JPWO2006120967A1 - ポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法 - Google Patents

ポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006120967A1
JPWO2006120967A1 JP2007528252A JP2007528252A JPWO2006120967A1 JP WO2006120967 A1 JPWO2006120967 A1 JP WO2006120967A1 JP 2007528252 A JP2007528252 A JP 2007528252A JP 2007528252 A JP2007528252 A JP 2007528252A JP WO2006120967 A1 JPWO2006120967 A1 JP WO2006120967A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aggregate
dispersion
ptfe
producing
polytetrafluoroethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007528252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5085324B2 (ja
Inventor
和野 隆司
隆司 和野
百合 堀江
百合 堀江
田中 厚
厚 田中
修 田部井
修 田部井
陽三 長井
陽三 長井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2007528252A priority Critical patent/JP5085324B2/ja
Publication of JPWO2006120967A1 publication Critical patent/JPWO2006120967A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5085324B2 publication Critical patent/JP5085324B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/12Powdering or granulating
    • C08J3/16Powdering or granulating by coagulating dispersions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/02Direct processing of dispersions, e.g. latex, to articles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/18Manufacture of films or sheets
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L27/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L27/02Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L27/12Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2327/00Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers
    • C08J2327/02Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08J2327/12Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
    • C08J2327/18Homopolymers or copolymers of tetrafluoroethylene

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

従来のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)成形体の製造方法よりも生産性に優れ、得られる成形体の形状の自由度が高いPTFE成形体の製造方法と、PTFE成形体を製造する際に中間生成物として得られるPTFE粒子凝集物の製造方法とを提供する。PTFE粒子と、界面活性剤と、分散媒である水とを含むPTFE粒子の分散液に、PTFE粒子が互いに接近または接触する力を加えることにより、水および界面活性剤を内包するPTFE粒子の凝集物を得る製造方法とする。このような製造方法は、例えば、図1に示すチャンバー(1)により、実施できる。

Description

本発明は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子の分散液を出発物質とする、PTFE粒子凝集物の製造方法、および、PTFE成形体の製造方法に関する。
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、高い耐薬品性、低い誘電率などの特性を有し、融点が高く耐熱性に優れることから、化学的および電気的分野を中心に、幅広い用途に用いられている。また、摩擦係数や表面張力が小さい特性を利用して、無潤滑摺動部に用いる部材など、機械的用途にも広く用いられている。
一方、PTFEは、特殊な溶媒を除き、ほとんどの溶媒に溶解せず、その溶融粘度も、380℃において1010〜1011Pa・s(1011〜1012P)程度と高い。このため、PTFE成形体の製造に、一般的な熱可塑性樹脂の成形に用いられる各種の成形法(押出成形、射出成形など)を応用することが困難である。これらの成形法では、成形時の樹脂の溶融粘度は、通常、102〜103Pa・s程度である。
従来、PTFE成形体の製造方法として、焼結成形法と呼ばれる方法が一般的である。焼結成形法では、出発物質に粉末状のPTFE粒子を用い、常温において予備成形を行った後(このとき、必要に応じて成形助剤を加えてもよい)、形成した予備成形体をPTFEの融点(327℃)以上に加熱することにより全体を焼結(焼成)して、PTFE成形体を得る。
焼結成形法における工程の詳細は、得たい成形体の形状に応じて適宜選択すればよく、例えば、シート状のPTFE成形体(PTFEシート)を得る場合、円筒状のPTFE成形体(PTFEブロック)を予備成形および焼成により形成し、形成したブロックの外周部を切削すればよい(切削法)。この方法によれば、厚さが比較的大きいシート(例えば、25μm以上)が得られるが、効率的にシートを製造するためにはブロックのサイズを大きくする必要があり、その際、熱歪みによる亀裂等の発生を抑制するために、予備成形および焼成に長時間(ブロックのサイズにもよるが、およそ2〜5日程度)を要する。また、切削法を始め、焼結成形法は基本的にバッチ生産法であり、出発物質からのPTFE成形体の連続的な製造は困難である。
切削法とは別に、PTFEシートの製造方法として、キャスト法が知られている。キャスト法では、出発物質であるPTFE粒子の分散液(PTFEディスパージョン)を、金属板などの支持体上に塗布して、乾燥、焼成した後に、支持体から剥離して、PTFEシートを得る。この方法によれば、焼結成形法を用いた場合に比べて、より薄く、歪みのないPTFEシートが得られる。しかし、1回の塗布、乾燥および焼成により得られるシートの厚さは、マッドクラックと呼ばれる微少欠陥を抑制するために、およそ20μm程度が限界とされ、20μmを超える厚さのシートを得るためには、分散液の塗布および焼成を複数回繰り返す必要がある。また、キャスト法では、シート状以外の形状を有する成形体の形成が困難である。
切削法およびキャスト法、ならびに、その他のPTFE成形体の製造方法については、例えば、「ふっ素樹脂ハンドブック」(里川孝臣編、日刊工業新聞社、1990年発行(切削法について141〜142ページ、キャスト法について130ページ))に記載されている。
このように、従来のPTFE成形体の製造方法では、生産性の向上に限界があり、また、得られる成形体の形状に制限がある。そこで本発明は、これら従来のPTFE成形体の製造方法よりも生産性に優れ、得られる成形体の形状の自由度が高いPTFE成形体の製造方法と、本発明の製造方法に基づいてPTFE成形体を製造する際に、中間生成物として得られるPTFE粒子凝集物の製造方法とを提供することを目的とする。
本発明のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子凝集物の製造方法は、PTFE粒子と、界面活性剤と、分散媒である水とを含むPTFE粒子の分散液に、前記粒子が互いに接近または接触する力を加えることにより、前記水および前記界面活性剤を内包する前記粒子の凝集物を得る方法である。
本発明のPTFE成形体の製造方法(第1の製造方法)は、上記本発明のPTFE粒子凝集物の製造方法により、PTFE粒子の凝集物を得る工程と、得られた前記凝集物に含まれる前記水の量を低減させる工程とを含む。
上記とは別の観点から見た本発明のPTFE成形体の製造方法(第2の製造方法)は、下記(A)、(B)および(C)の各工程を含む:(A)界面活性剤、40質量%以上のPTFE粒子および分散媒である水を含むPTFEディスパージョンを準備する準備工程:(B)前記PTFEディスパージョン中の前記PTFE粒子を、前記界面活性剤により前記水を含む状態で凝集させて凝集物を生成する凝集物生成工程:(C)前記凝集物を成形する成形工程。
本発明によれば、従来のPTFE成形体の製造方法に比べて、PTFE成形体をより生産性よく製造でき、得られる成形体の形状の自由度を高くできる。また本発明によれば、PTFE成形体を製造する際の中間生成物として、水および界面活性剤を内包するPTFE粒子凝集物を得ることができる。
図1は、本発明のPTFE粒子凝集物の製造方法に用いることができるチャンバーの一例を示す模式図である。 図2は、本発明のPTFE粒子凝集物の製造方法に用いることができるチャンバーの別の一例を示す模式図である。 図3は、本発明のPTFE粒子凝集物の製造方法に用いることができるチャンバーのまた別の一例を示す模式図である。 図4は、本発明のPTFE粒子凝集物の製造方法に用いることができるチャンバーのさらにまた別の一例を示す模式図である。 図5は、実施例に用いた第2の管体と、当該第2の管体によるPTFE粒子凝集物の形成方法を説明するための模式図である。 図6は、実施例に用いた第2の管体と、当該第2の管体によるPTFE粒子凝集物の形成方法を説明するための模式図である。 図7は、実施例に用いた第2の管体と、当該第2の管体によるPTFE粒子凝集物の形成方法を説明するための模式図である。
本発明のPTFE粒子凝集物の製造方法によれば、分散媒である水と界面活性剤とを内包するPTFE粒子の凝集物(以下、単に「凝集物」ともいう)を得ることができる。このような凝集物は、従来のPTFE成形体の製造方法では、中間生成物としても得ることができない。例えば、本発明の製造方法と同様、PTFE粒子の分散液(以下、単に「分散液」ともいう)を出発物質とするキャスト法では、PTFE粒子が分散した状態で、乾燥により水が除去されるため、水と界面活性剤とを内包する凝集物は形成されない。
また本発明の製造方法によれば、付与された形状が保持される(自己形状保持性を有する)程度にPTFE粒子が凝集し、かつ、当該形状が変形可能である(変形性を有する)程度に水を内包してなる凝集物を得ることができる。この凝集物は、基本的に、乾燥または焼成されるまでは任意の形状に変形可能であり、例えば、得られた凝集物をシート状に変形させた後に、乾燥および/または焼成することにより、PTFEシートを得ることができる。
本発明の製造方法により、このような凝集物が得られる理由は明確ではないが、おそらく、分散液中の界面活性剤の作用により、PTFE相と水相とが互いに入り混じった構造が形成されるためではないかと考えられる。凝集物の詳細な構造の解明には今後の検討を要するが、PTFE粒子が互いに接合して形成されたPTFE相が、ある程度連続することにより、凝集物の自己形状保持性が発現する機構が考えられる。場合によっては、より強固な結着構造がPTFE粒子間に形成されていたり、PTFE粒子の一部がフィブリル化することにより、PTFEの網目構造が形成されている可能性もある。また、疎水性であるPTFE相間に、界面活性剤を介して安定的に水相が存在することにより、凝集物の変形性が発現する機構が考えられる。
分散液に、PTFE粒子が互いに接近または接触する力を加える方法は特に限定されず、例えば、以下に示す方法を用いればよい。
A.分散液をチャンバーに供給し、当該チャンバー内において上記力を加える。
B.分散液をターゲットに噴射することにより、上記力を加える。
C.分散液を、分散液の流路に配置された、分散液の流れを妨げるバリアに接触させることで、上記力を加える。
方法Aでは、分散液の供給に伴ってチャンバー内に生じる圧力を、PTFE粒子同士をより接近または接触させる力に利用でき、また、後述するように、チャンバー内で形成された凝集物を排出する管体(第1の管体)を接続できる。
方法Aでは、チャンバーに供給した分散液を、チャンバー内で噴射したり(方法A1)、チャンバー内に設けられた狭窄部を通過させたり(方法A2)すればよい。
方法A1では、分散液を、例えば、チャンバーの内壁またはチャンバー内に配置された部材に向けて噴射すればよい。分散液が当該内壁または部材に衝突する際に、PTFE粒子が互いに接近または接触する力が加えられる。
方法A1では、チャンバーの構造や形状、分散液の噴射条件などによっては、PTFE粒子を互いに衝突させることができ、また、分散液とチャンバー内で形成された凝集物とを衝突させて、PTFE粒子が互いに接近または接触する力を加えることも可能である。
分散液の噴射は、噴射口を有するノズルから行えばよく、ノズルの構造や形状、例えば、噴射口の形状は、自由に設定できる。方法Bにおいても同様に、噴射口を有するノズルから分散液を噴射すればよい。なお、方法Bにおけるターゲットは自由に設定できるが、噴射した分散液の飛散を抑制し、噴射する分散液の量に対する得られる凝集物の量の割合を多くするためには、ターゲットが配置される空間の密閉度が高い方が好ましい。
分散液の噴射圧は、分散液におけるPTFE粒子の含有率、界面活性剤の含有率、チャンバーの形状や内容積などにより自由に設定すればよいが、噴射圧が過小である場合、凝集物を得ることが困難となることがある。
方法A2では、分散液を通過させる狭窄部の形状は特に限定されず、例えば、スリット状であればよい。分散液がスリットを通過する際に、PTFE粒子が互いに接近または接触する力が加えられる。
分散液を2以上の供給路を経由させてチャンバーに供給し、当該2以上の供給路から供給される分散液を、チャンバー内で互いに衝突させることにより、分散液に上記力を加えてもよい(方法A3)。方法A3では、チャンバーの構造や形状、衝突させる方法などによっては、PTFE粒子を互いに衝突させることができる。
分散液をチャンバー内で互いに衝突させるためには、例えば、分散液を、上記2以上の供給路における各々の末端に配置されたノズルから噴射すればよい。このとき、少なくとも2つのノズルを、各々の噴射方向が交わるようにチャンバー内に配置することにより、より効率よく、分散液を互いに衝突させることができる。
方法Cでは、分散液を、例えば、上記バリアを有する管体(第2の管体)に供給して上記力を加えればよい。分散液が、その流路(第2の管体)に配置されたバリアを通過する際に、分散液の流れが乱されたり、部分的に分散液が滞留したりして、分散液中に圧力の不均衡が生じ、PTFE粒子が互いに接近または接触する力が加えられる。
バリアは、例えば、第2の管体の内部に配置されていればよい。また、バリアは、第2の管体の屈曲部または狭窄部であってもよく、この場合、方法Cは、分散液を屈曲部または狭窄部を有する第2の管体に供給し、当該屈曲部または狭窄部においてPTFE粒子が互いに接近または接触する力を加える方法である、ともいえる。
分散液を上記第2の管体に供給する場合、分散液をノズルから噴射して供給してもよく、この場合、PTFE粒子に上記力を効率よく加えることができる。噴射に用いるノズルは方法A1と同様であればよく、分散液の噴射圧は、分散液におけるPTFE粒子の含有率、界面活性剤の含有率、第2の管体の形状などにより自由に設定すればよい。
方法Cでは、第2の管体の構造や形状、分散液の供給条件などによっては、PTFE粒子を互いに衝突させることができる。また、分散液と、第2の管体内で形成された凝集物とを衝突させて、PTFE粒子が互いに接近または接触する力を加えることも可能である。
第2の管体の形状、内径、長さ、ならびに、屈曲部および狭窄部の形状などは特に限定されない。
方法A1〜A3、方法Bおよび方法Cは、PTFE粒子の分散液に、分散液に含まれるPTFE粒子が互いに接近または接触する力を加える方法の一例であり、本発明の製造方法は、上記各例に示す方法を用いる場合に限定されない。
形状や内容積を含め、分散液に上記力を加えるためのチャンバーの構成は特に限定されないが、市販の装置(例えば、スギノマシン製アルティマイザー)を応用してもよい。アルティマイザーは、本来、顔料、フィラー、触媒などの各種材料の粉砕、微粒化を行う微粒化分散装置であり、PTFE粒子の凝集物を得るための応用は、本発明者が見出したものである。
チャンバーの一例を図1に示す。図1に示すチャンバー1は、その内部空間2の形状が、底面付近の周縁部が切り取られた略円錐状であり、当該周縁部に、分散液を噴射する一対のノズル3a、3bが、その噴射口が内部空間2に面するように配置されている。ノズル3a、3bは、各々の噴射方向4a、4bが互いに交わる位置関係にある。ノズル3a、3bには、チャンバー1の構造体5の内部に形成された供給路6a、6bを経由して、供給口7から分散液を供給できる。略円錐状である内部空間2の頂点付近には、チャンバー1内(内部空間2内)で形成された凝集物を排出する排出口8が形成されている。排出口8の形状は特に限定されず、例えば、円形状であればよい。
図1に示すチャンバー1では、加圧した分散液を供給口7および供給路6a、6bを介してノズル3a、3bに供給することにより、分散液を内部空間2内に噴射し、互いに衝突させることができる(方法A3を実現できる)。また、同様の構造を有するチャンバー1を用い、配置するノズルを1つにしたり、あるいは、ノズル3a、3bの噴射方向4a、4bを制御することにより、分散液を内部空間2内に噴射し、チャンバー1の内壁(内部空間2の壁面)に衝突させることができる(方法A1を実現できる)。
チャンバー1は密閉可能な構造であることが好ましく、チャンバー1を必要に応じて密閉することにより、より効率的に分散液に力を加えることができる。チャンバー1には、必要に応じて、内部空間2内の圧力を調整するための圧力調整口が設けられていてもよく、圧力調整口には、例えば、圧力調整弁が配置されていればよい。以降の図2〜図4に示すチャンバー1においても同様である。
加圧した分散液をノズル3a、3bに供給する方法は特に限定されず、例えば、高圧ポンプによって加圧した分散液を供給口7から供給すればよい。図2に示すようなチャンバー1を用い、分散液とポンプにより加圧した水(加圧水)とを、ノズル3a、3bの直前に設けられた混合弁9へ、互いに異なる供給路を経由して供給し、混合弁9で両者を混合した後に、ノズル3a、3bに供給してもよい。図2に示すチャンバー1では、加圧水は供給口7および供給路6a、6bを介して、分散液は供給口17a、17b、および、供給路16a、16bを介して、混合弁9に供給される。
チャンバーの別の一例を図3に示す。図3に示すチャンバー1では、その内部空間2の一方の端部に、自在に回転可能な球体10が配置されており、他方の端部に、分散液を噴射するノズル3が、その噴射口が内部空間2に面するように配置されている。ノズル3と球体10とは、ノズル3の噴射方向4が球体10と交わる位置関係にある。ノズル3には、チャンバー1の構造体5の内部に形成された供給路6を経由して、供給口7から分散液を供給できる。内部空間2におけるノズル3と球体10との間の壁面には、チャンバー1内(内部空間2内)で形成された凝集物を排出する排出口8が形成されている。
図3に示すチャンバー1では、加圧した分散液を供給口7および供給路6を介してノズル3に供給することにより、分散液を内部空間2内に噴射して、チャンバー1内に配置された部材である球体10に衝突させることができる(方法A1を実現できる)。このとき、ノズル3の噴射方向4が球体10の中心から外れるようにノズル3および球体10を配置することにより、分散液の噴射によって球体10を回転させることができ、分散液の衝突によるチャンバー1内部の摩耗を抑制できる。
球体10には、分散液の衝突によって変形しない材料を用いることが好ましく、例えば、セラミック、金属(高い硬度を有する合金類が好ましい)、ダイヤモンドなどからなる球体10とすればよい。
チャンバーの別の一例を図4に示す。図4に示すチャンバー1では、円筒状の外周体11の内部に、一対の中子12a、12bが収容されている。中子12a、12bは、各々、円柱体の一方の端面に円錐台が接合された形状を有しており、各々の中子における円錐台の上面13a、13bが、一定の間隔dを置いて互いに対向するように配置されている。外周体11および中子12a、12bの中心軸は、ほぼ同一である。外周体11の一端には、分散液を供給する供給口7が形成されており、供給口7に近い中子12aの外径は、外周体11の内径よりも小さく、供給口7から遠い中子12bの外径は、外周体11の内径と同一である。また、中子12bには、その上面13bにおける中央部から中子12bの内部を通り、チャンバー1の外部へ通じる排出路14が形成されている。中子12aは、支持部材(図示せず)を介して、外周体11により支持されている。
中子12a、bの位置を調整し、間隔dの値を適切に制御することにより、上面13a、13b間の空隙15をスリット状の狭窄部とすることができ、加圧した分散液を供給口7からチャンバー1に供給することにより、分散液を、チャンバー内に配置された狭窄部(空隙15)を通過させることができる(方法A2を実現できる)。分散液は空隙15を通過した後に排出路14に流入し、チャンバー1の排出口8から、PTFE粒子の凝集物として排出される。
供給する分散液の圧力(供給圧)は、チャンバーの形状や内容積、間隔dの大きさ、供給する分散液の量などにより自由に設定すればよいが、供給圧が過小である場合、凝集物を得ることが困難となることがある。
図1〜図4に示す各チャンバー1において、排出口8に管体(第1の管体)を接続し、当該接続された管体から、管体の内壁全体と接触させながら凝集物を排出することが好ましい。排出口8から排出された凝集物が第1の管体を通過する際に、PTFE粒子を互いに接近または接触する力をさらに加えることができ、より自己形状保持性に優れ、強度などの機械的特性が向上した凝集物を得ることができる。また、このような凝集物は、強度などの機械的特性が向上した成形体とすることができ、例えば、第1の管体の形状、内径、長さなどを選択することにより、乾燥後におけるMD方向(流れ方向:この場合、管体から排出される方向)の引張強度が、1MPa以上、場合によっては、2MPa以上、あるいは、2.5MPa以上の成形体を得ることができる。凝集物および成形体の強度が向上する原因としては、第1の管体の通過により、凝集物および成形体の表面に、PTFE粒子同士がより強固に接合したスキン層が形成されることが考えられる。また、第1の管体と凝集物の表面との間に生じた摩擦力により、凝集物の内部に剪断力が生じ、PTFE粒子同士のさらなる結着、接合が促進されることも考えられる。なお、管体の内壁全体と接触させながら凝集物を排出するためには、排出口8の形状や径、管体の形状や内径、長さなどを選択すればよい。
接続する第1の管体の形状、内径、長さなどは特に限定されず、チャンバー1の形状や内容積、チャンバー1に供給する分散液の量などに応じて、自由に設定できる。基本的に、管体が長いほど、得られる凝集物の自己形状保持性や機械的特性が向上する傾向を示すため、管体の最小内径よりも、管体の長さが大きいことが好ましい。一例として、分散液の処理速度が0.1〜0.5L/min程度の場合、チャンバー1に接続する管体の内径は1mm〜10mm程度の範囲、管体の長さは1mm〜5000mm程度の範囲であってもよい。なお、図4に示すチャンバー1では、排出路14の形状によっては、排出路14が上記管体の役割を担うこともできる。
より効率よく凝集物に力を加えるためには、第1の管体の最小内径が、排出口8の径以下であることが好ましい。また、排出口8から離れるに従い、内径が次第に変化する(即ち、内面がテーパー状の)管体であってもよく、この場合、内径が、排出口8から離れるに従い次第に小さくなることが好ましい。
チャンバー1の温度、および、チャンバー1に供給する分散液の温度(処理温度)は、通常、0℃〜100℃の範囲であり、25℃〜80℃の範囲が好ましく、25℃〜50℃の範囲がより好ましい。処理温度を上記温度範囲に保つために、必要に応じて、チャンバー1が冷却機構を備えていてもよい。特に、分散液を内部空間2に噴射するチャンバー1の場合、噴射により系の温度が上昇するため、冷却機構を備えることが好ましい。
本発明の製造方法により得られる凝集物、例えば、図1〜図4に示す排出口8から排出された凝集物を、さらに変形させてもよい。変形の形状および変形させる方法は特に限定されず、例えば、上記第1の管体を通過させることにより紐状の凝集物を、スリットを通過させることによりシート状の凝集物を得ることができる。あるいは、凝集物を押出成形に用いられる各種ダイ(口金)を通過させてもよく、ダイの形状を選択することにより、紐状、シート状などの様々な形状を有する凝集物を得ることができる。紐状、シート状などの形状に変形された凝集物は、例えば、圧延などによる変形をさらに加えてもよい。
方法Cに用いた第2の管体から排出された凝集物に対しても上記と同様に、さらに変形を加えてもよい。
このように、本発明の製造方法によれば、得られる凝集物の形状の自由度を高くでき、例えば、得られる凝集物の最小厚さを、20μm以上、製造条件によっては、20μmを超え、1mm以上、あるいは、2cm以上とすることが可能である。逆に、得られる凝集物の最大厚さを、5cm以下とすることもできる。なお、凝集物の厚さとは、例えば、凝集物が紐状である場合には、その径を、凝集物がシート状である場合には、その厚さを示す。
得られる凝集物の最小厚さ、最大厚さは、排出口8の径、排出口8に接続される上記第1の管体の(最小)内径、第2の管体の(最小)内径、凝集物を変形させるためのダイの形状などを選択することにより、制御できる。例えば、最小内径が20μmを超える第1の管体を排出口8に接続することにより、最大厚さ(最大径)が20μmを超える凝集物を得ることができる。
本発明の製造方法では、分散液に連続的に上記力を加えることにより、連続的に凝集物を得ることができる。即ち、バッチ生産法ではなく、連続生産法とすることができる。例えば、分散液を、図1〜図4に示すチャンバー1に連続的に供給し、チャンバー1から凝集物を連続的に排出すればよい。このとき、チャンバー1の構成によっては、チャンバー1に供給される分散液の質量と、チャンバー1から排出される凝集物の質量とを、実質的に同一とすることができる。
また例えば、分散液を方法Cで用いる第2の管体に連続的に供給し、第2の管体から凝集物を連続的に排出すればよい。このとき、第2の管体の構成によっては、第2の管体に供給される分散液の質量と、第2の管体から排出される凝集物の質量とを、実質的に同一とすることができる。
分散液におけるPTFE粒子の含有率は特に限定されないが、自己形状保持性と変形性とのバランスに優れる凝集物を得るためには、40質量%〜70質量%の範囲が好ましく、50質量%〜70質量%の範囲がより好ましく、55質量%〜70質量%の範囲がさらに好ましい。分散液に力を加える方法、条件などにもよるが、基本的に、分散液におけるPTFE粒子の含有率が大きくなるに従い、得られる凝集物の自己形状保持性が向上し、PTFE粒子の含有率が小さくなるに従い、得られる凝集物の変形性が向上する傾向を示す。
PTFE粒子の平均粒径は、通常、0.1μm〜40μmの範囲であり、0.2μm〜1μmの範囲が好ましい。
分散液における界面活性剤の含有率は特に限定されないが、自己形状保持性と変形性とのバランスに優れる凝集物を得るためには、0.01質量%〜15質量%の範囲が好ましく、0.1質量%〜10質量%の範囲、1質量%〜9質量%の範囲、および、2質量%〜7質量%の範囲の順に、より好ましい。界面活性剤の含有率が過小になると、PTFE相と水相とが分離して、水と界面活性剤とを内包する凝集物を得ることが困難である。界面活性剤の含有率が過大になると、PTFE相自体を形成することが困難となる。
界面活性剤の種類は特に限定されず、例えば、炭化水素系骨格を有するカルボン酸塩などのアニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などのノニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などを用いればよい。PTFEの融点近傍の温度において分解する界面活性剤を用いることが好ましく、この場合、得られた凝集物を焼成する際に界面活性剤が分解され、焼成により形成されたPTFE成形体中に残留する界面活性剤の量を低減できる。
分散液として、市販されているPTFEディスパージョンを用いてもよい。市販のPTFEディスパージョンとしては、例えば、旭硝子社製(元:旭硝子フロロポリマーズ社製)AD938、AD911、AD912、AD1、AD639、AD936などのADシリーズ、ダイキン工業社製D1、D2、D3などのDシリーズを用いればよい。これら市販のPTFEディスパージョンは、通常、界面活性剤を含んでいる。
分散液は、PTFE粒子、水および界面活性剤以外の物質を含んでいてもよい。
本発明のPTFE成形体の製造方法(第1の製造方法)は、上述した方法により得られたPTFE粒子の凝集物に含まれる水の量を低減させる工程(乾燥工程)を含んでいる。乾燥工程の具体的な方法は特に限定されず、例えば、得られた凝集物を、50℃〜200℃の温度に昇温し、1分〜60分程度保持すればよい。
また、第1の製造方法では、乾燥工程を経た凝集物を、さらに焼成しても(焼成工程)よい。焼成工程の具体的な方法は特に限定されず、例えば、乾燥工程を経た凝集物を、電気炉中に収容し、PTFEの融点以上の温度(327℃〜400℃程度、好ましくは360℃〜380℃)にまで加熱し、1分〜60分程度保持すればよい。なお、乾燥、焼成の時間は、凝集物の厚さなどに応じて適宜設定すればよい。
乾燥工程、あるいは、乾燥および焼成工程を経て形成されたPTFE成形体は、そのまま製品としてもよいし、必要に応じて、圧延、延伸などの工程をさらに加えてもよい。
第1の製造方法によれば、形成する成形体の形状の自由度を高くできる。例えば、最小厚さが、20μm以上、凝集物の製造条件などによっては、20μmを超え、1mm以上、あるいは、2cm以上の成形体を形成することができる。逆に、最大厚さが、5cm以下の成形体を形成することも可能である。
また、第1の製造方法ではPTFE成形体を連続的に形成でき、バッチ生産法が基本である従来の製造方法に比べて、より生産性に優れる製造方法とすることができる。
なお、本発明により得られるPTFE粒子凝集物は、PTFE成形体の製造工程において形成される中間生成物であるともいえるが、凝集物の状態で流通させることも可能である。
本発明のPTFE成形体の製造方法(第2の製造方法)によれば、PTFEディスパージョン中のPTFE粒子の凝集において、界面活性剤の乳化作用により、PTFEディスパージョン中の分散媒である水を含む状態で凝集された凝集物が得られ、これは、所定形状に容易に成形可能である。このため、例えば、シート加工などの成形を容易にすることができ、この結果、従来に比べて工程数を大幅に削減できる。また、第2の製造方法により、例えば、PTFEシートを製造すれば、歪みの少ない所望の厚みのシートを安定して生産できるため、生産性が高く、コストも従来よりも低くすることができる。そして、後述のように、第2の製造方法において、PTFE粒子の凝集は、特別の機械および設備を必要とせず、汎用のものを適用できるため、コスト的に問題はない。
第2の製造方法において、前記PTFE粒子を凝集させる具体的な方法は、物理的力により、前記PTFE粒子相互を強制的に接近させる方法であることが好ましい。このような方法として、例えば、下記に示すような、3つの方法が挙げられる。これらの3つの方法は、組み合わせてもよい。ただし、第2の製造方法は、これらの方法に制限されない。
まず、前記物理的力によって前記PTFE粒子相互を強制的に接近させる第1の方法は、前記PTFEディスパージョンを、少なくとも2つのノズルから噴射して互いに衝突させる方法である。
また、前記物理的力によって前記PTFE粒子相互を強制的に接近させる第2の方法は、前記PTFEディスパージョンを、ノズルから噴射して物体に衝突させる方法である。
そして、前記物理的力によって前記PTFE粒子相互を強制的に接近させる第3の方法は、前記PTFEディスパージョンを流路で流動させ、その流路途中にある流路幅を狭くしたスリットを通過させることにより、圧縮と剪断力を加える方法である。
第2の製造方法において、前記(C)工程は、シート状に押出成形し、次いで、前記凝集物中の分散媒を除去する工程であることが好ましい。
第2の製造方法では、前記(B)工程において、前記凝集物を、連続的に生成してもよい。
第2の製造方法において、前記PTFEディスパージョン中の前記PTFE粒子の濃度は、凝集時の水分の均一性のみを考慮すれば、40質量%以上である。また、ノズルから前記PTFEディスパージョンを噴射する場合では、ノズル手前でのPTFE粒子の凝集の防止と、ノズルから噴射後の凝集とを考慮すると、前記PTFEディスパージョン中の前記PTFE粒子の濃度は、例えば、40〜65質量%であり、好ましくは、50〜65質量%であり、より好ましくは、55〜65質量%である。なお、前記PTFEディスパージョンを流路で流動させ、その流路途中にある流路幅を狭くしたスリットを通過させる場合でも、前記PTFEディスパージョン中の前記PTFE粒子の濃度は、前述と同様である。
第2の製造方法において、前記PTFE粒子を、水を含んだ状態で凝集させ、十分柔らかい凝集物を得るためには、前記PTFEディスパージョンに界面活性剤を含有させる必要がある。前記界面活性剤の種類は、特に制限されず、例えば、炭化水素系骨格を有するカルボン酸塩などのアニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤やフッ素系界面活性剤などのノニオン系界面活性剤などが挙げられる。なお、前記界面活性剤は、PTFEの融点温度で分解するものが好ましい。
第2の製造方法において、前記PTFEディスパージョン中の前記界面活性剤濃度は、均一な凝集が起こる範囲であれば特に制限されないが、1〜10質量%の範囲であることが好ましい。この範囲とすることで、界面活性剤の濃度が低すぎて前記PTFEディスパージョンが疎水化してしまい、水分を均一に抱きこむことができなくなったり、濃度が高すぎてPTFE粒子の凝集が妨げられるのを防ぐことができる。前記界面活性剤のより好ましい濃度は、2〜9質量%の範囲であり、さらに好ましい濃度は、3〜7質量%の範囲である。
第2の製造方法において、前記PTFEディスパージョンとしては、例えば、界面活性剤を含有させた市販のPTFEディスパージョンを用いることができる。前記市販のPTFEディスパージョンとしては、例えば、旭硝子フロロポリマーズ社製のPTFEディスパージョン商品名AD938、同AD911、同AD912、同AD1、同AD639、同AD936、ダイキン工業社製のPTFEディスパージョン商品名D1、同D2、同D3などが挙げられる。
第2の製造方法において、前記PTFEディスパージョンは、界面活性剤に加え、その他の成分を含んでいても良い。このような成分としては、例えば、無機フィラー、導電性微粒子、酸化チタンなどの充填剤がある。前記充填剤は、1種類を単独で使用してもよいし、若しくは2種類以上を併用してもよい。この場合、後述の噴射処理前に、予め前記充填剤を前記PTFEディスパージョンによく混合しておくことが好ましい。このようにすれば、従来の製造方法を用いる場合に比べ、PTFE粒子中に前記充填剤が均一に混合されるため、充填剤が均一に分散したPTFE成形体を得ることができる。
つぎに、第2の製造方法について、例を挙げて説明する。
第1の例は、前記PTFE粒子を凝集させる方法が、PTFEディスパージョンを、少なくとも2つのノズルから噴射して衝突させる方法である場合の例である。従来のPTFEディスパージョンの塗工による製造方法では、マッドクラックとよばれる微小欠陥が発生するため、1回当たりの塗布厚みを20μm以下に抑える必要があるのに対し、本製造方法では、凝集時にPTFE粒子が互いに結着するため、焼成時にクラックが発生せず、1回当たりの塗布厚みを、例えば、5mm以下にまで増やすことが可能となる。
この例には、例えば、高圧流体噴射装置を用いることができる。前記高圧流体噴射装置としては、例えば、スギノマシン社製の商品名アルティマイザー(中型機)、同アルティマイザー(大型機)、同アルティマイザー(ラボ機)などが挙げられる。前記高圧流体噴射装置は、前記PTFE粒子の凝集に用いられるチャンバーと接続されている。図1の断面図に、前記チャンバーの一例の構成を示す。図示のように、前記チャンバーは、内部チャンバーを有するハウジングと、前記ハウジング内に取り付けられた2つのノズル3a、3bとを備えている。前記ハウジングは、内部チャンバーを形成する筒状本体(構造体5)と、前記筒状本体の一端に位置し、前記PTFEディスパージョンの導入口となる第1のプラグ(供給口7)と、前記筒状本体の他端に位置し、凝集した前記PTFEディスパージョンの吐出口となる第2のプラグ(排出口8)とから形成される。この例では、前記2つのノズル3a、3bは、互いに対向するように設けられている。
前記PTFEディスパージョンは、例えば、高圧ポンプにより直接加圧され、前記チャンバーの第1のプラグに導入される。なお、前記PTFEディスパージョンの直接加圧に代えて、前記チャンバーに、前記PTFEディスパージョンを導入するプラグと高圧ポンプから供給される高圧の水を導入するプラグの2つの導入プラグを設け、チャンバー内部で前記PTFEディスパージョンと高圧の水とを混合してもよい。前記第1のプラグに導入された前記PTFEディスパージョンは、図示のとおり、2方向に設けられた内部チャンバーによって2つの流れに分けられ、前記2つのノズルに導入される。前記2つのノズルから噴射された前記PTFEディスパージョンは、各々のノズル出口より先方の1点で衝突する。なお、図1において、矢印は前記PTFEディスパージョンの流れを示す。
前記衝突時の衝撃によって、前記PTFEディスパージョン中のPTFE粒子が凝集し、さらに前記PTFEディスパージョン中に含まれる界面活性剤によって親水性を有する凝集物は、周囲に存在する水分と均質に混ざり合い、適度な柔らかさを有する凝集物となって前記第2のプラグより吐出される。
前記PTFEディスパージョンの噴射処理時の処理圧力は、後述の成形に適した均一な凝集物が得られる範囲であれば特に制限されないが、例えば、100MPa以上であり、好ましくは、180MPa以上である。上限は、特に制限するものではないが、例えば、250MPaである。従って、前記圧力は、例えば、100〜250MPaの範囲であり、好ましくは、180〜250MPaの範囲である。
前記PTFEディスパージョンの噴射処理時の処理温度は、例えば、100℃以下であり、好ましくは、25〜80℃の範囲であり、より好ましくは、25〜50℃の範囲である。この場合、衝突のエネルギーによる温度上昇分は考慮しない。
前記PTFEディスパージョンの噴射処理時の処理流量は、前述の処理圧力が得られる範囲であれば特に制限されないが、例えば、0.3〜30L/minの範囲であり、好ましくは、0.4〜20L/minの範囲であり、より好ましくは、0.5〜14L/minの範囲である。
なお、図1に示したチャンバーでは、ノズルの数は2個であるが、所望の処理流量を得るためにチャンバー内に3個以上のノズルを設け、各ノズルから噴射されるPTFEディスパージョンを互いに衝突させてもよい。前記ノズルの数としては、特に制限されない。
また、前記ノズル手前の流路に、例えば、金属メッシュなどのフィルタを挿入してもよい。これによって、流路に乱流が生じて凝集が促進される。
前記ノズルにおいて、その先端には、処理時の圧力によって変形を起こさないように、例えば、ダイヤモンドが用いられる。また、ノズル径は、所望の圧力が得られるように適宜決定すればよいが、例えば、0.05〜0.5mmの範囲である。
前記第2のプラグには、径の細い流路を接続してもよい。前記流路の径(φ)は、処理流量に応じてチャンバー内に適度な背圧がかかり乱流が生じるように、およびそれによって凝集物が周囲に存在する水分と均一に混ざり合うように適宜決定すればよいが、例えば、1〜5000mmの範囲である。なお、前記流路の形状は、図1に示すように、凝集物の流れに沿ってその径(φ)が小さくなるテーパ状としてもよい。このようにすることにより、チャンバー内に背圧がかかって乱流が生じ、PTFE粒子同士の接触がより促進されることで、PTFE粒子の凝集がより促進される。この場合、前記流路の径(φ)は、流路の入口側(第2のプラグ側)で、例えば、1〜100mmの範囲であり、流路の出口側で、例えば、0.1〜50mmの範囲である。
前記流路を通った前記凝集物は、例えば、流路の先に設けられたダイによりシート状に吐出される。この際、前記凝集物を、例えば、スリット状のノズルを用いて、シート状に成形してもよい。前記成形に際しては、成形物の厚みを10〜5000μmの範囲とすることが好ましい。また、目的とする厚みのシートが得やすいように、前記各条件(前記PTFEディスパージョン中のPTFE濃度および界面活性剤濃度、噴射処理時の処理圧力および処理温度、流路の径(φ)など)を設定しておくことが好ましい。
得られた成形物を乾燥した後、必要に応じてPTFEの融点以上の温度で保持し、焼成することで、PTFEシートを得ることができる。前記乾燥において、乾燥温度は、例えば、80〜200℃の範囲であり、乾燥時間は、例えば、1〜60分の範囲であり、前記焼成において、焼成温度は、例えば、327〜400℃の範囲であり、焼成時間は、例えば、1〜60分の範囲である。
つぎに、第2の例は、前記PTFE粒子を凝集させる方法が、PTFEディスパージョンを、ノズルから噴射して物体に衝突させる方法である場合の例である。
この例でも、例えば、前記第1の例と同様の高圧流体噴射装置を用いることができる。ただし、前記高圧流体噴射装置に接続されるチャンバーは、ノズルから噴射した前記PTFEディスパージョンを、物体に衝突させる構成となっている。前記ノズルの数は、前記第1の例と異なり、1つでもよく、例えば、1〜5個の範囲である。前記物体としては、前記PTFEディスパージョンの衝突によって変形しないよう、例えば、回転自在な硬質ボールなどを用いることができる。前記硬質ボールとしては、例えば、セラミックボール、超膏合金ボール、ダイヤモンドボールなどが挙げられる。前記硬質ボールは、前記PTFEディスパージョンの衝突を受けるとその流体エネルギーを分力として分散させるとともに、自身が回転して流体エネルギーを消費する。前記PTFE粒子を凝集させる方法が異なること以外は、前記第1の例と同様である。
つぎに、第3の例は、前記PTFE粒子を凝集させる方法が、PTFEディスパージョンを流路で流動させ、その流路途中にある流路幅を狭くしたスリットを通過させることにより、圧縮と剪断力を加える方法である場合の例である。
この例でも、例えば、前記第1の例と同様の高圧流体噴射装置を用いることができる。ただし、前記高圧流体噴射装置に接続されるチャンバーは、ノズルではなくスリットを備えた構成となっている。図4に、この例に使用されるチャンバーの一例の構成を示す。図示のとおり、このチャンバーは、スリット(空隙15)を含む。この例では、前記PTFEディスパージョンに圧力を加え、流路幅を狭くした前記スリットを高速で通過させる。スリットは、例えば、円盤形状のスリットであり、スリット入口の断面積よりもスリット出口の断面積が小さくなっている。このため、前記PTFEディスパージョンがこのスリットを通る際に、前記PTFEディスパージョン中のPTFE粒子に、粒子同士で、またはスリット壁面に押し付けられて、圧縮と剪断力が加えられ、PTFE粒子の凝集が促進される。図4に示したチャンバーにおいて、前記スリットのスリット幅は、特に制限されないが、目的とする凝集物を得るためには、PTFEディスパージョンに高い圧力をかけ、高速で前記スリットを通過させる必要があるため、使用するポンプの能力に合わせて、目的とする圧力が得られるスリット幅に設定することが好ましい。前記スリットのスリット幅は、例えば、1mm以下、好ましくは、0.5mm以下である。前記スリットのスリット幅の下限は、特に制限するものではないが、例えば、1μmであり、好ましくは、10μmである。従って、前記スリットのスリット幅は、例えば、1μm〜1mmの範囲であり、好ましくは、10μm〜0.5mmの範囲である。前記スリットには、高圧に耐えられるよう、例えば、ダイヤモンド製のものが用いられる。前記スリットを通過させること以外は、前記第1の例と同様である。なお、図4において、矢印はPTFEディスパージョンの流れを示す。第2の製造方法において、1回の押し出しで得られるシートの厚みは、焼成後のシートの物性を考慮すると、300μm以下とすることが好ましい。それ以上の厚みのシートを得たい場合には、複数回押し出しを行なうことが好ましい。なお、前記1回の押し出しで得られるシートの厚みは、より好ましくは、200μm以下である。
なお、前記第1〜第3の例では、PTFEシートの製造方法について説明したが、第2の製造方法はこれに制限されず、例えば、ひも状のPTFE連続物など、種々の形状のPTFE成形体の製造に適用できる。
以下、実施例により、本発明をより詳細に説明する。本発明は、以下に示す実施例に限定されない。
(実施例1)
実施例1では、分散液に、市販のPTFEディスパージョンである旭硝子社製AD938(PTFE粒子の含有率60質量%、界面活性剤の含有率3質量%、PTFE粒子の平均粒径0.3μm)を用い、図1に示すチャンバー1を用いてシート状の凝集物を形成し、形成した凝集物を乾燥および焼成してPTFEシートを作製した。
チャンバー1の内部空間2の容積(チャンバー1の内容積)は200cm3とし、チャンバー内に、円形の噴射口(0.25mmφ)を有する一対のノズル3a、3bを配置した。ノズルの先端における噴射口が形成された部分には、ダイヤモンドを用い、各々のノズルの噴射方向4a、4bが交わるようにノズル3a、3bを配置した。排出口8(円形、径10mm)には、断面の形状が円形である内径10mm、長さ1000mmの管体(第1の管体)を接続した。
このようなチャンバー1に上記分散液を供給し、噴射圧を200MPaとして、ノズル3a、3bから分散液を噴射させた。分散液の供給量は約3L/分、チャンバー1および分散液の温度(処理温度)は25℃とした。
噴射から数秒後、管体の先端から、紐状(円柱状)のPTFE粒子凝集物が排出され、排出された凝集物は、水と界面活性剤とを内包し、支持体による支持なしに自らの形状を保持可能であった。
続いて、管体における排出口8に接続されている端面とは反対側の端面に、凝集物をシート状に成形するためのTダイ(ダイ幅320μm)を接続し、上記と同様に、ノズル3a、3bから分散液を噴射させた。チャンバー1への分散液の供給は連続して行い、Tダイの吐出口の下には、ダイから吐出される凝集物を連続的に受ける支持体としてアルミ箔を配置し、当該アルミ箔を2m/分の速度で移動させた。
噴射から数秒後、ダイから、シート状に成形された凝集物(幅5cm、厚さ500μm)がアルミ箔上に連続して排出され、排出された凝集物は、水と界面活性剤とを内包し、支持体であるアルミ箔なしに自らの形状を保持可能であった。続いて、得られた凝集物を、90℃で15分乾燥させた後、370℃で10分焼成させたところ、クラックなどの発生の無い、均一な厚さを有するPTFEシート(厚さ350μm)が得られた。
同様のテストを、ノズルの噴射口の径を0.05mmφ〜0.5mmφの範囲、噴射圧を100MPa〜300MPaの範囲、分散液の供給量を0.3L/分〜30L/分の範囲で、それぞれ変化させて行ったところ、同様のPTFEシートを作製できた。
(実施例2)
実施例2では、分散液に旭硝子社製AD938を用い、図4に示すチャンバー1を用いて紐状の凝集物を形成し、形成した凝集物を乾燥および焼成して、紐状のPTFE成形体を作製した。
チャンバー1の内容積は200cm3とし、中子12a、12bの位置を調整することにより、スリット状の狭窄部の間隔dを0.1mmとした。排出口8(円形、径10mm)には、断面の形状が円形である内径1.6mm、長さ200mmの管体(第1の管体)を接続した。
このようなチャンバー1に、245MPaに加圧した上記分散液を供給した。分散液の供給量は約0.5L/分、処理温度は25℃とした。
分散液の供給から数秒後、管体の先端から、紐状(円柱状)のPTFE粒子凝集物が排出され、排出された凝集物は、水と界面活性剤とを内包し、支持体による支持なしに自らの形状を保持可能であった。続いて、得られた凝集物を、90℃で30分乾燥させた後、370℃で20分焼成させたところ、クラックなどの発生の無い、紐状(円柱状)のPTFE成形体(直径1.7mm)が得られた。
同様のテストを、分散液の供給圧を100MPa〜300MPaの範囲、間隔dを1μm〜1mmの範囲で、それぞれ変化させて行ったところ、同様のPTFE成形体を作製できた。
(実施例3)
実施例3では、分散液に旭硝子社製AD938を用い、図5に示す管体(第2の管体)21を用いて紐状のPTFE凝集物を形成した。管体21は、分散液の流れを妨げるバリアとして、その一方の端部22の近傍にL字状の屈曲部23を有する。管体21の内径は10mm、長さは200mmとし、屈曲部23の位置は管体21の一方の端部22から30mmとした。
このような管体21と、分散液の供給路26の末端に配置されたノズル25(円形の噴射口(0.15mmφ)を有する)とを、ノズル25が管体21の中心軸上に位置し、管体21の他方の端部24とノズル25との距離が5mmとなるように互いに配置した後(図5参照)、噴射圧を20MPaとして、ノズル25から分散液を管体21の内部に噴射させた。ノズル25への分散液の供給量は約0.5L/min、分散液の温度は25℃とした。
噴射から数秒後、管体21の端部22から、紐状のPTFE粒子凝集物が排出され、排出された凝集物は、水と界面活性剤とを内包し、支持体による支持なしに自らの形状を保持可能であった。
同様の実験を分散液の噴射圧を変化させて行ったところ、当該噴射圧を25MPaおよび31MPaとした場合においても、上記紐状のPTFE粒子凝集物を得ることができた。
また同様の実験を、分散液におけるPTFE粒子の含有率を変化させて行ったところ、当該含有率を54質量%および48質量%とした場合においても、上記紐状のPTFE粒子凝集物を得ることができた。
(実施例4)
実施例4では、分散液に旭硝子社製AD938を用い、図6に示す管体(第2の管体)31を用いて紐状のPTFE凝集物を形成した。管体31は、分散液の流れを妨げるバリアとして、その一方の端部22の近傍にT字状の屈曲部27を有する。管体31の内径は10mm、長さ(一方の端部22から他方の端部24までの長さ)は200mmとし、屈曲部27の位置は管体31の一方の端部22から30mmとした。
このような管体31と、分散液の供給路26の末端に配置されたノズル25(円形の噴射口(0.15mmφ)を有する)とを、ノズル25が管体31の中心軸上に位置し、管体31の他方の端部24とノズル25との距離が5mmとなるように互いに配置した後(図6参照)、噴射圧を31MPaとして、ノズル25から分散液を管体31の内部に噴射させた。ノズル25への分散液の供給量は約0.5L/分、分散液の温度は25℃とした。
噴射から数秒後、管体31の端部22から、紐状のPTFE粒子凝集物が排出され、排出された凝集物は、水と界面活性剤とを内包し、支持体による支持なしに自らの形状を保持可能であった。このとき、端部22とともに「T字」の開放端部を構成する端部28からは、紐状のPTFE粒子凝集物は排出されなかった。上記噴射を複数回行ったところ、それぞれの場合において、端部22または端部28のいずれか一方の端部のみから紐状のPTFE粒子凝集物が排出された。
同様の実験を分散液の噴射圧を変化させて行ったところ、当該噴射圧を25MPaとした場合においても、上記紐状のPTFE粒子凝集物を得ることができた。
また同様の実験を、分散液におけるPTFE粒子の含有率を変化させて行ったところ、当該含有率を54質量%および48質量%とした場合においても、上記紐状のPTFE粒子凝集物を得ることができた。
(実施例5)
実施例5では、分散液に旭硝子社製AD938を用い、図7に示す管体(第2の管体)41を用いて紐状のPTFE凝集物を形成した。管体41は、分散液の流れを妨げるバリアとして、その長さ方向の中央部に、内径が変化した狭窄部29を有する。管体41の長さは400mmとし、一方の端部22から長さ200mmの範囲の内径を2mm、他方の端部から長さ200nmの範囲の内径を10mmとした。即ち、管体41では、狭窄部29において、その内径が10mmから2mmへと変化することになる。
このような管体41と、分散液の供給路26の末端に配置されたノズル25(円形の噴射口(0.15mmφ)を有する)とを、ノズル25が管体41の中心軸上に位置し、内径が10mmである管体41の端部24とノズル25との距離が5mmとなるように互いに配置した後(図7参照)、噴射圧を31MPaとして、ノズル25から分散液を管体41の内部に噴射させた。ノズル25への分散液の供給量は約0.5L/分、分散液の温度は25℃とした。
噴射から数秒後、管体41の端部22から、紐状のPTFE粒子凝集物が排出され、排出された凝集物は、水と界面活性剤とを内包し、支持体による支持なしに自らの形状を保持可能であった。
同様の実験を分散液の噴射圧を変化させて行ったところ、当該噴射圧を25MPaとした場合においても、上記紐状のPTFE粒子凝集物を得ることができた。
また同様の実験を、分散液におけるPTFE粒子の含有率を変化させて行ったところ、当該含有率を54質量%および48質量%とした場合においても、上記紐状のPTFE粒子凝集物を得ることができた。
(比較例)
比較例では、分散液に旭硝子社製AD938を用い、キャスト法により、厚さ300μmのPTFEシートの作製を試みた。
分散液をアルミ基板の表面に塗布(塗布厚:600μm)し、全体を120℃で15分乾燥させた後に、380℃で10分焼成したところ、基板上にシート状のPTFEが形成されたが、形成されたPTFEには無数のクラックが発生しており、シート状のまま基板から剥離することができなかった。
本発明は、その意図および本質的な特徴から逸脱しない限り、他の実施形態に適用しうる。この明細書に開示されている実施形態は、あらゆる点で説明的なものであってこれに限定されない。本発明の範囲は、上記説明ではなく添付したクレームによって示されており、クレームと均等な意味および範囲にあるすべての変更はそれに含まれる。
本発明によれば、PTFE粒子の分散液を出発物質とする、PTFE粒子凝集物およびPTFE成形体の新規な製造方法を提供できる。本発明の製造方法によれば、PTFE凝集物およびPTFE成形体を生産性よく製造でき、得られる凝集物および成形体の形状の自由度を高くできる。

Claims (35)

  1. ポリテトラフルオロエチレン粒子と、界面活性剤と、分散媒である水とを含むポリテトラフルオロエチレン粒子の分散液に、前記粒子が互いに接近または接触する力を加えることにより、前記水および前記界面活性剤を内包する前記粒子の凝集物を得る、ポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  2. 前記分散液をチャンバーに供給し、前記チャンバー内において前記力を加える請求項1に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  3. 前記分散液を、前記チャンバーの内壁または前記チャンバー内に配置された部材に向けて噴射することにより、前記力を加える請求項2に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  4. 前記分散液をノズルから噴射する請求項3に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  5. 前記分散液を2以上の供給路を経由させて前記チャンバーに供給し、
    前記2以上の供給路から供給される前記分散液を、前記チャンバー内で互いに衝突させることにより、前記力を加える請求項2に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  6. 前記分散液を、前記2以上の供給路における各々の末端に配置されたノズルから噴射して、前記チャンバー内で互いに衝突させる請求項5に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  7. 前記分散液を、前記チャンバー内に設けられた狭窄部を通過させることにより、前記力を加える請求項2に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  8. 前記狭窄部が、スリット状である請求項7に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  9. 前記チャンバーに接続された第1の管体から、前記第1の管体の内壁全体と接触させながら前記凝集物を排出する請求項2に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  10. 前記第1の管体の最小内径が、20μmを超える請求項9に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  11. 前記第1の管体の最小内径よりも、前記第1の管体の長さが大きい請求項9に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  12. 前記分散液を前記チャンバーに連続的に供給し、前記チャンバーから前記凝集物を連続的に排出する請求項2に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  13. 供給される前記分散液と、実質的に同じ質量の前記凝集物を排出する請求項12に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  14. 前記分散液を、前記分散液の流路に配置された、前記分散液の流れを妨げるバリアに接触させることで、前記力を加える請求項1に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  15. 前記分散液を前記バリアを有する第2の管体に供給して、前記力を加える請求項14に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  16. 前記バリアが、前記第2の管体の屈曲部または狭窄部である請求項15に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  17. 前記分散液を、屈曲部または狭窄部を有する第2の管体に供給し、前記屈曲部または狭窄部において前記力を加える請求項1に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  18. 前記分散液を、ノズルから噴射して前記第2の管体に供給する請求項15または17に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  19. 前記分散液を前記第2の管体に連続的に供給し、前記第2の管体から前記凝集物を連続的に排出する請求項15または17に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法
  20. 供給される前記分散液と実質的に同じ質量の前記凝集物を、前記第2の管体から排出する請求項19に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  21. 前記凝集物の最小厚さが、20μmを超える請求項1に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  22. 前記凝集物が、付与された形状が保持される程度に前記粒子が凝集してなり、かつ、前記形状が変形可能である程度に前記水を内包してなる請求項1に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  23. 前記凝集物を変形させる工程をさらに含む請求項1に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  24. 前記分散液における前記界面活性剤の含有率が、0.01〜15質量%の範囲である請求項1に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  25. 前記分散液における前記ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有率が、40〜70質量%の範囲である請求項1に記載のポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法。
  26. 請求項1に記載の方法により、ポリテトラフルオロエチレン粒子の凝集物を得る工程と、
    得られた前記凝集物に含まれる前記水の量を低減させる工程とを含む、ポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法。
  27. 前記凝集物を、ポリテトラフルオロエチレンの融点以上の温度に加熱し、焼成する工程をさらに含む請求項26に記載のポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法。
  28. 下記(A)、(B)および(C)の各工程を含むポリテトラフルオロエチレン(PTFE)成形体の製造方法。
    (A)界面活性剤、40質量%以上のPTFE粒子および分散媒である水を含むPTFEディスパージョンを準備する準備工程
    (B)前記PTFEディスパージョン中の前記PTFE粒子を、前記界面活性剤により前記水を含む状態で凝集させて凝集物を生成する凝集物生成工程
    (C)前記凝集物を成形する成形工程
  29. 前記PTFE粒子を凝集させる方法が、物理的力により、前記PTFE粒子相互を強制的に接近させる方法である請求項28に記載のポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法。
  30. 前記物理的力によって前記PTFE粒子相互を強制的に接近させる方法が、前記PTFEディスパージョンを、少なくとも2つ以上のノズルから噴射して互いに衝突させる方法である請求項29に記載のポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法。
  31. 前記物理的力によって前記PTFE粒子相互を強制的に接近させる方法が、前記PTFEディスパージョンを、ノズルから噴射して物体に衝突させる方法である請求項29に記載のポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法。
  32. 前記物理的力によって前記PTFE粒子相互を強制的に接近させる方法が、前記PTFEディスパージョンを流路で流動させ、その流路途中にある流路幅を狭くしたスリットを通過させることにより、圧縮とせん断力を加える方法である請求項29に記載のポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法。
  33. 前記(C)工程が、シート状に押出成形し、次いで、前記凝集物中の分散媒を除去する工程である請求項28に記載のポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法。
  34. 前記(B)工程において、前記凝集物を、連続的に生成させる請求項28に記載のポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法。
  35. 前記PTFEディスパージョン中の前記界面活性剤濃度が、1〜10質量%の範囲である請求項28に記載のポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法。
JP2007528252A 2005-05-12 2006-05-01 ポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法 Expired - Fee Related JP5085324B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007528252A JP5085324B2 (ja) 2005-05-12 2006-05-01 ポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005140141 2005-05-12
JP2005140141 2005-05-12
PCT/JP2006/309115 WO2006120967A1 (ja) 2005-05-12 2006-05-01 ポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法
JP2007528252A JP5085324B2 (ja) 2005-05-12 2006-05-01 ポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006120967A1 true JPWO2006120967A1 (ja) 2008-12-18
JP5085324B2 JP5085324B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=37396476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007528252A Expired - Fee Related JP5085324B2 (ja) 2005-05-12 2006-05-01 ポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (2) US8105515B2 (ja)
EP (1) EP1903071A4 (ja)
JP (1) JP5085324B2 (ja)
KR (1) KR20080015441A (ja)
CN (1) CN101193954B (ja)
WO (1) WO2006120967A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007126087A1 (ja) * 2006-05-01 2007-11-08 Nitto Denko Corporation ポリテトラフルオロエチレンシートの製造方法およびポリテトラフルオロエチレン製シールテープの製造方法
JP4846533B2 (ja) * 2006-11-15 2011-12-28 日東電工株式会社 ポリテトラフルオロエチレン多孔体の製造方法
JP5122113B2 (ja) * 2006-11-15 2013-01-16 日東電工株式会社 ポリテトラフルオロエチレンチューブの製造方法
JP5366172B2 (ja) * 2007-06-18 2013-12-11 日東電工株式会社 ポリテトラフルオロエチレン繊維の製造方法、およびポリテトラフルオロエチレン繊維
EP2174778B1 (en) * 2007-07-18 2014-03-19 Nitto Denko Corporation Water-proof sound-transmitting membrane, method for production of water-proof sound-transmitting membrane, and electrical appliance using the membrane
US9950328B2 (en) * 2016-03-23 2018-04-24 Alfa Laval Corporate Ab Apparatus for dispersing particles in a fluid

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE475854A (ja) * 1946-09-05
BE504311A (ja) 1950-06-30 1900-01-01
US3882217A (en) 1970-12-11 1975-05-06 Ici Ltd Method for the production of free-flowing polytetrafluoroethylene molding powders
US4049589A (en) 1973-03-19 1977-09-20 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Porous films of polytetrafluoroethylene and process for producing said films
GB1573196A (en) * 1975-12-15 1980-08-20 Sumito Electric Ind Ltd Method and apparatus for extruding polytetrafluoroethlene tubing
JPS5334868A (en) * 1976-09-13 1978-03-31 Sumitomo Electric Industries Fine porous tube
JPS5360979A (en) 1976-11-11 1978-05-31 Daikin Ind Ltd Polytetrafluoroethylene fine powder and its preparation
JP2753722B2 (ja) * 1988-12-23 1998-05-20 ジャパンゴアテックス株式会社 生体用電極
US5074671A (en) * 1990-11-13 1991-12-24 Dew Engineering And Development Limited Mixing apparatus
JPH05112653A (ja) 1991-10-22 1993-05-07 Dainippon Ink & Chem Inc 水性分散型フツ素樹脂の製造方法
JPH05301267A (ja) 1992-04-27 1993-11-16 Asahi Glass Co Ltd ポリテトラフルオロエチレンの連続押出成形法
DE4233824A1 (de) 1992-10-08 1994-04-14 Hoechst Ag Verfahren zur Aufarbeitung wäßriger Dispersionen von Fluorthermoplasten
JPH06234865A (ja) 1993-02-09 1994-08-23 Nitto Denko Corp ポリテトラフルオロエチレンの成形方法
JPH07290551A (ja) 1994-04-26 1995-11-07 Toray Ind Inc フッ素樹脂成形方法
US5516209A (en) * 1994-11-15 1996-05-14 Flint; Theodore R. Disposable static mixing device with a reusable housing
JP3774985B2 (ja) * 1997-04-24 2006-05-17 ダイキン工業株式会社 ポリテトラフルオロエチレン粒状粉末およびその製法
DE69811085T2 (de) * 1997-08-07 2003-10-30 Du Pont Pastenextrusionsverfahren und -artikel, und extrusionsköpfe für dieses verfahren
US6174473B1 (en) 1998-07-27 2001-01-16 E.I. Du Pont De Nemours And Company Paste extrusion method
JPH1177787A (ja) 1997-09-02 1999-03-23 Daikin Ind Ltd 高導電性ポリテトラフルオロエチレンシートの製造方法及び高導電性ポリテトラフルオロエチレン幅広長尺状シート
JPH11246607A (ja) 1998-02-27 1999-09-14 Asahi Glass Co Ltd ポリテトラフルオロエチレンを含む水性分散液の製造方法
DE10004229A1 (de) 2000-02-01 2001-08-02 Dyneon Gmbh Verfahren zur Aufarbeitung wäßriger Dispersionen von Fluorpolymeren
EP1201689B1 (en) * 2000-10-30 2008-09-24 Asahi Glass Company, Limited Tetrafluoroethylene polymer for stretching
JP3552685B2 (ja) * 2000-10-30 2004-08-11 旭硝子株式会社 強度に優れるテトラフルオロエチレン重合体
JP2002338631A (ja) * 2001-03-14 2002-11-27 Asahi Glass Co Ltd テトラフルオロエチレン重合体の製造方法
JP2002308914A (ja) * 2001-04-17 2002-10-23 Daikin Ind Ltd 含フッ素重合体ラテックスの製造方法
JP4817276B2 (ja) 2001-06-19 2011-11-16 日東電工株式会社 多孔質膜の製造方法
US6881784B2 (en) 2002-03-14 2005-04-19 Charles A. Cody Methods for producing submicron polytetrafluoroethylene powder and products thereof
JP4712332B2 (ja) 2003-08-28 2011-06-29 株式会社半導体エネルギー研究所 薄膜トランジスタの作製方法
WO2007126087A1 (ja) * 2006-05-01 2007-11-08 Nitto Denko Corporation ポリテトラフルオロエチレンシートの製造方法およびポリテトラフルオロエチレン製シールテープの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN101193954B (zh) 2011-08-10
CN101193954A (zh) 2008-06-04
EP1903071A4 (en) 2011-10-12
KR20080015441A (ko) 2008-02-19
US20090121377A1 (en) 2009-05-14
US8226864B2 (en) 2012-07-24
WO2006120967A1 (ja) 2006-11-16
US8105515B2 (en) 2012-01-31
EP1903071A1 (en) 2008-03-26
US20120101215A1 (en) 2012-04-26
JP5085324B2 (ja) 2012-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5085324B2 (ja) ポリテトラフルオロエチレン粒子凝集物の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法
CN109628772A (zh) 一种超短周期高强度-高延展性镍铝青铜合金及制备方法
US8440127B2 (en) Process for production of polytetrafluoroethylene sheet, and process for production of polytetrafluoroethylene seal tape
JP5399897B2 (ja) 射出成形又は押出成形のためのマスターバッチの製造方法
JP4800906B2 (ja) ポリテトラフルオロエチレン含有固形物の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法
JP4846533B2 (ja) ポリテトラフルオロエチレン多孔体の製造方法
JP5249524B2 (ja) ポリテトラフルオロエチレンシートの製造方法
US20140077403A1 (en) Process for manufacturing coloured ceramic parts by pim
JP2008144137A (ja) 空孔を有するポリテトラフルオロエチレン含有固形物の製造方法、および空孔を有するポリテトラフルオロエチレン成形体の製造方法
JP5122113B2 (ja) ポリテトラフルオロエチレンチューブの製造方法
CN103273054B (zh) 一种铜粉及应用该铜粉的散热件
JP2008266806A (ja) ポリテトラフルオロエチレン繊維の製造方法
CN105492530B (zh) 聚乳酸树脂的纤维状粒子的制备方法、发泡片形成用胶体组合物、发泡片及发泡片的制备方法
JP2008120034A (ja) ポリテトラフルオロエチレン成形体の製造装置
CN105492529B (zh) 发泡片用发泡性树脂组合物、发泡片、粒子状的聚乳酸树脂的制备方法及发泡片的制备方法
KR100576801B1 (ko) 구상 성형체의 제조 방법
WO2015019436A1 (ja) 金属多孔質体とその製法
KR20170015683A (ko) 소결거동을 제어하는 나노-마이크로 혼합 분말 및 그 제조방법
Escobar et al. INFLUENCE OF CONCENTRATION OF BINDER COMPONENTS AND BINDER MIXING IN THE RHEOLOGICAL PROPERTIES OF FEEDSTOCKS FOR POWDER INJECTION MOLDING PROCESS (PIM)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120904

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees