JPWO2006075646A1 - 化合物、重合体および光学部品 - Google Patents
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Abstract
本発明の重合体は、下記式(1−a)または下記式(3)で表される化合物(A−a)に基づく構成単位を有する。【化1】(式中、Rは水素原子またはCH3であり、Xは−CH2−、−O−または−SO2−であり、lは1または2の整数であり、m1、n1は0以上の整数かつm1+n1=2である。)【化2】(式中、rは1または2であり、m2は0〜2の整数であり、n2は1〜3の整数であり、m2+n2=2または3である。−CH2−の水素原子は他の官能基で置換されていてもよい。)上記重合体はビニルモノマー(B)に基づく構成単位を含んでもよい。
Description
本発明は、特有の骨格を分子中に有する化合物、それを重合して得られる重合体、それを含む光学部品、プラスチック製ロッドレンズ、それを配したロッドレンズアレイに関する。
本願は、2005年1月12日に出願された特願2005−005519号、2005年2月25日に出願された特願2005−051795号、及び2005年4月26日に出願された特願2005−127831号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2005年1月12日に出願された特願2005−005519号、2005年2月25日に出願された特願2005−051795号、及び2005年4月26日に出願された特願2005−127831号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ポリメチルメタクリレートに代表されるメタクリル樹脂は、透明性が高く、低複屈折であり、屈折率、アッベ数、機械特性、成形加工性、耐候性などのバランスのとれた性質を有しており、カメラ、ビデオカメラ及び光ピックアップ用のレンズ材料、光ファイバ、光コネクタ、ロッドレンズなどの光導波路用材料として使用される。特に、プラスチック製ロッドレンズは、単体で用いられる他に、多数のロッドレンズを一列に配列して一体化させたロッドレンズアレイ部品の形態で、複写機、ファクシミリ、スキャナ、ハンドスキャナ等で使用されるイメージセンサ用の光学部品として、あるいは、光源にLED(発光ダイオード)を用いたLEDプリンタ、液晶素子を用いた液晶プリンタ、EL素子を用いたELプリンタのような装置における書き込みデバイスとして用いられている。
ポリメチルメタクリレートの屈折率1.492、アッベ数56である。レンズ材料として利用され場合、屈折率が十分高くないために、焦点距離を短くするためにはレンズの曲率を大きくする必要があり、その結果、レンズが非常に肉厚になってしまうという問題点を有している。そのため、レンズ材料用に高屈折率の樹脂が要望されている。
例えば、特許文献1にはチオグリシジルスルフィドを重合して得られる樹脂に関する記載があり、その樹脂の屈折率は1.71と高く、レンズ材料として有用である。しかしながら、この樹脂はアッベ数が36と低いため、レンズ材料として使用したときに波長分散による色のにじみなどの問題が生じる可能性がある。
また、特許文献2にはα−メチレン−γ−ブチロラクトン系化合物を共重合して得られる樹脂が提案されている。具体的には、3−メチレン−ジヒドロフラン−2−オンや4−メチル−3−メチレンジヒドロフラン−2−オンとメチルメタクリレートとを共重合し、ポリメチルメタクリレートより屈折率の高い樹脂を得ている。
しかしながら、この樹脂は屈折率に関してはポリメチルメタクリレートと同等かそれ以上であるものの、屈折率の波長分散特性いわゆるアッベ数の点においてはポリメチルメタクリレートと同等かそれより若干低かった。
このような従来の樹脂を用いたプラスチック製ロッドレンズでは、色収差が大きいため、解像度を十分に上げることができなかった。
以上述べたように、従来、光学特性、特に高屈折率、高アッベ数の両方を十分に満足する樹脂はなかった。
特開平9−110979号公報
特開平8−231648号公報
ポリメチルメタクリレートの屈折率1.492、アッベ数56である。レンズ材料として利用され場合、屈折率が十分高くないために、焦点距離を短くするためにはレンズの曲率を大きくする必要があり、その結果、レンズが非常に肉厚になってしまうという問題点を有している。そのため、レンズ材料用に高屈折率の樹脂が要望されている。
例えば、特許文献1にはチオグリシジルスルフィドを重合して得られる樹脂に関する記載があり、その樹脂の屈折率は1.71と高く、レンズ材料として有用である。しかしながら、この樹脂はアッベ数が36と低いため、レンズ材料として使用したときに波長分散による色のにじみなどの問題が生じる可能性がある。
また、特許文献2にはα−メチレン−γ−ブチロラクトン系化合物を共重合して得られる樹脂が提案されている。具体的には、3−メチレン−ジヒドロフラン−2−オンや4−メチル−3−メチレンジヒドロフラン−2−オンとメチルメタクリレートとを共重合し、ポリメチルメタクリレートより屈折率の高い樹脂を得ている。
しかしながら、この樹脂は屈折率に関してはポリメチルメタクリレートと同等かそれ以上であるものの、屈折率の波長分散特性いわゆるアッベ数の点においてはポリメチルメタクリレートと同等かそれより若干低かった。
このような従来の樹脂を用いたプラスチック製ロッドレンズでは、色収差が大きいため、解像度を十分に上げることができなかった。
以上述べたように、従来、光学特性、特に高屈折率、高アッベ数の両方を十分に満足する樹脂はなかった。
本発明の課題は、高屈折率でかつ高アッベ数である重合体、その重合体の原料となる化合物、その重合体を含む光学部品および、その重合体を含む解像度に優れるプラスチック製ロッドレンズ、それを配したロッドレンズアレイを提供することである。
本発明者らは、上述の課題について、鋭意、検討を重ねてきた結果、スルホニル基含有の複素環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルまたは酸素原子含有の複素環骨格を有するエキソ−メチレンラクトンに基づく構成単位を含む重合体が屈折率、アッベ数ともに高いことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の第1の態様は、下記式(1−a)で表される化合物である。
すなわち、本発明の第1の態様は、下記式(1−a)で表される化合物である。
本発明の第2の態様は、前記式(1−a)または下記式(3)で表される化合物(A−a)に基づく構成単位を有する重合体である。
本発明の第3の態様は、前記化合物(A−a)に基づく構成単位およびビニルモノマー(B)に基づく構成単位を含む重合体である。
本発明の第4の態様は、下記式(1)または下記式(3)で表される化合物(A)に基づく構成単位を有する重合体を含むプラスチック製ロッドレンズ等の光学部品である。
本発明の第4の態様は、下記式(1)または下記式(3)で表される化合物(A)に基づく構成単位を有する重合体を含むプラスチック製ロッドレンズ等の光学部品である。
本発明の第5の態様は、屈折率1.500〜1.600、アッベ数56〜70の範囲にある重合体を含む光学部品およびプラスチック製ロッドレンズである。
本発明の第6の態様は、前記プラスチック製ロッドレンズを二枚の基板間に各ロッドレンズの中心軸が互いに略平行となるように配列固定したロッドレンズアレイである。
本発明の第6の態様は、前記プラスチック製ロッドレンズを二枚の基板間に各ロッドレンズの中心軸が互いに略平行となるように配列固定したロッドレンズアレイである。
本発明の重合体は、ポリメチルメタクリレートと比較して、屈折率、アッベ数がともに高く、かつ屈折率、アッベ数のバランスが良好であるため、プラスチックレンズ、プラスチック光ファイバ、プラスチック製ロッドレンズや光導波路等の光学部品に用いる原料樹脂、ディスク用樹脂、発光ダイオード用樹脂、透明電極用樹脂、液晶ディスプレイ用樹脂等に用いる光学樹脂として優れている。本発明の化合物はそのような重合体の原料として用いることができる。
また、このような重合体を含むロッドレンズを配列固定したロッドレンズアレイは解像度が高く、複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナに特に好適である。
また、このような重合体を含むロッドレンズを配列固定したロッドレンズアレイは解像度が高く、複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナに特に好適である。
1 円筒状ロール
2 基板
3 接着剤
4 ロッドレンズ
5 ダンサーガイド
6 自己移動ガイド
2 基板
3 接着剤
4 ロッドレンズ
5 ダンサーガイド
6 自己移動ガイド
以下、本発明を詳細に説明する。本明細書において、(メタ)アクリル酸はアクリル酸およびメタクリル酸を表す総称である。
前記化合物(A−a)は、スルホニル基含有の複素環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルまたは酸素原子含有の複素環骨格を有するエキソ−メチレンラクトンである。
まず、スルホニル基含有の複素環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル(前記式(1−a)で表される化合物)について説明する。
重合体または光学樹脂がスルホニル基含有の複素環骨格を有することで、屈折率およびアッベ数がともに高く、波長分散性が良好になる。また、(メタ)アクリル酸エステルの部分は重合性に優れており、MMA等のモノマーとの共重合性にも優れている。
中でも、前記式(1−a)のlが1または2である化合物が吸湿(水)性と光学特性のバランスがよい点で好ましく、中でもXが−CH2−である化合物が、好ましい。また、屈折率及びアッベ数の高い点、並びに合成の容易さ及び化合物の安定性の点で、前記式(1−a)中、m1+n1=2である必要がある。
前記式(1−a)で表される化合物(A−a)として、例えば、
1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−3−イル(メタ)アクリレート、
1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−2−イル(メタ)アクリレート、
4,4−ジオキシド−4−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−イル(メタ)アクリレート、
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ [5.2.1.02,6]デク−8−イル(メタ)アクリレート、
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−9−イル(メタ)アクリレート、
6,6−ジオキシド−6−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8]ペンタデク―12−イル(メタ)アクリレート、
5,5−ジオキシド−5−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8] ペンタデク−12−イル(メタ)アクリレート、
5,5−ジオキシド−5−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8] ペンタデク―13−イル(メタ)アクリレート、
等が挙げられ、これらは単独であっても混合物であってもよい。
ポリメチルメタクリレートとの相溶性に優れる点では下記式(1−b)で表される化合物(A−b)である、1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−3−イル(メタ)アクリレート、1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−2−イル(メタ)アクリレートが好ましい。
前記化合物(A−a)は、スルホニル基含有の複素環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルまたは酸素原子含有の複素環骨格を有するエキソ−メチレンラクトンである。
まず、スルホニル基含有の複素環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル(前記式(1−a)で表される化合物)について説明する。
重合体または光学樹脂がスルホニル基含有の複素環骨格を有することで、屈折率およびアッベ数がともに高く、波長分散性が良好になる。また、(メタ)アクリル酸エステルの部分は重合性に優れており、MMA等のモノマーとの共重合性にも優れている。
中でも、前記式(1−a)のlが1または2である化合物が吸湿(水)性と光学特性のバランスがよい点で好ましく、中でもXが−CH2−である化合物が、好ましい。また、屈折率及びアッベ数の高い点、並びに合成の容易さ及び化合物の安定性の点で、前記式(1−a)中、m1+n1=2である必要がある。
前記式(1−a)で表される化合物(A−a)として、例えば、
1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−3−イル(メタ)アクリレート、
1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−2−イル(メタ)アクリレート、
4,4−ジオキシド−4−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−イル(メタ)アクリレート、
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ [5.2.1.02,6]デク−8−イル(メタ)アクリレート、
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−9−イル(メタ)アクリレート、
6,6−ジオキシド−6−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8]ペンタデク―12−イル(メタ)アクリレート、
5,5−ジオキシド−5−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8] ペンタデク−12−イル(メタ)アクリレート、
5,5−ジオキシド−5−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8] ペンタデク―13−イル(メタ)アクリレート、
等が挙げられ、これらは単独であっても混合物であってもよい。
ポリメチルメタクリレートとの相溶性に優れる点では下記式(1−b)で表される化合物(A−b)である、1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−3−イル(メタ)アクリレート、1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−2−イル(メタ)アクリレートが好ましい。
重合体の高屈折率化、低吸水化という点からは、
4,4−ジオキシド−4−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−イル(メタ)アクリレート、
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ [5.2.1.02,6] デク−8−イル(メタ)アクリレート、
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−9−イル(メタ)アクリレート、
6,6−ジオキシド−6−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8]ペンタデク―12−イル(メタ)アクリレート、
5,5−ジオキシド−5−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8]ペンタデク―12−イル(メタ)アクリレート、
5,5−ジオキシド−5−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8]ペンタデク―13−イル(メタ)アクリレート、
等が好ましい。
重合体の吸水性を低くすることで、吸水による透明性、屈折率、アッベ数の変動が抑制できる。
4,4−ジオキシド−4−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−イル(メタ)アクリレート、
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ [5.2.1.02,6] デク−8−イル(メタ)アクリレート、
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−9−イル(メタ)アクリレート、
6,6−ジオキシド−6−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8]ペンタデク―12−イル(メタ)アクリレート、
5,5−ジオキシド−5−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8]ペンタデク―12−イル(メタ)アクリレート、
5,5−ジオキシド−5−チアペンタシクロ[9.2.1.02,10.1.04,8]ペンタデク―13−イル(メタ)アクリレート、
等が好ましい。
重合体の吸水性を低くすることで、吸水による透明性、屈折率、アッベ数の変動が抑制できる。
前記式(1−a)で表される化合物(A−a)の製造方法に特に制限はない。例えば、Izobreteniya,1998,(34),333には、3−ヒドロキシスルホランとメタクリル酸とを反応させることで1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−3−イルメタクリレートが得られることが記載されている。
また、2−スルホレンをシクロペンタジエンとディールス・アルダー反応させることで、3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−エン 3,3−ジオキシドを合成し、メタクリル酸と反応させることで3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−イルメタクリレートや3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−9−イルメタクリレートを合成することができる。メタクリル酸の替わりにアクリル酸を用いることで3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−イルアクリレートおよび3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−9−イルアクリレートも合成可能である。他の前記化合物(A−a)も同様の方法で合成することが可能である。
また、2−スルホレンをシクロペンタジエンとディールス・アルダー反応させることで、3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−エン 3,3−ジオキシドを合成し、メタクリル酸と反応させることで3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−イルメタクリレートや3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−9−イルメタクリレートを合成することができる。メタクリル酸の替わりにアクリル酸を用いることで3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−イルアクリレートおよび3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−9−イルアクリレートも合成可能である。他の前記化合物(A−a)も同様の方法で合成することが可能である。
次に、酸素原子含有の複素環骨格を有するエキソ−メチレンラクトン(前記式(3)で表される化合物)について説明する。
重合体または光学樹脂が酸素原子含有の複素環骨格を有することで、屈折率およびアッベ数がともに高くなり、色収差を低減できる。また、前記式(3)で表される化合物(A−a)または(A)は、環状骨格であり、鎖状骨格と比べて高屈折率、高Tgである。また、エキソ−メチレンは重合性に優れており、MMA等のモノマーとの共重合性にも優れている。
合成の容易さ及び化合物の安定性の点で、前記式(3)中、rは1または2であり、m2は0〜2の整数であり、n2は1〜3の整数であり、m2とn2の和は2または3である。アッベ数及び屈折率の高い点で、前記式(3)中、rは1が好ましい。また、環を構成する−CH2−の水素原子は水酸基、アルコキシ基またはシアノ基などの官能基で置換されていてもよい。
前記式(3)の化合物は重合することにより下記式(3p)で表される構成単位となる。
重合体または光学樹脂が酸素原子含有の複素環骨格を有することで、屈折率およびアッベ数がともに高くなり、色収差を低減できる。また、前記式(3)で表される化合物(A−a)または(A)は、環状骨格であり、鎖状骨格と比べて高屈折率、高Tgである。また、エキソ−メチレンは重合性に優れており、MMA等のモノマーとの共重合性にも優れている。
合成の容易さ及び化合物の安定性の点で、前記式(3)中、rは1または2であり、m2は0〜2の整数であり、n2は1〜3の整数であり、m2とn2の和は2または3である。アッベ数及び屈折率の高い点で、前記式(3)中、rは1が好ましい。また、環を構成する−CH2−の水素原子は水酸基、アルコキシ基またはシアノ基などの官能基で置換されていてもよい。
前記式(3)の化合物は重合することにより下記式(3p)で表される構成単位となる。
前記式(3)で表される化合物(A−a)または(A)の同定は、N.SatyamurthyらによるPhosphorus and Sulfur,1984,19,137(非特許文献1)中の1H−NMRスペクトルデ−タをもとに行うことができる。
前記式(3)で表される化合物(A−a)または(A)としては、例えば、3−メチレン−1,8−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン、3−メチレン−1,7−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン、3−メチレン−1,7−ジオキサスピロ[4.4]デカン−2−オンが挙げられる。中でも、合成の容易な点では3−メチレン−1,8−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オンが好ましい。
前記式(3)で表される化合物(A−a)または(A)は、どのような方法で製造されたものであってもよい。例えば、非特許文献1に記載のように、1,6−ジオキサスピロ[2.5]オクタンとマロン酸ジエチルとを反応させて、1,8−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オンを中間体として合成し、その後、メチレン基を導入することで、3−メチレン−1,8−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オンを得られる。また、同様の合成方法により、3−メチレン−1,7−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン、3−メチレン−1,7−ジオキサスピロ[4.4]デカン−2−オン等も合成可能である。
前記式(3)で表される化合物(A−a)または(A)は、どのような方法で製造されたものであってもよい。例えば、非特許文献1に記載のように、1,6−ジオキサスピロ[2.5]オクタンとマロン酸ジエチルとを反応させて、1,8−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オンを中間体として合成し、その後、メチレン基を導入することで、3−メチレン−1,8−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オンを得られる。また、同様の合成方法により、3−メチレン−1,7−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン、3−メチレン−1,7−ジオキサスピロ[4.4]デカン−2−オン等も合成可能である。
前記化合物(A−a)または(A)のいずれか1種以上を重合して得られた重合体は、屈折率1.500〜1.600かつアッベ数56〜70となり、ポリメチルメタクリレートより、屈折率、アッベ数ともに高い樹脂となる。このような重合体を含むプラスチック製ロッドレンズは色収差が小さく、解像度が高いという特長を有する。
重合して屈折率1.500〜1.600、アッベ数56〜70の範囲にある重合体を与えるモノマーとしては、下記式(4)で表されるα−トリフルオロメチルアクリル酸エステル(D)も挙げられる。
前記式(4)において、エステル部位のR1は5〜10員環の脂環式炭化水素基である。例えばアダマンチル骨格を有する有機基が挙げられる。具体的には、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、2−メチル−1−アダマンチル基、2−メチル−2−アダマンチル基、1−ヒドロキシ−2−アダマンチル 3−ヒドロキシ−1−アダマンチル基などが挙げられる。
モノマー(D)としては、単独で使用してもよいし、2種以上の混合物を使用してもよい。
モノマー(D)は、どのような方法で製造されたものであってもよい。例えば、特開2003−137841号公報には、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロリドと1,3−アダマンタンジオールを−10℃で反応させた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで1−アダマンチル−3−ヒドロキシ−α−トリフルオロメチルアクリレートが得られることが記載されている。
モノマー(D)としては、単独で使用してもよいし、2種以上の混合物を使用してもよい。
モノマー(D)は、どのような方法で製造されたものであってもよい。例えば、特開2003−137841号公報には、α−トリフルオロメチルアクリル酸クロリドと1,3−アダマンタンジオールを−10℃で反応させた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで1−アダマンチル−3−ヒドロキシ−α−トリフルオロメチルアクリレートが得られることが記載されている。
本発明においては、前記化合物(A−a)または(A)に基づく構成単位のみからなる重合体であってもよいが、屈折率調整のため、ビニルモノマー(B)等に基づく他の構成単位を含んだ重合体としてもよい。
本発明に使用されるビニルモノマー(B)としては、(メタ)アクリル酸エステル(ただし、前記式(A−a)または(A)で表される化合物を除く)、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、エチレン、ブタジエン、メチルビニルケトン、(メタ)アクリルアミド、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、無水マレイン酸などを用いることができる。なかでも、透明性、耐熱性等の点で(メタ)アクリル酸エステル類、特にメタクリル酸エステル類が好適に用いられる。これらは2種以上を併用することもできる。
本発明に使用されるビニルモノマー(B)のうち、(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば下記一般式(5)で表される化合物を用いることができる。
本発明に使用されるビニルモノマー(B)としては、(メタ)アクリル酸エステル(ただし、前記式(A−a)または(A)で表される化合物を除く)、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、エチレン、ブタジエン、メチルビニルケトン、(メタ)アクリルアミド、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、無水マレイン酸などを用いることができる。なかでも、透明性、耐熱性等の点で(メタ)アクリル酸エステル類、特にメタクリル酸エステル類が好適に用いられる。これらは2種以上を併用することもできる。
本発明に使用されるビニルモノマー(B)のうち、(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば下記一般式(5)で表される化合物を用いることができる。
前記式(5)において、R1は水素原子またはメチル基を表す。R2はC1〜C20のアルキル基、C3〜C20のシクロアルキル基、または前記シクロアルキル基以外の5〜10員環を例示することができる。5〜10員環は1個以上の酸素原子を含む複素環を含む。また、単環のみならず、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカンなどに由来する骨格のような多環でもよい。
具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル等の(メタ)アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルなどが挙げられる。これらは2種以上を併用することもできる。
共重合体における化合物(A−a)または(A)とビニルモノマー(B)の共重合比{(A−a)または(A)}×100/[{(A−a)または(A)}+(B)](質量%)は1〜100 質量%であることが好ましく、10〜100質量%がより好ましく、20〜100質量%が特に好ましい。共重合比を大きくすることにより成形体としたときの屈折率およびアッベ数を向上させることができる。
本発明の重合体には、染料等を適宜添加してもよい。
共重合体における化合物(A−a)または(A)とビニルモノマー(B)の共重合比{(A−a)または(A)}×100/[{(A−a)または(A)}+(B)](質量%)は1〜100 質量%であることが好ましく、10〜100質量%がより好ましく、20〜100質量%が特に好ましい。共重合比を大きくすることにより成形体としたときの屈折率およびアッベ数を向上させることができる。
本発明の重合体には、染料等を適宜添加してもよい。
本発明の重合体の重合方法としては、特に限定されるものではなく、ラジカル重合、イオン重合、配位重合などの公知の方法によって得ることができる。そのなかで好ましくはラジカル重合が採用される。また、重合形態としては、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などいずれでもよく、回分式、半連続式または連続式のいずれの操作で行ってもよい。また、熱重合、光重合いずれでもよい。
重合反応の温度は、重合方法や重合の形態、開始剤の種類等によって適宜変更され、通常は20〜200℃が好ましく、特に50〜140℃が好ましい。
重合反応に用いる反応容器は特に限定されない。
重合反応の温度は、重合方法や重合の形態、開始剤の種類等によって適宜変更され、通常は20〜200℃が好ましく、特に50〜140℃が好ましい。
重合反応に用いる反応容器は特に限定されない。
また、溶液重合反応を行う場合に用いる重合溶媒としては、重合を阻害しないものが好ましく、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族系溶媒、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの環状炭化水素系溶媒、イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶媒などが挙げられる。これらは2種以上を併用することもできる。
溶媒は、使用するモノマーの溶解性と生成するポリマーの溶解性を考慮して選択することが好ましい。またメルカプタンなどの連鎖移動剤を併用してもよい。
溶媒は、使用するモノマーの溶解性と生成するポリマーの溶解性を考慮して選択することが好ましい。またメルカプタンなどの連鎖移動剤を併用してもよい。
ラジカル重合を行う場合に用いるラジカル重合開始剤は特に限定されないが、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ化合物、過酸化水素、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイドなどの過酸化物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、または以上のような開始剤と亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還元剤との組合せからなるレドックス開始剤、さらにこれらの組合せに金属として少量の鉄、第一鉄塩、硫酸銀、硫酸銅などを共存させた開始剤系などが挙げられる。これらは2種以上を併用することもできる。これらのラジカル系開始剤の添加方法は重合開始時の一括添加でも反応途中の分割添加でもよい。
乳化重合を行う際に用いる乳化剤としては、例えばアニオン乳化剤またはノニオン乳化剤を用いることができる。アニオン乳化剤の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート塩、またはこれらの誘導体などが挙げられる。また、ノニオン乳化剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが挙げられる。これらは2種以上を併用することもできる。
また、乳化重合を行う際に用いるラジカル重合開始剤としては、一般的な乳化重合で使用されているものであれば特に限定されないが、これらのうち水溶性開始剤が特に好ましく適用できる。
また、重合方法としてはアニオン重合も採用でき、その重合形態としては、バルク重合、および溶液重合が可能である。アニオン重合の開始剤としては、特に限定はなく一般的に使用されているものが使用できるが、例えばn−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどの有機リチウム化合物等が挙げられる。また、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシドなどの金属アルコキシド類が好適に用いられる。また、ピリジン、ピコリン、ピペリジンなどの含窒素複素環状化合物、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類も好適に用いられる。これらは2種以上を併用することもできる。
このようにして得られる溶液または分散液から、媒質である有機溶媒または水を除去する方法としては、公知の方法のいずれも利用できるが、例えば、再沈殿した後に、ろ過または減圧下での加熱留出などを行う方法を採用できる。
本発明の重合体の数平均分子量は、通常1000〜1000000の範囲であり、より好ましくは10000〜500000である。分子量を1000より大きくすることにより、成形体としたときの機械的特性を十分高くすることができ、分子量を1000000より小さくすることにより、溶剤溶解性をよくすることができる。
以下、本発明のロッドレンズおよびロッドレンズアレイについて説明する。
本発明のロッドレンズは、中心から外周部に向かって屈折率が連続的に減少する屈折率分布を有する円柱状のレンズである。この屈折率分布としては、ロッドレンズの中心軸に垂直な断面において、ロッドレンズの半径をrとしたとき、少なくとも中心軸から外周部に向かう0.3r〜0.7rの範囲における屈折率分布が、下記式(X)で規定される2次曲線分布に近似されることが好ましい。
本発明のロッドレンズは、中心から外周部に向かって屈折率が連続的に減少する屈折率分布を有する円柱状のレンズである。この屈折率分布としては、ロッドレンズの中心軸に垂直な断面において、ロッドレンズの半径をrとしたとき、少なくとも中心軸から外周部に向かう0.3r〜0.7rの範囲における屈折率分布が、下記式(X)で規定される2次曲線分布に近似されることが好ましい。
(数1)
n(L)=n0{1−(g2/2)L2} (X)
(式中、n0はロッドレンズの中心軸における屈折率(中心屈折率)であり、Lはロッドレンズの中心軸からの距離(0≦L≦r)であり、gはロッドレンズの屈折率分布定数であり、n(L)はロッドレンズの中心軸からの距離Lの位置における屈折率である。)
n(L)=n0{1−(g2/2)L2} (X)
(式中、n0はロッドレンズの中心軸における屈折率(中心屈折率)であり、Lはロッドレンズの中心軸からの距離(0≦L≦r)であり、gはロッドレンズの屈折率分布定数であり、n(L)はロッドレンズの中心軸からの距離Lの位置における屈折率である。)
本発明のロッドレンズの半径rは特に限定されないが、光学系のコンパクト化の観点からは、半径rが小さいことが好ましく、ロッドレンズの加工時の取り扱いの観点からは、半径rが大きいことが好ましい。このため、ロッドレンズの半径rは、0.05〜1mmの範囲とすることが好ましい。
また、ロッドレンズを構成する材料的な選択肢が広くなり、良好な屈折率分布を形成しやすい点で、ロッドレンズの中心軸の屈折率n0は、1.4〜1.6であることが好ましい。本発明のロッドレンズは屈折率およびアッベ数の高い点で、本発明の重合体を中心軸に用いることが好ましい。
さらに、ロッドレンズの屈折率分布定数gも特に限定されるものではないが、光学系のコンパクト化や光学系の作動距離の確保や取り扱い性の観点から、0.2〜3mm−1の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.5〜2mm−1の範囲である。
さらに、ロッドレンズの屈折率分布定数gも特に限定されるものではないが、光学系のコンパクト化や光学系の作動距離の確保や取り扱い性の観点から、0.2〜3mm−1の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.5〜2mm−1の範囲である。
本発明のロッドレンズにおいては、中心軸から0.6r以上の外周部に、ロッドレンズを伝送する光のうち少なくとも一部の光を吸収する光吸収剤を含有する光吸収層を設けることが好ましい。これは、一般に、ロッドレンズでは、中心軸から離れるにつれて、屈折率分布が理想分布から大きく外れた不整な部分が形成されやすく、これに起因する光学特性の低下を、ロッドレンズの外周部に光吸収層を設けることにより抑止するためである。光吸収層の厚みは50〜100μmが好ましい。光吸収層の厚みをこの範囲にすることにより、フレア光やクロストーク光を十分に除去できると共に、十分な透過光量を確保できる。
次に、上記のようなロッドレンズの製造方法の例について説明する。
まず、硬化後の屈折率nがn1>n2>・・・・>nN(N≧3)となるN個の未硬化状物を、中心から外周部に向かって順次屈折率が低くなるような配置で、同心円状に積層した未硬化状の積層体(以下、「糸状体」という。)に賦形し、この糸状体の各層間の屈折率分布が連続的になるように隣接層間の物質の相互拡散処理を行いながら、または相互拡散処理を行った後、糸状体を硬化処理し、ロッドレンズ原糸を得る。なお、相互拡散処理とは、糸状体に窒素雰囲気下、10〜60℃、より好ましくは20〜50℃で数秒〜数分間の熱履歴を与えることをいう。必要に応じて、得られたロッドレンズ原糸を加熱延伸した後、緩和処理を行ってもよい。このようにして作製したロッドレンズ原糸は、適宜、所定のサイズに切断してロッドレンズとする。
まず、硬化後の屈折率nがn1>n2>・・・・>nN(N≧3)となるN個の未硬化状物を、中心から外周部に向かって順次屈折率が低くなるような配置で、同心円状に積層した未硬化状の積層体(以下、「糸状体」という。)に賦形し、この糸状体の各層間の屈折率分布が連続的になるように隣接層間の物質の相互拡散処理を行いながら、または相互拡散処理を行った後、糸状体を硬化処理し、ロッドレンズ原糸を得る。なお、相互拡散処理とは、糸状体に窒素雰囲気下、10〜60℃、より好ましくは20〜50℃で数秒〜数分間の熱履歴を与えることをいう。必要に応じて、得られたロッドレンズ原糸を加熱延伸した後、緩和処理を行ってもよい。このようにして作製したロッドレンズ原糸は、適宜、所定のサイズに切断してロッドレンズとする。
この未硬化状物を構成する物質としては、前記化合物(A−a)または(A)および/または前記ビニルモノマー(B)を含む組成物などを用いることができる。
これら未硬化状物から糸状体を形成する際の未硬化状物の粘度調整を容易にするため、及び糸状体の中心から外周へ向かい連続的な屈折率分布を持たせるため、前記未硬化状物は前記化合物(A−a)または(A)および/または前記ビニルモノマー(B)を含む組成物とそれに可溶である可溶性ポリマーとで構成されていることが好ましい。
前記可溶性ポリマーとしては、本発明の重合体と相溶性が良いことが必要であり、前記化合物(A−a)または(A)および/または前記ビニルモノマー(B)に基づく構成単位を含む重合体を用いることが好ましい。他にも、例えばポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート系共重合体、ポリ4−メチルペンテン−1、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が挙げられる。他にもポリカーボネート等も使用できる。
前記未硬化状物より形成した糸状体を硬化するには、未硬化物中に熱硬化触媒あるいは光硬化触媒を添加し、熱処理および/または光硬化処理を行う。熱硬化触媒としては過酸化物系又はアゾ系の触媒等が用いられる。
光硬化処理は、例えば、光硬化触媒を含有させた未硬化状物に周囲から紫外線を照射すること等により行うことができる。光硬化処理に用いる光源としては、150〜600nmの波長の光を発生する炭素アーク灯、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、レーザー光等が挙げられる。また、重合率を上げるためにこれらの光源を適宜組み合わせて使用してもよい。
熱硬化処理は、例えば、熱硬化触媒を含有させた未硬化状物を、一定の温度に制御された加熱炉等の硬化処理部で熱処理すること等により行うことが好ましい。
このようにして得られたロッドレンズ原糸は、連続的に所望の長さに切断してもよく、ボビン等に巻き取った後、切断を行ってもよい。
その後、ロッドレンズを配列して本発明のロッドレンズアレイを製造する。本発明のロッドレンズアレイは、複数本のロッドレンズが各ロッドレンズの光軸方向が互いに略平行になるように2枚の基板の間に1列以上に配列されて構成される。ロッドレンズと基板との固定には接着剤が用いられる。隣接するロッドレンズは互いに密着していてもよいし、一定の隙間をおいて配列していてもよい。また、同種のロッドレンズを2段以上に積み重ねて配列されてなるロッドレンズアレイの場合は、ロッドレンズ間の隙間が最小になるように俵積み状に配列されていることが好ましい。
その後、ロッドレンズを配列して本発明のロッドレンズアレイを製造する。本発明のロッドレンズアレイは、複数本のロッドレンズが各ロッドレンズの光軸方向が互いに略平行になるように2枚の基板の間に1列以上に配列されて構成される。ロッドレンズと基板との固定には接着剤が用いられる。隣接するロッドレンズは互いに密着していてもよいし、一定の隙間をおいて配列していてもよい。また、同種のロッドレンズを2段以上に積み重ねて配列されてなるロッドレンズアレイの場合は、ロッドレンズ間の隙間が最小になるように俵積み状に配列されていることが好ましい。
本発明のロッドレンズアレイを構成する基板は平板状でもよいし、ロッドレンズを一定の間隔で配置収納するU字状あるいはV字状等の溝を設けたものであってもよい。基板の材質は特に限定されないが、ロッドレンズアレイを作製する工程での加工が容易な材料であることが好ましい。基板の材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂などが好ましく、フェノール樹脂、ABS樹脂、ポリイミド系樹脂、液晶ポリマー、エポキシ系樹脂などが特に好ましい。
ロッドレンズの配列方法として、例えば以下に示す方法が挙げられる。
ロッドレンズの配列方法として、例えば以下に示す方法が挙げられる。
<方法例1>
まず、一定の長さに切断した多数本のロッドレンズを、吸引機構を有する配列治具上に、各ロッドレンズの中心軸が互いに平行になるように密接または一定ピッチで配列させて、ロッドレンズ列を形成する(ロッドレンズ配列工程)。
吸引機構を有する配列治具としては、例えば、真空ポンプ等の吸引手段に接続された穴部あるいは溝部を有する平板またはレンズを一定ピッチで収納するV字状、U字状等の溝を有する部材からなり、吸引手段に接続された穴部あるいは溝部からの吸引力を利用して、ロッドレンズが互いに密接または一定ピッチになるように平板または部材上に平行に配列させることができるような構造を有しているものが挙げられる。
次に、配列治具上に配列されたロッドレンズ列(1段目)上に俵積み状になるように多数本のロッドレンズを同様にして配列し、2段目のロッドレンズ列を形成する。このとき、2段目のロッドレンズは1段目のロッドレンズ間の微細な隙間から吸引支持されている。
まず、一定の長さに切断した多数本のロッドレンズを、吸引機構を有する配列治具上に、各ロッドレンズの中心軸が互いに平行になるように密接または一定ピッチで配列させて、ロッドレンズ列を形成する(ロッドレンズ配列工程)。
吸引機構を有する配列治具としては、例えば、真空ポンプ等の吸引手段に接続された穴部あるいは溝部を有する平板またはレンズを一定ピッチで収納するV字状、U字状等の溝を有する部材からなり、吸引手段に接続された穴部あるいは溝部からの吸引力を利用して、ロッドレンズが互いに密接または一定ピッチになるように平板または部材上に平行に配列させることができるような構造を有しているものが挙げられる。
次に、配列治具上に配列されたロッドレンズ列(1段目)上に俵積み状になるように多数本のロッドレンズを同様にして配列し、2段目のロッドレンズ列を形成する。このとき、2段目のロッドレンズは1段目のロッドレンズ間の微細な隙間から吸引支持されている。
次いで、片面に接着剤を塗布した第1基板を用意し、この第1基板と配列治具上の2段目のロッドレンズ列とを第1基板に塗布された接着剤を介して貼着し、2段目のロッドレンズ配列体を第1基板に接着固定する(第1基板固定工程)。
2段目のロッドレンズ列を貼着した第1基板は、そのロッドレンズ列が貼着されていない両側端部(ロッドレンズの中心軸方向の側端)に止め板を取り付ける。止め板に代えて、第1基板上のロッドレンズ列の側端部に位置するロッドレンズを第1基板に固定しストッパとして用いることもできる。
2段目のロッドレンズ列を貼着した第1基板は、そのロッドレンズ列が貼着されていない両側端部(ロッドレンズの中心軸方向の側端)に止め板を取り付ける。止め板に代えて、第1基板上のロッドレンズ列の側端部に位置するロッドレンズを第1基板に固定しストッパとして用いることもできる。
次いで、第1基板に貼着されたロッドレンズ列に接着剤を塗布し、俵積み状の配列になるように、第1基板に貼着されたロッドレンズ列上に配列治具上の1段目のロッドレンズ列を接着固定する。
次に、片面に接着剤を塗布した第2基板を用意し、第2基板と第1基板に貼着された2段目のロッドレンズ列とを、第2基板に塗布された接着剤を介して貼着する(第2基板固定工程)。
その後、第1基板と第2基板とに挟持されたロッドレンズ列の一方の配列端を、カーボンブラック、染料等の遮光剤を含有する未硬化の液状の接着剤に接触させた後、他方の配列端を減圧にすることにより、内部の隙間に接着剤を充填し、充填した接着剤を硬化しロッドレンズアレイ原板とする。
また、上記説明では、2枚の基板間にロッドレンズ列を2列(2段)に配列した場合について説明したが、本発明においては、2枚の基板間に配列されるロッドレンズ列は1列(1段)であってもよいし、3列(3段)以上であってもよい。
次に、片面に接着剤を塗布した第2基板を用意し、第2基板と第1基板に貼着された2段目のロッドレンズ列とを、第2基板に塗布された接着剤を介して貼着する(第2基板固定工程)。
その後、第1基板と第2基板とに挟持されたロッドレンズ列の一方の配列端を、カーボンブラック、染料等の遮光剤を含有する未硬化の液状の接着剤に接触させた後、他方の配列端を減圧にすることにより、内部の隙間に接着剤を充填し、充填した接着剤を硬化しロッドレンズアレイ原板とする。
また、上記説明では、2枚の基板間にロッドレンズ列を2列(2段)に配列した場合について説明したが、本発明においては、2枚の基板間に配列されるロッドレンズ列は1列(1段)であってもよいし、3列(3段)以上であってもよい。
<方法例2>
次に、図1に基づいて方法例2を説明する。図1は、ロッドレンズを、円筒状ロールに保持された基板に巻きつける工程の説明図である。
接着剤3が塗布された基板2(第1の基板)を、基板吸着機能付き円筒状ロール1の周囲に巻き付けた状態で固定する。基板2を円筒状ロール1に固定する方法は、ロッドレンズ4の巻き付けにおいて円筒状ロール1から基板2が脱落したり、回転させるロール1と基板2との間でズレが生じたりしないように十分に固定され、かつこのように固定された後に円筒状ロール1から基板2を容易に取り外すことができるものであれば特に限定されない。例えば、円筒状ロール1から基板2を減圧吸引したり、円筒状ロール1の表面に粘着剤を塗布したり、円筒状ロール1の表面に粘着シートを貼り付けたりして固定することができる。なお、基板2に塗布される接着剤3は、円筒状ロール1に基板2を固定した後に塗布してもよい。また、基板2へロッドレンズ4を接着固定するには、基板2に接着剤3を塗布、または接着シートを基板上に配置して、その上にロッドレンズ4を巻き付けてもよい。
次に、図1に基づいて方法例2を説明する。図1は、ロッドレンズを、円筒状ロールに保持された基板に巻きつける工程の説明図である。
接着剤3が塗布された基板2(第1の基板)を、基板吸着機能付き円筒状ロール1の周囲に巻き付けた状態で固定する。基板2を円筒状ロール1に固定する方法は、ロッドレンズ4の巻き付けにおいて円筒状ロール1から基板2が脱落したり、回転させるロール1と基板2との間でズレが生じたりしないように十分に固定され、かつこのように固定された後に円筒状ロール1から基板2を容易に取り外すことができるものであれば特に限定されない。例えば、円筒状ロール1から基板2を減圧吸引したり、円筒状ロール1の表面に粘着剤を塗布したり、円筒状ロール1の表面に粘着シートを貼り付けたりして固定することができる。なお、基板2に塗布される接着剤3は、円筒状ロール1に基板2を固定した後に塗布してもよい。また、基板2へロッドレンズ4を接着固定するには、基板2に接着剤3を塗布、または接着シートを基板上に配置して、その上にロッドレンズ4を巻き付けてもよい。
基板2は、円筒状ロール1の周囲に巻き付けて固定するため、光伝送体の基板としての機能を有しながら可撓性を有することが好ましい。例えばベークライト(フェノール樹脂)等のプラスチック基板を好適に用いることができる。基板の形状としては、矩形のものを用いることができ、基板2のサイズとしては、所望の配列幅や円筒状ロール1のサイズに応じて適宜設定される。矩形基板2を用いる場合、円筒状ロール1の外周方向(ロール回転軸に垂直方向)の辺の長さは、円筒状ロール1の断面円周の長さ以下であることが好ましく、円筒状ロール1に巻きつけたとき、ロール回転軸方向に沿った一組の対辺が円筒状ロール1の外周面上で接合あるいは近接対向する長さであることが好ましい。
円筒状ロール1は、基板2の巻き付けやすさ、一つの光伝送体アレイ原板から切り出せる光伝送体アレイの数(生産性)を多くする点、円筒状ロール1から取り外した基板の反りを抑える点から、ロール外周面の曲率半径が大きいものが好ましい。
円筒状ロール1は、基板2の巻き付けやすさ、一つの光伝送体アレイ原板から切り出せる光伝送体アレイの数(生産性)を多くする点、円筒状ロール1から取り外した基板の反りを抑える点から、ロール外周面の曲率半径が大きいものが好ましい。
ロッドレンズ4の巻き付けは、円筒状ロール1をトルクモーター等により回転させ、ガイドを通して円筒状ロール1に固定された基板2に巻き付けていく。その際、ロッドレンズ4を均一に巻き付けるためには、ロッドレンズ4に付与する張力は一定であることが好ましい。ロッドレンズ4に付与する張力の調整はトルク制御用ダンサーガイド5(ダンサーロール)を用いて行ってもよいし、張力計等を使用して行ってもよく、公知の張力調整手段を適宜採用することができる。ロッドレンズ4の巻き付け時の張力は0.29N〜1.96Nの間に調整することが好ましい。この張力が小さすぎると、巻き崩れを起こしやすくなる。また、この張力が大きすぎると、光伝送体に残留する応力の影響で円筒状ロール1から取り外した基板2に反りが発生しやすくなる。
また、ロッドレンズ4は、同じ配列段における隣り合う光伝送体間に隙間ができるように巻き付けることが必要である。この隙間には不透明な接着剤を充填することができ、これにより光伝送体間のクロストークを抑制することができる。光伝送体間の隙間は2〜50μmの範囲にあることが好ましい。この隙間が小さすぎると、十分なクロストークの抑制効果が得られなくなり、逆にこの隙間が大きすぎると、すなわち隣り合う光伝送体の間隔をあけすぎると、光伝送体アレイとしての光学特性(光量など)が低下する。
また、ロッドレンズ4は、同じ配列段における隣り合う光伝送体間に隙間ができるように巻き付けることが必要である。この隙間には不透明な接着剤を充填することができ、これにより光伝送体間のクロストークを抑制することができる。光伝送体間の隙間は2〜50μmの範囲にあることが好ましい。この隙間が小さすぎると、十分なクロストークの抑制効果が得られなくなり、逆にこの隙間が大きすぎると、すなわち隣り合う光伝送体の間隔をあけすぎると、光伝送体アレイとしての光学特性(光量など)が低下する。
また、ロッドレンズ4は、隣り合う光伝送体の中心軸の間隔(ピッチ)が一定となるように巻き付ける。同じ配列段における隣り合う光伝送体間に隙間を設けることにより、光伝送体の中心軸の間隔が光伝送体の外径変動の影響を受けて変化することがないので、光伝送体自体に多少の径班があっても一定の間隔で光伝送体を配列できる。つまり、光伝送体アレイにおける光伝送体の配列ピッチ斑を小さくすることができ、結果、優れた光学特性を有する光伝送体アレイを製造することができる。
図1においては、巻きつけ用自己移動ガイド6を用いてロッドレンズ4を一定間隔で巻き付ける方法を示している。自己移動ガイド6は、一本の光伝送体を納めることができる幅を持つ溝が、らせん状に設けられた円筒体であり、この溝のピッチは、ロッドレンズ4の直径Rより少し大きく設定されている。このピッチのサイズによって巻き付けるロッドレンズ4の間隔を調整することができる。自己移動ガイド6は、円筒状ロール1に巻きつけられたロッドレンズ4が自己移動ガイド6に対して送りネジの作用することにより、円筒状ロール1の軸方向に、自己移動ガイド6自身に設けられた溝ピッチ分ずつ移動し、結果、一定の幅でロッドレンズ4を円筒状ロール1の軸方向に移動(トラバース)させる。
ここでは装置を簡単にするために自己移動ガイド6を使用したが、トラバースする方法としては、ガイドを一定の間隔で送れるものなら特に制限されず、リニアモーション、リニアモーター等を使用してもよい。
図1においては、巻きつけ用自己移動ガイド6を用いてロッドレンズ4を一定間隔で巻き付ける方法を示している。自己移動ガイド6は、一本の光伝送体を納めることができる幅を持つ溝が、らせん状に設けられた円筒体であり、この溝のピッチは、ロッドレンズ4の直径Rより少し大きく設定されている。このピッチのサイズによって巻き付けるロッドレンズ4の間隔を調整することができる。自己移動ガイド6は、円筒状ロール1に巻きつけられたロッドレンズ4が自己移動ガイド6に対して送りネジの作用することにより、円筒状ロール1の軸方向に、自己移動ガイド6自身に設けられた溝ピッチ分ずつ移動し、結果、一定の幅でロッドレンズ4を円筒状ロール1の軸方向に移動(トラバース)させる。
ここでは装置を簡単にするために自己移動ガイド6を使用したが、トラバースする方法としては、ガイドを一定の間隔で送れるものなら特に制限されず、リニアモーション、リニアモーター等を使用してもよい。
ロッドレンズ4の巻き付けは、ロッドレンズ4を所定の配列幅になるまで巻き付けて1段の巻回体としてもよいし、さらに1段目の巻回体上にロッドレンズ4を巻き付け2段以上の巻回体を形成してもよい。後者の場合には、1段目の巻回体上に接着剤を塗布した後、さらに供給されたロッドレンズ4を1段目の光伝送体間の隙間上に俵積みなるように巻き付け、2段目の巻回体を形成する。以下、同様の操作を繰り返して所望の段数に配列された光伝送体の巻回体を得る。このような多段の巻回体は、ロッドレンズ4をその直径の2倍の長さ未満の間隔でロールに巻き付けることで可能になる。なお、2段目以降の巻回体の接着固定は、巻回体上に接着剤3を塗布、または接着シートを巻回体上に配置して、その上にロッドレンズ4を巻き付けてもよい。
所定の段数に配列された光伝送体の巻回体を形成した後、円筒状ロール1に巻かれたロッドレンズ4の巻回体を円筒状ロール1の回転軸方向に切開する。この切開は、円筒状ロール1に巻き付けられた基板2のロール外周方向の終端部、すなわち非連続部に沿って行うことができ、例えば円筒状ロール1に巻き付けられた矩形基板2においては、ロール回転軸方向に沿った一組の対辺が円筒状ロール1の外周面上で接合あるいは近接対向する箇所に沿って行うことが好ましい。この切開の後、基板2を円筒状ロール1から取り外すことにより、基板2上に設けられたロッドレンズ4の配列体を得ることができる。
得られた基板2上の配列体上に接着剤3を塗布し、その塗布面に別の基板(第2の基板)(図示せず)を配置して二つの基板で配列体を挟んで接着固定し、接着剤3を硬化して、ロッドレンズアレイ原板を得ることができる。なお、第2の基板の接着固定は、配列体上に接着剤を塗布、または接着シートを配列体上に配置して、その上に第2の基板を押圧してもよい。
所定の段数に配列された光伝送体の巻回体を形成した後、円筒状ロール1に巻かれたロッドレンズ4の巻回体を円筒状ロール1の回転軸方向に切開する。この切開は、円筒状ロール1に巻き付けられた基板2のロール外周方向の終端部、すなわち非連続部に沿って行うことができ、例えば円筒状ロール1に巻き付けられた矩形基板2においては、ロール回転軸方向に沿った一組の対辺が円筒状ロール1の外周面上で接合あるいは近接対向する箇所に沿って行うことが好ましい。この切開の後、基板2を円筒状ロール1から取り外すことにより、基板2上に設けられたロッドレンズ4の配列体を得ることができる。
得られた基板2上の配列体上に接着剤3を塗布し、その塗布面に別の基板(第2の基板)(図示せず)を配置して二つの基板で配列体を挟んで接着固定し、接着剤3を硬化して、ロッドレンズアレイ原板を得ることができる。なお、第2の基板の接着固定は、配列体上に接着剤を塗布、または接着シートを配列体上に配置して、その上に第2の基板を押圧してもよい。
前記方法例1、2等により得られたロッドレンズアレイ原板は所定長さに切断した後、ロッドレンズ4の両端面を、ダイアモンド刃等を用いて鏡面状に仕上げロッドレンズアレイとする。なお、使用するロッドレンズ4として、ロッドレンズアレイとして使用する長さとほぼ同じ長さのロッドレンズ4を使用した場合には、ロッドレンズアレイ原板を切断しなくてもよい。
使用される接着剤としては、ロッドレンズ列と基板あるいはロッドレンズ列同士を貼着できる程度の粘着力を有するものであれば特に制限されるものではなく、薄膜状に塗布可能な接着剤や、スプレー式粘着剤、ホットメルト型粘着剤等を用いることができる。
使用される接着剤としては、ロッドレンズ列と基板あるいはロッドレンズ列同士を貼着できる程度の粘着力を有するものであれば特に制限されるものではなく、薄膜状に塗布可能な接着剤や、スプレー式粘着剤、ホットメルト型粘着剤等を用いることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
以下の実施例において、重合体の物性の測定等は以下の方法により行われた。なお、屈折率、アッベ数の測定用のサンプルとして、重合体10質量%のクロロホルムもしくはジメチルスルホキシド溶液を調製して、シャーレ上にキャストし、室温で一晩乾燥させ、更に24時間、真空乾燥することでキャストフィルムを作製し、必要に応じ測定に適した形状に切断し、使用した。
<屈折率、アッベ数測定>
屈折率は、(株)ATAGO製アッベ屈折計により温度25℃、測定波長589nmで測定した。アッベ数は、温度25℃、測定波長486、589、656nmでの屈折率を測定し、求めた。
<重合体組成比>
1H−NMR(270MHz)測定により求めた。
<吸水率>
試験片を水に24時間浸漬させ、浸漬前後の試験片の重量を測定することで、吸水率を算出した。
以下の実施例において、重合体の物性の測定等は以下の方法により行われた。なお、屈折率、アッベ数の測定用のサンプルとして、重合体10質量%のクロロホルムもしくはジメチルスルホキシド溶液を調製して、シャーレ上にキャストし、室温で一晩乾燥させ、更に24時間、真空乾燥することでキャストフィルムを作製し、必要に応じ測定に適した形状に切断し、使用した。
<屈折率、アッベ数測定>
屈折率は、(株)ATAGO製アッベ屈折計により温度25℃、測定波長589nmで測定した。アッベ数は、温度25℃、測定波長486、589、656nmでの屈折率を測定し、求めた。
<重合体組成比>
1H−NMR(270MHz)測定により求めた。
<吸水率>
試験片を水に24時間浸漬させ、浸漬前後の試験片の重量を測定することで、吸水率を算出した。
実施例1
2,3−ジヒドロチオフェン 1,1−ジオキシドの合成
還流冷却管、攪拌子、温度計を備えた三口フラスコに、2,5−ジヒドロチオフェン 1,1−ジオキシド 100g(0.85mol)を仕込んで、66 ℃まで加熱して30分攪拌した。その後、カリウム t−ブトキシド28.5g(0.25mol)を添加して、6時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、35%塩酸を加えて中和した。反応液をエバポレーターにかけて、中和で生じたt−ブタノールを除去した。残渣にトルエン1Lを加えて不溶成分をろ過で除去し、エバポレーターでろ液からトルエンを除去した。残渣を減圧蒸留することで、下記式(6)で表される2,3−ジヒドロチオフェン 1,1−ジオキシド(130〜135℃/2mmHg)の22.0g(0.19mol、収率22%)を得た。
2,3−ジヒドロチオフェン 1,1−ジオキシドの合成
還流冷却管、攪拌子、温度計を備えた三口フラスコに、2,5−ジヒドロチオフェン 1,1−ジオキシド 100g(0.85mol)を仕込んで、66 ℃まで加熱して30分攪拌した。その後、カリウム t−ブトキシド28.5g(0.25mol)を添加して、6時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、35%塩酸を加えて中和した。反応液をエバポレーターにかけて、中和で生じたt−ブタノールを除去した。残渣にトルエン1Lを加えて不溶成分をろ過で除去し、エバポレーターでろ液からトルエンを除去した。残渣を減圧蒸留することで、下記式(6)で表される2,3−ジヒドロチオフェン 1,1−ジオキシド(130〜135℃/2mmHg)の22.0g(0.19mol、収率22%)を得た。
3−チアトリシクロ[5.2.1.0 2,6 ]デク−8−エン 3,3−ジオキシドの合成
2,3−ジヒドロチオフェン 1,1−ジオキシド15g(0.13mol)、シクロペンタジエン12.6g(0.19mol)およびトルエン50g(0.54mol)をオートクレーブに仕込んで、180℃に加熱し、圧力0.3MPaで8時間反応させた。反応終了後、反応液を300mlナスフラスコに移して、トルエンをエバポレーターで除去した。残渣をカラムトグラフィーにて精製し、下記式(7)で表される3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−エン 3,3−ジオキシドの15.2g(0.0082mol、収率65%)を得た。
2,3−ジヒドロチオフェン 1,1−ジオキシド15g(0.13mol)、シクロペンタジエン12.6g(0.19mol)およびトルエン50g(0.54mol)をオートクレーブに仕込んで、180℃に加熱し、圧力0.3MPaで8時間反応させた。反応終了後、反応液を300mlナスフラスコに移して、トルエンをエバポレーターで除去した。残渣をカラムトグラフィーにて精製し、下記式(7)で表される3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−エン 3,3−ジオキシドの15.2g(0.0082mol、収率65%)を得た。
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.0 2,6 ]デシル−8−および−9−フォルメートの合成
還流冷却管、攪拌子を備えた50mlのナスフラスコに3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−エン 3,3−ジオキシド10.0g(0.0543mol)を仕込み、ギ酸17.5g(0.380mol)と硫酸1.33g(0.0136mol)を混合したものを加えた。100 ℃に加熱し、2時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却して、トルエン300mlで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。減圧下で有機層からトルエンとギ酸を除去し、下記式(8)で表される3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−および−9−フォルメートの混合物10.0g(収率80%)を得た。
還流冷却管、攪拌子を備えた50mlのナスフラスコに3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−エン 3,3−ジオキシド10.0g(0.0543mol)を仕込み、ギ酸17.5g(0.380mol)と硫酸1.33g(0.0136mol)を混合したものを加えた。100 ℃に加熱し、2時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却して、トルエン300mlで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。減圧下で有機層からトルエンとギ酸を除去し、下記式(8)で表される3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−および−9−フォルメートの混合物10.0g(収率80%)を得た。
3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.0 2,6 ]デシル−8−および−9−メタクリレートの混合物の合成
冷却管、攪拌子を備えた50mlのナスフラスコに3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−および−9−フォルメートの混合物5.0g(0.0218mol)、チタン酸ブチル0.74g(0.00218mol)およびメチルメタクリレート15.22g(0.152mol)を混合したものを加えた。95℃に加熱し、2時間、反応させた。反応終了後、水0.16g(0.157mol)を添加し、生成した沈殿をろ過した。減圧下でろ液からメチルメタクリレートを除去した。残渣をカラムトグラフィーにて生成し、下記式(9)で表される3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−および−9−メタクリレートの混合物5.86g(0.0217mol、収率75%)を得た。生成物は、重水素化溶媒としてCDCl3を使用し、1H-NMRにて確認した。
(6.06−6.07(H2C=C<,1H,s),5.54−5.58(H2C=C<,1H,s),5.42−5.44,4.92−4.94,4.62−4.64,4.51−4.53(COO−CH−,1H,d),3.30−3.42(>CHSO2CH2−,1H,m),2.68−3.26(CHSO2CH2−,2H,m),1.96−1.98(H2C=C(CH3)−,3H,s),2.20−2.40,1.95−1.38(>CH−,−CH2−,9H,m)
冷却管、攪拌子を備えた50mlのナスフラスコに3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−および−9−フォルメートの混合物5.0g(0.0218mol)、チタン酸ブチル0.74g(0.00218mol)およびメチルメタクリレート15.22g(0.152mol)を混合したものを加えた。95℃に加熱し、2時間、反応させた。反応終了後、水0.16g(0.157mol)を添加し、生成した沈殿をろ過した。減圧下でろ液からメチルメタクリレートを除去した。残渣をカラムトグラフィーにて生成し、下記式(9)で表される3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−および−9−メタクリレートの混合物5.86g(0.0217mol、収率75%)を得た。生成物は、重水素化溶媒としてCDCl3を使用し、1H-NMRにて確認した。
(6.06−6.07(H2C=C<,1H,s),5.54−5.58(H2C=C<,1H,s),5.42−5.44,4.92−4.94,4.62−4.64,4.51−4.53(COO−CH−,1H,d),3.30−3.42(>CHSO2CH2−,1H,m),2.68−3.26(CHSO2CH2−,2H,m),1.96−1.98(H2C=C(CH3)−,3H,s),2.20−2.40,1.95−1.38(>CH−,−CH2−,9H,m)
重合体の製造
攪拌機を備えたガラス製反応器に前記式(9)で表される3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−および−9−メタクリレート(DTTCMA)の混合物4.0g、2,2’−アゾビス(4−メトキシ―2,4−ジメチルバレロニトリル)0.0024g、ジメチルスルホキシド12gを仕込み、反応容器内を窒素で置換した。反応器内を徐々に昇温し、55 ℃で6時間、次いで70℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を、水1000ml中に投入して、生成した沈殿をろ過して回収した。回収物を80℃で真空乾燥させることによって白色固体の重合物を得た(収量3.02g、収率75%)。
得られた樹脂の一部をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させ、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)によって、ポリエチレンオキシドを標準物質とした分子量を測定した。分子量および分子量分布は、数平均分子量Mn=74500、重量平均分子量Mw=124000、分子量分布Mw/Mn=1.66であった。得られた重合体の諸物性を表1に示す。
攪拌機を備えたガラス製反応器に前記式(9)で表される3,3−ジオキシド−3−チアトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−および−9−メタクリレート(DTTCMA)の混合物4.0g、2,2’−アゾビス(4−メトキシ―2,4−ジメチルバレロニトリル)0.0024g、ジメチルスルホキシド12gを仕込み、反応容器内を窒素で置換した。反応器内を徐々に昇温し、55 ℃で6時間、次いで70℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を、水1000ml中に投入して、生成した沈殿をろ過して回収した。回収物を80℃で真空乾燥させることによって白色固体の重合物を得た(収量3.02g、収率75%)。
得られた樹脂の一部をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させ、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)によって、ポリエチレンオキシドを標準物質とした分子量を測定した。分子量および分子量分布は、数平均分子量Mn=74500、重量平均分子量Mw=124000、分子量分布Mw/Mn=1.66であった。得られた重合体の諸物性を表1に示す。
実施例2
攪拌機を備えたガラス製反応器に下記式(10)で表される1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−3−イルメタクリレート(DTHTMA)10g、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)0.005g、ジメチルスルホキシド30g、を仕込み、反応容器内を窒素で置換した。反応器内を徐々に昇温し、55 ℃で6時間、次いで70℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を、水1500ml中に投入して、生成した沈殿をろ過して回収した。回収物を80℃で真空乾燥させることによって白色固体の重合物を得た(収量8.61g、収率86%)。実施例1と同様にして分子量を測定した。分子量および分子量分布は、数平均分子量Mn=173000、重量平均分子量Mw=365000、分子量分布Mw/Mn=2.11であった。得られた重合体の諸物性を表1に示す。
攪拌機を備えたガラス製反応器に下記式(10)で表される1,1−ジオキシドテトラヒドロチエン−3−イルメタクリレート(DTHTMA)10g、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)0.005g、ジメチルスルホキシド30g、を仕込み、反応容器内を窒素で置換した。反応器内を徐々に昇温し、55 ℃で6時間、次いで70℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を、水1500ml中に投入して、生成した沈殿をろ過して回収した。回収物を80℃で真空乾燥させることによって白色固体の重合物を得た(収量8.61g、収率86%)。実施例1と同様にして分子量を測定した。分子量および分子量分布は、数平均分子量Mn=173000、重量平均分子量Mw=365000、分子量分布Mw/Mn=2.11であった。得られた重合体の諸物性を表1に示す。
実施例3
還流冷却管、攪拌子、温度計を備えた三口フラスコに、テトラヒドロピラン−4−オン20g(0.20mol)、亜鉛粉末15.7g(0.24mol)、テトラヒドロフラン56.2gを加え、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。この溶液にエチル α−ブロモメチルアクリレート51.4g(0.27mol)、ヒドロキノン0.05g(4.5×10−4mol)、テトラヒドロフラン50g(0.78mol)の混合液を30分かけて滴下した。このとき、三口フラスコの内温が45℃を越えないことを確認した。
還流冷却管、攪拌子、温度計を備えた三口フラスコに、テトラヒドロピラン−4−オン20g(0.20mol)、亜鉛粉末15.7g(0.24mol)、テトラヒドロフラン56.2gを加え、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。この溶液にエチル α−ブロモメチルアクリレート51.4g(0.27mol)、ヒドロキノン0.05g(4.5×10−4mol)、テトラヒドロフラン50g(0.78mol)の混合液を30分かけて滴下した。このとき、三口フラスコの内温が45℃を越えないことを確認した。
滴下終了後、オイルバスで加熱して、45℃で6時間反応させた。この溶液を室温まで冷却後、0℃に冷却した。10%塩酸水溶液250mlをゆっくり滴下し、30分間攪拌した。
攪拌終了後、この溶液に塩化メチレン300mlを加えて抽出した。抽出で得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。中和した有機層をエバポレ−タ−で濃縮し、残渣を減圧蒸留することで、下記式(11)で表される3−メチレン−1,8−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−オン(84〜87℃ / 0.3mmHg) 20.5g(0.12 mol、収率61%)を得た。生成物は、重水素化溶媒としてCDCl3を使用し、1H−NMRにて確認した。
(6.21−6.32(H2C=C−,1H,Ha(3’),s),5.63−5.74(H2C=C−,1H,Hb(3’),s),3.7−3.95(−H2COCH2−,4H,H(7),H(9),m),2.80(H2C=C−CH2−,2H,H(4),s),1,74−1.95(−H2C−C−CH2−,4H,H(6),H(10),t)
攪拌終了後、この溶液に塩化メチレン300mlを加えて抽出した。抽出で得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。中和した有機層をエバポレ−タ−で濃縮し、残渣を減圧蒸留することで、下記式(11)で表される3−メチレン−1,8−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−オン(84〜87℃ / 0.3mmHg) 20.5g(0.12 mol、収率61%)を得た。生成物は、重水素化溶媒としてCDCl3を使用し、1H−NMRにて確認した。
(6.21−6.32(H2C=C−,1H,Ha(3’),s),5.63−5.74(H2C=C−,1H,Hb(3’),s),3.7−3.95(−H2COCH2−,4H,H(7),H(9),m),2.80(H2C=C−CH2−,2H,H(4),s),1,74−1.95(−H2C−C−CH2−,4H,H(6),H(10),t)
攪拌機を備えたガラス製反応器にモノマーとして上記合成例により得られた3−メチレン−1,8−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−オン(THPMBL)2g及び2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.008gを仕込み、反応容器内を窒素で置換した。反応器内を徐々に昇温し、80℃で4時間、100℃で4時間反応させた。反応終了後、重合体をクロロホルム30mlに溶解させ、n−ヘキサン300ml中に投入して、生成した沈殿をろ過して回収した。80℃で真空乾燥させることによって白色固体を得た。収量1.46g(収率73%)であった。得られた重合体の一部をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させ、GPCによって、ポリスチレンを標準物質とした分子量を測定した。この結果、分子量および分子量分布は、数平均分子量Mn=20000、重量平均分子量Mw=39200、分子量分布Mw/Mn=1.96であった。重合体の溶媒に対する溶解性は、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミドに可溶であって、n−ヘキサン、トルエン、アセトンに不溶であった。得られた重合体の諸物性を表1に示す。
実施例4
用いたモノマーをTHPMBL0.5g及びメチルメタクリレート(MMA) 1.5gとした以外は実施例3と同様にして白色固体の重合体を得た。収量1.22g(61%)であった。以降は実施例3と同様にして測定を行ったところ、分子量および分子量分布は、数平均分子量Mn=23000、重量平均分子量Mw=45500、分子量分布Mw/Mn=1.98であった。溶媒に対する溶解性は、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミドに可溶であって、n−ヘキサン、トルエン、アセトンに不溶であった。得られた重合体の諸物性を表1に示す。
用いたモノマーをTHPMBL0.5g及びメチルメタクリレート(MMA) 1.5gとした以外は実施例3と同様にして白色固体の重合体を得た。収量1.22g(61%)であった。以降は実施例3と同様にして測定を行ったところ、分子量および分子量分布は、数平均分子量Mn=23000、重量平均分子量Mw=45500、分子量分布Mw/Mn=1.98であった。溶媒に対する溶解性は、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミドに可溶であって、n−ヘキサン、トルエン、アセトンに不溶であった。得られた重合体の諸物性を表1に示す。
比較例1
攪拌機を備えたガラス製反応器にメチルメタクリレート(MMA)2.0g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.008gを仕込み、反応容器内を窒素で置換した。反応器内を徐々に昇温し、80 ℃で4時間、100℃で4時間、反応させた。反応終了後、重合体をクロロホルム30mlに溶解させ、n−ヘキサン300ml中に投入して、生成した沈殿をろ過して回収した。80℃で真空乾燥させることによって白色固体の重合物を得た(収量1.62g、収率81%)。得られた樹脂の一部をクロロホルムに溶解させ、GPCによって、ポリスチレンを標準物質とした分子量を測定した。数平均分子量Mn=58000、重量平均分子量Mw=154000、分子量分布Mw/Mn=2.65であった。得られた重合体の諸物性を表1に示す。
攪拌機を備えたガラス製反応器にメチルメタクリレート(MMA)2.0g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.008gを仕込み、反応容器内を窒素で置換した。反応器内を徐々に昇温し、80 ℃で4時間、100℃で4時間、反応させた。反応終了後、重合体をクロロホルム30mlに溶解させ、n−ヘキサン300ml中に投入して、生成した沈殿をろ過して回収した。80℃で真空乾燥させることによって白色固体の重合物を得た(収量1.62g、収率81%)。得られた樹脂の一部をクロロホルムに溶解させ、GPCによって、ポリスチレンを標準物質とした分子量を測定した。数平均分子量Mn=58000、重量平均分子量Mw=154000、分子量分布Mw/Mn=2.65であった。得られた重合体の諸物性を表1に示す。
本発明の重合体(実施例1、2、3、4)は、本発明の重合体ではない重合体(比較例1)と比較して、屈折率、アッベ数がともに高く、かつ屈折率、アッベ数のバランスが良好であった。
実施例5
攪拌機を備えたガラス製反応器に、下記式(12)で表される1−アダマンチル α−トリフルオロメチルアクリレート(AdTFMA)を2g(0.0073mol)、メチルメタクリレート(MMA)を4.67g(0.047mol)、アゾビスイソブチロニトリルを0.0015g、トルエンを5ml仕込み、反応容器内を窒素で置換した。
攪拌機を備えたガラス製反応器に、下記式(12)で表される1−アダマンチル α−トリフルオロメチルアクリレート(AdTFMA)を2g(0.0073mol)、メチルメタクリレート(MMA)を4.67g(0.047mol)、アゾビスイソブチロニトリルを0.0015g、トルエンを5ml仕込み、反応容器内を窒素で置換した。
反応器内を徐々に昇温し、80℃で6時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応溶液をn−ヘキサン200ml中に投入して、生成した沈殿をろ過して回収した。80℃で真空乾燥させることによって白色固体の重合物を得た。収量4.20g(84%)であった。
得られた樹脂の一部をクロロホルムに溶解させ、GPCによって、ポリスチレンを標準物質とした分子量を測定した。この結果、分子量および分子量分布は、数平均分子量Mn=63000、重量平均分子量Mw=100000、分子量分布Mw/Mn=2.04であった。また、核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定から求めた共重合体の組成比(AdTFMA)/(MMA)は、約18/82 mol%/mol%であった。
屈折率は1.502、アッベ数は84であった。また、飽和吸水率は1.3%であった。溶媒に対する溶解性は、クロロホルム、トルエン、アセトンに可溶であって、n−ヘキサンに不溶であった。得られた含フッ素共重合体の諸物性を表2に示す。
得られた樹脂の一部をクロロホルムに溶解させ、GPCによって、ポリスチレンを標準物質とした分子量を測定した。この結果、分子量および分子量分布は、数平均分子量Mn=63000、重量平均分子量Mw=100000、分子量分布Mw/Mn=2.04であった。また、核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定から求めた共重合体の組成比(AdTFMA)/(MMA)は、約18/82 mol%/mol%であった。
屈折率は1.502、アッベ数は84であった。また、飽和吸水率は1.3%であった。溶媒に対する溶解性は、クロロホルム、トルエン、アセトンに可溶であって、n−ヘキサンに不溶であった。得られた含フッ素共重合体の諸物性を表2に示す。
比較例2
メチルメタクリレートの諸物性についても実施例5と同様に評価した。
メチルメタクリレートの諸物性についても実施例5と同様に評価した。
表2から明らかなように、本実施例の共重合体は、メチルメタクリレートに比して、全光線透過率は同等レベルでありながら、屈折率、アッベ数が高く、また、吸水率の低いものであった。
実施例6(ロッドレンズアレイの製造)
ポリメチルメタクリレートは[η]=0.40(MEK中、25℃にて測定)のものを使用した。光硬化触媒としては1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを、重合禁止剤としてハイドロキノン(HQ)を使用した。
また、物性測定は以下のように行った。
<屈折率分布>
カールツァイス社製インターファコ干渉顕微鏡を用いて測定した。
<共役長(Tc)および解像度(MTF)>
空間周波数12(ラインペア/mm、Lp/mm)を有する格子パターンを用い、光軸に垂直な両端面を研磨したロッドレンズアレイに光源からの光を格子パターンを通して入射させ、結像面に設置したCCDラインセンサにより格子画像を読み取り、その測定光量の最大値(imax)と最小値(imin)を測定し、次式によりMTF(モデレーション・トランスファー・ファンクション)を求めた。
MTF(%)={(imax−imin)/(imax+imin)}×100
その際、格子パターンとロッドレンズアレイの入射端との距離と、ロッドレンズアレイの出射端とCCDラインセンサとの距離を等しくした。そして、格子パターンとCCDラインセンサをロッドレンズアレイに対し対称的に動かしてMTFを測定し、MTFが最良になるときの、格子パターンとCCDラインセンサとの距離を共役長とした。
ポリメチルメタクリレートは[η]=0.40(MEK中、25℃にて測定)のものを使用した。光硬化触媒としては1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを、重合禁止剤としてハイドロキノン(HQ)を使用した。
また、物性測定は以下のように行った。
<屈折率分布>
カールツァイス社製インターファコ干渉顕微鏡を用いて測定した。
<共役長(Tc)および解像度(MTF)>
空間周波数12(ラインペア/mm、Lp/mm)を有する格子パターンを用い、光軸に垂直な両端面を研磨したロッドレンズアレイに光源からの光を格子パターンを通して入射させ、結像面に設置したCCDラインセンサにより格子画像を読み取り、その測定光量の最大値(imax)と最小値(imin)を測定し、次式によりMTF(モデレーション・トランスファー・ファンクション)を求めた。
MTF(%)={(imax−imin)/(imax+imin)}×100
その際、格子パターンとロッドレンズアレイの入射端との距離と、ロッドレンズアレイの出射端とCCDラインセンサとの距離を等しくした。そして、格子パターンとCCDラインセンサをロッドレンズアレイに対し対称的に動かしてMTFを測定し、MTFが最良になるときの、格子パターンとCCDラインセンサとの距離を共役長とした。
プラスチックロッドレンズ原糸の製造
以下の表3に示すように各層の原液を調製した。
以下の表3に示すように各層の原液を調製した。
なお、クロストーク光やフレア光を抑制する目的で、加熱混練前の第5層用の原液中に原液全体に対して染料Blue ACR(日本化薬(株)製)、染料Blue 4G(三菱化学製)、染料MS Yellow HD−180(三井東圧染料(株)製)、染料MS Magenta HM−1450(三井東圧染料(株)製)、染料KAYASORB CY−10(日本化薬(株)製)を下記の表のように添加した。
続いて、各層を70℃に加熱混練し、中心から順次、硬化後の屈折率が低くなるように配列して同心円状5層複合紡糸ノズルから同時に押し出した。複合紡糸ノズルの温度は50℃であった。各層の吐出比は、プラスチックロッドレンズの半径方向の各層の厚さ(1層目においては半径)の比に換算して、1層目/2層目/3層目/4層目/5層目=6/40/33/17/4とした。
次いで、複合紡糸ノズルから押し出された糸状体を、ニップローラーで引き取り(200cm/分)、長さ30cmの相互拡散処理部を通し、続いて長さ60cm、20Wのケミカルランプ18本を上下2段に連続している中心軸の周囲に等間隔に配設された第1硬化処理部(第1光照射部)の中心上に糸状体を通過させて硬化させ、更に2.0KW高圧水銀灯3本を中心軸の周囲に等間隔に配設された第2硬化処理部(第2光照射部)の中心上に糸状体を通過させて完全硬化させた。相互拡散処理部における窒素流量は80L/分であった。得られたプラスチックロッドレンズ原糸の半径は0.295mmであった。
外周部に染料を含まない以外は同一の方法で作製したプラスチックロッドレンズ原糸の中心の屈折率が1.493、外周部の屈折率が1.471であり、外周部に向かって屈折率が連続的に減少していた。染料を含む場合も屈折率分布は同様であると考えられる。
外周部に染料を含まない以外は同一の方法で作製したプラスチックロッドレンズ原糸の中心の屈折率が1.493、外周部の屈折率が1.471であり、外周部に向かって屈折率が連続的に減少していた。染料を含む場合も屈折率分布は同様であると考えられる。
プラスチックロッドレンズの製造
このプラスチックロッドレンズ原糸を、135℃の雰囲気下で2.71倍に延伸し、115℃の雰囲気下で緩和率が434/542になるように緩和処理を行った。
このプラスチックロッドレンズ原糸を、135℃の雰囲気下で2.71倍に延伸し、115℃の雰囲気下で緩和率が434/542になるように緩和処理を行った。
得られたプラスチックロッドレンズの半径は0.2mm、中心屈折率は1.493、中心軸から外周部に向かう0.2r〜0.8rの範囲において屈折率分布が式(1)に近似され、525nmの波長において屈折率分布定数gは0.84mm−1であった。
また、プラスチックロッドレンズの外周面から中心部に向かって約20μmの厚さの、染料がほぼ均一に混在する層が形成されていた。
ロッドレンズアレイの製造
得られたプラスチックロッドレンズを、多数本を2枚のフェノール樹脂製基板の間に1列に密着させて平行配列し(0.4mm間隔)、その隙間に接着剤(アラルダイトラピッド)を充填し、プラスチックロッドレンズ間及びプラスチックロッドレンズと基板間の接着剤を硬化した。その後、プラスチックロッドレンズの中心軸に垂直な面で両端面をダイヤモンド刃で鏡面切削し、プラスチックロッドレンズ長が4.4mmのロッドレンズアレイを製造した。このロッドレンズアレイの525nmにおける共役長Tcは10.0mmで、この時のMTFは50%であった。
得られたプラスチックロッドレンズを、多数本を2枚のフェノール樹脂製基板の間に1列に密着させて平行配列し(0.4mm間隔)、その隙間に接着剤(アラルダイトラピッド)を充填し、プラスチックロッドレンズ間及びプラスチックロッドレンズと基板間の接着剤を硬化した。その後、プラスチックロッドレンズの中心軸に垂直な面で両端面をダイヤモンド刃で鏡面切削し、プラスチックロッドレンズ長が4.4mmのロッドレンズアレイを製造した。このロッドレンズアレイの525nmにおける共役長Tcは10.0mmで、この時のMTFは50%であった。
このロッドレンズアレイの470nm、525nm、630nmの各波長におけるTcを測定した(表5)。また、あるTcにおける3波長のMTFを比較した場合に、最小のMTFが最大になるようなTcは10.1mmであった。この、カラー特性が最も優れるTc10.1mmにて各波長のMTFを測定した(表6)。
実施例6のロッドレンズアレイの色収差ΔTc(Tc(470)とTc(630)の差)は0.2mmと小さかった。
本発明の重合体は、ポリメチルメタクリレートと比較して、屈折率、アッベ数がともに高く、かつ屈折率、アッベ数のバランスが良好であるため、プラスチックレンズ、プラスチック光ファイバ、プラスチック製ロッドレンズや光導波路等の光学部品に用いる原料樹脂、ディスク用樹脂、発光ダイオード用樹脂、透明電極用樹脂、液晶ディスプレイ用樹脂等に用いる光学樹脂として優れている。本発明の化合物はそのような重合体の原料として用いることができる。
また、このような重合体を含むロッドレンズを配列固定したロッドレンズアレイは解像度が高く、複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナに特に好適である。
また、このような重合体を含むロッドレンズを配列固定したロッドレンズアレイは解像度が高く、複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナに特に好適である。
Claims (15)
- ビニルモノマー(B)に基づく構成単位をさらに含む請求項2記載の重合体。
- 屈折率1.500〜1.600、アッベ数56〜70である請求項2または3記載の重合体。
- 請求項2〜4のいずれか1項に記載の重合体を含む光学部品。
- 請求項2〜4のいずれか1項に記載の重合体を含むプラスチック製ロッドレンズ。
- 請求項6記載のプラスチック製ロッドレンズを二枚の基板間に各ロッドレンズの中心軸が互いに略平行となるよう複数本配列固定したロッドレンズアレイ。
- 請求項10または11記載のプラスチック製ロッドレンズを二枚の基板間に各ロッドレンズの中心軸が互いに略平行となるよう複数本配列固定したロッドレンズアレイ。
- 屈折率1.500〜1.600、アッベ数56〜70の範囲にある重合体を含む光学部品。
- 屈折率1.500〜1.600、アッベ数56〜70の範囲にある重合体を含むプラスチック製ロッドレンズ。
- 請求項14記載のプラスチック製ロッドレンズを二枚の基板間に各ロッドレンズの中心軸が互いに略平行となるよう複数本配列固定したロッドレンズアレイ。
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