JP6814600B2 - 偏光子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光子およびその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、非偏光部を有する偏光子およびその製造方法に関する。
携帯電話、ノート型パーソナルコンピューター(PC)等の画像表示装置には、カメラ等の内部電子部品が搭載されているものがある。このような画像表示装置のカメラ性能等の向上を目的として、種々の検討がなされている(例えば、特許文献1〜5)。しかし、スマートフォン、タッチパネル式の情報処理装置の急速な普及により、カメラ性能等のさらなる向上が望まれている。また、画像表示装置の形状の多様化および高機能化に対応するために、部分的に偏光性能を有する偏光板が求められている。
特開2011−81315号公報 特開2007−241314号公報 米国特許出願公開第2004/0212555号明細書 特開2012−137738号公報 韓国公開特許第10−2012−0118205号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は画像表示装置等の電子デバイスの多機能化および高機能化を実現し得る偏光子を提供することにある。
本発明の偏光子は、非偏光部を有する。この偏光子は、二色性物質を含む樹脂フィルムで構成されており、非偏光部において、樹脂フィルムを構成するポリマーは有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物で架橋されている。
1つの実施形態においては、上記有機金属カップリング剤は、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、および、有機ジルコニウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種である。
1つの実施形態においては、上記アルデヒド化合物は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、および、フタルジアルデヒドからなる群より選択される少なくとも1種である。
本発明の別の局面においては、偏光子の製造方法が提供される。この製造方法は、二色性物質を含む樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させること、および、上記接触部に有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物を含む溶液を接触させることを含む。
1つの実施形態においては、上記溶液中の有機金属カップリング剤の濃度は溶媒100重量部に対して、
1重量部〜20重量部である。
1つの実施形態においては、上記溶液中のアルデヒド化合物の濃度は溶媒100重量部に対して、
1重量部〜10重量部である。
本発明の偏光子は、非偏光部を有する偏光子である。この偏光子は、二色性物質を含む樹脂フィルムで構成されており、非偏光部において、樹脂フィルムを構成するポリマーが有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物で架橋されている。そのため、加熱環境下または加湿環境下においても、非偏光部の寸法変化が抑制され得る。
本発明の1つの実施形態による偏光子の平面図である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
A.偏光子
図1は、本発明の1つの実施形態による偏光子の平面図である。偏光子1は、二色性物質を含む樹脂フィルムから構成される。偏光子(樹脂フィルム)1には、非偏光部2が形成されている。非偏光部2において、樹脂フィルムを構成するポリマーは有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物で架橋されている。そのため、加熱環境下または加湿環境下においても、非偏光部の寸法変化(例えば、所望でない部分への非偏光部の形成、加熱による収縮等)が抑制され得る。
非偏光部2は、代表的には、偏光子1の他の部位3よりも二色性物質の含有量が低い部位(低濃度部)である。このような構成によれば、機械的に(例えば、彫刻刃打抜き、プロッター、ウォータージェット等を用いて機械的に抜き落とす方法により)、貫通穴が形成されている場合に比べて、クラック、デラミ(層間剥離)、糊はみ出し等の品質上の問題が回避される。また、非偏光部は二色性物質自体の含有量が低いので、レーザー光等により二色性物質を分解して非偏光部が形成されている場合に比べて、非偏光部の透明性が良好に維持される。
図示例では、小円形の非偏光部2が偏光子1の上端部中央部に形成されているが、非偏光部の数、配置、形状、サイズ等は、適宜設計され得る。例えば、搭載される画像表示装置のカメラ部の位置、形状、サイズ等に応じて設計される。具体的には、画像表示装置のカメラ以外の部分(例えば、画像表示部)に非偏光部が対応しないように設計される。
非偏光部の透過率(例えば、23℃における波長550nmの光で測定した透過率)は、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは75%以上、特に好ましくは90%以上である。このような透過率であれば、所望の透明性を確保することができる。例えば、画像表示装置のカメラ部に非偏光部を対応させた場合に、カメラの撮影性能に対する悪影響を防止することができる。
偏光子(非偏光部を除く)は、好ましくは、波長380nm〜780nmの範囲で吸収二色性を示す。偏光子(非偏光部を除く)の単体透過率(Ts)は、好ましくは39%以上、より好ましくは39.5%以上、さらに好ましくは40%以上、特に好ましくは40.5%以上である。なお、単体透過率の理論上の上限は50%であり、実用的な上限は46%である。また、単体透過率(Ts)は、JIS Z8701の2度視野(C光源)により測定して視感度補正を行なったY値であり、例えば、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、製品名:V7100)を用いて測定することができる。偏光子(非偏光部を除く)の偏光度は、好ましくは99.8%以上、より好ましくは99.9%以上、さらに好ましくは99.95%以上である。
偏光子(樹脂フィルム)の厚みは、任意の適切な値に設定され得る。偏光子の厚みは、代表的には、0.5μm〜80μmである。厚みは、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは25μm以下であり、さらに好ましくは18μm以下であり、特に好ましくは12μm以下であり、さらに特に好ましくは8μm未満である。厚みは好ましくは1μm以上である。偏光子となる樹脂フィルムの厚みが薄いほど、後述する塩基性溶液と接触させる工程において、より短時間で二色性物質の含有量を低減させることができる。また、塩基性溶液を接触させた部分の厚みが他の部分よりも薄くなる場合がある。厚みが薄いことにより、塩基性溶液との接触部と他の部位との厚みの差を小さくすることができ、保護フィルム等の他の構成部材との貼り合わせを良好に行うことができる。
1つの実施形態においては、偏光子の厚みは好ましくは10μm以上である。厚みが10μm以上である樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させる場合、塩基性溶液を接触させた部分(非偏光部)にシワが生じやすい傾向にあり、加湿後にこの傾向が顕著になる。樹脂フィルムに生じるシワは外観を損ねるだけではなく、得られる偏光子の機能をも損ねる場合がある。本発明の偏光子は、厚みが10μm以上であっても、シワの発生を効果的に防止し得る。なお、厚みが10μm未満の樹脂フィルムではシワが生じないため、優れた外観を有する偏光子を提供することができる。
上記二色性物質としては、例えば、ヨウ素、有機染料等が挙げられる。これらは、単独で、または二種以上組み合わせて用いられ得る。好ましくはヨウ素が用いられる。後述する塩基性溶液との接触により、非偏光部が良好に形成され得るからである。
非偏光部の二色性物質の含有量は、好ましくは1.0重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以下である。非偏光部の二色性物質の含有量がこのような範囲であれば、非偏光部に所望の透明性を十分に付与することができる。そのため、例えば、画像表示装置のカメラ部に非偏光部を対応させた場合に、明るさおよび色味の両方の観点から非常に優れた撮影性能を実現することができる。一方、非偏光部の二色性物質の含有量の下限値は、通常、検出限界値以下である。なお、二色性物質としてヨウ素を用いる場合、ヨウ素含有量は、例えば、蛍光X線分析で測定したX線強度から、予め標準試料を用いて作成した検量線により求められる。
他の部位における二色性物質の含有量と非偏光部における二色性物質の含有量との差は、好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上である。
上記樹脂フィルムを形成する樹脂としては、任意の適切な樹脂が用いられ得る。好ましくは、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、「PVA系樹脂」と称する)が用いられる。PVA系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られる。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得られる。PVA系樹脂のケン化度は、通常85モル%以上100モル%未満であり、好ましくは95.0モル%〜99.95モル%、さらに好ましくは99.0モル%〜99.93モル%である。ケン化度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。このようなケン化度のPVA系樹脂を用いることによって、耐久性に優れた偏光子を得ることができる。ケン化度が高すぎる場合には、ゲル化してしまうおそれがある。
PVA系樹脂の平均重合度は、目的に応じて適切に選択され得る。平均重合度は、通常1000〜10000であり、好ましくは1200〜4500、さらに好ましくは1500〜4300である。なお、平均重合度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。
上記のとおり、非偏光部では、樹脂フィルムを構成するポリマーが有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物で架橋(以下、後架橋ともいう)されている。具体的には、樹脂フィルムとしてPVA系樹脂フィルムを用いる場合、非偏光部では、PVAが有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物で架橋されている。非偏光部が有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物で架橋されていることにより、加熱環境下または加湿環境下においても、非偏光部の寸法変化が抑制され得る。また、偏光子の厚みが10μm以上である場合には、さらにシワの発生が防止され得る。なお、偏光子の非偏光部以外の部分がこれらの化合物でさらに架橋されていてもよい。
樹脂フィルムがPVA系樹脂フィルムである場合、好ましくは後架橋される前の非偏光部に含まれる水酸基の4%以上が後架橋されている。4%以上が後架橋されていることにより、加熱環境下または加湿環境下においても非偏光部の寸法変化が十分に抑制され得る。後架橋される水酸基の割合の上限は、例えば、15%である。
上記有機金属カップリング剤としては、任意の適切な有機金属化合物を用いることができる。具体的には、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、および、有機ジルコニウム化合物等が挙げられる。有機金属カップリング剤としては、有機チタン化合物が好ましい。有機チタン化合物を用いることにより、加熱環境下または加湿環境下での非偏光部の寸法変化がより抑制され得る。また、偏光子の厚みが10μm以上である場合、塩基性溶液を接触させた部分(非偏光部)の接着性が接触させていない部分に比べて低下し得る。非偏光部のポリマーが有機チタン化合物で架橋されていることにより、非偏光部と他の構成要素(例えば、偏光子の保護フィルム)との接着強度も向上し得る。そのため、厚みが10μm以上の偏光子に対して、より好適である。非偏光部は1種の有機金属カップリング剤のみで架橋されていてもよく、2種以上の有機金属カップリング剤で架橋されていてもよい。
有機チタン化合物としては、任意の適切な化合物を用いることができる。例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラオクチルチタネート等のチタンアルコキシド、チタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート、ドデシルベンゼンスルホン酸チタン化合物、リン酸チタン化合物、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテート等のチタンキレート、チタンラクテートアンモニウム塩等のチタンキレートアンモニウム塩等が挙げられる。なかでも、チタンラクテート、および、チタンラクテートアンモニウム塩が好ましい。これらを用いることにより、加熱環境下または加湿環境下での非偏光部の寸法変化がさらに抑制され得る。
有機金属カップリング剤として有機チタン化合物を用いる場合、非偏光部に含まれるチタンの含有量が好ましくは0.1重量%〜5重量%であり、より好ましくは0.5重量%〜3重量%である。チタンの含有量が上記範囲内であることにより、非偏光部と偏光板の他の構成部材との接着強度が向上し得る。なお、非偏光部のチタンの含有量は、蛍光X線分析により測定することができる。
上記アルデヒド化合物としては、任意の適切な化合物を用いることができる。例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等のモノアルデヒド類、グルタルアルデヒド、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、フタルジアルデヒド等のジアルデヒド類が挙げられる。なかでも、グルタルアルデヒドが好ましい。グルタルアルデヒドを用いることにより、加熱環境下または加湿環境下での非偏光部の寸法変化がさらに抑制され得る。非偏光部は1種のアルデヒド化合物のみで架橋されていてもよく、2種以上のアルデヒド化合物で架橋されていてもよい。
B.偏光子の製造方法
本発明の偏光子の製造方法は、二色性物質を含む樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させること、および、上記接触部に有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物を含む溶液を接触させることを含む。
B−1.塩基性溶液の接触
上記非偏光部は、二色性物質を含む樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させることにより形成される。二色性物質としてヨウ素を用いる場合、樹脂フィルムの所望の部位に塩基性溶液を接触させることで、接触部のヨウ素含有量を容易に低減させることができる。具体的には、接触により、塩基性溶液は樹脂フィルム内部へと浸透し得る。樹脂フィルムに含まれるヨウ素錯体は塩基性溶液に含まれる塩基により還元され、ヨウ素イオンとなる。ヨウ素錯体がヨウ素イオンに還元されることにより、接触部の透過率が向上し得る。そして、ヨウ素イオンとなったヨウ素は、樹脂フィルムから塩基性溶液の溶媒中に移動する。こうして得られる非偏光部は、その透明性が良好に維持され得る。具体的には、ヨウ素錯体を破壊して透過率を向上させた場合、樹脂フィルム内に残存するヨウ素が、偏光子の使用に伴い再度ヨウ素錯体を形成して透過率が低下し得るが、ヨウ素含有量を低減させた場合はそのような問題は防止される。
塩基性溶液の接触方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、樹脂フィルムに対し、塩基性溶液を滴下、塗工、スプレーする方法、樹脂フィルムを塩基性溶液に浸漬する方法が挙げられる。
塩基性溶液の接触に際し、所望の部位以外に塩基性溶液が接触しないように(二色性物質の含有量が低くならないように)、任意の適切な保護材で樹脂フィルムを保護してもよい。具体的には、樹脂フィルムの保護材としては、例えば、保護フィルム、表面保護フィルムが挙げられる。保護フィルムは、偏光子の保護フィルムとしてそのまま利用され得るものである。表面保護フィルムは、偏光子の製造時に一時的に用いられるものである。表面保護フィルムは、任意の適切なタイミングで樹脂フィルムから取り除かれるため、代表的には、樹脂フィルムに粘着剤層を介して貼り合わされる。保護材の別の具体例としては、フォトレジスト等が挙げられる。
上記塩基性化合物としては、任意の適切な塩基性化合物を用いることができる。塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム等の無機アルカリ金属塩、酢酸ナトリウム等の有機アルカリ金属塩、アンモニア水等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物が用いられ、さらに好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムが用いられる。二色性物質を効率良くイオン化することができ、より簡便に非偏光部を形成することができるからである。これらの塩基性化合物は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩基性溶液の溶媒としては、任意の適切な溶媒を用いることができる。具体的には、水、エタノール、メタノール等のアルコール、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、および、これらの混合溶媒が挙げられる。これらの中でも、イオン化した二色性物質が良好に溶媒へと移行し得ることから、水、アルコールが好ましく用いられる。
塩基性溶液の濃度は、例えば0.01N〜5Nであり、好ましくは0.05N〜3Nであり、より好ましくは0.1N〜2.5Nである。濃度がこのような範囲であれば、所望の非偏光部が良好に形成され得る。
塩基性溶液の液温は、例えば20℃〜50℃である。塩基性溶液の接触時間は、例えば、樹脂フィルムの厚み、塩基性溶液に含まれる塩基性化合物の種類や濃度に応じて設定される。接触時間は、例えば5秒〜30分であり、好ましくは5秒〜5分である。
1つの実施形態においては、塩基性溶液の接触に際し、樹脂フィルム表面は、その少なくとも一部が露出するように表面保護フィルムで被覆されている。図示例の偏光子は、例えば、樹脂フィルムに小円形の貫通穴が形成された表面保護フィルムを貼り合わせ、これに塩基性溶液を接触させることで作製される。その際、樹脂フィルムのもう片側(表面保護フィルムが配置されていない側)も保護されていることが好ましい。
なお、上記樹脂フィルムは長尺状であってもよい。樹脂フィルムが長尺状である場合、樹脂フィルムと保護材との積層はロールトゥロールにより行われるのが好ましい。ここで、「ロールトゥロール」とは、ロール状のフィルムを搬送しながら互いの長尺方向を揃えて積層することをいう。長尺状の表面保護フィルムには、例えば、その長手方向および/または幅方向に所定の間隔で貫通穴が形成されている。上記長尺状の樹脂フィルムを用いた偏光子の製造方法、および、長尺状の樹脂フィルムの製造に用いられる表面保護フィルムについては、特開2016−027135号公報、特開2016−027136号公報、特開2016−027137号公報、特開2016−027138号公報、特開2016−027139号公報に記載されており、この記載は本明細書に参考として援用される。
塩基性溶液を接触させる際、樹脂フィルムは、偏光子として使用し得る状態とされていることが好ましい。具体的には、膨潤処理、延伸処理、上記二色性物質による染色処理、架橋処理、洗浄処理、乾燥処理等の各種処理が施されていることが好ましい。なお、各種処理を施す際、樹脂フィルムは、基材上に形成された樹脂層であってもよい。基材と樹脂層との積層体は、例えば、上記樹脂フィルムの形成材料を含む塗布液を基材に塗布する方法、基材に樹脂フィルムを積層する方法等により得ることができる。
上記染色処理は、代表的には二色性物質を吸着させることにより行う。当該吸着方法としては、例えば、二色性物質を含む染色液に樹脂フィルムを浸漬させる方法、樹脂フィルムに当該染色液を塗工する方法、当該染色液を樹脂フィルムに噴霧する方法等が挙げられる。好ましくは、染色液に樹脂フィルムを浸漬させる方法である。二色性物質が良好に吸着し得るからである。
二色性物質としてヨウ素を用いる場合、上記染色液としては、ヨウ素水溶液が好ましく用いられる。ヨウ素の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは0.04重量部〜5.0重量部である。ヨウ素の水に対する溶解度を高めるため、ヨウ素水溶液にヨウ化物を配合することが好ましい。ヨウ化物としては、ヨウ化カリウムが好ましく用いられる。ヨウ化物の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは0.3重量部〜15重量部である。
上記延伸処理において、樹脂フィルムは、代表的には3倍〜7倍に一軸延伸される。なお、延伸方向は、得られる偏光子の吸収軸方向に対応し得る。
B−2.有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物による架橋(後架橋)
上記塩基性溶液と接触させた後、塩基性溶液を接触させた接触部に有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物を含む溶液(以下、後架橋溶液ともいう)を接触させる。これにより、接触部において、樹脂フィルムを構成するポリマーを架橋する。
上記後架橋溶液は、任意の適切な方法により、接触部に接触させ得る。例えば、樹脂フィルム(非偏光部)に対し、後架橋溶液を滴下、塗工、スプレーする方法、樹脂フィルムを後架橋溶液に浸漬する方法が挙げられる。樹脂フィルムの表面が上記表面保護フィルムで保護されている場合、浸漬により、容易に接触部のみに後架橋溶液を接触させることができる。接触方法は塩基性溶液と接触させる工程と同一であってもよく、異なっていてもよい。
有機金属カップリング剤およびアルデヒド化合物としては、上述した化合物を用いることができる。
後架橋溶液に含まれる有機金属カップリング剤の濃度は、溶媒100重量部に対して、好ましくは1重量部〜20重量部であり、より好ましくは3重量部〜10重量部である。濃度が上記範囲内であることにより、後架橋溶液を接触させることで非偏光部においてポリマーを十分に架橋させることができる。
後架橋溶液に含まれるアルデヒド化合物の濃度は、溶媒100重量部に対して、好ましくは1重量部〜10重量部であり、より好ましくは3重量部〜8重量部である。濃度が上記範囲内であることにより、後架橋溶液を接触させることで非偏光部においてポリマーを十分に架橋させることができる。
後架橋溶液の溶媒としては、任意の適切な溶媒を用いることができる。例えば、水、エタノール、メタノール等のアルコール、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、および、これらの混合溶媒が挙げられる。これらの中でも、水、アルコールが好ましく用いられる。樹脂フィルムとしてPVA系樹脂フィルムを用いる場合、PVA系樹脂フィルムが膨潤する際に、溶媒と共に有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物がフィルム内に取り込まれ得る。したがって、PVA系樹脂フィルムを十分に膨潤させることが可能な溶媒である、水およびアルコールが好ましい。水としては、任意の適切な水を用いることができる。例えば、水道水、純水、脱イオン水等が挙げられる。
接触部に後架橋溶液を接触させる時間は、後架橋溶液に含まれる有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物の濃度および樹脂フィルムの厚み等に応じて、適宜設定され得る。接触部に後架橋溶液を接触させる時間は、好ましくは5秒〜5分であり、より好ましくは10秒〜3分である。接触時間が上記の範囲であれば、非偏光部においてポリマーを十分に架橋させることができる。
後架橋溶液の液温は、樹脂フィルムの特性に影響しない範囲で任意の適切な値に設定され得る。例えば、後架橋溶液の液温は20℃〜65℃に設定され得る。
後架橋溶液の接触は1回のみでもよく、複数回行ってもよい。また、複数回接触させる場合、含まれる有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物は同じであってもよく、異なっていてもよい。後架橋溶液の接触は、上記塩基性溶液の接触と連続して行ってもよく、任意の適切な他の工程を行った後に行ってもよい。他の工程については後述する。
B−3.他の工程
本発明の偏光子の製造方法は、必要に応じて、任意の適切な工程をさらに含み得る。例えば、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させる工程、および、上記塩基性溶液および/または後架橋溶液の除去等が挙げられる。これらの工程は、上記製造方法の任意の適切な段階で行われる。
樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させることにより、接触部にアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物が残存し得る。また、樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させることにより、接触部にアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の金属塩が生成し得る。これらは水酸化物イオンを生成し得、生成した水酸化物イオンは、接触部周囲に存在する二色性物質(例えば、ヨウ素錯体)に作用(分解・還元)して、非偏光領域(低濃度領域)を広げ得る。したがって、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させることにより、経時的に非偏光領域が広がるのを抑制して、所望の非偏光部形状を維持し得る。アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させる工程の詳細は、例えば、特開2015−215609号公報、特開2015−215610号公報、および、特開2015−215611号公報に記載されており、この記載は本明細書に参考として援用される。
上記塩基性溶液および/または後架橋溶液の除去方法の具体例としては、洗浄、ウエス等による拭き取り除去、吸引除去、自然乾燥、加熱乾燥、送風乾燥、減圧乾燥等が挙げられる。洗浄に用いられる洗浄液は、例えば、水(純水)、メタノール、エタノール等のアルコール、および、これらの混合液等が挙げられる。好ましくは、水が用いられる。洗浄回数は特に限定されず、複数回行ってもよい。乾燥により除去する場合、その乾燥温度は、例えば20℃〜100℃である。
C.偏光板
本発明の偏光板は、上記偏光子を有する。本発明の偏光板は、代表的には、少なくともその片側に保護フィルムを積層させて使用される。保護フィルムの形成材料としては、例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重体樹脂等が挙げられる。
保護フィルムの偏光子を積層させない面には、ハードコート層が形成されていてもよく、反射防止処理、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理等の表面処理が施されていてもよい。
保護フィルムの厚みは、好ましくは10μm〜100μmである。保護フィルムは、代表的には、接着層(具体的には、接着剤層、粘着剤層)を介して偏光子に積層される。接着剤層は、代表的にはPVA系接着剤や活性化エネルギー線硬化型接着剤で形成される。粘着剤層は、代表的にはアクリル系粘着剤で形成される。
D.画像表示装置
本発明の画像表示装置は、上記偏光板を備える。画像表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置が挙げられる。具体的には、液晶表示装置は、液晶セルと、この液晶セルの片側もしくは両側に配置された上記偏光子とを含む液晶パネルを備える。有機EL表示装置は、視認側に上記偏光子が配置された有機ELパネルを備える。偏光子は、その非偏光部が搭載される画像表示装置のカメラ部に対応するように配置される。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
基材として、長尺状で、吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)を用いた。基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(重合度1200、アセトアセチル変性度4.6%、ケン化度99.0モル%以上、日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を25℃で塗布および乾燥して、厚み11μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、120℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.0倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸)。
次いで、積層体を、液温30℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴に、偏光板が所定の透過率となるようにヨウ素濃度、浸漬時間を調整しながら浸漬させた。本実施例では、水100重量部に対して、ヨウ素を0.2重量部配合し、ヨウ化カリウムを1.5重量部配合して得られたヨウ素水溶液に60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温30℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を3重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合し、ヨウ化カリウムを5重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸)。
その後、積層体を液温30℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
続いて、積層体のPVA系樹脂層表面に、PVA系樹脂水溶液(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマー(登録商標)Z−200」、樹脂濃度:3重量%)を塗布して保護フィルム(厚み25μm)を貼り合わせ、これを60℃に維持したオーブンで5分間加熱した。その後、基材をPVA系樹脂層から剥離し、偏光板(偏光子(透過率42.3%、厚み5μm)/保護フィルム)を得た。
上記で得られた総厚30μmの偏光板の偏光子側表面に、常温の水酸化ナトリウム水溶液(1.0mol/L(1.0N))を直径4.1mmになるように滴下し、60秒間放置した。次いで、滴下した水酸化ナトリウム水溶液をウエスで除去した後、該水酸化ナトリウム水溶液を滴下させた部分に常温の塩酸(1.0mol/L(1.0N))を滴下し、30秒間放置した。次いで、塩酸をウエスで除去し、液温30℃の後架橋浴(水100重量部に対して、有機チタン化合物(松本ファインケミカル株式会社製、商品名:オルガチックスTC−300)を5重量部配合した水溶液)に30秒間偏光板を浸漬させた(後架橋処理)。その後、偏光板を水で洗浄し、偏光子に透明部を形成した。その後、偏光板を水で洗浄した。
[実施例2]
後架橋処理を液温40℃の後架橋浴(水100重量部に対して、グルタルアルデヒド(ナカライテスク株式会社製、商品名:グルタルアルデヒド(25%水溶液))を5重量部配合した水溶液)に30秒間浸漬させることにより行った以外は実施例1と同様にして、偏光子に透明部を形成した。
[実施例3]
厚み45μmのポリビニルアルコール系フィルム(PVAフィルム)(クラレ社製、商品名:VF−PE#4500)を、液温25℃の温水(膨潤浴)中に浸漬して膨潤させつつ、元長に対して延伸倍率が2.4倍になるように流れ方向に延伸した。
次いで、上記フィルムを液温30℃の染色浴(水100重量部に対して、ヨウ素を0.04重量部配合し、ヨウ化カリウムを0.4重量部配合して得られたヨウ素水溶液)中に60秒間浸漬して、染色しながら、元長に対して延伸倍率が3.3倍になるように流れ方向に延伸した。
次いで、上記フィルムを液温30℃の水溶液(水100重量部に対して、ホウ酸4重量部を配合し、ヨウ化カリウム3重量部を配合して得られた水溶液)に30秒間浸漬した。
次いで、上記フィルムを液温60℃の延伸浴(水100重量部に対して、ホウ酸4重量部を配合し、ヨウ化カリウム5重量部を配合して得られた水溶液)中に40秒間浸漬しながら、元長に対して延伸倍率が6倍になるように流れ方向に延伸した。
次いで、上記フィルムを液温30℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウム3重量部を配合して得られた水溶液)に10秒間浸漬して洗浄し、さらに、50℃で4分間乾燥して偏光子を得た。
続いて、得られた偏光子の表面に、PVA系樹脂水溶液(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマー(登録商標)Z−200」、樹脂濃度:3重量%)を塗布して保護フィルム(厚み25μm)を貼り合わせ、これを60℃に維持したオーブンで5分間加熱し、偏光板(偏光子(透過率42.3%、厚み18μm)/保護フィルム))を得た。
得られた偏光板を用いた以外は実施例1と同様にして偏光子に透明部を形成した。
[実施例4]
実施例3で得られた偏光板を用いた以外は実施例2と同様にして偏光子に透明部を形成した。
(比較例1)
後架橋処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、偏光子に透明部を形成した。
(比較例2)
後架橋処理を行わなかったこと以外は実施例3と同様にして、偏光子に透明部を形成した。
(比較例3)
後架橋処理に、液温30℃のホウ酸水溶液(水100重量部に対して、5重量部のホウ酸を配合して得られた水溶液)を用いた以外は実施例3と同様にして、偏光子に透明部を形成した。
各実施例および比較例の偏光板について以下の項目について評価した。評価結果を表1にまとめる。
1.透過率(Ts)
分光光度計(村上色彩技術研究所(株)製 製品名「DOT−3」)を用いて測定した。透過率(T)は、JlS Z 8701−1982の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値である。
2.サイズ変化率
得られた偏光板を、65℃/90%RHの環境下、または、85℃加熱環境下に500時間おいた。試験前後における透明部のサイズを測定し、以下の式を用いてサイズ変化率を算出した。
なお、試験後の偏光板においては、超高速フレキシブル画像処理システム(キーエンス社製、商品名:XG−7500)を用いてエッジ検出を行い透明部と他の部位との境界線を引き、その最大寸法となる部分を測定した。
サイズ変化率(%)=100×(試験後の透明部のサイズ)/(試験前の透明部のサイズ)
3.外観(シワの発生の有無)
偏光板を65℃/90%RHの環境下、または、85℃の加熱環境下に500時間保管したものについて、非偏光部のシワの有無を目視で確認した。目視でシワが確認できなかったものを◎、シワが確認できたが外観上問題がないものを○、シワが確認され実用困難なものを×とした。
各実施例および比較例では、いずれも透過率の高い非偏光部が形成されていた。各実施例で得られた偏光子では、加熱環境下、および、加湿環境下においた場合であっても、非偏光部の寸法が維持されていた。さらに、厚みが10μm以上を超える偏光子(実施例3および4)でも、シワの発生が抑制され、優れた外観を有していた。後架橋処理液としてホウ酸水溶液を用いた比較例3では、試験前の偏光板においてホウ酸の析出による点状の欠陥が確認された。
本発明の偏光子は、スマートフォン等の携帯電話、ノート型PC、タブレットPC等のカメラ付き画像表示装置(液晶表示装置、有機EL表示装置)に好適に用いられる。
1 偏光子(樹脂フィルム)
2 非偏光部

Claims (6)

  1. 色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成されており、他の部位よりも前記二色性物質の含有量が低い非偏光部を有する偏光子であって、
    前記他の部位において、前記樹脂フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂がホウ酸で架橋されており、
    前記非偏光部において、前記樹脂フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂が有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物で架橋されている、偏光子。
  2. 前記有機金属カップリング剤が、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、および、有機ジルコニウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の偏光子。
  3. 前記アルデヒド化合物が、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、および、フタルジアルデヒドからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載の偏光子。
  4. 二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させること、および、
    前記接触部に有機金属カップリング剤および/またはアルデヒド化合物を含む溶液を接触させることを含み、
    前記二色性物質を含む樹脂フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂がホウ酸で架橋されている、偏光子の製造方法。
  5. 前記溶液中の有機金属カップリング剤の濃度が溶媒100重量部に対して、1重量部〜20重量部である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記溶液中のアルデヒド化合物の濃度が溶媒100重量部に対して、1重量部〜10重量部である、請求項4に記載の製造方法。
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