JP2009265148A - プラスチック製ロッドレンズ、およびプラスチック製ロッドレンズアレイ - Google Patents

プラスチック製ロッドレンズ、およびプラスチック製ロッドレンズアレイ Download PDF

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Abstract

【課題】 耐熱性を有し、解像度に優れるレンズアレイおよびそれに用いるロッドレンズを提供する。
【解決手段】 透明樹脂重合体(A)と(メタ)アクリレート系モノマー(B)、多官能(メタ)アクリレート(C)からなる混合物を重合することにより、80℃の温度下で1000時間の処理を行った場合であっても、熱によるロッドレンズの収縮が小さく、共役長の変化率が6%以下であるロッドレンズを提供することができる。また、80℃の温度下で1000時間の処理を行った場合であっても、共役長の変化率が6%以下であるロッドレンズを用いることにより、熱の影響によりロッドレンズおよびロッドレンズアレイの解像度が低下することを防止することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、スキャナ、イメージセンサ、プリンタ等の光伝送体として使用されるプラスチック製ロッドレンズアレイおよびそれに使用されるプラスチック製ロッドレンズに関するものである。
プラスチック製ロッドレンズ(以下、単に「ロッドレンズ」という。)は、主材料がポリメチルメタクリレートとラジカル重合性基を有する単量体からなり、中心から外周部に向かって屈折率が連続的に減少する屈折率分布を有する円柱状のレンズである。その多数本のロッドレンズを2枚の基板の間に各ロッドレンズの中心軸が互いに略平行になるように1列または2列以上に配列して接着固定し、プラスチック製ロッドレンズアレイ(以下、単に「レンズアレイ」という。)として、ハンドスキャナ等の各種スキャナや、複写機、ファクシミリ等におけるイメージセンサ用の部品、LEDプリンタ等の書き込みデバイス等に広く用いられている。
レンズアレイ製造時のロッドレンズの取り扱いを容易にするためロッドレンズの機械的強度を高くすることが要求されている。これを向上させるために、特許文献1において、昇温速度4℃/分で温度上昇させたときの熱収縮開始温度以上100℃以下で1時間以上熱処理を行うプラスチック製ロッドレンズの製造方法が開示されている。
特開2007−34259しかし、プラスチック製ロッドレンズの熱処理条件をコントロールしただけでは熱収縮が大きく、高温環境下で使用した場合に熱によりロッドレンズが収縮し共役長が変化するため、解像度(MTF:モデレーション・トランスファー・ファンクション)が低下する。
特に、このようなロッドレンズをレンズアレイとして600dpi以上の高解像度のイメージセンサやLEDプリンタに使用する場合は、この問題は深刻なものとなる。
本発明の目的は、80℃で1000時間下における共役長変化率が6%以内である耐熱性を有し、解像度に優れるレンズアレイおよびそれに用いるロッドレンズを提供することにある。
本発明者らは、透明樹脂重合体(A)と(メタ)アクリレート系モノマー(B)、多官能(メタ)アクリレート(C)からなる混合物を重合することにより、上記課題を解決できることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、透明樹脂重合体(A)と(メタ)アクリレート系モノマー(B)、多官能(メタ)アクリレート(C)からなる混合物を重合することにより、80℃で1000時間条件下の場合であっても、熱によるロッドレンズの収縮や共役長の変化が小さいので解像度を高く保つことができる。
さらに、本発明は、600dpi以上の高解像度のイメージセンサやLEDプリンタにおいて、高温環境下で使用した場合にも解像度等の光学特性の低下がない耐熱特性に優れたレンズアレイを提供することができる。
本発明のロッドレンズアレイは、80℃で1000時間条件下の場合においても解像度等の光学特性の低下およびばらつきが抑制され、耐熱性に優れている。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明のプラスチック製ロッドレンズは、中心から外周部に向かって屈折率が連続的に減少する屈折率分布を有する円柱状のレンズである。この屈折率分布としては、ロッドレンズの中心軸に垂直な断面において、ロッドレンズの半径rとしたとき、少なくとも中心軸から外周部に向かう0.3r〜0.7rの範囲における屈折率分布が、下記式(1)で規定される2次曲線分布に近似されることが好ましい。
n(L)=n0 {1−(g2 /2)L2 } (1)
(式中、n0 はロッドレンズの中心軸における屈折率(中心屈折率)であり、Lはロッドレンズの中心軸からの距離(0≦L≦r)であり、gはロッドレンズの屈折率分布定数であり、n(L)はロッドレンズの中心軸からの距離Lの位置における屈折率である。)
ロッドレンズの半径rは特に限定されないが、光学系のコンパクト化の観点から、半径rは小さいことが好ましく、ロッドレンズ加工時の取り扱いの観点からは、半径rが大きいことが好ましい。このため、ロッドレンズの半径rは、0.05〜1mmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.5mmの範囲である。
また、ロッドレンズの中心軸の屈折率n0 は、1.4〜1.6であることが、ロッドレンズを構成する材料的な選択肢が広くなり、良好な屈折率分布を形成しやすくなる等の観点から好ましい。さらに、ロッドレンズの屈折率分布定数gも特に限定されるものではないが、光学系のコンパクト化や光学系の作動距離の確保や取り扱い性の観点から、0.2〜3mm−1 の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.5〜2mm−1 の範囲である。
また、ロッドレンズは、中心軸から0.6r以上の外周部に、ロッドレンズを伝送する光のうち少なくとも一部の光を吸収する光吸収剤を含有する光吸収層を設けることが好ましい。これは、一般に、ロッドレンズでは、中心軸から離れるにつれて、屈折率分布が理想分布から外れた不整な部分が形成されやすく、これに起因する光学特性の低下を、ロッドレンズの外周部に光吸収層を設けることにより抑止するためである。光吸収層の厚みは50μm以上100μm以下が好ましい。光吸収層の厚みをこの範囲にすることにより、フレア光やクロストーク光を十分に除去できると共に、十分な透過光量を確保できる。
使用する光吸収剤としては、イメージセンサやLEDプリンタ等においては、一般に光源として400〜900nmの波長の光を出射する光源が用いられているので、400〜900nmのうち少なくとも一部の波長域の光を吸収するものを用いることが好ましい。このような光吸収剤としては、例えば、600nm〜近赤外線領域に吸収のある日本化薬製Kayasorb CY−10等、600〜700nmに吸収のある三菱化学製Diaresin Blue 4G等、550〜650nmに吸収のある日本化薬製Kayaset Blue ACR等、500〜600nmに吸収のある三井東圧染料MS Magenta HM−1450等、400〜500nmに吸収のある三井東圧染料MS Yellow HD−180等を例示することができる。また、400〜900nmのうち全波長域の光を吸収する光吸収剤としては、黒色染料等を挙げることができる。これら光吸収剤は、単独で使用してもいよいし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
次に、上記のようなロッドレンズの製造方法について説明する。ロッドレンズの屈折率分布の形成方法には制限はなく、付加反応法、共重合法、ゲル重合法、単量体揮発法、相互拡散法等のいずれの方法でもよいが、精度および生産性の点で相互拡散法が好ましい。相互拡散法について説明する。
まず、硬化後の屈折率nがn1 >n2 >・・・・>nN (N≧3)となるN個の未硬化状物を、中心から外周部に向かって順次屈折率が低くなるような配置で、同心円状に積層した未硬化状の積層体(以下、「糸状体」という。)に賦形し、この糸状体の各層間の屈折率分布が連続的になるように隣接層間の物質の相互拡散処理を行いながら、または相互拡散処理を行った後、糸状体を硬化処理し、ロッドレンズ原糸を得る(紡糸工程)。なお、相互拡散処理とは、糸状体に窒素雰囲気下、10〜60℃、より好ましくは20〜50℃で数秒〜数分間の熱履歴を与えることをいう。
この未硬化物を構成する物質として、透明樹脂重合体(A)、(メタ)アクリレート系モノマー(B)、多官能(メタ)アクリレート(C)を用いる。
本発明のプラスチック製ロッドレンズを構成する透明樹脂重合体(A)としては、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネート(PADC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PSt)、メチルメタクリレートとスチレンからなる重合体(MS樹脂)、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂、フルオレン樹脂等があげられる。その中でも、(メタ)アクリレート系モノマー(B)、及び多官能(メタ)アクリレート(C)への溶解性の観点から、PMMA、PSt、MS樹脂が好ましい。
MS樹脂中におけるスチレンの割合は、(メタ)アクリレート系モノマー(B)、及び多官能(メタ)アクリレート(C)への溶解性の観点から20質量部以上、80質量部以下が好ましい。
また、透明樹脂重合体(A)のロッドレンズ中に含まれる割合は、ロッドレンズ原糸を得るための粘度の観点から、30質量部以上、70質量部以下が好ましい。
(メタ)アクリレート系モノマー(B)としては、脂肪族(メタ)アクリレート系モノマーであるメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、脂環式(メタ)アクリレート系モノマーであるシクロへキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6 ]デカニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、芳香族(メタ)アクリレート系モノマーであるフェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フッ素系(メタ)アクリレートである2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等があげられ、ロッドレンズ中の屈折率分布調製のために、(メタ)アクリレート系モノマー(B)を2種類以上配合することが好ましい。
多官能(メタ)アクリレート系モノマー(C)は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等のエステル(メタ)アクリレート類、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物等のエポキシ(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレートートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー、グリセリンジ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、グリセリンジ(メタ)アクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー等のウレタン(メタ)アクリレート類が挙げられ、これらの化合物は単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。これらの中でも、ロッドレンズ中の架橋点の増加による耐熱性向上や、ロッドレンズ原糸を得るための粘度、透明性、吸湿性低減の観点から、エステルメタアクリレートが好ましい。
ロッドレンズ全体量中に含まれる多官能(メタ)アクリレート系モノマー(C)の配合量は5〜40質量部であることが耐熱性向上の観点から好ましく、5質量部以下であると、耐熱性が不十分であり、40質量部以上であると、架橋点が多すぎるために、硬化処理後のレンズが脆くなる傾向にある。
前記未硬化状物より形成した糸状体を硬化するには、未硬化物中に熱硬化触媒あるいは光硬化触媒を添加し、熱硬化処理および/または光硬化処理を行う。熱硬化触媒としてはパーオキサイド系又はアゾ系の触媒等が用いられる。光硬化触媒としてはベンゾフェノン、ベンゾインアルキルエーテル、4'-イソプロピル-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルメチルケタール、2,2-ジエトキシアセトフェノン、クロロチオキサントン、チオキサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N−メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
本発明のレンズアレイは、複数本のロッドレンズが各ロッドレンズの光軸方向が互いに平行になるように2枚の基板の間に1列以上に配列されて構成される。ロッドレンズと基板との固定には接着剤が用いられる。隣接するロッドレンズは互いに密着していてもよいし、一定の隙間をおいて配列していてもよい。また、同種のロッドレンズを2段以上に積み重ねて配列されてなるレンズアレイの場合は、ロッドレンズ間の隙間が最小になるように俵積み状に配列されていることが好ましい。
本発明のレンズアレイを構成する基板は平板状でもよいし、ロッドレンズを一定の間隔で配置収納するU字状あるいはV字状等の溝を設けたものであってもよい。基板の材質は特に限定されないが、レンズアレイを作製する工程での加工が容易な材料であることが好ましい。基板の材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂などが好ましく、アクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリイミド系樹脂、液晶ポリマー、エポキシ系樹脂などが特に好ましい。また、基板の基材、補強材として、繊維や紙を用いてもよいし、基板に離型剤、染料、顔料等を添加してもよい。
接着剤は、レンズアレイと基板あるいはレンズアレイ同士を貼着できる程度の粘着力を有するものであれば特に制限されるものではなく、薄膜状に塗布可能な接着剤や、スプレー式粘着剤、ホットメルト型粘着剤等を用いることができる。また、基板やレンズアレイへの接着剤の塗布方法としては、接着剤の種類に応じて、スクリーン印刷法、スプレーコーティング法等の公知のコーティング法を用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
<屈折率分布>
カールツァイス社製インターファコ干渉顕微鏡を用いて測定した。
<熱収縮開始温度>
セイコーインスツルメント(株)製TMA/SS6100を用いた。試料長は5mmで無荷重の条件で昇温速度4℃/分で温度上昇させたときの熱収縮開始温度を測定した。
<共役長および解像度(平均MTF、MTF標準偏差)>
空間周波数12(ラインペア/mm、Lp/mm)を有する格子パターンを用い、光軸に垂直な両端面を研磨したロッドレンズアレイに光源からの光を格子パターンを通して入射させ、結像面に設置したCCDラインセンサにより格子画像を読み取り、その測定光量の最大値(imax)と最小値(imin)を測定し、次式によりMTF(モデレーション・トランスファー・ファンクション)を求めた。
MTF(%)={(imax−imin)/(imax+imin)}×100
その際、格子パターンとロッドレンズアレイの入射端との距離と、ロッドレンズアレイの出射端とCCDラインセンサとの距離を等しくした。そして、格子パターンとCCDラインセンサをロッドレンズアレイに対し対称的に動かしてMTFを測定し、MTFが最良になるときの、格子パターンとCCDラインセンサとの距離を共役長とした。
格子パターンとCCDラインセンサとの距離を共役長で固定して、ロッドレンズアレイ全幅について走査してMTFを50点測定し、平均値および標準偏差を求めて、解像度およびそのばらつきの指標とした。
ここで空間周波数とは、白ラインと黒ラインとの組み合わせを1ラインとし、このラインの組み合わせが1mmの幅の中に何組設けてあるかを示すものである。
<耐熱試験>
80℃に設定した乾燥機中(相対湿度30%以下)にロッドレンズアレイをおき1000時間保持した。試験前後での共役長、MTF平均値および標準偏差を求めた。試験後の共役長[mm]が9.6mm以上の場合を◎、9.4〜9.5mmの場合を○、9.3mm以下の場合を×と評価した。
試験後の平均MTF[%]が60%以上の場合を◎、50〜60%の場合を○、50%以下の場合を×と評価した。
試験後のMTF標準偏差[%]が4%以下の場合を◎、5〜6%の場合を○、7%以上の場合を×と評価した。
<実施例1>
PMMA40質量部、メチルメタクリレート(MMA)10質量部、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート(DCP)40質量部、フェニルメタククリレート(PhMA)10質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びハイドロキノン(HQ)0.1質量部を70℃に加熱混練して第1層形成用原液とした。
PMMA45質量部、MMA2.5質量部、DCP32.5質量部、PhMA7.5質量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)12.5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第2層形成用原液とした。
PMMA45質量部、DCP25質量部、PhMA5質量部、IBMA25質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第3層形成用原液とした。
PMMA45質量部、DCP15質量部、PhMA2.5質量部、IBMA37.5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第4層形成用原液とした。
PMMA45質量部、DCP5.0質量部、IBMA50質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第5層形成用原液とした。
なお、クロストーク光やフレア光を抑制する目的で、加熱混練前の第4層及び第5層用の各原液中に原液全体に対して染料Blue ACR(日本化薬(株)製)0.57質量%、染料MS Yellow HD−180(三井東圧染料(株)製)およびMS Magenta HM−1450(三井東圧染料(株)製)をそれぞれ0.14質量部、染料Diaresin Blue 4G(三菱化学(株)製)およびKayasorb CY−10(日本化薬(株)製)をそれぞれ0.02質量部添加した。
この5種類の原液を、中心から順次、硬化後の屈折率が低くなるように配列して同心円状5層複合紡糸ノズルから同時に押し出した。複合紡糸ノズルの温度は54℃であった。
各層の吐出比は、レンズの直径方向の各層の厚さ(1層目においては半径)の比に換算して、1層目/2層目/3層目/4層目/5層目=18/50/29/2/1とした。
次いで、複合紡糸ノズルから押し出された糸状体を、ニップローラーで引き取り(200cm/分)、長さ30cmの相互拡散処理部を通し、続いて長さ120cm、40Wのケミカルランプ18本が中心軸の周囲に等間隔に配設された第1硬化処理部(光照射部)および2KWの高圧水銀灯3本が中心軸の周囲に等間隔に配設された第2硬化処理部(光照射部)の中心上に糸状体を通過させて硬化させた。相互拡散処理部における窒素流量は72L/分であった。得られたレンズ原糸の半径は0.30mmであり、Tgは130℃であった。
このレンズ原糸を、紡糸工程から連続的に、140℃の雰囲気下で3.8倍に延伸(延伸ローラーの速度750cm/分)し、115℃の雰囲気下で緩和率が12/15になるように緩和処理(緩和ローラーの速度600cm/分)を行い、切断工程において166mmの長さに切断して、166mmの長さのロッドレンズを多数得た。
得られたロッドレンズの半径は0.17mm、中心屈折率は1.500、中心軸から外周部に向かう0.2r〜0.8rの範囲において屈折率分布が式(1)に近似され、525nmの波長において屈折率分布定数gは0.83mm-1 であった。また、第1のロッドレンズの外周面から中心部に向かって約5μmの厚さの、染料がほぼ均一に混在する層が形成されていた。熱収縮開始温度は95℃であった。
このロッドレンズを多数本使用して、配列ピッチが0.36mm(隣接レンズ間の隙間20μm)の1列のロッドレンズアレイを作製した(レンズ長が4.4mm)。作製したロッドレンズアレイの525nmにおける共役長、MTF平均値および標準偏差を耐熱試験前後で測定し、表1にまとめた。
<実施例2>
PMMA40質量部、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート(TCDMA)40質量部、BzMA10質量部、MMA10質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びハイドロキノン(HQ)0.1質量部を70℃に加熱混練して第1層形成用原液とした。
PMMA45質量部、TCDMA32.5質量部、BzMA7.5質量部、MMA2.5質量部、1,9−ノナンジオールジメタアクリレート(NOD−N)12.5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第2層形成用原液とした。
PMMA45質量部、TCDMA25質量部、BzMA5質量部、NOD−N25質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第3層形成用原液とした。
PMMA45質量部、TCDMA15質量部、BzMA2.5質量部、NOD−N37.5質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第4層形成用原液とした。
PMMA45質量部、TCDMA5質量部、NOD−N50質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第5層形成用原液とした。
なお、クロストーク光やフレア光を抑制する目的で、加熱混練前の第4層及び第5層用の各原液中に原液全体に対して染料Blue ACR(日本化薬(株)製)0.57質量%、染料MS Yellow HD−180(三井東圧染料(株)製)およびMS Magenta HM−1450(三井東圧染料(株)製)をそれぞれ0.14質量部、染料Diaresin Blue 4G(三菱化学(株)製)およびKayasorb CY−10(日本化薬(株)製)をそれぞれ0.02質量部添加した。
この5種類の原液を、中心から順次、硬化後の屈折率が低くなるように配列して同心円状5層複合紡糸ノズルから同時に押し出した。複合紡糸ノズルの温度は54℃であった。
各層の吐出比は、レンズの直径方向の各層の厚さ(1層目においては半径)の比に換算して、1層目/2層目/3層目/4層目/5層目=18/50/29/2/1とした。
次いで、複合紡糸ノズルから押し出された糸状体を、ニップローラーで引き取り(200cm/分)、長さ30cmの相互拡散処理部を通し、続いて長さ120cm、40Wのケミカルランプ18本が中心軸の周囲に等間隔に配設された第1硬化処理部(光照射部)および2KWの高圧水銀灯3本が中心軸の周囲に等間隔に配設された第2硬化処理部(光照射部)の中心上に糸状体を通過させて硬化させた。相互拡散処理部における窒素流量は72L/分であった。得られたレンズ原糸の半径は0.30mmであり、Tgは131℃であった。
このレンズ原糸を、紡糸工程から連続的に、140℃の雰囲気下で3.8倍に延伸(延伸ローラーの速度750cm/分)し、115℃の雰囲気下で緩和率が12/15になるように緩和処理(緩和ローラーの速度600cm/分)を行い、切断工程において166mmの長さに切断して、166mmの長さのロッドレンズを多数得た。
得られたロッドレンズの半径は0.17mm、中心屈折率は1.512、中心軸から外周部に向かう0.2r〜0.8rの範囲において屈折率分布が式(1)に近似され、525nmの波長において屈折率分布定数gは0.82mm-1 であった。また、第1のロッドレンズの外周面から中心部に向かって約5μmの厚さの、染料がほぼ均一に混在する層が形成されていた。熱収縮開始温度は96℃であった。
このロッドレンズを多数本使用して、配列ピッチが0.36mm(隣接レンズ間の隙間20μm)の1列のロッドレンズアレイを作製した(レンズ長が4.4mm)。作製したロッドレンズアレイの525nmにおける共役長、MTF平均値および標準偏差を耐熱試験前後で測定し、表1にまとめた。
<比較例1>
ポリメチルメタクリレート(PMMA)47質量部、TCDMA30質量部、MMA23質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第1層形成用原液とした。
PMMA50質量部、TCDMA10質量部、MMA40質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部及びHQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第2層形成用原液とした。
PMMA50質量部、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチルメタクリレート(8FM)10質量部、MMA40質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部、HQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第3層形成用原液とした。
PMMA50質量部、8FM10質量部、MMA40質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部、HQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第4層形成用原液とした。
PMMA42質量部、MMA18質量部、8FM40質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25質量部、HQ0.1質量部を70℃に加熱混練して第5層形成用原液とした。
なお、クロストーク光やフレア光を抑制する目的で、加熱混練前の第4層及び第5層用の各原液中に原液全体に対して染料Blue ACR(日本化薬(株)製)0.57質量%、染料MS Yellow HD−180(三井東圧染料(株)製)およびMS Magenta HM−1450(三井東圧染料(株)製)をそれぞれ0.14質量部、染料Diaresin Blue 4G(三菱化学(株)製)およびKayasorb CY−10(日本化薬(株)製)をそれぞれ0.02質量部添加した。
この5種類の原液を、中心から順次、硬化後の屈折率が低くなるように配列して同心円状5層複合紡糸ノズルから同時に押し出した。複合紡糸ノズルの温度は54℃であった。
各層の吐出比は、レンズの直径方向の各層の厚さ(1層目においては半径)の比に換算して、1層目/2層目/3層目/4層目/5層目=18/50/29/2/1とした。
次いで、複合紡糸ノズルから押し出された糸状体を、ニップローラーで引き取り(200cm/分)、長さ30cmの相互拡散処理部を通し、続いて長さ120cm、40Wのケミカルランプ18本が中心軸の周囲に等間隔に配設された第1硬化処理部(光照射部)および2KWの高圧水銀灯3本が中心軸の周囲に等間隔に配設された第2硬化処理部(光照射部)の中心上に糸状体を通過させて硬化させた。相互拡散処理部における窒素流量は72L/分であった。得られたレンズ原糸の半径は0.30mmであり、Tgは110℃であった。
このレンズ原糸を、紡糸工程から連続的に、140℃の雰囲気下で3.8倍に延伸(延伸ローラーの速度750cm/分)し、115℃の雰囲気下で緩和率が12/15になるように緩和処理(緩和ローラーの速度600cm/分)を行い、切断工程において166mmの長さに切断して、166mmの長さのロッドレンズを多数得た。
得られたロッドレンズの半径は0.17mm、中心屈折率は1.497、中心軸から外周部に向かう0.2r〜0.8rの範囲において屈折率分布が式(1)に近似され、525nmの波長において屈折率分布定数gは0.84mm-1 であった。また、第1のロッドレンズの外周面から中心部に向かって約5μmの厚さの、染料がほぼ均一に混在する層が形成されていた。熱収縮開始温度は61℃と低かった。
得られたロッドレンズを70℃に設定した乾燥機中(相対湿度30%以下)で無張力下24時間熱処理した。処理後に得られたロッドレンズの熱収縮開始温度は85℃であった。
このロッドレンズを多数本使用して、配列ピッチが0.36mm(隣接レンズ間の隙間20μm)の1列のロッドレンズアレイを作製した(レンズ長が4.4mm)。作製したロッドレンズアレイの525nmにおける共役長、MTFS平均値および標準偏差を耐熱試験前後で測定し、表1にまとめた。
Figure 2009265148

Claims (4)

  1. 透明樹脂重合体(A)と(メタ)アクリレート系モノマー(B)、多官能(メタ)アクリレート(C)からなる混合物で重合され、80℃で1000時間条件下における共役長変化率が6%以内であるプラスチック製ロッドレンズ。
  2. 前記透明樹脂重合体(A)が、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PSt)、メチルメタクリレートとスチレンからなる樹脂(MS樹脂)から選択される少なくとも1つの重合体であることを特徴とする請求項1記載のプラスチック製ロッドレンズ。
  3. 前記ロッドレンズの全体量中に含まれる前記多官能(メタ)アクリレート(C)の配合量が5〜40質量部であることを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチック製ロッドレンズ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラスチック製ロッドレンズの複数本が、2枚の基板間に各ロッドレンズの中心軸が互いに略平行方向となるように配列固定されたロッドレンズ列を少なくとも1列備えたことを特徴とするプラスチック製ロッドレンズアレイ。
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