JPWO2006132277A1 - 複合センサ - Google Patents

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Abstract

本発明は、外部保持部6と、前記外部保持部6内に連結部5を介して支持された内部保持部4と、前記内部保持部4内に配置された振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2とを備え、前記内部保持部4は、前記加速度センサ素子1の検出方向に沿う移動を実質的に規制する一方、少なくとも角速度により前記振動型角速度センサ素子1がコリオリ力を受ける方向に沿う移動を許容するように保持されている構成とした。この構造により、複合センサの小型化が出来るのである。

Description

本発明は、振動型角速度センサ素子と加速度センサ素子とを備えた複合センサに関する。
この種の複合センサとしては、振動型角速度センサ素子およびIC等の信号処理回路をパッケージ化した振動型角速度センサと、加速度センサ素子およびその信号処理回路をパッケージ化した加速度センサ素子とを外装パッケージ内に配置した構造が知られている。例えば、この出願に関する先行技術文献情報として、特許文献1が知られている。
特開2003−4450号公報
このような複合センサにおいては、これらを搭載するシステムの小型化、多機能化により、さらなる小型化要望が高まっている。これに対応する構成として、個別にパッケージ化されていた振動型角速度センサ素子と加速度センサ素子を一体にパッケージ化することが考えられる。
しかしながら、両センサ素子を一体にパッケージ化することは必ずしも容易ではない。振動型角速度センサは振動型センサ素子の検知軸回りに角速度を検知するものであるため、外部衝撃などの外乱の影響を抑制するため外装パッケージへの取り付けに際し、振動吸収機能を有するダンパーを介在させる必要があり、また、加速度センサ素子は検出方向に対する加速度を高精度に検出するものであることから、外装パッケージへの取り付けに際しては、外装パッケージに対しリジッドに固定し、当該外装パッケージに加わる加速度をダイレクトに伝達する必要がある。
よって、ダンパー等の緩衝構造を必要とする振動型角速度センサ素子と、リジッドな固定構造を必要とする加速度センサ素子とを一つのパッケージ内に混載する場合、両センサ素子の相反する要請を充足できなければ、複合センサとしての特性が悪くなってしまうことから、それぞれについて、個別の取付構造が必要となり、結果として複合センサの小型化が困難なものとなっていた。
そこで、本発明はこのような問題を解決し、複合センサの小型化を目的とする。
そして、この目的を達成するために本発明は、特に、外部保持部と、前記外部保持部内に連結部を介して支持された内部保持部と、前記内部保持部内に配置された振動型角速度センサ素子および加速度センサ素子とを備え、前記内部保持部は、前記加速度センサ素子の検出方向に沿う移動を実質的に規制する一方、少なくとも角速度により前記振動型角速度センサ素子がコリオリ力を受ける方向に沿う移動を許容するように保持されている構成としたのである。
本発明の一実施形態の複合センサを示す縦断面略図 同複合センサの内装パッケージの内部を示す横断面略図 同複合センサを示す一部破断略図 他の実施形態の複合センサを示す縦断面略図 さらに他の実施形態の複合センサを示す縦断面略図 図5の複合センサを採用したシステム(車両)の側面略図 さらに他の実施形態の複合センサを示す縦断面略図
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
以下、本発明の一実施形態について図を用いて説明する。
図1は振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2を一体化した複合センサを示したものである。なお以下の説明では、図1の左右方向をX、紙面と直角方向をY、および紙面の上下方向をZとして、同図並びに各図の対応する方向を説明するものとし、Y方向における図2の紙面右側を仮に前方とする。
複合センサの基本構造は振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2並びにこれらの出力信号を処理する処理回路の一例としての集積回路3を内部保持部の一例としての内装パッケージ4にて一体化し、この内装パッケージ4を、連結部の一例としての連結部材5を介して外部保持部の一例としての外装パッケージ6内に収納している。
内装パッケージ4は図2に示されるごとく、背面側が樹脂板7により構成され前面側がセラミック積層基板8で構成されている。セラミック積層基板8の前部には、背面側が狭くなる階段状の凹部9が形成され、前面には振動型角速度センサ素子1や加速度センサ素子2が実装され、背面には集積回路3が、両センサ素子1および2に対し、Y方向に間隔を隔てて実装される構成となっている。このように本実施形態において、内装パッケージ4は、樹脂板7とこの樹脂板7に積層されたセラミック積層基板8とを有し、振動型角速度センサ素子1、加速度センサ素子2および集積回路3は、当該セラミック積層基板8に形成された凹部9内に収容されている。このため、セラミック積層基板8内に各センサ素子1および2や集積回路3が収容されるので、絶縁性や温度/湿度安定性が向上する。また、集積回路3が全面的にセラミック積層基板8に密着した状態で配置されているので、集積回路3の熱をより効率的に放出することが可能になる。
また本実施形態では、内装パッケージ4の凹部9は、多段形状に形成されており、振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2は、前方の段に、集積回路3は、振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2に対して隙間を形成するようにこれら振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2の載置された段と異なる段に載置されている。このため、各センサ素子1および2と集積回路3との間に隙間が形成されることにより、集積回路3の熱影響を可及的に低減することが可能になる。さらに、集積回路3の面内に両センサ素子1および2を配置することが可能になるので、一層小型化に寄与することになる。
なお、本実施形態において、凹部9の内壁には、シールドコーティング9Aが施されており、このシールドコーティング9Aによって、ノイズが除去されるように構成されている。尤も、このシールドコーティング9Aは、省略してもよい。
振動型角速度センサ素子1は図3の左側に示されるごとく、音叉型振動子を構成するものであり、具体的には内装パッケージ4に固着されるベース10と、このベース10からZ方向に沿って突出する茎部11と、この茎部11の上端から二股に分岐してZ方向に延びる薄板状の振動部12と、振動部12を構成する一対の分岐片12aと、両分岐片12aからベース10にかけて組み込まれた駆動電極14および検知電極15とを備えている。駆動電極14および検知電極15は、PZT(PbZrO−PbTiO)からなる圧電薄膜の上下面を薄板状の導電体で挟み込んだ構成である。この振動型角速度センサ素子1を用いた角速度の検出においては、駆動電極14に駆動電圧を印加することにより分岐片12aの自由端が矢印A1で示すようにX方向に沿って振動する。この振動状態において、振動型角速度センサ素子1を搭載したシステム(例えば車両)にZ軸(検知軸)回りの加速度が加わることでコリオリ力により振動型角速度センサ素子1がY方向(図2参照)に撓み、このY方向の撓みに基づく検知電極15から検出信号を角速度として出力するものである。
また、加速度センサ素子2は図3の右側に示されるごとく、全体としてZ方向に長く延びるシリコン板からなる振動子を構成するものであり、具体的には内装パッケージ4に固着されるベース20と、ベース20の上部に連続する弦部21と、弦部21の上部に連続する錘部22とを一体に構成するものである。弦部21は、ベース22と錘部22との間に延びる中空の茎部23と、この茎部23を挟んで当該加速度センサ素子2の幅方向(組付時において、複合センサのX方向)に対向するように対をなすとともに、ベース20から上方に片持ち状に突出する一対の駆動電極24と、駆動電極24に対応して茎部23を挟んで当該加速度センサ素子2の幅方向(組付時において、複合センサのX方向)に対向するように対をなすとともに、錘部22から下方に垂下する一対の検知電極25とを有している。駆動電極24および検知電極25は、それぞれPZT(PbZrO−PbTiO)からなる圧電薄膜の上下面を薄板状の導電体で挟み込んだ構成である。この加速度センサ素子2を用いた加速度の検出においては、駆動電極24に駆動電圧を印加することにより弦部21が所定の周波数で振動する。この状態で加速度センサ素子2の錘部22が、矢印A2で示されるようにX方向に沿って力を受けることで弦部21が撓み、これにより一方の弦部21が伸び他方の弦部21が縮み一対の弦部21の振動周波数が個々に変化し、この振動周波数の変化を検知電極25から検出信号として出力するものである。
そして、この複合センサにおいては、振動型角速度センサ素子1の駆動面Sつまり図3に示す振動型角速度センサ素子1の分岐片12aが駆動電極14により矢印A1の方向に振動する軌跡がなす面と、加速度センサ素子2の検知方向つまり図3の矢印A2で示す方向とが、図1のX方向に沿って平行になるよう振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2とが内装パッケージ4に実装されている。また、図示の実施形態では、図3から明らかなように、両センサ素子1および2のベース10および20が内装パッケージ4の同一面上に並置された状態で立設されている。これにより、両センサ素子1および2を可及的に近接して並べることができるので、その並置方向の寸法を短く設定することが可能になる。
次に、図1を参照して、内装パッケージ4は、正面視S字状の連結部材5を介して外装パッケージ6に取り付けられている。連結部材5は、前後(図2のY方向)に沿って大きく撓み、左右上下(図1のXおよびZ方向)には、可及的にリジッドな金属製の板材である。このように金属製の板材を採用することにより、Y方向にのみ撓み、X方向およびZ方向では剛性を維持する連結部材5を容易に実現することが可能となる。なお、連結部材5の板形状をS字状としているのは、当該連結部材5を限られた空間内においてY方向の延伸距離を稼ぎ、X方向およびZ方向における高い剛性とY方向における大きな可撓性を確保するためである。連結部材5の具体的な態様としては、リン、青銅、ベリリウム鋼、ばね鋼等の板ばねが好適である。また、上述のような金属部材と減衰部材とを積層させて、振動の減衰効果を高めるような積層体で連結部材5を構成してもよい。さらに、連結部材5を通電用の回路部品として兼用するようにしてもよい。
また、本実施形態において、内装パッケージ4は、外装パッケージ6に設けられた長方形の空間内に収容されており、連結部材5は、外装パッケージ6の内周面のうち、底部並びに両側部に2つずつ配設されている。このため、センサ素子1および2や集積回路3を含めた内装パッケージ4の総質量や、要求される可撓性並びに剛性に応じて、適宜仕様を変更し、使用されるシステム毎に好適な特性を得ることが可能になる。
そして、本実施形態においては、組付時において、内装パッケージ4の外装パッケージ6に対する撓み方向(Y方向)を、振動型角速度センサ素子1の駆動面S(図3参照)に対して垂直になるように連結部材5が両パッケージ4および6を連結している。本実施形態において、連結部材5は、少なくとも各センサ素子1および2が内装パッケージ4に固定されている部位に配置されている。このため、最も外乱が伝播しやすい部位を連結部材5で弾性的に支持し、外乱を吸収することが可能になる。
この構成により、連結部材5がY方向において大きな可撓性を有しつつX方向およびZ方向については高い剛性を確保している。このため、振動型角速度センサ素子1については、内装パッケージ4がY方向に変位することにより、外部衝撃などの外乱の影響を抑制し、角速度の検出感度を可及的に高く維持することができる。加速度センサ素子2については、外装パッケージ6からのX方向またはZ方向に沿う衝撃が連結部材5を介してダイレクトに錘部22に伝播するため、加速度の検出感度を可及的に高く維持することが可能になる。
よって、このように加速度センサ素子2と振動型角速度センサ素子1を複合化した場合においても、それぞれの検知精度を高い水準で確保することが出来るのである。
この結果、振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2とを単一の内装パッケージ4内に混載した構成においても振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2がそれぞれの特性に影響を及ぼすことが抑制でき、結果として従来それぞれのセンサが有していた集積回路3や内装パッケージ4を共用化でき複合センサを小型化することが出来るのである。
より詳細に説明すると、角速度を検出するために、振動型角速度センサ素子1がX方向に振動し、このX方向に沿う軌跡が駆動面Sを形成する。そして、本複合センサが搭載されたシステム(自動車等)にZ軸周りの加速度が加わることによって、振動型角速度センサ素子1の分岐片12aがY方向に撓み、角速度を検出する。反面、駆動面Sと直交するY方向の外乱については、連結部材5が撓むことによって外装パッケージ6と内装パッケージ4とが相対的に変位することから、この変位によって吸収され、振動型角速度センサ素子1には伝播され難くなる。そのため、振動型角速度センサ素子1への外乱を可及的に低減することが可能になる。
さらに、本複合センサが搭載されたシステム(自動車等)が加速する等して、X方向の加速度が加わったときには、角速度センサ素子1の各分岐片12aは、慣性力によりX方向に撓む、或いは、振動しているので振動の中心がずれる、と考えられる。しかし、コリオリの力は、角速度と各分岐片12aの振動によるX方向の速度により決まるもので、分岐片12aの変位で決まるわけではない。従って、各分岐片12aがX方向に撓んでいる状態であることは、コリオリの力によるY方向の撓みには影響することはない。また、加速度が0の状態から一定の加速度が加わった際に、加速度に応じた一定の撓み(揺動中心のX方向へのずれ)が生じ、撓んでいない状態から一定の撓みになるまでの過渡期においては、厳密には加速度が0だった状態の分岐片12aと異なる状態が生じると考えられるが、過渡的で微少な変化であるため、この影響は実用上、無視することが可能である。従って、X方向に加速度が生じても、角速度の検出に影響を与えることはない。
他方、上述したレイアウトを採用することによって、システムに伝播した駆動面Sと平行な力は、外装パッケージ6から連結部材5を介して内装パッケージ4に伝わり、加速度センサ素子2によって検出される。このため、システムに衝撃が加わった場合には、連結部材5にダンパー機能を持たせているにも拘わらず衝撃に基づく加速度の鋭敏な検出が可能になる。この結果、同一の内装パッケージ4に振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2とを実装し同一の集積回路3によって信号の処理を施すことができるので、複合センサ全体を可及的に小型化しつつそれぞれのセンサ素子による検出性能を高く維持することが可能になる。
なお、この一実施形態においては振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2とを内装パッケージ4内において並接した構造を挙げて説明したが、振動型角速度センサ素子1の駆動面Sと加速度センサ素子2の検知方向A2とが平行であるように配置すれば良く、図4に示されるように振動型角速度センサ素子1の検知軸(Z方向の軸)と加速度センサ素子2の検出方向とが平行に沿った姿勢で内装パッケージ4に保持されている場合においても同様の作用効果を得ることが出来るのである。図4の態様では、各センサ素子1および2の高さ方向の寸法内に両センサ素子1および2をレイアウトすることができるので、この点からも小型化に寄与することになる。
さらに、図5の構成を採用してもよい。
図5を参照して、同図に係る実施形態では、振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2が、外装パッケージ6の取付部6aに対して所定角度θ(例えばX軸を基準にして、85°或いは80°または85°から80°の間)だけ正面(XZ平面)上で傾斜している。換言すれば、外装パッケージ6の取付部6aを基準とし、角速度センサ素子1は、当該外装パッケージ6の取付部6aと直角な方向に対して検知軸が傾斜する方向に沿うように配置されるとともに、加速度センサ素子2は、外装パッケージ6の取付部6aに対してその検出方向を傾斜させていることが好ましい。或いは、外装パッケージ6の取付部6aと直角な方向に対して、角速度センサ素子1の検出方向を傾斜させ、該角速度センサ素子1自身と加速度センサ素子2の検知軸とを平行に配置させることが好ましい。
図6を参照して、図5の複合センサを車両、特に自動車30に取り付ける際、カーナビゲーションシステム31に組み込んで取り付けられる場合が多い。カーナビゲーションシステム31は自動車30のセンターコンソール32に取り付けられる場合が多い。
センターコンソール32に設置する機器においては、操作性や車内空間を広く(前後に長く)とること等を考え、機器の正面(乗員に対し手前側の面、操作面)が斜め上方に向くように取り付けられている。
このため、複合センサを内部に有するナビゲーションシステム31等も斜めに取り付けられる。
ここで、自動車30の場合、角速度センサ素子1の検知軸(図6のZ方向の軸)が進行方向に対し垂直であり、加速度センサ素子2の検知方向が進行方向に対して平行になっていることが好ましく、理想的である。傾くと余弦(コサイン)成分しか検出できないので、検出誤差が生じるからである。
従って、振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2を、自動車30に取り付けた際に、角速度センサ素子1の検知軸が進行方向に対し垂直になり、加速度センサ素子2の検知方向が進行方向に対して平行になるように、あらかじめ内装パッケージ内で角速度センサ素子1と、加速度センサ素子2とを傾けておけば、検出誤差が生じ難い理想的な構成になる。
すなわち、外装パッケージ6をシステムに取り付けた際、当該振動型角速度センサ素子1の検知軸(Z方向の軸)がシステムの移動方向に対して垂直になるとともに、加速度センサ素子2が検出する加速度の方向が移動方向に対して平行になるように両センサ素子1および2を傾けて内装パッケージ4に取り付けている。この態様では、外装パッケージ6をシステムとしての自動車30に取り付けた際、各センサ素子1および2が対応する物理量(すなわち角速度または加速度)を検出するのに最も好適な姿勢でシステムに配置されるので、これらセンサ素子1および2の検出精度を可及的に高く維持することが可能になる。また、両センサ素子1および2が内装パッケージ4に対して傾斜した姿勢で配置されているので、内装パッケージ4の上下左右の寸法を短くすることができる結果、一層、小型化に寄与することになる。
なお、上述した各実施形態において、内装パッケージ4や外装パッケージ6は、パッケージ構造であるが、必ずしもパッケージ構造或いは密閉構造である必要はなく、開放した形状、例えば平面形状であっても構わない。パッケージ構造にすることにより、内部に収容する角速度センサ素子1および加速度センサ素子2への機械的損傷を防止することができ、さらに、密封構造にすることで、塵埃や湿気の混入を防止することができ、各素子1、2の信頼性の向上を図ることができる。
なお、センサ素子としては、図7に示すように、角速度を検出する機能と加速度を検出する機能を兼ね添えたセンサ素子40を採用してもよい。
以上説明したように、本発明の態様は、外部保持部と、前記外部保持部内に収容される内部保持部と、前記内部保持部内に配置される振動型角速度センサ素子および加速度センサ素子と、前記内部保持部に設けられ、前記振動型角速度センサ素子の駆動面と前記加速度センサ素子の検出方向とが平行になるように両センサ素子を支持する支持部材と、前記内部保持部と前記外部保持部との間に介在し、前記振動型角速度センサ素子の駆動面に対して垂直する方向にのみ可撓性を有する連結部とを備えている複合センサである。
換言すれば、本発明は、外部保持部と、前記外部保持部内に連結部を介して支持された内部保持部と、前記内部保持部内に配置された振動型角速度センサ素子および加速度センサ素子とを備え、前記内部保持部は、前記加速度センサ素子の検出方向に沿う移動を実質的に規制する一方、少なくとも角速度により前記振動型角速度センサ素子がコリオリ力を受ける方向に沿う移動を許容するように保持されていることを特徴とする複合センサである。
この態様では、角速度を検出するために、振動型角速度センサ素子が所定方向に振動し、前記所定方向に沿う軌跡が駆動面を形成する。そして、本複合センサが搭載されたシステムに加速度が加わることによって、角速度センサ素子が角速度を検出する。反面、駆動面と直交する方向の外乱については、連結部が撓むことによって外部保持部と内部保持部とが相対的に変位することから、この変位によって吸収され、角速度センサ素子には伝播され難くなる。そのため、角速度センサ素子への外乱を可及的に低減することが可能になる。他方、上述したレイアウトを採用することによって、前記システムに伝播した前記駆動面と平行な力は、外部保持部から連結部を介して内部保持部に伝わり、加速度センサ素子によって検出される。このため、前記システムに衝撃が加わった場合には、連結部にダンパー機能を持たせているにも拘わらず衝撃に基づく加速度の鋭敏な検出が可能になる。この結果、同一の内部保持部に角速度センサ素子と加速度センサ素子とを実装し同一の処理回路によって信号の処理を施すことができるので、複合センサ全体を可及的に小型化しつつそれぞれのセンサ素子による検出性能を高く維持することが可能になる。なお、連結部の具体的な態様としては、上述した実施形態のような撓み部材の他、機構の組み合わせにより保持する構成を採用してもよい。そのような機構としては、例えばベアリングの転動体(コロ、ボール)のようなものを介して、外部保持部と内部保持部とを連結する方法が考えられる。或いは、自動二輪車のサスペンションのように、中空の円筒と、その内部に嵌る円筒とを組み合わせたものを用いて、Y方向にのみ内部保持部が移動できるような構成であってもよい。或いはリンク機構であってもよい。さらに内部保持部と一体化されたばね状部位であってもよい。そのようなばね状部位としては、蛇行形状や、振幅が大きく周期が短いデジタル矩形波が連続するように折り返された形状に構成されていることが好ましい。さらに別部材で連結部を構成する場合、防振ゴムを採用してもよい。そのような防振ゴムとしては、圧縮に対する変形(或いはばね定数)が少なく、剪断力に対する変形(或いはばね定数)が大きいものを採用することが好ましい。そのような防振ゴムまたは弾性体を採用した場合には、図のY方向への撓みを許容し、X方向およびZ方向の変位を効果的に規制することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記内部保持部は、セラミック積層基板と、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子の出力信号を処理する処理回路とを有する内装パッケージであり、前記振動型角速度センサ素子、前記加速度センサ素子および前記処理回路は、当該セラミック積層基板に形成された凹部内に収容されている。この態様では、セラミック積層基板内に各センサ素子や処理回路が収容されるので、絶縁性や温度/湿度安定性が向上する。
また、好ましい態様において、前記内装パッケージの凹部は、多段形状に形成されており、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、前記処理回路に対して隙間を形成するように異なる段に載置されている。この態様では、各センサ素子と処理回路との間に隙間が形成されることにより、処理回路の熱影響を可及的に低減することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記内装パッケージの凹部は、多段形状に形成されており、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、一の段に載置され、前記処理回路は、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子に対して隙間を形成するように別の段に載置されている。この態様においても、各センサ素子と処理回路との間に隙間が形成されることにより、処理回路の熱影響を可及的に低減することが可能になる。また、処理回路の面内に両センサ素子を配置することが可能になるので、一層小型化に寄与することになる。
また、好ましい態様において、前記処理回路は、前記セラミック積層基板に対して面接触した状態で配置されている。この態様では、処理回路の熱をより効率的に放出することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、同一の固着面上に並置されている。この態様では、両センサ素子を可及的に近接して並べることができるので、その並置方向の寸法を短く設定することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子を傾けて前記内装パッケージに取り付けている。この態様では、外部保持部をシステムに取り付けた際、各センサ素子が対応する物理量(すなわち角速度または加速度)を検出するのに最も好適な姿勢でシステムに配置されるので、これらセンサ素子の検出精度を可及的に高く維持することが可能になる。具体的には、外部保持部の底部を基準とし、角速度センサ素子は、当該外部保持部の底部と直角な方向に対して検知軸が傾斜する方向に沿うように配置されるとともに、加速度センサ素子は、外部保持部の底部に対してその検出方向を傾斜させていることが好ましい。或いは、外部保持部の底部と直角な方向に対して、角速度センサ素子の検出方向を傾斜させ、該角速度センサ素子自身と加速度センサ素子の検知軸とを平行に配置させることが好ましい。
別の好ましい態様において、前記振動型角速度センサ素子の検知軸と前記加速度センサ素子の検出方向とが平行に沿った姿勢で内部保持部に固定されている。この態様では、各センサ素子の高さ方向の寸法内に両センサをレイアウトすることができるので、この点からも小型化に寄与することになる。
また、別の態様において、前記連結部は、金属製の板材である。この態様では、所定の方向にのみ撓み、他の方向では剛性を維持する構成を容易に実現することが可能となる。
さらに、具体的な態様において、前記連結部の板面は、S字状に形成されている。この態様では、当該連結部を限られた空間内において所定方向の延伸距離を稼ぎ、大きな可撓性を確保することができる一方、他の方向については、高い剛性を確保することが可能になる。
また、別の態様において、前記内部保持部は、内装パッケージであり、前記外部保持部は、前記内部保持部を収容した外装パッケージであり、前記内装パッケージは、前記外装パッケージに形成された長方形の凹部に隙間を隔てて配置されているとともに、前記連結部は、少なくとも前記外装パッケージの内面のうち互いに対向する2面に対称的に配置されている。この態様では、センサ素子や処理回路を含めた内部保持部の総質量や、要求される可撓性並びに剛性に応じて、適宜仕様を変更し、使用されるシステム毎に好適な特性を得ることが可能になる。
また、具体的な態様において、前記連結部は、少なくとも各センサ素子が前記内部保持部に固定されている部位に配置されている。この態様では、最も外乱が伝播しやすい部位を連結部で弾性的に支持し、外乱を吸収することが可能になる。
また、別の態様において、前記振動型角速度センサ素子と前記加速度センサ素子は、一つのセンサ素子に統合されていることが好ましい。ここで「統合」とは、振動型角速度センサ素子の機能とを加速度センサ素子の機能とを一つのセンサ素子が兼ね備えることをいう。
本発明にかかる複合センサは、小型化できるという効果を有し、特に小型化や多機能化が進む電子機器に有用である。
本発明は、振動型角速度センサ素子と加速度センサ素子とを備えた複合センサに関する。
この種の複合センサとしては、振動型角速度センサ素子およびIC等の信号処理回路をパッケージ化した振動型角速度センサと、加速度センサ素子およびその信号処理回路をパッケージ化した加速度センサ素子とを外装パッケージ内に配置した構造が知られている。例えば、この出願に関する先行技術文献情報として、特許文献1が知られている。
特開2003−4450号公報
このような複合センサにおいては、これらを搭載するシステムの小型化、多機能化により、さらなる小型化要望が高まっている。これに対応する構成として、個別にパッケージ化されていた振動型角速度センサ素子と加速度センサ素子を一体にパッケージ化することが考えられる。
しかしながら、両センサ素子を一体にパッケージ化することは必ずしも容易ではない。振動型角速度センサは振動型センサ素子の検知軸回りに角速度を検知するものであるため、外部衝撃などの外乱の影響を抑制するため外装パッケージへの取り付けに際し、振動吸収機能を有するダンパーを介在させる必要があり、また、加速度センサ素子は検出方向に対する加速度を高精度に検出するものであることから、外装パッケージへの取り付けに際しては、外装パッケージに対しリジッドに固定し、当該外装パッケージに加わる加速度をダイレクトに伝達する必要がある。
よって、ダンパー等の緩衝構造を必要とする振動型角速度センサ素子と、リジッドな固定構造を必要とする加速度センサ素子とを一つのパッケージ内に混載する場合、両センサ素子の相反する要請を充足できなければ、複合センサとしての特性が悪くなってしまうことから、それぞれについて、個別の取付構造が必要となり、結果として複合センサの小型化が困難なものとなっていた。
そこで、本発明はこのような問題を解決し、複合センサの小型化を目的とする。
そして、この目的を達成するために本発明は、特に、外部保持部と、前記外部保持部内に連結部を介して支持された内部保持部と、前記内部保持部内に配置された振動型角速度センサ素子および加速度センサ素子とを備え、前記内部保持部は、前記加速度センサ素子の検出方向に沿う移動を実質的に規制する一方、少なくとも角速度により前記振動型角速度センサ素子がコリオリ力を受ける方向に沿う移動を許容するように保持されている構成としたのである。
この態様では、角速度を検出するために、振動型角速度センサ素子が所定方向に振動し、前記所定方向に沿う軌跡が駆動面を形成する。そして、本複合センサが搭載されたシステムに加速度が加わることによって、角速度センサ素子が角速度を検出する。反面、駆動面と直交する方向の外乱については、連結部が撓むことによって外部保持部と内部保持部とが相対的に変位することから、この変位によって吸収され、角速度センサ素子には伝播され難くなる。そのため、角速度センサ素子への外乱を可及的に低減することが可能になる。他方、上述したレイアウトを採用することによって、前記システムに伝播した前記駆動面と平行な力は、外部保持部から連結部を介して内部保持部に伝わり、加速度センサ素子によって検出される。このため、前記システムに衝撃が加わった場合には、連結部にダンパー機能を持たせているにも拘わらず衝撃に基づく加速度の鋭敏な検出が可能になる。この結果、同一の内部保持部に角速度センサ素子と加速度センサ素子とを実装し同一の処理回路によって信号の処理を施すことができるので、複合センサ全体を可及的に小型化しつつそれぞれのセンサ素子による検出性能を高く維持することが可能になる。なお、連結部の具体的な態様としては、上述した実施形態のような撓み部材の他、機構の組み合わせにより保持する構成を採用してもよい。そのような機構としては、例えばベアリングの転動体(コロ、ボール)のようなものを介して、外部保持部と内部保持部とを連結する方法が考えられる。或いは、自動二輪車のサスペンションのように、中空の円筒と、その内部に嵌る円筒とを組み合わせたものを用いて、Y方向にのみ内部保持部が移動できるような構成であってもよい。或いはリンク機構であってもよい。さらに内部保持部と一体化されたばね状部位であってもよい。そのようなばね状部位としては、蛇行形状や、振幅が大きく周期が短いデジタル矩形波が連続するように折り返された形状に構成されていることが好ましい。さらに別部材で連結部を構成する場合、防振ゴムを採用してもよい。そのような防振ゴムとしては、圧縮に対する変形(或いはばね定数)が少なく、剪断力に対する変形(或いはばね定数)が大きいものを採用することが好ましい。そのような防振ゴムまたは弾性体を採用した場合には、図のY方向への撓みを許容し、X方向およびZ方向の変位を効果的に規制することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記内部保持部は、セラミック積層基板と、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子の出力信号を処理する処理回路とを有する内装パッケージであり、前記振動型角速度センサ素子、前記加速度センサ素子および前記処理回路は、当該セラミック積層基板に形成された凹部内に収容されている。この態様では、セラミック積層基板内に各センサ素子や処理回路が収容されるので、絶縁性や温度/湿度安定性が向上する。
また、好ましい態様において、前記内装パッケージの凹部は、多段形状に形成されており、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、前記処理回路に対して隙間を形成するように異なる段に載置されている。この態様では、各センサ素子と処理回路との間に隙間が形成されることにより、処理回路の熱影響を可及的に低減することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記内装パッケージの凹部は、多段形状に形成されており、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、一の段に載置され、前記処理回路は、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子に対して隙間を形成するように別の段に載置されている。この態様においても、各センサ素子と処理回路との間に隙間が形成されることにより、処理回路の熱影響を可及的に低減することが可能になる。また、処理回路の面内に両センサ素子を配置することが可能になるので、一層小型化に寄与することになる。
また、好ましい態様において、前記処理回路は、前記セラミック積層基板に対して面接触した状態で配置されている。この態様では、処理回路の熱をより効率的に放出することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、同一の固着面上に並置されている。この態様では、両センサ素子を可及的に近接して並べることができるので、その並置方向の寸法を短く設定することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子を傾けて前記内装パッケージに取り付けている。この態様では、外部保持部をシステムに取り付けた際、各センサ素子が対応する物理量(すなわち角速度または加速度)を検出するのに最も好適な姿勢でシステムに配置されるので、これらセンサ素子の検出精度を可及的に高く維持することが可能になる。具体的には、外部保持部の底部を基準とし、角速度センサ素子は、当該外部保持部の底部と直角な方向に対して検知軸が傾斜する方向に沿うように配置されるとともに、加速度センサ素子は、外部保持部の底部に対してその検出方向を傾斜させていることが好ましい。或いは、外部保持部の底部と直角な方向に対して、角速度センサ素子の検出方向を傾斜させ、該角速度センサ素子自身と加速度センサ素子の検知軸とを平行に配置させることが好ましい。
別の好ましい態様において、前記振動型角速度センサ素子の検知軸と前記加速度センサ素子の検出方向とが平行に沿った姿勢で内部保持部に固定されている。この態様では、各センサ素子の高さ方向の寸法内に両センサをレイアウトすることができるので、この点からも小型化に寄与することになる。
また、別の態様において、前記連結部は、金属製の板材である。この態様では、所定の方向にのみ撓み、他の方向では剛性を維持する構成を容易に実現することが可能となる。
さらに、具体的な態様において、前記連結部の板面は、S字状に形成されている。この態様では、当該連結部を限られた空間内において所定方向の延伸距離を稼ぎ、大きな可撓性を確保することができる一方、他の方向については、高い剛性を確保することが可能になる。
また、別の態様において、前記内部保持部は、内装パッケージであり、前記外部保持部は、前記内部保持部を収容した外装パッケージであり、前記内装パッケージは、前記外装パッケージに形成された長方形の凹部に隙間を隔てて配置されているとともに、前記連結部は、少なくとも前記外装パッケージの内面のうち互いに対向する2面に対称的に配置されている。この態様では、センサ素子や処理回路を含めた内部保持部の総質量や、要求される可撓性並びに剛性に応じて、適宜仕様を変更し、使用されるシステム毎に好適な特性を得ることが可能になる。
また、具体的な態様において、前記連結部は、少なくとも各センサ素子が前記内部保持部に固定されている部位に配置されている。この態様では、最も外乱が伝播しやすい部位を連結部で弾性的に支持し、外乱を吸収することが可能になる。
また、別の態様において、前記振動型角速度センサ素子と前記加速度センサ素子は、一つのセンサ素子に統合されていることが好ましい。ここで「統合」とは、振動型角速度センサ素子の機能とを加速度センサ素子の機能とを一つのセンサ素子が兼ね備えることをいう。
同一の内部保持部に角速度センサ素子と加速度センサ素子とを実装し同一の処理回路によって信号の処理を施すことができるので、複合センサ全体を可及的に小型化しつつそれぞれのセンサ素子による検出性能を高く維持することが可能になる。
以下、本発明の一実施形態について図を用いて説明する。
図1は振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2を一体化した複合センサを示したものである。なお以下の説明では、図1の左右方向をX、紙面と直角方向をY、および紙面の上下方向をZとして、同図並びに各図の対応する方向を説明するものとし、Y方向における図2の紙面右側を仮に前方とする。
複合センサの基本構造は振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2並びにこれらの出力信号を処理する処理回路の一例としての集積回路3を内部保持部の一例としての内装パッケージ4にて一体化し、この内装パッケージ4を、連結部の一例としての連結部材5を介して外部保持部の一例としての外装パッケージ6内に収納している。
内装パッケージ4は図2に示されるごとく、背面側が樹脂板7により構成され前面側がセラミック積層基板8で構成されている。セラミック積層基板8の前部には、背面側が狭くなる階段状の凹部9が形成され、前面には振動型角速度センサ素子1や加速度センサ素子2が実装され、背面には集積回路3が、両センサ素子1および2に対し、Y方向に間隔を隔てて実装される構成となっている。このように本実施形態において、内装パッケージ4は、樹脂板7とこの樹脂板7に積層されたセラミック積層基板8とを有し、振動型角速度センサ素子1、加速度センサ素子2および集積回路3は、当該セラミック積層基板8に形成された凹部9内に収容されている。このため、セラミック積層基板8内に各センサ素子1および2や集積回路3が収容されるので、絶縁性や温度/湿度安定性が向上する。また、集積回路3が全面的にセラミック積層基板8に密着した状態で配置されているので、集積回路3の熱をより効率的に放出することが可能になる。
また本実施形態では、内装パッケージ4の凹部9は、多段形状に形成されており、振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2は、前方の段に、集積回路3は、振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2に対して隙間を形成するようにこれら振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2の載置された段と異なる段に載置されている。このため、各センサ素子1および2と集積回路3との間に隙間が形成されることにより、集積回路3の熱影響を可及的に低減することが可能になる。さらに、集積回路3の面内に両センサ素子1および2を配置することが可能になるので、一層小型化に寄与することになる。
なお、本実施形態において、凹部9の内壁には、シールドコーティング9Aが施されており、このシールドコーティング9Aによって、ノイズが除去されるように構成されている。尤も、このシールドコーティング9Aは、省略してもよい。
振動型角速度センサ素子1は図3の左側に示されるごとく、音叉型振動子を構成するものであり、具体的には内装パッケージ4に固着されるベース10と、このベース10からZ方向に沿って突出する茎部11と、この茎部11の上端から二股に分岐してZ方向に延びる薄板状の振動部12と、振動部12を構成する一対の分岐片12aと、両分岐片12aからベース10にかけて組み込まれた駆動電極14および検知電極15とを備えている。駆動電極14および検知電極15は、PZT(PbZrO−PbTiO)からなる圧電薄膜の上下面を薄板状の導電体で挟み込んだ構成である。この振動型角速度センサ素子1を用いた角速度の検出においては、駆動電極14に駆動電圧を印加することにより分岐片12aの自由端が矢印A1で示すようにX方向に沿って振動する。この振動状態において、振動型角速度センサ素子1を搭載したシステム(例えば車両)にZ軸(検知軸)回りの加速度が加わることでコリオリ力により振動型角速度センサ素子1がY方向(図2参照)に撓み、このY方向の撓みに基づく検知電極15から検出信号を角速度として出力するものである。
また、加速度センサ素子2は図3の右側に示されるごとく、全体としてZ方向に長く延びるシリコン板からなる振動子を構成するものであり、具体的には内装パッケージ4に固着されるベース20と、ベース20の上部に連続する弦部21と、弦部21の上部に連続する錘部22とを一体に構成するものである。弦部21は、ベース22と錘部22との間に延びる中空の茎部23と、この茎部23を挟んで当該加速度センサ素子2の幅方向(組付時において、複合センサのX方向)に対向するように対をなすとともに、ベース20から上方に片持ち状に突出する一対の駆動電極24と、駆動電極24に対応して茎部23を挟んで当該加速度センサ素子2の幅方向(組付時において、複合センサのX方向)に対向するように対をなすとともに、錘部22から下方に垂下する一対の検知電極25とを有している。駆動電極24および検知電極25は、それぞれPZT(PbZrO3−PbTiO3)からなる圧電薄膜の上下面を薄板状の導電体で挟み込んだ構成である。この加速度センサ素子2を用いた加速度の検出においては、駆動電極24に駆動電圧を印加することにより弦部21が所定の周波数で振動する。この状態で加速度センサ素子2の錘部22が、矢印A2で示されるようにX方向に沿って力を受けることで弦部21が撓み、これにより一方の弦部21が伸び他方の弦部21が縮み一対の弦部21の振動周波数が個々に変化し、この振動周波数の変化を検知電極25から検出信号として出力するものである。
そして、この複合センサにおいては、振動型角速度センサ素子1の駆動面Sつまり図3に示す振動型角速度センサ素子1の分岐片12aが駆動電極14により矢印A1の方向に振動する軌跡がなす面と、加速度センサ素子2の検知方向つまり図3の矢印A2で示す方向とが、図1のX方向に沿って平行になるよう振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2とが内装パッケージ4に実装されている。また、図示の実施形態では、図3から明らかなように、両センサ素子1および2のベース10および20が内装パッケージ4の同一面上に並置された状態で立設されている。これにより、両センサ素子1および2を可及的に近接して並べることができるので、その並置方向の寸法を短く設定することが可能になる。
次に、図1を参照して、内装パッケージ4は、正面視S字状の連結部材5を介して外装パッケージ6に取り付けられている。連結部材5は、前後(図2のY方向)に沿って大きく撓み、左右上下(図1のXおよびZ方向)には、可及的にリジッドな金属製の板材である。このように金属製の板材を採用することにより、Y方向にのみ撓み、X方向およびZ方向では剛性を維持する連結部材5を容易に実現することが可能となる。なお、連結部材5の板形状をS字状としているのは、当該連結部材5を限られた空間内においてY方向の延伸距離を稼ぎ、X方向およびZ方向における高い剛性とY方向における大きな可撓性を確保するためである。連結部材5の具体的な態様としては、リン、青銅、ベリリウム鋼、ばね鋼等の板ばねが好適である。また、上述のような金属部材と減衰部材とを積層させて、振動の減衰効果を高めるような積層体で連結部材5を構成してもよい。さらに、連結部材5を通電用の回路部品として兼用するようにしてもよい。
また、本実施形態において、内装パッケージ4は、外装パッケージ6に設けられた長方形の空間内に収容されており、連結部材5は、外装パッケージ6の内周面のうち、底部並びに両側部に2つずつ配設されている。このため、センサ素子1および2や集積回路3を含めた内装パッケージ4の総質量や、要求される可撓性並びに剛性に応じて、適宜仕様を変更し、使用されるシステム毎に好適な特性を得ることが可能になる。
そして、本実施形態においては、組付時において、内装パッケージ4の外装パッケージ6に対する撓み方向(Y方向)を、振動型角速度センサ素子1の駆動面S(図3参照)に対して垂直になるように連結部材5が両パッケージ4および6を連結している。本実施形態において、連結部材5は、少なくとも各センサ素子1および2が内装パッケージ4に固定されている部位に配置されている。このため、最も外乱が伝播しやすい部位を連結部材5で弾性的に支持し、外乱を吸収することが可能になる。
この構成により、連結部材5がY方向において大きな可撓性を有しつつX方向およびZ方向については高い剛性を確保している。このため、振動型角速度センサ素子1については、内装パッケージ4がY方向に変位することにより、外部衝撃などの外乱の影響を抑制し、角速度の検出感度を可及的に高く維持することができる。加速度センサ素子2については、外装パッケージ6からのX方向またはZ方向に沿う衝撃が連結部材5を介してダイレクトに錘部22に伝播するため、加速度の検出感度を可及的に高く維持することが可能になる。
よって、このように加速度センサ素子2と振動型角速度センサ素子1を複合化した場合においても、それぞれの検知精度を高い水準で確保することが出来るのである。
この結果、振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2とを単一の内装パッケージ4内に混載した構成においても振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2がそれぞれの特性に影響を及ぼすことが抑制でき、結果として従来それぞれのセンサが有していた集積回路3や内装パッケージ4を共用化でき複合センサを小型化することが出来るのである。
より詳細に説明すると、角速度を検出するために、振動型角速度センサ素子1がX方向に振動し、このX方向に沿う軌跡が駆動面Sを形成する。そして、本複合センサが搭載されたシステム(自動車等)にZ軸周りの加速度が加わることによって、振動型角速度センサ素子1の分岐片12aがY方向に撓み、角速度を検出する。反面、駆動面Sと直交するY方向の外乱については、連結部材5が撓むことによって外装パッケージ6と内装パッケージ4とが相対的に変位することから、この変位によって吸収され、振動型角速度センサ素子1には伝播され難くなる。そのため、振動型角速度センサ素子1への外乱を可及的に低減することが可能になる。
さらに、本複合センサが搭載されたシステム(自動車等)が加速する等して、X方向の加速度が加わったときには、角速度センサ素子1の各分岐片12aは、慣性力によりX方向に撓む、或いは、振動しているので振動の中心がずれる、と考えられる。しかし、コリオリの力は、角速度と各分岐片12aの振動によるX方向の速度により決まるもので、分岐片12aの変位で決まるわけではない。従って、各分岐片12aがX方向に撓んでいる状態であることは、コリオリの力によるY方向の撓みには影響することはない。また、加速度が0の状態から一定の加速度が加わった際に、加速度に応じた一定の撓み(揺動中心のX方向へのずれ)が生じ、撓んでいない状態から一定の撓みになるまでの過渡期においては、厳密には加速度が0だった状態の分岐片12aと異なる状態が生じると考えられるが、過渡的で微少な変化であるため、この影響は実用上、無視することが可能である。従って、X方向に加速度が生じても、角速度の検出に影響を与えることはない。
他方、上述したレイアウトを採用することによって、システムに伝播した駆動面Sと平行な力は、外装パッケージ6から連結部材5を介して内装パッケージ4に伝わり、加速度センサ素子2によって検出される。このため、システムに衝撃が加わった場合には、連結部材5にダンパー機能を持たせているにも拘わらず衝撃に基づく加速度の鋭敏な検出が可能になる。この結果、同一の内装パッケージ4に振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2とを実装し同一の集積回路3によって信号の処理を施すことができるので、複合センサ全体を可及的に小型化しつつそれぞれのセンサ素子による検出性能を高く維持することが可能になる。
なお、この一実施形態においては振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2とを内装パッケージ4内において並接した構造を挙げて説明したが、振動型角速度センサ素子1の駆動面Sと加速度センサ素子2の検知方向A2とが平行であるように配置すれば良く、図4に示されるように振動型角速度センサ素子1の検知軸(Z方向の軸)と加速度センサ素子2の検出方向とが平行に沿った姿勢で内装パッケージ4に保持されている場合においても同様の作用効果を得ることが出来るのである。図4の態様では、各センサ素子1および2の高さ方向の寸法内に両センサ素子1および2をレイアウトすることができるので、この点からも小型化に寄与することになる。
さらに、図5の構成を採用してもよい。
図5を参照して、同図に係る実施形態では、振動型角速度センサ素子1と加速度センサ素子2が、外装パッケージ6の取付部6aに対して所定角度θ(例えばX軸を基準にして、85°或いは80°または85°から80°の間)だけ正面(XZ平面)上で傾斜している。換言すれば、外装パッケージ6の取付部6aを基準とし、角速度センサ素子1は、当該外装パッケージ6の取付部6aと直角な方向に対して検知軸が傾斜する方向に沿うように配置されるとともに、加速度センサ素子2は、外装パッケージ6の取付部6aに対してその検出方向を傾斜させていることが好ましい。或いは、外装パッケージ6の取付部6aと直角な方向に対して、角速度センサ素子1の検出方向を傾斜させ、該角速度センサ素子1自身と加速度センサ素子2の検知軸とを平行に配置させることが好ましい。
図6を参照して、図5の複合センサを車両、特に自動車30に取り付ける際、カーナビゲーションシステム31に組み込んで取り付けられる場合が多い。カーナビゲーションシステム31は自動車30のセンターコンソール32に取り付けられる場合が多い。
センターコンソール32に設置する機器においては、操作性や車内空間を広く(前後に長く)とること等を考え、機器の正面(乗員に対し手前側の面、操作面)が斜め上方に向くように取り付けられている。
このため、複合センサを内部に有するナビゲーションシステム31等も斜めに取り付けられる。
ここで、自動車30の場合、角速度センサ素子1の検知軸(図6のZ方向の軸)が進行方向に対し垂直であり、加速度センサ素子2の検知方向が進行方向に対して平行になっていることが好ましく、理想的である。傾くと余弦(コサイン)成分しか検出できないので、検出誤差が生じるからである。
従って、振動型角速度センサ素子1および加速度センサ素子2を、自動車30に取り付けた際に、角速度センサ素子1の検知軸が進行方向に対し垂直になり、加速度センサ素子2の検知方向が進行方向に対して平行になるように、あらかじめ内装パッケージ内で角速度センサ素子1と、加速度センサ素子2とを傾けておけば、検出誤差が生じ難い理想的な構成になる。
すなわち、外装パッケージ6をシステムに取り付けた際、当該振動型角速度センサ素子1の検知軸(Z方向の軸)がシステムの移動方向に対して垂直になるとともに、加速度センサ素子2が検出する加速度の方向が移動方向に対して平行になるように両センサ素子1および2を傾けて内装パッケージ4に取り付けている。この態様では、外装パッケージ6をシステムとしての自動車30に取り付けた際、各センサ素子1および2が対応する物理量(すなわち角速度または加速度)を検出するのに最も好適な姿勢でシステムに配置されるので、これらセンサ素子1および2の検出精度を可及的に高く維持することが可能になる。また、両センサ素子1および2が内装パッケージ4に対して傾斜した姿勢で配置されているので、内装パッケージ4の上下左右の寸法を短くすることができる結果、一層、小型化に寄与することになる。
なお、上述した各実施形態において、内装パッケージ4や外装パッケージ6は、パッケージ構造であるが、必ずしもパッケージ構造或いは密閉構造である必要はなく、開放した形状、例えば平面形状であっても構わない。パッケージ構造にすることにより、内部に収容する角速度センサ素子1および加速度センサ素子2への機械的損傷を防止することができ、さらに、密封構造にすることで、塵埃や湿気の混入を防止することができ、各素子1、2の信頼性の向上を図ることができる。
なお、センサ素子としては、図7に示すように、角速度を検出する機能と加速度を検出する機能を兼ね添えたセンサ素子40を採用してもよい。
以上説明したように、本発明の態様は、外部保持部と、前記外部保持部内に収容される内部保持部と、前記内部保持部内に配置される振動型角速度センサ素子および加速度センサ素子と、前記内部保持部に設けられ、前記振動型角速度センサ素子の駆動面と前記加速度センサ素子の検出方向とが平行になるように両センサ素子を支持する支持部材と、前記内部保持部と前記外部保持部との間に介在し、前記振動型角速度センサ素子の駆動面に対して垂直する方向にのみ可撓性を有する連結部とを備えている複合センサである。
換言すれば、本発明は、外部保持部と、前記外部保持部内に連結部を介して支持された内部保持部と、前記内部保持部内に配置された振動型角速度センサ素子および加速度センサ素子とを備え、前記内部保持部は、前記加速度センサ素子の検出方向に沿う移動を実質的に規制する一方、少なくとも角速度により前記振動型角速度センサ素子がコリオリ力を受ける方向に沿う移動を許容するように保持されていることを特徴とする複合センサである。
この態様では、角速度を検出するために、振動型角速度センサ素子が所定方向に振動し、前記所定方向に沿う軌跡が駆動面を形成する。そして、本複合センサが搭載されたシステムに加速度が加わることによって、角速度センサ素子が角速度を検出する。反面、駆動面と直交する方向の外乱については、連結部が撓むことによって外部保持部と内部保持部とが相対的に変位することから、この変位によって吸収され、角速度センサ素子には伝播され難くなる。そのため、角速度センサ素子への外乱を可及的に低減することが可能になる。他方、上述したレイアウトを採用することによって、前記システムに伝播した前記駆動面と平行な力は、外部保持部から連結部を介して内部保持部に伝わり、加速度センサ素子によって検出される。このため、前記システムに衝撃が加わった場合には、連結部にダンパー機能を持たせているにも拘わらず衝撃に基づく加速度の鋭敏な検出が可能になる。この結果、同一の内部保持部に角速度センサ素子と加速度センサ素子とを実装し同一の処理回路によって信号の処理を施すことができるので、複合センサ全体を可及的に小型化しつつそれぞれのセンサ素子による検出性能を高く維持することが可能になる。なお、連結部の具体的な態様としては、上述した実施形態のような撓み部材の他、機構の組み合わせにより保持する構成を採用してもよい。そのような機構としては、例えばベアリングの転動体(コロ、ボール)のようなものを介して、外部保持部と内部保持部とを連結する方法が考えられる。或いは、自動二輪車のサスペンションのように、中空の円筒と、その内部に嵌る円筒とを組み合わせたものを用いて、Y方向にのみ内部保持部が移動できるような構成であってもよい。或いはリンク機構であってもよい。さらに内部保持部と一体化されたばね状部位であってもよい。そのようなばね状部位としては、蛇行形状や、振幅が大きく周期が短いデジタル矩形波が連続するように折り返された形状に構成されていることが好ましい。さらに別部材で連結部を構成する場合、防振ゴムを採用してもよい。そのような防振ゴムとしては、圧縮に対する変形(或いはばね定数)が少なく、剪断力に対する変形(或いはばね定数)が大きいものを採用することが好ましい。そのような防振ゴムまたは弾性体を採用した場合には、図のY方向への撓みを許容し、X方向およびZ方向の変位を効果的に規制することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記内部保持部は、セラミック積層基板と、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子の出力信号を処理する処理回路とを有する内装パッケージであり、前記振動型角速度センサ素子、前記加速度センサ素子および前記処理回路は、当該セラミック積層基板に形成された凹部内に収容されている。この態様では、セラミック積層基板内に各センサ素子や処理回路が収容されるので、絶縁性や温度/湿度安定性が向上する。
また、好ましい態様において、前記内装パッケージの凹部は、多段形状に形成されており、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、前記処理回路に対して隙間を形成するように異なる段に載置されている。この態様では、各センサ素子と処理回路との間に隙間が形成されることにより、処理回路の熱影響を可及的に低減することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記内装パッケージの凹部は、多段形状に形成されており、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、一の段に載置され、前記処理回路は、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子に対して隙間を形成するように別の段に載置されている。この態様においても、各センサ素子と処理回路との間に隙間が形成されることにより、処理回路の熱影響を可及的に低減することが可能になる。また、処理回路の面内に両センサ素子を配置することが可能になるので、一層小型化に寄与することになる。
また、好ましい態様において、前記処理回路は、前記セラミック積層基板に対して面接触した状態で配置されている。この態様では、処理回路の熱をより効率的に放出することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、同一の固着面上に並置されている。この態様では、両センサ素子を可及的に近接して並べることができるので、その並置方向の寸法を短く設定することが可能になる。
また、好ましい態様において、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子を傾けて前記内装パッケージに取り付けている。この態様では、外部保持部をシステムに取り付けた際、各センサ素子が対応する物理量(すなわち角速度または加速度)を検出するのに最も好適な姿勢でシステムに配置されるので、これらセンサ素子の検出精度を可及的に高く維持することが可能になる。具体的には、外部保持部の底部を基準とし、角速度センサ素子は、当該外部保持部の底部と直角な方向に対して検知軸が傾斜する方向に沿うように配置されるとともに、加速度センサ素子は、外部保持部の底部に対してその検出方向を傾斜させていることが好ましい。或いは、外部保持部の底部と直角な方向に対して、角速度センサ素子の検出方向を傾斜させ、該角速度センサ素子自身と加速度センサ素子の検知軸とを平行に配置させることが好ましい。
別の好ましい態様において、前記振動型角速度センサ素子の検知軸と前記加速度センサ素子の検出方向とが平行に沿った姿勢で内部保持部に固定されている。この態様では、各センサ素子の高さ方向の寸法内に両センサをレイアウトすることができるので、この点からも小型化に寄与することになる。
また、別の態様において、前記連結部は、金属製の板材である。この態様では、所定の方向にのみ撓み、他の方向では剛性を維持する構成を容易に実現することが可能となる。
さらに、具体的な態様において、前記連結部の板面は、S字状に形成されている。この態様では、当該連結部を限られた空間内において所定方向の延伸距離を稼ぎ、大きな可撓性を確保することができる一方、他の方向については、高い剛性を確保することが可能になる。
また、別の態様において、前記内部保持部は、内装パッケージであり、前記外部保持部は、前記内部保持部を収容した外装パッケージであり、前記内装パッケージは、前記外装パッケージに形成された長方形の凹部に隙間を隔てて配置されているとともに、前記連結部は、少なくとも前記外装パッケージの内面のうち互いに対向する2面に対称的に配置されている。この態様では、センサ素子や処理回路を含めた内部保持部の総質量や、要求される可撓性並びに剛性に応じて、適宜仕様を変更し、使用されるシステム毎に好適な特性を得ることが可能になる。
また、具体的な態様において、前記連結部は、少なくとも各センサ素子が前記内部保持部に固定されている部位に配置されている。この態様では、最も外乱が伝播しやすい部位を連結部で弾性的に支持し、外乱を吸収することが可能になる。
また、別の態様において、前記振動型角速度センサ素子と前記加速度センサ素子は、一つのセンサ素子に統合されていることが好ましい。ここで「統合」とは、振動型角速度センサ素子の機能とを加速度センサ素子の機能とを一つのセンサ素子が兼ね備えることをいう。
本発明にかかる複合センサは、小型化できるという効果を有し、特に小型化や多機能化が進む電子機器に有用である。
本発明の一実施形態の複合センサを示す縦断面略図である。 同複合センサの内装パッケージの内部を示す横断面略図である。 同複合センサを示す一部破断略図である。 他の実施形態の複合センサを示す縦断面略図である。 さらに他の実施形態の複合センサを示す縦断面略図である。 図5の複合センサを採用したシステム(車両)の側面略図である。 さらに他の実施形態の複合センサを示す縦断面略図である。

Claims (12)

  1. 外部保持部と、
    前記外部保持部内に連結部を介して支持された内部保持部と、
    前記内部保持部内に配置された振動型角速度センサ素子および加速度センサ素子と
    を備え、
    前記内部保持部は、前記加速度センサ素子の検出方向に沿う移動を実質的に規制する一方、少なくとも角速度により前記振動型角速度センサ素子がコリオリ力を受ける方向に沿う移動を許容するように保持されていることを特徴とする複合センサ。
  2. 請求項1記載の複合センサにおいて、
    前記内部保持部は、セラミック積層基板と、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子の出力信号を処理する処理回路とを有する内装パッケージであり、前記振動型角速度センサ素子、前記加速度センサ素子および前記処理回路は、当該セラミック積層基板に形成された凹部内に収容されていることを特徴とする複合センサ。
  3. 請求項2記載の複合センサにおいて、
    前記内装パッケージの凹部は、多段形状に形成されており、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、前記処理回路に対して隙間を形成するように異なる段に載置されていることを特徴とする複合センサ。
  4. 請求項2記載の複合センサにおいて、
    前記内装パッケージの凹部は、多段形状に形成されており、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、一の段に載置され、前記処理回路は、前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子に対して隙間を形成するように別の段に載置されていることを特徴とする複合センサ。
  5. 請求項1記載の複合センサにおいて、
    前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子は、同一の固着面上に並置されていることを特徴とする複合センサ。
  6. 請求項2記載の複合センサにおいて、
    前記振動型角速度センサ素子および前記加速度センサ素子を傾けて前記内装パッケージに取り付けていることを特徴とする複合センサ。
  7. 請求項1記載の複合センサにおいて、
    前記振動型角速度センサ素子の検知軸と前記加速度センサ素子の検出方向とが平行に沿った姿勢で内部保持部に固定されていることを特徴とする複合センサ。
  8. 請求項1記載の複合センサにおいて、
    前記連結部は、金属製の板材であることを特徴とする複合センサ。
  9. 請求項8記載の複合センサにおいて、
    前記連結部の板面は、略S字状に形成されていることを特徴とする複合センサ。
  10. 請求項1記載の複合センサにおいて、
    前記内部保持部は、内装パッケージであり、前記外部保持部は、前記内部保持部を収容した外装パッケージであり、
    前記内装パッケージは、前記外装パッケージに形成された長方形の凹部に隙間を隔てて配置されているとともに、前記連結部は、少なくとも前記外装パッケージの内面のうち互いに対向する2面に対称的に配置されていることを特徴とする複合センサ。
  11. 請求項1記載の複合センサにおいて、
    前記連結部は、少なくとも各センサ素子が前記内部保持部に固定されている部位に配置されていることを特徴とする複合センサ。
  12. 請求項1記載の複合センサにおいて、
    前記振動型角速度センサ素子と前記加速度センサ素子は、一つのセンサ素子に統合されていることを特徴とする複合センサ。
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