JPWO2006038611A1 - 下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤 - Google Patents

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Abstract

下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤として用いることができる下記一般式(I)の化合物【化1】(式中、Rは置換基を有してもよく不飽和結合を有することもある脂肪族アシル基、ヒドロキシアルキル基、脂肪族アシルオキシアルキル基、低級アルコキシ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、アリール置換低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ又はジアルキル置換カルボニル基又はシアノ基を有する低級アルキル基、ハロゲン原子を有してもよい芳香族アシル基、フロイル基又はピリジルカルボニル基であり、R1はシアノ基又はカルバモイル基であり、R2はハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を有してもよい低級アルキル基を表す。)で表されるインドリン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の治療及び/又は予防剤。

Description

本発明は、下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤に関するものである。さらに詳しく述べれば、インドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を含有する下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤に関するものである。
下部尿路閉塞疾患は、前立腺疾患や尿道疾患等によって下部尿路が閉塞する疾患であり、これに伴う排尿障害で呈する症状には閉塞症状(排出障害)及び刺激症状(蓄尿障害)がある。閉塞症状としては、排尿開始遅延、排尿時間延長、終末時滴下、尿線細小、二段排尿及び間欠排尿等の排尿困難、並びに尿閉などが挙げられる。また、刺激症状としては、頻尿、夜間頻尿、尿意切迫感及び尿失禁などが挙げられる(非特許文献1参照)。
通常、排出障害には尿道平滑筋弛緩作用を有するα−アドレナリン受容体(以下「AR」ということがある。)遮断薬やコリン作動薬が使用され、蓄尿障害には排尿筋の過剰収縮を抑制して膀胱容量を増加させる作用を有する抗コリン薬、三環系抗うつ薬やβ,α−AR刺激薬等が使用されている(非特許文献2参照)。
α−ARサブタイプのうち、蓄尿障害をもたらす排尿筋収縮にはα1D−ARサブタイプ遮断薬が有効であることが知られている(特許文献1、非特許文献3参照)。このことは、mRNA分布を測定したα−ARサブタイプの研究から、排出障害に関係する前立腺ではα1Aが優位に発現しているのに対し、蓄尿障害に関係する膀胱や脊髄ではα1Dが優位に発現していることからも裏付けられている(非特許文献4参照)。
下記一般式(I)で表されるインドリン誘導体又はそれらの薬理学的に許容される塩は、選択的な尿道平滑筋収縮抑制作用を有し、血圧に大きく影響することなく尿道内圧を低下させ、前立腺肥大症に伴う排尿障害等の治療剤としてきわめて有用な化合物である(特許文献2参照)。

(式中、Rは置換基として1個乃至それ以上のハロゲン原子、水酸基、低級アルコキシ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、シクロアルキル基又はアリール基を有していてもよく不飽和結合を有することもある脂肪族アシル基、ヒドロキシアルキル基、脂肪族アシルオキシアルキル基、置換基として低級アルコキシ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、アリール置換低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ又はジアルキル置換カルボニル基又はシアノ基を有する低級アルキル基、置換基として1個乃至それ以上のハロゲン原子を有していてもよい芳香族アシル基、フロイル基又はピリジルカルボニル基であり、Rはシアノ基又はカルバモイル基であり、Rは置換基として1個乃至それ以上のハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を有していてもよい低級アルキル基を表す。)
上記インドリン誘導体のうち、KMD−3213(一般名:シロドシン)と称する化合物は、α1A−ARサブタイプに選択的に作用し、α1B及びα1D−ARサブタイプにはほとんど作用せず、しかもインバースアゴニスト活性を示さないことから耐性が生じることがないため、前立腺肥大に伴う排尿困難症治療剤として、極めて優れている(特許文献3、非特許文献5参照)。

最近、下部尿路の機能的閉塞に伴う排尿障害症状であって、下部尿路を支配する神経の障害によるものと下部尿路の器質的障害によるものを含まない症状を下部尿路症なる疾患として新たに分類しようとの提案があり、シロドシンがこれに有効であることが報告されている(特許文献4参照)。しかしながら、特許文献4には、シロドシンが下部尿路の閉塞という器質的障害を伴う蓄尿障害に対して有効であることは記載されておらず、またそれを示唆する記載もない。
一方、切迫性尿失禁の有無を問わずに頻尿と尿意切迫を引き起こす医学的状態であり、かつ、こうした症状の原因となりうるような局所の病的状態や代謝因子がないもの、と定義される過活動膀胱という病態が注目されている。この過活動膀胱に対しては、α1A−AR遮断作用とα1D−AR遮断作用とを有するタムスロシンが有効であることが報告されている(特許文献5参照)。しかしながら、特許文献5にはシロドシン等のインドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩が頻尿や尿意切迫等の蓄尿障害に有効であることは記載されていない。さらに、過活動膀胱に対しては、閉塞症状(排出障害)に関連するα1A−AR遮断作用を示す薬物ではなく、刺激症状(蓄尿障害)に関連するα1D−AR遮断作用を示す薬物が有効であると考えられている(非特許文献6参照)。したがって、α1D−AR遮断作用をほとんど示さないα1A−AR選択的遮断薬であるシロドシン等のインドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を蓄尿障害の予防及び/又は治療に適用することは、当業者が容易に想到することができないものである。
国際公開第99/57131号パンフレット 特開平6−220015号公報 特開2000−247998号公報 特開2001−288115号公報 国際公開第03/103659号パンフレット 安田耕作ほか、「排尿障害の薬物治療」、三輪書店、2000年、36−43頁 高橋悟、腎と透析、2002年、臨時増刊号、99−101頁 Baojun Guほか、The Journal of Urology、American Urological Association、2004年、第172巻、p.758−762 宍戸啓一ほか、臨床泌尿器科、2003年増刊、第57巻、第4号、104−108頁 Yamagishiほか、European Journal of Pharmacology、1996年、第315号、73−79頁 Donna J. Sellersほか、World J Urol、2001年、第19巻、308頁
本発明は、下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行ったところ、ほとんどα1D−AR遮断作用を示さないα1A−AR選択的遮断薬であるため、排尿筋収縮が関与する蓄尿障害へ適用できないと考えられていた前記一般式(I)で表されるインドリン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩が、驚くべきことに、下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害に対して極めて有効であることを知り、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は、一般式(I)で表されるインドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤、に存する。
一般式(I)で表されるインドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を含有する下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤は、蓄尿障害を有する患者に対して顕著な治療効果を示す。
一般式(I)において、低級アルキルとは炭素数1〜6の直鎖状及び分枝状のアルキルを、ヒドロキシアルキルとは水酸基を有し、但し、該水酸基はα位以外の位置に存する、炭素数2〜6の直鎖状及び分枝状のアルキルを、低級アルコキシとは炭素数1〜6の直鎖状及び分枝状のアルコキシを、シクロアルキルとは5〜7員環の環状アルキルをそれぞれいう。また、アリールとはフェニル、ナフチル等の芳香族炭化水素を、芳香族アシルとは上述と同じ意味を有するアリールを有するカルボン酸のアシルを、不飽和結合を有することもある脂肪族アシルとは炭素数2〜7からなる直鎖状及び分枝状のアルキルカルボン酸又は炭素数3〜7からなる直鎖状及び分枝状のアルケニルカルボン酸のアシルを、脂肪族アシルオキシとは上記脂肪族アシル基で置換された水酸基を有し、但し、該脂肪族アシルオキシ基はα位以外の位置に存する、炭素数4〜13のアルキルカルボニルオキシアルキルをそれぞれいう。さらに、フロイルとは、2−フロイル、3−フロイルを、ピリジルカルボニルとは、2−ピリジルカルボニル、3-ピリジルカルボニル及び4−ピリジルカルボニルを、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子をそれぞれいう。なお、一般式(I)のインドリン誘導体は、特許文献2に記載の方法により製造することができ、該インドリン誘導体としては、前述したシロドシン、すなわち、(−)−1−(3−ヒドロキシプロピル)−5−((2R)−2−{[2−({2−[(2,2,2−トリフロロエチル)オキシ]フェニル}オキシ)エチル]アミノ}プロピル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−7−カルボキシアミドが好ましい。
前記インドリン誘導体の薬学的に許容される塩としては、例えば、カルボキシ基を有する化合物はナトリウム、カリウム、カルシウム等のような無機塩基との塩、モルホリン、ピペリジンなどの有機アミンとの塩に変換することもできる。また、インドリン誘導体のうち、置換基Rが置換又は無置換のアシル基又はフロイル基である化合物である場合は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、(+)−カンファースルホン酸、(−)−カンファースルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、フマル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等とのモノ酸付加塩に変換することができる。さらに、インドリン誘導体のうち、置換基Rが置換アルキル基又はピリジルカルボニル基である化合物は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、(+)−カンファースルホン酸、(−)−カンファースルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、フマル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等とのモノ酸付加塩に変換することができる。
一般式(I)で表されるインドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩はヒト前立腺の収縮に関連しているα1A−ARに対して極めて高い選択性を示すので、下部尿路閉塞疾患が前立腺肥大症であるのが好ましい。
本発明に係る下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤は、前記一般式(I)で表されるインドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩と、慣用されている製剤担体とを混合することにより製造することができる。
製剤担体は、投与形態に応じて、適宜、組み合わせて用いればよく、例えば、乳糖等の賦形剤;ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤;カルボキシメチルセルロース等の崩壊剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の結合剤;マクロゴール等の界面活性剤;炭酸水素ナトリウム等の発泡剤;シクロデキストリン等の溶解補助剤;クエン酸等の酸味剤;エデト酸ナトリウム等の安定化剤;リン酸塩等のpH調整剤などが挙げられる。
本発明に係る下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤の投与形態としては、例えば、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤、カプセル剤等の経口投与剤;注射剤、貼付剤、坐剤等の非経口投与剤などが挙げられ、経口投与剤が好ましい。
上記製剤は、一般式(I)で表されるインドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩が、成人1日当たり、経口投与剤で2〜16mg、特に4〜8mgの範囲で投与されるように、調製するのが好ましい。
本発明に係る下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤は、さらに蓄尿障害用の他の薬剤、好ましくは作用機序の異なる蓄尿障害用の薬剤を含有していてもよい。作用機序の異なる蓄尿障害用の薬剤としては、オキシブチニン、トルテロジン、ダリフェナシン、ヌベンゼピン、ザミフェナシン、チオトロピウム、アルバメリン、トロスピウム、フェソテロジン、テメベリン、キヌキリジン−3−イル 1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−カルボキシレート、4−(2−メチル−1H−イミダゾリル−1−イル)−2,2−ジフェニルブチルアミド及びN−[1−(6−アミノピリジン−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−2(R)−[3,3−ジフルオロ−1(R)−シクロペンチル]−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド等のムスカリン受容体拮抗剤が挙げられる。
以下に本発明を実験例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はその内容に限定されるものではない。
[実施例1]前立腺肥大に伴う排尿障害の蓄尿障害に対する臨床効果
前立腺肥大症を伴う排尿障害患者を対象として、シロドシン及び塩酸タムスロシンの臨床効果を、I−PSS(国際前立腺症状スコア、International Prostate Symptom Score)トータルスコアの投与前後における変化量を主要評価項目としてプラセボ対照二重盲検並行群間比較試験により検討した。I−PSSは、蓄尿時症状を表す刺激症状3項目(夜間排尿、尿意切迫感及び2時間以内の排尿)と排出時症状を表す閉塞症状4項目(残尿感、尿線の途絶、尿線の勢い及び排尿時のいきみ)からなり、前立腺肥大症に伴う排尿障害の各種の治療効果判定用として作られたものであるが、前立腺肥大に特有というわけではなく、女性の排尿障害などの治療効果判定にも用いることができる(非特許文献1)。
以下の方法でシロドシン(1回4mg、1日2回)及び塩酸タムスロシン(1回0.2mg、1日1回)の蓄尿障害に対する効果を検討した。
対象患者:前立腺肥大症に伴う排尿障害患者455名
投与方法:12週間経口投与
主要な評価項目:I−PSSのトータルスコア、I−PSS刺激症状スコア及びI−PSS閉塞症状スコア
集計方法:全最終評価対象例をI−PSSの「2時間以内の排尿」及び「尿意切迫感」の合計スコア6未満及び6以上の患者に層別し、投与前後のI−PSSのトータルスコア、I−PSS刺激症状スコア及びI−PSS閉塞症状スコアの各変化量の各群平均値を算出した。
投与群:シロドシン群(投与前スコア6未満116名、6以上58名)、塩酸タムスロシン群(投与前スコア6未満135名、6以上57名)、プラセボ群(投与前スコア6未満61名、6以上28名)
I−PSS質問項目
(1)残尿感
「排尿後に尿がまだ残っている感じがありましたか。」
(2)2時間以内の排尿
「排尿後2時間以内にもう一度行かねばならないことがありましたか。」
(3)尿線の途絶
「排尿途中に尿が途切れることがありましたか。」
(4)尿意切迫感
「排尿をがまんするのがつらいことがありましたか。」
(5)尿線の勢い
「尿の勢いが弱いことがありましたか。」
(6)排尿時のいきみ
「排尿開始時にいきむ必要がありましたか。」
(1)〜(6)のスコアは次のとおりである。
まったくなし:0点、5回に1回の割合未満:1点、2回に1回の割合未満:2点、2回に1回の割合:3点、2回に1回の割合以上:4点、ほとんど常に:5点
(7)夜間排尿
「床に就いてから朝起きるまで何回排尿に起きましたか。」
スコアは次のとおりである。
0回:0点、1回:1点、2回:2点、3回:3点、4回:4点、5回以上:5点
集計結果を表1に示した。
表1から、シロドシンが、蓄尿障害を示す患者、特にI−PSSで投与前の「2時間以内の排尿」及び「尿意切迫感」の合計スコアが6以上の患者に対して、I−PSSの刺激症状スコアを改善させる効果を有し、蓄尿障害の予防及び/又は治療剤として有効であることがわかる。

Claims (6)

  1. 一般式(I)


    (式中、Rは置換基として1個乃至それ以上のハロゲン原子、水酸基、低級アルコキシ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、シクロアルキル基又はアリール基を有していてもよく不飽和結合を有することもある脂肪族アシル基、ヒドロキシアルキル基、脂肪族アシルオキシアルキル基、置換基として低級アルコキシ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、アリール置換低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ又はジアルキル置換カルボニル基又はシアノ基を有する低級アルキル基、置換基として1個乃至それ以上のハロゲン原子を有していてもよい芳香族アシル基、フロイル基又はピリジルカルボニル基であり、Rはシアノ基又はカルバモイル基であり、Rは置換基として1個乃至それ以上のハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を有していてもよい低級アルキル基を表す。)
    で表されるインドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤。
  2. インドリン誘導体が、シロドシンであることを特徴とする請求項1記載の下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤。
  3. 下部尿路閉塞疾患が、前立腺肥大症であることを特徴とする請求項1又は2記載の下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤。
  4. 国際前立腺症状スコアで投与前における「2時間以内の排尿」及び「尿意切迫感」の合計スコアが6以上の患者に投与するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤。
  5. 一般式(I)で表されるインドリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩の1日投与量が、2〜16mgであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤。
  6. さらに蓄尿障害に用いることができる他の薬剤を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の下部尿路閉塞疾患に伴う蓄尿障害の予防及び/又は治療剤。
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