JP2005354283A - デジタル放送受信装置 - Google Patents

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哲夫 中野
Hiromichi Ito
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Abstract

【課題】デジタル放送番組の受信において、モニタ画面でのチャネル変更の待ち時間を低減し、利便性を高める。
【解決手段】いま、一方のデジタル放送受信手段7aが、出力制御手段8により、その受信チャンネルの番組が図示しないモニタ装置で視聴される視聴受信状態にある。視聴嗜好判別手段16は、番組情報記録手段9の番組情報と視聴履歴記録手段17の各番組の視聴履歴とから、利用者の視聴頻度の高い番組のチャンネルを選択して最優先チャンネルとし、これで他方のデジタル放送受信手段7bを受信状態(待機受信状態)にする。そして、チャンネル変更の指示があり、その指示チャンネルがこの最優先チャンネルに等しい場合には、出力制御手段8が待機受信状態のデジタル放送受信手段7bの出力映像・音声信号を選択してモニタ装置に供給する。これにより、モニタ装置では、直ちにチャンネルの変更が行なわれる。
【選択図】図4

Description

本発明は、BS,CSデジタル放送あるいは地上波デジタル放送などにより配信されるデジタル化された音声・映像データを受信し、受信した音声・映像を再生するデジタル放送受信装置に関する。
近年、テレビ放送をデジタル化したデジタル放送が開始されている。このデジタル放送においては、映像,音声及び電子番組情報などのデータがビットストリームに多重化されて伝送され、デジタル放送受信装置において、受信したこのビットストリームから映像・音声データを分離抽出し、音声及び映像を再生して出力する。
このデジタル放送で用いられる映像・音声データの符号化方式としては、例えば、MPEG2と呼ばれる方式が用いられている。MPEG2符号化方式では、映像フレームを復号化する際に、この復号化する映像フレームの前後のフレームの情報も参照する。そこで、映像を復号化するためには、各映像フレーム毎に復号化に必要な複数フレームのデータを受信して蓄積する必要があり、それまでは、この映像フレームを再生して出力するということができない。このため、チャネルを変更して新たなチャンネルの番組に切り替える場合、チャンネル切り替えの指示があってからデジタル放送受信機に接続されたモニタ装置に新たなチャンネルの番組の映像・音声データが出力されるまでには、この新たな番組のチャンネル周波数の設定,受信されたビットストリームからの映像・音声データの分離抽出及び映像音声データの復号化の一連の処理を行なう必要があって、番組の切替えに長い時間を要し、この間モニタ装置では、ブランク画面が表示される。
そこで、チャンネルの切り替えによるブランク画面の表示期間を有効に利用する方法として、所定の挿入画面をモニタ装置で表示させるようにしたシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
これは、デジタル放送で受信した番組付属情報画面や広告情報画面などの情報画面やネットワークを介して取得した広告画面などを、挿入画像として、バッファに変更可能に保持しており、チャンネル切り替えの指示があると、新たなチャンネルの番組がモニタ装置で表示可能となるまでの期間、もしくはそれ以上の期間、バッファから挿入画像を読み出してモニタ装置で表示させるものである。
特開2002−51325号公報
以上のように、従来のデジタル放送受信装置では、チャネルを変更、即ち、利用者がこれまで視聴してきた番組を別のチャンネルの番組に切り替えて視聴しようとする際、新たに選択したチャネルの番組がデジタル放送受信機に接続されたモニタ装置に出力されるまでには、長い時間を要するものであり、その間利用者はこの視聴を希望する番組を視聴できない。
また、上記特許文献1に開示されるデジタル放送受信装置のように、このチャンネルの切り替え期間にモニタ装置で何らかの挿入画像を表示するようにしても、利用者が実際に視聴したいとして選択した番組が表示されるまでには長い時間を要するため、その間利用者はこの選択した番組を視聴することができず、利便性が損なわれることになる。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、チャンネル切り替えに要する時間を短縮し、切り替えられる新たな番組が視聴可能となるまでの待ち時間を低減することができるようにしたデジタル放送受信装置を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明は、デジタル放送番組信号を受信して処理し、映像・音声信号を出力するデジタル放送受信手段を複数備え、かつ、複数のデジタル放送受信手段のいずれか1つから出力される映像・音声信号を選択してモニタ装置に供給する出力制御手段と、少なくとも受信チャンネルの選択操作と変更操作とを行なうためのチャンネル操作手段と、チャンネル操作手段での受信チャンネルの選択操作に応じて、出力制御手段によって映像・音声信号が選択されて視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段以外のデジタル放送受信手段に受信チャンネルを設定することにより、デジタル放送受信手段を待機受信状態とし、チャンネル操作手段での受信チャンネルの変更操作に応じて、受信チャンネルの変更操作による指示チャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段の受信チャンネルと一致するとき、出力制御手段を制御して、映像・音声信号のモニタ装置への供給を視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段から待機受信状態にあるデジタル放送受信手段に切り替えるものである。
また、制御手段は、チャンネル操作手段での受信チャンネルの変更操作による指示チャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段の受信チャンネルと一致しないときには、出力制御手段によって映像・音声信号が選択されてモニタ装置に供給されている視聴受信状態のデジタル放送受信手段の受信チャンネルを指定チャンネルに切り替えるものである。
また、本発明は、デジタル放送番組信号を受信して処理し、映像・音声信号を出力するデジタル放送受信手段を複数備え、かつ、複数のデジタル放送受信手段のいずれか1つから出力される映像・音声信号を選択してモニタ装置に供給する出力制御手段と、少なくとも受信チャンネルの変更操作を行なうためのチャンネル操作手段と、デジタル放送番組の番組情報を記録する番組情報記録手段と、現時点から過去一定期間視聴した番組の視聴履歴を示す視聴履歴情報を記録する視聴履歴記録手段と、番組記録手段の番組情報と視聴履歴記録手段の視聴履歴情報をもとに、利用者が現時点で最も優先して選択するデジタル放送番組を検出し、このデジタル放送番組のチャンネルを最優先チャンネルとする視聴嗜好判別手段と、出力制御手段によって映像・音声信号が選択されて視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段以外のデジタル放送受信手段に最優先チャンネルを受信チャンネルとして設定することにより、デジタル放送受信手段を待機受信状態とし、チャンネル操作手段での受信チャンネルの変更操作に応じて、受信チャンネルの変更操作による指示チャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段の受信チャンネルと一致するとき、出力制御手段を制御して、映像・音声信号のモニタ装置への供給を視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段から待機受信状態にあるデジタル放送受信手段に切り替える制御手段とを備えたものである。
また、制御手段は、チャンネル操作手段での受信チャンネルの変更操作による指示チャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段の受信チャンネルと一致しないときには、出力制御手段によって映像・音声信号が選択されてモニタ装置に供給されている視聴受信状態のデジタル放送受信手段の受信チャンネルをこの指定チャンネルに切り替えるものである。
また、番組情報は、デジタル放送番組信号とともに、デジタル放送受信手段で受信されたものである。
また、ネットワークI/Fを備え、番組情報は、このネットワークI/Fで受信されたものである。
また、チャンネル操作手段は、チャンネルを個別に指示するためのテンキーと、指定するチャンネルを昇順に変化させるチャンネルアップキーと、指定するチャンネルを降順に変化させるチャンネルダウンキーと、待機受信状態のデジタル放送受信手段に設定されている最優先チャンネルを指定する選局済みチャンネル選択キーとの各チャンネル操作キーを備え、制御手段は、操作されるチャンネル操作キーに応じて、待機受信状態のデジタル放送受信手段に設定する最優先チャンネルを異ならせるものである。
また、制御手段は、(1)テンキー,チャンネルアップキー,チャンネルダウンキーのいずれかの操作によって指定されるチャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段に設定されている受信チャンネルに一致するとき、もしくは選局済みチャンネル選択キーが操作されたとき、出力制御手段を制御して、映像・音声信号のモニタ装置への供給を視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段から待機受信状態にあるデジタル放送受信手段に切り替え、(2)テンキーまたは選局済みチャンネル選択キーが操作されたとき、視聴嗜好判別手段で検出された最優先チャンネルを待機受信状態とするデジタル放送受信手段に受信チャンネルとして設定し、チャンネルアップキーが操作されてチャンネルが指定されたとき、チャンネルの配列順序からして指定されたチャンネルの1つ後の順序となるチャンネルを待機受信状態とするデジタル放送受信手段に受信チャンネルとして設定し、チャンネルダウンキーが操作されてチャンネルが指定されたとき、チャンネルの配列順序からして指定されたチャンネルの1つ前の順序となるチャンネルを待機受信状態とするデジタル放送受信手段に受信チャンネルとして設定するものである。
また、チャンネル操作手段の所定操作により、視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段の受信チャンネルと待機受信状態にあるデジタル放送受信手段の受信チャンネルとを画面表示するものである。
また、チャンネル操作手段の所定操作により、現時点での放送番組の番組表を画面表示し、この番組表で待機受信状態にあるデジタル放送受信手段で受信中のデジタル放送番組を他のデジタル放送番組と区別して表示するものである。
本発明によると、利用者が優先的に選択するチャンネル(最優先チャンネル)が待機受信状態のデジタル放送受信手段で受信されて待機しているので、かかる最優先チャンネルへの変更が指示されたときには、このデジタル放送受信手段の出力映像・音声信号がモニタ装置に供給されるように、他のデジタル放送受信手段からこのデジタル放送受信手段への切り替えが行なわれるものであるから、デジタル放送番組のチャンネル設定開始から受信信号の復調,映像・音声データの分離抽出,映像・音声データの復号の各処理に伴うモニタ装置でのチャンネル変更がなされるまでの待ち時間が発生することがなく、即座に所望のチャネルを視聴可能となって利便性が向上する。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明によるデジタル放送受信装置の第1の実施形態を示すブロック図であって、1はこの第1の実施形態のデジタル放送受信装置、2は受信アンテナ、3a,3bは無線受信部、4a,4bはデジタル信号復調部、5a,5bはTS(トランスポートストリーム)デコーダ、6a,6bはAV(音声・映像)デコーダ、7a,7bはデジタル放送受信手段、8は出力制御手段、9は番組情報記録手段、10は制御手段、11は操作手段、12はリモコンI/F(インタフェース)、13はネットワークI/F、14は表示手段、15はリモートコントローラ(以下、リモコンという)である。
同図において、デジタル放送受信装置1には、2つのデジタル放送受信手段7a,7bが設けられており、これらの動作が制御手段16によって制御される。デジタル放送受信手段7aは無線受信部3a,デジタル信号復調部4a,TSデコーダ5a及びAVデコーダ6aとで構成され、同様にして、デジタル放送受信手段7bも無線受信部3b,デジタル信号復調部4b及びTSデコーダ6bとで構成されている。また、デジタル放送受信手段7aの無線受信手段3aとデジタル放送受信手段7bの無線受信手段3bとは夫々、個別に受信チャンネルが設定される。
制御部10は、操作手段11の操作に応じて、あるいはリモコンI/F12で受信されるリモコン15からの指示信号に応じて、デジタル放送受信装置1の各部の制御を行なうが、以下では、操作部11で操作が行なわれるものとして説明するが、リモコン15を操作した場合も同様である。
デジタル放送受信手段7aでは、操作手段11の操作によって無線受信部3aに所望の放送チャンネルが設定されると、この設定された放送チャンネルの放送信号が受信アンテナ2から無線受信部3aで受信される。この受信放送信号はデジタル復調部でデジタル信号に復調され、MPEG2符号化方式などで符号化された映像,音声,データが多重されたビットストリーム(以下、トランスポートストリームという)として出力される。このトランスポートストリームはTSデコーダ5aに供給されて映像・音声データと電子番組表などの各種データとに分離・抽出され、抽出された映像・音声データはAVデコーダ6aでMPEG2などの復号処理がなされる。このAVデコーダ6aから出力される映像・音声信号がデジタル放送受信手段7aの出力信号であり、出力制御手段8に供給される。また、TSデコーダ5aで抽出された電子番組表データなどの各種データは、番組情報記録手段9に供給されて記録される。
デジタル放送受信手段7bも同様であり、操作手段11の操作によって無線受信部3bに所望のチャンネルが設定されると、この設定された放送チャンネルの放送信号が受信され、この受信放送信号をデジタル復調部4b,TSデコーダ5b,AVデコーダ6bで処理してえられる映像・音声データは、デジタル放送受信手段7bの出力信号として、出力制御手段8に供給される。また、TSデコーダ5bで抽出された電子番組表データなどの各種データも、番組情報記録手段9に供給されて記録される。
出力制御手段8は、操作手段11の操作に応じた制御手段10の制御のもとに、デジタル放送受信手段7a,7bのいずれか一方の出力信号(映像・音声信号)を選択し、モニタ出力として、テレビジョン受像機などの外部接続されたモニタ装置(図示せず)に供給する。これにより、デジタル放送受信手段7a,7bのいずれか一方で受信された放送チャンネルの番組をモニタ装置で視聴することができる。
また、出力制御手段8は合成手段を備えており(なお、この合成手段は出力制御手段8と別体であってもよい)、操作部11の所定操作により、制御部10が番組情報記録手段9から、例えば、電子番組表データなどの所望のデータを読み取り、これを出力制御手段8に供給することにより、デジタル放送受信手段7a,7bのいずれか選択された方の映像・音声データに合成することができる。これにより、かかる所望のデータをモニタ装置で表示させることができる。なお、電子番組表データなどの各種データは、ネットワークを経由してネットワークから取得するようにしてもよく、このようにして取得した各種データも番組情報記録手段9に記録され、また、上記のようにして、モニタ装置で表示させることができる。
また、制御手段10は、出力制御手段8で選択されてモニタ装置で視聴状態にある放送チャンネルのチャンネル名などを表示手段14で表示する。これにより、利用者は現在視聴している放送チャンネルを知ることができる。
かかる構成の第1の実施形態において、利用者がデジタル放送受信手段7a,7bのうちの視聴中の放送番組を受信していない方のデジタル放送受信手段の無線受信部に希望する放送チャンネルを受信チャンネルとして設定し、このデジタル放送受信手段でこの希望する放送チャンネルを受信しているが、出力制御手段8で選択されていない待機状態にしておくようにすることができる。デジタル放送受信手段7a,7bのこのような受信状態を、以下、待機受信状態という。これに対し、モニタ装置で視聴されている番組を受信しているデジタル放送受信手段7a,7bの受信状態を、以下、視聴受信状態という。
また、制御手段10は、操作部11の操作により、出力制御手段8が視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段7a(または7b)から待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7b(または7a)に選択を切り替え、待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7b(または7a)を視聴受信状態とさせるように、出力制御手段8を制御する。
このように、デジタル放送受信手段7a,7bを待機受信状態とすることができるようにすることにより、待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7b(または7a)を視聴受信状態に切り替えるときには、切り替えられる新たな受信チャンネルは、安定して映像・音声データを出力している状態にあるから、直ちに視聴可能となり、チャンネル切り替え時でのモニタ装置でのチャンネル切り替え時間が大幅に短縮されることになる。
図2はこの第1の実施形態でのかかるチャンネル切り替えのための動作の一具体例を示すフローチャートである。
いま、デジタル放送受信手段7aが視聴受信状態にあり、デジタル放送受信手段7bは受信していない状態(受信停止状態)にあるものとし(即ち、出力制御手段8がデジタル放送受信手段7aの出力を選択)、図2において、利用者が操作部11を操作して優先して視聴したい放送チャンネル(以下、優先視聴チャンネルという)を指定すると(S(ステップ)201)、制御部10はデジタル放送受信手段7bの無線受信部3bにこの指定された優先視聴チャンネルを設定する。これにより、デジタル放送受信手段7bはこの設定された優先視聴チャンネルの放送番組を受信し(S202)、その映像・音声データを出力制御手段8に出力する(S203)。しかし、出力制御手段8はデジタル放送受信手段7aから出力される映像・音声データを選択してモニタ装置に供給しており、このため、デジタル放送受信手段7aは視聴受信状態にあり、デジタル放送受信手段7bは待機受信状態に設定されることになる。
なお、操作手段11には、図示しないが、テンキーなどの受信したい放送チャンネルを入力するための入力操作ボタンと、入力された放送チャンネルを視聴受信状態にはないデジタル放送受信手段7aまたは7bに設定指示するためのチャンネル設定ボタンと、視聴中の放送チャンネルを入力操作ボタンで入力された放送チャンネルに切り替えるためのチャンネル切替ボタンとを備えている。従って、上記のS201は、上記の入力操作ボタンとチャンネル設定ボタンとの操作によって行なわれるものである。
デジタル放送受信手段7aが視聴受信状態にあって、操作手段11での操作によって、以上のように、デジタル放送受信手段7bが待機受信状態に設定された後、現在視聴中とは別の放送チャンネルの番組を視聴したいために、利用者が操作手段11の入力操作ボタンを操作してその希望番組の放送チャンネルを入力指定し、次いでチャンネル切替ボタンを操作すると(S204)、制御手段10はこの指定された希望放送チャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bに設定されている優先視聴チャンネルと一致するか否かを判定する(S205)。
そして、これらが一致する場合には(即ち、指定された希望放送チャンネルが待機受信状態のデジタル放送受信手段7bに設定されている優先視聴チャンネルであるときには)、制御手段10は出力制御手段8を切替え制御してデジタル放送受信手段7b側がこの出力制御手段8で選択される状態にする(S206)。これにより、デジタル放送受信手段7bが待機受信状態から視聴受信状態に切り替わり、このデジタル放送受信手段7bから出力される映像・音声信号がモニタ装置に供給されて、利用者が希望するチャンネルの番組が視聴できるようになる。この場合、デジタル放送受信手段7bでは、待機受信状態にあるときからこの希望チャンネルの番組の映像・音声信号が安定して出力されているから、デジタル放送受信手段7aからデジタル放送受信手段7bへのチャンネル切り替えと同時に、デジタル放送受信手段7bで受信される利用者希望のチャンネルの番組が視聴可能となり、チャンネル切り替えの待ち時間が大幅に短縮されることになる。
一方、操作部11の操作によって指定された希望チャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bに設定されている優先視聴チャンネルと一致しない場合には(S205)、制御手段10は視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段7aの無線受信部3aの受信チャンネルをこの希望チャンネルに切り替える(S207)。これにより、このデジタル放送受信手段7aはこの希望チャンネルを受信する状態となってその映像・音声信号を出力するが(S208)、出力制御手段8はそのままデジタル放送受信手段7a側を選択した状態に保持されるから、このデジタル放送受信手段7aから出力されるこの利用者が新たに指定した希望チャンネルの番組の映像・音声信号がモニタ装置に供給され、視聴されるようになる。
このようにして、デジタル放送受信手段7aでの受信チャンネルからデジタル放送受信手段7bでの受信チャンネルへのチャンネル変更があると、これまで視聴受信状態にあったデジタル放送受信手段7aは受信停止状態となる。そこで、このデジタル放送受信手段7aに次に視聴の優先度が高い放送チャンネルを設定し、この放送チャンネルでこのデジタル放送受信手段7aを待機受信状態とすることができる。そして、その後、このデジタル放送受信手段7aの次に視聴の優先度が高い放送チャンネルへのチャンネル変更があり、他方のデジタル放送受信手段7bが受信停止状態となると、再びこれに視聴の優先度が最も高い上記の優先視聴チャンネルを設定して待機受信状態とすることができる。このことは、後述する他の実施形態についても同様である。
このようにして、この第1の実施形態では、利用者が指定した希望チャンネルが、待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bにこれも利用者の指定によって設定されている優先視聴チャンネルと一致する場合には、モニタ装置でのチャンネル切り替えがほとんど待ち時間なしに行なわれることになる。
これに対し、これら放送チャンネルが一致しない場合には、視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段7aで受信チャンネルの切り替えが行なわれるため、新たに切り替えられた希望チャンネルのデジタル放送受信手段7aから出力される映像・音声信号が安定化するまでに時間を要することになり、モニタ装置でのチャンネル切り替えにある程度の待ち時間が生ずることになる。しかし、利用者としては、優先視聴チャンネルに比べてそれ以外の放送チャンネルを選択する頻度は少なく、総合的にみた場合、チャンネル変更時の待ち時間が短縮されることになる。
なお、受信停止状態にあるデジタル放送受信手段への優先視聴チャンネルの設定(S201)及びこの設定に伴う受信の開始(S202),出力制御手段8への出力(S203)は、デジタル放送受信装置1の起動毎に行なうようにしてもよいが、かかる設定が一度行なわれると、制御手段10がこれを記憶しておき、以後はこの起動毎に自動的に行なわれるようにすることもできる。
また、デジタル放送受信装置1が起動したときには、このデジタル放送受信装置1の最後の電源OFF直前に視聴されたいた放送チャンネルで一方のデジタル放送受信手段が自動的に視聴受信状態となる。この場合のデジタル放送受信手段は、この最後の電源OFF直前に視聴受信状態にあったデジタル放送受信手段である。
さらに、この第1の実施形態では、デジタル放送受信手段を2個用いるものとしたが、3個以上設け、これらに視聴の優先度が高い順に優先視聴チャンネルを設定して待機受信状態とするようにすることもできる。この場合には、3以上のチャンネルについて、チャンネル変更の待ち時間を短縮することが可能となる。このことは、後述する他の実施形態についても同様である。
図3は本発明によるデジタル放送受信装置の第2の実施形態を示すブロック図であって、16は視聴嗜好判別手段、17は視聴履歴記録手段であり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
図1に示した第1の実施形態は、優先視聴チャンネルを、利用者が操作手段11あるいはリモコン15を操作することにより、デジタル放送受信手段に設定するものであったが、この第2の実施形態は、利用者による操作なしで自動的に利用者の嗜好に合った番組(以下、ユーザ嗜好番組という)の放送チャンネルが設定されるようにしたものである。
このために、図3において、図1に示す構成に加えて、視聴嗜好判別手段16と視聴履歴記録手段17とが設けられており、番組情報記録手段9での番組表データや視聴履歴記録手段17での視聴履歴データとから視聴嗜好判別手段16でユーザ嗜好番組の放送チャンネルが判定され、この判定結果得られた放送チャンネルが、最優先チャンネルとして、待機受信状態(もしくは受信停止状態)にあるデジタル放送受信手段7aの無線受信部3aまたはデジタル放送受信手段7bの無線受信部3bに設定されるものである。
ここで、視聴履歴記録手段17には、利用者の番組視聴の履歴情報が記録されるものであり、視聴履歴情報は利用者が過去一定期間に視聴した番組の履歴であって、視聴時刻や番組タイトル,内容,出演者などの情報からなり、番組を視聴する毎にその視聴履歴情報が追加されていく。なお、この一定期間を過ぎた番組の視聴履歴情報は削除される。
視聴嗜好判別手段16は、例えば、5分,10分などといった一定時間の経過毎に視聴履歴記録装置17の各番組の視聴履歴情報と番組情報記録手段9の番組情報とから、現在放送中の番組やこれから放送が始まる番組の中から利用者の嗜好に適合し、次に視聴すると判断される番組を判別してこのときのユーザ嗜好番組とし、このユーザ嗜好番組の放送チャンネルを最優先チャンネルとする。この最優先チャンネルが、制御手段10により、待機受信状態(デジタル放送受信装置1の起動時では、受信停止状態)にあるデジタル放送受信手段に設定されるものである。
ユーザ嗜好番組の判定方法としては、例えば、視聴履歴情報の視聴時刻や番組タイトルなどをもとに、視聴時刻と番組タイトルが同じの番組を1つの同じ番組としてまとめ、同じ番組とまとめた番組の個数をこの番組の視聴回数とし、最も視聴回数が多い番組をユーザ嗜好番組とする。そして、番組情報記録手段9の番組情報をもとに、このユーザ嗜好番組の放送チャンネルを検出し、これを最優先チャンネルとする。このような最優先チャンネルの検出は、上記の一定時間の経過毎に行なわれる。
図4はこの第2の実施形態の動作の一具体例を示すフローチャートである。
同図において、デジタル放送受信装置1が起動されると、制御部10の制御により、例えば、デジタル放送受信手段7aの無線受信部3aにこのデジタル放送受信装置1が最後に電源OFFとされる直前に視聴していた番組の放送チャンネルが設定され、このデジタル放送受信手段7aをこの放送チャンネルの受信状態にする(S301)。また、制御部10は出力制御手段8を制御し、デジタル放送受信手段7a側を選択した状態にする(S302)。これにより、このデジタル放送受信手段7aは、その出力映像・音声信号がモニタ装置(図示せず)に供給される視聴受信状態となる。
また、制御手段10は、番組情報記録手段9から現在放送中の番組からなる番組情報を取得し(S303)、また、視聴履歴記録手段17の番組視聴の履歴情報を取得し(S304)、夫々を視聴嗜好判別手段16に供給する。視聴嗜好判別手段16では、これら番組情報と視聴履歴情報とにより、上記のようにして現在放送中の番組の中から利用者の嗜好に適合し、次に視聴するであろうと判断される番組を判別してユーザ嗜好番組とし(S305)、さらに、このユーザ視聴番組を放送中のチャネルを検出して最優先チャンネルとする。制御手段10は、受信停止状態にあるデジタル放送受信手段7bの無線受信部3bにこの最優先チャンネルを設定し、このデジタル放送受信手段7bをこの最優先チャンネルの待機受信状態とする(S306)。
以上のS303〜S306の動作は、利用者によってチャンネル変更の指示がない限り(S307)、上記の一定時間の経過毎に実行され、これにより、デジタル放送受信手段7bは、夫々の時点毎に、そのときの最優先チャンネルを受信する待機受信状態に設定されている。
その後、図1に示す第1の実施形態と同様、利用者が操作手段11もしくはリモコン15を操作して受信希望チャンネルを指定し、この受信希望チャンネルへのチャンネル変更を指示すると(S307)、制御部10は、図1に示す第1の実施形態と同様、この指定された受信希望チャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bに設定された最優先チャンネルと一致するか否か判定し(S308)、一致する場合には、制御手段10は出力制御手段8を制御し、デジタル放送受信手段7bの出力映像・音声信号がモニタ装置に供給されるように、このデジタル放送受信手段7bを視聴受信状態にする(S309)。また、一致しない場合には(S308)、制御手段10が、待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bの無線受信部3bで受信チャンネルを最優先チャンネルから指定された受信希望チャンネルに切り替え(S310)、かつ出力制御部8を制御してデジタル放送受信手段7bから出力される受信希望チャンネルの銀組みの映像・音声信号がモニタ装置に供給されるように、このデジタル放送受信手段7bを視聴受信状態にする(S309)。このように、デジタル放送受信手段7bを視聴受信状態となると、これまで視聴受信状態にあったデジタル放送受信手段7aは受信停止状態となる。
しかる後、S303からの動作を再び始めるが、S303〜S306では、そのとき得られた最優先チャンネルは、受信停止状態にあるデジタル放送受信手段7aの無線受信部3aに設定され、このデジタル放送受信手段7aが待機受信状態となって上記の動作が繰り返されることになる。
このように、この第2の実施形態では、待機受信状態にあるデジタル放送受信手段を用いて、利用者の視聴履歴をもとに求めたその嗜好に適合し、選択される可能性が高い番組を予め受信して待機するようにしているため、第1の実施形態が奏する効果に加え、かかる番組を受信するためのチャンネルの設定動作が不要となり、また、かかる番組へ視聴を変更するときの待ち時間も大幅に短縮されることになる。
なお、図4において、受信希望チャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bに設定されている最優先チャンネルと一致しないときには(S308)、このデジタル放送受信手段7bの受信チャンネルをこの受信希望チャンネルに切り替え(S310)、しかる後、出力制御手段8を制御してこのデジタル放送受信手段7bを視聴受信状態に切り替えるようにしたが(S309)、図1に示した第1の実施形態と同様、視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段7aで受信チャンネルを受信希望チャンネルに切り替えるようにしてもよい。
図5は本発明によるデジタル放送受信装置の第3の実施形態に用いるリモコン15の一具体例を示す正面図であって、20は電源キー、21,22は音量操作キー、23はテンキー、24はチャネルアップキー、25はチャネルダウンキー、26は選局済みチャネル選択キーである。
図5において、リモコン14は、通常のリモコンと同様、電源キー20や音量操作キー21,22、チャネル番号を指定してチャンネル変更を指示するのためのテンキー23、視聴中のチャネル番号より次のチャネルを選択してチャンネル変更を指示するためのチャネルアップキー24や視聴中のチャネル番号より前のチャネルを選択してチャンネル変更を指示するためのチャネルダウンキー25を備えているが、さらに、待機受信状態にあるデジタル放送受信手段で予め設定されている最優先チャンネルを選択してチャンネル変更を指示するための選局済みチャネル選択キー26も設けられている。
この第3の実施形態は、その装置そのものの構成は、上記の第2の実施形態と同様、図3に示す構成をなすものであるが、図5に示すリモコン15を用いることにより、待機受信状態(あるいは受信停止状態)にあるデジタル放送受信手段に設定する最優先チャンネルの選択方法を、リモコン15での利用者のチャネル変更操作法に応じて異ならせるようにしたものである。
図6は図5に示すリモコン15の操作によるこの第3の実施形態の動作の一具体例を示すフローチャートである。以下、図3も参照して、この第3の実施形態の動作を説明する。
図6において、いま、デジタル放送受信手段7a,7aの一方、例えば、デジタル放送受信手段7aが視聴受信状態にあり、デジタル放送受信手段7bが待機受信状態にあるものとする。かかる状態で、利用者のリモコン15のテンキー23,チャネルアップキー24,チャネルダウンキー25,選局済みチャネル選択キー26のいずれかの操作により、チャネル変更の指示があると(S501)、制御手段10は、まず、指示された受信希望チャンネルが待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bで設定されている最優先チャンネルに一致するか否かを判別し(S502)、一致すれば、出力制御手段8を制御して待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bの出力映像・音声信号を図示しないモニタ装置に供給させて、このデジタル放送受信手段7bを視聴受信状態にする(S503)。一致しない場合には、この待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bで受信チャンネルが受信希望チャンネルに変更され(S504)、出力制御手段8が制御されてこのデジタル放送受信手段7bの出力映像・音声信号がモニタ装置に供給されるように、このデジタル放送受信手段7bを視聴受信状態にする(S503)。
なお、このチャンネル変更の指示が選局済チャンネル選択キー26による場合には、必ず現在待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bに設定されている最優先チャンネルへのチャンネル変更を指定するものであるから、この待機受信状態にあるデジタル放送受信手段7bがそのままの受信状態で視聴受信状態に切り替えられる。
以上のように、チャンネル変更が行なわれると、制御手段10は、次に、次のチャンネル変更のための最優先チャンネルの設定動作を行なう。この設定動作は、次のように行なわれる。
(1)S501で検出した上記のチャンネル変更の指示がリモコン15でのテンキー23もしくは選局済みチャネル選択キー26によるものであるとき(S505):
この場合には、第2の実施形態での図4におけるS303〜S306と同様の設定動作、即ち、番組情報記録手段9(図3)から現在放送中の番組からなる番組情報を取得し(S506)、また、視聴履歴記録手段17(図3)の番組視聴の履歴情報を取得し(但し、S503で視聴受信状態となったデジタル放送受信手段7bに設定されている受信チャンネルを除く:S507)、夫々を視聴嗜好判別手段16(図3)に供給する。視聴嗜好判別手段16では、これら番組情報と視聴履歴情報とにより、上記のようにして現在放送中の番組の中から利用者の嗜好に適合し、次に視聴するであろうと判断される番組を判別してユーザ嗜好番組とし(S508)、さらに、このユーザ視聴番組を放送中のチャネルを検出して最優先チャンネルとする。制御手段10は、受信停止状態になったデジタル放送受信手段7aの無線受信部3a(図3)にこの最優先チャンネルを設定し、このデジタル放送受信手段7aをこの最優先チャンネルの待機受信状態とする(S509)。そして、次のチャンネル変更の指示を待つ(S501)。
(2)S501で検出した上記のチャンネル変更の指示がリモコン15でのチャンネルアップキー24によるものであるとき(S505,S510):
この場合には、このチャンネルアップキー24によって指定された放送チャンネルが利用者の受信希望チャンネルであって、制御手段10によって上記のS502,S503のチャンネル変更、または、S502,S504,S503のチャンネル変更が行なわれるが、S505,S510でチャンネル変更の指示がチャンネルアップキー24によってなされたものと判定すると、利用者が次に希望する受信チャンネルはこのチャンネルアップキー24を再度操作して指定される次の(即ち、チャンネルの順番からみて1つ後の)放送チャンネルとみなし、この放送チャンネルを利用者の最優先チャンネルと決定する。そして、この最優先チャンネルを視聴受信状態から受信停止状態に変更されてデジタル放送受信手段7aに設定し、これを待機受信状態にする(S511)。しかる後、S501に戻って次のチャンネル変更の指示を待つ。
そこで、例えば、チャンネルアップキー24を1回もしくは複数回続けて操作して放送チャンネルXiを指定したとすると、この放送チャンネルXiを視聴できるように、S502,S503のチャンネル変更、または、S502,S504,S503のチャンネル変更が行なわれるが、この放送チャンネルXiの(チャンネルの順番からみて)次の放送チャンネルXi+1が最優先チャンネルとして視聴受信状態から受信停止状態に変更されてデジタル放送受信手段7aに設定されることになる。
(3)S501で検出した上記のチャンネル変更の指示がリモコン15でのチャンネルダウンキー25によるものであるとき(S505,S510):
この場合にも、チャンネルアップキー24でチャンネル変更が指示された場合とほぼ同様であって、このチャンネルダウンキー25によって指定された放送チャンネルが利用者の受信希望チャンネルであって、制御手段10によって上記のS502,S503のチャンネル変更、または、S502,S504,S503のチャンネル変更が行なわれるが、S505,S510でチャンネル変更の指示がチャンネルダウンキー25によってなされたものと判定すると、利用者が次に希望する受信チャンネルはこのチャンネルダウンキー25を再度操作して指定される次の(即ち、チャンネルの順番からみて1つ前の)放送チャンネルとみなし、この放送チャンネルを利用者の最優先チャンネルと決定する。そして、この最優先チャンネルを視聴受信状態から受信停止状態に変更されてデジタル放送受信手段7aに設定し、これを待機受信状態にする(S511)。しかる後、S501に戻って次のチャンネル変更の指示を待つ。
そこで、例えば、チャンネルダウンキー25を1回もしくは複数回続けて操作して放送チャンネルYjを指定したとすると、この放送チャンネルYjを視聴できるように、S502,S503のチャンネル変更、または、S502,S504,S503のチャンネル変更が行なわれるが、この放送チャンネルYjの(チャンネルの順番からみて)1つ前の放送チャンネルYj-1が最優先チャンネルとして視聴受信状態から受信停止状態に変更されてデジタル放送受信手段7aに設定されることになる。
このようにして、この第3の実施形態では、利用者がテンキー23あるいは選局済みチャネル選択キー26を操作してチャネル変更を指示した場合には、利用者の視聴履歴をもとに、その嗜好に適合する番組を求めて、その放送チャンネルを最優先チャンネルとして視聴受信状態にないデジタル放送受信手段に設定し、このデジタル放送受信手段を待機受信状態にしておく。また、利用者がチャネルアップキー24あるいはチャネルダウンキー25を操作して新たな受信チャンネルへの変更を指示した場合には、再度かかるキー操作でチャネル変更を指示する場合に選択すると予測される放送チャンネルを最優先チャネルとし、これを視聴受信状態にないデジタル放送受信手段に設定して待機受信状態にする。
つまり、利用者がテンキー23を操作して受信チャネルの選択を行なった場合には、利用者がその嗜好に合う視聴したい番組を意図的に選択しているものと考えられるものであるから、その場合には、利用者の嗜好を判別した上でその嗜好に合った放送チャネルを予めデジタル放送受信手段に設定してこれを待機受信状態にしておくものである。また、利用者がチャネルアップキー24あるいはチャネルダウンキー25を操作して受信チャネルを選択する場合には、利用者は受信チャネルを順番に選択しているものと考えられ、その場合には、昇順あるいは降順に選択しているチャネルを先回りして、最優先チャンネルを選択するものである。これにより、利用者のリモコン操作に応じて、予め待機受信状態にあるデジタル放送受信手段での最優先チャネルを切り替えることができ、その結果、利用者が変更を指示したチャネルと予め待機受信状態にあるデジタル放送受信手段で受信するチャネルとが一致する確度が高くなり、チャネル変更時の待時間が発生する頻度がより少なくなって利用者の待ち時間を減少することができる。また、リモコン15上に専用の選局済みチャネル選択キー26が設けられているので、利用者がこの選局済みチャネル選択キー26でチャネル変更を指示する限りでは、待ち時間なしで確実に利用者が希望する受信チャネルへの変更が可能となり、利用者にとって利便性が向上する。
なお、この第3の実施形態では、操作手段11(図3)にこのリモコン15と同様の操作ができる構成を持たせるようにすることもできる。
図7は本発明によるデジタル放送受信装置の第4の実施形態を示す図であって、同図(a)はその表示動作の一具体例を、同図(b)は他の具体例を夫々示すものであり、1はデジタル放送受信装置、30はモニタ装置、31は視聴中チャネル表示、32は待機中チャネル表示、33は番組表、34は待機中チャネル表示マークである。
図7に示す第4の実施形態も、図1,図3または図5〜図6に示す実施形態と同様、視聴受信状態にあるデジタル放送受信手段の受信番組の映像・音声信号をモニタ装置30に供給する。従って、モニタ装置30では、かかる映像・音声信号が供給されて、この放送番組が表示されて試聴中となっている。
図7(a)に示す具体例では、図示しない操作手段11(図1または図3)もしくはリモコン15(図1または図3)には、チャンネル表示キーが設けられており、利用者がこのチャンネル表示キーを操作すると、モニタ装置30に、図示するように、表示される受信番組の画面上に視聴中チャンネル表示31と待機中チャンネル表示32とが表示される。この視聴中チャンネル表示31は現在モニタ装置30で表示されている受信番組の放送チャンネルを表わすものであり、待機中チャンネル表示32はデジタル放送受信装置の待機受信状態にあるデジタル放送受信手段に設定されている最優先チャンネルが表示される。
また、図7(b)に示す具体例では、図示しない操作手段11(図1または図3)もしくはリモコン15(図1または図3)には、番組表表示キーが設けられており、利用者がこの番組表示キーを操作すると、モニタ装置30に、図示するように、現在放送されている放送番組の番組表33が表示され、その番組表33に、待機中チャネル表示マーク34により、現在待機受信状態にあるデジタル放送受信手段に設定されている最優先チャンネルを示すようにしている。なお、現在視聴中の受信番組を他のマークまたは枠などでもって示すようにしてもよい。
このようにして、利用者に、視聴チャンネルとともに、既に設定されている最優先チャンネルを通知することができる。
そこで、利用者が表示された最優先チャネルを選択してチャンネル変更を指示する場合には、確実に待ち時間無しでチャネル変更することが可能となり、利用者にとって利便性が向上する。また、表示された最優先チャンネル以外の放送チャネルを受信希望チャンネルとして選択した場合には、そのチャネル変更に待ち時間を要することを利用者が予め予測でき、これを承知でチャンネル変更を行なうものであるから、チャンネル変更の待ち時間中の利用者の精神的負担を低減することができる。
なお、これら具体例では、待機受信状態のデジタル放送受信手段で設定されている最優先チャンネルをモニタ装置30で表示するようにしたが、デジタル放送受信装置1の表示手段14(図1,図3)で表示するようにしてもよいし、また、リモコン15(図1,図3)に備えた表示手段で表示するようにしてもよい。
本発明によるデジタル放送受信装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 図1に示す第1の実施形態の動作の一具体例を示すフローチャートである。 本発明によるデジタル放送受信装置の第2の実施形態を示すブロック図である。 図3に示す第2の実施形態の動作の一具体例を示すフローチャートである。 本発明によるデジタル放送受信装置の第3の実施形態に用いるリモコンの一具体例を示す正面図である。 図5に示すリモコンの操作に伴う本発明によるデジタル放送受信装置の第3の実施形態の動作の一具体例を示すフローチャートである。 本発明によるデジタル放送受信装置の第3の実施形態の動作説明図である。
符号の説明
1 デジタル放送受信装置
2 受信アンテナ
3a,3b 無線受信部
4a,4b デジタル復調部
5a,5b TSデコーダ
6a,6b AVデコーダ
7a,7b デジタル放送受信手段
8 出力制御手段
9 番組情報記録手段
10 制御手段
11 操作手段
12 リモコンI/F
13 ネットワークI/F
14 表示手段
15 リモコン
16 視聴履歴記録手段
17 視聴嗜好判別手段
23 テンキー
24 チャンネルアップキー
25 チャンネルダウンキー
26 選局済チャンネル選択キー
30 モニタ装置
31 視聴中チャンネル表示
32 待機中チャンネル表示
33 番組表
34 待機中チャネル表示マーク

Claims (10)

  1. デジタル放送番組信号を受信し、該デジタル放送番組信号を処理して映像・音声信号を出力するデジタル放送受信手段を複数備え、
    かつ、
    複数の該デジタル放送受信手段のいずれか1つから出力される映像・音声信号を選択してモニタ装置に供給する出力制御手段と、
    少なくとも受信チャンネルの選択操作と変更操作とを行なうためのチャンネル操作手段と、
    該チャンネル操作手段での受信チャンネルの選択操作に応じて、該出力制御手段によって映像・音声信号が選択されて視聴受信状態にある該デジタル放送受信手段以外の該デジタル放送受信手段に受信チャンネルを設定することにより、該デジタル放送受信手段を待機受信状態とし、該チャンネル操作手段での受信チャンネルの変更操作に応じて、該受信チャンネルの変更操作による指示チャンネルが待機受信状態にある該デジタル放送受信手段の該受信チャンネルと一致するとき、該出力制御手段を制御して、映像・音声信号のモニタ装置への供給を視聴受信状態にある該デジタル放送受信手段から待機受信状態にある該デジタル放送受信手段に切り替える制御手段と
    を備えたことを特徴とするデジタル放送受信装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御手段は、前記チャンネル操作手段での受信チャンネルの変更操作による指示チャンネルが待機受信状態にある前記デジタル放送受信手段の受信チャンネルと一致しないときには、前記出力制御手段によって映像・音声信号が選択されてモニタ装置に供給されている視聴受信状態の前記デジタル放送受信手段の受信チャンネルを該指定チャンネルに切り替えることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  3. デジタル放送番組信号を受信し、該デジタル放送番組信号を処理して映像・音声信号を出力するデジタル放送受信手段を複数備え、
    かつ、
    複数の該デジタル放送受信手段のいずれか1つから出力される映像・音声信号を選択してモニタ装置に供給する出力制御手段と、
    少なくとも受信チャンネルの変更操作を行なうためのチャンネル操作手段と、
    デジタル放送番組の番組情報を記録する番組情報記録手段と、
    現時点から過去一定期間視聴した番組の視聴履歴を示す視聴履歴情報を記録する視聴履歴記録手段と、
    該番組記録手段の該番組情報と該視聴履歴記録手段の該視聴履歴情報をもとに、利用者が現時点で最も優先して選択するデジタル放送番組を検出し、該デジタル放送番組のチャンネルを最優先チャンネルとする視聴嗜好判別手段と、
    該出力制御手段によって映像・音声信号が選択されて視聴受信状態にある該デジタル放送受信手段以外の該デジタル放送受信手段に該最優先チャンネルを受信チャンネルとして設定することにより、該デジタル放送受信手段を待機受信状態とし、該チャンネル操作手段での受信チャンネルの変更操作に応じて、該受信チャンネルの変更操作による指示チャンネルが待機受信状態にある該デジタル放送受信手段の該受信チャンネルと一致するとき、該出力制御手段を制御して、映像・音声信号のモニタ装置への供給を視聴受信状態にある該デジタル放送受信手段から待機受信状態にある該デジタル放送受信手段に切り替える制御手段と
    を備えたことを特徴とするデジタル放送受信装置。
  4. 請求項3において、
    前記制御手段は、前記チャンネル操作手段での受信チャンネルの変更操作による指示チャンネルが待機受信状態にある前記デジタル放送受信手段の受信チャンネルと一致しないときには、前記出力制御手段によって映像・音声信号が選択されてモニタ装置に供給されている視聴受信状態の前記デジタル放送受信手段の受信チャンネルを該指定チャンネルに切り替えることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  5. 請求項3において、
    前記番組情報は、前記デジタル放送番組信号とともに、前記デジタル放送受信手段で受信されたものであることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  6. 請求項3において、
    ネットワークI/Fを備え、
    前記番組情報は、該ネットワークI/Fで受信されたものであることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  7. 請求項3において、
    前記チャンネル操作手段は、チャンネルを個別に指示するためのテンキーと、指定するチャンネルを昇順に変化させるチャンネルアップキーと、指定するチャンネルを降順に変化させるチャンネルダウンキーと、待機受信状態の前記デジタル放送受信手段に設定されている前記最優先チャンネルを指定する選局済みチャンネル選択キーとの各チャンネル操作キーを備え、
    前記制御手段は、操作される該チャンネル操作キーに応じて、待機受信状態の前記デジタル放送受信手段に設定する前記最優先チャンネルを異ならせることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  8. 請求項7において、
    前記制御手段は、
    (1)前記テンキー,前記チャンネルアップキー,前記チャンネルダウンキーのいずれかの操作によって指定されるチャンネルが待機受信状態にある前記デジタル放送受信手段に設定されている受信チャンネルに一致するとき、もしくは前記選局済みチャンネル選択キーが操作されたとき、前記出力制御手段を制御して、映像・音声信号の前記モニタ装置への供給を視聴受信状態にある前記デジタル放送受信手段から待機受信状態にある前記デジタル放送受信手段に切り替え、
    (2)前記テンキーまたは前記選局済みチャンネル選択キーが操作されたとき、前記視聴嗜好判別手段で検出された前記最優先チャンネルを待機受信状態とする前記デジタル放送受信手段に受信チャンネルとして設定し、前記チャンネルアップキーが操作されてチャンネルが指定されたとき、チャンネルの配列順序からして指定された該チャンネルの1つ後の順序となるチャンネルを待機受信状態とする前記デジタル放送受信手段に受信チャンネルとして設定し、前記チャンネルダウンキーが操作されてチャンネルが指定されたとき、チャンネルの配列順序からして指定された該チャンネルの1つ前の順序となるチャンネルを待機受信状態とする前記デジタル放送受信手段に受信チャンネルとして設定する
    ことを特徴とするデジタル放送受信装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つにおいて、
    前記チャンネル操作手段の所定操作により、視聴受信状態にある前記デジタル放送受信手段の受信チャンネルと待機受信状態にある前記デジタル放送受信手段の受信チャンネルとを画面表示することを特徴とするデジタル放送受信装置。
  10. 請求項1〜8のいずれか1つにおいて、
    前記チャンネル操作手段の所定操作により、現時点での放送番組の番組表を画面表示し、該番組表で待機受信状態にある前記デジタル放送受信手段で受信中のデジタル放送番組を他の該デジタル放送番組と区別して表示することを特徴とするデジタル放送受信装置。
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