JPWO2006129435A1 - 脂肪酸低級アルキルエステルの製造方法および脂肪酸低級アルキルエステルならびに軽油代替燃料 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2005年6月3日に出願された特願2005−164269号に基づいて優先権を主張し、その内容をここに援用する。
バイオマス燃料の1つとして、天然油脂を原料とし、これをメタノールなどの低級アルキルアルコールでエステル交換反応した脂肪酸低級アルキルエステルがあり、例えば特許文献1および2には、脂肪酸低級アルキルエステルの製造方法が開示されている。
軽油代替燃料として使用されるこのような脂肪酸低級アルキルエステルは、精製された菜種油や大豆油を原料として製造されたものがほとんどであるが、精製された菜種油や大豆油は高価であるため、最近では、安価な粗パーム油を原料として使用することが検討され始めている。粗パーム油は、炭素数16〜18の脂肪酸の油脂(グリセライド)を主成分とする未精製のものである。
前記エステル交換反応工程(C)で生成したセッケンを酸で分解して脂肪酸とし、該脂肪酸を前記脱ガム工程(A)に返送するリサイクル工程(E)を更に有することが好ましい。
本発明の脂肪酸低級アルキルエステルは、前記の製造方法により製造され、脂肪酸低級アルキルエステル純度が99質量%以上であって、かつ、炭素数20の脂肪酸の低級アルキルエステル含有量が0.3質量%以下であることを特徴とする。
本発明の脂肪酸低級アルキルエステルは、さらにグリセライドの含有量が0.1質量%以下であることが好ましい。
本発明の軽油代替燃料は、本発明の脂肪酸低級アルキルエステルを含有することを特徴とする。
本発明の軽油代替燃料は、さらに酸化防止剤を含むことが好ましい。
本発明の製造方法で原料として使用される粗パーム油とは、アブラヤシの果肉を圧搾して得られ、炭素数16〜18の脂肪酸の油脂を主成分とする未精製の混合物である。粗パーム油には、他に、カロチン、リン脂質、タンパク質、樹脂状物質などのガム質、遊離脂肪酸、炭素数20の脂肪酸の油脂などが含まれる。本発明では、粗パーム油であればどのようなものでも好適に使用できるが、特に遊離脂肪酸含有量が5質量%以下、過酸化物価が5 m equivalent/kg以下の粗パーム油が好ましい。
粗パーム油の脱ガム工程(A)の具体的な方法としては特に制限はないが、図示のように、粗パーム油にリン酸を添加し、その後、ろ過することにより、ガム質を含有する不溶物を除去する方法が好ましい。
すなわち、粗パーム油を好ましくは50〜70℃、より好ましくは60〜70℃に加熱し、これにリン酸を添加し、1〜60分間程度混合撹拌する。この際必要に応じて、ろ剤や他の添加剤を添加してもよい。混合撹拌の後、この混合物を、布フィルタなどのフィルタを備えたろ過器でろ過することにより、ガム質を含有する不溶物が除去され、脱ガム物がろ液として得られる。
また、脱ガム工程(A)の前後や、脱ガム工程(A)中において、粗パーム油から水および夾雑物を除去することが好ましい。夾雑物は、前記ガム質の除去と同じ方法、同じ装置により除去してもよいし、粗パーム油貯蔵タンクでの静置分離またはろ過、遠心分離等の方法で除去することができる。夾雑物としては、土、砂利、ゴミがあり、場合によっては金属分等が含まれることもある。
脱ガム工程(A)の後には、カチオン交換樹脂を使用して脱ガム物中の遊離脂肪酸を低級アルキルアルコールでエステル化し、エステル混合物を得るエステル化工程(B)を行う。
遊離脂肪酸は、粗パーム油中に元々含まれるものであって、このエステル化工程(B)で遊離脂肪酸をエステル化してから、後述のエステル交換反応工程(C)を行うことが、最終的に得られる脂肪酸低級アルキルエステルを軽油代替燃料として使用する場合において非常に重要である。
よって、エステル化工程(B)において遊離脂肪酸をあらかじめエステル化しておくことにより、軽油代替燃料として使用した際の目詰まりが抑制された脂肪酸低級アルキルエステルが得られる。また、このようなエステル化工程(B)を行うことにより、エステル交換反応工程(C)での遊離脂肪酸によるアルカリ触媒の消費も抑制できるため、エステル交換反応工程(C)が円滑に進行する。
さらに、このようなエステル化工程(B)は、遊離脂肪酸を系外へ除去するのではなく、脂肪酸低級アルキルエステルに変換するものであるので、原料ベースの製造歩留まりを高く維持することができる。しかも、このようなエステル化工程(B)は、脱ガム工程(A)とエステル交換反応工程(C)との間に組み込まれ、これらの工程と連続的に行われるものであるので、非常に効率的である。系外に除去した遊離脂肪酸を別のラインでエステル化した後、これを最終的に得られる脂肪酸低級アルキルエステルに混合することで、製造歩留まりを維持する方法なども考えられるが、そのような方法は効率的ではない。
酸性ゲル型カチオン交換樹脂の架橋度は、3〜10%の範囲が好ましい。3%以上であれば、樹脂強度の点で好ましく、10%以下であれば、遊離脂肪酸の除去効率の点から好ましい。架橋度は、さらに好ましくは3〜9%、より好ましくは4〜8%である。なかでも、遊離脂肪酸のエステル化反応率が最も高く、樹脂の機械的強度が十分であることなどから、架橋度4%のものが特に好ましい。
カラムを通過させる際の条件は、エステル化効率の点から、カラム温度が好ましくは40〜70℃、より好ましくは50〜65℃、さらに好ましくは60〜65℃で、カラム滞留時間が好ましくは60〜480分間、より好ましくは90〜360分間、さらに好ましくは90〜240分間である。
なお、低級アルキルアルコールと脱ガム物との混合物をカラムに供給する前には、前処理として、カチオン交換樹脂をアルコールで洗浄しておくことが好ましい。洗浄のためのアルコールとしては、エステル化反応に使用するものと同じ低級アルキルアルコールを使用することが好ましい。また、このような洗浄は、カラムに通す前後のアルコール中の水分が変化しなくなるまで行うことが好ましい。このように洗浄することにより、カチオン交換樹脂中の水分がアルコールで置換され、遊離脂肪酸のエステル化効率をより高めることができる。具体的には、カチオン交換樹脂の2〜5倍容量のアルコールで洗浄することが好ましい。
また、低級アルキルアルコールの添加量は、原料として使用される粗パーム中の脂肪酸分布などにより適宜決定されるが、脱ガム物100質量部に対して、通常5〜30質量部であり、好ましくは10〜28質量部、より好ましくは15〜26質量部である。
また、低級アルキルアルコール中の水分量は低いほど好ましく、例えば1500ppm以下であり、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは600ppm以下である。
このようなエステル化工程(B)の後、得られたエステル混合物中の油脂を、アルカリ触媒の存在下、低級アルキルアルコールでエステル交換し、エステル混合物を得るエステル交換反応工程(C)を行う。ここでエステル交換の対象となる油脂は、主成分として粗パーム油に含まれるものであって、主に炭素数16〜18の脂肪酸の油脂である。
エステル交換反応工程(C)の温度は、例えば、30〜120℃であり、好ましくは50〜100℃であり、特に好ましくは60〜80℃である。また、エステル交換反応工程(C)の処理時間は適宜設定でき、30〜90分間程度が好適である。
また、エステル交換反応工程(C)には通常触媒が使用され、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラートなどのアルカリ触媒が例示でき、この中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。触媒の添加量は、エステル混合物100質量部に対し、例えば、0.1〜0.4質量部であり、好ましくは0.2〜0.4質量部であり、特に好ましくは0.2〜0.3質量部である。
また、油相とグリセリン相とを分離する前には、アルカリ触媒を水洗するための水を添加することが好ましい。
蒸留工程(D)は、エステル交換反応工程(C)で得られた油相を蒸留する工程であるが、この工程を少なくとも減圧蒸留を含むものとすることにより、油相に含まれるモノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライドなどの未反応のグリセライド、炭素数20の脂肪酸の低級アルキルエステル、アルカリセッケンなどのアルカリ金属に由来した成分、さらにカロチンの分解物などを残留物として塔底に残し、かつ、目的物である脂肪酸低級アルキルエステルを留出液として高純度で得ることができる。
残留物に含まれる各成分は、燃料供給ラインや燃料噴射ノズルの目詰まりを引き起こす原因になると考えられるため、このような蒸留工程(D)後には、目詰まりの可能性が低く抑えられ、軽油代替燃料に好適に使用される脂肪酸低級アルキルエステルが得られる。
このような蒸留工程(D)後に得られる脂肪酸低級アルキルエステルは、脂肪酸低級アルキルエステル純度が99質量%以上となるうえ、炭素数20の脂肪酸の低級アルキルエステル含有量が0.3質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下となり、さらに、同様に目詰まりの原因になると考えられるモノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライドなどのグリセライドのトータルの含有量が0.1質量%以下になるため、軽油代替燃料への使用に好適である。
フラッシュ蒸留工程は、通常120〜170℃で行い、第1の減圧蒸留工程は通常150〜190℃、0.5〜3KPa、好ましくは160〜180℃、0.5〜2KPaで行う。なお、第1の減圧蒸留工程では、グリセリンに同伴されて炭素数12や14の脂肪酸に由来する低級アルキルエステルも留出除去される場合があるが、これを目的物である脂肪酸低級アルキルエステルに戻すことにより、原料ベースの製造歩留まりを高く維持できる。
また、カロチンの分解温度は約200℃であるので、第2の減圧蒸留工程は、通常180〜250℃、0.1〜3KPa、好ましくは190〜230℃、0.6〜2KPaで行う。
リサイクル工程(E)は、エステル交換反応工程(C)で生成したグリセリン相中のセッケンを、酸で分解して脂肪酸とし、この脂肪酸を脱ガム工程、好ましくは、原料の粗パーム油貯蔵タンクに返送する工程である。このようなリサイクル工程(E)により、一層、製造歩留まりを高めることができる。グリセリン相中には、グリセリン、セッケンの他、通常、低級アルキルアルコール(図示例ではメタノール)、アルカリ触媒、水などが存在している。
まず、エステル交換反応工程(C)で生成したグリセリン相から低級アルキルアルコールを分離除去せずに、そのままのグリセリン相に硫酸などの酸を添加し、その後これを短時間、具体的には60分間撹拌混合して、脂肪酸や硫酸ナトリウムを含む混合物を生成させる。ついで、この混合物から硫酸ナトリウムを除去し、さらに、一部の低級アルキルアルコールやグリセリン、水を除去して得られた混合物(脂肪酸と低級アルキルアルコールを含む)に水を添加して、脂肪酸を主成分とする相と、水、低級アルキルアルコール、グリセリンを含む相とに分離する。そして、脂肪酸を主成分とする相を脱ガム工程(A)、好ましくは、原料の粗パーム油貯蔵タンクに返送する。一方、水、低級アルキルアルコール、グリセリンを含む相については、フラッシュ蒸留により水、低級アルキルアルコールを留除し、粗グリセリンを残留物として得る。また、フラッシュ蒸留で留出した水、低級アルキルアルコールは、ついで、低級アルキルアルコール精留塔に導入し、低級アルキルアルコールを留出液として回収するとともに、廃水を残留物として除去する。
なお、エステル交換反応工程(C)を2段以上で行った場合、各段の終了ごとにグリセリン相を分離回収して、これらを全てこのリサイクル工程(E)に供することが好ましい。
さらに、フラッシュ蒸留工程は通常120〜200℃とし、低級アルコールを精留する工程は通常60〜120℃とする。
このようにグリセリン相から低級アルキルアルコールを分離除去せずに酸を添加する方法によれば、低温かつ短時間で酸分解することができる。
以上説明したように、脱ガム工程(A)と、エステル化工程(B)と、エステル交換反応工程(C)と、蒸留工程(D)とを有する製造方法によれば、未精製の安価な粗パーム油を原料としているので低コストであり、軽油代替燃料として使用した際に目詰まりの原因となる物質や、着色の原因となる物質の排除を連続的、効率的に行うことができ、しかも、高い製造歩留まりで脂肪酸低級アルキルエステルを製造することができる。
具体的には、粗パーム油という未精製のものを原料としているにもかかわらず、製造された脂肪酸低級アルキルエステルは、その純度が99質量%以上で、かつ、炭素数20の脂肪酸の低級アルキルエステル含有量が0.3質量%以下、さらに、トータルのグリセライドの含有量が0.1質量%以下であり、軽油代替燃料のEU規格に十分に合致するものである。
酸化防止剤としては、トコフェロール、没食子酸、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、t−ブチルヒドロキノン(TBHQ)などが好適に使用でき、これらを通常1〜500ppm、好ましくは10〜100ppmとなるように添加する。
また、粗パーム油から製造された脂肪酸低級アルキルエステルには、必要に応じて、他の原料から得られた脂肪酸アルキルエステルなどや軽油を混合して、軽油代替燃料として使用してもよい。
[実施例1]
以下の工程により、粗パーム油から脂肪酸メチルエステルを製造した。
(1)脱ガム工程(A)
65℃に加熱した粗パーム油100質量部に対して、75質量%のリン酸水溶液0.04質量部と、ろ剤であるパーライト0.03質量部を添加して、10分間混合撹拌した。
ついで、これをろ過(KST−142−JA‐S(ジャッケット付)加圧ろ過器、ろ過面積113cm2、圧力1kg/cm2、温度45℃、Advantec社製NO−5Cろ紙で加圧ろ過)し、ガム質を含有する不溶物を除去し、脱ガム物をろ液として得た。
また、原料の粗パーム油は、油脂として、炭素数12の成分を0.3質量%、炭素数14の成分を1.1質量%、炭素数16の成分を43.9質量%、炭素数18で二重結合を有さない成分を4.3質量%、炭素数18で二重結合を1つ有する成分を39.5質量%、炭素数18で二重結合を2つ有する成分を10.1質量%、炭素数20の成分を0.8〜1質量%含有し、さらに、遊離脂肪酸を3.3質量%含有していた。また、POV(過酸化物価)は3.6で、AV(酸価)は7.2であった。なお、ここで言う炭素数は、エステルにおいて、アルコール由来の炭素を含まないものである。
酸性ゲル型カチオン交換樹脂である三菱化学社製のダイヤイオンSK104(商品名、架橋度4%)を充填したカラムにメタノールを通過させ、洗浄した。ついで、上記(1)で得られた脱ガム物100質量部に対してメタノールを20質量部添加した混合物を、カラムに供給して通過させ、エステル混合物を得た。その際、カラム温度は65℃、カラム滞留時間は120分間とし、メタノールとしては、水分量が600ppmのものを使用した。
上記(2)で得られたエステル混合物に対して、エステル交換反応工程(C)を次のように2段で行った。
まず、エステル混合物120質量部に対してメタノールを15質量部、触媒として水酸化ナトリウムを0.3質量部添加し、処理温度70℃で60分間処理(パドル攪拌機付オートクレーブで反応)することで、脂肪酸メチルエステルを主成分とする油相と、グリセリン相とを生成させ、1段目のエステル交換反応を行った。
ついで、これを40℃で60分間静置した後、油相とグリセリン相に分離し、油相100質量部に対してメタノールを5質量部、触媒として水酸化ナトリウムを0.05質量部添加し、処理温度60℃で5分間処理することで、脂肪酸メチルエステルを主成分とする油相と、グリセリン相とを均一層とし、2段目のエステル交換反応を行った。
ついで、この中に水酸化ナトリウムを水洗するための水を14質量部添加し、その後、これを40℃で60分間静置した後、油相とグリセリン相に分離した。
上記(3)で得られた油相に対して、まず、150℃の常圧でフラッシュ蒸留して、メタノールと水とを留出液として除去した。
ついで、フラッシュ蒸留の残留物に対して、180℃、1.3KPaの条件で第1の減圧蒸留を行って、グリセリンを主成分とする留出液を除去した。
さらに、第1の減圧蒸留の残留物に対して、220℃、1.3KPaの条件で第2の減圧蒸留を行って、留出液として脂肪酸メチルエステルを得た。
得られた脂肪酸メチルエステルの性状と後述の方法で評価した酸化安定性の評価結果を表1にまとめる。
上記(3)の1段目と2段目のエステル交換反応で得られたグリセリン相を混合したものに対して、硫酸を添加してpH4.0とし、60℃において60分間撹拌混合した。ついで、この混合物から生成した硫酸ナトリウムを除去した後、脂肪酸を主成分とする相と、水、メタノール、グリセリンを含む相とに分離して、脂肪酸を主成分とする相を原料の粗パーム油に返送した。一方、水、メタノール、グリセリンを含む相については、150℃で水とメタノールをフラッシュ蒸留で除き、粗グリセリンを得た。また、フラッシュ蒸留により留出した水、メタノール混合物はついで、メタノール精留塔に導入し、70℃で蒸留を行ってメタノールを留出液として回収する一方、廃水を残留物として除去した。
実施例1で得られた脂肪酸メチルエステルについて、酸化安定性を、欧州バイオデイーゼル規格試験法(EN-14112:2003)のCDM試験(Conductometric Determination Method)に準拠した方法で評価した。ただし測定温度は110℃とした。
具体的には、まず、試料を反応容器で110℃に加熱しながら、清浄空気を送り込み、酸化により生成した揮発性分解物を水中捕集する。この揮発製分解物を捕集することにより、水の導電率が変化するので、このような変化が急激に起こった点(グラフにプロットした際の折曲点)までの時間を測定した。この時間が長い程、酸化安定性が高いと言える。
実施例1で得られた脂肪酸メチルエステルに、酸化防止剤として没食子酸プロピルを実施例2で10ppmの濃度となるように、実施例3で100ppmとなるように添加した。これらについて、実施例1と同様にして酸化安定性を評価した。
実施例1で使用したものと同じ粗パーム油を原料とし、脱ガム工程(A)とエステル化工程(B)とを行わずに、エステル交換反応(C)を行った。ついで、蒸留工程(D’)として、150℃の常圧でのフラッシュ蒸留のみを行って、残留物として脂肪酸メチルエステルを得た。こうして得られた脂肪酸メチルエステルの性状についても表1にまとめる。
第1の減圧蒸留を、190℃、1.3KPa、没食子酸プロピルを50ppm添加した以外は、実施例1と同様にして、酸化安定性を評価し、結果を表2に示す。
第1の減圧蒸留を、185℃、1.3KPa、没食子酸プロピルを50ppm添加した以外は、実施例1と同様にして、酸化安定性を評価し、結果を表2に示す。
第1の減圧蒸留を、183℃、1.3KPa、没食子酸プロピルを50ppm添加した以外は、実施例1と同様にして、酸化安定性を評価し、結果を表2に示す。
Claims (6)
- 粗パーム油からガム質を除去し、脱ガム物を得る脱ガム工程(A)と、
カチオン交換樹脂を使用して、前記脱ガム物中の遊離脂肪酸を低級アルキルアルコールでエステル化し、エステル混合物を得るエステル化工程(B)と、
前記エステル混合物中の油脂を低級アルキルアルコールでエステル交換するエステル交換反応工程(C)と、
前記エステル交換反応工程(C)で得られた油相を少なくとも減圧蒸留する蒸留工程(D)とを有することを特徴とする脂肪酸低級アルキルエステルの製造方法。 - 前記エステル交換反応工程(C)で生成したセッケンを酸で分解して脂肪酸とし、該脂肪酸を前記脱ガム工程(A)に返送するリサイクル工程(E)を有することを特徴とする請求項1に記載の脂肪酸低級アルキルエステルの製造方法。
- 請求項1または2に記載の製造方法により製造され、
脂肪酸低級アルキルエステル純度が99質量%以上であって、かつ、炭素数20の脂肪酸の低級アルキルエステル含有量が0.3質量%以下であることを特徴とする脂肪酸低級アルキルエステル。 - グリセライドの含有量が0.1質量%以下であることを特徴とする請求項3に記載の脂肪酸低級アルキルエステル。
- 請求項3または4に記載の脂肪酸低級アルキルエステルを含有することを特徴とする軽油代替燃料。
- さらに酸化防止剤を含むことを特徴とする請求項5に記載の軽油代替燃料。
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