JP2590538B2 - メチルエステルの製造方法 - Google Patents

メチルエステルの製造方法

Info

Publication number
JP2590538B2
JP2590538B2 JP63183048A JP18304888A JP2590538B2 JP 2590538 B2 JP2590538 B2 JP 2590538B2 JP 63183048 A JP63183048 A JP 63183048A JP 18304888 A JP18304888 A JP 18304888A JP 2590538 B2 JP2590538 B2 JP 2590538B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methanol
glycerin
methyl ester
acid
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63183048A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0234692A (ja
Inventor
博 田口
文弘 三口
聡 藤倉
忠雄 長壁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP63183048A priority Critical patent/JP2590538B2/ja
Publication of JPH0234692A publication Critical patent/JPH0234692A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2590538B2 publication Critical patent/JP2590538B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は油脂にメタノールをアルカリ触媒の存在下に
反応させてメチルエステルを製造する際に、副生する石
鹸を含むグリセリン液から色調の良いエステル,脂肪酸
及びグリセリンを高収率で回収できる効率の良いメチル
エステルの製造方法に関するものである。
従来の技術 第2図のメチルエステル化反応フロー概要に示すよう
に、アルカリ触媒を用いて油脂にメタノールを反応させ
てメチルエステル化する工程においては、グリセリン液
Aが副生する。一般にこのグリセリン液Aは、第1表に
示す組成を有するほぼ均一層で、液発生量は666kg/1000
kg−油程度である。
従来、この副生グリセリン液Aを精製してエステル,
脂肪酸及びグリセリンを回収することが行なわれてお
り、従来の回収方法としては上記グリセリン液Aにまず
メタノールトッピング処理(脱メタノール処理)を施し
て、第1表に示す組成のグリセリン液Bを得、更にこの
グリセリン液Bを硫酸等で処理して石鹸成分等を酸分解
し、分離操作を施すことにより、第2表に示す組成の劣
化油Cと粗グリセリンDを得、次いで粗生成物から各々
劣化油精製工程、グリセリン精製工程を経て、精製油F
と精製グリセリンEとを回収する方法が採用されてい
る。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、メタノールトッピング処理後のグリセ
リン液Bを酸分解するには、高温(120〜130℃)かつ強
酸性(pH2〜3)下で長時間(40〜60分)に亘って酸処
理することが必要であり、このため得られる劣化油の色
調が著しく悪化してしまうという欠点がある。それ故、
副生したグリセリン液A中のエステル,油分,石鹸等の
油脂分(含有率5.7%対油脂)は、分離後に劣化油精製
工程を経なければ、その再利用における用途がかなり制
限されてしまい、利用価値の低いものとなる。
更に、メタノールトッピング時や酸分解時には、下記
反応式I,IIで示されるような反応が進んでグリセライド
が副生し、このため精製グリセリンEの回収率が約1.5
%(対発生グリセリン)ほど低下し、グリセリン回収率
が悪いという問題もある。
〈酸分解時副反応式I〉 〈メタノールトッピング時逆反応式II〉 〔RはCnH2n+1(n=5〜25)である。〕 このように、アルカリ触媒を用いて油脂からメチルエ
ステルを製造する場合、従来の方法では、副生物を高品
質で収率良く回収、利用することが困難で、効率が低い
ものであった。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、副生するグ
リセリン液から色調の良いエステル,脂肪酸及びグリセ
リンを収率良く回収することができる効率的なメチルエ
ステルの製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び作用 本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ね
た結果、油脂からアルカリ触媒を用いてメチルエステル
を製造する方法において、副生する石鹸を含むグリセリ
ン液をメタノールトッピング処理前の過剰のメタノール
を含有する状態において70℃以下の温度かつpH2〜6の
酸性条件下、約5〜10分間の短時間で酸分解処理し、次
いで芒硝、エステル、脂肪酸を分離、回収した後、メタ
ノールトッピング処理した場合、上記副生グリセリン液
から分離されるエステル及び脂肪酸の色調悪化が可及的
に防止され、色調が大幅に向上して、精製工程を経なく
ても種々の用途に再使用し得る色調の良いエステル及び
脂肪酸を再生することができると共に、上記酸分解時副
反応I及びメタノールトッピング時逆反応IIをほぼ完全
に抑制し得てグリセライドの副生を防止でき、このため
精製グリセリンを高収率で分離,回収できること、従っ
て、副生グリセリン液中のエステル,脂肪酸及びグリセ
リンの有効的な再利用が可能で、効率良くメチルエステ
ルを製造できることを知見し、本発明をなすに至ったも
のである。
以下、本発明につき更に詳述する。
本発明のメチルエステルの製造方法は、上述したよう
に油脂にメタノールをアルカリ触媒の存在下に反応させ
てメチルエステルを製造し、次いでこの反応液からメチ
ルエステルと副生する石鹸を含むグリセリン液とを分離
し、このグリセリン液をメタノールトッピング処理前の
過剰のメタノールを含有する状態において70℃以下の温
度かつpH2〜6の酸性条件下、5〜10分間で酸分解し、
次いで芒硝、エステル、脂肪酸を分離、回収した後、メ
タノールトッピング処理を施し、粗グリセリンを回収す
るものである。
この場合、油脂からメチルエステルを製造する方法と
しては、第1図のフロー概要に示すように、油脂に対し
てメタノールとアルカリ触媒を添加し、アルカリエステ
ル化反応を進めた後に得られるメチルエステルを分離す
るという操作を繰り返すといった通常の方法を採用する
ことができる。
ここで、原料の油脂には、種々のものを使用し得、具
体的にはパーム油,ヤシ油,パーム核油等の植物油、牛
脂、豚脂等の動物油が例示される。
また、アルカリ触媒としては、例えばNaOH,KOH,Na2CO
3等を用いることができる。
なお、原料油脂へのメタノール及びアルカリ触媒の添
加量は、別に限定されないが、通常油脂全体に対してメ
タノールは5〜40%(重量%、以下同様)、アルカリ触
媒は0.1〜0.4%が好適である。
更に、反応条件は適宜調整し得るが、反応温度60〜70
℃、時間5〜60分が望ましい。
本発明では、上記メチルエステルの製造工程におい
て、第1図に示すようにメチルエステル分離時に副生す
るグリセリン液A′をまず酸分解し、芒硝、エステル、
脂肪酸を分離、回収した後、メタノールトッピング(脱
メタノール)処理を施し、最後に粗グリセリンを回収す
るものである。
ここで、グリセリン液は、成分中のメタノールの除去
処理をせずに過剰のメタノールを含有する状態のままで
酸分解処理するもので、その酸分解処理は、例えば硫
酸,塩酸,リン酸等の酸を添加して、好ましくはpH2〜
6、より好ましくはpH5〜6の条件下で行なう。なお、
酸の添加量は、酸性液となる限りにおいて適宜調整する
ことができる。
更に、酸分解は70℃以下、好ましくは10〜70℃、より
好ましくは30〜50℃の温度で短時間、好ましくは5〜10
分間で行なう。
次いで、酸分解後は、析出した芒硝等の不溶化物を分
離、除去し、エステル、脂肪酸を通常の方法で分離、回
収した後、メタノールトッピング処理を行なう。
メタノールトッピングは、グリセリン液中からメタノ
ールを除去することができれば良く、常法に準じて行な
う。
更に、メタノール処理後は、処理液を通常の方法で分
離することで、残存するエステル、脂肪酸と粗グリセリ
ンとを分離、回収することができる。
なお、粗グリセリンは、精製した後に再利用すること
が好ましいが、エステル,脂肪酸は、精製工程を行なわ
ずにそのまま再利用することができる。
本発明では、石鹸を含むグリセリン液をメタノールト
ッピング処理前の過剰のメタノールを含有する状態で酸
分解処理することにより、低温かつ酸性条件下で短時間
のうちに酸分解処理できるもので、この場合、メタノー
ル50%,グリセリン20%,水23%,エステル類3%,石
鹸4%等を含有するグリセリン液において、以下のよう
な現象が生じ、本発明の目的を達成することができるも
のである。なお、下記は酸とて硫酸を用いた場合を示
す。
(イ)石鹸は、下記に示す反応に従って低温かつ短時間
で分解する。
2RCOONa+H2SO4→Na2SO4+2RCOOH (ロ)石鹸分解により得られた脂肪酸は、過剰メタノー
ル中でメチルエステル化する速度が早く、このためグリ
セライドの生成が抑えられる。
(ハ)芒硝は、過剰メタノール中で不溶化し、析出する
ので、分離すればその後のメタノールトッピングで析出
しない。
(ニ)脂肪酸エステルは、低温での反応のために色調向
上がある。
(ホ)石鹸を含まない系(グリセリン−水−油−メタノ
ール)であるため、メタノール除去が簡単になる。
(ヘ)低濃度グリセリン(20%)で芒硝除去を行なうの
で、廃棄芒硝中のグリセリンロスの低減になる。
発明の効果 本発明のメチルエステルの製造方法によれば、副生す
る石鹸を含むグリセリン液から精製工程を経ずに良好な
色調を有するエステル,脂肪酸を再生することができる
と共に、精製グリセリンを高収率で回収することがで
き、しかもこれらの回収したエステル,脂肪酸及びグリ
セリンは幅広い用途に再利用することができる。従っ
て、本発明のメチルエステルの製造方法は、非常に効率
が良いものである。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
〔実施例、比較例〕
本法(第1図)に準じ、油脂としてヤシ油を用い、ヤ
シ油1000部に対してメタノール350部及びアルカリ3.5部
を添加してアルカリエステル化処理を行ない、副生した
グリセリン液をpH5.5,25℃の条件下で5分間酸処理し、
エステル及び脂肪酸(油分)と精製グリセリンを再生し
た。(実施例)。
また、同様にヤシ油を旧法(第2図)に準じて所定の
条件で処理し、再生物を得た(比較例)。
上記実施例及び比較例で再生物として得られた油の色
調及び反応グリセリン分を測定したところ、第3表の結
果を得た。
第3表の結果より、本発明の製造方法によれば、良好
な色調の油(エステル,脂肪酸)を得ることができ、か
つ精製グリセリンを高収率で回収できることが確認され
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明製造方法に係る油脂からメチルエステル
化反応を示す工程図、第2図は、従来の製造方法におい
ての油脂、メチルエステル化反応フローを示す概略図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 53/126 9450−4H C07C 53/126 67/03 67/03 69/02 69/02 69/52 69/52 C11C 1/04 C11C 1/04 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油脂にメタノールをアルカリ触媒の存在下
    に反応させてメチルエステルを製造し、次いでこの反応
    液からメチルエステルと副生する石鹸を含むグリセリン
    液とを分離し、このグリセリン液をメタノールトッピン
    グ処理前の過剰のメタノールを含有する状態において70
    ℃以下の温度かつpH2〜6の酸性条件下、5〜10分間で
    酸分解し、次いで芒硝、エステル、脂肪酸を分離、回収
    した後、メタノールトッピング処理を施し、粗グリセリ
    ンを回収することを特徴とするメチルエステルの製造方
    法。
JP63183048A 1988-07-22 1988-07-22 メチルエステルの製造方法 Expired - Lifetime JP2590538B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63183048A JP2590538B2 (ja) 1988-07-22 1988-07-22 メチルエステルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63183048A JP2590538B2 (ja) 1988-07-22 1988-07-22 メチルエステルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0234692A JPH0234692A (ja) 1990-02-05
JP2590538B2 true JP2590538B2 (ja) 1997-03-12

Family

ID=16128832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63183048A Expired - Lifetime JP2590538B2 (ja) 1988-07-22 1988-07-22 メチルエステルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2590538B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100930050B1 (ko) 2008-03-03 2009-12-08 (주)동양유지 바이오디젤 부산물인 글리세린의 정제기술

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3041443B2 (ja) * 1992-12-15 2000-05-15 花王株式会社 グリセリンの製造方法
JP4920583B2 (ja) * 2005-06-03 2012-04-18 ライオン株式会社 脂肪酸低級アルキルエステルおよび軽油代替燃料
JP5005547B2 (ja) * 2005-12-27 2012-08-22 ライオン株式会社 脂肪酸低級アルキルエステルの製造方法
US20110004031A1 (en) * 2009-05-06 2011-01-06 S.I.I., Llc Glycerin purification
EP4130202A4 (en) * 2020-03-25 2024-04-03 Biofuel Technology Research Co., Ltd. PROCESS FOR PRODUCING BIODIESEL FUEL

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100930050B1 (ko) 2008-03-03 2009-12-08 (주)동양유지 바이오디젤 부산물인 글리세린의 정제기술

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0234692A (ja) 1990-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4164506A (en) Process for producing lower alcohol esters of fatty acids
JP2748337B2 (ja) 直接エステル化によるブチルアクリレートの製造方法
JPH05331101A (ja) フェルラ酸の製造方法
FR2672049A1 (fr) Procede de fabrication de terephtalate de metal alcalin ou alcalino-terreux ou de l'acide terephilique de purete elevee.
JP2590538B2 (ja) メチルエステルの製造方法
JPH06234702A (ja) 直接エステル化によるアルキル(メタ)アクリレートの製造方法の改良
US4151160A (en) Process for the separation of unsaponifiable constituents from tall oil fatty acids
JP2003507444A (ja) 脂肪酸エステルの脂肪酸への非腐食性の接触加水分解
US2594030A (en) Process for producing alpha-mercapto-carboxylic acids
US3062884A (en) Catalytic hydrogenation of 2, 5-dialkoxy-beta-nitrostyrene to produce beta-aminoethylhydroquinone
US4699999A (en) Method of preparing pure carboxylic acids
JPH09279179A (ja) ワツクスエステルからの脂肪酸の製造法
KR910011736A (ko) 부탄테트라 카복실산의 제조방법
WO2019237328A1 (zh) 一种用餐厨废料制备生物柴油的方法
WO2002008181A1 (fr) Procede de production d'acide 2-hydroxy-4-methylthiobutanoique
JP4568565B2 (ja) 遊離脂肪酸が低減された油脂の製造方法
JP2611861B2 (ja) グリセリルエーテルの分離精製方法
JPS5951597B2 (ja) 脂肪酸の製造方法
JPS58103597A (ja) 粗脂肪酸の連続的製造法
JPS6150996A (ja) ステロ−ルの製造方法
JPS638347A (ja) 高級アルコ−ルの製造方法
JPS5945717B2 (ja) 脂肪酸の製法
KR930003497B1 (ko) 슈크로오스 지방산 폴리에스테르의 정제방법
JPS62192500A (ja) 粗グリセリンの回収方法
JP2002293770A (ja) 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 12