JPWO2006126631A1 - 記録装置及び記録方法、並びにコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

厚み方向に複数の記録層が形成された記録媒体に記録データを記録する記録装置であって、複数の記録用光ビームの夫々を対応する記録層に集光するように出射することで、複数の記録層の夫々に記録データを記録する記録手段と、一の記録層を除く他の記録層に集光するように出射される他の記録用光ビームに起因した一の記録層への漏れビーム特性を算出する算出手段と、漏れビーム特性に基づいて、複数の記録用光ビームの夫々の出射条件を調整する調整手段とを備える。

Description

本発明は、例えばDVDレコーダ等の記録装置及び方法、並びにコンピュータをこのような記録装置として機能させるコンピュータプログラムの技術分野に関する。
従来から、DVD±R若しくはDVD±RW等のデータの書き込み可能な光ディスクの中には、記録データの記録される記録層が1層のみ形成された単層ディスクの他に、複数の記録層を有する多層ディスクが存在している。例えば、現在商品化されているものでは、記録層を一層だけ備えた片面1層型DVDや、片面に2層の記録層を備えた片面2層型DVDなどがある。この片面1層型DVDでは最大記録容量は約4.7GBであるのに対して、片面2層型DVDでは最大記録容量は約8.5GBとなっている。このように、記録層が増加するほど光ディスクの最大記録容量は増加する。
ところで、上記のような多層ディスクに対して、記録データの記録及び記録された記録データの再生を行うことが可能な記録再生装置は、記録データの記録処理においては、通常、1つの記録層にのみ記録データを記録し、この際には他の記録層に対しては何もしていなかった。例えば、記録再生装置は、第1記録層(L0層)の全てに記録データを記録してから、第2記録層(L1層)に記録データを記録するといった記録処理を行っていた。したがって、最大記録容量は増加するものの、多層ディスクに対する記録速度は単層ディスクに対する記録速度と変わらなかった。なお、単層ディスクに対する記録速度、言い換えると1つの記録層への記録速度は、記録再生装置や光ディスクの機械的な特性などから、基準となる記録速度(1倍速の記録速度)に対して16倍程度(DVDの場合)の記録速度が限界とされている。
特許文献1は、多層ディスクの初期化処理に関し、2つの記録層に対して同時に初期化処理を行う技術を記載している。
特開2004−22116号公報
このように2つの記録層に対して同時に初期化を行うことにより初期化速度の増加が期待できるが、特許文献1に記載された技術では、通常の記録データの記録に用いるものよりも太い光ビームを用いた初期化処理のみが可能であり、通常の記録データの記録を2つの記録層に対して同時に適切に行うことはできない。
また仮に記録データの記録を2つの記録層に対して同時に行なったとしても、第1記録層へデータを記録するために照射される光ビームが、第2記録層にも照射されているため、結果として記録層間でのクロスライトが発生してしまうという技術的な問題点を有している。
本発明が解決しようとする課題は上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、複数の記録層を有する記録媒体に対して、複数の記録層への同時記録を適切に行うことが可能な記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
(記録装置)
上記課題を解決するために、本発明の記録装置は、厚み方向に複数の記録層が形成された光ディスク等の記録媒体に記録データを記録する記録装置であって、複数の記録用光ビームの夫々を前記複数の記録層のうち対応する記録層に集光するように出射することで、前記複数の記録層の夫々に前記記録データを記録する記録手段と、前記複数の記録層のうち一の記録層を除く他の記録層に集光するように出射される他の記録用光ビームに起因した前記一の記録層への漏れビーム特性を算出する算出手段と、前記算出された前記漏れビーム特性に基づいて、前記複数の記録用光ビームの少なくとも一つの(或いは、夫々の)出射条件を調整する調整手段とを備える。
本発明の記録装置によれば、記録手段の動作により複数の記録用光ビームが、対応する記録層に集光するように出射されることで、複数の記録層の夫々にデータを記録することができる。例えば、第1の記録用光ビームが第1の記録層に集光するように出射され、第2の記録用光ビームが第2の記録層に集光するように出射されることで、第1の記録層及び第2の記録層の夫々に記録データを記録することができる。
本発明では特に、算出手段の動作により、複数の記録層のうち一の記録層を除く他の記録層に集光するように出射される他の記録用光ビームに起因した一の記録層への漏れビーム特性が算出される。言い換えれば、一の記録層へデータを記録するために出射される(一の記録層に集光される)一の記録用光ビーム以外の他の記録用ビームに起因した一の記録層への漏れビーム特性が算出される。ここに、本発明における「漏れビーム特性」とは、他の記録用光ビームの出射が一の記録層に及ぼす影響を示す趣旨であり、言い換えれば本来一の記録層への記録データの記録に寄与しない記録用光ビーム(いわば、一の記録層に漏れこむ記録用光ビーム)の出射が一の記録層に及ぼす影響を示す趣旨である。この算出された漏れビーム特性に基づいて、調整手段の動作により、複数の記録用光ビームの出射条件が調整される。その結果、記録手段が、出射条件が調整された複数の記録用光ビームを出射することで、複数の記録層の夫々にデータが記録される。
このように、複数の記録層を有する記録媒体に対して、複数の光ビームを各々異なる記録層に対して集光させることにより、複数の記録層への記録データの同時記録(更には、複数の記録層に記録された記録データの同時再生)を行うことができる。これにより、単一の記録層のみに対して記録の処理を行う記録装置と比較すると、本発明に係る記録装置は、複数の記録層に対して同時に記録の処理(更には、再生の処理)を行うため、記録媒体への記録速度(更には、再生速度)を速くすることができる。
更に、漏れビーム特性に基づいて複数の記録用光ビームの夫々の(或いは、複数の記録用光ビームのうち少なくとも1つの)出射条件が調整されるため、一の記録層に一の記録用光ビームを出射すれば、他の記録層に出射される他の記録用光ビームによる影響を受けることなく(或いは、他の記録用光ビームが一の記録層への記録動作にとって障害となることなく)、一の記録層に好適に記録データを記録することができる。例えば、他の記録用光ビームに起因したクロスライトが発生することなく、一の記録層に好適に記録データを記録することができる。
尚、記録媒体の回転数を増加させることで記録速度等を速くする試みは、本願出願人等によって従来からなされているが、記録媒体の機械的強度や記録媒体を回転させるスピンドルモーター等の仕様上の制限により限界があることが判明している。本発明は、そのような限界を超えて、更に記録速度等を速くすることができ、且つその記録データの記録品質も高品質を保つことができるという点で、従来にはない優れた利点を有する記録装置であると言える。
以上の結果、本発明に係る記録装置によれば、複数の記録層を有する記録媒体に対して、複数の記録層への記録データの同時記録を適切に行うことが可能となる。
本発明の記録装置の一の態様は、前記算出手段は、前記複数の記録層の夫々が順に前記一の記録層となるように複数の前記漏れビーム特性を算出し、前記調整手段は、前記複数の漏れビーム特性に基づいて、前記出射条件を調整する。
この態様によれば、複数の記録層の夫々について、夫々の記録層に記録データを記録するために出射される記録用光ビーム以外の記録用ビームに起因した漏れビーム特性を算出することができる。従って、複数の記録層の夫々に好適に記録データを記録することが可能となる。
本発明の記録装置の他の態様は、前記調整手段は、前記他の記録用光ビームを出射することなく前記一の記録層へ前記記録データを記録した場合の該記録データの記録品質と、前記他の記録用光ビームを出射しながら前記一の記録層へ前記記録データを記録した場合の該記録データの記録品質とが略同一となるように、前記出射条件を調整する。
この態様によれば、夫々の記録層に記録データを記録するために出射される記録用光ビーム以外の記録用光ビームに起因した影響を排除して、夫々の記録層に好適に記録データを記録することができる。
この態様では、前記記録品質は、アシンメトリ、変調度、ジッタ、エラーレート、ウォブル特性の少なくとも一つであるように構成してもよい。
このように構成すれば、これらの記録品質に基づいて出射条件を調整することにより、夫々の記録層に記録データを記録するために出射される記録用光ビーム以外の記録用光ビームに起因した影響を排除して、夫々の記録層に好適に記録データを記録することができる。
本発明の記録装置の他の態様は、前記漏れビーム特性は、前記他の記録用光ビームに起因した前記一の記録層へのクロスライトの大きさである。
この態様によれば、一の記録層に発生する(或いは、夫々の記録層に発生する)クロスライトの大きさに基づいて、複数の記録用光ビームの出射条件を好適に調整することができる。
上述の如く漏れビーム特性がクロスライトの大きさである記録装置の態様では、前記調整手段は、前記クロスライトによる影響が略ゼロとなるように前記出射条件を調整するように構成してもよい。
このように構成すれば、夫々の記録層へデータを記録するために出射される記録用光ビーム以外の記録用ビームに起因して発生するクロスライトの影響を排除して、夫々の記録層に好適に記録データを記録することができる。
本発明の記録装置の他の態様は、前記調整手段は、前記出射条件として、前記記録用光ビームの夫々のパワーを調整する。
この態様によれば、記録用光ビームのパワーを調整すれば、比較的容易に、複数の記録層の夫々に好適に記録データを記録することができる。
本発明の記録装置の他の態様は、前記調整手段は、前記漏れビーム特性と前記記録用光ビームの出射条件との対応付けを示す対応情報に基づき、前記出射条件を調整する。
この態様によれば、対応情報に基づいて、記録用光ビームの出射条件を比較的容易に調整することができる。
本発明の記録装置の他の態様は、前記調整手段による調整結果に基づいて、前記漏れビーム特性と前記記録用光ビームの出射条件との対応付けを示す対応情報を作成する作成手段を更に備える。
この態様によれば、作成手段の動作により対応情報を作成することができる。この対応情報の作成は、調整手段の動作による複数の記録用光ビームの夫々の出射条件の調整結果に基づいて作成される。その結果、調整手段は、以後、作成された対応情報に基づいて、記録用光ビームの出射条件を比較的容易に調整することができる。
本発明の記録装置の他の態様は、前記調整手段による調整結果に基づいて、前記対応情報を修正する修正手段を更に備える。
この態様によれば、対応情報を適宜修正することができるため、実際の記録動作時の出射条件の調整の結果を対応情報に反映させることができる。その結果、調整手段は、実際の記録動作時の出射条件の調整の結果が反映された対応情報に基づいて、記録用光ビームの出射条件を比較的容易に且つ好適に調整することができる。
本発明の記録装置の他の態様は、前記算出手段は、前記調整手段により前記出射条件が調整された後に、前記漏れビーム特性を再度算出し、前記調整手段は、前記再度算出された漏れビーム特性に基づいて、前記出射条件を再度調整する。
この態様によれば、出射条件を調整した後、再度漏れビーム特性が算出される。その結果、記録用光ビームの出射条件の再度の調整が必要であれば、記録用光ビームの出射条件が再度調整される。従って、より好適な出射条件を備える記録用光ビームを用いて、複数の記録層の夫々に好適に記録データを記録することが可能となる。
本発明の記録装置の他の態様は、前記複数の記録層の夫々に前記記録データとして試しデータを記録するように前記記録手段を制御する制御手段と、前記一の記録層に記録された前記試しデータを読み取る読取手段とを備えており、前記算出手段は、前記記録手段により実際に記録された試しデータと前記読取手段により読み取られた試しデータとを比較することで、前記漏れビーム特性を算出する。
この態様によれば、制御手段の動作により、複数の記録層の夫々に試しデータが記録される。その後、読取手段の動作により、複数の記録層の夫々に記録された試しデータが読み取られる。その後、算出手段の動作により、記録手段により実際に記録された試しデータ(即ち、実際のオリジナルのデータ)と読取手段により読み取られた試しデータ(即ち、該試しデータが記録される記録層以外の他の記録層に集光するように出射された他の記録用光ビームの影響を受けたデータ)とが比較される。この比較の結果に基づき、算出手段は漏れビーム特性を算出する。例えば、記録手段により実際に記録された試しデータと読取手段により読み取られた試しデータとの差分より、漏れデータ特性が算出される。これにより、複数の記録用光ビームの出射条件を好適に調整することが可能となる。
本発明の記録装置の他の態様は、複数のベリファイ用光ビームの夫々を前記複数の記録層のうち対応する記録層に集光するように出射することで、前記記録手段により記録された前記記録データを読み取るベリファイ手段を更に備え、前記算出手段は、前記ベリファイ手段により読み取られた前記記録データに基づいて、前記漏れビーム特性を算出する。
この態様によれば、記録手段により実際に記録された記録データがベリファイ手段の動作により読み取られる(即ち、ベリファイされる)。そして、読み取られた記録データより漏れビーム特性が算出される。従って、実際に記録された記録データから得られる漏れビーム特性に基づいて、実際の記録の態様に応じて、複数の記録用光ビームの出射条件を好適に調整することが可能となる。
特に、記録用光ビームに加えて、ベリファイ用光ビームが出射されるため、記録手段による記録データの記録動作に大きな影響を与えることなく、更には記録動作と並行してリアルタイムに複数の記録用光ビームの出射条件を好適に調整することが可能となる。
上述の如くベリファイ手段を備える記録装置の態様では、前記算出手段は、前記記録手段により実際に記録された記録データと前記ベリファイ手段により読み取られた記録データとを比較することで、前記漏れビーム特性を算出するように構成してもよい。
このように構成すれば、複数の記録用光ビームの出射条件をより好適に調整することが可能となる。
上述の如くベリファイ手段を備える記録装置の態様では、前記記録媒体に対する前記記録用光ビームの進行方向において、前記ベリファイ用光ビームの集光点は、前記記録用光ビームの集光点よりも後行しているように構成してもよい。
このように構成すれば、記録用光ビームで記録されたデータを、該記録用光ビームに後行するベリファイ用光ビームを用いて、記録手段により実際に記録された記録データを読み取ることができる。従って、より好適にリアルタイムでの記録用光ビームの出射条件の調整が行なわれる。
本発明の記録装置の他の態様は、前記記録手段は、前記複数の記録用光ビームの夫々を前記複数の記録層のうち対応する記録層に集光するように同時に出射することで、前記複数の記録層の夫々に前記データを同時に記録する。
この態様によれば、複数の記録層の夫々に、同時にデータを記録することができる。
(記録方法)
上記課題を解決するために、本発明の記録方法は、厚み方向に複数の記録層が形成された記録媒体にデータを記録する記録方法であって、複数の記録用光ビームの夫々を前記複数の記録層のうち対応する記録層に集光するように出射することで、前記複数の記録層の夫々に前記データを記録する記録工程と、前記複数の記録層のうち一の記録層を除く他の記録層に集光するように出射される他の記録用光ビームに起因した前記一の記録層への漏れビーム特性を算出する算出工程と、前記算出された前記漏れビーム特性に基づいて、前記複数の記録用光ビームの少なくとも一つの出射条件を調整する調整工程とを備える。
本発明の記録方法によれば、上述した本発明の記録装置が有する各種利益と同様の利益を享受することができる。
尚、上述した本発明の記録装置における各種態様に対応して、本発明に係る記録方法も各種態様を採ることが可能である。
(コンピュータプログラム)
上記課題を解決するために、本発明のコンピュータプログラムは、上述した本発明の記録装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記記録手段、前記算出手段及び前記調整手段のうち少なくとも一部として機能させる。
本発明のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の記録装置を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の記録装置における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムも各種態様を採ることが可能である。
コンピュータ読取可能な媒体内のコンピュータプログラム製品は上記課題を解決するために、上述した本発明の記録装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータにより実行可能なプログラム命令を明白に具現化し、該コンピュータを、前記記録手段、前記算出手段及び前記調整手段のうち少なくとも一部として機能させる。
本発明のコンピュータプログラム製品によれば、当該コンピュータプログラム製品を格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラム製品をコンピュータに読み込めば、或いは、例えば伝送波である当該コンピュータプログラム製品を、通信手段を介してコンピュータにダウンロードすれば、上述した本発明の記録装置を比較的容易に実施可能となる。更に具体的には、当該コンピュータプログラム製品は、上述した本発明の記録装置として機能させるコンピュータ読取可能なコード(或いはコンピュータ読取可能な命令)から構成されてよい。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
以上説明したように、本発明の記録装置又は方法は、記録手段、算出手段及び調整手段、又は記録工程、算出工程及び調整工程を備える。従って、複数の記録層を有する記録媒体に対して、複数の記録層への同時記録を適切に行うことが可能となる。
本実施例に係る光ディスクの概略構成を示す図である。 本実施例に係る記録再生装置の概略構成を示すブロック図である。 ピエゾ素子及び収差補正素子を制御したときの光ビームの光路の変化を具体的に示す図である。 本実施例に係る記録再生装置が備える制御部の一の概略構成を示すブロック図である。 本実施例に係る記録再生装置が備える制御部の他の概略構成を示すブロック図である。 2層の記録層への同時記録を行った際の、光ディスク及び対物レンズを、光ディスク半径方向に対して垂直な方向から観察した模式図である。 2層の記録層への同時記録を行った際の、光ディスク及び対物レンズを、光ディスク半径方向に対して垂直な方向から観察した模式図である。 本実施例に係る記録再生装置の動作原理を概略的に示すフローチャートである。 対応テーブルの一具体例を概念的に示すテーブルである。 本実施例に係る記録再生装置の他の動作原理を概略的に示すフローチャートである。 本実施例に係る記録再生装置の他の動作原理を概略的に示すフローチャートである。 形例に係る記録再生装置RP2の基本構成を概念的に示すブロック図である。 光ディスクDK及び対物レンズを、光ディスクDK半径方向に対して垂直な方向から観察した図である。
符号の説明
111 第1記録層用HR
112 第2記録層用HR
206 第1記録層用ストラテジ条件回路
207 第2記録層用ストラテジ条件回路
208 層間クロスライト除去回路
D0 第1記録層用レーザ駆動回路
D1 第2記録層用レーザ駆動回路
DK 光ディスク
L0 第1記録層
L1 第2記録層
RP 記録再生装置
PU 光ピックアップ
C 制御部
SP 信号処理部
BS ビームスプリッタ
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例毎に順に図面に基づいて説明する。
(光ディスクの構成)
まず、本実施例に係る記録再生装置によって、データの記録及び記録されたデータの再生が行われる光ディスクDKの構成について、図1を用いて説明する。
図1は、2層型の光ディスクDKを示す概略構成図である。図1(a)は、光ディスクDKの平面図を示し、図1(b)は、図1(a)中の切断線I−I’に沿った光ディスクDKの断面図を示す。光ディスクDKは、直径12cm程度の円板形状であり、中心にセンターホール10が設けられている。光ディスクDKの例としては、例えばDVD±RやDVD±RWやDVD−RAMやBD(Blu−ray Disc)やHD DVDなどが挙げられる。図1(b)に示すように、光ディスクDKは、透明基板11a、11bとの間に、第1記録層L0と第2記録層L1とが積層された構造を有している。詳しくは、第1記録層L0と第2記録層L1の間には、図示しない誘電体層や反射膜や接着層などが形成されている。また、第1記録層L0と第2記録層L1の各記録領域には、センターホール10を中心にスパイラル状或いは同心円状に、図示しないグルーブトラック及びランドトラック等のトラックが交互に設けられている。このトラック上には、データがECCブロックの単位で分割されて記録される。
(記録再生装置の構成)
次に、本発明の記録装置に係る実施例としての記録再生装置RPの構成について、図2を用いて説明する。
記録再生装置RPは、信号処理部SPと、第1記録層用レーザ駆動回路D0と、第2記録層用レーザ駆動回路D1と、LPP/ウォブル検出回路LPDと、制御部Cと、フォーカスサーボ回路FSと、トラッキングサーボ回路TSと、トラッキングサーボドライブ回路TDと、収差補正用ドライブ回路Sと、トラッキングエラー信号生成回路TGと、再生部Pと、光ピップアップPUと、を備えている。記録再生装置RPは、光ディスクDKに対して、光ビーム(レーザ光)を照射することによって、データを記録すると共に、光ディスクDKに記録されたデータを再生する装置である。なお、本実施例に係る記録再生装置RPは、図1に示したような、第1記録層L0と第2記録層L1が形成された2層型の光ディスクDKに対して処理を行う。
ここで、制御部Cと共に本発明の「記録手段」の一具体例を構成する光ピックアップPUの構成について説明する。光ピップアップPUは、対物レンズ102と、対物レンズ102を保持するアクチュエータ部101と、集光レンズ104と、ビームスプリッタBSと、第1記録層用ホログラムレーザ(以下では、「ホログラムレーザ」を、単に「HR」と表記する)111と、第2記録層用HR112と、ピエゾ素子120と、収差補正素子121と、を備える。
第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112は、図示しないレーザチップや基板や受光素子やホログラム素子などを有して構成されている。レーザチップと受光素子は同一の基板上に配置されており、ホログラム素子は基板の光ビームの出力側に対向して設けられている。レーザチップは光ビームを出力し、受光素子は入力される光ビームを受光する。ホログラム素子は、レーザチップから出力された光ビームを、そのまま透過させると共に、当該光ビームの入射面と反対の面から入射される光ビームを屈折させて、基板上の受光素子に集光させる。このように、第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112は、光源及びディテクタとしての機能を有している。
第1記録層用HR111は、破線で示す光ビームA1を出射し、第2記録層用HR112は、一点鎖線で示す光ビームB1を出射する。この場合、第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112は、各々から、互いに異なる偏光方向に対して直線偏光した光ビームを出力する。具体的には、第1記録層用HR111から出射される光ビームA1はP偏光(TE波)しており(以下、この光ビームを「P偏光光ビーム」と呼ぶ)、第2記録層用HR112から出射される光ビームB1はS偏光(TM波)している(以下、この光ビームを「S偏光光ビーム」と呼ぶ)。
光ピックアップPUにおいては、第2記録層用HR112にピエゾ素子120が設けられている点で、第1記録層用HR111側と構成が異なる。また、第1記録層用HR111から出射されたP偏光光ビームA1はそのままビームスプリッタBSに入射しているが、第2記録層用HR112から出射されたS偏光光ビームB1は収差補正素子121を介してビームスプリッタBSに入射している。
ピエゾ素子120は、トラッキングサーボドライブ回路TDから供給されるサーボ制御信号S14Tに従って、第2記録層用HR112をトラッキング方向に移動させる。ピエゾ素子120は、例えば、供給されるサーボ制御信号(電圧)S14Tに相当する量だけ、トラッキング方向に伸縮する。これにより、ピエゾ素子120は、第2記録層用HR112を精度良くトラッキング方向に移動させる。以上のように、ピエゾ素子120は移動手段として機能する。
収差補正素子121は、収差補正用ドライブ回路Sから供給される駆動信号S8によって駆動される。具体的には、収差補正素子121は、図示しない液晶層や透明電極やガラス基板などを備えて構成される。収差補正素子121は、例えば透明電極間に所定の電圧が印加されることで、液晶層中に含まれる液晶分子の配向方向が変化し、その屈折率が変化する。以上のように、収差補正素子121は補正手段として機能する。
ここで、ピエゾ素子120及び収差補正素子121を駆動したときのS偏光光ビームB1の変化について、図3を用いて説明する。図3は、第2記録層用HR112、ピエゾ素子120、及び収差補正素子121を拡大して示した図である。
図3(a)は、ピエゾ素子120を駆動したときのS偏光光ビームB1の変化について示した図である。矢印E1で示すように、ピエゾ素子120を制御して第2記録層用HR112を移動させると、S偏光光ビームB1は、符号B1aや符号B1bで示すように光路が変更される。これにより、S偏光光ビームB1がビームスプリッタBSに入射する位置が変更される。即ち、S偏光光ビームB1が、光ディスクDKに集光される位置が変更される。このようにピエゾ素子120を制御して第2記録層用HR112を適切に移動させることにより、光ディスクDKの第1記録層L0と第2記録層L1との間の偏芯を吸収することができる。
なお、ピエゾ素子120は、第2記録層用HR112をフォーカス方向に移動させるように構成してもよい。例えば光ディスクDKの種類などによって第1記録層L0と第2記録層L1との距離が異なる場合があるが、上記のように構成したピエゾ素子120を制御して、第2記録層用HR112をフォーカス方向に移動させることにより、この距離の違いを補正することが可能となる。
図3(b)は、収差補正素子121を駆動したときのS偏光光ビームB1の変化について示した図である。収差補正素子121を制御すると、収差補正素子121の屈折率または屈折率分布が変化し、収差補正素子121を通過するS偏光光ビームB1は符号B1cや符号B1dで示すような光ビームとなる。したがって、収差補正素子121に供給する駆動信号S8を制御することにより、第2記録層用HR112が出射するS偏光光ビームB1が対物レンズ102に入射する際の、対物レンズ102上の位置や対物レンズ102に入射する入射角を調節することができる。このように収差補正素子121を制御することにより、球面収差やコマ収差などの収差の補正を行うことが可能となる。
尚、このようなピエゾ素子120や収差補正素子121は、第1記録層用HR111にも設けられるように構成してもよい。
さらに図2に戻って説明を行う。第1記録層用HR111から出射されたP偏光光ビームA1及び、第2記録層用HR112から出射されて収差補正素子121を通過したS偏光光ビームB1は、ビームスプリッタBSに入射する。
ビームスプリッタBSは、S偏光を反射し、P偏光を透過させる性質を有している。したがって、ビームスプリッタBSは、第1記録層用HR111から出射されたP偏光光ビームA1を集光レンズ104の方向へ透過させ、且つ、第2記録層用HR112から出射されて収差補正素子121を通過したS偏光光ビームB1を集光レンズ104の方向へ反射させる。
集光レンズ104には、ビームスプリッタBSを透過したP偏光光ビームA1及びビームスプリッタBSによって反射されたS偏光光ビームB1が入射される。集光レンズ104は、これらの入射した光ビームを略平行光にして、対物レンズ102に入射させる。
対物レンズ102は、アクチュエータ部101に設けられている。アクチュエータ部101は、対物レンズ102の配置位置を変更するための駆動機構を有している。アクチュエータ部101は、フォーカスサーボ回路FSから供給されるサーボ制御信号S11F及びトラッキングサーボ回路TSから供給されるサーボ制御信号S11Tに従って、対物レンズ102の位置をフォーカス方向及びトラッキング方向に移動させる。
対物レンズ102には、集光レンズ104によって略平行光にされたP偏光光ビームA1及びS偏光光ビームB1が入射される。対物レンズ102は、これらの光ビームを集光して、光ディスクDKに照射する。詳しくは、対物レンズ102は、P偏光光ビームA2を光ディスクDKの第1記録層L0に集光し、S偏光光ビームB2を光ディスクDKの第2記録層L1に集光する。
第1記録層L0に集光されたP偏光光ビームA2は、第1記録層L0で反射して(以下、この反射光を「P偏光反射光」という)、再度、対物レンズ102及び集光レンズ104、更にビームスプリッタBSを透過して第1記録層用HR111に入射する。即ち、第1記録層用HR111は、P偏光反射光を受光する。一方、第2記録層L1に集光されたS偏光光ビームB2は、第2記録層L1で反射して(以下、この反射光を「S偏光反射光」という)、再度、対物レンズ102及び集光レンズ104を透過し、更にビームスプリッタBSによって反射されて第2記録層用HR112に入射する。即ち、第2記録層用HR112は、S偏光反射光を受光する。
次に、記録再生装置RPの光ピックアップPU以外の構成要素について説明する。
信号処理部SPは、入力端子INを有しており、制御部Cから供給される制御信号S17に基づいて、入力端子INを介して外部から入力されたデータに信号処理を施し、記録信号として第1記録層用レーザ駆動回路D0及び第2記録層用レーザ駆動回路D1に出力する。なお、制御信号S17には、第1記録層用HR111に対する制御信号と第2記録層用HR112に対する制御信号が含まれている。
ここで、信号処理部SPのより具体的な構成について、図4を参照しながら説明する。ここに、図4は、本実施例に係る記録再生装置RPが備える制御部SPの概略構成を示すブロック図である。
図4に示すように、信号処理部SPは、アドレス/パリティ付加回路201と、訂正符号付加回路202と、スクランブル回路203と、8/16変換・sync付加回路204と、データ分割回路205と、第1記録層用ストラテジ条件回路206と、第2記録層用ストラテジ条件回路207と、層間クロスライト除去回路208とを備えている。
アドレス/パリティ付加回路201は、入力端子INを介して外部から入力されたデータに対して、記録用のデータが記録される光ディスクDK上の位置を示すアドレスを付加し、更には誤り訂正用の(ないしは、データ検証用の)パリティを付加するように構成されている。アドレス等が付加されたデータは、訂正符号付加回路202に供給される。
訂正符号付加回路202は、アドレス等が付加されたデータに対して、誤り訂正用の訂正符号(具体的には、ECC(Error Correction Code))を付加する。この訂正符号は、例えば所定のデータ単位毎に(例えば、32KBのデータ単位毎に)付加される。訂正符号等が付加されたデータは、スクランブル回路203に供給される。
スクランブル回路203は、訂正符号等が付加されたデータに対してスクランブル処理を施す。スクランブル処理が施されたデータは、8/16変換・sync付加回路204に供給される。
8/16変換・sync付加回路204は、スクランブル処理が施されたデータに対して、8/16変換(8/16変調)を施し、更に記録再生時に同期を取るためのsyncフレームを付加する。以上の一連の処理の結果、記録信号S20が生成される。
データ分割回路205は、8/16変換・sync付加回路204から供給される記録信号S20を、第1記録層L0にデータを記録する記録信号S21(以降、適宜“第1記録信号”と称する)と第2記録層L1にデータを記録する記録信号S22(以降、適宜“第2記録信号”と称する)とに分割する。この分割には、例えば、一連の記録信号S20を記録時間軸に沿って所定単位で分割する時分割の手法が用いられる。分割された後、第1記録信号S21は第1記録層用ストラテジ条件回路206に供給され、第2記録信号S22は第2記録層用ストラテジ条件回路207に供給される。
第1記録層用ストラテジ条件回路206及び第2記録層用ストラテジ条件回路207の夫々は、制御部Cと共に本発明の「調整手段」の一具体例を構成しており、第1記録信号S21や第2記録信号S22に基づき、データを記録するために出射される光ビームの波形(即ち、ライトストラテジ)を規定する。具体的には、データを記録するために光ビームを出射する第1記録層用レーザ駆動回路D0及び第2記録層用レーザ駆動回路D1の夫々を駆動させるための駆動パルスの波形を規定(ないしは設定)する。例えば駆動パルスの波形の振幅を規定してもよいし、波形の幅(例えば、デューティー比や時間軸方向の長さ等)を規定してもよい。或いは、複数のパルスを組み合わせた波形(即ち、マルチパルス)を有する光ビームを出射するのであれば、複数のパルスの数、組合せ、タイミング等を規定してもよい。このように駆動パルスの波形等が規定(設定)されることで、出射される光ビームの波形等が規定される。
このとき、第1記録層用ストラテジ条件回路206は、層間クロスライト除去回路208から供給される調整信号S23L0に基づき、駆動パルスの波形の、特に振幅(即ち、光ビームの波形の振幅であって、光ビームのパワー)を調整する。また、第2記録層用ストラテジ条件回路207は、層間クロスライト除去回路208から供給される調整信号S23L1に基づき、駆動パルスの波形の、特に振幅を調整する。
層間クロスライト除去回路208は、制御部Cと共に本発明の「算出手段」の一具体例を構成しており、再生部Pより供給される再生信号S25L0及びS25L1と、データ分割回路205から供給される記録信号S21及びS22とを比較して、第2記録層用HR112から出射された光ビームB1に起因して第1記録層L0に生ずるクロスライト及び第1記録層用HR111から出射された光ビームA1に起因して第2記録層に生ずるクロスライトを算出する。
尚、本実施例中の説明における「クロスライト」は、第2記録層用HR112から出射された光ビームB1によって、第1記録層L0の記録層の状態が意図せず変化してしまうないしは影響を受けてしまう状態、及び第1記録層用HR111から出射された光ビームA1によって、第2記録層L1の記録層の状態が意図せず変化してしまうないしは影響を受けてしまう状態を特に示している。より具体的には、例えば、第1記録層L0へのデータの記録が、第2記録層L1の特性に影響を与えてしまうような状態、或いは第2記録層L1へのデータの記録が、第1記録層L0の特性に影響を与えてしまうような状態を示している。このような「クロスライト」は、主として第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々へのデータの記録時に発生するものであり、またこのような「クロスライト」の発生は、データの記録時及び再生時の夫々において問題となり得る。
更に、層間クロスライト除去回路208は、算出されたクロスライトに基づいて、パルス波形を調整するために用いられる調整信号S23L0及びS23L1を生成し、第1記録層用ストラテジ条件回路206及び第2記録層用ストラテジ条件回路207の夫々に供給する。
尚、信号処理部SPにおいてなされる動作については、後に詳述する(図6及び図7参照)。
また、記録再生装置RPは、上述した信号処理部SPに代えて、記録データの入力系統を二つ備える構成の信号処理部SP−1を備えていてもよい。この信号処理部SP−1のより具体的な構成について、図5を参照しながら説明する。ここに、図5は、本実施例に係る記録再生装置RPが備える制御部SP−1の概略構成を示すブロック図である。
図5に示すように、信号処理部SP−1は、信号処理部SPと同様に、第1記録層用ストラテジ条件回路206と、第2記録層用ストラテジ条件回路207と、層間クロスライト除去回路208とを備えている。
信号処理部SP−1は特に、第1記録層L0に記録されるデータを処理するためのアドレス/パリティ付加回路201aと、訂正符号付加回路202aと、スクランブル回路203aと、8/16変換・sync付加回路204aとを備えている。更に、信号処理部SP−1は、第2記録層L1に記録されるデータを処理するためのアドレス/パリティ付加回路201bと、訂正符号付加回路202bと、スクランブル回路203bと、8/16変換・sync付加回路204bとを備えている。
このように、信号処理部SP−1は、記録データの入力系統を二つ有しているがゆえに、データ分割回路205を有していなくとも、信号処理部SPと同様の動作を行なうことができる。
再び図2において、第1記録層用レーザ駆動回路D0及び第2記録層用レーザ駆動回路D1は主として増幅回路により構成され、信号処理部SPから入力された記録信号を増幅した後、光ピックアップPUの第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112に記録信号を供給する。より具体的には、信号処理部SPから入力された第1記録層用記録信号は、第1記録層用レーザ駆動回路D0により増幅された後、第1記録層用HR111に供給される。他方、信号処理部SPから入力された第2記録層用記録信号は、第2記録層用レーザ駆動回路D1により増幅された後、第2記録層用HR112に供給される。第1記録層用レーザ駆動回路D0及び第2記録層用レーザ駆動回路D1の夫々における増幅率は信号処理部SPにより制御され、光ディスクDKにデータを記録する場合には、光ピックアップPUから光ディスクDKの記録面に所定の変化(例えば、熱変化や相変化等)を生じさせることができるエネルギー量(以下、「記録パワー」という)の光ビームが出力されるように増幅率が制御される。これらの増幅率等は、第1記録層用ストラテジ条件回路206及び第2記録層用ストラテジ条件回路207において規定された駆動パルスによって制御される。一方、光ディスクDKに記録されているデータを再生する場合、光ディスクDKにおいて所定の変化が生じないエネルギー量(以下、「再生パワー」という)の光ビームが光ピックアップPUから出力されるように増幅率が制御される。
フォーカスサーボ回路FSは、第1記録層用HR111から出力される受光信号S10Fに基づいてフォーカスエラー信号を生成し、生成したフォーカスエラー信号に基づき補正量を算出する。受光信号S10Fは、第1記録層用HR111が受光したP偏光反射光を複数の受光素子などにより受光して得られる、受光素子毎の受光光量を示す信号である。この各受光素子の受光信号S10Fを演算することで、フォーカスサ−ボ制御信号S11Fがフォーカスサーボ回路FSにおいて生成される。フォーカスサーボ回路FSは、生成したフォーカスサーボ制御信号S11Fをアクチュエータ部101に供給する。即ち、フォーカスサーボ回路FSは、フォーカスサーボ制御信号S11Fを供給することによって、図示しないフォーカスアクチュエータ駆動回路を経てアクチュエータ部101を制御し、対物レンズ102の光ディスクDKに対する距離を調整する。
トラッキングサーボ回路TSは、第1記録層用HR111から出力される受光信号S10Tに基づいてトラッキングエラー信号を生成し、生成したトラッキングエラー信号に基づき補正量を算出する。受光信号S10Tは、第1記録層用HR111が受光したP偏光反射光を複数の受光素子などにより受光して得られる、受光素子毎の受光光量を示す信号である。この各受光素子の受光信号S10Tを演算することで、トラッキングサ−ボ制御信号S11Tがトラッキングサーボ回路TSにおいて生成される。トラッキングサーボ回路TSは、生成したトラッキングサーボ制御信号S11Tをアクチュエータ部101に供給する。即ち、トラッキングサーボ回路TSは、トラッキングサーボ制御信号S11Tを供給することによって、図示しないトラッキングアクチュエータ駆動回路を経てアクチュエータ部101を制御し、対物レンズ102を光ディスクの径方向(トラッキング方向)に移動させる。
トラッキングエラー信号生成回路TGは、第2記録層用HR112から出力される受光信号S12Tに基づいてトラッキングエラー信号S13Tを生成する。受光信号S12Tは、第2記録層用HR112が受光したS偏光反射光を複数の受光素子などにより受光して得られる、受光素子毎の受光光量を示す信号である。ここで、前述のように、本実施例の光ピックアップPUでは、トラッキングサーボ回路TSにより、第1記録層L0に対するトラッキング制御が行われており、P偏光光ビームA2は第1記録層L0上の記録トラックに追従している。よって、第2記録層L1から得られる受光信号S12Tに基づいて生成したトラッキングエラー量は、第1記録層L0と第2記録層L1との間の偏芯量を示すことになる。
トラッキングサーボドライブ回路TDは、生成されたトラッキングエラー信号S13Tに基づき補正量を算出する。より具体的には、トラッキングサーボドライブ回路TDは、トラッキングエラー信号生成回路TGにおいて生成されたトラッキングエラー信号S13Tに基づいて、光ディスクDKの第1記録層L0と第2記録層L1との間に生じている偏芯量を求め、この偏芯量によって発生するエラー信号が概ね「0」となるようなサーボ制御信号S14Tを生成する。その後、トラッキングサーボドライブ回路TDは、生成したサーボ制御信号S14Tをピエゾ素子120に供給する。即ち、トラッキングサーボドライブ回路TDは、サーボ制御信号S14Tを供給することによってピエゾ素子120を制御し、光ディスクDKの第1記録層L0と第2記録層L1との間に生じている偏芯量によって発生するエラー信号が概ね「0」となるように第2記録層用HR112を光ディスクの径方向(トラッキング方向)に移動させる。
再生部Pは、出力端子OUTを有しており、制御部Cから供給される制御信号S16に基づいて、第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112から供給される受光信号S2、S3から再生信号を生成し、該再生信号に対応した再生データを出力端子OUTに出力する。また、再生部Pは、第1記録層用HR111から供給される受光信号S2から生成される再生信号S25L0及び第2記録層用HR112から供給される受光信号S3から生成される再生信号S25L1の夫々を信号処理部SPに出力する。
LPP/ウォブル検出回路LPDは、第1記録層用HR111から供給される受光信号S2からLPP信号成分及びウォブル信号成分を抽出すると共に、第2記録層用HR112から供給される受光信号S3からLPP信号成分及びウォブル信号成分を抽出する。そして、LPP/ウォブル検出回路LPDは、検出したLPP/ウォブル検出信号S6を収差補正用ドライブ回路Sに供給する。
収差補正用ドライブ回路Sは、LPP/ウォブル検出回路LPDからLPP/ウォブル検出信号S6を取得し、受光信号S2から抽出されたLPP信号成分及びウォブル信号成分と受光信号S3から抽出されたLPP信号成分及びウォブル信号成分との位相差を検出する。その後、収差補正用ドライブ回路Sは、検出した位相差に対応する位相差信号に基づいて、光ディスク100にデータが記録されていなければ、LPP/ウォブル検出信号S6や第2記録層のトラッキングエラー信号が最大になるように、収差補正素子121を制御する。言い換えれば、収差補正用ドライブ回路Sは、LPP/ウォブル検出信号S6や第2記録層のトラッキングエラー信号が最大になるように、球面収差を補正する。或いは、収差補正用ドライブ回路Sは、光ディスク100にデータが記録されていれば、第2記録層用HR112から出力される受光信号S3をRFアンプ(図示しない)にて生成増幅したRF信号が最大となるように、収差補正素子121を制御する。
尚、本実施例においては、収差補正素子121は、第2記録層用HR112に対して設けられているが、当然第1記録層用HR111に対しても設けるように構成してもよい。但し、対物レンズ102を、第1記録装用HR111に対する球面収差がゼロとなるように光学設計すれば、同じ対物レンズを用いて基盤厚の異なる第2記録層L1に集光する際に球面収差が生ずる。このような事態を想定して、本実施例においては、第2記録層用HRに対して収差補正素子121を設けている。
制御部Cは、主としてCPU(Central Processing Unit)により構成され、記録再生装置RPの各部を制御する。記録再生装置RPは、主に、再生部Pと、信号処理部SPとを制御する。
更に、制御部Cは、再生部Pに制御信号S16を供給すると共に、信号処理部SPに制御信号S17を供給して、前述のようにこれらを制御する。
(動作原理)
続いて、図6から図9を参照しながら、本実施例に係る記録再生装置RPの動作原理(特に、記録動作に係る動作原理)について説明を進める。ここに、図6及び図7は夫々、光ディスクDK及び対物レンズを、光ディスクDK半径方向に対して垂直な方向から観察した模式図であり、図8は、本実施例に係る記録再生装置の動作原理を概略的に示すフローチャートであり、図9は、対応テーブルの一具体例を概念的に示すテーブルである。
図6に示すように、対物レンズ102を通過したP偏光光ビームA2とS偏光光ビームB2とは、光ディスクDK上に集光される。P偏光光ビームA2の集光点P0とS偏光光ビームB2の集光点P1が、共に、対物レンズ102の中心軸CA上に概ね位置している。即ち、P偏光光ビームA2の光軸及びS偏光光ビームB2の光軸は、共に中心軸CAに一致している。この場合、S偏光光ビームB2は、第1記録層L0上の集光点P0付近の符号F0で示す領域に照射されている。また、第1記録層L0を透過したP偏光光ビームA2は、第2記録層L1上の集光点P1付近の符号F1で示す領域に照射されている。
このとき、図7(a)に示すように、有限光学系にて光ピックアップPUを設計するように構成してもよい。有限光学系にて光ピックアップPUを設計すれば、部品点数の削減につながり、よりシンプルな光学系を実現することができると共に、第1記録層用HR111から照射される光ビームと、第2記録層用HR112から照射される光ビームとを、幾何光学的に分離することができる。
この場合、図7(b)に示すように、例えばP偏光光ビームを100%透過してホログラム動作せず、光ディスクDKからの戻り光のS偏光光ビームはホログラム動作して100%受光素子に受光させるための偏光ホログラム素子141及び142と、λ/4板151を用いて光ビームを照射するように構成してもよい。即ち、アイソレート光学系を用いるように構成してもよい。アイソレート光学系を用いるように構成すれば、光ビームを無駄なく使用することが可能となる。この場合の出射偏光の種類は2つの光ビームともP偏光であってもよいし、2つの光ビームともS偏光であってもよいし、P偏光とS偏光の組み合わせであってもよい。
図6、図7(a)及び図7(b)の何れの場合であっても、一方の記録層上における光ビームの集光点に、ある程度の記録パワーを持った他方の光ビームが照射されると、この集光点において2つの光ビームが干渉してしまう場合がある。これにより、集光点P0、P1において記録されるデータにクロスライトが生じてしまう可能性があり、これは第1記録層L0及び第2記録層L1に同時に記録を行うことの妨げとなる。
このため、本実施例に係る記録装置は、信号処理部SPの動作により係るクロスライトの影響を排除して、データの記録動作を行なっている。
具体的には、図8に示すように、記録用のデータを記録する前に、先ず試し記録用のデータ(以降、適宜“試しデータ”と称する)が、第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々に同時記録される(ステップS101)。このとき、試しデータは、記録用のデータを記録する際に邪魔にならないないしは障害を引き起こさない記録エリアに記録されることが好ましい。続いて、同時記録された試し記録用のデータが再生(同時再生)される(ステップS102)。
その後、制御部Cの制御の下に、信号処理部SPの動作によりクロスライト量が算出される(ステップS103)。具体的に説明すると、信号処理部SP内の層間クロスライト除去回路208には、試しデータを記録する際に生成される第1記録信号S21及び第2記録信号S22の夫々がデータ分割回路205から供給され、更に、実際に記録された試しデータを再生することで得られる再生信号S25L0及びL1とが供給される。仮にクロスライトが発生していなければ、第1記録信号S21と再生信号S25L0とは、更には第2記録信号S22と再生信号S25L1とは一致するはずである。言い換えれば、第1記録信号S21と再生信号S25L0とが、更には第2記録信号S22と再生信号S25L1とが一致していなければ、クロスライトが発生しているということになる。従って、第1記録信号S21と再生信号S25L0との差分及び第2記録信号S22と再生信号S25L1との差分を算出することで、クロスライト量を算出することができる。このとき、第1記録層L0に記録された試しデータの第1記録信号S21と、第1記録層L0に記録された試しデータの再生信号S25L0との差分から、第2記録層用HR112から出射された光ビームに起因して第1記録層L0に生じたクロスライト量が算出される。また、第2記録層L1に記録された試しデータの第2記録信号S22と、第2記録層L1に記録された試しデータの再生信号S25L1との差分から、第1記録層用HR111から出射された光ビームに起因して第2記録層L1に生じたクロスライト量が算出される。クロスライト量は、例えばデシベル(dB)の単位で算出される。
続いて、算出されたクロスライト量に基づいて、光ビームのパワーを調整するための最適調整値が算出される(ステップS104)。この調整値の算出は、例えば、図9に示すような、クロスライト量(CW量:Cross Write量)と光ビームのパワーの調整値との対応関係を示す対応テーブルに基づいてなされる。対応テーブルには、例えば、第1記録層L0(或いは、第2記録層L1)において所定のクロスライト量が算出された場合の、調整すべき光ビームのパワーの増分(ないしは、減分)が、例えば所定の基準パワーに対する割合(%)で規定されている。言い換えれば、対応テーブルには、第1記録層L0(或いは、第2記録層L1)のクロスライト量をキャンセルできる(具体的には、“0”にできる)ような光ビームのパワーの調整量が規定されている。
この対応テーブルは、記録再生装置RP内のメモリに予め格納されていてもよいし、光ディスクDKに予め記録されていてもよい。或いは、本発明の「作成手段」の一具体例を構成する制御部Cの制御の下に、ステップS103において算出されたクロスライト量とそのときに調整したパワー値とに基づいて、適宜作成するように構成してもよい。対応テーブルを適宜作成する場合には、記録用のデータの記録に先立って、例えば光ビームのパワーを連続的にないしは段階的に変化させながら所定回数試しデータを記録し、適宜クロスライト量を算出することが好ましい。
尚、対応テーブルは、図9に示した形態のものに限られないことは言うまでもない。例えば、所定の関数であってもよい。要は、算出されるクロスライト量から、好適にデータを記録することができる(例えば、クロスライト量を“0”にできるないしはキャンセルできる)光ビームのパワーを算出することができる情報であれば、上述した対応テーブルとして用いることができる。
そして、算出された最適調整量に基づいて、実際に光ビームのパワーが調整される(ステップS105)。即ち、第1記録層用HR111から出射される光ビーム及び第2記録層用HR112から出射される光ビームの夫々のないしは少なくとも一方のパワーが調整される。このとき、パワー以外の各パラメータ(例えば、波形の形状やマルチパルスの形状等)についても、第1記録層用ストラテジ条件回路206及び第2記録層用ストラテジ条件回路207の動作により、好適に設定されている。その後、実際に記録用のデータの記録が実行される(ステップS106)。
以上説明したように、本実施例に係る記録装置によれば、第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112の夫々から同時に光ビームが出射されるため、第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々に、データを同時記録することができる。これにより、記録再生装置RPは、1層ずつデータを記録する場合と比較して記録速度を概ね2倍にすることができる。例えば、1層(単層)の記録層のみに対して16xの記録速度(即ち、基準速度に対して16倍程度の記録速度)でデータを記録可能な記録再生装置であれば、2層同時に記録することにより、32xの記録速度を実現することができる。もちろん、データを再生する際も同様のことが言える。
更に、本実施例に係る記録再生装置RPは、同時記録の際に問題となる複数の光ビームに起因して各記録層に生ずるクロスライトの影響を排除しながらデータを記録することができる。このため、第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々に、好適にデータを同時記録することができる。
尚、図8のステップS105において光ビームのパワーを調整した後に、パワー調整後の光ビームで試しデータを更に記録するように構成してもよい。係る動作の態様について、図10を参照しながら説明する。ここに、図10は、本実施例に係る記録再生装置RPの他の動作原理を概念的に示すフローチャートである。
図10に示すように、ステップS101からステップS105が実行され、光ビームのパワーが調整される。その後、パワーを調整した光ビームを用いて、再度試しデータが第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々に同時記録され、続いて同時記録された試しデータが再生され、クロスライト量が算出される(ステップS201)。この動作は、ステップS101からステップS103と同様の態様で行われる。
続いて、ステップS201において算出されたクロスライト量が“0”であるか否か(即ち、クロスライトが発生しているか否か)が判定される(ステップS202)。即ち、ステップS105においてパワーが調整された光ビームがクロスライトを発生させているか否かが判定される。クロスライト量が“0”であれば、光ビームのパワーはステップS105の段階で好適に調整されているため、そのまま記録用のデータの記録動作に進むことができると考えられる。他方、クロスライト量が“0”でなければ、光ビームのパワーはステップS105の段階で好適に調整されていないため、好適な記録動作を担保するためには、そのまま記録用のデータの記録動作に進むことなく、再度パワーを調整する必要があると考えられる。
この判定の結果、クロスライト量が“0”であると判定された場合(ステップS202:Yes)、そのまま記録用のデータの記録が実行される(ステップS106)。
他方、クロスライト量が“0”でないと判定された場合(ステップS202:No)、光ビームのパワーの調整値が変更され(ステップS203)、再度光ビームのパワーが調整される。その後、本発明の「修正手段」の一具体例を構成する制御部Cの制御の下に、ステップS203におけるパワーの調整結果に基づいて、対応テーブルが修正される(ステップS204)。その後、再度ステップS201に戻る。この動作が、クロスライト量が“0”になるまで続けられる。
これにより、クロスライト量が“0”になるまで光ビームのパワーの調整がなされるため、より好適に第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々にデータを同時記録することが可能となる。
また、対応テーブルを用いることに加えて又は代えて、第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々の記録・再生特性の測定結果(言い換えれば、クロスライト量の測定結果)に基づいて直接的にパワーを修正するように構成してもよい。係る構成について、図11を参照しながら説明する。ここに、図11は、本実施例に係る記録再生装置RPの他の動作原理を概念的に示すフローチャートである。
図11に示すように、初めに、第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々に対して、個別的にOPC処理が行われる(ステップS301)。OPC処理の結果、第1記録層L0へデータを記録する際の光ビームの最適なパワー及び第2記録層L1へデータを記録する際の光ビームの最適なパワーが取得される(ステップS302)。ここでは特に、第1記録層L0へデータを記録するときのパワーを“PL0−1”にて示し、第2記録層L1へデータを記録するときのパワーを“PL1−1”にて示す。
続いて、第2記録層L1へのデータの記録を行なうことなく、第1記録層L0へデータを記録する。即ち、第2記録層用HR112より光ビームを照射することなく、第1記録層用HR111より光ビームを照射する。このときの光ビームのパワーは、ステップS302において取得された“PL0−1”に設定される。そして、該データが記録されたL0層の再生特性が取得される(ステップS303)。再生特性として、例えばアシンメトリ値や、変調度や、ジッタ値や、エラーレート値や、ウォブル特性や、或いは他の特性等が一具体例として挙げられる。続いて、第2記録層L1にデータを記録しつつ、第1記録層L0にデータを記録する。即ち、第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112の夫々より光ビームを照射する。このときの第2記録層用HR112から照射される光ビームのパワーは、ステップS302において取得された“PL1−1”に設定される。また、第1記録層用HR111から照射される光ビームのパワーは、連続的に或いは段階的に変わるように設定される。例えば、ステップS302において取得された“PL0−1”から連続的に或いは段階的に小さくなるように設定されてもよいし、或いは例えば、ステップS302において取得された“PL0−1”を中心の値として、光ビームのパワーが、“PL0−1”より小さなパワーから“PL0−1”より大きなパワーまで連続的に或いは段階的に大きくなるように設定されてもよい。そして、該データが記録された第1記録層L0の再生特性が取得される(ステップS304)。
その後、ステップS303において測定された再生特性と一致する再生特性がステップS304において測定されるようなパワー“PL0−2”が取得される(ステップS305)。言い換えれば、ステップS304において変更したパワーの範囲のうち、クロスライト量が概ね“0”となる(即ち、ステップS303及びステップS304の夫々において測定された再生特性が一致する)パワー“PL0−2”が取得される。
その後、実際のデータの記録動作の際に、以下のように光ビームのパワーが設定される(ステップS306)。具体的には、第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112の夫々から記録パワーを有する光ビームが照射されている場合には、第1記録層L0へデータを記録するために第1記録層用HR111から照射される光ビームのパワーは、“PL0−2”に設定される。他方、第1記録層用HR111から記録パワーが照射され、且つ第2記録層用HR112から記録パワーを有する光ビームが照射されていない場合には、第1記録層L0へデータを記録するために第1記録層用HR111から照射される光ビームのパワーは、“PL0−1”に設定される。このように構成することで、上述したように、クロスライトの影響を排除しながらデータを記録することができる。
尚、図11における説明では、第1記録層L0にデータを記録する場合の、第1記録層用HR111から照射される光ビームのパワーに着目して説明を進めている。しかしながら、第2記録層L1にデータを記録する場合の、第2記録層用HR112から照射される光ビームのパワーについても同様の動作が行なわれることは言うまでもない。
より具体的には、ステップS303において、上述した動作に代えて、第1記録層L0へのデータの記録を行なうことなく、第2記録層L1へデータを記録する。即ち、第1記録層用HR111より光ビームを照射することなく、第2記録層用HR112より光ビームを照射する。このときの光ビームのパワーは、ステップS302において取得された“PL1−1”に設定される。そして、該データが記録されたL1層の再生特性が取得される。続いて、ステップS304において、上述した動作に代えて、第1記録層L0にデータを記録しつつ、第2記録層L1にデータを記録する。即ち、第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112の夫々より光ビームを照射する。このときの第1記録層用HR111から照射される光ビームのパワーは、ステップS302において取得された“PL0−1”に設定される。また、第2記録層用HR112から照射される光ビームのパワーは、連続的に或いは段階的に変わるように設定される。例えば、ステップS302において取得された“PL1−1”から連続的に或いは段階的に小さくなるように設定されてもよいし、或いは例えば、ステップS302において取得された“PL1−1”を中心の値として、光ビームのパワーが、“PL1−1”より小さなパワーから“PL1−1”より大きなパワーまで連続的に或いは段階的に大きくなるように設定されてもよい。そして、該データが記録された第2記録層L1の再生特性が取得される。
その後、ステップS305において、上述した動作に代えて、ステップS303において測定された再生特性と一致する再生特性がステップS304において測定されるようなパワー“PL1−2”が取得される。言い換えれば、ステップS304において変更したパワーの範囲のうち、クロスライト量が概ね“0”となる(即ち、ステップS303及びステップS304の夫々において測定された再生特性が一致する)パワー“PL1−2”が取得される。
その後、実際のデータの記録動作の際に、以下のように光ビームのパワーが設定される。第1記録層用HR111及び第2記録層用HR112の夫々から記録パワーを有する光ビームが照射される場合には、第2記録層L1へデータを記録するために第2記録層用HR112から照射される光ビームのパワーは、“PL1−2”に設定される。他方、第1記録層用HR111から記録パワーを有する光ビームが照射されていない状態で、第2記録層用HR112から記録パワーを有する光ビームが照射される場合には、第2記録層L1へデータを記録するために第2記録層用HR112から照射される光ビームのパワーは、“PL1−1”に設定される。このように構成することで、上述したように、クロスライトの影響を排除しながらデータを記録することができる。
(変形例)
続いて、図12及び図13を参照しながら、変形例に係る記録再生装置RP2について説明を進める。ここに、図12は、変形例に係る記録再生装置RP2の基本構成を概念的に示すブロック図であり、図13は、光ディスクDK及び対物レンズを、光ディスクDK半径方向に対して垂直な方向から観察した図である。尚、上述した記録再生装置RPと同一の構成については同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図12に示すように、変形例に係る記録再生装置RP2は、上述した記録再生装置RPと同様の構成を有している。変形例に係る記録再生装置RP2は特に、第1記録層用グレーティング131と、第2記録層用グレーティング132と、第1記録層用ベリファイアンプVA1と、第2記録層用ベリファイアンプVA2とを備えている。
第1記録層用グレーティング131及び第2記録層用グレーティング132は、光ビームを回折させ、記録用のデータを記録するための記録用光ビームとベリファイに用いられるベリファイ用光ビームとを生成する。第1記録層用グレーティング131及び第2記録層用グレーティング132の夫々は、例えば多数のスリット(ないしは、溝)を有する透明基板を含んで構成されていてもよいし、或いは液晶スリットを含んで構成されていてもよい。
具体的には、第1記録層用グレーティング131は、第1記録層用HR111とビームスプリッタBSとの間に配置され、第2記録層用グレーティング132は、第2記録層用HR132とビームスプリッタBSとの間に配置される。そして、第1記録層用HR111から出射される光ビームが第1記録層用グレーティング131に入射することで、図13に示すように、第1記録層L0に記録用のデータを記録するための記録用光ビームA2と、第1記録層L0をベリファイするためのベリファイ用光ビームC2と、が生成される。また、第2記録層用HR112から出射される光ビームが第2記録層用グレーティング132に入射することで、第2記録層L1に記録用のデータを記録するための記録用光ビームB2と、第2記録層L1をベリファイするためのベリファイ用光ビームD2と、が生成される。
尚、図13において、光ディスクDKは、矢印Rの方向に回転している。即ち、光ビームは、矢印Rと逆の方向に進行する。この場合、第1記録層L0をベリファイするためのベリファイ用光ビームC2は、光ビームが進行する方向に対して、第1記録層L0に記録用のデータを記録するための記録用光ビームA2の集光点P0よりも後行する位置(点Q0)に集光する。同様に、第2記録層L1をベリファイするためのベリファイ用光ビームD2は、光ビームが進行する方向に対して、第2記録層L1に記録用のデータを記録するための記録用光ビームB2の集光点P1よりも後行する位置(点Q1)に集光する。
第1記録層用ベリファイアンプVA1は、第1記録層用グレーティング131において生成された、第1記録層L0をベリファイするためのベリファイ用光ビームC2の反射光の受光信号を増幅し、ベリファイ信号S31(即ち、上述の再生信号)として信号処理部SPへ供給する。また、第2記録層用ベリファイアンプVA2は、第2記録層用グレーティング132において生成された、第2記録層L1をベリファイするためのベリファイ用光ビームD2の反射光の受光信号を増幅し、ベリファイ信号S32として信号処理部SPへ供給する。
このような構成を備える変形例に係る記録再生装置RP2は、試しデータを記録してクロスライト量を算出することに加えて又は代えて、ベリファイ用光ビームを用いて実際に記録された記録用のデータを再生することでクロスライト量を算出する。具体的には、ベリファイ用光ビームにより所定の記録用のデータを再生し、第1記録層用ベリファイアンプVA1から、ベリファイ信号S31が信号処理部SPに供給される。更に信号処理部SPには、この所定の記録用のデータを記録した際の第1記録信号S21が供給される。このベリファイ信号S31と第1記録信号S21とが比較されることで、第2記録層用HR112から出射される光ビームに起因して第1記録層L0に生ずるクロスライト量を算出することができる。以降は、上述の記録再生装置RPと同様の動作が実行される。もちろん、第2記録層L1に関しても同様の動作が実行される。
このように、変形例に係る記録再生装置RP2によれば、試しデータを記録することなく、実際に記録されたデータからクロスライト量を算出することができる。このため、実際の記録の態様に応じて、クロスライト量が“0”となるように光ビームのパワーを調整することができる。従って、第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々に、より好適にデータを同時記録することができる。更に、記録用光ビームに加えて、ベリファイ用光ビームが出射されるため、記録用のデータの記録動作を停止させることなく、クロスライト量を算出し、光ビームのパワーを調整することができる。これにより、記録用のデータの記録動作と並行してリアルタイムに光ビームのパワーを好適に調整することができ、その結果、第1記録層L0及び第2記録層L1の夫々に、より好適にデータを同時記録することができる。
尚、上述したようにベリファイ用の光ビームを別途生成しなくとも、例えばトラッキング制御の一方式である3ビームトラッキング方式を採用している場合には、3ビームのうちの例えば後行ビームを、上述したベリファイ用の光ビームとして用いるように構成してもよい。
なお、本発明は、2層型の光ディスクDK用の記録再生装置への適用に限定はされず、3層以上の多層型の光ディスク用の記録再生装置に対しても適用することができる。この場合には、記録再生装置内の光ピックアップは、光ディスクの記録層の数に対応するだけのホログラムレーザを備える。そして、夫々のホログラムレーザから出射される光ビームによってクロスライトが発生しないように、信号処理部SPの動作により、各光ビームのパワーが調整される。
また、レーザチップ及び受光素子等を一つにまとめて備えるホログラムレーザHRに代えて、レーザチップ及び受光素子を別個独立に備える構成を採用してもよい。
また、本発明の適用は、第1記録層L0及び第2記録層L1の両方にグルーブトラック及びランドトラックを設けた構成の光ディスクの記録再生装置には限定されない。即ち、第1記録層L0のみにグルーブトラック及びランドトラックを設け、第2記録層L1にはグルーブトラック及びランドトラックを設けていない光ディスクの記録再生装置に本発明を適用することも可能である。この場合は、例えば第1記録層L0に設けられたグルーブトラック及びランドトラックを用いて、第2記録層L1へのデータの記録が実行される。
なお、上記の実施例は、複数の記録層への同時記録について示したが、同様の原理によって、複数の記録層に記録されたデータの同時再生、および同時再生記録(具体的には、一の記録層にデータを記録しつつ、他の記録層に記録されたデータを再生する動作)も、クロスライトを生じることなく適切に行うことができる。したがって、記録再生装置RPは、再生速度も向上させることができる。
また、上述の実施例では、光ディスクの具体例としてDVD等を、更には記録再生装置の一例として光ディスクに係るレコーダ或いはプレーヤについて説明したが、本発明は、DVD等の光ディスク及びそのレコーダに限られるものではなく、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種記録媒体並びにそのレコーダ或いはプレーヤにも適用可能である。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう記録装置及び方法、並びに記録制御用のコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明に係る記録装置及び記録方法、並びにコンピュータプログラムは、例えば、DVDレコーダ等の記録装置に利用可能である。また、例えば民生用或いは業務用の各種コンピュータ機器に搭載される又は各種コンピュータ機器に接続可能な記録装置等にも利用可能である。

Claims (18)

  1. 厚み方向に複数の記録層が形成された記録媒体に記録データを記録する記録装置であって、
    複数の記録用光ビームの夫々を前記複数の記録層のうち対応する記録層に集光するように出射することで、前記複数の記録層の夫々に前記記録データを記録する記録手段と、
    前記複数の記録層のうち一の記録層を除く他の記録層に集光するように出射される他の記録用光ビームに起因した前記一の記録層への漏れビーム特性を算出する算出手段と、
    前記算出された前記漏れビーム特性に基づいて、前記複数の記録用光ビームの少なくとも一つの出射条件を調整する調整手段と
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記算出手段は、前記複数の記録層の夫々が順に前記一の記録層となるように複数の前記漏れビーム特性を算出し、
    前記調整手段は、前記複数の漏れビーム特性に基づいて、前記出射条件を調整することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の記録装置。
  3. 前記調整手段は、前記他の記録用光ビームを出射することなく前記一の記録層へ前記記録データを記録した場合の該記録データの記録品質と、前記他の記録用光ビームを出射しながら前記一の記録層へ前記記録データを記録した場合の該記録データの記録品質とが略同一となるように、前記出射条件を調整することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の記録装置。
  4. 前記記録品質は、アシンメトリ、変調度、ジッタ、エラーレート、ウォブル特性の少なくとも一つであることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の記録装置。
  5. 前記漏れビーム特性は、前記他の記録用光ビームに起因した前記一の記録層へのクロスライトの大きさであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の記録装置。
  6. 前記調整手段は、前記クロスライトによる影響が略ゼロとなるように前記出射条件を調整することを特徴とする請求の範囲第5項に記載の記録装置。
  7. 前記調整手段は、前記出射条件として、前記記録用光ビームの夫々のパワーを調整することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の記録装置。
  8. 前記調整手段は、前記漏れビーム特性と前記記録用光ビームの出射条件との対応付けを示す対応情報に基づき、前記出射条件を調整することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の記録装置。
  9. 前記調整手段による調整結果に基づいて、前記漏れビーム特性と前記記録用光ビームの出射条件との対応付けを示す対応情報を作成する作成手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の記録装置。
  10. 前記調整手段による調整結果に基づいて、前記対応情報を修正する修正手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の記録装置。
  11. 前記算出手段は、前記調整手段により前記出射条件が調整された後に、前記漏れビーム特性を再度算出し、
    前記調整手段は、前記再度算出された漏れビーム特性に基づいて、前記出射条件を再度調整することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の記録装置。
  12. 前記複数の記録層の夫々に前記記録データとして試しデータを記録するように前記記録手段を制御する制御手段と、
    前記一の記録層に記録された前記試しデータを読み取る読取手段と
    を備えており、
    前記算出手段は、前記記録手段により実際に記録された試しデータと前記読取手段により読み取られた試しデータとを比較することで、前記漏れビーム特性を算出することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の記録装置。
  13. 複数のベリファイ用光ビームの夫々を前記複数の記録層のうち対応する記録層に集光するように出射することで、前記記録手段により記録された前記記録データを読み取るベリファイ手段を更に備え、
    前記算出手段は、前記ベリファイ手段により読み取られた前記記録データに基づいて、前記漏れビーム特性を算出することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の記録装置。
  14. 前記算出手段は、前記記録手段により実際に記録された記録データと前記ベリファイ手段により読み取られた記録データとを比較することで、前記漏れビーム特性を算出することを特徴とする請求の範囲第13項に記載の記録装置。
  15. 前記記録媒体に対する前記記録用光ビームの進行方向において、前記ベリファイ用光ビームの集光点は、前記記録用光ビームの集光点よりも後行していることを特徴とする請求の範囲第13項に記載の記録装置。
  16. 前記記録手段は、前記複数の記録用光ビームの夫々を前記複数の記録層のうち対応する記録層に集光するように同時に出射することで、前記複数の記録層の夫々に前記データを同時に記録することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  17. 厚み方向に複数の記録層が形成された記録媒体にデータを記録する記録方法であって、
    複数の記録用光ビームの夫々を前記複数の記録層のうち対応する記録層に集光するように出射することで、前記複数の記録層の夫々に前記データを記録する記録工程と、
    前記複数の記録層のうち一の記録層を除く他の記録層に集光するように出射される他の記録用光ビームに起因した前記一の記録層への漏れビーム特性を算出する算出工程と、
    前記算出された前記漏れビーム特性に基づいて、前記複数の記録用光ビームの少なくとも一つの出射条件を調整する調整工程と
    を備えることを特徴とする記録方法。
  18. 請求の範囲第1項に記載の記録装置に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記記録手段、前記算出手段及び前記調整手段のうち少なくとも一部として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。

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