JPWO2005114895A1 - 信号検出装置、信号検出回路、信号検出方法、プログラム - Google Patents

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Abstract

受信信号から所望の信号を高速且つ正確に検出する信号検出装置を提供する。相関部231は、入力されたシンボル列と参照シンボル列との相互相関をとって相関値列を出力し、第1位置検出部232は、得られた相関値列から、最大値又は極大値とみなされる相関値の列上の位置を検出し、補正部233は、検出された位置以外の位置の相関値から、相関誤差値分を抑圧する補正を行い、第2位置検出部234は、補正された相関値列から、最大値とみなされる相関値の列上の位置を検出し、同期検出信号発生部235は、第2位置検出部234により検出された位置に基づいて、同期検出信号を出力する。

Description

本発明は、受信して得られた入力信号と既知の参照信号との相互相関をとって、所望の信号を検出する技術に関し、特に伝送路環境の悪い状況において、高速且つ正確に所望の信号を検出する技術に関する。
従来、地上で行われている携帯電話やテレビ等の無線通信や無線放送において、基地局等から送信された信号が白色雑音やマルチパスの影響を受けて歪められることにより、これを受信した受信装置が、信号に含まれる同期信号を正しく検出することができないという問題があった。
従来の同期信号を検出する信号検出装置として、下記の特許文献1に開示されている信号検出装置が挙げられる。
図21は、特許文献1に開示されている信号検出装置の機能構成を示す図である。
信号検出装置1000は、相関部1001、最大値位置検出部1002及び信頼性測定部1003を備える。
相関部1001は、受信信号である入力信号と受信側において既知の同期信号との相互相関をとり、最大位置検出部1002は、その結果得られる相関値の列においてピークとなる位置を検出し、信頼性測定部1003は、最大位置検出部1002において検出された位置が正しい同期信号の位置かどうかを確定するために、その信頼性を測定する。
米国特許第6,504,578号
しかしながら、上記特許文献1の信号検出装置は、信頼性を得るために、複数回、位置検出する必要があるため高速性に問題があり、また、このような信頼性測定を行っても誤った位置を同期信号位置として検出する可能性が依然として残る。
なぜなら、伝送路環境の悪い状況によって歪められた信号には、白色雑音やマルチパスの影響を受けた成分が含まれるため、誤った位置に最大値が出現することがあるからである。
本発明は、上述の問題を解決するべくなされたものであり、伝送路環境の悪い状況において、歪められた受信信号から所望の信号を高速且つ正確に検出できる信号検出装置、信号検出回路、信号検出方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る信号検出装置は、入力信号値列に含まれる参照信号値列と、当該入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列を出力する相関部と、出力された少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う補正部とを備えることを特徴としている。
また、本発明に係る信号検出回路は、入力信号値列に含まれる参照信号値列と、当該入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列を出力する相関回路と、出力された少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う補正回路とを含むことを特徴としている。
また、本発明に係る信号検出方法は、信号値列に含まれる参照信号値列と、当該信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列のうち、少なくとも1つの相関値の相関誤差を検出して、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行うことを特徴としている。
また、本発明に係るプログラムは、信号検出装置又は信号検出回路に信号検出処理を実行させるプログラムであって、前記信号検出処理は、信号値列に含まれる参照信号値列と、当該信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列のうち、少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う補正ステップを含むことを特徴としている。
上記構成の信号検出装置は、入力信号値列と参照信号値列との相互相関結果に基づく相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う。
これにより、最大値として検出され得る、マルチパスの影響を受けた成分が加わった相関値から相関誤差を抑圧することができ、補正された相関値列から正確な最大値の位置を検出することができる。すなわち、所望の信号を正確に検出することができる。
また、特許文献に開示された信号検出装置のように、信頼性を得るまでに複数回同期位置を検出する必要もないので、高速に検出を行うことができる。
また、前記信号検出装置は、更に、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関部より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出部を備え、前記補正部は、前記第1位置検出部により検出された第1位置以外の少なくとも1つの位置の、相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行うとしてもよいし、前記信号検出装置は、更に、最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正部により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出部を備えるとしてもよいし、前記補正部は、前記第1位置検出部により検出された第1位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列の最大値の位置とを対応させた場合の、前記第1位置以外の第2位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値に基づいて、前記第2位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正を行うとしてもよい。
また、前記入力信号値列には、極性を特定する第2参照信号値列が含まれており、前記信号検出装置は、更に、前記第2参照信号値列と、前記入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該第2参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく第2相関値列を出力する第2相関部と、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいて特定される極性を出力する極性検出部とを備え、前記補正部は、前記極性検出部により特定された極性と、前記相関誤差とに基づいて前記補正を行うとしてもよい。
この構成により、補正部は、極性を示す第2参照信号値列が含まれる入力信号値列を、同期信号を検出する場合に適用することができる。
また、前記入力信号値列には、入力信号の信号モードを特定する第3参照信号値列が含まれており、前記信号検出装置は、更に、前記入力信号値列に基づいて、前記第3参照信号値列を検出するモード検出部を備え、前記補正部は、前記モード検出部により検出された信号モードと、前記相関誤差とに基づいて前記補正を行うとしてもよい。
この構成により、補正部は、信号モードを示す第3参照信号値列が含まれる入力信号値列を、同期信号検出に用いることができる。
また、前記第1位置検出部は、最大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である最大位置と、極大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である極大位置とを検出し、前記補正部は、前記極大位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記最大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値を求め、当該相関誤差値に基づいて前記最大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正、又は、前記最大位置と、前記相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記極大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値を求め、当該相関誤差値に基づいて前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正のいずれかを行うとしてもよい。
この構成により、補正処理において相関誤差を高精度に抑圧することができる。
また、前記第1位置検出部は、最大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である最大位置と、極大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である極大位置とを検出し、前記補正部は、前記最大位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記極大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の第1相関誤差値と、前記極大位置と、前記相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記最大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の第2相関誤差値とを求め、前記第1相関誤差値から前記第2相関誤差値を差し引いた合成相関誤差値に基づいて前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正、又は、前記第2相関誤差値から前記第1相関誤差値を差し引いた合成相関誤差値に基づいて前記最大位置又は前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正のいずれかを行うとしてもよい。
この構成により、補正処理において行う演算処理数を減らすことができる。
また、前記補正部は、補正された相関値列に基づく値を、波形等化部又は周波数特性変換部又は伝送路特性観測部に出力するとしてもよい。
この構成により、補正された相関値列を波形等化に用いられるフィルタ係数の生成や、周波数特性、又は伝送路特性の測定に対して利用することができる。
また、前記第2位置検出部は、今回検出した位置が前回検出した位置と異なる場合、位置の変化量を出力するとしてもよい。
この構成により、信号検出以外の例えば波形等化等で伝送路特性を利用する際に基準となる位置のずれを伝送路特性とは別に伝えることができる。
また、前記信号検出回路は、更に、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関回路より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出回路と、最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正回路により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出回路とを含み、前記モード検出回路は、前記第1位置検出回路又は前記第2位置検出回路の出力を用いて、前記入力信号におけるモード信号値列の位置区間を特定し、その位置区間における信号値列と、複数ある信号モードのうちのいずれかの信号モードを識別する各モード信号値列の少なくとも一部である第3参照信号値列との相互相関をとる第3相関回路と、前記第3相関回路により算出された各相関値を、各モード信号値列別にN回(Nは自然数)累積加算する累積加算回路と、前記累積加算回路により累積加算された値が最大となるモード信号値列を、前記入力信号値列の信号モードと特定するモード特定回路とを含むとしてもよい。
この構成により、厳しいマルチパス環境下においても精度良く信号検出を行うことができ、硬判定前の信号を用いて相関をとることにより、雑音や厳しいマルチパスに対しても更に精度良くモード検出を行うことができる。
また、前記信号検出回路は、更に、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関回路より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出回路と、最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正回路により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出回路とを含み、前記モード検出回路は、前記第1位置検出回路又は前記第2位置検出回路の出力を用いて、前記入力信号におけるモード信号値列の位置区間を特定し、その位置区間における信号値列と、複数ある信号モードのうちのいずれかの信号モードを識別する各モード信号値列の少なくとも一部である第3参照信号値列との相互相関をとってあるモード信号値列との相関値として出力し、前記相関値の符号を反転させた値を他のモード信号値列との相関値として出力する第3相関回路と、前記第3相関回路により算出された各相関値を、各モード信号値列別にN回(Nは自然数)累積加算する累積加算回路と、前記累積加算回路により累積加算された値が最大となるモード信号値列を、前記入力信号値列の信号モードと特定するモード特定回路とを含むとしてもよい。
この構成により、例えば、モードの候補を2つに限定して検出する場合に、相関演算は1つのみ行うことでモード検出を行うことができる。
放送受信装置の機能構成の一例を示す図である。 実施形態1の同期検出部の機能構成を示す図である。 相関部の構成の一例を示した図である。 ATSC方式のVSBデータフレームのデータ構造を示す図である。 入力シンボル列と参照シンボル列との相互相関をとった結果得られた相関値列の一例を、グラフ化した図である。 既知の第1フィールド同期セグメントとPN511シンボル列内の一部である参照信号値列との相互相関から得られる相関値列を示すグラフ図である。 既知の第1フィールド同期セグメントとPN511シンボル列内の一部である参照信号値列との相互相関から得られる相関誤差値列を最大値で正規化し、最大値の位置をt=0としてグラフ化したものの一例を示す図である。 相関誤差値列の一例を示すテーブル図である。 (a)図5に示すT=9の相関値で正規化した、T=9の相関値及びその前後の位置の相関値から成る相関値列を示したテーブル図である。(b)図9(a)に示した相関値列を補正処理した相関値列を示したテーブル図である。 (a)図5に示すT=11の相関値で正規化した、T=11の相関値及びその前後の位置の相関値から成る相関値列を示したテーブル図である。(b)図10(a)に示した相関値列を補正処理した相関値列を示したテーブル図である。 補正処理2の動作を説明するためのフローチャート図である。 (a)図9(a)に示す相関値列を、補正処理2により補正した相関値列を示すテーブル図である。(b)図10(a)に示す相関値列を、補正処理2により補正した相関値列を示したテーブル図である。 補正処理3の動作を説明するためのフローチャート図である。 図9(a)に示す相関値列を、補正処理3により補正した相関値列を示したテーブル図である。 変形例1の同期検出部の機能構成を示す図である。 変形例2の同期検出部の機能構成を示す図である。 実施形態2のモード検出部の機能構成を示す図である。 ATSC方式の各VSBモードの24ビットデータを示すテーブル図である。 変形例3のモード検出部の機能構成を示す図である。 変形例4のモード検出部の機能構成を示す図である。 従来の信号検出装置の機能構成の一例を示す図である。 PNシンボル列の自己相関をとった結果得られる相関値列を示したグラフ図である。
符号の説明
1 放送受信装置
2 フロントエンド部
3 バックエンド部
21 チューナ
22 復調部
23 同期検出部
24 波形等化部
25 誤り訂正部
231 相関部
232 第1位置検出部
233、233A、233B 補正部
234 第2位置検出部
235 同期検出信号発生部
236 第2相関部
237 極性検出部
238 フィールド番号信号発生部
239、239A、239B、239C モード検出部
240 VSBモード信号発生部
501 第3相関部
502、504、603 モード特定部
503、602 累積加算部
601 距離算出部
以下、本発明の各実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<実施形態1>
<放送受信装置の機能構成>
図1は、本発明に係る信号検出装置を同期検出部として用いる放送受信装置の機能構成を示す図である。
放送受信装置1は、米国の地上デジタル放送方式である、ATSC(Advanced Television Systems Committee)方式と呼ばれている単一搬送波の8値VSB(Vestigial Side Band)変調方式対応の受信装置である。機能的には、フロントエンド部2とバックエンド部3の2つに分けられる。
図1に示すようにフロントエンド部2及びバックエンド部3は、集積回路で実現している。
フロントエンド部2は、チューナ21、復調部22、同期検出部23、波形等化部24及び誤り訂正部25から構成される。
チューナ21は、受信したVSB変調放送波を選局する機能を有する。
復調部22は、選局されたVSB変調放送波を復調してVSB信号のシンボル列を出力する機能を有する。VSB信号のデータ構造については後で述べる。
同期検出部23は、シンボル列からセグメント同期信号及びフィールド同期信号を検出する機能を有する。
波形等化部24は、マルチパスによって歪められたシンボル列から、歪み成分を抑圧する機能を有する。
誤り訂正部25は、伝送路で生じた信号の符号誤りを訂正し、トランスポートストリームを出力する機能を有する。
バックエンド部3は、フロントエンド部2から出力されたトランスポートストリームを受けて、ビデオ信号又は音声信号等に変換して出力する機能を有する。
<VSBデータフレーム構造>
ここで、ATSC方式のVSBデータフレームについて説明する。
図4はATSC方式のVSBデータフレームのデータ構造を示したものである。
VSBデータフレームは第1フィールドと第2フィールドの2つのフィールドから構成される。
1フィールドは、313セグメントからなり、先頭のセグメントは、フィールド同期セグメントである。第1フィールドと第2フィールドの違いは、フィールド同期セグメントに含まれる3つのPN63シンボル列のうち、2番目のPN63シンボル列の極性が反転していることで識別できる。
第1セグメント以外のセグメントは、セグメント同期シンボル列(4シンボル)とデータシンボル列(828シンボル)から成る。1シンボルは、8VSBモードの場合、3ビット/シンボルである。
フィールド同期セグメントは、セグメント同期(4シンボル)、トレーニング信号(724シンボル)及び予約領域等(104シンボル)から成る。
トレーニング信号は、信号帯域内で擬似ランダムな値をとる擬似雑音信号である。トレーニング信号は、PN511シンボル列(511シンボル)、PN63シンボル列(63シンボル)が3つ(合計189シンボル)、2VSB、4VSB、8VSB、16VSB及びTC8VSBの5種類のVSBモードを識別するVSBモードシンボル列(24シンボル)から成る。
データセグメントを構成する各データシンボルは、8VSBモードの場合、映像、音声、データ等の情報を符号化したものを、例えば、+7、+5、+3、+1、−1、−3、−5、−7の8レベルの値で表される。
セグメント同期シンボル列及びフィールド同期シンボル列の各シンボルは、8VSBモードの場合、予約シンボル列の一部を除いて、例えば、+5、−5の2レベルの値で表される。
本発明において、同期検出部23が検出する対象は、上述したセグメント同期やトレーニング信号である。
<同期検出処理の概要>
上記同期信号を検出する方法として、従来の信号検出装置において用いられている相関演算を用いた検出がある。これは、検出される信号の自己相関性が高く、相関演算結果において、急峻なピークが立つ場合に有効である。何故なら、ピークとそれ以外の値の大きな差によって、雑音等が多少含まれたとしても誤りなくピーク位置を検出でき、ピーク位置から所望の信号を検出することができるからである。
実際の相関値列を見ると、まず、自己相関はそれ自身同士の相関演算であり、相関演算はどちらか一方をずらしながらもう一方のずらしていない信号との内積をとる演算であるので、自己相関性の高い、つまり、自分自身をずらした信号との相関値が小さい信号では、ずらしていない信号同士の相関値の時にのみピークが立つ。
図22は、PNシンボル列の自己相関をとった結果得られる相関値列を示したグラフ図である。
同図に示すように、PNシンボル列の自己相関をとった結果得られる相関値列には、自己相関性が高い場合に現れるピーク以外の相関値が全て既知の一定値になるという性質がある。すなわち、PNシンボル列の自己相関をとった結果得られる相関値列は、ピーク値とそれ以外の値の2種類の値から成る。
これに対し、伝送される送信信号には、PNシンボル列に加えてその前後に任意のデータシンボル列が含まれており、PNシンボル列を参照シンボル列として検出すると、この送信信号と参照シンボル列との相関演算結果は、上述のPNシンボル列の自己相関による相関値列とは明らかに異なる値列となり、後で説明する図6のように、ピーク値以外の相関値が位置によって異なる任意の値、すなわち、相関雑音となる。
また、地上波放送等における信号の伝送路では、送信信号は主に雑音とマルチパスの影響を大きく受ける。その伝送路において雑音等が加わった送信信号が、入力信号として受信装置に受信されると、その入力信号の相関値列には雑音の影響が現れる。しかし、入力信号に含まれている雑音成分は、相関演算により各入力信号値間で重ね合わされることにより影響が軽減され、また複数の信号区間でのピーク検出結果を用いて検出を行う等により影響を更に軽減することができる。
一方、マルチパスの影響を受けて受信装置に受信された入力信号には、直接伝送される信号だけでなく、建物等の様々な物質に反射して伝送された信号が含まれている。この反射経路の信号は、直接経路の信号と比較すると、振幅及び到達時間が異なっている。すなわち、入力信号は、直接経路の信号といくつかの反射経路の信号とが合成された信号である。
このマルチパスの影響は、波形等化のフィルタ等により影響を軽減することができるが、この波形等化では、入力信号に含まれている同期信号を用いたトレーニング方式によるフィルタ係数生成が有効であるので、波形等化より同期信号の検出を先に行うことが求められており、その場合には、マルチパスの影響を受けた信号から検出することが必要である。
従って、入力信号から同期信号を検出するために相関演算を行うと、その結果得られる相関値列には、伝送路上で加わる雑音やマルチパスの影響だけでなく、上述の相関雑音の影響により、同期信号の検出が困難となり、誤って同期タイミングを検出するという問題が生じ得る。
例えば、マルチパスにおいて直接経路の信号に対し、反射経路の信号の振幅が近づいてくると、到来時刻の異なる似通った信号が合わさって受信されるため、受信信号の相関結果には似通った振幅となる複数のピークが立ち、どれを同期位置として検出するかの見極めが必要となる。ここで、ピーク振幅は相関性の高さを表すことから、より強い受信電力を持つ経路の信号が、より高いピークを持つと考えられるため、最大ピーク位置を同期位置と検出することで、最大受信電力を持つ直接経路などの信号に含まれる同期信号を検出することになる。
しかし、雑音等によりこのピーク値が変化すると、雑音が無い場合のピーク間の大小関係が崩れて、雑音無しでの最大ピーク以外のピークを雑音有りでは、最大ピークとして検出する誤検出する可能性が生じる。この雑音には伝送路上での雑音に加えて、検出に用いた相関演算による相関雑音が含まれており、両者を分離することができないため、誤検出する可能性がより高まっている。この雑音を上述の複数のピーク検出結果による同期検出等を行って影響を軽減しても、依然として影響は残る。
そこで、本発明は、相関演算による同期信号の検出で影響を及ぼす雑音のうち、相関雑音に対応する相関誤差を抑圧することにより、雑音及びマルチパスによる影響を更に軽減する方法を提案する。
まず、相関雑音は、参照シンボル列の前後にある任意のデータシンボル列によって、発生することから、送信信号に、参照シンボル列の前後のデータシンボル列との間に既知シンボル列を設ける。このような送信信号を入力信号として受信した受信装置において、その入力信号と参照シンボル列との相互相関をとった場合、その結果得られる相関値列には、相関ピークの前後に既知の相関値列、すなわち相関誤差値列が現れる。この相関誤差値列の各相関値は、任意の値を取り得るが、予測できない相関雑音とは異なる。なお、既知シンボル列が設けられない場合、参照シンボル列を短くすることにより、元の参照シンボル列の一部を既知シンボル列として用いてもよい。但し、参照シンボル列を短くすると、ピークの大きさが小さくなり、ピーク以外の相関値が大きくなる場合があるが、相関雑音ではないため、影響を無視してもよい。
入力信号と参照シンボル列との相互相関をとった結果得られる相関値列から、この相関誤差値列を取り除くように抑え込むことで、ピーク付近の相関値列は自己相関による相関値列のように2種類の値のみのように見え、その際、伝送路雑音が加わったとしても相関雑音が含まれていた時と比べて、抑え込んだ分だけ誤検出が発生しにくくなる。すなわち、同期信号の検出性能を高めることができる。この相関誤差は、相関値の相関値列上の位置によって変わってもよいため、相関値列上の位置により相関誤差を求めることができ、その位置の基準として、ピーク等を用いてもよい。その補正後にピークを検出すれば、相関誤差の無い状態における同期信号の位置を求めることができる。
次にマルチパスの影響により、入力信号の相関値列において、相関誤差により上述のようにピーク間の大小関係が崩れて、同期信号を誤検出している場合を考える。入力信号は、直接経路と反射経路それぞれの信号の合成信号であり、相関演算は線形演算であるため、入力信号の相関値列は、直接経路の信号での相関値列と反射経路の信号での相関値列との合成値列となる。そして、直接経路の信号と反射経路の信号との差異は、振幅及び到来時間であって、その差異のない元の信号は同じ送信信号であるため、直接経路の信号での相関値列の大きさ及び時間を、上記振幅及び到来時間にしたものが、反射経路の信号での相関値列となる。従って、入力信号での相関値列において、直接経路の信号での相関値列のピークには、反射経路の信号での相関値列の対応する時刻上の相関誤差が加わり、逆に、反射経路の信号での相関値列のピークには、直接経路の信号での相関値列の対応する時刻上の相関誤差が加わっている。
このため、上述のように反射経路の信号の振幅が直接経路の信号の振幅に近づいてくると、相関誤差によっては、受信電力の大きな直接経路の信号でのピークより、受信電力の小さい反射経路の信号でのピークが大きくなって大小関係が崩れ、誤検出が発生する可能性が高まる。
そこで、入力信号での相関値列からピークをいくつか求め、各々のピークは相関誤差を持つ相関値列の一部であることを利用して各々のピークに伴う相関誤差を求め、各ピークに加わっている別のピークによる相関誤差を各々抑え込むことにより、より正しい各ピークに補正する。なお、各ピークに含まれている他のピークに伴う相関誤差により、補正前に相関誤差の無い正しいピークを求めることは困難であり、そのピークに伴う相関誤差を正しく求めることは困難となるが、正しいピークに伴う相関誤差はピークに対する位置で雑音のようにランダムであるとすると、各ピークに対する他のピークの位置が任意であって、その他のピークに伴う相関誤差があるピーク上でいくつか合成される際に、ランダムな位置の誤差を合成することとなり、同期加算による雑音の影響の減少のように影響が小さくなるだけでなく、ピークに対する相関誤差は、例えば図6に示すように小さいことから、影響を無視してもよい。
そして、補正後にピークを検出すれば、マルチパスと相関誤差による影響を軽減した同期検出が可能となり、従来の同期検出より高精度な検出が可能となる。
<同期検出部23の機能構成>
次に、実施形態1の同期検出部23の機能構成について詳しく述べる。
同期検出部23以外の各機能部は従来技術を用いたものであり、詳細な説明は省略する。
図2は、同期検出部23の機能構成を示す図である。
同期検出部23は、相関部231、第1位置検出部232、補正部233、第2位置検出部234、同期検出信号発生部235から構成される。
これらの機能は、ソフトウェアとハードウェアの協同により実現している。
相関部231は、逐次入力されるシンボル列と既知のシンボル列(以下、単に参照シンボル列と呼ぶ。)との相互相関をとる機能を有する。
図3は、相関部の構成の一例を示した図である。
図3に示す相関部231は、入力信号であるシンボル列を、シフトレジスタ等で構成された遅延部を用いて1シンボルずつ遅延させることで、シンボル列と、参照シンボル列入力部に入力された参照シンボル列との照合位置を1つずつずらして、畳み込み演算を行い、その演算結果である相関値を逐次出力する。なお、図3に示す構成は、従来の相関器と同様であり、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、トレーニング信号の一部を参照シンボル列として用いる。
第1位置検出部232は、相関部231において入力シンボル列と参照シンボル列との相互相関をとった結果得られる、相関値の列(以下、単に相関値列と呼ぶ。)から、最大値又は極大値とみなされる相関値の、当該相関値列上の位置及び値を検出する機能を有する。
なお、ここでいう位置は、絶対位置又は相対位置のどちらであってもよく、相関値についても絶対値又は相対値のどちらであってもよい。
図5は、相関部231により入力シンボル列と参照シンボル列との相互相関をとった結果得られた相関値列の一例を、グラフ化した図である。
単一搬送波のVSB変調信号を地上放送波として受信した場合、その受信信号から得られるシンボル列は、白色雑音やマルチパスの影響を受けて歪められていることが多い。
白色雑音やマルチパスの影響を受けたシンボル列と参照シンボル列であるフィールド同期シンボル列との相互相関を1フィールド分とった場合、その結果得られる相関値列には、白色雑音やマルチパスの影響を受けていないシンボル列と参照シンボル列であるフィールド同期シンボル列との相互相関を1フィールド分とった場合には現れない、最大値又は極大値とみなされる複数の相関値が現れる。
この現象は、真の最大値の位置以外の位置に生じる相関値(これを「相関誤差値」と呼ぶことにする。詳細については後述する。)に、マルチパスや白色雑音によって誤差成分が加わることで生じる。
第1位置検出部232は、図5に示すように、T=9における相関値=185(S21)、T=11における相関値=169(S22)それぞれを最大値又は極大値とみなして、T=9及びT=11を検出する。
ここでいう最大値とは絶対値が最大のものであり、極大値とは、マルチパスの干渉波成分や白色雑音によって生じた、最大値とみなされる相関値より絶対値が小さい値のものをいう。よって、極大値とみなされる相関値は複数存在してもよい。(以下、相関値の最大値を「相関最大値」、極大値を「相関極大値」という。)
なお、第1位置検出部232は、絶対値をとる前の相関値から最大値又は極大値を検出してもよいし、絶対値の代わりに任意にべき乗した相関値から最大値又は極大値を検出してもよい。
補正部233は、第1位置検出部232において検出された相関値列上の位置の相関値を基準にして、その前後位置に存在する所定数の相関値を正規化する。そして、正規化された相関値列の基準位置と、予め記憶している、正規化された相関誤差値列の最大値位置とを対応させて、正規化された相関値列の基準位置以外の位置の相関値から、当該位置と対応する相関誤差値列上の位置における相関誤差値分を抑圧する補正を行う機能を有する。
相関誤差値列及び補正部233が行う補正処理の詳細については後述する。
なお、補正部233は、正規化していない相関誤差値列を記憶していてもよく、例えば、第1位置検出部232において検出された相関最大値又は相関極大値を基準にして、相関誤差値列を正規化するものであってもよい。また、相関誤差値列は、随時演算で求めることも可能であり、その場合、補正部233は、予め相関誤差値列を記憶していなくてもよい。
第2位置検出部234は、補正部233によって補正された相関値列より、相関最大値とみなされる相関値の位置を1つ検出する機能を有する。
なお、第2位置検出部234は、極大値を少なくとも1つ検出する機能を備えていてもよく、更に、相関値の値、又はある相関値を基準とした相対の位置又は値を検出する機能を備えていてもよい。
同期検出信号発生部235は、第2位置検出部234により検出された相関値列上の位置に基づいて、同期検出信号を発生し出力する機能を有する。
なお、同期検出信号発生部235は、第2位置検出部234により検出された相関値列上の位置の、相関値の値に基づいて、同期信号以外の任意の信号を発生する機能を備えていてもよい。
<相関誤差値列>
次に相関誤差値列について説明する。
図6は、PN511シンボル列内の32シンボル(第345番目のシンボルから第376番目までのシンボル)を参照信号値列とし、白色雑音やマルチパスの影響を受けていない第1フィールド同期セグメントと、照信号値列との照合位置を、第1フィールド同期セグメントの先頭位置から1シンボルずつずらしながら相互相関を逐次とっていった結果得られる相関値列の一部を示すグラフ図である。
同図に示すように相関最大値は、相関値列上の380番目の位置で得られ、その値は160である。そして、最大値以外の位置の相関値を相関誤差値と呼ぶ。
上述のように相関をとる他方の既知信号値列の一部を参照信号値列とすることで、その一部の前後にあるその一部を含む信号値列と、参照信号値列との相互相関によって得られる相関値列は、既知の値となる。すなわち、補正部233は、相関誤差値を既知の値として用いることができる。
<補正処理1>
次に補正部233による補正処理について説明する。
以下に説明する補正処理では、その処理内容をわかりやすく説明するために、便宜的に図7及び図8に示す相関誤差値列を予め補正部233が記憶しているものとし、記憶している相関誤差値列と同じ長さ分の相関値列のみを補正対象とする。
図7は、トレーニング信号の一部である参照シンボル列と、第1フィールド同期セグメントの一部との相互相関をとった結果得られる相関誤差値列を、相関最大値を基準にして正規化し、相関最大値の位置をt=0として、t=−8からt=8までの範囲の相関誤差値をグラフ化した図である。
図8は、図7に示した相関誤差値列をテーブルとして示した図である。
まず、第1位置検出部232が、図5におけるT=9の相関値=185(S21)を相関最大値又は相関極大値とみなしてその位置を検出した場合、補正部233は、その位置情報を受けて、T=9における相関値=185(S21)を基準にして、相関値列の正規化を行う。
図9(a)は、T=9の相関値=185(S21)を基準にして正規化した相関値列の一部を示したテーブル図である。
相関値列の正規化を行った後、補正部233は、続いて、正規化した相関値列の各相関値から、上述の相関誤差値列の各相関誤差値分を抑圧する補正を行う。
すなわち、図9(a)に示した正規化した相関値列の各相関値から、これらの各相関値の位置と対応する、図8に示した相関誤差値列の各相関誤差値分を抑圧する補正を行う。
例えば、図9(a)に示す相関値列テーブルのt=−8(S25)の相関値=−0.12(S26)から、図8に示す相関誤差値列テーブルのt=−8(S23)の相関誤差値=−0.2(S24)を差し引く。
これにより、t=−8(S25)の相関値は、−0.12−(−0.2)=0.08となる。
図9(b)は、図9(a)の相関値列を補正処理した相関値列を示したテーブル図である。
図9(b)に示すテーブルから明らかなように、補正によって、図9(a)の相関値列のt=2(S27)の相関値=0.91(S28)は、図8に示す相関誤差値列テーブルのt=2(S39)の相関値=−0.3(S40)の値分を抑圧することにより、0.91−(−0.3)=1.21(S29)となり、t=0(S30)の相関値=1.0(S31)より大きな値となる。
これは、図5のT=11における相関値=169(S22)が、補正によってT=9における相関値=185(S21)より大きな値となったことを示しており、この場合、第2位置検出部234は、補正部233から出力された、補正された相関値列においてT=11における相関値(S22)を相関最大値とみなして、その位置を検出する。
また、第1位置検出部232が、図5におけるT=11における相関値=169(S22)を相関最大値又は相関極大値とみなしてその位置を検出した場合、補正部233は、T=11における相関値=169(S22)を基準にして、相関値列を正規化して補正処理を行うようにしてもよい。
図10(a)は、T=11の相関値=169(S22)を基準にして正規化した、相関値列の一部を示したテーブル図である。
図10(a)に示すテーブルから明らかなように、t=0(S32)における相関値1.0(S33)より、t=−2(S34)における相関値1.09(S35)の方が大きな値となっている。
図10(b)は、補正部233により補正された相関値列を示したテーブル図である。
図10(b)に示すテーブルから明らかなように、補正された相関値列には、t=0(S36)における相関値=1.0(S37)より大きな値となる相関値は存在せず、補正前の図10(a)のt=−2(S34)における相関値=1.09(S35)は、図8に示す相関誤差値列テーブルのt=−2(S41)の相関値=0.3(S42)の値分を抑圧することにより、0.79(S38)という値に補正されている。
この場合、第2位置検出部234は、補正部233から出力された補正された相関値列からT=11における相関値(S22)を最大値とみなして、その位置を検出する。
なお、T=9及びT=11以外の位置の相関値を相関最大値又は相関極大値とみなして検出して、上述のような補正処理を行ってもよいし、任意の回数繰り返し補正処理を行ってもよい。また、絶対値をとった値や任意にべき乗した値を用いて補正を行ってもよい。
<補正処理2>
本発明は、次に示す補正処理を行うものであってもよい。
図11は、補正処理2の動作を説明するためのフローチャート図である。
まず、第1位置検出部232は、相関最大値とみなされる相関値列上の位置である第1位置、及び相関極大値とみなされる相関値列上の位置である第2位置を検出する(ステップS1)。
次に、補正部233は、相関最大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行うかどうかを判断する。(ステップS2)。相関最大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行う場合(ステップS2:YES)、補正部233は、正規化した相関値列上の前記第2位置における相関値から、上述した相関誤差値列上の当該第2位置と対応する位置における相関誤差値分を抑圧する補正を行う(ステップS3)。その後、ステップS4に進む。
また、ステップS2において、補正部233は、相関最大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行わない場合(ステップS2:NO)、ステップS4に進む。
ステップS4において、補正部233は、相関極大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行うかどうか判断する(ステップS4)。
相関極大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行う場合、(ステップS4:YES)、補正部233は、正規化した相関値列上の前記第1位置における相関値から、上述した相関誤差値列上の当該第1位置と対応する位置における相関誤差値分を抑圧する補正を行う(ステップS5)。その後、ステップS4に戻る。
相関極大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行わない場合、(ステップS4:NO)、ステップS6に進む。
新たな補正処理を行う場合(ステップS6:YES)、ステップS1に戻り、行わない場合(ステップS6:NO)、補正処理を終了する。
具体的に図5、図8〜図10及び図12を用いて補正処理2を説明する。
第1位置検出部232が、図5におけるT=9、相関値=185(S21)を相関最大値の位置、すなわち第1位置として、また、T=11、相関値=169(S21)を相関極大値の位置、すなわち第2位置として検出した場合、補正部233は、まず、T=9(第1位置)の相関値=185(S21)を基準にして正規化を行うかどうか判断する。
補正部233が、第1位置を基準にして相関値列の正規化を行った場合、その相関値列は、図9(a)に示す相関値列テーブルのようになる。
次に補正部233は、図9(a)に示す相関値列テーブルにおける、T=11(第2位置)に相当する位置であるt=2(S27)の、相関値=0.91(S28)から、図8に示す相関誤差値列上のt=2(S39)の相関誤差値=−0.3(S40)分を抑圧する補正を行う。
図12(a)は、図9(a)に示す相関値列が、補正処理2により補正された結果の相関値列を示すテーブル図である。
図12(a)から明らかなように、t=2(S43)の相関値は、1.21(S44)となり、正規化基準値である1.0(S45)、すなわち、相関最大値とみなした相関値より大きな値となる。
よって、第2位置検出部234は、図5に示すT=11を相関最大値の位置として検出することになる。
また、補正部233が、第1位置を基準にして正規化を行わずに第2位置を基準にして正規化を行うと判断した場合、相関値列は、図10(a)に示す相関値列テーブルのようになる。
補正部233は、図10(a)に示すテーブルにおける、T=9(第1位置)に相当するt=−2(S34)の相関値=1.09(S35)から、図8に示す相関誤差値列上のt=−2(S41)の相関誤差値=0.3(S42)分を抑圧する補正を行う。
図12(b)は、図10(a)に示す相関値列が、補正処理2により補正された結果の相関値列を示したテーブル図である。
図12(b)から明らかなように、t=−2(S46)の相関値は、0.79(S47)となり、正規化基準値である1.0(S48)、すなわち、相関最大値とみなした相関値より小さな値となる。
よって、第2位置検出部234は、T=11を相関最大値の位置として検出することになる。
なお、上述の補正処理において、相関極大値とみなされる相関値は複数検出されることが想定され、相関最大値とみなした相関値を基準にして、相関値列の正規化を行ったり、複数の第2位置の相関値から、相関誤差値列上の各々の第2位置と対応する位置における相関誤差値分を抑圧する補正を行ってもよいし、それぞれの相関極大値を基準にして、正規化を行ったり、第1位置若しくは当該相関極大値以外の相関極大値と対応する第2位置の相関値から、対応する相関誤差値分を抑圧する補正を行ってもよい。また、第1位置及び第2位置以外の位置の相関値を抑圧する補正を行ってもよいし、任意の回数繰り返し補正処理を行ってもよい。更に、相関値列を正規化せずに、検出した第1位置又は第2位置の相関値を基準にして、相関誤差値列を正規化したり、抑圧に用いる相関誤差値を求めて補正を行ってもよい。また、絶対値をとった値や任意にべき乗した値を用いて補正を行ってもよい。
<補正処理3>
本発明は、次に示す補正処理を行うものであってもよい。
図13は、補正処理3の動作を説明するためのフローチャート図である。
相関最大値及び相関極大値は、上記補正処理2で説明したものとする。
まず、第1位置検出部232は、相関最大値とみなされる相関値の列上の位置である第1位置及び相関極大値とみなされる相関値の列上の位置である第2位置を検出する(ステップS11)。なお、この相関極大値は、複数検出していてもよい。
次に、補正部233は、第1位置を基準位置とした場合に相関値列上の前記第2位置と対応する、上述した相関誤差値列上の位置における相関誤差値(相関誤差値Aとする)を特定する(ステップS12)。
続いて、補正部233は、第2位置を基準位置とした場合に相関値列上の前記第1位置と対応する、相関誤差値列上の位置における相関誤差値(相関誤差値Bとする)を特定する(ステップS13)。
補正部233は、ステップS12において特定された相関誤差値Aから、ステップS13において特定された相関誤差値Bを差し引いた値である合成相関誤差値を求める(ステップS14)。
補正部233は、相関最大値とみなした相関値を基準にして正規化した相関値列から、ステップS14において求めた合成相関誤差値分を抑圧する補正を行う(ステップS15)。
ステップS15の後、新たな補正処理を行う場合(ステップS16:YES)、ステップS1に戻り、行わない場合は(ステップS6:NO)、補正処理を終了する。
具体的に図5、図8、図9、図14を用いて説明する。
図5におけるT=9、相関値=185(S21)を相関最大値の位置、すなわち第1位置として、また、T=11、相関値=169(S22)を相関極大値の位置、すなわち第2位置として検出した場合、補正部233は、T=9(第1位置)を基準位置とした場合の、T=11(第2位置)と対応する、図8に示す相関誤差値列の位置の相関誤差値Aを特定する。すなわち、図8に示す相関誤差値列におけるt=2(S39)の相関誤差値=−0.3(S40)が相関誤差値Aである。
また、T=11(第2位置)を基準位置とした場合の、T=9(第1位置)と対応する、図8に示す相関誤差値列の位置の相関誤差値Bを特定する。すなわち、図8に示す相関誤差値列におけるt=−2(S41)の相関誤差値=0.3(S42)が相関誤差値Bである。
次に補正部233は、合成相関誤差値を求める。合成相関誤差値=相関誤差値A−相関誤差値Bであるので、合成相関誤差値は、−0.3−(0.3)=−0.6となる。
続いて、補正部233は、第1位置の相関値で相関値列を正規化する。図9(a)がT=9の相関値を基準にして正規化した相関値列である。そして、同図に示す正規化した相関値列の基準位置(t=0)以外の各位置の相関値から、合成相関誤差値分を抑圧する補正を行う。
図14は、図9(a)に示す相関値列を、補正処理により補正した相関値列を示したテーブル図である。
その結果、図14に示すt=2(S49)の相関値は0.91−(−0.6)=1.51(S50)となり、補正された相関値列上で最も大きな値となる。
よって、第2位置検出部234は、t=2(S49)の位置であるT=11を相関最大値の位置として検出することになる。
なお、補正部233は、検出された少なくとも1つの第2位置を基準にして、正規化を行ったり、相関値列から求めた合成相関誤差値分を抑圧する補正を行ってもよいし、複数の第2位置に対応する複数の相関誤差値も用いて合成相関誤差値を求めてもよいし、第1位置及び第2位置以外の相関値から対応する合成相関誤差値分を抑圧する補正を行ってもよいし、任意の回数繰り返し補正処理を行ってもよい。更に、相関値列を正規化せずに、検出した第1位置と第2位置の少なくとも1つの相関値を基準にして、相関誤差値列を正規化したり、抑圧に用いる合成相関誤差値を求めて補正を行ってもよい。また、絶対値をとった値や任意にべき乗した値を用いて補正を行ってもよい。
<変形例1>
本発明に係る同期検出部は、次に示す構成のものであってもよい。
図15は、変形例1の同期検出部の機能構成を示す図である。
同図に示す同期検出部23Aにおいて、上述の同期検出部23が備える機能部と同じである機能部については、同じ符号を用い、説明を省略する。
同期検出部23Aが、同期検出部23と異なる点は、第2相関部236、極性検出部237及びフィールド番号信号発生部238を新たに備えた点と、補正部233Aの機能が補正部233と若干異なる点である。
第2相関部236は、図3及び図15に示す相関部231と同様の構成としてもよく、相互相関に用いる参照シンボル列として、第2PN63シンボル列の一部を用いている。なお、第2層幹部236は極性を検出するために必要な相関値のみ出力してもよいし、それ以外の間はいかなる値を出力してもよいばかりでなく、出力を一時停止してもよい。
極性検出部237は、第2相関部236から出力された相関値列のうち最大値とみなす相関値の列上の位置から特定される極性を出力する機能を有する。第2PN63シンボル列の極性が、第1及び第3PN63シンボル列の極性と反転していれば、第2フィールドであることを判別することができる。
なお、極性検出部237は、相関の中から極性を検出する必要のある部分だけを用いてもよく、その際、第1位置検出部232又は第2位置検出部234により検出された最大値とみなされる相関値の位置を利用してもよい。
補正部233Aは、極性検出部237から出力された極性を利用して補正処理を行う点のみが、実施形態1の補正部233と異なり、それ以外は同じ機能を有する。
補正部233Aは、白色雑音やマルチパスの影響を受けていないPN511シンボル列から第3PN63シンボル列までを含む既知のシンボル列と、PN511シンボル列の一部である参照シンボル列との相互相関をとることにより得られる相関誤差値列を記憶している。
第2PN63シンボル列は、極性が反転している場合とそうでない場合の2パターンがあり、補正部233Aは、この2つのパターンに対応した相関誤差値列を記憶している。より明確に言えば、それぞれの相関誤差値列を最大値で正規化したものの少なくとも一部を記憶している。
そして、補正部233Aは、極性検出部237により検出された第2PN63部分の極性を得ていずれの相関誤差値列パターンを用いて補正を行うかを判定し、補正処理を行う。
なお、相関誤差値列は、随時演算で求めることも可能であり、その場合、補正部233Aは、予め相関誤差値列を記憶していなくてもよいし、また、相関誤差値列の一方のパターンと、当該パターンと他方のパターンとの差分を記憶していてもよい。
フィールド番号信号発生部238は、極性検出部237から出力された極性に基づいて、フィールド番号信号を発生し出力する機能を有する。なお、フィールド番号信号発生部238は、いかなる信号の出力も可能であるとしてもよい。
変形例1の同期検出部23Aを用いれば、上述の同期検出部23より、長く連続した相関誤差値列を用いて補正処理を行うことが可能となるので、歪んだ伝送路特性の補正可能範囲が広がり、より長い時間に係る伝送路特性の高精度な推定が可能となる。
<変形例2>
本発明に係る同期検出部は、次に示す構成のものであってもよい。
図16は、変形例2の同期検出部の機能構成を示す図である。
同図に示す同期検出部23Bにおいて、上述した同期検出部23が備える機能部及び変形例1で説明した同期検出部23Aが備える機能部と同じである機能部については、同じ符号を用い、説明を省略する。
同期検出部23Bが、変形例1の同期検出部23Aと異なる点は、モード検出部239及びVSBモード信号発生部240を新たに備えた点と、補正部233Bの機能が補正部233と若干異なる点である。
モード検出部239は、入力信号に含まれるVSBモードシンボル列を、VSBモードシンボル列の一部である参照シンボル列を用いて検出する機能を有する。
なお、モード検出部239は、入力信号の中からモードを検出するために必要のある部分だけを選択してもよく、その際、第1位置検出部232又は第2位置検出部234により検出された最大値とみなされる相関値の位置情報を利用してもよい。
補正部233Bは、モード検出部239で検出されたVSBモードを特定する既知のVSBモードシンボル列を利用して補正処理を行う点のみが、変形例1の補正部233Aと異なり、それ以外は同じ機能を有する。
補正部233Bは、白色雑音やマルチパスの影響を受けていないPN511シンボル列からVSBモードシンボル列までを含む既知のシンボル列と、PN511シンボル列の一部との相互相関をとることにより得られた相関誤差値列を記憶している。
変形例1で述べたように第2PN63シンボル列は、極性が反転している場合とそうでない場合の2パターンがあり、また、VSBモードは最大5種類あるため、本発明に係る同期検出部は、この2×5=10パターンの相関誤差値列を記憶している。より明確に言えば、その相関誤差値列を最大値で正規化したものの少なくとも一部を記憶している。
そして、補正部233Bは、極性検出部237により検出された第2PN63部分の極性及びモード検出部239により検出されたVSBモードを得て、いずれの相関誤差値列パターンを用いて補正を行うかを判定し、補正処理を行う。
なお、変形例2は、変形例1だけでなく実施の形態1に対して適用してもよく、相関誤差値列は、随時演算で求めることも可能であり、その場合、補正部233Bは、予め相関誤差値列を記憶していなくてもよく、また、いずれか1つのパターンと、当該パターンとそれ以外のパターンとの差分を記憶していてもよい。
VSBモード信号発生部240は、モード検出部239により検出されたVSBモードシンボル列に基づいてVSBモード信号を発生し出力する機能を有する。なお、VSBモード信号発生部240は、いかなる出力も可能であるとしてもよい。
変形例2の同期検出部23Bを用いれば、上述の同期検出部23、23Aより、長く連続した相関誤差値列を用いて補正処理を行うことが可能となるので、歪んだ伝送路特性の補正可能な範囲が広がり、より長い時間に係る伝送路特性の高精度な推定が可能となる。
<実施形態2>
以下、実施形態2の信号検出装置について説明する。
本実施形態において、本発明に係る信号検出装置は、上述の実施形態1の変形例2で説明したモード検出部として用いられる。
従来のVSBモード検出法としては、硬判定された2レベルの値を用いているものがある。例えば、米国特許第5,745,528号に開示されているVSBモード検出法等である。
本発明に係るモード検出部を用いれば、入力信号が白色雑音やマルチパスによって歪められていても、従来のVSBモード検出法である硬判定より、精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
図17は、モード検出部の機能構成を示す図である。
モード検出部239Aは、第3相関部501及びモード特定部502の機能部を備える。
第3相関部501は、逐次入力されるシンボル列と、ATSC方式の各VSBモードを識別するVSBモードシンボル列との相互相関をとる機能を有する。
なお、上述した実施形態1の第1位置検出部232又は第2位置検出部234が検出した最大値位置に基づいて、VSBモードシンボル列の位置を特定してもよい。
図18は、ATSC方式の各VSBモードの24ビットデータを示すテーブル図である。同図に示す1ビットは1シンボルであり、1は”+5”、0は”−5”のレベルを表す。
VSBモードは、2VSB、4VSB、8VSB、16VSB及びTC8VSBの5種類ある。
モード特定部502は、第3相関部501から出力される各VSBモードシンボル列との相関結果から、最大値となるVSBモードシンボル列を特定し、その特定されたVSBモードシンボル列を、VSBモード信号発生部240へ出力する機能を有する。
以上の構成により、受信信号が白色雑音やマルチパスによって歪められていても、モード特定部502は、逐次入力されるシンボル列と、ATSC方式の各VSBモードを識別するVSBモードシンボル列との相互相関をとった結果から、最大値となるVSBモードシンボル列を、入力されたシンボル列のVSBモードと特定することができるので、従来のVSBモード検出法である硬判定より、精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
<変形例3>
また、本発明に係るモード検出部は、次に示す構成のものであってもよい。
図19は変形例3のモード検出部239Bの機能構成を示す図である。
モード検出部239Bは、第3相関部501、累積加算部503及びモード特定部504を備える。
第3相関部501は、上述したものと同じである。
累積加算部503は、入力されたシンボル列と各VSBモードシンボル列の相関を所定のフィールド数だけとり、得られた各相関値をVSBモードシンボル列毎に累積加算する機能を有する。
モード特定部504は、累積加算部503において累積加算された値が最も大きいVSBモードシンボル列を特定し、その特定されたVSBモードシンボル列を、VSBモード信号発生部240へ出力する機能を有する。
変形例3の構成によれば、所定のフィールド数だけ各VSBモードの相関値を累積加算することにより、瞬時的に発生する非常に大きな白色雑音等に対しても、精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
<変形例4>
また、本発明に係るモード検出部は、次に示す構成のものであってもよい。
図20は変形例4のモード検出部239Cの機能構成を示す図である。
モード検出部239Cは、距離算出部601、累積加算部602及びモード特定部603を備える。
距離算出部601は、実施形態1で説明した第1位置検出部232又は第2位置検出部234が検出した位置に基づいて、入力されたシンボル列におけるVSBモードシンボル列の区間位置を特定し、特定された区間のうちの少なくとも1つのシンボル値と、当該シンボル値と対応する既知の各VSBモードシンボル列上のシンボル値とのレベル差分を距離として、各VSBモード別に算出する機能を有する。
累積加算部602は、距離算出部601により各VSBモード別に得られた距離を累積加算する機能を有する。
モード特定部603は、累積加算部602において累積加算された値が最も小さいVSBモードシンボル列を特定し、その特定されたVSBモードシンボル列を、VSBモード信号発生部240へ出力する機能を有する。
変形例4の構成によれば、硬判定前の信号を用いてVSBモードシンボルとの距離を累積加算することができるので、白色雑音やマルチパスに対しても精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
また、累積加算部602が所定のフィールド数だけ各VSBモードの距離を累積加算して、モード特定部603に出力する構成としても良い。
かかる構成によれば、所定のフィールド数だけVSBモードシンボルとの距離を累積加算することにより、瞬時的に発生する非常に大きな雑音等に対しても、精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
<補足>
なお、本発明は、上記各実施形態で説明した内容に限定されないことは勿論である。すなわち、
(1)実施形態1、変形例1及び変形例2の同期検出部は、復調後のいかなる信号からも参照シンボル列を検出してもよく、伝送路特性を推定してもよい。
(2)実施形態1で説明した相関部231は、入力信号の中から相互相関をとる必要のある部分だけを選択して参照シンボル列との相互相関をとるものであってもよい。
(3)実施形態1で説明した第1位置検出部232及び第2位置検出部234において検出される相関値の位置は、所定の位置を基準とした場合の相対位置として示されるものであってもよい。
(4)実施形態1、変形例1、2で説明した補正部233、233A、233Bは、相関誤差値分を抑圧する補正を行わない場合、相関値列を正規化することのみを行う。
(5)実施形態1で説明した補正部233は、得られた相関値列において、最大値以外の全ての相関値を相関誤差値とし、相関誤差値のうち補正が必要な少なくとも一部の位置を0等の所定値にする補正を行ってもよい。
(6)実施形態1で説明した補正部233は、相関値列に含まれる誤差を、例えば所定の極大値に含まれる誤差等の所定の基準値まで抑圧する目的で、最大値としていた部分をいくつかの極大値のうちの所定の極大値と入れ替えて補正処理を行ってもよい。
(7)実施形態1で説明した補正部233は、直接経路を伝送してきた受信信号の電力と、反射経路を伝送してきた受信信号の電力レベルは異なることが多いが、補正しやすくするため両者を同じ電力レベルとして各々の相関誤差値列又は合成された相関誤差値列を予め記録又は算出してもよい。
(8)実施形態1で説明した第2位置検出部234は、より確からしい出力を得るため、検出した最大値を複数蓄積して最も多く蓄積された位置又は相対位置における最大値の位置又は相対位置又は相関値の平均の比例値又は相対の相関値の平均の比例値の少なくとも1つを出力してもよく、又は伝送路上の雑音等による誤った変化を避けるためにその位置が変化した回数が所定の回数となるまで変化する前の位置又は相対位置又は相関値又は相対の相関値の少なくとも1つを出力してもよい。
(9)実施形態1で説明した同期検出信号発生部235は、第2位置検出部234によって検出された相関値列上の位置又は該当する区間を特定する信号等いかなる信号を発生して出力するものであってもよい。
(10)実施形態1で説明した同期検出信号発生部235は、入力を用いていかなる信号を出力することもでき、第2位置検出部234出力の位置が変化した際に、他の手段へ変化を伝えるためにその位置が変化した量を出力してもよい。
(11)変形例2で説明したモード検出部239は、VSBモードシンボル列に続く予約シンボル列の少なくとも一部にPN63等の推奨シンボル列や今後方式が拡張されて使用されるシンボル列等がある場合には、この予約シンボル列の少なくとも一部を検出し、補正部233Bで利用してもよい。
その場合、補正部233Bは、既知シンボル列に検出された予約シンボル列の少なくとも一部が追加されて、より長い相関誤差値列が求まることになって、より長い相関値列に対して補正を行うことができる。
(12)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501は、全てのVSBモードシンボル列と入力されたシンボル列との相互相関をとる構成として説明したが、全VSBモードで共通のシンボル列部分に関しては、相関を取らないようにしてもよい。
(13)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501は、全てのVSBモードシンボル列と入力されたシンボル列との相互相関を必ずしもとる必要はなく、例えば、2種類のVSBモードとの相互相関をとるだけでよい場合、一方のVSBモードシンボル列の内、他方のVSBモードシンボル列と異なるシンボル列部分のみ相互相関をとるようにしてもよい。他方のVSBモードシンボル列との相互相関結果は、符号反転させることで得られるので、相関器を1つにすることができる。
(14)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501、変形例3で説明した累積加算部503、変形例4で説明した累積加算部602において相関値の正規化を行っても良い。正規化方法の一例としては、各相関値から、全相関値の内の最小値分を減算することが挙げられる。これにより、相関値に要するビット数を削減できる。
(15)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501、変形例4で説明した距離算出部601は、入力シンボル列の精度、すなわちビット数を落としてから相関を算出するようにしてもよい。これにより、相関演算又は距離算出の回路規模を削減することができる。
(16)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501は、入力シンボル列の絶対値をとって相関を算出してもよいし、また、その代わりに、モード特定部502が、相関値の絶対値に関する最大値を検出してもよい。
これにより、入力信号に180°の位相不確定性が存在する場合でも、最大値を検出することができる。
(17)変形例3で説明した累積加算部503、変形例4で説明した累積加算部602は、累積相関値又は累積距離をフィールド単位で平均して出力してもよい。
これにより、VSBモード検出の精度が更に高くなる。平均処理にはスライディング平均を用いることもできる。
(18)変形例4で説明した累積加算部602は、各VSBモードシンボル列に関して距離を累積加算する構成とした。しかしながら、例えば全VSBモードで共通なシンボル列候補となるシンボルに関しては、累積加算しなくてもよい。この場合、VSBモード間の累積加算値の差は上記の各例と同一になり、VSBモード検出の性能は同一である。
(19)実施形態1において説明した補正部233、補正部233A及び補正部233Bにおいて補正が不要な場合、少なくとも一時補正を停止することができる。
(20)実施形態1において説明した補正部233、補正部233A及び補正部233Bから出力される出力信号において、最大値に対する極大値の値及びその位置は、直接経路を伝送した信号に対する反射経路を伝送した信号の値及び遅れ時間を示しているとも考えられるので、歪んだ伝送路のインパルス応答として利用することができる。例えば、図1に示した波形等化部24の係数生成に利用することができるだけでなく、伝送路特性として観測することができ、また、フーリエ変換等を用いて周波数特性に変換する周波数特性変換部(図示せず)等に利用することができる。
(21)上述した相関部231、第1位置検出部232、第2位置検出部234、第2相関部236、極性検出部237は、伝送路上の雑音に対する耐性を高めるために、入力信号の少なくとも1つの組からなる少なくとも一部のうち所定の区間を単位として複数の単位の位置毎に平均した比例値を求めてから、各部の処理を行ってもよい。また、各部の処理結果の少なくとも1つの組からなる少なくとも一部の区間を単位として複数の単位の位置毎に平均した比例値を求めて出力してもよい。
(22)上述した補正部233、補正部233A及び補正部233Bからの出力は、補正前の相関出力としてもよい。また当該出力は、フィールド単位で平均して出力しても良く、平均処理にはスライディング平均を用いてもよい。
(23)実施形態1において、補正部233、補正部233A及び補正部233Bからの出力を生成する際の相関に用いる参照信号の長さは、相関部231から第1位置検出部232への相関出力を生成する際の相関に用いる参照信号の長さと異なってもよく、出力信号用に相関部231とは別の相関部を補正部に設けてもよい。
更に、相関部231に入力される信号値列の一部分を用いて得られた相関値を出力信号としてもよい。或いは逆に、相関部231から出力される相関値列も出力信号として用い、相関部231に入力される信号値列の一部分を用いて得られた相関値を第1位置検出部232に入力してもよい。
(24)実施形態1において説明した同期検出部23、同期検出部23A及び同期検出部23Bは、フィールド同期シンボル又はセグメント同期シンボルのいずれを先に検出してもよく、また、どちらの検出結果を利用してもよい。
(25)実施形態1及び2で説明した参照シンボル列は、セグメント同期、PN511、PN63、VSBモードシンボル列、予約シンボル列の一部に限定されるものではない。すなわち、入力シンボル列としてVSB信号以外の、いかなる複素信号を用いてもよい。また、検出対象の信号は同期信号に限らず、例えば、非周期性信号等いかなる信号であってもよい。
(26)図1に示した放送受信装置の他部の出力を受けて、既知シンボル列を増やすことができてもよい。この場合、例えば、補正部233及び補正部233A及び補正部233Bに少なくとも1つ入力を追加して記憶する相関誤差値を増やしてもよい。
(27)上述した各機能部は、入力信号又は出力信号の極性又は演算精度を落として利用する構成であってもよい。例えば、任意にべき乗した値を用いた構成であってもよい。
(28)実施形態1において、第2位置検出部234から出力された位置情報が変化したとき、同期検出信号発生部235は、図4に示す位置が変化した量を合わせて出力してもよい。
(29)実施形態2において、第1位置検出部232又は第2位置検出部234から出力された位置情報に基づいて、VSBモードシンボル列の位置を特定してもよいとしたが、第1位置検出部232又は第2位置検出部234から出力される位置情報と同等の情報信号を生成する他の機能部を備えることで、VSBモードシンボル列の位置を特定してもよい。
(30)実施形態2で説明した信号検出装置は、ATSC方式のVSBモードを検出するモード検出装置として説明したが、ATSC方式の信号に限定されず、いずれの方式の信号であっても、モードを特定する既知信号が含まれているものであれば、適用することができる。
(31)実施形態2で説明した信号検出装置は、2VSB、4VSB、8VSB、16VSB、TC8VSBの5つのモードを候補としていずれかのモードを検出するモード検出装置として説明したが、米国DTVの運用規定では、16VSBとTC8VSBの2つのモードのみを運用することが規定されており、本発明に係る信号検出装置は、この2つのモードのみを候補としてVSBモード検出を行うものであってもよい。また、モード候補はこれらに限定されなくてもよい。
(32)実施形態2で説明した信号検出装置は、VSBモードシンボル列の検出を行うものとして説明したが、例えば、図4に示すフィールド同期セグメントにおける予約領域に、既知である複数のシンボル列候補が存在する場合、VSBモード検出と並行して、その予約領域において最も確からしい候補(モード)を検出してもよい。これは、実施形態2で示した各部を検出する組数だけ用意することにより実現できる。
(33)各実施形態において説明した信号検出装置は、各機能部の処理時間及び位置を管理するため、信号検出装置にカウンタ等を用いて所定の時間からの経過時間等を求めることができる時間情報を出力する時間測定部を少なくとも1つ設けて、少なくとも1つの各部に時間測定部出力の少なくとも1つを入力して利用してもよい。
(34)各実施形態において説明した信号検出装置が行う信号検出処理をプログラムとしてメモリに記憶し、CPU等を用いて信号検出処理を行わせることにより本発明の目的を実現してもよい。すなわち、本発明は、係るプログラムであるとしてもよい。また、前記プログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
(35)本発明は、前記プログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリ等に記録したものとしてもよい。
(36)本発明は、上述した補正処理の各手順(例えば、図11、図13に示した手順等)を含む信号検出方法であるとしてもよい。
(37)本発明は、上述した信号検出装置を構成する各機能部と等価な処理を行う各回路で構成された信号検出回路であるとしてもよい。
(38)上述の実施形態1において、フロントエンド部2とバックエンド部3は、個別に1チップ化されていてもよいし、1部又は全部を含むように1チップ化されていてもよい。
なお、集積回路は、素子の集積度によってIC、LSIと呼称されることもある。
また、集積回路デバイスとして、専用回路、汎用プロセッサ、それらの組み合わせ等を用いてもよいし、アーキテクチャの変更が可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、リコンフィギュラブル・プロセッサ(Reconfigureable Processor)、そられの組み合わせ等を用いてもよく、更には、技術進歩によって半導体集積回路に置き換わる別のものが考案されれば、当然そのものを用いてもよい。例えば、バイオ技術を利用した集積回路が考えられる。また、処理対象となる信号は、電気信号だけでなく、光信号や磁気信号、それらの組み合わせ等いかなる信号であってもよい。
本発明は、デジタル放送受信装置、中継装置、無線又は有線通信装置、測定装置又は、それらの構成要素となる集積回路、プログラム等に適用することができる。
本発明は、受信して得られた入力信号と既知の参照信号との相互相関をとって、所望の信号を検出する技術に関し、特に伝送路環境の悪い状況において、高速且つ正確に所望の信号を検出する技術に関する。
従来、地上で行われている携帯電話やテレビ等の無線通信や無線放送において、基地局等から送信された信号が白色雑音やマルチパスの影響を受けて歪められることにより、これを受信した受信装置が、信号に含まれる同期信号を正しく検出することができないという問題があった。
従来の同期信号を検出する信号検出装置として、下記の特許文献1に開示されている信号検出装置が挙げられる。
図21は、特許文献1に開示されている信号検出装置の機能構成を示す図である。
信号検出装置1000は、相関部1001、最大値位置検出部1002及び信頼性測定部1003を備える。
相関部1001は、受信信号である入力信号と受信側において既知の同期信号との相互相関をとり、最大位置検出部1002は、その結果得られる相関値の列においてピークとなる位置を検出し、信頼性測定部1003は、最大位置検出部1002において検出された位置が正しい同期信号の位置かどうかを確定するために、その信頼性を測定する。
米国特許第6,504,578号
しかしながら、上記特許文献1の信号検出装置は、信頼性を得るために、複数回、位置検出する必要があるため高速性に問題があり、また、このような信頼性測定を行っても誤った位置を同期信号位置として検出する可能性が依然として残る。
なぜなら、伝送路環境の悪い状況によって歪められた信号には、白色雑音やマルチパスの影響を受けた成分が含まれるため、誤った位置に最大値が出現することがあるからである。
本発明は、上述の問題を解決するべくなされたものであり、伝送路環境の悪い状況において、歪められた受信信号から所望の信号を高速且つ正確に検出できる信号検出装置、信号検出回路、信号検出方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る信号検出装置は、入力信号値列に含まれる参照信号値列と、当該入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列を出力する相関部と、出力された少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う補正部とを備えることを特徴としている。
また、本発明に係る信号検出回路は、入力信号値列に含まれる参照信号値列と、当該入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列を出力する相関回路と、出力された少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う補正回路とを含むことを特徴としている。
また、本発明に係る信号検出方法は、信号値列に含まれる参照信号値列と、当該信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列のうち、少なくとも1つの相関値の相関誤差を検出して、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行うことを特徴としている。
また、本発明に係るプログラムは、信号検出装置又は信号検出回路に信号検出処理を実行させるプログラムであって、前記信号検出処理は、信号値列に含まれる参照信号値列と、当該信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列のうち、少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う補正ステップを含むことを特徴としている。
上記構成の信号検出装置は、入力信号値列と参照信号値列との相互相関結果に基づく相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う。
これにより、最大値として検出され得る、マルチパスの影響を受けた成分が加わった相関値から相関誤差を抑圧することができ、補正された相関値列から正確な最大値の位置を検出することができる。すなわち、所望の信号を正確に検出することができる。
また、特許文献に開示された信号検出装置のように、信頼性を得るまでに複数回同期位置を検出する必要もないので、高速に検出を行うことができる。
また、前記信号検出装置は、更に、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関部より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出部を備え、前記補正部は、前記第1位置検出部により検出された第1位置以外の少なくとも1つの位置の、相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行うとしてもよいし、前記信号検出装置は、更に、最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正部により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出部を備えるとしてもよいし、前記補正部は、前記第1位置検出部により検出された第1位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列の最大値の位置とを対応させた場合の、前記第1位置以外の第2位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値に基づいて、前記第2位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正を行うとしてもよい。
また、前記入力信号値列には、極性を特定する第2参照信号値列が含まれており、前記信号検出装置は、更に、前記第2参照信号値列と、前記入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該第2参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく第2相関値列を出力する第2相関部と、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいて特定される極性を出力する極性検出部とを備え、前記補正部は、前記極性検出部により特定された極性と、前記相関誤差とに基づいて前記補正を行うとしてもよい。
この構成により、補正部は、極性を示す第2参照信号値列が含まれる入力信号値列を、同期信号を検出する場合に適用することができる。
また、前記入力信号値列には、入力信号の信号モードを特定する第3参照信号値列が含まれており、前記信号検出装置は、更に、前記入力信号値列に基づいて、前記第3参照信号値列を検出するモード検出部を備え、前記補正部は、前記モード検出部により検出された信号モードと、前記相関誤差とに基づいて前記補正を行うとしてもよい。
この構成により、補正部は、信号モードを示す第3参照信号値列が含まれる入力信号値列を、同期信号検出に用いることができる。
また、前記第1位置検出部は、最大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である最大位置と、極大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である極大位置とを検出し、前記補正部は、前記極大位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記最大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値を求め、当該相関誤差値に基づいて前記最大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正、又は、前記最大位置と、前記相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記極大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値を求め、当該相関誤差値に基づいて前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正のいずれかを行うとしてもよい。
この構成により、補正処理において相関誤差を高精度に抑圧することができる。
また、前記第1位置検出部は、最大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である最大位置と、極大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である極大位置とを検出し、前記補正部は、前記最大位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記極大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の第1相関誤差値と、前記極大位置と、前記相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記最大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の第2相関誤差値とを求め、前記第1相関誤差値から前記第2相関誤差値を差し引いた合成相関誤差値に基づいて前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正、又は、前記第2相関誤差値から前記第1相関誤差値を差し引いた合成相関誤差値に基づいて前記最大位置又は前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正のいずれかを行うとしてもよい。
この構成により、補正処理において行う演算処理数を減らすことができる。
また、前記補正部は、補正された相関値列に基づく値を、波形等化部又は周波数特性変換部又は伝送路特性観測部に出力するとしてもよい。
この構成により、補正された相関値列を波形等化に用いられるフィルタ係数の生成や、周波数特性、又は伝送路特性の測定に対して利用することができる。
また、前記第2位置検出部は、今回検出した位置が前回検出した位置と異なる場合、位置の変化量を出力するとしてもよい。
この構成により、信号検出以外の例えば波形等化等で伝送路特性を利用する際に基準となる位置のずれを伝送路特性とは別に伝えることができる。
また、前記信号検出回路は、更に、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関回路より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出回路と、最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正回路により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出回路とを含み、前記モード検出回路は、前記第1位置検出回路又は前記第2位置検出回路の出力を用いて、前記入力信号におけるモード信号値列の位置区間を特定し、その位置区間における信号値列と、複数ある信号モードのうちのいずれかの信号モードを識別する各モード信号値列の少なくとも一部である第3参照信号値列との相互相関をとる第3相関回路と、前記第3相関回路により算出された各相関値を、各モード信号値列別にN回(Nは自然数)累積加算する累積加算回路と、前記累積加算回路により累積加算された値が最大となるモード信号値列を、前記入力信号値列の信号モードと特定するモード特定回路とを含むとしてもよい。
この構成により、厳しいマルチパス環境下においても精度良く信号検出を行うことができ、硬判定前の信号を用いて相関をとることにより、雑音や厳しいマルチパスに対しても更に精度良くモード検出を行うことができる。
また、前記信号検出回路は、更に、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関回路より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出回路と、最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正回路により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出回路とを含み、前記モード検出回路は、前記第1位置検出回路又は前記第2位置検出回路の出力を用いて、前記入力信号におけるモード信号値列の位置区間を特定し、その位置区間における信号値列と、複数ある信号モードのうちのいずれかの信号モードを識別する各モード信号値列の少なくとも一部である第3参照信号値列との相互相関をとってあるモード信号値列との相関値として出力し、前記相関値の符号を反転させた値を他のモード信号値列との相関値として出力する第3相関回路と、前記第3相関回路により算出された各相関値を、各モード信号値列別にN回(Nは自然数)累積加算する累積加算回路と、前記累積加算回路により累積加算された値が最大となるモード信号値列を、前記入力信号値列の信号モードと特定するモード特定回路とを含むとしてもよい。
この構成により、例えば、モードの候補を2つに限定して検出する場合に、相関演算は1つのみ行うことでモード検出を行うことができる。
以下、本発明の各実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<実施形態1>
<放送受信装置の機能構成>
図1は、本発明に係る信号検出装置を同期検出部として用いる放送受信装置の機能構成を示す図である。
放送受信装置1は、米国の地上デジタル放送方式である、ATSC(Advanced Television Systems Committee)方式と呼ばれている単一搬送波の8値VSB(Vestigial Side Band)変調方式対応の受信装置である。機能的には、フロントエンド部2とバックエンド部3の2つに分けられる。
図1に示すようにフロントエンド部2及びバックエンド部3は、集積回路で実現している。
フロントエンド部2は、チューナ21、復調部22、同期検出部23、波形等化部24及び誤り訂正部25から構成される。
チューナ21は、受信したVSB変調放送波を選局する機能を有する。
復調部22は、選局されたVSB変調放送波を復調してVSB信号のシンボル列を出力する機能を有する。VSB信号のデータ構造については後で述べる。
同期検出部23は、シンボル列からセグメント同期信号及びフィールド同期信号を検出する機能を有する。
波形等化部24は、マルチパスによって歪められたシンボル列から、歪み成分を抑圧する機能を有する。
誤り訂正部25は、伝送路で生じた信号の符号誤りを訂正し、トランスポートストリームを出力する機能を有する。
バックエンド部3は、フロントエンド部2から出力されたトランスポートストリームを受けて、ビデオ信号又は音声信号等に変換して出力する機能を有する。
<VSBデータフレーム構造>
ここで、ATSC方式のVSBデータフレームについて説明する。
図4はATSC方式のVSBデータフレームのデータ構造を示したものである。
VSBデータフレームは第1フィールドと第2フィールドの2つのフィールドから構成される。
1フィールドは、313セグメントからなり、先頭のセグメントは、フィールド同期セグメントである。第1フィールドと第2フィールドの違いは、フィールド同期セグメントに含まれる3つのPN63シンボル列のうち、2番目のPN63シンボル列の極性が反転していることで識別できる。
第1セグメント以外のセグメントは、セグメント同期シンボル列(4シンボル)とデータシンボル列(828シンボル)から成る。1シンボルは、8VSBモードの場合、3ビット/シンボルである。
フィールド同期セグメントは、セグメント同期(4シンボル)、トレーニング信号(724シンボル)及び予約領域等(104シンボル)から成る。
トレーニング信号は、信号帯域内で擬似ランダムな値をとる擬似雑音信号である。トレーニング信号は、PN511シンボル列(511シンボル)、PN63シンボル列(63シンボル)が3つ(合計189シンボル)、2VSB、4VSB、8VSB、16VSB及びTC8VSBの5種類のVSBモードを識別するVSBモードシンボル列(24シンボル)から成る。
データセグメントを構成する各データシンボルは、8VSBモードの場合、映像、音声、データ等の情報を符号化したものを、例えば、+7、+5、+3、+1、−1、−3、−5、−7の8レベルの値で表される。
セグメント同期シンボル列及びフィールド同期シンボル列の各シンボルは、8VSBモードの場合、予約シンボル列の一部を除いて、例えば、+5、−5の2レベルの値で表される。
本発明において、同期検出部23が検出する対象は、上述したセグメント同期やトレーニング信号である。
<同期検出処理の概要>
上記同期信号を検出する方法として、従来の信号検出装置において用いられている相関演算を用いた検出がある。これは、検出される信号の自己相関性が高く、相関演算結果において、急峻なピークが立つ場合に有効である。何故なら、ピークとそれ以外の値の大きな差によって、雑音等が多少含まれたとしても誤りなくピーク位置を検出でき、ピーク位置から所望の信号を検出することができるからである。
実際の相関値列を見ると、まず、自己相関はそれ自身同士の相関演算であり、相関演算はどちらか一方をずらしながらもう一方のずらしていない信号との内積をとる演算であるので、自己相関性の高い、つまり、自分自身をずらした信号との相関値が小さい信号では、ずらしていない信号同士の相関値の時にのみピークが立つ。
図22は、PNシンボル列の自己相関をとった結果得られる相関値列を示したグラフ図である。
同図に示すように、PNシンボル列の自己相関をとった結果得られる相関値列には、自己相関性が高い場合に現れるピーク以外の相関値が全て既知の一定値になるという性質がある。すなわち、PNシンボル列の自己相関をとった結果得られる相関値列は、ピーク値とそれ以外の値の2種類の値から成る。
これに対し、伝送される送信信号には、PNシンボル列に加えてその前後に任意のデータシンボル列が含まれており、PNシンボル列を参照シンボル列として検出すると、この送信信号と参照シンボル列との相関演算結果は、上述のPNシンボル列の自己相関による相関値列とは明らかに異なる値列となり、後で説明する図6のように、ピーク値以外の相関値が位置によって異なる任意の値、すなわち、相関雑音となる。
また、地上波放送等における信号の伝送路では、送信信号は主に雑音とマルチパスの影響を大きく受ける。その伝送路において雑音等が加わった送信信号が、入力信号として受信装置に受信されると、その入力信号の相関値列には雑音の影響が現れる。しかし、入力信号に含まれている雑音成分は、相関演算により各入力信号値間で重ね合わされることにより影響が軽減され、また複数の信号区間でのピーク検出結果を用いて検出を行う等により影響を更に軽減することができる。
一方、マルチパスの影響を受けて受信装置に受信された入力信号には、直接伝送される信号だけでなく、建物等の様々な物質に反射して伝送された信号が含まれている。この反射経路の信号は、直接経路の信号と比較すると、振幅及び到達時間が異なっている。すなわち、入力信号は、直接経路の信号といくつかの反射経路の信号とが合成された信号である。
このマルチパスの影響は、波形等化のフィルタ等により影響を軽減することができるが、この波形等化では、入力信号に含まれている同期信号を用いたトレーニング方式によるフィルタ係数生成が有効であるので、波形等化より同期信号の検出を先に行うことが求められており、その場合には、マルチパスの影響を受けた信号から検出することが必要である。
従って、入力信号から同期信号を検出するために相関演算を行うと、その結果得られる相関値列には、伝送路上で加わる雑音やマルチパスの影響だけでなく、上述の相関雑音の影響により、同期信号の検出が困難となり、誤って同期タイミングを検出するという問題が生じ得る。
例えば、マルチパスにおいて直接経路の信号に対し、反射経路の信号の振幅が近づいてくると、到来時刻の異なる似通った信号が合わさって受信されるため、受信信号の相関結果には似通った振幅となる複数のピークが立ち、どれを同期位置として検出するかの見極めが必要となる。ここで、ピーク振幅は相関性の高さを表すことから、より強い受信電力を持つ経路の信号が、より高いピークを持つと考えられるため、最大ピーク位置を同期位置と検出することで、最大受信電力を持つ直接経路などの信号に含まれる同期信号を検出することになる。
しかし、雑音等によりこのピーク値が変化すると、雑音が無い場合のピーク間の大小関係が崩れて、雑音無しでの最大ピーク以外のピークを雑音有りでは、最大ピークとして検出する誤検出する可能性が生じる。この雑音には伝送路上での雑音に加えて、検出に用いた相関演算による相関雑音が含まれており、両者を分離することができないため、誤検出する可能性がより高まっている。この雑音を上述の複数のピーク検出結果による同期検出等を行って影響を軽減しても、依然として影響は残る。
そこで、本発明は、相関演算による同期信号の検出で影響を及ぼす雑音のうち、相関雑音に対応する相関誤差を抑圧することにより、雑音及びマルチパスによる影響を更に軽減する方法を提案する。
まず、相関雑音は、参照シンボル列の前後にある任意のデータシンボル列によって、発生することから、送信信号に、参照シンボル列の前後のデータシンボル列との間に既知シンボル列を設ける。このような送信信号を入力信号として受信した受信装置において、その入力信号と参照シンボル列との相互相関をとった場合、その結果得られる相関値列には、相関ピークの前後に既知の相関値列、すなわち相関誤差値列が現れる。この相関誤差値列の各相関値は、任意の値を取り得るが、予測できない相関雑音とは異なる。なお、既知シンボル列が設けられない場合、参照シンボル列を短くすることにより、元の参照シンボル列の一部を既知シンボル列として用いてもよい。但し、参照シンボル列を短くすると、ピークの大きさが小さくなり、ピーク以外の相関値が大きくなる場合があるが、相関雑音ではないため、影響を無視してもよい。
入力信号と参照シンボル列との相互相関をとった結果得られる相関値列から、この相関誤差値列を取り除くように抑え込むことで、ピーク付近の相関値列は自己相関による相関値列のように2種類の値のみのように見え、その際、伝送路雑音が加わったとしても相関雑音が含まれていた時と比べて、抑え込んだ分だけ誤検出が発生しにくくなる。すなわち、同期信号の検出性能を高めることができる。この相関誤差は、相関値の相関値列上の位置によって変わってもよいため、相関値列上の位置により相関誤差を求めることができ、その位置の基準として、ピーク等を用いてもよい。その補正後にピークを検出すれば、相関誤差の無い状態における同期信号の位置を求めることができる。
次にマルチパスの影響により、入力信号の相関値列において、相関誤差により上述のようにピーク間の大小関係が崩れて、同期信号を誤検出している場合を考える。入力信号は、直接経路と反射経路それぞれの信号の合成信号であり、相関演算は線形演算であるため、入力信号の相関値列は、直接経路の信号での相関値列と反射経路の信号での相関値列との合成値列となる。そして、直接経路の信号と反射経路の信号との差異は、振幅及び到来時間であって、その差異のない元の信号は同じ送信信号であるため、直接経路の信号での相関値列の大きさ及び時間を、上記振幅及び到来時間にしたものが、反射経路の信号での相関値列となる。従って、入力信号での相関値列において、直接経路の信号での相関値列のピークには、反射経路の信号での相関値列の対応する時刻上の相関誤差が加わり、逆に、反射経路の信号での相関値列のピークには、直接経路の信号での相関値列の対応する時刻上の相関誤差が加わっている。
このため、上述のように反射経路の信号の振幅が直接経路の信号の振幅に近づいてくると、相関誤差によっては、受信電力の大きな直接経路の信号でのピークより、受信電力の小さい反射経路の信号でのピークが大きくなって大小関係が崩れ、誤検出が発生する可能性が高まる。
そこで、入力信号での相関値列からピークをいくつか求め、各々のピークは相関誤差を持つ相関値列の一部であることを利用して各々のピークに伴う相関誤差を求め、各ピークに加わっている別のピークによる相関誤差を各々抑え込むことにより、より正しい各ピークに補正する。なお、各ピークに含まれている他のピークに伴う相関誤差により、補正前に相関誤差の無い正しいピークを求めることは困難であり、そのピークに伴う相関誤差を正しく求めることは困難となるが、正しいピークに伴う相関誤差はピークに対する位置で雑音のようにランダムであるとすると、各ピークに対する他のピークの位置が任意であって、その他のピークに伴う相関誤差があるピーク上でいくつか合成される際に、ランダムな位置の誤差を合成することとなり、同期加算による雑音の影響の減少のように影響が小さくなるだけでなく、ピークに対する相関誤差は、例えば図6に示すように小さいことから、影響を無視してもよい。
そして、補正後にピークを検出すれば、マルチパスと相関誤差による影響を軽減した同期検出が可能となり、従来の同期検出より高精度な検出が可能となる。
<同期検出部23の機能構成>
次に、実施形態1の同期検出部23の機能構成について詳しく述べる。
同期検出部23以外の各機能部は従来技術を用いたものであり、詳細な説明は省略する。
図2は、同期検出部23の機能構成を示す図である。
同期検出部23は、相関部231、第1位置検出部232、補正部233、第2位置検出部234、同期検出信号発生部235から構成される。
これらの機能は、ソフトウェアとハードウェアの協同により実現している。
相関部231は、逐次入力されるシンボル列と既知のシンボル列(以下、単に参照シンボル列と呼ぶ。)との相互相関をとる機能を有する。
図3は、相関部の構成の一例を示した図である。
図3に示す相関部231は、入力信号であるシンボル列を、シフトレジスタ等で構成された遅延部を用いて1シンボルずつ遅延させることで、シンボル列と、参照シンボル列入力部に入力された参照シンボル列との照合位置を1つずつずらして、畳み込み演算を行い、その演算結果である相関値を逐次出力する。なお、図3に示す構成は、従来の相関器と同様であり、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、トレーニング信号の一部を参照シンボル列として用いる。
第1位置検出部232は、相関部231において入力シンボル列と参照シンボル列との相互相関をとった結果得られる、相関値の列(以下、単に相関値列と呼ぶ。)から、最大値又は極大値とみなされる相関値の、当該相関値列上の位置及び値を検出する機能を有する。
なお、ここでいう位置は、絶対位置又は相対位置のどちらであってもよく、相関値についても絶対値又は相対値のどちらであってもよい。
図5は、相関部231により入力シンボル列と参照シンボル列との相互相関をとった結果得られた相関値列の一例を、グラフ化した図である。
単一搬送波のVSB変調信号を地上放送波として受信した場合、その受信信号から得られるシンボル列は、白色雑音やマルチパスの影響を受けて歪められていることが多い。
白色雑音やマルチパスの影響を受けたシンボル列と参照シンボル列であるフィールド同期シンボル列との相互相関を1フィールド分とった場合、その結果得られる相関値列には、白色雑音やマルチパスの影響を受けていないシンボル列と参照シンボル列であるフィールド同期シンボル列との相互相関を1フィールド分とった場合には現れない、最大値又は極大値とみなされる複数の相関値が現れる。
この現象は、真の最大値の位置以外の位置に生じる相関値(これを「相関誤差値」と呼ぶことにする。詳細については後述する。)に、マルチパスや白色雑音によって誤差成分が加わることで生じる。
第1位置検出部232は、図5に示すように、T=9における相関値=185(S21)、T=11における相関値=169(S22)それぞれを最大値又は極大値とみなして、T=9及びT=11を検出する。
ここでいう最大値とは絶対値が最大のものであり、極大値とは、マルチパスの干渉波成分や白色雑音によって生じた、最大値とみなされる相関値より絶対値が小さい値のものをいう。よって、極大値とみなされる相関値は複数存在してもよい。(以下、相関値の最大値を「相関最大値」、極大値を「相関極大値」という。)
なお、第1位置検出部232は、絶対値をとる前の相関値から最大値又は極大値を検出してもよいし、絶対値の代わりに任意にべき乗した相関値から最大値又は極大値を検出してもよい。
補正部233は、第1位置検出部232において検出された相関値列上の位置の相関値を基準にして、その前後位置に存在する所定数の相関値を正規化する。そして、正規化された相関値列の基準位置と、予め記憶している、正規化された相関誤差値列の最大値位置とを対応させて、正規化された相関値列の基準位置以外の位置の相関値から、当該位置と対応する相関誤差値列上の位置における相関誤差値分を抑圧する補正を行う機能を有する。
相関誤差値列及び補正部233が行う補正処理の詳細については後述する。
なお、補正部233は、正規化していない相関誤差値列を記憶していてもよく、例えば、第1位置検出部232において検出された相関最大値又は相関極大値を基準にして、相関誤差値列を正規化するものであってもよい。また、相関誤差値列は、随時演算で求めることも可能であり、その場合、補正部233は、予め相関誤差値列を記憶していなくてもよい。
第2位置検出部234は、補正部233によって補正された相関値列より、相関最大値とみなされる相関値の位置を1つ検出する機能を有する。
なお、第2位置検出部234は、極大値を少なくとも1つ検出する機能を備えていてもよく、更に、相関値の値、又はある相関値を基準とした相対の位置又は値を検出する機能を備えていてもよい。
同期検出信号発生部235は、第2位置検出部234により検出された相関値列上の位置に基づいて、同期検出信号を発生し出力する機能を有する。
なお、同期検出信号発生部235は、第2位置検出部234により検出された相関値列上の位置の、相関値の値に基づいて、同期信号以外の任意の信号を発生する機能を備えていてもよい。
<相関誤差値列>
次に相関誤差値列について説明する。
図6は、PN511シンボル列内の32シンボル(第345番目のシンボルから第376番目までのシンボル)を参照信号値列とし、白色雑音やマルチパスの影響を受けていない第1フィールド同期セグメントと、照信号値列との照合位置を、第1フィールド同期セグメントの先頭位置から1シンボルずつずらしながら相互相関を逐次とっていった結果得られる相関値列の一部を示すグラフ図である。
同図に示すように相関最大値は、相関値列上の380番目の位置で得られ、その値は160である。そして、最大値以外の位置の相関値を相関誤差値と呼ぶ。
上述のように相関をとる他方の既知信号値列の一部を参照信号値列とすることで、その一部の前後にあるその一部を含む信号値列と、参照信号値列との相互相関によって得られる相関値列は、既知の値となる。すなわち、補正部233は、相関誤差値を既知の値として用いることができる。
<補正処理1>
次に補正部233による補正処理について説明する。
以下に説明する補正処理では、その処理内容をわかりやすく説明するために、便宜的に図7及び図8に示す相関誤差値列を予め補正部233が記憶しているものとし、記憶している相関誤差値列と同じ長さ分の相関値列のみを補正対象とする。
図7は、トレーニング信号の一部である参照シンボル列と、第1フィールド同期セグメントの一部との相互相関をとった結果得られる相関誤差値列を、相関最大値を基準にして正規化し、相関最大値の位置をt=0として、t=−8からt=8までの範囲の相関誤差値をグラフ化した図である。
図8は、図7に示した相関誤差値列をテーブルとして示した図である。
まず、第1位置検出部232が、図5におけるT=9の相関値=185(S21)を相関最大値又は相関極大値とみなしてその位置を検出した場合、補正部233は、その位置情報を受けて、T=9における相関値=185(S21)を基準にして、相関値列の正規化を行う。
図9(a)は、T=9の相関値=185(S21)を基準にして正規化した相関値列の一部を示したテーブル図である。
相関値列の正規化を行った後、補正部233は、続いて、正規化した相関値列の各相関値から、上述の相関誤差値列の各相関誤差値分を抑圧する補正を行う。
すなわち、図9(a)に示した正規化した相関値列の各相関値から、これらの各相関値の位置と対応する、図8に示した相関誤差値列の各相関誤差値分を抑圧する補正を行う。
例えば、図9(a)に示す相関値列テーブルのt=−8(S25)の相関値=−0.12(S26)から、図8に示す相関誤差値列テーブルのt=−8(S23)の相関誤差値=−0.2(S24)を差し引く。
これにより、t=−8(S25)の相関値は、−0.12−(−0.2)=0.08となる。
図9(b)は、図9(a)の相関値列を補正処理した相関値列を示したテーブル図である。
図9(b)に示すテーブルから明らかなように、補正によって、図9(a)の相関値列のt=2(S27)の相関値=0.91(S28)は、図8に示す相関誤差値列テーブルのt=2(S39)の相関値=−0.3(S40)の値分を抑圧することにより、0.91−(−0.3)=1.21(S29)となり、t=0(S30)の相関値=1.0(S31)より大きな値となる。
これは、図5のT=11における相関値=169(S22)が、補正によってT=9における相関値=185(S21)より大きな値となったことを示しており、この場合、第2位置検出部234は、補正部233から出力された、補正された相関値列においてT=11における相関値(S22)を相関最大値とみなして、その位置を検出する。
また、第1位置検出部232が、図5におけるT=11における相関値=169(S22)を相関最大値又は相関極大値とみなしてその位置を検出した場合、補正部233は、T=11における相関値=169(S22)を基準にして、相関値列を正規化して補正処理を行うようにしてもよい。
図10(a)は、T=11の相関値=169(S22)を基準にして正規化した、相関値列の一部を示したテーブル図である。
図10(a)に示すテーブルから明らかなように、t=0(S32)における相関値1.0(S33)より、t=−2(S34)における相関値1.09(S35)の方が大きな値となっている。
図10(b)は、補正部233により補正された相関値列を示したテーブル図である。
図10(b)に示すテーブルから明らかなように、補正された相関値列には、t=0(S36)における相関値=1.0(S37)より大きな値となる相関値は存在せず、補正前の図10(a)のt=−2(S34)における相関値=1.09(S35)は、図8に示す相関誤差値列テーブルのt=−2(S41)の相関値=0.3(S42)の値分を抑圧することにより、0.79(S38)という値に補正されている。
この場合、第2位置検出部234は、補正部233から出力された補正された相関値列からT=11における相関値(S22)を最大値とみなして、その位置を検出する。
なお、T=9及びT=11以外の位置の相関値を相関最大値又は相関極大値とみなして検出して、上述のような補正処理を行ってもよいし、任意の回数繰り返し補正処理を行ってもよい。また、絶対値をとった値や任意にべき乗した値を用いて補正を行ってもよい。
<補正処理2>
本発明は、次に示す補正処理を行うものであってもよい。
図11は、補正処理2の動作を説明するためのフローチャート図である。
まず、第1位置検出部232は、相関最大値とみなされる相関値列上の位置である第1位置、及び相関極大値とみなされる相関値列上の位置である第2位置を検出する(ステップS1)。
次に、補正部233は、相関最大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行うかどうかを判断する。(ステップS2)。相関最大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行う場合(ステップS2:YES)、補正部233は、正規化した相関値列上の前記第2位置における相関値から、上述した相関誤差値列上の当該第2位置と対応する位置における相関誤差値分を抑圧する補正を行う(ステップS3)。その後、ステップS4に進む。
また、ステップS2において、補正部233は、相関最大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行わない場合(ステップS2:NO)、ステップS4に進む。
ステップS4において、補正部233は、相関極大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行うかどうか判断する(ステップS4)。
相関極大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行う場合、(ステップS4:YES)、補正部233は、正規化した相関値列上の前記第1位置における相関値から、上述した相関誤差値列上の当該第1位置と対応する位置における相関誤差値分を抑圧する補正を行う(ステップS5)。その後、ステップS4に戻る。
相関極大値とみなした相関値を基準にして相関値列の正規化を行わない場合、(ステップS4:NO)、ステップS6に進む。
新たな補正処理を行う場合(ステップS6:YES)、ステップS1に戻り、行わない場合(ステップS6:NO)、補正処理を終了する。
具体的に図5、図8〜図10及び図12を用いて補正処理2を説明する。
第1位置検出部232が、図5におけるT=9、相関値=185(S21)を相関最大値の位置、すなわち第1位置として、また、T=11、相関値=169(S21)を相関極大値の位置、すなわち第2位置として検出した場合、補正部233は、まず、T=9(第1位置)の相関値=185(S21)を基準にして正規化を行うかどうか判断する。
補正部233が、第1位置を基準にして相関値列の正規化を行った場合、その相関値列は、図9(a)に示す相関値列テーブルのようになる。
次に補正部233は、図9(a)に示す相関値列テーブルにおける、T=11(第2位置)に相当する位置であるt=2(S27)の、相関値=0.91(S28)から、図8に示す相関誤差値列上のt=2(S39)の相関誤差値=−0.3(S40)分を抑圧する補正を行う。
図12(a)は、図9(a)に示す相関値列が、補正処理2により補正された結果の相関値列を示すテーブル図である。
図12(a)から明らかなように、t=2(S43)の相関値は、1.21(S44)となり、正規化基準値である1.0(S45)、すなわち、相関最大値とみなした相関値より大きな値となる。
よって、第2位置検出部234は、図5に示すT=11を相関最大値の位置として検出することになる。
また、補正部233が、第1位置を基準にして正規化を行わずに第2位置を基準にして正規化を行うと判断した場合、相関値列は、図10(a)に示す相関値列テーブルのようになる。
補正部233は、図10(a)に示すテーブルにおける、T=9(第1位置)に相当するt=−2(S34)の相関値=1.09(S35)から、図8に示す相関誤差値列上のt=−2(S41)の相関誤差値=0.3(S42)分を抑圧する補正を行う。
図12(b)は、図10(a)に示す相関値列が、補正処理2により補正された結果の相関値列を示したテーブル図である。
図12(b)から明らかなように、t=−2(S46)の相関値は、0.79(S47)となり、正規化基準値である1.0(S48)、すなわち、相関最大値とみなした相関値より小さな値となる。
よって、第2位置検出部234は、T=11を相関最大値の位置として検出することになる。
なお、上述の補正処理において、相関極大値とみなされる相関値は複数検出されることが想定され、相関最大値とみなした相関値を基準にして、相関値列の正規化を行ったり、複数の第2位置の相関値から、相関誤差値列上の各々の第2位置と対応する位置における相関誤差値分を抑圧する補正を行ってもよいし、それぞれの相関極大値を基準にして、正規化を行ったり、第1位置若しくは当該相関極大値以外の相関極大値と対応する第2位置の相関値から、対応する相関誤差値分を抑圧する補正を行ってもよい。また、第1位置及び第2位置以外の位置の相関値を抑圧する補正を行ってもよいし、任意の回数繰り返し補正処理を行ってもよい。更に、相関値列を正規化せずに、検出した第1位置又は第2位置の相関値を基準にして、相関誤差値列を正規化したり、抑圧に用いる相関誤差値を求めて補正を行ってもよい。また、絶対値をとった値や任意にべき乗した値を用いて補正を行ってもよい。
<補正処理3>
本発明は、次に示す補正処理を行うものであってもよい。
図13は、補正処理3の動作を説明するためのフローチャート図である。
相関最大値及び相関極大値は、上記補正処理2で説明したものとする。
まず、第1位置検出部232は、相関最大値とみなされる相関値の列上の位置である第1位置及び相関極大値とみなされる相関値の列上の位置である第2位置を検出する(ステップS11)。なお、この相関極大値は、複数検出していてもよい。
次に、補正部233は、第1位置を基準位置とした場合に相関値列上の前記第2位置と対応する、上述した相関誤差値列上の位置における相関誤差値(相関誤差値Aとする)を特定する(ステップS12)。
続いて、補正部233は、第2位置を基準位置とした場合に相関値列上の前記第1位置と対応する、相関誤差値列上の位置における相関誤差値(相関誤差値Bとする)を特定する(ステップS13)。
補正部233は、ステップS12において特定された相関誤差値Aから、ステップS13において特定された相関誤差値Bを差し引いた値である合成相関誤差値を求める(ステップS14)。
補正部233は、相関最大値とみなした相関値を基準にして正規化した相関値列から、ステップS14において求めた合成相関誤差値分を抑圧する補正を行う(ステップS15)。
ステップS15の後、新たな補正処理を行う場合(ステップS16:YES)、ステップS1に戻り、行わない場合は(ステップS6:NO)、補正処理を終了する。
具体的に図5、図8、図9、図14を用いて説明する。
図5におけるT=9、相関値=185(S21)を相関最大値の位置、すなわち第1位置として、また、T=11、相関値=169(S22)を相関極大値の位置、すなわち第2位置として検出した場合、補正部233は、T=9(第1位置)を基準位置とした場合の、T=11(第2位置)と対応する、図8に示す相関誤差値列の位置の相関誤差値Aを特定する。すなわち、図8に示す相関誤差値列におけるt=2(S39)の相関誤差値=−0.3(S40)が相関誤差値Aである。
また、T=11(第2位置)を基準位置とした場合の、T=9(第1位置)と対応する、図8に示す相関誤差値列の位置の相関誤差値Bを特定する。すなわち、図8に示す相関誤差値列におけるt=−2(S41)の相関誤差値=0.3(S42)が相関誤差値Bである。
次に補正部233は、合成相関誤差値を求める。合成相関誤差値=相関誤差値A−相関誤差値Bであるので、合成相関誤差値は、−0.3−(0.3)=−0.6となる。
続いて、補正部233は、第1位置の相関値で相関値列を正規化する。図9(a)がT=9の相関値を基準にして正規化した相関値列である。そして、同図に示す正規化した相関値列の基準位置(t=0)以外の各位置の相関値から、合成相関誤差値分を抑圧する補正を行う。
図14は、図9(a)に示す相関値列を、補正処理により補正した相関値列を示したテーブル図である。
その結果、図14に示すt=2(S49)の相関値は0.91−(−0.6)=1.51(S50)となり、補正された相関値列上で最も大きな値となる。
よって、第2位置検出部234は、t=2(S49)の位置であるT=11を相関最大値の位置として検出することになる。
なお、補正部233は、検出された少なくとも1つの第2位置を基準にして、正規化を行ったり、相関値列から求めた合成相関誤差値分を抑圧する補正を行ってもよいし、複数の第2位置に対応する複数の相関誤差値も用いて合成相関誤差値を求めてもよいし、第1位置及び第2位置以外の相関値から対応する合成相関誤差値分を抑圧する補正を行ってもよいし、任意の回数繰り返し補正処理を行ってもよい。更に、相関値列を正規化せずに、検出した第1位置と第2位置の少なくとも1つの相関値を基準にして、相関誤差値列を正規化したり、抑圧に用いる合成相関誤差値を求めて補正を行ってもよい。また、絶対値をとった値や任意にべき乗した値を用いて補正を行ってもよい。
<変形例1>
本発明に係る同期検出部は、次に示す構成のものであってもよい。
図15は、変形例1の同期検出部の機能構成を示す図である。
同図に示す同期検出部23Aにおいて、上述の同期検出部23が備える機能部と同じである機能部については、同じ符号を用い、説明を省略する。
同期検出部23Aが、同期検出部23と異なる点は、第2相関部236、極性検出部237及びフィールド番号信号発生部238を新たに備えた点と、補正部233Aの機能が補正部233と若干異なる点である。
第2相関部236は、図3及び図15に示す相関部231と同様の構成としてもよく、相互相関に用いる参照シンボル列として、第2PN63シンボル列の一部を用いている。なお、第2層幹部236は極性を検出するために必要な相関値のみ出力してもよいし、それ以外の間はいかなる値を出力してもよいばかりでなく、出力を一時停止してもよい。
極性検出部237は、第2相関部236から出力された相関値列のうち最大値とみなす相関値の列上の位置から特定される極性を出力する機能を有する。第2PN63シンボル列の極性が、第1及び第3PN63シンボル列の極性と反転していれば、第2フィールドであることを判別することができる。
なお、極性検出部237は、相関の中から極性を検出する必要のある部分だけを用いてもよく、その際、第1位置検出部232又は第2位置検出部234により検出された最大値とみなされる相関値の位置を利用してもよい。
補正部233Aは、極性検出部237から出力された極性を利用して補正処理を行う点のみが、実施形態1の補正部233と異なり、それ以外は同じ機能を有する。
補正部233Aは、白色雑音やマルチパスの影響を受けていないPN511シンボル列から第3PN63シンボル列までを含む既知のシンボル列と、PN511シンボル列の一部である参照シンボル列との相互相関をとることにより得られる相関誤差値列を記憶している。
第2PN63シンボル列は、極性が反転している場合とそうでない場合の2パターンがあり、補正部233Aは、この2つのパターンに対応した相関誤差値列を記憶している。より明確に言えば、それぞれの相関誤差値列を最大値で正規化したものの少なくとも一部を記憶している。
そして、補正部233Aは、極性検出部237により検出された第2PN63部分の極性を得ていずれの相関誤差値列パターンを用いて補正を行うかを判定し、補正処理を行う。
なお、相関誤差値列は、随時演算で求めることも可能であり、その場合、補正部233Aは、予め相関誤差値列を記憶していなくてもよいし、また、相関誤差値列の一方のパターンと、当該パターンと他方のパターンとの差分を記憶していてもよい。
フィールド番号信号発生部238は、極性検出部237から出力された極性に基づいて、フィールド番号信号を発生し出力する機能を有する。なお、フィールド番号信号発生部238は、いかなる信号の出力も可能であるとしてもよい。
変形例1の同期検出部23Aを用いれば、上述の同期検出部23より、長く連続した相関誤差値列を用いて補正処理を行うことが可能となるので、歪んだ伝送路特性の補正可能範囲が広がり、より長い時間に係る伝送路特性の高精度な推定が可能となる。
<変形例2>
本発明に係る同期検出部は、次に示す構成のものであってもよい。
図16は、変形例2の同期検出部の機能構成を示す図である。
同図に示す同期検出部23Bにおいて、上述した同期検出部23が備える機能部及び変形例1で説明した同期検出部23Aが備える機能部と同じである機能部については、同じ符号を用い、説明を省略する。
同期検出部23Bが、変形例1の同期検出部23Aと異なる点は、モード検出部239及びVSBモード信号発生部240を新たに備えた点と、補正部233Bの機能が補正部233と若干異なる点である。
モード検出部239は、入力信号に含まれるVSBモードシンボル列を、VSBモードシンボル列の一部である参照シンボル列を用いて検出する機能を有する。
なお、モード検出部239は、入力信号の中からモードを検出するために必要のある部分だけを選択してもよく、その際、第1位置検出部232又は第2位置検出部234により検出された最大値とみなされる相関値の位置情報を利用してもよい。
補正部233Bは、モード検出部239で検出されたVSBモードを特定する既知のVSBモードシンボル列を利用して補正処理を行う点のみが、変形例1の補正部233Aと異なり、それ以外は同じ機能を有する。
補正部233Bは、白色雑音やマルチパスの影響を受けていないPN511シンボル列からVSBモードシンボル列までを含む既知のシンボル列と、PN511シンボル列の一部との相互相関をとることにより得られた相関誤差値列を記憶している。
変形例1で述べたように第2PN63シンボル列は、極性が反転している場合とそうでない場合の2パターンがあり、また、VSBモードは最大5種類あるため、本発明に係る同期検出部は、この2×5=10パターンの相関誤差値列を記憶している。より明確に言えば、その相関誤差値列を最大値で正規化したものの少なくとも一部を記憶している。
そして、補正部233Bは、極性検出部237により検出された第2PN63部分の極性及びモード検出部239により検出されたVSBモードを得て、いずれの相関誤差値列パターンを用いて補正を行うかを判定し、補正処理を行う。
なお、変形例2は、変形例1だけでなく実施の形態1に対して適用してもよく、相関誤差値列は、随時演算で求めることも可能であり、その場合、補正部233Bは、予め相関誤差値列を記憶していなくてもよく、また、いずれか1つのパターンと、当該パターンとそれ以外のパターンとの差分を記憶していてもよい。
VSBモード信号発生部240は、モード検出部239により検出されたVSBモードシンボル列に基づいてVSBモード信号を発生し出力する機能を有する。なお、VSBモード信号発生部240は、いかなる出力も可能であるとしてもよい。
変形例2の同期検出部23Bを用いれば、上述の同期検出部23、23Aより、長く連続した相関誤差値列を用いて補正処理を行うことが可能となるので、歪んだ伝送路特性の補正可能な範囲が広がり、より長い時間に係る伝送路特性の高精度な推定が可能となる。
<実施形態2>
以下、実施形態2の信号検出装置について説明する。
本実施形態において、本発明に係る信号検出装置は、上述の実施形態1の変形例2で説明したモード検出部として用いられる。
従来のVSBモード検出法としては、硬判定された2レベルの値を用いているものがある。例えば、米国特許第5,745,528号に開示されているVSBモード検出法等である。
本発明に係るモード検出部を用いれば、入力信号が白色雑音やマルチパスによって歪められていても、従来のVSBモード検出法である硬判定より、精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
図17は、モード検出部の機能構成を示す図である。
モード検出部239Aは、第3相関部501及びモード特定部502の機能部を備える。
第3相関部501は、逐次入力されるシンボル列と、ATSC方式の各VSBモードを識別するVSBモードシンボル列との相互相関をとる機能を有する。
なお、上述した実施形態1の第1位置検出部232又は第2位置検出部234が検出した最大値位置に基づいて、VSBモードシンボル列の位置を特定してもよい。
図18は、ATSC方式の各VSBモードの24ビットデータを示すテーブル図である。同図に示す1ビットは1シンボルであり、1は”+5”、0は”−5”のレベルを表す。
VSBモードは、2VSB、4VSB、8VSB、16VSB及びTC8VSBの5種類ある。
モード特定部502は、第3相関部501から出力される各VSBモードシンボル列との相関結果から、最大値となるVSBモードシンボル列を特定し、その特定されたVSBモードシンボル列を、VSBモード信号発生部240へ出力する機能を有する。
以上の構成により、受信信号が白色雑音やマルチパスによって歪められていても、モード特定部502は、逐次入力されるシンボル列と、ATSC方式の各VSBモードを識別するVSBモードシンボル列との相互相関をとった結果から、最大値となるVSBモードシンボル列を、入力されたシンボル列のVSBモードと特定することができるので、従来のVSBモード検出法である硬判定より、精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
<変形例3>
また、本発明に係るモード検出部は、次に示す構成のものであってもよい。
図19は変形例3のモード検出部239Bの機能構成を示す図である。
モード検出部239Bは、第3相関部501、累積加算部503及びモード特定部504を備える。
第3相関部501は、上述したものと同じである。
累積加算部503は、入力されたシンボル列と各VSBモードシンボル列の相関を所定のフィールド数だけとり、得られた各相関値をVSBモードシンボル列毎に累積加算する機能を有する。
モード特定部504は、累積加算部503において累積加算された値が最も大きいVSBモードシンボル列を特定し、その特定されたVSBモードシンボル列を、VSBモード信号発生部240へ出力する機能を有する。
変形例3の構成によれば、所定のフィールド数だけ各VSBモードの相関値を累積加算することにより、瞬時的に発生する非常に大きな白色雑音等に対しても、精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
<変形例4>
また、本発明に係るモード検出部は、次に示す構成のものであってもよい。
図20は変形例4のモード検出部239Cの機能構成を示す図である。
モード検出部239Cは、距離算出部601、累積加算部602及びモード特定部603を備える。
距離算出部601は、実施形態1で説明した第1位置検出部232又は第2位置検出部234が検出した位置に基づいて、入力されたシンボル列におけるVSBモードシンボル列の区間位置を特定し、特定された区間のうちの少なくとも1つのシンボル値と、当該シンボル値と対応する既知の各VSBモードシンボル列上のシンボル値とのレベル差分を距離として、各VSBモード別に算出する機能を有する。
累積加算部602は、距離算出部601により各VSBモード別に得られた距離を累積加算する機能を有する。
モード特定部603は、累積加算部602において累積加算された値が最も小さいVSBモードシンボル列を特定し、その特定されたVSBモードシンボル列を、VSBモード信号発生部240へ出力する機能を有する。
変形例4の構成によれば、硬判定前の信号を用いてVSBモードシンボルとの距離を累積加算することができるので、白色雑音やマルチパスに対しても精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
また、累積加算部602が所定のフィールド数だけ各VSBモードの距離を累積加算して、モード特定部603に出力する構成としても良い。
かかる構成によれば、所定のフィールド数だけVSBモードシンボルとの距離を累積加算することにより、瞬時的に発生する非常に大きな雑音等に対しても、精度良くVSBモード検出を行うことが可能となる。
<補足>
なお、本発明は、上記各実施形態で説明した内容に限定されないことは勿論である。すなわち、
(1)実施形態1、変形例1及び変形例2の同期検出部は、復調後のいかなる信号からも参照シンボル列を検出してもよく、伝送路特性を推定してもよい。
(2)実施形態1で説明した相関部231は、入力信号の中から相互相関をとる必要のある部分だけを選択して参照シンボル列との相互相関をとるものであってもよい。
(3)実施形態1で説明した第1位置検出部232及び第2位置検出部234において検出される相関値の位置は、所定の位置を基準とした場合の相対位置として示されるものであってもよい。
(4)実施形態1、変形例1、2で説明した補正部233、233A、233Bは、相関誤差値分を抑圧する補正を行わない場合、相関値列を正規化することのみを行う。
(5)実施形態1で説明した補正部233は、得られた相関値列において、最大値以外の全ての相関値を相関誤差値とし、相関誤差値のうち補正が必要な少なくとも一部の位置を0等の所定値にする補正を行ってもよい。
(6)実施形態1で説明した補正部233は、相関値列に含まれる誤差を、例えば所定の極大値に含まれる誤差等の所定の基準値まで抑圧する目的で、最大値としていた部分をいくつかの極大値のうちの所定の極大値と入れ替えて補正処理を行ってもよい。
(7)実施形態1で説明した補正部233は、直接経路を伝送してきた受信信号の電力と、反射経路を伝送してきた受信信号の電力レベルは異なることが多いが、補正しやすくするため両者を同じ電力レベルとして各々の相関誤差値列又は合成された相関誤差値列を予め記録又は算出してもよい。
(8)実施形態1で説明した第2位置検出部234は、より確からしい出力を得るため、検出した最大値を複数蓄積して最も多く蓄積された位置又は相対位置における最大値の位置又は相対位置又は相関値の平均の比例値又は相対の相関値の平均の比例値の少なくとも1つを出力してもよく、又は伝送路上の雑音等による誤った変化を避けるためにその位置が変化した回数が所定の回数となるまで変化する前の位置又は相対位置又は相関値又は相対の相関値の少なくとも1つを出力してもよい。
(9)実施形態1で説明した同期検出信号発生部235は、第2位置検出部234によって検出された相関値列上の位置又は該当する区間を特定する信号等いかなる信号を発生して出力するものであってもよい。
(10)実施形態1で説明した同期検出信号発生部235は、入力を用いていかなる信号を出力することもでき、第2位置検出部234出力の位置が変化した際に、他の手段へ変化を伝えるためにその位置が変化した量を出力してもよい。
(11)変形例2で説明したモード検出部239は、VSBモードシンボル列に続く予約シンボル列の少なくとも一部にPN63等の推奨シンボル列や今後方式が拡張されて使用されるシンボル列等がある場合には、この予約シンボル列の少なくとも一部を検出し、補正部233Bで利用してもよい。
その場合、補正部233Bは、既知シンボル列に検出された予約シンボル列の少なくとも一部が追加されて、より長い相関誤差値列が求まることになって、より長い相関値列に対して補正を行うことができる。
(12)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501は、全てのVSBモードシンボル列と入力されたシンボル列との相互相関をとる構成として説明したが、全VSBモードで共通のシンボル列部分に関しては、相関を取らないようにしてもよい。
(13)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501は、全てのVSBモードシンボル列と入力されたシンボル列との相互相関を必ずしもとる必要はなく、例えば、2種類のVSBモードとの相互相関をとるだけでよい場合、一方のVSBモードシンボル列の内、他方のVSBモードシンボル列と異なるシンボル列部分のみ相互相関をとるようにしてもよい。他方のVSBモードシンボル列との相互相関結果は、符号反転させることで得られるので、相関器を1つにすることができる。
(14)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501、変形例3で説明した累積加算部503、変形例4で説明した累積加算部602において相関値の正規化を行っても良い。正規化方法の一例としては、各相関値から、全相関値の内の最小値分を減算することが挙げられる。これにより、相関値に要するビット数を削減できる。
(15)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501、変形例4で説明した距離算出部601は、入力シンボル列の精度、すなわちビット数を落としてから相関を算出するようにしてもよい。これにより、相関演算又は距離算出の回路規模を削減することができる。
(16)実施形態2及び変形例3で説明した第3相関部501は、入力シンボル列の絶対値をとって相関を算出してもよいし、また、その代わりに、モード特定部502が、相関値の絶対値に関する最大値を検出してもよい。
これにより、入力信号に180°の位相不確定性が存在する場合でも、最大値を検出することができる。
(17)変形例3で説明した累積加算部503、変形例4で説明した累積加算部602は、累積相関値又は累積距離をフィールド単位で平均して出力してもよい。
これにより、VSBモード検出の精度が更に高くなる。平均処理にはスライディング平均を用いることもできる。
(18)変形例4で説明した累積加算部602は、各VSBモードシンボル列に関して距離を累積加算する構成とした。しかしながら、例えば全VSBモードで共通なシンボル列候補となるシンボルに関しては、累積加算しなくてもよい。この場合、VSBモード間の累積加算値の差は上記の各例と同一になり、VSBモード検出の性能は同一である。
(19)実施形態1において説明した補正部233、補正部233A及び補正部233Bにおいて補正が不要な場合、少なくとも一時補正を停止することができる。
(20)実施形態1において説明した補正部233、補正部233A及び補正部233Bから出力される出力信号において、最大値に対する極大値の値及びその位置は、直接経路を伝送した信号に対する反射経路を伝送した信号の値及び遅れ時間を示しているとも考えられるので、歪んだ伝送路のインパルス応答として利用することができる。例えば、図1に示した波形等化部24の係数生成に利用することができるだけでなく、伝送路特性として観測することができ、また、フーリエ変換等を用いて周波数特性に変換する周波数特性変換部(図示せず)等に利用することができる。
(21)上述した相関部231、第1位置検出部232、第2位置検出部234、第2相関部236、極性検出部237は、伝送路上の雑音に対する耐性を高めるために、入力信号の少なくとも1つの組からなる少なくとも一部のうち所定の区間を単位として複数の単位の位置毎に平均した比例値を求めてから、各部の処理を行ってもよい。また、各部の処理結果の少なくとも1つの組からなる少なくとも一部の区間を単位として複数の単位の位置毎に平均した比例値を求めて出力してもよい。
(22)上述した補正部233、補正部233A及び補正部233Bからの出力は、補正前の相関出力としてもよい。また当該出力は、フィールド単位で平均して出力しても良く、平均処理にはスライディング平均を用いてもよい。
(23)実施形態1において、補正部233、補正部233A及び補正部233Bからの出力を生成する際の相関に用いる参照信号の長さは、相関部231から第1位置検出部232への相関出力を生成する際の相関に用いる参照信号の長さと異なってもよく、出力信号用に相関部231とは別の相関部を補正部に設けてもよい。
更に、相関部231に入力される信号値列の一部分を用いて得られた相関値を出力信号としてもよい。或いは逆に、相関部231から出力される相関値列も出力信号として用い、相関部231に入力される信号値列の一部分を用いて得られた相関値を第1位置検出部232に入力してもよい。
(24)実施形態1において説明した同期検出部23、同期検出部23A及び同期検出部23Bは、フィールド同期シンボル又はセグメント同期シンボルのいずれを先に検出してもよく、また、どちらの検出結果を利用してもよい。
(25)実施形態1及び2で説明した参照シンボル列は、セグメント同期、PN511、PN63、VSBモードシンボル列、予約シンボル列の一部に限定されるものではない。すなわち、入力シンボル列としてVSB信号以外の、いかなる複素信号を用いてもよい。また、検出対象の信号は同期信号に限らず、例えば、非周期性信号等いかなる信号であってもよい。
(26)図1に示した放送受信装置の他部の出力を受けて、既知シンボル列を増やすことができてもよい。この場合、例えば、補正部233及び補正部233A及び補正部233Bに少なくとも1つ入力を追加して記憶する相関誤差値を増やしてもよい。
(27)上述した各機能部は、入力信号又は出力信号の極性又は演算精度を落として利用する構成であってもよい。例えば、任意にべき乗した値を用いた構成であってもよい。
(28)実施形態1において、第2位置検出部234から出力された位置情報が変化したとき、同期検出信号発生部235は、図4に示す位置が変化した量を合わせて出力してもよい。
(29)実施形態2において、第1位置検出部232又は第2位置検出部234から出力された位置情報に基づいて、VSBモードシンボル列の位置を特定してもよいとしたが、第1位置検出部232又は第2位置検出部234から出力される位置情報と同等の情報信号を生成する他の機能部を備えることで、VSBモードシンボル列の位置を特定してもよい。
(30)実施形態2で説明した信号検出装置は、ATSC方式のVSBモードを検出するモード検出装置として説明したが、ATSC方式の信号に限定されず、いずれの方式の信号であっても、モードを特定する既知信号が含まれているものであれば、適用することができる。
(31)実施形態2で説明した信号検出装置は、2VSB、4VSB、8VSB、16VSB、TC8VSBの5つのモードを候補としていずれかのモードを検出するモード検出装置として説明したが、米国DTVの運用規定では、16VSBとTC8VSBの2つのモードのみを運用することが規定されており、本発明に係る信号検出装置は、この2つのモードのみを候補としてVSBモード検出を行うものであってもよい。また、モード候補はこれらに限定されなくてもよい。
(32)実施形態2で説明した信号検出装置は、VSBモードシンボル列の検出を行うものとして説明したが、例えば、図4に示すフィールド同期セグメントにおける予約領域に、既知である複数のシンボル列候補が存在する場合、VSBモード検出と並行して、その予約領域において最も確からしい候補(モード)を検出してもよい。これは、実施形態2で示した各部を検出する組数だけ用意することにより実現できる。
(33)各実施形態において説明した信号検出装置は、各機能部の処理時間及び位置を管理するため、信号検出装置にカウンタ等を用いて所定の時間からの経過時間等を求めることができる時間情報を出力する時間測定部を少なくとも1つ設けて、少なくとも1つの各部に時間測定部出力の少なくとも1つを入力して利用してもよい。
(34)各実施形態において説明した信号検出装置が行う信号検出処理をプログラムとしてメモリに記憶し、CPU等を用いて信号検出処理を行わせることにより本発明の目的を実現してもよい。すなわち、本発明は、係るプログラムであるとしてもよい。また、前記プログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
(35)本発明は、前記プログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリ等に記録したものとしてもよい。
(36)本発明は、上述した補正処理の各手順(例えば、図11、図13に示した手順等)を含む信号検出方法であるとしてもよい。
(37)本発明は、上述した信号検出装置を構成する各機能部と等価な処理を行う各回路で構成された信号検出回路であるとしてもよい。
(38)上述の実施形態1において、フロントエンド部2とバックエンド部3は、個別に1チップ化されていてもよいし、1部又は全部を含むように1チップ化されていてもよい。
なお、集積回路は、素子の集積度によってIC、LSIと呼称されることもある。
また、集積回路デバイスとして、専用回路、汎用プロセッサ、それらの組み合わせ等を用いてもよいし、アーキテクチャの変更が可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、リコンフィギュラブル・プロセッサ(Reconfigureable Processor)、そられの組み合わせ等を用いてもよく、更には、技術進歩によって半導体集積回路に置き換わる別のものが考案されれば、当然そのものを用いてもよい。例えば、バイオ技術を利用した集積回路が考えられる。また、処理対象となる信号は、電気信号だけでなく、光信号や磁気信号、それらの組み合わせ等いかなる信号であってもよい。
本発明は、デジタル放送受信装置、中継装置、無線又は有線通信装置、測定装置又は、それらの構成要素となる集積回路、プログラム等に適用することができる。
放送受信装置の機能構成の一例を示す図である。 実施形態1の同期検出部の機能構成を示す図である。 相関部の構成の一例を示した図である。 ATSC方式のVSBデータフレームのデータ構造を示す図である。 入力シンボル列と参照シンボル列との相互相関をとった結果得られた相関値列の一例を、グラフ化した図である。 既知の第1フィールド同期セグメントとPN511シンボル列内の一部である参照信号値列との相互相関から得られる相関値列を示すグラフ図である。 既知の第1フィールド同期セグメントとPN511シンボル列内の一部である参照信号値列との相互相関から得られる相関誤差値列を最大値で正規化し、最大値の位置をt=0としてグラフ化したものの一例を示す図である。 相関誤差値列の一例を示すテーブル図である。 (a) 図5に示すT=9の相関値で正規化した、T=9の相関値及びその前後の位置の相関値から成る相関値列を示したテーブル図である。(b) 図9(a)に示した相関値列を補正処理した相関値列を示したテーブル図である。 (a) 図5に示すT=11の相関値で正規化した、T=11の相関値及びその前後の位置の相関値から成る相関値列を示したテーブル図である。(b)図10(a)に示した相関値列を補正処理した相関値列を示したテーブル図である。 補正処理2の動作を説明するためのフローチャート図である。 (a)図9(a)に示す相関値列を、補正処理2により補正した相関値列を示すテーブル図である。(b)図10(a)に示す相関値列を、補正処理2により補正した相関値列を示したテーブル図である。 補正処理3の動作を説明するためのフローチャート図である。 図9(a)に示す相関値列を、補正処理3により補正した相関値列を示したテーブル図である。 変形例1の同期検出部の機能構成を示す図である。 変形例2の同期検出部の機能構成を示す図である。 実施形態2のモード検出部の機能構成を示す図である。 ATSC方式の各VSBモードの24ビットデータを示すテーブル図である。 変形例3のモード検出部の機能構成を示す図である。 変形例4のモード検出部の機能構成を示す図である。 従来の信号検出装置の機能構成の一例を示す図である。 PNシンボル列の自己相関をとった結果得られる相関値列を示したグラフ図である。
符号の説明
1 放送受信装置
2 フロントエンド部
3 バックエンド部
21 チューナ
22 復調部
23 同期検出部
24 波形等化部
25 誤り訂正部
231 相関部
232 第1位置検出部
233、233A、233B 補正部
234 第2位置検出部
235 同期検出信号発生部
236 第2相関部
237 極性検出部
238 フィールド番号信号発生部
239、239A、239B、239C モード検出部
240 VSBモード信号発生部
501 第3相関部
502、504、603 モード特定部
503、602 累積加算部
601 距離算出部

Claims (24)

  1. 入力信号値列に含まれる参照信号値列と、当該入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列を出力する相関部と、
    出力された少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う補正部とを備える
    ことを特徴とする信号検出装置。
  2. 前記信号検出装置は、更に、
    最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関部より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出部を備え、
    前記補正部は、前記第1位置検出部により検出された第1位置以外の少なくとも1つの位置の、相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。
  3. 前記信号検出装置は、更に、
    最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正部により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出部を備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号検出装置。
  4. 前記補正部は、前記第1位置検出部により検出された第1位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記第1位置以外の第2位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値に基づいて、前記第2位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う、
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号検出装置。
  5. 前記入力信号値列には、極性を特定する第2参照信号値列が含まれており、
    前記信号検出装置は、更に、
    前記第2参照信号値列と、前記入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該第2参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく第2相関値列を出力する第2相関部と、
    前記第2相関部より出力された第2相関値列上の、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいて特定される極性を出力する極性検出部とを備え、
    前記補正部は、前記極性検出部により特定された極性と、前記相関誤差とに基づいて前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。
  6. 前記入力信号値列には、入力信号の信号モードを特定する第3参照信号値列が含まれており、
    前記信号検出装置は、更に、
    入力信号値列からに基づいて、前記第3参照信号値列を検出するモード検出部を備え、
    前記補正部は、前記モード検出部により検出された信号モードと、前記相関誤差とに基づいて前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。
  7. 前記第1位置検出部は、最大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である最大位置と、極大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である極大位置とを検出し、
    前記補正部は、前記極大位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列の最大値の位置とを対応させた場合の、前記最大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値を求め、当該相関誤差値に基づいて前記最大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正、又は、前記最大位置と、前記相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記極大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値を求め、当該相関誤差値に基づいて前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正のいずれかを行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号検出装置。
  8. 前記第1位置検出部は、最大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である最大位置と、極大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である極大位置とを検出し、
    前記補正部は、前記最大位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列の最大値の位置とを対応させた場合の、前記極大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の第1相関誤差値と、前記極大位置と前記相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記最大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の第2相関誤差値とを求め、前記第1相関誤差値から前記第2相関誤差値を差し引いた合成相関誤差値に基づいて前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正、又は、前記第2相関誤差値から前記第1相関誤差値を差し引いた合成相関誤差値に基づいて前記最大位置又は前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正のいずれかを行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号検出装置。
  9. 前記補正部は、補正された相関値列に基づく値を、波形等化装置又は周波数特性変換装置又は伝送路特性観測装置に出力することを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。
  10. 前記第2位置検出部は、今回検出した位置が前回検出した位置と異なる場合、位置の変化量を出力することを特徴とする請求項3に記載の信号検出装置。
  11. 入力信号値列に含まれる参照信号値列と、当該入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列を出力する相関回路と、
    出力された少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う補正回路とを含む
    ことを特徴とする信号検出回路。
  12. 前記信号検出回路は、更に、
    最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関回路より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出回路を含み、
    前記補正回路は、前記第1位置検出回路により検出された第1位置以外の少なくとも1つの位置の、相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号検出回路。
  13. 前記信号検出回路は、更に、
    最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正回路により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出回路を含む
    ことを特徴とする請求項12に記載の信号検出回路。
  14. 前記補正回路は、
    前記第1位置検出回路により検出された第1位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、当該第1位置以外の第2位置と対応する当該相関誤差値列上の位置の相関誤差値に基づいて、第2位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正を行う、
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号検出回路。
  15. 前記入力信号値列には、極性を特定する第2参照信号値列が含まれており、
    前記信号検出回路は、更に、
    前記第2参照信号値列と、前記入力信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる、当該第2参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく第2相関値列を出力する第2相関回路と、
    前記第2相関回路より出力された第2相関値列上の、最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいて特定される極性を出力する極性検出回路とを含み、
    前記補正回路は、前記極性検出回路により特定された極性と、前記相関誤差とに基づいて前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号検出回路。
  16. 前記入力信号値列には、入力信号の信号モードを特定する第3参照信号値列が含まれており、
    前記信号検出回路は、更に、
    入力信号値列からに基づいて、前記第3参照信号値列を検出するモード検出回路を含み、
    前記補正回路は、前記モード検出回路により検出された信号モードと、前記相関誤差とに基づいて前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号検出回路。
  17. 前記第1位置検出回路は、最大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である最大位置と、極大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である極大位置とを検出し、
    前記補正回路は、前記極大位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列の最大値の位置とを対応させた場合の、前記最大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値を求め、当該相関誤差値に基づいて前記最大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正、又は、前記最大位置と前記相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記極大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の相関誤差値を求め、当該相関誤差値に基づいて前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正のいずれかを行う
    ことを特徴とする請求項12に記載の信号検出回路。
  18. 前記第1位置検出回路は、最大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である最大位置と、極大とみなされる相関値に対応する前記相関値列上の位置である極大位置とを検出し、
    前記補正回路は、前記最大位置と、前記参照信号値列と当該参照信号値列を含む既知の信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関誤差値列の最大値の位置とを対応させた場合の、前記極大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の第1相関誤差値と、前記極大位置と前記相関誤差値列上の最大値の位置とを対応させた場合の、前記最大位置と対応する前記相関誤差値列上の位置の第2相関誤差値とを求め、前記第1相関誤差値から前記第2相関誤差値を差し引いた合成相関誤差値に基づいて前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正、又は、前記第2相関誤差値から前記第1相関誤差値を差し引いた合成相関誤差値に基づいて前記最大位置又は前記極大位置の相関値から相関誤差を抑圧する補正のいずれかを行う
    ことを特徴とする請求項12に記載の信号検出回路。
  19. 前記補正回路は、補正された相関値列に基づく値を、波形等化回路又は周波数特性変換回路又は伝送路特性観測回路に出力することを特徴とする請求項11に記載の信号検出回路。
  20. 前記第2位置検出回路は、今回検出した位置が前回検出した位置と異なる場合、位置の変化量を出力することを特徴とする請求項13に記載の信号検出装置。
  21. 前記信号検出回路は、更に、
    最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関回路より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出回路と、
    最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正回路により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出回路とを含み、
    前記モード検出回路は、
    前記第1位置検出回路又は前記第2位置検出回路の出力を用いて、前記入力信号におけるモード信号値列の位置区間を特定し、その位置区間における信号値列と、複数ある信号モードのうちのいずれかの信号モードを識別する各モード信号値列の少なくとも一部である第3参照信号値列との相互相関をとる第3相関回路と、
    前記第3相関回路により算出された各相関値を、各モード信号値列別にN回(Nは自然数)累積加算する累積加算回路と、
    前記累積加算回路により累積加算された値が最大となるモード信号値列を、前記入力信号値列の信号モードと特定するモード特定回路とを含む
    ことを特徴とする請求項16に記載の信号検出回路。
  22. 前記信号検出回路は、更に、
    最大又は極大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記相関回路より出力された相関値列上の第1位置を検出する第1位置検出回路と、
    最大とみなされる相関値の位置に基づいた、前記補正回路により補正された相関値列上の第2位置を検出する第2位置検出回路とを含み、
    前記モード検出回路は、
    前記第1位置検出回路又は前記第2位置検出回路の出力を用いて、前記入力信号におけるモード信号値列の位置区間を特定し、その位置区間における信号値列と、複数ある信号モードのうちのいずれかの信号モードを識別する各モード信号値列の少なくとも一部である第3参照信号値列との相互相関をとってあるモード信号値列との相関値として出力し、前記相関値の符号を反転させた値を他のモード信号値列との相関値として出力する第3相関回路と、
    前記第3相関回路により算出された各相関値を、各モード信号値列別にN回(Nは自然数)累積加算する累積加算回路と、
    前記累積加算回路により累積加算された値が最大となるモード信号値列を、前記入力信号値列の信号モードと特定するモード特定回路とを含む
    ことを特徴とする請求項16に記載の信号検出回路。
  23. 信号値列に含まれる参照信号値列と、当該信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列のうち、少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差分を抑圧する補正を行うことを特徴とする信号検出方法。
  24. 信号検出装置又は信号検出回路に信号検出処理を実行させるプログラムであって、
    前記信号検出処理は、
    信号値列に含まれる参照信号値列と、当該信号値列の順に沿って1つずつずらして得られる当該参照信号値列に相当する長さの各信号値列との相互相関結果に基づく相関値列のうち、少なくとも1つの相関値の相関誤差を求めて、当該相関値から相関誤差分を抑圧する補正を行う補正ステップを含む
    ことを特徴とするプログラム。
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