JP2012243347A - 記録装置、サーボ制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パルスレーザ光を記録用レーザ光として用いる光記録システムにおいて、安定的なフォーカスサーボ制御を実現する。
【解決手段】記録用のパルスレーザ光を照射すると共に、これとは別途に、光軸を傾けた第1のCWレーザをフォーカスサーボ制御のために照射する。このとき、パルスレーザ光に対し第1のCWレーザ光の光軸が傾けられているので、当該第1のCWレーザ光の反射光のみを選択的に受光することが可能となる。これにより、フォーカスサーボ制御にあたりパルスレーザ光が与える影響を効果的に抑制でき、結果、記録用レーザ光にパルスレーザ光を用いる光記録システムにおいて、記録時のフォーカスサーボ制御をより安定的に行うことができる。
【選択図】図5

Description

本技術は、記録用レーザ光としてパルスレーザ光を用いる光記録媒体の記録装置、及びそのサーボ制御方法に関する。
特開2010−162846号公報 特開2009−274225号公報
光の照射により記録/再生が行われる光記録媒体として、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc:登録商標)などのいわゆる光ディスクが普及している。
これらCD、DVD、BDなど現状において普及している光記録媒体の次世代を担うべき光記録媒体に関して、先に本出願人は、上記特許文献1や上記特許文献2に記載されるような非線形光吸収効果を利用した光記録媒体を提案している。
例えばこのような非線形光吸収効果を利用した光記録システムにおいては、その記録用光源として、パルスレーザ光源が好んで用いられる。これは、光線形光吸収効果を得るにあたり、比較的高いピークパワーが要求されるためである。
ここで、光記録システムにおいては、情報をメディア上の所望の層位置に記録するために、フォーカスサーボ制御を行うようにされる。
従来、CD、DVD、BD等の光ディスクシステムでは、記録用光源としてCW(Continuous Wave)レーザが用いられていたため、記録時のフォーカスサーボ制御は、記録用レーザ光の戻り光を利用して行われていた。
しかしながら、記録用レーザ光としてパルスレーザ光を用いた場合には、従前のように記録用レーザ光の戻り光をフォーカスサーボ制御に用いることは非常に困難とされる。
図13は、パルスレーザ光の戻り光を受光して生成したフォーカスエラー信号の波形の例を示している。なおこの図13ではフォーカスサーチ時に得られるいわゆるS字波形を例示している。
この図に示されるようにパルスレーザ光の受光信号から生成したフォーカスエラー信号には、パルスレーザ光源の発振周波数に応じた成分が重畳する。このため、フォーカスサーチを適正に行うことが非常に困難となると共に、引き込みが成功したとしてもその後に安定的なフォーカスサーボ制御を行うことも非常に困難となる。
本技術はかかる問題点に鑑み為されたもので、パルスレーザ光を記録用レーザ光として用いる光記録システムにおいて、安定的なフォーカスサーボ制御を実現することをその課題とする。
上記課題の解決のため、本技術では記録装置として以下のように構成することとした。
すなわち、本技術の記録装置は、記録用のパルスレーザ光を発光する記録用光源を備える。
また、第1のCW(Continuous Wave)レーザ光を発光する第1の光源を備える。
また、上記パルスレーザ光の光軸に対し上記第1のCWレーザ光の光軸を傾けた状態で、これらパルスレーザ光と第1のCWレーザ光とを対物レンズを介して光記録媒体に照射する照射光学系を備える。
また、上記光記録媒体に形成された反射面にて反射され上記対物レンズを介して入力される上記第1のCWレーザ光の戻り光を第1の受光部に導くように構成された受光光学系を備える。
また、上記第1の受光部により得られた第1の受光信号に基づき、上記対物レンズについてのフォーカスサーボ制御を行うフォーカスサーボ制御部を備えるものである。
上記のように本技術では、記録用のパルスレーザ光を照射すると共に、これとは別途に、光軸を傾けた第1のCWレーザをフォーカスサーボ制御のために照射するものとしている。このとき、パルスレーザ光に対し第1のCWレーザ光の光軸が傾けられているので、上記第1の受光部では、第1のCWレーザ光の反射光のみを選択的に受光することが可能となる。これにより、フォーカスサーボ制御にあたりパルスレーザ光が与える影響を効果的に抑制でき、結果、記録用レーザ光にパルスレーザ光を用いる場合のフォーカスサーボ制御をより安定的に行うことができる。
本技術によれば、記録用レーザ光にパルスレーザ光を用いる光記録システムにおいて、記録時のフォーカスサーボ制御をより安定的なものとすることができる。
実施の形態で対象とする光記録媒体の断面構造図である。 実施の形態の光記録媒体の記録手法について説明するための図である。 第1の実施の形態の記録装置が備える主に光学系の構成例を示した図である。 第1の実施の形態の記録装置の内部構成例を示した図である。 第1の実施の形態において記録時に照射すべきレーザ光について説明するための図である。 第1の実施の形態において再生時に照射すべきレーザ光について説明するための図である。 第2の実施の形態の記録装置が備える主に光学系の構成例を示した図である。 第2の実施の形態の記録装置の内部構成例を示した図である。 第2の実施の形態において再生時に照射すべきレーザ光について説明するための図である。 ATS(隣接トラックサーボ)についての説明図である。 第3の実施の形態において記録時(ATS時)に照射すべきレーザ光について説明するための図である。 変形例としての記録装置の構成について説明するための図である。 パルスレーザ光の受光信号に基づき生成したフォーカスエラー信号(S字信号)を例示した図である。
以下、本技術に係る実施の形態について説明していく。
なお、説明は以下の順序で行う。

<1.第1の実施の形態>
[1-1.光記録媒体について]
[1-2.光記録媒体の記録手法について]
[1-3.記録装置の構成]
[1-4.第1の実施の形態のサーボ制御手法]
[1-5.まとめ]
<2.第2の実施の形態>
<3.第3の実施の形態>
<4.変形例>
<1.第1の実施の形態>
[1-1.光記録媒体について]

図1は、本技術の実施の形態において記録対象として想定する多層光記録媒体1の断面構造図を示している。
この図に示す多層光記録媒体1は、ディスク状の光記録媒体とされ、回転駆動された状態でレーザ光照射が行われてマーク記録(情報記録)が行われる。また、記録情報の再生としても、回転駆動される多層光記録媒体1に対してレーザ光を照射して行われる。
図中では、記録や再生のために多層光記録媒体1に対して照射されるレーザ光の照射方向を「Lin」と示している。
多層光記録媒体1には、上層側からカバー層2、中間層3と記録層4との交互の繰り返し積層部、反射膜5、基板6が順に形成されている。
ここで、本明細書において「上層側」とは、レーザ光が入射する面を上面としたときの上層側を指すものである。
カバー層2は、例えばポリカーボネートやアクリルなどの樹脂で構成され、その下層側に形成された記録領域を保護するための層となる。
カバー層2の下層側に形成された中間層3と記録層4の繰り返し積層部は、記録マークを多層状に形成するための記録領域となる。
ここで、この記録領域における記録層4の形成数をx(xは2以上の自然数)とおく。図中では、x=3とした場合を例示しているが、これは図示の都合によるものであり、実際には例えばx=10〜15程度が想定されるものである。
本例の場合、中間層3と記録層4とは互いに屈折率が異なるようにされる。これにより、中間層3と記録層4との界面、すなわち記録層4の上面、下面は、屈折率差に起因し、反射面として機能するようにされる。
なお、具体的な屈折率については、例えば中間層4=1.45、記録層5=1.65などとされる。
また、記録層5と中間層4との界面の反射率は、例えば0.5%程度に設定し、また該界面の透過率については例えば96%程度に設定する。
記録層4は、記録用のレーザ光が照射された際、その焦点近傍に屈折率変化や熱膨張を生じさせる材料で構成する。
本例の場合、記録層4は、非線形光吸収による昇温に伴いレーザ光の焦点近傍に屈折率変化や熱膨張を生じさせる材料で構成されているとする。
中間層3の材料としては、例えば熱可塑性樹脂を挙げることができる。より具体的には、例えばポリカーボネート樹脂等とされればよい。
中間層3と記録層4の繰り返し積層部の下層側には、反射膜5と基板6とから成る層が設けられる。
ここで、基板6の表面には、位置案内子が形成されている。具体的に本例の場合は、グルーブ又はピット列としての案内溝がスパイラル状に形成されて、これが位置案内子として機能するようにされている。
なお、例えば案内溝がグルーブとされる場合は、当該グルーブを周期的に蛇行させて形成することで、該蛇行の周期情報により位置情報(アドレス情報)の記録を行うことができる。また案内溝がピット列とされる場合は、ピットの長さの変調により位置情報を記録できる。
図示するように基板6における当該案内溝の形成面に対して反射膜5が成膜され、この反射膜5上に、上記繰り返し積層部における最下層の中間層4の下面が接合されている。
ここで、以下の説明において、反射膜5の反射面(位置案内子が形成された反射面)のことを、基準面Refと表記する。
[1-2.光記録媒体の記録手法について]

図2は、図1に示した多層光記録媒体1の記録手法について説明するための図である。
この図2においては、記録層4と中間層3との界面を上層側から順に界面L1、L2,L3,L4,L5,L6と示している。
本実施の形態では、これら界面Lとしての、記録層4の上面、下面のそれぞれを対象として記録用レーザ光を集光し、記録マークを形成するという記録手法を採るものとされる。
このような界面記録を行うものとすれば、例えば図中に示す記録層4の数x=3とした場合に対応して、記録可能な界面の数を6つ得ることができる。すなわち、記録層4の形成数の倍の層数による記録を実現することができるものである。
このような界面記録によれば、同じ記録容量の実現にあたり、従来の1記録層につき1層分のマーク記録しか行わない多層光記録媒体と比較して、記録媒体に形成すべき中間層/記録層の繰り返し積層数を半分に抑えることができる。
ここで、多層光記録媒体1において、各界面Lは、単に中間層3と記録層4との界面であり、基準面Refのように位置案内子が形成されたものではない。
前述のように各界面Lは中間層3と記録層4との屈折率差によって反射面として機能するので、フォーカスサーボの対象とすることはできる。しかしながら、このように位置案内子が非形成であるため、マークが未記録である記録時には、これら界面Lからの反射光に基づいてトラッキングサーボをかけることはできない。
そこで本実施の形態では、多層光記録媒体1に設けられた基準面Refを利用して、記録時のトラッキングサーボ制御を行うようにされる。具体的には、記録用レーザ光とは別途に基準面サーボ用のレーザ光(基準面サーボ用レーザ光とする)を照射するものとし、当該基準面サーボ用レーザ光の基準面Refからの反射光に基づいて、対物レンズのトラッキングサーボ制御を行うものである。
後述もするように、記録用レーザ光と基準面サーボ用レーザ光とは共通の対物レンズを介して多層光記録媒体1に照射する。従って、上記のように基準面サーボ用レーザ光の基準面Refからの反射光に基づいて対物レンズのトラッキングサーボ制御を行うものとすることで、記録用レーザ光についてのトラッキング制御も同時に行うことができる。
[1-3.記録装置の構成]

ここで、本実施の形態では、非線形光吸収効果を利用したマーク記録を行うことに対応して、記録用レーザ光としてパルスレーザ光を用いるものとされる。
しかしながらパルスレーザ光を記録に用いた場合には、先の図13を参照して説明したように、パルスレーザ光の反射光に基づきフォーカスサーボ制御を行うことが非常に困難となる。
このため本実施の形態では、記録装置として以下のような構成を提案する。
図3は、第1の実施の形態の記録装置10が備える、主に光学系の構成例を示している。具体的には、記録装置10が備える主に光学ピックアップOP1の内部構成例を示すものである。
図3において、記録装置10に装填された多層光記録媒体1は、記録装置10における所定位置においてそのセンターホールがクランプされるようにしてセットされ、図示は省略したスピンドルモータによる回転駆動が可能な状態に保持される。
光学ピックアップOP1は、上記スピンドルモータにより回転駆動される多層光記録媒体1に対して図2にも示した記録用レーザ光、基準面サーボ用レーザ光を照射する。また本実施の形態の場合は、これらのレーザ光と共に、サーボ・再生用レーザ光も併せて照射する。
光学ピックアップOP1内には、記録用レーザ光の光源としてパルスレーザ部11が設けられる。パルスレーザ部11は、例えばピコ秒程度の比較的単パルス幅によるパルスレーザ光を発光する。
本例の場合、パルスレーザ部11としては、MLLD(Mode Locked Laser Diode:モードロックレーザ)とSOA(Semiconductor Optical Amp:半導体光増幅器)とを組み合わせたいわゆるMOPA(Master Oscillator Power Amplifier)が用いられる。
既に知られているように、MOPAでは、上記SOAを記録データに応じて駆動することで、記録データに応じたレーザ発光が行われる。例えば、データ”1”に対応して上記SOAが上記MLLDより入力されるパルスレーザ光を増幅出力し、データ”0”に応じて上記SOAが上記MLLDより入力されるパルスレーザ光をOFF(増幅率≒0)とすることで、記録データに応じたレーザ発光が行われるものである。
以下、パルスレーザ部11に供給される駆動信号は駆動信号D-rと表記する。
ここで、本例において、パルスレーザ部11が発光するパルスレーザ光の波長は例えば405nm程度であるとする。
パルスレーザ部11より出射された記録用レーザ光は、ビームスプリッタ(BS)12に入射する。
ビームスプリッタ12は、記録用レーザ光の一部を反射して偏光ビームスプリッタ(PBS)13に導く。
本例の場合、偏光ビームスプリッタ13は、P偏光成分を透過、S偏光成分を反射するように構成されているとする。
従って、上記のようにビームスプリッタ12より導かれた記録用レーザ光は、そのP偏光成分が偏光ビームスプリッタ13を透過することになる。
偏光ビームスプリッタ13を透過した記録用レーザ光は、エキスパンダ14に入射する。このエキスパンダ14は球面収差補正のために設けられたものであり、図のように光源により近い側(パルスレーザ部11により近い側)に配置された凸レンズ15と、光源により遠い側に設けられた凸レンズ16とを有している。
図示は省略したが、エキスパンダ14においては、例えば凸レンズ16を光軸に平行な方向に駆動可能に保持するアクチュエータが設けられ、これにより球面収差の補正が行われる。
エキスパンダ14を介した記録用レーザ光は、ダイクロイックプリズム17に入射する。
ダイクロイックプリズム17は、記録用レーザ光と同波長帯の光を透過し、それ以外の波長による光は反射するように構成される。
従って記録用レーザ光は当該ダイクロイックプリズム17を透過する。
ダイクロイックプリズム17を透過した記録用レーザ光は、1/4波長板18を介して対物レンズ19に入射する。対物レンズ19は、記録用レーザ光を集光して多層光記録媒体1に照射する。
ここで、対物レンズ19に対しては、当該対物レンズ19をフォーカス方向(多層光記録媒体1に対して接離する方向)、及びトラッキング方向(上記フォーカス方向に直交する方向:多層光記録媒体1の半径方向に平行な方向)に変位可能に保持する2軸アクチュエータ20が設けられる。
2軸アクチュエータ20には、トラッキングコイル、フォーカスコイルが備えられ、それぞれに駆動信号(後述するトラッキング駆動信号TD、又はフォーカス駆動信号FD-sp)が与えられることで、対物レンズ20をトラッキング方向、フォーカス方向にそれぞれ変位させる。
また、光学ピックアップOP1内には、上記により説明した記録用レーザ光についての光学系に加え、基準面サーボ用レーザ光についての光学系も備えられる。
先ず、基準面サーボ用レーザ光の光源として、図中の基準面サーボ光用レーザ21が設けられる。
ここで、基準面サーボ用レーザ光は、記録用レーザ光とは波長が異なる。具体的に本例の場合、基準面サーボ用レーザ光の波長は650nm程度とされる。
また、基準面サーボ用レーザ21としては、CW(Continuous Wave)レーザを用いる。
基準面サーボ光用レーザ21より出射された基準面サーボ用レーザ光は、発散光の状態で偏光ビームスプリッタ22に導かれる。
偏光ビームスプリッタ22は、例えばP偏光成分を透過、S偏光成分を反射するように構成されており、基準面サーボ用レーザ光は、そのS偏光成分が当該偏光ビームスプリッタ22にて反射される。
偏光ビームスプリッタ22にて反射された基準面サーボ用レーザ光は、コリメーションレンズ23によりコリメートされ、図中、固定レンズ24、可動レンズ25、及びレンズ駆動部25を有して成る基準面サーボ光用フォーカス機構に入射する。
この基準面サーボ光用フォーカス機構は、光源(基準面サーボ光用レーザ21)に近い側に固定レンズ24が、光源に遠い側に可動レンズ25が配置され、レンズ駆動部26によって上記可動レンズ25が光軸に平行な方向に駆動されることで、基準面サーボ用レーザ光について独立したフォーカス制御を行う。
この基準面サーボ光用フォーカス機構において、レンズ駆動部25は、後述するフォーカス駆動信号FD-sv(基準面サーボ用レーザ光の基準面Refからの反射光に基づき生成されたフォーカス駆動信号)に基づき駆動される。
上記基準面サーボ光用フォーカス機構(固定レンズ24→可動レンズ25)を介した基準面サーボ用レーザ光は、ダイクロイックプリズム17に入射する。
前述のようにダイクロイックプリズム17は記録用レーザ光と同波長帯の光を透過しそれ以外の波長による光は反射するように構成されているので、このようにダイクロイックプリズム17に入射した基準面サーボ用レーザ光は当該ダイクロイックプリズム17にて反射され、図のように1/4波長板18を介した後、対物レンズ19で集光されて多層光記録媒体1(基準面Ref)に照射される。
このように照射された基準面サーボ用レーザ光の多層光記録媒体1(基準面Ref)からの反射光(戻り光)は、対物レンズ19を介した後、1/4波長板18を介してダイクロイックプリズム17にて反射されることになる。
このようにダイクロイックプリズム17にて反射された基準面サーボ用レーザ光の反射光は、基準面サーボ光用フォーカス機構(可動レンズ25→固定レンズ24)を介し、コリメーションレンズ23で収束光に変換された後、偏光ビームスプリッタ22に入射する。
ここで、このように偏光ビームスプリッタ22に入射する基準面サーボ用レーザ光の反射光(復路光)は、1/4波長板18による作用と基準面Ref(反射膜5)での反射時の作用とにより、往路光とはその偏光方向が90度異なる(この場合はP偏光となる)ようにされる。この結果、上記のように入射した基準面サーボ用レーザ光の反射光は偏光ビームスプリッタ22を透過する。
偏光ビームスプリッタ22を透過した基準面サーボ用レーザ光の反射光は、シリンドリカルレンズ27を介し、上記集光レンズ23の作用により基準面サーボ光用受光部28の受光面上に集光する。
ここで、当該基準面サーボ光用受光部28による受光信号については、図のように受光信号DT-spと表記する。
また、本実施の形態では、さらに、図中のサーボ・再生光用レーザ29を光源とするレーザ光を対物レンズ19を介して多層光記録媒体1に照射し、且つその反射光を受光するための構成も設けられる。
ここで、サーボ・再生光用レーザ29を光源とするレーザ光についてはサーボ・再生用レーザ光と称する。
このサーボ・再生用レーザ光の波長は、パルスレーザ部11が発光する記録用レーザ光の波長と同程度とされ、従って本例の場合は405nm程度となる。
また、サーボ・再生用レーザ29には、CWレーザを用いる。
サーボ・再生用レーザ光は、コリメーションレンズ30を介してコリメートされ、ウェッジプリズム31に入射する。
ウェッジプリズム31は、入射したサーボ・再生用レーザ光の光軸を所定角度だけ傾けて出射する。
ウェッジプリズム31によりその光軸が傾けられたサーボ・再生用レーザ光は、前述したビームスプリッタ12に入射する。
ここで、本例の場合、前述したパルスレーザ部11からの記録用レーザ光は、ビームスプリッタ12の反射面の表面側に入射するものとされる。これに対し、サーボ・再生用レーザ光は、ビームスプリッタ12の反射面の裏面側に入射するようにされている。例えばこのようにすることで、記録用レーザ光とサーボ・再生用レーザ光とをそれぞれビームスプリッタ12に対して略直交する関係で入射させるようにしており、これにより、ビームスプリッタ12が、記録用レーザ光とサーボ・再生用レーザ光とを重ね合わせた状態で対物レンズ19側に導くようにされている。
ビームスプリッタ31を透過したサーボ・再生用レーザ光は、偏光ビームスプリッタ13に入射する。偏光ビームスプリッタ13においては、サーボ・再生用レーザ光のP偏光成分が透過することになる。
偏光ビームスプリッタ13を透過したサーボ・再生用レーザ光は、前述したエキスパンダ14を介してダイクロイックプリズム17に入射する。
ここで、記録用レーザ光とサーボ・再生用レーザ光とは同波長帯の光となる。従ってサーボ・再生用レーザ光はダイクロイックプリズム17を透過することになる。
ダイクロイックプリズム17を透過したサーボ・再生用レーザ光は、1/4波長板18を介した後、対物レンズ19によって集光されて多層光記録媒体1に照射される。
このように多層光記録媒体1にサーボ・再生用レーザ光が照射されることに応じては、多層光記録媒体1(記録や再生の対象とされた界面L)より反射光が得られる。このように得られたサーボ・再生用レーザ光の反射光は、対物レンズ19を介した後、1/4波長板18を介してダイクロイックプリズム17に導かれ、当該ダイクロイックプリズム17を透過する。そして、ダイクロイックプリズム17を透過したサーボ・再生用レーザ光の反射光は、エキスパンダ14を介した後、偏光ビームスプリッタ13に入射する。
このように偏光ビームスプリッタ13に入射するサーボ・再生用レーザ光の反射光(復路光)は、1/4波長板18による作用と多層光記録媒体1での反射時の作用とにより、その往路光とは偏光方向が90度異なるようにされる。この結果、サーボ・再生用レーザ光の反射光は偏光ビームスプリッタ13にて反射されることとなる。
偏光ビームスプリッタ13にて反射されたサーボ・再生用レーザ光の反射光は、集光レンズ32にて収束光に変換された後、シリンドリカルレンズ33を介してサーボ・再生光用受光部34の受光面上に集光する。
当該サーボ・再生光用受光部34がサーボ・再生用レーザ光の反射光を受光して得られる受光信号については、図のように受光信号DT-spと表記する。
ここで、前述のようにサーボ・再生用レーザ光は、ウェッジプリズム31によりその光軸が記録用レーザ光の光軸に対して所定角度だけ傾けられて多層光記録媒体1に照射される。従って当該サーボ・再生用レーザ光の反射光としても、同様にその光軸は記録用レーザ光(復路光)の光軸に対して傾けられた状態で導かれる。
上記により説明したサーボ・再生用レーザ光の反射光についての受光光学系(集光レンズ32、シリンドリカルレンズ33、サーボ・再生光用受光部34)は、このように光軸が傾けられた状態で戻されるサーボ・再生用レーザ光の反射光を受光できるように構成(設計)されている。
続いて、図4により、記録装置10の全体的な内部構成について説明する。
なお図4において、光学ピックアップOP1の内部構成については、図3に示した構成のうちパルスレーザ部11、2軸アクチュエータ20、レンズ駆動部26、及びサーボ・再生用レーザ29のみを抽出して示している。
図4において、記録装置10には、多層光記録媒体1における多層状の記録領域(中間層3と記録層4の繰り返し積層部)を対象とした記録/再生や、当該記録領域内に形成される界面L(及び記録マーク)からの反射光に基づく対物レンズ19のフォーカス/トラッキング制御を行うための構成として、発光駆動部35、記録処理部36、発光駆動部37、サーボ・再生光用マトリクス回路38、再生処理部39、及びサーボ・再生光用サーボ回路40が設けられている。
発光駆動部35は、コントローラ43からの指示に基づき、レーザ駆動信号D-spによりサーボ・再生光用レーザ29を発光駆動する。
記録処理部36は、入力される記録データに応じた記録変調符号を生成する。具体的に記録処理部36は、入力される記録データに対してエラー訂正符号の付加や所定の記録変調符号化処理を施すなどして、多層光記録媒体1に実際に記録される例えば「0」「1」の2値データ列である記録変調符号列を得る。
記録処理部36は、このように生成した記録変調符号列に基づく記録信号を発光駆動部37に与える。
発光駆動部37は、記録処理部36より入力される記録信号に基づきレーザ駆動信号D-rを生成し、当該駆動信号D-rに基づき前述のようなパルスレーザ部11の発光駆動を実現する。
サーボ・再生光用マトリクス回路38は、図3に示したサーボ・再生光用受光部34としての複数の受光素子からの受光信号DT-sp(出力電流)に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
具体的には、上述した記録変調符号列についての再生信号(読出信号)に相当する高周波信号(以降、再生信号RFと称する)を生成する。
また、トラッキングサーボ制御を行うための信号として、記録マーク列(トラック)に対するサーボ・再生用レーザ光の照射スポット位置の半径方向におけるずれ量(トラッキング誤差)を表すトラッキングエラー信号TE-spを生成する。また、フォーカスサーボ制御を行うための信号として、記録/再生対象とする界面Lに対するサーボ・再生用レーザ光のフォーカス誤差を表すフォーカスエラー信号FE-spを生成する。
なお、サーボ・再生光用受光部34の前段にシリンドリカルレンズ33が配置されていることからも理解されるように、この場合のフォーカスエラー信号FE-spは非点収差法により生成されるものである。この点については、後述するフォーカスエラー信号FE-svについても同様である(図3におけるシリンドリカルレンズ27を参照)。
サーボ・再生光用マトリクス回路38にて生成された再生信号RFは、再生処理部39に供給される。
また、フォーカスエラー信号FE-sp、トラッキングエラー信号TE-spはサーボ・再生光用サーボ回路40に供給される。
再生処理部39は、再生信号RFについて2値化処理や記録変調符号の復号化・エラー訂正処理など、上述した記録データを復元するための再生処理を行い、再生データを得る。
サーボ・再生光用サーボ回路40は、サーボ・再生光用マトリクス回路38から供給されるフォーカスエラー信号FE-sp、トラッキングエラー信号TE-spに基づきフォーカスサーボ信号FS-sp、トラッキングサーボ信号TS-spをそれぞれ生成する。
そして、これらフォーカスサーボ信号FS-sp、トラッキングサーボ信号TS-spに基づき、2軸アクチュエータ24のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動するためのフォーカス駆動信号FD-sp、トラッキング駆動信号TD-spをそれぞれ生成する。
フォーカス駆動信号FD-spは、図示するように2軸アクチュエータ20(フォーカスコイル)に供給される。
一方、トラッキング駆動信号TD-spは、スイッチSWに対して供給される。後述するように本実施の形態の場合、対物レンズ19のトラッキングサーボ制御に用いる信号は記録時(及びシーク時)と再生時とで切り替えるべきものとなる。
また、サーボ・再生光用サーボ回路40は、コントローラ43からの指示に基づき、トラッキングサーボループをオフとしてスイッチSWを介して2軸アクチュエータ20のトラッキングコイルにジャンプパルスを与えることで、サーボ・再生用レーザ光についてのトラックジャンプ動作を実行させる。
また、コントローラ43からの指示に基づき、所定の界面Lを対象としたサーボ・再生用レーザ光についてのフォーカスサーボの引き込み処理や、またサーボ・再生用レーザ光についてのフォーカスジャンプ動作を実行させる。
また、記録装置10には、基準面サーボ用レーザ光の反射光についての信号処理系として、基準面サーボ用マトリクス回路41、基準面サーボ用サーボ回路42が設けられる。
基準面サーボ用マトリクス回路41は、図3に示した基準面サーボ光用受光部28としての複数の受光素子からの受光信号DT-sv(出力電流)に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
具体的には、トラッキングサーボ制御を行うための信号として、基準面Refに形成された位置案内子(トラック)に対する基準面サーボ用レーザ光の照射スポット位置の半径方向におけるずれ量(トラッキング誤差)を表すトラッキングエラー信号TE-svを生成する。また、フォーカスサーボ制御を行うための信号として、基準面Ref(反射膜5)に対する基準面サーボ用レーザ光のフォーカス誤差を表すフォーカスエラー信号FE-svを生成する。
これらフォーカスエラー信号FE-sv、トラッキングエラー信号TE-svは、基準面サーボ用サーボ回路42に対して供給される。
基準面サーボ用サーボ回路42は、フォーカスエラー信号FE-sv、トラッキングエラー信号TE-svに基づきフォーカスサーボ信号FS-sv、トラッキングサーボ信号TS-svをそれぞれ生成する。
そして、これらフォーカスサーボ信号FS-sv、トラッキングサーボ信号TS-svに基づき、2軸アクチュエータ20のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動するためのフォーカス駆動信号FD-sv、トラッキング駆動信号TD-svをそれぞれ生成する。
フォーカス駆動信号FD-svは、基準面サーボ光用フォーカス機構におけるレンズ駆動部26に供給される。
一方、トラッキング駆動信号TD-svはスイッチSWに供給される。
また、基準面サーボ用サーボ回路42は、コントローラ43からの指示に基づき、トラッキングサーボループをオフとしてスイッチSWを介して2軸アクチュエータ20のトラッキングコイルにジャンプパルスを与えることで、基準面サーボ用レーザ光についてのトラックジャンプ動作を実行させたり、またコントローラ43からの指示に基づき、基準面Refを対象とした基準面サーボ用レーザ光についてのフォーカスサーボの引き込み処理などを行う。
スイッチSWは、コントローラ43からの指示に基づき、トラッキング駆動信号TD-spとトラッキング駆動信号TD-spのうち一方を2軸アクチュエータ20(トラッキングコイル)に選択出力する。つまりこれにより、サーボ・再生レーザ光の反射光に基づくトラッキングサーボ制御と、基準面サーボ用レーザの反射光に基づくトラッキングサーボ制御との切り替えを行うことが可能とされている。
コントローラ43は、例えばCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリ(記憶装置)を備えたマイクロコンピュータで構成され、例えば上記ROM等に記憶されたプログラムに従った制御・処理を実行することで、記録装置10の全体制御を行う。
例えばコントローラ43は、サーボ・再生光用サーボ回路40、サーボ光用サーボ回路42、及びスイッチSWに対する指示を行うことで、記録時、再生時、及びシーク時のそれぞれに対応したサーボ制御の切り替えを実現する。
なお、本実施の形態におけるこれら記録時、再生時、シーク時のそれぞれに対応するサーボ制御の具体的な切り替え態様については後に改めて説明する。
また、コントローラ43は、サーボ・再生光用サーボ回路40に対し、記録又は再生の対象とする界面Lを指示して、当該界面Lをターゲットとしたサーボ・再生用レーザ光についてのフォーカスサーボの引き込み処理を実行させる。すなわち、記録/再生対象とする界面Lの選択制御を行うものである。
なお図示による説明は省略したが、記録装置10において、光学ピックアップOP1は、スライド機構(不図示)によりその全体がトラッキング方向にスライド移動可能とされている。当該スライド機構の制御(スライドサーボ制御等)は、サーボ・再生光用サーボ回路40、又は基準面サーボ用サーボ回路42により行われる。後述もするように、記録時やシーク時には、基準面サーボ用サーボ回路42により対物レンズ19についてのトラッキングサーボ制御が行われるものとなるので、それらの際には、当該基準面サーボ用サーボ回路42により上記スライド機構の制御が実行される。また、再生時には、サーボ・再生光用サーボ回路40により対物レンズ19のトラッキングサーボ制御が実行されるものとなり、その際にはスライド機構の制御が当該サーボ・再生光用サーボ回路40により実行されることになる。
[1-4.第1の実施の形態のサーボ制御手法]

図5及び図6を参照して、第1の実施の形態の場合におけるサーボ制御手法について説明する。
図5は、記録時に対応したサーボ制御手法について説明するための図である。なお図5において、図5Aは記録時において多層光記録媒体1に照射されるべき各レーザ光について示し、図5Bはそれら各レーザ光の照射スポットの位置関係について示している。
なお、図5及び図6では、最上部の界面L1が記録(再生)の対象とする界面Lに選択された場合を例示している。
この図5に示す通り、第1の実施の形態の場合、記録時には記録用レーザ光、基準面サーボ用レーザ光と共に、サーボ・再生用レーザ光を照射するものとされる。
図5Bに示すように、記録用レーザ光の照射スポットはスポットS-rec、基準面サーボ用レーザ光の照射スポットはスポットS-rs、サーボ・再生用レーザ光の照射スポットはスポットS-spとする。
前述もしたように、各界面Lにはピットやグルーブなどによる位置案内子は形成されていない。このため、マークが未形成である記録時においては、界面Lからの反射光に基づくトラッキングサーボ制御を行うことはできない。
この点より、記録時におけるトラッキングサーボに関しては、基準面サーボ用レーザ光による基準面Refからの反射光を用いて行う。すなわち、反射膜5に集光(合焦)させた基準面サーボ用レーザ光の反射光から生成されるトラッキングエラー信号TE-svに基づき、2軸アクチュエータ20のトラッキングコイルが駆動されるようにする。
これにより、同じ対物レンズ19を介して照射される記録用レーザ光のスポット位置を、基準面サーボ用レーザ光のスポット位置と連動させて適切な位置(トラッキング方向における位置)に制御できる。
このとき、基準面Refを用いたトラッキングサーボ制御を実現するためには、基準面サーボ用レーザ光は基準面Refに対して合焦している必要がある。このため記録時においては、図4に示したフォーカスエラー信号FE-sv(つまり基準面サーボ用レーザ光の基準面Refからの反射光から生成したフォーカスエラー信号)に基づき、レンズ駆動部26を駆動することで、基準面サーボ用レーザ光を基準面Refに合焦させるためのフォーカスサーボ制御を実行する。
そして、記録時における記録用レーザ光側のフォーカスサーボに関しては、図3に示したウェッジプリズム31によりその光軸が傾けられて多層光記録媒体1に照射されるサーボ・再生用レーザ光を用いて行う。
記録用レーザ光に対して光軸が傾けられているので、当該サーボ・再生用レーザ光の反射光については記録用レーザ光の反射光とは独立して受光することができる。つまりこのことで、フォーカスエラー信号FE-spの生成にあたり記録用レーザ光の反射光の影響を排除できるようになる。
この結果、記録用レーザ光としてパルスレーザ光を用いる場合における記録時のフォーカスサーボ制御(フォーカスサーボの引き込みも含む)を、安定的に行うことが可能となる。
図6は、再生時におけるサーボ制御手法について説明するための図であり、具体的には再生時において多層光記録媒体1に照射されるべきレーザ光(図6A)とその照射スポット位置を表している。
図6に示すように、或る界面Lに記録されたマークについての再生を行う際には、サーボ・再生用レーザ光を用いる。
具体的には、マークの再生、及びフォーカスサーボ制御、及びトラッキングサーボ制御を、サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき行うものである。
確認のため述べておくと、再生時においては、再生対象とする界面Lに既に記録されているマーク列(記録トラック)を対象としてトラッキングサーボをかけることができる。
ところで、多層光記録媒体1に対して記録や再生を開始するとしたとき、少なくともマークが未記録である界面Lに対する記録を開始する際には、基準面Refのアドレス情報を基に、所定の記録開始位置にシークすることになる。
このような記録開始位置へのシーク時には、対物レンズ19についてのトラッキングサーボ制御は、基準面サーボ用レーザ光の基準面Refからの反射光に基づき行うことになる。またこの際には、フォーカスエラー信号FE-svに基づくレンズ駆動部26のフォーカスサーボ制御も行うことになる。
以上をまとめるに、第1の実施の形態の場合のサーボ制御は、以下のようにして行われる。

−記録時−
・記録用レーザ光について・・・フォーカスサーボ制御は、サーボ・再生用レーザ光の反射光から生成したフォーカスエラー信号FE-spに基づき2軸アクチュエータ20(フォーカスコイル)を駆動して行う(トラッキングサーボについては以下の基準面サーボ用レーザ光の反射光を用いた2軸アクチュエータ20の駆動が行われることで自動的に行われる)

・基準面サーボ用レーザ光について・・・フォーカスサーボ制御は基準面サーボ用レーザ光の反射光から生成したフォーカスエラー信号FE-svに基づきレンズ駆動部26(基準面サーボ光用フォーカス機構)を駆動して行い、トラッキングサーボ制御は基準面サーボ用レーザ光の反射光から生成したトラッキングエラー信号TE-svに基づき2軸アクチュエータ20(トラッキングコイル)を駆動して行う

−再生時−
・マーク再生側について・・・フォーカスサーボ、トラッキングサーボ共に、サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき2軸アクチュエータ20を駆動して行う。またマーク再生自体も当該サーボ・再生用レーザ光の反射光を用いて行う。

・基準面側について・・・記録マークの再生中は、基準面サーボ用レーザ光に基づくサーボ制御は不要である。

−シーク時−
基準面Refに記録されたアドレス情報の読み出しのため、基準面サーボ用レーザ光の反射光から生成したフォーカスエラー信号FE-sv、トラッキングエラー信号TE-svに基づきレンズ駆動部26、2軸アクチュエータ20(トラッキングコイル)をそれぞれ駆動する。
ここで、このような第1の実施の形態における記録時/再生時/シーク時に対応したサーボ制御切り替えの実現のためにコントローラ43が行う具体的な処理について説明しておく。
先ず、記録時には、コントローラ43は、基準面サーボ用サーボ回路42によるトラッキング駆動信号TD-svの生成を実行させた上で、スイッチSWにより当該トラッキング駆動信号TD-svを選択させる。また記録時には、基準面サーボ用サーボ回路42にフォーカス駆動信号FD-svの生成と当該フォーカス駆動信号FE-svに基づくレンズ駆動部26の駆動を実行させる。これにより、基準面サーボ用レーザ光についての上述した記録時のサーボ制御が実現される。
またこれと併せて、記録時には、サーボ・再生光用サーボ回路40にフォーカス駆動信号FD-spに基づく2軸アクチュエータ20(フォーカスコイル)の駆動を実行させることで、記録用レーザ光についてのフォーカスサーボ(つまり記録対象の界面Lに対するフォーカスサーボ)が行われるようにする。
一方、再生時には、サーボ・再生光用サーボ回路40によるトラッキング駆動信号TD-spの生成を実行させた上で、スイッチSWによりトラッキング駆動信号TD-spを選択させることで、サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づく対物レンズ19のトラッキングサーボ制御(つまり記録マーク列を対象としたトラッキングサーボ制御)が実行されるようにする。また再生時には、サーボ・再生光用サーボ回路40にフォーカス駆動信号FD-spに基づく2軸アクチュエータ20(フォーカスコイル)を駆動させることで、再生対象とする界面Lにサーボ・再生用レーザ光を合焦させる。
また、シーク時に対応しては、基準面サーボ用サーボ回路42及びスイッチSWに対する制御として、上述した記録時の制御と同様の制御を行う。すなわち、基準面サーボ用サーボ回路42によるトラッキング駆動信号TD-svの生成を実行させた上でスイッチSWにより当該トラッキング駆動信号TD-svを選択させ、また、基準面サーボ用サーボ回路42にフォーカス駆動信号FD-svに基づくレンズ駆動部26の駆動を実行させる。これにより、基準面サーボ用レーザ光による基準面Refのアドレス情報の読み出しが可能となる。
[1-5.まとめ]

上記のように本実施の形態では、記録用レーザ光としてパルスレーザ光を用いる場合において、当該記録用レーザ光についてのフォーカスサーボ制御を、光軸を傾けて照射したサーボ・再生用レーザ光(CWレーザ光)の反射光に基づき行うようにしている。
記録用レーザ光に対しサーボ・再生用レーザ光の光軸が傾けられているので、当該サーボ・再生用レーザ光の反射光の受光にあたっては、光軸を傾けた分だけ記録用レーザ光の反射光の影響を低減できる。これにより、フォーカスサーボ制御にあたりパルスレーザ光が与える影響を効果的に抑制でき、結果、記録用レーザ光にパルスレーザ光を用いる場合のフォーカスサーボ制御をより安定的に行うことができる。
また、本実施の形態では、このように記録時のフォーカスサーボ制御のために照射するサーボ・再生用レーザ光を、マークの再生や再生時のトラッキングサーボ制御を行うためのレーザ光としても兼用するものとしている。
このことで、例えばマークの再生やトラッキングサーボのために別途の光源を用いるとした場合(換言すれば光軸を傾けたCWレーザ光をフォーカスサーボ制御のみに用いるとした場合)よりも光学系の構成を簡素化でき、光学ピックアップOP1の小型化、及び構成部品の削減による低コスト化を図ることができる。
なお、サーボ・再生用レーザ光の光軸の傾斜量については、これを大とすればその分パルスレーザ光の反射光の影響をより低減することができるが、一方で収差(特にコマ収差等)の発生量が増大する傾向となる。
サーボ・再生用レーザ光の光軸傾斜量については、対物レンズ19の収差補正能力等にもよるが、これらのパルスレーザ光の反射光による影響と収差量とのバランスを考慮して最適とされる値に設定すべきものとなる。
<2.第2の実施の形態>

続いて、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、再生時においてマーク再生とフォーカス・トラッキングの各サーボ制御を行うためのレーザ光を別途に照射するものである。すなわち、光軸を傾けたCWレーザ光を用いた場合の収差による影響を考慮し、再生時におけるサーボやマーク再生を別途のCWレーザ光を照射・受光して行うようにするものである。
図7は、第2の実施の形態の記録装置50が備える主に光学系の構成例を示している。具体的には、記録装置50が備える光学ピックアップOP2の内部構成例を主に示している。
また、図8は第2の実施の形態の記録装置50の全体的な内部構成例を示している。
なお、以降の説明において、既に説明済みとなった部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
先ず図7において、第2の実施の形態の光学ピックアップOP2は、図3に示した光学ピックアップOP1との比較で、再生時サーボ・再生光用レーザ51、コリメーションレンズ51、偏光ビームスプリッタ53、1/2波長板54、ビームスプリッタ55、偏光ビームスプリッタ56、集光レンズ57、シリンドリカルレンズ58、及び再生時サーボ・再生光用受光部59が追加されたものとなる。
ここで、第2の実施の形態の場合、第1の実施の形態でサーボ・再生用レーザ光29として用いられていたレーザ光源は、記録用レーザ光についてのフォーカスサーボ制御のみに用いられることになる。
同様に、第1の実施の形態にてサーボ・再生光用受光部34として用いられていた受光部は、記録用レーザ光についてのフォーカスサーボ制御時のみに用いられるものである。
これらの点より第2の実施の形態では、サーボ・再生用レーザ29、サーボ・再生光用受光部34を、それぞれFサーボ光用レーザ29、Fサーボ光用受光部34と表記する。なお、「F」はフォーカスの略である。
またこれに対応させて、第2の実施の形態では、Fサーボ光用レーザ29の駆動信号(図8に示す発光駆動部35により与えられる)は駆動信号D-F、Fサーボ光用受光部34による受光信号はDT-Fと表記する。
図7において、再生時サーボ・再生用レーザ51は、Fサーボ光用レーザ光29と同等の波長(つまりはパルスレーザ光と同等の波長:この場合は405nm程度)によるCWレーザ光を発光する。
ここで、再生時サーボ・再生光用レーザ51が発光するレーザ光については再生時サーボ・再生用レーザ光とする。
再生時サーボ・再生用レーザ51は、後述する駆動信号D-tpに基づき発光駆動される。
再生時サーボ・再生光用レーザ51により発光された再生時サーボ・再生用レーザ光は、コリメーションレンズ52によりコリメートされ、偏光ビームスプリッタ53に入射する。
この場合、偏光ビームスプリッタ53はP偏光成分を透過、S偏光成分を反射するように構成される。
従って、偏光ビームスプリッタ53に入射した再生時サーボ・再生用レーザ光は、そのS偏光成分が当該偏光ビームスプリッタ53にて反射され、その光軸が、パルスレーザ部11からの記録用レーザ光の光軸に対して一致するように折り曲げられて出力される。
ここで、記録時において偏光ビームスプリッタ53を透過した記録用レーザ光、及び再生時において偏光ビームスプリッタ53にて反射された再生時サーボ・再生用レーザ光は、1/2波長板54を介した後、それぞれその一部がビームスプリッタ12で反射されて偏光ビームスプリッタ13に導かれる。
このとき、記録用レーザ光及び再生時サーボ・再生用レーザ光は、1/2波長板54により偏光方向が回転される(それぞれP偏光、S偏光から所定量偏光方向が回転されている)。このため偏光ビームスプリッタ13は、これら記録用レーザ光、再生時サーボ・再生用レーザ光の一部を透過(P偏光成分を透過)することになる。
偏光ビームスプリッタ13を透過した後の再生時サーボ・再生用レーザ光は、エキスパンダ14→ダイクロイックプリズム17→1/4波長板18→対物レンズ19を介して、多層光記録媒体1に照射される。
また、多層光記録媒体1からの再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光は、対物レンズ19→1/4波長板18→ダイクロイックプリズム17→エキスパンダ14を介して、偏光ビームスプリッタ13に入射し、当該偏光ビームスプリッタ13にて反射される。
偏光ビームスプリッタ13にて反射された再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光は、ビームスプリッタ55にてその一部が反射されて偏光ビームスプリッタ56に導かれる。
偏光ビームスプリッタ56は、P偏光成分を透過、S偏光成分を反射するように構成されており、従って上記のように偏光ビームスプリッタ13を反射した後にビームスプリッタ55で反射された再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光(S偏光)は、当該偏光ビームスプリッタ56にて反射される。
偏光ビームスプリッタ56で反射された再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光は、集光レンズ57により収束光に変換された後、シリンドリカルレンズ58を介して再生時サーボ・再生光用受光部59の受光面上に集光する。
ここで、再生時サーボ・再生光用受光部59が再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光を受光して得られた受光信号については、図のように受光信号DT-Pと表記する。
なお、後述もするように第2の実施の形態の場合、記録時には再生時サーボ・再生光用レーザ51は消灯状態とされて再生時サーボ・再生光用受光部59は使用されず、また再生時にはFサーボ光用レーザ29は消灯状態とされFサーボ光用受光部34は使用されないことになる。
従って、記録時において、Fサーボ光用受光部34に再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光が受光されてしまうことはなく、逆に再生時においても、再生時サーボ・再生光用受光部59にFサーボ用レーザ光の反射光が受光されてしまうといったことはない。すなわち、これらのクロストークを考慮する必要性はない。
なお、そもそもFサーボ用レーザ光についての光学系は所定角度だけ傾けられた光軸に対応するように構成されているので、この面でも上記のようなクロストークの考慮の必要性は低いものである。
続いて、図8により、記録装置50の全体的な内部構成について説明する。なお、図8では光学ピックアップOP2の内部構成としてパルスレーザ部11、2軸アクチュエータ20、レンズ駆動部26、Fサーボ光用レーザ29、及び再生時サーボ・再生光用レーザ51のみを抽出して示している。
先の図4と対比すると、光学ピックアップOPを除く部分の構成に関し、記録装置50は、記録装置10との比較で発光駆動部60、信号生成回路61、Fサーボ回路62、及びスイッチSW2が追加されたものとなる。
ここで、図中の再生時サーボ・再生光用マトリクス回路38は、その構成自体は第1の実施の形態の場合のサーボ・再生光用マトリクス回路38と同様となる。ここではその用途に対応させて、再生時サーボ・再生光用マトリクス回路38と表記している。
同様に、図中の再生時・再生光用サーボ回路40としても、その構成自体は第1の実施の形態の場合のサーボ・再生用サーボ回路40と同様となるが、この場合の用途に対応させて再生時・再生光用サーボ回路40と表記している。
また、図中のスイッチSW1についても、第1の実施の形態の場合のスイッチSWと同様の機能を有するものとなるが、ここではスイッチSW2が新たに設けられることから、その符号を「SW1」と改めている。
図8において、発光駆動部60は、コントローラ43からの指示に基づき、駆動信号D-Pにより光学ピックアップOP2内の再生時サーボ・再生光用レーザ51を発光駆動する。
また、再生時サーボ・再生光用マトリクス回路38は、図7に示した再生時サーボ・再生光用受光部59により得られた受光信号DT-Pに基づき、再生信号RF、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEをそれぞれ生成する。
ここで、再生時サーボ・再生光用マトリクス回路38が受光信号DT-Pに基づき生成するトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEについては、それぞれトラッキングエラー信号TE-P、フォーカスエラー信号FE-Pと表記する。
再生時サーボ・再生光用サーボ回路40は、トラッキングエラー信号TE-P、フォーカスエラー信号FE-Pに基づき、それぞれトラッキングサーボ、フォーカスサーボを行うためのトラッキング駆動信号TD-P、フォーカス駆動信号FD-Pを生成する。
トラッキング駆動信号TD-Pは、スイッチSW1に供給される。
また、フォーカス駆動信号FD-PはスイッチSW2に対して供給される。
また、信号生成回路61は、図7に示したFサーボ光用受光部34により得られた受光信号DT-Fに基づくフォーカスエラー信号FEを生成する。このフォーカスエラー信号FEについてはフォーカスエラー信号FE-Fとする。
Fサーボ回路62は、フォーカスエラー信号FE-Fに基づくフォーカスサーボ信号を生成し、当該フォーカスサーボ信号に基づき、2軸アクチュエータ20のフォーカスコイルを駆動するためのフォーカス駆動信号FDを生成する。このフォーカス駆動信号FDについてはフォーカス駆動信号FD-Fと表記する。
図示するようにフォーカス駆動信号FD-FはスイッチSW2に対して供給される。
また、Fサーボ回路62は、コントローラ43からの指示に基づき、所定の界面Lを対象としたFサーボ用レーザ光についてのフォーカスサーボの引き込み処理(つまりは記録用レーザ光についてのフォーカスサーボ引き込み処理)や、Fサーボ用レーザ光についてのフォーカスジャンプ動作を実行させる。
ここで、スイッチSW1は、コントローラ43からの指示に基づき、再生時サーボ・再生光用サーボ回路40からのトラッキング駆動信号TD-Pと基準面サーボ光用サーボ回路42からのトラッキング駆動信号TD-svのうち何れか一方を2軸アクチュエータ20(トラッキングコイル)に出力する。
またスイッチSW2は、コントローラ43からの指示に基づき、再生時サーボ・再生光用サーボ回路40からのフォーカス駆動信号FD-PとFサーボ回路62からのフォーカス駆動信号FD-Fのうち何れか一方を2軸アクチュエータ20(フォーカスコイル)に出力する。
上記構成による記録装置50において、記録時には、第1の実施の形態の場合と同様に、記録用レーザ光についてのトラッキングサーボ制御は、基準面サーボ用レーザ光の基準面Refからの反射光に基づき2軸アクチュエータ20を駆動することで行い、記録用レーザ光のフォーカスサーボ制御については、光軸を傾けたレーザ光(この場合はFサーボ用レーザ光)の反射光に基づき2軸アクチュエータ20を駆動することで行う。
また、この場合も記録時には、上記基準面Refを利用したトラッキングサーボ制御の実現のため、基準面サーボ用レーザ光の反射光に基づきレンズ駆動部26を駆動して当該基準面サーボ用レーザ光を基準面Refに合焦させるためのフォーカスサーボ制御を行う。
また第2の実施の形態の場合、再生時においては、図9に示すように再生時サーボ・再生用レーザ光のみを照射する。つまりこの場合の再生時には、再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき、マーク再生、対物レンズ19についてのトラッキング・フォーカスの各サーボ制御を実行するものである。
なお図9Bでは再生時サーボ・再生用レーザ光の照射スポットをスポットS-Pと示している。
確認のため整理しておくと、第2の実施の形態の場合のサーボ制御手法は、以下のようになる。

−記録時−
・記録用レーザ光について・・・フォーカスサーボ制御は、Fサーボ用レーザ光の反射光から生成したフォーカスエラー信号FE-Fに基づき2軸アクチュエータ20(フォーカスコイル)を駆動して行う(この場合もトラッキングサーボについては基準面サーボ用レーザ光の反射光を用いた2軸アクチュエータ20の駆動が行われることで自動的に行われる)

・基準面サーボ用レーザ光について・・・フォーカスサーボ制御は基準面サーボ用レーザ光の反射光から生成したフォーカスエラー信号FE-svに基づきレンズ駆動部26(基準面サーボ光用フォーカス機構)を駆動して行い、トラッキングサーボ制御は基準面サーボ用レーザ光の反射光から生成したトラッキングエラー信号TE-svに基づき2軸アクチュエータ20(トラッキングコイル)を駆動して行う

−再生時−
・マーク再生側について・・・フォーカスサーボ、トラッキングサーボ共に、再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき2軸アクチュエータ20を駆動して行う。またマーク再生自体も再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき行う。

・基準面側について・・・記録マークの再生中は、基準面サーボ用レーザ光に基づくサーボ制御は不要である。

−シーク時−
基準面Refに記録されたアドレス情報の読み出しのため、基準面サーボ用レーザ光の反射光から生成したフォーカスエラー信号FE-sv、トラッキングエラー信号TE-svに基づきレンズ駆動部26、2軸アクチュエータ20(トラッキングコイル)をそれぞれ駆動する。

なお、これらを参照して分かるように、第2の実施の形態の場合、光軸を傾けたFサーボ用レーザ光は記録時にのみ照射するものであり、従って再生時にはFサーボ光用レーザ29は消灯すべきものとなる。
また、再生時サーボ・再生用レーザ光は再生時にのみ照射されるものであり、記録時において、再生時サーボ・再生光用レーザ51は消灯すべきものとなる。
上記のような第2の実施の形態としての記録時、再生時、シーク時のサーボ制御手法を実現するため、この場合のコントローラ43は以下のような処理を行う。
具体的に、記録時には、基準面Refサーボの実現のため、基準面サーボ用サーボ回路42によるトラッキング駆動信号TD-svの生成を実行させた上で、スイッチSW1により当該トラッキング駆動信号TD-svを選択させると共に、基準面サーボ用サーボ回路42にフォーカス駆動信号FD-svに基づくレンズ駆動部26の駆動を実行させる。
またこれと共に記録時には、Fサーボ回路62にフォーカス駆動信号FD-Fの生成を実行させ且つスイッチSW2に当該フォーカス駆動信号FD-Fを選択させることで、光軸を傾けて照射されるFサーボ用レーザ光の反射光に基づく対物レンズ19のフォーカスサーボ制御を実行させる。
一方、再生時には、再生時サーボ・再生光用サーボ回路40によるトラッキング駆動信号TD-Pの生成を実行させた上で、スイッチSW1によりトラッキング駆動信号TD-Pを選択させることで、再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づく対物レンズ19のトラッキングサーボ制御(つまり記録マーク列を対象としたトラッキングサーボ制御)が実行されるようにする。また再生時には、再生時サーボ・再生光用サーボ回路40によるフォーカス駆動信号FD-Pの生成を実行させ且つスイッチSW2に当該フォーカス駆動信号FD-Pを選択させることで、再生時サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づく対物レンズ19のフォーカスサーボ制御を実行させる。
また、シーク時に対応しては、基準面サーボ用サーボ回路42及びスイッチSW1に対する制御として、記録時の制御と同様の制御を行う。すなわち、基準面サーボ用サーボ回路42によるトラッキング駆動信号TD-svの生成を実行させた上でスイッチSW1により当該トラッキング駆動信号TD-svを選択させ、また、基準面サーボ用サーボ回路42にフォーカス駆動信号FE-svに基づくレンズ駆動部26の駆動を実行させる。これにより、基準面サーボ用レーザ光による基準面Refのアドレス情報の読み出しが可能となる。
<3.第3の実施の形態>

第3の実施の形態は、第1の実施の形態におけるサーボ・再生用レーザ光を、ATS(Adjacent Track Servo:隣接トラックサーボ)光として用いることで、記録用レーザ光についてのトラッキングサーボ制御をATSにより実現しようとするものである。
なお第3の実施の形態において、記録装置の構成は第1の実施の形態の場合と同様となるため改めての図示による説明は省略する。
先ずは図10によりATSについて説明しておく。
図示するようにATSでは、記録用レーザ光の照射スポット(記録用スポットS_recとする)と共に、隣接トラックサーボ用のスポット(隣接トラックサーボ用スポットS_atsとする)を形成する。これら記録用スポットS_recと隣接トラックサーボ用スポットS_atsは、それぞれその元となる光線を共通の対物レンズを介して照射することで形成される。このとき、各スポットS間のトラッキング方向における間隔Dstは、1トラック分とする。
ATSでは、記録用スポットS_recを先行スポットとし、隣接トラックサーボ用スポットS_atsを後行スポットとして、記録用スポットS_recによって形成したマーク列を対象として、隣接トラックサーボ用スポットS_atsによりトラッキングサーボをかける。つまりは、記録用スポットS_recが形成した1本前の既記録トラックに、隣接トラックサーボ用スポットS_atsが追従するように対物レンズ19のトラッキングサーボ制御を行うというものである。
このようなATSによれば、トラックピッチは各スポットSの間隔Dstで一定とできる。
ここで、第1の実施の形態のように記録時の対物レンズ19のトラッキングサーボ制御を基準面サーボ用レーザ光の反射光に基づき行うと、ディスク偏芯に伴う対物レンズ19のレンズシフトやチルトの影響により、記録用レーザ光のスポット位置(トラッキング方向における位置)を、厳密に基準面Refのトラック位置に合わせることができない。すなわち、偏芯やチルトに起因して、基準面サーボ用レーザ光と記録用レーザ光とにトラッキング方向におけるスポット位置ずれが生じるものである。その要因は、基準面サーボ用レーザ光は基準面Refに合焦させ、記録用レーザ光は基準面Refとは異なる深さ位置に合焦させるために、これら基準面サーボ用レーザ光と記録用レーザ光とを対物レンズ19に対して異なるコリメーション状態(収束/平行/発散の度合い)で入射させるようにしていることにある。
このようなスポット位置ずれに起因しては、例えばディスクの付け替えが行われて前回記録時との間で偏芯の発生態様に変化が生じた場合等に、前回記録部分とディスク付け替え後の追記部分とでトラックの重なりや交差が生じてしまう虞がある。すなわち、このようなトラックの重なりや交差の発生によって再生が不能となるという問題が生じる虞がある。
基準面Refにおけるトラックピッチが比較的広く設定されている、或いはチルト補正を適切に実行している等の対策が採られていれば、このようなトラックの重なりや交差の問題については考慮する必要性はないが、例えば記録密度向上のため、トラックピッチを詰めるとしたときは、上記のようなスポット位置ずれが問題となることがある。
上記のATSによれば、記録用レーザ光により記録したトラックのピッチは、各スポットSの間隔Dstで一定とすることができる。つまりこれにより、トラックピッチを狭めた場合にも、偏芯等の影響でトラックが重なってしまうといった問題は生じないようにできる。
図11は、第3の実施の形態における記録時(ATS時)に照射すべき各レーザ光について示している。なお図11において、図中の「Ln」は記録対象とされた界面Lを意味している。
図示するように第3の実施の形態の場合、記録時には、記録用レーザ光と、サーボ・再生用レーザ光とを照射する。前述のように、サーボ・再生用レーザ光は、ATS光として照射するものであり、その照射スポットS-sp(つまりS-ats)の、記録用レーザ光の照射スポットS-recに対するトラッキング方向の間隔が、前述の間隔Dstとなるように照射することになる。すなわち、ウェッジプリズム31により、スポットS-recとスポットS-spとのトラッキング方向における間隔が1トラック分となるように、サーボ・再生用レーザ光の光軸を傾けるようにする。
このとき、ウェッジプリズム31によりサーボ・再生用レーザ光の光軸を傾ける方向は、スポットS-spがスポットS-recに対して後行スポットとなるように設定する。
第3の実施の形態では、このように光軸の傾きが調整されたサーボ・再生用レーザ光の反射光に基づいて、記録時における対物レンズ19のトラッキングサーボ制御を行う。すなわち、第1の実施の形態において記録時の対物レンズ19のトラッキングサーボ制御を基準面サーボ用レーザ光の反射光に基づき行うようにしていたところを、本実施の形態では、サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき行うように変更するものである。
確認のため、第3の実施の形態の場合における記録時、再生時、シーク時の各サーボ制御手法を示しておく。

−記録時−
・記録用レーザ光について・・・フォーカスサーボ制御、及びトラッキングサーボ制御共に、サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき2軸アクチュエータ20を駆動することで行う(つまりトラッキングサーボ制御についてはATSとなる)。

・基準面サーボ用レーザ光について・・・ATSが行われることで、基準面サーボ用レーザ光の反射光に基づくトラッキングサーボ制御は不要である。またこのため、基準面サーボ用レーザ光の反射光に基づくフォーカスサーボ制御(レンズ駆動部26の制御)も不要となる。

−再生時−
・マーク再生側について・・・フォーカスサーボ、トラッキングサーボ共に、サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき2軸アクチュエータ20を駆動して行う。またマーク再生自体も当該サーボ・再生用レーザ光の反射光を用いて行う。

・基準面側について・・・記録マークの再生中は、基準面サーボ用レーザ光に基づくサーボ制御は不要である。

−シーク時−
基準面Refに記録されたアドレス情報の読み出しのため、基準面サーボ用レーザ光の反射光から生成したフォーカスエラー信号FE-sv、トラッキングエラー信号TE-svに基づきレンズ駆動部26、2軸アクチュエータ20(トラッキングコイル)をそれぞれ駆動する。
また、このような第3の実施の形態としての記録時/再生時/シーク時のサーボ制御の実現のためこの場合のコントローラ43が行う具体的な処理は以下のようになる。
すなわち、記録時には、サーボ・再生光用サーボ回路40にフォーカス駆動信号FD-spの生成と当該フォーカス駆動信号FD-spに基づく2軸アクチュエータ20(フォーカスコイル)の駆動を実行させることで、記録用レーザ光についてのフォーカスサーボが、サーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき行われるようにする。
また記録時には、サーボ・再生光用サーボ回路40によるトラッキング駆動信号TD-spの生成を実行させ且つスイッチSWにより当該トラッキング駆動信号TD-spを選択させることで、記録用レーザ光についてのトラッキングサーボもサーボ・再生用レーザ光の反射光に基づき行われるようにする(ATS)。
なお、第3の実施の形態においても、再生時、シーク時に対応してコントローラ43がサーボ切り替えのために実行すべき処理は第1の実施の形態の場合と同様となるので、改めての説明は省略する。
<4.変形例>

以上、本技術に係る各実施の形態について説明したが、本技術はこれまでで説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えばこれまでの説明では特に言及しなかったが、記録用レーザとして用いるパルスレーザ部11は、CWレーザとしてのサーボ・再生光用レーザ29(再生時サーボ・再生光用レーザ51)と比較して、波長のバラツキの管理が困難となる。
記録用レーザ光とそのフォーカスサーボ制御に用いるCWレーザ光との間に波長の差が生じると、それらの焦点位置に差が生じることに起因して、記録用レーザ光を適正に対象界面Lに合焦させることができない虞がある。
そこで、これを解消するとしたときは、サーボ・再生用レーザ光(再生時サーボ・再生用レーザ光)の反射光に基づき行われる記録時のフォーカスサーボ制御のサーボループに対して、記録用レーザ光との間の波長差に応じたフォーカスバイアスを与えるように構成する。
図12は、このようなフォーカスバイアスを与える、変形例として記録装置の構成について説明するための図である。
なお図12では記録装置の構成のうちフォーカスバイアス付与に係る構成のみを主に示しており他の構成については省略している。また図12では、第1又は第3の実施の形態の記録装置についてフォーカスバイアス付与を行うとした場合の構成例を示しているが、もちろん第2の実施の形態においても同様にフォーカスバイアスを与える構成とすることは可能である。
図示するように、当該変形例としての記録装置においては、サーボ・再生光用マトリクス回路38からサーボ・再生光用サーボ回路40に対するフォーカスエラー信号FE-spの供給ライン上に、加算部65が挿入される。そしてこの加算部65に対して、コントローラ43より、記録用レーザ光とサーボ・再生用レーザ光の波長差に応じたフォーカスバイアス(図中FB)が与えられる。具体的には、記録用レーザ光の焦点位置とサーボ・再生用レーザ光の焦点位置の誤差を解消するためのフォーカスバイアスである。
なお、このようなフォーカスバイアスFBについては、予め複数のフォーカスバイアス値の設定下でそれぞれ試し書きを行った結果等から、例えば記録用レーザ光の焦点位置とサーボ・再生用レーザ光の焦点位置の誤差を最小とできる値を求めておき、これを付与するものとすればよい。
また、これまでの説明では、光軸を傾けるための手段としてウェッジプリズム31を用いる場合を例示したが、これ以外にも、例えば液晶素子や、CWレーザの設置角度を傾けることによっても光軸の傾きを実現できる。
なお、液晶素子を用いる場合は、光軸に直交する面内において透過光に光路長差を与えるように液晶素子を駆動することで、光軸の傾きを実現することができる。
また、これまでの説明では、基準面Refは多層記録領域の下層側に対して設けるものとしたが、逆に上面側に設けることもできる。
ここで、上面側に設けた場合は、基準面Refを形成するための反射膜としては、基準面サーボ用レーザ光と同波長帯の光は反射しそれ以外の波長の光(記録用レーザ光やサーボ・再生用レーザ光等)は透過する波長選択性を有する反射膜を設けることになる。
なお、実施の形態で例示したように基準面Refを多層記録領域の下層側に対して設ける場合にも、反射膜5としては同様の波長選択性を有する反射膜を設けることが望ましい。具体的に、このような波長選択性を有する反射膜とすれば、再生時において対象界面Lに焦点を結んだ後のサーボ・再生用レーザ光(Fサーボ用レーザ光、再生時サーボ・再生用レーザ光も同様)が反射膜5を透過するようにできるため、これにより、迷光等に起因する再生性能の低下の抑制を図ることができる。
また、これまでの説明では、基準面Refに形成する位置案内子として、グルーブやピット等の案内溝を形成する場合を例示したが、位置案内子としては、例えば相変化膜などにマークを記録して形成したものであってもよい。
またこれまでの説明では、本技術が多層記録が可能とされた光記録媒体に記録を行う場合に適用される場合を例示したが、本技術は、例えば単層記録を行う光記録媒体について記録を行う場合にも好適に適用できる。すなわち本技術は、パルスレーザ光を記録用レーザ光として用いて記録が行われる光記録媒体の記録について広く好適に適用できるものである。
また、これまでの説明では、本発明の光記録媒体がディスク状の記録媒体とされる場合を例示したが、例えば矩形状など他の形状とすることもできる。
その他、本技術については、以下の(1)〜(7)に示すような構成とすることができる。
(1)
記録用のパルスレーザ光を発光する記録用光源と、
第1のCW(Continuous Wave)レーザ光を発光する第1の光源と、
上記パルスレーザ光の光軸に対し上記第1のCWレーザ光の光軸を傾けた状態で、これらパルスレーザ光と第1のCWレーザ光とを対物レンズを介して光記録媒体に照射する照射光学系と、
上記光記録媒体に形成された反射面にて反射され上記対物レンズを介して入力される上記第1のCWレーザ光の戻り光を第1の受光部に導くように構成された受光光学系と、
上記第1の受光部により得られた第1の受光信号に基づき、上記対物レンズについてのフォーカスサーボ制御を行うフォーカスサーボ制御部と
を備える記録装置。
(2)
上記第1のフォーカスサーボ制御部により形成されるフォーカスサーボループに対して、上記パルスレーザ光と上記第1のCWレーザ光との波長差に応じたフォーカスバイアスを与えるフォーカスバイアス付与部を備える
上記(1)に記載の記録装置。
(3)
上記光記録媒体は、
位置案内子が形成された反射面としての基準面と、当該基準面とは異なる深さ位置に形成された複数の反射面とを有し、これら基準面以外の各反射面の近傍にマーク記録が行われる多層状の光記録媒体とされ、
上記パルスレーザ光及び上記第1のCWレーザ光とは波長の異なる基準面サーボ用レーザ光を発光する基準面サーボ用光源と、
上記基準面サーボ用レーザ光を上記対物レンズに導くと共に、上記基準面にて反射され上記対物レンズに入力される上記基準面サーボ用レーザ光の戻り光を基準面サーボ用受光部に導く基準面サーボ用光学系と、
記録時において、上記基準面サーボ用受光部の受光信号に基づき上記対物レンズについてのトラッキングサーボ制御を行う基準面トラッキングサーボ制御部とを備える
上記(1)又は(2)に記載の記録装置。
(4)
上記第1の受光信号に基づき上記光記録媒体に記録された信号についての再生を行う第1の再生部と、
上記第1の再生部による再生時において、上記第1の受光信号に基づき上記対物レンズについてのトラッキングサーボ制御を行う第1のトラッキングサーボ制御部とを備える
上記(1)〜(3)に記載の記録装置。
(5)
第2のCWレーザ光を発光する第2の光源と、
上記第2のCWレーザ光を、その光軸を上記パルスレーザ光の光軸に一致させた状態で上記対物レンズに導くと共に、上記反射面にて反射され上記対物レンズを介して入力される上記第2のCWレーザ光の戻り光を第2の受光部に導くように構成された第2CWレーザ用光学系と、
上記第2の受光部により得られた第2の受光信号に基づき上記光記録媒体に記録された信号についての再生を行う第2の再生部と、
上記第2の再生部による再生時において、上記第2の受光信号に基づき上記対物レンズについてのトラッキングサーボ制御を行う第2のトラッキングサーボ制御部とを備える
上記(1)〜(3)に記載の記録装置。
(6)
上記パルスレーザ光の照射スポットと上記CWレーザ光の照射スポットとのトラッキング方向における間隔が1トラック分となるように上記第1のCWレーザ光の光軸ずれ量が設定されており、
上記第1の受光信号に基づき、上記パルスレーザ光による既記録マーク列に対して上記第1のCWレーザ光の照射スポットを追従させるように上記対物レンズについてのトラッキングサーボ制御を行う隣接トラックサーボ制御部を備える
上記(1)又は(2)に記載の記録装置。
(7)
ウェッジプリズム、又は液晶素子、又は上記第1の光源の設置角度の調整の何れかにより上記第1のCWレーザ光の光軸をずらすように構成されている
上記(1)〜(6)に記載の記録装置。
1 多層光記録媒体、2 カバー層、3 中間層、4 記録層、5 反射膜、6 基板、L1〜L6 界面、10,50 記録装置、11 パルスレーザ部、14 エキスパンダ、19 対物レンズ、20 2軸アクチュエータ、28 基準面サーボ光用受光部、29 サーボ・再生光用レーザ(Fサーボ光用レーザ)、34 サーボ・再生光用受光部(Fサーボ光用受光部)、38 サーボ・再生光用マトリクス回路(再生時サーボ・再生光用マトリクス回路)、40 サーボ・再生光用サーボ回路(再生時サーボ・再生光用サーボ回路)、51 再生時サーボ・再生光用レーザ、59 再生時サーボ・再生光用受光部、61 信号生成回路、62 Fサーボ回路、65 加算部

Claims (8)

  1. 記録用のパルスレーザ光を発光する記録用光源と、
    第1のCW(Continuous Wave)レーザ光を発光する第1の光源と、
    上記パルスレーザ光の光軸に対し上記第1のCWレーザ光の光軸を傾けた状態で、これらパルスレーザ光と第1のCWレーザ光とを対物レンズを介して光記録媒体に照射する照射光学系と、
    上記光記録媒体に形成された反射面にて反射され上記対物レンズを介して入力される上記第1のCWレーザ光の戻り光を第1の受光部に導くように構成された受光光学系と、
    上記第1の受光部により得られた第1の受光信号に基づき、上記対物レンズについてのフォーカスサーボ制御を行うフォーカスサーボ制御部と
    を備える記録装置。
  2. 上記第1のフォーカスサーボ制御部により形成されるフォーカスサーボループに対して、上記パルスレーザ光と上記第1のCWレーザ光との波長差に応じたフォーカスバイアスを与えるフォーカスバイアス付与部を備える
    請求項1に記載の記録装置。
  3. 上記光記録媒体は、
    位置案内子が形成された反射面としての基準面と、当該基準面とは異なる深さ位置に形成された複数の反射面とを有し、これら基準面以外の各反射面の近傍にマーク記録が行われる多層状の光記録媒体とされ、
    上記パルスレーザ光及び上記第1のCWレーザ光とは波長の異なる基準面サーボ用レーザ光を発光する基準面サーボ用光源と、
    上記基準面サーボ用レーザ光を上記対物レンズに導くと共に、上記基準面にて反射され上記対物レンズに入力される上記基準面サーボ用レーザ光の戻り光を基準面サーボ用受光部に導く基準面サーボ用光学系と、
    記録時において、上記基準面サーボ用受光部の受光信号に基づき上記対物レンズについてのトラッキングサーボ制御を行う基準面トラッキングサーボ制御部とを備える
    請求項1に記載の記録装置。
  4. 上記第1の受光信号に基づき上記光記録媒体に記録された信号についての再生を行う第1の再生部と、
    上記第1の再生部による再生時において、上記第1の受光信号に基づき上記対物レンズについてのトラッキングサーボ制御を行う第1のトラッキングサーボ制御部とを備える
    請求項1に記載の記録装置。
  5. 第2のCWレーザ光を発光する第2の光源と、
    上記第2のCWレーザ光を、その光軸を上記パルスレーザ光の光軸に一致させた状態で上記対物レンズに導くと共に、上記反射面にて反射され上記対物レンズを介して入力される上記第2のCWレーザ光の戻り光を第2の受光部に導くように構成された第2CWレーザ用光学系と、
    上記第2の受光部により得られた第2の受光信号に基づき上記光記録媒体に記録された信号についての再生を行う第2の再生部と、
    上記第2の再生部による再生時において、上記第2の受光信号に基づき上記対物レンズについてのトラッキングサーボ制御を行う第2のトラッキングサーボ制御部とを備える
    請求項1に記載の記録装置。
  6. 上記パルスレーザ光の照射スポットと上記CWレーザ光の照射スポットとのトラッキング方向における間隔が1トラック分となるように上記第1のCWレーザ光の光軸ずれ量が設定されており、
    上記第1の受光信号に基づき、上記パルスレーザ光による既記録マーク列に対して上記第1のCWレーザ光の照射スポットを追従させるように上記対物レンズについてのトラッキングサーボ制御を行う隣接トラックサーボ制御部を備える
    請求項1に記載の記録装置。
  7. ウェッジプリズム、又は液晶素子、又は上記第1の光源の設置角度の調整の何れかにより上記第1のCWレーザ光の光軸をずらすように構成されている
    請求項1に記載の記録装置。
  8. パルスレーザ光により光記録媒体に対する記録を行う記録装置におけるサーボ制御方法であって、
    上記パルスレーザ光と、上記パルスレーザ光の光軸に対しその光軸が傾けられた第1のCW(Continuous Wave)レーザ光とを対物レンズを介して上記光記録媒体に照射すると共に、上記光記録媒体に形成された反射面にて反射され上記対物レンズを介して入力される上記第1のCWレーザ光の戻り光を受光して得られた第1の受光信号に基づき、上記対物レンズについてのフォーカスサーボ制御を行う
    サーボ制御方法。
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