本発明は、テレビジョン放送等の放送信号を受信する通信システムおよび通信方法に関する。
従来より、テレビジョン放送等の放送信号を受信する受信装置とその放送信号を映像および音声として出力する映像音声出力装置とを別々に備え、無線通信により受信装置から映像音声出力装置へ放送信号を送信するシステムが知られている。
例えば、特許文献1記載のテレビ受信システムは、選局装置および表示装置を別々に備え、選局装置により放送信号を受信および選局し、この選局された放送信号を表示装置に無線送信している。
特開2001−358966号公報
ところで、上記特許文献1記載のテレビ受信システムにおいては、選局装置および表示装置の電源がオンである場合には、選局装置と表示装置との間で常に無線送信が行われている。そのため、例えば、ビデオデッキおよびDVD(デジタルバーサタイルディスク)プレーヤー等の外部装置を表示装置に接続し、その外部装置からの映像信号を表示装置に表示させる際にも、選局装置と表示装置との間で無線通信が行われることになる。それにより、現在表示装置に表示されている映像とは無関係の無線通信のために選局装置で電力が消費されることになる。
本発明の目的は、消費電力を十分に低減することができる通信システムおよび通信方法を提供することである。
(1)
本発明の一局面に従う通信システムは、放送信号を受信するとともに外部装置が接続可能な通信システムであって、通信システムは、送信装置と受信装置とを含み、送信装置は、放送信号を受信する受信部と、受信部により受信した放送信号を受信装置へ送信する第1の通信部と、受信装置への放送信号の送信を制御する第1の制御部とを備え、受信装置は、送信装置から送信された放送信号を受信する第2の通信部と、外部装置からの外部信号を取得する取得部と、第2の通信部からの放送信号および取得部からの外部信号を選択的に出力する第1の選択部とを備え、第1の制御部は、第1の選択部による外部信号の出力時における放送信号の量が第1の選択部による放送信号の出力時における放送信号の量よりも少なくなるように放送信号の送信を制御するものである。
この通信システムにおいては、送信装置の受信部により放送信号が受信され、その放送信号は、第1の通信部により受信装置へと送信される。第1の通信部により受信装置へと送信された放送信号は、受信装置の第2の通信部により受信される。受信装置には外部装置を接続することができ、外部装置からの外部信号が取得部により取得される。第2の通信部により受信される放送信号および取得部により取得される外部信号は、受信装置の第1の選択部により選択的に出力される。第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が、第1の選択部により放送信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量よりも少なくなるように、送信装置から受信装置への放送信号の送信を制御する。
この場合、第1の選択部により外部信号が出力されているときは、送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が少なくなるので、送信装置と受信装置との間の通信量が低減される。それにより、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(2)
第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに受信装置への放送信号の送信を停止してもよい。
この場合、送信装置と受信装置との間の通信量が大幅に低減される。それにより、送信装置および受信装置の消費電力をさらに低減することができる。
(3)
送信装置は、静止画信号を生成する静止画生成部と、受信部からの放送信号および静止画生成部からの静止画信号を選択的に第1の通信部へ出力する第2の選択部とをさらに備え、第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに第2の選択部により静止画信号を出力し、第1の通信部は、第2の選択部により出力された静止画信号を受信装置へ送信してもよい。
この場合、受信部により受信された放送信号および静止画生成部により生成された静止画信号が第2の選択部により選択的に出力される。受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、第2の選択部により静止画信号が出力され、その静止画信号は、第1の通信部により受信装置へと送信される。すなわち、受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、静止画信号が送信装置から受信装置へと送信される。ここで、静止画信号の量は放送信号の量に比べて少ない。したがって、送信装置と受信装置との間の通信量が低減されるので、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(4)
送信装置は、無音信号を生成する無音信号生成部をさらに備え、第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに第2の選択部により静止画信号および無音信号を出力し、第1の通信部は、第2の選択部により出力された静止画信号および無音信号を受信装置へ送信してもよい。
この場合、受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、第2の選択部により静止画信号および無音信号が出力され、それらの静止画信号および無音信号は、第1の通信部により受信装置へと送信される。すなわち、受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、静止画信号および無音信号が送信装置から受信装置へと送信される。ここで、静止画信号の量および無音信号の量は放送信号の量に比べて少ない。したがって、送信装置と受信装置との間の通信量が低減されるので、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(5)
第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに受信部への電力供給を停止してもよい。
この場合、第1の選択部により外部信号が出力されているときは、受信部への電力供給が停止されるので、送信装置の消費電力を確実に低減することができる。
(6)
受信部は、放送信号を符号化する符号化部を含み、第2の通信部は、符号化部により符号化された放送信号を復号化する復号化部を含み、受信装置は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに復号化部への電力供給を停止する第2の制御部をさらに備えてもよい。
この場合、放送信号は受信部の符号化部において符号化された後に第1の通信部により送信装置へと送信され、第2の通信部の復号化部において復号化される。受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、復号化部への電力供給が停止される。それにより、受信装置の消費電力を確実に低減することができる。
(7)
受信装置は、所定の情報信号を生成する情報生成部と、第1の選択部から出力されるべき信号の切り替えを指示する指示部とをさらに備え、第1の選択部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、情報生成部により生成された所定の情報信号を所定期間出力した後に放送信号を出力してもよい。
この場合、受信装置において、情報信号生成部により所定の情報信号が生成される。指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合、第1の選択部からは、放送信号が出力される前に情報信号が所定期間出力される。
これにより、外部信号と放送信号との切り替わりの際に、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを防止することができる。したがって、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、表示装置に画像が何も出力されない期間が生じることを防止することができる。その結果、視聴者は、通信装置および受信装置が正常に作動していることを把握することができる。
(8)
所定期間は、指示部により放送信号への切り替えが指示されてから放送信号が出力可能になるまでの期間であってもよい。
この場合、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示されてから第1の選択部により放送信号が出力可能になるまで、第1の選択部から情報信号が出力される。それにより、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。したがって、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、表示装置に画像が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。その結果、視聴者は、通信装置および受信装置が正常に作動していることを確実に把握することができる。
(9)
受信装置は、指示部により信号の切り替えが指示されたことを示す制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備え、第2の通信部は、制御信号を送信装置へ送信し、第1の選択部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、第2の通信部により制御信号が送信装置へ送信されてから放送信号が出力可能になるまでの期間、情報生成部により生成された情報信号を出力してもよい。
この場合、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合、制御信号生成部によりそのことを示す制御信号が生成され、その制御信号が第2の通信部により送信装置へ送信される。第1の選択部は、上記制御信号が第2の通信部により送信装置へ送信されてから放送信号が出力可能になるまで、情報信号を出力する。
これにより、外部信号と放送信号との切り替わりの際に、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。したがって、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、表示装置に画像が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。その結果、視聴者は、通信装置および受信装置が正常に作動していることを確実に把握することができる。
(10)
受信装置は、指示部により信号の切り替えが指示されたことを示す制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備え、第2の通信部は、制御信号を送信装置へ送信し、第1の通信部は、受信装置から送信された制御信号を受信し、送信装置は、第1の通信部による制御信号の受信に応答して応答信号を生成する応答信号生成部をさらに備え、第1の通信部は、応答信号生成部により生成された応答信号を受信装置へ送信し、第2の通信部は、送信装置から送信された応答信号を受信し、第1の選択部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、第2の通信部により応答信号が受信されてから放送信号が出力可能になるまでの期間、情報生成部により生成された情報信号を出力してもよい。
この場合、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合、制御信号生成部によりそのことを示す制御信号が生成され、その制御信号が第2の通信部により送信装置へ送信される。第2の通信部により送信された制御信号は、送信装置の第1の通信部により受信され、その受信に応答して応答信号生成部により応答信号が生成される。さらに、その応答信号は、第1の通信部により受信装置へ送信され、受信装置において第2の通信部により受信される。第1の選択部は、上記応答信号が第2の通信部により送信装置へ送信されてから放送信号が出力可能になるまで、情報信号を出力する。
これにより、外部信号と放送信号との切り替わりの際に、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。したがって、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、表示装置に画像が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。その結果、視聴者は、通信装置および受信装置が正常に作動していることを確実に把握することができる。
また、受信装置から送信される制御信号に対して送信装置から応答信号が送信されているので、受信装置と送信装置との間の通信状態を表示することが可能になる。それにより、視聴者は、送信装置と受信装置との通信状態が良好となるように送信装置および受信装置を配置することができる。
(11)
情報生成部は、第2の通信部が受信した信号から所定の情報信号を抽出してもよい。この場合、容易に情報信号を生成することができる。また、外部から受信装置へ情報信号を入力する必要がないので、受信装置の構成を簡略化できる。
(12)
情報生成部は、所定の情報信号を予め記憶してもよい。この場合、情報生成部に予め情報信号が記憶されるので、第1の選択部から確実に情報信号を出力することができる。また、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、使用者の所望の情報を表示装置に表示することが可能になる。
(13)
所定の情報信号は、静止画信号であってもよい。この場合、静止画信号の量は少ないので、第1の選択部から出力される外部信号を放送信号に切り替える際の受信装置における消費電力を低減することができる。
(14)
受信装置は、所定の情報信号を生成する情報生成部と、第1の選択部から出力されるべき信号の切り替えを指示する指示部とをさらに備え、第1の制御部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、受信部への電力供給を開始し、第1の選択部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、情報生成部により生成された所定の情報信号を所定期間出力した後に放送信号を出力してもよい。
この場合、受信装置において、情報信号生成部により所定の情報信号が生成される。指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合、送信装置において受信部への電力供給が開始されるとともに、受信装置の第1の選択部において放送信号が出力される前に情報信号が所定期間出力される。
これにより、外部信号と放送信号との切り替わりの際に、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを防止することができる。また、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された後に受信部への電力供給が開始されるので、送信装置の消費電力をより確実に低減することができる。
(15)
第1の通信部および第2の通信部は無線通信を行ってもよい。この場合、送信装置と受信装置とを繋ぐケーブル等の配線が不要になる。
(16)
本発明の他の局面に従う通信方法は、放送信号を受信する送信装置と外部装置が接続可能な受信装置との間の通信方法であって、送信装置において、放送信号を受信するステップと、送信装置において、受信した放送信号を受信装置へ送信するステップと、受信装置において、送信装置から送信された放送信号を受信するステップと、受信装置において、外部装置からの外部信号を取得するステップと、受信装置において、放送信号および外部信号を選択的に出力するステップと、受信装置において外部信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が、受信装置において放送信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量よりも少なくなるように、放送信号の送信を制御するステップとを備えたものである。
この通信方法においては、送信装置において放送信号が受信されるとともに、その放送信号が受信装置へ送信される。受信装置において、送信装置から送信された放送信号が受信される。また、受信装置においては、外部装置からの外部信号が取得される。放送信号および外部信号は、受信装置において選択的に出力される。受信装置において外部信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が、受信装置において放送信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量よりも少なくなるように、放送信号の送信が制御される。
この場合、受信装置において外部信号が出力されているときは、送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が少なくなるので、送信装置と受信装置との間の通信量が低減される。それにより、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(17)
制御するステップは、受信装置への放送信号の送信を停止するステップを含んでもよい。
この場合、送信装置と受信装置との間の通信量が大幅に低減される。それにより、送信装置および受信装置の消費電力をさらに低減することができる。
(18)
送信装置において、静止画信号を生成するステップをさらに備え、停止するステップは、静止画信号を受信装置へ送信するステップを含んでもよい。
この場合、受信装置において外部信号が出力されているときは、送信装置から受信装置へ静止画信号が送信される。ここで、静止画信号の量は放送信号の量に比べて少ない。したがって、送信装置と受信装置との間の通信量が低減されるので、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(19)
送信装置において、無音信号を生成するステップをさらに備え、停止するステップは、静止画信号および無音信号を前記受信装置へ送信するステップを含んでもよい。
この場合、受信装置において外部信号が出力されているときは、送信装置から受信装置へ静止画信号および無音信号が送信される。ここで、静止画信号の量および無音信号の量は放送信号の量に比べて少ない。したがって、送信装置と受信装置との間の通信量が低減されるので、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(20)
送信装置において放送信号を受信するステップは、受信部により放送信号を受信するステップを含み、制御するステップは、受信部への電力供給を停止するステップを含んでもよい。
この場合、送信装置において、受信部により放送信号が受信される。受信装置において外部信号が出力されているときは、受信部への電力供給が停止される。それにより、送信装置の消費電力を確実に低減することができる。
(21)
送信装置において放送信号を受信するステップは、符号化部により放送信号を符号化するステップを含み、受信部において送信装置から送信された放送信号を受信するステップは、復号化部により放送信号を復号化するステップを含み、受信装置において外部信号が出力されている場合に復号化部への電力供給を停止するステップをさらに備えてもよい。
この場合、送信装置において符号化された放送信号は、受信装置において復号化される。受信装置において外部信号が出力されているときは、復号化部への電力供給が停止される。それにより、受信装置の消費電力を確実に低減することができる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図
図2Aは制御信号のフィールド構成を示す図
図2Bは応答信号のフィールド構成を示す図
図3は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図4は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図5は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図6は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図7は本発明の第2の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図
図8は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図9は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図10は本発明の第3の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図
図11は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図12は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図13は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図14は本発明の第4の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図
図15は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図16は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図17は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図18はデジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図
図19はデジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図
図20はデジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図
図21はデジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図
以下、本発明の実施の形態における通信システムについて図面を用いて詳細に説明する。
(1)第1の実施の形態
(a)通信システムの構成
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る通信システム1000は、送信装置100および受信装置200により構成される。
送信装置100は、選局部101、復調部102、入力切替部103、MPEGエンコード部104、送信信号処理部105、無線信号送受信部106、受信信号処理部107、静止画生成部108、無音生成部109、制御部110および記憶部111を含む。
受信装置200は、無線信号送受信部201、受信信号処理部202、MPEGデコード部203、入力切替部204、映像音声出力部205、入力部206、制御部207、送信信号処理部208、記憶部209および外部信号入力部210を含む。
送信装置100の選局部101は、アンテナ112から入力される複数のチャンネルに対応する複数のアナログのテレビジョン放送信号の中から、後述する制御部110により生成された選局信号に対応するテレビジョン放送信号を選択する。
復調部102は、選局部101により選択されたテレビジョン放送信号を映像信号(動画信号)および音声信号に復調する。
入力切替部103は、後述する制御部110により生成された入力切替信号に基づいて、復調部102により復調された映像信号および音声信号、または後述する静止画生成部108により生成された静止画信号および後述する無音生成部109により生成された無音信号を出力する。
MPEGエンコード部104は、入力切替部103の出力信号をMPEG(Motion Picture Experts Group)方式で圧縮符号化する。
送信信号処理部105は、MPEGエンコード部104により符号化された信号および後述する制御部110により生成された応答信号を予め決められた通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a)に準拠した信号にそれぞれ変換するとともに所定の変調処理および増幅処理等を施すことにより送信信号を生成する。
無線信号送受信部106は、送信信号処理部105により生成された送信信号を無線信号として受信装置200の無線信号送受信部201へ送信するとともに、後述する無線信号送受信部201から受信した無線信号を受信信号として受信信号処理部107に与える。
受信信号処理部107は、無線信号送受信部106から与えられた受信信号に所定の復調処理等を施し後述する制御信号を抽出する。
静止画生成部108は、後述する記憶部111に記憶された静止画情報から静止画信号を生成する。なお、静止画信号は復調部102により復調された映像信号から生成してもよい。
無音生成部109は、後述する記憶部111に記憶された無音情報から無音信号を生成する。なお、無音信号は復調部102により復調された音声信号から生成してもよい。
制御部110は、受信信号処理部107により抽出された制御信号に基づいて応答信号、入力切替信号および選局信号を生成する。なお、応答信号については後述する。
記憶部111は、送信装置100の内部状態(各構成部の電源の供給状態等)、受信装置200に関する情報(機種識別コード、各構成部の電源の供給状態等)、静止画情報および無音情報等を記憶する。
受信装置200の無線信号送受信部201は、後述する送信信号処理部208により生成された送信信号を無線信号として送信装置100の無線信号送受信部106へ送信するとともに、無線信号送受信部106から受信した無線信号を受信信号として受信信号処理部202に与える。
受信信号処理部202は、無線信号送受信部201から与えられた受信信号に所定の復調処理等を施すことにより符号化された映像信号および音声信号を分離するかまたは符号化された静止画信号および無音信号を分離し、さらに応答信号を抽出する。
MPEGデコード部203は、受信信号処理部202により分離された、符号化された映像信号および音声信号または符号化された静止画信号および無音信号を伸張復号化する。
入力切替部204は、後述する制御部207により生成された入力切替信号に基づいて、MPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号または後述する外部信号入力部210から与えられた映像信号および音声信号(以下、外部入力信号と称する)を映像音声出力部205に与える。
映像音声出力部205は、液晶ディスプレイパネルまたはプラズマディスプレイパネル等の表示装置およびスピーカ等の音声出力装置を含み、入力切替部204から与えられた映像信号または静止画信号を映像として表示するとともに、入力切替部204から与えられた音声信号または無音信号を音声として出力する。
入力部206は、リモコン等の入力装置(図示せず)から与えられる入力切替情報および選局情報を制御部207に与える。なお、入力切替情報とは、MPEGデコード部203の出力信号および外部入力信号のうちどちらを映像音声出力部205に与えるかを指定する情報であり、選局情報とはアンテナ112から入力される複数のチャンネルのテレビジョン放送信号のうちどのチャンネルのテレビジョン放送信号を選択するかを指定する情報である。
外部信号入力部210は、ビデオデッキおよびDVDプレーヤー等の外部機器(図示せず)により生成される映像信号および音声信号を入力切替部204に与える。
例えば、使用者がDVDを視聴しようとする場合には、使用者はリモコンを操作して、映像音声出力部205に与えられる信号を外部入力信号に切り替えるための入力切替情報を制御部207に与える。また、例えば、使用者がテレビジョン放送信号のチャンネルを変更しようとする場合には、使用者はリモコンを操作して、所望のチャンネルのテレビジョン放送信号を選択するための選局情報を制御部207に与える。
制御部207は、入力部206から与えられる入力切替情報または選局情報、ならびに後述する記憶部209に記憶された送信装置100に関する情報に基づいて制御信号を生成する。また、制御部207は、上記入力切替情報に基づいて入力切替信号を生成する。なお、制御信号については後述する。
送信信号処理部208は、制御部207により生成された制御信号を予め決められた通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a)に準拠した信号に変換するとともに所定の変調処理および増幅処理等を施すことにより送信信号を生成する。
記憶部209は、受信装置200の内部状態(各構成部の電源の供給状態)および送信装置100に関する情報(機種識別コード、各構成部の電源の供給状態等)等を記憶する。
(b)制御信号および応答信号の構成
ここで、上述した制御信号および応答信号について図面を用いて簡単に説明する。図2Aは、制御信号のフィールド構成を示す図であり、図2Bは応答信号のフィールド構成を示す図である。
図2Aに示すように、制御信号は、フィールドF1〜F5を有する。
フィールドF1〜F5には、「種別」、「識別番号」、「宛先アドレス」、「送信元アドレス」および「制御情報」がそれぞれ格納される。
種別は、信号の種別(制御信号)を示す。識別番号は、個々の信号を識別するための固有の番号である。宛先アドレスは、制御信号の送付先すなわち送信装置100のアドレス番号を示す。なお、本実施の形態においては、送信装置100および受信装置200にアドレス番号が予め設定されている。送信元アドレスは、制御信号の送付元すなわち受信装置200のアドレス番号を示す。制御情報は、入力切替情報または選局情報を示す。
図2Bに示すように、応答信号は、フィールドF6〜F9を有する。
フィールドF6〜F9には、「種別」、「識別番号」、「宛先アドレス」および「送信元アドレス」がそれぞれ格納される。
種別は、信号の種別(応答信号)を示す。識別番号は、個々の信号を識別するための固有の番号である。応答信号の識別番号としては、制御信号の識別番号がコピーされて用いられる。宛先アドレスは、応答信号の送付先すなわち受信装置200のアドレス番号を示す。応答信号の宛先アドレスとしては、制御信号の送信元アドレスがコピーされて用いられる。送信元アドレスは、応答信号の送付元すなわち送信装置100のアドレス番号を示す。応答信号の送信元アドレスとしては、制御信号の宛先アドレスがコピーされて用いられる。
(c)入力切替処理
次に、本実施の形態に係る通信システム1000における入力切替処理について図面を用いて説明する。図3および図4は、受信装置200における入力切替処理を示すフローチャートであり、図5および図6は、送信装置100における入力切替処理を示すフローチャートである。なお、入力切替処理の開始時点においては、テレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号が映像音声出力部205に与えられているものとする。
(c−1)受信装置の動作
まず、受信装置200における入力切替処理について説明する。
図3に示すように、制御部207(図1参照)は、映像音声出力部205に外部入力信号を与えるための入力切替情報(以下、外部入力切替情報と称する)が、入力部206から与えられたか否かを判別する(ステップS1)。外部入力切替情報が与えられた場合、制御部207は外部入力切替情報が格納された制御信号を生成する(ステップS2)。
次に、送信信号処理部208が、制御部207により生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置100の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS3)。
次に、制御部207は、ステップS2において生成した制御信号に対応する応答信号が受信信号処理部202により抽出されたか否かを判別する(ステップS4)。応答信号が抽出されていない場合、制御部207は応答信号が抽出されるまで待機する。
ステップS4において、応答信号が抽出された場合、制御部207は入力切替信号を生成する(ステップS5)。
次に、入力切替部204は、ステップS5において生成された入力切替信号に基づいて、外部入力信号を映像音声出力部205に与える(ステップS6)。
次に、MPEGデコード部203は、送信装置100から送信された静止画信号および無音信号を復号化する(ステップS7)。
その後、他の処理を経てステップS1の処理に戻る。
ステップS1において、外部入力切替情報が与えられていない場合、制御部207は、図4に示すように、選局情報が与えられたか否かを判別する(ステップS8)。選局情報が与えられた場合、制御部207は選局情報が格納された制御信号を生成する(ステップS9)。
次に、送信信号処理部208が、ステップS9において生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置100の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS10)。これにより、送信装置100において選局が指令される。
その後、図3に示すように他の処理を経てステップS1の処理に戻る。
ステップS8(図4参照)において選局情報が与えられていない場合、制御部207は、図3に示すように他の処理を経てステップS1の処理に戻る。
(c−2)送信装置の動作
次に、送信装置100における入力切替処理について説明する。
図5に示すように、制御部110(図1参照)は、受信信号処理部107から、外部入力切替情報が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS11)。外部入力切替情報が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110はその制御信号に対応する応答信号を生成する(ステップS12)。
次に、送信信号処理部105が、制御部110により生成された応答信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部106が、その送信信号を無線信号として受信装置200の無線信号送受信部201へ送信する(ステップS13)。
次に、制御部110が入力切替信号を生成し、その入力切替信号に基づいて入力切替部103が静止画生成部108および無音生成部109により生成された静止画信号および無音信号を出力する(ステップS14)。
次に、制御部110が、ステップS14において出力された静止画信号および無音信号をMPEGエンコード部104、送信信号処理部105および無線信号送受信部106を介して受信装置200へ送信する(ステップS15)。
その後、他の処理を経てステップS11の処理に戻る。
ステップS11において、外部入力切替情報が格納された制御信号が与えられていない場合、制御部110は、図6に示すように、選局情報が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS16)。選局情報が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110は、選局信号を生成する(ステップS17)。
次に、選局部101は、ステップS17において生成された選局信号に対応するチャンネルのテレビジョン放送信号を選択する(ステップS18)。これにより、使用者の所望のチャンネルのテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号が受信装置200の映像音声出力部205(図1参照)に与えられる。
ステップS16(図6参照)において選局情報が格納された制御信号が与えられていない場合、制御部110は、図5に示すようにステップS11の処理に戻る。
(d)効果
以上のように、本実施の形態に係る通信システム1000においては、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、静止画信号および無音信号が送信装置100から受信装置200へ送信される。この場合、送信装置100と受信装置200との間のデータ通信量が大幅に低減されるので、消費電力を十分に低減することができる。
また、受信装置200から送信される制御信号に対して、送信装置100から応答信号が送信されている。この場合、受信装置200の制御部207は、送信装置100と受信装置200との間の通信状態を確実に把握できるとともに、その状態を表示装置等に表示することが可能になる。それにより、使用者は、送信装置100と受信装置200との通信状態が良好となるように送信装置100および受信装置200を配置することができる。
なお、上記実施の形態においては、図3に示すように、制御部207に応答信号が与えられた後に、ステップS5およびステップS6の処理を行っているが、ステップS5およびステップS6の処理を行った後に、ステップS4の処理を行ってもよい。
また、ステップS4の処理を設けなくてもよい。すなわち、ステップS4において応答信号が抽出されていなくても、ステップS5〜ステップS7の処理を行ってもよい。
(2)第2の実施の形態
(a)通信システムの構成
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る通信システムが図1の通信システム1000と異なるのは以下の点である。
図7に示すように、本実施の形態に係る通信システム2000は、送信装置300および受信装置400により構成される。
送信装置300は、選局部101、復調部102、MPEGエンコード部104、送信信号処理部105、無線信号送受信部106、受信信号処理部107、制御部110、記憶部111および電源制御部301を含む。
受信装置400は、無線信号送受信部201、受信信号処理部202、MPEGデコード部203、入力切替部204、映像音声出力部205、入力部206、制御部207、送信信号処理部208、記憶部209、外部信号入力部210および電源制御部401を含む。
本実施の形態においては、送信装置300のMPEGエンコード部104は、復調部102により復調された映像信号および音声信号をMPEG方式で圧縮符号化する。
制御部110は、受信信号処理部107により抽出された制御信号に基づいて応答信号、電源制御信号および選局信号を生成する。
電源制御部301は、制御部110により生成された電源制御信号に基づいて、選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104の電源制御を行う。
受信装置400の制御部207は、入力部206から与えられる入力切替情報または選局情報、ならびに記憶部209に記憶された送信装置300に関する情報に基づいて制御信号を生成する。また、制御部207は、上記入力切替情報に基づいて入力切替信号および電源制御信号を生成する。
電源制御部401は、制御部207により生成された電源制御信号に基づいて、MPEGデコード部203の電源制御を行う。
なお、本実施の形態においては、図2Aで示した制御信号のフィールドF5には、制御情報として選局情報または電源制御情報が格納される。
(b)入力切替処理
次に、本実施の形態に係る通信システム2000における入力切替処理について図面を用いて説明する。図8は、受信装置400における入力切替処理を示すフローチャートであり、図9は、送信装置300における入力切替処理を示すフローチャートである。なお、入力切替処理の開始時点においては、テレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号がMPEGエンコード部205から出力されているものとする。
(b−1)受信装置の動作
まず、受信装置400における入力切替処理について説明する。
図8に示すように、制御部207(図7参照)は、入力部206から外部入力切替情報が与えられたか否かを判別する(ステップS21)。外部入力切替情報が与えられた場合、制御部207は電源制御情報が格納された制御信号を生成する(ステップS22)。
次に、送信信号処理部208が、制御部207により生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置300の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS23)。
次に、制御部207は、ステップS2において生成した制御信号に対応する応答信号が受信信号処理部202により抽出されたか否かを判別する(ステップS24)。応答信号が抽出されていない場合、制御部207は応答信号が抽出されるまで待機する。
ステップS24において、応答信号が抽出された場合、制御部207は入力切替信号を生成する(ステップS25)。
次に、入力切替部204は、ステップS25において生成された入力切替情報に基づいて、外部入力信号を映像音声出力部205に与える(ステップS26)。
次に、制御部207が電源制御信号を生成し、その電源制御信号に基づいて電源制御部401がMPEGデコード部203の電源を遮断する(ステップS27)。
その後、他の処理を経てステップS21の処理に戻る。
ステップS21において、外部入力切替情報が入力されていない場合には、図4で説明したステップS8〜ステップS10の処理が行われる。その後、図8に示すように、他の処理を経て、ステップS21の処理に戻る。
(b−2)送信装置の動作
次に、送信装置300における入力切替処理について説明する。
図9に示すように、制御部110(図7参照)は、受信信号処理部107から、電源制御信号が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS31)。電源制御信号が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110はその制御信号に対応する応答信号を生成する(ステップS32)。
次に、送信信号処理部105が、制御部110により生成された応答信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部106が、その送信信号を無線信号として受信装置400の無線信号送受信部201へ送信する(ステップS33)。
次に、制御部110が電源制御信号を生成し、その電源制御信号に基づいて電源制御部301が選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104の電源を遮断する(ステップS34)。
その後、他の処理を経てステップS31の処理に戻る。
ステップS31において、電源制御情報が格納された制御信号が与えられていない場合には、図6で説明したステップS16〜ステップS18の処理が行われる。その後、図9に示すように、他の処理を経て、ステップS31の処理に戻る。
(c)効果
以上のように、本実施の形態に係る通信システム2000においては、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、送信装置300の選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104ならびに受信装置400のMPEGデコード部203の電源が遮断される。それにより、送信装置300および受信装置400の消費電力を十分に低減することができる。
また、送信装置300と受信装置400との間でデータ通信が行われないので、送信装置300および受信装置400の消費電力をさらに低減することができる。
また、受信装置400から送信される制御信号に対して、送信装置300から応答信号が送信されている。この場合、受信装置400の制御部207は、送信装置300と受信装置400との間の通信状態を確実に把握できるとともに、その状態を表示装置等に表示することが可能になる。それにより、使用者は、送信装置300と受信装置400との通信状態が良好となるように送信装置300および受信装置400を配置することができる。
なお、上記実施の形態においては、図8に示すように、制御部207に応答信号が与えられた後に、ステップS25およびステップS26の処理を行っているが、ステップS25およびステップS26の処理を行った後に、ステップS24の処理を行ってもよい。
また、ステップS24の処理を設けなくてもよい。すなわち、ステップS24において応答信号が抽出されていなくても、ステップS25〜ステップS27の処理を行ってもよい。
(3)第3の実施の形態
(a)通信システムの構成
図10は、本発明の第3の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る通信システムが図1の通信システム1000と異なるのは以下の点である。
図10に示すように、本実施の形態に係る通信システム3000は、送信装置100および受信装置500により構成される。
受信装置500は、無線信号送受信部201、受信信号処理部202、MPEGデコード部203、入力切替部204、映像音声出力部205、入力部206、制御部207、送信信号処理部208、記憶部209、外部信号入力部210および静止画抽出部501を含む。
本実施の形態においては、受信装置500の制御部207は、入力部206から与えられる入力切替情報または選局情報、ならびに記憶部209に記憶された送信装置100に関する情報に基づいて制御信号を生成する。また、制御部207は、上記入力切替情報に基づいて入力切替信号、静止画抽出信号および静止画送出信号を生成する。
静止画抽出部501は、制御部207により生成された静止画抽出信号に基づいて、MPEGデコード部203から静止画信号を抽出し、その静止画信号を記憶する。また、静止画抽出部501は、制御部207により生成された静止画送出信号に基づいて、上記記憶された静止画信号を入力切替部204に与える。
入力切替部204は、制御部207により生成された入力切替信号に基づいて、MPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号、外部信号入力部210から与えられた映像信号および音声信号(外部入力信号)、または静止画抽出部501から与えられた静止画信号を映像音声出力部205に与える。
(b)入力切替処理
次に、本実施の形態に係る通信システム3000における入力切替処理について図面を用いて説明する。図11および図12は、受信装置500における入力切替処理を示すフローチャートであり、図13は、送信装置100における入力切替処理を示すフローチャートである。
(b−1)受信装置の動作
まず、受信装置500における入力切替処理について説明する。
図11に示すように、受信装置500においては、まず、図3で説明したステップS1〜ステップS7と同様の処理が行われる。次いで、制御部207が静止画抽出信号を生成し、その静止画抽出信号に基づいて静止画抽出部501がMPEGデコード部203から静止画信号を抽出し、その静止画信号を記憶する(ステップS41)。
次に、図12に示すように、制御部207は、映像音声出力部205にMPEGデコード部203の出力信号を与えるための入力切替情報(以下、放送入力切替情報と称する)が、入力部206から与えられたか否かを判別する(ステップS42)。放送入力切替情報が与えられた場合、制御部207は放送入力切替情報が格納された制御信号を生成する(ステップS43)。
次に、送信信号処理部208が、制御部207により生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置100の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS44)。
次に、制御部207は、ステップS43において生成した制御信号に対応する応答信号が受信信号処理部202により抽出されたか否かを判別する(ステップS45)。応答信号が抽出されていない場合、制御部207は応答信号が抽出されるまで待機する。
ステップS45において、応答信号が抽出された場合、制御部207は、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号が復号化されているか否かを判別する(ステップS46)。映像信号および音声信号が復号化されていない場合、制御部207は静止画送出信号および入力切替信号を生成する(ステップS47)。なお、ステップS47においては、映像音声出力部205に静止画抽出部501の静止画信号を与えるための入力切替信号が生成される。
次に、ステップS47において生成された静止画送出信号および入力切替信号に基づいて、静止画抽出部501が静止画信号を入力切替部204に与えるとともに入力切替部204がその静止画信号を映像音声出力部205に与える(ステップS48)。その後、ステップS46の処理に戻る。
ステップS46において、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号が復号化されている場合、制御部207は入力切替信号を生成する(ステップS49)。なお、ステップS49においては、映像音声出力部205にMPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号を与えるための入力切替信号が生成される。
次に、ステップS49において生成された入力切替信号に基づいて、入力切替部204がMPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号を映像音声出力部205に与える(ステップS50)。その後、他の処理を経て、図11のステップS1の処理に戻る。
図11のステップS1において、外部入力切替情報が与えられていない場合には、図4で説明したステップS8〜ステップS10の処理が行われる。その後、図12に示すように他の処理を経て、図11のステップS1の処理に戻る。
(b−2)送信装置の動作
次に、送信装置100における入力切替処理について説明する。
図13に示すように、送信装置100においては、まず、図5で説明したステップS11〜ステップS15と同様の処理が行われる。
次に、制御部110は、受信信号処理部107から、放送入力切替情報が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS61)。放送入力切替情報が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110はその制御信号に対応する応答信号を生成する(ステップS62)。
次に、送信信号処理部105が、ステップS62において生成された応答信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部106が、その送信信号を無線信号として受信装置200の無線信号送受信部201へ送信する(ステップS63)。
次に、制御部110は、入力切替信号を生成し、その入力切替信号に基づいて入力切替部103が復調部102により復調された映像信号および音声信号を出力する(ステップS64)。
次に、制御部110が、ステップS64において出力された映像信号および音声信号をMPEGエンコード部104、送信信号処理部105および無線信号送受信部106を介して受信装置500へ送信する(ステップS65)。
その後、他の処理を経て図13のステップS11の処理に戻る。
ステップS11において、外部入力切替情報が格納された制御信号が与えられていない場合には、図6で説明したステップS16〜ステップS18の処理が行われる。その後、図13に示すように他の処理を経て、ステップS11の処理に戻る。
(c)効果
以上のように、本実施の形態に係る通信システム3000においては、図1の通信システム1000と同様に、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、静止画信号および無音信号が送信装置100から受信装置500へ送信される。それにより、送信装置100と受信装置500との間のデータ通信量が大幅に低減されるので、消費電力を十分に低減することができる。
また、受信装置500に静止画抽出部501が設けられている。ここで、本実施の形態においては、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号をテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号に切り替える際には、送信装置100において、入力切替部103の出力信号が、静止画信号および無音信号から映像信号および音声信号に切り替えられる。このとき、映像信号は静止画信号に比べてデータ量が多く、データ圧縮に要する時間が長くなる。そのため、入力切替部103の出力信号が映像信号に切り替えられた後、その映像信号が受信装置500の入力切替部204に与えられるまでには所定の時間が必要になる。
それにより、受信装置500の入力切替部204において、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号がMPEGデコード部203の出力信号へ直接切り替えられると、映像音声出力部205に映像信号が与えられない期間が生じてしまう。この場合、映像音声出力部205に画像が何も表示されないので、視聴者は通信システム3000が正常に作動しているかどうか一瞬不安になる。
そこで、本実施の形態においては、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号がテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号に切り替えられるときに、MPEGデコード部203において映像信号および映像信号が復号化されていない場合には、静止画抽出部501の静止画信号が映像音声出力部205に与えられる。それにより、映像音声出力部205に静止画像を表示することができるので、映像音声出力部205に画像が何も表示されない期間が生じることを防止することができる。その結果、視聴者は通信システム3000が正常に作動していることを把握することができる。
なお、上記実施の形態においては、図12に示すように、制御部207に応答信号が与えられた後に、ステップS46〜ステップS50の処理を行っているが、ステップS45の処理は設けなくてもよい。すなわち、ステップS45において制御部207に応答信号が与えられていなくても、ステップS46〜ステップS50の処理を行ってもよい。
(4)第4の実施の形態
(a)通信システムの構成
図14は、本発明の第4の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る通信システムが図7の通信システム2000と異なるのは以下の点である。
図14に示すように、本実施の形態に係る通信システム4000は、送信装置300および受信装置600により構成される。
受信装置600は、無線信号送受信部201、受信信号処理部202、MPEGデコード部203、入力切替部204、映像音声出力部205、入力部206、制御部207、送信信号処理部208、記憶部209、外部信号入力部210、電源制御部401および情報記憶部601を含む。
本実施の形態においては、受信装置600の制御部207は、入力部206から与えられる入力切替情報または選局情報、ならびに記憶部209に記憶された送信装置300に関する情報に基づいて制御信号を生成する。また、制御部207は、上記入力切替情報に基づいて入力切替信号および情報送出信号を生成する。
情報記憶部601は、所定の情報を記憶し、制御部207により生成された情報送出信号に基づいて、記憶された所定の情報を情報信号として入力切替部204に与える。情報記憶部601には、例えば、使用者の家族の写真を記憶させてもよく、テレビジョン放送信号の番組情報等を記憶させてもよく、入力切替処理中であることを表示するための文字情報を記憶させてもよい。
入力切替部204は、制御部207により生成された入力切替情報に基づいて、MPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号、外部信号入力部210から与えられた映像信号および音声信号(外部入力信号)、または情報記憶部601から与えられた情報信号を映像音声出力部205に与える。
(b)入力切替処理
次に、本実施の形態に係る通信システム4000における入力切替処理について図面を用いて説明する。図15および図16は、受信装置600における入力切替処理を示すフローチャートであり、図17は、送信装置300における入力切替処理を示すフローチャートである。
(b−1)受信装置の動作
まず、受信装置600における入力切替処理について説明する。
図15に示すように、受信装置600においては、まず、図8で説明したステップS21〜ステップS27と同様の処理が行われる。
次に、図16に示すように、制御部207は、入力部206から放送入力切替情報が与えられたか否かを判別する(ステップS71)。放送入力切替情報が与えられた場合、制御部207は放送入力切替情報が格納された制御信号を生成する(ステップS72)。
次に、送信信号処理部208が、制御部207により生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置300の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS73)。
次に、制御部207は、ステップS72において生成した制御信号に対応する応答信号が受信信号処理部202により抽出されたか否かを判別する(ステップS74)。応答信号が抽出されていない場合、制御部207は応答信号が抽出されるまで待機する。
ステップS74において応答信号が抽出された場合、制御部207は電源制御信号を生成し、その電源制御信号に基づいて、電源制御部401がMPEGデコード部203への電源供給を開始する(ステップS75)。
次に、制御部207は、MPEGデコード部203への電源供給が完了したか否かを判別する(ステップS76)。電源供給が完了していない場合、制御部207は情報送出信号および入力切替信号を生成する(ステップS77)。なお、ステップS77においては、映像音声出力部205に情報記憶部601の情報信号を与えるための入力切替信号が生成される。
次に、ステップS77において生成された情報送出信号および入力切替信号に基づいて、情報記憶部601が情報信号を入力切替部204に与えるとともに入力切替部204がその情報信号を映像音声出力部205に与える(ステップS78)。その後、ステップS76の処理に戻る。
ステップS76においてMPEGデコード部203への電源供給が完了している場合、制御部207は、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号が復号化されているか否かを判別する(ステップS79)。映像信号および音声信号が復号化されていない場合、ステップS77の処理に進む。
ステップS79において、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号が復号化されている場合、制御部207は入力切替信号を生成する(ステップS80)。なお、ステップS80においては、映像音声出力部205にMPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号を与えるための入力切替信号が生成される。
次に、ステップS80において生成された入力切替信号に基づいて、入力切替部204がMPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号を映像音声出力部205に与える(ステップS81)。その後、他の処理を経て、図15のステップS21の処理に戻る。
図15のステップS21において、外部入力情報が与えられていない場合には、図4で説明したステップS8〜ステップS10の処理が行われる。その後、図16に示すように他の処理を経て、図15のステップS21の処理に戻る。
(b−2)送信装置の動作
次に、送信装置300における入力切替処理について説明する。
図17に示すように、送信装置300においては、まず、図9で説明したステップS31〜ステップS34と同様の処理が行われる。
次に、制御部110は、受信信号処理部107から、放送入力切替情報が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS91)。放送入力切替情報が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110はその制御信号に対応する応答信号を生成する(ステップS92)。
次に、送信信号処理部105が、ステップS92において生成された応答信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部106が、その送信信号を無線信号として受信装置200の無線信号送受信部201へ送信する(ステップS93)。
次に、制御部110は、電源制御信号を生成し、その電源制御信号に基づいて電源制御部301が選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104へ電源を供給する(ステップS94)。その後、他の処理を経てステップS31の処理に戻る。
ステップS31において、電源制御情報が格納された制御信号が与えられていない場合には、図6で説明したステップS16〜ステップS18の処理が行われる。その後、図17に示すように他の処理を経て、ステップS31の処理に戻る。
(c)効果
以上のように、本実施の形態に係る通信システム4000においては、図7の通信システム2000と同様に、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、送信装置300の選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104ならびに受信装置600のMPEGデコード部203の電源が遮断される。それにより、送信装置300および受信装置600の消費電力を十分に低減することができる。
また、送信装置300と受信装置600との間でデータ通信が行われないので、送信装置300および受信装置400の消費電力をさらに低減することができる。
また、受信装置600に情報記憶部601が設けられている。ここで、本実施の形態においては、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号をテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号に切り替える際には、MPEGデコード部203への電源の供給が再開される。このとき、MPEGデコード部203への電源供給が完了するまでには所定の時間を要する。
そのため、受信装置600の入力切替部204において、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号がMPEGデコード部203の出力信号へ直接切り替えられると、MPEGデコード部203への電源供給のための時間が十分に確保されず、MPEGデコード部203が映像信号および音声信号を復号化できない場合がある。それにより、映像音声出力部205に映像信号および音声信号が与えられない期間が生じてしまう。この場合、映像音声出力部205に画像が何も表示されないので、視聴者は通信システム4000が正常に作動しているかどうか一瞬不安になる。それにより、視聴者に不快感を与えることになる。
そこで、本実施の形態においては、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号がテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号に切り替えられるときに、MPEGデコード部203への電源供給が完了していない場合には、情報記憶部601の情報信号が映像音声出力部205に与えられる。それにより、映像音声出力部205に所定の画像を表示することができる。その結果、視聴者は通信システム4000が正常に作動していることを把握することができる。
また、MPEGデコード部203への電源供給が完了した後に、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号の復号化が完了していない場合には、情報記憶部601の情報信号が映像音声出力部205に与えられる。例えば、送信装置300の選局部101、復調部102またはMPEGエンコード部104への電源供給が完了していないためにテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号が受信装置600に送信されていない場合にも、映像音声出力部205に所定の画像を表示することができる。
なお、上記実施の形態においては、図16に示すように、制御部207に応答信号が与えられた後に、ステップS75〜ステップS81の処理を行っているが、ステップS74の処理は設けなくてもよい。すなわち、ステップS74において制御部207に応答信号が与えられていなくても、ステップS75〜ステップS81の処理を行ってもよい。
(5)外部入力切替情報および放送入力切替情報の入力方法
上記第1〜第4の実施の形態において、入力部206からの外部入力切替情報および放送入力切替情報の入力は以下の方法で行うことができる。
例えば、リモコンに外部入力ボタンおよび送信装置入力ボタンを設け、これらのボタンを押すことにより外部入力情報または放送入力切替情報を入力する。
また、他の方法としては、リモコンに1個の入力切替ボタンを設け、使用者が入力切替ボタンを押した際の受信装置200,400,500,600の内部状態に基づいて制御部207が外部入力切替情報および放送入力切替情報のうちどちらかを選択する。例えば、使用者が入力切替ボタンを押した際に、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、制御部207は放送入力切替情報を選択する。一方、使用者が入力切替ボタンを押した際に、映像音声出力部205にテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号が与えられている場合には、制御部207は外部入力切替情報を選択する。
(6)外部機器の映像信号および音声信号の入力方法の他の例
上記第1〜第4の実施の形態において、例えば、入力切替部103またはMPEGエンコード部104に外部機器をさらに接続して、その外部機器により生成される映像信号および音声信号を入力切替部103またはMPEGエンコード部104を介して入力してもよい。
(7)受信装置について
上記実施の形態においては、映像音声出力部205が表示装置および音声出力装置を含む場合について説明したが、映像音声出力部205の構成はそれに限定されない。例えば、受信装置200,400,500,600がビデオテープ、DVDまたはHD(ハードディスク)等の記録媒体に情報を記録し、記録媒体に記録された情報を再生する録画再生装置である場合には、映像音声出力部205は映像信号出力端子および映像信号出力端子を含む。この場合、表示装置および音声出力装置は映像信号出力端子および音声信号出力端子にそれぞれ接続することができる。
(8)静止画抽出部および情報記憶部について
図10で説明した受信装置500において静止画抽出部501は、MPEGデコード部203により静止画信号が復号化された後にその静止画信号を抽出し記憶しているが、MPEGデコード部203により復号化されたテレビジョン放送信号に基づく映像信号から静止画信号を抽出してもよい。
また、受信装置500においては、静止画抽出部501の代わりに図14の情報記憶部601を設けてもよい。また、図14の受信装置600においては、情報記憶部601の代わりに図10の静止画抽出部501を設けてもよい。
(9)他の実施の形態
上記実施の形態においては、アナログのテレビジョン放送信号を受信する通信システムについて説明したが、以下にデジタルのテレビジョン放送信号を受信する通信システムについて説明する。図18〜図21は、デジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図である。
上記第1〜第4の実施の形態に係る通信システムをデジタルのテレビジョン放送信号に適合させる場合、図1および図10の通信システム1000,3000においては、送信装置100の代わりに図18および図19で説明する送信装置700または送信装置700Aを用いればよく、図7および図14の通信システム2000,4000においては、送信装置300の代わりに図20および図21で説明する送信装置800または送信装置800Aを用いればよい。
以下、図18〜図21の各送信装置について説明する。
図18に示す送信装置700が、図1および図10の送信装置100と異なるのは以下の点である。
図18に示すように、送信装置700は、選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705、入力切替部103、MPEGエンコード部104、送信信号処理部105、無線信号送受信部106、受信信号処理部107、静止画生成部108、無音生成部109、制御部110および記憶部111を含む。
送信装置700の選局部701は、アンテナ706から入力される複数のチャンネルに対応する複数のデジタルテレビジョン放送信号の中から、制御部110により生成された選局信号に対応するチャンネルのデジタルテレビジョン放送信号を選択する。
復調部702は、選局部701により選択されたデジタルテレビジョン放送信号を復調し、トランスポートストリームを生成する。
誤り訂正部703は、復調部702により生成されたトランスポートストリームの誤り訂正を行う。
分離部704は、誤り訂正部703により誤り訂正されたトランスポートストリームからデジタル映像信号およびデジタル音声信号を分離する。
MPEGデコード部705は、分離部704により分離されたデジタル映像信号およびデジタル音声信号を復号化し、アナログの映像信号および音声信号を生成する。
入力切替部103は、制御部110により生成された入力切替信号に基づいて、MPEGデコード部705により生成されたアナログの映像信号および音声信号を出力し、または静止画生成部108により生成された静止画信号および無音生成部109により生成された無音信号を出力する。
以上のような構成を有する送信装置700を図1および図10の送信装置100の代わりに用いることにより、デジタルテレビジョン放送に適合した通信システムにおいても、図1および図10の通信システム1000,3000と同様の効果を得ることができる。
図19の送信装置700Aが、図18の送信装置700と異なるのは以下の点である。
図19に示すように、送信装置700Aは、復調部702、誤り訂正部703、分離部704およびMPEGデコード部705を備えておらず、選局部701により選択されたデジタルテレビジョン放送信号は、送信信号処理部105に与えられる。
入力切替部103は、制御部110により生成された入力切替信号に基づいて、静止画生成部108により生成された静止画信号および無音生成部109により生成された無音信号を出力するか、または信号を出力しない。
送信信号処理部105は、制御部110により生成された入力切替信号に基づいてMPEGエンコード部104により圧縮された信号または選局部701から与えられたデジタルテレビジョンを選択し、選択した信号および放送信号制御部110により生成された応答信号を予め決められた通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a)に準拠した信号にそれぞれ変換するとともに所定の変調処理および増幅処理等を施すことにより送信信号を生成する。
以上のような構成を有する送信装置700Aを図1および図10の送信装置100の代わりに用いることにより、デジタルテレビジョン放送に適合した通信システムにおいても、図1および図10の通信システム1000,3000と同様の効果を得ることができる。
図20に示す送信装置800が、図7および図14の送信装置300と異なるのは以下の点である。
図20に示すように、送信装置800は、選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705、MPEGエンコード部104、送信信号処理部105、無線信号送受信部106、受信信号処理部107、制御部110、記憶部111および電源制御部301を含む。
選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704およびMPEGデコード部705は、図18で説明した役割を担う。
MPEGエンコード部104は、MPEGデコード部705により生成された映像信号および音声信号をMPEG方式で圧縮符号化する。
電源制御部301は、制御部110により生成された電源制御信号に基づいて、選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705およびMPEGエンコード部104の電源制御を行う。
以上のような構成を有する送信装置800を図7および図14の送信装置300の代わりに用いることにより、デジタルテレビジョン放送に適合した通信システムにおいても、図7および図14の通信システム2000,4000と同様の効果を得ることができる。
図21に示す送信装置800Aが、図20の送信装置800と異なるのは以下の点である。
図21に示すように、送信装置800は、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705およびMPEGエンコード部104を備えておらず、選局部701により選択されたデジタルテレビジョン放送信号は、送信信号処理部105に与えられる。
送信信号処理部105は、選局部701から与えられたデジタルテレビジョン放送信号および制御部110により生成された応答信号を予め決められた通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a)に準拠した信号にそれぞれ変換するとともに所定の変調処理および増幅処理等を施すことにより送信信号を生成する。
電源制御部301は、制御部110により生成された電源制御信号に基づいて、選局部701の電源制御を行う。
以上のような構成を有する送信装置800Aを図7および図14の送信装置300の代わりに用いることにより、デジタルテレビジョン放送に適合した通信システムにおいても、図7および図14の通信システム2000,4000と同様の効果を得ることができる。
(9)請求項の各構成要素と実施の形態における各構成部との対応
上記実施の形態においては、選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104が受信部に相当し、無線信号送受信部106が第1の通信部に相当し、制御部110または電源制御部301が第1の制御部に相当し、無線信号送受信部201が第2の通信部に相当し、外部信号入力部210が取得部に相当し、入力切替部204および制御部207が第1の選択部に相当する。
また、入力切替部103および制御部110が第2の選択部に相当し、MPEGエンコード部104が符号化部に相当し、MPEGデコード部203が復号化部に相当し、制御部207および電源制御部401が第2の制御部に相当し、静止画抽出部501または情報記憶部601が情報生成部に相当し、入力部206が指示部に相当し、制御部207が制御信号生成部に相当し、制御部110が応答信号生成部に相当する。
また、選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705、入力切替部103およびMPEGエンコード部104が受信部に相当する。
本発明は、テレビジョン放送等の放送システム、受信装置および放送方法に有効に利用できる。
本発明は、テレビジョン放送等の放送信号を受信する通信システムおよび通信方法に関する。
従来より、テレビジョン放送等の放送信号を受信する受信装置とその放送信号を映像および音声として出力する映像音声出力装置とを別々に備え、無線通信により受信装置から映像音声出力装置へ放送信号を送信するシステムが知られている。
例えば、特許文献1記載のテレビ受信システムは、選局装置および表示装置を別々に備え、選局装置により放送信号を受信および選局し、この選局された放送信号を表示装置に無線送信している。
特開2001−358966号公報
ところで、上記特許文献1記載のテレビ受信システムにおいては、選局装置および表示装置の電源がオンである場合には、選局装置と表示装置との間で常に無線送信が行われている。そのため、例えば、ビデオデッキおよびDVD(デジタルバーサタイルディスク)プレーヤー等の外部装置を表示装置に接続し、その外部装置からの映像信号を表示装置に表示させる際にも、選局装置と表示装置との間で無線通信が行われることになる。それにより、現在表示装置に表示されている映像とは無関係の無線通信のために選局装置で電力が消費されることになる。
本発明の目的は、消費電力を十分に低減することができる通信システムおよび通信方法を提供することである。
(1)
本発明の一局面に従う通信システムは、放送信号を受信するとともに外部装置が接続可能な通信システムであって、通信システムは、送信装置と受信装置とを含み、送信装置は、放送信号を受信する受信部と、受信部により受信した放送信号を受信装置へ送信する第1の通信部と、受信装置への放送信号の送信を制御する第1の制御部とを備え、受信装置は、送信装置から送信された放送信号を受信する第2の通信部と、外部装置からの外部信号を取得する取得部と、第2の通信部からの放送信号および取得部からの外部信号を選択的に出力する第1の選択部とを備え、第1の制御部は、第1の選択部による外部信号の出力時における放送信号の量が第1の選択部による放送信号の出力時における放送信号の量よりも少なくなるように放送信号の送信を制御するものである。
この通信システムにおいては、送信装置の受信部により放送信号が受信され、その放送信号は、第1の通信部により受信装置へと送信される。第1の通信部により受信装置へと送信された放送信号は、受信装置の第2の通信部により受信される。受信装置には外部装置を接続することができ、外部装置からの外部信号が取得部により取得される。第2の通信部により受信される放送信号および取得部により取得される外部信号は、受信装置の第1の選択部により選択的に出力される。第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が、第1の選択部により放送信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量よりも少なくなるように、送信装置から受信装置への放送信号の送信を制御する。
この場合、第1の選択部により外部信号が出力されているときは、送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が少なくなるので、送信装置と受信装置との間の通信量が低減される。それにより、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(2)
第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに受信装置への放送信号の送信を停止してもよい。
この場合、送信装置と受信装置との間の通信量が大幅に低減される。それにより、送信装置および受信装置の消費電力をさらに低減することができる。
(3)
送信装置は、静止画信号を生成する静止画生成部と、受信部からの放送信号および静止画生成部からの静止画信号を選択的に第1の通信部へ出力する第2の選択部とをさらに備え、第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに第2の選択部により静止画信号を出力し、第1の通信部は、第2の選択部により出力された静止画信号を受信装置へ送信してもよい。
この場合、受信部により受信された放送信号および静止画生成部により生成された静止画信号が第2の選択部により選択的に出力される。受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、第2の選択部により静止画信号が出力され、その静止画信号は、第1の通信部により受信装置へと送信される。すなわち、受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、静止画信号が送信装置から受信装置へと送信される。ここで、静止画信号の量は放送信号の量に比べて少ない。したがって、送信装置と受信装置との間の通信量が低減されるので、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(4)
送信装置は、無音信号を生成する無音信号生成部をさらに備え、第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに第2の選択部により静止画信号および無音信号を出力し、第1の通信部は、第2の選択部により出力された静止画信号および無音信号を受信装置へ送信してもよい。
この場合、受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、第2の選択部により静止画信号および無音信号が出力され、それらの静止画信号および無音信号は、第1の通信部により受信装置へと送信される。すなわち、受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、静止画信号および無音信号が送信装置から受信装置へと送信される。ここで、静止画信号の量および無音信号の量は放送信号の量に比べて少ない。したがって、送信装置と受信装置との間の通信量が低減されるので、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(5)
第1の制御部は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに受信部への電力供給を停止してもよい。
この場合、第1の選択部により外部信号が出力されているときは、受信部への電力供給が停止されるので、送信装置の消費電力を確実に低減することができる。
(6)
受信部は、放送信号を符号化する符号化部を含み、第2の通信部は、符号化部により符号化された放送信号を復号化する復号化部を含み、受信装置は、第1の選択部により外部信号が出力されているときに復号化部への電力供給を停止する第2の制御部をさらに備えてもよい。
この場合、放送信号は受信部の符号化部において符号化された後に第1の通信部により送信装置へと送信され、第2の通信部の復号化部において復号化される。受信装置の第1の選択部により外部信号が出力されているときは、復号化部への電力供給が停止される。それにより、受信装置の消費電力を確実に低減することができる。
(7)
受信装置は、所定の情報信号を生成する情報生成部と、第1の選択部から出力されるべき信号の切り替えを指示する指示部とをさらに備え、第1の選択部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、情報生成部により生成された所定の情報信号を所定期間出力した後に放送信号を出力してもよい。
この場合、受信装置において、情報信号生成部により所定の情報信号が生成される。指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合、第1の選択部からは、放送信号が出力される前に情報信号が所定期間出力される。
これにより、外部信号と放送信号との切り替わりの際に、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを防止することができる。したがって、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、表示装置に画像が何も出力されない期間が生じることを防止することができる。その結果、視聴者は、通信装置および受信装置が正常に作動していることを把握することができる。
(8)
所定期間は、指示部により放送信号への切り替えが指示されてから放送信号が出力可能になるまでの期間であってもよい。
この場合、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示されてから第1の選択部により放送信号が出力可能になるまで、第1の選択部から情報信号が出力される。それにより、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。したがって、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、表示装置に画像が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。その結果、視聴者は、通信装置および受信装置が正常に作動していることを確実に把握することができる。
(9)
受信装置は、指示部により信号の切り替えが指示されたことを示す制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備え、第2の通信部は、制御信号を送信装置へ送信し、第1の選択部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、第2の通信部により制御信号が送信装置へ送信されてから放送信号が出力可能になるまでの期間、情報生成部により生成された情報信号を出力してもよい。
この場合、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合、制御信号生成部によりそのことを示す制御信号が生成され、その制御信号が第2の通信部により送信装置へ送信される。第1の選択部は、上記制御信号が第2の通信部により送信装置へ送信されてから放送信号が出力可能になるまで、情報信号を出力する。
これにより、外部信号と放送信号との切り替わりの際に、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。したがって、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、表示装置に画像が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。その結果、視聴者は、通信装置および受信装置が正常に作動していることを確実に把握することができる。
(10)
受信装置は、指示部により信号の切り替えが指示されたことを示す制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備え、第2の通信部は、制御信号を送信装置へ送信し、第1の通信部は、受信装置から送信された制御信号を受信し、送信装置は、第1の通信部による制御信号の受信に応答して応答信号を生成する応答信号生成部をさらに備え、第1の通信部は、応答信号生成部により生成された応答信号を受信装置へ送信し、第2の通信部は、送信装置から送信された応答信号を受信し、第1の選択部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、第2の通信部により応答信号が受信されてから放送信号が出力可能になるまでの期間、情報生成部により生成された情報信号を出力してもよい。
この場合、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合、制御信号生成部によりそのことを示す制御信号が生成され、その制御信号が第2の通信部により送信装置へ送信される。第2の通信部により送信された制御信号は、送信装置の第1の通信部により受信され、その受信に応答して応答信号生成部により応答信号が生成される。さらに、その応答信号は、第1の通信部により受信装置へ送信され、受信装置において第2の通信部により受信される。第1の選択部は、上記応答信号が第2の通信部により送信装置へ送信されてから放送信号が出力可能になるまで、情報信号を出力する。
これにより、外部信号と放送信号との切り替わりの際に、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。したがって、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、表示装置に画像が何も出力されない期間が生じることを確実に防止することができる。その結果、視聴者は、通信装置および受信装置が正常に作動していることを確実に把握することができる。
また、受信装置から送信される制御信号に対して送信装置から応答信号が送信されているので、受信装置と送信装置との間の通信状態を表示することが可能になる。それにより、視聴者は、送信装置と受信装置との通信状態が良好となるように送信装置および受信装置を配置することができる。
(11)
情報生成部は、第2の通信部が受信した信号から所定の情報信号を抽出してもよい。この場合、容易に情報信号を生成することができる。また、外部から受信装置へ情報信号を入力する必要がないので、受信装置の構成を簡略化できる。
(12)
情報生成部は、所定の情報信号を予め記憶してもよい。この場合、情報生成部に予め情報信号が記憶されるので、第1の選択部から確実に情報信号を出力することができる。また、第1の選択部から出力される信号を表示装置に出力する場合に、使用者の所望の情報を表示装置に表示することが可能になる。
(13)
所定の情報信号は、静止画信号であってもよい。この場合、静止画信号の量は少ないので、第1の選択部から出力される外部信号を放送信号に切り替える際の受信装置における消費電力を低減することができる。
(14)
受信装置は、所定の情報信号を生成する情報生成部と、第1の選択部から出力されるべき信号の切り替えを指示する指示部とをさらに備え、第1の制御部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、受信部への電力供給を開始し、第1の選択部は、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合に、情報生成部により生成された所定の情報信号を所定期間出力した後に放送信号を出力してもよい。
この場合、受信装置において、情報信号生成部により所定の情報信号が生成される。指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された場合、送信装置において受信部への電力供給が開始されるとともに、受信装置の第1の選択部において放送信号が出力される前に情報信号が所定期間出力される。
これにより、外部信号と放送信号との切り替わりの際に、第1の選択部から信号が何も出力されない期間が生じることを防止することができる。また、指示部により外部信号から放送信号への切り替えが指示された後に受信部への電力供給が開始されるので、送信装置の消費電力をより確実に低減することができる。
(15)
第1の通信部および第2の通信部は無線通信を行ってもよい。この場合、送信装置と受信装置とを繋ぐケーブル等の配線が不要になる。
(16)
本発明の他の局面に従う通信方法は、放送信号を受信する送信装置と外部装置が接続可能な受信装置との間の通信方法であって、送信装置において、放送信号を受信するステップと、送信装置において、受信した放送信号を受信装置へ送信するステップと、受信装置において、送信装置から送信された放送信号を受信するステップと、受信装置において、外部装置からの外部信号を取得するステップと、受信装置において、放送信号および外部信号を選択的に出力するステップと、受信装置において外部信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が、受信装置において放送信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量よりも少なくなるように、放送信号の送信を制御するステップとを備えたものである。
この通信方法においては、送信装置において放送信号が受信されるとともに、その放送信号が受信装置へ送信される。受信装置において、送信装置から送信された放送信号が受信される。また、受信装置においては、外部装置からの外部信号が取得される。放送信号および外部信号は、受信装置において選択的に出力される。受信装置において外部信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が、受信装置において放送信号が出力されているときに送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量よりも少なくなるように、放送信号の送信が制御される。
この場合、受信装置において外部信号が出力されているときは、送信装置から受信装置へ送信される放送信号の量が少なくなるので、送信装置と受信装置との間の通信量が低減される。それにより、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(17)
制御するステップは、受信装置への放送信号の送信を停止するステップを含んでもよい。
この場合、送信装置と受信装置との間の通信量が大幅に低減される。それにより、送信装置および受信装置の消費電力をさらに低減することができる。
(18)
送信装置において、静止画信号を生成するステップをさらに備え、停止するステップは、静止画信号を受信装置へ送信するステップを含んでもよい。
この場合、受信装置において外部信号が出力されているときは、送信装置から受信装置へ静止画信号が送信される。ここで、静止画信号の量は放送信号の量に比べて少ない。したがって、送信装置と受信装置との間の通信量が低減されるので、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(19)
送信装置において、無音信号を生成するステップをさらに備え、停止するステップは、静止画信号および無音信号を前記受信装置へ送信するステップを含んでもよい。
この場合、受信装置において外部信号が出力されているときは、送信装置から受信装置へ静止画信号および無音信号が送信される。ここで、静止画信号の量および無音信号の量は放送信号の量に比べて少ない。したがって、送信装置と受信装置との間の通信量が低減されるので、送信装置および受信装置の消費電力を十分に低減することができる。
(20)
送信装置において放送信号を受信するステップは、受信部により放送信号を受信するステップを含み、制御するステップは、受信部への電力供給を停止するステップを含んでもよい。
この場合、送信装置において、受信部により放送信号が受信される。受信装置において外部信号が出力されているときは、受信部への電力供給が停止される。それにより、送信装置の消費電力を確実に低減することができる。
(21)
送信装置において放送信号を受信するステップは、符号化部により放送信号を符号化するステップを含み、受信部において送信装置から送信された放送信号を受信するステップは、復号化部により放送信号を復号化するステップを含み、受信装置において外部信号が出力されている場合に復号化部への電力供給を停止するステップをさらに備えてもよい。
この場合、送信装置において符号化された放送信号は、受信装置において復号化される。受信装置において外部信号が出力されているときは、復号化部への電力供給が停止される。それにより、受信装置の消費電力を確実に低減することができる。
以下、本発明の実施の形態における通信システムについて図面を用いて詳細に説明する。
(1) 第1の実施の形態
(a) 通信システムの構成
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る通信システム1000は、送信装置100および受信装置200により構成される。
送信装置100は、選局部101、復調部102、入力切替部103、MPEGエンコード部104、送信信号処理部105、無線信号送受信部106、受信信号処理部107、静止画生成部108、無音生成部109、制御部110および記憶部111を含む。
受信装置200は、無線信号送受信部201、受信信号処理部202、MPEGデコード部203、入力切替部204、映像音声出力部205、入力部206、制御部207、送信信号処理部208、記憶部209および外部信号入力部210を含む。
送信装置100の選局部101は、アンテナ112から入力される複数のチャンネルに対応する複数のアナログのテレビジョン放送信号の中から、後述する制御部110により生成された選局信号に対応するテレビジョン放送信号を選択する。
復調部102は、選局部101により選択されたテレビジョン放送信号を映像信号(動画信号)および音声信号に復調する。
入力切替部103は、後述する制御部110により生成された入力切替信号に基づいて、復調部102により復調された映像信号および音声信号、または後述する静止画生成部108により生成された静止画信号および後述する無音生成部109により生成された無音信号を出力する。
MPEGエンコード部104は、入力切替部103の出力信号をMPEG( Motion Picture Experts Group )方式で圧縮符号化する。
送信信号処理部105は、MPEGエンコード部104により符号化された信号および後述する制御部110により生成された応答信号を予め決められた通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a)に準拠した信号にそれぞれ変換するとともに所定の変調処理および増幅処理等を施すことにより送信信号を生成する。
無線信号送受信部106は、送信信号処理部105により生成された送信信号を無線信号として受信装置200の無線信号送受信部201へ送信するとともに、後述する無線信号送受信部201から受信した無線信号を受信信号として受信信号処理部107に与える。
受信信号処理部107は、無線信号送受信部106から与えられた受信信号に所定の復調処理等を施し後述する制御信号を抽出する。
静止画生成部108は、後述する記憶部111に記憶された静止画情報から静止画信号を生成する。なお、静止画信号は復調部102により復調された映像信号から生成してもよい。
無音生成部109は、後述する記憶部111に記憶された無音情報から無音信号を生成する。なお、無音信号は復調部102により復調された音声信号から生成してもよい。
制御部110は、受信信号処理部107により抽出された制御信号に基づいて応答信号、入力切替信号および選局信号を生成する。なお、応答信号については後述する。
記憶部111は、送信装置100の内部状態(各構成部の電源の供給状態等)、受信装置200に関する情報(機種識別コード、各構成部の電源の供給状態等)、静止画情報および無音情報等を記憶する。
受信装置200の無線信号送受信部201は、後述する送信信号処理部208により生成された送信信号を無線信号として送信装置100の無線信号送受信部106へ送信するとともに、無線信号送受信部106から受信した無線信号を受信信号として受信信号処理部202に与える。
受信信号処理部202は、無線信号送受信部201から与えられた受信信号に所定の復調処理等を施すことにより符号化された映像信号および音声信号を分離するかまたは符号化された静止画信号および無音信号を分離し、さらに応答信号を抽出する。
MPEGデコード部203は、受信信号処理部202により分離された、符号化された映像信号および音声信号または符号化された静止画信号および無音信号を伸張復号化する。
入力切替部204は、後述する制御部207により生成された入力切替信号に基づいて、MPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号または後述する外部信号入力部210から与えられた映像信号および音声信号(以下、外部入力信号と称する)を映像音声出力部205に与える。
映像音声出力部205は、液晶ディスプレイパネルまたはプラズマディスプレイパネル等の表示装置およびスピーカ等の音声出力装置を含み、入力切替部204から与えられた映像信号または静止画信号を映像として表示するとともに、入力切替部204から与えられた音声信号または無音信号を音声として出力する。
入力部206は、リモコン等の入力装置(図示せず)から与えられる入力切替情報および選局情報を制御部207に与える。なお、入力切替情報とは、MPEGデコード部203の出力信号および外部入力信号のうちどちらを映像音声出力部205に与えるかを指定する情報であり、選局情報とはアンテナ112から入力される複数のチャンネルのテレビジョン放送信号のうちどのチャンネルのテレビジョン放送信号を選択するかを指定する情報である。
外部信号入力部210は、ビデオデッキおよびDVDプレーヤー等の外部機器(図示せず)により生成される映像信号および音声信号を入力切替部204に与える。
例えば、使用者がDVDを視聴しようとする場合には、使用者はリモコンを操作して、映像音声出力部205に与えられる信号を外部入力信号に切り替えるための入力切替情報を制御部207に与える。また、例えば、使用者がテレビジョン放送信号のチャンネルを変更しようとする場合には、使用者はリモコンを操作して、所望のチャンネルのテレビジョン放送信号を選択するための選局情報を制御部207に与える。
制御部207は、入力部206から与えられる入力切替情報または選局情報、ならびに後述する記憶部209に記憶された送信装置100に関する情報に基づいて制御信号を生成する。また、制御部207は、上記入力切替情報に基づいて入力切替信号を生成する。なお、制御信号については後述する。
送信信号処理部208は、制御部207により生成された制御信号を予め決められた通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a)に準拠した信号に変換するとともに所定の変調処理および増幅処理等を施すことにより送信信号を生成する。
記憶部209は、受信装置200の内部状態(各構成部の電源の供給状態)および送信装置100に関する情報(機種識別コード、各構成部の電源の供給状態等)等を記憶する。
(b) 制御信号および応答信号の構成
ここで、上述した制御信号および応答信号について図面を用いて簡単に説明する。図2Aは、制御信号のフィールド構成を示す図であり、図2Bは応答信号のフィールド構成を示す図である。
図2Aに示すように、制御信号は、フィールドF1〜F5を有する。
フィールドF1〜F5には、「種別」、「識別番号」、「宛先アドレス」、「送信元アドレス」および「制御情報」がそれぞれ格納される。
種別は、信号の種別(制御信号)を示す。識別番号は、個々の信号を識別するための固有の番号である。宛先アドレスは、制御信号の送付先すなわち送信装置100のアドレス番号を示す。なお、本実施の形態においては、送信装置100および受信装置200にアドレス番号が予め設定されている。送信元アドレスは、制御信号の送付元すなわち受信装置200のアドレス番号を示す。制御情報は、入力切替情報または選局情報を示す。
図2Bに示すように、応答信号は、フィールドF6〜F9を有する。
フィールドF6〜F9には、「種別」、「識別番号」、「宛先アドレス」および「送信元アドレス」がそれぞれ格納される。
種別は、信号の種別(応答信号)を示す。識別番号は、個々の信号を識別するための固有の番号である。応答信号の識別番号としては、制御信号の識別番号がコピーされて用いられる。宛先アドレスは、応答信号の送付先すなわち受信装置200のアドレス番号を示す。応答信号の宛先アドレスとしては、制御信号の送信元アドレスがコピーされて用いられる。送信元アドレスは、応答信号の送付元すなわち送信装置100のアドレス番号を示す。応答信号の送信元アドレスとしては、制御信号の宛先アドレスがコピーされて用いられる。
(c) 入力切替処理
次に、本実施の形態に係る通信システム1000における入力切替処理について図面を用いて説明する。図3および図4は、受信装置200における入力切替処理を示すフローチャートであり、図5および図6は、送信装置100における入力切替処理を示すフローチャートである。なお、入力切替処理の開始時点においては、テレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号が映像音声出力部205に与えられているものとする。
(c−1) 受信装置の動作
まず、受信装置200における入力切替処理について説明する。
図3に示すように、制御部207(図1参照)は、映像音声出力部205に外部入力信号を与えるための入力切替情報(以下、外部入力切替情報と称する)が、入力部206から与えられたか否かを判別する(ステップS1)。外部入力切替情報が与えられた場合、制御部207は外部入力切替情報が格納された制御信号を生成する(ステップS2)。
次に、送信信号処理部208が、制御部207により生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置100の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS3)。
次に、制御部207は、ステップS2において生成した制御信号に対応する応答信号が受信信号処理部202により抽出されたか否かを判別する(ステップS4)。応答信号が抽出されていない場合、制御部207は応答信号が抽出されるまで待機する。
ステップS4において、応答信号が抽出された場合、制御部207は入力切替信号を生成する(ステップS5)。
次に、入力切替部204は、ステップS5において生成された入力切替信号に基づいて、外部入力信号を映像音声出力部205に与える(ステップS6)。
次に、MPEGデコード部203は、送信装置100から送信された静止画信号および無音信号を復号化する(ステップS7)。
その後、他の処理を経てステップS1の処理に戻る。
ステップS1において、外部入力切替情報が与えられていない場合、制御部207は、図4に示すように、選局情報が与えられたか否かを判別する(ステップS8)。選局情報が与えられた場合、制御部207は選局情報が格納された制御信号を生成する(ステップS9)。
次に、送信信号処理部208が、ステップS9において生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置100の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS10)。これにより、送信装置100において選局が指令される。
その後、図3に示すように他の処理を経てステップS1の処理に戻る。
ステップS8(図4参照)において選局情報が与えられていない場合、制御部207は、図3に示すように他の処理を経てステップS1の処理に戻る。
(c−2) 送信装置の動作
次に、送信装置100における入力切替処理について説明する。
図5に示すように、制御部110(図1参照)は、受信信号処理部107から、外部入力切替情報が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS11)。外部入力切替情報が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110はその制御信号に対応する応答信号を生成する(ステップS12)。
次に、送信信号処理部105が、制御部110により生成された応答信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部106が、その送信信号を無線信号として受信装置200の無線信号送受信部201へ送信する(ステップS13)。
次に、制御部110が入力切替信号を生成し、その入力切替信号に基づいて入力切替部103が静止画生成部108および無音生成部109により生成された静止画信号および無音信号を出力する(ステップS14)。
次に、制御部110が、ステップS14において出力された静止画信号および無音信号をMPEGエンコード部104、送信信号処理部105および無線信号送受信部106を介して受信装置200へ送信する(ステップS15)。
その後、他の処理を経てステップS11の処理に戻る。
ステップS11において、外部入力切替情報が格納された制御信号が与えられていない場合、制御部110は、図6に示すように、選局情報が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS16)。選局情報が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110は、選局信号を生成する(ステップS17)。
次に、選局部101は、ステップS17において生成された選局信号に対応するチャンネルのテレビジョン放送信号を選択する(ステップS18)。これにより、使用者の所望のチャンネルのテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号が受信装置200の映像音声出力部205(図1参照)に与えられる。
ステップS16(図6参照)において選局情報が格納された制御信号が与えられていない場合、制御部110は、図5に示すようにステップS11の処理に戻る。
(d) 効果
以上のように、本実施の形態に係る通信システム1000においては、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、静止画信号および無音信号が送信装置100から受信装置200へ送信される。この場合、送信装置100と受信装置200との間のデータ通信量が大幅に低減されるので、消費電力を十分に低減することができる。
また、受信装置200から送信される制御信号に対して、送信装置100から応答信号が送信されている。この場合、受信装置200の制御部207は、送信装置100と受信装置200との間の通信状態を確実に把握できるとともに、その状態を表示装置等に表示することが可能になる。それにより、使用者は、送信装置100と受信装置200との通信状態が良好となるように送信装置100および受信装置200を配置することができる。
なお、上記実施の形態においては、図3に示すように、制御部207に応答信号が与えられた後に、ステップS5およびステップS6の処理を行っているが、ステップS5およびステップS6の処理を行った後に、ステップS4の処理を行ってもよい。
また、ステップS4の処理を設けなくてもよい。すなわち、ステップS4において応答信号が抽出されていなくても、ステップS5〜ステップS7の処理を行ってもよい。
(2) 第2の実施の形態
(a) 通信システムの構成
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る通信システムが図1の通信システム1000と異なるのは以下の点である。
図7に示すように、本実施の形態に係る通信システム2000は、送信装置300および受信装置400により構成される。
送信装置300は、選局部101、復調部102、MPEGエンコード部104、送信信号処理部105、無線信号送受信部106、受信信号処理部107、制御部110、記憶部111および電源制御部301を含む。
受信装置400は、無線信号送受信部201、受信信号処理部202、MPEGデコード部203、入力切替部204、映像音声出力部205、入力部206、制御部207、送信信号処理部208、記憶部209、外部信号入力部210および電源制御部401を含む。
本実施の形態においては、送信装置300のMPEGエンコード部104は、復調部102により復調された映像信号および音声信号をMPEG方式で圧縮符号化する。
制御部110は、受信信号処理部107により抽出された制御信号に基づいて応答信号、電源制御信号および選局信号を生成する。
電源制御部301は、制御部110により生成された電源制御信号に基づいて、選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104の電源制御を行う。
受信装置400の制御部207は、入力部206から与えられる入力切替情報または選局情報、ならびに記憶部209に記憶された送信装置300に関する情報に基づいて制御信号を生成する。また、制御部207は、上記入力切替情報に基づいて入力切替信号および電源制御信号を生成する。
電源制御部401は、制御部207により生成された電源制御信号に基づいて、MPEGデコード部203の電源制御を行う。
なお、本実施の形態においては、図2Aで示した制御信号のフィールドF5には、制御情報として選局情報または電源制御情報が格納される。
(b) 入力切替処理
次に、本実施の形態に係る通信システム2000における入力切替処理について図面を用いて説明する。図8は、受信装置400における入力切替処理を示すフローチャートであり、図9は、送信装置300における入力切替処理を示すフローチャートである。なお、入力切替処理の開始時点においては、テレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号がMPEGエンコード部205から出力されているものとする。
(b−1) 受信装置の動作
まず、受信装置400における入力切替処理について説明する。
図8に示すように、制御部207(図7参照)は、入力部206から外部入力切替情報が与えられたか否かを判別する(ステップS21)。外部入力切替情報が与えられた場合、制御部207は電源制御情報が格納された制御信号を生成する(ステップS22)。
次に、送信信号処理部208が、制御部207により生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置300の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS23)。
次に、制御部207は、ステップS2において生成した制御信号に対応する応答信号が受信信号処理部202により抽出されたか否かを判別する(ステップS24)。応答信号が抽出されていない場合、制御部207は応答信号が抽出されるまで待機する。
ステップS24において、応答信号が抽出された場合、制御部207は入力切替信号を生成する(ステップS25)。
次に、入力切替部204は、ステップS25において生成された入力切替情報に基づいて、外部入力信号を映像音声出力部205に与える(ステップS26)。
次に、制御部207が電源制御信号を生成し、その電源制御信号に基づいて電源制御部401がMPEGデコード部203の電源を遮断する(ステップS27)。
その後、他の処理を経てステップS21の処理に戻る。
ステップS21において、外部入力切替情報が入力されていない場合には、図4で説明したステップS8〜ステップS10の処理が行われる。その後、図8に示すように、他の処理を経て、ステップS21の処理に戻る。
(b−2) 送信装置の動作
次に、送信装置300における入力切替処理について説明する。
図9に示すように、制御部110(図7参照)は、受信信号処理部107から、電源制御信号が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS31)。電源制御信号が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110はその制御信号に対応する応答信号を生成する(ステップS32)。
次に、送信信号処理部105が、制御部110により生成された応答信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部106が、その送信信号を無線信号として受信装置400の無線信号送受信部201へ送信する(ステップS33)。
次に、制御部110が電源制御信号を生成し、その電源制御信号に基づいて電源制御部301が選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104の電源を遮断する(ステップS34)。
その後、他の処理を経てステップS31の処理に戻る。
ステップS31において、電源制御情報が格納された制御信号が与えられていない場合には、図6で説明したステップS16〜ステップS18の処理が行われる。その後、図9に示すように、他の処理を経て、ステップS31の処理に戻る。
(c) 効果
以上のように、本実施の形態に係る通信システム2000においては、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、送信装置300の選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104ならびに受信装置400のMPEGデコード部203の電源が遮断される。それにより、送信装置300および受信装置400の消費電力を十分に低減することができる。
また、送信装置300と受信装置400との間でデータ通信が行われないので、送信装置300および受信装置400の消費電力をさらに低減することができる。
また、受信装置400から送信される制御信号に対して、送信装置300から応答信号が送信されている。この場合、受信装置400の制御部207は、送信装置300と受信装置400との間の通信状態を確実に把握できるとともに、その状態を表示装置等に表示することが可能になる。それにより、使用者は、送信装置300と受信装置400との通信状態が良好となるように送信装置300および受信装置400を配置することができる。
なお、上記実施の形態においては、図8に示すように、制御部207に応答信号が与えられた後に、ステップS25およびステップS26の処理を行っているが、ステップS25およびステップS26の処理を行った後に、ステップS24の処理を行ってもよい。
また、ステップS24の処理を設けなくてもよい。すなわち、ステップS24において応答信号が抽出されていなくても、ステップS25〜ステップS27の処理を行ってもよい。
(3) 第3の実施の形態
(a) 通信システムの構成
図10は、本発明の第3の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る通信システムが図1の通信システム1000と異なるのは以下の点である。
図10に示すように、本実施の形態に係る通信システム3000は、送信装置100および受信装置500により構成される。
受信装置500は、無線信号送受信部201、受信信号処理部202、MPEGデコード部203、入力切替部204、映像音声出力部205、入力部206、制御部207、送信信号処理部208、記憶部209、外部信号入力部210および静止画抽出部501を含む。
本実施の形態においては、受信装置500の制御部207は、入力部206から与えられる入力切替情報または選局情報、ならびに記憶部209に記憶された送信装置100に関する情報に基づいて制御信号を生成する。また、制御部207は、上記入力切替情報に基づいて入力切替信号、静止画抽出信号および静止画送出信号を生成する。
静止画抽出部501は、制御部207により生成された静止画抽出信号に基づいて、MPEGデコード部203から静止画信号を抽出し、その静止画信号を記憶する。また、静止画抽出部501は、制御部207により生成された静止画送出信号に基づいて、上記記憶された静止画信号を入力切替部204に与える。
入力切替部204は、制御部207により生成された入力切替信号に基づいて、MPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号、外部信号入力部210から与えられた映像信号および音声信号(外部入力信号)、または静止画抽出部501から与えられた静止画信号を映像音声出力部205に与える。
(b) 入力切替処理
次に、本実施の形態に係る通信システム3000における入力切替処理について図面を用いて説明する。図11および図12は、受信装置500における入力切替処理を示すフローチャートであり、図13は、送信装置100における入力切替処理を示すフローチャートである。
(b−1) 受信装置の動作
まず、受信装置500における入力切替処理について説明する。
図11に示すように、受信装置500においては、まず、図3で説明したステップS1〜ステップS7と同様の処理が行われる。次いで、制御部207が静止画抽出信号を生成し、その静止画抽出信号に基づいて静止画抽出部501がMPEGデコード部203から静止画信号を抽出し、その静止画信号を記憶する(ステップS41)。
次に、図12に示すように、制御部207は、映像音声出力部205にMPEGデコード部203の出力信号を与えるための入力切替情報(以下、放送入力切替情報と称する)が、入力部206から与えられたか否かを判別する(ステップS42)。放送入力切替情報が与えられた場合、制御部207は放送入力切替情報が格納された制御信号を生成する(ステップS43)。
次に、送信信号処理部208が、制御部207により生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置100の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS44)。
次に、制御部207は、ステップS43において生成した制御信号に対応する応答信号が受信信号処理部202により抽出されたか否かを判別する(ステップS45)。応答信号が抽出されていない場合、制御部207は応答信号が抽出されるまで待機する。
ステップS45において、応答信号が抽出された場合、制御部207は、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号が復号化されているか否かを判別する(ステップS46)。映像信号および音声信号が復号化されていない場合、制御部207は静止画送出信号および入力切替信号を生成する(ステップS47)。なお、ステップS47においては、映像音声出力部205に静止画抽出部501の静止画信号を与えるための入力切替信号が生成される。
次に、ステップS47において生成された静止画送出信号および入力切替信号に基づいて、静止画抽出部501が静止画信号を入力切替部204に与えるとともに入力切替部204がその静止画信号を映像音声出力部205に与える(ステップS48)。その後、ステップS46の処理に戻る。
ステップS46において、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号が復号化されている場合、制御部207は入力切替信号を生成する(ステップS49)。なお、ステップS49においては、映像音声出力部205にMPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号を与えるための入力切替信号が生成される。
次に、ステップS49において生成された入力切替信号に基づいて、入力切替部204がMPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号を映像音声出力部205に与える(ステップS50)。その後、他の処理を経て、図11のステップS1の処理に戻る。
図11のステップS1において、外部入力切替情報が与えられていない場合には、図4で説明したステップS8〜ステップS10の処理が行われる。その後、図12に示すように他の処理を経て、図11のステップS1の処理に戻る。
(b−2) 送信装置の動作
次に、送信装置100における入力切替処理について説明する。
図13に示すように、送信装置100においては、まず、図5で説明したステップS11〜ステップS15と同様の処理が行われる。
次に、制御部110は、受信信号処理部107から、放送入力切替情報が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS61)。放送入力切替情報が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110はその制御信号に対応する応答信号を生成する(ステップS62)。
次に、送信信号処理部105が、ステップS62において生成された応答信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部106が、その送信信号を無線信号として受信装置200の無線信号送受信部201へ送信する(ステップS63)。
次に、制御部110は、入力切替信号を生成し、その入力切替信号に基づいて入力切替部103が復調部102により復調された映像信号および音声信号を出力する(ステップS64)。
次に、制御部110が、ステップS64において出力された映像信号および音声信号をMPEGエンコード部104、送信信号処理部105および無線信号送受信部106を介して受信装置500へ送信する(ステップS65)。
その後、他の処理を経て図13のステップS11の処理に戻る。
ステップS11において、外部入力切替情報が格納された制御信号が与えられていない場合には、図6で説明したステップS16〜ステップS18の処理が行われる。その後、図13に示すように他の処理を経て、ステップS11の処理に戻る。
(c) 効果
以上のように、本実施の形態に係る通信システム3000においては、図1の通信システム1000と同様に、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、静止画信号および無音信号が送信装置100から受信装置500へ送信される。それにより、送信装置100と受信装置500との間のデータ通信量が大幅に低減されるので、消費電力を十分に低減することができる。
また、受信装置500に静止画抽出部501が設けられている。ここで、本実施の形態においては、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号をテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号に切り替える際には、送信装置100において、入力切替部103の出力信号が、静止画信号および無音信号から映像信号および音声信号に切り替えられる。このとき、映像信号は静止画信号に比べてデータ量が多く、データ圧縮に要する時間が長くなる。そのため、入力切替部103の出力信号が映像信号に切り替えられた後、その映像信号が受信装置500の入力切替部204に与えられるまでには所定の時間が必要になる。
それにより、受信装置500の入力切替部204において、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号がMPEGデコード部203の出力信号へ直接切り替えられると、映像音声出力部205に映像信号が与えられない期間が生じてしまう。この場合、映像音声出力部205に画像が何も表示されないので、視聴者は通信システム3000が正常に作動しているかどうか一瞬不安になる。
そこで、本実施の形態においては、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号がテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号に切り替えられるときに、MPEGデコード部203において映像信号および映像信号が復号化されていない場合には、静止画抽出部501の静止画信号が映像音声出力部205に与えられる。それにより、映像音声出力部205に静止画像を表示することができるので、映像音声出力部205に画像が何も表示されない期間が生じることを防止することができる。その結果、視聴者は通信システム3000が正常に作動していることを把握することができる。
なお、上記実施の形態においては、図12に示すように、制御部207に応答信号が与えられた後に、ステップS46〜ステップS50の処理を行っているが、ステップS45の処理は設けなくてもよい。すなわち、ステップS45において制御部207に応答信号が与えられていなくても、ステップS46〜ステップS50の処理を行ってもよい。
(4) 第4の実施の形態
(a) 通信システムの構成
図14は、本発明の第4の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る通信システムが図7の通信システム2000と異なるのは以下の点である。
図14に示すように、本実施の形態に係る通信システム4000は、送信装置300および受信装置600により構成される。
受信装置600は、無線信号送受信部201、受信信号処理部202、MPEGデコード部203、入力切替部204、映像音声出力部205、入力部206、制御部207、送信信号処理部208、記憶部209、外部信号入力部210、電源制御部401および情報記憶部601を含む。
本実施の形態においては、受信装置600の制御部207は、入力部206から与えられる入力切替情報または選局情報、ならびに記憶部209に記憶された送信装置300に関する情報に基づいて制御信号を生成する。また、制御部207は、上記入力切替情報に基づいて入力切替信号および情報送出信号を生成する。
情報記憶部601は、所定の情報を記憶し、制御部207により生成された情報送出信号に基づいて、記憶された所定の情報を情報信号として入力切替部204に与える。情報記憶部601には、例えば、使用者の家族の写真を記憶させてもよく、テレビジョン放送信号の番組情報等を記憶させてもよく、入力切替処理中であることを表示するための文字情報を記憶させてもよい。
入力切替部204は、制御部207により生成された入力切替情報に基づいて、MPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号、外部信号入力部210から与えられた映像信号および音声信号(外部入力信号)、または情報記憶部601から与えられた情報信号を映像音声出力部205に与える。
(b) 入力切替処理
次に、本実施の形態に係る通信システム4000における入力切替処理について図面を用いて説明する。図15および図16は、受信装置600における入力切替処理を示すフローチャートであり、図17は、送信装置300における入力切替処理を示すフローチャートである。
(b−1) 受信装置の動作
まず、受信装置600における入力切替処理について説明する。
図15に示すように、受信装置600においては、まず、図8で説明したステップS21〜ステップS27と同様の処理が行われる。
次に、図16に示すように、制御部207は、入力部206から放送入力切替情報が与えられたか否かを判別する(ステップS71)。放送入力切替情報が与えられた場合、制御部207は放送入力切替情報が格納された制御信号を生成する(ステップS72)。
次に、送信信号処理部208が、制御部207により生成された制御信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部201が、その送信信号を無線信号として送信装置300の無線信号送受信部106へ送信する(ステップS73)。
次に、制御部207は、ステップS72において生成した制御信号に対応する応答信号が受信信号処理部202により抽出されたか否かを判別する(ステップS74)。応答信号が抽出されていない場合、制御部207は応答信号が抽出されるまで待機する。
ステップS74において応答信号が抽出された場合、制御部207は電源制御信号を生成し、その電源制御信号に基づいて、電源制御部401がMPEGデコード部203への電源供給を開始する(ステップS75)。
次に、制御部207は、MPEGデコード部203への電源供給が完了したか否かを判別する(ステップS76)。電源供給が完了していない場合、制御部207は情報送出信号および入力切替信号を生成する(ステップS77)。なお、ステップS77においては、映像音声出力部205に情報記憶部601の情報信号を与えるための入力切替信号が生成される。
次に、ステップS77において生成された情報送出信号および入力切替信号に基づいて、情報記憶部601が情報信号を入力切替部204に与えるとともに入力切替部204がその情報信号を映像音声出力部205に与える(ステップS78)。その後、ステップS76の処理に戻る。
ステップS76においてMPEGデコード部203への電源供給が完了している場合、制御部207は、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号が復号化されているか否かを判別する(ステップS79)。映像信号および音声信号が復号化されていない場合、ステップS77の処理に進む。
ステップS79において、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号が復号化されている場合、制御部207は入力切替信号を生成する(ステップS80)。なお、ステップS80においては、映像音声出力部205にMPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号を与えるための入力切替信号が生成される。
次に、ステップS80において生成された入力切替信号に基づいて、入力切替部204がMPEGデコード部203により復号化された映像信号および音声信号を映像音声出力部205に与える(ステップS81)。その後、他の処理を経て、図15のステップS21の処理に戻る。
図15のステップS21において、外部入力情報が与えられていない場合には、図4で説明したステップS8〜ステップS10の処理が行われる。その後、図16に示すように他の処理を経て、図15のステップS21の処理に戻る。
(b−2) 送信装置の動作
次に、送信装置300における入力切替処理について説明する。
図17に示すように、送信装置300においては、まず、図9で説明したステップS31〜ステップS34と同様の処理が行われる。
次に、制御部110は、受信信号処理部107から、放送入力切替情報が格納された制御信号が与えられたか否かを判別する(ステップS91)。放送入力切替情報が格納された制御信号が与えられた場合、制御部110はその制御信号に対応する応答信号を生成する(ステップS92)。
次に、送信信号処理部105が、ステップS92において生成された応答信号に基づいて送信信号を生成し、無線信号送受信部106が、その送信信号を無線信号として受信装置200の無線信号送受信部201へ送信する(ステップS93)。
次に、制御部110は、電源制御信号を生成し、その電源制御信号に基づいて電源制御部301が選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104へ電源を供給する(ステップS94)。その後、他の処理を経てステップS31の処理に戻る。
ステップS31において、電源制御情報が格納された制御信号が与えられていない場合には、図6で説明したステップS16〜ステップS18の処理が行われる。その後、図17に示すように他の処理を経て、ステップS31の処理に戻る。
(c) 効果
以上のように、本実施の形態に係る通信システム4000においては、図7の通信システム2000と同様に、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、送信装置300の選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104ならびに受信装置600のMPEGデコード部203の電源が遮断される。それにより、送信装置300および受信装置600の消費電力を十分に低減することができる。
また、送信装置300と受信装置600との間でデータ通信が行われないので、送信装置300および受信装置400の消費電力をさらに低減することができる。
また、受信装置600に情報記憶部601が設けられている。ここで、本実施の形態においては、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号をテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号に切り替える際には、MPEGデコード部203への電源の供給が再開される。このとき、MPEGデコード部203への電源供給が完了するまでには所定の時間を要する。
そのため、受信装置600の入力切替部204において、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号がMPEGデコード部203の出力信号へ直接切り替えられると、MPEGデコード部203への電源供給のための時間が十分に確保されず、MPEGデコード部203が映像信号および音声信号を復号化できない場合がある。それにより、映像音声出力部205に映像信号および音声信号が与えられない期間が生じてしまう。この場合、映像音声出力部205に画像が何も表示されないので、視聴者は通信システム4000が正常に作動しているかどうか一瞬不安になる。それにより、視聴者に不快感を与えることになる。
そこで、本実施の形態においては、映像音声出力部205に与えられる外部入力信号がテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号に切り替えられるときに、MPEGデコード部203への電源供給が完了していない場合には、情報記憶部601の情報信号が映像音声出力部205に与えられる。それにより、映像音声出力部205に所定の画像を表示することができる。その結果、視聴者は通信システム4000が正常に作動していることを把握することができる。
また、MPEGデコード部203への電源供給が完了した後に、MPEGデコード部203において映像信号および音声信号の復号化が完了していない場合には、情報記憶部601の情報信号が映像音声出力部205に与えられる。例えば、送信装置300の選局部101、復調部102またはMPEGエンコード部104への電源供給が完了していないためにテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号が受信装置600に送信されていない場合にも、映像音声出力部205に所定の画像を表示することができる。
なお、上記実施の形態においては、図16に示すように、制御部207に応答信号が与えられた後に、ステップS75〜ステップS81の処理を行っているが、ステップS74の処理は設けなくてもよい。すなわち、ステップS74において制御部207に応答信号が与えられていなくても、ステップS75〜ステップS81の処理を行ってもよい。
(5) 外部入力切替情報および放送入力切替情報の入力方法
上記第1〜第4の実施の形態において、入力部206からの外部入力切替情報および放送入力切替情報の入力は以下の方法で行うことができる。
例えば、リモコンに外部入力ボタンおよび送信装置入力ボタンを設け、これらのボタンを押すことにより外部入力情報または放送入力切替情報を入力する。
また、他の方法としては、リモコンに1個の入力切替ボタンを設け、使用者が入力切替ボタンを押した際の受信装置200,400,500,600の内部状態に基づいて制御部207が外部入力切替情報および放送入力切替情報のうちどちらかを選択する。例えば、使用者が入力切替ボタンを押した際に、映像音声出力部205に外部入力信号が与えられている場合には、制御部207は放送入力切替情報を選択する。一方、使用者が入力切替ボタンを押した際に、映像音声出力部205にテレビジョン放送信号に基づく映像信号および音声信号が与えられている場合には、制御部207は外部入力切替情報を選択する。
(6) 外部機器の映像信号および音声信号の入力方法の他の例
上記第1〜第4の実施の形態において、例えば、入力切替部103またはMPEGエンコード部104に外部機器をさらに接続して、その外部機器により生成される映像信号および音声信号を入力切替部103またはMPEGエンコード部104を介して入力してもよい。
(7) 受信装置について
上記実施の形態においては、映像音声出力部205が表示装置および音声出力装置を含む場合について説明したが、映像音声出力部205の構成はそれに限定されない。例えば、受信装置200,400,500,600がビデオテープ、DVDまたはHD(ハードディスク)等の記録媒体に情報を記録し、記録媒体に記録された情報を再生する録画再生装置である場合には、映像音声出力部205は映像信号出力端子および映像信号出力端子を含む。この場合、表示装置および音声出力装置は映像信号出力端子および音声信号出力端子にそれぞれ接続することができる。
(8) 静止画抽出部および情報記憶部について
図10で説明した受信装置500において静止画抽出部501は、MPEGデコード部203により静止画信号が復号化された後にその静止画信号を抽出し記憶しているが、MPEGデコード部203により復号化されたテレビジョン放送信号に基づく映像信号から静止画信号を抽出してもよい。
また、受信装置500においては、静止画抽出部501の代わりに図14の情報記憶部601を設けてもよい。また、図14の受信装置600においては、情報記憶部601の代わりに図10の静止画抽出部501を設けてもよい。
(9) 他の実施の形態
上記実施の形態においては、アナログのテレビジョン放送信号を受信する通信システムについて説明したが、以下にデジタルのテレビジョン放送信号を受信する通信システムについて説明する。図18〜図21は、デジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図である。
上記第1〜第4の実施の形態に係る通信システムをデジタルのテレビジョン放送信号に適合させる場合、図1および図10の通信システム1000,3000においては、送信装置100の代わりに図18および図19で説明する送信装置700または送信装置700Aを用いればよく、図7および図14の通信システム2000,4000においては、送信装置300の代わりに図20および図21で説明する送信装置800または送信装置800Aを用いればよい。
以下、図18〜図21の各送信装置について説明する。
図18に示す送信装置700が、図1および図10の送信装置100と異なるのは以下の点である。
図18に示すように、送信装置700は、選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705、入力切替部103、MPEGエンコード部104、送信信号処理部105、無線信号送受信部106、受信信号処理部107、静止画生成部108、無音生成部109、制御部110および記憶部111を含む。
送信装置700の選局部701は、アンテナ706から入力される複数のチャンネルに対応する複数のデジタルテレビジョン放送信号の中から、制御部110により生成された選局信号に対応するチャンネルのデジタルテレビジョン放送信号を選択する。
復調部702は、選局部701により選択されたデジタルテレビジョン放送信号を復調し、トランスポートストリームを生成する。
誤り訂正部703は、復調部702により生成されたトランスポートストリームの誤り訂正を行う。
分離部704は、誤り訂正部703により誤り訂正されたトランスポートストリームからデジタル映像信号およびデジタル音声信号を分離する。
MPEGデコード部705は、分離部704により分離されたデジタル映像信号およびデジタル音声信号を復号化し、アナログの映像信号および音声信号を生成する。
入力切替部103は、制御部110により生成された入力切替信号に基づいて、MPEGデコード部705により生成されたアナログの映像信号および音声信号を出力し、または静止画生成部108により生成された静止画信号および無音生成部109により生成された無音信号を出力する。
以上のような構成を有する送信装置700を図1および図10の送信装置100の代わりに用いることにより、デジタルテレビジョン放送に適合した通信システムにおいても、図1および図10の通信システム1000,3000と同様の効果を得ることができる。
図19の送信装置700Aが、図18の送信装置700と異なるのは以下の点である。
図19に示すように、送信装置700Aは、復調部702、誤り訂正部703、分離部704およびMPEGデコード部705を備えておらず、選局部701により選択されたデジタルテレビジョン放送信号は、送信信号処理部105に与えられる。
入力切替部103は、制御部110により生成された入力切替信号に基づいて、静止画生成部108により生成された静止画信号および無音生成部109により生成された無音信号を出力するか、または信号を出力しない。
送信信号処理部105は、制御部110により生成された入力切替信号に基づいてMPEGエンコード部104により圧縮された信号または選局部701から与えられたデジタルテレビジョンを選択し、選択した信号および放送信号制御部110により生成された応答信号を予め決められた通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a)に準拠した信号にそれぞれ変換するとともに所定の変調処理および増幅処理等を施すことにより送信信号を生成する。
以上のような構成を有する送信装置700Aを図1および図10の送信装置100の代わりに用いることにより、デジタルテレビジョン放送に適合した通信システムにおいても、図1および図10の通信システム1000,3000と同様の効果を得ることができる。
図20に示す送信装置800が、図7および図14の送信装置300と異なるのは以下の点である。
図20に示すように、送信装置800は、選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705、MPEGエンコード部104、送信信号処理部105、無線信号送受信部106、受信信号処理部107、制御部110、記憶部111および電源制御部301を含む。
選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704およびMPEGデコード部705は、図18で説明した役割を担う。
MPEGエンコード部104は、MPEGデコード部705により生成された映像信号および音声信号をMPEG方式で圧縮符号化する。
電源制御部301は、制御部110により生成された電源制御信号に基づいて、選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705およびMPEGエンコード部104の電源制御を行う。
以上のような構成を有する送信装置800を図7および図14の送信装置300の代わりに用いることにより、デジタルテレビジョン放送に適合した通信システムにおいても、図7および図14の通信システム2000,4000と同様の効果を得ることができる。
図21に示す送信装置800Aが、図20の送信装置800と異なるのは以下の点である。
図21に示すように、送信装置800は、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705およびMPEGエンコード部104を備えておらず、選局部701により選択されたデジタルテレビジョン放送信号は、送信信号処理部105に与えられる。
送信信号処理部105は、選局部701から与えられたデジタルテレビジョン放送信号および制御部110により生成された応答信号を予め決められた通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a)に準拠した信号にそれぞれ変換するとともに所定の変調処理および増幅処理等を施すことにより送信信号を生成する。
電源制御部301は、制御部110により生成された電源制御信号に基づいて、選局部701の電源制御を行う。
以上のような構成を有する送信装置800Aを図7および図14の送信装置300の代わりに用いることにより、デジタルテレビジョン放送に適合した通信システムにおいても、図7および図14の通信システム2000,4000と同様の効果を得ることができる。
(10) 請求項の各構成要素と実施の形態における各構成部との対応
上記実施の形態においては、選局部101、復調部102およびMPEGエンコード部104が受信部に相当し、無線信号送受信部106が第1の通信部に相当し、制御部110または電源制御部301が第1の制御部に相当し、無線信号送受信部201が第2の通信部に相当し、外部信号入力部210が取得部に相当し、入力切替部204および制御部207が第1の選択部に相当する。
また、入力切替部103および制御部110が第2の選択部に相当し、MPEGエンコード部104が符号化部に相当し、MPEGデコード部203が復号化部に相当し、制御部207および電源制御部401が第2の制御部に相当し、静止画抽出部501または情報記憶部601が情報生成部に相当し、入力部206が指示部に相当し、制御部207が制御信号生成部に相当し、制御部110が応答信号生成部に相当する。
また、選局部701、復調部702、誤り訂正部703、分離部704、MPEGデコード部705、入力切替部103およびMPEGエンコード部104が受信部に相当する。
本発明は、テレビジョン放送等の放送システム、受信装置および放送方法に有効に利用できる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図
図2Aは制御信号のフィールド構成を示す図
図2Bは応答信号のフィールド構成を示す図
図3は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図4は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図5は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図6は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図7は本発明の第2の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図
図8は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図9は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図10は本発明の第3の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図
図11は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図12は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図13は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図14は本発明の第4の実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図
図15は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図16は受信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図17は送信装置における入力切替処理を示すフローチャート
図18はデジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図
図19はデジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図
図20はデジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図
図21はデジタルのテレビジョン放送信号に適合する送信装置の構成を示すブロック図