JPWO2006013708A1 - 枕 - Google Patents

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Abstract

仰向き姿勢で後頭部の高さが背中よりやや高い位置となるように、自動的に高さを調節でき、且つ、仰向き姿勢と横向き姿勢とで自動的に高さを変化できる枕を提供する。頭載せ部材3に、頭部を仰向けに載せたときに頭部の最下部と底部材2との間隔が10〜30mmの範囲となるように陥没する空洞部8を形成し、空洞部に付勢機構9を配置する。付勢機構は、空洞部8内に横方向に離隔させて配置したX型リンク11を備える。各X型リンクは、前上がりに傾斜する第1リンク部材12と後上がりに傾斜する第2リンク部材13とを中間のリンク軸16で互いに回動自在に連結して構成される。付勢機構は、更に、両X型リンクの第1リンク部材の前端部同士を連結する前側の上部連結部材18と、両X型リンクの第2リンク部材の後端部同士を連結する後側の上部連結部材20と、両X型リンクに対し前後方向の作用線に沿って各X型リンクの両リンク部材を前後方向に接近させる方向のばね力を加えるばね部材21とを備える。

Description

本発明は、寝具として用いる枕に関するものであり、さらに詳しくは睡眠時の姿勢によって高さが変化する枕に関するものである。
人の睡眠時の姿勢は、直立状態をそのまま倒して仰向きとした状態が最も自然で好ましい。このとき、頭部の内で最も低い位置となる後頭部は、背中よりやや高い位置となるが、頸部の後背面は後頭部よりも10〜50mm程度高い位置にある。そこで、寝具として用いる枕は、人が仰向きの姿勢を取っているときに、後頭部の位置を背中よりやや高い位置とすると共に、後頭部よりも高い位置にある頸部を適切な強さで支持できることが望まれる。
一方、人が睡眠時に寝返りを打ち横向きの姿勢になった場合には、頭部は肩部により支えられるので、前記仰向きの姿勢の場合よりも頭部の位置が高くなる。従って、枕は、睡眠時の仰向きまたは横向きの姿勢に応じて、高さが自動的に変化することが望まれる。
従来、自動的に高さを変化させることのできる枕については、種々提案されている。例えば、頭載せ部材に人の頭部を載せた状態で頭頂部が位置する側を後側、人の頸部が位置する側を前側として、底部材と頭載せ部材との間に、右上がりに傾斜するリンク部材と左上がりに傾斜するリンク部材とを中間の枢着部で互いに回動自在に連結して成るX型リンクを備え、各リンク部材の一方の端部を底部材または頭載せ部材に軸支すると共に、各リンク部材の他方の端部を頭載せ部材または底部材に対し横方向に摺動自在に係合させ、頭載せ部材に軸支される一方のリンク部材の上端部と頭載せ部材に摺動自在に係合する他方のリンク部材の上端部との間に引張りばねを張設し、引張りばねによりX型リンクが上方の伸び側に付勢されるようにした枕が提案されている(特開昭58−67214号公報参照)。
上記公報には、人が睡眠時に仰向き姿勢で頭載せ部材に頭部を載せると、頭載せ部材は頭部の荷重により引張りばねの付勢力に抗して下降し、一方、人が寝返りを打って横向き姿勢になり、頭部が肩部によって支えられて頭載せ部材に作用する荷重が減少すると、頭載せ部材は引張りばねによりX型リンクを介して頭載せ部材に付与される上方への付勢力により上昇し、その結果、人の睡眠時の姿勢に応じて、自動的に高さを変化させることができる旨の記載がある。
然し、頭載せ部材を横向き姿勢の人の頭部に適合する上昇位置に頭部の荷重に抗して保持するには、頭載せ部材にその上昇位置で付与する上方への付勢力を頭部の荷重に相当する大きさにする必要があるため、人が仰向き姿勢になっても頭載せ部材は応答性良く下降せず、頸部に負荷がかかる不具合がある。また、上記従来の枕は、頭載せ部材が頭部の荷重により陥没する構成を備えておらず、更に、X型リンクの各リンク部材が水平に倒れる頭載せ部材の最下降位置でも頭載せ部材と底部材との間に各リンク部材の上下方向幅分の隙間が空くため、人が仰向き姿勢で頭載せ部材に頭部を載せたときに、後頭部の位置を十分に低くすることができないという不都合もある。また、上記従来の枕では、頭載せ部材に終始上方への付勢力が与えられているため、人は頭部の位置を低くするためには常に該付勢力に抗している必要があって、頸部に負荷が掛かり、肩凝り、頭痛、手足の痺れ、首痛、寝違い等の原因になるという不都合もある。
本発明は、以上の点に鑑み、人が仰向き姿勢で頭載せ部材に頭部を載せたときに、後頭部の高さが背中よりやや高い位置となるように、自動的に高さを調節することができ、且つ、人が仰向き姿勢で頭載せ部材に頭部を載せたときと、横向き姿勢で頭部を載せたときとで、自動的に高さを変化させることができる枕を提供することを目的とする。
さらに、本発明の目的は、人が仰向き姿勢で頭載せ部材に頭部を載せたときに、後頭部の高さを十分に低くするために余計な力を必要とせず、頸部に負荷が掛かることを防止できる枕を提供することにもある。
かかる目的を達成するために、本発明は、底部材と、底部材上に配設された頭載せ部材とを備える枕において、該頭載せ部材に人の頭部を仰向けに載せたときに該頭載せ部材が頭部の荷重により陥没して該頭載せ部材上の頭部の最下部と前記底部材との間隔が10〜30mmの範囲となるように該頭載せ部材に設けられた空洞部と、該空洞部内に前記頭載せ部材を上方に付勢するように設けられた付勢機構とを備え、該付勢機構は、前記頭載せ部材に人の頭部を載せた状態で頭頂部が位置する側を後側、人の頸部が位置する側を前側として、それぞれ前上がりに傾斜する第1リンク部材と後上がりに傾斜する第2リンク部材とを中間の枢着部で互いに回動自在に連結して構成される、前記空洞部内に横方向に離隔させて配置した1対のX型リンクと、該両X型リンクの前記第1リンク部材の前端部同士を連結する前側の上部連結部材と、該両X型リンクの前記第2リンク部材の後端部同士を連結する後側の上部連結部材と、該両X型リンクに対し前後方向の作用線に沿って該各X型リンクの前記両リンク部材を前後方向に接近させる方向のばね力を加えるばね部材とで構成され、該ばね部材により前記両X型リンクが上方の伸び側に付勢されることを特徴とする。
本発明によれば、頭載せ部材の空洞部の上方部分が前側と後側の両上部連結部材により支えられる。そして、頭載せ部材に人が横向き姿勢で頭部を載せたときは、ばね部材により両X型リンクを介して頭載せ部材に作用する上方への付勢力により頭載せ部材は非陥没状態になり、頭載せ部材の空洞部の上方部分は横向き姿勢の人の頭部に適合する位置に上昇する。ここで、X型リンクを下方の縮み側に動かすのに必要な荷重は、荷重の作用箇所によって異なり、荷重の作用箇所が前側と後側の両上部連結部材間の前後方向中間部に位置するときは大きく、各上部連結部材に近付くほど小さくなる。これは、荷重の作用箇所が各上部連結部材に近付くほど各上部連結部材を介してX型リンクの各リンク部材に作用する枢着部回りのモーメントが大きくなるためである。人が就寝中に寝返りを打って横向き姿勢から仰向き姿勢になると、横向き姿勢時に頭載せ部材が非陥没状態に保持されている関係で頸部より頭部の位置が高くなって頸部が曲がり、頸部の筋反力により頸部が載る頭載せ部材の前側部分に作用する荷重が増加する。そして、頭載せ部材の前側部分の近傍には前側の上部連結部材が配置されているため、頸部の筋反力による荷重増加でX型リンクが下方の縮み側に応答性良く動いて、頭載せ部材が陥没する。
因みに、上記従来例のように右上がりに傾斜するリンク部材と左上がりに傾斜するリンク部材とで構成されるX型リンクを用いる場合は、両リンク部材の上端部間の横方向中間部が頭部及び頸部の荷重作用箇所になり、この部分はX型リンクを下方の縮み側に動かすのに必要な荷重が最も大きくなる箇所であるため、頸部の筋反力で荷重が増加してもX型リンクは下方の縮み側に応答性良く動かない。
ここで、本発明の各X型リンクの1対のリンク部材には、ばね部材のばね力によるモーメントが作用し、このモーメントは、ばね力の作用線と両リンク部材の枢着部との間の上下方向距離とばね力との積に等しい。X型リンクが下方の縮み側に動き始めると、リンク部材とばね力の作用線との成す角度が減少し、この減少に伴い1対のリンク部材間の前後方向距離が増加してばね力が増加する。然し、リンク部材とばね力の作用線との成す角度が比較的小さい角度範囲に収まっていれば、角度減少によるばね力の増加率は、ばね力の作用線と枢着部との間の距離の減少率に比し小さくなる。その結果、ばね力によりリンク部材に作用するモーメント、即ち、X型リンクに付与される上方の伸び側への付勢力はX型リンクが下方に縮むのに伴って減少する。従って、上記の如く頸部の筋反力による荷重増加でX型リンクが下方の縮み側に動き始めると、X型リンクは途中で停止することなく最収縮状態になるまで動く。そのため、頭載せ部材は完全に陥没して、頭部の最下部と底部材との間隔が10〜30mmの範囲となり、該最下部が人の背中よりやや高い位置となる。頭部の最下部が前記位置にあると、直立状態の人をそのまま倒して仰向きとした状態となり、睡眠時に最も自然な姿勢を取ることができる。このように本発明によれば、人の姿勢変化に追従して枕の高さを自動的に適切に変化させることができ、快適な睡眠が得られる。
尚、人が仰向き姿勢で頭部を頭載せ部材に載せたとき、頭部の最下部たる後頭部は一般的に頭載せ部材の空洞部の上方部分の中央部に載ることになる。そして、空洞部内に横方向に離隔させて配置した1対のX型リンクの各リンク部材及び前側と後側の上部連結部材は後頭部が載る頭載せ部材の部分の真下には位置せず、各リンク部材及び前側と後側の連結部材が頭載せ部材越しに頭部に接触して不快感を生じさせるようなことは防止される。
ここで、各X型リンクの両リンク部材の枢着部は、第1リンク部材の前後方向中心位置より後方にオフセットした位置に設けられていることが望ましい。これによれば、両リンク部材の枢着部と前側の上部連結部材との間の前後方向距離が長くなり、前側の上部連結部材に加えられる下方への荷重によりリンク部材に作用する枢着部回りのモーメントが大きくなる。従って、仰向き姿勢になったときの頸部の筋反力による荷重増加で一層応答性良くX型リンクが下方の縮み側に動き、姿勢変更に対する枕の高さ変化の追従性が向上する。
この場合、各X型リンクの第1リンク部材の前端部が第2リンク部材の前端部より前側に位置するようにしておくことが望ましい。これによれば、前側の上部連結部材に加えられる下方への荷重により第2リンク部材の前端部を支点にしてX型リンク全体を後上がりに回転させる方向のモーメントが作用し、第1リンク部材の後端部が底部材から浮き上がる。ここで、X型リンクが下方の縮み側に動く際は、第1リンク部材の後端部が底部材に対し後側に変位し、この変位に対する底部材からの抵抗を受けると、X型リンクの縮み側への動きが妨げられる。然し、上記の如く第1リンク部材の後端部が底部材から浮き上がると、底部材からの抵抗を受けずに第1リンク部材の後端部が底部材に対し後側に変位できるようになり、X型リンクがスムーズに縮み側に動く。
また、ばね部材は、前側の上部連結部材と後側の上部連結部材との間に横方向の間隔を存して張設した複数の引張りばねで構成されることが望ましい。これによれば、頭載せ部材の空洞部の上方部分が引張りばねで弾性的に支えられる。従って、人が横向き姿勢で頭載せ部材が非陥没状態に存するときに、人の頭部が載る頭載せ部材の部分(空洞部の上方部分の中央部)が前後の上部連結部材の間で陥没して、頭部の位置が下がることを防止できる。
ところで、人が横向き姿勢のときに頭載せ部材を非陥没状態に保持するには、X型リンクに人の頭部の重量に応じた伸び側への付勢力を付与する必要がある。そして、頭部の重量の重い人に合わせてばね部材のばね力を強くすると、X型リンクの収縮に伴い上記の如く伸び側の付勢力が減少するとしても、X型リンクの最収縮状態(頭載せ部材の完全陥没状態)における伸び側への付勢力は十分に小さくならず、仰向き姿勢の人の頸部に負荷が掛かってしまう。尚、頭載せ部材の最陥没状態でばね部材のばね力の作用線と各X型リンクの両リンク部材の枢着部との間の上下方向距離が零になるようにすれば、頭載せ部材の最陥没状態における伸び側への付勢力は零になる。然し、これでは仰向き姿勢から横向き姿勢に姿勢変更したときに頭載せ部材を非陥没状態に復帰できなくなるため、頭載せ部材の完全陥没状態でもX型リンクに伸び側への付勢力が付与されるようにする必要がある。
以上の点を考慮すると、付勢機構は、頭載せ部材の陥没途中でばね部材(以下、第1のばね部材という)のばね力の作用線と各X型リンクの両リンク部材の枢着部との上下方向の位置関係が逆転して、第1のばね部材により両X型リンクが下方の縮み側に付勢されるように構成されると共に、両X型リンクを第1のばね部材による付勢力に抗して上方の伸び側に付勢して、第1のばね部材のばね力の作用線と枢着部との上下方向の位置関係を再逆転させる第2のばね部材を備えることが望ましい。これによれば、頭載せ部材の完全陥没状態においては第2のばね部材による伸び側への付勢力と第1のばね部材による縮み側の付勢力との差分の付勢力でX型リンクが伸び側に付勢されることになる。そのため、頭載せ部材の非陥没状態における伸び側への所要の付勢力が確保されるように第1のばね部材のばね力を強くしても、頭載せ部材の完全陥没状態における伸び側への付勢力を十分に小さくすることができ、仰向き姿勢の人の頸部に負荷が掛かることを防止でき、且つ、仰向き姿勢から横向き姿勢に姿勢変更し、頭部が肩部に支えられて頭載せ部材に作用する荷重が減少すると、頭載せ部材は非陥没状態に確実に復帰する。
この場合、第1のばね部材のばね力の作用線と各X型リンクの両リンク部材の枢着部との上下方向の位置関係が逆転した状態でのみX型リンクに第2のばね部材による伸び側への付勢力が付与されるように第2のばね部材を構成することも可能である。然し、好ましくは、両X型リンクの第1リンク部材の後端部同士を連結する後側の下部連結部材と、両X型リンクの第2リンク部材の前端部同士を連結する前側の下部連結部材と、前側の上部連結部材と前記後側の上部連結部材との間に張設した上部引張りばねと、前側の下部連結部材と後側の下部連結部材との間に張設した下部引張りばねとを備え、上部引張りばねと下部引張りばねとの一方の引張りばねで第1のばね部材が構成され、他方の引張りばねで第2のばね部材が構成されるべきである。これによれば、第1のばね部材のばね力の作用線と各X型リンクの両リンク部材の枢着部との上下方向の位置関係が逆転する前の状態、即ち、頭載せ部材の非陥没状態において第1のばね部材による付勢力と第2のばね部材による付勢力との合力でX型リンクが伸び側に付勢されることになり、第1と第2の両ばね部材のばね力を比較的弱くしても、頭載せ部材を非陥没状態に保持するのに必要な伸び側への所要の付勢力を得ることができる。その結果、各上部連結部材及び各下部連結部材の剛性を然程高くしなくても、ばね力によるこれら連結部材の撓みを防止でき、これら連結部材の軽量化、ひいては枕の軽量化を図ることができる。
更に、このものにおいて、前側の上部連結部材と後側の上部連結部材と前側の下部連結部材と後側の下部連結部材とのうちの少なくとも一つの連結部材が回転調節可能な軸状部材で構成され、該軸状部材に前記引張りばねのうちの対応する引張りばねの端部が巻き付け固定されていれば、軸状部材を回転調節することにより引張りばねのばね力を変化させて、頭載せ部材の非陥没状態においてX型リンクに付与される伸び側への付勢力を利用者の頭部の重量に合わせて簡単に調節することができる。
また、両X型リンクの第1リンク部材の後端部同士を連結する後側の下部連結部材と、両X型リンクの第2リンク部材の前端部同士を連結する前側の下部連結部材との少なくとも一方の下部連結部材を備え、該下部連結部材と前後同じ側の上部連結部材と該下部連結部材との間に可撓性を有する張り渡し部材が張設されると共に、該下部連結部材と該上部連結部材との一方の連結部材は回転調節可能な軸状部材で構成され、該軸状部材に張り渡し部材の端部が巻き付け固定されていれば、軸状部材を回転調節することにより、頭載せ部材の非陥没状態における下部連結部材と上部連結部材との間の間隔、即ち、頭載せ部材の高さを利用者に合わせて簡単に調節することができる。
尚、上記の如く引張りばねの端部を巻き付け固定する軸状部材や、張り渡し部材の端部を巻き付け固定する軸状部材を備える場合、頭載せ部材に、軸状部材の端部に臨む工具挿入穴が形成されていれば、付勢機構を空洞部から取り出さなくても、工具挿入穴に工具を挿入して軸状部材を回転調節することができ、上記の調節作業が一層容易になる。
ところで、リンク部材や上下の連結部材といった付勢機構の構成部材が頭載せ部材や底部材に接触すると、頭載せ部材や底部材が構成部材により擦られて損傷する虞がある。この場合、付勢機構が伸縮自在な筒状のカバー部材に包み込まれていれば、付勢機構の構成部材が頭載せ部材や底部材に直接接触せず、頭載せ部材や底部材の損傷を防止して耐久性を向上できる。
また、空洞部は、頭載せ部材が仰向き姿勢の人の頭部の荷重により陥没したときに、頭載せ部材の表面と人の耳朶との間に間隔が確保される大きさに形成されることが望ましい。これによれば、頭載せ部材が陥没しても、頭載せ部材の表面と耳朶との間には間隔が存するので、頭載せ部材の表面が耳朶に接触したり、耳朶を反転させたりすることがなく、睡眠中の人に不快感を与えることを防止することができる。
また、頭載せ部材は、軟質樹脂、例えば、低反発ウレタンフォーム製の成形体から成るものであることが望ましい。この場合、頭載せ部材の空洞部の上方部分に、空洞部と外部とを連通する連通孔を備えていれば、頭載せ部材の陥没時に空洞部内の空気が連通孔から外部に噴出され、頭部に涼感を与えることができる。
また、頭載せ部材を軟質樹脂製成形体から成るものとする場合、空洞部の前側の壁部は、頭載せ部材の非陥没状態における上下方向に沿う断面形状が前側に凸の弧状になるように形成されていることが望ましい。これによれば、人が仰向き姿勢になって頭載せ部材が陥没したとき、前側の壁部が人の頸部の下で前側にのびるように潰れ、前側の壁部により理想的な状態で頸部全体が支えられる。
ところで、頭載せ部材が低反発ウレタンフォーム製の成形体から成る場合、横向き姿勢やうつ伏せ姿勢になって顔が頭載せ部材に触れると、空洞部内のリンク部材や連結部材の存在を頭載せ部材越しに感じ取ってしまい、違和感を覚える。この場合、頭載せ部材の空洞部の天井面に、低反発ウレタンフォームより硬質の弾性材料、例えば、ラバーフォーム製の裏板が積層されていれば、リンク部材や連結部材の存在を感じ取りにくくすることができる。
尚、頭載せ部材は、羽毛、天然繊維、合成繊維、無機質粒子、有機質粒子、流体からなる群から選択された少なくとも1種の材料を内蔵する袋状体から成るものであっても良い。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の第1実施形態の枕の斜視図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図2のIII−III線断面図、図4は第1実施形態の枕に備える付勢機構の作動を示す側面図、図5乃至図7は第1実施形態の枕の作動を示す説明的断面図である。
図1に示すように、第1実施形態の枕1は、フェルト等からなる底部材2と、底部材2上に配設された頭載せ部材3とを備え、さらに底部材2と頭載せ部材3とは外被布4で被覆されている。頭載せ部材3は、低反発ウレタンフォーム製の成形体から成り、平面視の形状が横長の略長方形になるよう形成されている。頭載せ部材3の上部には、頭載せ部材3に人の頭部を載せた状態で頭頂部が位置する側を後側、人の頸部が位置する側を前側として、後側の低い稜部5と前側の高い稜部6とが形成され、これら両稜部5,6の間が鞍部7になっている。
頭載せ部材3は、図2,3に示すように内部に空洞部8を備える。そして、頭載せ部材3に図5に示す如く人の頭部Hを仰向けに載せたときに、頭載せ部材3が頭部Hの荷重により陥没して頭載せ部材3上の頭部Hの最下部たる後頭部Bと底部材2との間隔が10〜30mmの範囲になるようにしている。また、空洞部8内には付勢機構9が設けられ、更に、頭載せ部材3の空洞部8の上方部分には、空洞部8と外部とを連通する連通孔10が形成されている。
付勢機構9は、空洞部8内に横方向に離隔させて配置した1対のX型リンク11,11を備えている。各X型リンク11は、前上がりに傾斜する第1リンク部材12と後上がりに傾斜する第2リンク部材13とを、両リンク部材12,13の中間部に設けた軸受け14,15に挿通する横方向のリンク軸16により互いに回動自在に連結して成るものである。尚、第1実施形態では、各X型リンク11を空洞部8の横方向各側の側壁面に沿うように配置している。
付勢機構9は、更に、両X型リンク11,11の第1リンク部材12,12の後端部同士を連結する後側の下部連結部材17と、第1リンク部材11,11の前端部同士を連結する前側の上部連結部材18と、両X型リンク11,11の第2リンク部材13,13の前端部同士を連結する前側の下部連結部材19と、第2リンク部材13,13の後端部同士を連結する後側の上部連結部材20とを備えている。尚、第1リンク部材12,12、後側の下部連結部材17及び前側の上部連結部材18は長方形の枠状に形成された1部品で構成され、第2リンク部材13,13、前側の下部連結部材19及び後側の上部連結部材20も長方形の枠状に形成された1部品で構成されている。
後側と前側の下部連結部材17,19間には、横方向に離隔させて第1のばね部材たる1対の引張りばね21,21が張設されている。かくして、両引張りばね21,21により、両X型リンク11,11に対し前後方向の作用線に沿って各X型リンク11の両リンク部材12,13を前後方向に接近させる方向のばね力が加えられる。そして、両リンク部材12,13にばね力によるリンク軸16回りのモーメントが作用し、このモーメントにより両X型リンク11,11に上方の伸び側への付勢力が付与され、頭載せ部材3の空洞部8の上方部分が前側と後側の上部連結部材18,20を介して上方に付勢される。
また、付勢機構9は、頭載せ部材3が後述するように陥没したとき、陥没途中で引張りばね21の作用線と各X型リンク11の両リンク部材12,13の枢着部たるリンク軸16との上下方向の位置関係が逆転して、引張りばね21により両X型リンク11,11が下方の縮み側に付勢されるように構成される。具体的には、引張りばね21の後端部を後側の下部連結部材17に取付けたL字状のブラケット22に該下部連結部材17より上方位置で係止している。そして、X型リンク11の伸び状態では、引張りばね21の中心線(ばね力の作用線)がリンク軸16の下方に位置するが、X型リンク11の最収縮状態では、図4(c)に示す如く、引張りばね21の中心線が距離Mだけリンク軸16の上方に変位するようにしている。また、各X型リンク11の第2リンク部材13の前部上面に、前側の上部連結部材18に対向する第2のばね部材たる板ばね23を取付けている。そして、X型リンク11が伸び状態に存するときは、前側の上部連結部材18が板ばね23から離れているが、引張りばね21の中心線とリンク軸16との上下方向の位置関係が逆転したときには、前側の上部連結部材19が板ばね23に当接し、板ばね23によりX型リンク11が引張りばね21による付勢力に抗して上方の伸び側に付勢され、引張りばね21の中心線とリンク軸16との上下方向の位置関係が再逆転可能になるようにしている。
尚、図4に示されているように、前側と後側の上部連結部材18,20間には空洞部8の天井に接触する張布24が取付けられている。また、X型リンク11の上方への伸び量は、後側の下部連結部材17と上部連結部材20との間に張設したチェーンから成る可撓性を有する張り渡し部材25により規制されている。
次に、図4乃至図7を参照して、付勢機構9の作動及び人の就寝時の姿勢変更による枕1の高さ変化について説明する。就寝時に人が横向き姿勢になると(図6参照)、人の頭部Hが肩部Sで支えられて頭載せ部3に作用する荷重が減少するため、X型リンク11は、図4(a)に示すように、引張りばね21により付与される上方の伸び側への付勢力で上方に伸びた状態になり、頭載せ部材3の空洞部8の上方部分が押し上げられて、頭載せ部材3は図6に示す非陥没状態になる。
ここで、X型リンク11を下方の縮み側に動かすのに必要な荷重は、荷重の作用箇所によって異なり、荷重の作用箇所が前後の上部連結部材18,20間の前後方向中間部に位置するときは大きく、各上部連結部材18,20に近付くほど小さくなる。これは、荷重の作用箇所が各上部連結部材18,20に近付くほど各上部連結部材18,20を介してX型リンク11の各リンク部材12,13に作用するリンク軸16回りのモーメントが大きくなるためである。横向き姿勢の人の頭部Hの荷重作用箇所は前側と後側の両上部連結部材19,21間の前後方向中間部であり、この部分に頭部の荷重が作用しても、この部分ではX型リンク11を下方の縮み側に動かすのに必要な荷重が大きくなるため頭載せ部3は非陥没状態に保持される。
人が就寝中に寝返りを打って横向き姿勢から仰向き姿勢になると、横向き姿勢時に頭載せ部材3が非陥没状態に保持されている関係で頸部より頭部の位置が高くなって頸部が曲がり、頸部の筋反力により頸部が載る頭載せ部材3の前側部分に作用する荷重が増加する。そして、頭載せ部材3の前側部分は前側の上部連結部材18で支持されているため、頸部の筋反力による荷重増加で第1リンク部材12にリンク軸16回りの大きなモーメントが作用し、X型リンク11が図4(b)に示す如く下方の縮み側に応答性良く動き、頭載せ部材3が陥没する。
ここで、各リンク部材12,13と引張りばね21のばね力の作用線との成す角度は頭載せ部材3が非陥没状態であるときに20°程度になるように設定されている。X型リンク11が下方の縮み側に動き始めると、リンク部材12,13とばね力の作用線との成す角度が減少し、この減少に伴い引張りばね21が伸ばされてばね力は増加するが、20°以下の角度範囲では角度減少によるばね力の増加は僅かになる。一方、引張りばね21のばね力の作用線とリンク軸16との間の距離はX型リンク11の下方への収縮量に比例して減少する。そのため、リンク部材12,13に作用するモーメント(=ばね力×ばね力の作用線とリンク軸16との間の距離)、即ち、X型リンク11に付与される上方の伸び側への付勢力はX型リンク11が下方に縮むのに伴って減少する。しかも、頭載せ部材3の陥没途中で引張りばね21のばね力の作用線とリンク軸16との上下方向の位置関係が逆転するため、頭載せ部材3の陥没で頸部の筋反力よる荷重が減少しても、X型リンク11は途中で停止することなく図4(c)に示す最収縮状態になるまで動く。その結果、頭載せ部材3は図5に示す如く完全に陥没して、頭部Hの最下部たる後頭部Bと底部材2との間隔が10〜30mm、例えば、15mmになる。
この状態では、板ばね23による伸び側への付勢力と引張りばね21による縮み側の付勢力との差分の付勢力でX型リンク11が伸び側に付勢されることになる。そのため、頭載せ部材3の非陥没状態における伸び側への所要の付勢力が確保されるように引張りばね21のばね力を強くしても、頭載せ部材3の完全陥没状態における伸び側への付勢力を十分に小さくすることができる。従って、頭部Hの荷重で頭載せ部材3は完全陥没状態に維持され、後頭部Bと底部材2との間隔が上記の範囲に維持されて、最も自然な姿勢を取ることができる。また、図5に示す状態では、人の頸部Nは頭載せ部材3の高い稜部6上にあるが、このとき頸部Nには、底部材2と頭載せ部材3の稜部6との反発力が作用するに過ぎず、後頭部Bよりも高い位置にある頸部Nが適切な強さで支持される。
また、頭載せ部材3が陥没する際は、空洞部8内の空気が連通孔10から外部に噴出する。そして、噴出する空気により頭部Hに涼感が与えられ、頭寒足熱とすることができる。また、空洞部8の大きさは、図7に示す如く、頭載せ部材3の完全陥没状態で頭載せ部材3の表面3aと仰向き姿勢の人の頭部Hの耳朶Yとの間に間隔が確保されるように設定されている。そのため、頭載せ部材3が陥没しても頭載せ部材3の表面3aが耳朶Yに接触したり、耳朶Yを反転させることがなく、睡眠を妨げることがない。尚、頭載せ部材3の表面3aと耳朶Yとの間に間隔を確保する上で、空洞部3は、人の左右の耳朶Y,Y間の長さの1.5〜2.0倍程度、具体的には30〜40cmの範囲の横方向長さと、60〜80cmの範囲の高さとを備えていることが好ましい。
人が仰向き姿勢から寝返りを打って横向き姿勢になり、頭部Hが肩部Sで支えられて頭載せ部材3に作用する荷重が減少すると、頭載せ部材3の完全陥没状態でもX型リンク11は板ばね23により上記の如く伸び側に付勢されているため、X型リンク11が上方の伸び側に動く。そして、引張りばね21のばね力の作用線とリンク軸16との上下方向の位置関係が再逆転し、以後引張りばね21によりX型リンク11に付与される伸び側への付勢力により頭載せ部材3は図6に示す非陥没状態に復帰する。
図8乃至図11は第2実施形態の枕を示しており、上記第1実施形態と同様の部材には上記と同一の符号を付している。以下、第2実施形態の枕1の第1実施形態のものとの相違点について説明する。
第1の相違点は、各X型リンク11の第1と第2の両リンク部材12,13の枢着部たるリンク軸16が、第1リンク部材12の前後方向中心位置より後方にオフセットした位置に設けられ、且つ、各X型リンク11の第1リンク部材12の前端部が第2リンク部材13の前端部より前側に位置していることである。このようにリンク軸16を後方にオフセットすると、リンク軸16と前側の上部連結部材18との間の前後方向距離が長くなり、前側の上部連結部材18に荷重が加えられた場合、第1リンク部材12にリンク軸16回りの大きなモーメントが作用して、X型リンク11が下方に縮み易くなる。
図10に示すものでは、第1リンク部材12の前端とリンク軸16との間の長さが第2リンク部材13の後端とリンク軸16との間の長さの1.5倍になっており、このX型リンク11を下方の縮み側に動かすのに必要な荷重の前後方向の各位置(各位置の間隔は20mm)における値が図10(a)のX型リンク11の上側に記入されている。このものでリンク軸16の直上部近傍での荷重は7kgf程度になるが、前側の上部連結部材18に合致する位置では荷重が2kgf程度も減少して5.1kgfになる。ここで、横向き姿勢の人の頭部により頭載せ部材3に作用する荷重は4kgf程度であるが、仰向き姿勢になったときは、頸部の筋反力による荷重増加で前側の上部連結部材18に6kgf以上の荷重が作用する。そのため、X型リンク11が下方の縮み側に応答性良く動き、姿勢変更に対する枕の高さ変化の追従性が向上する。
ところで、X型リンク11が下方の縮み側に動く際は、第1リンク部材12の後端部が底部材2に対し後側に変位し、この変位に対する底部材2からの抵抗を受けると、X型リンク11の縮み側への動きが妨げられる。ここで、各X型リンク11の第1リンク部材12の前端部を第2リンク部材13の前端部より前側に位置させておけば、前側の上部連結部材18に加えられる下方への荷重により第2リンク部材13の前端部(前側の下部連結部材19)を支点にしてX型リンク11全体を後上がりに回転させる方向のモーメントが作用し、第1リンク部材12の後端部が底部材2から浮き上がる。そのため、底部材2からの抵抗を受けずに第1リンク部材12の後端部が底部材2に対し後側に変位できるようになり、X型リンク11がスムーズに縮み側に動く。
第2実施形態の枕1の第1実施形態のものとの第2の相違点は、X型リンク11を上方の伸び側に付勢するばね部材として、前後の上部連結部材18,20間に張設した上部引張りばね26と、前後の下部連結部材17,19間に張設した下部引張りばね27とを備え、頭載せ部材3の陥没途中で上部引張りばね26の中心線(ばね力の作用線)とリンク軸16との上下方向の位置関係が逆転するようにしたことである。ここで、各リンク部材12,13は、側縁に立上り部12a,13aを有する断面L字状の鋼材で形成されており、両リンク部材12,13を立上り部12a,13aにおいてリンク軸16により回動自在に連結している。尚、第1リンク部材12の立上り部12aの後部には、X型リンク11の最収縮状態で後側の上部連結部材20が入り込む凹欠部12bが形成されている。
頭載せ部材3の完全陥没状態、即ち、X型リンク11の最収縮状態では、図10(b)に示す如く、リンク軸16より上方に位置していた上部引張りばね26の中心線が距離M(例えば10mm)だけリンク軸16の下方に変位し、上部引張りばね26によりX型リンク11が縮み側に付勢される。一方、下部引張りばね27の中心線とリンク軸16との上下方向の位置関係は逆転せず、X型リンク11には最収縮状態においても下部引張りばね27による伸び側への付勢力が付与される。そして、X型リンク11の最収縮状態で下部引張りばね27により付与される伸び側への付勢力を上部引張りばね26による縮み側の付勢力より大きくし、両付勢力の差分の付勢力でX型リンク11が伸び側に付勢されるようにしている。
図10(a)の右側には、X型リンク11の伸び側の付勢力により前側の上部連結部材18に作用する押上げ力(=X型リンク11を縮み側に動かすのに必要な荷重)の上下方向の各位置(各位置の間隔は10mm)における値が記入されている。上部連結部材18の上昇端位置(高さ80mm)での押上げ力は5.1kgfになるが、下降端位置での押上げ力は0.75kgfと十分に小さくなる。そのため、仰向き姿勢の人の頸部に負荷が掛かることを防止できる。また、仰向き姿勢から横向き姿勢に姿勢変更し、頭部が肩部に支えられて頭載せ部材3に作用する荷重が減少すると、X型リンク11が上方の伸び側に動き、頭載せ部材3は非陥没状態に確実に復帰する。
また、頭載せ部材3の非陥没状態においては、上部引張りばね26による付勢力と下部引張りばね27による付勢力との合力でX型リンク11が伸び側に付勢されることになり、上部と下部の各引張りばね26,27のばね力を比較的弱くしても、頭載せ部材3を非陥没状態に保持するのに必要な伸び側への所要の付勢力を得ることができる。その結果、各上部連結部材18,20及び各下部連結部材17,19の剛性を然程高くしなくても、ばね力によるこれら連結部材17〜20の撓みを防止でき、これら連結部材17〜20の軽量化、ひいては枕1の軽量化を図ることができる。尚、第2実施形態では、ばね力の作用線とリンク軸16との上下方向の位置関係が頭載せ部材3の陥没途中で逆転するばね部材を上部引張りばね26としたが、このばね部材を下部引張りばね27とすることも可能である。
また、上部と下部の各引張りばね26,27は、夫々、横方向に間隔を存して複数設けられている。これによれば、頭載せ部材3の空洞部8の上方部分が複数の上部引張りばね26で弾性的に支えられる。従って、人が横向き姿勢で頭載せ部材3が非陥没状態に存するときに、人の頭部が載る頭載せ部材3の部分(空洞部8の上方部分の中央部)が前後の上部連結部材18,20の間で陥没して、頭部の位置が下がることを防止できる。
尚、上部引張りばね26のばね力の作用線とリンク軸16との上下方向の位置関係を再逆転させるばね部材として、下部引張りばね27に代えて第1実施形態の板ばね23を用いることも可能である。この場合、前後の下部連結部材17,19は無くても良い。
第2実施形態の枕1の第1実施形態のものとの第3の相違点は、後側の下部と上部の各連結部材17,20が回転調節可能な軸状部材で構成されていることである。軸状部材から成るこれら各連結部材17,20は、対応する各リンク部材12,13の立上り部12a,13aに回転自在に挿通されている。そして、各連結部材17,20に、図8に示す如く、各リンク12,13の立上り部12a,13aを横方向両側から挟むナット17a,20aを取り付け、常時はナット17a,20aと立上り部12a,13aとの間の摩擦力で各連結部材17,20が回り止めされるようにしている。また、後側の下部連結部材17の横方向一端部にこれに固定したナットで構成される工具用の係合部17bを設けると共に、後側の上部連結部材20の横方向他端部にも工具用の係合部20bを設け、更に、頭載せ部材3の空洞部8の横方向両側の側壁部に夫々係合部17b,20bに臨む工具挿入穴28,29を形成している。かくして、各工具挿入穴28,29を通して各係合部17b,20bにボックススパナ等の工具を係合させ、後側の下部連結部材17と後側の上部連結部材20とを回転調節することができる。
ここで、後側の下部連結部材17には、下部引張りばね27の後端部が巻き付け固定されている。そのため、後側の下部連結部材17を回転調節することにより下部引張りばね27のばね力を変化させて、頭載せ部材3の非陥没状態においてX型リンク11に付与される伸び側への付勢力を利用者の頭部の重量に合わせて調節することができる。頭載せ部材17の非陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力を下部引張りばね27のばね力の調節で5.81kgf、5.31kgf、4.95kgf、4.46kgf、3.87kgfに変化させ場合、頭載せ部材3の完全陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力は、夫々、0.92kgf、0.82kgf、0.75kgf、0.7kgf、0.55kgfになる。このように頭載せ部材17の非陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力を大きく変化させても、頭載せ部材3の完全陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力は然程変化しない。従って、頭載せ部材17の非陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力を頭部の重量の大きな利用者に合わせて大きくしても、頭載せ部材3の完全陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力は十分に小さくなり、仰向け姿勢の人の頸部に負荷がかかることを防止できる。
後側の上部連結部材20には、後側の下部連結部材17に下端部を相対回転自在に係止した可撓性を有する張り渡し部材25の上端部が巻き付け固定されている。そのため、後側の上部連結部材20を回転調節することにより、頭載せ部材3の非陥没状態における下部連結部材17と上部連結部材20との間の間隔、即ち、頭載せ部材3の高さを利用者に合わせて簡単に調節することができる。尚、上部引張りばね26の後端部は後側の上部連結部材20に相対回転自在に係止され、この連結部材20の回転で上部引張りばね26のばね力が変化することはない。
このように第2実施形態では、後側の下部連結部材17の回転でX型リンク11に付与する伸び側への付勢力を調節し、後側の上部連結部材20の回転で頭載せ部材3の高さを調節するようにしているが、後側の下部連結部材17に張り渡し部材25の下端部を巻き付け固定すると共に、後側の上部連結部材20に上部引張りばね26の後端部を巻き付け固定して、後側の下部連結部材17の回転で頭載せ部材3の高さを調節し、後側の上部連結部材20の回転でX型リンク11に付与する伸び側への付勢力を調節することも可能である。また、前側の上部と下部の連結部材18,19を回転調節可能な軸状部材で構成し、これら上部と下部の連結部材18,19の一方の連結部材に対応する引張りばねの端部を巻き付け固定すると共に、他方の連結部材に両連結部材18,19間に張設する張り渡し部材の端部を巻き付け固定しても良い。
第2実施形態の枕1の第1実施形態のものとの第4の相違点は、付勢機構9をラバー等で形成された伸縮自在な筒状のカバー部材30により包み込んだことである。これにより、付勢機構9の構成部材が底部材2や頭載せ部材3に直接触れて、底部材2や頭載せ部材3が損傷することを防止できる。
第2実施形態の枕1の第1実施形態のものとの第5の相違点は、空洞部8の前側の壁部31を、頭載せ部材3の非陥没状態における上下方向に沿う断面形状が前側に凸の弧状になるように形成したことである。第1実施形態のように空洞部8の前側が鉛直な壁部になっていると、仰向き姿勢になった場合、この壁部が鉛直に圧縮されることになる。そのため、頭載せ部材3を低反発ウレタンフォームで形成しても、壁部の反発力が大きくなって、頸部が圧迫されることがある。一方、前側の壁部31が上記の如く弧状の断面形状に形成されていると、仰向き姿勢時に図11に示す如く前側の壁部31が頸部の下で前側にのびるように潰れる。その結果、頸部を圧迫することなく理想的な状態で頸部全体を支えることができる。
尚、第2実施形態では、底部材2を頭載せ部材3と同様の低反発ウレタンフォーム製の成形体で構成し、空洞部8の下半部が底部材2の周囲の壁部で囲われるようにしている。そのため、空洞部8の前側の壁部31は、頭載せ部材3に一体の上半部31aと底部材2に一体の下半部31bとを接合した構造になっているが、前側の壁部31を下半部31bに亘り頭載せ部材3と一体に形成することも可能である。また、図11では、底部材2と頭載せ部材3との間にリンク部材12,13の立上り部12a,13aの高さ分の隙間が空いているが、隙間が空くのはX型リンク11の近傍だけであり、頭部が載る横方向中間部では底部材2と頭載せ部材3との間に殆ど隙間は発生せず、後頭部と底部材2との間隔は10〜30mmの範囲になる。
第2実施形態の枕1の第1実施形態のものとの第6の相違点は、頭載せ部材3の空洞部8の天井面に、頭載せ部材3の形成材料である低反発ウレタンフォームより硬質の弾性材料、例えば、ラバーフォーム製の裏板32が積層されていることである。頭載せ部材3が低反発ウレタンフォーム製の成形体から成る場合、横向き姿勢やうつ伏せ姿勢になって顔が頭載せ部材3に触れると、空洞部8内のリンク部材12,13や上部連結部材18,20といった付勢機構9の構成部材の存在を頭載せ部材3越しに感じ取ってしまい、違和感を覚える。上記の如く裏板32を設けることにより、付勢機構9の構成部材の存在を感じ取りにくくして、利用者に違和感を与えることを防止できる。尚、頭載せ部材3の空洞部8の天井面の中央部にはリンク部材12,13や上部連結部材18,20が当らないため、裏板32を方形の環状に形成して、天井面の中央部に裏板32が積層されないようにすることも可能である。
以上、頭載せ部材3が低反発ウレタンフォーム製の成形体から成る実施形態について説明したが、頭載せ部材3は通常のウレタンフォーム、ラバーフォーム等の他の軟質樹脂製成形体から成るものであっても良い。また、頭載せ部材3は、羽毛、天然繊維、合成繊維、無機質粒子、有機質粒子、流体からなる群から選択された少なくとも1種の材料を内蔵する袋状体から成るものであっても良い。前記天然繊維としては、綿、パンヤ等の植物性繊維、キャメル等の動物性繊維を挙げることができ、前記合成繊維としては合成綿等を挙げることができる。また、前記無機質粒子としては炭、セラミック、天然石等の粒子等を挙げることができ、前記有機質粒子としては、そば殻等の植物性粒子、プラスチックビーズ、プラスチックパイプ等の合成樹脂製粒子等を挙げることができる。さらに、前記流体としては、水、ゼリー、冷却剤等を挙げることができる。
また、上記実施形態では、頭載せ部材3を少なくとも前側の稜部6を備える形状としているが、頭載せ部材3は空洞部8内に付勢機構9を備えることができるものであれば、どのような形状であっても良い。
本発明の第1実施形態の枕の斜視図。 図1のII−II線で切断した切断側面図。 図2のIII−III線で切断した切断平面図。 第1実施形態の枕に設けられた付勢機構の作動を示す側面図。 第1実施形態の枕に仰向き姿勢で頭部を載せたときの枕の切断側面図。 第1実施形態の枕に横向き姿勢で頭部を載せたときの枕の切断側面図。 第1実施形態の枕に仰向き姿勢で頭部を載せたときの枕の切断正面図。 本発明の第2実施形態の枕の切断平面図。 図8のIX−IX線で切断した切断側面図。 第2実施形態の枕に設けられた付勢機構の作動を示す側面図。 第2実施形態の枕の陥没状態を示す切断側面図。
符号の説明
1…枕、 2…底部材、 3…頭載せ部材、 8…空洞部、 9…付勢機構、 10…連通孔、 11…X型リンク、 12…第1リンク部材、 13…第2リンク部材、 16…リンク軸(枢着部)、 17…後側の下部連結部材、 18…前側の上部連結部材、 19…前側の下部連結部材、 20…後側の上部連結部材、 21…引張りばね(ばね部材)、 23…板ばね(第2のばね部材)、 25…張り渡し部材、 26…上部引張りばね、 27…下部引張りばね、 28,29…工具挿通穴、 30…カバー部材、 31…前側の壁部、 32…裏板。
付勢機構9は、更に、両X型リンク11,11の第1リンク部材12,12の後端部同士を連結する後側の下部連結部材17と、第1リンク部材12,12の前端部同士を連結する前側の上部連結部材18と、両X型リンク11,11の第2リンク部材13,13の前端部同士を連結する前側の下部連結部材19と、第2リンク部材13,13の後端部同士を連結する後側の上部連結部材20とを備えている。尚、第1リンク部材12,12、後側の下部連結部材17及び前側の上部連結部材18は長方形の枠状に形成された1部品で構成され、第2リンク部材13,13、前側の下部連結部材19及び後側の上部連結部材20も長方形の枠状に形成された1部品で構成されている。
また、付勢機構9は、頭載せ部材3が後述するように陥没したとき、陥没途中で引張りばね21の作用線と各X型リンク11の両リンク部材12,13の枢着部たるリンク軸16との上下方向の位置関係が逆転して、引張りばね21により両X型リンク11,11が下方の縮み側に付勢されるように構成される。具体的には、引張りばね21の後端部を後側の下部連結部材17に取付けたL字状のブラケット22に該下部連結部材17より上方位置で係止している。そして、X型リンク11の伸び状態では、引張りばね21の中心線(ばね力の作用線)がリンク軸16の下方に位置するが、X型リンク11の最収縮状態では、図4(c)に示す如く、引張りばね21の中心線が距離Mだけリンク軸16の上方に変位するようにしている。また、各X型リンク11の第2リンク部材13の前部上面に、前側の上部連結部材18に対向する第2のばね部材たる板ばね23を取付けている。そして、X型リンク11が伸び状態に存するときは、前側の上部連結部材18が板ばね23から離れているが、引張りばね21の中心線とリンク軸16との上下方向の位置関係が逆転したときには、前側の上部連結部材18が板ばね23に当接し、板ばね23によりX型リンク11が引張りばね21による付勢力に抗して上方の伸び側に付勢され、引張りばね21の中心線とリンク軸16との上下方向の位置関係が再逆転可能になるようにしている。
また、頭載せ部材3が陥没する際は、空洞部8内の空気が連通孔10から外部に噴出する。そして、噴出する空気により頭部Hに涼感が与えられ、頭寒足熱とすることができる。また、空洞部8の大きさは、図7に示す如く、頭載せ部材3の完全陥没状態で頭載せ部材3の表面3aと仰向き姿勢の人の頭部Hの耳朶Yとの間に間隔が確保されるように設定されている。そのため、頭載せ部材3が陥没しても頭載せ部材3の表面3aが耳朶Yに接触したり、耳朶Yを反転させることがなく、睡眠を妨げることがない。尚、頭載せ部材3の表面3aと耳朶Yとの間に間隔を確保する上で、空洞部は、人の左右の耳朶Y,Y間の長さの1.5〜2.0倍程度、具体的には30〜40cmの範囲の横方向長さと、60〜80mmの範囲の高さとを備えていることが好ましい。
ここで、X型リンク11を下方の縮み側に動かすのに必要な荷重は、荷重の作用箇所によって異なり、荷重の作用箇所が前後の上部連結部材18,20間の前後方向中間部に位置するときは大きく、各上部連結部材18,20に近付くほど小さくなる。これは、荷重の作用箇所が各上部連結部材18,20に近付くほど各上部連結部材18,20を介してX型リンク11の各リンク部材12,13に作用するリンク軸16回りのモーメントが大きくなるためである。横向き姿勢の人の頭部Hの荷重作用箇所は前側と後側の両上部連結部材18,20間の前後方向中間部であり、この部分に頭部の荷重が作用しても、この部分ではX型リンク11を下方の縮み側に動かすのに必要な荷重が大きくなるため頭載せ部3は非陥没状態に保持される。
ここで、後側の下部連結部材17には、下部引張りばね27の後端部が巻き付け固定されている。そのため、後側の下部連結部材17を回転調節することにより下部引張りばね27のばね力を変化させて、頭載せ部材3の非陥没状態においてX型リンク11に付与される伸び側への付勢力を利用者の頭部の重量に合わせて調節することができる。頭載せ部材17の非陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力を下部引張りばね27のばね力の調節で5.81kgf、5.31kgf、4.95kgf、4.46kgf、3.87kgfに変化させ場合、頭載せ部材3の完全陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力は、夫々、0.92kgf、0.82kgf、0.75kgf、0.7kgf、0.55kgfになる。このように頭載せ部材の非陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力を大きく変化させても、頭載せ部材3の完全陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力は然程変化しない。従って、頭載せ部材の非陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力を頭部の重量の大きな利用者に合わせて大きくしても、頭載せ部材3の完全陥没状態において前側の上部連結部材18に作用する押上げ力は十分に小さくなり、仰向け姿勢の人の頸部に負荷がかかることを防止できる。

Claims (16)

  1. 底部材と、底部材上に配設された頭載せ部材とを備える枕において、
    該頭載せ部材に人の頭部を仰向けに載せたときに該頭載せ部材が頭部の荷重により陥没して該頭載せ部材上の頭部の最下部と前記底部材との間隔が10〜30mmの範囲となるように該頭載せ部材に設けられた空洞部と、
    該空洞部内に前記頭載せ部材を上方に付勢するように設けられた付勢機構とを備え、
    該付勢機構は、前記頭載せ部材に人の頭部を載せた状態で頭頂部が位置する側を後側、人の頸部が位置する側を前側として、それぞれ前上がりに傾斜する第1リンク部材と後上がりに傾斜する第2リンク部材とを中間の枢着部で互いに回動自在に連結して構成される、前記空洞部内に横方向に離隔させて配置した1対のX型リンクと、該両X型リンクの前記第1リンク部材の前端部同士を連結する前側の上部連結部材と、該両X型リンクの前記第2リンク部材の後端部同士を連結する後側の上部連結部材と、該両X型リンクに対し前後方向の作用線に沿って該各X型リンクの前記両リンク部材を前後方向に接近させる方向のばね力を加えるばね部材とで構成され、該ばね部材により前記両X型リンクが上方の伸び側に付勢されることを特徴とする枕。
  2. 前記各X型リンクの前記両リンク部材の前記枢着部は、前記第1リンク部材の前後方向中心位置より後方にオフセットした位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の枕。
  3. 前記各X型リンクの前記第1リンク部材の前端部は、前記第2リンク部材の前端部より前側に位置することを特徴とする請求項2記載の枕。
  4. 前記ばね部材は、前記前側の上部連結部材と前記後側の上部連結部材との間に横方向の間隔を存して張設した複数の引張りばねで構成されることを特徴とする請求項1記載の枕。
  5. 前記付勢機構は、前記頭載せ部材の陥没途中で前記ばね部材のばね力の作用線と前記各X型リンクの前記両リンク部材の前記枢着部との上下方向の位置関係が逆転して、該ばね部材により前記両X型リンクが下方の縮み側に付勢されるように構成されると共に、該両X型リンクを該ばね部材による付勢力に抗して上方の伸び側に付勢して、該ばね部材のばね力の作用線と前記枢着部との上下方向の位置関係を再逆転させる第2のばね部材を備えることを特徴とする請求項1記載の枕。
  6. 前記両X型リンクの前記第1リンク部材の後端部同士を連結する後側の下部連結部材と、前記両X型リンクの前記第2リンク部材の前端部同士を連結する前側の下部連結部材と、前記前側の上部連結部材と前記後側の上部連結部材との間に張設した上部引張りばねと、前記前側の下部連結部材と前記後側の下部連結部材との間に張設した下部引張りばねとを備え、上部引張りばねと下部引張りばねとの一方の引張りばねで前記ばね部材が構成され、他方の引張りばねで前記第2のばね部材が構成されることを特徴とする請求項5記載の枕。
  7. 前記前側の上部連結部材と前記後側の上部連結部材と前記前側の下部連結部材と前記後側の下部連結部材とのうちの少なくとも一つの連結部材は回転調節可能な軸状部材で構成され、該軸状部材に前記引張りばねのうちの対応する引張りばねの端部が巻き付け固定されていることを特徴とする請求項6記載の枕。
  8. 前記両X型リンクの前記第1リンク部材の後端部同士を連結する後側の下部連結部材と、前記両X型リンクの前記第2リンク部材の前端部同士を連結する前側の下部連結部材との少なくとも一方の下部連結部材を備え、該下部連結部材と前後同じ側の前記上部連結部材と該下部連結部材との間に可撓性を有する張り渡し部材が張設されると共に、該下部連結部材と該上部連結部材との一方の連結部材は回転調節可能な軸状部材で構成され、該軸状部材に前記張り渡し部材の端部が巻き付け固定されていることを特徴とする請求項1記載の枕。
  9. 前記頭載せ部材に、前記軸状部材の端部に臨む工具挿入穴が形成されていることを特徴とする請求項7又は8記載の枕。
  10. 前記付勢機構は、伸縮自在な筒状のカバー部材に包み込まれていることを特徴とする請求項1記載の枕。
  11. 前記空洞部は、前記頭載せ部材が仰向き姿勢の人の頭部の荷重により陥没したときに、該頭載せ部材の表面と人の耳朶との間に間隔が確保される大きさに形成されることを特徴とする請求項1項記載の枕。
  12. 前記頭載せ部材は、軟質樹脂製成形体から成ることを特徴とする請求項1記載の枕。
  13. 前記頭載せ部材の前記空洞部の上方部分に、該空洞部と外部とを連通する連通孔を備えることを特徴とする請求項12記載の枕。
  14. 前記空洞部の前側の壁部は、前記頭載せ部材の非陥没状態における上下方向に沿う断面形状が前側に凸の弧状になるように形成されていることを特徴とする請求項12に記載の枕。
  15. 前記軟質樹脂は低反発ウレタンフォームであり、前記頭載せ部材の前記空洞部の天井面に、低反発ウレタンフォームより硬質の弾性材料製の裏板が積層されていることを特徴とする請求項12記載の枕。
  16. 前記頭載せ部材は、羽毛、天然繊維、合成繊維、無機質粒子、有機質粒子、流体からなる群から選択された少なくとも1種の材料を内蔵する袋状体から成ることを特徴とする請求項1記載の枕。
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