JP5468706B1 - 枕 - Google Patents

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Abstract

【課題】仰向き寝時と横向き寝時とで高さが変化し、且つ、簡易な構造の枕を提供する。
【解決手段】枕1は、内部に空洞2aを有する可撓部材から形成される扁平な直方体形状の頭載部材2と、頭載部材2の空洞2aに設けられた上下動装置3とを有する。上下動装置3は、頭載部材2の中央部に人の頭部を載せて寝たときに、頚部の下方に位置する前側のばね板11と、頭頂部より後側部の下方に位置する後側のばね板12と、各ばね板11,12の左右端部が互いに近付くように各ばね板11,12に引張力を付与する引張ばね13,14と、ばね板11,12間に張り渡たされたメッシュ布15とを備え、頭載部材2に人の頭部を載せない状態では、ばね板11,12は上方に凸になる円弧状に屈曲している。
【選択図】図4

Description

本発明は、寝具として用いる枕に関するものであり、さらに詳しくは仰向き寝時と横向き寝時とで高さが変化する枕に関する。
人の睡眠時の姿勢は、直立状態をそのまま倒して仰向きとした状態が最も自然で好ましい。このとき、頭部の内で最も低い位置となる後頭部は、背中よりやや高い位置となる。そこで、寝具として用いる枕は、人が仰向きに寝ているとき(以下、仰向き寝時という)、後頭部の位置を背中よりやや高い位置とすることが望まれる。
一方、人が睡眠時に寝返りを打って横向きに寝ているとき(以下、横向き寝時という)には、頭部は肩部により支えられるので、仰向き寝時よりも頭部の位置が高くなる。
従って、枕は、仰向き寝時と横向き寝時とに応じて、高さが自動的に変化することが望まれる。そこで、枕にかかる荷重が仰向き寝時と横向き寝時とで異なることを利用して、自動的に高さが変化する枕が提案されている。
例えば、特許文献1,2には、内部に空洞を有する可撓部材から形成される扁平な直方体形状の頭載部材と、頭載部材の空洞の上方部分を上方に付勢して支持するように空洞に設けられた付勢装置とを有する枕であって、付勢装置が左右間距離が保持されるように固定されている左右一対の変形矩形リンク機構を備える枕が開示されている。
特許第4286902号公報 特許第4286907号公報
しかしながら、特許文献1,2に開示された枕においては、変形矩形リンク機構及び付勢装置が複雑な構造であるため、製造コストが高くなるという課題がある。
本発明は、以上の点に鑑み、仰向き寝時と横向き寝時とで高さが変化し、且つ、簡易な構造の枕を提供することを目的とする。
本発明の枕は、内部に空洞を有する可撓性材料から形成される扁平な直方体形状の頭載部材と、前記頭載部材の空洞に設けられた上下動装置とを有する枕であって、前記頭載部材の上方に人の頭部を仰向きに載せた状態で頸部が位置する側を前側、頭頂部が位置する側を後側として、前記上下動装置は、前記頭載部材の中央部に人の頭部を載せて寝たときに、頚部の下方に位置する前側の可撓性部材と、頭頂部より後側部の下方に位置する後側の可撓性部材と、前記各可撓性部材の左右端部が互いに近付くように前記各可撓性部材に引張力を付与する引張部材と、前記可撓性部材間に張り渡たされた張渡部材とを備え、前記頭載部材に人の頭部を載せない状態では、前記可撓性部材は上方に凸になる円弧状に屈曲しており、横向き寝の姿勢で前記頭載部材の中央部の上面に人の頭部が載っても、前記各可撓性部材は前記円弧状に屈曲した形状を維持するが、前記各可撓性部材の中央部に仰向き寝の姿勢の人の頭部の重量がかかると、前記可撓性部材は前記円弧状に屈曲した形状から水平状態に近付くように変形するように、前記各可撓性部材の復元力及び前記引張部材の引張力が設定されていることを特徴とする。
本発明の枕によれば、その上下動機構は、上記特許文献1,2に開示された枕の変形矩形リンク機構と比較して、簡易な構造である。よって、これらの枕と比べて、製造コスト、故障、重量を低減することが可能となる。
横向き寝の姿勢で頭載部材の中央部の上面に人の頭部が載っても、各可撓性部材は円弧状に屈曲した形状を維持するので、両可撓性部材の上面が高い位置に位置する。そして、これら可撓性部材間に張り渡された張渡部材によって使用者の頭部は支持され、その沈み込みが防止される。これにより、枕の上面は横向き寝時に適した高い位置に位置することになる。
一方、仰向き寝で寝ようとするとき、まず、使用者の頭部の荷重は頭載部材を介して前側の可撓性部材に作用する。ここで、各可撓性部材の中央部に仰向き寝の姿勢の人の頭部の重量がかかると、可撓性部材は円弧状に屈曲した形状から水平状態に近付くように変形するように、各可撓性部材の復元力及び引張部材の引張力が設定されている。
そのため、前側の可撓性部材の中央部に人の頭部の重量がかかると、この可撓性部材は円弧状に屈曲した形状から水平状態に近付くように変形する。そして、次第に使用者の頭部の荷重が頭頂部側に移り、張渡部材を介して後側の可撓性部材の中央部付近に荷重が作用することにより、後側の可撓性部材も円弧状に屈曲した形状から水平状態に近付くように変形する。これにより、前後両方の可撓性部材が水平状態に近付き、これら可撓性部材に張り渡された張渡部材も下降して、枕が扁平となり、その上面の高さが仰向き寝時に適した高さまで下降する。
逆に、仰向き寝時状態から起きるときには、仰向き寝で寝ようとするときと反対の過程を辿って、引張部材の引張力によって両可撓性部材は元の円弧状に徐々に復帰するので、枕の上面はスムーズに上昇する。
本発明の枕において、前記上下動装置は、各可撓性部材の左右両端部をそれぞれ連結する連結部材を備えることが好ましい。
この場合、連結部材に連結された両可撓性部材が共に移動するので、上下動機構の作動が安定したものとなる。特に、仰向き寝時に、先に水平状態に近付く前側の可撓性部材に連結部材で連結されていることによって、後側の可撓性部材が水平状態に近付き易い。
また、本発明の枕において、前記上下動装置は、前記各可撓性部材又は前記連結部材の左右両方向の移動を規制する移動規制機構を備えることが好ましい。
この場合、可撓性部材の屈曲が過度となり、可撓性部材の中央部が上昇し過ぎて、枕の上面が高くなり過ぎることを防止可能となる。
また、本発明の枕において、前記上下動装置は、前記引張部材の引張力を調整する調整機構を備えることが好ましい。
この場合、使用者の頭部の重量に拘わらず、前記引張部材の引張力を調整することにより同じ枕を使用することができる。
また、本発明の枕において、前記頭載部材に、前記上下動装置の左右両端の上部の上面に前後に亘って切込みが形成されていることが好ましい。
この場合、仰向き状態では、切込み間の頭載部材の中央部の上面に頭部を載せていれば、切込みによりこの中央部の上面が沈み込み易くなる。
本発明の実施形態に係る枕の外観斜視図。 枕の上面図。 (a)は枕の正面図、(b)は枕の側面図。 (a)は図1のA−A線における断面図、(b)は図1のB−B線における断面図。 上下動装置の上面図。 (a)は最上昇時における上下動装置の正面図、(b)は最下降時における上下動装置の正面図。 移動規制機構及び調整機構を示し、(a)は側面図、(b)は上面図、(c)は正面図。 回転防止機構を示し、(a)は側面図、(b)は上面図、(c)は正面図。 横向き寝時における枕の概略縦断面図。 横向き寝時における枕の概略横断面図。 仰向き寝時における枕の概略縦断面図。 仰向き寝時における枕の概略横断面図。
本発明の実施形態に係る枕1を、図面を参照して説明する。
枕1は、図1乃至図4に示すように、内部に空洞2aを有し、可撓部材から形成される扁平な大略直方体形状の頭載部材2と、頭載部材2の空洞2a内に配設された上下動装置3とを有している。さらに、枕1は、外側全体、又は左右側面を除く外側全体が図示しない枕カバーで被覆されてもよい。
以下、枕1に人の頭部を載せた状態で頭頂部が位置する側を後側、人の頸部が位置する側を前側として説明する。
図1乃至図3に示すように、頭載部材2は、下面中央部に空洞2aを形成するための窪みが形成された本体部材4と、本体部材4の底面に固定される底蓋部材5とからなる。頭載部材2を構成する本体部材4及び底蓋部材5は、それぞれ、可撓性材料から形成され、ここでは、高反発スポンジ製の成形体から成っている。なお、これらは、低反発又は高反発性のウレタンフォーム製であってもよい。ただし、高反発スポンジ製とすれば、へたりが少ないので、枕1を好適に長期間使用することが可能となる。
頭載部材2の外観は、図1に示すように、平面視の形状が左右方向横長の略長方形となる扁平な大略直方体状となっており、上面が前上がりに、前面下部が後方に傾き、前上角面が曲率半径の大きな丸みを帯びるように形成されている。なお、頭載部材2の形状は扁平な大略直方体形状に形成されていればよく、図示する形状に限定されず、例えば、上面視楕円状であってもよい。
本体部材4の上面には、左右に離間して2本の切込みとしての溝6が形成されている。これらの溝の間に位置する中央部7と、溝6より左右方向両外側にそれぞれ位置する外側部8とは、一体となって構成されている。中央部7の下方には空洞2aが位置している。本体部材4は、通気孔2cを除き、モールド成形法で成形することが好ましい。溝6は、枕1の前後に亘って直線状に形成されており、枕1の沈み込み量と同程度の深さとなっている。
中央部7の空洞2aの上方の中央部分2bには、空洞2aと外部とを連通する通気孔2cが多数形成されている。これにより、空洞2a内の空気を上下動装置3の上下動と共に吸排気でき、空洞2aに熱がこもることが防止される。さらに、空洞2a内部の空気が通気孔2cを介して吸排気される通気量によって、枕1の上下速さを適切なものとすることも可能である。
人の頭部を枕1の上面に載せないとき、すなわち、不使用時、中央部7と左右の外側部8との上面は略同じ高さとなっている。外側部8は、その上に人の頭部を載せて沈み込んだときに、その上面が横向き寝時の高さに適した高さとなるように設定されている。
人の頭部を枕1に載せたときに、空洞2a内に配設された上下動装置3の存在を感じ取って違和感を抱かないように、中央部7の最薄部の厚さは、所定以上の厚さ、例えば2cmから3cm程度の厚さを必要とする。
底蓋部材5は、本体部材4の下面の外周形状と一致するようにして、左右方向に長い均一厚さの矩形板状に形成されている。空洞2a内に上下動装置3を配設した状態で、本体部材4の下面に底蓋部材5の上面を合わせて、その接合面が接着剤等で密着固定されることにより接合されている。底蓋部材5は、枕1の下部に位置するので、これらを接合する接着剤等が硬化しても、枕1の上面に頭部を載せた使用者はその存在を感じ取ることはない。
枕1の全体高さが高過ぎると、仰向き寝時に充分な低さが得られず好ましくない。そこで、底蓋部材5の厚みを薄くすることが好ましい。底蓋部材5の厚さは、例えば1cm程度である。
上下動装置3は、図4及び図5を参照して、頭載部材2の中央部7に人の頭部を載せて寝たときに、頚部の下方に位置する前側のばね板11と、頭頂部より後側部の下方に位置する後側のばね板12と、各ばね板11,12の左右端部間に引張力を付与する引張ばね13,14と、ばね板11.12間に張り渡たされたメッシュ布15とを備える。
各ばね板11,12は、板ばね等に使用されるばね材料、例えば、ばね用鋼板からなる平板状の可撓性部材であり、ここでは、左右に細長い矩形板状となっている。ばね板11,12は、例えば、リボン状のばね鋼を切り取って形成すればよい。
引張ばね13,14は、各ばね板11,12の左右端部が互いに近付くように各ばね板11,12に引張力を付与する引張部材である。ここでは、引張ばね13,14は、つるまきばねである。
メッシュ布15は、1枚のメッシュ状の布からなるシート状の張渡部材である。メッシュ布15は、その前後両端部が、前後のばね板11,12の間に張り渡たされている。ここでは、メッシュ布15は、そのばね板11,12の上面に接着剤等を用いて固着されており、ばね板11,12の下面を巻き付けるように上面間に張り渡されている。そして、メッシュ布15は、空洞2a上部の中央部7に接着剤等を用いて固定されており、中央部7を補強している。
メッシュ布15は、両ばね板11,12間に強く張り渡されるように、その長さが定められている。また、メッシュ布15の代わりに、メッシュ状でない布、樹脂製シート、網などのシート状の部材を使用してもよいが、伸縮性は小さいことが好ましい。
上下動装置3は、さらに、各ばね板11,12を連結する連結軸16,17を備える。
各連結軸16,17は、それぞれ、金属製の全体として細長い丸棒状であり、各ばね板11,12の左右両端部をそれぞれ連結する連結部材である。具体的には、左右2本の連結軸16,17が、前後間に所定の離間距離を保つように、各ばね板11,12を互いに平行に連結している。
各連結軸16,17は、それぞれ、ばね板11,12の左右端部が連結軸16,17の前後端部の外周をそれぞれ巻き込むように形成されることによって、ばね板11,12と連結されている。ただし、ばね板11,12と連結軸16,17との連結方法は、他の任意の方法であってもよい。なお、連結軸16,17は、ばね板11,12と固定されておらず、ばね板11,12に対して回転自在となっている。
ここでは、各引張ばね13,14の両端にフックが設けられており、このフックと連結軸16,17との間が連結ワイヤ18,19で連結されている。各連結ワイヤ18,19の一端がそれぞれフックに引っ掛けられ、連結ワイヤ18の他端が連結軸16に巻き付けられ、連結ワイヤ19の他端が連結軸17に固定されている。このようにして、各引張ばね13,14は、2本の連結軸16,17を互いに接近させるように、ひいては、各ばね板11,12を上方に凸に屈曲するように付勢している。
上下動装置3は、さらに、図7も参照して、各連結軸16,17の左右両方向の移動を規制する移動規制機構21を備えている。移動規制機構21によって、各連結軸16,17は、それぞれ所定の同じ区間においてのみ、左右方向に移動可能となっている。なお、上下動装置3は、各ばね板11,12の左右両方向の移動を規制する移動規制機構を備えていてもよい。
移動規制機構21は、左右一対に設けられた取付板22に設置されている。取付板22は、それぞれ頚部側に設けられた連結板23にリベット24によって固定され、これらは全体として一体化した構造となっている。取付板22及び連結板23は、金属板やPET(ポリエチレンテレフタレート)等の硬質樹脂製の平板からなっている。
ここでは、取付板22は、略矩形状に形成されており、上面視でメッシュ布15の下方に位置しておらず、その一部が外側部8の下方に位置している。連結板23は、左右に細長く伸びた矩形状に形成されており、枕1の上に頭部を載せたとき、上面視で頚部の下方に位置している。なお、各板ばね11,12は、それぞれ取付板22によって下方への屈曲が妨げられ、上方にのみ屈曲可能となっている。
各連結軸16,17は、その一部に、ここでは、前後に2箇所ずつ、ローラ25が取り付けられている。このローラ25の外周面が取付板22の上面を転動することにより、連結軸16,17が左右方向に円滑に移動できるようになっている。
そして、移動規制機構21は、ローラ25の左右方向の転動を規制することにより、連結軸16,17の移動を規制している。ここでは、移動規制機構21は、金属製の板を折り曲げて形成した移動規制板26から構成され、リベット27によって取付板22に固定されている。
移動規制板26は、それぞれ、左右方向内側に内側規制面26aを、左右方向外側に外側規制面26bを有している。ローラ25が内側規制面26aと当接することにより、連結軸16,17の左右方向内側への移動が規制され、ローラ25が外側規制面26bと当接することにより、連結軸16,17の左右方向外側への移動が規制される。
両ローラ25が共に内側規制面26aに当接した状態が、2本の連結軸16,17が最も接近した状態であり、両板ばね11,12が上方に凸となる円弧形状となり、各板ばね11,12の中央部が高い位置に位置する最上昇状態となる。そして、各板ばね11,12がこれ以上高くならないように高さが規制され、板ばね11,12が過度に屈曲してその中央部が上昇して、枕1の上面が高く過ぎることを防止することができる。
この最上昇状態における各ばね板11,12の円弧形状と空洞2aの上面を形状とを一致させている。これにより、最上昇状態において、両ばね板11,12及びこれらの間に張り渡されたメッシュ布15と頭載部材2の中央部7との下面との間には、隙間がほぼ存在しない。
一方、両ローラ25が共に外側規制面26bに当接した状態が、2本の連結軸16,17が最も離間した状態であり、両板ばね11,12は水平となり、各板ばね11,12の中央部が低い位置に位置する最下降状態となる。このとき、上下動装置3が上昇して頭部を押し上げる押上力は最小となる。
このように、各連結軸16,17の左右方向の移動が同じように規制されている。そのため、頭載部材2の中央部7の中央から左右方向に偏って荷重がかかった場合であっても、両ばね板11,12が荷重のかからない方向にのみ伸びてその中央がずれて、各ばね板11,12と中央部7の下面との間に隙間が存在することがなく、中央部7の上面はスムースに上下動する。
また、各連結軸16,17には、それぞれ2個の固定カラー48が固定されている。この固定カラー48にばね板11,12が当接することにより、ばね板11,12が連結軸16,17の軸方向の移動が規制されている。
上下動装置3は、さらに、図8も参照して、引張ばね13,14の引張力を調整する調整機構31を備えている。調整機構31で引張ばね13,14の引張力を調整するにより、板ばね11,12の中央部の上面を下降させるために必要な荷重、すなわち、上下動装置3の耐荷重を変更することができる。これにより、頭載部材2の中央部7の上面を下降させるのに必要な荷重を、枕1の使用者に合わせて簡易に設定することができる。
ここでは、調整機構31は、各引張ばね13,14に連結した連結ワイヤ18を連結軸16に巻き取る量を変更することによって、引張ばね13,14の引張力を調整する。
調整機構31は、連結軸16,17の何れらの一方、ここでは、左側の連結軸16に連結ワイヤ18の一端側が巻き付けられ、この連結軸16を回動させて、連結軸16に巻き取られる連結ワイヤ18の巻き取り量を変更することによって、引張ばね13,14の伸び量を調整することが可能となっている。
具体的には、連結軸16の後端面に六角穴16aが形成されており、この六角穴16aに先端部を嵌合させたT字形の六角レンチ(図示しない)を回動させることにより、連結軸16を回動させることが可能となっている。これにより、上下動装置3の耐荷重を1本の連結軸16を回動させることで容易に調整することが可能となる。
上下動装置3は、さらに、連結軸16の回動を防止可能な回転防止機構41を備えている。回転防止機構41により、連結ワイヤ18の巻き取り量を調整した連結軸16の回動が防止され、引張ばね13,14の引張力の調整が維持される。
回転防止機構41は、連結軸16が軸方向に移動可能に挿通される溝付き駒42と、連結軸16を後方に付勢する復帰ばね43と、連結軸16に固定された回転止めピン44と、溝付き駒42の左右方向に移動をガイドするためのガイド孔45aが形成された回転防止板45とを備えている。
溝付き駒42は、全体として略直方体形状であり、その中央部に前後方向に貫通する貫通孔42aが形成されており、例えば、硬質樹脂や金属からなっている。貫通孔42aには、連結軸16が挿通され、連結軸16は、溝付き駒42に対して、回動可能、且つ前後方向に移動可能となっている。溝付き駒42の上下面には、前後方向の中間部付近に左右に伸びる移動防止溝42bが形成されている。また、溝付き駒42の、前側面にはピン固定溝42cが形成されている。ピン固定溝42cは、ここでは、一直線状に凹設されている。
復帰ばね43は、連結軸16に固定された固定カラー46と溝付き駒42の後面との間に配置され、これらを離間させるときにこれに反する付勢力を付勢する。復帰ばね43は、ここでは、つる巻きばねであり、連結軸16の外周を取り囲むように配置されている。
回転止めピン44は、溝付き駒42のピン固定溝42cに嵌り込むことが可能な形状である。回転止めピン44は、ここでは、連結軸16を径方向に挿通して、連結軸16から両端部が突出した円柱状のピンである。
回転防止板45は、金属製の板を折り曲げて形成されており、リベット47によって取付板22に固定されている。回転防止板45は、駒ガイド板45bを備えており、この駒ガイド板45bにガイド孔45aが形成されている。駒ガイド板45bは、左右方向に延在する垂直板であり、その上下方向中央部に、右側面から左方向に伸びる切り欠き孔であるガイド孔45aが形成されている。ガイド孔45aは、移動防止溝42bと係合することにより、溝付き駒42は左右方向のみに移動が可能であり、その回転が防止されている。
連結軸16の後端面に形成された六角穴16aに六角レンチを係合させて、連結軸16を前方に押し込むと、回転止めピン44がピン固定溝42cから外れて連結軸16は回転可能となる。そして、この状態で連結軸16を六角レンチで回転させて、引張ばね13,14の引張力が適宜な強さとなるように連結ワイヤ18,19を巻き取り又は緩める。その後、回転止めピン44がピン固定溝42cに嵌入するように連結軸16の押し込みを緩めると、復帰ばね43の付勢力により連結軸16の回転は固定される。
これにより、上下動装置3の耐荷重を、使用者の適したものに調整することが、1本の連結軸16を回転させるだけで可能であり、容易である。なお、使用者に合わせてばね力の異なる引張ばね13,14を用意してもよく、この場合、調整機構31及び回転防止機構41は不要となる。
以上のように、枕1の上下動装置3は、上記特許文献1,2に開示された枕の変形矩形リンク機構と比較して、簡単な構造である。そのため、枕1の製造コスト、故障、重量を低減することが可能となる。
そして、枕1は、不使用時、ばね板11,12の上面が最上昇位置に位置するため、枕1の上面は最上昇位置に位置することになる。
横向き寝時には、図9及び図10に示すように、頭載部材2の中央部7の上面に使用者の頭部が載ると、その頭部は、メッシュ布15の中央部付近の上方に位置するので、メッシュ布15には肩で支持された部分を除く頭部の重量が荷重として作用する。この荷重によっても、各ばね板11,12は円弧状に屈曲した形状を維持する。
具体的には、横向き寝時には、メッシュ布15が張り渡された各ばね板11,12には最大で頭部の重量の略半分程度の荷重がかかる。そこで、各ばね板11,12の中央部に人の頭部の半分の重量がかかっても、ばね板11,12は円弧状に屈曲した形状を維持するように、各ばね板11,12のばね力及び引張ばね13,14の引張力を設定しておけばよい。
上述したように、横向き寝時には、各ばね板11,12の円弧状に屈曲した形状は維持され、ばね板11,12の上面が最上昇位置に位置する。そして、ばね板11,12間にメッシュ布15が強く張り渡されているため、使用者の頭部はメッシュ布15で支持されて過度の沈み込みが防止され、枕1の上面は横向き寝時に適した高い位置に位置することになる。
さらに、枕1の左右の外側部8の高さは、常に横向き寝時に適した高さである。よって、横向き寝時、枕1のどの位置に頭部を載せても、その上面は横向き寝に適した高さとなっている。
一方、仰向き寝で寝ようとするとき、まず、使用者の頭部の荷重は中央部7の前側部を介して前側のばね板11の中央部付近に作用する。ここで、各ばね板11,12の中央部に人の頭部の重量がかかると、ばね板11,12は円弧状に屈曲した形状から水平状態に近付くように変形するように、各ばね板11,12のばね力及び引張ばね13,14の引張力が設定されている。そして、各ばね板11,12自体は、それぞれある程度は別個に独立して屈曲することが可能である。
よって、ばね板11の中央部に人の頭部の重量がかかると、ばね板11は円弧状に屈曲した形状から水平状態に近付くように変形する。そして、前側のばね板11と2本の連結軸16,17で連結されていることと共に、次第に使用者の頭部の荷重が頭頂部側に移り、メッシュ布15を介して後側のばね板12の中央部付近に荷重が作用することにより、後側のばね板12も円弧状に屈曲した形状から水平状態に近付くように変形する。
これにより、図11及び図12に示すように、前後両方のばね板11,12が水平状態となって、これらばね板11,12に張り渡されたメッシュ布15も下降して、枕1が扁平となり、その中央部7の高さが仰向き寝時に適した高さまで下降する。
ただし、ばね板11,12は、完全に水平状態にならず、中央部が下降して水平状態に近付く状態となってもよい。なお、仰向き寝時状態で、両ばね板11,12が水平状態になると外部からばね板11,12に力が作用しない限り、ばね板11,12が屈曲する力がほとんど生じないので、仰向き寝時に、上下動装置3が上昇して頭部を押し上げるような圧迫感を使用者は感じない。
一方、仰向き寝時、ばね板11,12の上面が最下降位置に位置するため、枕1の上面も最下降位置に位置することとなる。そして、仰向き寝時の枕1の高さは、一般的に、2cmから5cmが適しており、後頭部と蒲団との間には頭載部材2とメッシュ布15以外は存在せず、硬質部材等の存在による違和感を感じない。
逆に、仰向き寝時状態から起きるときには、仰向き寝で寝ようとするときと反対の過程を辿って、引張ばね13,14の引張力によってばね板11,12は元の円弧状に徐々に復帰するので、枕1は不使用時の高さにスムースに戻る。
そして、横向き寝時から仰向き寝時への移行、及び、仰向き寝時から横向き寝時への移動も、寝姿勢の相違に応じて上下動装置3はスムース且つ確実に上下動する。そして、ばね板11,12は左右均等に上下動するので、ばね板11,12の片端のみが移動することがないために、中央部7の下面とばね板11,12及びメッシュ布15との間に歪みが生じず、横にずれるような悪い使用感を感じない。
また、ばね板11,12が下降した枕1の中央部7が扁平になった状態から、ばね板11,12を円弧状にして上昇させるときの作動が、移動規制機構21によって、左右均等に行われるので、悪い使用感を感じない。
また、左右の外側部8の上面は、横向き寝に適した高さであり、中央部7の上面のみが上下動可能となっている。中央部7の上面は、仰向き寝時には仰向き寝に適した高さになるとともに、仰向き寝時から横向き寝時に寝返りするとき、使用者の側頭部が外側部8の上面に載ったぶんだけばね板11,12にかかる荷重が減少し、ばね板11,12が上昇する力によって、頭部は外側部8の方に送り出される。よって、仰向き寝から横向き寝に寝返りするときに、枕1から頭部を浮かせる必要がなく、容易に寝返りを行うことができる。
また、逆に外側部8での横向き寝時から中央部7での仰向き寝に寝返りを行うと、前側のばね板11が頚部の荷重によって、上述したように徐々に下降し始め、次いで後側のばね板12が下降する。よって、外側部8での横向き寝からスムースに仰向き寝に移行することができる。なお、仰向き寝時には溝6が左右方向に開くが、枕1は枕カバーに覆われているので、使用者の耳などが溝6に挟まれるなどの支障は生じない。
さらに、左右の外側部8を有するので、枕1の左右幅が長く、寝返りで枕1から落ちる可能性が少ない。そして、中央部7及び外側部8のどの上面も、横向き寝時に適した高さが維持される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これに限定されず、適宜種々変形することができる。
1…枕、 2…頭載部材、 2a…空洞、 2b…中央部分、 2c…通気孔、 3…上下動装置、 4…本体部材、 5…底蓋部材、 6…溝(切込み)、 7…中央部、 8…外側部、 11…前側のばね板(前側の可撓性部材)、 12…後側のばね板(後側の可撓性部材)、 13,14…引張ばね(引張部材)、 15…メッシュ布(張渡部材)、 16,17…連結軸(連結部材)、 18,19…連結ワイヤ、 21…移動規制機構、 22…取付板、 23…連結板、 25…ローラ、 26…移動規制板、 27…規制駒、 31…調整機構、 41…回転防止機構。

Claims (5)

  1. 内部に空洞を有する可撓性材料から形成される扁平な直方体形状の頭載部材と、
    前記頭載部材の空洞に設けられた上下動装置とを有する枕であって、
    前記頭載部材の上方に人の頭部を仰向きに載せた状態で頸部が位置する側を前側、頭頂部が位置する側を後側として、
    前記上下動装置は、前記頭載部材の中央部に人の頭部を載せて寝たときに、頚部の下方に位置する前側の可撓性部材と、頭頂部より後側部の下方に位置する後側の可撓性部材と、前記各可撓性部材の左右端部が互いに近付くように前記各可撓性部材に引張力を付与する引張部材と、前記可撓性部材間に張り渡たされた張渡部材とを備え、
    前記頭載部材に人の頭部を載せない状態では、前記可撓性部材は上方に凸になる円弧状に屈曲しており、
    横向き寝の姿勢で前記頭載部材の中央部の上面に人の頭部が載っても、前記各可撓性部材は前記円弧状に屈曲した形状を維持するが、前記各可撓性部材の中央部に仰向き寝の姿勢の人の頭部の重量がかかると、前記可撓性部材は前記円弧状に屈曲した形状から水平状態に近付くように変形するように、前記各可撓性部材の復元力及び前記引張部材の引張力が設定されていることを特徴とする枕。
  2. 前記上下動装置は、各可撓性部材の左右両端部をそれぞれ連結する連結部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の枕。
  3. 前記上下動装置は、前記各可撓性部材又は前記連結部材の左右両方向の移動を規制する移動規制機構を備えることを特徴とする請求項2に記載の枕。
  4. 前記上下動装置は、前記引張部材の引張力を調整する調整機構を備えることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の枕。
  5. 前記頭載部材に、前記上下動装置の左右両端の上部の上面に前後に亘って切込みが形成されていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の枕。
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