JPWO2007004668A1 - 情報発信装置、情報取得端末、および情報配信システム - Google Patents

情報発信装置、情報取得端末、および情報配信システム Download PDF

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Abstract

【課題】 非力なCPUと少ないメモリしかなくてもネットワークを介して情報を送受信することのできる情報発信装置および情報配信システムを提供すること。【解決手段】 情報発信装置1の状態記述部13は、アプリケーション実行部11からの起動トリガーにより、状態記憶部12からアプリケーション実行部11の状態を読み取り、読み取った状態に対応する自然言語を生成し、それに定められた形式のマークアップを施し、マークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を生成してデータ保持部14に保持する。発信サーバ部16は、ネットワーク接続部15を介して情報取得端末2から送出された「情報取得要求」を受信すると、データ保持部14に保持されている状態要約文を返信する。【選択図】 図1

Description

本発明は、ネットワーク家電やセンサーネットワークにおいて、家電機器の内部状態や動作状態、センサーノードの観測値等の情報を収集し発信する情報発信装置、情報発信装置から情報を取得する情報取得端末、および情報発信装置と情報取得端末からなる情報配信システムに関するものである。
近年、携帯電話の普及とネットワーク機器の公衆環境やビル構内や家庭への普及に伴い、ネットワーク家電あるいはユービキタスコンピューティングの研究開発が盛んになってきている。そして、一部のAV機器(Audio Visual Equipments)等では既に商品化も行われている。
ネットワーク家電あるいはユービキタスコンピューティングの技術的基礎の一つとして、相互接続された家電機器やセンサーノード間で発信された各種情報を取得する情報取得方法があげられる。
このような情報取得方法としては、複数の照明装置から送られる、それぞれの照明装置が点灯しているか消灯しているかという状態を表す状態データを1台のWWW(World Wide Web)サーバが収集して、そのWWWサーバがHTML(Hyper Text Markup Language)テキストとして照明監視端末に公開するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、複数の測定デバイスから複数の測定データを収集する際、それぞれの測定デバイスから送られる測定データのフォーマットをXML(eXtensible Mark-up Language)言語でマークアップされたテキストデータとして統一することによって、複数の測定デバイスそれぞれの種別の相違による影響を低下させているものもある(例えば、特許文献2参照)。同様に、監視機器から送られる監視データをXML言語でマークアップして収集するものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−251072号公報 特開2004−362557号公報 特開2004−264995号公報
上述の特許文献1または特許文献2のような構成では、照明装置や測定デバイス側にHTMLまたはXML言語でマークアップされたテキストデータを生成するためのサーバ計算機を必要とする。しかしながら、例えば家庭におけるユービキタスコンピューティング環境の場合、このようなサーバ計算機を設置することはコストおよびスペースを要し、さらにメンテナンスの手間を考えても現実的ではない。
なお、特許文献3のように、サーバ計算機が明示的に存在しない場合でも、情報を受けるクライアント端末は、サーバ計算機と同等な強力な計算機能を持っているのが普通であり、クライアント端末側に実質サーバ計算機を設置することとかわりない。しかしながら、家電機器やセンサーノードにサーバ計算機と同等の計算能力を期待することはできない。
また、特許文献2に記載のものにおいては、機器間で交換されるXMLファイルの構造は、サーバとクライアント間で予め決められており、サーバ側では決められた構造でデータを並べる必要があり、クライアント側ではXMLファイルを決められた方法でデータ処理し、人間が理解できる形に加工する必要があり、双方に複雑な処理を実装しなければならず、相応の処理能力も要求される。
さらに、従来の情報収集システムのサーバ側では、クライアントにできるだけ新しい情報を与えるために、クライアント側からの情報取得要求に完全に同期する形でクライアントに与える情報を生成していた。
このことは、ネットワークが充分に安定し、かつサーバ側に充分な計算能力があれば問題ないが、ユービキタスコンピューティングでは、計算能力の非力なセンサーノードがサーバになる可能性があり、さらにクライアントになりうる端末の数が圧倒的に多いので、このような状況ではサーバ側の計算能力の限界が全体のボトルネックになる可能性がある。
つまり、サーバ側に短期間に情報収集のリクエストが集中した場合、サーバはオンデマンドでデータを作り直すだけでなく、データのリクエストの同期処理をするためのロック機構、待ち行列、あるいはリエントラント機構等も用意しなければならない。これは非常に重い処理であり、低能力のセンサーノードには実装できない。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、非力なCPUと少ないメモリしかなくてもネットワークを介して情報を送受信することのできる情報発信装置、情報取得端末、および情報配信システムを提供することを目的とする。
本発明の情報発信装置は、機器の状態を表す状態情報を保持する状態記憶部と、ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、該状態情報に基づいて自然言語を生成し、前記自然言語に、情報交換を可能とするためのマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を生成する状態記述部と、前記状態要約文を保持するデータ保持部と、前記ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じて前記データ保持部に保持された前記状態要約文を発信する発信サーバ部とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明の情報発信装置は、機器の状態を表す状態情報を状態記憶部に保持し、ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じてデータ保持部に保持されている状態要約文を送信する。したがって、情報取得要求と状態要約文の生成処理は同期しておらず、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を発信することができる。
ここで、本発明の情報発信装置において、前記状態記述部は、前記状態情報が変化したときに前記状態要約文を作成し、前記データ保持部に保持されている前記状態要約文を更新する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、機器の状態が変化したときのみ状態要約文を作成するため、処理負荷を軽減させることができる。
また、本発明の情報発信装置において、前記状態情報は、前記機器の動作管理に必要な内部状態、所定時刻における前記機器の動作状態、所定時刻までの前記機器の動作履歴、所定時刻より未来の前記機器の動作予定の少なくとも何れか一つを含み、機械が解読可能な符号として前記状態記憶部に保持される構成を有しても良い。
また、本発明の情報発信装置において、前記自然言語とは、人間が解読可能な文字列で構成される。この構成により、本発明の情報発信装置は、状態要約文を受ける外部端末側において情報を加工するための特別処理を不要とする為、外部端末側の負荷を軽減することができる。
また、本発明の情報発信装置において、前記マークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文とは、前記状態情報を表現する前記自然言語に加えて、前記機器を特定する基本情報と、前記状態情報を補足するオプション情報との少なくとも何れか一つを含み、前記自然言語と予め決められた機械が解読可能な識別子との組合せとして構成される文である構成を有しても良い。
また、本発明の情報発信装置において、設定された時間間隔を計時する周期タイマを備え、前記状態記述部は、前記周期タイマにより計時された時間間隔毎に前記状態要約文を作成し、前記データ保持部に保持された前記状態要約文を更新する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、連続的に変化している内部状態または動作状態を周期的に収集することができる。
また、上述の情報発信装置において、前記周期タイマが計時する時間間隔は、前記状態情報の変更頻度に応じて変化する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、内部状態または動作状態の状態に応じて情報を収集する周期を長くしたり短くしたりして、処理負荷を軽減させることができる。
また、本発明の情報発信装置において、前記機器は周辺の状態情報を測定するセンサーにより構成され、前記状態記述部は、前記センサーにより測定された計測値に基づいて前記状態要約文を作成する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、センサーが測定したデータをネットワークを介して他の装置に発信することができる。 また、上述の情報発信装置において、前記状態情報は、計測可能な自然現象で前記センサーにより測定された、温度、湿度、高度、位置情報、照明照度、電波強度、電流量、或いは機器を装着する人間の体温、体脂肪率、脈拍数、発汗度数から選択された一つ以上の測定値を含む構成を有しても良い。
また、本発明の情報発信装置において、前記状態情報を保持する機器から通信によりデータを読み出すデータ読出部とを備え、前記状態記述部は、前記データ読出部により読み出されたデータに基づいて前記状態要約文を作成する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信機能を持たない機器、例えば、記憶媒体等のデータをネットワークを介して他の装置に発信することができる。
また、本発明の情報発信装置において、前記状態記述部が状態要約文を生成する際、データ読出部によるデータ読み出し動作を特定する情報をオプション情報として付加して前記状態要約文を作成する構成を有しても良い。
この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信機能を持たない機器、例えば、記憶媒体等からデータを読み出した場合、データの読み出しを行った時点の時刻あるいは場所あるいは何度目のデータ読み出しか等のデータ読み出し動作を特定するための情報をオプション情報として状態要約文に付加することにより、データの読み出し時の動作を特定するための情報を当該機器自身に保存する必要がなくなる。これにより、当該機器は情報の保存に必要なメモリを節約でき、さらに当該機器が情報発信機能を持たない場合であっても、当該機器のデータおよびデータ読み出し時の動作を特定するための情報をネットワークを介して他の装置に発信することができる。
また、上述のデータ読出部を有する本発明の情報発信装置において、前記機器は記録媒体により構成されても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信機能を持たない、例えば、非接触ICカードまたはマイクロチップまたはIDタグまたはRFIDタグ等の記憶媒体のデータをネットワークを介して他の装置に発信することができる。
また、本発明の情報発信装置において、前記データ保持部は、前記状態要約文を細分化した複数の状態要約文単位として保持し、前記発信サーバ部は、前記状態要約文を前記複数の状態要約文単位毎に送信する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、送信する状態要約文を細分化された単位毎に生成して送信することにより、状態要約文全体を記憶しておくメモリを持つ必要が無くなり、備えるメモリに制限のある装置においてもネットワークを介して情報を発信することが可能になる。
また、本発明の情報発信装置において、前記状態記述部は、機器の状態を表す一つ以上の状態情報に対応する一つ以上の定型文を記憶した定型文記憶部を有する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、状態記述部は、予め定型文記憶部に記憶された定型文、すなわちテンプレートに、状態情報に対応する自然言語のデータを埋め込むだけで状態要約文を生成することができ、処理負荷を軽減させることができる。
また、本発明の情報発信装置において、前記状態記述部は、前記状態要約文を取得した端末が実行すべき動作スクリプトを前記状態要約文に付加する構成を有しても良い。
この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信装置側で状態要約文に予め実行可能なスクリプトを含めることができるため、状態要約文を取得する外部端末が、状態要約文から状態情報に対応する自然言語を抽出した際に、例えば、番組を予約する場合、従来ならば番組の開始時間および終了時間およびチャネル情報をユーザが自ら入力する必要がある場合であっても、スクリプトが番組予約に必要な情報を自動で設定する等、外部端末側のユーザによる操作数を大幅に軽減することができる。
また、本発明の情報発信装置において、状態記述部は、前記動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を前記動作スクリプトに付加する構成を有しても良い。
この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信装置から状態要約文を取得する複数の外部端末のうち、状態要約文に含まれるスクリプトを実行すべき端末を端末識別情報により指定できる為、どの外部端末に向けて記述されたスクリプトであるかが明確にすることができ、本来受信したスクリプトを実行する必要のない外部端末においては、無駄な処理の実行を阻止できる為、負荷の削減ができる。
また、本発明の情報発信装置において、前記動作スクリプトは、コンテンツデータの複製の指示と複製すべきコンテンツデータの所在情報とを含む構成を有しても良い。
この構成により、本発明の情報発信装置から状態要約文を受ける外部端末は、コンテンツデータの複製の指示と複製すべきコンテンツデータの所在情報とが含まれた動作スクリプトによって独自にコンテンツデータを複製することができるため、情報発信装置においてバックアップ先の外部端末の登録を必要とせず、情報発信装置および状態要約文を受ける外部端末が乏しい計算機資源であっても不特定多数の情報取得端末に対しネットワークを介してコンテンツデータを非同期でバックアップさせることができる。
本発明の情報取得端末は、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して上述の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、抽出した前記情報を出力する情報出力部とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明の情報取得端末は、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、乏しい計算機資源でもネットワークを介して上述の情報発信装置を構成するセンサーネットワークにおける各種センサー等から情報を取得することができる。
また、本発明の情報取得端末は、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して上述の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部と、前記状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行する動作情報抽出実行部を備えた構成を有している。
この構成により、本発明の情報取得端末は、状態要約文に予め実行可能なスクリプトが含まれているため、状態要約文から状態情報に対応する情報を抽出した際、例えば、状態情報として自然言語で表現された番組予約情報を抽出して番組を予約する場合、従来ならば番組の開始時間および終了時間およびチャネル情報をユーザが自ら入力する必要がある場合であっても、スクリプトが番組予約に必要な情報を自動で設定することができる等、ユーザによる操作数を大幅に軽減することができる。
また、本発明の情報取得端末は、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して上述の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部と、前記状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行する動作情報抽出実行部と、動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を前記状態要約文から抽出し、抽出した端末識別情報に自機器が該当するか否かを判定する識別情報抽出判定部とを備え、前記情報発信装置から発信された前記状態要約文から前記動作情報抽出実行部により抽出された動作スクリプトから、前記識別情報抽出判定部はさらに端末識別情報を抽出し、抽出した前記端末識別情報に該当するか否かを判定し、前記識別情報抽出判定部が前記端末識別情報に該当すると判定した場合に、前記動作情報抽出実行部は、前記動作スクリプトを実行する構成を有している。
この構成により、本発明の情報取得端末は、取得した状態要約文から自機器がスクリプトを実行すべき端末であるか否かを端末識別情報により特定できる為、無駄な処理の実行を回避して処理負荷の削減ができる。
また、本発明の情報取得端末は、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して上述の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部と、前記状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行する動作情報抽出実行部と、動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を前記状態要約文から抽出し、抽出した端末識別情報に該当するか否かを判定する識別情報抽出判定部と、データを保持するデータ保持部を備え、前記動作情報抽出実行部は、前記識別情報抽出判定部が前記端末識別情報に自機器が該当すると判定した場合に、動作スクリプトに付加されたコンテンツデータの複製の指示と複製すべきコンテンツデータの所在情報を抽出し、前記コンテンツデータを複製するコンテンツデータ複製部を有し、前記情報発信装置から発信された前記状態要約文から前記動作情報抽出実行部により抽出された動作スクリプトにより、前記コンテンツデータ複製部は、複製の対象となるコンテンツデータの所在を特定し、さらに前記情報発信装置からネットワーク接続部を介して前記コンテンツデータを取得して複製し、複製したコンテンツデータを前記データ保持部に保持する構成を有している。
この構成により、本発明の情報取得端末は、乏しい計算機資源であっても特別な設定を必要とせず、ネットワークを介してコンテンツデータを非同期でバックアップさせることができる。
本発明の情報配信システムは、機器の状態を表す状態情報を保持する状態記憶部と、ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、該状態情報に基づいて自然言語を生成し、前記自然言語に、情報交換を可能とするためのマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を生成する状態記述部と、前記状態要約文を保持するデータ保持部と、前記ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じて前記データ保持部に保持された前記状態要約文を発信する発信サーバ部とを備えた情報発信装置と、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して前記情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明の情報配信システムは、情報発信装置は、機器の状態を表す状態情報を状態記憶部に保持し、ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じてデータ保持部に保持されている状態要約文を送信し、情報取得端末は、情報発信装置から発信された状態要約文を取得し、状態要約文から情報を抽出し、情報を画像や音声によって出力する。したがって、情報取得要求と状態要約文の生成処理は同期しておらず、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、情報発信装置および情報取得端末が乏しい計算機資源であってもネットワークを介して情報の送受信をすることができる。
以上のように、本発明の情報発信装置、情報取得端末、および情報配信システムは、情報取得要求と状態情報の生成処理の同期処理を不要とし、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を配信することができるという効果を有し、ユービキタスコンピューティング環境を構築するネットワーク家電やセンサーネットワークにおける各種センサーや情報配信システム等として有用である。
本発明の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末のブロック図 本発明の第2の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムのブロック図 本発明の第2の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末で送受信されるマークアップが付加された自然言語で表現された状態要約文の例を示した図 本発明の第2の実施の形態の情報取得端末が情報発信装置から収集した情報の表示例を示す図 本発明の第2の実施の形態の情報発信装置を構成する各家電機器が取り得る動作状態とオプション情報の一例を示す図 本発明の第3の実施の形態の情報発信装置のブロック図 本発明の第4の実施の形態の情報発信装置のブロック図 本発明の第5の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末のブロック図 本発明の第5の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムのブロック図 本発明の第6の実施の形態における情報発信装置および情報取得端末のブロック図 本発明の第6の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末で送受信されるマークアップが付加された自然言語で表現された状態要約文の例を示した図 本発明の第7の実施の形態における情報発信装置および情報取得端末、および第三の情報端末のブロック図 本発明の第7の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末および第三の情報端末からなる情報配信システムのブロック図 本発明の第7の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末で送受信されるマークアップが付加された自然言語で表現された状態要約文の例を示した図 本発明の第7の実施の形態の情報取得端末が情報発信装置から収集した情報の表示例を示す図
符号の説明
1、6、7、8A、8B、8C 情報発信装置
11、62、98、98a、98b アプリケーション実行部
12、90 状態記憶部
13、93 状態記述部
13a、93a 定型文記憶部
14、94 データ保持部
15 ネットワーク接続部
16 発信サーバ部
17 状態要約文
2、9A、9B、9C 情報取得端末
21 情報読出部
22、96 出力装置
23 ネットワーク接続部
31 ハードディスクレコーダー
33 湯沸しポット
34 ジャー炊飯器
35 無線LAN携帯端末
41 テレビ
42 携帯電話
51 終了ボタン
52 最新取得ボタン
61 周期タイマ
71 マイクロチップリーダー部
91 データ管理部
92 コンテンツデータ
95 スクリプト生成部
97 入力装置
99 スクリプト解析部
101 ネットワーク
102 携帯電話ネットワーク
103 マイクロチップ
104 照明器具
105 集中管理端末
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末を示す図である。
図1において、情報発信装置1は、各種アプリケーションを実行して具備された機能を実行するアプリケーション実行部11と、アプリケーション実行部11の動作の状態の変化を記憶する状態記憶部12と、状態記憶部12に記憶されている状態情報に基づいてマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文17を生成する状態記述部13と、状態記述部13が生成した状態要約文17を保持するデータ保持部14と、ネットワーク101に接続され、ネットワーク101を介して他のネットワーク機器との通信を可能にするネットワーク接続部15と、ネットワーク接続部15を介して他のネットワーク機器からの「情報取得要求」を受け付け、データ保持部14に保持されている状態要約文17を送信する発信サーバ部16とを備えている。
情報取得端末2は、ネットワーク101を介して情報発信装置1に対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文から情報を読み取り、データを生成して出力する情報抽出部を構成する情報読出部21と、情報読出部21が生成したデータにより状態要約文から抽出した情報を出力する情報出力部を構成する出力装置22と、ネットワーク101に接続して外部端末との通信を可能にする、ネットワーク接続部23とを備えている。
情報発信装置1は、他のネットワーク機器からの「情報取得要求」を受け付けて、状態要約文17を送信する機器であり、例えば、ビデオレコーダー、ハードディスクレコーダー、各種センサー、ジャー炊飯器、携帯電話等のネットワーク家電やセンサーネットワークにおける各種センサーによって構成されている。
アプリケーション実行部11は、例えば、ビデオレコーダー、ハードディスクレコーダー、各種センサー、ジャー炊飯器、携帯電話、無線LAN(Local Area Network)携帯端末等のネットワーク家電やセンサーネットワークにおいて、各種アプリケーションを実行して具備された機能を実現する部位で、本実施の形態では、アプリケーションが記述されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)によって構成される。
状態記憶部12は、アプリケーション実行部11の動作の状態の変化を記憶するようになっており、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体によって構成される。
状態記述部13は、状態記憶部12に記憶されている状態情報に基づいてマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文17を生成するようになっており、本実施の形態では、状態記述処理を実行するCPUによって構成される。
ここで、自然言語とは、人間が解読可能な、例えば、数字、文字列、記号で表現される単語や文章などの文字列を意味し、マークアップを付加した自然言語とは、自然言語に加え予め決められた機械が解読可能な1つ以上の識別子で構成される文を意味するものとする。機械が解読可能な識別子とは、例えば、HTMLまたはXML言語などのマークアップ言語に準拠したタグ識別子などをいう。
状態情報は、機器の動作管理に必要な内部状態、所定時刻における機器の動作状態、所定時刻までの機器の動作履歴、所定時刻より未来の機器の動作予定の少なくとも何れか一つを含むものとする。
データ保持部14は、状態記述部13が生成した状態要約文17を保持するようになっており、テキストファイルの保持、更新、削除等ができる記憶領域であれば良く、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体によって構成される。
本実施の形態において、ネットワーク101は、例えば家庭内に設置されたLAN(Local Area Network)であり、そのプロトコルはIP(Internet Protocol)として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばインターネット網や電話回線網等のような有線系のネットワークのみならず、無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)に準拠したネットワークといった無線系のネットワークでも良い。
ネットワーク接続部15は、ネットワーク101に接続され、ネットワーク101を介して他のネットワーク機器との通信を可能にするネットワークインタフェースによって構成されている。本実施の形態において、ネットワーク接続部15は、LAN用のネットワークインターフェースカードおよびドライバおよびTCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)のプロトコルスタック等により構成されているものとする。
発信サーバ部16はCPUにより構成され、本実施の形態では例えばHTTP(HyperText Transport Protocol)サーバの簡易サブセットの機能を実装していればよく、HTTPプロトコルのGET命令だけを解釈できればよく、さらにGET命令の引数であるURI(Uniform Resource Identifier)はコンテンツ保持部14を示すURIのみに限定しても良い。
情報取得端末2は、情報発信装置1に対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文から情報を読み取り、データを生成して音や映像として出力する機器であり、例えば、ハードディスクレコーダー、テレビ、携帯電話、ジャー炊飯器、各種センサー、無線LAN携帯端末等によって構成されている。
情報読出部21は、情報発信装置1に対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文から情報を読み取り、データを生成して出力する動作が記述されたプログラムを実行するCPUによって構成される。
出力装置22は、情報読出部21が抽出した状態要約文の情報に基づき生成したデータを映像、音声等により出力するようになっており、例えば、テレビの画面、スピーカー、ヘッドホン等により構成される。
以上のように構成された情報発信装置1および情報取得端末2により構成される情報配信システムについて、その動作を説明する。本実施の形態では理解を容易にするため、情報発信装置1はハードディスクにコンテンツデータを格納するビデオレコーダーにより構成されているものとする。
まず、情報発信装置1の動作について説明する。なお、以下の動作は情報発信装置1に具備されたCPUによって制御される。
情報発信装置1においてアプリケーション実行部11は、ビデオレコーダーであれば、例えば待機中から録画中に変化するなど、動作の状態が変化すると、最新の状態を状態記憶部12に記憶し、状態記述部13に状態が変化したことを通知する。
状態記述部13は、アプリケーション実行部11から状態の変化を通知する状態変化通知を受けると、状態記憶部12に記憶されているアプリケーション実行部11の状態を表す状態情報を読み取り、この状態情報を表現する自然言語を生成し、こうして生成した状態情報に対応した自然言語にさらに所定の形式のマークアップを施し、マークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文17を生成してデータ保持部14に保持する。データ保持部14にすでに状態要約文が保持されている場合は、保持されている状態要約文が最新の状態要約文17に更新されることになる。こうして生成または更新された状態要約文は、機器を特定する基本情報と、状態情報を補足するオプション情報との少なくとも何れか一つを含む。
本実施の形態において、状態記述部13は、機器の状態を表す一つ以上の状態情報にそれぞれ対応する一つ以上の定型文を記憶した定型文記憶部13aを有し、マークアップを施した自然言語で表現された状態要約文を生成する際、状態記述部13は予め定型文記憶部13aに記憶された定型文に、アプリケーション実行部11から受け取った状態変化通知に対応する動作状態やその情報を表現する自然言語を埋め込むものとする。
次に、このようにして情報発信装置1により生成されたアプリケーション実行部11の動作状態を示す状態要約文17を取得して表示するために情報取得端末2により実行される動作について説明する。なお、以下の動作は情報取得端末2に具備されたCPUによって制御される。
次に、情報取得端末2の情報読出部21は、ユーザの要求に応じて情報発信装置1にネットワーク101を介して「情報取得要求」を送信する。
情報発信装置1の発信サーバ部16は、ネットワーク接続部15を介して「情報取得要求」を受信すると、データ保持部14に保持されているテキストファイルの状態要約文を返信する。
情報取得端末2の情報読出部21は、テキストファイルの状態要約文を受信すると、テキストファイルからマークアップ言語を解析して自然言語で表現されたデータを抽出し、抽出した自然言語で表現されたデータを出力装置22に出力するためのデータを生成し、出力装置22に出力する。出力装置22は、入力されたデータに従って表示画面等にその情報を表示する。
情報読出部21のマークアップ言語の解析は、限定されたエレメントのみ解析できればよく、解析できないエレメントは廃棄する。
このように本実施の形態において、情報発信装置は、アプリケーション実行部11の状態が変化したとき動作状態を示す状態要約文を作成し、データ保持部14に保持しておき、情報取得要求を受信したとき、データ保持部14に保持されている状態要約文を返信して、情報取得要求と状態要約文の生成を同期させていないので、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を発信することができ、情報取得端末も簡単な構成で情報発信装置から発信された情報を取得することができる。
また、状態要約文の作成において状態記述部13は、予め定型文記憶部13aに記憶された定型文、すなわちテンプレートに自然言語で表現されたデータを埋め込むのみとし、発信サーバ部16が有するHTTPサーバ機能ではGET命令だけを解析するのみとしたので、処理負荷を軽減させることができる。
また、状態要約文には自然言語で表現されたデータをそのまま埋め込み、状態要約文の解析では限定されたエレメントだけ解析するのみとしたので、情報発信装置1および情報取得端末2双方の処理負荷を軽減させることができる。
なお、情報取得端末2は、情報読出部21と出力装置22を備えていればよく、例えば情報読出部21を内蔵したテレビでも良い。
また、出力装置22としてテレビの画面に替えて、スピーカーやヘッドホンなどの音声出力装置を備え、情報読出部21がテキストから音声合成を行って音声出力装置に出力するようにしても良い。
(第2の実施の形態)
次に、図2は本発明の第2の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムを示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端(図1参照)と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
本実施の形態においては、ハードディスクレコーダー31、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34および無線LAN携帯端末35が情報発信装置となり、テレビ41、携帯電話42および無線LAN携帯端末35が情報取得端末となる。
また本発明の情報発信装置および情報取得端末は、無線LAN携帯端末35のように、情報発信装置として動作すると同時に情報取得端末としても動作するようにすることもできる。
情報発信装置と情報取得端末の間のネットワークは、複数のネットワークが介在してインターネットワーキングされても良い。本実施の形態において、携帯電話42では、家庭内のネットワーク101に携帯電話ネットワーク102を介して接続されおり、携帯電話ネットワーク102から家庭内のネットワーク101を介してハードディスクレコーダー31、洗濯機32等のネットワーク家電にアクセスできるようになっている。
このような情報発信装置および情報取得端末において、情報取得端末であるテレビ41が情報発信装置であるハードディスクレコーダー31、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34から情報、例えば各機器の動作状況を取得し、テレビ41の出力装置に出力を行うまでの動作を説明する。なお、説明の便宜上、主にハードディスクレコーダー31を中心に説明する。
まず、ハードディスクレコーダー31、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34などのネットワーク家電がネットワーク101を介してネットワーキングされている。ネットワーク101は、100BASE−T等の有線LANとIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11b等の無線LANのヘテロネットワークとし、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等により電話加入者回線を通してインターネットに接続され、インターネットを介して携帯電話ネットワーク102に繋がっている。
なお、有線LANは電力線通信でもよく、無線LANはBluetoothでもよく、ADSLはFTTH(Fiber To The Home)でもよく、機器が互いに通信できる環境にあれば良い。
今、待機中のハードディスクレコーダー31において、ユーザが録画予約していた時間になり、番組の録画が始まったとする。番組のタイトルは「○×ニュース」である。この「○×ニュース」は、2005年の12月30日21時から22時の放送予定であるとする。なお、ハードディスクレコーダー31は、これらの情報をEPG(Electric Program Guide)等の方法で取得することができる。
まず、ハードディスクレコーダー31の動作状態、すなわちハードディスクレコーダー31に機能を提供するアプリケーション実行部11の動作状態が、待機中から録画中に変わったので、アプリケーション実行部11は、状態記憶部12に記憶されているハードディスクレコーダー31の状態を表す状態情報を"待機中"から"録画中"に変更する。さらにハードディスクレコーダー31は比較的計算資源に恵まれた装置であることから、状態記憶部12は、動作状態を表す状態情報を補足するオプション情報も記憶できるため、本実施の形態では、アプリケーション実行部11は、状態記憶部12にオプション情報として番組のタイトル名「○×ニュース」と録画開始終了時刻の「2005年の12月30日21時から22時」も記憶させる。
なお、アプリケーション実行部11により状態記憶部12に記憶され、更新される状態情報について自然言語で説明したが、状態記述部13が生成する状態情報を表現する自然言語と直接関係するものではなく、実際の機器の中では、機械が解読可能な符号として、例えばニーモニックなどの数字やコードなどで表現される非自然言語的表現で保持される。
アプリケーション実行部11は、状態記憶部12への書き込みが終わると、状態記述部13へ起動トリガーを送る。
状態記述部13は、起動トリガーを受けると、状態記憶部12から、動作状態が"録画中"であることを表す、実際はニーモニックなどで表現された状態情報と、タイトル名「○×ニュース」と録画開始終了時刻「2005年の12月30日21時から22時」を表す、実際は文字列や数値などで表現されたオプション情報を読み出す。
状態記述部13は、読み出した状態情報からマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を組み立てる簡単な仕組みを持っている。一番単純なものは、定型文記憶部13aに動作状態を表す状態情報とオプション情報に応じて穴あきテンプレートを一つ以上保持しておき、このテンプレートに対応する動作状態名やオプション情報を埋め込む方法である。この方法は自由度は低いが、これを行うためのソフトウェアをコンパクトにでき、低能力計算機でも短時間で処理することができる。
本実施の形態では、状態記述部13は、定型文記憶部13aに記憶した単純な穴あきテンプレートを使い、マークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を作成し、データ保持部14に保持させるものとする。
図3は、マークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文の例を示した図である。本実施の形態においては、マークアップ言語の形式にRSS("RDF Site Summary"または"Rich Site Summary"または"Really Simple Syndication"、バージョンの違い等によっていくつか名称がある。)形式またはAtom形式という形式を利用している。
RSS形式とするメリットは、RSS形式は比較的世の中に広まっているXML言語型であるので、それを処理するための方法やソフトウェアが豊富にあることである。この意味では、RSSではなくHTMLを使っても良いし、WML(Wireless Markup Language)を使っても良い。このように、情報発信装置が生成した状態要約文はインターネットにおいて広く使用されているフォーマット形式と同等であり、高い相互接続性が確保できる。また、パーソナルコンピュータや携帯電話などに実装されるRSS読み取り機能(RSSリーダーなど)において解析が可能な為、別途読み取り機能を開発する必要がなく、情報取得端末への搭載に必要なプログラム格納領域を削減することができる。ただし、BML(Binary Markup Language)のようなバイナリ表現へのエンコードやデコードが必要な形式は、それ専用の特別なソフトウェアが、情報発信装置と情報取得端末の双方に必要になるという点で本実施の形態には適さない。
図3に示すように、状態記憶部12から読み出された動作状態と番組のタイトル名は、組み合わされてdescriptionタグでマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータに変換される(図中B)。録画開始終了時刻は、Veventタグでマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータに変換される
(図中C)。
このように、状態要約文において情報発信装置が生成した動作履歴や動作状態といった情報は自然言語で記述されている為、情報取得端末側では、RSS読み取り機能において抽出した情報を一般的なニュースと同様に表示させることができる。即ち、情報取得端末において情報を加工する処理を必要としない為、情報取得端末において負荷を軽減することが可能になる。
また、状態記述部13は、状態記憶部12に記憶された状態情報の他に、別途ハードディスクレコーダー31の名称を取得し、それをtitleエレメント部分(図中A)に格納する。
この自装置の名称を取得することは、ネットワーク機器には通常用意されているオペレーションであるので説明は省略する。
このようにして、ハードディスクレコーダー31のデータ保持部14に、ハードディスクレコーダー31の動作状態を示すマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文が保持される。同様にして、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34でもデータ保持部14に動作状態を示すマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文が保持される。
ここで、この家庭のユーザが、本実施の形態の情報取得端末を構成するテレビ41の電源を入れ、テレビ番組を見ている最中に、家庭内の電気機器の動作状況を知りたくなると、テレビ41のリモコン設けられた情報収集開始ボタンを押下する。
情報収集開始ボタンが押下されると、テレビ41の情報読出部21が起動し、ネットワーク101を介して情報発信装置であるハードディスクレコーダー31の発信サーバ部16に「情報取得要求」が送信される。
各装置の発信サーバ部16は、データ保持部14からマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を読み出し、ネットワーク接続部15を介してテレビ41に返送する。
本実施の形態で発信サーバ部16は、簡易HTTPサーバの機能を持つ。ここで「簡易」といっているのは、HTTPプロトコルのGET命令だけを解析でき、さらにGET命令の引数であるURIもデータ保持部14に対するものだけに限定されたものを意味する。
この簡易な構成だけで情報発信が可能となり、情報発信装置1は、計算機資源が少ない低能力計算機でも短時間で処理ができる。
情報読出部21には、マークアップ言語の解析系が備わっており、送信されてきた状態要約文から論理構造とデータを抽出する。抽出されたデータは自然言語で表現されているから、これをそのまま表示すれば良い。
さらに、状態要約文から抽出した論理構造のうち、対応しない、すなわち解析できないエレメントはそのまま破棄してしまって良い。
例えば図3において、テレビ41の情報読出部21は、Veventエレメントを解析できないとすると、図3のCのエレメントは破棄されることになる。
このようにして、テレビ41の情報読出部21は、ハードディスクレコーダー31から情報を取得する。
テレビ41の情報読出部21は、同様にして、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34のそれぞれの発信サーバ部16から情報を取得する。
なお、ネットワーク101に接続されている情報発信装置1のリストを取得する方法は、例えばUPnP(Universal Plug and Play)規格が利用できる。
テレビ41の情報読出部21は、全ての情報発信装置から情報を取得すると、取得した情報を加工して出力装置22に出力するデータを生成する。本実施の形態では、当初から自然言語で表現されたテキストデータとしているため、出力装置22がテキストデータをそのまま表示できる装置であれば加工する作業は発生しない。
なお、出力装置22がテレビ41の画面による文字表示だけでなく画像や音声まで出力できるような高機能の出力装置であり、かつ情報読出部21も、解読および加工用に充分な計算機資源を利用できる場合は、文字表示だけでなく画像や音声を出力するようにしても良い。提供される情報は自然言語で表現されたテキストデータをマークアップしたものであるので、マークアップ構造の中に付加的なエレメントとして例えば文字の色や濃さなど、各種非文字情報を追加することができる。
この場合、情報発信装置も情報取得端末も計算機資源が豊富であれば、双方とも付加的なエレメントを利用すれば良い。情報発信装置側の計算機資源が豊富で情報取得端末側の計算機資源が貧弱であれば、情報取得端末側で付加的なエレメントを解析せずに破棄すれば良い。逆に情報発信装置側の計算機資源が貧弱であれば、情報発信装置は単純な自然言語文を送れるのみで、付加情報は添付できないこととなる。
図4は、このようにして情報取得端末を構成するテレビ41が収集した情報の表示例である。
図4に示すように、ハードディスクレコーダー31に関する情報は領域Dに表示されている。ここでは、titleエレメント(図3のA)とdescriptionエレメント(図3のB)の内容である自然言語で表現されたテキストデータがそのまま表示されている。そして、Veventエレメント(図3のC)の内容は、テレビ41の情報読出部21が解析できなかったため破棄されて表示されていない。
ジャー炊飯器34の領域Gにはハッチングがかけられているが、これはジャー炊飯器34の電源が入っていなかった等で、応答を受け取れなかった場合の表示である。なお、ハッチングではなく、他の領域とは色を変えて表示したり、文字の色を薄くして表示したりしても良い。
ここで、ユーザにより終了ボタン51が選択されると、この画面を終了してテレビ番組を表示する。最新取得ボタン52が選択されると、上述した情報取得を再度行い、取得した情報を表示する。
なお、画面の表示は、テロップ(ティッカー)式、半透明文字で表示するなど各種方法が考えられる。これは、情報取得端末2の計算能力、表示能力に合わせて選択すれば良い。
さらに、情報取得端末2が、自然言語音声合成機能を利用できるのであれば、自然言語で表現されたテキストデータを音声出力に変換して出力装置22から出力するようにしても良い。これは、出力装置22として表示手段がない、または機能が限定されていて使いにくい、あるいは表示手段はあるが別途音声でも聞きたいような場合に有効である。
また、あえて画面には表示せず、別端末に情報を送付して、その端末で閲覧するような方法も可能である。例えば、情報取得端末2が電子メール送信機能を持つ場合には、取得した情報を電子メールで送信し、別のメールリーダー端末で表示することができる。電子メール利用の場合も、送付対象のデータがもともと自然言語のテキストデータであるから、自然言語で表現されたテキストデータの情報を加工せずにそのまま送付することができる。
図5は、情報発信装置を構成する家電機器、すなわち、ハードディスクレコーダー31、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34が取り得る動作状態と、ある動作状態の時に得られるオプション情報を一覧表で示したものである。
なお、表中では動作状態は自然言語で示しているが、実際の機器の中では、通常なんらかの機械により解読可能な符号、例えばニーモニックなど非自然言語的表現で保持される。
このように本実施の形態において、情報発信装置は、アプリケーション実行部11の状態が変化したとき動作状態を示す状態要約文を作成し、データ保持部14に保持しておき、情報取得要求を受信したとき、データ保持部14に保持されている状態要約文を返信して、情報取得要求と状態要約文の生成を同期させていないので、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を発信することができ、情報取得端末も簡単な構成で情報発信装置から発信された情報を取得することができる。
なお本実施の形態では、ユーザが情報収集開始ボタンを押下して明示的に情報収集を指示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、情報取得端末2が定期的に情報収集を行うようにしても良い。さらには、情報収集を開始するための条件をいくつか設定し、その条件が満たされた場合に情報収集を始めるようにしても良い。
一例をあげると、居間の照明のスイッチが入れられたことをトリガーとして情報収集を開始するようにしても良い。居間の照明のスイッチが入れられたことは、照明自体が予め設定された機器に通知しても良いし、機器側から定期的に照明の状態を取得しても良い。また、照明とは別に部屋の明るさを観測するセンサーノードを設置し、このセンサーノードから光量の変化に関する情報を取得して情報収集の開始を判断しても良い。
また、上述の実施の形態では、状態情報をハードディスクレコーダーの状態を表す状態情報として説明したが、本発明はこれに限定されず、状態情報は機器の有する状態を表す情報であれば、如何なる情報であっても良い。例えば、状態情報の対象とする機器が計測器である場合、状態情報は、計測器が計測可能な自然現象、例えば、温度、湿度、高度、位置情報、照明照度、電波強度、電流量、或いは機器を装着する人間の体温、体脂肪率、脈拍数、発汗度数等であっても良い。状態情報の対象とする機器を計測器とする場合については次の実施の形態で説明する。
(第3の実施の形態)
次に、図6は本発明の第3の実施の形態の情報発信装置を示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
図6に示すように、本実施の形態の情報発信装置6の構成は、第1の実施の形態の情報発信装置1がさらに、設定された時間間隔を計時して状態記述部13に起動トリガー発生させる周期タイマ61を備え、状態記述部13は、周期タイマ61により計時された時間間隔毎に状態記憶部12の情報からマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を作成し、データ保持部14に保持された状態要約文を更新する構成となっている。
また、本実施の形態において、アプリケーション実行部62が実行して実現する機器の動作または動作モードなどの状態は連続的に変化するようになっており、どの時点で状態が変化したかは明確には判断することが困難であり、状態記憶部12に例えば短い時間周期で連続的に機器の状態を表す状態情報を書き込むようになっているものとする。
本実施の形態において、情報発信装置6が状態情報の対象とする機器は温度センサーノードであり、アプリケーション実行部62は温度を測定するセンサーとして機能するものとする。ここで、アプリケーション実行部62の動作の状態は測定された温度となる。温度センサーノードとは別途設けられていても良いが、本実施の形態では、情報発信装置6は温度センサーノードと一体であるものとする。
周期タイマ61は、計時する時間間隔を例えば10分にして起動トリガーを発生させる動作モードに設定すると、アプリケーション実行部62により測定された温度は10分間隔で状態記憶部12に記憶され、前回測定された温度は上書きされる。こうして、情報取得端末2から情報発信装置6に「情報取得要求」を送信すれば、10分以内に測定された温度を知ることができるようになる。
なお、周期タイマ61が計時する時間間隔は固定値である必要はない。例えば、温度変化の増減、具体的には温度変化の微分値が所定のしきい値を上回るか否かを判定し、温度変化の増減が小さい場合は時間間隔を長くし、温度変化の増減が大きい場合は周期を短くする等、周期タイマ61が計時する時間間隔を変化させても良い。
このように本実施の形態においては、状態情報の対象とする機器は周辺の状態情報を測定するセンサーにより構成され、状態記述部13は、センサーにより測定された計測値に基づいて状態要約文を作成するので、非力なCPUと少ないメモリしかなくてもセンサーが測定したデータをネットワークを介して他の装置に発信することができる。
また、設定された時間間隔を計時する周期タイマを備え、状態記述部は、周期タイマにより計時された時間間隔毎に状態要約文を作成し、データ保持部に保持された状態要約文を更新するので、状態情報の対象とする機器の内部状態または動作状態が連続的に変化している場合でも、周期的に収集することができる。
さらに、周期タイマが計時する時間間隔は、状態情報の変更頻度に応じて変化させることができるので、状態情報の対象とする機器の内部状態または動作状態の変化の履歴に応じて情報を収集する時間間隔を長くしたり短くしたりして、処理負荷を軽減させることができる。
本実施の形態の別の例として、情報発信装置を電池に適用した場合について説明する。この場合の情報発信装置の構成は、本実施の形態の情報発信装置6において、状態情報の対象とする機器が温度センサーノードに代えて電池となり、温度を測定するセンサーとして機能するアプリケーション実行部62に代えて電池の残り使用時間を測定するセンサーとして機能するアプリケーション実行部を備えた構成と同様である。情報発信装置は電池とは別途設けられていても良いが、本実施の形態では、情報発信装置は電池と一体であるものとする。
電池のように運用に必要となるエネルギーの使用量が限られる情報発信装置においては、周期的な測定がエネルギーの過剰消費に繋がる為、情報発信装置が電池と一体として構成される場合は特に周期タイマ61が計時する時間間隔を長くする必要がある。一方、周期を長くした場合、測定時の状態と現時点の状態との状態情報のずれが発生する為、正確な状態の抽出が困難になる。そのため、電池のようなエネルギーの使用量が限られる情報発信装置においては、本実施の形態の変形態様として、周期タイマ61を省き、代わりに発信サーバ部16が情報取得要求を受け付けるタイミングで状態記述部13が電池の残り使用時間を測定するセンサーとして機能するアプリケーション実行部に状態情報の取得を要求する起動トリガーを発行し、最新の状態情報を状態記憶部12に格納するようにしても良い。この場合、状態記述部13は状態記憶部12が保持する状態情報に基づき状態要約文を生成する。
また、本実施の形態において、情報発信装置6が情報取得要求に対し状態要約文を返信する際、状態要約文を保持するデータ保持部14の記憶領域、例えばRAM(Random Access Memory)の領域を十分に確保できない場合は、状態記憶部12に格納された最新の状態情報を基に状態要約文を予め決められた単位毎に細分化して順次生成し、データ保持部14に保持するようにしても良い。本実施の形態では、1行ずつ作成してデータ保持部14に保持していくものとする。なお、さらに細かく分割しても、数行にまとめて作成してもかまわない。細分化の単位は計算資源の状況に応じて決定すれば良い。
発信サーバ部16は、状態記述部13により順次生成される状態要約文17を、ネットワーク接続部15を介して情報取得端末2に送信する。送信が終了すると、発信サーバ部16は、状態記述部12に次のデータを要求する。以下、これを繰り返し、返信すべき状態要約文の最終行に達すると、発信サーバ部16が次のデータを要求した際、状態記述部12は、最終行まで送出した旨の返答を返信する。発信サーバ部16は、この返答を受けてネットワーク接続部15に対して情報取得端末2とのコネクションを切断する。
このように、情報発信装置6は、データ保持部17は、状態要約文を細分化した複数の状態要約文単位として保持し、発信サーバ部16は、状態要約文を複数の状態要約文単位毎に送信するので、送信する状態要約文が細分化され、状態要約文を保持するデータ保持部17は、状態要約文全体を記憶しておく必要がないため、記憶領域を十分に確保することのできない、備えるメモリに制限のある装置においてもネットワークを介して情報を発信することが可能になる。
以上のように、本実施の形態の情報発信装置は、メモリ等の計算機資源を大幅に節約することができるので、エネルギーの使用量が限られる電池などの機器にも適用することができ、情報取得端末も簡単な構成で情報発信装置から発信された情報を取得することができる。
また、上述の実施の形態では、情報発信装置が状態情報の対象とする機器と一体の場合について説明をしたが、本発明はこれに限定されない。対象とする機器から機器の状態を表す状態情報を取得できるのであれば、情報発信装置は状態情報の対象とする機器と別途設けられていても良い。状態情報の対象とする機器と情報発信装置が別途設けられている場合については次の実施の形態で説明する。
(第4の実施の形態)
次に、図7は本発明の第4の実施の形態の情報発信装置を示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
図7に示すように、本実施の形態の情報発信装置7の構成は、状態情報の対象とする機器がマイクロチップ103であり、第1の実施の形態の情報発信装置1が、アプリケーション実行部11に代えてマイクロチップ103の情報を読み取るマイクロチップリーダー部71を備え、マイクロチップリーダー部71がマイクロチップ103の情報を読み出すと、読み出した情報を状態記憶部12に記憶し、状態記述部13に起動トリガーを送る構成となっている。
なお、マイクロチップ103は、RFID(Radio Frequency IDentification)タグや、非接触ICカード等でも良い。
例えば、情報発信装置7は、マイクロチップ103のリーダー装置であっても良い。マイクロチップ103の場合には、あまりに計算資源に乏しく、通常はマイクロチップ103が保持する情報をリーダーに向かって発信する機能以外の機能を盛り込むことは難しい。
そこで、本実施の形態では、マイクロチップ103のリーダー装置側に情報発信機能を持たせるようにした。
まず、情報発信装置7をマイクロチップ103に近接させると、マイクロチップリーダー部71は、マイクロチップ103の所定のプロトコルに従いマイクロチップ103の名称を取得するとともに、マイクロチップ103が保有する情報を読み出す。本実施の形態において、マイクロチップリーダー部71はデータ読出部を構成する。
マイクロチップリーダー部71は、読み出しを終了すると、マイクロチップ103から取得したマイクロチップの名称と読み出した情報を状態記憶部12に書き込み、状態記述部13に起動トリガーを送る。
状態記述部13は、上述の実施の形態と同様にして、状態記憶部12から読み出した情報からマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を作成し、データ保持部14に保持させる。以降、情報取得端末2からの情報取得は、前述の実施の形態と同様に行われる。また状態記述部13はこの時、状態記憶部12から状態情報を読み出した際の、場所や時刻、読み取り回数、読み取り者の情報など読み出し動作を特定するための情報をオプション情報として状態要約文に付加しても良い。
このように本実施の形態では、状態情報の対象とする機器と情報発信装置が別途設けられているため、対象とする機器が、例えば、マイクロチップやICタグのような小型な記憶媒体であっても、ネットワークを介して情報を発信することが可能になり、情報取得端末も簡単な構成で機器の情報を取得することができる。
さらに、本実施の形態では、状態情報の対象とする機器をマイクロチップ103とし、さらにアプリケーション実行部11に代えてマイクロチップ103の情報を読み取るマイクロチップリーダー部71を備えたので、例えば、マイクロチップそのものからは情報を発信することができず、かつマイクロチップ専用のリーダー以外からはマイクロチップの情報を取得することが困難な場合でも、本実施の形態の情報発信装置7に情報発信機能を代行させることで、情報を発信することができる。
なお本実施の形態では、状態情報の対象とする機器をマイクロチップ103として説明したが、本発明はこれに限定されない。マイクロチップリーダー部71に代えて適切なデータ読取手段を備えることにより、ICタグなどのあらゆる記憶媒体にも適用可能であることはいうまでもない。
また、上述の実施の形態では、状態記述部13が生成する状態要約文として、人間が解読可能な自然言語と上述した機械が解読可能な識別子との組み合わせる場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、状態記述部は、機械が解読可能な情報であれば、如何なる情報を状態要約文に付加しても良い。状態記述部が、例えば、状態要約文を取得した端末が実行すべき動作スクリプトを状態要約文に付加する場合について次の実施の形態で説明する。
(第5の実施の形態)
図8は本発明の第5の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末を示す図、図9は本発明の第5の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムを示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
図8に示すように、本実施の形態の情報発信装置8Aの構成は、第1の実施の形態の情報発信装置1において、状態記述部13に代えて、状態記憶部12に記憶されている状態情報に基づいてマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文17を生成するとともにスクリプト生成要求を発行する状態記述部93と、さらに状態記述部93が発行するスクリプト生成要求に応じて他の機器において実行可能なスクリプトを生成するスクリプト生成部95を備え、さらに状態記述部93はスクリプト生成部95により生成されたスクリプトを動作指定タグによって状態要約文にマークアップして埋め込む構成となっている。また、本実施の形態の情報取得端末8Bの構成は、第1の実施の形態の情報取得端末2が、後述するアプリケーション実行部98からの要求に応じて情報読出部21により読み出された状態要約文から動作指定タグによりスクリプトを抽出し、抽出したスクリプトの情報を解析するスクリプト解析部99と、情報読出部21からの実行要求によりスクリプト解析部99により解析されたスクリプトを実行するアプリケーション実行部98と、出力装置22に代えてアプリケーション実行部98の実行結果に基づき、何らかのアクションをユーザに出力する出力装置96とを備えた構成となっている。また、状態記述部93は、機器の状態を表す一つ以上の状態情報にそれぞれ対応する一つ以上の定型文を記憶した定型文記憶部93aを有している。
図9において、個人ユーザが保持する携帯電話42が本実施の形態の情報発信装置8Aを構成し、同じく個人ユーザが自宅に保持するテレビ41およびハードディスクレコーダー31およびジャー炊飯器34が本実施の形態の情報取得端末8Bを構成するものとする。なお、スクリプト解析部99およびアプリケーション実行部98が動作情報抽出実行部を構成する。
情報発信装置8Aとして機能する携帯電話42には、アラーム機能を備えたスケジュール管理アプリケーションを実行するアプリケーション実行部11が実装されているものとする。ここで本実施の形態では、ユーザがアプリケーション実行部11に明日の行動予定・行き先・持ち物・起床時間といったスケジュール情報を入力する場合、アプリケーション実行部11はスケジュール情報を状態記憶部12に保持するものとする。
状態記述部93は、アプリケーション実行部11からの通知内容、或いは状態記憶部12が保持するスケジュール情報を読み取り、他の機器群と連動すべき情報、例えば、アラームとして連動すべき情報として明日の起床時間等を他の機器において解析・実行可能なスクリプトに変化すべく、スクリプト生成部95にスクリプトの生成を要求する。次に、状態記述部93は、先に読み取ったスケジュール情報に対応する自然言語で表現されたテキストデータを生成して定められた形式のマークアップを施し、さらにスクリプト生成部95から返信された実行可能なスクリプトを動作指定タグによってマークアップして状態要約文を生成し、データ保持部14に保持するものとする。
具体的には、情報取得端末8Bの情報読出部21は、情報発信装置8Aから取得した状態要約文17のマークアップを解析し、自然言語で表現される状態要約文の状態情報を出力装置96で映像、音声等により出力するようになっている。また、動作指定タグでマークアップされた実行可能なスクリプトはアプリケーション実行部98に転送される。アプリケーション実行部98は、情報読出部21から転送された実行可能なスクリプトの解析をスクリプト解析部99に要求し、返信される解析結果に従って適切な動作を実行して、例えばビープ音を発生させるなどして、出力装置96から出力するようになっている。
例えば、情報発信装置8Aである携帯電話42は、ユーザが設定した明朝の起床時間に対応して起床タイマースクリプトを生成し状態要約文にマークアップする。そして、その起床タイマースクリプトを含む状態要約文を取得した情報取得端末8Bを構成する端末群は、取得した状態要約文から抽出されるスケジュール情報を表示したり、起床タイマースクリプトにより実行可能な動作を実行したりする。例えば、テレビ41は起床タイマースクリプトにより起床時刻に電源を自動投入し、状態要約文に含まれていた本日の行動予定、行き先、持ち物といったスケジュール情報を画面に表示させる。また、ジャー炊飯器34は、起床タイマースクリプトで示される起床時刻に炊飯が完了するよう、炊飯に要する時間の分だけ早く電源を自動投入し、炊飯完了と共に出力装置96から例えばビープ音を鳴らす。また、ハードディスクレコーダー31は、録画した番組データを携帯電話42においても視聴できるようにフォーマット変換を行い、フォーマット変換した番組データを携帯電話42内部のストレージにネットワーク経由で移動させる処理を起床タイマースクリプトで示される起床時刻よりも前に完了できるように動作する。
なお、起床タイマースクリプトは単なるスクリプトの例であり、例えば、電子マネーの残金等他の情報や例えば、電源のオン・オフ制御、動画データの複製等の操作に基づくスクリプトを生成しても構わない。また、各機器の出力装置96による出力内容も上述した文字の表示や音声出力などの動作に限るものではない。
このように本実施の形態においては、情報発信装置8Aのアプリケーション実行部11から入力された情報から他の端末において実行可能なスクリプトを生成し、入力された情報および生成された実行可能なスクリプトを含む状態要約文を生成してデータ保持部14に保持する。一方、情報取得端末8Bは情報発信装置8Aから状態要約文を取得し、状態要約文に含まれる情報を表示すると同時に状態要約文に含まれる実行可能なスクリプトを検出して実行することができる、このような情報発信装置8Aに保持される状態要約文は、複数の情報取得端末8Bから取得可能な為、情報発信装置8Aにおいては実行可能なスクリプトの配布先を管理する必要がない。故に、情報発信装置8Aおよび情報取得端末8Bが乏しい計算機資源であっても特別な設定を必要とせず、不特定多数の情報取得端末に対し、ネットワークを介して実行可能なスクリプトを配信することができ、情報取得端末も簡単な構成で情報発信装置から発信された情報を取得し、必要に応じてスクリプトを実行することができる。
さらに、本実施の形態では、状態記述部が、状態要約文を取得した端末が実行すべき動作スクリプトを状態要約文に付加する場合について説明したが、動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を動作スクリプトに付加しても良いことは言うまでもない。この場合、情報取得端末は、状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行するスクリプト解析部99およびアプリケーション実行部98から構成される動作情報抽出実行部に加えて、動作スクリプトに付加された端末識別情報を抽出し、抽出した端末識別情報に該当するか否かを判定する識別情報抽出判定部とを備え、情報発信装置から発信された状態要約文から動作情報抽出実行部により抽出された動作スクリプトから、識別情報抽出判定部はさらに端末識別情報を抽出し、抽出した端末識別情報に該当するか否かを判定し、識別情報抽出判定部が端末識別情報に該当すると判定した場合に、動作情報抽出実行部は、動作スクリプトを実行する構成となる。動作スクリプトに端末識別情報を付加する方法、動作スクリプトに付加された端末識別情報を抽出し、抽出した端末識別情報に該当するか否かを判定する方法等については、公知のオペレーションであるので説明は省略する。
また、上述の実施の形態では、状態記述部13が生成する状態要約文のオプション情報として、例えば、情報発信装置がハードディスクレコーダーの場合は、機器を特定する基本情報に加えて番組を特定する情報を含めた場合等について説明したが、本発明はこれに限定されない。オプション情報は、状態情報に付随する情報であれば、特定の動作を指定する情報など、如何なる情報であっても良い。例えば、情報取得端末側にデータを読み出す機能が具備されている場合は、データの読み出し動作を特定する情報をオプション情報として状態要約文に付加しても良い。この場合について次の実施の形態で説明する。
(第6の実施の形態)
図10は本発明の第6の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムを示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
図10に示すように、本実施の形態の情報発信装置9Aの構成は、第1の実施の形態の情報発信装置1において、アプリケーション実行部11が生成したコンテンツデータをデータ保持部14に格納するデータ管理部91と、データ管理部91からの要求に応じてデータ管理部91の動作状態或いは動作履歴を記憶する状態記憶部90と、データ管理部91からの要求に応じて状態記憶部90が保持する状態情報を基に状態要約文を生成する状態記述部93と、ネットワーク接続部15を介して他のネットワーク端末からの情報取得要求を受け付け、データ保持部14に保持されている状態要約文或いはコンテンツデータを発信する発信サーバ部16とを備えた構成となっている。ここで、コンテンツとは、例えば写真データ、映像データ、音楽データ、デジタル書籍データおよび各種アプリケーション等のようにデジタルデータで表現された情報やプログラムのデータのことをいうものとする。
図10において、本実施の形態の情報取得端末9Bは、情報発信装置9Aに情報取得要求を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文17から映像、音声などによる出力用データを生成し、その情報を出力装置22に映像、音声などにより出力させるようになっており、さらに本実施の形態の情報取得端末9Bの構成は、第1の実施の形態の情報取得端末2において、情報読出部21はバックアップすべきコンテンツデータの有無を状態要約文にマークアップされた動作指定タグから判定するようになっており、情報読出部21によりバックアップすべきコンテンツデータの所在情報が検出された場合は、情報発信装置9Aにコンテンツデータ取得要求を送信しコンテンツデータの実データを取得し、バックアップされたコンテンツデータとして格納するデータ保持部94を備えた構成となっている。なお、本実施の形態において、情報読出部21およびデータ保持部94はコンテンツデータ複製部を構成し、動作指定タグは動作スクリプトを構成する。
このようにして構成された情報発信装置9Aの動作について説明する。なお、以下の動作は情報発信装置9Aに具備されたCPUによって制御される。
まず、アプリケーション実行部11は、機能を実行してコンテンツデータ92を生成すると、データ管理部91に対し生成したコンテンツデータの格納を要求する。本実施の形態では、情報発信装置9Aが携帯電話であるものとして、アプリケーション実行部11はカメラ機能を実行して写真を撮影したものとする。
データ管理部91は、アプリケーション実行部11からの要求に対し、データ保持部14の空き容量を確認し、格納が可能であれば要求を受け付けデータ保持部14にコンテンツデータ92を格納する。その際、データ管理部91は「アプリケーション実行部11からの要求により、データ保持部14の特定の領域に受け付けたコンテンツデータ92を格納した」という動作履歴を状態情報として状態記憶部90に一時的に記憶し、状態記述部93に状態が変化したことを通知する。さらに、アプリケーション実行部11が「他機器によるバックアップを要する」旨のバックアップフラグ情報を付加していた場合、データ管理部91は同時にバックアップフラグ情報をも状態記憶部に記憶させる。
状態記述部93は、データ管理部91から状態変化通知を受けると、状態記憶部90に記憶された状態情報を読み取り、読み取った状態に対応する自然言語で表現されたテキストデータを生成し、それに定められた形式のマークアップを施し、状態要約文17を生成してデータ保持部14に保持する。但し、読み取った状態情報にバックアップフラグ情報が含まれる場合は、バックアップの対象となるコンテンツデータのURI(Uniform Resource Identifier)を動作指定タグ、例えば<Backup>タグでマークアップした行を追加した状態要約文を生成してデータ保持部14に保持する。
図11は、状態記述部93が生成する状態要約文17の例を示した図である。本実施の形態の例においては、バックアップすべきコンテンツデータは"M001.jpg"で表現される静止画であり、図中のIで示される行はコンテンツデータのURIを<Backup>タグでマークアップする例を示している。
このように、アプリケーション実行部11が機能を実行した結果生成されたコンテンツデータ92がデータ保持部14に格納されたことを示す状態要約文17の情報は、情報取得端末9Bにより取得され出力装置22により映像、音声等により出力される。
次に、情報取得端末9Bの動作について説明する。なお、以下の動作は情報取得端末9Bに具備されたCPUによって制御される。
まず、情報取得端末9Bの情報読出部21は、情報発信装置9Aから取得した状態要約文17のマークアップを解析し、バックアップすべきコンテンツデータを示す<Backup>タグの有無を判定する。もし、状態要約文17に<Backup>タグが検出された場合は、情報発信装置9Aのネットワーク接続部15を介して発信サーバ部16に「コンテンツデータ取得要求」を送信する。
情報発信装置9Aの発信サーバ部16は、ネットワーク接続部15を介して「コンテンツデータ取得要求」を受信すると、データ保持部14に保持されているコンテンツデータを返信する。
情報取得端末9Bの情報読出部21は、ネットワーク101経由で取得したバックアップ候補のコンテンツデータを情報取得端末9Bのデータ保持部94にコンテンツデータとして格納する。
なお、図10において、情報発信装置9Aにおけるデータ保持部14および情報取得端末9Bにおけるデータ保持部94は、テキストファイル或いはバイナリファイルの保持、更新、削除等ができる記憶領域であれば良い。また、図10において、情報発信装置9Aにおけるデータ保持部14および情報取得端末9Bにおけるデータ保持部94に格納されるコンテンツデータのフォーマットは、静止画、動画、音声、音楽、テキスト、文書ファイル、ゲーム、GUIツール(グラフィカルユーザインターフェース)、アイコン、プレイリスト、辞書、留守番データ、訪問者撮影画像、動作履歴ログ、TODOリスト、電話帳、イベント・スケジュール情報、知人情報、機器情報、調理レシピ、地図など、如何なる形式でも構わない。
また、ネットワーク101は、実施の形態1と同様、例えば家庭内に設置されたLAN(Local Area Network)であり、そのプロトコルはIP(Internet Protocol)であり、ネットワーク接続部15は、LAN用のネットワークインターフェースカードおよびドライバおよびTCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)のプロトコルスタック等であっても良い。
また、発信サーバ部16は、実施の形態1と同様、例えばHTTP(HyperText Transport Protocol)サーバの簡易サブセットの機能があればよく、HTTPプロトコルのGET命令だけを解析できればよく、さらにGET命令の引数であるURI(Uniform Resource Identifier)はデータ保持部14を示すURIのみに限定しても良い。
情報読出部21は、テキストファイルの状態要約文を受信すると、テキストファイルからマークアップ言語を解析して自然言語で表現されたテキストデータを抽出し、抽出した自然言語で表現されたテキストデータを出力装置22に出力するためのデータを生成し、出力装置22に出力する。出力装置22は、入力されたデータに従って映像、音声等によりその情報を出力する。
情報読出部21が出力装置22に出力するために生成するデータに、バックアップを目的として情報発信装置9Aからコンテンツデータの取得を実行したこと、さらにデータ保持部94への格納が成功したことを示すテキストデータを付加しても良い。
情報読出部21のマークアップ言語の解析は、限定されたエレメントのみ解析できればよく、解析できないエレメントは廃棄する。
なお、情報発信装置9Aにおいて、データ管理部91が状態記述部93に対して状態が変化したことを通知する際、一時的に記憶した自身の動作状態を通知内容に含めて通知する方式としても良い。
また、情報発信装置9Aのデータ管理部91は、携帯電話やPDAといったモバイル端末においてはデータフォルダ、HDDレコーダやホームサーバやパーソナルコンピュータにおいてはファイルシステムとして機能するものであっても良い。
また、情報発信装置9Aにおけるデータ保持部14および情報取得端末9Bにおけるデータ保持部94は、自機器内の内部記録媒体であっても良いし、着脱可能な外部記録媒体であっても良いし、有線や近距離無線によりネットワーク経由で接続される記録媒体であっても構わない。
なお、図11のJで示される行は<Backup>タグ内でアクションを実行すべき機器を機器IDにより指定する例である。本実施の形態においては、"MS01DS23"で示される機器のみが<Backup>タグで示されるコンテンツデータをバックアップするという制限を与えている。
このように本実施の形態において、情報発信装置8Aは、アプリケーション実行部11の機能を実行し、生成されたコンテンツデータがデータ管理部91を介してデータ保持部14に格納された際、データ管理部91から状態が変化したことを通知された状態記述部93が状態記憶部90から状態情報を取得し、その状態を示す状態要約文を状態記述部93が作成し、データ保持部14に保持しておき、情報取得要求を受信した際、データ保持部14に保持されている状態要約文を返信するようになっており、情報取得端末9Bは、情報発信装置9Aに対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得すると、取得した状態要約文17から表示すべき情報を抽出し出力装置22に出力させるデータを生成し、バックアップすべきコンテンツデータの有無を状態要約文17に含まれるマークアップされた動作指定タグから判定し、バックアップすべきコンテンツデータが有ると判定された場合は情報発信装置9Aに対してコンテンツデータ取得要求を送信してバックアップすべきコンテンツデータを取得し情報取得端末9Bのデータ保持部94にコンテンツデータとして格納するようになっている為、情報発信装置9Aおよび情報取得端末9Bが乏しい計算機資源であっても特別な設定を必要とせず、不特定多数の情報取得端末に対し、ネットワークを介してコンテンツデータを非同期でバックアップさせることができる。
また、上述の実施の形態では、情報取得端末は、情報発信装置から発信された状態要約文を取得し、状態要約文から自然言語を抽出し、自端末で映像、音声などにより出力する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、情報取得端末が取得した状態要約文を他の機器に出力しても良い。この場合について、次の実施の形態で説明する。
(第7の実施の形態)
次に、図12は本発明の第7の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末、および情報取得端末から実行可能なスクリプトをデータとして入力して実行する第三の情報端末を示す図で、図13は、第7の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末、および第三の情報端末からなる情報配信システムを示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
図12において、本実施の形態の情報発信装置10Aの構成は、第1の実施の形態の情報発信装置1において、状態記述部93からの要求に応じて他の端末において実行可能なスクリプトを生成するスクリプト生成部95と、機能を実行したアプリケーション実行部11からの通知を受けた後、状態記憶部12に記憶されている状態情報またはアプリケーション実行部11からの通知内容または通知を受けた時点における時刻情報に基づいてスクリプト生成部95にスクリプトの生成を要求し、返信された結果を動作指定タグによってマークアップを施した状態要約文17を生成する状態記述部93とを備えた構成になっている。
図12において、本実施の形態の情報取得端末10Bの構成は、第1の実施の形態の情報取得端末2において、情報発信装置10Aに対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文17から出力用データを生成し、さらに状態要約文17から動作指定タグでマークアップされた実行可能なスクリプトを抽出して後述するアプリケーション実行部98aに転送する情報読出部21と、情報読出部21から抽出したスクリプトを受け付けるアプリケーション実行部98aと、アプリケーション実行部98aからの要求に応じて情報読出部21により読み出された状態要約文から動作指定タグによりスクリプトを抽出し、抽出したスクリプトの情報を解析するスクリプト解析部99aと、情報読出部21からの要求に基づき出力用データを映像や音声などで出力するとともに、スクリプト解析部99aから返信された情報に応じてアプリケーション実行部が実行する処理データを出力する出力装置22を備えた構成となっている。
また、図12において、第三の情報端末は、他端末との通信により実行可能なスクリプトをデータとして入力する入力装置97と、入力装置97により入力されたデータに基づき何らかの処理を実行するアプリケーション実行部98bと、アプリケーション実行部98bから必要に応じてスクリプトの解析を受け付けるスクリプト解析部99bを備えた構成を有している。
このようにして構成された情報発信装置10Aおよび情報取得端末10Bおよび第三の情報端末の動作について、図13ないし図15を用いて説明する。
図13において、住宅の住宅設備として設置される照明器具104を情報発信装置10A、住宅内に設置される複数の機器の状態情報をネットワーク101を介して一元的に管理する集中管理端末105を情報取得端末10Bとし、個人ユーザが保持する携帯電話42を第三の情報端末とする。照明器具104は、消耗品である照明ランプを非定期的に交換して装着するものとする。なお、本実施の形態において管理対象となる機器は住宅内に設置されるとしたが、本発明はこれに限定されず、管理対象となる機器はネットワークを介して状態情報を取得できればいかなる機器でもよく、住宅内に設置される機器に限るものではない。
まず、照明器具104のアプリケーション実行部11は、新たに装着された照明ランプの装着日時・装着以降の点灯総回数および点灯総時間・累計の電流流量・点灯頻度の高い時間帯を機器の動作履歴を状態情報として状態記憶部12に保持する。さらにアプリケーション実行部11は、照明ランプの輝度の低下をセンサーにより測定することにより、照明ランプの残寿命を検出し、状態記憶部12に状態情報として保持する。いま、アプリケーション実行部11により測定された照明ランプの残寿命を示す状態情報が残り7日間の閾値を超えた場合、アプリケーション実行部11は、状態記述部93へ起動トリガーを送る。照明器具104の状態記述部93は、起動トリガーを受けると、状態記憶部90の状態情報を基に「残寿命がわずか、残り7日間で照明ランプが使用不可能になる可能性あり、2005年7月10日までに型番XXXの照明ランプを購入する必要あり」といった自然言語で表現された文を生成する。さらに、状態記述部93は、照明ランプの型番・購入すべき期日・照明器具が設置されている場所のオプション情報を付加して実行可能なスクリプトの生成をスクリプト生成部95に要求する。ここで生成される実行可能なスクリプトは、ユーザによる行動を促す為に用いられるTODOスクリプトである。このように、状態記述部93は、状態情報を表現する自然言語に加えて、機器を特定する基本情報と状態情報を補足するオプション情報、さらに必要に応じて動作スクリプトを盛り込んで状態要約文17を生成するようになっている。また機器を特定する必要のない場合は基本情報を省略しても良いし、特に状態情報を補足することが不要の場合はオプション情報を省略しても良い。
情報取得端末10Bである集中管理端末105の情報読出部21は、情報発信装置10Aである照明器具104からネットワーク101を介して状態要約文17を取得する。情報読出部21は、取得した状態要約文からマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータを抽出し、出力用データを生成する。ここで、生成する出力用データを「家庭内機器からのお知らせ」とすると、本実施の形態において出力用データは、「残寿命がわずか、残り7日間で照明ランプが使用不可能になる可能性あり、2005年7月10日までに型番XXXの照明ランプを購入する必要あり」のメッセージの表示用データとなる。出力用データは、ユーザが集中管理端末105を操作する上で適切なタイミングに生成され、出力装置22によって表示される。例えば、ユーザが出勤する前に家庭内に設置された機器の電源オフ状態を確認する場合では、画面上のいずれかの部分に表示される「家庭内機器からのお知らせ」を目視することにより、照明ランプの残寿命が残りわずかであることを認識することが可能になる。
さらに、集中管理端末105の情報読出部21が照明器具104から取得した状態要約文には実行可能なスクリプトが動作指定タグによりマークアップされているため、照明器具104の情報読出部21は、抽出したスクリプトをアプリケーション実行部98aに転送する。アプリケーション実行部98aは、受け付けたスクリプトの解析をスクリプト解析部99aに要求し、返信された結果から受け付けたスクリプトがTODOスクリプトであると判定し、アプリケーション実行部98aは該当TODOスクリプトを一時的に保持する。先に挙げたケースにおいては、ユーザが出勤前に集中管理端末の画面上で認識する「家庭内機器からのお知らせ」に関連するTODOの存在をアプリケーション実行部98aが文書或いはアイコンで画面上に表示するものとする。
照明器具104から状態要約文17を取得した集中管理端末105が出力装置22として、例えば赤外線通信機能を備える場合、ユーザは集中管理端末105の画面に表示された文書或いはアイコンにより促される処理手順に従い、第三の情報端末である携帯電話42を通信相手機器として指定する。集中管理端末105のアプリケーション実行部98bは、ユーザによる指示に従い保持していたTODOスクリプトを出力装置22を介した赤外線通信により携帯電話42の入力装置97に転送する。
集中管理端末105からTODOスクリプトを取得した第三の情報端末である携帯電話42の入力装置97は、受信したスクリプトをアプリケーション実行部98bに転送し、アプリケーション実行部98bは必要に応じてスクリプト解析部99bに情報の解析を要求し、自機器において実行可能なスクリプトが抽出された場合には抽出されたスクリプトを実行する。本実施の形態において、例えば、携帯電話42におけるアプリケーション実行部98bが実行するアプリケーションがスケジューラであるとした場合、受信したTODOスクリプトの解析結果に該当する日付(本実施の形態においては"購入すべき期日:2005年7月10日")にアラームイベントを設定し、ユーザに所望の行動(本実施の形態においては"購入")を補足情報(本実施の形態においては"照明ランプの型番・照明器具が設置されている場所")に付加する。そして、携帯電話42のアプリケーション実行部98bが実行するアプリケーションであるスケジューラは、アラームイベントとして起動すべき時間に所定の動作を携帯電話42の図示されていない出力装置を介して出力する、例えば、アラーム音によりユーザにイベントの到来を警告することができる。なお、本実施の形態においては、アラームイベントの動作開始のトリガーをアラームイベントの起動すべき時間としたが、これに限定するものではない。例えば、ユーザが保持する携帯電話42が補足情報として記録された場所や空間といったエリアに入ったことをアラームイベントの動作開始のトリガーとしても良い。
なお、本実施の形態において、集中管理端末105の情報読出部21は、出力用データの一例として画面上に表示する表示データを生成するとしたが、本発明はこれに限定されない。情報読出部21が生成する出力用データは、用意された出力装置に適切なデータ形式であり、状態要約文17を出力装置にユーザが認識・識別可能に出力させうるものであれば、音声データ、画像データ、点字データなどでいかなるデータでも構わない。また、本実施の形態では、第三の情報端末にスクリプトを転送する手段として赤外線通信を用いて説明したが、本発明はこれに限定されず、第三の情報端末にスクリプトを適切に転送できるものであれば、例えば、ホームネットワーク、インターネット、移動体通信網、近距離無線通信(Bluetooth、赤外線通信といった二次無線通信や非接触ICによる通信)などいかなる通信手段であっても良い。さらに、本実施の形態においては、情報取得端末から第三の情報端末へのスクリプト転送をユーザの指示の下に実行する例を示したが、当該処理が自動で実行されても構わないことは言うまでもない。
次に、図13において、リビング等に設置されるハードディスクレコーダー31を情報発信装置10Aとしたケースについて説明する。
情報発信装置10Aであるハードディスクレコーダー31は、追加された番組予約や録画が完了した番組の番組名・番組ジャンル・放送日時・放送チャネル・サブタイトル・出演者・あらすじといった番組情報を電子番組表(EPG:Electric Program Guide)やインターネットにて配布される番組コンテンツの基本情報から取得し、状態記憶部12が保持する。
状態記述部93は、状態記憶部12が保持する状態情報を基にスクリプト生成部95にスクリプトの生成を要求し、返信されたスクリプトを動作指定タグによってマークアップして状態要約文を生成する。ここで、スクリプト生成部95によって生成されるスクリプトは、番組名・番組ジャンル・放送日時・放送チャネル・サブタイトル等を含む番組予約スクリプトや番組転送スクリプトがある。
図14は、情報発信装置を構成するハードディスクレコーダー31の状態記述部93がアプリケーション実行部11からの通知により生成する状態要約文の例を示した図である。本実施の形態においては、マークアップ言語の形式にRSS形式またはAtom形式という形式を利用している。
状態記述部93は、アプリケーション実行部11からの通知内容から、作成する状態要約文17から基本情報として、例えば機器名、機器種別、所有者情報、所在情報といった機器に関する基本的な項目を抽出し、titleタグおよびdescriptionタグでマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータに変換する(図中LおよびM)。次に、状態記述部93は、状態記憶部12に保持される番組情報を保持される個数分或いは規定回数分読み出し、番組情報のリストをitemタグ配下のrdf:liタグでマークアップする(図中O)。次に、状態記述部93は、状態要約文17を生成した時刻情報「2006年1月20日、日本時間10時10分」を自機器のシステムから取得し、機械により解読可能な予め決められた表記法に基づいてデータ形式を変換した後、dc:dateタグでマークアップする(図中N)。状態記述部93は、これらの情報を番組コンテンツの基本情報とし、channelタグに包含されるようマークアップを施す(図中K)。
さらに、状態記述部93は、状態記憶部12に保持される番組情報から所望の情報を読み出し、先に生成した番組コンテンツの基本情報(channelタグ部分)の後に個別の番組情報をitemタグでマークアップする(図中P、U)。例えば、番組名「月曜ドラマ 『ふたり』」はtitleタグ(図中Q)、番組ジャンル「ドラマ」はdc:subjectタグ(図中R)、サブタイトル「第1話 「再会」・・・」はdescriptionタグ(図中S)でマークアップされる。ここで、図中Tは、状態記述部93からの要求によりスクリプト生成部95が生成した番組予約スクリプトにおける放送時間帯に関するスクリプトである。i:Veventタグ配下にマークアップされたi:dtstartタグは番組の放送開始時刻、i:dtendタグは番組の放送終了時刻、i:locationタグは番組が放送されるチャンネル情報を意味する。各情報は機械により解読可能な予め決められた表記法に基づいて変換されており、状態要約文17を受信する情報取得端末10Bの情報読出部21が「foaf:topicタグ」のような動作指定タグを検出した際、実行可能なスクリプトとして予約情報スクリプトを抽出する。例えば、番組録画予約情報を含む状態要約文17を取得した集中管理端末105の出力装置22から第三の情報端末である携帯電話42に対して番組予約スクリプトを転送することができる。
図15は、情報発信装置10Aであるハードディスクレコーダー31が生成した状態要約文17を情報取得端末10Bである集中管理端末105が取得して表示する例である。例えば、ハードディスクレコーダー31が図14に示す状態要約文17を生成し、赤外線通信機能を出力装置22として備える集中管理端末105がハードディスクレコーダー31から状態要約文17を取得した場合、集中管理端末105の情報読出部21が状態要約文17の解析を行い、図15上段の画面を出力装置22に表示する。図中のVおよびWは、取得した状態要約文17にマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータおよび実行可能なスクリプトをユーザに提示する為に加工して表示させたもの、図中のXは、一般的なニュース配信サーバが提供する情報を要約文として取得して同様に表示させたものである。図中のVおよびWは、番組予約スクリプトを含む為、リストのアイコン表示部分に「転送可能」のアイコンまたは文字列が表示されている。このように、ユーザは一般的なニュース記事の閲覧と共に番組情報および予約情報を閲覧することができる。
いま、図15の画面に表示された図中Vに示す番組情報をユーザが選択する場合、図15下段に示したポップアップ表示(図中Y)に画面が遷移する。情報読出部21は、取得した状態要約文17から番組情報および番組予約スクリプトの詳細を抽出し、ユーザに番組予約スクリプトを転送するかを確認する。ここでユーザが実行を許可するボタン(図中のOKボタン)を押下する場合、集中管理端末105に実装される赤外線通信機能により、第三の情報端末である携帯電話42に番組情報および番組予約スクリプトを送信する。携帯電話42は、集中管理端末105から送信された番組情報および番組予約スクリプトを図12の入力装置97から受信し、番組予約を司るアプリケーション実行部98bにより受信した予約情報に基づく番組の録画予約を完了する。
なお、本実施の形態では、情報取得端末10Bが抽出した番組情報および番組予約スクリプトを赤外線通信により第三の情報端末に出力する例を示したが、情報取得端末10B自身が番組予約を行う機器、例えば、ハードディスクレコーダー31に番組予約を行う第三の情報端末として入力装置97およびアプリケーション実行部98bを実装し、状態要約文17から抽出した番組予約スクリプトを実行する構成としても良い。
また、情報取得端末10Bにおいてユーザにスクリプトの実行可否を問い合わせる例を示したが、利便性に応じて設定を変更することによりユーザへの問い合わせを必要とせずにスクリプトを実行することも可能である。
本実施の形態においては、状態情報として、個人が保持する情報機器、例えば、ハードディスクレコーダー等のテキストや静止画や動画といったコンテンツデータを対象としたが本発明はこれに限定されず、状態情報は、街角に設置された情報提供端末、例えば、チケット販売機、音楽ダウンロード端末、非接触IC型自動改札等が配信するチケット情報やイベント情報、住宅・ビル等に設置された各種センサーノード、例えば、人感センサー、温度センサー、鍵センサー等の動作命令情報でも構わないことは言うまでもない。例えば、玄関のドア鍵センサーが施錠状態を検出していて、宅内の人感センサーが人の気配がないことを検出している場合、情報発信装置である玄関のドア鍵センサーが宅内照明の消灯スクリプトやガスの元栓確認スクリプトを生成し、玄関のドア鍵センサーの状態要約文17を情報取得端末として取得する照明センサーやガスの元栓センサーが抽出したスクリプトを実行することも可能である。
また、ネットワーク101は、ホームネットワーク、インターネット、移動体通信網、近距離無線通信、例えばBluetooth、赤外線通信といった二次無線通信や非接触ICによる通信等、あらゆる通信手段が可能である。また、番組情報など状態要約文17に直接マークアップした自然言語で表現されたテキストデータを別のファイルとして別途生成し、当該のファイルに対するリンク情報のみを状態要約文17内にマークアップする方法でも構わない。
このように本実施の形態においては、情報発信装置10Aでは、センサーとして機能するアプリケーション実行部11が各種の値を測定する機能を実行し、測定された値を状態情報として状態記憶部12が保持し、状態記憶部12に保持された状態情報を基に状態記述部93がスクリプト生成部95に他の機器において実行可能なスクリプトの生成を要求し、状態記述部93は状態記憶部12に保持される状態情報とスクリプト生成部95から返信されたスクリプトとをマークアップした状態要約文17を生成し、データ保持部14は状態記述部93が生成した状態要約文17を保持する。情報取得端末10Bでは、情報読出部21はネットワーク101および情報発信装置10Aのネットワーク接続部15を介して発信サーバ部16に「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文17から表示すべき情報を抽出し出力装置22に表示するデータを生成し、スクリプトの有無を状態要約文17に含まれるマークアップされた動作指定タグから判定し、スクリプトが存在すると判定された場合には、当該のアプリケーション実行部98aに転送する。アプリケーション実行部98aは、情報読出部21から受け付けたスクリプトの解析をスクリプト解析部99aに要求し、スクリプトが自機器において実行可能か否かを含む解析結果に基づき、例えば出力装置22により状態要約文の情報を表示させたり、スクリプトを実行させたり、必要に応じて出力装置22により第三の情報端末の入力装置97にスクリプトを転送させるようになっている。即ち、情報発信装置10Aおよび情報取得端末10Bが照明器具やハードディスクレコーダーなど乏しい計算機資源であっても自機器において実行する或いは他機器で実行できるよう出力装置22を介して第三の情報端末に出力することができる。この構成によれば、例えば宅内に設置された照明器具104が照明ランプの残寿命を検出してユーザに照明ランプの購入を促すTODOスクリプトを生成し集中管理端末105がTODOスクリプトを携帯電話42に転送してユーザの買い忘れを防止すること、宅内に設置されたハードディスクレコーダー31のハードディスクの残容量を集中管理端末105が監視することで、ハードディスクレコーダー31のディスク残量に応じてディスク容量に余裕がある他機器に番組予約スクリプトを転送し残容量不足による録画の失敗を回避することが実現できる。
以上のように、本発明にかかる情報発信装置および情報取得端末は、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を送受信することができるという効果を有し、情報発信装置および情報取得端末から構成される情報配信システムは、家電機器の内部状態や動作状態、センサーノードの観測値を収集し発信する情報配信システム等として有用である。
【書類名】明細書
【発明の名称】情報発信装置、情報取得端末、および情報配信システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク家電やセンサーネットワークにおいて、家電機器の内部状態や動作状態、センサーノードの観測値等の情報を収集し発信する情報発信装置、情報発信装置から情報を取得する情報取得端末、および情報発信装置と情報取得端末からなる情報配信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話の普及とネットワーク機器の公衆環境やビル構内や家庭への普及に伴い、ネットワーク家電あるいはユービキタスコンピューティングの研究開発が盛んになってきている。そして、一部のAV機器(Audio Visual Equipments)等では既に商品化も行われている。
【0003】
ネットワーク家電あるいはユービキタスコンピューティングの技術的基礎の一つとして、相互接続された家電機器やセンサーノード間で発信された各種情報を取得する情報取得方法があげられる。
【0004】
このような情報取得方法としては、複数の照明装置から送られる、それぞれの照明装置が点灯しているか消灯しているかという状態を表す状態データを1台のWWW(World Wide Web)サーバが収集して、そのWWWサーバがHTML(Hyper Text Markup Language)テキストとして照明監視端末に公開するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、複数の測定デバイスから複数の測定データを収集する際、それぞれの測定デバイスから送られる測定データのフォーマットをXML(eXtensible Mark-up Language)言語でマークアップされたテキストデータとして統一することによって、複数の測定デバイスそれぞれの種別の相違による影響を低下させているものもある(例えば、特許文献2参照)。同様に、監視機器から送られる監視データをXML言語でマークアップして収集するものもある(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平11−251072号公報
【特許文献2】特開2004−362557号公報
【特許文献3】特開2004−264995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の特許文献1または特許文献2のような構成では、照明装置や測定デバイス側にHTMLまたはXML言語でマークアップされたテキストデータを生成するためのサーバ計算機を必要とする。しかしながら、例えば家庭におけるユービキタスコンピューティング環境の場合、このようなサーバ計算機を設置することはコストおよびスペースを要し、さらにメンテナンスの手間を考えても現実的ではない。
【0007】
なお、特許文献3のように、サーバ計算機が明示的に存在しない場合でも、情報を受けるクライアント端末は、サーバ計算機と同等な強力な計算機能を持っているのが普通であり、クライアント端末側に実質サーバ計算機を設置することとかわりない。しかしながら、家電機器やセンサーノードにサーバ計算機と同等の計算能力を期待することはできない。
【0008】
また、特許文献2に記載のものにおいては、機器間で交換されるXMLファイルの構造は、サーバとクライアント間で予め決められており、サーバ側では決められた構造でデータを並べる必要があり、クライアント側ではXMLファイルを決められた方法でデータ処理し、人間が理解できる形に加工する必要があり、双方に複雑な処理を実装しなければならず、相応の処理能力も要求される。
【0009】
さらに、従来の情報収集システムのサーバ側では、クライアントにできるだけ新しい情報を与えるために、クライアント側からの情報取得要求に完全に同期する形でクライアントに与える情報を生成していた。
【0010】
このことは、ネットワークが充分に安定し、かつサーバ側に充分な計算能力があれば問題ないが、ユービキタスコンピューティングでは、計算能力の非力なセンサーノードがサーバになる可能性があり、さらにクライアントになりうる端末の数が圧倒的に多いので、このような状況ではサーバ側の計算能力の限界が全体のボトルネックになる可能性がある。
【0011】
つまり、サーバ側に短期間に情報収集のリクエストが集中した場合、サーバはオンデマンドでデータを作り直すだけでなく、データのリクエストの同期処理をするためのロック機構、待ち行列、あるいはリエントラント機構等も用意しなければならない。これは非常に重い処理であり、低能力のセンサーノードには実装できない。
【0012】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、非力なCPUと少ないメモリしかなくてもネットワークを介して情報を送受信することのできる情報発信装置、情報取得端末、および情報配信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の情報発信装置は、機器の状態を表す状態情報を保持する状態記憶部と、ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、該状態情報に基づいて自然言語を生成し、前記自然言語に、情報交換を可能とするためのマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を生成する状態記述部と、前記状態要約文を保持するデータ保持部と、前記ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じて前記データ保持部に保持された前記状態要約文を発信する発信サーバ部とを備えた構成を有している。
【0014】
この構成により、本発明の情報発信装置は、機器の状態を表す状態情報を状態記憶部に保持し、ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じてデータ保持部に保持されている状態要約文を送信する。したがって、情報取得要求と状態要約文の生成処理は同期しておらず、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を発信することができる。
【0015】
ここで、本発明の情報発信装置において、前記状態記述部は、前記状態情報が変化したときに前記状態要約文を作成し、前記データ保持部に保持されている前記状態要約文を更新する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、機器の状態が変化したときのみ状態要約文を作成するため、処理負荷を軽減させることができる。
【0016】
また、本発明の情報発信装置において、前記状態情報は、前記機器の動作管理に必要な内部状態、所定時刻における前記機器の動作状態、所定時刻までの前記機器の動作履歴、所定時刻より未来の前記機器の動作予定の少なくとも何れか一つを含み、機械が解読可能な符号として前記状態記憶部に保持される構成を有しても良い。
【0017】
また、本発明の情報発信装置において、前記自然言語とは、人間が解読可能な文字列で構成される。この構成により、本発明の情報発信装置は、状態要約文を受ける外部端末側において情報を加工するための特別処理を不要とする為、外部端末側の負荷を軽減することができる。
【0018】
また、本発明の情報発信装置において、前記マークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文とは、前記状態情報を表現する前記自然言語に加えて、前記機器を特定する基本情報と、前記状態情報を補足するオプション情報との少なくとも何れか一つを含み、前記自然言語と予め決められた機械が解読可能な識別子との組合せとして構成される文である構成を有しても良い。
【0019】
また、本発明の情報発信装置において、設定された時間間隔を計時する周期タイマを備え、前記状態記述部は、前記周期タイマにより計時された時間間隔毎に前記状態要約文を作成し、前記データ保持部に保持された前記状態要約文を更新する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、連続的に変化している内部状態または動作状態を周期的に収集することができる。
【0020】
また、上述の情報発信装置において、前記周期タイマが計時する時間間隔は、前記状態情報の変更頻度に応じて変化する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、内部状態または動作状態の状態に応じて情報を収集する周期を長くしたり短くしたりして、処理負荷を軽減させることができる。
【0021】
また、本発明の情報発信装置において、前記機器は周辺の状態情報を測定するセンサーにより構成され、前記状態記述部は、前記センサーにより測定された計測値に基づいて前記状態要約文を作成する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、センサーが測定したデータをネットワークを介して他の装置に発信することができる。 また、上述の情報発信装置において、前記状態情報は、計測可能な自然現象で前記センサーにより測定された、温度、湿度、高度、位置情報、照明照度、電波強度、電流量、或いは機器を装着する人間の体温、体脂肪率、脈拍数、発汗度数から選択された一つ以上の測定値を含む構成を有しても良い。
【0022】
また、本発明の情報発信装置において、前記状態情報を保持する機器から通信によりデータを読み出すデータ読出部とを備え、前記状態記述部は、前記データ読出部により読み出されたデータに基づいて前記状態要約文を作成する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信機能を持たない機器、例えば、記憶媒体等のデータをネットワークを介して他の装置に発信することができる。
【0023】
また、本発明の情報発信装置において、前記状態記述部が状態要約文を生成する際、データ読出部によるデータ読み出し動作を特定する情報をオプション情報として付加して前記状態要約文を作成する構成を有しても良い。
【0024】
この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信機能を持たない機器、例えば、記憶媒体等からデータを読み出した場合、データの読み出しを行った時点の時刻あるいは場所あるいは何度目のデータ読み出しか等のデータ読み出し動作を特定するための情報をオプション情報として状態要約文に付加することにより、データの読み出し時の動作を特定するための情報を当該機器自身に保存する必要がなくなる。これにより、当該機器は情報の保存に必要なメモリを節約でき、さらに当該機器が情報発信機能を持たない場合であっても、当該機器のデータおよびデータ読み出し時の動作を特定するための情報をネットワークを介して他の装置に発信することができる。
【0025】
また、上述のデータ読出部を有する本発明の情報発信装置において、前記機器は記録媒体により構成されても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信機能を持たない、例えば、非接触ICカードまたはマイクロチップまたはIDタグまたはRFIDタグ等の記憶媒体のデータをネットワークを介して他の装置に発信することができる。
【0026】
また、本発明の情報発信装置において、前記データ保持部は、前記状態要約文を細分化した複数の状態要約文単位として保持し、前記発信サーバ部は、前記状態要約文を前記複数の状態要約文単位毎に送信する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、送信する状態要約文を細分化された単位毎に生成して送信することにより、状態要約文全体を記憶しておくメモリを持つ必要が無くなり、備えるメモリに制限のある装置においてもネットワークを介して情報を発信することが可能になる。
【0027】
また、本発明の情報発信装置において、前記状態記述部は、機器の状態を表す一つ以上の状態情報に対応する一つ以上の定型文を記憶した定型文記憶部を有する構成を有しても良い。この構成により、本発明の情報発信装置は、状態記述部は、予め定型文記憶部に記憶された定型文、すなわちテンプレートに、状態情報に対応する自然言語のデータを埋め込むだけで状態要約文を生成することができ、処理負荷を軽減させることができる。
【0028】
また、本発明の情報発信装置において、前記状態記述部は、前記状態要約文を取得した端末が実行すべき動作スクリプトを前記状態要約文に付加する構成を有しても良い。
【0029】
この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信装置側で状態要約文に予め実行可能なスクリプトを含めることができるため、状態要約文を取得する外部端末が、状態要約文から状態情報に対応する自然言語を抽出した際に、例えば、番組を予約する場合、従来ならば番組の開始時間および終了時間およびチャネル情報をユーザが自ら入力する必要がある場合であっても、スクリプトが番組予約に必要な情報を自動で設定する等、外部端末側のユーザによる操作数を大幅に軽減することができる。
【0030】
また、本発明の情報発信装置において、状態記述部は、前記動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を前記動作スクリプトに付加する構成を有しても良い。
【0031】
この構成により、本発明の情報発信装置は、情報発信装置から状態要約文を取得する複数の外部端末のうち、状態要約文に含まれるスクリプトを実行すべき端末を端末識別情報により指定できる為、どの外部端末に向けて記述されたスクリプトであるかが明確にすることができ、本来受信したスクリプトを実行する必要のない外部端末においては、無駄な処理の実行を阻止できる為、負荷の削減ができる。
【0032】
また、本発明の情報発信装置において、前記動作スクリプトは、コンテンツデータの複製の指示と複製すべきコンテンツデータの所在情報とを含む構成を有しても良い。
【0033】
この構成により、本発明の情報発信装置から状態要約文を受ける外部端末は、コンテンツデータの複製の指示と複製すべきコンテンツデータの所在情報とが含まれた動作スクリプトによって独自にコンテンツデータを複製することができるため、情報発信装置においてバックアップ先の外部端末の登録を必要とせず、情報発信装置および状態要約文を受ける外部端末が乏しい計算機資源であっても不特定多数の情報取得端末に対しネットワークを介してコンテンツデータを非同期でバックアップさせることができる。
【0034】
本発明の情報取得端末は、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して上述の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、抽出した前記情報を出力する情報出力部とを備えた構成を有している。
【0035】
この構成により、本発明の情報取得端末は、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、乏しい計算機資源でもネットワークを介して上述の情報発信装置を構成するセンサーネットワークにおける各種センサー等から情報を取得することができる。
【0036】
また、本発明の情報取得端末は、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して上述の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部と、前記状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行する動作情報抽出実行部を備えた構成を有している。
【0037】
この構成により、本発明の情報取得端末は、状態要約文に予め実行可能なスクリプトが含まれているため、状態要約文から状態情報に対応する情報を抽出した際、例えば、状態情報として自然言語で表現された番組予約情報を抽出して番組を予約する場合、従来ならば番組の開始時間および終了時間およびチャネル情報をユーザが自ら入力する必要がある場合であっても、スクリプトが番組予約に必要な情報を自動で設定することができる等、ユーザによる操作数を大幅に軽減することができる。
【0038】
また、本発明の情報取得端末は、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して上述の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部と、前記状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行する動作情報抽出実行部と、動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を前記状態要約文から抽出し、抽出した端末識別情報に自機器が該当するか否かを判定する識別情報抽出判定部とを備え、前記情報発信装置から発信された前記状態要約文から前記動作情報抽出実行部により抽出された動作スクリプトから、前記識別情報抽出判定部はさらに端末識別情報を抽出し、抽出した前記端末識別情報に該当するか否かを判定し、前記識別情報抽出判定部が前記端末識別情報に該当すると判定した場合に、前記動作情報抽出実行部は、前記動作スクリプトを実行する構成を有している。
【0039】
この構成により、本発明の情報取得端末は、取得した状態要約文から自機器がスクリプトを実行すべき端末であるか否かを端末識別情報により特定できる為、無駄な処理の実行を回避して処理負荷の削減ができる。
【0040】
また、本発明の情報取得端末は、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して上述の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部と、前記状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行する動作情報抽出実行部と、動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を前記状態要約文から抽出し、抽出した端末識別情報に該当するか否かを判定する識別情報抽出判定部と、データを保持するデータ保持部を備え、前記動作情報抽出実行部は、前記識別情報抽出判定部が前記端末識別情報に自機器が該当すると判定した場合に、動作スクリプトに付加されたコンテンツデータの複製の指示と複製すべきコンテンツデータの所在情報を抽出し、前記コンテンツデータを複製するコンテンツデータ複製部を有し、前記情報発信装置から発信された前記状態要約文から前記動作情報抽出実行部により抽出された動作スクリプトにより、前記コンテンツデータ複製部は、複製の対象となるコンテンツデータの所在を特定し、さらに前記情報発信装置からネットワーク接続部を介して前記コンテンツデータを取得して複製し、複製したコンテンツデータを前記データ保持部に保持する構成を有している。
【0041】
この構成により、本発明の情報取得端末は、乏しい計算機資源であっても特別な設定を必要とせず、ネットワークを介してコンテンツデータを非同期でバックアップさせることができる。
【0042】
本発明の情報配信システムは、機器の状態を表す状態情報を保持する状態記憶部と、ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、該状態情報に基づいて自然言語を生成し、前記自然言語に、情報交換を可能とするためのマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を生成する状態記述部と、前記状態要約文を保持するデータ保持部と、前記ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じて前記データ保持部に保持された前記状態要約文を発信する発信サーバ部とを備えた情報発信装置と、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して前記情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部とを備えた構成を有している。
【0043】
この構成により、本発明の情報配信システムは、情報発信装置は、機器の状態を表す状態情報を状態記憶部に保持し、ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じてデータ保持部に保持されている状態要約文を送信し、情報取得端末は、情報発信装置から発信された状態要約文を取得し、状態要約文から情報を抽出し、情報を画像や音声によって出力する。したがって、情報取得要求と状態要約文の生成処理は同期しておらず、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、情報発信装置および情報取得端末が乏しい計算機資源であってもネットワークを介して情報の送受信をすることができる。
【発明の効果】
【0044】
以上のように、本発明の情報発信装置、情報取得端末、および情報配信システムは、情報取得要求と状態情報の生成処理の同期処理を不要とし、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を配信することができるという効果を有し、ユービキタスコンピューティング環境を構築するネットワーク家電やセンサーネットワークにおける各種センサーや情報配信システム等として有用である。【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0046】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末を示す図である。
【0047】
図1において、情報発信装置1は、各種アプリケーションを実行して具備された機能を実行するアプリケーション実行部11と、アプリケーション実行部11の動作の状態の変化を記憶する状態記憶部12と、状態記憶部12に記憶されている状態情報に基づいてマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文17を生成する状態記述部13と、状態記述部13が生成した状態要約文17を保持するデータ保持部14と、ネットワーク101に接続され、ネットワーク101を介して他のネットワーク機器との通信を可能にするネットワーク接続部15と、ネットワーク接続部15を介して他のネットワーク機器からの「情報取得要求」を受け付け、データ保持部14に保持されている状態要約文17を送信する発信サーバ部16とを備えている。
【0048】
情報取得端末2は、ネットワーク101を介して情報発信装置1に対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文から情報を読み取り、データを生成して出力する情報抽出部を構成する情報読出部21と、情報読出部21が生成したデータにより状態要約文から抽出した情報を出力する情報出力部を構成する出力装置22と、ネットワーク101に接続して外部端末との通信を可能にする、ネットワーク接続部23とを備えている。
【0049】
情報発信装置1は、他のネットワーク機器からの「情報取得要求」を受け付けて、状態要約文17を送信する機器であり、例えば、ビデオレコーダー、ハードディスクレコーダー、各種センサー、ジャー炊飯器、携帯電話等のネットワーク家電やセンサーネットワークにおける各種センサーによって構成されている。
【0050】
アプリケーション実行部11は、例えば、ビデオレコーダー、ハードディスクレコーダー、各種センサー、ジャー炊飯器、携帯電話、無線LAN(Local Area Network)携帯端末等のネットワーク家電やセンサーネットワークにおいて、各種アプリケーションを実行して具備された機能を実現する部位で、本実施の形態では、アプリケーションが記述されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)によって構成される。
【0051】
状態記憶部12は、アプリケーション実行部11の動作の状態の変化を記憶するようになっており、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体によって構成される。
【0052】
状態記述部13は、状態記憶部12に記憶されている状態情報に基づいてマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文17を生成するようになっており、本実施の形態では、状態記述処理を実行するCPUによって構成される。
【0053】
ここで、自然言語とは、人間が解読可能な、例えば、数字、文字列、記号で表現される単語や文章などの文字列を意味し、マークアップを付加した自然言語とは、自然言語に加え予め決められた機械が解読可能な1つ以上の識別子で構成される文を意味するものとする。機械が解読可能な識別子とは、例えば、HTMLまたはXML言語などのマークアップ言語に準拠したタグ識別子などをいう。
【0054】
状態情報は、機器の動作管理に必要な内部状態、所定時刻における機器の動作状態、所定時刻までの機器の動作履歴、所定時刻より未来の機器の動作予定の少なくとも何れか一つを含むものとする。
【0055】
データ保持部14は、状態記述部13が生成した状態要約文17を保持するようになっており、テキストファイルの保持、更新、削除等ができる記憶領域であれば良く、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体によって構成される。
【0056】
本実施の形態において、ネットワーク101は、例えば家庭内に設置されたLAN(Local Area Network)であり、そのプロトコルはIP(Internet Protocol)として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばインターネット網や電話回線網等のような有線系のネットワークのみならず、無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)に準拠したネットワークといった無線系のネットワークでも良い。
【0057】
ネットワーク接続部15は、ネットワーク101に接続され、ネットワーク101を介して他のネットワーク機器との通信を可能にするネットワークインタフェースによって構成されている。本実施の形態において、ネットワーク接続部15は、LAN用のネットワークインターフェースカードおよびドライバおよびTCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)のプロトコルスタック等により構成されているものとする。
【0058】
発信サーバ部16はCPUにより構成され、本実施の形態では例えばHTTP(HyperText Transport Protocol)サーバの簡易サブセットの機能を実装していればよく、HTTPプロトコルのGET命令だけを解釈できればよく、さらにGET命令の引数であるURI(Uniform Resource Identifier)はコンテンツ保持部14を示すURIのみに限定しても良い。
【0059】
情報取得端末2は、情報発信装置1に対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文から情報を読み取り、データを生成して音や映像として出力する機器であり、例えば、ハードディスクレコーダー、テレビ、携帯電話、ジャー炊飯器、各種センサー、無線LAN携帯端末等によって構成されている。
【0060】
情報読出部21は、情報発信装置1に対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文から情報を読み取り、データを生成して出力する動作が記述されたプログラムを実行するCPUによって構成される。
【0061】
出力装置22は、情報読出部21が抽出した状態要約文の情報に基づき生成したデータを映像、音声等により出力するようになっており、例えば、テレビの画面、スピーカー、ヘッドホン等により構成される。
【0062】
以上のように構成された情報発信装置1および情報取得端末2により構成される情報配信システムについて、その動作を説明する。本実施の形態では理解を容易にするため、情報発信装置1はハードディスクにコンテンツデータを格納するビデオレコーダーにより構成されているものとする。
【0063】
まず、情報発信装置1の動作について説明する。なお、以下の動作は情報発信装置1に具備されたCPUによって制御される。
【0064】
情報発信装置1においてアプリケーション実行部11は、ビデオレコーダーであれば、例えば待機中から録画中に変化するなど、動作の状態が変化すると、最新の状態を状態記憶部12に記憶し、状態記述部13に状態が変化したことを通知する。
【0065】
状態記述部13は、アプリケーション実行部11から状態の変化を通知する状態変化通知を受けると、状態記憶部12に記憶されているアプリケーション実行部11の状態を表す状態情報を読み取り、この状態情報を表現する自然言語を生成し、こうして生成した状態情報に対応した自然言語にさらに所定の形式のマークアップを施し、マークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文17を生成してデータ保持部14に保持する。データ保持部14にすでに状態要約文が保持されている場合は、保持されている状態要約文が最新の状態要約文17に更新されることになる。こうして生成または更新された状態要約文は、機器を特定する基本情報と、状態情報を補足するオプション情報との少なくとも何れか一つを含む。
【0066】
本実施の形態において、状態記述部13は、機器の状態を表す一つ以上の状態情報にそれぞれ対応する一つ以上の定型文を記憶した定型文記憶部13aを有し、マークアップを施した自然言語で表現された状態要約文を生成する際、状態記述部13は予め定型文記憶部13aに記憶された定型文に、アプリケーション実行部11から受け取った状態変化通知に対応する動作状態やその情報を表現する自然言語を埋め込むものとする。
【0067】
次に、このようにして情報発信装置1により生成されたアプリケーション実行部11の動作状態を示す状態要約文17を取得して表示するために情報取得端末2により実行される動作について説明する。なお、以下の動作は情報取得端末2に具備されたCPUによって制御される。
【0068】
次に、情報取得端末2の情報読出部21は、ユーザの要求に応じて情報発信装置1にネットワーク101を介して「情報取得要求」を送信する。
【0069】
情報発信装置1の発信サーバ部16は、ネットワーク接続部15を介して「情報取得要求」を受信すると、データ保持部14に保持されているテキストファイルの状態要約文を返信する。
【0070】
情報取得端末2の情報読出部21は、テキストファイルの状態要約文を受信すると、テキストファイルからマークアップ言語を解析して自然言語で表現されたデータを抽出し、抽出した自然言語で表現されたデータを出力装置22に出力するためのデータを生成し、出力装置22に出力する。出力装置22は、入力されたデータに従って表示画面等にその情報を表示する。
【0071】
情報読出部21のマークアップ言語の解析は、限定されたエレメントのみ解析できればよく、解析できないエレメントは廃棄する。
【0072】
このように本実施の形態において、情報発信装置は、アプリケーション実行部11の状態が変化したとき動作状態を示す状態要約文を作成し、データ保持部14に保持しておき、情報取得要求を受信したとき、データ保持部14に保持されている状態要約文を返信して、情報取得要求と状態要約文の生成を同期させていないので、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を発信することができ、情報取得端末も簡単な構成で情報発信装置から発信された情報を取得することができる。
【0073】
また、状態要約文の作成において状態記述部13は、予め定型文記憶部13aに記憶された定型文、すなわちテンプレートに自然言語で表現されたデータを埋め込むのみとし、発信サーバ部16が有するHTTPサーバ機能ではGET命令だけを解析するのみとしたので、処理負荷を軽減させることができる。
【0074】
また、状態要約文には自然言語で表現されたデータをそのまま埋め込み、状態要約文の解析では限定されたエレメントだけ解析するのみとしたので、情報発信装置1および情報取得端末2双方の処理負荷を軽減させることができる。
【0075】
なお、情報取得端末2は、情報読出部21と出力装置22を備えていればよく、例えば情報読出部21を内蔵したテレビでも良い。
【0076】
また、出力装置22としてテレビの画面に替えて、スピーカーやヘッドホンなどの音声出力装置を備え、情報読出部21がテキストから音声合成を行って音声出力装置に出力するようにしても良い。
【0077】
(第2の実施の形態)
次に、図2は本発明の第2の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムを示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端(図1参照)と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
【0078】
本実施の形態においては、ハードディスクレコーダー31、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34および無線LAN携帯端末35が情報発信装置となり、テレビ41、携帯電話42および無線LAN携帯端末35が情報取得端末となる。
【0079】
また本発明の情報発信装置および情報取得端末は、無線LAN携帯端末35のように、情報発信装置として動作すると同時に情報取得端末としても動作するようにすることもできる。
【0080】
情報発信装置と情報取得端末の間のネットワークは、複数のネットワークが介在してインターネットワーキングされても良い。本実施の形態において、携帯電話42では、家庭内のネットワーク101に携帯電話ネットワーク102を介して接続されおり、携帯電話ネットワーク102から家庭内のネットワーク101を介してハードディスクレコーダー31、洗濯機32等のネットワーク家電にアクセスできるようになっている。
【0081】
このような情報発信装置および情報取得端末において、情報取得端末であるテレビ41が情報発信装置であるハードディスクレコーダー31、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34から情報、例えば各機器の動作状況を取得し、テレビ41の出力装置に出力を行うまでの動作を説明する。なお、説明の便宜上、主にハードディスクレコーダー31を中心に説明する。
【0082】
まず、ハードディスクレコーダー31、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34などのネットワーク家電がネットワーク101を介してネットワーキングされている。ネットワーク101は、100BASE−T等の有線LANとIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11b等の無線LANのヘテロネットワークとし、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等により電話加入者回線を通してインターネットに接続され、インターネットを介して携帯電話ネットワーク102に繋がっている。
【0083】
なお、有線LANは電力線通信でもよく、無線LANはBluetoothでもよく、ADSLはFTTH(Fiber To The Home)でもよく、機器が互いに通信できる環境にあれば良い。
【0084】
今、待機中のハードディスクレコーダー31において、ユーザが録画予約していた時間になり、番組の録画が始まったとする。番組のタイトルは「○×ニュース」である。この「○×ニュース」は、2005年の12月30日21時から22時の放送予定であるとする。なお、ハードディスクレコーダー31は、これらの情報をEPG(Electric Program Guide)等の方法で取得することができる。
【0085】
まず、ハードディスクレコーダー31の動作状態、すなわちハードディスクレコーダー31に機能を提供するアプリケーション実行部11の動作状態が、待機中から録画中に変わったので、アプリケーション実行部11は、状態記憶部12に記憶されているハードディスクレコーダー31の状態を表す状態情報を"待機中"から"録画中"に変更する。さらにハードディスクレコーダー31は比較的計算資源に恵まれた装置であることから、状態記憶部12は、動作状態を表す状態情報を補足するオプション情報も記憶できるため、本実施の形態では、アプリケーション実行部11は、状態記憶部12にオプション情報として番組のタイトル名「○×ニュース」と録画開始終了時刻の「2005年の12月30日21時から22時」も記憶させる。
【0086】
なお、アプリケーション実行部11により状態記憶部12に記憶され、更新される状態情報について自然言語で説明したが、状態記述部13が生成する状態情報を表現する自然言語と直接関係するものではなく、実際の機器の中では、機械が解読可能な符号として、例えばニーモニックなどの数字やコードなどで表現される非自然言語的表現で保持される。
【0087】
アプリケーション実行部11は、状態記憶部12への書き込みが終わると、状態記述部13へ起動トリガーを送る。
【0088】
状態記述部13は、起動トリガーを受けると、状態記憶部12から、動作状態が"録画中"であることを表す、実際はニーモニックなどで表現された状態情報と、タイトル名「○×ニュース」と録画開始終了時刻「2005年の12月30日21時から22時」を表す、実際は文字列や数値などで表現されたオプション情報を読み出す。
【0089】
状態記述部13は、読み出した状態情報からマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を組み立てる簡単な仕組みを持っている。一番単純なものは、定型文記憶部13aに動作状態を表す状態情報とオプション情報に応じて穴あきテンプレートを一つ以上保持しておき、このテンプレートに対応する動作状態名やオプション情報を埋め込む方法である。この方法は自由度は低いが、これを行うためのソフトウェアをコンパクトにでき、低能力計算機でも短時間で処理することができる。
【0090】
本実施の形態では、状態記述部13は、定型文記憶部13aに記憶した単純な穴あきテンプレートを使い、マークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を作成し、データ保持部14に保持させるものとする。
【0091】
図3は、マークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文の例を示した図である。本実施の形態においては、マークアップ言語の形式にRSS("RDF Site Summary"または"Rich Site Summary"または"Really Simple Syndication"、バージョンの違い等によっていくつか名称がある。)形式またはAtom形式という形式を利用している。
【0092】
RSS形式とするメリットは、RSS形式は比較的世の中に広まっているXML言語型であるので、それを処理するための方法やソフトウェアが豊富にあることである。この意味では、RSSではなくHTMLを使っても良いし、WML(Wireless Markup Language)を使っても良い。このように、情報発信装置が生成した状態要約文はインターネットにおいて広く使用されているフォーマット形式と同等であり、高い相互接続性が確保できる。また、パーソナルコンピュータや携帯電話などに実装されるRSS読み取り機能(RSSリーダーなど)において解析が可能な為、別途読み取り機能を開発する必要がなく、情報取得端末への搭載に必要なプログラム格納領域を削減することができる。ただし、BML(Binary Markup Language)のようなバイナリ表現へのエンコードやデコードが必要な形式は、それ専用の特別なソフトウェアが、情報発信装置と情報取得端末の双方に必要になるという点で本実施の形態には適さない。
【0093】
図3に示すように、状態記憶部12から読み出された動作状態と番組のタイトル名は、組み合わされてdescriptionタグでマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータに変換される(図中B)。録画開始終了時刻は、Veventタグでマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータに変換される(図中C)。
【0094】
このように、状態要約文において情報発信装置が生成した動作履歴や動作状態といった情報は自然言語で記述されている為、情報取得端末側では、RSS読み取り機能において抽出した情報を一般的なニュースと同様に表示させることができる。即ち、情報取得端末において情報を加工する処理を必要としない為、情報取得端末において負荷を軽減することが可能になる。
【0095】
また、状態記述部13は、状態記憶部12に記憶された状態情報の他に、別途ハードディスクレコーダー31の名称を取得し、それをtitleエレメント部分(図中A)に格納する。
この自装置の名称を取得することは、ネットワーク機器には通常用意されているオペレーションであるので説明は省略する。
【0096】
このようにして、ハードディスクレコーダー31のデータ保持部14に、ハードディスクレコーダー31の動作状態を示すマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文が保持される。同様にして、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34でもデータ保持部14に動作状態を示すマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文が保持される。
【0097】
ここで、この家庭のユーザが、本実施の形態の情報取得端末を構成するテレビ41の電源を入れ、テレビ番組を見ている最中に、家庭内の電気機器の動作状況を知りたくなると、テレビ41のリモコン設けられた情報収集開始ボタンを押下する。
【0108】
情報収集開始ボタンが押下されると、テレビ41の情報読出部21が起動し、ネットワーク101を介して情報発信装置であるハードディスクレコーダー31の発信サーバ部16に「情報取得要求」が送信される。
【0109】
各装置の発信サーバ部16は、データ保持部14からマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を読み出し、ネットワーク接続部15を介してテレビ41に返送する。
【0100】
本実施の形態で発信サーバ部16は、簡易HTTPサーバの機能を持つ。ここで「簡易」といっているのは、HTTPプロトコルのGET命令だけを解析でき、さらにGET命令の引数であるURIもデータ保持部14に対するものだけに限定されたものを意味する。
【0101】
この簡易な構成だけで情報発信が可能となり、情報発信装置1は、計算機資源が少ない低能力計算機でも短時間で処理ができる。
【0102】
情報読出部21には、マークアップ言語の解析系が備わっており、送信されてきた状態要約文から論理構造とデータを抽出する。抽出されたデータは自然言語で表現されているから、これをそのまま表示すれば良い。
【0103】
さらに、状態要約文から抽出した論理構造のうち、対応しない、すなわち解析できないエレメントはそのまま破棄してしまって良い。
【0104】
例えば図3において、テレビ41の情報読出部21は、Veventエレメントを解析できないとすると、図3のCのエレメントは破棄されることになる。
【0105】
このようにして、テレビ41の情報読出部21は、ハードディスクレコーダー31から情報を取得する。
【0106】
テレビ41の情報読出部21は、同様にして、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34のそれぞれの発信サーバ部16から情報を取得する。
【0107】
なお、ネットワーク101に接続されている情報発信装置1のリストを取得する方法は、例えばUPnP(Universal Plug and Play)規格が利用できる。
【0108】
テレビ41の情報読出部21は、全ての情報発信装置から情報を取得すると、取得した情報を加工して出力装置22に出力するデータを生成する。本実施の形態では、当初から自然言語で表現されたテキストデータとしているため、出力装置22がテキストデータをそのまま表示できる装置であれば加工する作業は発生しない。
【0109】
なお、出力装置22がテレビ41の画面による文字表示だけでなく画像や音声まで出力できるような高機能の出力装置であり、かつ情報読出部21も、解読および加工用に充分な計算機資源を利用できる場合は、文字表示だけでなく画像や音声を出力するようにしても良い。提供される情報は自然言語で表現されたテキストデータをマークアップしたものであるので、マークアップ構造の中に付加的なエレメントとして例えば文字の色や濃さなど、各種非文字情報を追加することができる。
【0110】
この場合、情報発信装置も情報取得端末も計算機資源が豊富であれば、双方とも付加的なエレメントを利用すれば良い。情報発信装置側の計算機資源が豊富で情報取得端末側の計算機資源が貧弱であれば、情報取得端末側で付加的なエレメントを解析せずに破棄すれば良い。逆に情報発信装置側の計算機資源が貧弱であれば、情報発信装置は単純な自然言語文を送れるのみで、付加情報は添付できないこととなる。
【0111】
図4は、このようにして情報取得端末を構成するテレビ41が収集した情報の表示例である。
【0112】
図4に示すように、ハードディスクレコーダー31に関する情報は領域Dに表示されている。ここでは、titleエレメント(図3のA)とdescriptionエレメント(図3のB)の内容である自然言語で表現されたテキストデータがそのまま表示されている。そして、Veventエレメント(図3のC)の内容は、テレビ41の情報読出部21が解析できなかったため破棄されて表示されていない。
【0113】
ジャー炊飯器34の領域Gにはハッチングがかけられているが、これはジャー炊飯器34の電源が入っていなかった等で、応答を受け取れなかった場合の表示である。なお、ハッチングではなく、他の領域とは色を変えて表示したり、文字の色を薄くして表示したりしても良い。
【0114】
ここで、ユーザにより終了ボタン51が選択されると、この画面を終了してテレビ番組を表示する。最新取得ボタン52が選択されると、上述した情報取得を再度行い、取得した情報を表示する。
【0115】
なお、画面の表示は、テロップ(ティッカー)式、半透明文字で表示するなど各種方法が考えられる。これは、情報取得端末2の計算能力、表示能力に合わせて選択すれば良い。
【0116】
さらに、情報取得端末2が、自然言語音声合成機能を利用できるのであれば、自然言語で表現されたテキストデータを音声出力に変換して出力装置22から出力するようにしても良い。これは、出力装置22として表示手段がない、または機能が限定されていて使いにくい、あるいは表示手段はあるが別途音声でも聞きたいような場合に有効である。
【0117】
また、あえて画面には表示せず、別端末に情報を送付して、その端末で閲覧するような方法も可能である。例えば、情報取得端末2が電子メール送信機能を持つ場合には、取得した情報を電子メールで送信し、別のメールリーダー端末で表示することができる。電子メール利用の場合も、送付対象のデータがもともと自然言語のテキストデータであるから、自然言語で表現されたテキストデータの情報を加工せずにそのまま送付することができる。
【0118】
図5は、情報発信装置を構成する家電機器、すなわち、ハードディスクレコーダー31、洗濯機32、湯沸しポット33、ジャー炊飯器34が取り得る動作状態と、ある動作状態の時に得られるオプション情報を一覧表で示したものである。
【0119】
なお、表中では動作状態は自然言語で示しているが、実際の機器の中では、通常なんらかの機械により解読可能な符号、例えばニーモニックなど非自然言語的表現で保持される。
【0120】
このように本実施の形態において、情報発信装置は、アプリケーション実行部11の状態が変化したとき動作状態を示す状態要約文を作成し、データ保持部14に保持しておき、情報取得要求を受信したとき、データ保持部14に保持されている状態要約文を返信して、情報取得要求と状態要約文の生成を同期させていないので、同期処理をするためのロック機構、待ち行列、リエントラント機構が不要となり、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を発信することができ、情報取得端末も簡単な構成で情報発信装置から発信された情報を取得することができる。
【0121】
なお本実施の形態では、ユーザが情報収集開始ボタンを押下して明示的に情報収集を指示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、情報取得端末2が定期的に情報収集を行うようにしても良い。さらには、情報収集を開始するための条件をいくつか設定し、その条件が満たされた場合に情報収集を始めるようにしても良い。
【0122】
一例をあげると、居間の照明のスイッチが入れられたことをトリガーとして情報収集を開始するようにしても良い。居間の照明のスイッチが入れられたことは、照明自体が予め設定された機器に通知しても良いし、機器側から定期的に照明の状態を取得しても良い。また、照明とは別に部屋の明るさを観測するセンサーノードを設置し、このセンサーノードから光量の変化に関する情報を取得して情報収集の開始を判断しても良い。
【0123】
また、上述の実施の形態では、状態情報をハードディスクレコーダーの状態を表す状態情報として説明したが、本発明はこれに限定されず、状態情報は機器の有する状態を表す情報であれば、如何なる情報であっても良い。例えば、状態情報の対象とする機器が計測器である場合、状態情報は、計測器が計測可能な自然現象、例えば、温度、湿度、高度、位置情報、照明照度、電波強度、電流量、或いは機器を装着する人間の体温、体脂肪率、脈拍数、発汗度数等であっても良い。状態情報の対象とする機器を計測器とする場合については次の実施の形態で説明する。
【0124】
(第3の実施の形態)
次に、図6は本発明の第3の実施の形態の情報発信装置を示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
【0125】
図6に示すように、本実施の形態の情報発信装置6の構成は、第1の実施の形態の情報発信装置1がさらに、設定された時間間隔を計時して状態記述部13に起動トリガー発生させる周期タイマ61を備え、状態記述部13は、周期タイマ61により計時された時間間隔毎に状態記憶部12の情報からマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を作成し、データ保持部14に保持された状態要約文を更新する構成となっている。
【0126】
また、本実施の形態において、アプリケーション実行部62が実行して実現する機器の動作または動作モードなどの状態は連続的に変化するようになっており、どの時点で状態が変化したかは明確には判断することが困難であり、状態記憶部12に例えば短い時間周期で連続的に機器の状態を表す状態情報を書き込むようになっているものとする。
【0127】
本実施の形態において、情報発信装置6が状態情報の対象とする機器は温度センサーノードであり、アプリケーション実行部62は温度を測定するセンサーとして機能するものとする。ここで、アプリケーション実行部62の動作の状態は測定された温度となる。温度センサーノードとは別途設けられていても良いが、本実施の形態では、情報発信装置6は温度センサーノードと一体であるものとする。
【0128】
周期タイマ61は、計時する時間間隔を例えば10分にして起動トリガーを発生させる動作モードに設定すると、アプリケーション実行部62により測定された温度は10分間隔で状態記憶部12に記憶され、前回測定された温度は上書きされる。こうして、情報取得端末2から情報発信装置6に「情報取得要求」を送信すれば、10分以内に測定された温度を知ることができるようになる。
【0129】
なお、周期タイマ61が計時する時間間隔は固定値である必要はない。例えば、温度変化の増減、具体的には温度変化の微分値が所定のしきい値を上回るか否かを判定し、温度変化の増減が小さい場合は時間間隔を長くし、温度変化の増減が大きい場合は周期を短くする等、周期タイマ61が計時する時間間隔を変化させても良い。
【0130】
このように本実施の形態においては、状態情報の対象とする機器は周辺の状態情報を測定するセンサーにより構成され、状態記述部13は、センサーにより測定された計測値に基づいて状態要約文を作成するので、非力なCPUと少ないメモリしかなくてもセンサーが測定したデータをネットワークを介して他の装置に発信することができる。
【0131】
また、設定された時間間隔を計時する周期タイマを備え、状態記述部は、周期タイマにより計時された時間間隔毎に状態要約文を作成し、データ保持部に保持された状態要約文を更新するので、状態情報の対象とする機器の内部状態または動作状態が連続的に変化している場合でも、周期的に収集することができる。
【0132】
さらに、周期タイマが計時する時間間隔は、状態情報の変更頻度に応じて変化させることができるので、状態情報の対象とする機器の内部状態または動作状態の変化の履歴に応じて情報を収集する時間間隔を長くしたり短くしたりして、処理負荷を軽減させることができる。
【0133】
本実施の形態の別の例として、情報発信装置を電池に適用した場合について説明する。この場合の情報発信装置の構成は、本実施の形態の情報発信装置6において、状態情報の対象とする機器が温度センサーノードに代えて電池となり、温度を測定するセンサーとして機能するアプリケーション実行部62に代えて電池の残り使用時間を測定するセンサーとして機能するアプリケーション実行部を備えた構成と同様である。情報発信装置は電池とは別途設けられていても良いが、本実施の形態では、情報発信装置は電池と一体であるものとする。
【0134】
電池のように運用に必要となるエネルギーの使用量が限られる情報発信装置においては、周期的な測定がエネルギーの過剰消費に繋がる為、情報発信装置が電池と一体として構成される場合は特に周期タイマ61が計時する時間間隔を長くする必要がある。一方、周期を長くした場合、測定時の状態と現時点の状態との状態情報のずれが発生する為、正確な状態の抽出が困難になる。そのため、電池のようなエネルギーの使用量が限られる情報発信装置においては、本実施の形態の変形態様として、周期タイマ61を省き、代わりに発信サーバ部16が情報取得要求を受け付けるタイミングで状態記述部13が電池の残り使用時間を測定するセンサーとして機能するアプリケーション実行部に状態情報の取得を要求する起動トリガーを発行し、最新の状態情報を状態記憶部12に格納するようにしても良い。この場合、状態記述部13は状態記憶部12が保持する状態情報に基づき状態要約文を生成する。
【0135】
また、本実施の形態において、情報発信装置6が情報取得要求に対し状態要約文を返信する際、状態要約文を保持するデータ保持部14の記憶領域、例えばRAM(Random Access Memory)の領域を十分に確保できない場合は、状態記憶部12に格納された最新の状態情報を基に状態要約文を予め決められた単位毎に細分化して順次生成し、データ保持部14に保持するようにしても良い。本実施の形態では、1行ずつ作成してデータ保持部14に保持していくものとする。なお、さらに細かく分割しても、数行にまとめて作成してもかまわない。細分化の単位は計算資源の状況に応じて決定すれば良い。
【0136】
発信サーバ部16は、状態記述部13により順次生成される状態要約文17を、ネットワーク接続部15を介して情報取得端末2に送信する。送信が終了すると、発信サーバ部16は、状態記述部12に次のデータを要求する。以下、これを繰り返し、返信すべき状態要約文の最終行に達すると、発信サーバ部16が次のデータを要求した際、状態記述部12は、最終行まで送出した旨の返答を返信する。発信サーバ部16は、この返答を受けてネットワーク接続部15に対して情報取得端末2とのコネクションを切断する。
【0137】
このように、情報発信装置6は、データ保持部17は、状態要約文を細分化した複数の状態要約文単位として保持し、発信サーバ部16は、状態要約文を複数の状態要約文単位毎に送信するので、送信する状態要約文が細分化され、状態要約文を保持するデータ保持部17は、状態要約文全体を記憶しておく必要がないため、記憶領域を十分に確保することのできない、備えるメモリに制限のある装置においてもネットワークを介して情報を発信することが可能になる。
【0138】
以上のように、本実施の形態の情報発信装置は、メモリ等の計算機資源を大幅に節約することができるので、エネルギーの使用量が限られる電池などの機器にも適用することができ、情報取得端末も簡単な構成で情報発信装置から発信された情報を取得することができる。
【0139】
また、上述の実施の形態では、情報発信装置が状態情報の対象とする機器と一体の場合について説明をしたが、本発明はこれに限定されない。対象とする機器から機器の状態を表す状態情報を取得できるのであれば、情報発信装置は状態情報の対象とする機器と別途設けられていても良い。状態情報の対象とする機器と情報発信装置が別途設けられている場合については次の実施の形態で説明する。
【0140】
(第4の実施の形態)
次に、図7は本発明の第4の実施の形態の情報発信装置を示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
【0141】
図7に示すように、本実施の形態の情報発信装置7の構成は、状態情報の対象とする機器がマイクロチップ103であり、第1の実施の形態の情報発信装置1が、アプリケーション実行部11に代えてマイクロチップ103の情報を読み取るマイクロチップリーダー部71を備え、マイクロチップリーダー部71がマイクロチップ103の情報を読み出すと、読み出した情報を状態記憶部12に記憶し、状態記述部13に起動トリガーを送る構成となっている。
【0142】
なお、マイクロチップ103は、RFID(Radio Frequency IDentification)タグや、非接触ICカード等でも良い。
【0143】
例えば、情報発信装置7は、マイクロチップ103のリーダー装置であっても良い。マイクロチップ103の場合には、あまりに計算資源に乏しく、通常はマイクロチップ103が保持する情報をリーダーに向かって発信する機能以外の機能を盛り込むことは難しい。
【0144】
そこで、本実施の形態では、マイクロチップ103のリーダー装置側に情報発信機能を持たせるようにした。
【0145】
まず、情報発信装置7をマイクロチップ103に近接させると、マイクロチップリーダー部71は、マイクロチップ103の所定のプロトコルに従いマイクロチップ103の名称を取得するとともに、マイクロチップ103が保有する情報を読み出す。本実施の形態において、マイクロチップリーダー部71はデータ読出部を構成する。
【0146】
マイクロチップリーダー部71は、読み出しを終了すると、マイクロチップ103から取得したマイクロチップの名称と読み出した情報を状態記憶部12に書き込み、状態記述部13に起動トリガーを送る。
【0147】
状態記述部13は、上述の実施の形態と同様にして、状態記憶部12から読み出した情報からマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を作成し、データ保持部14に保持させる。以降、情報取得端末2からの情報取得は、前述の実施の形態と同様に行われる。また状態記述部13はこの時、状態記憶部12から状態情報を読み出した際の、場所や時刻、読み取り回数、読み取り者の情報など読み出し動作を特定するための情報をオプション情報として状態要約文に付加しても良い。
【0148】
このように本実施の形態では、状態情報の対象とする機器と情報発信装置が別途設けられているため、対象とする機器が、例えば、マイクロチップやICタグのような小型な記憶媒体であっても、ネットワークを介して情報を発信することが可能になり、情報取得端末も簡単な構成で機器の情報を取得することができる。
【0149】
さらに、本実施の形態では、状態情報の対象とする機器をマイクロチップ103とし、さらにアプリケーション実行部11に代えてマイクロチップ103の情報を読み取るマイクロチップリーダー部71を備えたので、例えば、マイクロチップそのものからは情報を発信することができず、かつマイクロチップ専用のリーダー以外からはマイクロチップの情報を取得することが困難な場合でも、本実施の形態の情報発信装置7に情報発信機能を代行させることで、情報を発信することができる。
【0150】
なお本実施の形態では、状態情報の対象とする機器をマイクロチップ103として説明したが、本発明はこれに限定されない。マイクロチップリーダー部71に代えて適切なデータ読取手段を備えることにより、ICタグなどのあらゆる記憶媒体にも適用可能であることはいうまでもない。
【0151】
また、上述の実施の形態では、状態記述部13が生成する状態要約文として、人間が解読可能な自然言語と上述した機械が解読可能な識別子との組み合わせる場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、状態記述部は、機械が解読可能な情報であれば、如何なる情報を状態要約文に付加しても良い。状態記述部が、例えば、状態要約文を取得した端末が実行すべき動作スクリプトを状態要約文に付加する場合について次の実施の形態で説明する。
【0152】
(第5の実施の形態)
図8は本発明の第5の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末を示す図、図9は本発明の第5の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムを示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
【0153】
図8に示すように、本実施の形態の情報発信装置8Aの構成は、第1の実施の形態の情報発信装置1において、状態記述部13に代えて、状態記憶部12に記憶されている状態情報に基づいてマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文17を生成するとともにスクリプト生成要求を発行する状態記述部93と、さらに状態記述部93が発行するスクリプト生成要求に応じて他の機器において実行可能なスクリプトを生成するスクリプト生成部95を備え、さらに状態記述部93はスクリプト生成部95により生成されたスクリプトを動作指定タグによって状態要約文にマークアップして埋め込む構成となっている。また、本実施の形態の情報取得端末8Bの構成は、第1の実施の形態の情報取得端末2が、後述するアプリケーション実行部98からの要求に応じて情報読出部21により読み出された状態要約文から動作指定タグによりスクリプトを抽出し、抽出したスクリプトの情報を解析するスクリプト解析部99と、情報読出部21からの実行要求によりスクリプト解析部99により解析されたスクリプトを実行するアプリケーション実行部98と、出力装置22に代えてアプリケーション実行部98の実行結果に基づき、何らかのアクションをユーザに出力する出力装置96とを備えた構成となっている。また、状態記述部93は、機器の状態を表す一つ以上の状態情報にそれぞれ対応する一つ以上の定型文を記憶した定型文記憶部93aを有している。
【0154】
図9において、個人ユーザが保持する携帯電話42が本実施の形態の情報発信装置8Aを構成し、同じく個人ユーザが自宅に保持するテレビ41およびハードディスクレコーダー31およびジャー炊飯器34が本実施の形態の情報取得端末8Bを構成するものとする。なお、スクリプト解析部99およびアプリケーション実行部98が動作情報抽出実行部を構成する。
【0155】
情報発信装置8Aとして機能する携帯電話42には、アラーム機能を備えたスケジュール管理アプリケーションを実行するアプリケーション実行部11が実装されているものとする。ここで本実施の形態では、ユーザがアプリケーション実行部11に明日の行動予定・行き先・持ち物・起床時間といったスケジュール情報を入力する場合、アプリケーション実行部11はスケジュール情報を状態記憶部12に保持するものとする。
【0156】
状態記述部93は、アプリケーション実行部11からの通知内容、或いは状態記憶部12が保持するスケジュール情報を読み取り、他の機器群と連動すべき情報、例えば、アラームとして連動すべき情報として明日の起床時間等を他の機器において解析・実行可能なスクリプトに変化すべく、スクリプト生成部95にスクリプトの生成を要求する。次に、状態記述部93は、先に読み取ったスケジュール情報に対応する自然言語で表現されたテキストデータを生成して定められた形式のマークアップを施し、さらにスクリプト生成部95から返信された実行可能なスクリプトを動作指定タグによってマークアップして状態要約文を生成し、データ保持部14に保持するものとする。
【0157】
具体的には、情報取得端末8Bの情報読出部21は、情報発信装置8Aから取得した状態要約文17のマークアップを解析し、自然言語で表現される状態要約文の状態情報を出力装置96で映像、音声等により出力するようになっている。また、動作指定タグでマークアップされた実行可能なスクリプトはアプリケーション実行部98に転送される。アプリケーション実行部98は、情報読出部21から転送された実行可能なスクリプトの解析をスクリプト解析部99に要求し、返信される解析結果に従って適切な動作を実行して、例えばビープ音を発生させるなどして、出力装置96から出力するようになっている。
【0158】
例えば、情報発信装置8Aである携帯電話42は、ユーザが設定した明朝の起床時間に対応して起床タイマースクリプトを生成し状態要約文にマークアップする。そして、その起床タイマースクリプトを含む状態要約文を取得した情報取得端末8Bを構成する端末群は、取得した状態要約文から抽出されるスケジュール情報を表示したり、起床タイマースクリプトにより実行可能な動作を実行したりする。例えば、テレビ41は起床タイマースクリプトにより起床時刻に電源を自動投入し、状態要約文に含まれていた本日の行動予定、行き先、持ち物といったスケジュール情報を画面に表示させる。また、ジャー炊飯器34は、起床タイマースクリプトで示される起床時刻に炊飯が完了するよう、炊飯に要する時間の分だけ早く電源を自動投入し、炊飯完了と共に出力装置96から例えばビープ音を鳴らす。また、ハードディスクレコーダー31は、録画した番組データを携帯電話42においても視聴できるようにフォーマット変換を行い、フォーマット変換した番組データを携帯電話42内部のストレージにネットワーク経由で移動させる処理を起床タイマースクリプトで示される起床時刻よりも前に完了できるように動作する。
【0159】
なお、起床タイマースクリプトは単なるスクリプトの例であり、例えば、電子マネーの残金等他の情報や例えば、電源のオン・オフ制御、動画データの複製等の操作に基づくスクリプトを生成しても構わない。また、各機器の出力装置96による出力内容も上述した文字の表示や音声出力などの動作に限るものではない。
【0160】
このように本実施の形態においては、情報発信装置8Aのアプリケーション実行部11から入力された情報から他の端末において実行可能なスクリプトを生成し、入力された情報および生成された実行可能なスクリプトを含む状態要約文を生成してデータ保持部14に保持する。一方、情報取得端末8Bは情報発信装置8Aから状態要約文を取得し、状態要約文に含まれる情報を表示すると同時に状態要約文に含まれる実行可能なスクリプトを検出して実行することができる、このような情報発信装置8Aに保持される状態要約文は、複数の情報取得端末8Bから取得可能な為、情報発信装置8Aにおいては実行可能なスクリプトの配布先を管理する必要がない。故に、情報発信装置8Aおよび情報取得端末8Bが乏しい計算機資源であっても特別な設定を必要とせず、不特定多数の情報取得端末に対し、ネットワークを介して実行可能なスクリプトを配信することができ、情報取得端末も簡単な構成で情報発信装置から発信された情報を取得し、必要に応じてスクリプトを実行することができる。
【0161】
さらに、本実施の形態では、状態記述部が、状態要約文を取得した端末が実行すべき動作スクリプトを状態要約文に付加する場合について説明したが、動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を動作スクリプトに付加しても良いことは言うまでもない。この場合、情報取得端末は、状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行するスクリプト解析部99およびアプリケーション実行部98から構成される動作情報抽出実行部に加えて、動作スクリプトに付加された端末識別情報を抽出し、抽出した端末識別情報に該当するか否かを判定する識別情報抽出判定部とを備え、情報発信装置から発信された状態要約文から動作情報抽出実行部により抽出された動作スクリプトから、識別情報抽出判定部はさらに端末識別情報を抽出し、抽出した端末識別情報に該当するか否かを判定し、識別情報抽出判定部が端末識別情報に該当すると判定した場合に、動作情報抽出実行部は、動作スクリプトを実行する構成となる。動作スクリプトに端末識別情報を付加する方法、動作スクリプトに付加された端末識別情報を抽出し、抽出した端末識別情報に該当するか否かを判定する方法等については、公知のオペレーションであるので説明は省略する。
【0162】
また、上述の実施の形態では、状態記述部13が生成する状態要約文のオプション情報として、例えば、情報発信装置がハードディスクレコーダーの場合は、機器を特定する基本情報に加えて番組を特定する情報を含めた場合等について説明したが、本発明はこれに限定されない。オプション情報は、状態情報に付随する情報であれば、特定の動作を指定する情報など、如何なる情報であっても良い。例えば、情報取得端末側にデータを読み出す機能が具備されている場合は、データの読み出し動作を特定する情報をオプション情報として状態要約文に付加しても良い。この場合について次の実施の形態で説明する。
【0163】
(第6の実施の形態)
図10は本発明の第6の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムを示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
【0164】
図10に示すように、本実施の形態の情報発信装置9Aの構成は、第1の実施の形態の情報発信装置1において、アプリケーション実行部11が生成したコンテンツデータをデータ保持部14に格納するデータ管理部91と、データ管理部91からの要求に応じてデータ管理部91の動作状態或いは動作履歴を記憶する状態記憶部90と、データ管理部91からの要求に応じて状態記憶部90が保持する状態情報を基に状態要約文を生成する状態記述部93と、ネットワーク接続部15を介して他のネットワーク端末からの情報取得要求を受け付け、データ保持部14に保持されている状態要約文或いはコンテンツデータを発信する発信サーバ部16とを備えた構成となっている。ここで、コンテンツとは、例えば写真データ、映像データ、音楽データ、デジタル書籍データおよび各種アプリケーション等のようにデジタルデータで表現された情報やプログラムのデータのことをいうものとする。
【0165】
図10において、本実施の形態の情報取得端末9Bは、情報発信装置9Aに情報取得要求を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文17から映像、音声などによる出力用データを生成し、その情報を出力装置22に映像、音声などにより出力させるようになっており、さらに本実施の形態の情報取得端末9Bの構成は、第1の実施の形態の情報取得端末2において、情報読出部21はバックアップすべきコンテンツデータの有無を状態要約文にマークアップされた動作指定タグから判定するようになっており、情報読出部21によりバックアップすべきコンテンツデータの所在情報が検出された場合は、情報発信装置9Aにコンテンツデータ取得要求を送信しコンテンツデータの実データを取得し、バックアップされたコンテンツデータとして格納するデータ保持部94を備えた構成となっている。なお、本実施の形態において、情報読出部21およびデータ保持部94はコンテンツデータ複製部を構成し、動作指定タグは動作スクリプトを構成する。
【0166】
このようにして構成された情報発信装置9Aの動作について説明する。なお、以下の動作は情報発信装置9Aに具備されたCPUによって制御される。
【0167】
まず、アプリケーション実行部11は、機能を実行してコンテンツデータ92を生成すると、データ管理部91に対し生成したコンテンツデータの格納を要求する。本実施の形態では、情報発信装置9Aが携帯電話であるものとして、アプリケーション実行部11はカメラ機能を実行して写真を撮影したものとする。
【0168】
データ管理部91は、アプリケーション実行部11からの要求に対し、データ保持部14の空き容量を確認し、格納が可能であれば要求を受け付けデータ保持部14にコンテンツデータ92を格納する。その際、データ管理部91は「アプリケーション実行部11からの要求により、データ保持部14の特定の領域に受け付けたコンテンツデータ92を格納した」という動作履歴を状態情報として状態記憶部90に一時的に記憶し、状態記述部93に状態が変化したことを通知する。さらに、アプリケーション実行部11が「他機器によるバックアップを要する」旨のバックアップフラグ情報を付加していた場合、データ管理部91は同時にバックアップフラグ情報をも状態記憶部に記憶させる。
【0169】
状態記述部93は、データ管理部91から状態変化通知を受けると、状態記憶部90に記憶された状態情報を読み取り、読み取った状態に対応する自然言語で表現されたテキストデータを生成し、それに定められた形式のマークアップを施し、状態要約文17を生成してデータ保持部14に保持する。但し、読み取った状態情報にバックアップフラグ情報が含まれる場合は、バックアップの対象となるコンテンツデータのURI(Uniform Resource Identifier)を動作指定タグ、例えば<Backup>タグでマークアップした行を追加した状態要約文を生成してデータ保持部14に保持する。
【0170】
図11は、状態記述部93が生成する状態要約文17の例を示した図である。本実施の形態の例においては、バックアップすべきコンテンツデータは"M001.jpg"で表現される静止画であり、図中のIで示される行はコンテンツデータのURIを<Backup>タグでマークアップする例を示している。
【0171】
このように、アプリケーション実行部11が機能を実行した結果生成されたコンテンツデータ92がデータ保持部14に格納されたことを示す状態要約文17の情報は、情報取得端末9Bにより取得され出力装置22により映像、音声等により出力される。
【0172】
次に、情報取得端末9Bの動作について説明する。なお、以下の動作は情報取得端末9Bに具備されたCPUによって制御される。
【0173】
まず、情報取得端末9Bの情報読出部21は、情報発信装置9Aから取得した状態要約文17のマークアップを解析し、バックアップすべきコンテンツデータを示す<Backup>タグの有無を判定する。もし、状態要約文17に<Backup>タグが検出された場合は、情報発信装置9Aのネットワーク接続部15を介して発信サーバ部16に「コンテンツデータ取得要求」を送信する。
【0174】
情報発信装置9Aの発信サーバ部16は、ネットワーク接続部15を介して「コンテンツデータ取得要求」を受信すると、データ保持部14に保持されているコンテンツデータを返信する。
【0175】
情報取得端末9Bの情報読出部21は、ネットワーク101経由で取得したバックアップ候補のコンテンツデータを情報取得端末9Bのデータ保持部94にコンテンツデータとして格納する。
【0176】
なお、図10において、情報発信装置9Aにおけるデータ保持部14および情報取得端末9Bにおけるデータ保持部94は、テキストファイル或いはバイナリファイルの保持、更新、削除等ができる記憶領域であれば良い。また、図10において、情報発信装置9Aにおけるデータ保持部14および情報取得端末9Bにおけるデータ保持部94に格納されるコンテンツデータのフォーマットは、静止画、動画、音声、音楽、テキスト、文書ファイル、ゲーム、GUIツール(グラフィカルユーザインターフェース)、アイコン、プレイリスト、辞書、留守番データ、訪問者撮影画像、動作履歴ログ、TODOリスト、電話帳、イベント・スケジュール情報、知人情報、機器情報、調理レシピ、地図など、如何なる形式でも構わない。
【0177】
また、ネットワーク101は、実施の形態1と同様、例えば家庭内に設置されたLAN(Local Area Network)であり、そのプロトコルはIP(Internet Protocol)であり、ネットワーク接続部15は、LAN用のネットワークインターフェースカードおよびドライバおよびTCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)のプロトコルスタック等であっても良い。
【0178】
また、発信サーバ部16は、実施の形態1と同様、例えばHTTP(HyperText Transport Protocol)サーバの簡易サブセットの機能があればよく、HTTPプロトコルのGET命令だけを解析できればよく、さらにGET命令の引数であるURI(Uniform Resource Identifier)はデータ保持部14を示すURIのみに限定しても良い。
【0179】
情報読出部21は、テキストファイルの状態要約文を受信すると、テキストファイルからマークアップ言語を解析して自然言語で表現されたテキストデータを抽出し、抽出した自然言語で表現されたテキストデータを出力装置22に出力するためのデータを生成し、出力装置22に出力する。出力装置22は、入力されたデータに従って映像、音声等によりその情報を出力する。
【0180】
情報読出部21が出力装置22に出力するために生成するデータに、バックアップを目的として情報発信装置9Aからコンテンツデータの取得を実行したこと、さらにデータ保持部94への格納が成功したことを示すテキストデータを付加しても良い。
【0181】
情報読出部21のマークアップ言語の解析は、限定されたエレメントのみ解析できればよく、解析できないエレメントは廃棄する。
【0182】
なお、情報発信装置9Aにおいて、データ管理部91が状態記述部93に対して状態が変化したことを通知する際、一時的に記憶した自身の動作状態を通知内容に含めて通知する方式としても良い。
【0183】
また、情報発信装置9Aのデータ管理部91は、携帯電話やPDAといったモバイル端末においてはデータフォルダ、HDDレコーダやホームサーバやパーソナルコンピュータにおいてはファイルシステムとして機能するものであっても良い。
【0184】
また、情報発信装置9Aにおけるデータ保持部14および情報取得端末9Bにおけるデータ保持部94は、自機器内の内部記録媒体であっても良いし、着脱可能な外部記録媒体であっても良いし、有線や近距離無線によりネットワーク経由で接続される記録媒体であっても構わない。
【0185】
なお、図11のJで示される行は<Backup>タグ内でアクションを実行すべき機器を機器IDにより指定する例である。本実施の形態においては、"MS01DS23"で示される機器のみが<Backup>タグで示されるコンテンツデータをバックアップするという制限を与えている。
【0186】
このように本実施の形態において、情報発信装置8Aは、アプリケーション実行部11の機能を実行し、生成されたコンテンツデータがデータ管理部91を介してデータ保持部14に格納された際、データ管理部91から状態が変化したことを通知された状態記述部93が状態記憶部90から状態情報を取得し、その状態を示す状態要約文を状態記述部93が作成し、データ保持部14に保持しておき、情報取得要求を受信した際、データ保持部14に保持されている状態要約文を返信するようになっており、情報取得端末9Bは、情報発信装置9Aに対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得すると、取得した状態要約文17から表示すべき情報を抽出し出力装置22に出力させるデータを生成し、バックアップすべきコンテンツデータの有無を状態要約文17に含まれるマークアップされた動作指定タグから判定し、バックアップすべきコンテンツデータが有ると判定された場合は情報発信装置9Aに対してコンテンツデータ取得要求を送信してバックアップすべきコンテンツデータを取得し情報取得端末9Bのデータ保持部94にコンテンツデータとして格納するようになっている為、情報発信装置9Aおよび情報取得端末9Bが乏しい計算機資源であっても特別な設定を必要とせず、不特定多数の情報取得端末に対し、ネットワークを介してコンテンツデータを非同期でバックアップさせることができる。
【0187】
また、上述の実施の形態では、情報取得端末は、情報発信装置から発信された状態要約文を取得し、状態要約文から自然言語を抽出し、自端末で映像、音声などにより出力する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、情報取得端末が取得した状態要約文を他の機器に出力しても良い。この場合について、次の実施の形態で説明する。
【0188】
(第7の実施の形態)
次に、図12は本発明の第7の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末、および情報取得端末から実行可能なスクリプトをデータとして入力して実行する第三の情報端末を示す図で、図13は、第7の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末、および第三の情報端末からなる情報配信システムを示す図である。なお、本実施の形態の情報発信装置および情報取得端末は、上述の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
【0189】
図12において、本実施の形態の情報発信装置10Aの構成は、第1の実施の形態の情報発信装置1において、状態記述部93からの要求に応じて他の端末において実行可能なスクリプトを生成するスクリプト生成部95と、機能を実行したアプリケーション実行部11からの通知を受けた後、状態記憶部12に記憶されている状態情報またはアプリケーション実行部11からの通知内容または通知を受けた時点における時刻情報に基づいてスクリプト生成部95にスクリプトの生成を要求し、返信された結果を動作指定タグによってマークアップを施した状態要約文17を生成する状態記述部93とを備えた構成になっている。
【0190】
図12において、本実施の形態の情報取得端末10Bの構成は、第1の実施の形態の情報取得端末2において、情報発信装置10Aに対して「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文17から出力用データを生成し、さらに状態要約文17から動作指定タグでマークアップされた実行可能なスクリプトを抽出して後述するアプリケーション実行部98aに転送する情報読出部21と、情報読出部21から抽出したスクリプトを受け付けるアプリケーション実行部98aと、アプリケーション実行部98aからの要求に応じて情報読出部21により読み出された状態要約文から動作指定タグによりスクリプトを抽出し、抽出したスクリプトの情報を解析するスクリプト解析部99aと、情報読出部21からの要求に基づき出力用データを映像や音声などで出力するとともに、スクリプト解析部99aから返信された情報に応じてアプリケーション実行部が実行する処理データを出力する出力装置22を備えた構成となっている。
【0191】
また、図12において、第三の情報端末は、他端末との通信により実行可能なスクリプトをデータとして入力する入力装置97と、入力装置97により入力されたデータに基づき何らかの処理を実行するアプリケーション実行部98bと、アプリケーション実行部98bから必要に応じてスクリプトの解析を受け付けるスクリプト解析部99bを備えた構成を有している。
【0192】
このようにして構成された情報発信装置10Aおよび情報取得端末10Bおよび第三の情報端末の動作について、図13ないし図15を用いて説明する。
【0193】
図13において、住宅の住宅設備として設置される照明器具104を情報発信装置10A、住宅内に設置される複数の機器の状態情報をネットワーク101を介して一元的に管理する集中管理端末105を情報取得端末10Bとし、個人ユーザが保持する携帯電話42を第三の情報端末とする。照明器具104は、消耗品である照明ランプを非定期的に交換して装着するものとする。なお、本実施の形態において管理対象となる機器は住宅内に設置されるとしたが、本発明はこれに限定されず、管理対象となる機器はネットワークを介して状態情報を取得できればいかなる機器でもよく、住宅内に設置される機器に限るものではない。
【0194】
まず、照明器具104のアプリケーション実行部11は、新たに装着された照明ランプの装着日時・装着以降の点灯総回数および点灯総時間・累計の電流流量・点灯頻度の高い時間帯を機器の動作履歴を状態情報として状態記憶部12に保持する。さらにアプリケーション実行部11は、照明ランプの輝度の低下をセンサーにより測定することにより、照明ランプの残寿命を検出し、状態記憶部12に状態情報として保持する。いま、アプリケーション実行部11により測定された照明ランプの残寿命を示す状態情報が残り7日間の閾値を超えた場合、アプリケーション実行部11は、状態記述部93へ起動トリガーを送る。照明器具104の状態記述部93は、起動トリガーを受けると、状態記憶部90の状態情報を基に「残寿命がわずか、残り7日間で照明ランプが使用不可能になる可能性あり、2005年7月10日までに型番XXXの照明ランプを購入する必要あり」といった自然言語で表現された文を生成する。さらに、状態記述部93は、照明ランプの型番・購入すべき期日・照明器具が設置されている場所のオプション情報を付加して実行可能なスクリプトの生成をスクリプト生成部95に要求する。ここで生成される実行可能なスクリプトは、ユーザによる行動を促す為に用いられるTODOスクリプトである。このように、状態記述部93は、状態情報を表現する自然言語に加えて、機器を特定する基本情報と状態情報を補足するオプション情報、さらに必要に応じて動作スクリプトを盛り込んで状態要約文17を生成するようになっている。また機器を特定する必要のない場合は基本情報を省略しても良いし、特に状態情報を補足することが不要の場合はオプション情報を省略しても良い。
【0195】
情報取得端末10Bである集中管理端末105の情報読出部21は、情報発信装置10Aである照明器具104からネットワーク101を介して状態要約文17を取得する。情報読出部21は、取得した状態要約文からマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータを抽出し、出力用データを生成する。ここで、生成する出力用データを「家庭内機器からのお知らせ」とすると、本実施の形態において出力用データは、「残寿命がわずか、残り7日間で照明ランプが使用不可能になる可能性あり、2005年7月10日までに型番XXXの照明ランプを購入する必要あり」のメッセージの表示用データとなる。出力用データは、ユーザが集中管理端末105を操作する上で適切なタイミングに生成され、出力装置22によって表示される。例えば、ユーザが出勤する前に家庭内に設置された機器の電源オフ状態を確認する場合では、画面上のいずれかの部分に表示される「家庭内機器からのお知らせ」を目視することにより、照明ランプの残寿命が残りわずかであることを認識することが可能になる。
【0196】
さらに、集中管理端末105の情報読出部21が照明器具104から取得した状態要約文には実行可能なスクリプトが動作指定タグによりマークアップされているため、照明器具104の情報読出部21は、抽出したスクリプトをアプリケーション実行部98aに転送する。アプリケーション実行部98aは、受け付けたスクリプトの解析をスクリプト解析部99aに要求し、返信された結果から受け付けたスクリプトがTODOスクリプトであると判定し、アプリケーション実行部98aは該当TODOスクリプトを一時的に保持する。先に挙げたケースにおいては、ユーザが出勤前に集中管理端末の画面上で認識する「家庭内機器からのお知らせ」に関連するTODOの存在をアプリケーション実行部98aが文書或いはアイコンで画面上に表示するものとする。
【0197】
照明器具104から状態要約文17を取得した集中管理端末105が出力装置22として、例えば赤外線通信機能を備える場合、ユーザは集中管理端末105の画面に表示された文書或いはアイコンにより促される処理手順に従い、第三の情報端末である携帯電話42を通信相手機器として指定する。集中管理端末105のアプリケーション実行部98bは、ユーザによる指示に従い保持していたTODOスクリプトを出力装置22を介した赤外線通信により携帯電話42の入力装置97に転送する。
【0198】
集中管理端末105からTODOスクリプトを取得した第三の情報端末である携帯電話42の入力装置97は、受信したスクリプトをアプリケーション実行部98bに転送し、アプリケーション実行部98bは必要に応じてスクリプト解析部99bに情報の解析を要求し、自機器において実行可能なスクリプトが抽出された場合には抽出されたスクリプトを実行する。本実施の形態において、例えば、携帯電話42におけるアプリケーション実行部98bが実行するアプリケーションがスケジューラであるとした場合、受信したTODOスクリプトの解析結果に該当する日付(本実施の形態においては"購入すべき期日:2005年7月10日")にアラームイベントを設定し、ユーザに所望の行動(本実施の形態においては"購入")を補足情報(本実施の形態においては"照明ランプの型番・照明器具が設置されている場所")に付加する。そして、携帯電話42のアプリケーション実行部98bが実行するアプリケーションであるスケジューラは、アラームイベントとして起動すべき時間に所定の動作を携帯電話42の図示されていない出力装置を介して出力する、例えば、アラーム音によりユーザにイベントの到来を警告することができる。なお、本実施の形態においては、アラームイベントの動作開始のトリガーをアラームイベントの起動すべき時間としたが、これに限定するものではない。例えば、ユーザが保持する携帯電話42が補足情報として記録された場所や空間といったエリアに入ったことをアラームイベントの動作開始のトリガーとしても良い。
【0199】
なお、本実施の形態において、集中管理端末105の情報読出部21は、出力用データの一例として画面上に表示する表示データを生成するとしたが、本発明はこれに限定されない。情報読出部21が生成する出力用データは、用意された出力装置に適切なデータ形式であり、状態要約文17を出力装置にユーザが認識・識別可能に出力させうるものであれば、音声データ、画像データ、点字データなどでいかなるデータでも構わない。また、本実施の形態では、第三の情報端末にスクリプトを転送する手段として赤外線通信を用いて説明したが、本発明はこれに限定されず、第三の情報端末にスクリプトを適切に転送できるものであれば、例えば、ホームネットワーク、インターネット、移動体通信網、近距離無線通信(Bluetooth、赤外線通信といった二次無線通信や非接触ICによる通信)などいかなる通信手段であっても良い。さらに、本実施の形態においては、情報取得端末から第三の情報端末へのスクリプト転送をユーザの指示の下に実行する例を示したが、当該処理が自動で実行されても構わないことは言うまでもない。
【0200】
次に、図13において、リビング等に設置されるハードディスクレコーダー31を情報発信装置10Aとしたケースについて説明する。
【0201】
情報発信装置10Aであるハードディスクレコーダー31は、追加された番組予約や録画が完了した番組の番組名・番組ジャンル・放送日時・放送チャネル・サブタイトル・出演者・あらすじといった番組情報を電子番組表(EPG:Electric Program Guide)やインターネットにて配布される番組コンテンツの基本情報から取得し、状態記憶部12が保持する。
【0202】
状態記述部93は、状態記憶部12が保持する状態情報を基にスクリプト生成部95にスクリプトの生成を要求し、返信されたスクリプトを動作指定タグによってマークアップして状態要約文を生成する。ここで、スクリプト生成部95によって生成されるスクリプトは、番組名・番組ジャンル・放送日時・放送チャネル・サブタイトル等を含む番組予約スクリプトや番組転送スクリプトがある。
【0203】
図14は、情報発信装置を構成するハードディスクレコーダー31の状態記述部93がアプリケーション実行部11からの通知により生成する状態要約文の例を示した図である。本実施の形態においては、マークアップ言語の形式にRSS形式またはAtom形式という形式を利用している。
【0204】
状態記述部93は、アプリケーション実行部11からの通知内容から、作成する状態要約文17から基本情報として、例えば機器名、機器種別、所有者情報、所在情報といった機器に関する基本的な項目を抽出し、titleタグおよびdescriptionタグでマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータに変換する(図中LおよびM)。次に、状態記述部93は、状態記憶部12に保持される番組情報を保持される個数分或いは規定回数分読み出し、番組情報のリストをitemタグ配下のrdf:liタグでマークアップする(図中O)。次に、状態記述部93は、状態要約文17を生成した時刻情報「2006年1月20日、日本時間10時10分」を自機器のシステムから取得し、機械により解読可能な予め決められた表記法に基づいてデータ形式を変換した後、dc:dateタグでマークアップする(図中N)。状態記述部93は、これらの情報を番組コンテンツの基本情報とし、channelタグに包含されるようマークアップを施す(図中K)。
【0205】
さらに、状態記述部93は、状態記憶部12に保持される番組情報から所望の情報を読み出し、先に生成した番組コンテンツの基本情報(channelタグ部分)の後に個別の番組情報をitemタグでマークアップする(図中P、U)。例えば、番組名「月曜ドラマ 『ふたり』」はtitleタグ(図中Q)、番組ジャンル「ドラマ」はdc:subjectタグ(図中R)、サブタイトル「第1話 「再会」・・・」はdescriptionタグ(図中S)でマークアップされる。ここで、図中Tは、状態記述部93からの要求によりスクリプト生成部95が生成した番組予約スクリプトにおける放送時間帯に関するスクリプトである。i:Veventタグ配下にマークアップされたi:dtstartタグは番組の放送開始時刻、i:dtendタグは番組の放送終了時刻、i:locationタグは番組が放送されるチャンネル情報を意味する。各情報は機械により解読可能な予め決められた表記法に基づいて変換されており、状態要約文17を受信する情報取得端末10Bの情報読出部21が「foaf:topicタグ」のような動作指定タグを検出した際、実行可能なスクリプトとして予約情報スクリプトを抽出する。例えば、番組録画予約情報を含む状態要約文17を取得した集中管理端末105の出力装置22から第三の情報端末である携帯電話42に対して番組予約スクリプトを転送することができる。
【0206】
図15は、情報発信装置10Aであるハードディスクレコーダー31が生成した状態要約文17を情報取得端末10Bである集中管理端末105が取得して表示する例である。例えば、ハードディスクレコーダー31が図14に示す状態要約文17を生成し、赤外線通信機能を出力装置22として備える集中管理端末105がハードディスクレコーダー31から状態要約文17を取得した場合、集中管理端末105の情報読出部21が状態要約文17の解析を行い、図15上段の画面を出力装置22に表示する。図中のVおよびWは、取得した状態要約文17にマークアップが付加された自然言語で表現されたテキストデータおよび実行可能なスクリプトをユーザに提示する為に加工して表示させたもの、図中のXは、一般的なニュース配信サーバが提供する情報を要約文として取得して同様に表示させたものである。図中のVおよびWは、番組予約スクリプトを含む為、リストのアイコン表示部分に「転送可能」のアイコンまたは文字列が表示されている。このように、ユーザは一般的なニュース記事の閲覧と共に番組情報および予約情報を閲覧することができる。
【0207】
いま、図15の画面に表示された図中Vに示す番組情報をユーザが選択する場合、図15下段に示したポップアップ表示(図中Y)に画面が遷移する。情報読出部21は、取得した状態要約文17から番組情報および番組予約スクリプトの詳細を抽出し、ユーザに番組予約スクリプトを転送するかを確認する。ここでユーザが実行を許可するボタン(図中のOKボタン)を押下する場合、集中管理端末105に実装される赤外線通信機能により、第三の情報端末である携帯電話42に番組情報および番組予約スクリプトを送信する。携帯電話42は、集中管理端末105から送信された番組情報および番組予約スクリプトを図12の入力装置97から受信し、番組予約を司るアプリケーション実行部98bにより受信した予約情報に基づく番組の録画予約を完了する。
【0208】
なお、本実施の形態では、情報取得端末10Bが抽出した番組情報および番組予約スクリプトを赤外線通信により第三の情報端末に出力する例を示したが、情報取得端末10B自身が番組予約を行う機器、例えば、ハードディスクレコーダー31に番組予約を行う第三の情報端末として入力装置97およびアプリケーション実行部98bを実装し、状態要約文17から抽出した番組予約スクリプトを実行する構成としても良い。
【0209】
また、情報取得端末10Bにおいてユーザにスクリプトの実行可否を問い合わせる例を示したが、利便性に応じて設定を変更することによりユーザへの問い合わせを必要とせずにスクリプトを実行することも可能である。
【0210】
本実施の形態においては、状態情報として、個人が保持する情報機器、例えば、ハードディスクレコーダー等のテキストや静止画や動画といったコンテンツデータを対象としたが本発明はこれに限定されず、状態情報は、街角に設置された情報提供端末、例えば、チケット販売機、音楽ダウンロード端末、非接触IC型自動改札等が配信するチケット情報やイベント情報、住宅・ビル等に設置された各種センサーノード、例えば、人感センサー、温度センサー、鍵センサー等の動作命令情報でも構わないことは言うまでもない。例えば、玄関のドア鍵センサーが施錠状態を検出していて、宅内の人感センサーが人の気配がないことを検出している場合、情報発信装置である玄関のドア鍵センサーが宅内照明の消灯スクリプトやガスの元栓確認スクリプトを生成し、玄関のドア鍵センサーの状態要約文17を情報取得端末として取得する照明センサーやガスの元栓センサーが抽出したスクリプトを実行することも可能である。
【0211】
また、ネットワーク101は、ホームネットワーク、インターネット、移動体通信網、近距離無線通信、例えばBluetooth、赤外線通信といった二次無線通信や非接触ICによる通信等、あらゆる通信手段が可能である。また、番組情報など状態要約文17に直接マークアップした自然言語で表現されたテキストデータを別のファイルとして別途生成し、当該のファイルに対するリンク情報のみを状態要約文17内にマークアップする方法でも構わない。
【0212】
このように本実施の形態においては、情報発信装置10Aでは、センサーとして機能するアプリケーション実行部11が各種の値を測定する機能を実行し、測定された値を状態情報として状態記憶部12が保持し、状態記憶部12に保持された状態情報を基に状態記述部93がスクリプト生成部95に他の機器において実行可能なスクリプトの生成を要求し、状態記述部93は状態記憶部12に保持される状態情報とスクリプト生成部95から返信されたスクリプトとをマークアップした状態要約文17を生成し、データ保持部14は状態記述部93が生成した状態要約文17を保持する。情報取得端末10Bでは、情報読出部21はネットワーク101および情報発信装置10Aのネットワーク接続部15を介して発信サーバ部16に「情報取得要求」を送信して状態要約文17を取得し、取得した状態要約文17から表示すべき情報を抽出し出力装置22に表示するデータを生成し、スクリプトの有無を状態要約文17に含まれるマークアップされた動作指定タグから判定し、スクリプトが存在すると判定された場合には、当該のアプリケーション実行部98aに転送する。アプリケーション実行部98aは、情報読出部21から受け付けたスクリプトの解析をスクリプト解析部99aに要求し、スクリプトが自機器において実行可能か否かを含む解析結果に基づき、例えば出力装置22により状態要約文の情報を表示させたり、スクリプトを実行させたり、必要に応じて出力装置22により第三の情報端末の入力装置97にスクリプトを転送させるようになっている。即ち、情報発信装置10Aおよび情報取得端末10Bが照明器具やハードディスクレコーダーなど乏しい計算機資源であっても自機器において実行する或いは他機器で実行できるよう出力装置22を介して第三の情報端末に出力することができる。この構成によれば、例えば宅内に設置された照明器具104が照明ランプの残寿命を検出してユーザに照明ランプの購入を促すTODOスクリプトを生成し集中管理端末105がTODOスクリプトを携帯電話42に転送してユーザの買い忘れを防止すること、宅内に設置されたハードディスクレコーダー31のハードディスクの残容量を集中管理端末105が監視することで、ハードディスクレコーダー31のディスク残量に応じてディスク容量に余裕がある他機器に番組予約スクリプトを転送し残容量不足による録画の失敗を回避することが実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0213】
以上のように、本発明にかかる情報発信装置および情報取得端末は、乏しい計算機資源でもネットワークを介して情報を送受信することができるという効果を有し、情報発信装置および情報取得端末から構成される情報配信システムは、家電機器の内部状態や動作状態、センサーノードの観測値を収集し発信する情報配信システム等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0214】
【図1】本発明の第1の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末のブロック図
【図2】本発明の第2の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムのブロック図
【図3】本発明の第2の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末で送受信されるマークアップが付加された自然言語で表現された状態要約文の例を示した図
【図4】本発明の第2の実施の形態の情報取得端末が情報発信装置から収集した情報の表示例を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態の情報発信装置を構成する各家電機器が取り得る動作状態とオプション情報の一例を示す図
【図6】本発明の第3の実施の形態の情報発信装置のブロック図
【図7】本発明の第4の実施の形態の情報発信装置のブロック図
【図8】本発明の第5の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末のブロック図
【図9】本発明の第5の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末からなる情報配信システムのブロック図
【図10】本発明の第6の実施の形態における情報発信装置および情報取得端末のブロック図
【図11】本発明の第6の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末で送受信されるマークアップが付加された自然言語で表現された状態要約文の例を示した図
【図12】本発明の第7の実施の形態における情報発信装置および情報取得端末、および第三の情報端末のブロック図
【図13】本発明の第7の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末および第三の情報端末からなる情報配信システムのブロック図
【図14】本発明の第7の実施の形態の情報発信装置および情報取得端末で送受信されるマークアップが付加された自然言語で表現された状態要約文の例を示した図
【図15】本発明の第7の実施の形態の情報取得端末が情報発信装置から収集した情報の表示例を示す図
【符号の説明】
【0215】
1、6、7、8A、8B、8C 情報発信装置
11、62、98、98a、98b アプリケーション実行部
12、90 状態記憶部
13、93 状態記述部
13a、93a 定型文記憶部
14、94 データ保持部
15 ネットワーク接続部
16 発信サーバ部
17 状態要約文
2、9A、9B、9C 情報取得端末
21 情報読出部
22、96 出力装置
23 ネットワーク接続部
31 ハードディスクレコーダー
33 湯沸しポット
34 ジャー炊飯器
35 無線LAN携帯端末
41 テレビ
42 携帯電話
51 終了ボタン
52 最新取得ボタン
61 周期タイマ
71 マイクロチップリーダー部
91 データ管理部
92 コンテンツデータ
95 スクリプト生成部
97 入力装置
99 スクリプト解析部
101 ネットワーク
102 携帯電話ネットワーク
103 マイクロチップ
104 照明器具
105 集中管理端末

Claims (21)

  1. 機器の状態を表す状態情報を保持する状態記憶部と、ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、該状態情報に基づいて自然言語を生成し、前記自然言語に、情報交換を可能とするためのマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を生成する状態記述部と、前記状態要約文を保持するデータ保持部と、前記ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じて前記データ保持部に保持された前記状態要約文を発信する発信サーバ部とを備えたことを特徴とする情報発信装置。
  2. 前記状態記述部は、前記状態情報が変化したときに前記状態要約文を作成し、前記データ保持部に保持されている前記状態要約文を更新することを特徴とする請求項1に記載の情報発信装置。
  3. 前記状態情報は、前記機器の動作管理に必要な内部状態、所定時刻における前記機器の動作状態、所定時刻までの前記機器の動作履歴、所定時刻より未来の前記機器の動作予定の少なくとも何れか一つを含み、機械が解読可能な符号として前記状態記憶部に保持されることを特徴とする請求項1に記載の情報発信装置。
  4. 前記状態要約文は、前記状態情報を表現する前記自然言語に加えて、前記機器を特定する基本情報と、前記状態情報を補足するオプション情報との少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の情報発信装置。
  5. 設定された時間間隔を計時する周期タイマを備え、前記状態記述部は、前記周期タイマにより計時された時間間隔毎に前記状態要約文を作成し、前記データ保持部に保持された前記状態要約文を更新することを特徴とする請求項1に記載の情報発信装置。
  6. 前記周期タイマが計時する時間間隔は、前記状態情報の変更頻度に応じて変化することを特徴とする請求項5に記載の情報発信装置。
  7. 前記機器は周辺の状態情報を測定するセンサーにより構成され、前記状態記述部は、前記センサーにより測定された計測値に基づいて前記状態要約文を作成することを特徴とする請求項1に記載の情報発信装置。
  8. 前記状態情報は、計測可能な自然現象で前記センサーにより測定された、温度、湿度、高度、位置情報、照明照度、電波強度、電流量、或いは機器を装着する人間の体温、体脂肪率、脈拍数、発汗度数から選択された一つ以上の測定値を含むことを特徴とする請求項7に記載の情報発信装置。
  9. 前記状態情報を保持する機器から通信によりデータを読み出すデータ読出部とを備え、前記状態記述部は、前記データ読出部により読み出されたデータに基づいて前記状態要約文を作成することを特徴とする請求項1に記載の情報発信装置。
  10. 前記状態記述部が状態要約文を生成する際、データ読出部によるデータ読み出し動作を特定する情報をオプション情報として付加して前記状態要約文を作成することを特徴とする請求項9に記載の情報発信装置。
  11. 前記機器は記録媒体により構成されることを特徴とする請求項9に記載の情報発信装置。
  12. 前記データ保持部は、前記状態要約文を、細分化した複数の状態要約文単位として保持し、前記発信サーバ部は、前記状態要約文を前記複数の状態要約文単位毎に送信することを特徴とする請求項1に記載の情報発信装置。
  13. 前記状態記述部は、機器の状態を表す一つ以上の状態情報に対応する一つ以上の定型文を記憶した定型文記憶部を有することを特徴とする請求項1に記載の情報発信装置。
  14. 前記状態記述部は、前記状態要約文を取得した端末が実行すべき動作スクリプトを前記状態要約文に付加することを特徴とする請求項1に記載の情報発信装置。
  15. 状態記述部は、前記動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を前記動作スクリプトに付加することを特徴とする請求項14に記載の情報発信装置。
  16. 前記動作スクリプトは、コンテンツデータの複製の指示と複製すべきコンテンツデータの所在情報とを含むことを特徴とする請求項14に記載の情報発信装置。
  17. 前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して請求項1に記載の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部とを備えたことを特徴とする情報取得端末。
  18. 前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して請求項14に記載の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部と、前記状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行する動作情報抽出実行部を備たことを特徴とする情報取得端末。
  19. 前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して請求項15に記載の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部と、前記状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行する動作情報抽出実行部と、動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を前記状態要約文から抽出し、抽出した前記端末識別情報に自機器が該当するか否かを判定する識別情報抽出判定部とを備え、前記識別情報抽出判定部が前記端末識別情報に自機器が該当すると判定した場合に、前記動作情報抽出実行部は、前記動作スクリプトを実行することを特徴とする情報取得端末。
  20. 前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して請求項16に記載の情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部と、前記状態要約文から動作スクリプトを抽出して実行する動作情報抽出実行部と、動作スクリプトを実行する端末を指定する端末識別情報を状態要約文から抽出し、抽出した前記端末識別情報に自機器が該当するか否かを判定する識別情報抽出判定部と、データを保持するデータ保持部を備え、前記動作情報抽出実行部は、前記識別情報抽出判定部が前記端末識別情報に自機器が該当すると判定した場合に、動作スクリプトに付加されたコンテンツデータの複製の指示と複製すべきコンテンツデータの所在情報を抽出し、前記コンテンツデータを複製するコンテンツデータ複製部を有し、前記コンテンツデータ複製部は、前記所在情報に基づいて、前記情報発信装置からネットワーク接続部を介して前記コンテンツデータを取得して複製し、複製したコンテンツデータを前記データ保持部に保持することを特徴とする情報取得端末。
  21. 機器の状態を表す状態情報を保持する状態記憶部と、ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、該状態情報に基づいて自然言語を生成し、前記自然言語に、情報交換を可能とするためのマークアップを付加した自然言語で表現された状態要約文を生成する状態記述部と、前記状態要約文を保持するデータ保持部と、前記ネットワークを介して受信した情報取得要求に応じて前記データ保持部に保持された前記状態要約文を発信する発信サーバ部とを備えた情報発信装置と、前記ネットワークに接続して外部端末との通信を可能にするネットワーク接続部と、前記ネットワークを介して前記情報発信装置から発信された前記状態要約文を取得し、前記状態要約文から情報を抽出する情報抽出部と、前記情報を出力する情報出力部とを備えたことを特徴とする情報取得端末とから構成される情報配信システム。
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