JPWO2006095815A1 - ヨウ素系偏光フィルム、その製造方法及びそれを用いた偏光板 - Google Patents

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Abstract

本発明におけるヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後にホウ酸を除く無機酸若しくはその塩及び/又は有機酸を0.0001〜5.0wt%含有している溶液、好ましくはpHが2≦pH≦5、より好ましくは2.2≦pH≦5の該溶液で処理して得られる偏光フィルムに関するもので、該偏光フィルムは湿熱耐久性に優れ、湿熱耐久性試験での偏光特性の低下も少なく、更に好ましい態様において得られた該偏光フィルムは、乾熱耐久性にも優れる。

Description

本発明は、ヨウ素系偏光フィルム、その製造方法、及びそのヨウ素系偏光フィルムを用いたヨウ素系偏光板に関する。
偏光板は一般に、二色性色素であるヨウ素又は二色性染料をポリビニルアルコール系樹脂フィルムに吸着配向させて偏光フィルムとし、その片面もしくは両面に接着剤層を介してトリアセチルセルロースなどからなる保護フィルムを貼合して偏光板とし、液晶表示装置などに用いられる。二色性色素としてヨウ素を用いた偏光フィルムからなる偏光板はヨウ素系偏光板と呼ばれ、一方、二色性色素として二色性染料を用いた偏光フィルムからなる偏光板は染料系偏光板と呼ばれる。ヨウ素系偏光板は、染料系偏光板に比べ、高透過率で高偏光度、すなわち高コントラストを示すことから、一般的な液晶モニター、液晶テレビ、携帯電話、PDAなどに広く用いられている。しかしながら、ヨウ素系偏光板は光学特性の面では染料系偏光板に勝っているものの、光学耐久性の面では染料系偏光板に劣っており、例えば、ヨウ素系偏光板を高温多湿下に放置すると、脱色により透過率が上昇し、偏光度が低下するなどの問題が生じていた。さらに、乾熱耐久性においては、高温下に放置すると偏光度の低下が生じる。透過率及び偏光度が高く、高コントラストで、かつ、耐熱性及び耐湿熱性にも優れる偏光板が求められ、この要望に対する発明として、特許文献1、特許文献2に記載されているように保護フィルムによる改善方法や、特許文献3、特許文献4のようにトリアセチルセルロースの保護フィルムを接着する接着剤を改質する方法によって湿熱耐久性を向上させることが記載されている。また、保護フィルムや接着剤による耐久性の向上ではなく、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを処理することによってヨウ素系偏光板として耐久性を向上させている例もある。その一つとして酸処理やpH制御による耐久性向上が特許文献5、6、7及び8に記載されている。例えば、特許文献5では、ホウ素化合物含有ポリビニルアルコール系樹脂フィルムより製膜されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを酸性水溶液に浸漬し、延伸したポリビニルアルコール系樹脂延伸フィルムを用いて耐久性を向上した偏光フィルムについて開示されている。また、特許文献6には、ポリビニルアルコール系樹脂よりなるフィルムをアルカリ金属のヨウ化物を含有させた過酸化水素等の酸化剤を含む酸化浴中で酸化処理する耐湿熱性に優れた偏光フィルムの製造方法が開示されている。特許文献7には、pHが4.5以下であるホウ酸水溶液で、一軸延伸及びヨウ素の吸着配向処理が施されたポリビニルアルコールフィルムを処理して耐湿熱性を向上させたヨウ素系偏光フィルムの製造方法が開示されている。特許文献8では水に溶解した時の液のpHが1.0乃至5.0である偏光子(偏光フィルム)の特許について開示されている。
特開平8−5836 特開2001−272534 特開2004−12578 特開平9−269413 特開平6−254958 特開平7−104126 特開2001−83329 特開2005−62458
特許文献5に記載のホウ素化合物含有ポリビニルアルコール系樹脂フィルムより製膜されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを酸性水溶液に浸漬し、延伸する方法では、延伸する際に浸漬するホウ酸、ヨウ素、ヨウ化カリウムを含有する水溶液中(いわゆる染色浴)にポリビニルアルコール系樹脂フィルムから酸性成分が溶出してしまい、得られる偏光フィルムの耐久性改善効果が十分に得られないという問題があった。また、特許文献6においても、延伸の前にpHを調節した酸化浴中で処理されるため、延伸時にポリビニルアルコール系樹脂フィルムから酸化剤が延伸浴へ溶出し、得られる偏光フィルムの耐湿熱性改善効果が十分に得られないという問題があった。特許文献7ではホウ酸を含有した水溶液をpH≦4.5以下に保って処理を行うことが記載されているが、ホウ酸とともに酸を処理した場合、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムと酸性物質の処理効率が悪く、フィルムにおいて処理のバラツキが生じる。例えば、特許文献7の実施例を見ると、pH=3.4のホウ酸含有処理液で処理すると偏光度変化は1.3であり、pH=2.1のとき偏光度変化は2.0である。このことから、この方法ではpH制御をしても安定した特性が得られないことが示されており、pHを制御したからといって安定して目的とした耐久性が得られる分けではないことを示している。さらに、文献中では工程中の処理温度(処理液温)が高いと酸性物質が気化してしまうことが記載されている。特許文献8ではポリビニルアルコールフィルムを延伸したフィルムからなり、水に溶解した液のpHが1.0乃至5.0であることを特徴とする偏光子についての特許が開示されている。しかしながら、この方法によって得られる偏光板の湿熱耐久性は向上するものの、例えば90℃といった高温雰囲気下の耐熱試験において、透過率の減少が激しく、液晶表示装置の光源や使用環境によっては、次第に表示が暗くなる恐れがある。これらの問題により、効率良く処理が可能で、且つ、酸濃度を安定させるために処理温度において高温はもちろん低温でも処理できるように、ヨウ素を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムにホウ酸を含有しない溶液で酸性物質処理を適用することによって湿熱耐久性が向上し、かつ乾熱耐久性に優れるヨウ素系偏光板が求められていた。
前記課題を解決すべく鋭意検討の結果、ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後にホウ酸を除く無機酸若しくはその塩及び/又は有機酸を0.0001〜5.0重量%(以下、wt%と省略する。また、特に断りのない限り%は重量%を示す)含有する溶液(以下場合により酸処理用溶液とも言う)で処理して得られる偏光フィルムは湿熱耐久性が向上し、透過率の変化も少ないこと、さらには、酸性物質の処理温度は、高温はもちろん、低温でも処理が可能であるため酸性物質が揮発することなく安定した処理が適用できること、更に、酸処理用溶液のpHを2〜5、より好ましくは2.2〜5、又は場合により2.4≦pH<6.0とするとき、乾熱耐久性も高まること、を見いだし、また、ホウ酸とともに酸性物質を用いてpH≦4.5にするよりは、ホウ酸を適用せずにハロゲン化物とともに酸性物質を含有した2.4≦pH<6.0の溶液で処理を適用し、酸性物質処理後に乾燥処理を適用することによって、光学特性のバラツキが少なく、湿熱耐久性が高く、かつ乾熱耐久性に優れる偏光板が得られること新規に見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、
(1)ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸後に、ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩及び/又は有機酸を0.0001〜5.0wt%含有している溶液(以下酸処理用溶液という)で処理して得られる偏光フィルム、
(2)酸処理用溶液のpHが、2≦pH≦5である(1)に記載の偏光フィルム、
(3)ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後に、pHが2.4≦pH<6.0の酸処理用溶液で処理して得られる(1)に記載の偏光フィルム、
(4)ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩及び/又は有機酸を含む溶液にハロゲン化物を含むことを特徴とする(1に記載の偏光フィルム、
(5)ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩が、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム又は硫酸のいずれか1つ、又は2つ以上である(1)に記載の偏光フィルム、
(6)ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩が、硫酸アルミニウムある(1)〜(2)に記載の偏光フィルム、
(7)有機酸が1種以上のカルボン酸及び/又はα-ヒドロキシ酸であり、該有機酸を含有する溶液で処理することによって得られる(1)〜(6)のいずれか一項に記載の偏光フィルム、
(8)有機酸がクエン酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸又は酢酸のいずれか1つ、又は1つ以上であり、該有機酸を含む溶液で処理することによって得られる(7)に記載の偏光フィルム、
(9)延伸後の前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムが延伸倍率で、延伸前に比べて3〜8倍に延伸されたものである(1)〜(8)のいずれか一項に記載の偏光フィルム、
(10)延伸処理の際使用する架橋剤及び/又は耐水化剤が、ホウ酸であることを特徴とする(1)又は(9)に記載の偏光フィルム、
(11)上記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の偏光フィルムの片面もしくは両面に保護層を設けた偏光板、
(12)請求項11に記載の偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置、
(13)ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後に、2.4≦pH<6.0の酸処理用溶液で処理することを特徴とする偏光フィルムの製造方法、
(14)ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後に、2.4≦pH<6.0の酸処理用溶液で処理し、得られた偏光フィルムの片面もしくは両面に保護層を設けることを特徴とする偏光板の製造方法、
(15)ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後に、2.2≦pH≦5の酸処理用溶液で処理することを特徴とする偏光フィルムの製造方法、
(16)ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸後に、ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩及び/又は有機酸を0.0001〜5.0wt%含有している溶液(以下酸処理用溶液という)で処理することを特徴とする偏光フィルムの製造方法、
(17)酸処理用溶液が、硫酸、塩酸、硝酸、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、ギ酸、クエン酸、クロロ酢酸、酢酸、シュウ酸、リンゴ酸及び酒石酸からなる群から選ばれる少なくとも一種の酸性物質を含む水溶液である(15)に記載の偏光フィルムの製造方法、
(18)酸処理用溶液のpHが2〜5である(16)又は(17)に記載の偏光フィルムの製造方法、
に関する。
得られた偏光フィルムは、延伸後に酸性物質で処理されるため、染色浴への酸性物質の持込が無く、また、延伸後にホウ酸を用いないため、ホウ酸の析出による問題点の発生もなくなるために、工業的に安定して偏光フィルムを製造することができる。また、湿熱環境下、例えば温度65℃、相対湿度93%において透過率変化及び偏光度の低下が少なく、かつ、好ましい条件で製造された場合、乾熱環境下、例えば90℃においても透過率変化の少ない優れた偏光フィルム、または偏光板が得られる。このような本発明の偏光フィルムまたは偏光板を用いることにより、液晶ディスプレイの長期間の表示安定性を確保することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
偏光フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法で作製することができる。製造方法として、例えば、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得ることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニル及びこれと共重合可能な他の単量体の共重合体などが例示されている。酢酸ビニルに共重合する他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%程度であり、好ましくは95モル%以上が好ましい。このポリビニルアルコール系樹脂は、さらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性したポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用できる。またポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000〜10,000程度、好ましくは1,500〜5,000程度である。
かかるポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は特に限定されるものでなく、公知の方法で製膜することができる。この場合、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムには可塑剤としてグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、低分子量ポリエチレングリコールなどが含有していても良い。可塑剤量は5〜20wt%であり、好ましくは8〜15wt%が良い。ポリビニルアルコール系樹脂からなる原反フィルムの膜厚は特に限定されないが、5〜150μmが好ましく、10〜100μmが特に好ましい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルム(以下PVAフィルムとも言う)には、まず膨潤処理が施される(膨潤工程ともいう)。膨潤処理は20〜50℃の溶液に30秒〜10分間浸漬させることによって行われる。その際の溶液は水が好ましいが、グリセリン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール又は低分子量ポリエチレングリコールなどの水溶性有機溶剤、又は水と水溶性有機溶剤との混合溶液でも良い。偏光フィルムを作製する時間を短縮する場合には、ヨウ素及びヨウ化物での処理時にも膨潤するので膨潤工程を省略しても良い。
膨潤工程の後に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムはヨウ素及びヨウ化物を含有した溶液で処理される(以下染色工程とも言う)。処理方法は、該溶液に浸漬することが好ましいが、溶液をポリビニルアルコール系樹脂フィルムに塗布または塗工によって処理をしても良い。溶液の溶媒として、例えば、水が好ましいが、限定されるものではない。ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化カリウム等のヨウ化アルカリ金属化合物、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化コバルト又はヨウ化亜鉛などが用いることが出来、限定されるものではないが、通常ヨウ化アルカリ金属化合物が好ましく、ヨウ化カリウムがより好ましい。ヨウ素濃度は0.0001〜0.5wt%が好ましく、0.001〜0.4wt%がより好ましい。ヨウ化物濃度は0.0001〜8wt%が好ましい。この工程での処理温度は、5〜50℃が好ましく、5〜40℃がより好ましく、10〜30℃が特に好ましい。処理時間はヨウ素、ヨウ化物が吸着する濃度によるため、適度に調節できるが、30秒〜6分で調節するのが好ましく、1〜5分がより好ましい。この処理後、次の工程に入る前に洗浄を行っても良い。洗浄を行う溶媒は、一般的には水が用いられる。洗浄を行うことによって、次に処理する液中にヨウ素及びヨウ化物が移行するのを抑制することができる。
ヨウ素、ヨウ化物処理の際、溶液に架橋剤及び/又は耐水化剤を添加しても良い。通常は架橋剤が使用される。架橋剤としては、特に限定されないが、通常ホウ酸が好ましい。架橋剤、例えばホウ酸を添加する濃度は0.1〜5.0wt%が好ましく、2〜4wt%がより好ましい。耐水化剤については後で述べるものが使用できる。この工程での処理温度は、5〜50℃が好ましく、5〜40℃がより好ましく、10〜30℃が特に好ましい。処理時間はヨウ素、ヨウ化物が吸着する濃度によるため、適度に調節できるが、30秒〜6分で調節するのが好ましく、1〜5分がより好ましい。この処理後、次の工程に入る前に洗浄を行っても良い。洗浄を行う溶媒は、一般的には水が用いられる。洗浄を行うことによって、次に処理する液中にヨウ素、ヨウ化物及びホウ酸が移行するのを抑制することができる。
本発明において、ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムといった場合、必ずしもヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤がそのままPVAフィルムに含まれている必要はなく、前記染色処理及び架橋剤及び/又は耐水化剤処理を経て、ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤が該PVAフィルム中で、反応した形において含有される場合をも含むものである。ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したPVAフィルムとしては、ヨウ素、ヨウ化物及び架橋剤(好ましくはホウ素)を含むものが好ましい。
通常は前記染色工程の後、架橋剤処理を行う (架橋剤処理工程ともいう)。架橋剤処理は架橋剤を含む溶液でポリビニルアルコール系樹脂フィルムを処理することにより行うことができる。前記のように、架橋剤の存在下に染色工程を行うこともできるが、通常は染色工程後に行うのが好ましい。この場合、架橋剤処理は、該染色工程で得られたポリビニルアルコール系樹脂フィルム(以下染色されたPVAフィルムとも言う)を架橋剤含有溶液で処理することにより行われる。該架橋剤含有溶液での処理方法は、通常該溶液に染色されたPVAフィルムを浸漬する方法が好ましいが、該溶液をポリビニルアルコール系樹脂フィルム上に塗布または塗工する方法でも良い。該浸漬は、後記延伸処理前に行うことも、また、該延伸処理と共に行うことも出来る。該延伸法が乾式延伸法の場合には延伸前に架橋処理を行うのが好ましく、湿式延伸法の場合には該延伸処理と共に行うのが好ましい。架橋剤としては、例えば、ホウ酸又はその塩(例えばホウ砂等のアルカリ金属塩又はホウ酸アンモニウムなど)等のホウ素化合物、グリオキザール又はグルタルアルデヒドなどの多価アルデヒド、ビウレット型、イソシアヌレート型又はブロック型などの多価イソシアネート系化合物、チタニウムオキシサルフェイトなどのチタニウム系化合物、エチレングリコールグリシジルエーテル又はポリアミドエピクロルヒドリンなどを用いることができる。通常ホウ素化合物が好ましく、ホウ酸はより好ましい。又、架橋剤含有溶液中に耐水化剤を共存させても良い。耐水化剤としては、過酸化コハク酸、過硫酸アンモニウム、過塩素酸カルシウム、ベンゾインエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、塩化アンモニウム又は塩化マグネシウム、塩化亜鉛などが挙げられ、塩化アンモニウム、塩化マグネシウム又は塩化亜鉛などが好ましい。架橋剤処理の際の溶媒として、例えば、水、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤、グリセリン又はそれら混合溶媒などが用いることができ、通常水が好ましい。架橋剤含有溶液中における架橋剤濃度は、架橋剤の種類等により異なり、一概には言えないが、通常溶媒に対して0.1〜10wt/vol%程度、ホウ酸を例にして示すと溶媒に対して濃度0.1〜6.0wt/vol%で処理するのが好ましく、2〜4wt/vol%がより好ましい。処理温度は、5〜60℃が好ましく、5〜40℃がより好ましい。処理時間は30秒〜6分が好ましく、1〜5分がより好ましい。
次に、前記染色されたPVAフィルム、又は染色及び架橋剤処理されたPVAフィルムは偏光性を持たせるため延伸(好ましくは一軸延伸)される(以下一軸延伸工程とも言う)。延伸方法は湿式延伸法又は乾式延伸法のどちらでも良い。乾式延伸法の場合には通常架橋剤処理PVAフィルムが用いられる。湿式延伸法の場合には、架橋剤処理されたPVAフィルムを用いてもよいが、通常前記架橋処理されていない染色されたPVAフィルムを用いて、延伸と共に架橋剤処理を行うのが好ましい。
乾式延伸法は、通常ガス媒体中で、前記フィルムを加熱延伸することにより行われる。該ガス媒体としては空気又は不活性ガス等を使用することができるが、経済的理由などにより通常空気が使用される。空気媒体の場合には、該媒体の温度を常温〜180℃程度にして、架橋剤処理PVAフィルムを延伸するのが好ましい。不活性ガス等の場合には、空気の場合と同様にして行うことも、また、場合により、より高温で行うこともできる。又、該延伸処理は相対湿度はが20〜95%の雰囲気中で行うのが好ましい。フィルムの加熱延伸方法としては、例えば、ロール間ゾーン延伸法、ロール加熱延伸法、圧延伸法又は赤外線加熱延伸法などが考えられるが、その延伸方法は限定されるものではない。延伸処理は一回(一段)で行っても良く、二回(2段)以上の多段処理を適用しても良い。その際の延伸倍率は3〜8倍が好ましく、5〜7倍がより好ましい。
湿式延伸法は、通常、水、水溶性有機溶剤、又は水と該有機溶剤の混合溶液等の水性媒体中に前記フィルムを浸漬し、通常加熱下に延伸することにより行われる。 架橋剤及び/又は耐水化剤を含有した溶液中に前記フィルムを浸漬した状態で延伸するのが好ましい。延伸倍率は3〜8倍が好ましく、5〜7倍がより好ましい。延伸は40〜60℃、より好ましくは45〜55℃に加熱された該水性媒体中で行うのが好ましい。架橋剤としては、前記したものを挙げることができ、例えば、ホウ酸、ホウ砂又はホウ酸アンモニウムなどのホウ素化合物、グリオキザール又はグルタルアルデヒドなどの多価アルデヒド、ビウレット型、イソシアヌレート型又はブロック型などの多価イソシアネート系化合物、チタニウムオキシサルフェイトなどのチタニウム系化合物、エチレングリコールグリシジルエーテル又はポリアミドエピクロルヒドリンなどを挙げることができる。架橋剤としては、ホウ素化合物が好ましく、より好ましくはホウ酸が良い。耐水化剤も前記したものを挙げることが出来、例えば、過酸化コハク酸、過硫酸アンモニウム、過塩素酸カルシウム、ベンゾインエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、塩化アンモニウム、塩化マグネシウム又は塩化亜鉛などが挙げられる。架橋剤及び/又は耐水化剤の濃度は、例えば、0.5〜8wt%が好ましく、2.0〜4.0wt%がより好ましい。延伸時間は30秒〜20分を適用できるが、2〜5分が好ましい。延伸処理は一回(一段)で行ってもよく、また、二回(二段)以上の多段処理を適用しても良い。
本発明においては、上記で一軸延伸されたPVAフィルム(以下単に一軸延伸PVAフィルムとも言う)を、ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩及び/又は有機酸(以下単に酸性物質とも言う)を0.0001〜5.0重量%含有している溶液(以下酸処理用溶液ともいう)で処理することを特徴とする。この処理により、偏光フィルムの湿熱耐久性を向上させることが出来、好ましい態様においては更に、乾熱耐久性も向上させることが出来る。以下場合により、この処理を単に「酸性物質による処理」とも言う。酸性物質による処理は、通常酸性物質を含む溶液(好ましくは水溶液、水溶性有機溶媒溶液又は該有機溶媒と水の混合溶液)に、上記延伸PVAフィルムを浸漬するのが好ましい。
上記延伸処理を行った後、フィルム表面に架橋剤の析出、又は異物が付着することがあるため、酸性物質による処理の前に、フィルム表面の洗浄を行っても良い(以下洗浄工程とも言う)。この洗浄工程でホウ酸を含有した溶液による洗浄を行っても良いが、場合により、ホウ酸を含有する溶液での洗浄では、次の工程若しくは乾燥後に表面に異物が発生する場合があるので通常、洗浄する場合はホウ酸を含有しない溶液、好ましくは水での洗浄が好ましい。なお、ホウ酸を含有した溶液による洗浄を行っても良い場合としては、該洗浄後、酸処理を行い、次いで乾燥するなど、ホウ酸含有溶液での洗浄後に、フィルム表面に異物が発生しないようにする処理工程を含む場合である。洗浄時間は1秒〜5分が適用できる。洗浄の回数は特に限定されず、必要に応じて、一回でも良いし、2回以上の複数回の洗浄でもよい。
延伸処理後、酸性物質による処理と共に、若しくは別個に、延伸されたPVAフィルムをハロゲン化物を含有した溶液で処理するのが好ましい。この処理は、色相の調整及び偏光特性の向上を目的としている(以下ハロゲン化物処理ともいう)。処理方法は、該溶液に延伸PVAフィルムを浸漬する方法、該PVAフィルム上に該溶液を塗布又は塗工する方法等が挙げられ、浸漬する方法がより好ましい。また、このハロゲン化物処理は、酸性物質による処理と共に行うのが好ましい。この場合には、酸性物質と共にハロゲン化物を含有する溶液で、該PVAフィルムを上記した方法で処理すればよい。ハロゲン化物としては、例えば、ヨウ化カリウム及びヨウ化ナトリウム等のヨウ化アルカリ金属化合物、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化コバルト又はヨウ化亜鉛等のヨウ化物、塩化カリウム及び塩化ナトリウムなどの塩化アルカリ金属化合物又は塩化亜鉛等の塩化物が好ましく、さらに水溶性であることが好ましい。塩化物とヨウ化物ではヨウ化物の方が好ましく、ヨウ化物の中ではヨウ化アルカリ金属化合物、より好ましくはヨウ化カリウムである。ハロゲン化物の濃度は0.5〜15wt%が好ましく、3〜8wt%がより好ましい。又処理温度は、例えば5〜50℃以下が好ましいが、20〜40℃がより好ましい。処理時間は、例えば、1秒〜5分が良いが、偏光フィルムの面内特性の安定を考慮すると5〜30秒が好ましい。色相の調製を目的としない場合には、このハロゲン化物を含有した溶液で処理する工程を省略することができる。
酸性物質による処理及び、必要に応じて、ハロゲン化物処理を行った後に、フィルムの乾燥を行う(以後乾燥工程とも言う)。乾燥の際には、自然乾燥が良いが、より乾燥効率を高めるためにはロールによる圧縮やエアーナイフ又は吸水ロール等によって表面の水分除去を行っても良いし、及び/又は送風乾燥を行うことも良い。処理温度としては、20〜90℃で処理することが良いが、好ましくは40〜80℃で処理することが好ましい。処理時間は30秒〜20分が好ましく、2〜10分がより好ましい。
ここまでの処理工程においての処理溶液の溶媒として、例えば、水、アルコール系溶媒又はグリコール系溶媒などの溶媒が挙げられるが限定されるものではない。又、水とアルコール類を混合した溶液、ジメチルスルホキシドと水の混合溶媒などのように、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤を使用しても良い。最も好ましくは水である。
本発明での酸性物質による処理は、ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系フィルムを延伸(好ましくは一軸延伸)した後で有れば何処工程で行ってもよい。例えば該延伸後の洗浄工程又は/及びハロゲン化物処理工程において一緒に、酸性物質による処理を行うか、又は前記フィルムの延伸後、若しくは必要に応じて行う洗浄工程後に、引き続き、独立に酸性物質による処理を行う等のいずれでもよい。通常は偏光性を持たせるための延伸(好ましくは一軸延伸)が終わった後、必要に応じて洗浄し、次いで酸性物質による処理(場合により酸処理とも言う)を行うのが好ましい。また、必要に応じて複数の工程において行ってもよい。より好ましいのは、延伸した該PVAフィルムを、酸性物質とハロゲン化物を含む溶液に、浸漬して、酸性物質による処理とハロゲン化物処理を一緒に行う方法である。酸性物質による処理は、必要に応じて、該酸性物質と共に、ホウ酸を除く架橋剤及び/又は耐水化剤を含有する処理溶液で行っても良い。酸性物質による処理に使用する処理溶液における酸性物質の濃度は通常0.0001〜5.0wt%程度の範囲内であり、好ましくは0.0005〜2wt%、より好ましくは0.001〜1wt%であり、場合により0.01〜2.0wt%がより好ましい。また、該処理溶液のpHは、1.0≦pH<6.0に調整されるのが好ましい。より好ましいpHは、2以上で6.0より小さい範囲であり、更に好ましくは2.1〜5程度である。酸処理の温度及び時間は本発明の効果が達成される限り特に限定はなく、通常処理温度が5〜60℃未満、好ましくは10〜40℃程度で、処理時間は2〜300秒、好ましくは3〜60秒、より好ましくは5〜40秒程度である。
場合により、洗浄工程において、酸性物質を含有した溶液によって洗浄と同時に酸処理を行うことも出来る。処理温度は5〜60℃未満が好ましく、10〜40℃がより好ましい。処理時間は2〜300秒が好ましく、2〜60秒がより好ましい。
ハロゲン化物処理は、延伸処理後、又は洗浄処理後に行えばよく、単独で行っても、また、前記したように、酸処理工程で、酸処理と一緒に行ってもよい。ハロゲン化物処理は、ハロゲン化物を含有した溶液を前記延伸後の該PVAフィルム(以下単に延伸フィルムとも言う)に適用して、該延伸フィルムを処理する工程で、通常前記したように酸処理工程で、酸処理と一緒に行うのが好ましい。該ハロゲン化物含有溶液で、該フィルムを処理する方法としては、該延伸フィルム表面に、該溶液が適用されればどのような方法でもよい。通常該延伸フィルムを、該溶液に浸漬するのが好ましい。前記酸処理工程と一緒に行う場合は、前記酸性物質と共に該ハロゲン化物を含有した溶液で該フィルムを処理すればよい。好ましくは両者を含む溶液中に、該延伸フィルムを浸漬するのが好ましい。ハロゲン化物処理に使用されるハロゲン化物を含有した溶液のハロゲン化物の濃度は0.5〜15wt%の範囲が好ましい。ハロゲン化物処理を酸処理と一緒に行う場合は、ハロゲン化物を上記濃度範囲で含み、かつ酸性物質を0.0001〜5.0wt%の範囲で含む溶液を用いればよい。又処理温度は、例えば、5〜60℃未満が好ましく、20〜40℃がより好ましい。処理時間は2秒〜5分が適用できるが、5秒〜1分が好ましい。
酸性物質としては、無機酸及び有機酸の何れも使用することが出来、更にそれらの塩で、水溶液が酸性を示すもの、好ましくは該塩の水溶液がpH6より小さい値を示す塩、好ましくはpH5より小さく、pH1以上の値を示す塩も使用することが出来る。無機酸として好ましいものは硫酸、塩酸又は硝酸などの酸を挙げることができる。これらの中で硫酸はより好ましい。塩としては通常無機酸の塩が使用され、前記好ましい無機酸の塩、特にアルミニウム塩が好ましい。そのような塩としては硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム又は硝酸アルミニウムなどを挙げることができる。硫酸アルミニウムは特に好ましいものの一つである。耐水化剤などとして使用される塩化亜鉛は、その水溶液が上記pH範囲に入らないことから、本発明では上記酸性物質には含めない。有機酸として、通常カルボン酸類を挙げることができ、ヒドロキシ又はハロゲノ置換を有してもよいC1−C4飽和脂肪酸が好ましく、α―ヒドロキシ酸の骨格を有する水溶性有機酸は好ましいものの一つである。具体例としては、例えば、ギ酸、クエン酸、クロロ酢酸、酢酸、シュウ酸、リンゴ酸又は酒石酸などが挙げられ、クエン酸又は酢酸が好ましく、酢酸が最も好ましい。酸性物質は1種づつ用いても良いが、2種以上を混合して用いても良い。これらの酸性物質のなかでも、硫酸アルミニウムは湿熱耐久性を向上させる効果が高いことから特に好ましいものの一つである。また、有機酸においては、クエン酸、酢酸、シュウ酸などは食品添加物として一般的に使用されており、環境面や安全性からも好ましい酸性物質といえる。
酸性物質としては好ましいものとしては、硫酸、無機酸のアルミニウム塩(好ましくは硫酸、塩酸又は硝酸からなる群から選ばれる無機酸のアルミニウム塩)、クエン酸及び酢酸からなる群から選ばれる少なくとも一種の酸性物質が挙げられ、硫酸アルミニウム又は/及び酢酸が特に好ましい。
酸性物質を含む溶液には、架橋剤(望ましくはホウ酸以外の架橋剤)及び/又は耐水化剤を同時に含有させても良い。ホウ酸以外の架橋剤としては、例えば、グリオキザール又はグルタルアルデヒドなどの多価アルデヒド、ビウレット型、イソシアヌレート型又はブロック型などの多価イソシアネート系化合物、チタニウムオキシサルフェイトなどのチタニウム系化合物などを用いることができるが、他にもエチレングリコールグリシジルエーテル又はポリアミドエピクロルヒドリンなどを用いることができる。耐水化剤としては、過酸化コハク酸、過硫酸アンモニウム、過塩素酸カルシウム、ベンゾインエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、塩化アンモニウム、塩化マグネシウム又は塩化亜鉛などが挙げられる。
酸性物質を含む溶液で処理する際には、その溶液のpHも大事な指標である。pHが低い方が偏光フィルムの湿熱耐久性は高い。しかしながら、pHが低すぎるとポリビニルアルコール系樹脂の分解、ポリエン化などが起こる可能性がある。それによって、乾熱試験、たとえば90℃の耐熱試験において透過率が1%以上変化してしまう場合がある。このことから、酸性物質を含む溶液(酸処理用溶液)のpHを、1.0≦pH<6.0に調整する場合、湿熱耐久性の高いものを得るのに適しており、より好ましい範囲は2≦pH≦5である。乾熱耐久性も高いものを得ようとする場合にはpHは、2以上、より好ましくは2.2以上で、6.0より小さい範囲が好ましく、更に好ましくは2.2〜5程度である。更に場合により2.4≦pH<6.0が好く、より好ましくは2.4≦pH≦5.0、さらに好ましくは2.4≦pH≦4.0の範囲がより好ましい。
好ましい本発明の偏光フィルムは、湿熱耐久性及び乾熱耐久性共に高く、透過率の減少も少ないものである。そのように優れた本発明の偏光フィルムにおいては、該偏光フィルムを溶解させた水溶液のpHは5.0<pH<6.0の範囲内に有り、本発明の優れた偏光フィルムの一つの指標となる。また、該水溶液のpHが、5.1〜5.6の範囲のとき、より好ましい。また、該水溶液のpHが、5.2<pH<5.6のときもより好ましい偏光フィルムである場合が多く、最も好ましい偏光フィルムにおいては該溶液のpHが、5.2<pH<5.4である。本発明の偏光フィルムを溶解させた水溶液のpHは、下記のようにして測定することができる。
即ち、乾燥工程後に得られた本発明の偏光フィルムを0.0380g切り出し、蒸留水10ccの入ったネジ口瓶(宝製作所社製 ネジ口瓶SV−30)に入れて蓋を閉め、煮沸状態のウォーターバスに2時間侵し、偏光フィルムを溶解した水溶液を得、、該水溶液を25℃まで冷却し、該水溶液のpHを(株)アズワン社製 pH Controller PP-01を用いて測定し、得られたpHを、本発明の偏光フィルムを溶解させた水溶液のpHとした。該水溶液においては、水溶液中に偏光フィルムが溶解していればよく、サンプルに用いた本発明の偏光フィルムが必ずしも全部溶解している必要はなく、サンプルの偏光フィル自体は半溶解、または十分に膨潤された状態等であってもよい。しかし、好ましくは、サンプルの偏光フィルムの不溶部分は20wt%未満で有ることが望ましい。
こうして酸性物質が0.0001〜5.0wt%を含有している溶液で処理して得られたポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、酸性物質の濃度が高い(pHが低い)溶液で処理されるほど、得られた偏光フィルムを溶解させた溶液のpHは低い数値を示す。このことは、酸性物質の濃度が偏光フィルムのpHと相関があり、処理溶液の酸性物質を制御することによって偏光フィルムを溶解させた溶液のpH、つまりは得られる偏光フィルムの処理の程度を制御できることを示している。偏光フィルムを作製するには酸性物質の濃度が重要な要因である。
本発明の偏光フィルムの好ましい製造方法は例えば、ヨウ素及びヨウ化物により染色されたPVAフィルムを、偏光性を持たせるため、好ましくは架橋剤(好ましくはホウ素)を含む水溶液中で3〜8倍、好ましくは4〜7倍程度に延伸(好ましくは一軸延伸)するか、又は、ヨウ素及びヨウ化物による染色及び架橋剤処理(好ましくはホウ素処理)されたPVAフィルムを乾式延伸法により3〜8倍、好ましくは4〜7倍程度に延伸(好ましくは一軸延伸)し、得られた延伸フィルムを、前記酸処理用溶液、好ましくは、前記酸性物質とハロゲン化物を含む溶液で、酸処理及びハロゲン化物処理を行うことを特徴とする方法であり、該処理されたフィルムは乾燥することにより乾燥された本発明の偏光フィルムを得ることができる。
以上の工程によってポリビニルアルコール系樹脂フィルムを延伸した本発明のヨウ素系偏光フィルムが得られる。
得られた偏光フィルムは、その少なくとも片面、または両面に透明保護層を設けることによって偏光板とする。透明保護層はポリマーによる塗布層として、またはフィルムのラミネート層として設けることができる。透明保護層を形成する透明ポリマーまたはフィルムとしては、機械的強度が高く、熱安定性が良好な透明ポリマーまたはフィルムが良い。さらに、好ましくは水分遮断性が優れるものが良い。透明保護層として用いる物質として、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート樹脂またはそのフィルム、アクリル樹脂またはそのフィルム、ポリ塩化ビニル樹脂またはそのフィルム、ポリエステル樹脂またはそのフィルム、ポリアリレート樹脂またはそのフィルム、ノルボルネンのような環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹脂またはそのフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン骨格を有するポリオレフィンまたはその共重合体、主鎖/または側鎖がイミド及び/又はアミドの樹脂またはポリマーまたはそのフィルムなどが挙げられる。ポリビニルアルコールは液晶用配向膜として機能するためラビング処理を適用したり、または光配向膜で処理し、液晶性を有する樹脂またはそのフィルムを設けても良い。保護フィルムの厚みは、例えば、0.5μm〜200μm程度である。その中の同種または異種の樹脂またはフィルムを片面、もしくは両面に一層以上設けることによって偏光板を作製する。
得られた偏光板の一方の表面、すなわち、表示装置に貼り合わせ後に、非露出面となる保護層またはフィルムの表面に粘着剤等の接着層を設けることもできる。接着層を設けることによって、液晶、有機エレクトロルミネッセンスなどの表示装置に偏光板を貼り合わせることができる。
この偏光板は、一方の表面、すなわち、保護層またはフィルムの露出面に、反射防止層や防眩層、ハードコート層、視野角改善及び/又はコントラスト改善のための液晶塗工層など、公知の各種機能性層を有していてもよい。その各種機能性を有する層は塗工方法が好ましいが、その機能を有するフィルムを接着剤または粘着剤を介して貼合せても良い。また、各種機能層とは、位相差を制御する層またはフィルムである公知の位相差板であっても良い。
偏光フィルムに透明保護層を設けるにあたり、その保護層がフィルムである場合、フィルムラミネートを行う必要がある。その際には、接着剤が必要となる。接着剤として、ポリビニルアルコール系接着剤が用いられる。ポリビニルアルコール系接着剤として、例えば、ゴーセノールNH-26(日本合成社製)又はエクセバールRS-2117(クラレ社製)などが挙げられるが、これに限定されるものではない。接着剤には、架橋剤及び/又は耐水化剤を添加しても良い。又、接着剤に酸性物質を0.0001〜20wt%の濃度で含有しても良く、好ましくは0.02〜5wt%を含有しても良い。ポリビニルアルコール系接着剤には、無水マレイン酸-イソブチレン共重合体のみ/かつ架橋剤を混合させた接着剤を用いることができる。無水マレイン酸-イソブチレン共重合体として、例えば、イソバン#18(クラレ社製)、イソバン#04(クラレ社製)、アンモニア変性イソバン#104(クラレ社製)、アンモニア変性イソバン#110(クラレ社製)、イミド化イソバン#304(クラレ社製)、イミド化イソバン#310(クラレ社製)などが挙げられる。その際の架橋剤には水溶性多価エポキシ化合物を用いることができる。水溶性多価エポキシ化合物とは、例えば、デナコールEX-521(ナガセケムテック社製)、テトラット-C(三井ガス化学社製)などが挙げられる。他の接着剤として、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系のものが多用されており公知の接着剤を用いることができ、接着剤は限定されるものではない。又、接着剤の添加物として、亜鉛化合物又はハロゲン化物等を同時に0.1〜10wt%程度の濃度で含有させることもできる。添加物についても限定されるものではない。透明保護層を接着剤で貼り合せた後、適した温度で乾燥もしくは熱処理することによって偏光板を得る。
こうして得られた本発明の偏光板は高温高湿雰囲気下に長時間放置しても透過率や偏光度の変化が少なく、また、例えば90℃における高温環境下における透過率の低下が少なく耐久性に優れるため、長期間安定した性能を維持できる。本発明の偏光板を液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンス表示装置、CRT等に用いることにより、本発明の画像表示装置が得られる。特に、液晶ディスプレイの場合、本発明の偏光板を液晶ディスプレイを構成する液晶セルの両側に必要に応じて位相差フィルムと共に粘着剤で貼り合せることにより、本発明の液晶ディスプレイが得られる。こうして得られた画像表示装置、特に液晶ディスプレイは偏光板の劣化に伴う表示画像の視認性低下が抑えられ、長期間安定して画像を表示することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例に示す透過率、偏光度の評価は以下のようにして行った。
偏光フィルムの両面に保護膜を貼合して得た2枚の偏光板を、その吸収軸方向が同一となるように重ねた場合の透過率を平行位透過率Tp 、2枚の偏光板をその吸収軸が直交するように重ねた場合の透過率を直交位透過率Tc とした。
透過率Tは、380〜780nmの波長領域で、所定波長間隔dλ(ここでは10nm)おきに分光透過率τλを求め、下式(1)により算出した。式中、Pλは標準光(C光源)の分光分布を表し、yλは2度視野等色関数を表す。
式1
Figure 2006095815
分光透過率τλは、分光光度計〔日立社製“U-4100”〕を用いて測定した。
偏光度Py は、平行位透過率Tp 及び直交位透過率Tc から、式(2)により求めた。
Py={(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100 式(2)
水溶液のpHは、(株)アズワン社製 pH Controller “PP-01”を用いて測定した。
ケン化度99%以上で平均重合度が2400のポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製 商品名:VF-XS)を40℃の温水に2分浸漬し、膨潤処理をした後、1.30倍に延伸した。得られたフィルムを、ホウ酸(Societa Chimica Larderello s.p.a.社製)28.6g/l, ヨウ素(純正化学社製)0.25g/l, ヨウ化カリウム(純正化学社製) 17.7g/l及びヨウ化アンモニウム(純正化学社製) 1.0g/lを含有した水溶液中で30℃で2分浸漬してヨウ素及びヨウ化物による染色処理を行った。染色処理して得られたフィルムを5.0倍に一軸延伸しながらホウ酸30.0g/l含有した50℃の水溶液中で5分間処理を行った。ホウ酸処理して得られたフィルムの緊張状態を保ちつつ、ヨウ化カリウム50g/l、硫酸アルミニウム14〜18水和物(和光純薬工業社製)0.02g/lに調整した水溶液中で30℃で15秒間処理を行った。その時、水溶液のpHは4.8であった。ヨウ化カリウム、酸処理して得られたフィルムを70℃で9分間乾燥処理を行った。乾燥処理をして得られたフィルムをアルカリ処理したトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム社製 商品名:TD-80U)にポリビニルアルコール系接着剤を用いてラミネートして偏光板を得た。
得られた偏光板を40mmx40mmにカットし、粘着剤(日本化薬社製 商品名:PTR-3000)を介して厚さ1mmのガラス板と貼り合わせて測定試料とした。作製したサンプルは乾熱試験、および湿熱試験を適用した。
湿熱試験は、温度65℃、相対湿度93%の雰囲気中であり、18日(432時間)放置する前と後での透過率及び偏光度を測定した。酸性物質を含有した溶液で処理した場合と、処理されない場合を比較し、透過率の上昇(脱色)と偏光度の低下における優位差を確認するための指標とした。
乾熱試験は90℃雰囲気中であり、18日(432時間)放置する前と後での透過率を測定した。透過率の変化は絶対値で1.0%以内が良く、1.0%以内であることを指標とした。透過率変化が1.0%以上の変化は、表示装置の色再現性が得られないなどの影響が発生するため好ましくない。乾熱試験における試験結果を透過率の絶対値から見た変化が1.0%以内を[良好], 1.0%以上を[不良]とした。
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物の添加量を0.2g/l、pHを3.4にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。乾燥処理後の偏光フィルムを溶解させた時のpHは5.3であった。
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物をクエン酸(無水)(純正化学社製)に代えて、添加量を0.05g/l、pHを4.8にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例3において、クエン酸の添加量を0.07g/l、pHを4.3にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例3において、クエン酸の添加量を0.1g/l、pHを3.8にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例3において、クエン酸の添加量を0.3g/l、pHを2.5にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。乾燥処理後の偏光フィルムを溶解させた時のpHは5.4であった。
実施例3において、クエン酸の添加量を0.5g/l、pHを2.3にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。乾燥処理後の偏光フィルムを溶解させた時のpHは5.3であった。
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物を酢酸(純正化学社製)に代えて、添加量を0.04g/l、溶液のpHを5.1にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例8において、酢酸の添加量を0.07g/l、pHを4.0にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例8において、酢酸の添加量を0.11g/l、pHを3.8にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例8において、酢酸の添加量を0.6g/l、pHを3.4にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。乾燥処理後の偏光フィルムを溶解させた時のpHは5.7であった。
実施例8において、酢酸の添加量を3.0g/l、pHを2.6にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。乾燥処理後の偏光フィルムを溶解させた時のpHは5.4であった。
実施例8において、酢酸の添加量を5.0g/l、pHを2.4にした以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。乾燥処理後の偏光フィルムを溶解させた時のpHは5.1であった。
比較例1
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物を添加しないこと以外は、同様にサンプルの作製を行い乾熱試験及び湿熱試験での耐久性を比較した。乾燥処理後の偏光フィルムを溶解させた時のpHは6.0であった。
実施例1から13、比較例1における透過率、偏光度変化の測定結果を表1及び表2に示す。
表1 湿熱耐久性試験前後での透過率および偏光度変化
Figure 2006095815
表2 乾熱耐久性試験前後での透過率および偏光度変化
Figure 2006095815
以上の実施例、比較例から分かるように、本発明におけるヨウ素、ヨウ化物を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムに架橋剤を含有させ、延伸処理を適用したフィルムにおいて、ホウ酸以外の酸性物質を0.0001〜5.0wt%を含有しているpHが2.4≦pH<6.0の溶液で処理され得られた偏光フィルムは、湿熱環境下、例えば温度65℃、相対湿度93%において色脱けがなく偏光度の低下が少ない偏光フィルム又は偏光板となる。液晶ディスプレイ用偏光フィルムにおける高透過率、高コントラスト、かつ湿熱耐久性の高い偏光板が得られる。さらに、本発明によって得られた偏光フィルムは乾熱耐久性、例えば90℃の乾熱試験において透過率変化が1.0%以内であることがわかる。以上の結果により、処理溶液のpHにより偏光板の湿熱耐久性が向上し、乾熱耐久性での透過率変化が少ない偏光板が得られていることが分かる。一方で、処理溶液のpHと偏光フィルムを溶解させたときのpHをみると酸性物質の濃度が高い溶液で処理されるほど、偏光フィルムを溶解させたときのpHは低い。よって、酸性物質の濃度と偏光フィルムの濃度は相関関係にあることが分かる。酸性物質濃度が低いほど偏光フィルムを溶解させたときのpHは6に近い値を示し、乾熱試験、例えば90℃において透過率は低下しないが湿熱耐久性は次第に低下する。偏光フィルムを溶解させたときのpHが5に近い値を示すほど湿熱耐久性が高い値を示すが、pHが5以下になった場合には90℃の乾熱試験において透過率の著しい低下が見られることが分かる。以上の結果により、ヨウ素を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ホウ酸以外の酸性物質を0.0001〜5.0wt%を含有しているpHが2.4≦pH<6.0の溶液で処理されて得られた偏光板は、湿熱耐久性が向上し、乾熱耐久性での透過率変化が少ない偏光板が得られていることが分かる。
実施例A−2
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物の添加量を4.5g/l、pHを2.73にした以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例A−3
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物を硫酸(純正化学社製)に代えて、添加量を0.2g/l、pHを1.88にした以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例A−4
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物を硫酸(純正化学社製)に代えて、添加量を0.03g/l、pHを3.4にした以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例A−5
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物を硝酸アルミニウム(和光純薬工業社製)に代えて、添加量を5g/l、pHを2.91にした以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例A−6
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物を塩化アルミニウム・6水和物(和光純薬工業社製)に代えて、添加量を5g/l、pHを2.83にした以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例A−7
平均重合度2400のポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製 商品名:VF-XS)を40℃の温水に2分浸漬し、膨潤処理を適用し延伸倍率を1.30倍とした。膨潤処理したフィルムを、ヨウ素(純正化学社製)0.25g/l, ヨウ化カリウム(純正化学社製) 17.7g/lを含有した水溶液により30℃で2分浸漬してヨウ素、ヨウ化物処理を行った。その染色したフィルムを、ホウ酸(Societa Chimica Larderello s.p.a.社製)濃度28g/l、処理温度30℃、5分処理を適用した。ホウ酸処理を適用したフィルムを5.0倍に延伸しながらホウ酸30.0g/l含有した50℃の水溶液中で5分間処理を行った。そのホウ酸処理して得られたフィルムの緊張状態を保ちつつ、ヨウ化カリウム50g/l、クエン酸(純正化学社製)3.5g/lに調整した水溶液で30℃に保ちつつ15秒間処理を行った。水溶液のpHは1.51であった。クエン酸が含有したヨウ化カリウム処理して得られたフィルムを70℃で9分間乾燥処理を行った。乾燥して得られたフィルムをアルカリ処理したトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム社製 商品名:TD-80U)をポリビニルアルコール系接着剤を用いてラミネートして偏光板を得た。
得られた偏光板を40mmx40mmにカットし、粘着剤(日本化薬社製 商品名:PTR-3000)を介して厚さ1mmのガラス板と貼り合わせて測定試料とした。
作製したサンプルは湿熱試験を適用した。湿熱試験は、温度65℃、相対湿度93%の雰囲気中であり、18日(432時間)放置する前と後での単体透過度及び偏光度を測定した。
実施例A−8
実施例A−7において、クエン酸の添加量を0.05g/l、pHを4.8にした以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例A−9
実施例A−7においてクエン酸を酢酸に代えて、酢酸の添加量を0.04g/l、pHを5.1にした以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例A−10
実施例A−7において、クエン酸を酢酸に代えて、酢酸の添加量を3.0g/l、pHを2.58にした以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
比較例1
実施例1において、硫酸アルミニウム14〜18水和物を添加しないこと以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
比較例A−2
実施例A−7において、クエン酸を添加しないこと以外は、同様にサンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
比較例A−3
実施例A−4において、染色処理して得られたフィルムをホウ酸30.0g/l含有した50℃の水溶液のpHを3.4に保ちつつ5分間で5.0倍に延伸処理を行い、ホウ酸処理して得られたフィルムの緊張状態を保ちながら、ヨウ化カリウム50g/lに調整した水溶液中で30℃で15秒間処理を行った以外は同様に、サンプルの作製及び湿熱試験での耐久性を比較した。
実施例1、A−2からA−10、比較例1、A−2、A−3における透過率、偏光度変化の測定結果を表1に示す。
表A−1
Figure 2006095815
以上の実施例、比較例から分かるように、本発明におけるヨウ素、ヨウ化物を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムに架橋剤を含有させ、延伸処理を適用したフィルムにおいて、ホウ酸以外の酸性物質を0.0001〜5.0wt%を含有しているpHが1.0≦pH<6.0の溶液で処理され得られた偏光フィルムは、湿熱環境下、例えば温度65℃、相対湿度93%において色脱けがなく偏光度の低下が少ない偏光フィルム又は偏光板となる。液晶ディスプレイ用偏光フィルムにおける高透過率、高コントラスト、かつ湿熱耐久性の高い偏光板が得られる。また、実施例4および比較例3を比較すると、ハロゲン化物処理槽のpHを1.0≦pH<6.0にすることによりより効果的に処理ができていることが分かる。

Claims (18)

  1. ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸後に、ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩及び/又は有機酸を0.0001〜5.0wt%含有している溶液(以下酸処理用溶液という)で処理して得られる偏光フィルム。
  2. 酸処理用溶液のpHが、2≦pH≦5である請求項1に記載の偏光フィルム。
  3. ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後に、pHが2.4≦pH<6.0の酸処理用溶液で処理して得られる請求項1に記載の偏光フィルム。
  4. ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩及び/又は有機酸を含む溶液にハロゲン化物を含むことを特徴とする請求項1に記載の偏光フィルム。
  5. ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩が、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム又は硫酸のいずれか1つ、又は2つ以上である請求項1に記載の偏光フィルム。
  6. ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩が、硫酸アルミニウムある請求項1又は2に記載の偏光フィルム。
  7. 有機酸が1種以上のカルボン酸及び/又はα-ヒドロキシ酸であり、該有機酸を含有する溶液で処理することによって得られる請求項1乃至6のいずれか一項に記載の偏光フィルム。
  8. 有機酸がクエン酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸又は酢酸のいずれか1つ、又は1つ以上であり、該有機酸を含む溶液で処理することによって得られる請求項7に記載の偏光フィルム。
  9. 延伸後の前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムが延伸倍率で、延伸前に比べて3乃至8倍に延伸されたものである請求項1〜8のいずれか一項に記載の偏光フィルム。
  10. 延伸処理の際使用する架橋剤及び/又は耐水化剤が、ホウ酸であることを特徴とする請求項1又は9に記載の偏光フィルム。
  11. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の偏光フィルムの片面もしくは両面に保護層を設けた偏光板。
  12. 請求項11に記載の偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置。
  13. ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後に、2.4≦pH<6.0の酸処理用溶液で処理することを特徴とする偏光フィルムの製造方法。
  14. ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後に、2.4≦pH<6.0の酸処理用溶液で処理し、得られた偏光フィルムの片面もしくは両面に保護層を設けることを特徴とする偏光板の製造方法。
  15. ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸処理後に、2.2≦pH≦5の酸処理用溶液で処理することを特徴とする偏光フィルムの製造方法。
  16. ヨウ素、ヨウ化物、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸後に、ホウ酸を除く無機酸若しくはその塩及び/又は有機酸を0.0001〜5.0wt%含有している溶液(以下酸処理用溶液という)で処理することを特徴とする偏光フィルムの製造方法。
  17. 酸処理用溶液が、硫酸、塩酸、硝酸、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、ギ酸、クエン酸、クロロ酢酸、酢酸、シュウ酸、リンゴ酸及び酒石酸からなる群から選ばれる少なくとも一種の酸性物質を含む水溶液である請求項15に記載の偏光フィルムの製造方法。
  18. 酸処理用溶液のpHが2〜5である請求項16又は17に記載の偏光フィルムの製造方法。
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