JPWO2006103974A1 - ケミカルレース用基布及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明のケミカルレース用基布は、水溶性ポリビニルアルコール系繊維のランダムウェブ不織布と先染め刺繍糸からなり、(1)不織布に付着させるバインダーがポリビニルアルコール系樹脂を含む水溶液をフォーム状としたものであり、かつ全不織布質量に対する該バインダーの付着量が2〜20質量%であり、(2)不織布のヨコ方向の10%モジュラス強度が15〜80N/50mm幅であり、(3)不織布の剛軟度が40〜150mmであること、の条件を満足することにより、柔らかで作業性がよく、寸法安定性が高く刺繍柄の飛び・ズレが生じ難く、溶解温度が低い、安価なケミカルレース用基布とする。

Description

本発明は、柔らかで、寸法安定性が高く、かつ溶解温度が低い上、安価なケミカルレース用基布に関する。
従来、ケミカルレース用の基布としては、水溶性ポリビニルアルコール(以下、PVAと称す)系の長繊維からなる織布が主に用いられてきた。この織布は寸法安定性が高く、刺繍柄のずれが生じ難く、基布の溶解除去が比較的低温で行えるという利点があるが、その反面、長繊維そのものの価格が高く、かつ特殊な製織工程を必要とすることから、極めて高価となるといった問題点があった。また、織布であるため布が硬く、刺繍時に針折れが生じやすいという欠点もあった。
近年、ケミカルレースの市場はアジアを中心とする諸外国の需要拡大に伴い、着実に成長を続けている。その需要傾向は、後染め刺繍糸が主体のものから、カラフルな先染めレーヨンや先染めポリエステル等の先染め刺繍糸へと移行している。中でも分散染料を使用した先染めポリエステル刺繍糸は、再生ポリエステルが使用できることから環境に優しく、また光沢、耐久性、洗濯耐久性が優れることから、その使用が増加の傾向にある。
今後は先染めポリエステル刺繍糸からの移染防止として80℃以下の温度で溶解除去でき、かつ安価で作業性がよく、柔らかで寸法安定性が高く、刺繍柄がずれ難い基布の需要が益々高まると予想される。
上記したような、高価な水溶性織布に代替される基布としては水溶性不織布があり、これまで、係る不織布を用いた種々の試みがなされてきている。例えば水中溶解温度が10℃以下で熱融着性のあるPVA系繊維からなる不織布が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このような特殊な繊維は生産性が低いため高価である。また、不織布のエンボス接着面積率を大きくすれば刺繍時の寸法安定性を確保することはできるが、その反面柔らかさを損ね、刺繍時に針折れを起こすことになる。そのため、比較的高目付にすることで刺繍時の寸法安定性を確保するが、品質の優れた基布の提供は困難である。
また、PVA系スパンボンドウェブのエンボス不織布が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この製法は大量生産に適したものであるが、紡糸の安定性のために原料樹脂の重合度を低くせざるを得ず、また熱処理による配向結晶化を十分に行うことが難しく寸法安定性の良好な基布を得ることは困難であった。
さらに、ランダムウェブ不織布と布状物を水溶性接着剤等で接合したものが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、このような布状物を得るには特殊な設備の導入が必要であり、汎用的かつ安価な基布の提供は困難であった。
一方、寸法安定性の良好な基布として、PVA系繊維からなるランダムウェブを水溶性樹脂を含むバインダー水溶液で接着したものも多くみられ、例えば、PVA系長繊維のウェブを該バインダー水溶液で接着した不織布が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、PVA系の長繊維を用いて不織布を製造するには製造工程を非連続にせざるを得ず、汎用的かつ安価な基布の供給は困難であった。さらに、水溶性樹脂を含むバインダー水溶液で接着させた基布に熱処理を施すと、収縮が大きくなるという問題点があった。
上記以外の方法として、PVA系繊維の流体絡合シートにバインダー水溶液を噴霧または含浸させ、乾燥時に幅方向への緊張処理を行うことが提案されている(例えば、特許文献5参照。)。しかしながら、この方法では比較的多量のバインダー樹脂を付着させなければならないので、寸法安定性と柔らかさを同時に満足させることは困難であった。さらに移染の起こりやすい先染めポリエステル刺繍糸を使用できる低温溶解タイプのPVA系繊維に適用すると、水による膨潤・収縮が起こり、地合いの良好な基布を得ることが困難であった。
特開平11−217759号公報 特開2001−279568公報 特開2003−129383公報 特開平7−054257号公報 特開平1−018182号公報
上記したように、柔らかで、寸法安定性が高く、しかも溶解温度が低い、安価なケミカルレース用基布を得るにあたっては、実用化への障害が多く、これらの諸問題が解決されたケミカルレース用基布の開発が望まれていた。
本発明は、柔らかで作業性がよく、寸法安定性が高く、刺繍柄の飛び・ズレが生じ難く、溶解温度が低い、安価なケミカルレース用基布及びその製造方法を提供することである。
上記の課題を達成すべく、本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、水溶性PVA系繊維からなるランダムウェブに、PVA系樹脂を含む水溶液をフォーム状にしたバインダー(以下、単に、フォーム状のバインダー水溶液ということがある)を、含浸し、乾燥することで、安価で、柔らかで、寸法安定性が高く、溶解温度が低いケミカルレース用基布を得ることができることを見出した。該バインダー水溶液を付与する本加工方式は、プロセスが簡素で汎用性があり、従来の噴霧や含浸などの方式に比べて水分付着量を少なくすることができることから、膨潤・収縮による地合い不良を調整でき、乾燥に要するエネルギーも節約できるので、本発明の課題に合致するものである。更にはフォーム状のバインダーを付与する本加工方式は、従来方式に比べて繊維の交絡部にバインダー水溶液中のバインダー樹脂が集中するため、比較的少量のバインダー樹脂付着量で高い寸法安定性が得られ基布の柔らかさが損なわれないという利点があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、水溶性PVA系繊維のランダムウェブ不織布と先染め刺繍糸からなり、以下の条件を全て満足することを特徴とするケミカルレース用基布である。
(1)不織布に付着させるバインダーがPVA系樹脂を含む水溶液をフォーム状としたものであり、かつ全不織布質量に対する該バインダーの付着量が2〜20質量%であること、
(2)不織布のヨコ方向の10%モジュラス強度が15〜80N/50mm幅であること、
(3)不織布の剛軟度が40〜150mmであること。
また、本発明は、好ましくは、不織布を構成する水溶性ビニルアルコール系繊維の水中溶解温度をA℃、ポリビニルアルコール系繊維のランダムウェブ不織布の水中溶解温度をB℃とするとき、B−A≦5℃であることを特徴とする上記のケミカルレース用基布である。
さらに、好ましくは不織布を構成するPVA系繊維の水中溶解温度が50〜80℃であることを特徴とする上記のケミカルレース用基布である。
また、本発明は水溶性PVA系繊維のランダムウェブ不織布と先染め刺繍糸からなる基布にPVA系樹脂を含むフォーム状の水溶液を付着させた後、乾熱処理を施すことを特徴とする上記のケミカルレース用基布の製造方法である。
本発明によれば、柔らかで作業性がよく、寸法安定性が高く刺繍柄の飛び・ズレが生じ難く、溶解温度が低い、安価なケミカルレース用基布及びその製造方法を提供することができる。
本発明において、繊維を構成する樹脂としては水溶性のPVA系ポリマーを用いる必要がある。本発明に用いられる水溶性PVA系ポリマーとして、ビニルアルコールユニット以外のユニットが酢酸ビニルユニットからなる、いわゆる部分ケン化PVAの場合、本発明の好ましい水中溶解温度50〜80℃を得るには、該部分ケン化PVAのケン化度は95〜99.95モル%であることが好ましい。99.95モル%を越えると乾熱延伸時や乾熱収縮時に結晶化が進行して、水中溶解温度が80℃を越える場合がある。
ビニルアルコールユニットと酢酸ビニルユニット以外のユニットを含有する、いわゆる変性PVAを使用する場合、変性ユニットが結晶化阻害効果の大きいユニットである場合には、変性ユニットが0.5モル%程度の変性PVA系ポリマーであっても本発明に好適に使用できる場合もあるが、一般的には変性ユニットが1モル%以上の変性PVA系ポリマーを用いることが好ましい。変性PVA系ポリマーの場合、未変性のPVA系ポリマーに比べてケン化度は高めでもその結晶阻害効果のために低い水中溶解温度にすることができる。一方で、変性ユニットが20モル%を超えると結晶性の低下が顕著となり、繊維物性の低下が生じるばかりか、紡糸性も低下するため好ましくない。
変性ユニットを形成する単量体としては、エチレン、アリルアルコール、イタコン酸、アクリル酸、ビニルアミン、無水マレイン酸とその開環物、スルホン酸含有ビニル化合物、ピバリン酸ビニルの如く炭素数が4以上の脂肪酸ビニルエステル、ビニルピロリドンおよび上記イオン性基の一部または全量を中和した化合物などが例示できる。変性ユニットの導入法は共重合による方法でも、後反応による導入方法でもよい。また変性ユニットのポリマー鎖内での分布はランダム状でもブロック状でもグラフト状でも特に限定はない。また該ポリマーの重合度は特に限定されないが、繊維の機械的性能、汎用性の点から、重合度1000以上、特に1500以上とするのが好ましく、繊維の紡糸性の点からは4000以下であるのが好ましい。
次に本発明のPVA系繊維の製造方法について説明する。
本発明においては水溶性のPVA系ポリマーを水もしくは有機溶剤に溶解した紡糸原液を用いて繊維を製造することにより、機械的性能および水溶性に優れた繊維を効率的に得ることができる。もちろん、本発明の効果を損なわない範囲であれば、紡糸原液中に上記以外の添加剤やポリマーが含まれていてもかまわない。紡糸原液を構成する溶媒としては、例えば、水や、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの極性溶媒、グリセリン、エチレングリコールなどの多価アルコール類およびこれら溶媒とロダン塩、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛などの膨潤性金属塩の混合物、さらにはこれら溶媒どうしの混合物、又はこれら溶媒と水との混合物などが挙げられるが、これらの中では水やDMSOが低温溶解性、低毒性、低腐食性などの点で最も好適である。
紡糸原液中のポリマー濃度は、組成、重合度、溶媒によって異なるが、8〜40質量%の範囲であることが好ましい。紡糸原液の吐出時の液温は、紡糸原液がゲル化したり、分解、着色したりしない範囲であり、具体的には50〜150℃の範囲とすることが好ましい。
かかる紡糸原液をノズルから吐出して湿式紡糸又は乾湿式紡糸を行えばよく、PVAポリマーに対して固化能を有する固化液中に吐出すればよい。特に多ホールから紡糸原液を吐出する場合には、吐出時の繊維同士の膠着を防止する点から乾湿式紡糸法よりも湿式紡糸法の方が好ましい。なお、湿式紡糸法とは、紡糸口金から直接固化浴に紡糸原液を吐出する方法のことであり、一方乾湿式紡糸法とは、紡糸口金から一旦、空気や不活性ガス中に紡糸原液を吐出し、それから固化浴に導入する方法のことである。
固化浴は、原液溶媒が有機溶媒の場合と水の場合では異なる。有機溶媒を用いた原液の場合は、得られる繊維強度等の点から固化溶媒と原液溶媒からなる混合液が好ましく、固化溶媒としてはメタノール、エタノールなどのアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類などのPVAポリマーに対して固化能を有する有機溶媒、特にメタノールとDMSOからなる有機溶媒が好ましく、かつ固化浴中での固化溶媒/原液溶媒の質量比が25/75〜95/5、好ましくは55/45〜80/20である混合液が、紡糸工程性および溶剤回収の点で好ましい。また固化浴の温度は30℃以下が好ましく、特に均一な冷却ゲル化のためには20℃以下、より好ましくは15℃以下である。
一方、紡糸原液が水溶液の場合には、固化液を構成する固化溶媒としては、芒硝、塩化ナトリウム、炭酸ソーダなどの、PVA系ポリマーに対して固化能を有する無機塩類の水溶液が好適に挙げられる。本固化浴は当然、酸性、アルカリ性のいずれであってもかまわない。
次に固化された糸篠から紡糸原液の溶媒を抽出除去する。抽出の際に糸篠を湿延伸することが、乾燥時の繊維間膠着を抑制する上でも、さらに得られる繊維の強度を高める上でも好ましい。湿延伸倍率としては1.5〜6倍であることが好ましい。抽出は、通常は複数の抽出浴を通すことにより行われる。抽出浴としては、固化溶媒単独又は固化溶媒と原液溶媒の混合液が用いられ、また抽出浴の温度は通常、0〜50℃の範囲が採用される。
次いで、必要に応じて油剤などを付与して乾燥すればよい。乾燥温度は210℃以下とするのが好ましく、特に乾燥初期は160℃以下の低温で乾燥し、乾燥後半は高温で乾燥する多段乾燥が好ましい。さらに乾熱延伸および必要に応じて乾熱収縮を施し、PVA分子鎖を配向、結晶化させ、繊維の強度や耐水性、耐熱性を調整する。繊維の機械的性能を高めるためには、150〜250℃の温度条件下で、全延伸倍率を3倍以上、特に5倍以上となるような乾熱延伸を行うのが好ましい。全延伸倍率を3倍以上とすることにより、強度1.5〜4.0cN/dtex、さらに全延伸倍率を5倍以上とすることにより強度4cN/dtex以上の繊維を得ることが可能となる。なお、本発明でいう全延伸倍率とは、湿熱延伸倍率と乾熱延伸倍率との積で表される倍率である。
さらに、必要に応じて油剤などを付与して捲縮を施す。捲縮付与方法としては従来公知の方法が用いられるが、PVA系繊維に十分な捲縮を付与するには予め乾熱予熱処理を施して、機械捲縮機に導入し捲縮を付与し、次いでガラス転移温度未満に冷却して捲縮形態を強固に保持する方法が好適である。
このようにして製造される本発明の繊維の繊度は0.5〜5dtexであることが好ましい。0.5dtex未満では繊維強力が不足し刺繍時に針での損傷が大きくなる。5dtexを越えると不織布地合が悪くなり、刺繍柄の飛びやズレを引き起こし良好な刺繍が困難になる。より好ましくは1〜3dtexである。
本発明で用いるPVA系繊維の水中溶解温度は、50〜80℃であることが好ましい。水中溶解温度が50℃未満では水による膨潤、収縮が起こりやすく、樹脂バインダー水溶液付与後の乾燥工程での収縮が大きくなり地合のよい不織布を得ることができない。この乾燥での収縮はピンテンターやサンドイッチ・ネットを用いることで全体的な抑制は可能であるが、局所的な地合斑を防ぐことは困難である。一方、繊維の水中溶解温度が80℃を越えると刺繍後に基布を完全に溶解除去することが困難になり好ましくない。より好ましくは55〜75℃である。
次に本発明のPVA系繊維からなる不織布の製造方法について説明する。
本発明のランダムウェブ不織布としては、不織布を構成する繊維の配向がランダムである乾式不織布が好ましく、従来公知のカード法やエアーレイド法などで作成されたウェブが用いられる。また、繊維配向をランダムにする方法としては、従来公知のクロスラップ法やクリスクロス法などが用いられるが、ケミカルレース基布の場合、特に刺繍時にヨコ方向への張力が掛かるため、刺繍柄の飛びやズレを抑制するためにも繊維配向がランダムであることが好適である。
上記した製造方法により製造される本発明の不織布の目付は、15〜50g/m2であることが好ましい。目付が15g/m2未満であると、繊維の構成本数が減少して地合が不均一になり、刺繍柄の飛びやズレを生じやすくなる。また、基布自体の強力が不足するため、刺繍時の工程通過性が極端に低下する。目付が50g/m2を越えると、価格が高くなるばかりでなく不織布の柔らかさが損なわれるため、ミシンでの基布同士の繋ぎこみ作業や刺繍機への基布の展張作業時に作業性が低下する。また、溶解除去する基布の質量が増加するため溶解や排水処理コストが高くなり好ましくない。より好ましくは20〜40g/m2である。
本発明において、前記製造方法で得られた不織布にフォーム状のバインダーを含浸・付与させ、その後乾熱処理を行うことにより、柔軟かつ寸法安定性が良好な不織布が得られる。
さらに前記フォーム状のバインダーにて処理した不織布に先染め刺繍糸を用いて刺繍を施した時に、刺繍柄の飛び、ズレが少ないケミカルレース用基布を得ることができる。
ここで、先染め刺繍糸の種類は特に限定はないが、ポリエステル系、レーヨン系の刺繍糸などが好適に用いられる。
本発明の不織布に付着させるバインダーとしては、PVA系樹脂を含む水溶液をフォーム状としたものを用いる。前記組成のフォーム状のバインダー水溶液は、例えば溶解機中で攪拌しながらPVA系樹脂を水に溶解し所定濃度のPVA水溶液を調製した後、必要に応じて助剤および浸透剤を添加し、攪拌下で溶解機内の水溶液にエアーを吹き込むことで発泡させて調製することができる。調製したフォーム状のバインダー水溶液の付与方法は、例えばカード法で作成されたウェブ上にフォーム状のバインダー水溶液をノズルから流下させたり、フォーム状のバインダー水溶液が表面に付いたローラーにウェブを接触させて含浸、付与する。本発明においては、含浸、付与後に乾熱処理を行うことにより、フォーム状のバインダー水溶液が破泡する際に繊維の交絡部にバインダー水溶液中のバインダー樹脂が集中しやすくなり、従来の噴霧法や含浸法に比べて比較的少量の樹脂付着量で同等の接着力を得ることができる。そのため、繊維の交絡部以外に樹脂が付着する従来法に比べると不織布の柔らかさ、すなわち後述する剛軟度が確保しやすいという利点がある。また、不織布に付着する水分量が減少するので乾燥に要するエネルギーを節約できる。更には、水により膨潤、収縮しやすい低温溶解タイプのPVA系繊維を用いる場合には、水分付着量を減少することができるので膨潤・収縮を抑制し、ピンテンターやサンドイッチ・ネットなどの特別な装置がなくても地合の良好な基布が得られる。
また、基布の膨潤・収縮が抑制されることにより、基布を構成する繊維の強伸度物性を損なわず、基布は低伸度でも高強力を得ることができるため、後述する10%モジュラス強度が得やすくなる。
本発明のフォーム状のバインダー水溶液の付着量は、全不織布質量に対して2〜20質量%であることが必要である。2質量%未満では不織布との接着力が不足し基布に必要な強力が得られない。20質量%を越えると繊維の交絡部以外への樹脂付着量が増加し、不織布の柔らかさが損なわれると同時に不織布強力が頭打ちになり、またバインダー樹脂濃度が上がるため、増粘によるローラー等への巻き付きトラブルが起こりやすくなる。好ましくは3〜17質量%であり、より好ましくは4〜15質量%である。なお、バインダー水溶液には発泡・浸透作用を有する界面活性剤が含有されていることが好ましい。界面活性剤としてはアルキルエーテルスルホン酸系、ドデシルベンゼンスルホン酸系、ヒマシ油硫酸化物などが挙げられる。また前記界面活性剤以外にも柔軟剤、pH調整剤などを添加してもかまわない。
次いで、乾熱による乾燥処理を行う。乾熱による乾燥処理条件には特に限定がなく、熱風乾燥、シリンダー乾燥等が挙げられるが、100℃以上の熱風炉中にて行うことが好ましい。
このような乾熱処理を行うことにより、柔軟かつ寸法安定性が良好で、色彩の鮮やかな、高級感のある刺繍柄を有するケミカルレース用基布を得ることができる。
ケミカルレース用基布に要求される品質の中で、最重要なものの一つにヨコ方向の10%モジュラス強度がある。一般に刺繍は基布をクリップ等で挟みヨコ方向に数%展張しながら行われるが、このとき基布に要求されるのは破断強力でなく、刺繍途中で基布が伸びないことすなわちヨコ方向のモジュラス強度が高いことである。本発明の不織布においては、ヨコ方向の10%モジュラス強度が15〜80N/50mm幅でなければならない。ヨコ方向の10%モジュラス強度が15N/50mm幅より低い場合、刺繍時の張力によって基布に伸びが起こり、刺繍柄の飛びやズレを助長し、精緻な刺繍が得られなくなるので好ましくない。一方、ヨコ方向の10%モジュラス強度が80N/50mm幅を越えると、刺繍柄の飛びやズレの問題はなくなるが、不織布の柔軟性が失われ、基布同士のミシンでの導布や刺繍機台への基布の展張などの作業効率が極端に低下する。ヨコ方向の10%モジュラス強度の好ましい範囲は20〜70N/50mm幅であり、より好ましい範囲は25〜60N/50mm幅である。
不織布のタテ方向の10%モジュラス強度はヨコ方向ほど重要でないが、10%モジュラス強度が10N/50mm幅以上であることが好ましい。タテ方向の10%モジュラス強度が低すぎると、刺繍展張時にタテ方向に断布したり、刺繍後のシャーリング工程でトラブルが起こったりしやすくなる。
さらに、本発明の不織布の剛軟度は40〜150mmでなければならない。40mm未満では基布が柔らかくなりすぎ、刺繍時に刺繍柄の飛びやズレを起こす。また、150mmを越えると、基布がゴワゴワになり、基布の柔らかさを要求される作業、例えば基布とチュールのミシンでの貼り合わせ、基布同士のミシンでの導布や基布の刺繍機への展張などの作業性が著しく低下するばかりでなく、刺繍後の原反巻き取り時に皺ができやすくなり、原反の連続仕込みが困難になる。不織布の剛軟度は、好ましくは50〜140mmであり、より好ましくは60〜130mmである。なお不織布の剛軟度は後述する方法により測定される。
ケミカルレース用基布に要求される品質の中で、ヨコ方向の10%モジュラス強度に並んで重要なものの一つに不織布の水中溶解温度がある。一般に不織布の水中溶解温度が低いほど、刺繍後の基布を溶解除去する際に染料の脱落、再付着を防止できるため、レーヨンやポリエステル繊維などの先染刺繍糸を用いる場合は基布選択の最重要要件となる。具体的には用いるPVA系繊維の水中溶解温度をA℃、該PVA系繊維を用いて得られる不織布の水中溶解温度をB℃とするとき、B−A≦5℃であることが好ましく、より好ましくはB−A≦4℃、さらに好ましくはB−A≦2℃である。本発明では、発泡させた水溶性PVA系樹脂の水溶液をバインダーとして不織布へ付与することにより、B−A≦5℃とすることが可能となる。B−A≦5℃とすることにより、溶解工程でのエネルギーの節減が図れ、さらに風合いがソフトなケミカルレース用基布が得られやすい。B−Aが5℃を超える場合、刺繍後の基布を溶解除去する際に先染刺繍糸から染料の脱落・再付着が生じる恐れがある。特に従来の噴霧法や含浸法はB−Aが5℃を超え、先染刺繍糸から染料の脱落、再付着が生じるので好ましくない。
本発明は、また、水溶性ポリビニルアルコール系繊維のランダムウェブ不織布と先染め刺繍糸からなる基布に、ポリビニルアルコール系樹脂を含むフォーム状の水溶液を付着させた後、乾熱処理を施すことを特徴とする前記本発明のケミカルレース用基布の製造方法も提供する。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は本実施例により何等限定されるものではない。なお、本発明において、繊維または不織布の水中溶解温度、10%モジュラス強度、剛軟度、繊維強度は以下の方法により求めた。
(1)繊維の水中溶解温度A(℃)
100cm3の水に、長さ1〜2mmにカットした水溶性繊維を数10mg投入し、攪拌下、昇温速度1℃/分の条件で昇温して、繊維が完全に溶解したときの温度を水中溶解温度Aとして測定した。
(2)不織布の水中溶解温度B(℃)
400cm3の水に、2cm平方に切り分けた不織布片又は紙を3枚投入し、昇温速度1℃/分、攪拌速度280rpmの条件で攪拌しながら昇温して、繊維が完全に溶解したときの温度を水中溶解温度Bとして測定した。
(3)10%モジュラス強度(N/50mm幅)
不織布をタテ、ヨコ方向にそれぞれ50mm×170mmに切り分けて試料とし、試料掴み間隔100mm、掴み幅25mm、引張速度100mm/分の条件で、インストロン引張試験機を用いて引張強度を測定し、10%伸度時の強度を読み取った。
(4)剛軟度(mm)
JIS カンチレバー40.5度法で測定した。
(5)繊維強度(cN/dtex)
JIS L1013に準拠して測定した。
実施例1
(1)重合度1750、ケン化度99モル%のPVAをジメチルスルホキシド(DMSO)中に投入し、90℃で10時間窒素気流下にて240rpmで攪拌し、溶解して、ポリマー濃度20質量%の紡糸原液を得た。得られた紡糸原液を孔数15000ホール、孔径0.16mmの紡糸口金を通して、メタノール/DMSOの質量比が70/30、温度が10℃の固化浴中に湿式紡糸した。ついで、25℃のメタノールからなる抽出液でDMSOを抽出しながら3.0倍の湿延伸を行った。その後、窒素雰囲気下で150℃、8分間乾燥し、170℃で2.0倍乾熱延伸し、捲縮・切断を行って、繊度3.3万dtex、強度7.2cN/dtex、水中溶解温度Aが72℃のPVA系捲縮繊維を得た。該繊維の性能を表1に示す。
(2)得られたPVA系繊維100質量部からなるランダムウェブを作成し、繊維と同じ5質量%のPVA、界面活性剤として「BEROL−48」(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩系)からなる水溶液をハンドミキサーにて発泡させ、該ランダムウェブに含浸し、70℃で乾燥して不織布を得た。該不織布の性能は表2に示すように、剛軟度が118mmと柔らかで作業性がよく、さらに10%モジュラス強度が27.8(N/50mm幅)と高いものであった。
(3)上記(2)で得られた不織布に市販の先染めポリエステル繊維からなる刺繍糸を用いて刺繍を施したところ、刺繍柄の飛び・ズレがなく、ケミカルレース用基布として好適なものであった。また刺繍後の基布の水中溶解温度Bが74℃で、B−Aが2.0℃であり、移染の生じやすい市販の先染めポリエステル刺繍糸を用いた場合においても、基布の溶解除去後に刺繍糸から染料の脱落、再付着が生じず、刺繍柄が鮮明な高級感を有する刺繍布が得られた。
実施例2
重合度1750、ケン化度96モル%のPVAを使用する以外は実施例1と同様の方法で紡糸し、繊度8.5万dtex、強度6.2cN/dtex、水中溶解温度Aが65℃のPVA系捲縮繊維を得た。該繊維の性能を表1に示す。また、該繊維を用いて、実施例1と同様の条件にて不織布を作製した。該不織布の性能は表2に示すように、剛軟度が86mmと柔らかで作業性がよく、さらに10%モジュラス強度が19.4(N/50mm)と高いため、該不織布に実施例1と同じ刺繍糸を用いて刺繍を施したところ、刺繍柄の飛び・ズレがなく、ケミカルレース用基布として好適なものであった。また刺繍後の基布の水中溶解温度Bが68.5℃で、B−Aが3.5℃であるので、基布の溶解除去後に刺繍糸から染料の脱落、再付着が生じず、刺繍柄が鮮明な高級感を有する刺繍布が得られた。
実施例3
(1)繊維原料として重合度1750、ケン化度98.5モル%のPVAを水に投入し、90℃で10時間、240rpmで攪拌して溶解し、ポリマー濃度17質量%の紡糸原液を得た。得られた紡糸原液を孔数15000ホール、孔径0.16mmの紡糸口金を通して、飽和芒硝水溶液からなる40℃の酸性凝固浴中に紡出し、凝固を行った。さらに、得られた糸篠をローラードラフト3.0倍で湿熱延伸した後、水洗し、さらに130℃にて乾燥した後、170℃にて延伸倍率2.0倍の乾熱延伸し、捲縮・切断を行って、繊度3.3万dtex、強度3.1cN/dtex、水中溶解温度Aが76℃のPVA系捲縮繊維を得た。該繊維の性能を表1に示す。
(2)さらに、実施例1と同様の条件にて不織布を作製した。該不織布の性能は表2に示すように、剛軟度が139mmと柔らかで作業性がよく、さらに10%モジュラス強度が35.3(N/50mm)と高いものであった。
(3)上記(2)で得られた不織布に実施例1と同じ刺繍糸を用いて刺繍を施したところ、刺繍柄の飛び・ズレがなく、ケミカルレース用基布として好適なものであった。また刺繍後の基布の水中溶解温度Bが78℃で、B−Aが2.0℃であるので、基布の溶解除去後に刺繍糸から染料の脱落、再付着が生じず、刺繍柄が鮮明な高級感を有する刺繍布が得られた。
比較例1
不織布原料として、実施例1と同様のランダムウェブを作成し、繊維原料と同じPVAからなる1質量%水溶液を該ランダムウェブに含浸し、搾液して、70℃で乾燥し、不織布を得た。該不織布の性能は表2に示すように、10%モジュラス強度は54.8(N/50mm幅)と高いものの、剛軟度が162mmと高すぎるため風合いが硬いものとなり、実施例1と同じ刺繍糸を用いて刺繍を施そうとしたが、刺繍時に針が折れる等作業性が悪く、ケミカルレース用基布としては適さないものであった。
比較例2
不織布原料として、実施例1と同様のランダムウェブを作成し、繊維原料と同じPVAからなる1質量%水溶液を発泡させて、該ランダムウェブに含浸し、70℃で乾燥して不織布を得た。該不織布の性能は表2に示すように、10%モジュラス強度が7.8(N/50mm幅)と低いため、実施例1と同じ刺繍糸を用いて刺繍を施したところ、刺繍柄の飛び・ズレが生じ、ケミカルレース用基布としては適さないものであった。
比較例3
不織布原料として、実施例1と同様のランダムウェブを作成し、加熱したエンボスロールとスチールロールとの間を通過させることで不織布を得た。このときのエンボス条件は接着面積率12%、温度195℃、線圧329N/cm、処理速度5m/分であった。該不織布の性能は表2に示すように刺繍性はまずまずであったが、刺繍後の基布の水中溶解温度が86.5℃で、繊維の水中溶解温度との差が14.5℃となったため、刺繍後の基布を溶解除去する際に染料の脱落、再付着が生じ、ケミカルレース用基布としては適さないものであった。
Figure 2006103974
Figure 2006103974
本発明によれば、柔らかで作業性がよく、寸法安定性が高く刺繍柄の飛び・ズレが生じ難く、溶解温度が低い、安価なケミカルレース用基布及びその製造方法を提供することができる。

Claims (4)

  1. 水溶性ポリビニルアルコール系繊維のランダムウェブ不織布と先染め刺繍糸からなり、以下の条件を全て満足することを特徴とするケミカルレース用基布。
    (1)不織布に付着させるバインダーがポリビニルアルコール系樹脂を含む水溶液をフォーム状としたものであり、かつ、全不織布質量に対する該バインダーの付着量が2〜20質量%であること、
    (2)不織布のヨコ方向の10%モジュラス強度が15〜80N/50mm幅であること、
    (3)不織布の剛軟度が40〜150mmであること。
  2. 不織布を構成する水溶性ビニルアルコール系繊維の水中溶解温度をA℃、ポリビニルアルコール系繊維のランダムウェブ不織布の水中溶解温度をB℃とするとき、B−A≦5℃であることを特徴とする請求項1に記載のケミカルレース用基布。
  3. 不織布を構成する水溶性ポリビニルアルコール系繊維の水中溶解温度が50〜80℃である請求項1又は2に記載のケミカルレース用基布。
  4. 水溶性ポリビニルアルコール系繊維のランダムウェブ不織布と先染め刺繍糸からなる基布に、ポリビニルアルコール系樹脂を含むフォーム状とした水溶液を付着させた後、乾熱処理を施すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のケミカルレース用基布の製造方法。

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