JPWO2005098479A1 - 二重液晶収差補正素子、及びその製造方法 - Google Patents

二重液晶収差補正素子、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

従来の素子に比べて小型化、軽量化を図ることができる新規な二重液晶収差補正素子を提供することを目的とする。厚さ方向に積層した2つの液晶収差補正素子から構成され、前記液晶収差補正素子は、一方にコモン電極が、他方に非電極部位が形成されたセグメント電極21が形成された一対の基板と、前記一対の基板に挟まれた液晶とを備え、前記一対の基板の各々には厚さ方向に複数の穴30A、30B、30Cが穿たれるとともに前記穴には前記コモン電極及びセグメント電極のいずれかに接続される端子31A、31B、31Cが設けられ、前記一対の基板の一方には液晶を注入するための注入口60が形成され、電圧の非印加時における液晶の配向方向が2つの液晶収差補正素子で直交してなる二重液晶収差補正素子1である。

Description

本発明は、光ディスク装置において、光ピックアップでの記録・再生時に生ずる収差を補正するために用いる液晶収差補正素子に関する。特に、青紫色半導体レーザを光源として用い、複数の記録層を有する大容量の次世代光ディスク(Blu-ray disc;BD)等に好適に用いられ、往路・復路における収差補正を行うための二重液晶収差補正素子、及びその製造方法の技術分野に属する。
従来、情報記録媒体としてCD、DVD等の各種光ディスクが知られている。これらの光ディスクは、回転することによる厚さずれや反り等によって収差(集光スポットの歪)を生ずるため、この収差を補正して記録・再生の精度を上げることが求められる。
上記収差を補正する技術として、コリメータレンズをアクチュエータで駆動させる方式と、液晶収差補正素子を利用する方式が知られている。
前者の方式は、アクチュエータが必要となるため光ピックアップが複雑になり、また高精度な補正には対応し切れないという問題があった。
これに対し、液晶収差補正素子は、液晶パネルの電極を例えば同心円のリング状に形成し、これにより光束の中央部と外縁部とで異なる位相制御を行うものである。この液晶収差補正素子は、光ピックアップにおいて対物レンズとともに同一光軸上に配置されるため、良好な駆動が得られるように小型化・軽量化することが望まれていた。
ところで近年では、光源波長の短波長化や対物レンズの高NA化により、Blu-ray disc(BD)等の大容量の光ディスクが開発されている。このBDは、将来的には厚さ方向に複数の記録層を有するため、異なる深度にレーザの焦点位置を合わせる必要があり、また光源波長が短いために、カバー層厚のばらつきやディスクの傾きに対する許容量が小さく、発生する波面収差が大きくなる傾向があった。この問題に対処するため、上述の素子を2枚組み合わせ、往路と復路における収差補正を行うことで検出精度を向上させた二重液晶収差補正素子が提案されている。
従来の二重液晶収差補正素子として、例えば(特許文献1)には、出射光が光源から光磁気記録媒体に向かう往路と光磁気記録媒体から光検出器へ向かう復路とが共有する光路中に、2つの位相補正素子が設置されており、いずれの位相補正素子も、透明電極付の1対の透明基板を備え、1対の透明基板間に液晶層が狭持されるものであり、電圧の印加時に2つの位相補正素子の少なくとも1つに形成された透明電極は出射光の波面収差を補正できるように分割された分割電極となっており、かつ2つの位相補正素子の実質的なリタデーション値が等しく、電圧の非印加時に2つの位相補正素子を構成する液晶層の液晶分子の配向方向が互いに直交している例が記載されている。
上記従来の素子では、(特許文献1)の図2に示すように、素子の片側の基板をより長くしてその部分に電極引出部を形成し、その電極引出部と制御回路とをフレキシブルプリント基板等によって接続させていた。
この場合、ガラス基板上の電極引出部の部分に力が加わるため、ガラス基板を薄くしようとすると割れ・カケ不良を生ずる恐れがあり、それゆえ厚さには強度の点で限界(0.3〜0.5mm程度)があった。したがって、2つの素子を組み合わせたときには全体が厚くなり、十分な軽量化が図れなかった。また、片側の基板を長く形成しているため、その分素子が大きくなり、さらに素子自体の重量バランスが崩れることによって高精度な駆動が難しくなるという問題もあった。
また、液晶収差補正素子は、特に車載用等の用途を考慮した場合、保存温度範囲として−40〜90℃、使用温度範囲として−20〜80℃を達成することが要求されるが、温度が変化すると液晶及び基板が膨張・収縮し、このとき液晶と基板の膨張率が異なるため、上記(特許文献1)のように基板を片側に長く形成してそこに端子を集約させた場合には、全体が不均一に変形し、その結果、得られる補正効果に悪影響を与える恐れがあった。
さらに、従来の素子を製造する際には、大きさの異なる2枚の基板を対向させ、その基板の側面の隙間から液晶を注入・封止していた。そのため、大きさが数mm程度に加工された小さい基板の組み合わせを逐一作製し、それぞれに対して液晶の注入・封止を行う必要があり、生産効率が悪く、コストも高いという問題があった。また、側方に設けた電極引出部の位置に対して液晶分子の配向方向が相異なる2種類の素子を別々に作製しなければならず、効率が悪かった。
また、上述のように、電極引出部が素子の側方に突出して設けられていたため、製品の検査を最終的に加工された個々の素子ごとに行う必要があり、効率が悪いという問題もあった。
また一方、良好な補正を行うためには、発生した収差に対して逆の位相差を加えることが理想的である。しかしながら、例えば(特許文献2)のように電極の領域を同心円状に分割した場合には、得られる位相差が階段状になってしまうという問題があった。
それゆえ、発生する収差に対しリニアな補正を行うことのできる二重液晶収差補正素子の開発が望まれていた。
特開2002−319202号公報(請求項1、段落0038、図2) 特開2002−237077号公報(請求項1、段落0014)
そこで本発明は、従来の素子に比べて小型化、軽量化を図ることができる新規な二重液晶収差補正素子を提供することを目的とする。
また、光ディスクの厚さずれ等によって発生する収差をリニアに補正し、それによって記録・再生の精度を高めることができる二重液晶収差補正素子を提供することを目的とする。
また、温度変化によって不均一な変形を生ずることなく、素子の性能を維持することができる二重液晶収差補正素子を提供することを目的とする。
さらに、生産効率に優れ、低コストであり、素子の検査も効率良く行うことができる二重液晶収差補正素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、厚さ方向に積層した2つの液晶収差補正素子から構成され、前記各々の液晶収差補正素子は、一方にコモン電極が、他方にセグメント電極が形成された一対の基板と、前記一対の基板に挟まれた液晶とを備え、前記一対の基板の各々には厚さ方向に複数の穴が穿たれるとともに前記穴には前記コモン電極およびセグメント電極のいずれかに接続される端子が設けられ、前記一対の基板の一方には液晶を注入するための注入口が形成され、電圧の非印加時における液晶の配向方向が2つの液晶収差補正素子で直交してなる二重液晶収差補正素子を提供する。
上記構成によれば、コモン電極及びセグメント電極に接続するための端子、並びに液晶の注入口が、穴を通じて基板の表面上に配置される。
また、本発明では、厚さ方向に積層した2つの液晶収差補正素子から構成され、前記各々の液晶収差補正素子は、一方にコモン電極が、他方にセグメント電極が形成された一対の基板と、前記一対の基板に挟まれた液晶とを備え、前記セグメント電極には、電極材の存在しない複数の非電極部位が前記セグメント電極上の位置によって大きさもしくは配置間隔又はその両方を変化させて形成され、前記非電極部位の内側では電圧印加時に液晶が不均一に配向するように構成され、前記一対の基板の各々には厚さ方向に複数の穴が穿たれるとともに前記穴には前記コモン電極およびセグメント電極のいずれかに接続される端子が設けられ、前記一対の基板の一方には液晶を注入するための注入口が形成され、電圧の非印加時における液晶の配向方向が2つの液晶収差補正素子で直交してなる二重液晶収差補正素子を提供する。
上記構成によれば、上記の作用に加えて、複数形成された非電極部位の中心部では電極に対して垂直方向に弱い電界が形成され、非電極部位の端の部分では電界が傾いた方向に形成されるため、その電界分布に沿って液晶分子が不均一に配向することで、非電極部位の中心から周辺にかけて屈折率が連続的に変化するレンズ効果が得られる。したがって、そのレンズ部分に光束を通過させることで、所定の位相差が与えられ収差が補正される。特に、非電極部位の大きさもしくは配置間隔を変化させることで、それぞれの領域で得られる位相差が変わり、素子全体として収差に応じた最適な補正が行われる。
また、本発明は、上記記載の二重液晶収差補正素子において、基板が四角形状に形成され、前記基板の光束が通過する円形領域に沿って液晶がシールされ、前記円形領域以外のコーナー部付近に、液晶の注入口および端子が設けられることを特徴とする。
上記構成によれば、基板のコーナー部付近が、穴を形成するスペースとして有効利用されるとともに、素子の重量バランスが改善される。また、液晶が膨張・収縮する場合に全体が均一に変形する。
また、本発明は、上記記載の二重液晶収差補正素子において、積層した各々の液晶収差補正素子のコモン電極に接続される端子同士、一方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子同士、および他方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子同士が厚さ方向に相互に接続され、二重液晶収差補正素子の外側に位置する一の基板に設けられた端子にそれぞれ集約されることを特徴とする。
また、本発明は、上記記載の二重液晶収差補正素子において、積層した各々の液晶収差補正素子のコモン電極に接続される端子同士、一方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子同士、および他方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子同士が厚さ方向に相互に接続され、二重液晶収差補正素子の外側に位置する一の基板に設けられた端子にそれぞれ集約されることを特徴とする。
上記構成によれば、素子を駆動させるための各端子が、一の基板上に集約配置される。
また、本発明は、上記記載の二重液晶収差補正素子において、一方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子と、他方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子とが、四角形状の基板の対角に位置するコーナー部付近に設けられ、コモン電極に接続される端子と液晶の注入口とが残りのコーナー部付近に設けられることを特徴とする。
上記構成によれば、素子を製造する際の効率を考慮し、各端子の位置が設定される。
また、本発明は、上記記載の二重液晶収差補正素子の製造方法であって、母材となる基板に対し、多数個の液晶収差補正素子に対応する端子および注入口を設ける工程と、セグメント電極を形成する工程と、前記の端子、注入口、およびセグメント電極を形成した基板に対し、対向する位置に端子を設けるとともにコモン電極を形成した別の基板を組み合わせる工程と、組み合わせた後に注入口から液晶を注入する工程と、前記各工程を経て製造される多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対し、同様の各工程を経て得られる別の組を裏返しかつ90度回転させた上で積層させる工程と、個々の二重液晶収差補正素子に切り分ける工程と、を有してなる二重液晶収差補正素子の製造方法である。
また、本発明は、上記記載の二重液晶収差補正素子の製造方法であって、母材となる基板に対し、多数個の液晶収差補正素子に対応する端子を設ける工程と、セグメント電極を形成する工程と、前記の端子、およびセグメント電極を形成した基板に対し、対向する位置に端子とさらに注入口を設けるとともにコモン電極を形成した別の基板を組み合わせる工程と、組み合わせた後に注入口から液晶を注入する工程と、前記各工程を経て製造される多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対し、同様の各工程を経て得られる別の組を裏返しかつ90度回転させた上で積層させる工程と、個々の二重液晶収差補正素子に切り分ける工程と、を有してなる二重液晶収差補正素子の製造方法である。
上記手段によれば、二重液晶収差補正素子の製造が、最終工程まで母材となる基板の状態のまま進められる。そして、液晶の配向方向が直交している往路・復路の2つの液晶収差補正素子が、同一の工程によって製造される。
また、本発明は、上記記載の製造方法において、基板の表面には、それぞれの端子に共通して接続される検査用の配線を形成し、多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対して別の組を積層させる工程の前、もしくは個々の二重液晶収差補正素子に切り分ける工程の前のいずれか一方又は両方の時点で前記配線を利用して検査を行うことを特徴とする。
上記手段によれば、個々の素子に分ける前の母材の状態で、素子の動作確認が一度に行われる。
また、本発明は、上記のいずれか記載の製造方法において、多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対して別の組を積層させる際に、真空中で、光束が通過する円形領域を囲むように閉じた状態で設けられるシール材を介して積層させることを特徴とする。
上記手段によれば、2つの液晶収差補正素子の間が真空状態となり、接着剤が存在しないので、高い光透過率が維持される。
さらに、本発明は、上記のいずれか記載の製造方法において、多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対して別の組を積層させる際に、大気中で、光束が通過する円形領域を囲むように一部開いた状態で設けられるシール材と前記シール材の内側に設けられる接着剤とを介して積層させることを特徴とする。
上記手段によれば、2つの液晶収差補正素子を積層させる工程が、大気中で効率的に行われる。この場合、接着剤は、屈折率が基板と近いものを選択することが好ましい。
本発明の二重液晶収差補正素子は、基板の表面に穴を穿ち、その穴の部分を端子としたため、端子を側方に設けた従来の素子に比べて基板に無理な力が加わることがない。したがって、より薄い基板を採用することができ、結果として素子の軽量化を達成することができる。
また、基板の表面に端子を配置したことにより、その分だけ素子の小型化を図ることができる。
さらに、セグメント電極に複数の非電極部位を形成した場合には、その非電極部位の位置に形成される不均一な電界分布に沿って液晶分子を配向させることで、レンズ効果を生じさせる。これにより、光ディスクの厚さずれ等によって発生する収差をリニアに補正することができる。
また、四角形状の基板の中央部に液晶を円形に挟み込み、その基板のコーナー部に端子等を設けたため、素子の重量バランスに優れ、温度変化によって液晶が膨張・収縮した場合でも不均一な変形が起こらず、素子の性能を維持することができる。
また、本発明の二重液晶収差補正素子の製造方法によれば、端子を形成する工程や、液晶を注入する工程等が、全て個々の素子に切り分ける前の母材の状態で行われるため、生産効率が向上し、コストを大幅に低減することができる。
また、各素子を検査する際にも、母材の状態で行うことができるため、高い効率を達成することができる。
さらに、積層させる2つの液晶収差補正素子を、全く同一の工程で製造でき、一方を裏返してかつ90度回転させるだけで、液晶の配向方向が直交した二重の素子を容易に作製することができる。したがって、生産性は極めて高く、安定した品質を得ることができる。
本発明に係る二重液晶収差補正素子の一実施形態を示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 図1のS部分の拡大図である。 電圧を印加した際の液晶の配向状態を説明する図である。 二重液晶収差補正素子の製造工程を示すフローチャートである。 二重液晶収差補正素子の製造工程を示すフローチャートである。 P方向におけるS103の状態を示す図である。 S103の状態を示す端子部分の断面図である。 P方向におけるS106の状態を示す図である。 P方向におけるS108の状態を示す図である。 Q方向におけるS205の状態を示す図である。 R方向におけるS104の状態を示す図である。 S501の状態を示す図である。 S305の状態を示す図である。 S504の状態を示す図である。 S305の状態の別の実施形態を示す図である。
符号の説明
1 二重液晶収差補正素子
1A、1B 液晶収差補正素子
10、11 基板
101 コーナー部
20 コモン電極
21 セグメント電極
211 非電極部位
30A〜30F 穴
31A〜31F 端子
40 液晶
50、51、51A シール材
52 接着剤
60 注入口
61 封止材
70 導通材
80 マスク
90 配線
100、110 母材となる基板
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る二重液晶収差補正素子の一実施形態における平面図である。また、図2は図1のA−A断面図であり、図3は図1のB−B断面図を表している。図1〜図3に示すように、二重液晶収差補正素子1は、同一の構成からなる2つの液晶収差補正素子1A、1Bを、導通材70及びシール材51を介して厚さ方向に積層させることにより構成されている。そして、液晶収差補正素子1A(1Bも同様)は、コモン電極20が形成された基板10と、セグメント電極21が形成された基板11とで液晶40を挟み込むことにより概略構成されている。なお、コモン電極20と液晶40との間、及びセグメント電極21と液晶40との間に一般的に設けられる液晶配向膜、透明絶縁層や、基板10、11上に設けられる反射防止膜等は図示を省略している。また、液晶40はシール材50によって内側に封入されている。
この二重液晶収差補正素子1は、液晶40が設けられた領域内に光束を通過させ、その際にコモン電極20とセグメント電極21との間に電圧を印加することにより、領域内の位置によって異なる液晶40の配向状態、すなわち位相差を与え、これにより光の収差を補正するものである。このとき、液晶収差補正素子1A、1Bは、電圧の非印加時における液晶40の配向方向を直交させているので、往路・復路での収差を良好に補正することができる。
ここでセグメント電極21の構成について詳細に説明する。
この実施の形態では、図1のS部分拡大図である図4に示すように、セグメント電極21に、電極材の存在しない複数の非電極部位211が穴状に形成されている。そして、複数の非電極部位211は、セグメント電極21上の位置によって大きさ及び配置間隔を連続的に変化させている。なお、非電極部位211の数は、図4では便宜上少なく描いているが、実際には多数の非電極部位211がより微細に形成されている。そして、この実施の形態では、セグメント電極21の半径方向rに沿って、非電極部位211の大きさd1が大きい径から一旦小さい径となり再び大きい径となるように、また、配置間隔d2が広い間隔から一旦狭い間隔となり再び広い間隔となるように連続的なパターンを形成している。
コモン電極20とセグメント電極21との間に電圧を印加した場合、非電極部位211の近傍での電界Eの状態は図5に示すようになる。すなわち、コモン電極20とセグメント電極21とが対向している部分aでは、電極に垂直な方向へ強い電界が形成され、非電極部位211の中心部である部分bでは、やはり電極に垂直な方向へ弱い電界が形成される。そして、非電極部位211とセグメント電極21との境界に近い部分cでは、セグメント電極21へ向かって電界が傾いた状態となる。
すると、液晶40の誘電異方性が正である場合には、液晶分子が電界Eに沿って配向するため、部分aでは液晶分子が電極に対して垂直に並び、部分bでは電界が弱いため電極に平行な状態のままとなり、部分cでは斜めに配向することになる。すなわち、非電極部位211の内側において液晶40が不均一な配向状態となる。このとき、素子を通過する光(異常光)に対する屈折率は、非電極部位211の中心から周辺へ向かって連続的に小さくなる分布を形成するため、非電極部位211の部分においては凸レンズの効果を示すことになる。これにより、通過する光に位相差を与えることができる。
したがって、非電極部位211の大きさ及び配置間隔をセグメント電極21上の位置によって連続的に変化させた場合、それぞれの位置で得られる位相差は異なるため、発生する収差に応じて非電極部位211の配置パターンを適宜設計することで、素子全体として収差をリニアに補正することができる。
なお、印加する電圧を変化させた場合、それに応じて液晶分子の配向状態が変化する。例えば、電圧を大きくした場合には、非電極部位211の中心でも液晶分子が垂直に配向するため、逆に、非電極部位211の中心から周辺にかけて屈折率が大きくなる凹レンズ効果を示すようになる。すなわち、印加する電圧によって、素子全体で得られる位相差カーブを変化させることができるため、例えば再生(RF)波形に基づいて補正量を計算し、その結果に応じて電圧を制御することで発生する収差をリアルタイムで補正することも可能である。
また、図4の例では、非電極部位211の大きさ及び配置間隔を、半径方向rに沿って変化させている。このようにすると、非電極部位211の配置パターンに対応して同心円状に変化する位相差カーブが得られるため、ディスクの厚さずれによって発生する球面収差を良好に補正することができる。しかも、非電極部位211の大きさ及び配置間隔は連続的に変化させているため、セグメント電極を同心円状に分割した従来の収差補正素子のように階段状の不連続な補正ではなく、よりリニアな補正が可能となる。
さらに、非電極部位211の配置間隔は、セグメント電極21上を同心円状に分けたときの各領域内(例えば領域M、領域N)で不規則(ランダム配置)とすることが好ましい。すなわち、図4に示すように、配置間隔h1とh2とが若干異なるようにする。このようにすると、隣接する非電極部位をそれぞれ通過する光が互いに干渉し合って波面が乱れるような事態を防止することができる。
なお、光の波長と配置間隔との関係で干渉効果がほとんど無いと見込まれる場合には、h1とh2とを同一にして規則的に配置しても構わない。
また、非電極部位211を形成する方法としては、まず基板11上の全面に電極材を形成した後に、フォトプロセスによって複数の非電極部位211を所望の配置パターンで形成する方法が好適に用いられる。このようにすると、連続的に変化する微細な配置パターンを容易に作り出すことができる。あるいは、基板11にセグメント電極21を蒸着、めっき等する際にマスクを介して行う方法を用いても良い。
次に、基板10、11としてはガラス基板等の透明基板が用いられる。また、コモン電極20、及びセグメント電極21としては、インジウム−スズ酸化膜を形成したITO等の透明電極が適宜採用される。
そして、この実施形態では、基板11の厚さ方向に穴30A、30B、30Cと、同様に基板10にも穴30D、30E、30Fとが穿たれている。それぞれの穴にはコモン電極20、及びセグメント電極21へ接続するための端子31A、31B、31C、31D、31E、31Fがそれぞれ設けられている。すなわち、端子31A、31Dが液晶収差補正素子1Aのセグメント電極21へ、端子31B、31Eがコモン電極20へ、端子31C、31Fが液晶収差補正素子1Bのセグメント電極21へそれぞれ接続されている。対向する端子間(例えば、端子31Bと端子31E)は、導通材70を介在させて接続している。なお、各端子は、穴の内周面に沿ってNi−Au等の金属をめっきする等して形成される。
上記のように各端子を基板10、11の面上に配置することにより、基板の側方に端子を集約配置していた従来の素子に比べて、素子に偏った力が加わることなく、割れ・カケ等の不良が生じにくくなる。したがって、基板10、11をより薄く(例えば0.2mm)することが可能となり、素子を軽量化することができる。具体的には、従来に比して40%以上(従来の端子から面上配置の端子へ変更した効果が約10%、基板の厚さを0.3mmから0.2mmへ変更した効果が約33%)の軽量化となる。
また、この実施形態では、基板10、11間に液晶40を注入するための注入口60が、基板11の面上に形成されている。注入口60の形状は円形、楕円形等であり、液晶40を注入した後に封止材61により適宜封止される。
特に、図1の例では、端子31A〜31F、及び液晶の注入口60の全てが、基板10、11の面上に配置され、対向する端子同士が厚さ方向に相互に接続され、上側の液晶収差補正素子1Aに設けられた駆動用の各端子に集約されているため、後述するように素子の生産効率を高めることができる。
さらに、図1の例では、穴30A〜30F、及び液晶の注入口60を、光束が通過する円形領域(セグメント電極21、及びコモン電極20が形成された領域)以外の、四角形状に形成された基板11(10)上のコーナー部101付近に形成している。また、シール材50を略円形に設け、光束が通過する円形領域内に液晶40をシールするようにしている。このようにすると、光束が通過しない基板11上の余剰部分を、端子等の位置として有効に利用することができるため、素子をより小型化することができる。また、端子等をコーナー部101に配置することにより、素子の重量バランスを最適化することができる。その結果、高精度な駆動が可能となり、また、温度変化によって液晶が膨張・収縮した場合に、基板11に対し均等に圧力が加わるため不均一な変形が起こらず、素子の性能を維持することができる。
なお、従来の一般的な液晶を利用する素子(液晶表示素子など)においては、表示エリアの拡大に伴って額縁部分(基板の余剰部分)をできるだけ狭くすることが要求されている。また、高分割駆動方式等に対応して端子数も増大する傾向にあるため、基板のコーナー部分を有効利用するという発想はなく、本発明に独自のものといえる。
なお、複数の非電極部位211の配置パターンは、上記実施の形態に限定されない。すなわち、発生する収差等に応じて、非電極部位211の大きさもしくは配置間隔又はその両方をセグメント電極21上の位置によって適宜設定することができる。具体的には、例えば、図4とは逆に非電極部位の大きさをセグメント電極21の中心から周辺に向かって小さい径から大きい径、また小さい径へと連続的に変化させる場合等が挙げられる。また、大きさ及び配置間隔をセグメント電極21上で同心円状に変化させる場合に限らず、例えばセグメント電極21を左右の領域に分けたときに、それぞれの領域で異なる配置パターンとなるように形成しても良い。この場合には、ディスクの反り等によって生じるコマ収差を有効に補正することができる。
また、上記実施の形態では、複数の非電極部位211の形状が円形の場合について説明したが、これに限定されず、例えば発生する収差の種類や、ラビング方向等を考慮して、別の形状にすることができる。具体的には、楕円形状、半円形状等が挙げられる。
また、図1の例では、セグメント電極21のパターンを、端子31Aに直接接続するように形成しているが、この他にも、例えば、閉じた円形領域からなる各電極パターンを形成した後に、それぞれの電極と各端子とをリード線等で接続しても良い。
なお、基板10、11上に設けた端子同士を厚さ方向に相互に接続し、一番上の基板上の端子に集約させたことについて、上記実施の形態ではセグメント電極21に複数の非電極部位211を形成した場合を例に説明したが、これに限られず、例えばセグメント電極を同心円状に複数の領域に分割した場合にも同様に適用可能である。この場合にも、基板上に端子を配置することによって素子の小型化、軽量化を達成することができる。あるいは、セグメント電極を左右に分割しても良い。この場合は、光ディスクの反り等によって発生するコマ収差を良好に補正することができる。
以上のような二重液晶収差補正素子1は、例えばレーザ光源、偏光子、1/2波長板、1/4波長板、対物レンズ、受光素子等とともに光ピックアップを構成し、光ディスク装置に組み込んで使用することができる。
特に、往路・復路における収差を補正可能であるため、次世代BD(Blu-ray Disc)や、多層ディスク等の高密度光ディスクにも好適に用いることができる。
次に、上述の図1の例に係る二重液晶収差補正素子1の製造方法を図6〜図17に基づき説明する。
まず、液晶補正素子1Aにおける基板11の加工工程について順に説明する。図8〜図11は、図2のP方向から見た状態を示している。最初に、図6及び図8に示すように、母材となる基板110に、多数個の液晶収差補正素子に対応させた穴30A、30B、30Cと、液晶の注入口60とを所定の位置に形成する(S101)。続いて、母材となる基板110の全面に反射防止膜(AR膜)を形成し(S102)た後、それぞれの穴に端子31A、31B、31Cを設ける(S103)。なお、後述するように端子31A〜31Cは、基板110を裏返しかつ90度回転させた場合に端子同士が重なり合う必要があるため、母材となる基板110は好ましくは正方形であり、また配列する多数個の液晶収差補正素子は縦横で同数形成されている。なお、各端子(例えば端子31A)を設ける際には、図9に示すように、穴30A以外の部分にマスク80を形成した上で、端子31Aとなる金属をめっき等により形成した後、マスク80を除去することにより好適に行われる。
続いて、図2のR方向から見た側に対し、後述するような検査に用いる配線を形成した後(S104)、所定の位置に電極材を蒸着等によって形成し(S105)、エッチング等によるパターンニングを行ってセグメント電極21を作製する(S106)。この状態を図10に示す。なお、上述の端子を設ける工程と、検査に用いる配線を形成する工程とは前後しても良い。
次に、P方向の側に透明絶縁層を必要に応じて積層させ、PVA等の液晶配向膜を形成し、ラビングを行う(S107)。さらに液晶を封入するためのシール材50を、印刷等によりセグメント電極21の外側に設ける(S108)。この状態を図11に示す。
一方、対向させる別の基板(基板10側)については、図2のQ方向から見た図12に示すように、母材となる基板100に対して上記の基板110と同じ位置に穴30D、31E、30Fを形成し(S201)、AR膜を形成し(S202)た後、端子31D、31E、31Fを設け(S203)、電極材の蒸着等を行い(S204)、パターンニングを行ってコモン電極20を形成する(S205)。また、液晶配向膜を形成してラビングを行い(S206)、対向させる基板110の各端子同士と接続するための導通材を印刷等により設ける(S207)。
なお、場合によっては、注入口60を基板10側に形成したり、あるいはシール材50を基板10側に、導通材を基板11側に印刷することも可能である。
そして、上記のような端子等を形成した基板110と基板100とを、対向させて組み合わせる(S301)。この工程は、スペーサを介して接着剤で貼り合わせる等して行われる。
続いて、注入口60からシール材50の内側へ液晶を注入し(S302)、封止材によって封止する。そして、母材となる基板110上に配列した各端子を使用して、素子の動作検査を行う(S303)。このとき、基板110上には、図13に示すように予め配線90を形成している(S104)ため、その配線90を利用して全数検査が一度に行われる。検査の結果不合格であった箇所についてはNGマーキングを行う(S304)。
以上の各工程(S101〜S303)を経て、液晶収差補正素子1Aが多数個配列した組が得られる。そして、この組に対し、同様の各工程(S101〜S303)を経て製造された別の組(液晶収差補正素子1Bが配列している)を積層させる(S501)。このとき、図14に示すように、別の組をZ方向に裏返し、かつX方向に90度回転させた状態にして、液晶収差補正素子1Aが配列する組の基板100側と、液晶収差補正素子1Bが配列する組の基板100側とを積層させることにより、コモン端子同士、対応するセグメント端子同士が組み合わされ、なおかつ液晶の配向方向が直交した状態が得られることになる。
また、組同士を積層させる際には、組の間に予めシール材51及び導通材70を印刷等しておく(S305、S401)。このシール材51及び導通材70は、それぞれ液晶収差補正素子1A側に設けても良いし、反対の液晶収差補正素子1B側に設けても良い。
シール材51は、図15に示すように、光束が通過する円形領域を囲むように閉じた状態で設けることができる。この場合、シール材51の内側に閉じ込められる気体の膨張によって積層状態が損なわれないように、組同士を積層させる作業は真空中で行う必要がある。シール材51が閉じた状態でかつ内側が真空であると、ゴミ等が内部に侵入せず、光透過率を高くできるため好ましい。
そして、組同士を積層させた後、母材となる基板110上に配列した各端子を使用して、二重液晶収差補正素子の動作検査を行う(S502)。このときも、上述の場合と同様に基板110上に形成した配線90を利用して全数検査を一度に行うことができる。検査の結果不合格であった箇所についてはNGマーキングを行う(S503)。
最後に、図16に示すように、母材となる基板を、ダイサー等を用いて個々の二重液晶収差補正素子1に切り分け(S504)、単品の検査工程(S505)を経た後に出荷する(S507)。なお、単品の検査において不合格となった素子は、廃棄又は修理するか、又は再生工程に移される(S506)。
なお、組同士を積層させる際、図15で示したシール材51に代わって、図17に示すような、光束が通過する円形領域を囲むように一部開いた状態で設けられるシール材51Aを介在させても良い。この場合は、シール材51Aの内側に接着剤52を設け、この接着剤52により組同士を接着させる。図17の例では、組同士を積層させる作業を大気中で行うことができるため、生産効率が高いという利点がある。
以上のような製造方法によれば、各端子や電極の形成、及び液晶の注入工程等が、個々の素子に切り分ける前の母材の状態で全て行われるため、生産効率が非常に高く、コストも大幅に低減することができる。また、生産規模の拡大にも容易に対応可能である。
特に、積層させる2つの液晶収差補正素子が、別々に作るのではなく同一の工程で製造され、片方を裏返して90度回転させるだけで良いので、全体の生産効率は大きく向上する。
さらに、液晶を注入・封止した後に行われる検査工程も、母材の状態で一斉に行えるため、産業上極めて有用である。

Claims (13)

  1. 厚さ方向に積層した2つの液晶収差補正素子から構成され、前記各々の液晶収差補正素子は、一方にコモン電極が、他方にセグメント電極が形成された一対の基板と、前記一対の基板に挟まれた液晶とを備え、前記一対の基板の各々には厚さ方向に複数の穴が穿たれるとともに前記穴には前記コモン電極およびセグメント電極のいずれかに接続される端子が設けられ、前記一対の基板の一方には液晶を注入するための注入口が形成され、電圧の非印加時における液晶の配向方向が2つの液晶収差補正素子で直交してなる二重液晶収差補正素子。
  2. 厚さ方向に積層した2つの液晶収差補正素子から構成され、前記各々の液晶収差補正素子は、一方にコモン電極が、他方にセグメント電極が形成された一対の基板と、前記一対の基板に挟まれた液晶とを備え、前記セグメント電極には、電極材の存在しない複数の非電極部位が前記セグメント電極上の位置によって大きさもしくは配置間隔又はその両方を変化させて形成され、前記非電極部位の内側では電圧印加時に液晶が不均一に配向するように構成され、前記一対の基板の各々には厚さ方向に複数の穴が穿たれるとともに前記穴には前記コモン電極およびセグメント電極のいずれかに接続される端子が設けられ、前記一対の基板の一方には液晶を注入するための注入口が形成され、電圧の非印加時における液晶の配向方向が2つの液晶収差補正素子で直交してなる二重液晶収差補正素子。
  3. 請求項2記載の二重液晶収差補正素子において、基板が四角形状に形成され、前記基板の光束が通過する円形領域に沿って液晶がシールされ、前記円形領域以外のコーナー部付近に、液晶の注入口および端子が設けられることを特徴とする二重液晶収差補正素子。
  4. 請求項2記載の二重液晶収差補正素子において、積層した各々の液晶収差補正素子のコモン電極に接続される端子同士、一方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子同士、および他方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子同士が厚さ方向に相互に接続され、二重液晶収差補正素子の外側に位置する一の基板に設けられた端子にそれぞれ集約されることを特徴とする二重液晶収差補正素子。
  5. 請求項3記載の二重液晶収差補正素子において、積層した各々の液晶収差補正素子のコモン電極に接続される端子同士、一方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子同士、および他方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子同士が厚さ方向に相互に接続され、二重液晶収差補正素子の最も外側である一の基板に設けられた端子にそれぞれ集約されることを特徴とする二重液晶収差補正素子。
  6. 請求項5記載の二重液晶収差補正素子において、一方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子と、他方の液晶収差補正素子のセグメント電極に接続される端子とが、四角形状の基板の対角に位置するコーナー部付近に設けられ、コモン電極に接続される端子と液晶の注入口とが残りのコーナー部付近に設けられることを特徴とする二重液晶収差補正素子。
  7. 請求項6記載の二重液晶収差補正素子の製造方法であって、母材となる基板に対し、多数個の液晶収差補正素子に対応する端子および注入口を設ける工程と、セグメント電極を形成する工程と、前記の端子、注入口、およびセグメント電極を形成した基板に対し、対向する位置に端子を設けるとともにコモン電極を形成した別の基板を組み合わせる工程と、組み合わせた後に注入口から液晶を注入する工程と、前記各工程を経て製造される多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対し、同様の各工程を経て得られる別の組を裏返しかつ90度回転させた上で積層させる工程と、個々の二重液晶収差補正素子に切り分ける工程と、を有してなる二重液晶収差補正素子の製造方法。
  8. 請求項6記載の二重液晶収差補正素子の製造方法であって、母材となる基板に対し、多数個の液晶収差補正素子に対応する端子を設ける工程と、セグメント電極を形成する工程と、前記の端子、およびセグメント電極を形成した基板に対し、対向する位置に端子とさらに注入口を設けるとともにコモン電極を形成した別の基板を組み合わせる工程と、組み合わせた後に注入口から液晶を注入する工程と、前記各工程を経て製造される多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対し、同様の各工程を経て得られる別の組を裏返しかつ90度回転させた上で積層させる工程と、個々の二重液晶収差補正素子に切り分ける工程と、を有してなる二重液晶収差補正素子の製造方法。
  9. 請求項7又は8記載の製造方法において、基板の表面には、それぞれの端子に共通して接続される検査用の配線を形成し、多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対して別の組を積層させる工程の前、もしくは個々の二重液晶収差補正素子に切り分ける工程の前のいずれか一方又は両方の時点で前記配線を利用して検査を行うことを特徴とする二重液晶収差補正素子の製造方法。
  10. 請求項7又は8記載の製造方法において、多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対して別の組を積層させる際に、真空中で、光束が通過する円形領域を囲むように閉じた状態で設けられるシール材を介して積層させることを特徴とする二重液晶収差補正素子の製造方法。
  11. 請求項9記載の製造方法において、多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対して別の組を積層させる際に、真空中で、光束が通過する円形領域を囲むように閉じた状態で設けられるシール材を介して積層させることを特徴とする二重液晶収差補正素子の製造方法。
  12. 請求項7又は8記載の製造方法において、多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対して別の組を積層させる際に、大気中で、光束が通過する円形領域を囲むように一部開いた状態で設けられるシール材と前記シール材の内側に設けられる接着剤とを介して積層させることを特徴とする二重液晶収差補正素子の製造方法。
  13. 請求項9記載の製造方法において、多数個の液晶収差補正素子が配列した組に対して別の組を積層させる際に、大気中で、光束が通過する円形領域を囲むように一部開いた状態で設けられるシール材と前記シール材の内側に設けられる接着剤とを介して積層させることを特徴とする二重液晶収差補正素子の製造方法。
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