-31 | 2019-01-30 | 株式会社日本触媒 | 制振性付与剤及び水性制振塗料用樹脂組成物 |
KR101964278B1 (ko) | 2015-11-24 | 2019-04-01 | 주식회사 엘지화학 | 딥 성형용 라텍스 조성물 및 이로부터 제조된 딥 성형품 |
JP7048242B2 (ja) * | 2016-09-30 | 2022-04-05 | 株式会社日本触媒 | 制振材用樹脂組成物及びその製造方法 |
WO2018062546A1 (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | 株式会社日本触媒 | 制振塗料用樹脂組成物及びその製造方法 |
CN110072894A (zh) | 2016-11-30 | 2019-07-30 | 巴斯夫欧洲公司 | 用于声音阻尼应用的水性聚合物乳液 |
US10640581B2 (en) * | 2017-10-11 | 2020-05-05 | Dow Global Technologies Llc | Waterborne damping composition |
WO2024058241A1 (ja) * | 2022-09-16 | 2024-03-21 | 株式会社日本触媒 | 制振材用樹脂組成物 |
Family Cites Families (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3034949A1 (de) * | 1980-09-17 | 1982-05-06 | Hoechst Ag, 6000 Frankfurt | Waessrige kunststoffdispersion, verfahren zu ihrer herstellung, ihre anwendung und aus der kunststoffdispersion hergestellte folie |
JPH0759681B2 (ja) * | 1987-02-06 | 1995-06-28 | 関西ペイント株式会社 | 水性被覆組成物 |
US5008324A (en) * | 1989-04-11 | 1991-04-16 | Rohm And Haas Company | Novel damping compositions |
DE4013318A1 (de) * | 1990-04-26 | 1991-10-31 | Teroson Gmbh | Zweischichtige beschichtung und verfahren zu deren herstellung |
SU1777337A1 (ru) * | 1990-06-11 | 1994-07-30 | Охтинское научно-производственное объединение "Пластполимер" | Акриловый сополимер для изготовления вибропоглощающего материала и способ его получения |
CA2065100A1 (en) * | 1991-04-05 | 1992-10-06 | Masami Uemae | Aqueous dispersion of acrylic polymer |
DE4142691A1 (de) * | 1991-12-21 | 1993-06-24 | Roehm Gmbh | Heisssiegelbare kunststoff-folien ii |
JP3621885B2 (ja) * | 1998-07-01 | 2005-02-16 | 三菱レイヨン株式会社 | アクリル系重合体微粒子及びそれを用いたプラスチゾル |
JP3946215B2 (ja) * | 1998-07-01 | 2007-07-18 | 三菱レイヨン株式会社 | アクリル系重合体微粒子 |
JP3913444B2 (ja) * | 2000-05-23 | 2007-05-09 | アイシン化工株式会社 | 防音アンダーコート用アクリルゾル |
JP2004115665A (ja) * | 2002-09-26 | 2004-04-15 | Nippon Shokubai Co Ltd | 水系制振材用エマルション |
EP1403347B1 (en) * | 2002-09-26 | 2006-11-15 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Thickener for water-based vibration damper |
KR100775564B1 (ko) * | 2003-09-30 | 2007-11-09 | 니폰 쇼쿠바이 컴파니 리미티드 | 제진재용 수성 에멀젼 |
JP2005105133A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Nippon Shokubai Co Ltd | 制振材用エマルション |
JP2005105106A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Nippon Shokubai Co Ltd | 制振材用エマルションおよびその製造方法 |
JP3938371B2 (ja) * | 2003-11-25 | 2007-06-27 | アイシン化工株式会社 | 水性制振塗料組成物 |
JP2005187605A (ja) * | 2003-12-25 | 2005-07-14 | Dainippon Ink & Chem Inc | 制振塗料用合成樹脂エマルジョン |
-
2006
- 2006-08-22 JP JP2007532136A patent/JP5030780B2/ja active Active
- 2006-08-22 KR KR1020087006741A patent/KR20080040011A/ko not_active Application Discontinuation
- 2006-08-22 US US11/507,528 patent/US20070049697A1/en not_active Abandoned
- 2006-08-22 EP EP06796644A patent/EP1930390A4/en not_active Withdrawn
- 2006-08-22 WO PCT/JP2006/316430 patent/WO2007023821A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20070049697A1 (en) | 2007-03-01 |
KR20080040011A (ko) | 2008-05-07 |
JP5030780B2 (ja) | 2012-09-19 |
WO2007023821A1 (ja) | 2007-03-01 |
EP1930390A4 (en) | 2009-11-11 |
EP1930390A1 (en) | 2008-06-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5030780B2 (ja) | 制振材用エマルション | |
JP5030778B2 (ja) | 制振材用エマルション | |
JP5112299B2 (ja) | 制振材配合物 | |
JP5660779B2 (ja) | 制振材用エマルション | |
JP5030779B2 (ja) | 制振材用エマルション | |
JP5172458B2 (ja) | 制振材用エマルション組成物 | |
WO2009139314A1 (ja) | 制振材用エマルション組成物 | |
JP2010106168A (ja) | 制振材用エマルション及び制振材配合物 | |
JP5685001B2 (ja) | 制振材用エマルション及び制振材配合物 | |
JP5260187B2 (ja) | 制振材用エマルション組成物及び制振材配合物 | |
JP5815233B2 (ja) | 制振材用エマルション樹脂組成物及び制振材 | |
JP5284914B2 (ja) | 制振材用樹脂組成物 | |
JP2009270064A (ja) | 制振材用エマルション組成物 | |
JP5685002B2 (ja) | 制振材用エマルション及び制振材組成物 | |
JP6247347B2 (ja) | 制振材用エマルション及び制振材配合物 | |
JP5770432B2 (ja) | 加熱乾燥用エマルション組成物、その製造方法及び制振材組成物 | |
JP5828655B2 (ja) | 塗料用樹脂組成物 | |
WO2020032022A1 (ja) | 制振材用樹脂組成物 | |
JP2012126774A (ja) | 加熱乾燥用樹脂組成物及び加熱乾燥塗膜 | |
WO2014126212A1 (ja) | 制振材用エマルション組成物 | |
JP5917969B2 (ja) | 加熱乾燥用樹脂 | |
JP5937350B2 (ja) | 制振材用樹脂 | |
JP2013199622A (ja) | 加熱乾燥用エマルション組成物 | |
JP6164833B2 (ja) | 制振材用樹脂、制振材用組成物及び塗膜 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090220 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20090220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111101 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120626 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120626 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5030780 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706 Year of fee payment: 3 |