JPWO2005117043A1 - 電気化学デバイス用電極の製造方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

均一性が高く十分な性能を備えた電極シートを高速で連続的に製造することを可能とする電気化学デバイス用電極の製造方法及びその製造方法に好適に用いられる製造装置を提供する。水平方向に走行される搬送路上に第一の電極原料粉末を散布する第一散布工程と、散布された第一の電極原料粉末上に集電体を供給する集電体供給工程と、該集電体上にさらに第二の電極原料粉末を散布する第二散布工程とを具備し、さらに、搬送路の走行方向に長さを有するプレス部により形成されるプレスゾーンにおいて、第一の電極原料粉末、集電体、及び第二の電極原料粉末を連続的に加圧して電極を形成するゾーン圧着工程と、を備える。

Description

本発明は、電気化学デバイス用電極の製造方法及びその製造方法に好適に用いられる製造装置に関する。
近年、電子機器の発展に伴い、小型で軽量、且つエネルギー密度が高く、さらに繰り返し充放電が可能な電気化学デバイスの開発が要望されている。中でも、エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池や、寿命が長く、大電流が得られる電気二重層キャパシタおよびレドックスキャパシタは、その利点を活かして、利用が拡大している。
分極性電極と電解質界面で形成される電気二重層を利用した電気二重層キャパシタは、メモリバックアップ電源として近年急速に需要が伸びている。また、電気自動車用電源等の大容量を必要とされる用途への適用が注目されている。
電気二重層キャパシタの活物質としては、主として活性炭などの炭素質材料が用いられるが、集電体に炭素質材料を保持させるために、炭素質材料とバインダーとを混合して用いるのが通常である。従来の電気二重層キャパシタ電極用バインダーには、耐熱性に優れるという観点からポリテトラフルオロエチレン(以下において「PTFE」という。)のようなフッ素含有ポリマーが用いられてきた。
例えば、炭素質材料とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のバインダーと液状潤滑剤とからなる混練物を予備成形した後、延伸又は圧延してシート状に成形する電極製造方法(特許文献1、2、3、4参照)が提案されている。
また、有機溶剤にエラストマーからなるバインダーを溶解し、これに炭素質材料を混合分散し、溶剤を蒸発させた後に押し出し成形する方法も提案されている(特許文献5参照)。
特開昭63−107011号公報 米国特許第4,862,328号明細書 特開平2−235320号公報 米国特許第5,277,729号明細書 特開平8−250380号公報
しかしながら、特許文献1、2、3、4に提案されている方法は、混練処理工程においてPTFEに繊維化された部分と繊維化されていない部分とが生じ、電極を薄膜シート状に成形しようとすると、表面が凹凸になりやすく、得られる電気二重層キャパシタの性能は不十分なものであった。また、特許文献5に提案されている方法では、押し出し圧力の変動などにより得られる電極が不均一となりやすく、高速で連続的に電極を製造することは困難であった。
そこで、本発明は、均一性が高く十分な性能を備えた電極シートを高速で連続的に製造することを可能とする電気化学デバイス用電極の製造方法及びその製造方法に好適に用いられる製造装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、特開平3−226398号公報や米国特許第4,334,468号等に開示されている、いわゆるダブルベルト式プレス装置などの搬送路の走行方向に長さを有するプレス部でプレスゾーンを形成した製造装置を使用することにより、均一性の高いシート状の電気化学デバイス用電極を得ることができることに着目し、この知見に基づき本発明を完成させるに至った。
かくして第一の本発明は、水平方向に走行される搬送路上に電極原料粉末を散布する散布工程と、散布された電極原料粉末上に集電体を供給する集電体供給工程と、搬送路の走行方向に長さを有するプレス部により形成されるプレスゾーンにおいて電極原料粉末と集電体とを連続的に加圧して電極を形成するゾーン圧着工程と、を備えたことを特徴とする電気化学デバイス用電極の製造方法により前記課題を解決しようとするものである。ここに「長さを有するプレス部」とは、集電体と電極原料粉末とを、搬送方向に長さをもって面状に接して連続的に加圧する部位をいう。また、「プレスゾーン」とは、上記プレス部が存在する領域である。かかる長さを有するプレス部を備えることにより、集電体と、電極原料粉末とが時間的、及び長さの上で連続的に加圧を受けることができ、均一な電極を高速で製造することが可能となる。
第二の本発明は、水平方向に走行される搬送路上に集電体を供給する集電体供給工程と、集電体上に電極原料粉末を散布する散布工程と、搬送路の走行方向に長さを有するプレス部により形成されるプレスゾーンにおいて、集電体と電極原料粉末とを連続的に加圧して電極を形成するゾーン圧着工程と、を備えたことを特徴とする、電気化学デバイス用電極の製造方法である。
また、第三の本発明は、水平方向に走行される搬送路上に、第一の電極原料粉末を散布する第一散布工程と、前記散布された第一の電極原料粉末上に集電体を供給する集電体供給工程と、該集電体上にさらに第二の電極原料粉末を散布する第二散布工程とを具備し、さらに、前記搬送路の走行方向に長さを有するプレス部を設けて、該プレス部により形成されるプレスゾーンにおいて、前記第一の電極原料粉末、集電体、及び第二の電極原料粉末を連続的に加圧して電極を形成するゾーン圧着工程とを備えたことを特徴とする、電気化学デバイス用電極の製造方法である。
上記第三の本発明にかかる電気化学デバイス用電極の製造方法おいて、前記ゾーン圧着工程が、前記第一の電極原料粉末と前記集電体とを圧着する第一ゾーン圧着工程と、前記第一ゾーン圧着工程にて前記電極粉末Aが圧着された集電体の他方側の面に、前記第二の電極原料粉末を圧着する第二ゾーン圧着工程とを備えることが好ましい。
また、上記第一乃至第三の本発明にかかる電気化学デバイス用電極の製造方法おいて、さらに前記プレスゾーン内において、前記電極原料粉末と前記集電体とに加圧をしつつ加熱する工程を備えることが好ましい。さらに、上記加熱する工程の後に、被加圧材を加圧しつつ冷却する工程を備えてもよい。
またさらに、上記第一乃至第三の本発明にかかる電気化学デバイス用電極の製造方法おいて、前記ゾーン圧着工程が、ダブルベルト式プレス装置を使用して行われることが好ましい。
また、第四の本発明は、水平方向に配置された左右のロールと、これらのロールにより駆動されるエンドレスベルトを備えた第1ユニット、第2ユニット、及び第3ユニットを具備し、搬送路の全長を画する第1ユニットと、前記搬送路の上流側において前記第1ユニットの上方に前記第1ユニットと対向して配置された第2ユニットとにより構成される第一プレスゾーンと、前記第1ユニットと、前記搬送路の下流側において前記第1ユニットの上方に前記第1ユニットと対向して配置された第3ユニットとにより構成される第二プレスゾーンとを形成した電気化学用デバイス用電極の製造装置であって、前記第一プレスゾーンの上流側に配置されるとともに、走行される前記搬送路上に第一の電極原料粉末を散布する第1散布手段と、前記第1散布手段と前記第一プレスゾーンとの間に配置されるとともに、散布された前記第一の電極原料粉末上に集電体を連続的に供給する集電体供給部と、前記第一プレスゾーンと第二プレスゾーンとの間に配置されるとともに、前記第一プレスゾーンを通過してきた前記集電体上に第二の電極原料粉末を散布する第2散布手段とを備えたことを特徴とする電気化学デバイス用電極の製造装置である。
本発明の電気化学デバイス用電極の製造方法及びその装置によれば、均一な電極を高速で連続的に製造することが可能である。また、1ラインで両面同時に電極層を形成することができ、生産性を高めることができると同時に、工程を簡略化することもできる。また、成形機設置スペースを低減することが可能である。本発明の方法で得られる電極は、電気化学的反応によりエネルギー変換を行う機能を有する電気化学デバイスに用いられる。
具体的には、各種の電池や、電気化学キャパシタ用の電極として好適である。
本発明のこのような作用及び効果は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
電気化学デバイス用電極シートの製造フローを示す図である。 第一実施形態にかかるダブルベルト式プレス装置を示す正面図である。 第二実施形態にかかるダブルベルト式プレス装置を示す正面図である。 第三実施形態にかかるダブルベルト式プレス装置を示す正面図である。 比較例に使用されたロールプレス装置を示す正面図である。
符号の説明
P プレスゾーン
P1 第一プレスゾーン
P2 第二プレスゾーン
10A、10B 第1ユニット
11、12、111、112 ロール
13A、13B、113 エンドレスベルト
14、15、114、115、116 ロールセット
20A、20B 第2ユニット
21、22、121、122 ロール
23A、23B、123 エンドレスベルト
24、124、125、126 ロールセット
25、127、128、129 押圧手段
30A、30B 第3ユニット
31、32 ロール
33A、33B エンドレスベルト
34 ロールセット
35 押圧手段
40、50、140 フィーダ
41、51、141 電極原料粉末
60、160 下側保護フィルム巻き出しリール
61、161 下側保護フィルム
70 上側保護フィルム巻き出しリール
71 上側保護フィルム
80、180 集電体巻き出しリール
81、181 アルミニウム箔(集電体)
100A、100B、100C ダブルベルト式プレス装置
110 第4ユニット
120 第5ユニット
200 加熱加圧ゾーン
300 冷却加圧ゾーン
本発明は、電極原料粉末と集電体とを、所定装置にて連続的に加圧して結着させることを特徴とする、電気化学デバイス用電極の製造方法、及び製造装置を提供するものである。以下の説明においては、まず製造方法、及び製造装置に密接に関係する原材料成分について説明を行い、その後、製造方法、製造装置について説明するものとする。
<1> 原材料成分
以下に、本発明の方法において用いられる電極原料粉末を構成する必須成分としての、「バインダー」および「活物質」、並びに、任意成分である「導電性付与剤」について説明する。
(1)バインダー
本発明で用いるバインダーは、活物質どうし、および活物質と集電体とを結着させるものである。その種類としては、ゴム、熱可塑性エラストマー、およびフッ素樹脂などが挙げられる。中でも、本発明で用いるバインダーは、「粒子状ゴム」および/または「粒子状熱可塑性エラストマー」を含有することが好ましい。
<ゴム>
バインダーとして用いられるゴムは、特に限定されないが、例えば、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンを重合してなる単量体単位を主成分とするジエンゴム;アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルを重合してなる単量体単位を主成分とするアクリレートゴム;フッ素ゴム;などが挙げられる。中でも、ジエンゴムおよびアクリレートゴムが好ましく、架橋構造を有する粒子状ジエンゴムおよび粒子状アクリレートゴムがより好ましい。粒子状ジエンゴムは、共役ジエンを重合する時の重合温度、重合開始剤量、および連鎖移動剤量などの重合条件を調節することにより得ることができる。また、粒子状アクリレートゴムは、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルと、必要に応じ他の単量体と、多官能エチレン性不飽和単量体とを共重合することにより得ることができる。
ジエンゴムとしては、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、カルボキシ変性されていてもよいスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体およびその水素化物などが挙げられる。
また、アクリレートゴムとしては、例えば、アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸/アクリロニトリル/エチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸/メタクリロニトリル/ジエチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸ブチル/アクリロニトリル/ジエチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸ブチル/アクリル酸/トリメチロールプロパントリメタクリレート共重合体などが挙げられる。
<熱可塑性エラストマー>
室温付近で粘着性を有しない熱可塑性エラストマーは、加熱処理によってバインダーとして機能する。かかる熱可塑性エラストマーは粒子状のものを用いることが好ましい。
熱可塑性エラストマーとしては、通常、分子内に部分的に結晶構造を有する共重合体が用いられる。本発明で用いられる熱可塑性エラストマーの具体例としては、エチレン/メチルアクリレート共重合体、エチレン/メチルメタクリレート共重合体、エチレン/エチルアクリレート共重合体、エチレン/エチルメタクリレート共重合体などのエチレンとアクリル酸エステル、またはメタクリル酸エステルとの共重合体;エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体などのエチレンとアクリル酸またはメタクリル酸との共重合体;上記エチレンとアクリル酸エステル、またはメタクリル酸エステルとの共重合体にラジカル重合性単量体をグラフトさせたグラフト重合体;などが挙げられる。
粒子状の熱可塑性エラストマーを得る方法としては、特に制限がなく、例えば、熱可塑性エラストマーを液状媒体中で融点以上の温度で溶解させた後、冷却して液状媒体中に粒子を析出させる方法などが採用される。かかる粒子調製法においては、必要に応じて乳化剤等の添加剤を使用することができる。また、熱可塑性エラストマーを液状媒体に分散させた液状分散体をスプレー乾燥して粒子状の熱可塑性エラストマーを得ることもできる。熱可塑性エラストマーの粒子径は通常0.01〜10μm、好ましくは0.02〜5.0μmである。
粒子状ゴムまたは粒子状熱可塑性エラストマーは、粒子状態を維持したまま電極原料粉末の調製に用いられるが、粒子状ゴムまたは粒子状熱可塑性エラストマーが液状媒体中で分散した液状分散体として使用することが好ましい。液状分散体は水分散体でもよいし、有機溶剤に分散させたものでもよいが、環境面に配慮すると水分散体が好ましい。液状分散体における粒子状ゴムまたは粒子状熱可塑性エラストマーの粒子径は、通常0.01〜10μm、好ましくは0.05〜1μmである。このような粒子状ゴムまたは粒子状熱可塑性エラストマーを用いることにより、活物質の集電体への結着性を高めると共に、バインダーの総使用量を減少させることができる。
<フッ素樹脂>
フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどを用いることができる。
<分散剤>
本発明においては、水または有機溶媒に可溶なポリマーを、後述する導電性付与剤の分散剤として用いることができる。これらは水または有機溶媒に溶解し得るものであれば、前記のバインダーとして例示したものであってもよい。
水に可溶なポリマーとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース類、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、あるいはポリアクリル酸(塩)、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン、各種変性デンプンなどが挙げられる。
一方、有機溶媒に可溶なポリマーには、
(1)溶剤に溶解しうること、の他に、
(2)電気化学デバイスで用いられる電解液に不溶であること、
(3)電気化学デバイスで用いられる電解液に対して電気化学的に安定であること、
が要求される。これらの要求を満たすものの例として、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル/アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル/メタクリル酸エステル共重合体などのアクリロニトリル含有ポリマー;ポリフッ化ビニリデンなどの含フッ素ポリマー;などが挙げられる。
水または有機溶媒に可溶なポリマーは、後に説明する導電性付与剤分散体を製造する混練工程(図1の工程S1参照)に用いることが好ましい。この混練工程に用いることで、導電性付与剤に流動性および粘性を付与することができる。その使用量は、導電性付与剤に対して1〜5質量%、さらには1〜3質量%含まれるように配合されることが好ましい。分散剤の使用量が少なすぎると、混練工程における導電性付与剤の粘性が十分でなく、混練が不十分となる。また、分散剤の使用量が多すぎると、内部抵抗が増大しやすい。
<バインダーの配合量>
本発明の製造方法においては、バインダーおよび分散剤の総使用量は、電極原料粉末100質量部当たり、通常0.1〜50質量部、好ましくは2〜30質量部である。
バインダーおよび分散剤の使用量が少なすぎると、電極原料粉末を加熱処理、プレス処理などしてもシート状に成形することが困難になる。逆にバインダーおよび分散剤の使用量が多すぎると、電気化学デバイスの内部抵抗が大きくなる場合がある。
(2)活物質
電気二重層キャパシタで用いられる電極活物質は、電極と電解液との界面に形成される電気二重層に電荷を蓄積させることができるものであれば限定されないが、比表面積が30m/g以上、好ましくは200〜3500m/g、より好ましくは1000〜3000m/gの炭素の同素体が好適に使用される。このような炭素の同素体としては、活性炭、ポリアセン、カーボンウィスカ、グラファイト等が挙げられ、この中でも活性炭が好ましい。活性炭としてはフェノール系、レーヨン系、アクリル系、ピッチ系、またはヤシガラ系等の活性炭が挙げられる。また、これらの炭素の同素体は粉末状または繊維状のものが好ましい。さらに、これらの炭素の同素体と有機材料とのナノコンポジットを用いることができる。
また、黒鉛類似の微結晶炭素を有しその微結晶炭素の層間距離が拡大された非多孔性炭素も電極活物質として用いることができる。このような非多孔性炭素は、多層グラファイト構造の微結晶が発達した易黒鉛化炭を700〜850℃で乾留し、次いで苛性アルカリと共に800〜900℃で熱処理し、さらに必要に応じ加熱水蒸気により残存アルカリ成分を除くことで得られる。電極活物質の一次粒子径は、好ましくは0.1〜100μm、さらに好ましくは1〜20μmである。なお、ここで言う一次粒子径は、光回折法で測定されるメジアン径である。粒子径がこのような範囲にあると、電気二重層キャパシタ用電極の薄膜化が容易で、容量密度も高くできるので好ましい。
一方、リチウムイオン二次電池で使用される正極活物質としては、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiFePO、LiFeVOなどのリチウム含有複合金属酸化物;TiS、TiS、非晶質MoSなどの遷移金属硫化物;Cu、非晶質VO−P、MoO、V、V13などの遷移金属酸化物;が例示される。さらに、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子を用いることもできる。また、負極活物質としては、例えば、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メゾカーボンマイクロビーズ(MCMB)、ピッチ系炭素繊維などの炭素質物質、ポリアセン等の導電性高分子などが挙げられる。
さらに、レドックスキャパシタにおいて活物質として使用されるのは、酸化ルテニウム(RuO)などの金属酸化物である。
(3)導電性付与剤
本発明においては、必要に応じて、アセチレンブラック、ケチェンブラック、カーボンブラック等の導電性を有し、電気二重層を形成し得る細孔を有しない炭素の同素体を導電性付与剤として、上記活物質と混合して使用することができる。これら導電性付与剤は前記の分散剤で微粒子状に分散させた後、上記活物質と混合して使用することが好ましい。このように導電性付与剤を併用することにより、前記活物質同士の電気的接触が一段と向上し、電気化学デバイス用電極の内部抵抗が低くなり、かつ容量密度を高くすることができる。
電気二重層キャパシタに用いる場合は、炭素の同素体(活物質および導電性付与剤)の使用量は、電極原料粉末100質量部当たり、通常50〜99.9質量部、好ましくは70〜98質量部、より好ましくは80〜96質量部である。活物質と導電性付与剤との配合比率は、活物質100質量部に対し、導電性付与剤が通常0.1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部である。
リチウムイオン電池の正極における場合、導電性付与剤の使用量は電極原料粉末100質量部当たり、通常1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部である。また、リチウムイオン電池の負極における場合、炭素の同素体(活物質および導電性付与剤)の使用量は、電極原料粉末100質量部当たり、通常50〜99.9質量部、好ましくは70〜98質量部である。活物質と導電性付与剤との配合比率は、通常200/1〜5/1、好ましくは100/1〜10/1である。
(4)集電体
本発明における集電体としては通常電気化学デバイス用電極に使用される集電体と同様の材料を使用することができる。集電体は、薄い導電性材料からなるものであれば特に限定されないが、たとえば、アルミニウム箔、銅箔等の金属箔が好適に使用される。金属箔の厚みは、5〜100μmであることが好ましく、特に好ましくは10〜50μmである。
<2> 製造方法
以下に製造方法のフローを示す図1を参照しつつ、本発明にかかる電気化学デバイス用電極の製造方法の概要を説明する。なお、この製造方法のフローは、電気二重層キャパシタ用電極を想定して作成されたものであるが、本発明の電気化学デバイス用電極の製造方法は、リチウムイオン二次電池、レドックスキャパシタ等、他の電気化学デバイス用電極の製造にも適用が可能である。
本実施形態の製造方法においてはまず、導電性付与剤(例えば、アセチレンブラックなど)および分散剤(例えばカルボキシメチルセルロース水溶液)を混練した後、適宜選択される溶剤で希釈して導電性付与剤分散体を得る(工程S1)。
このようにして調製した導電性付与剤分散体、活物質(例えば活性炭など)、および粒子状ゴムを、例えばプラネタリーミキサー等のミキサーにより混合してスラリー状とし、これをスプレー乾燥機等の乾燥機により乾燥して、電極層を形成するための電極原料粉末を得る(工程S2)。
電極原料粉末は、集電体上に散布され(工程S3)、後に説明する製造装置100A(又は、100B、100C)により集電体上に結着され(工程S4)、電極層として形成される。
このようにして電極層が形成された集電体シートは、所定の長さごとにカットされ、あるいは巻き取りロールに巻き取られて、電気化学デバイス用電極シートとなる。その後、さらに所定形状に切断等されて、電気化学デバイス用電極として利用される。この切断等の工程の後に、電極シート内に残留する水分、溶剤等を除去するため、真空乾燥処理を行うことが望ましい。真空乾燥処理条件としては、例えば、温度200℃、雰囲気圧力6.7×10Paのもと、7時間保持する。
(1)電極原料粉末の調製
本発明で用いる電極原料粉末は、バインダー、および活物質、並びに必要に応じて導電性付与剤、を混合して製造される。本発明の電極の製造方法では電極原料粉末はフィーダー等を用いて定量的に保護フィルムまたは集電体上に供給する必要があり、電極原料粉末は定量的な供給に必要な粉体特性を有している必要がある。
必要な粉体特性を付与する処理方法は特に限定されないが、造粒法によることが好ましい。造粒法としては、具体的には、転動造粒法、圧縮型造粒法、攪拌型造粒法、押出し造粒法、破砕型造粒法、流動層および流動層多機能型造粒法、溶融造粒法、噴霧乾燥造粒法などが挙げられる。これらの造粒法によると、ほぼ均一な形状と大きさを持つ電極原料粉末を得ることができる。
具体的には、回転ドラムまたは回転皿型などの回転容器内において活物質および導電性付与剤を転動させ(ころがし)ながらバインダーの液状分散体を散布し、界面エネルギーを原動力に雪だるま式に凝集を進め、造粒する転動造粒法;容器内に設けられた攪拌翼などを用い強制的に原料粉体に流動運動を与え、バインダーの液状分散体を噴霧しつつ凝集造粒する攪拌型造粒法;下から吹き上げる液体中に粉体を浮遊懸濁させた状態に保ちながらバインダーの液状分散体を噴霧して造粒する流動層造粒法およびさらに転動、攪拌作用を併用させ、粒子の形状、かさ密度、粒子径など任意な造粒を行なう流動層多機能型造粒法;乾燥塔内の熱風気流中において、前記各成分と水または有機溶媒とを混合してスラリー状とし、これを噴霧微粒化し、同時に蒸発乾燥させて乾燥粒子とする噴霧乾燥造粒法;が好ましい。なかでも、噴霧乾燥造粒法は、生成する粒子が球状に近く、粒子径も電極原料粉末として好ましい範囲に調整することができるため最も適している。
噴霧造粒に供するスラリーの調製は、バインダーの分散液および活物質と、必要に応じて分散剤および導電性付与剤を、混合機を用いて混合して製造できる。混合機としては、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、擂潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、ホバートミキサーなどを用いることができる。混合方法や混合順序は特に限定されないが、分散剤の溶液と導電性付与剤とを混合して導電性付与剤を微粒子状に分散させた後、ここに活物質とバインダーの液状分散体とを添加し、均一に混合するのが好ましい。また、活物質と導電性付与剤とを擂潰機、プラネタリーミキサー、ヘンシェルミキサー、オムニミキサーなどの混合機を用いて先ず混合し、次いで分散剤の溶液を加えて活物質と導電性付与剤を均一に分散させて、ここにバインダーの液状分散体を添加して均一に混合するのも好ましい。これらの方法を採ることにより、容易に均一なスラリーを得ることができる。
電極原料粉末の平均粒子径は、通常10〜200μm、好ましくは15〜100μm、より好ましくは20〜70μmである。
(2)電極原料粉末の供給
本発明の製造方法では調製された電極原料粉末はフィーダー(例えば図2の参照符号40、50により示されている。)を用いて定量的に保護フィルムまたは集電体上に供給される。また、電極原料粉末の保護フィルムまたは集電体上への供給は吹付け法でもよく、静電吹付け法など静電気により付着させてもよい。フィーダーとしては、サークルフィーダー、スクリューフィーダー、ロータリーフィーダー、エアーブローフィーダー、振動フィーダーなどが挙げられる。フィードされた粉末は電極厚みを均一にするためブレード、ロールなどにより表面を均してもよい。
本発明では、フィーダーから供給された電極原料粉末は、集電体上に供給され、必要に応じて表面を均した後、以下に説明するダブルベルト式プレス装置により集電体上に電極層として形成される。なお、本発明の、製造方法及び装置において、集電体の両面に形成される電極層を構成する電極原料粉末は、通常集電体の各面それぞれ同種のものが使用されるが、それぞれに異なるものであっても良い。
<3> 製造装置(ダブルベルト式プレス装置)
図2は、本発明の、電気化学デバイス用電極の製造装置の第一実施形態を示す正面図である。図示の第一実施形態にかかる電気化学デバイス用電極の製造装置(以下においては「ダブルベルト式プレス装置」100Aという。)は、水平方向に配置された左右のロール11、12;21、22;31、32と、これらのロールにより駆動されるエンドレスベルト13A、23A、33Aを備えた第1ユニット10A、第2ユニット20A、及び第3ユニット30Aを具備している。第2ユニット20A、及び第3ユニット30Aは、第1ユニット10Aの上方に所定間隔を保って長手方向に一列に配置されている。第1ユニット10Aの左右方向長さは、第2及び第3ユニット20A、30Aの左右方向合計長さより大きく形成されている。
第1ユニット10Aのエンドレスベルト13Aの上側走行面は、第2及び第3ユニット20A、30Aのエンドレスベルト23A、33Aの下側走行面に対向している。第1ユニット10Aの内部には、走行するエンドレスベルト13Aの上側走行面を下方から支えるロールセット14、15が設けられている。また、第2および第3ユニット20A、30Aの内部には、走行するエンドレスベルト23A、33Aの下側走行面の上面に接するロールセット24、34が配置されている。ロールセット24、34の上方には、押圧手段25、35が設けられている。押圧手段25、35は油圧等を利用してロールセット24、25を下方に押圧できるように構成されている。各ユニットに架け渡されたエンドレスベルト13A、23A、33Aは、スチールベルト等の剛性の高い材料で形成されている。
図2に示される正面方向からの姿勢において、第1ユニット10Aのロール11、12は時計周りの方向に、第2及び第3ユニットのロール21、22;31、32は、反時計回りの方向に回転している。第1ユニット10Aは、そのエンドレスベルト13Aが当該ダブルベルト式プレス装置100Aのなす搬送路の全長を画している。これらエンドレスベルトが走行されることにより、エンドレスベルト13A上に載置されたものは、図の左から右方向へと搬送される。第1ユニット10Aのエンドレスベルト13Aにより構成される搬送路の上流部には、第1ユニット10Aと、その上方に対向して配置された第2ユニット20Aとにより構成される第一プレスゾーンP1が形成されている。搬送路の下流側には、第1ユニット10Aと、その上方に対向して配置された第3ユニット30Aとにより構成される第二プレスゾーンP2が形成されている。
第一プレスゾーンP1の上流側上方には、電極原料粉末41を散布するフィーダー40が配置されている。また第二プレスゾーンP2の上流側上方にも電極原料粉末51を散布するフィーダー50が配置されている。なお、電極原料粉末41と51とは、製造される電気化学デバイス用電極の種類により、同一であってもよく、また異なるものであっても良い。電極原料粉末が異なるものを使用する場合、上流側にバインダーの融点(Tm)またはガラス転移温度(Tg)が高いものを使用することが好ましい。第一プレスゾーンP1、第二プレスゾーンP2それぞれにおいて電極原料粉末を加熱する場合があるからである。
フィーダー40のさらに上流側に下側保護フィルム61を供給する下側保護フィルム巻き出しリール60が設けられている。フィーダー50の下流側には上側保護フィルム71を供給する上側保護フィルム巻き出しリール70が配置されている。また、フィーダー40と第一プレスゾーンP1との間には、集電体としてのアルミニウム箔81を供給する集電体巻き出しリール80が設けられている。
以上のように構成された第一実施形態にかかるダブルベルト式プレス装置100Aを使用して、電気化学デバイス用電極は次のように製造される。まず下側保護フィルム巻き出しリール60から巻き出された下側保護フィルム61が第1ユニット10Aのエンドレスベルト13A上に敷かれてベルトとともに図の右方向に一定の速度で移動する。そして電極原料粉末41がフィーダー40から、上記保護フィルム61上に単位面積当たり一定量が散布される。さらに集電体巻き出しリール80から集電体材料であるアルミニウム箔81が散布された電極原料粉末41上に供給される。かくして第1ユニット10Aのエンドレスベルト13A上には上側から順に
アルミニウム箔(集電体)81
電極原料粉末41
下側保護フィルム61
の3層が形成され、これらがエンドレスベルト13Aに搬送されて第一プレスゾーンP1に到達する。
第一プレスゾーンP1では、第2ユニット20A内に配置された押圧手段25がロールセット24を下方に押圧する。これによって走行されているエンドレスベルト23Aに下方への押圧力が作用する。一方、下側の第1ユニット10Aのエンドレスベルト13Aは、第1ユニット10A内に配置されたロールセット14によって、その走行中、下方から支えられている。さらに、上記したように、上下のエンドレスベルト23A、13Aは剛性の高いスチールベルトにより形成されている。したがって、第一プレスゾーンP1内に走行される間に、上記3層は、上下のエンドレスベルト23A、13Aにより連続的に上下方向の圧縮力を受ける。かくして「長さを有するプレス部」が形成されて、集電体と、電極原料粉末とが時間的、及び長さの上で連続的に加圧を受けることが可能となる。なお、必要に応じて、第一プレスゾーンP1内に、加熱ゾーン、又は加熱ゾーン及び冷却ゾーンを設けて、上記3層を加圧しつつ加熱/冷却するように構成してもよい。加熱を行う場合、加熱処理温度は電極原料粉末41に使用されているバインダーの融点(Tm)またはガラス転移温度(Tg)以上、好ましくはTmまたはTgに対し10℃以上である。
第一プレスゾーンP1にて加圧された上記3層は、一体となって引き続き第1ユニット10Aのエンドレスベルト13A上を図面右方向に搬送される。次いでこれら3層の最上面であるアルミニウム箔(集電体)81上に、電極原料粉末51がフィーダー50から散布される。さらに、上側保護フィルム巻き出しリール70から上側保護フィルム71が供給されて、散布された電極原料粉末51上に敷かれる。
かくして第1ユニット10Aのエンドレスベルト13A上に上側から順に
上側保護フィルム71
電極原料粉末51
アルミニウム箔(集電体)81
電極原料粉末41
下側保護フィルム61
の5層が形成され、これらがエンドレスベルト13Aに搬送されて第二プレスゾーンP2に到達する。
第二プレスゾーンP2では、第3ユニット30A内に配置された押圧手段35がロールセット34を下方に押圧する。これによって走行されているエンドレスベルト33Aに下方への押圧力が作用する。一方、下側の第1ユニット10Aのエンドレスベルト13Aは、第1ユニット10A内に配置されたロールセット15によって、その走行中、下方から支えられている。さらに、上述したように、上下のエンドレスベルト33A、13Aは剛性の高いスチールベルトにより形成されている。したがって、第二プレスゾーンP2内に走行される間に、上記5層は、上下のエンドレスベルト33A、13Aにより搬送方向に連続的に上下方向の圧縮力を受ける。なお、必要に応じて、第二プレスゾーンP2内に、加熱ゾーン、又は加熱ゾーン及び冷却ゾーンを設けて、上記5層を加圧しつつ加熱/冷却するように構成してもよい。加熱を行う場合、加熱処理の温度は、電極原料粉末41、51に使用されているバインダーの融点(Tm)またはガラス転移温度(Tg)以上、好ましくはTmまたはTgに対し10℃以上である。電極原料粉末41、51に使用されているバインダーの種類が異なる場合、前記したように融点(Tm)またはガラス転移温度(Tg)が高い方を電極原料粉末41として使用する。このようにすることにより、電極原料粉末41が第二プレスゾーンP2において、過度な加熱を受けることが防止される。
以上に説明したように、第一プレスゾーンP1、及び第二プレスゾーンP2において、ゾーン内を通過する層状の材料は上下のスチールベルトにより、ゾーン内を搬送されている間に連続的に上下方向の加圧力を受けるので、均一な電極シートを高速で製造することが可能である。また、1ラインで電極を構成する両面を同時に形成することができる。したがって、生産性を高めると同時に生産工程を簡略化することができる。また生産設備の設置スペースを小さく収めることが可能となる。
図3は、本発明の、電気化学デバイス用電極の製造装置の第二実施形態を示す正面図である。図示の第二実施形態にかかる電気化学デバイス用電極の製造装置(以下においては「ダブルベルト式プレス装置」100Bという。)は、3つのユニット10B、20B、30Bのエンドレスベルト13B、23B、33B表面が、フッ素樹脂によりコーティングされている。このフッ素樹脂は各種材料に対して剥離作用を示すので、ダブルベルト式プレス装置100Bにおいては、上下の保護フィルム61、71を供給する必要がない。
他の構成は第一実施形態のダブルベルト式プレス装置100Aと同様であるので、図2に使用した参照符号と同一の符号を図3に付して、その説明は省略する。かかる第二実施形態のダブルベルト式プレス装置100Bによっても、第一実施形態のダブルベルト式プレス装置100Aと同様の作用効果を得ることができる。
図4は、本発明の、電気化学デバイス用電極の製造装置の第三実施形態を示す正面図である。図示の第三実施形態にかかる電気化学デバイス用電極の製造装置(以下においては「ダブルベルト式プレス装置」100Cという。)は、水平方向に配置された左右のロール111、112;121、122と、これらのロールにより駆動されるエンドレスベルト113、123を備えた第4ユニット110、及び第5ユニット120を具備している。ダブルベルト式プレス装置100Cは、集電体の一面側に電極原料粉末を結着させる装置である。第5ユニット120は、第4ユニット110の上方に所定間隔を保って配置されている。第4ユニット110の左右方向長さは、第5ユニット120の左右方向長さより大きく形成されている。
第4ユニット110のエンドレスベルト113の上側走行面は、第5ユニット120のエンドレスベルト123の下側走行面に対向している。第4ユニット110の内部には、走行するエンドレスベルト113の上側走行面を下方から支えるロールセット114、115、及び116が設けられている。また、第5ユニット120の内部には、走行するエンドレスベルト123の下側走行面の上面に接するロールセット124、125、126が配置されている。ロールセット124、125、126の上方には、押圧手段127、128、129が設けられている。これらの押圧手段は油圧等を利用してロールセット124、125、126を下方に押圧できるように構成されている。各ユニットに架け渡されたエンドレスベルト113、123は、スチールベルト等の剛性の高い材料で形成されている。
図4に示される正面方向からの姿勢において、第4ユニット110のロール111、112は時計周りの方向に、第5ユニットのロール121、122は反時計回りの方向に回転している。第4ユニット110は、そのエンドレスベルト113が当該ダブルベルト式プレス装置100Cのなす搬送路の全長を画している。これらエンドレスベルトが走行されることにより、エンドレスベルト113上に載置されたものは、図の左から右方向へと搬送される。第4ユニット110のエンドレスベルト113により構成される搬送路の最上流部には、第4ユニット110のロールセット114と、それに対向して配置された第5ユニット120のロールセット124とにより構成される初期プレスゾーンが形成されている。
初期プレスゾーンの下流側には、加熱加圧ゾーン200が形成されている。加熱加圧ゾーン200は、第4ユニット110のロールセット115と、それに対向して配置された第5ユニット120のロールセット125とにより構成される加圧手段と、加熱室210とにより構成されている。
加熱加圧ゾーン200の下流側には、冷却加圧ゾーン300が形成されている。冷却加圧ゾーン300は、第4ユニット110のロールセット116と、それに対向して配置された第5ユニット120のロールセット126とにより構成される加圧手段と、冷却室310とにより構成されている。
初期プレスゾーン、加熱加圧ゾーン200、及び、冷却加圧ゾーン300を備えるプレスゾーンPの上流側上方には、電極原料粉末141を散布するフィーダー140が配置されている。また、フィーダー140のさらに上流側に保護フィルム161を供給する保護フィルム巻き出しリール160が設けられている。フィーダー140とプレスゾーンPとの間には、集電体としてのアルミニウム箔181を供給する集電体巻き出しリール180が設けられている。
以上のように構成された第三実施形態にかかるダブルベルト式プレス装置100Cを使用して、電気化学デバイス用電極は次のように製造される。まず保護フィルム巻き出しリール160から巻き出された保護フィルム161が第4ユニット110のエンドレスベルト113上に敷かれてベルトとともに図の右方向に移動する。そして電極原料粉末141がフィーダー140から、上記保護フィルム161上に、単位面積当たり一定量散布される。さらに集電体巻き出しリール180から集電体材料であるアルミニウム箔181が散布された電極原料粉末141上に供給される。かくして第4ユニット110のエンドレスベルト113上には、上側から順に
アルミニウム箔(集電体)181
電極原料粉末141
保護フィルム161
の3層が形成され、これらがエンドレスベルト113に搬送されてプレスゾーンPに到達する。
プレスゾーンPでは、第5ユニット120内に配置された押圧手段127がロールセット124を下方に押圧する。これによって走行されているエンドレスベルト123に下方への押圧力が作用する。一方、下側の第4ユニット110のエンドレスベルト113は、第4ユニット110内に配置されたロールセット114によって、その走行中、下方から支えられている。さらに、上下のエンドレスベルト123、113は剛性の高いスチールベルトにより形成されている。したがって、プレスゾーンP内に走行される間に、上記3層は、上下のエンドレスベルト123、113により連続的に上下方向の圧縮力を受ける。
プレスゾーンPにて加圧された上記3層は、一体となって引き続きエンドレスベルト113上を図面右方向に搬送され、加熱加圧ゾーン200に到達する。加熱加圧ゾーン200内では、加熱処理の温度が、電極原料粉末141に使用されているバインダーの融点(Tm)またはガラス転移温度(Tg)以上、好ましくはTmまたはTgに対し10℃以上に設定されている。加熱加圧ゾーン200内を走行する上記3層は、ゾーン内で長さ方向に加圧されつつ加熱される。
加熱加圧ゾーン200において、加熱されつつ加圧を受けた上記3層は引き続いて、エンドレスベルト113上を図面右方向に搬送され、冷却加圧ゾーン300に到達する。冷却加圧ゾーン300内では、前工程において加熱された3層を冷却しつつ加圧を行う。冷却加圧ゾーン300の冷却室310は、内部の温度が室温に保たれかつファン等によって、内部のエアが攪拌されている。よって、加熱加圧ゾーン200において、所定温度に加温された上記3層は、冷却加圧ゾーン300内において、冷却されつつ加圧を受ける。
以上に説明したように、まずプレスゾーンPにおいて、ゾーン内を通過する層状の材料は常温のもと、上下のスチールベルトにより、ゾーン内を搬送されている間に連続的に上下方向の加圧力を受ける。次に加熱加圧ゾーン200では、所定の高温雰囲気のもと、上下のスチールベルトにより、ゾーン200内を搬送されている間に連続的に上下方向の加圧力を受ける。さらに、冷却加圧ゾーン300では、冷却を受けつつ上下のスチールベルトにより、ゾーン内を搬送されている間に連続的に上下方向の加圧力を受ける。従って、3層の温度を上昇させた後に冷却することにより、上下方向に受ける加圧により生じる変形歪を解消することができるとともに、長手方向に連続的な加圧を受けることができるので、均一な電極シートを高速で製造することが可能である。
次に上記の各実施形態にかかる電気化学デバイス用電極の製造装置100A、100B、100Cの仕様について説明する。まず、装置(ベルト)の幅は、通常200〜400mmであり、200〜250mmであることがさらに好ましい。また、各プレスゾーンの長さは通常500〜2000mmであり、1500〜2000mmであることがさらに好ましい。
次に、操業条件に関し、プレス圧は通常5〜60MPaであり、20〜30MPaであることがさらに好ましい。また、電極形成の速度は通常1〜15m/分であり、8〜10m/分であることがさらに好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における「部」、及び、「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
(実施例1)
<両面に電極層を有する電極シートの製造>
導電性付与剤としてアセチレンブラック(デンカブラック粉状:電気化学工業社製)50部と、分散剤として5%カルボキシメチルセルロース水溶液(セロゲン7A:第一工業製薬社製)200部と、水50部とをプラネタリーミキサーを用いて混合分散し、固形分濃度20%の導電性付与剤分散液を得た。該導電性付与剤分散液30部、5%カルボキシメチルセルロース水溶液(セロゲン7A)8部、活物質として比表面積が2000m/gで平均粒径が5μmの高純度活性炭粉末100部、結着剤として2−エチルへキシルアクリレート/スチレン/メタクリル酸/テトラエチレングリコールジメタクリレート=80/14/4/2からなる単量体混合物を乳化重合して得られたアクリレート系重合体水分散物(濃度40%、粒子径0.15μm)14部および水を加えてプラネタリーミキサーで混合してスラリー状の電極組成物を得た。
このスラリーを更に固形分濃度が21%となるように水で希釈し、スプレー乾燥機を使用し、噴霧温度150℃、噴霧圧力0.4MPaでスプレー造粒を行い、平均粒子径70μmの電極原料粉末としての造粒粒子を得た。
この造粒粒子をスクリューフィーダーにて、加熱ゾーンと冷却ゾーンとを備えるダブルベルト式プレス装置に供給した。すなわち、該ダブルベルト式プレス装置のエンドレスベルトに10m/分で供給されるポリエチレンテレフタレート保護フィルム上に180g/分で散布し、ロールを通して表面を均した。次いで造粒粒子上に幅160mm、厚さ40μmのアルミニウム箔を重ねてダブルベルト式プレス装置の第一プレスゾーンにてプレスした。プレス圧は4MPa、加熱ゾーンの長さは1m、加熱ゾーンの温度は150℃、冷却ゾーンの長さは4mである。
さらに、第一プレスゾーンを通過してきた上記成形体上のアルミニウム箔の上面に、上記と同一の造粒粒子をスクリューフィーダーにて、180g/分で散布し、第二プレスゾーンにてプレス(プレス圧等の条件は第一プレスゾーンと同一とした。)して両面に電極層を有するキャパシタ用電極シートを得た。また、上記電極シートの成形を20分間連続して行い、長尺状のキャパシタ用電極シートが安定して形成されることを確認した。電極層の厚さを接触型の厚み計(ライトマチックヘッドVL−50AS:ミツトヨ社製)を用いて連続的に測定したところ、各々の電極層の厚さは平均300μm、標準偏差が0.008、であった。また得られた電極の電極層の幅は100mm、電極密度が0.58g/cm、ピール強度が0.06N/cmであった。
(実施例2)片面に電極層を有する電極シートの製造
<片面に電極層を有する電極シートの製造>
実施例1と同一の造粒粒子をスクリューフィーダーにて、初期プレスゾーンを有しないダブルベルト式プレス装置に供給した。すなわち、該ダブルベルト式プレス装置のエンドレスベルトに10m/分で供給されるポリエチレンテレフタレート保護フィルム上に180g/分で散布し、ロールを通して表面を均した。次いで造粒粒子上に幅160mm、厚さ40μmのアルミニウム箔を重ねてダブルベルト式プレス装置の第一プレスゾーンにてプレスした。プレス圧は4MPa、加熱ゾーンの長さは1m、加熱ゾーンの温度は150℃、冷却ゾーンの長さは4mである。このようにして、片面に電極層を有するキャパシタ用電極シートを得た。また、上記電極シートの成形を20分間連続して行い、長尺状のキャパシタ用電極シートが安定して形成されることを確認した。電極層の厚さを接触型の厚み計を用いて連続的に測定したところ、各々の電極層の厚さは平均320μm、標準偏差が0.008であった。また、電極層の幅は100mmであった。
(比較例1)片面に電極層を有する電極シートの製造
ダブルベルト式プレス装置に代えて、図5に示すようなロールプレスを用いた以外は実施例2と同様にして片面に電極層を有するキャパシタ用電極シートを得た。また、上記電極シートの成形を20分間連続して行って得られるキャパシタ用電極シートの電極層の厚さを接触式の厚み計を用いて連続的に測定したところ、各々の電極層の厚さは平均が360μm、標準偏差が0.021であった。また、電極層の幅は100mmであった。
<素子の作成>
上記で得られた電極シートを、リード端子を残し、幅4cm×高さ6cmに、2枚切り抜き、2枚のキャパシタ用電極シートの電極層面を対向させ、厚さ25μmのポリエチレン製セパレータを挟んだ。これを厚さ2mm、幅5cm、高さ7cmの2枚のポリプロピレン製の板で挟持し、素子とした。
電解液としてはプロピレンカーボネートに1.5mol/Lのトリエチルモノメチルアンモニウムテトラフルオロボレートを溶解した溶液を用いた。上記素子を200℃で3時間真空加熱することにより素子に含まれる水等の不純分を除去した後、電解液を真空含浸させてポリプロピレン製の容器に収容し、電気二重層キャパシタを作製した。電流密度20mA/cmで直流抵抗と容量を測定し、電極層の単位質量あたりの容量(容量密度)と体積抵抗を算出し、キャパシタとしての性能を確認した。
<電極シート、及び素子の性能測定方法>
(1)電極密度
キャパシタ用電極シートを5cm×5cmに切り出してその質量および厚さを測定し、集電体の質量および厚さをそれぞれ差し引いて算出される電極層の密度(g/cm)として求めた。
(2)電極のピール強度
キャパシタ用電極シートを長さ100mm、幅25mmの長方形に切り出して試験片とし、電極層面を上にして固定する。試験片の電極層表面にセロハンテープを貼り付けた後、セロハンテープの一端を垂直方向に引っ張り速度50mm/分で引っ張って剥がしたときの応力を測定した。測定を3回行い、その平均値を求めてこれをピール強度とした。ピール強度が大きいほど電極層の集電体への結着力が大きいことを示す。
(3)電気二重層キャパシタの静電容量および内部抵抗
電気二重層キャパシタについて、25℃において、10mAの定電流で2.7Vまで10分間充電を行い、その後0Vまで、1mAの一定電流で放電を行った。得られた充放電曲線より静電容量を求め、電極の質量から集電体の質量を引いて得られる電極層の質量で除して、電極層の単位質量あたりの静電容量を求めた。また、内部抵抗は、充放電曲線より社団法人電子情報技術産業協会が定める規格RC−2377の計算方法に従って算出した。得られた電極シートおよび電気二重層キャパシタについて各種特性を評価した結果を表1に示す。
Figure 2005117043
以上の結果から明らかな通り、本発明の製造方法、製造装置により得られた電極シート、及び該電極シートを用いた素子は、良好な性能を示した。以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気化学デバイス用電極の製造方法及びその装置もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。

Claims (8)

  1. 水平方向に走行される搬送路上に、電極原料粉末を散布する散布工程と、
    前記散布された電極原料粉末上に集電体を供給する集電体供給工程と、
    前記搬送路の走行方向に長さを有するプレス部により形成されるプレスゾーンにおいて、前記電極原料粉末と集電体とを連続的に加圧して電極を形成するゾーン圧着工程と、
    を備えたことを特徴とする、電気化学デバイス用電極の製造方法。
  2. 水平方向に走行される搬送路上に、集電体を供給する集電体供給工程と、
    前記集電体上に電極原料粉末を散布する散布工程と、
    前記搬送路の走行方向に長さを有するプレス部により形成されるプレスゾーンにおいて、前記集電体と電極原料粉末とを連続的に加圧して電極を形成するゾーン圧着工程と、
    を備えたことを特徴とする、電気化学デバイス用電極の製造方法。
  3. 水平方向に走行される搬送路上に、第一の電極原料粉末を散布する第一散布工程と、
    前記散布された第一の電極原料粉末上に集電体を供給する集電体供給工程と、
    該集電体上にさらに第二の電極原料粉末を散布する第二散布工程と、を具備し、
    さらに、前記搬送路の走行方向に長さを有するプレス部により形成されるプレスゾーンにおいて、前記第一の電極原料粉末、集電体、及び前記第二の電極原料粉末を連続的に加圧して電極を形成するゾーン圧着工程と、
    を備えたことを特徴とする、電気化学デバイス用電極の製造方法。
  4. 前記ゾーン圧着工程が、前記第一の電極原料粉末と前記集電体とを圧着する第一ゾーン圧着工程と、集電体の前記第一ゾーン圧着工程にて前記第一の電極粉末が圧着された面とは他方側の面に、前記第二の電極原料粉末を圧着する第二ゾーン圧着工程とを備えたことを特徴とする請求の範囲第3項に記載の電気化学用デバイスの製造方法。
  5. さらに前記プレスゾーン内において、前記電極原料粉末と前記集電体とに加圧をしつつ加熱する工程を備えた請求の範囲第1項〜第4項のいずれか一項に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
  6. 前記ゾーン圧着工程が、ダブルベルト式プレス装置を使用して行われることを特徴とする請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
  7. 前記電極原料粉末が、造粒法により得られたものである請求の範囲第1項〜第6項のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
  8. 水平方向に配置された左右のロールと、これらのロールにより駆動されるエンドレスベルトを備えた第1ユニット、第2ユニット、及び第3ユニットを具備し、
    搬送路の全長を画する第1ユニットと、前記搬送路の上流側において前記第1ユニットの上方に前記第1ユニットと対向して配置された第2ユニットとにより構成される走行方向に長さを有する第一プレスゾーンと、
    前記第1ユニットと、前記搬送路の下流側において前記第1ユニットの上方に前記第1ユニットと対向して配置された第3ユニットとにより構成される走行方向に長さを有する第二プレスゾーンと、
    を形成した電気化学用デバイス用電極の製造装置であって、
    前記第一プレスゾーンの上流側に配置されるとともに、走行される前記搬送路上に第一の電極原料粉末を散布する第1散布手段と、
    前記第1散布手段と前記第一プレスゾーンとの間に配置されるとともに、散布された前記第一の電極原料粉末上に集電体を連続的に供給する集電体供給部と、
    前記第一プレスゾーンと第二プレスゾーンとの間に配置されるとともに、前記第一プレスゾーンを通過してきた前記集電体上に第二の電極原料粉末を散布する第2散布手段と、 を備えたことを特徴とする電気化学デバイス用電極の製造装置。
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