JPWO2006117933A1 - 制電性樹脂組成物および制電性樹脂容器作製用キット - Google Patents

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Abstract

(a)ポリアクリロニトリル系樹脂100重量部に対して、(b)アルキレンオキサイド基を有するゴム状幹重合体にエチレン系不飽和単量体をグラフト重合したグラフト共重合体3〜10重量部、(c)ポリアクリロニトリル系樹脂(a)と相溶性を有する親水性ポリマー3〜10重量部および(d)界面活性剤0.01〜5重量部を配合してなる制電性樹脂組成物。この組成物は、フォトマスク等の極めて少量生産であるが高い帯電防止特性を要求する精密製品あるいはその半製品を収容するのに適した容器を形成するのに適する。また、該制電性樹脂組成物と溶剤アセトニトリルからなる制電性樹脂容器作製用キットも提供される。

Description

本発明は、フォトマスク(レチクルを含む)あるいはその保護膜であるペリクル、半導体ウェハー関連試作品、液晶ディスプレイ関連試作品、IC製品試作品等の極めて少量生産であるが高い帯電防止特性を要求する精密製品あるいはその半製品を収容するのに適した制電性樹脂容器をはじめとする制電性樹脂成形品の形成原料として適した制電性樹脂組成物およびこれを用いる制電性樹脂容器作製用キットに関する。
上述したフォトマスク等の精密製品は、微粒子の静電気付着を極度に嫌い、その輸送や保管には制電性樹脂容器が使用される。制電性樹脂容器としては、従来の帯電防止剤の塗布あるいは練り込みの方法では持続的な制電効果が得られないので、近年は永久的な制電性の樹脂を与えるために親水性ポリマーと他の熱可塑性樹脂からなる制電性樹脂組成物を用いることが研究されている。親水性ポリマーとしてポリエチレンオキシド、ポリエーテルエステルアミド、4級アンモニウム塩基含有共重合体等を、熱可塑性樹脂としてのポリスチレン、ABS、PMMA等に配合する方法が紹介されている(「静電気学会誌」第21巻、第5号212−219頁(1973))。ここで、「永久制電性」とは、帯電防止剤の塗布あるいは通常の熱可塑性樹脂に練り込まれた帯電防止剤の成形物表面へのブリードアウトにより得られるが、表面のフキ取りにより顕著に低減される、非持続性の制電性とは異なり、成形物を構成する熱可塑性樹脂の内部に安定に保持された帯電防止剤により発現され、成形物表面のフキ取りによっても本質的に低減されない、永久持続的に発現される制電性をいう。
このような永久制電性樹脂組成物の好ましい態様として、本出願人は、既に、アルキレンオキサイド基を有するゴム状幹重合体にエチレン系不飽和単量体をグラフト重合してなる親水性のグラフト共重合体を含む熱可塑性樹脂に、界面活性剤を配合することにより永久制電性を有し且つ透明性も良好な熱可塑性樹脂組成物を開発している(下記特許文献1)。
上記熱可塑性樹脂組成物が、永久制電性を発現する作用機構は未だに明確となっていないが、アルキレンオキサイド基を有するゴム状幹重合体が加工時にマトリックス成分であるグラフト成分樹脂又はグラフト成分樹脂と熱可塑性樹脂との混合物中に互いにブリッジ状(網目状)となって分散して電荷の移動経路を形成するとともに、添加した帯電防止剤としての界面活性剤が、更に主としてこのゴム状幹重合体に選択的に吸着し、帯電体が接触すると接触面に反対電荷が主として帯電防止剤を吸着したゴム状幹重合体相を通って速やかに蓄積されて帯電体の電荷を打消し中和するためと考えられる。
上述した親水性のグラフト共重合体と他の熱可塑性樹脂とからなる制電性樹脂組成物は、一般に射出成型あるいは真空成型等のシート成型(以下、「射出成型等」という)により容器に形成される。しかしながら、上述したフォトマスク(レチクルを含む)あるいはその保護膜であるペリクル、半導体ウェハー関連試作品、液晶ディスプレイ関連試作品、IC製品試作品等の極めて少量生産であるが高い帯電防止特性を要求する精密製品あるいはその半製品は、一般に極めて高価(例えば1品で数百万円以上)であるが、多品種で少量のみ生産されるという特徴を有している。したがってこれら精密(半)製品の容器形成のために高価な射出成型あるいはシート成型用金型をそれぞれ用意することは極めて不経済である。そのため、ある程度大き目の容器を形成しておいて、内部に設けるパッド等の精密(半)製品保持部材の位置を調整する等により複数寸法の精密(半)製品に対して容器を共用する方法も採られているが、不必要な容器内スペースの増大は、それだけ精密(半)製品への微粒子等の汚染物の付着可能性を増大する。
このような問題点を解決するために、本発明者は既に一つの提案をしている(下記特許文献2)。すなわち、複数の樹脂製部分体を互いに溶剤接着した構造を有し、前記複数の樹脂製部分体の各々は、(a)ポリアクリロニトリル系樹脂50〜95重量%と、(b)親水性ポリマー5〜50重量%とからなる制電性樹脂組成物からなることを特徴とする精密(半)製品用制電性樹脂容器、である。このように、親水性ポリマー(b)と組合わされる他の熱可塑性樹脂として、ポリアクリロニトリル系樹脂を主たる樹脂成分として含むことにより剛性および耐摩耗性等の機械的特性を高めて得られた制電性樹脂組成物の成形体(例えば板状体)を切削して得られる複数の部分体を、ポリアクリロニトリル系樹脂溶解性の溶剤を用いて溶剤接着することにより、射出成型あるいはシート成型によらずに優れた制電性の精密(半)製品用容器が形成される。ここで、ポリアクリロニトリル系樹脂用樹脂接着剤(例えば下記特許文献3、4等)を用いずに溶剤接着を採用するのは、これら非制電性樹脂接着剤の使用により接合部に絶縁層が形成され、容器全体の制電性が損なわれるのを防止するためである。親水性ポリマー(c)としては、上記した特許文献1に開示されるアルキレンオキサイド基を有するゴム状幹重合体にエチレン系不飽和単量体をグラフト重合した親水性のグラフト共重合体が好ましく用いられる。
しかしながら、上述したポリアクリロニトリル系樹脂(a)と、親水性のグラフト共重合体(b)との組合せから制電性樹脂組成物に対しては、より一層の制電性の向上、ならびに制電性と溶剤接着強度の調和という要望がある。
特公昭59−2462号公報 特開2005−145469号公報 特開昭60−53579号公報 特開昭61−44966号公報 特公昭46−25005号公報 特公昭49−32789号公報 特開平5−320336号公報 特開2002−212418号公報
発明の開示
従って、本発明の主要な目的は、より一層優れた制電性と、制電性および溶剤接着強度の調和の向上した制電性樹脂組成物ならびにこれを用いる制電性樹脂容器作製用キットを提供することにある。
本発明によれば、(a)ポリアクリロニトリル系樹脂100重量部に対して、(b)アルキレンオキサイド基を有するゴム状幹重合体にエチレン系不飽和単量体をグラフト重合したグラフト共重合体3〜10重量部、(c)ポリアクリロニトリル系樹脂(a)と相溶性を有する親水性ポリマー3〜10重量部および(d)界面活性剤0.01〜5重量部を配合してなる制電性樹脂組成物が提供される。
また本発明によれば、(イ)上記制電性樹脂組成物から制電性樹脂板と、(ロ)溶剤アセトニトリルとを含む、制電性樹脂容器作製用キットも提供される。このキットを用いることにより、制電性樹脂板を収容される精密(半)製品に適した寸法の部分体に切削し、これら部分体の溶剤接着を行うことにより、射出成型等を用いることなく、射出成型等に匹敵する制電性を有し、且つ収容される精密(半)製品に適合した寸法の制電性樹脂容器のオーダーメード製造が可能になる。
本発明者が上記目的で研究して本発明に到達した経緯について若干付言する。前述したように、本発明の制電性樹脂組成物においては、主たる樹脂成分として、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)を用い、必要な剛性、耐摩耗性、溶剤接着強度を確保する。本発明者は、このようなポリアクリロニトリル系樹脂(a)との組合せにおいて、より向上した制電性を示す組成物を与える親水性ポリマーを見出すべく各種の親水性ポリマーを試験したが、いずれも成功に至らなかった。すなわち、上記した親水性のグラフト共重合体(b)を含めて、各種親水性ポリマーを増量することにより、制電性の相応の向上が得られるが、他方、溶剤接着強度の低下は避け難く(後記比較例4,7等参照)、所望の制電性と溶剤接着強度の調和は得られない。これら試験を通じて、本発明者は、溶剤接着強度等のポリアクリロニトリル系樹脂(a)の由来の特性を維持するために、親水性ポリマーの配合量を抑制しつつ、制電性の一層の向上を図るためには、親水性ポリマーによる制電性(従って電荷移動性)の付与機構一種の利用では不適当であり、二種以上の組合せが必要であるとの結論に達した。そして、このような組合せの好適例として、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)を主成分とするマトリクス樹脂中にブリッジないし網状に分散して電荷移動の経路を与える親水性のグラフト共重合体(b)と、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)と相溶してマトリクス樹脂自体の電荷移動性を与える親水性ポリマー(c)との組合せが、上記目的の達成のために有効であることを見出して、本発明の制電性樹脂組成物に到達したものである。
<制電性樹脂組成物>
本発明の制電性樹脂容器を形成する制電性樹脂組成物は、(a)ポリアクリロニトリル系樹脂100重量部に対して、(b)アルキレンオキサイド基を有するゴム状幹重合体にエチレン系不飽和単量体をグラフト重合したグラフト共重合体3〜10重量部、(c)ポリアクリロニトリル系樹脂(a)と相溶性を有する親水性ポリマー3〜10重量部および(d)界面活性剤0.01〜5重量部を配合してなる。
(ポリアクリロニトリル系樹脂(a))
制電性樹脂組成物の主たる樹脂成分としてのポリアクリロニトリル系樹脂(a)は、比較的少量成分としての二種の親水性ポリマー(b)および(c)ならびに界面活性剤(d)との組合せにより、必要な制電性を維持しつつ、剛性、耐摩耗性等の機械的強度の向上した制電性樹脂成形体を与えるために用いられる。
本発明において、「ポリアクリロニトリル系樹脂」の語は、アクリロニトリルで代表される不飽和ニトリル(アクリロニトリル以外にも、メタクリロニトリル、α─クロルアクリロニトリル等が含まれる)の重合単位を主要成分(30重量%以上、好ましくは50重量%以上)として含む剛性樹脂を総称する意味で用いるものであり、その限りで、耐衝撃性改良のために含まれるゴム分(好ましくは不飽和ニトリルが共重合されているもの)を含めて不飽和ニトリル以外の重合単位を含み得る。代表的には、特公昭46−25005号公報あるいは特公昭49−32789号公報(上記特許文献5あるいは6)で開示される製法で製造されるものが含まれ、市販品の例としてはBPAmoco社から「Barex210」の商品名で市販されているものがある。
ポリアクリロニトリル系樹脂(a)は、曲げ剛性が2GPa以上であることが好ましい。またポリアクリロニトリル系樹脂は、制電性樹脂組成物(の樹脂分)の70重量%以上、より好ましくは80重量%以上を占める量で用いることが好ましい。70重量%未満では望ましい機械的強度が得難く、また望ましい溶剤接着強度も得難い。
(グラフト共重合体(b))
本発明の制電性樹脂組成物を構成する第2の成分は、アルキレンオキサイド基を有するゴム状幹重合体にエチレン系不飽和単量体をグラフト重合したグラフト共重合体(b)である。前述したように、このグラフト共重合体(b)は、主としてそのゴム状幹重合体に選択的に、界面活性剤(d)を吸着した形態で、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)を主成分とするマトリクス樹脂中に分散したブリッジあるいは網状の電荷移動経路を形成するために用いられるものである。なかでも少なくとも一部が(ポリ)エチレンオキサイドである(ポリ)アルキレンオキサイド基を有するポリエーテル型ゴム状幹重合体を含むグラフト共重合体が好ましく、特に本出願人が開発した前記特公昭54−2462号公報(上記特許文献1)に記載のものと基本的に同様の、下記の組成を有するグラフト共重合体が好ましく用いられる。すなわち、
(i)共役ジエン及びアクリル酸エステルから選ばれた1種以上の単量体50〜95重量%、
(ii)4〜500個のアルキレンオキサイド基を有し且つ好ましくは4個以上のエチレンオキサイドブロックを有しエチレン系不飽和結合を有する1種以上の単量体5〜50重量%、及び
(iii)共役ジエン及びアクリル酸エステルと共重合可能な1種以上のエチレン系不飽和単量体0〜40重量%
からなるゴム状幹重合体5〜95重量部、に
(iv)1種以上のエチレン系不飽和単量体5〜95重量部(ゴム状幹重合体との合計量が100重量部)、
をグラフト共重合したグラフト共重合体、である。
グラフト共重合体(b)は、ポリアクリロニトリル系樹脂100重量部に対して、3〜10重量部、好ましくは3〜7重量部の割合で用いられる。3重量部未満では制電性付与効果が乏しく、10重量部を超えると、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)に依存する溶剤接着強度が損なわれる。
(親水性ポリマー(c))
本発明の制電性樹脂組成物は、第二の制電性付与樹脂成分として、更にポリアクリロニトリル系樹脂(a)と相溶性を有する親水性ポリマー(c)を含む。親水性ポリマー(c)としては、前記「静電気学会誌」第21巻第5号212〜219頁(1997)、特にその第216頁表6に記載されるような永久帯電防止剤としての親水性ポリマーのうちポリアクリロニトリル系樹脂(a)と相溶性を有するものが用いられる。すなわち室温下で固体状態となり、高イオン導電率を有するポリマーである。より具体的には、永久帯電防止剤としての親水性ポリマーには、ポリエチレンオキシド、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドイミド、エチレンオキシド−エピハロヒドリン共重合体等を含むポリエーテル型親水性ポリマー;4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合体、4級アンモニウム塩基含有マレイミド共重合体、4級アンモニウム塩基含有メタクリルイミド共重合体等の4級アンモニウム塩型親水性ポリマー;ポリスチレンスルホン酸ソーダ等のスルホン酸型親水性ポリマー;カルボベタイングラフト共重合体等のベタイン型親水性ポリマー;その他高分子電荷移動型結合体親水性ポリマー;ポリアミドエラストマーが含まれる。本発明の目的のためには、これら永久制電性樹脂としての親水性ポリマーのうち、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)と相溶性のもの(すなわち、均質混合物を形成するもの)が用いられる。なかでも、疎水性のポリアミド部位と親水性のエラストマー部位を有するポリアミドエラストマーであり、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)との相溶性が良く、且つ制電性付与効果も高いもの、特に天然の植物油脂肪族より誘導された疎水性の強いポリアミド部位と、親水性のポリエーテルエステル部位とのブロック共重合体である重合脂肪酸系のポリアミドエラストマー(上記特許文献7,8参照)が好ましく用いられる。市販品の例としては、富士化成工業(株)製「TPAE」シリーズなどが挙げられる。
この親水性ポリマー(c)は、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)100重量部に対し、3〜10重量部、好ましくは3〜7重量部、の割合で用いられる。3重量部未満では制電性付与効果が乏しい。また10重量部を超えて用いると、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)量に依存する溶剤接着強度等の特性が損なわれ、またロール等を用いた混練により本発明の制電性樹脂組成物を得るに際して混練機に付着して混練操作を妨げる等、加工性の低下を招くので好ましくない。
グラフト共重合体(b)と親水性ポリマー(c)との合計量は、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)100重量部に対して、15重量部以下に抑制することが、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)に依存する溶剤接着強度等の特性を良好に維持するために好ましい。
組成物中のポリアクリロニトリル系樹脂(a)量が70重量%以上となり、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)と、グラフト共重合体(b)および親水性ポリマー(c)の間での上記量比が維持される範囲で、本発明の制電性樹脂組成物に他の熱可塑性樹脂を含めることもできる。このような他の熱可塑性樹脂の例としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、芳香族ビニルポリマー、ニトリル樹脂、(メタ)アクリル酸エステルの単独または共重合体からなる(メタ)アクリル樹脂、ABS樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、弗素系樹脂等が使用される。但し、本発明の制電性樹脂の特徴とする制電性、機械的強度、溶剤接着特性を維持するため、このような他の熱可塑性樹脂は、制電性樹脂組成物樹脂分の20重量%以下に抑えることが好ましい。
本発明の制電性樹脂組成物は、更に制電性付与のための第3の成分として、界面活性剤(d)を、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜2重量部の割合で含む。0.01重量部未満では、制電性改善効果が乏しく、5重量部を超えると、成形体表面へのブリードアウトが顕著となり成形体の特性上、好ましくない。界面活性剤(d)は、特にグラフト共重合体(b)のゴム状幹重合体に主として吸着することにより、グラフト共重合体(b)の制電性付与効果を増大する作用を有するものであり、グラフト共重合体(b)に対して、0.05〜20重量%の割合で用いることが好ましい。界面活性剤(d)としては、組成物に良好な耐熱性を与えるために、JIS−K7120に定める熱重量減少開始温度が250℃以上のアニオン系界面活性剤が好ましく用いられる。熱重量減少開始温度は、アニオン系界面活性剤の構造とある程度の相関性が認められており、熱重量減少開始温度が250℃以上であるアニオン系界面活性剤の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、脂肪酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、ノナフルオロブタンスルホン酸塩等のパーフルオロアルキルスルホン酸塩、ビスパーフルオロメタンスルホンイミド塩等が挙げられる。制電性改善効果の観点からは、イオン半径が小さく、且つ電気陰性度が小さい一価イオンを与えるリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩から選択されることが好ましい。他方、界面活性剤の制電性改善効果は、その組成物中における解離度にも影響され、解離度が高いほど、効果も高い。これらの兼ね合いで、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、脂肪酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩においては、一般に、カリウム塩が好ましい。また、特に好ましい界面活性剤種の例としては、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、ノナフルオロブタンスルホン酸カリウム、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド等が挙げられる。
本発明の制電性樹脂組成物からなる成形体表面の、酸性ガスや塩基性ガスによるくもりや変色、あるいは内容物表面のくもりを防止するために2価以上の金属塩(e)を制電性樹脂組成物に含ませることも好ましい。このような2価以上の金属塩(e)は、制電性樹脂組成物中の樹脂分の合計量100重量部当り、0.001〜0.5重量部、より好ましくは0.001〜0.3重量部、更に好ましくは0.001〜0.1重量部、の割合で用いることが好ましい。0.001重量部未満では、くもり防止効果が乏しく、また0.5重量部を超えて用いると、それ自身がブリードアウトする問題が生じる。
2価以上の金属塩(e)の添加は、重合時、混合時、成形時等のいずれでもよい。例えば、混合時や成形時に添加する場合、2価以上の金属塩(e)を例えば10重量%濃度で含有するマスターバッチを、樹脂の合計量100重量部当り、0.01〜5重量部の割合で添加すればよい。
2価以上、好ましくは2〜4価の金属塩(e)の例としては、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、オレイン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩類や、塩化アルミニウムやステアリン酸アルミニウム等のIIIA族金属塩類や、酸化チタンや酸化亜鉛や酸化錫等の金属酸化物が挙げられる。これら金属塩が酸性ガスや塩基性ガスによるくもりの生成を防止する明確な機構は今だ明らかでないが、2価以上の金属塩は、酸性ガスや塩基性ガスを吸着した場合、錯体を形成することで成形物表面でのガス状物質の結晶成長を阻害する働きがあると推定している。
本発明の制電性樹脂組成物には、上記成分以外にも、必要に応じて紫外線吸収剤、熱安定剤、酸化防止剤、滑剤、充填剤、染顔料などの添加剤を加えることができ、これらの添加は、重合時、混合時、成形時等の何れでもよい。
本発明の制電性樹脂組成物は、その成形体あるいはその切削加工物として得られた部分体を溶剤接着することにより、精密(半)製品の収容のための容器形成に用いることが好ましい。成形体形状は基本的には任意であるが、任意の形状および寸法を有する精密(半)製品を収容する形状の容器を使用者が任意の形状寸法の部分体として切り出す汎用性を考慮して、板状成形体であるのが好ましい一態様である。その厚さは0.5〜100mm、特に1〜20mm程度であるのが好ましい。板状成形体は、剛性が1.5GPa以上、特に2.0GPa以上であることが好ましく、またテーバー摩耗量(JIS K7204)が200mg以下、特に150mg以下、で代表される耐摩耗性;ならびに体積抵抗率(JIS K6911、23℃、23%RH)が1010Ω・m以下、特に10Ω・m以下程度の制電性を有することが好ましい。
上述した(例えば板状の)成形体は、上記制電性樹脂組成物を射出成形、押出成形、圧縮成形等の成形法に付すことにより得られる。必要に応じて、より薄いシートあるいはフィルム、管等に成形することもできる。
制電性樹脂容器は、上述したような、例えば板状の形成体を、所望の寸法であればそのまま、あるいは収容すべき精密(半)製品の寸法に応じて、必要に応じて所望の寸法に切削加工して得た、部分体の複数を溶剤接着することにより得られる。
溶剤接着に用いる溶剤としては、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)の良溶剤が用いられるが、なかでも沸点が81.6℃であるアセトニトリルが溶剤接着後の乾燥が容易である点から好ましい。但し、アセトニトリルは毒性があるので、溶剤接着作業は換気の良い環境で保護具を用いて行う必要がある。
そして、本発明の制電性樹脂容器作製用キットは、上記制電性樹脂組成物の板状成形体からなる制電性樹脂板(切削により任意の寸法の部分体を形成するために適した寸法、例えば一辺が250mm以上のものが好ましい)の一枚以上と、容器詰めにしたアセトニトリルとを、組み合わせたものであり、アセトニトリルの取扱い注意書も同封することが望ましい。
例えば、概ね矩形板または円形板状の精密(半)製品を収容する矩形の制電性樹脂容器を作製するのであれば、ほぼ容器形状の底板を形成する制電性樹脂板をキット中の制電性樹脂板から切り出し、その4辺の長さと、精密(半)製品厚さ相当あるいはそれより若干大きな幅を有する棒状部分体を切り出して上記底板の4辺上に溶剤接着することにより容器本体が形成され、同様に形成した蓋体で覆うことにより容器が完成する。
例えば上記の場合における溶剤接着の態様としては、前記棒状部分体の接合面に薄く(例えば160g/m程度)にアセトニトリルを塗布し、底板の辺に沿って5Pa程度の押圧力を1分間程度印加して保持し、必要に応じて40℃程度に加温して溶剤アセトニトリルを蒸発させ、24時間程度経過させれば必要な接着強度は得られる。接着強度(JIS K6850、23℃、引張強度5mm/分)としては、7MPa以上、特に10MPa以上が好ましい。
なお、本発明で部分体を接合して容器を形成するに際して、樹脂製の接着剤を用いずに溶剤接着を行うのは、制電性の良好な接着剤樹脂が少ないため、追加の接着剤を用いることによる局所的な制電性の低下を防止するためである。
かくして形成された制電性樹脂容器は、フォトマスク(レチクルを含む)あるいはその保護膜であるペリクル、半導体ウェハー関連試作品、液晶ディスプレイ関連試作品、IC製品試作品等の極めて少量生産であるが高い帯電防止特性を要求する精密製品あるいはその半製品を収容するのに最適である。
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。実施例中の「部」および「%」は、特に断らない限り、重量基準である。
ポリアクリロニトリル系樹脂(a)として、BP Amoco社製「Barex 210」(曲げ剛性3.38GPa)を用いた。またグラフト共重合体(b)としては、以下の例で製造したものを用いた。
<グラフト共重合体の製造>
(イ)ゴム状幹重合体形成用組成物
アクリル酸ブチル 39.0 部
スチレン 20.3 部
メタクリル酸アリル 0.7 部
メトキシポリエチレングリコールメタクリレート 10.0 部
(エチレンオキサイド基の数が平均 23個)
ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート 0.08 部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.1 部
エチレンジアミンテトラ酢酸鉄(III)塩 0.005部
ピロリン酸2水素2ナトリウム 0.05 部
ピロリン酸4ナトリウム 0.05 部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.5 部
脱イオン水 290 部
攪拌機、温度計、圧力計を付した反応容器に仕込み、50℃で4時間攪拌した。収率99%以上で平均粒子形80nmのゴム状重合体ラテックスが得られた。
(ロ)上記ゴム状幹重合体(固形分として70部)のラテックスにエチレン系不飽和単量体混合物として
メタクリル酸メチル 24.0 部
スチレン 3.7 部
アクリロニトリル 2.0 部
ノルマルオクチルメルカプタン 0.3 部
ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート 0.08 部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.1 部
脱イオン水 70 部
を添加して、窒素置換し、50℃で4時間グラフト共重合した。
このラテックスを取出し70℃に加温後、70℃の塩酸水(濃度1.5%)1000部に添加し析出させた。その析出物を脱水洗浄乾燥することにより、白色粉末のグラフト共重合体(b)が得られた。
親水性ポリマー(c)として、重合脂肪酸系のポリアミドエラストマー(富士化成社製「TPAE10HP10」)を用いた。
界面活性剤(d)としては、ノナフルオロブタンスルホン酸カリウム(界面活性剤(d−1)と称する)、またはリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド(界面活性剤(d−2)と称する)を用いた。
<制電性樹脂組成物の製造実施例>
(実施例1)
上記各成分を以下の量比で配合し、ヘンシェルミキサーで混合して、本発明の制電性樹脂組成物を得た。
ポリアクリロニトリル系樹脂(a) 100 部
グラフト共重合体(b) 3.2部
親水性ポリマー(c) 3.2部
界面活性剤(d−1) 0.3部
(実施例2〜7及び比較例1〜9)
各成分の配合量を次表1のように変更する以外は実施例1と同様にして、15の組成物を得た。
Figure 2006117933
<性能評価>
上記実施例および比較例で得られた各組成物を、8インチロール混練機(関西ロール社製)を用いて、温度140〜180℃で、平面寸法1000mm×300mm×厚さ0.5mmのシートに形成した。引き続き、これらシートの各10枚を、プレス成型機(神藤金属工業所社製)で、温度180〜200℃でプレスし、平面寸法250mm×250mm×厚さ5mmの制電性樹脂板を形成した。これら制電性樹脂板から切り出した試料について以下の測定を行った。
・体積固有抵抗測定の測定
各組成物について、平面寸法50mm×50mm×厚さ5mmの制電性樹脂板試料を形成し、JIS K6911に準拠して、温度23℃、湿度23%RHで3日間調湿した後、極超絶縁計(東亜電波工業社製「SM−10E」)を用いて、体積固有抵抗率を測定した。本発明の目的のためには、体積固有抵抗率は1010Ω・m以下であることが好ましく、10Ω・m以下がより好ましい。
・接着強度の測定
各組成物について、JIS K6850の図2に示された試験片(接着板)の形状および寸法(2)に準拠して、平面寸法100mm×25mm×厚さ5mmの制電性樹脂板試料2枚を形成し、平面寸法12.5mm×25mm(面積312.5mm)に50mgの溶剤接着剤アセトニトリルを塗布した後、接着体を押圧力5Paで1分間保持し、その後、温度23℃、湿度50%RHで3日間経過させた後、引っ張り試験機(島津製作所社製「オートグラフAG─200E」)を用いて、つかみ部分の平面寸法が37.5mm×25mmとなるように試験片両端をつかんで固定し、引張速度5mm/分の条件で試料が破壊するまで引っ張り、接着強度を測定した。本発明の目的のためには、接着強度が7MPa以上であることが好ましく、10MPa以上がより好ましい。
・ロール粘着性
平面寸法1000mm×300×0.5mmのシートが得られる量の各組成物を8インチロール混練機(関西ロール社製)を用いて、温度180℃で混練して、ロール表面に粘着するまでの時間を測定して、以下の基準で評価した。
A:10分間経過しても粘着しない
B:5分経過後に僅かに粘着する
C:5分経過後に粘着する
D:混練直後から粘着する
各例の組成物についての性能評価結果を、まとめて下表2に示す。
Figure 2006117933
上記表1に示す組成と対比しつつ、表2に示す性能評価結果を見ると、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)、グラフト共重合体(b)、親水性ポリマー(c)および界面活性剤(d)が所定の範囲内にある本発明の組成物は、良好な制電性(10Ω・m以下の体積固有抵抗率)、溶剤接着強度(7MPa以上)および耐ロール粘着性を示していることが分る。
上述したように本発明によれば、ポリアクリロニトリル系樹脂(a)、グラフト共重合体(b)、親水性ポリマー(c)および界面活性剤(d)を適当な割合で混合することにより、良好な制電性、良好な溶剤接着強度および耐ロール粘着性で代表される良好な加工特性を有する制電性樹脂組成物が得られる。また、この成形体からなる樹脂製部分体を、好ましくはアセトニトリルを用いて溶剤接着することにより、フォトマスク(レチクルを含む)あるいはその保護膜であるペリクル、半導体ウェハー関連試作品、液晶ディスプレイ関連試作品、IC製品試作品等の極めて少量生産であるが高い帯電防止特性を要求する精密製品あるいはその半製品を収容するのに適した制電性樹脂容器が形成され、本発明によれば、またその作製用キットが提供される。

Claims (7)

  1. (a)ポリアクリロニトリル系樹脂100重量部に対して、(b)アルキレンオキサイド基を有するゴム状幹重合体にエチレン系不飽和単量体をグラフト重合したグラフト共重合体3〜10重量部、(c)ポリアクリロニトリル系樹脂(a)と相溶性を有する親水性ポリマー3〜10重量部および(d)界面活性剤0.01〜5重量部を配合してなる制電性樹脂組成物。
  2. グラフト共重合体(b)が、
    (i)共役ジエン及びアクリル酸エステルから選ばれた1種以上の単量体50〜95重量%、
    (ii)4〜500個のアルキレンオキサイド基を有しエチレン系不飽和結合を有する1種以上の単量体5〜50重量%、及び
    (iii)共役ジエン及びアクリル酸エステルと共重合可能な1種以上のエチレン系不飽和単量体0〜40重量%
    からなるゴム状幹重合体5〜95重量%、に
    (iv)1種以上のエチレン系不飽和単量体5〜95重量%、
    をグラフト共重合したグラフト共重合体からなる請求項1に記載の制電性樹脂組成物。
  3. 親水性ポリマー(c)がポリアミドエラストマーからなる請求項1または2に記載の制電性樹脂組成物。
  4. 親水性ポリマー(c)が重合脂肪酸系ポリアミドエラストマーからなる請求項3に記載の制電性樹脂組成物。
  5. 界面活性剤(d)は、JIS K7120に定める熱重量減少開始温度が250℃以上である請求項1ないし4のいずれかに記載の制電性樹脂組成物。
  6. 厚み5mmの成形板が、(1)体積固有抵抗率1010Ω・m以下および(2)溶剤アセトニトリルによる溶剤接着強度7MPa以上、を示す請求項1〜5のいずれかに記載の制電性樹脂組成物。
  7. (イ)請求項1〜6のいずれかに記載の制電性樹脂組成物からなる制電性樹脂板と、(ロ)溶剤アセトニトリルとを含む、制電性樹脂容器作製用キット。
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