JP2006002317A - 高強度ポリビニルアルコール繊維及び高強度ポリビニルアルコール繊維からなる布帛 - Google Patents

高強度ポリビニルアルコール繊維及び高強度ポリビニルアルコール繊維からなる布帛 Download PDF

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文男 池田
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啓次 湯川
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喜樹 西中
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Abstract

【課題】 ポリビニルアルコールからなる高強度の繊維であって、布帛としたときの加工性に優れ、防刃効果を有する各種の製品や衣料品に容易に加工することができる高強度ポリビニルアルコール繊維及び該繊維からなる布帛を提供することを技術的な課題とするものである。
【解決手段】 総繊度が200〜500dtex、単糸繊度が1.0〜2.5dtexのポリビニルアルコール繊維であって、強度12〜20cN/dtex、伸度3.0〜7.0%、強力25〜100N、ヤング率200〜450cN/dtex、乾熱収縮率0.5〜1.5%であることを特徴とする高強度ポリビニルアルコール繊維。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコールからなる繊維であって、総繊度、単糸繊度ともに細繊度でありながら、高強度の繊維であって、特に衣料用途に好適な布帛を得ることができる高強度ポリビニルアルコール繊維及び本発明の繊維を少なくとも一部に用いてなる布帛に関するものである。
従来から、ポリビニルアルコール繊維は、ポリアミド、ポリエステル等の合成繊維に比べて強度、弾性率が高く、主に産業資材用繊維として広く利用されている。また、セメント補強用繊維としても利用されている。
特許文献1や2には、高強度、高弾性率のポリビニルアルコール繊維が記載されており、このような産業資材用途として各種の補強材やロープとして使用することが示されている。そして、このような用途に使用するため、繊維の総繊度も大きいものとなっている。
また、近年、繊維の多様化が進み、繊維をもとにして得られる製品に、従来は有していなかった強度や加工性が要求されることが多くなってきている。そのうちの1つとして、防刃用の布帛が挙げられる。各種の危険作業や防犯対策用として手袋や衣服に防刃効果が求められている。
特許文献3〜5には、このような用途に使用する布帛としてアラミド繊維を使用したものが示されている。しかしながらアラミド繊維は高価であることから、低コストで得られるポリビニルアルコール繊維を使用したものが求められていた。
そこで、前記した特許文献1〜2に示されているようなポリビニルアルコール繊維を使用することが考えられるが、これらのポリビニルアルコール繊維は、産業資材用途に用いることを主たる目的としているため、高弾性率、太繊度のものであり、得られる布帛は柔軟性に欠け、加工性に劣るものであった。したがって、裁断、縫製して使用する衣料用途には使用することが困難であった。
特開昭62−149909号公報 特開平3−76807号公報 実開平 4−92576号公報 特開2003−130591号公報 特開2002−309482号公報
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、ポリビニルアルコールからなる高強度の繊維であって、布帛としたときの加工性に優れ、防刃効果を有する各種の製品や衣料品に容易に加工することができる高強度ポリビニルアルコール繊維及び該繊維からなる布帛を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者等は、上記課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、次の(1)、(2)を要旨とするものである。
(1)総繊度が200〜500dtex、単糸繊度が1.0〜2.5dtexのポリビニルアルコール繊維であって、強度12〜20cN/dtex、伸度3.0〜7.0%、強力25〜100N、ヤング率200〜450cN/dtex、乾熱収縮率0.5〜1.5%であることを特徴とする高強度ポリビニルアルコール繊維。
(2)(1)記載の高強度ポリビニルアルコール繊維を少なくとも一部に使用してなる布帛であって、少なくとも一方向における強度が8.0cN/dtex以上である高強度ポリビニルアルコール繊維からなる布帛。
本発明のポリビニルアルコール繊維は、総繊度、単糸繊度ともに細繊度でありながら、高強度の繊維であるため、高強度でかつ適度な柔軟性を有した布帛を得ることが可能となる。そして、本発明の布帛は、本発明のポリビニルアルコール繊維を少なくとも一部に用いているため、高強度でかつ適度な柔軟性を有しており、加工性に優れ、防刃効果を有する各種の製品や衣料品に容易に加工することが可能となる。
以下、本発明について詳細に説明を行う。
本発明の高強度ポリビニルアルコール繊維は、総繊度が200〜500dtex、単糸繊度が1.0〜2.5dtexのポリビニルアルコール繊維であって、強度12〜20cN/dtex、伸度3.0〜7.0%、強力25〜100N、ヤング率200〜400cN/dtex、乾熱収縮率0.5〜5.0%である。
本発明のポリビニルアルコール繊維においては、このような繊度、強度等の特性値を満足することで、特に製編織したときに、高強度でありながら適度な柔軟性を有し、加工性に優れた布帛を得ることができるものである。
ポリビニルアルコール繊維の総繊度は200〜500dtex、中でも250〜450dtexとすることが好ましく、単糸繊度は1.0〜2.5dtex、中でも1.3〜2.2dtexであることが好ましい。このような繊度の繊維とすることにより、高密度の布帛とすることができ、高強度であると同時に柔軟性をも有した布帛を得ることができる。また、高密度とすることができるため、強度利用率の高い布帛を得ることができる。つまり、繊維の強度と布帛の強度を比較したときに、繊維の強度があまり低下することなく、布帛の強度に十分に生かせた布帛とすることができるものである。
総繊度、単糸繊度ともに上記の範囲より大きいものであると、上記の効果を奏することができず、強度が低下し、柔軟性や強度利用率の低い布帛となる。一方、上記の範囲より小さいものであると、本発明で規定する強力を達成することが困難となりやすい。
次に、本発明の繊維は、強度12〜20cN/dtex、中でも13〜18cN/dtexとすることが好ましく、強力は25〜100N、中でも35〜100Nとすることが好ましい。強度や強力がこれらの値よりも小さいと、高強力の布帛を得ることが困難となる。一方、強度や強力がこれらの値よりも大きい場合は、他の特性値を満足するものであれば、特に弊害とはならないが、製造工程上、コストがかかりやすくなり、この点で好ましくない。
そして、伸度は3.0〜7.0%、中でも4.0〜6.0%、ヤング率は200〜450cN/dtex、中でも240〜400cN/dtexとすることが好ましい。これらの伸度やヤング率は主に得られる布帛の柔軟性や強度利用率に反映される値である。
そこで、伸度が上記の範囲よりも小さい値であったり、ヤング率が上記範囲よりも高い値であると、得られる布帛は柔軟性に乏しいものとなり、製品にする際の加工性に劣るものとなる。一方、伸度が上記の範囲よりも大きい値であったり、ヤング率が上記範囲よりも低い値であると、本発明で規定する強度や強力を満足しないものとなったり、強度利用率が低いものとなりやすい。
また、乾熱収縮率は0.5〜1.5%、中でも0.7〜1.2%とすることが好ましい。通常、本発明の繊維は、衣料用途に使用するため、製編織した後に染色等の後加工を施すが、このときに乾熱収縮率が高すぎると、寸法安定性が悪くなったり、強度利用率が低いものとなりやすい。一方、乾熱収縮率をこの値よりも低くするためには、製造工程において特別な熱処理等を行う必要があり、コスト高となり好ましくない。
次に、織物としたときの強度利用率が60%以上であることが好ましく、中でも65%以上であることが好ましい。本発明における織物にしたときの強度利用率とは、経糸と緯糸の両者に本発明の繊維を用い、経糸密度と緯糸密度を同じにし、目付けを130g/mとしたときの織物の強度を、JIS L−1096A法に準じて定速伸長形引張試験機を用い、試料幅30mm、つかみ間隔20cm、引張速度20cm/minで測定する。このとき、経方向と緯方向の両方について測定し、そのうちの高い値をとるものする。そして、織物の強度をB、繊維の強度をAとし、次式で算出するものである。
強度利用率(%)=(B/A)×100
本発明の繊維を構成するポリビニルアルコール系重合体は、特に限定されるものではなく、公知の方法によって得られるものが用いられる。例えば、脂肪族ビニルエステルを塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知の重合方法によって重合して得られた脂肪族ポリビニルエステルを公知の方法によりケン化することにより得られる。脂肪族ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、ぎ酸ビニルエステル、プロピオン酸ビニルエステル、酪酸ビニルエステルなどを挙げることができる。中でも酢酸ビニルが工業的に好ましい。
ポリビニルアルコール系重合体の平均重合度は特に限定されないが、最終製品の強度の観点から1500〜7000であることが好ましい。ポリビニルアルコール系重合体のケン化度は特に制限はないが、ケン化度は99モル%以上のものが好ましい。また、2種類以上のポリビニルアルコール系重合体を併用してもよい。
本発明で使用されるポリビニルアルコール系重合体は、本発明の効果を損なわない範囲であれば他の共重合可能な単量体と共重合したものでも、また耐熱劣化性、耐アルカリ劣化性、強度などを向上させるため、ヒドラジン化合物等の添加剤を添加してもよい。
そして、このようなポリビニルアルコール系重合体を用い、湿式法、乾式法、乾湿式法、ゲル紡糸法等のいずれの方法により、紡糸、延伸したものでもよい。
次に、本発明の高強度ポリビニルアルコール繊維からなる布帛について説明する。本発明の布帛は、上記したような本発明のポリビニルアルコール繊維を少なくとも一部に使用した布帛であり、布帛としては織編物、不織布等が挙げられる。少なくとも一部に使用した布帛とは、織編物の場合は構成する糸の一部に本発明の繊維を用いるものである。本発明の布帛においては、中でも布帛の全てに本発明のポリビニルアルコール繊維を用いたものとすることが好ましい。
また、布帛の中でも防刃効果の高いものとして、織物とすることが好ましく、組織が平織、からみ織、模紗織のいずれかである織物とすることが好ましい。
そして、本発明の布帛は、本発明の繊維を少なくとも一部に用いることにより、少なくとも一方向における強度が8.0cN/dtex以上のものであり、中でも8.5cN/dtex以上とすることが好ましい。さらには、経緯方向ともの強度が8.0cN/dtex以上、中でも8.5cN/dtex以上のものであることが好ましい。強度がこの値未満であると、強度が不十分となり防刃効果に劣るものとなる。強度の上限は特に限定するものではないが、前記したような製造が容易な繊維の強度から考慮すると、18cN/dtex以下とすることが好ましい。
次に、本発明のポリビニルアルコール繊維の製造方法について一例を用いて説明する。前記したように、本発明のポリビニルアルコール繊維は、各種の製造方法で製造することができるが、以下、その製造方法の一例について説明する。まず、ポリビニルアルコール系重合体を溶媒に溶解して紡糸原液を調整する。ポリビニルアルコール系重合体を水系溶媒に溶解する際には、硫酸ナトリウム、ホウ酸、顔料、染料などを適宜混合してもよい。
紡糸原液中のポリビニルアルコール系重合体の濃度は、2〜35質量%の範囲にするのが好ましい。そして、紡糸原液を単数又は複数の吐出孔を有する紡糸口金を凝固浴中の溶液に浸積させ、紡糸原液をそのまま凝固浴に押し出し、固化させてポリビニルアルコール繊維を得る湿式紡糸方法を行う。前記凝固浴としては、ポリビニルアルコール系重合体の凝固、ポリビニルアルコール系重合体の溶媒抽出の作用を持つ溶液であればよく、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類、エーテル類、アルカリ水溶液、ボウ硝のアルカリ水溶液などが使用される。
得られた紡出糸は溶媒を含んだ状態で湿熱延伸を行うと、繊維間の膠着を少なくし、生成した微結晶を壊して非晶化し、その後の乾熱延伸を容易にするので、2倍以上の延伸条件で湿熱延伸を行うのが好ましい。前記凝固浴としてアルカリ凝固浴を使用する場合には、湿熱延伸の前に張力下で中和を行うのがよい。この後、ポリビニルアルコール系重合体の溶媒として水以外のものを使用した場合には、紡出糸より前記ポリビニルアルコール系重合体の溶媒を除去するために抽出を行い、ポリビニルアルコール系重合体の溶媒として水を使用した場合には、アルカリ物質、ボウ硝、ホウ酸、酢酸ナトリウムなどの不純物を除去するために洗浄を行う。続いて、必要に応じて油剤などを付与したのち、紡出糸を乾燥させる。
次いで、乾燥紡糸原糸を乾熱延伸する。延伸温度は、通常は200℃以上であり、230℃以上であることが好ましい。総延伸倍率は14倍以上が好ましく、16倍以上がさらに好ましい。なお、総延伸倍率は紡糸から乾燥までの間に延伸される紡糸延伸倍率と、乾熱延伸時の延伸倍率の積で表される。そして、乾熱延伸後、巻き取ることにより本発明の繊維を得ることができる。
なお、細繊度でかつ高強度のポリビニルアルコール繊維を得るためには、上記の工程において、紡糸原液に添加する硫酸ナトリウムやホウ酸の量を調整し、延伸条件を適切に選定することが重要である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、実施例における性能の評価は、次の方法で行った。
〔糸の強度、伸度、ヤング率〕
JIS L−1013に準じて定速伸長形引張試験機を用い、つかみ間隔20cm、引張速度10cm/分で測定した。
〔織物の強度、強力〕
JIS L−1096A法に準じて定速伸長形引張試験機を用い、試料幅30mm、つかみ間隔20cm、引張速度20cm/minで測定した。
実施例1
重合度1730のポリビニルアルコールを用い、ナトリウム塩として硫酸ナトリウム及び硼酸を熱水に溶解したポリビニルアルコール濃度16質量%の水溶液(pH4.2)を紡糸原液とした。この紡糸原液(90℃)をノズルから凝固浴(凝固溶媒:芒硝濃度35質量%、水酸化ナトリウム濃度1.6質量%の水溶液、温度52℃)に孔数180個の紡糸口金を用いて紡出した後、定法にしたがって中和、湿熱、水洗、乾燥、乾熱延伸を行い、303dtex/180fのポリビニルアルコール繊維を得た。なお、このとき、紡出糸を凝固浴から引き取る引取ローラ速度を3.0m/分とし、乾燥工程までの紡糸延伸倍率を5.0倍とし、乾熱延伸時の延伸倍率を4.4倍(総延伸倍率22.0倍)とし、熱延伸温度を235℃とした。
得られたポリビニルアルコール繊維に60回/mの撚糸を施した糸条を経緯糸として、レピア織機を用いて、経糸密度50本/25mm、緯糸密度50本/25mmで平織の織物を製織し、目付が130g/m2の織物を得た。
実施例2
ポリビニルアルコールの重合度が2500のものを用いた以外は、実施例1と同様に行って300dtex/180fのポリビニルアルコール繊維を得、実施例1と同様にして織物を得た。
実施例3
乾熱延伸時の延伸倍率を4.0(総延伸倍率20.0倍)に変更した以外は、実施例1と同様に行って299dtex/180fのポリビニルアルコール繊維を得、実施例1と同様にして織物を得た。
比較例1
ポリビニルアルコールの重合度が1000のものを用いた以外は、実施例1と同様に行って303dtex/180fのポリビニルアルコール繊維を得、実施例1と同様にして織物を得た。
比較例2
乾熱延伸時の延伸倍率を2.4(総延伸倍率12.0倍)に変更した以外は、実施例1と同様に行って301dtex/180fのポリビニルアルコール繊維を得、実施例1と同様にして織物を得た。
比較例3
重合度1730のポリビニルアルコールを用い、ナトリウム塩として硫酸ナトリウム及び硼酸を熱水に溶解したポリビニルアルコール濃度16質量%の水溶液(pH4.2)を紡糸原液とした。この紡糸原液(90℃)をノズルから凝固浴(凝固溶媒:芒硝濃度35質量%、水酸化ナトリウム濃度1.6質量%の水溶液、温度52℃)に紡出する際、孔数500個の紡糸口金を用いて、定法にしたがって中和、湿熱、水洗、乾燥、乾熱延伸を行い、1334dtex/500fのポリビニルアルコール繊維を得た。なお、このとき、紡糸原液をノズルから凝固浴に押し出し、紡出糸を凝固浴から引き取る引取ローラ速度を3.5m/分とし、乾燥工程までの紡糸延伸倍率を5.0倍、乾熱延伸時の延伸倍率を4.0倍(総延伸倍率20.0倍)、熱延伸温度を238℃として行った。
得られたポリビニルアルコール繊維に60回/mの撚糸を施した糸条を経緯糸として、レピア織機を用いて、経糸密度12本/25mm、緯糸密度12本/25mmで平織の織物を製織し、目付が130g/m2の織物を得た。
比較例4
芳香族ポリアミドからなる強度が23.4cN/dtex、伸度が4.1%、ヤング率が526cN/dtex、総繊度223dtex、単糸繊度1.1dtexのアラミド繊維を経糸、緯糸として、レピア織機を用いて、経糸密度72本/25mm、緯糸密度72本/25mmで平織の織物を製織し、目付が130g/m2の織物を得た。
実施例1〜3、比較例1〜4で得られた繊維及び得られた織物の強度、伸度等の物性値を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜3で得られた繊維は、本発明で規定する強度、伸度、ヤング率等の特性値を満足するものであったので、得られた織物は十分な強度と柔軟性を有しており、加工性にも優れ、衣料用途に好適に使用できるものであった。
一方、比較例1、2の繊維は、強度、ヤング率ともに低いため、織物としたときの強度利用率が低く、得られた織物も強度の低いものであった。比較例3の繊維は、総繊度、単糸繊度ともに大きいものであったため、織物としたときの強度利用率が低く、得られた織物は強度が低く、柔軟性にも劣るものであった。比較例4の繊維はアラミド繊維であったため、得られた織物の強度は高いものであったが、繊維の強度利用率が低く、コストが高いものであった。

Claims (4)

  1. 総繊度が200〜500dtex、単糸繊度が1.0〜2.5dtexのポリビニルアルコール繊維であって、強度12〜20cN/dtex、伸度3.0〜7.0%、強力25〜100N、ヤング率200〜450cN/dtex、乾熱収縮率0.5〜1.5%であることを特徴とする高強度ポリビニルアルコール繊維。
  2. 織物としたときの強度利用率が60%以上である請求項1記載の高強度ポリビニルアルコール繊維。
  3. 請求項1記載の高強度ポリビニルアルコール繊維を少なくとも一部に使用してなる布帛であって、少なくとも一方向における強度が8.0cN/dtex以上である請求項1又は2記載の高強度ポリビニルアルコール繊維からなる布帛。
  4. 布帛が織物であって、織物の組織が平織、からみ織または模紗織である請求項3記載の高強度ポリビニルアルコール繊維からなる布帛。
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