JPWO2006059608A1 - 成形体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、固化することなく溶融状態で少なくとも一つの成形機へ移送し成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造方法において、該成形機への移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)の間の任意の圧力に保つように制御する、上記製造方法。

Description

本発明は溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造方法及び製造装置に関する。
ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略す)等のポリエステル樹脂に代表される種々の重縮合ポリマーは、優れた耐熱性、機械的物性等の特徴に加え、近年はリサイクル可能な環境適合性材料としても注目されており、繊維、磁気テープ、包装フィルム、シートや、様々な用途の射出成形体や、飲料容器製造用のプリフォーム等に広く用いられている。
特にプリフォームをブロー成形して製造される中空体は、軽量、耐衝撃性、透明性などの点で優れた特徴を持つうえ、リサイクルも可能なため、炭酸飲料やジュース、お茶、ミネラルウォーターなどの各種飲料水の容器や、醤油、ソース、サラダオイルなどの液体調味料や液状食品、化粧品、液体洗剤などの容器としての需要が急速に増加しており、今後も更に市場が拡大すると予想される。
このような容器には、優れた強度、耐衝撃性、透明性を有していることと共に、内容物の味に影響を与えないことが要求されている。このため、用いる重縮合ポリマーとしては、重合度が高く、着色しておらず、アセトアルデヒド等の熱分解により発生する不純物の含有量が少ない高品質のものが要求される。また、このような重縮合ポリマーは、工業的に安定して、生産性良く低コストで製造できることも強く望まれている。
PET樹脂製中空体の場合、着色が少なくアセトアルデヒド含有量も少ない固相重合製の樹脂ペレットを射出成形してプリフォームを製造しているが、近年、より低コストな製造方法として、溶融重合により連続的に製造したPET樹脂を溶融状態のままで中空体製造用のプリフォーム成形機に移送してプリフォームを製造する方法が提案されている。(例えば特許文献1〜16参照)。
安定した品質の成形体を製造するためには、成形機に移送する溶融樹脂の品質及び移送量を一定に調整する必要がある。しかしながら、これまでに提案されてきた方法では成形体の品質を安定に保つことは容易ではない。なぜなら、PET樹脂に代表される重縮合樹脂は、長時間溶融滞留させると熱分解反応が起こり、滞留時間に応じてアセトアルデヒド等の分解生成物が蓄積されたり、分子量が低下したり、着色するなど、品質が低下する問題があるからである。また重合器から抜き出された樹脂が成形機に移送されるまでの間に分子量が低下して溶融粘度が変動し、移送量が変動する場合もある。またそれ以前に重合系の変動によって重合器から抜き出された樹脂の溶融粘度が変動したために成形機への移送量が変動する場合もある。
また従来提案されてきた方法では溶融重合器の「樹脂製造レート」と成形機の「樹脂成形レート」を合致させることが困難である。例えば成形機が故障した場合や、成形金型に付着したオリゴマー等の清掃のために成形機を停止した場合には、成形機の「樹脂成形レート」が溶融重合器の「樹脂製造レート」を下回ってしまう。逆に重合系での反応が失速して溶融重合器の「樹脂製造レート」が成形機の「樹脂成形レート」を下回る場合もありうる。このように「樹脂製造レート」と「樹脂成形レート」が互いに変動すると、成形機よりも上流側での樹脂の溶融滞留時間が変動するので樹脂の品質が変動してしまう。
更にプリフォーム用の成形機のような射出成形機では、樹脂の計量と射出のサイクルを繰り返しながら成形するために、溶融重合器から受け入れる溶融樹脂の流れが間欠流になり、樹脂の溶融滞留時間が常に変動するという問題もある。
特許文献2には、上記の成形体の製造方法を実施するにあたって、複数の成形機で成形する場合に、材料の流れを実質的に一定にするために所定のシーケンスで成形機の供給口を開くことで射出成形機の間欠流を相殺させる方法が開示されているが、ここでは成形機に供給される樹脂の品質や溶融粘度の変動は想定していないし、「樹脂製造レート」と「樹脂成形レート」が互いに変動した場合には、成形体の品質が変動してしまう。また、この方法は複雑な切り替えシステムやシーケンスを必要とするために一旦故障等が発生した場合、成形体の品質が安定回復するまでに多量の不良品やロスが発生する問題がある。
また、特許文献4、6、7、9、10及び14には、溶融重合時及び溶融重合後の成形機に移送されて冷却固化されるまでの、樹脂が溶融滞留している間に生成して樹脂中に蓄積されるアセトアルデヒドに対して、樹脂にアセトアルデヒド捕捉剤を添加して無害化する方法が提案されているが、このような方法では成形機に供給される樹脂の品質及び移送量、更には「樹脂製造レート」と「樹脂成形レート」が互いに変動した場合のアセトアルデヒドの対策は可能であっても、樹脂の分子量低下の問題には有効ではない。更にアセトアルデヒド捕捉剤自体が樹脂の色相を損なうなどの問題もある。
その他の特許文献1〜16においても、成形機に供給される樹脂の品質及び移送量、更には「樹脂製造レート」と「樹脂成形レート」が互いに変動した場合に成形体の品質の変動を回避する技術は全く提案されてこなかった。
特許第3345250号公報 特表平11−508836号公報 特表平11−511187号公報 米国特許第5656221号明細書 特表2000−506199号公報 特表2002−514239号公報 特表2001−516297号公報 国際公開第98/41559号パンフレット 特表2001−516389号公報 特表2001−517164号公報 特開2000−117819号公報 国際公開第2004/24577号パンフレット 米国公開特許2005−29712号公報 ドイツ公開特許10356298号公報 特開2005−171081号公報 特開2005−193379号公報
本発明は、溶融重縮合反応によって連続重合した樹脂を、溶融状態のままで成形機に移送して高品質、低コストに成形体を製造する方法であって、成形機に供給する溶融樹脂の品質及び供給量を安定に調整することが容易であり、「樹脂製造レート」と「樹脂成形レート」が互いに変動した場合にも調整が容易であり、成形体の品質と成形体重量について経時的に安定して製造できる技術の提供を目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、溶融重縮合反応によって連続重合した樹脂を、溶融状態のままで少なくとも一つの成形機に移送して溶融成形することを特徴とする成形体の製造方法において、重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させる新規な原理の重合器を用いることにより、従来公知の重合装置では到底なし得なかった低温での溶融重縮合が可能になることを見出した。
その結果、成形機に供給される溶融樹脂の品質及び溶融粘度の変動が少ないので、成形機への移送にあたって移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)の間の任意の圧力に保つように制御する事によって成形機への樹脂の供給量及び品質を容易に一定に保つことができ、溶融樹脂の移送配管容積(配管の直径)も小さくして樹脂移送時の溶融滞留時間を短縮することができる。本発明によれば複雑な切り替えシステムやシーケンス無しに成形機の間欠流の問題に対応でき、複数の成形機に対しても樹脂の品質及び供給量を安定に調整することができる。
また低温で溶融重縮合できるために成形機に供給される溶融樹脂の品質及び溶融粘度の変動が少ないことから、本発明の重合器に少なくとも二つの排出ポンプを設けてそれぞれ別の成形機及び/又はペレタイザーに樹脂を供給する方法によっても、複数の成形機及び/又はペレタイザーへの樹脂の品質及び供給量を安定に調整することができる。
更に該重合器のボトム又は重合器の排出ポンプの後に成形機の他にペレタイザー及び/又は排出ノズルに接続された移送ポンプを設置し、重合器ボトムのレベル検知によって該移送ポンプの出力制御を行うことによって、重合器のボトムでのポリマーの溶融滞留時間を一定に保つことで、「樹脂製造レート」と「樹脂成形製造レート」が互いに変動しても重合器のボトムでのポリマーの溶融滞留時間の変動を回避でき、成形体の品質と成形体重量について経時的に安定して製造できることを見出した。
本発明者らはこれらの知見をもとに本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
(1)重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、固化することなく溶融状態で少なくとも一つの成形機へ移送し成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造方法において、該成形機への移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)の間の任意の圧力に保つように制御する、上記製造方法。
(2)前記重合器の排出ポンプの吐出量を制御することによって、成形機への移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)に保つように制御する、(1)に記載の製造方法。
(3)(I)前記重合器の排出ポンプの吐出量を重合中間体の供給量の1.0〜100倍に制御する手段及び、(II)前記重合器の排出ポンプの下流側と前記重合器のボトムとに接続された配管と前記配管に設けられた吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁とからなる、排出ポンプによって排出された樹脂を前記重合器のボトムに戻す手段によって、成形機への樹脂の移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)の任意の圧力に保たれるように制御される、(1)に記載の製造方法。
(4)前記重合器のボトム又は前記重合器の排出ポンプの後に、成形機の他にペレタイザー及び/又は排出ノズルに接続された移送ポンプが設けられ、前記重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間が0.1〜120分に制御されるようにポリマーがペレタイザー及び/又は排出ノズルに移送される、(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、前記重合器の少なくとも二つの排出ポンプから樹脂を払い出し、次いで前記樹脂を固化することなく溶融状態で少なくとも二つの成形機及び/又はペレタイザーへ移送して成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合された樹脂からなる成形体の製造方法。
(6)前記重合器の各々の排出ポンプに、少なくとも1つ以上の成形機及び/又はペレタイザーが接続されている、(5)に記載の製造方法。
(7)前記溶融重縮合反応によって、成形又はペレタイズに用いる量を越えて製造された重縮合ポリマーの少なくとも一部を、前記重縮合ポリマーを製造する工程のうちの任意の工程に戻して再循環させる、(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)前記重合中間体を前記重合器に供給する以前の任意の工程において、任意の量の分子量調節剤と反応させる、(1)〜(7)のいずれかに記載の成形体の製造方法。
(9)前記成形体がボトル成形用のプリフォーム、フィルム、シート、容器、繊維から選ばれる1種類以上である、(1)〜(8)のいずれかに記載の成形体の製造方法。
(10)前記溶融重縮合反応によって重合される樹脂が、ポリエステル樹脂である、(1)〜(9)のいずれかに記載の成形体の製造方法。
(11)重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、固化することなく溶融状態で少なくとも一つの成形機へ移送し成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造のための装置であって、成形機への移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)に保たれるように制御され得る、上記装置。
(12)前記重合器の排出ポンプの吐出量を制御することによって、成形機への移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)に保たれるように制御し得る、(11)に記載の装置。
(13)(I)前記重合器の排出ポンプの吐出量を重合中間体の供給量の1.0〜100倍に制御し得る手段と、(II)前記重合器の排出ポンプの下流側と前記重合器のボトムとに接続された配管と前記配管に設けられた吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁とからなる、排出ポンプによって排出された樹脂を前記重合器のボトムに戻す手段によって、成形機への樹脂の移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)に保たれるように制御され得る、(11)に記載の装置。
(14)前記重合器のボトム又は前記重合器の排出ポンプの後に、成形機の他にペレタイザー及び/又は排出ノズルに接続された移送ポンプが設けられ、前記重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間が0.1〜120分に制御されるようにポリマーがペレタイザー及び/又は排出ノズルに移送され得る、(11)〜(13)のいずれかに記載の装置。
(15)溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造装置において、重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、前記重合器の少なくとも二つの排出ポンプから樹脂を払い出し、次いで前記樹脂を固化することなく溶融状態で少なくとも二つの成形機及び/又はペレタイザーへ移送して成形し得る、上記装置。
本発明の製造方法を用いると、溶融重縮合反応によって連続重合した樹脂を、溶融状態のままで成形機に移送して高品質、低コストの成形体を製造する方法において、成形機に供給する溶融樹脂の品質及び供給量を安定に調整することが容易となり、「樹脂製造レート」と「樹脂成形レート」が互いに変動した場合にも調整が容易となり、成形体の品質と成形体重量について経時的に安定した製品を製造できる。
本発明は、新しい原理に基づく重合器を利用するものであるため、以下に(A)重合方法の原理、(B)重縮合樹脂の説明、(C)重合器の説明、(D)重合方法の説明、(E)成形方法の説明、の順に具体的に説明する。
(A)重合方法の原理:
本発明の重合方法は、溶融重縮合反応によって重合可能な樹脂の重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口から重合器に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて重力落下させながら減圧下あるいは減圧不活性ガス雰囲気下にて重合する方法である。
後述するように、重合中間体の特性、重合器の構造、重合方法が適切な条件を満たすことで、支持体に沿って落下する重合中間体が多量の泡を含んだ状態となり、重合の進行に伴って樹脂が泡玉(塊)状の構造となって重合器の下方に向かって転がり落ちる挙動を示す。
この結果、樹脂と気相との接触面積と、樹脂の攪拌効果が飛躍的に増大し、重縮合反応の副生物(PETの場合、エチレングリコール)や、重合時の熱分解により発生する不純物(PETの場合、アセトアルデヒド)を重合中間体から効率的に除去できる。
この結果、本発明の重合方法は、従来の溶融重合技術に比べ重合速度が飛躍的に増大するとともに、不純物残存量が極めて少ない高品質の樹脂を、従来公知の重合装置では到底成し得なかった低い重合温度で製造できる利点を有する。
(B)重縮合樹脂の説明:
本発明において、「溶融重縮合反応によって重合される樹脂」とは縮合可能な官能基を2つ以上有する少なくとも1種のモノマーが、該官能基の結合を介して結合してなる構造を有するポリマーを意味する。上記モノマーは脂肪族炭化水素基に該官能基が直接結合してなるものでも良いし、芳香族炭化水素基に該官能基が直接結合してなるものでも良い。
重縮合樹脂の具体例としては、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリアミド及び脂肪族ポリカーボネート等の脂肪族炭化水素基が該官能基の結合を介して結合している構造を有するポリマー、脂肪族芳香族ポリエステル、脂肪族芳香族ポリアミド及び脂肪族芳香族ポリカーボネート等の脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基が該官能基の結合を介して結合している構造を有するポリマー、及び、芳香族ポリエステル、芳香族ポリアミド等の芳香族炭化水素基が該官能基の結合を介して結合している構造を有するポリマーが挙げられる。
上記の重縮合樹脂はホモポリマーであっても良いし、コポリマーであっても良い。またエステル結合、アミド結合、カーボネート結合等の異なる結合がランダム又はブロック状に存在するコポリマーであっても良い。このようなコポリマーの具体例としては、ポリエステルカーボネート及びポリエステルアミドが挙げられる。
重合中間体とは、製品樹脂に比べ重合度が低い、重合初期のポリマーであって、オリゴマーや、モノマーも含んでいてもよく、従来公知の縦型攪拌重合器、1軸又は2軸の攪拌翼を有した横型攪拌反応器、棚段を有する自然流下式の薄膜重合器、傾斜した平面を自然流下する薄膜重合器、管型重合器、濡壁塔等の装置を用いて所望の重合度まで予備重合されたものである。
例えば、ポリエステルの重合中間体は、ヒドロキシル基を有する化合物とカルボキシル基を有する化合物又はカルボキシル基の低級アルコールエステルを有する化合物との重縮合によって製造される。ポリアミドの重合中間体はアミノ基を有する化合物とカルボキシル基を有する化合物との重縮合によって製造される。ポリカーボネートの重合中間体はカルボニル基の両側にアリーロキシ基やアルコキシ基を有する化合物とヒドロキシル基を有する化合物との重縮合によって製造される。
具体的には、例えば脂肪族ポリエステルの重合中間体は、エチレングリコールのような炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基にヒドロキシル基が直接結合したモノマーと、アジピン酸のような炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基にカルボキシル基が直接結合したモノマー又はグリコール酸のような炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基にヒドロキシル基とカルボキシル基が直接結合したモノマーとの重縮合により製造される。
脂肪族芳香族ポリエステルの重合中間体は、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ヘキサメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール及び1,4−シクロヘキサンジメタノール等のような炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基にヒドロキシル基が直接結合したモノマーと、テレフタル酸、イソフタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、ドデカン二酸、フマル酸、マレイン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、3,5−ジカルボン酸ベンゼンスルホン酸テトラメチルホスホニウム塩及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のような炭素数6〜30の芳香族炭化水素基にカルボキシル基が直接結合したモノマー又はこれらのカルボキシル基が低級アルコールでエステル化されたモノマーとの重縮合により製造される。
芳香族ポリエステルの重合中間体は、ビスフェノールAのような炭素数6〜30の芳香族炭化水素基にヒドロキシル基が直接結合したモノマーと、テレフタル酸のような炭素数6〜30の芳香族炭化水素基にカルボキシル基が直接結合したモノマーとの重縮合により製造される。
脂肪族ポリアミドの重合中間体は、ヘキサメチレンジアミンのような炭素数2〜30の脂肪族炭化水素基にアミノ基が直接結合したモノマーと、アジピン酸のような炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基にカルボキシル基が直接結合したモノマーとの重縮合により製造される。
脂肪族芳香族ポリアミドの重合中間体は、ヘキサメチレンジアミンのような炭素数2〜30の脂肪族炭化水素基にアミノ基が直接結合してなるモノマーと、テレフタル酸のような炭素数6〜30の芳香族炭化水素基にカルボキシル基が直接結合してなるモノマーとの重縮合により製造される。
芳香族ポリアミドの重合中間体は、パラフェニレンジアミンのような炭素数6〜30の脂肪族炭化水素基にアミノ基が直接結合してなるモノマーと、テレフタル酸のような炭素数6〜30の芳香族炭化水素基にカルボキシル基が直接結合してなるモノマーとの重縮合により製造される。
脂肪族ポリカーボネートの重合中間体は、1,6−ヘキサンジオールのような炭素数2〜30の脂肪族炭化水素基にヒドロキシル基が直接結合してなるモノマーと、ジフェニルカーボネートのようなカルボキシル基の両側にフェノキシ基が結合してなるモノマーとの重縮合により製造される。
脂肪族芳香族ポリカーボネートの重合中間体は、1,6−ヘキサンジオールのような炭素数2〜30の脂肪族炭化水素基にヒドロキシル基が直接結合してなるモノマー及びビスフェノールAのような炭素数6〜30の芳香族炭化水素基にヒドロキシル基が直接結合してなるモノマーと、ジフェニルカーボネートのようなカルボキシル基の両側にフェノキシ基が結合してなるモノマーとの重縮合により製造される。
またこれら全ての重合中間体には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコールを予め共重合させたものも含まれる。
上記の重合中間体の具体的な製造方法に関しては、例えば、“Polymer Synthesis,vol.1,second edition”、1992(米国 Academic Press,Inc.社発行)を参照することができる。
本発明に適した重合中間体の重合度は、本発明の重合器において重合を実施する温度にて、ずり速度が1000(sec−1)の条件で評価したときの溶融粘度で規定することができ、60〜100000(poise)の範囲であることが好ましい。60(poise)以上とすることで、重合器の多孔板の孔から吐出させた重合中間体の激しい発泡及び飛散を抑制することができ、100000(poise)以下とすることで、反応副生物を効率よく系外に除去できるため重合が速やかに進行する。本発明の重合中間体の重合度は、より好ましくは100〜50000(poise)の範囲であり、更に好ましくは200〜10000(poise)の範囲であり、特に好ましくは300〜5000(poise)の範囲である。このように比較的高粘度の重合中間体が本発明において好ましい理由は、前記のように樹脂が多量の泡を含んだ状態で重合し、その結果重合速度が飛躍的に高くなるためである。
(C)重合器の説明:
本発明の重合器は、上記の重合中間体を溶融状態にて重合器に供給して、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて落下させながら減圧下あるいは減圧不活性ガス雰囲気下にて溶融重縮合を行うことを特徴とする装置である。
(C−1)多孔板:
多孔板とは、複数の貫通孔がある板状体である。多孔板を用いることによって重合中間体の偏流を抑制するとともに反応器内での局所滞留を防止でき、高品質で均質の樹脂を製造できる。
多孔板の構造について、厚みは特に限定されるものではないが、通常0.1〜300mm、好ましくは1〜200mm、更に好ましくは5〜150mmの範囲である。多孔板は、溶融重合中間体の供給室の圧力に耐えると共に、重合室の支持体が多孔板に固定されている場合には、支持体及び落下する重合中間体の重量を支えるための強度が必要であり、リブ等によって補強されていることも好ましい。
多孔板の孔は、通常、円状、長円状、三角形状、スリット状、多角形状、星形状などの形状から選ばれる。孔の断面積は、通常、0.01〜100cmであり、好ましくは0.05〜10cmであり、特に好ましくは0.1〜5cmの範囲である。また、孔に接続するノズル等を備えることも含む。
孔と孔との間隔は、孔の中心と中心の距離で通常、1〜500mmであり、好ましくは10〜100mmである。多孔板の孔は、多孔板を貫通させた孔であっても、多孔板に管を取り付けた場合でもよい。また、テーパー状になっていてもよい。重合中間体が多孔板を通過する際の圧力損失が、0.1〜50kg/cmである様に孔の大きさや形状を決めることが好ましい。
多孔板の孔の数に特に制限はなく、反応温度や圧力などの条件、触媒の量、重合させる分子量の範囲等によっても異なるが、通常ポリマーを例えば100kg/hr製造する際、10〜10個、より好ましくは50〜10個、更に好ましくは10〜103個の孔が必要である。
多孔板の材質は、通常、ステンレススチール製、カーボンスチール製、ハステロイ製、ニッケル製、チタン製、クロム製、及びその他の合金製等の金属材質が好ましい。
このような多孔板を通じて重合中間体を吐出させる方法としては、液ヘッド又は自重で落下させる方法、又はポンプなどを使って加圧して押し出す方法等が挙げられるが、落下する重合中間体量の変動を抑えるためにギアポンプなどの計量能のあるポンプを用いて押し出すことが好ましい。
尚、多孔板より上流側の流路にはフィルターを設けることが好ましい。フィルターにより、多孔板の孔を閉塞する異物を除去することができる。フィルターの種類は、多孔板の孔径以上の異物を除去でき且つ、重合中間体の通過によって破損しないよう適宜選定する。
(C−2)支持体:
多孔板の孔から吐出された重合中間体は、支持体に沿って落下する。支持体の具体的な構造としては、「ワイヤー状」、ワイヤー状の材料を組み合わせた「チェーン状」や「格子状(金網状)」、ワイヤー状の材料をいわゆるジャングルジムのように連結した「立体格子状」、平坦あるいは曲率を有した「薄板状」、「多孔板状」などが挙げられる。その他にも反応副生物や重合中の熱分解により生じた不純物等を効率的に抜き出すために、落下させる樹脂の表面積を大きくすると共に、重合中間体の落下方向に対して凹凸のある支持体に沿わせて落下させることによって攪拌と表面更新を積極的に起こさせることが好ましく、「樹脂の落下方向に対して凹凸のあるワイヤー状」など、樹脂の落下を邪魔する構造のある支持体も好ましい。これらの支持体を組み合わせて用いることもできる。
「ワイヤー状」とは、断面の外周の平均長さに対する該断面と垂直方向の長さの比率が非常に大きい材料を表すものである。断面の面積に特に制限はないが、通常10−3〜10cmの範囲であり、好ましくは10−3〜10cmの範囲であり、特に好ましくは10−2〜1cmの範囲である。断面の形状に特に制限はなく、通常、円状、長円状、三角形状、四角形状、多角形状、星形状などの形状から選ばれる。断面の形状は長さ方向に同一であるもの、異なっているもののいずれも含む。また、ワイヤーは中空状のものも含む。ワイヤーは、針金状等の単一なものも、捩り合わせる等の方法によって複数組み合わせたものも含む。ワイヤーの表面は平滑なもの、凹凸があるもの、部分的に突起等を有するものなどが挙げられる。
「チェーン状」とは、前記したワイヤー状材料よりできた輪を連結させた材料を表すものである。輪の形状は円形、楕円形、長方形、正方形等が挙げられる。連結のさせ方は一次元、二次元、三次元いずれも含む。
「格子状(金網状)」とは、前記したワイヤー状の材料を格子状に組み合わせた材料を表すものである。組み合わせるワイヤーは直線状の場合も曲率している場合も含み、組み合わせる角度は任意に選ぶことができる。格子状(金網状)の材料を面に対して垂直方向より投影した際の、材料と空間との面積比は特に制限はないが、通常1:0.5〜1:1000の範囲であり、好ましくは1:1〜1:500の範囲であり、特に好ましくは1:5〜1:100の範囲である。面積比は水平方向には等しいことが好ましく、鉛直方向には等しいか、あるいは下部ほど空間の比率が大きくなることが好ましい。
「立体格子状」とは、ワイヤー状の材料をいわゆるジャングルジムのように立体的な格子状に三次元に組み合わせた材料を表すものである。組み合わせるワイヤーは直線状であっても、曲率している場合も含み、組み合わせる角度は任意に選ぶことができる。
「ポリマーの落下方向に凹凸が付いたワイヤー状」とは、ワイヤーに丸断面や多角形断面の棒状物を直角に取り付けたものや、ワイヤーに円盤状物あるいは円筒状物を取り付けたものなどである。凹凸の段差は5mm以上のものが好ましい。具体的な例としては、直径がワイヤー径より5mm以上大きく100mm以下で、厚みが1〜50mmの円盤の中心をワイヤーが貫通し、該円盤の間隔が1〜500mmである円盤付きワイヤー等が挙げられる。
反応器内に設置された支持体の体積と、反応器の空間との体積比には特に制限はないが、通常1:0.5〜1:10の範囲であり、好ましくは1:10〜1:10の範囲であり、特に好ましくは1:50〜1:10の範囲である。支持体の体積と反応器の空間との体積比は水平方向には等しいことが好ましく、鉛直方向には等しいか、あるいは下部ほど反応器の空間の比率が大きくなることが好ましい。
支持体は形状によって単数設ける場合と複数設ける場合とを適宜選択できる。「ワイヤー状」や「チェーン状」の場合は通常1〜10個であり、好ましくは3〜10個である。「格子状」、「2次元に連なったチェーン状」、「薄板状」、「多孔板状」の場合は通常1〜10個であり、好ましくは2〜10個である。「3次元に連なったチェーン状」、「立体格子状」の場合は単数とするか、分割して複数とするかは、装置の大きさや、設置スペース等を考慮して適宜選択できる。
支持体が複数の場合、適宜スペーサー等を用いて指示体同士が接触しないようにする事も好ましい。
支持体の材質は、特に制限がないが、通常、ステンレススチール、カーボンスチール、ハステロイ、チタン等の中から選ばれる。また、ワイヤーは、メッキ、ライニング、不働態処理、酸洗浄等必要に応じて種々の表面処理がなされている場合も含む。
本発明において、通常、一つの支持体に対して多孔板の孔1個以上から重合中間体が供給されるが、孔の数は支持体の形状に応じて適宜選択することもできる。また、一個の孔を通過した重合中間体を複数の支持体に沿って落下させることも可能である。
支持体の位置は、重合中間体が支持体に沿って落下できる位置であれば特に制限はなく、支持体の多孔板への取り付け方は、多孔板の孔を貫通して設置される場合と貫通せず多孔板の孔の下部に設置される場合を適宜選択できる。
孔を通過した重合中間体を支持体に沿わせて落下させる高さは、好ましくは0.5〜50mの範囲であり、更に好ましくは1〜20mの範囲であり、より好ましくは2〜10mの範囲である。
(C−3)加熱装置:
重合温度は、支持体を覆っている重合器壁面に配したヒーター又は熱媒ジャケットの温度を制御したり、支持体内部にヒーター又は熱媒を入れ、これらの温度を制御したりすることで適切に設定できる。
(C−4)減圧装置:
重合器の減圧度は、重合器の任意の箇所に設置した減圧排気口を真空ラインに接続し、減圧度を制御することで適切に設定できる。減圧排気口からは重合副生物や、重合時の熱分解により発生する不純物や、必要に応じて重合器内に導入した不活性ガス等が排出される。
(C−5)不活性ガス供給装置:
減圧不活性ガス雰囲気下にて反応指す目的で、重合器内に不活性ガスを直接導入する場合は、重合器の任意の箇所に設置した導入口から供給することができる。不活性ガス導入口の位置は、多孔板より遠く、樹脂の抜出口の近くとすることが好ましい。また、減圧排気口から離れていることも好ましい。
或いは、あらかじめ重合中間体に不活性ガスを吸収及び/又は含有させる方法も可能であり、この場合不活性ガス供給装置を本発明の重合器の上流に増設する。
不活性ガス供給装置は例えば、化学装置設計・操作シリーズNo.2、改訂ガス吸収49〜54頁(昭和56年3月15日、化学工業社発行)に記載の充填塔型吸収装置、棚段型吸収装置、スプレー塔式吸収装置等の公知の吸収装置を用いる方法や重合中間体を移送する配管内に不活性ガスを圧入する方法などが挙げられる。最も好ましいのは、不活性ガス雰囲気下で重合中間体を支持体に沿わせて落下させながら不活性ガスを吸収させる装置を用いる方法である。この方法では、不活性ガスを吸収させる装置の内部に重合器内部より高い圧力の不活性ガスを導入する。この時の圧力は0.01〜1MPaが好ましく、0.05〜0.5MPaがより好ましく、0.1〜0.2MPaが更に好ましい。
(D)重合方法の説明:
本発明者らは、前記した溶融粘度の範囲の重合中間体を、前期の重合器を用いて、後述する重合温度、減圧度の範囲で重合させることで、多孔板の直下での激しい発泡による重合中間体の飛散を抑えて、口金面や重合器壁面の汚染による樹脂の品質の悪化を抑制するとともに、驚くべきことに支持体に沿って落下する樹脂が多量の泡を含んだ状態になって、「樹脂の表面積が拡大する」とともに「支持体上を樹脂が泡玉状になって転がり落ちる」現象を見出した。それと同時に、重合速度の飛躍的な増大と樹脂の色相の改善を確認した。
重合速度の飛躍的な増大は、多量の泡を含んだことによる表面積の拡大効果と、泡の可塑化作用による表面更新効果との複合的な作用であると考えられる。また、泡の可塑化作用は、重合器内での樹脂の滞留時間の短縮による樹脂の色相の改善と、高重合度化された高粘度の樹脂を容易に重合器から抜き出すことも可能にした。
従来の濡壁塔などの重力落下式溶融薄膜重合装置は、高重合度で高品質の樹脂を得るために、着色の程度が小さい反応初期の、本発明の方法に比べて極めて低重合度の重合中間体を、本発明の方法に比べて高温かつ短い滞留時間で重合させることを意図したものである。従来の常識では、本発明の方法のような高重合度で高溶融粘度の重合中間体を引き続き溶融重合すると、着色が著しく進行してしまううえ、重合器を落下させる際の滞留時間が極端に長くなってしまうと考えられたため、高品質の樹脂が製造できるとは、到底発想し得なかった。
これに対し、本発明では前記のように、重合中間体の溶融粘度の範囲を従来の常識に反して高めに設定したことや、更には以下に説明するように、重合温度を従来の常識に反して低い温度に設定することによって、樹脂の発泡状態を制御できることを見出し、低温にて却って重合速度を飛躍的に高めることができ、且つ高重合度の樹脂を容易に抜き出すことができるという、驚くべき効果を見出したものである。
(D−1)重合温度:
重縮合反応温度は、重縮合樹脂の(結晶融点−10℃)以上、(結晶融点+60℃)以下とすることが好ましい。(結晶融点−10℃)以上とすることで、反応物の固化や、反応時間が長くなることを防ぎ、(結晶融点+60℃)以下にすることで、熱分解を抑え優れた色相の樹脂を製造できる。温度は(結晶融点−5℃)以上、(結晶融点+40℃)以下がより好ましく、結晶融点以上、(結晶融点+30℃)以下が更に好ましい。このように比較的低い反応温度の方が本発明において好ましい理由は、樹脂が多量の泡を含んだ状態になりやすく、重合速度を飛躍的に高めることが可能になるためである。
ここで結晶融点とは、Perkin Elmer社製Pyris 1 DSC(入力補償型示差熱量計)を用いて、下記の条件にて測定した時の、結晶の融解に由来する吸熱ピークのピーク温度である。ピーク温度は、付属の解析ソフトを用いて決定した。
測定温度 : 0〜300℃
昇温速度 : 10℃/分
(D−2)重合圧力:
本発明の溶融重縮合反応は、樹脂が多量の泡を含んだ状態にするためにも、減圧下にて行う必要がある。減圧度は、重合中間体や重縮合反応物の昇華状態や反応速度に応じて適宜調節する。減圧度は50000Pa以下が好ましく、10000Pa以下がより好ましく、1000Pa以下が更に好ましく、500Pa以下が特に好ましい。下限は特に制限させるものではないが、重合器内を減圧とするための設備の規模などから考え0.1Pa以上とすることが好ましい。
また、減圧下で、重縮合反応に悪影響を及ぼさない不活性なガスを重合器内に少量導入して、重合副生物や重合時の熱分解により発生した不純物等をこれらのガスに随伴させて除去するのも好ましい方法である。
不活性ガスの重合器内への導入は、従来、重合副生物の分圧を下げ、平衡をずらすことによって反応を有利に進めるためであると理解されている。しかし、本発明において導入する不活性ガス量は極めて少なくて良く、分圧低下効果によって重合速度を高める効果はほとんど期待できないほどの微量であり、不活性ガスの役割は従来の理解では説明できない。
本発明者らの検討によると、驚くべきことに、不活性ガスを重合器内に導入することにより、支持体に沿って溶融状態で落下する重合中間体の発泡現象が激しくなり、該重合中間体の表面積が飛躍的に増加するとともに、その表面更新状態が極めて良くなることが観察された。原理は定かではないが、この重合中間体の内部及び表面状態の変化が重合速度を飛躍的に高める原因になっているものと推定される。
導入する不活性ガスとしては樹脂に着色や変成、分解等の悪影響を及ぼさないガスが良く、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素や低級炭化水素ガス及び、これらの混合ガスを含む。不活性ガスとしては窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素がより好ましく、中でも入手の容易さから窒素が特に好ましい。
本発明で導入する不活性ガスの量は、極めて少量でよく、重合反応器より抜き出す樹脂1g当たり0.05〜100mgとすることが好ましい。不活性ガスの量は抜き出す樹脂1g当たり0.05mg以上とすることで樹脂の発泡が十分となって重合度を高める効果が高くなる。一方100mg以下とすることで減圧度が高くすることが容易になる。不活性ガスの量は抜き出す樹脂1g当たり0.1〜50mgとすることがより好ましく、0.2〜10mgとすることが特に好ましい。
不活性ガスを導入する方法としては、重合器内に直接導入する方法、あらかじめ不活性ガスを重合中間体に吸収及び/又は含有させ、該吸収及び/又は含有させたガスを減圧下にて重合中間体より放出させて重合器内に導入する方法、及びこれらを併用する方法が挙げられる。ここで吸収とは、樹脂中に不活性ガスが溶解し、気泡として存在しない場合を指し、含有とは気泡として存在していることを指す。気泡として存在する場合は、気泡の大きさが細かいほど好ましく、平均気泡径が5mm以下とすることが好ましく、2mm以下とすることがより好ましい。
(D−3)重合時間:
樹脂を支持体に沿わせて落下させるのに要する時間と、重合器の底部に滞留する時間の合計が重合時間であり、10秒〜100時間の範囲が好ましく、1分〜10時間の範囲がより好ましく、5分〜5時間の範囲が更に好ましく、20分〜3時間の範囲が特に好ましく、30分〜2時間の範囲が特に最も好ましい。
本発明では、重合器底部や抜き出し配管等での熱分解を抑えるために、これらの場所での滞留時間を短くすることが好ましい。
(D−4)重合レート:
本発明の重合器の重合能力は、ワイヤー状の支持体の場合、重合器内に設置した本数に比例して増加できる特徴があり、スケールアップの設計が容易である特長を有する。
ワイヤー状の支持体の場合、1本の支持体当たりの重合中間体流量は、好ましくは10−2〜10リットル/hrであり、この範囲とすることによって充分な生産能力が確保できるとともに重合速度も飛躍的に高めることができる。より好ましくは、0.1〜50リットル/hrの範囲である。
格子状(金網状)など、ワイヤーを組み合わせた支持体の場合には、支持体を構成する垂直方向のワイヤー構造1本当たり、好ましくは10−2〜10リットル/hrであり、より好ましくは、0.1〜50リットル/hrの範囲である。
薄板状等の、ワイヤーを組み合わせた構造ではない支持体の場合には、支持体に重合中間体を供給する多孔板の孔1個当たり、好ましくは10−2〜10リットル/hrであり、より好ましくは、0.1〜50リットル/hrの範囲である。
(D−5)分子量調節剤:
本発明では、必要に応じて重合中間体を本発明の重合器に供給する以前の任意の工程において、重合中間体と任意の量の分子量調節剤とを反応させることができる。本発明者らは本発明の重合器に供給する重合中間体の分子量を変化させることによって重合中間体が支持体に沿って落下する速度をドラスティックに変化させることができ、これによって重合器内での滞留時間を制御し、製造される樹脂の重合度などの品質及び生産量を広範な範囲で容易に制御できることを見出した。
分子量調節剤としては分子量低下剤又は分子量増加剤を用いる。本発明においては分子量調節剤を用いることにより、従来の重合プロセスでは到底なし得なかったほど広範囲に重縮合ポリマーの重合度などの品質及び生産量を調整することが可能となる。
例えば分子量低下剤を用いた場合、比較的少量の分子量低下剤を添加するだけで本発明の重合器にて製造される重縮合ポリマーの重合度を大幅に低下させることができる。これは分子量低下剤本来の効果の他にも、重合中間体が支持体に沿って落下する速度を高めることによって反応時間を短縮する効果があるためである。製造される重縮合ポリマーの重合度を大幅に低下させることができるということは、生産量を大幅に低下させることができることと同意である。
これに対して従来の重合方法では分子量低下剤本来の効果しかないため、重縮合ポリマーの重合度は分子量低下剤の添加量相当しか低下されず広範囲な調整をするには多量の添加が必要となり、操作面、コスト面及び、製品の品質の面でも問題がある。一方、分子量増加剤を用いた場合、比較的少量の分子量増加剤を添加するだけで本発明の重合器にて製造される重縮合ポリマーの重合度を大幅に増加させることができる。これは分子量増加剤本来の効果の他にも、重合中間体が支持体に沿って落下する速度を低めることによって反応時間を延長する効果があるためである。製造される重縮合ポリマーの重合度を大幅に増加させることができるということは、生産量を大幅に増加させることができることと同意である。これに対して従来の重合方法では分子量増加剤本来の効果しかないため、重縮合ポリマーの重合度は分子量増加剤の添加量相当しか増加されず広範囲な調整をするには多量の添加が必要となり、操作面、コスト面及び、製品の品質の面でも問題がある。
また、重合中間体製造工程から供給される重合中間体の分子量が変動する場合には、その変動の状態を検知し、この検知結果に基づいて重合中間体が重合器に供給される前の段階で重合中間体に分子量調節剤を添加することにより、分子量の変動を吸収して、分子量の変動の少ない状態で重合中間体を重合器に導入することも可能である。
分子量調節剤は重合器に重合中間体を供給する以前の任意の工程で重合中間体と反応させることができる。この反応は別途反応器を設けて反応させても良いし、重合中間体の供給配管内に分子量調節剤を導入して配管内で反応を行わせても良い。押出機等の駆動部を有する混練装置や、静的混合装置を利用して分子量調節剤の混合及び反応を促進させる方法も好ましい。
分子量低下剤としては、ポリマーの種類に応じてポリマーの解重合や分子量低下に用いられる公知のものを適宜用いることができる。前記した原料モノマーや、より原料に近い工程から採取した、より低分子量の重合中間体、あるいは重縮合反応により副生する化合物を分子量低下剤として利用することも好ましい。
例えば、ポリエステル樹脂の場合、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール等のような炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基に2つ以下のヒドロキシル基が直接結合してなる化合物や、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングルコールなどのアルキレングリコール類や、水や、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、3,5−ジカルボン酸ベンゼンスルホン酸テトラメチルホスホニウム塩のような炭素数6〜30の芳香族炭化水素基に2つ以下のカルボキシル基が直接結合してなる化合物や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、ドデカン二酸、フマル酸、マレイン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のような炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基に2つ以下のカルボキシル基が直接結合してなる化合物や、乳酸、グリコール酸のような炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基にヒドロキシル基とカルボキシル基が直接結合してなる化合物あるいはこれらのカルボキシル基が低級アルコールでエステル化された化合物から選ばれる1種又は1種以上からなる混合物を用いることができる。
ポリアミド樹脂や、ポリカーボネート樹脂についても、前記した原料モノマーや、より原料に近い工程から採取した、より低分子量の重合中間体、あるいは重縮合反応により副生する化合物を分子量低下剤として利用することができるし、前記したポリエステル樹脂の分子量低下剤をポリアミド樹脂や、ポリカーボネート樹脂の分子量低下剤として転用したり、逆に前記したこれらの樹脂の分子量低下剤をポリエステル樹脂の分子量低下剤として転用したりすることも可能である。更には、水や、リン酸トリメチル等、重合触媒の作用を抑制する化合物を添加することで重縮合反応を抑制することによって分子量増加を抑制する方法や、反応末端封鎖剤となりうる単官能基あるいは難反応性の化合物を添加することで分子量を低下させるだけでなく分子量増加をも抑制する方法や、より低温の重合中間体を添加すること、又は局所的により低温に温度調節された一部の重合中間体を他の部分と混合させることで重合中間体の温度を低下させ、重縮合反応を抑制する方法も可能である。
分子量増加剤としては、それを添加することによって重合中間体の分子量を増加させる作用を有するものであれば特に制限は無く、例えばより製品に近い工程から採取した、より高分子量の重合中間体や、製品である高分子量のポリマーや、固相重合法等の他の重合技術により製造された高分子量のポリマーを添加し交換反応によって分子量を増加させる方法。グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、クエン酸等の縮合反応可能な3つ以上の官能基を有する化合物を添加し部分的な架橋反応によって分子量を増加させる方法、酸化チタン、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンハロゲン化物又はチタンアルコキシドを加水分解して得られる加水分解物、酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムイソプロポキシド、ゲルマニウムアルコキシドを加水分解して得られる加水分解物、酸化アンチモン、酢酸スズ、2−エチルヘキサン酸スズ、酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルムニウムアセチルアセトナート、酢酸コバルト等の、チタン、ゲルマニウム、アンチモン、スズ、アルミニウム、コバルトを含む重合触媒作用を行う化合物を添加又は、通常の添加量よりも多量に添加し重縮合反応を促進することによって分子量を増加させる方法、より高温に加熱された重合中間体を添加すること、又は局所的により高温に加熱された一部の重合中間体を他の部分と混合させることで重合中間体の温度を高め、重縮合反応を促進することによって分子量を増加させる方法等から選ばれる1種又は1種以上からなる方法が挙げられる。
(D−6)その他:
本発明では、必要に応じて各種の添加剤、例えば艶消し剤、熱安定剤、難燃剤、帯電防止剤、消泡剤、整色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、増白剤、不純物の捕捉剤などを共重合又は混合する場合も含む。このような安定剤や各種の添加剤は成形までの任意の段階で添加することができる。
特に、本発明では重合するポリマーに応じて、適切な安定剤を添加することが好ましい。ポリエステル樹脂の場合を例にとると、5価又は/及び3価のリン化合物やヒンダードフェノール系化合物が好ましい。リン化合物の添加量は、ポリマー中に含まれるリン元素の重量割合として2〜500ppmであることが好ましく、10〜200ppmがより好ましい。具体的な化合物としてはトリメチルホスファイト、リン酸、亜リン酸が好ましい。リン系化合物はポリマーの着色を抑えるとともに、結晶核剤の効果もあり好ましい。
ヒンダードフェノール系化合物とは、フェノール系水酸基の隣接位置に立体障害を有する置換基を持つフェノール系誘導体であり、分子内に1個以上のエステル結合を有する化合物である。ヒンダードフェノール系化合物の添加量としては、得られるポリマーに対する重量割合として0.001〜1重量%であることが好ましく、0.01〜0.2重量%がより好ましい。具体的な化合物としては、ペンタエリスリトール テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマミド)が挙げられる。これらの安定剤を併用することも好ましい方法の一つである。
また、本発明では結晶核剤を添加することも好ましく、ポリエステル樹脂の場合を例にとると、リン系化合物や有機酸金属塩、ポリオレフィンやその他の樹脂の樹脂粉等が好ましい。結晶核剤の添加量はポリマー中に2〜1000ppmであることが好ましく、10〜500ppmであることがより好ましい。具体的にはリン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸ビス(4−t−ブチルフェニル)ナトリウムなどのリン酸塩、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールなどのソルビトール類、ビス(4−t−ブチル安息香酸)ヒドロキシアルミニウムなどの金属元素含有化合物などがあげられる。特に口部を加熱して熱結晶化させるPETボトル用プリフォームには結晶化を促進して熱結晶化温度を低下させる目的で好ましく用いられる。
また、本発明では、低分子量の揮発性不純物の捕捉剤を添加するのも好ましい方法の一つである。PETの場合を例にとると、不純物はアセトアルデヒドであり、この捕捉剤としては、ポリアミドやポリエステルアミドのポリマーやオリゴマー、アミド基やアミン基を有した2−アミノベンズアミド等の低分子量化合物などが挙げられ、具体的にはナイロン6.6、ナイロン6、ナイロン4.6などのポリアミドやポリエチレンイミンなどのポリマー、更にはN−フェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンとの反応生成物、チバスペシャリティ−ケミカル株式会社製のIrganox1098、Irganox565(登録商標)などが挙げられる。これらの捕捉剤は、重合器から排出してから成形機に供給するまでに添加することが好ましい。
(E)成形方法の説明:
重合したポリマーは、一旦、ペレットとした後、再溶融して成形に用いることもできるが、溶融状態のままで成形機に移送し成形する方法によって、従来必要とされたペレットの運搬、保管や、成形前のペレット乾燥等の複雑な工程とエネルギーを削減することができるうえ、一段と高品質の成形品を製造することができる。
重合したポリマーを溶融状態のままで成形機に移送し成形する場合は、品質及び成形体重量の変動の少ない成形体を製造するために、以下の方法で成形機への樹脂の移送圧力を一定に調整し(E−1)、成形機よりも上流での、樹脂の溶融滞留時間を一定に調整する(E−2)。
また、本発明の新しい原理に基づく重合器によれば従来の重合技術よりもはるかに低温で溶融重縮合しうるので、成形機に供給される溶融樹脂の品質及び溶融粘度の変動が少ないことから、本発明の重合器に少なくとも二つの排出ポンプを設けてそれぞれ別の成形機及び/又はペレタイザーに樹脂を供給することによっても、品質及び成形体重量の変動の少ない成形体及び/又は品質の変動の少ないペレットを安定に製造できる(E−3)。もちろん(E−3)の方法を(E−1)及び(E−2)の方法と組み合わせて用いることも好ましい方法である。
更に本発明の重合器によれば、成形又はペレタイズに用いる量を越えて製造された重縮合ポリマーの少なくとも一部を、該重縮合ポリマーを製造する工程のうち任意の工程に戻して再循環させることも可能である(E−4)。
以下に(E−1〜4)の方法について、それぞれ説明する。
(E−1):成形機への樹脂の移送圧力の調整方法:
本発明の成形体の製造方法では、成形機への樹脂の供給量を一定に調整するためには、成形機への移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)の間の任意の圧力に保つことが必要である。
成形機への移送圧力が変動する場合、成形機への樹脂の供給量を一定に保つことは困難である。特に射出成形機を用いる場合、樹脂を受け入れる計量工程と、樹脂を受け入れない射出や冷却等の工程を繰り返すために樹脂の流れが間欠的になり成形機への移送圧力の変動が避けられず、成形体重量が変動する問題があった。
成形機への移送圧力は、高粘度の樹脂を精度良く成形機に供給するために0.1MPa以上であることが好ましく、装置の規模や配管接続部からの樹脂漏れ防止の面からは100MPa以下とすることが好ましい。より好ましくは0.5〜70MPaの範囲であり、更に好ましくは1〜50MPaの範囲であり、最も好ましくは2〜30MPaの範囲である。移送圧力をより高い圧力に保つことで溶融樹脂の移送配管容積(配管の直径)がより小さくても対応でき、樹脂移送時の溶融滞留時間を短縮することができるので好ましく、特に最も好ましくは3〜20MPaの範囲である。
成形機への移送圧力を一定に調整する際、圧力の変動は少ないことが好ましく、成形体の重量変動を防止するためには設定圧力の±80%を超えないことが好ましく、±50%を超えないことがより好ましく、±30%を超えないことが特に好ましく、±20%を超えないことが最も好ましい。
このような方法をとることで、射出成形機を含む、種々の成形機への樹脂の供給量を一定に調整することが可能であり、複数の同種又は異種の成形機を使用する場合でも、複雑な切替システム及びシーケンス無しに、個々の成形機への樹脂の供給量を一定に調整することができる。また、複数の成形機を使用して成形しているときに、一部の成形機が故障等により停止した際にも、それ以外の残りの成形機によって安定した品質及び成形体重量の成形体を製造することができる。
このように成形機への移送圧力を制御する手段については特に制限はなく、従来公知の方法を使用できるが、以下に好ましい制御方法の例を具体的に説明する(E−1−1〜2)。
(E−1−1):排出ポンプの吐出量を調整することで移送圧力を制御する方法:
重合器から成形機に溶融樹脂を移送する配管において移送圧力を検知し、移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)の間の任意の圧力に保たれるように排出ポンプの出力を制御する。このとき圧力変動が少ないことが好ましく、成形体の重量変動を防止するためには設定圧力の±80%を超えないことが好ましい。
(E−1−2):排出ポンプの吐出量を一定としながら、排出された樹脂の一部を重合器のボトムに戻すことで移送圧力を制御する方法:
この方法においては、重合器の排出ポンプは重合中間体の供給量の1.0〜100倍の間の、選択された吐出量に制御する。排出ポンプの吐出量は、重合器内の樹脂の滞留を防ぐためには重合中間体の供給量の1.0倍以上であることが好ましく、装置の規模の面からは100倍以下であることが好ましい。より好ましくは1.1〜50倍の範囲であり、更に好ましくは1.15〜20倍の範囲であり、最も好ましくは1.2〜5倍の範囲である。
そして該排出ポンプの後に重合器から成形機に溶融樹脂を移送する配管に加えて、排出された樹脂の一部を該重合器のボトムに戻す配管を設け、ボトムに戻す配管上に吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁を配置する。
重合器から成形機に溶融樹脂を移送する配管において移送圧力を検知し、移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)の間の任意の圧力に保たれるようにボトムに戻す配管上の吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁の開度を制御する。このとき圧力変動が少ないことが好ましく、成形体の重量変動を防止するためには設定圧力の±80%を超えないことが好ましい。
この方法は排出ポンプの吐出量が一定であるので排出ポンプ装置の負荷が小さく故障の危険が少ないので好ましい。
(E−2):樹脂の溶融滞留時間の制御方法:
本発明の成形体の製造方法では、従来公知の重合装置では到底なしえなかった低温での重合が可能であるため、成形機よりも上流での樹脂の溶融滞留時間が変動した場合であっても成形体の品質や成形体重量の変動が少ないが、更に重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間を一定に保つ方法として、重合器のボトム又は重合器の排出ポンプの後にペレタイザー及び/又は排出ノズルに接続された移送ポンプを設けて、重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間を0.1〜120分の間の選択された時間に制御するようにポリマーをペレタイザー及び/又は排出ノズルに移送することができる。これによって「樹脂製造レート」と「樹脂成形製造レート」が互いに変動しても、ポリマーの品質に影響のある重合器のボトムでのポリマーの溶融滞留時間の変動を回避でき、成形体の品質や成形体重量をほとんど変動させることなく、経時的に安定して製造することができる。
重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間は、排出ポンプの気密性保持の面から0.1分以上であることが好ましく、樹脂の熱分解を抑制する面からは120分以下であることが好ましい。より好ましくは0.2分〜60分の範囲であり、更に好ましくは0.3分〜30分の範囲であり、特に好ましくは0.4分〜15分の範囲である。
重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間が大きく変動すると樹脂の品質や溶融粘度が変動する場合があるので、一定に保たれることが好ましく、所定の溶融滞留時間の±100%を超えないことが好ましく、±80%を超えないことがより好ましく、±50%を超えないことが特に好ましく、±30%を超えないことが最も好ましく、±20%を超えないことが特に最も好ましい。
(E−3):本発明の重合器に少なくとも二つの排出ポンプを設ける方法:
本発明の重合器に複数の成形機及び/又はペレタイザーを接続して成形体の品質や成形体重量の変動の少ない成形体及び/又は品質の変動の少ないペレットを安定に製造するために、該重合器に少なくとも2つの排出ポンプを設けて複数の成形機及び/又はペレタイザーに樹脂を供給する方法も好ましい。
排出ポンプ毎に少なくとも1つ以上の成形機及び/又はペレタイザーが接続された生産系列を構成することが好ましい。これらの成形機又はペレタイザーは、同時に成形及び/又はペレタイズすることも可能であるし、排出ポンプと複数の成形機又はペレタイザーを接続する分岐配管に切り替え弁を設けて、一生産系列当り所望の一つの成形機又はペレタイザーで成形又はペレタイズすることも可能である。
このように少なくとも2つの排出ポンプを設置することにより、少なくとも2つの生産系列が構成され、系列毎に生産量や成形体の種類を変更することが容易になる。これによって少なくとも1つの系列が故障やメンテナンスにより停止した場合にも、他の系列の生産量を調整することで対処可能になる。
各系列の排出ポンプの吐出量は、成形機又はペレタイザーの生産計画に応じて調整され、射出成形機の場合は計量−射出の成形サイクルに同期させることも可能であるし、あるいは射出成形機への移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)の間の任意の圧力に保つように排出ポンプの吐出量を制御することも可能である。また、重合中間体の供給量の1.0〜100倍の間の、選択された吐出量に制御しながら、排出された樹脂の一部を重合器のボトムに戻すか、あるいは成形機とは別に設けた排出ノズルやペレタイザーに移送することで、成形機への移送圧力を制御することも可能である。
(E−4):成形又はペレタイズに用いる量を越えて製造された重縮合ポリマーの少なくとも一部を、該重縮合ポリマーを製造する工程のうち任意の工程に戻して再循環させる方法:
前記の方法(E−2)にて、成形機よりも上流での樹脂の溶融滞留時間の変動を回避する目的で排出ノズルやペレタイザーから抜き出された樹脂は、該重縮合ポリマーを製造する任意の工程に戻すことで損失を最小限に抑えることも可能である。
これらの本来目的とした成形体やペレットに用いる量以外の重縮合ポリマーのことを、以下「過剰ポリマー」と称する。
過剰ポリマーは、例えば本発明の新しい原理に基づく重合器の多孔板から導入し再循環することも、該重合器のボトム部など任意の箇所にノズルを設けて導入し再循環することも可能であるし、該重合器よりも上流の、重合中間体を製造する装置や、原料モノマーのタンクや、これらを接続する配管の任意の箇所から、該重縮合ポリマーの流れに合流させて再循環させることも可能である。
過剰ポリマーを、該重縮合ポリマーの流れに合流させる際には、重合系のポリマー滞留量の変動を小さくするために、合流点よりも上流からの原料モノマーや重合中間体の流量を、合流させた過剰ポリマー量に応じて減少さす方法も好ましい。過剰ポリマーが多量に発生する場合には、合流点よりも上流側での滞留時間の増加を最小にする目的で、原料モノマーのタンクや、重合中間体を製造する第1〜2段目の反応器、特に初期縮合物を生成する反応器あるいは第一重縮合反応器のような、上流側で合流させる方法も好ましい。過剰ポリマーが少量発生する場合は、過剰ポリマーの排出部から最も近い最終重合器にて合流させる方法も好ましい。
過剰ポリマーを該重縮合ポリマーの流れに合流させる前に、予め少量の、低重合度の重合中間体や原料モノマーと合流させて混合を容易にする方法も好ましく、このためにスタティックミキサーや、攪拌槽型やニーダー型や押出機型の予備混合槽を使用する方法も好ましい。
過剰ポリマーは、全て該重縮合ポリマーの流れに合流させて循環してもよいし、重合系を早期に安定化させる目的で、一部のみ循環させて、他はペレットとして回収又は、廃棄又はスクラップにすることも可能である。
(E−5):その他の成形条件:
一旦ペレット化されたポリマーは、特に高結晶性のポリマーの場合には溶融加工時、高温加熱を要するうえ、せん断発熱が発生し易く、品質が著しく劣化する問題があったのに対し、本発明の重合方法及び成形方法で製造されたペレット及び成形体は溶融加工前後での品質劣化が少ない。これは本発明の重合方法の重合温度が低温で、しかも短時間で重合が完結し、重合装置本体に回転駆動部分や樹脂の滞留部分が無いため空気の漏れ込みや、せん断による分子鎖の切断や、溶融滞留による樹脂の劣化がほとんど起こらないこと、更には溶融加工装置に供給するときにも吸湿や酸化劣化などの影響を受けないことによると考えられる。
本発明の重合方法で重合されたポリマーを溶融状態のままで成形機に移送し成形するためには、重合器から抜き出したポリマーを固化させない範囲で、可能な限り低温で、短時間のうちに重合器から成形機に移送して溶融成形する必要がある。ここで溶融状態とは、ポリマーが熱をかけることで融解して流動する状態であることを示し、おおよそ50万Pa・s以下の粘度であることを示す。
重合されたポリマーを成形機に移送し成形する温度は、(結晶融点−10℃)以上であれば粘性が著しく高くなったり固化したりせずに安定して実施することができる。また、(結晶融点+60℃)以下とすることで、熱分解による着色や揮発性不純物の発生が少なく、高品質の成形体を製造できる。(結晶融点+0〜40℃)が好ましく、(結晶融点+0〜30℃)がより好ましく、(結晶融点+0〜20℃)が更に好ましく、(結晶融点+1〜15℃)が特に好ましい。このような温度は移送配管や移送ポンプ、成形機を覆っているヒーター又はジャケットの温度を適正に制御することで達成できる。
また、成形までに要する時間は、40分以内が好ましく、20分以内がより好ましく、10分以内が特に好ましい。もちろん短ければ短いほど良い。ここで成形までに要する時間とは、溶融ポリマーが重合器の排出ポンプを出てから、成形体あるいはペレットとして該ポリマーの結晶化温度以下に冷却されるまでの時間を指す。溶融ポリマーが配管等の中を連続的に移動する場合は、配管等の体積と流量から計算した平均時間を用いることができる。また、この時間が変化する場合は、上記した時間以内にする必要がある。
成形機は、ペレットを原料として用いる市販の成形機をそのまま、あるいは改造して使用することも可能であるが、特に本発明では溶融状態のポリマーが重合器から直接供給されるので、従来のペレットを原料として用いる成形機には必須であった、溶融可塑化スクリューなどのペレット可塑化機構を簡略化又は省略することも可能である。その結果、可塑化機構によるせん断発熱が少ない条件で成形できるので、一層高品質の成形体を製造することができる。
成形は1台の成形機で成形することも、2台以上の同種又は異種の成形機で成形することもできる。成形機は間欠的運転になるため、成形機を複数台用いる場合は重合器から抜き出されたポリマーの流量を一定にするために、複数台の成形機の成形サイクルを一定量ずらすことにより流量を平均化する方法も好ましく用いられる。
また連続的に重合器から取り出されるポリマーを間欠的運転である成形機に導入する際に、途中に溶融ポリマーを溜めるアキュムレーターを別途設置する方法も好ましい。成形機とアキュムレーターを溶融ポリマーの滞留が少なくなるように同期させる方法は更に好ましい。
また成形機とは別に樹脂ノズルや押出機やペレタイザーを設け、成形と同時にペレットを併産する方法も好ましい。
次に本発明の好ましい例としてPETの重合を例にとり、図に基づき説明する。
図1以下に本発明の方法を達成する好ましい組み合わせの態様を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図中の符号は、以下のとおりである。
1 移送ポンプ
2 重合中間体供給口
3 多孔板
4 のぞき窓
5 支持体
6 不活性ガス供給口
7 減圧排気口
8 排出ポンプ
9 分配器
10 成形機A
11 成形機B
12 成形機C
13 ペレタイザー
14 移送ポンプ
15 吐出圧力検知払出ポンプ出力制御システム
16 レベル検知移送ポンプ出力制御システム
17 重合器
18 吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁
19 切替弁
20 分配器
21 攪拌槽型重合器
22 撹拌翼
23 ポリマー戻し配管
N1 移送ポンプ
N2 重合中間体供給口
N3 多孔板
N5 支持体及び落下ポリマー
N6 不活性ガス供給口
N7 減圧排気口
N8 排出・移送ポンプ
N10 不活性ガス吸収装置
P1 エステル化反応器
P2 攪拌翼
P3 減圧排気口
P4 移送ポンプ
P5 第一攪拌槽型重合器
P6 攪拌翼
P7 減圧排気口
P8 移送ポンプ
P9 第二攪拌槽型重合器
P10 攪拌翼
P11 減圧排気口
E1 第一エステル交換反応器
E2 攪拌翼
E3 減圧排気口
E4 移送ポンプ
E5 第二エステル交換反応器
E6 攪拌翼
E7 減圧排気口
E8 移送ポンプ
E9 第一攪拌槽型重合器
E10 攪拌翼
E11 減圧排気口
E12 移送ポンプ
E13 横型攪拌型重合器
E14 攪拌翼
E15 減圧排気口
図1においてPET等の重縮合ポリマーの重合中間体Aは、必要に応じて分子量調節剤Bと共に移送ポンプ(1)を介して重合中間体供給口(2)より重合器に供給され、多孔板(3)を通って重合器内部に導入され支持体(5)に沿って落下する。重合器(17)内部は所定の減圧度にコントロールされており、副生したエチレングリコール等や、必要に応じて不活性ガス供給口(6)より導入した窒素等の不活性ガスなどは減圧排気口(7)より排出される。重合ポリマーは、排出ポンプ(8)により排出される。排出ポンプ(8)の出力は吐出圧力検知払出ポンプ出力制御システム(15)により制御される。排出された重合ポリマーは、排出ポンプ(8)により連続的に排出された後、移送配管及び分配器(9)によって成形機A〜C(10〜12)に供給されて成形される。成形機は3台以上接続することも可能である。
支持体(5)に沿って落下しつつ重合したポリマーは、重合器(17)下部に落下した後、排出ポンプ(8)によって排出口より抜き出されるが、この際、重合器下部に溜まる量をできるだけ少なく、且つ、できるだけ一定とすることが好ましい。溜まる量を制御する方法としては、のぞき窓(4)より溜まっている量を監視したり、静電容量式等のレベル計を用いて溜まっている量を監視したりして、移送ポンプ(1)と排出ポンプ(8)の送液量を調整することより行うことができる。好ましい例として、図1には成形機とともに、ペレタイザー(13)に接続された移送ポンプ(14)を設けて、重合器(17)のボトムのポリマー滞留時間を選択された時間に制御するようにペレタイザーに移送して調整する方法を示した。
移送ポンプ(1、14)、重合器(17)、排出ポンプ(8)、移送配管、分配器(9)、成形機A〜C(10〜12)、ペレタイザー(13)などはヒーター又はジャケットにより加熱され、かつ保温されている。
本発明に用いる重合器は、重合器ボトムに撹拌器などを備えることも可能であるが特に必要ではない。従って、重合器本体での回転駆動部をなくす事が可能であり、高真空下でも良好にシールされた条件で重合できる。排出ポンプの回転駆動部は排出する樹脂によって覆われているため、重合器本体に回転駆動部がある場合に比べシール性ははるかに良好である。
本発明の方法は、重合器1基で行う事も可能であるが、2基以上で行ってもかまわない。また、1基の重合基を竪型又は横型に仕切って、多段の重合器とする事も可能である。
本発明において、PET等の重縮合ポリマーの重合中間体から目的とする高重合度のPET等の重縮合ポリマーまで分子量を高めていく工程を、全て多孔板の孔から支持体に沿わせて落下させながら重合させる方法で行うことも可能であるが、他の重合方法、例えば撹拌槽型重合器、横型攪拌重合器等と組み合わせて行う方法が好ましい。
横型攪拌重合器としては、スクリュータイプ、独立翼タイプ、一軸タイプ、二軸タイプ等、例えば「反応工学研究会研究レポート:リアクティブプロセッシングPart2」(高分子学会;1992)第4章記載の重合器などが挙げられる。
また、撹拌槽型重合器としては、例えば化学装置便覧(化学工学協会編;1989年)11章等に記載された撹拌槽のいずれも使用することができる。槽の形状に特に制限はなく、通常、縦型や横型の円筒型が用いられる。また、撹拌翼の形状にも特に制限はなく、パドル型、アンカー型、タービン型、スクリュー型、リボン型、ダブル翼型等が用いられる。
原料から重合中間体を製造するまでの工程は、バッチ式で行うことも、連続式に行うこともできる。バッチ式に行う場合は、原料や反応物を全量反応器に供給して所定時間反応させた後、反応物の全量を次の反応器に全量移送することでできる。一方、連続式に行う場合は、各反応器へ原料や反応物の連続的に供給し、反応物を連続的に排出することで行うことでできる。均一な品位のPET等の重縮合ポリマー及びその成形体を大量に製造する場合は連続式に行うことが好ましい。
本発明で成形機とは、溶融状態の樹脂を特定の形状にする装置であり、例えば押出成形機や射出成形機、ブロー成型器などが挙げられ、成形機で成形されるものとしてはボトル及びボトルのプリフォームや、フィルム、シート、チューブ、棒、繊維、様々な形状の射出成形体等が挙げられる。本発明はこれらのうち、特に飲料用ボトルのプリフォームを製造するのに適している。飲料用ボトルは優れた強度、透明性とともに、PETの場合のアセトアルデヒドを代表とする、内容物の味や匂いに悪影響を及ぼす低分子量の揮発性不純物を低減させて、且つ、高い生産性にて低コストで製造できることが強く望まれているためである。
図2は不活性ガス吸収装置を使用した場合の、本発明の方法を達成する重合器の具体例である。PETなどの重縮合ポリマーの重合中間体Aは、移送ポンプ(N1)を介して重合中間体供給口(N2)より不活性ガス吸収装置(N10)に供給され、多孔板(N3)を通って不活性ガス吸収装置内部に導入され支持体(N5)に沿って落下する。不活性ガス吸収装置内部は減圧排気口(N7)によって所定の減圧度にコントロールされており、重合中間体Aは落下しながら不活性ガス供給口(N6)から導入した窒素等の不活性ガスを吸収し、排出・移送ポンプ(N8)を介して重合中間体供給口(2)から重合器(17)に供給され、多孔板(3)を通って重合器内部に導入され支持体(5)に沿って落下する。重合器内部は所定の減圧度にコントロールされており、副生したエチレングリコールなどは減圧排気口(7)より排出される。重合ポリマーは、排出ポンプ(8)により分配器(9)を経て排出口から排出される。重合器(17)などはヒーター又はジャケットにより加熱され、かつ保温されている。
排出された重合ポリマーは、排出ポンプ(8)により連続的に排出された後、移送配管及び分配器(9)によって成形機A〜C(10〜12)に供給されて成形される。成形機は3台以上接続することも可能である。
また、成形機より上流での樹脂の滞留時間を精密に一定に保ち、品質及び成形体重量が常に一定の成形体を製造する好ましい例として、図2には成形機とともに、ペレタイザー(13)に接続された移送ポンプ(14)を設けて、重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間を選択された時間に制御するようにペレタイザー(13)に移送して調整する方法を示した。
移送ポンプ(1、14)、不活性ガス吸収装置(N10)、重合器(17)、排出ポンプ(8)、移送配管、分配器(9)、成形機A〜C(10〜12)、ペレタイザー(13)などはヒーター又はジャケットにより加熱され、かつ保温されている。
図3には、排出ポンプの吐出量を一定としながら、排出された樹脂の一部を重合器のボトムに戻すことで移送圧力を制御することで、本発明の方法を実施する好ましい組み合わせの態様を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
PET等の重縮合ポリマーの重合中間体Aは、移送ポンプ(1)を介して重合中間体供給口(2)より重合器に供給され、多孔板(3)を通って重合器(17)の内部に導入され支持体(5)に沿って落下する。重合器(17)の内部は所定の減圧度にコントロールされており、副生したエチレングリコール等や、必要に応じて不活性ガス供給口(6)より導入した窒素等の不活性ガスなどは減圧排気口(7)より排出される。重合ポリマーは、排出ポンプ(8)により排出される。排出ポンプ(8)の吐出量は、重合中間体Aの供給量の1.0〜100倍の間の選択された値に制御されている。
排出された重合ポリマーは、排出ポンプ(8)により連続的に排出された後、移送配管及び分配器(9)によって成形機A〜C(10〜12)に供給されて成形される。成形機は3台以上接続することも可能である。
また、排出ポンプ(8)の後に成形機の他に、樹脂を該重合器のボトムに戻す配管が設けられ、該配管には吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁(18)が配置されている。吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁(18)は、成形機への移送圧力が任意の圧力に保たれるように弁開度が制御されている。
支持体に沿って落下しつつ重合したポリマーは、重合器下部に落下した後、排出ポンプ(8)によって排出口より抜き出されるが、この際、重合器下部に溜まる量をできるだけ少なく、且つ、できるだけ一定とすることが好ましい。溜まる量を制御する方法としては、のぞき窓(4)より溜まっている量を監視したり、静電容量式等のレベル計を用いて溜まっている量を監視したりして、移送ポンプ(14)と排出ポンプ(8)の送液量を調整することより行うことができる。
好ましい例として、図3には成形機とともに、ペレタイザー(13)に接続された移送ポンプ(14)を設けて、重合器のボトムのポリマー滞留時間を選択された時間に制御するようにペレタイザー(13)に移送して調整する方法を示した。
移送ポンプ(1、14)、重合器(17)、排出ポンプ(8)、移送配管、分配器(9)、吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁(18)、成形機A〜C(10〜12)、ペレタイザー(13)などはヒーター又はジャケットにより加熱され、かつ保温されている。
図4は不活性ガス吸収装置を使用した場合の、排出ポンプの吐出量を一定としながら、排出された樹脂の一部を重合器のボトムに戻すことで移送圧力を制御することで、本発明の方法を達成する重合器の具体例である。
図5に重合器のボトムに少なくとも二つの排出ポンプを設ける方法についての好ましい態様の例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
PET等の重縮合ポリマーの重合中間体Aは、重合器から移送ポンプ(1)を介して重合中間体供給口(2)より重合器(17)に供給され、多孔板(3)を通って重合器内部に導入され支持体(5)に沿って落下する。重合器内部は所定の減圧度にコントロールされており、副生したエチレングリコール等や、必要に応じて不活性ガス供給口(6)より導入した窒素等の不活性ガスなどは減圧排気口(7)より排出される。重合ポリマーは、分配器(9)を経て、複数の排出ポンプ(8)により排出される。
排出された重合ポリマーは、各排出ポンプ(8)により連続的に排出された後、切替弁(19)が設けられた移送配管によって成形機A〜C(10〜12)又はペレタイザー(13)に供給されて成形される。成形機及びペレタイザーは3台以上接続することも可能である。
支持体に沿って落下しつつ重合したポリマーは、重合器下部に落下した後、排出ポンプによって排出口より抜き出されるが、この際、重合器下部に溜まる量をできるだけ少なく、且つ、できるだけ一定とすることが好ましい。溜まる量を制御する方法としては、のぞき窓(4)より溜まっている量を監視したり、静電容量式等のレベル計を用いて溜まっている量を監視したりして、移送ポンプ(1)と排出ポンプ(8)の送液量を調整することより行うことができる。
移送ポンプ(1、14)、重合器(17)、排出ポンプ(8)、移送配管、分配器(9)、切替弁(19)、成形機A〜C(10〜12)、ペレタイザー(13)などはヒーター又はジャケットにより加熱され、かつ保温されている。
図6は不活性ガス吸収装置を使用した場合の、重合器のボトムに少なくとも二つの排出ポンプを設けることで本発明の方法を達成する重合器の具体例である。
図9に過剰ポリマーを再循環させる方法について、PETの重合を例にとり、好ましい態様の例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図9は高純度テレフタル酸を原料とする、PETの重合及び成形の具体例である。原料Sの高純度テレフタル酸とエチレングリコールとはエステル化反応器(P1)でPETの初期縮合物であるビス−ヒドロキシエチルテレフタレート及びその数量体程度のオリゴマーを生成する。生成物は移送ポンプ(P4)により第一攪拌槽型重合器(P5)に移送され、重縮合反応によって極限粘度[η]が0.04〜2dl/gの範囲の重合中間体を生成する。第一攪拌槽型重合器(P5)のみで所望の極限粘度[η]の重合中間体が得られない場合は更に移送ポンプ(P8)により第二攪拌槽型重合器(P9)に移送され、所望の極限粘度[η]の重合中間体まで重縮合する。
このようにして製造されたPETの重合中間体Aは、移送ポンプ(1)を介して重合中間体供給口(2)より重合器(17)に供給され、多孔板(3)を通って重合器内部に導入され支持体(5)に沿って落下する。重合器内部は所定の減圧度にコントロールされており、副生したエチレングリコール等や、必要に応じて不活性ガス供給口(6)から導入した窒素等の不活性ガスなどは減圧排気口(7)より排出される。重合ポリマーは、排出ポンプ(8)により排出され、移送配管及び分配器(9)を経て、成形機A〜C(10〜12)に供給されて成形される。成形機は3台以上接続することも可能である。成形機の処理量よりも過剰に重合されたPET樹脂は、移送ポンプ(14)によってポリマー戻し配管(23)を経て、第一攪拌槽型重合器(P5)に戻して、再循環させることが可能である。
支持体(5)に沿って落下しつつ重合したポリマーは、重合器(17)下部に落下した後、モーターMにより駆動する排出ポンプ(8)によって排出口より抜き出されるが、この際、重合器(17)下部に溜まる量をできるだけ少なく、且つ、できるだけ一定とすることが好ましい。溜まる量を制御する方法としては、のぞき窓(4)より溜まっている量を監視したり、静電容量式等のレベル計(16)を用いて溜まっている量を監視したりして、移送ポンプ(14)の送液量を調整することより行うことができる。
移送ポンプ(1、14)、重合器本体(5)、第一攪拌槽型重合器(P5)、第二攪拌槽型重合器(P9)、移送ポンプ(P4)、排出ポンプ(8)、移送配管及び分配器(9)、ポリマー戻し配管(23)、成形機A〜C(10〜12)などはヒーター又はジャケットにより加熱され、かつ保温されている。
図10はテレフタル酸ジメチルを原料とする、PETの重合及び成形の具体例である。原料Sのテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールとは、第一エステル交換反応器(E1)及び第二エステル交換反応器(E5)にて、PETの初期縮合物であるビス−ヒドロキシエチルテレフタレート及びその数量体程度のオリゴマーを生成する。生成物は移送ポンプ(E8)により第一攪拌槽型重合器(E9)に移送され、重縮合反応によって極限粘度[η]が0.04〜2dl/gの範囲の重合中間体を生成する。第一攪拌槽型重合器(E9)のみで所望の極限粘度[η]の重合中間体が得られない場合は更に移送ポンプ(E12)により横型攪拌重合器(E13)に移送され、所望の極限粘度[η]の重合中間体まで重縮合する。このようにして製造されたPETの重合中間体Aは図9の例と同様に、移送ポンプ(1)を介して重合中間体供給口(2)より重合器(17)に供給され、多孔板(3)を通って重合器内部に導入され支持体(5)に沿って落下する。重合器(17)内部は所定の減圧度にコントロールされており、副生したエチレングリコール等や、必要に応じて不活性ガス供給口(6)から導入した窒素等の不活性ガスなどは減圧排気口(7)より排出される。重合ポリマーは、モーターMにより駆動する排出ポンプ(8)により排出され、移送配管及び分配器(9)を経て、成形機A〜C(10〜12)に供給されて成形される。成形機は3台以上接続することも可能である。成形機の処理量よりも過剰に重合されたPET樹脂は、移送ポンプ(14)によってポリマー戻し配管(23)を経て、第一攪拌槽型重合器(E9)に戻して、再循環させることが可能である。
図11は分子量調節剤Bを用いた場合のPETの重合を例にとり、好ましい態様の例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。図においてPETの重合中間体Aは、重合中間体製造工程から、配管を通って移送ポンプ(1)により重合器(17)に供給されるが、その供給配管中で分子量調節剤Bを混合され、配管中で重合中間体Aと分子量調節剤Bとが反応することにより重合中間体Aの分子量が変化させられ、重合中間体供給口(2)より重合器(17)に供給され、多孔板(3)の孔を通って重合器(17)内部に導入され支持体(5)に沿って落下する。
重合器(17)内部は所定の減圧度にコントロールされており、副生したエチレングリコール等や、必要に応じて不活性ガス供給口(6)より導入した窒素等の不活性ガスなどは減圧排気口(7)より排出される。
重合したポリマーは、重合器下部に落下した後、排出ポンプ(8)によって排出口(9)より抜き出されるが、この際、重合器(17)下部に溜まる量をできるだけ少なく、且つ、できるだけ一定とすることが好ましい。溜まる量を制御する方法としては、のぞき窓(4)より溜まっている量を監視したり、静電容量式等のレベル計を用いて溜まっている量を監視したりして、移送ポンプ(14)と排出ポンプ(8)の送液量を調整することより行うことができる。
移送ポンプ(1、14)、重合器(17)、排出ポンプ(8)、移送配管などはヒーター又はジャケットにより加熱され、かつ保温されている。
分子量調節剤Bによって重合度などの品質及び生産量を調整されて重合器から排出ポンプ(8)によって排出される重縮合ポリマーは、図に示すように重合器に連接して設けられた成形機A〜C(10〜12)又はペレタイザー(13)に移送して成形又はペレット化することができる。
本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、実施例中の主な測定値は以下の方法で測定した。
(1)極限粘度[η]
極限粘度[η]は、オストワルド粘度計を用い、35℃、o−クロロフェノール中での比粘度ηspと濃度C(g/100ミリリットル)の比ηsp/Cを濃度ゼロに外挿し、以下の式に従って求めた。
Figure 2006059608
重合中間体の重合度は、PET樹脂の場合、溶融粘度の代わりに上記の、より一般的に用いられている極限粘度[η]によって評価することができる。
例えば、極限粘度[η]が0.15dl/gであるPET樹脂の重合中間体の、260℃での溶融粘度は約60poiseであり、極限粘度[η]が1.2dl/gであるPET樹脂の重合中間体の、260℃での溶融粘度は約100000poiseである。
(2)結晶融点
結晶融点はPerkin Elmer社製Pyris 1 DSC(入力補償型示差熱量計)を用いて、下記の条件にて測定し、結晶の融解に由来する吸熱ピークのピーク値を結晶融点とした。ピーク値は、付属の解析ソフトを用いて決定した。
測定温度 : 0〜300℃
昇温速度 : 10℃/分
(3)ポリマー末端のカルボキシル基量
試料1gをベンジルアルコール25mlに溶解し、その後、クロロホルム25mlを加えた後、1/50Nの水酸化カリウムベンジルアルコール溶液で滴定を行い、滴定値V(ml)とPETが無い場合のブランク値Vより、以下の式に従って求めた。
ポリマー末端のカルボキシル基量(meq/kg)=(V−V)×20
(4)樹脂の色相(L値、b値)
試料1.5gを1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール10gに溶解させ、島津製作所製UV−2500PC(紫外-可視分光光度計)を用いて透過法で分析し、付属の解析ソフトを用いてJIS Z8730に準拠した方法で評価した。
(5)不純物含有量
試料を細かくカットし、SPEX社製6700フリーザーミル(凍結粉砕機)を用いて液体窒素で冷却下3〜10分間凍結粉砕し、850〜1000μmの粒度の粉末に調整した。該粉末1gを水2mlとともにガラスアンプル管中に入れて窒素置換して封管し、130℃、90分間加熱してアセトアルデヒド等の不純物を抽出した。アンプルを冷却後に開封し島津製作所(株)製GC−14B(ガスクロマトグラフ)にて下記条件で分析した。
カラム : VOCOL(60m×0.25mmφ×膜厚1.5μm)
温度条件 : 35℃で10分間保持その後100℃まで5℃/分で昇温、その後100〜220℃まで20℃/分で昇温。
注入口温度: 220℃
注入法 : スプリット法(スプリット比=1:30)、
1.5μl注入
測定法 : FID法
(実施例1)
図1に示す装置を用いて、極限粘度[η]が0.48dl/g、ポリマー末端のカルボキシル基量が32meq/kg、結晶融点が256℃のPETの重合中間体を、移送ポンプ(1)により重合中間体供給口(2)より重合器(17)に供給し、265℃の溶融状態にて多孔板(3)の孔より各孔当たり15g/分の量にて吐出させた後、吐出温度と同じ雰囲気温度にて支持体に沿わせながら65Paの減圧度にて重合させ、排出ポンプ(8)によって重合器(17)から抜き出して、成形機A(10)として、2軸延伸ブロー成形機(青木固研究所製SBIII−100H−15)を用いて成形温度280℃でプリフォーム成型から中空体成型まで続けて行った。成形機B(11)として、射出成形機(MODERN MACHINERY co.LTD製MJEC-10)を用いて成形温度280℃でダンベル片を成形した。成形機C(12)として、成形機の代わりにペレタイザーCを設置した。
重合器(17)底部の排出ポンプ(8)の出力は、排出ポンプ(8)より下流での吐出圧力を検知して、成形中は20MPa(絶対圧力)に保たれるよう、吐出圧力検知払出ポンプ出力制御システム(15)にて制御した。この結果成形中の吐出圧力の変動は常時±20%以下に制御された。
多孔板は厚み50mmであり、直径1mmの孔が14個あり、これらが10mm間隔で直線状に7個配列された列を70mm間隔で平行に2列配列したものを用いた。支持体は直径2mm、長さ8mのワイヤーを各孔の直近に1本ずつ取り付けて垂直に垂らし、該ワイヤーと直行するように直径2mm、長さ100mmのワイヤーを100mm間隔で取り付けた格子状のものを用いた。支持体の材質はステンレススチールを用いた。
重合中間体には0.04重量%の三酸化二アンチモンと、リン元素の重量割合として100ppmのトリメチルフォスフェートを添加して製造したものを用いた。重合器の滞留時間は70分であった。滞留時間は重合器内部にあるポリマー量を供給量によって除した値を用いている。重合の際に多孔板より吐出した重合中間体の激しい発泡、及びこれによる口金面や壁面等の汚染は極めて少ない一方、落下する樹脂は多量の泡を含んでおり、泡玉状になって支持体を転げ落ちる挙動が観察された。
まず、図1の移送ポンプ(14)に向かうポリマーの移送配管を閉止し、成形機A〜C(10〜12)のみに樹脂を供給し、5時間に渡って連続して成形体を製造した。成形機A(10)と成形機B(11)との成形サイクル、特に各々の計量工程の時期は何ら調整せず、成形機A(10)と成形機B(11)は別個に成形を行った。また、成形機C(12)についても、初期設定値から調整することなく一定条件で運転を行った。
1時間毎に成形機A〜C(10〜12)で製造された成形体の収量、形状、品質を評価したところ、それぞれの成形体について、5時間に渡って安定した品質のものが得られた。結果を表1に示す。
(実施例2)
成形中の吐出圧力を5MPa(絶対圧力)に保たれるように吐出圧力検知払出ポンプ出力制御システム(15)にて制御した以外、実施例1の条件で重合及び成形を行った。結果を表2に示す。
(実施例3)
成形中の吐出圧力を2MPa(絶対圧力)に保たれるように吐出圧力検知払出ポンプ出力制御システム(15)にて制御した以外、実施例1の条件で重合及び成形を行った。結果を表3に示す。
(実施例4)
実施例1の条件で重合及び成形を行い、図1の移送ポンプ(14)に向かうポリマーの移送配管を開通させるとともに、重合器(17)の底部に設置したレベル検知器によって重合器底部に溜まったポリマー量を検知し、重合器底部での滞留時間が2分間に保たれるよう、レベル検知移送ポンプ出力制御システム(16)と、それによって出力が制御される移送ポンプ(14)にて制御した。移送ポンプ(14)から排出されたポリマーはペレタイザー(13)によりペレット化した。この結果成形中の重合器(17)底部での滞留時間の変動は常時±20%以下に制御された。
このようにして成形機A〜C(10〜12)及びペレタイザー(13)に樹脂を供給し、5時間に渡って連続して成形体を製造した。このとき1時間後に成形機の故障を想定して成形機B(11)を停止し、成形機A、C(10、12)及びペレタイザー(13)のみで成形を継続した。
1時間毎に各成形機で製造された成形体の収量、形状、品質を評価したところ、それぞれの成形体について、5時間に渡り、特に1時間後に成形機B(11)を停止した後も、他の成形機によって安定した品質のものが得られた。結果を表4に示す。
(比較例1)
実施例1の条件で重合及び成形を行った。但し、吐出圧力検知払出ポンプ出力制御システム(15)による排出ポンプの制御は行わず、吐出量は12.6kg/hに固定した。この結果成形中の吐出圧力は絶えず0〜220MPa(絶対圧力)の範囲で、大きく変動した。
このようにして成形機A〜C(10〜12)のみに樹脂を供給し、5時間に渡って連続して成形体を製造した。
1時間毎に各成形機で製造された成形体の収量、形状、品質を評価したところ、それぞれの成形体の品質は低下し、ばらつきも大きかった。結果を表5に示す。
(比較例2)
成形中の吐出圧力を0.05MPa(絶対圧力)に保たれるように吐出圧力検知払出ポンプ出力制御システム(15)にて制御した以外、実施例1の条件で重合及び成形を行った。しかしながらこの場合、溶融樹脂の供給が成形機の計量時間内に完了せず、成形を続けることは不可能であった。
(実施例5)
図3に示す装置を用いて、極限粘度[η]が0.46dl/g、ポリマー末端のカルボキシル基量が32meq/kg、結晶融点が256℃のPETの重合中間体を移送ポンプ(1)により重合中間体供給口(2)から12.6kg/hrの量にて重合器(17)に供給し、265℃の溶融状態にて多孔板(3)の孔より各孔当たり15g/分の量にて吐出させた後、吐出温度と同じ雰囲気温度にて支持体に沿わせながら65Paの減圧度にて重合させ、排出ポンプ(8)によって重合器(17)から抜き出して、成形機A(10)として、2軸延伸ブロー成形機(青木固研究所製SBIII−100H−15)を用いて成形温度280℃でプリフォーム成形から中空体成形まで続けて行った。
成形機B(11)として、射出成形機(MODERN MACHINERY co.LTD製 MJEC-10)を用いて成形温度280℃でダンベル片を成形した。
成形機C(12)として、成形機の代わりにペレタイザーを設置した。更に排出ポンプ(8)と移送ポンプ(14)を結ぶ配管の中間点から重合器(17)の底部に、ポリマーを戻す配管を設置した。このポリマーを戻すための配管には流量を制御するための吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システムを設置した。
重合器底部の排出ポンプ(8)の吐出量は、20.0kg/hに固定した。また、排出ポンプ(8)の下流の圧力を検知して、成形中は20MPa(絶対圧力)に保たれるよう、吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム(18)にて、ポリマーを戻すための配管に設置されたポリマー戻し弁の開度を制御した。この結果成形中の吐出圧力の変動は常時±20%以下に制御された。
多孔板は厚み50mmであり、直径1mmの孔が14個あり、これらが10mm間隔で直線状に7個配列された列を70mm間隔で平行に2列配列したものを用いた。支持体は直径2mm、長さ8mのワイヤーを各孔の直近に1本ずつ取り付けて垂直に垂らし、該ワイヤーと直交するように直径2mm、長さ100mmのワイヤーを100mm間隔で取り付けた格子状のものを用いた。支持体の材質はステンレススチールを用いた。
重合中間体には、0.04重量%の三酸化二アンチモンと、リン元素の重量割合として100ppmのトリメチルフォスフェートを添加して製造したものを用いた。重合器(17)の滞留時間は70分であった。滞留時間は重合器(17)内部にあるポリマー量を供給量によって除した値を用いている。重合の際に多孔板より吐出したプレポリマーの激しい発泡、及びこれによる口金面や壁面等の汚染は極めて少ない一方、落下する樹脂は多量の泡を含んでおり、泡玉状になって支持体を転げ落ちる挙動が観察された。
まず、図3の移送ポンプ(14)を停止し、成形機A〜C(10〜12)のみに樹脂を供給し、5時間に渡って連続して成形体を製造した。成形機A(10)と成形機B(11)との成形サイクル、特に各々の計量工程の時期は何ら調整せず、成形機A(10)と成形機B(11)は別個に成形を行った。また、成形機C(12)についても、初期設定値から調整することなく一定条件で運転を行った。
1時間毎に各成形機で製造された成形体の収量、形状、品質を評価したところ、それぞれの成形体について、5時間に渡って安定した品質のものが得られた。結果を表6に示す。
(実施例6)
実施例5の条件で重合及び成形を行い、今度は重合器(17)の底部に設置したレベル検知器によって重合器(17)底部に溜まったポリマー量を検知し、重合器(17)底部での滞留時間が2分間に保たれるよう、レベル検知移送ポンプ出力制御システム(16)と、それによって出力が制御される移送ポンプ(14)にて制御した。移送ポンプ(14)から排出されたポリマーはペレタイザー(13)によりペレット化した。この結果成形中の重合器底部での滞留時間の変動は常時±20%以下に制御された。
このようにして成形機A〜C(10〜12)及びペレタイザー(13)に樹脂を供給し、5時間に渡って連続して成形体を製造した。このとき1時間後に成形機の故障を想定して成形機B(11)を停止し、成形機A、C(10、12)及びペレタイザー(13)のみで成形を継続した。
1時間毎に各成形機で製造された成形体の収量、形状、品質を評価したところ、それぞれの成形体について、5時間に渡り、特に1時間後に成形機B(11)を停止した後も、他の成形機によって安定した品質のものが得られた。結果を表7に示す。
(比較例3)
実施例5の条件で重合及び成形を行った。但し、排出ポンプ(8)の吐出量を12.6kg/hに固定するとともに図1の移送ポンプ(14)に向かうポリマーの移送配管を閉止し、成形機A〜C(10〜12)のみに樹脂を供給して成形した。この結果成形中の吐出圧力は絶えず0〜220MPa(絶対圧力)の範囲で、大きく変動した。
このようにして5時間に渡って連続して成形体を製造した。
1時間毎に各成形機で製造された成形体の収量、形状、品質を評価したところ、それぞれの成形体の品質は低下し、ばらつきも大きかった。結果を表8に示す。
(実施例7)
図5に示す装置を用いて、極限粘度[η]が0.48dl/g、ポリマー末端のカルボキシル基量が32meq/kg、結晶融点が256℃のPETの重合中間体を移送ポンプ(1)により重合中間体供給口(2)より重合器(17)に供給し、265℃の溶融状態にて多孔板(3)の孔より各孔当たり15g/分の量にて吐出させた後、吐出温度と同じ雰囲気温度にて支持体に沿わせながら65Paの減圧度にて重合させ、重合器の底部に設置された3台の排出ポンプ(8)によって重合器(17)から抜き出して、成形機A(10)として、2軸延伸ブロー成形機(青木固研究所製SBIII−100H−15)を用い、成形温度280℃でプリフォーム成形から中空体成形まで続けて行った。
成形機A(10)を休止している間は、切替弁(19)によってペレタイザー(13)に樹脂を供給できるようにした。また成形機B(11)には射出成形機(MODERN MACHINERY co.LTD製 MJEC-10)を用いて成形温度280℃でダンベル片を成形した。成形機B(11)を休止している間は、切替弁(19)によってペレタイザー(13)に樹脂を供給できるようにした。成形機C(12)は接続せず、ペレタイザー(13)のみを設置してペレットを製造した。
多孔板(3)は厚み50mmであり、直径1mmの孔が14個あり、これらが10mm間隔で直線状に7個配列された列を70mm間隔で平行に2列配列したものを用いた。支持体(5)は直径2mm、長さ8mのワイヤーを各孔の直近に1本ずつ取り付けて垂直に垂らし、該ワイヤーと直交するように直径2mm、長さ100mmのワイヤーを100mm間隔で取り付けた格子状のものを用いた。支持体(5)の材質はステンレススチールを用いた。重合器(17)底部にポリマーがほとんど溜まらないようにのぞき窓(4)から監視しながら排出ポンプを運転した。
重合中間体には0.04重量%の三酸化二アンチモンと、リン元素の重量割合として100ppmのトリメチルフォスフェートを添加して製造したものを用いた。重合器の滞留時間は70分であった。滞留時間は重合器内部にあるポリマー量を供給量によって除した値を用いている。重合の際に多孔板(3)より吐出したプレポリマーの激しい発泡、及びこれによる口金面や壁面等の汚染は極めて少ない一方、落下する樹脂は多量の泡を含んでおり、泡玉状になって支持体を転げ落ちる挙動が観察された。
まず切替弁により、成形機A(10)と成形機B(11)とペレタイザー(13)に樹脂を供給し、排出ポンプの吐出量をそれぞれ5.0kg/hと4.5kg/hと3.1kg/hに調整して、5時間に渡って連続して成形体及びペレットを製造した。1時間毎に各成形体の収量、形状、品質を評価した。このように本発明によれば、高重合度、良好な色相で、アセトアルデヒド含有量も低い、高品質の成形体及びペレットが、経時的に安定して製造された。結果を表9に示す。
(比較例4)
図7に示す装置を用いて、実施例7と同様に重合させ、重合器(17)の底部に設置された1台の排出ポンプ(8)によって重合器(17)から抜き出して、分配器(20)で分配させて、成形機A(10)として、2軸延伸ブロー成形機(青木固研究所製SBIII−100H−15)と、成形機B(11)として射出成形機(MODERN MACHINERY co.LTD製 MJEC-10)と、ペレタイザー(13)を、それぞれ等しい形状、等しい内容積の配管で接続して、同時に成形体を成形できるようにした。
そして排出ポンプ(8)の吐出量を12.6kg/hに調整して、5時間に渡って連続して成形体を製造した。1時間毎に各成形体の収量、形状、品質を評価したが、このような分配器で樹脂を分配する方法では、成形体及びペレットの品質及び、成形体重量が経時的に変動してしまうため、これら成形体の製品価値は低い。結果を表10に示す。
(比較例5)
図8に示す装置を用いて、極限粘度[η]が0.48dl/g、ポリマー末端のカルボキシル基量が32meq/kg、結晶融点が256℃のPETの重合中間体を、移送ポンプ(1)により重合中間体供給口2より攪拌槽型重合器(21)に供給し、285℃の重合温度にて、50Paの減圧度にて、滞留時間60分、重合レート12.6kg/hで重合し、攪拌槽型重合器(21)の底部に設置された3台の排出ポンプ(8)によって重合器(17)から抜き出して、実施例7と同様に成形機A(10)として、2軸延伸ブロー成形機(青木固研究所製SBIII−100H−15)と、成形機B(11)として射出成形機(MODERN MACHNERY co.LTD製 MJEC-10)と、ペレタイザー12を用いて、排出ポンプの吐出量をそれぞれ5.0kg/hと4.5kg/hと3.1kg/hに調整して、成形体とペレットを同時に製造した。
5時間に渡って連続して成形体及びペレットを製造した。1時間毎に各成形体の収量、形状、品質を評価した。このような従来の攪拌槽型重合器を用いると、重合度や、色相や、アセトアルデヒド含有量などの品質が不十分であるうえ、経時的にもこれらの品質及び、成形体重量の変動が大きく、これら成形体の製品価値は低い。結果を表11に示す。
(実施例8)
図9の装置を用いて、原料として高純度テレフタル酸とEGを用いて、連続重合法により平均して1時間当たり10.0kgのPETを重合した。エステル化反応器(P1)及び第一、第二攪拌槽型重合器(P5、P9)にはパドル状攪拌翼を有した縦型攪拌重合反応器を用い、最終重合器(17)にて多孔板(3)の孔から吐出させた支持体に沿わせて落下させながら減圧下で重合した。
重合は、1:1.2のモル比のテレフタル酸とEGのスラリー状の混合物をエステル化反応器に連続投入し、表12の条件にて実施した。この際、第一攪拌型重合器に得られる重合中間体に対して0.04重量%三酸化二アンチモンとリン元素として20ppmのトリメチルフォスフェートとを連続添加した。なお、三酸化二アンチモンと、トリメチルフォスフェートはそれぞれ濃度が2重量%のEG溶液として添加した。重合結果を表12に示す。最終重合器に供給した重合中間体は、極限粘度〔η〕が0.47、結晶融点が255℃であった。
該重合中間体を移送ポンプ(1)により重合中間体供給口(2)より重合器(17)に供給し、260℃の溶融状態にて多孔板(3)の孔より各孔当たり10g/分の量にて吐出させた後、吐出温度と同じ雰囲気温度にて支持体5に沿わせながら65Paの減圧度にて重合させ、排出ポンプ8によって排出した後、移送配管及び分配器(9)を経て、射出成形機A(10)として、2軸延伸ブロー成形機(青木固研究所製SBIII−100H−15)を用いて成形温度280℃でプリフォーム成形から中空体成形まで続けて行った。射出成形機B(11)として、射出成形機(MODERN MACHINERY co.LTD製 MJEC-10)を用いて成形温度280℃でダンベル片を成形した。射出成形機C(12)は接続せず、成形機A(10)と成形機B(11)のみで連続成形を行った。重合器(17)底部の排出ポンプの出力は、排出ポンプより下流での吐出圧力を検知して、成形中は20MPa(絶対圧力)に保たれるよう、吐出圧力検知払出ポンプ出力制御システム(15)にて制御した。この結果成形中の吐出圧力の変動は常時±20%以下に制御された。また、分配器(9)と第一攪拌槽型重合器(P5)とを接続するポリマー戻し配管(23)を設置し、移送ポンプ(14)によって成形機の処理量よりも過剰に重合されたPET樹脂を再循環させた。
多孔板は厚み50mmであり、直径1mmの孔が14個あり、これらが10mm間隔で直線状に7個配列された列を70mm間隔で平行に2列配列したものを用いた。支持体は直径2mm、長さ8mのワイヤーを各孔の直近に1本ずつ取り付けて垂直に垂らし、該ワイヤーと直行するように直径2mm、長さ100mmのワイヤーを100mm間隔で取り付けた格子状のものを用いた。支持体の材質はステンレススチールを用いた。
重合器底部に樹脂がほとんど溜まらないようにのぞき窓から監視しながら排出ポンプを運転した。この時の重合器内滞留時間は65分であった。なお、滞留時間は重合器内部にある樹脂量を供給量によって除した値を用いている。重合器(17)にて、多孔板より吐出したプレポリマーの激しい発泡、及びこれによる口金面や壁面等の汚染は極めて少ない一方、落下する樹脂は多量の泡を含んでおり、泡玉状になって支持体を転げ落ちる挙動が観察された。
まず、上記の条件で1時間当たり10.0kgのPETを安定に連続重合させた後、射出成形機Aにて5kg/h、射出成形機Bにて4.5kg/hの成形速度で連続成形を行った。同時に0.5kg/hの過剰ポリマーを、ポリマー戻し配管にて第一攪拌槽型重合器P5に再循環させるとともに、エステル化反応器に連続投入する原料を反応開始当初の95%に低減した。このような状態(開始状態と称する)に設定した後、24時間に渡って連続して重合及び射出成形を実施した。この間、1時間毎に各成形機で製造された成形体の品質を評価したところ、それぞれの成形体について、24時間に渡って安定した品質のものが得られた。結果を表13に示す。
(実施例9)
実施例8の条件で開始状態に設定した後、成形機の故障を想定して射出成形機Bを停止し、5.0kg/hの過剰ポリマーを、ポリマー戻し配管にて第一攪拌槽型重合器P5に再循環させるとともに、エステル化反応器に連続投入する原料を反応開始当初の50%に低減した。このような状態に設定した後、24時間に渡って連続して重合及び射出成形機Aのみで射出成形を実施した。この間、1時間毎に製造された成形体の品質を評価したところ、24時間に渡って安定した品質のものが得られた。結果を表14に示す。
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本発明は、溶融重縮合反応によって連続重合した樹脂を、溶融状態のままで成形機に移送して高品質、低コストの成形体を製造する方法において、成形機に供給する溶融樹脂の品質及び供給量を安定に調整することが容易となり、「樹脂製造レート」と「樹脂成形レート」が互いに変動した場合にも調整が容易となり、成形体の品質と成形体重量について経時的に安定した製品を製造できる方法を提供する。
本発明で用いる重合器及び成形装置の一例を示す模式図である。 本発明で用いる不活性ガス吸収装置及び重合器及び成形装置の模式図である。 本発明で用いる重合器及び成形装置の一例を示す模式図である。 本発明で用いる不活性ガス吸収装置及び重合器及び成形装置の模式図である。 本発明で用いる重合器及び成形装置の一例を示す模式図である。 本発明で用いる不活性ガス吸収装置及び重合器及び成形装置の模式図である。 比較例で用いた重合及び成形装置を示す模式図である。 比較例で用いた重合及び成形装置を示す模式図である。 本発明で用いる重合器及び成形装置の一例を示す模式図である。 本発明で用いる重合器及び成形装置の一例を示す模式図である。 本発明で用いる重合器及び成形装置の一例を示す模式図である。
【0005】
成形体の品質と成形体重量について経時的に安定して製造できることを見出した。
[0017]
本発明者らはこれらの知見をもとに本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[0018]
(1)重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、固化することなく溶融状態で少なくとも一つの成形機へ移送し成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造方法において、該成形機への移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)の間の任意の圧力に保つように制御する、上記製造方法。
(2)前記重合器の排出ポンプの吐出量を制御することによって、成形機への移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)に保つように制御する、(1)に記載の製造方法。
(3)(I)前記重合器の排出ポンプの吐出量を重合中間体の供給量の1.0〜100倍に制御する手段及び、(II)前記重合器の排出ポンプの下流側と前記重合器のボトムとに接続された配管と前記配管に設けられた吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁とからなる、排出ポンプによって排出された樹脂を前記重合器のボトムに戻す手段によって、成形機への樹脂の移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)の任意の圧力に保たれるように制御される、(1)に記載の製造方法。
(4)成形機への樹脂の移送圧力が0.1〜100MPaの間であって、設定圧力の±80%を超えないように保つように制御することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)前記重合器のボトム又は前記重合器の排出ポンプの後に、成形機の他にペレタイザー及び/又は排出ノズルに接続された移送ポンプが設けられ、前記重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間が0.1〜120分に制御されるようにポリマーがペレタイザー及び/又は排出ノズルに移送される、(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、前記重合器の少なくとも二つの排出ポンプから樹脂を払い出し、次いで前
【0006】
記樹脂を固化することなく溶融状態で少なくとも二つの成形機及び/又はペレタイザーへ移送して成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合された樹脂からなる成形体の製造方法。
(7)前記重合器の各々の排出ポンプに、少なくとも1つ以上の成形機及び/又はペレタイザーが接続されている、(6)に記載の製造方法。
(8)前記溶融重縮合反応によって、成形又はペレタイズに用いる量を越えて製造された重縮合ポリマーの少なくとも一部を、前記重縮合ポリマーを製造する工程のうちの任意の工程に戻して再循環させる、(1)〜(7)のいずれかに記載の製造方法。
(9)前記重合中間体を前記重合器に供給する以前の任意の工程において、任意の量の分子量調節剤と反応させる、(1)〜(8)のいずれかに記載の成形体の製造方法。
(10)前記成形体がボトル成形用のプリフォーム、フィルム、シート、容器、繊維から選ばれる1種類以上である、(1)〜(9)のいずれかに記載の成形体の製造方法。
(11)前記溶融重縮合反応によって重合される樹脂が、ポリエステル樹脂である、(1)〜(10)のいずれかに記載の成形体の製造方法。
(12)重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、固化することなく溶融状態で少なくとも一つの成形機へ移送し成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造のための装置であって、成形機への移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)に保たれるように制御され得る、上記装置。
(13)前記重合器の排出ポンプの吐出量を制御することによって、成形機への移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)に保たれるように制御し得る、(12)に記載の装置。
(14)(I)前記重合器の排出ポンプの吐出量を重合中間体の供給量の1.0〜100倍に制御し得る手段と、(II)前記重合器の排出ポンプの下流側と前記重合器のボトムとに接続された配管と前記配管に設けられた吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁とからなる、排出ポンプによって排出された樹脂を前記重合器
【0007】
のボトムに戻す手段によって、成形機への樹脂の移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)に保たれるように制御され得る、(12)に記載の装置。
(15)前記重合器のボトム又は前記重合器の排出ポンプの後に、成形機の他にペレタイザー及び/又は排出ノズルに接続された移送ポンプが設けられ、前記重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間が0.1〜120分に制御されるようにポリマーがペレタイザー及び/又は排出ノズルに移送され得る、(12)〜(14)のいずれかに記載の装置。
(16)溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造装置において、重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、前記重合器の少なくとも二つの排出ポンプから樹脂を払い出し、次いで前記樹脂を固化することなく溶融状態で少なくとも二つの成形機及び/又はペレタイザーへ移送して成形し得る、上記装置。
[0019]
本発明の製造方法を用いると、溶融重縮合反応によって連続重合した樹脂を、溶融状態のままで成形機に移送して高品質、低コストの成形体を製造する方法において、成形機に供給する溶融樹脂の品質及び供給量を安定に調整することが容易となり、「樹脂製造レート」と「樹脂成形レート」が互いに変動した場合にも調整が容易となり、成形体の品質と成形体重量について経時的に安定した製品を製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
[0020]
本発明は、新しい原理に基づく重合器を利用するものであるため、以下に(A)重合方法の原理、(B)重縮合樹脂の説明、(C)重合器の説明、(D)重合方法の説明、(E)成形方法の説明、の順に具体的に説明する。
[0021]
(A)重合方法の原理:
本発明の重合方法は、溶融重縮合反応によって重合可能な樹脂の重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口から重合器に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて重力落下させながら減圧下あるいは減圧不活性ガス雰囲気下にて重合する方法である。
[0022]
後述するように、重合中間体の特性、重合器の構造、重合方法が適切な条件を満たすことで、支持体に沿って落下する重合中間体が多量の泡を含んだ状態となり、重合の進行に伴って樹脂が泡玉(塊)状の構造となって重合器の下方に向かって転がり落ちる挙動を示す。

Claims (15)

  1. 重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、固化することなく溶融状態で少なくとも一つの成形機へ移送し成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造方法において、該成形機への移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)の間の任意の圧力に保つように制御する、上記製造方法。
  2. 前記重合器の排出ポンプの吐出量を制御することによって、成形機への移送圧力を0.1〜100MPa(絶対圧力)に保つように制御する、請求項1に記載の製造方法。
  3. (I)前記重合器の排出ポンプの吐出量を重合中間体の供給量の1.0〜100倍に制御する手段及び、(II)前記重合器の排出ポンプの下流側と前記重合器のボトムとに接続された配管と前記配管に設けられた吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁とからなる、排出ポンプによって排出された樹脂を前記重合器のボトムに戻す手段によって、成形機への樹脂の移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)の任意の圧力に保たれるように制御される、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記重合器のボトム又は前記重合器の排出ポンプの後に、成形機の他にペレタイザー及び/又は排出ノズルに接続された移送ポンプが設けられ、前記重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間が0.1〜120分に制御されるようにポリマーがペレタイザー及び/又は排出ノズルに移送される、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、前記重合器の少なくとも二つの排出ポンプから樹脂を払い出し、次いで前記樹脂を固化することなく溶融状態で少なくとも二つの成形機及び/又はペレタイザーへ移送して成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合された樹脂からなる製造方法。
  6. 前記重合器の各々の排出ポンプに、少なくとも1つ以上の成形機及び/又はペレタイザーが接続されている、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記溶融重縮合反応によって、成形又はペレタイズに用いる量を越えて製造された重縮合ポリマーの少なくとも一部を、前記重縮合ポリマーを製造する工程のうちの任意の工程に戻して再循環させる、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記重合中間体を前記重合器に供給する以前の任意の工程において、任意の量の分子量調節剤と反応させる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
  9. 前記成形体がボトル成形用のプリフォーム、フィルム、シート、容器、繊維から選ばれる1種類以上である、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
  10. 前記溶融重縮合反応によって重合される樹脂が、ポリエステル樹脂である、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
  11. 重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、固化することなく溶融状態で少なくとも一つの成形機へ移送し成形することを含む、溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造のための装置であって、成形機への移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)に保たれるように制御され得る、上記装置。
  12. 前記重合器の排出ポンプの吐出量を制御することによって、成形機への移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)に保たれるように制御し得る、請求項11に記載の装置。
  13. (I)前記重合器の排出ポンプの吐出量を重合中間体の供給量の1.0〜100倍に制御し得る手段と、(II)前記重合器の排出ポンプの下流側と前記重合器のボトムとに接続された配管と前記配管に設けられた吐出圧力検知ポリマー戻し弁開度制御システム又は背圧弁とからなる、排出ポンプによって排出された樹脂を前記重合器のボトムに戻す手段によって、成形機への樹脂の移送圧力が0.1〜100MPa(絶対圧力)に保たれるように制御され得る、請求項11に記載の装置。
  14. 前記重合器のボトム又は前記重合器の排出ポンプの後に、成形機の他にペレタイザー及び/又は排出ノズルに接続された移送ポンプが設けられ、前記重合器のボトムでのポリマー溶融滞留時間が0.1〜120分に制御されるようにポリマーがペレタイザー及び/又は排出ノズルに移送され得る、請求項11〜請求項13のいずれか一項に記載の装置。
  15. 溶融重縮合反応によって重合される樹脂からなる成形体の製造装置において、重合中間体を溶融状態にて重合中間体供給口より重合器に連続的に供給し、多孔板の孔から吐出させた後、支持体に沿わせて減圧下にて落下させながら重合させた後に、前記重合器の少なくとも二つの排出ポンプから樹脂を払い出し、次いで前記樹脂を固化することなく溶融状態で少なくとも二つの成形機及び/又はペレタイザーへ移送して成形し得る、上記装置。
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