JPWO2006093175A1 - フコイダンの製造方法並びにフコイダン及びフコイダン含有組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は化粧料や皮膚科領域の薬剤として期待される高分子量フコイダンの製造方法並びに高分子量フコイダン含有組成物を提供する。オキナワモズク属(Cladosiphon)のモズクをpH6.0以上の中性〜アルカリ性で熱水抽出し、限外ろ過による低分子化合物除去の操作を経て、最終的なpHを6.5以上に調整することにより得られる重量平均分子量1,000,000〜2,000,000のフコイダン含有物は、化粧料及び皮膚科領域の薬剤として有効であり保存安定性に優れる。
Description
本発明は、海藻から得られる重量平均分子量1,000,000〜2,000,000の高分子量フコイダンの製造方法、並びに高分子量フコイダン及び高分子量フコイダンを含有するフコイダン含有組成物、特に皮膚科領域用組成物(化粧料、皮膚細胞賦活剤及びアレルギー剤)に関する。
フコイダンは主要構成糖として硫酸化フコースを含む酸性多糖高分子の一種であり、モズクやコンブなどの褐藻類に含まれる粘性成分である。フコイダンは、抗腫瘍、抗胃潰瘍、抗ウイルス、抗炎症、抗血液凝固、免疫増強など種々の薬理作用を有する。加えて、保湿機能、皮膚細胞賦活作用、抗アレルギー作用、凝集作用、増粘作用、界面活性作用などを有しているため、化粧料や皮膚科薬剤の領域で期待される物質である。
フコイダン又はフコイダン含有物をモズク、コンブ、ワカメ,ヒバマタ等の褐藻類から製造する方法については多くの技術が開示されている。
尚、本明細書における「フコイダン含有物」は、原料藻体からフコイダンを抽出する任意のフコイダン製造方法を用いて得られた固体状又は液体状の物質であってフコイダンを含有するものを称することとする。
一般的なフコイダン製造方法では、酸性条件下でフコイダンが抽出される(特許文献1〜7)。しかしながら、フコイダンは単糖がアセタール結合で繋がっている構造であるため、酸性条件での加熱、あるいは長期間の保存によって分子量が低下するという問題が存在する。
フコイダン又はフコイダン含有物をモズク、コンブ、ワカメ,ヒバマタ等の褐藻類から製造する方法については多くの技術が開示されている。
尚、本明細書における「フコイダン含有物」は、原料藻体からフコイダンを抽出する任意のフコイダン製造方法を用いて得られた固体状又は液体状の物質であってフコイダンを含有するものを称することとする。
一般的なフコイダン製造方法では、酸性条件下でフコイダンが抽出される(特許文献1〜7)。しかしながら、フコイダンは単糖がアセタール結合で繋がっている構造であるため、酸性条件での加熱、あるいは長期間の保存によって分子量が低下するという問題が存在する。
フコイダンについては、各種分子量のものが知られている。
例えば、特許文献6には、養殖イトモズクから得られる重量平均分子量500,000のフコイダンが記載されている。
また、特許文献7には、養殖オキナワモズクから得られる重量平均分子量500,000〜600,000のフコイダンが記載されている。
特許文献3には、オキナワモズクからpH2〜8の条件下、オートクレーブにより加圧熱水抽出を行うことで得られる重量平均分子量10,000〜500,000のフコイダンが記載されている。
特許文献4には、オキナワモズクからの有機酸による抽出によって得られる重量平均分子量180,000のフコイダンが記載されている。
特許文献8にはモズク藻体を熱水抽出して得られる重量平均分子量約100,000のフコイダンが記載されている。
さらに、特許文献9には、ホソモズクを中性で熱水抽出して得られる重量平均分子量50,000〜500,000のフコイダンが記載されている。
しかしながら、天然物を原料として得られるフコイダンについて重量平均分子量1,000,000を超えるフコイダンの製造方法はこれまで提示されていない。
非特許文献2には重量平均分子量が909,000のフコイダンが記載されているが、分子量測定の標準品としてプルランを用いている。プルランは直鎖状の多糖であり、一方フコイダンは分岐を多く有する多糖であるため、両者の分子量と分子サイズの関係には大きな隔たりがある。従って、フコイダンなどの分岐状の多糖を、プルランを標準品として分子量を測定した場合、多角度光散乱検出器を用いて測定される重量平均分子量よりかなり大きな数値になる。実際、発明者らによって、プルランを標準品としたフコイダンの分子量の測定を行ったところ、多角度光散乱検出器での重量平均分子量が1,845,000であるのに対して(実施例3参照)、プルランを標準品とした分子量の測定では17,400,000であった(参考例1参照)。
例えば、特許文献6には、養殖イトモズクから得られる重量平均分子量500,000のフコイダンが記載されている。
また、特許文献7には、養殖オキナワモズクから得られる重量平均分子量500,000〜600,000のフコイダンが記載されている。
特許文献3には、オキナワモズクからpH2〜8の条件下、オートクレーブにより加圧熱水抽出を行うことで得られる重量平均分子量10,000〜500,000のフコイダンが記載されている。
特許文献4には、オキナワモズクからの有機酸による抽出によって得られる重量平均分子量180,000のフコイダンが記載されている。
特許文献8にはモズク藻体を熱水抽出して得られる重量平均分子量約100,000のフコイダンが記載されている。
さらに、特許文献9には、ホソモズクを中性で熱水抽出して得られる重量平均分子量50,000〜500,000のフコイダンが記載されている。
しかしながら、天然物を原料として得られるフコイダンについて重量平均分子量1,000,000を超えるフコイダンの製造方法はこれまで提示されていない。
非特許文献2には重量平均分子量が909,000のフコイダンが記載されているが、分子量測定の標準品としてプルランを用いている。プルランは直鎖状の多糖であり、一方フコイダンは分岐を多く有する多糖であるため、両者の分子量と分子サイズの関係には大きな隔たりがある。従って、フコイダンなどの分岐状の多糖を、プルランを標準品として分子量を測定した場合、多角度光散乱検出器を用いて測定される重量平均分子量よりかなり大きな数値になる。実際、発明者らによって、プルランを標準品としたフコイダンの分子量の測定を行ったところ、多角度光散乱検出器での重量平均分子量が1,845,000であるのに対して(実施例3参照)、プルランを標準品とした分子量の測定では17,400,000であった(参考例1参照)。
一方、化粧料は種々の成分により構成される。それらの成分中の増粘剤は、化粧料中の薬剤の粘性を保持し、乳化剤などと共にその組成の安定性に寄与するだけでなく、化粧料の使用感触(滑らかさ、しっとり感、べとつかないなど)に与える影響が大きい(非特許文献1)。
コンブ、アラメ、ワカメから分離精製されるフコイダンについては、その粘性に着目して化粧料へ応用されている(特許文献11)。特許文献11には、フコイダンを含む化粧料を皮膚に塗布した場合、滑らかで使用感に優れており、皮膚をしっとりとした滑らかな状態に保つことが記載されている。
特許文献12には、褐藻類のマツモ属、モズク属、カジメ属、レッソニア属、マクロシスティス属、ヒバマタ属、アスコフィラム属及びダービリア属のフコイダンに生体ヒアルロン酸合成作用、ヒアルロニダーゼ阻害作用、ヒスタミン遊離抑制作用を有することが記載されている。
しかしながら、オキナワモズク属(Cladosiphon)由来のフコイダンを化粧料又は皮膚科領域の薬剤に用いることは提示されていない。
このように、フコイダンは化粧料や抗アレルギー作用など皮膚科領域の薬剤として期待されているが、これまでに、これらの分野で重要な粘性、使用感触又は抗アレルギー作用などのフコイダンの機能とその重量平均分子量との関係について検討された事例はない。
特開平10−191940号公報
特開平11−35591号公報
特開平2000−239301号公報
特開平2000−239302号公報
特開平2000−351801号公報
特開平10−195106号公報
特開平10−237103号公報
特開平7−138166号公報
特開平10−70970号公報
特公平6−11763号公報
特公平7−14850号公報
特開平11−21247号公報
特開平2001−151788号公報
光井武夫編,「新化粧品学」,第1版4刷,南山堂,1999,p.5−7,p.147−148
"理研メカブフコイダン"、[online]、[平成18年2月22日検索]、インターネット<http://www.rike-vita.co.jp/prouse/health/mekabufukoidan.html>
コンブ、アラメ、ワカメから分離精製されるフコイダンについては、その粘性に着目して化粧料へ応用されている(特許文献11)。特許文献11には、フコイダンを含む化粧料を皮膚に塗布した場合、滑らかで使用感に優れており、皮膚をしっとりとした滑らかな状態に保つことが記載されている。
特許文献12には、褐藻類のマツモ属、モズク属、カジメ属、レッソニア属、マクロシスティス属、ヒバマタ属、アスコフィラム属及びダービリア属のフコイダンに生体ヒアルロン酸合成作用、ヒアルロニダーゼ阻害作用、ヒスタミン遊離抑制作用を有することが記載されている。
しかしながら、オキナワモズク属(Cladosiphon)由来のフコイダンを化粧料又は皮膚科領域の薬剤に用いることは提示されていない。
このように、フコイダンは化粧料や抗アレルギー作用など皮膚科領域の薬剤として期待されているが、これまでに、これらの分野で重要な粘性、使用感触又は抗アレルギー作用などのフコイダンの機能とその重量平均分子量との関係について検討された事例はない。
本発明は、化粧料や皮膚科領域の薬剤として期待される高分子量フコイダンを製造する方法及び高分子量フコイダンを含む化粧料等を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、オキナワモズク属(Cladosiphon)のモズクをpH6.0以上の中性〜アルカリ性で熱水抽出し、限外ろ過による低分子化合物除去の操作を経て、最終的なpHを6.5以上に調整することにより重量平均分子量1,000,000〜2,000,000のフコイダンを取得した。さらに、こうして得られたフコイダンが長期間安定に存在することを見出し、本発明を完成した。
即ち、第1の発明は、オキナワモズク属(Cladosiphon)のモズク藻体をpH6.0以上で熱水抽出し、pH6.5以上を維持して低分子化合物除去の操作を行い、かつ最終的なpHを6.5以上に調整して得ることを特徴とする、重量平均分子量が1,000,000〜2,000,000であり、かつ安定なフコイダンの製造方法である。
即ち、第1の発明は、オキナワモズク属(Cladosiphon)のモズク藻体をpH6.0以上で熱水抽出し、pH6.5以上を維持して低分子化合物除去の操作を行い、かつ最終的なpHを6.5以上に調整して得ることを特徴とする、重量平均分子量が1,000,000〜2,000,000であり、かつ安定なフコイダンの製造方法である。
第2の発明は、上記第1の発明の方法で得られたフコイダンである。
第3の発明は、重量平均分子量が1,000,000〜2,000,000であるフコイダンである。
第4の発明は、第2または第3の発明において、乾燥残渣の重量が1.0〜2.0重量%である水溶液のC型粘度計による20rpm、25℃での粘度が600〜1500mPa・sであるフコイダンである。
第5の発明は、第2〜第4のいずれかの発明のフコイダンを含む、フコイダン含有組成物である。
第6の発明は、第5の発明のフコイダン含有組成物を、化粧料、皮膚細胞賦活剤又は抗アレルギー剤としたものである。
本発明の製造方法によれば、重量平均分子量1,000,000〜2,000,000のフコイダンが得られる。これは、従来技術の製造方法では得られなかった高分子量のフコイダンである。斯かるフコイダンは、保湿性等に優れ、化粧料及び皮膚科領域の薬剤等におけるフコイダン含有組成物の成分として有効であるのみならず、保存安定性に優れる。
本発明の原料としてのモズクは高分子量フコイダンの含有率の高さからオキナワモズク属(Cladosiphon)のモズクが好ましい。また、そのモズクは生の状態であっても乾燥された状態であってもよく、アルコールなどで脱水処理されたものでも良い。
本発明の製造方法で得られる重量平均分子量1,000,000〜2,000,000の高分子量フコイダンは、化粧料(化粧水、ヘアートリートメント等)及び皮膚科領域の薬剤(皮膚細胞賦活剤又は抗アレルギー剤)等の組成物の成分として好適に含有させることができる。
以下、本発明の高分子量フコイダンの製造方法を工程に沿って説明する。
<熱水抽出工程>
抽出操作は,最初に水道水あるいは精製水にモズクを懸濁させて懸濁液とした上で行われる。これらの水の使用量は効率良くフコイダンを抽出できる量であれば特に限定されないが、例えば乾燥モズクを用いる場合には、乾燥モズク1gに対して水50〜300g使用することが好ましい。
以下、本発明の高分子量フコイダンの製造方法を工程に沿って説明する。
<熱水抽出工程>
抽出操作は,最初に水道水あるいは精製水にモズクを懸濁させて懸濁液とした上で行われる。これらの水の使用量は効率良くフコイダンを抽出できる量であれば特に限定されないが、例えば乾燥モズクを用いる場合には、乾燥モズク1gに対して水50〜300g使用することが好ましい。
次いで、上記懸濁液を抽出開始時にはアルカリ性水溶液にするために水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属塩や水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物を溶解させるが、食品添加物としても使用できる水酸化カリウムが好ましい。このアルカリ性水溶液の濃度は、0.005〜0.1mol/L(リットル)が好ましい。
フコイダンの抽出時には、フコイダン含有液体の脱色、脱臭のため濃度30重量%の過酸化水素水を適宜量(例えば乾燥モズクを使用した場合には乾燥モズクの重量に対して0〜2倍量)使用しても良い。
熱水抽出の抽出温度は70〜100℃、抽出時間は0.5〜2時間とすることが好ましい。抽出温度が高すぎ、あるいは時間が長すぎると分子量低下に繋がるためである。pHは6.0以上に保持する。
抽出後の懸濁液は遠心分離機やフィルタープレス等の粘性物質を効率よくろ過できる装置を用いて抽出残渣を除去される。その際、珪藻土等のろ過助剤を加えてもよく、より完全に脱色するためには、ろ過前に活性炭を加えても良い。
熱水抽出の抽出温度は70〜100℃、抽出時間は0.5〜2時間とすることが好ましい。抽出温度が高すぎ、あるいは時間が長すぎると分子量低下に繋がるためである。pHは6.0以上に保持する。
抽出後の懸濁液は遠心分離機やフィルタープレス等の粘性物質を効率よくろ過できる装置を用いて抽出残渣を除去される。その際、珪藻土等のろ過助剤を加えてもよく、より完全に脱色するためには、ろ過前に活性炭を加えても良い。
<低分子化合物除去工程>
抽出残渣を除いた後の透明なフコイダン含有液体は、限外ろ過又は透析等の方法により、低分子化合物が除去されるが、時間的な効率面から限外ろ過が好ましい。限外ろ過膜としては、分画分子量が6,000〜10,000のものを使用する事が好ましい。なお、酸性条件下での操作は分子量を低下させる傾向があるため、低分子化合物除去の操作が終了するまで、pHを6.5以上、好ましくはpH6.5〜7.5に保持することが必要である。
抽出残渣を除いた後の透明なフコイダン含有液体は、限外ろ過又は透析等の方法により、低分子化合物が除去されるが、時間的な効率面から限外ろ過が好ましい。限外ろ過膜としては、分画分子量が6,000〜10,000のものを使用する事が好ましい。なお、酸性条件下での操作は分子量を低下させる傾向があるため、低分子化合物除去の操作が終了するまで、pHを6.5以上、好ましくはpH6.5〜7.5に保持することが必要である。
<pH調整工程>
限外ろ過後のフコイダン含有液体は、塩酸、硫酸等の鉱酸によって中和しても良いが、保存安定性及び化粧料などとしての使用を考慮してpH6.5以上、好ましくはpH6.5〜7.5に保持することが必要である。これは、一般に皮膚刺激性等から弱酸性から中性域が好ましいことによる。
限外ろ過後のフコイダン含有液体は、塩酸、硫酸等の鉱酸によって中和しても良いが、保存安定性及び化粧料などとしての使用を考慮してpH6.5以上、好ましくはpH6.5〜7.5に保持することが必要である。これは、一般に皮膚刺激性等から弱酸性から中性域が好ましいことによる。
こうして得られた透明水溶液であるフコイダン含有液体は、そのまま化粧料等の原料として用いても良いが、スプレードライや凍結乾燥の手法で粉末化しても良く、またアルコールを加えて析出した沈殿をろ別し、定法で乾燥して使用しても良い。但しろ別した沈殿を加熱乾燥する場合には、分子量低下を避けるために70℃以下で行うことが好ましい。
<実施例1>
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて加工モズクを調製した。
水1350ml中に前記加工モズク150gを入れ、続いて濃度30重量%の過酸化水素水13.2gと水酸化カリウム0.84gを加え、90〜95℃で1時間攪拌した。50℃まで冷却後、残渣をろ別して除いた。
得られたろ液がpH=6.3であったため、1mol/L(リットル)の水酸化カリウム水溶液でpH=7.2とした。
次いで、分画分子量10000の限外ろ過膜を用いて体積として約1/5量にまで濃縮した。
得られた水溶液を1mol/L(リットル)の希硫酸でpH=6.5に調製した。
さらに、この溶液をカタラーゼ処理して過酸化物を分解させて、フコイダン水溶液を得た。
上記フコイダン水溶液の乾燥残渣の重量(70℃,8時間,常圧)は、元の水溶液に対して1.2重量%であった。
また、このフコイダン水溶液からフコイダンをエタノール沈殿させ(実施例2参照)、多角度光散乱検出器にて重量平均分子量を測定したところ1,845,000であった(実施例3参照)。
以下、このフコイダン水溶液を「高分子量フコイダン水溶液(実施例1)」と称する。
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて加工モズクを調製した。
水1350ml中に前記加工モズク150gを入れ、続いて濃度30重量%の過酸化水素水13.2gと水酸化カリウム0.84gを加え、90〜95℃で1時間攪拌した。50℃まで冷却後、残渣をろ別して除いた。
得られたろ液がpH=6.3であったため、1mol/L(リットル)の水酸化カリウム水溶液でpH=7.2とした。
次いで、分画分子量10000の限外ろ過膜を用いて体積として約1/5量にまで濃縮した。
得られた水溶液を1mol/L(リットル)の希硫酸でpH=6.5に調製した。
さらに、この溶液をカタラーゼ処理して過酸化物を分解させて、フコイダン水溶液を得た。
上記フコイダン水溶液の乾燥残渣の重量(70℃,8時間,常圧)は、元の水溶液に対して1.2重量%であった。
また、このフコイダン水溶液からフコイダンをエタノール沈殿させ(実施例2参照)、多角度光散乱検出器にて重量平均分子量を測定したところ1,845,000であった(実施例3参照)。
以下、このフコイダン水溶液を「高分子量フコイダン水溶液(実施例1)」と称する。
<比較例1>
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて加工モズクを調製した。
水1350ml中に前記加工モズク150gを入れ、続いて濃度30重量%の過酸化水素水13.2gを加えた後、濃度1mol/L(リットル)の希硫酸でpH=3に調整し、90〜95℃で1時間攪拌した。50℃まで冷却後、残渣をろ別して除いた。
次いで、分画分子量10000の限外ろ過膜を用いて体積として約1/5量にまで濃縮した。
得られた水溶液を濃度1mol/L(リットル)の水酸化カリウムでpH=6.5に調製した。
さらに、この溶液をカタラーゼ処理して過酸化物を分解させて、フコイダン水溶液を得た。
以下、「酸性抽出フコイダン水溶液」と称する。
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて加工モズクを調製した。
水1350ml中に前記加工モズク150gを入れ、続いて濃度30重量%の過酸化水素水13.2gを加えた後、濃度1mol/L(リットル)の希硫酸でpH=3に調整し、90〜95℃で1時間攪拌した。50℃まで冷却後、残渣をろ別して除いた。
次いで、分画分子量10000の限外ろ過膜を用いて体積として約1/5量にまで濃縮した。
得られた水溶液を濃度1mol/L(リットル)の水酸化カリウムでpH=6.5に調製した。
さらに、この溶液をカタラーゼ処理して過酸化物を分解させて、フコイダン水溶液を得た。
以下、「酸性抽出フコイダン水溶液」と称する。
<実施例2>エタノール沈殿物の調製
高分子量フコイダンのエタノール沈殿物の調製
実施例1で得られた高分子量フコイダン水溶液100gを、50℃、減圧下で水を除き、体積を約1/2量に濃縮した。得られた濃縮液の体積の4倍量のエタノールを添加してフコイダンを沈殿させ、遠心分離(3000rpm、5分、4℃)した。その後、得られた残渣をエタノールで2回洗浄し、減圧下(0.001MPa)、温度50℃で乾燥させて高分子量フコイダンのエタノール沈殿物(0.876g)を調製した。
以下、「高分子量フコイダン」と称する。
高分子量フコイダンのエタノール沈殿物の調製
実施例1で得られた高分子量フコイダン水溶液100gを、50℃、減圧下で水を除き、体積を約1/2量に濃縮した。得られた濃縮液の体積の4倍量のエタノールを添加してフコイダンを沈殿させ、遠心分離(3000rpm、5分、4℃)した。その後、得られた残渣をエタノールで2回洗浄し、減圧下(0.001MPa)、温度50℃で乾燥させて高分子量フコイダンのエタノール沈殿物(0.876g)を調製した。
以下、「高分子量フコイダン」と称する。
<比較例2>加水分解フコイダン水溶液及びそのエタノール沈殿物の調製
実施例1で得られた高分子量フコイダン水溶液100gを2規定の硫酸でpH5に調整し、それぞれの温度、時間で加熱処理(70℃で1時間、70℃で2時間、90℃で1時間)し、加水分解フコイダン水溶液を得た。
これら加水分解フコイダン水溶液を、以下、それぞれ、加水分解フコイダン水溶液(70℃、1時間)、加水分解フコイダン水溶液(70℃、2時間)、加水分解フコイダン水溶液(90℃、1時間)と称す。
これら加水分解フコイダン水溶液100mlから同様にエタノール沈殿を行って、加水分解フコイダンのエタノール沈殿物を得た。
これら加水分解フコイダンのエタノール沈殿物を、以下、それぞれを「加水分解フコイダン(70℃、1時間)」、「加水分解フコイダン(70℃、2時間)」、「加水分解フコイダン(90℃、1時間)」と称す。
実施例1で得られた高分子量フコイダン水溶液100gを2規定の硫酸でpH5に調整し、それぞれの温度、時間で加熱処理(70℃で1時間、70℃で2時間、90℃で1時間)し、加水分解フコイダン水溶液を得た。
これら加水分解フコイダン水溶液を、以下、それぞれ、加水分解フコイダン水溶液(70℃、1時間)、加水分解フコイダン水溶液(70℃、2時間)、加水分解フコイダン水溶液(90℃、1時間)と称す。
これら加水分解フコイダン水溶液100mlから同様にエタノール沈殿を行って、加水分解フコイダンのエタノール沈殿物を得た。
これら加水分解フコイダンのエタノール沈殿物を、以下、それぞれを「加水分解フコイダン(70℃、1時間)」、「加水分解フコイダン(70℃、2時間)」、「加水分解フコイダン(90℃、1時間)」と称す。
<実施例3> 重量平均分子量の測定
実施例2で得られた高分子量フコイダン及び比較例2で得られた加水分解フコイダンの各エタノール沈殿物を、それぞれ濃度0.1mol/L(リットル)の塩化ナトリウム水溶液に溶解し、0.05重量%の溶液とした後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(カラム:SB-806HQ(Shodex製)、カラム温度:室温(25℃)、溶離液:濃度0.1mol/L(リットル)の塩化ナトリウム水溶液、流速:1.0ml/min、検出器:RI検出器)に付し、それぞれのフコイダンの重量平均分子量(Mw)を多角度光散乱検出器(DAWN EOS(登録商標第4377194号):Wyatt製)により解析した。
その結果を表1に示す。
実施例2で得られた高分子量フコイダン及び比較例2で得られた加水分解フコイダンの各エタノール沈殿物を、それぞれ濃度0.1mol/L(リットル)の塩化ナトリウム水溶液に溶解し、0.05重量%の溶液とした後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(カラム:SB-806HQ(Shodex製)、カラム温度:室温(25℃)、溶離液:濃度0.1mol/L(リットル)の塩化ナトリウム水溶液、流速:1.0ml/min、検出器:RI検出器)に付し、それぞれのフコイダンの重量平均分子量(Mw)を多角度光散乱検出器(DAWN EOS(登録商標第4377194号):Wyatt製)により解析した。
その結果を表1に示す。
実施例3で使用した高速液体クロマトグラフィー、カラム、RI検出器を用い、市販のプルラン(分子量180〜788,000)を標準として相対的に高分子フコイダンの重量平均分子量を求めたところ、17,400,000であった。
<実施例4−1> 粘度の測定
実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液(乾燥残渣の重量:1.2重量%)、実施例2で調製した各加水分解フコイダン水溶液および比較例1で調製した酸性抽出フコイダン水溶液について、C型粘度計により20rpm、25℃で粘度を測定した。
その結果を表2に示す。
実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液(乾燥残渣の重量:1.2重量%)、実施例2で調製した各加水分解フコイダン水溶液および比較例1で調製した酸性抽出フコイダン水溶液について、C型粘度計により20rpm、25℃で粘度を測定した。
その結果を表2に示す。
実施例1で調製した高分子量のフコイダン水溶液は高い粘性を示すのに対し、比較例2で調製した加水分解フコイダン水溶液及び比較例1で調製した酸抽出フコイダン水溶液の粘性は低いことが明らかとなった。
<実施例4−2>
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて加工モズクを調製した。
水1350ml中に前記加工モズク150gを入れ、続いて濃度30重量%の過酸化水素水13.2gと水酸化カリウム0.84gを加え、90〜95℃で1時間攪拌した。50℃まで冷却後、残渣をろ別して除いた。
得られたろ液がpH=6.4であったため、1mol/L(リットル)の水酸化カリウム水溶液でpH=6.8とした。
次いで、分画分子量10000の限外ろ過膜を用いて体積として約1/5量にまで濃縮した。
得られた水溶液を1mol/L(リットル)の希硫酸でpH=6.6に調製した。
さらに、この溶液をカタラーゼ処理して過酸化物を分解させて、フコイダン水溶液を得た。
上記フコイダン水溶液の乾燥残渣の重量(70℃,8時間,常圧)は、元の水溶液に対して1.88重量%であった。
また、このフコイダン水溶液から実施例2と同様にして、フコイダンをエタノール沈殿させ、多角度光散乱検出器にて重量平均分子量を測定したところ13.0×105であった。
また、実施例4−1と同様に粘度を測定したところ、粘度は1070mPa・sであった。
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて加工モズクを調製した。
水1350ml中に前記加工モズク150gを入れ、続いて濃度30重量%の過酸化水素水13.2gと水酸化カリウム0.84gを加え、90〜95℃で1時間攪拌した。50℃まで冷却後、残渣をろ別して除いた。
得られたろ液がpH=6.4であったため、1mol/L(リットル)の水酸化カリウム水溶液でpH=6.8とした。
次いで、分画分子量10000の限外ろ過膜を用いて体積として約1/5量にまで濃縮した。
得られた水溶液を1mol/L(リットル)の希硫酸でpH=6.6に調製した。
さらに、この溶液をカタラーゼ処理して過酸化物を分解させて、フコイダン水溶液を得た。
上記フコイダン水溶液の乾燥残渣の重量(70℃,8時間,常圧)は、元の水溶液に対して1.88重量%であった。
また、このフコイダン水溶液から実施例2と同様にして、フコイダンをエタノール沈殿させ、多角度光散乱検出器にて重量平均分子量を測定したところ13.0×105であった。
また、実施例4−1と同様に粘度を測定したところ、粘度は1070mPa・sであった。
<実施例4−3>
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて加工モズクを調製した。
水1350ml中に前記加工モズク150gを入れ、続いて濃度30重量%の過酸化水素水13.2gと水酸化カリウム0.84gを加え、90〜95℃で1時間攪拌した。50℃まで冷却後、残渣をろ別して除いた。
得られたろ液がpH=6.4であったため、1mol/L(リットル)の水酸化カリウム水溶液でpH=7.5とした。
次いで、分画分子量10000の限外ろ過膜を用いて体積として約1/5量にまで濃縮した。
得られた水溶液を1mol/L(リットル)の希硫酸でpH=6.7に調製した。
さらに、この溶液をカタラーゼ処理して過酸化物を分解させて、フコイダン水溶液を得た。
上記フコイダン水溶液の乾燥残渣の重量(70℃,8時間,常圧)は、元の水溶液に対して1.51重量%であった。
また、このフコイダン水溶液から実施例2と同様にして、フコイダンをエタノール沈殿させ、多角度光散乱検出器にて重量平均分子量を測定したところ13.2×105であった。
また、実施例4−1と同様に粘度を測定したところ、粘度は1050mPa・sであった。
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて加工モズクを調製した。
水1350ml中に前記加工モズク150gを入れ、続いて濃度30重量%の過酸化水素水13.2gと水酸化カリウム0.84gを加え、90〜95℃で1時間攪拌した。50℃まで冷却後、残渣をろ別して除いた。
得られたろ液がpH=6.4であったため、1mol/L(リットル)の水酸化カリウム水溶液でpH=7.5とした。
次いで、分画分子量10000の限外ろ過膜を用いて体積として約1/5量にまで濃縮した。
得られた水溶液を1mol/L(リットル)の希硫酸でpH=6.7に調製した。
さらに、この溶液をカタラーゼ処理して過酸化物を分解させて、フコイダン水溶液を得た。
上記フコイダン水溶液の乾燥残渣の重量(70℃,8時間,常圧)は、元の水溶液に対して1.51重量%であった。
また、このフコイダン水溶液から実施例2と同様にして、フコイダンをエタノール沈殿させ、多角度光散乱検出器にて重量平均分子量を測定したところ13.2×105であった。
また、実施例4−1と同様に粘度を測定したところ、粘度は1050mPa・sであった。
<実施例4−4>
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて得た加工モズク5ロットについて、実施例1にしたがって高分子量フコイダン水溶液を調整し、それぞれの乾燥残渣の重量と粘度とを調べた。なお、乾燥残渣の重量は70℃、8時間、常圧下で乾燥したものの、元の水溶液の重量に対する重量比(重量%)であり、粘度はC型粘度計を用い、25℃で測定した。
トンガ産モズク(Cladosiphon novae-caledoniae)の生の藻体に濃度50重量%となるようにエタノールを添加し、30分間浸漬して脱色した後、エタノール分を遠心ろ過によってできる限り除いて得た加工モズク5ロットについて、実施例1にしたがって高分子量フコイダン水溶液を調整し、それぞれの乾燥残渣の重量と粘度とを調べた。なお、乾燥残渣の重量は70℃、8時間、常圧下で乾燥したものの、元の水溶液の重量に対する重量比(重量%)であり、粘度はC型粘度計を用い、25℃で測定した。
<実施例5>化粧水の調製
(1)高分子量フコイダンの化粧水の調製
実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液(乾燥残渣の重量:1.2%)9.95gにフェノキシエタノールを0.05g加え、高分子量フコイダンの化粧水を調製した。
以下、「高分子量フコイダンの化粧水」と称する。
(2)加水分解フコイダンの化粧水の調製
実施例2で得られた加水分解フコイダン(90℃,1時間)エタノール沈殿物0.6gを精製水に溶解(乾燥残渣の重量:1.2重量%)して49.75gとし、フェノキシエタノール0.25gを添加し、加水分解フコイダンの化粧水を調製した。
以下、「加水分解フコイダンの化粧水」と称する。
(1)高分子量フコイダンの化粧水の調製
実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液(乾燥残渣の重量:1.2%)9.95gにフェノキシエタノールを0.05g加え、高分子量フコイダンの化粧水を調製した。
以下、「高分子量フコイダンの化粧水」と称する。
(2)加水分解フコイダンの化粧水の調製
実施例2で得られた加水分解フコイダン(90℃,1時間)エタノール沈殿物0.6gを精製水に溶解(乾燥残渣の重量:1.2重量%)して49.75gとし、フェノキシエタノール0.25gを添加し、加水分解フコイダンの化粧水を調製した。
以下、「加水分解フコイダンの化粧水」と称する。
<実施例6>官能効果の評価
実施例5で調製した各化粧水について,パネラー7名(36歳から59歳)の手の甲に化粧水又は精製水を1滴塗布し,使用感触の好み,肌の滑らかさ,しっとり感について評価を行った.評価は,使用感触が好き(1)、普通(0)、嫌い(−1)、滑らかさやしっとり感の有り(1)、無し(0)で行い、それらの合計を集計した。
その結果を表4に示す。
実施例5で調製した各化粧水について,パネラー7名(36歳から59歳)の手の甲に化粧水又は精製水を1滴塗布し,使用感触の好み,肌の滑らかさ,しっとり感について評価を行った.評価は,使用感触が好き(1)、普通(0)、嫌い(−1)、滑らかさやしっとり感の有り(1)、無し(0)で行い、それらの合計を集計した。
その結果を表4に示す。
高分子量フコイダンの化粧水は、加水分解フコイダンの化粧水に比べ使用感触が良く、滑らかさやしっとり感を与えることが確認された。
<実施例7>保湿性の評価
実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液について、パネラー5名(26歳から58歳の男性3名及び女性2名)による即時的な保湿性の評価を行った。すなわち、前腕内側部に高分子量フコイダン水溶液又は精製水を10mg/cm2塗布し、15分、30分及び45分後に皮表角層水分量測定装置(SKICON200:I.B.S.Co.Ltd.)を用いて皮膚表面水分量を測定した。
その結果を表5に示す。
実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液について、パネラー5名(26歳から58歳の男性3名及び女性2名)による即時的な保湿性の評価を行った。すなわち、前腕内側部に高分子量フコイダン水溶液又は精製水を10mg/cm2塗布し、15分、30分及び45分後に皮表角層水分量測定装置(SKICON200:I.B.S.Co.Ltd.)を用いて皮膚表面水分量を測定した。
その結果を表5に示す。
15、30及び45分後のいずれの場合にも高分子量フコイダン水溶液は精製水に比べ保湿性を有することが示された。
<実施例8>ヒアルロニダーゼ阻害活性の測定
特許文献13に記載の方法に準じて、牛睾丸由来のヒアルロニダーゼ(Sigma,Type IV-S)を用いてコンパウンド48/80による不活性型ヒアルロニダーゼの活性化段階の阻害活性を測定した。すなわち、実施例2で得られた高分子量フコイダンのエタノール沈殿物と比較例2の加水分解フコイダン(90℃,1時間)のエタノール沈殿物(加水分解フコイダン(90℃,1時間))を、それぞれ濃度0.1mol/L(リットル)の酢酸緩衝液(pH4.0)0.2mlに溶かして試験管に取り、同緩衝液0.1mlに溶かしたヒアルロニダーゼ(100units)を加え、37℃で20分間インキュベートした。
その後、同緩衝液0.2mlに溶かしたコンパウンド48/80(0.1mg)を加え、さらに37℃で20分間インキュベートした。
これに同緩衝液0.5mlに溶かしたヒアルロン酸ナトリウム塩(0.4mg)を加えて37℃で40分間インキュベートした後、濃度0.4mol/L(リットル)の水酸化ナトリウム水溶液0.2mlを加えて氷冷し、ほう酸溶液(四ホウ酸カリウム4水和物4.5gを水に溶かし全量を100mlとしたもの)(pH9.1)0.2mlを加えて3分間煮沸した。
氷冷後,p−ジメチルアミノベンズアルデヒド試薬6mlを加えて、37℃で20分間インキュベートした後、585nmにおける吸光度を測定した。
阻害率は以下の式により算出した。50%阻害濃度(IC50)は、各濃度の阻害率から作成したヒアルロニダーゼの阻害曲線から求めた。
特許文献13に記載の方法に準じて、牛睾丸由来のヒアルロニダーゼ(Sigma,Type IV-S)を用いてコンパウンド48/80による不活性型ヒアルロニダーゼの活性化段階の阻害活性を測定した。すなわち、実施例2で得られた高分子量フコイダンのエタノール沈殿物と比較例2の加水分解フコイダン(90℃,1時間)のエタノール沈殿物(加水分解フコイダン(90℃,1時間))を、それぞれ濃度0.1mol/L(リットル)の酢酸緩衝液(pH4.0)0.2mlに溶かして試験管に取り、同緩衝液0.1mlに溶かしたヒアルロニダーゼ(100units)を加え、37℃で20分間インキュベートした。
その後、同緩衝液0.2mlに溶かしたコンパウンド48/80(0.1mg)を加え、さらに37℃で20分間インキュベートした。
これに同緩衝液0.5mlに溶かしたヒアルロン酸ナトリウム塩(0.4mg)を加えて37℃で40分間インキュベートした後、濃度0.4mol/L(リットル)の水酸化ナトリウム水溶液0.2mlを加えて氷冷し、ほう酸溶液(四ホウ酸カリウム4水和物4.5gを水に溶かし全量を100mlとしたもの)(pH9.1)0.2mlを加えて3分間煮沸した。
氷冷後,p−ジメチルアミノベンズアルデヒド試薬6mlを加えて、37℃で20分間インキュベートした後、585nmにおける吸光度を測定した。
阻害率は以下の式により算出した。50%阻害濃度(IC50)は、各濃度の阻害率から作成したヒアルロニダーゼの阻害曲線から求めた。
(数1)
阻害率=(A−B)/A×100 (%)
阻害率=(A−B)/A×100 (%)
A:対照(フコイダンの代わりに酢酸緩衝液を用いた)の吸光度
B:フコイダン溶液の吸光度
B:フコイダン溶液の吸光度
測定結果を表6に示す。
この結果から、高分子量フコイダンのヒアルロニダーゼ阻害活性は、加水分解フコイダンよりも1.6倍強いことが認められた。
<実施例9>保存安定性試験(加速試験)
実施例5で調製した高分子量フコイダンの化粧水について、温度40℃、2000Lux(ルクス)の照明下、4週間保存し安定性を評価した。粘度はE型粘度計(EHD型)を用い、コーン3°、回転数20rpmで測定した。外観は目視により評価した。
その結果を表7に示す。
実施例5で調製した高分子量フコイダンの化粧水について、温度40℃、2000Lux(ルクス)の照明下、4週間保存し安定性を評価した。粘度はE型粘度計(EHD型)を用い、コーン3°、回転数20rpmで測定した。外観は目視により評価した。
その結果を表7に示す。
40℃、4週間保存後も粘度の低下や外観の変化は認められず、保存安定性に優れていることが明らかとなった。
<実施例10> 保湿性の評価(2) (実施例7とは別実験)
被験者の前腕内側部を石鹸により洗浄した。乾燥後、21℃、相対湿度50%でコンディショニングした後、直径2cmの円を1試験区につき4つずつ(2試験区/腕)両腕に描き、円の内側に蒸留水、高分子量フコイダン水溶液(実施例1)、加水分解フコイダン水溶液(70℃,1時間)、加水分解フコイダン水溶液(70℃,2時間)、加水分解フコイダン水溶液(90℃,1時間)のそれぞれのエタノール沈殿物を精製水に溶解して調製した1重量%の水溶液を10μLずつ塗布した。処理後200分間上記環境下で安静にし、CORNEOMETER CM825(CK electronic GmbH)を用いて皮膚水分を計測し、4区の平均値を算出した。精製水塗布区の数値を1として、相対皮膚水分を計算した。
その結果を表8に示す。
被験者の前腕内側部を石鹸により洗浄した。乾燥後、21℃、相対湿度50%でコンディショニングした後、直径2cmの円を1試験区につき4つずつ(2試験区/腕)両腕に描き、円の内側に蒸留水、高分子量フコイダン水溶液(実施例1)、加水分解フコイダン水溶液(70℃,1時間)、加水分解フコイダン水溶液(70℃,2時間)、加水分解フコイダン水溶液(90℃,1時間)のそれぞれのエタノール沈殿物を精製水に溶解して調製した1重量%の水溶液を10μLずつ塗布した。処理後200分間上記環境下で安静にし、CORNEOMETER CM825(CK electronic GmbH)を用いて皮膚水分を計測し、4区の平均値を算出した。精製水塗布区の数値を1として、相対皮膚水分を計算した。
その結果を表8に示す。
高分子量フコイダンは精製水、加水分解フコイダンに比べ、有意に高い保湿性を示した。
<実施例11> 保水性評価
精製水、高分子量フコイダン、加水分解フコイダン(70℃,1時間、70℃,2時間90℃,1時間)加水分解フコイダン水溶液(70℃,2時間)、加水分解フコイダン水溶液(90℃,1時間)のそれぞれのエタノール沈殿物を精製水に溶解して調整した0.5重量%水溶液を10μLずつろ紙に処理し、21℃、相対湿度50%の環境下で電子天秤により1分ごとに重量を測定し、水分蒸発量を求めた。10分後までの計測により水分蒸発速度を算出し、精製水の蒸発速度を1としたときの相対蒸発速度を求めた。
その結果を表9に示す。
精製水、高分子量フコイダン、加水分解フコイダン(70℃,1時間、70℃,2時間90℃,1時間)加水分解フコイダン水溶液(70℃,2時間)、加水分解フコイダン水溶液(90℃,1時間)のそれぞれのエタノール沈殿物を精製水に溶解して調整した0.5重量%水溶液を10μLずつろ紙に処理し、21℃、相対湿度50%の環境下で電子天秤により1分ごとに重量を測定し、水分蒸発量を求めた。10分後までの計測により水分蒸発速度を算出し、精製水の蒸発速度を1としたときの相対蒸発速度を求めた。
その結果を表9に示す。
<実施例12> ヘアトリートメント溶液の調製
実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液(乾燥残渣の重量:1.2%)、実施例2で調製した加水分解フコイダン水溶液(90℃,1時間)、精製水、エタノールを用いてヘアトリートメント溶液を調製した。
各ヘアトリートメント溶液の組成を表10に示す。
実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液(乾燥残渣の重量:1.2%)、実施例2で調製した加水分解フコイダン水溶液(90℃,1時間)、精製水、エタノールを用いてヘアトリートメント溶液を調製した。
各ヘアトリートメント溶液の組成を表10に示す。
ヘアトリートメント溶液Aにおいて、フコイダン水溶液は、高分子量フコイダン水溶液(実施例1)を使用し、ヘアトリートメント溶液Bにおいて、フコイダン水溶液は、加水分解フコイダン水溶液(90℃,1時間)を用いた。
<実施例13> 損傷人毛を用いた官能評価
人毛黒髪(ビューラックス製,10g)を市販のブリーチ剤で5回処理して損傷人毛を調製した。洗浄、乾燥後、実施例12のヘアトリートメント溶液A2mlをスプレー処理して乾燥させた。乾燥後、指先でのすべり、しっとり感、柔軟感をヘアトリートメント溶液Bと比較した。その結果を表11に示す。
なお、比較例2に比べ優れている場合は○、同等の場合は△、劣る場合は×とした。
人毛黒髪(ビューラックス製,10g)を市販のブリーチ剤で5回処理して損傷人毛を調製した。洗浄、乾燥後、実施例12のヘアトリートメント溶液A2mlをスプレー処理して乾燥させた。乾燥後、指先でのすべり、しっとり感、柔軟感をヘアトリートメント溶液Bと比較した。その結果を表11に示す。
なお、比較例2に比べ優れている場合は○、同等の場合は△、劣る場合は×とした。
<実施例14> 細胞賦活評価
ヒト表皮繊維芽細胞(NB1RGB株)を5.0×103 cells/wellで96穴プレートにシーディング(seeding)し、DMEM培地(牛血清1%)で48時間前培養した。培地を実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液(乾燥残渣の重量:1.2%)、実施例2で調製した加水分解フコイダン水溶液(70℃,1時間)、加水分解フコイダン水溶液(70℃,2時間)のそれぞれのエタノール沈殿物を所定濃度で含むDMEM培地に交換した後、さらに48時間培養し、WST−1アッセイに供した。陰性対照(DMEM培地(牛血清1%)フコイダン無添加)の値を100%とした相対値で細胞賦活活性を示した。いずれも2連で実施した。その結果を表12に示す。
ヒト表皮繊維芽細胞(NB1RGB株)を5.0×103 cells/wellで96穴プレートにシーディング(seeding)し、DMEM培地(牛血清1%)で48時間前培養した。培地を実施例1で調製した高分子量フコイダン水溶液(乾燥残渣の重量:1.2%)、実施例2で調製した加水分解フコイダン水溶液(70℃,1時間)、加水分解フコイダン水溶液(70℃,2時間)のそれぞれのエタノール沈殿物を所定濃度で含むDMEM培地に交換した後、さらに48時間培養し、WST−1アッセイに供した。陰性対照(DMEM培地(牛血清1%)フコイダン無添加)の値を100%とした相対値で細胞賦活活性を示した。いずれも2連で実施した。その結果を表12に示す。
表中の数値は、陰性対照(DMEM培地(牛血清1%))の値を100%とした細胞賦活活性の相対値を示す。
<実施例15>フコイダンの構成成分
実施例2で得られた高分子量フコイダン沈殿物をギ酸(135℃、6時間)、引き続き2Mトリフルオロ酢酸(120℃、6時間)にて加水分解を行い、HPLC(カラム:Cosmosil Sugar-D,ナカライテスク製、溶媒:アセトニトリル:10mMりん酸緩衝溶液=75:25、流速:1.0mL/min、RI検出器)で分析した。その結果、主な構成糖はフコースであり、グルクロン酸も含有することがわかった。また、高分子量フコイダン沈殿物をロジソン酸法により分析して、硫酸基含量を、重水中に溶解して60℃でNMR(500MHz、日本電子製)測定し、1.3ppm付近のフコースのメチル基ピークと2.2ppmのアセチル基ピークの面積比からアセチル基含有比を求めた。フコースを1.0とした場合のグルクロン酸、及びアセチル基の含有比を表13に示す。
実施例2で得られた高分子量フコイダン沈殿物をギ酸(135℃、6時間)、引き続き2Mトリフルオロ酢酸(120℃、6時間)にて加水分解を行い、HPLC(カラム:Cosmosil Sugar-D,ナカライテスク製、溶媒:アセトニトリル:10mMりん酸緩衝溶液=75:25、流速:1.0mL/min、RI検出器)で分析した。その結果、主な構成糖はフコースであり、グルクロン酸も含有することがわかった。また、高分子量フコイダン沈殿物をロジソン酸法により分析して、硫酸基含量を、重水中に溶解して60℃でNMR(500MHz、日本電子製)測定し、1.3ppm付近のフコースのメチル基ピークと2.2ppmのアセチル基ピークの面積比からアセチル基含有比を求めた。フコースを1.0とした場合のグルクロン酸、及びアセチル基の含有比を表13に示す。
硫酸基は沈殿に対し、16.9重量%含有していることがわかった。
Claims (6)
- オキナワモズク属(Cladosiphon)のモズク藻体からpH6.0以上で熱水抽出する工程と、
pH6.5以上を維持して低分子化合物を除去する工程と、
最終的なpHを6.5以上に調整する工程とを含み、
重量平均分子量が1,000,000〜2,000,000のフコイダンを得る、フコイダンの製造方法。 - オキナワモズク属(Cladosiphon)のモズク藻体からpH6.0以上で熱水抽出する工程と、
pH6.5以上を維持して低分子化合物を除去する工程と、
最終的なpHを6.5以上に調整する工程とを含む製造方法から得られる重量平均分子量が1,000,000〜2,000,000のフコイダン。 - 重量平均分子量が1,000,000〜2,000,000であるフコイダン。
- 乾燥残渣の重量が1.0〜2.0重量%である水溶液のC型粘度計による20rpm、25℃での粘度が600〜1500mPa・sである請求項2または3に記載のフコイダン。
- 請求項2〜4のいずれかに記載のフコイダンを含む、フコイダン含有組成物。
- 前記フコイダン含有組成物が化粧料、皮膚細胞賦活剤又は抗アレルギー剤である、請求項5に記載のフコイダン含有組成物。
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