JP2005222586A - 位相変調用光学素子および光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】解決しようとする問題点は、位相変調用の液晶光学素子から所望の位相変調が行われていない光が透過してしまうことを防ぐことである。
【解決手段】位相変調光学用素子もしくは収差補正用光学素子は、内側に電極を有する第1、及び第2の透明基板間に液晶層を狭持してなり、少なくとも一方の第1または第2の透明基板上に、複数の位相変調用電極群が間隙を持って形成された第1層と、位相変調用電極の間隙を補完するための補完用電極が第1層とは絶縁膜を介して離間して設けられた第2層とを有し、補完用電極の一部が位相変調用電極と重なるよう配置し、該重なり部の幅が位相変調用電極の間隙の幅よりも大きくなるよう構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】位相変調光学用素子もしくは収差補正用光学素子は、内側に電極を有する第1、及び第2の透明基板間に液晶層を狭持してなり、少なくとも一方の第1または第2の透明基板上に、複数の位相変調用電極群が間隙を持って形成された第1層と、位相変調用電極の間隙を補完するための補完用電極が第1層とは絶縁膜を介して離間して設けられた第2層とを有し、補完用電極の一部が位相変調用電極と重なるよう配置し、該重なり部の幅が位相変調用電極の間隙の幅よりも大きくなるよう構成した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、位相変調用光学素子および光学装置に関し、特に、光の球面収差、コマ収差等の波面収差を補正するための位相変調用光学素子と、該位相変調用光学素子を備えた光学装置に関する。
光学装置である、CDあるいはDVD等の光ピックアップ装置における、情報の書き込み、読み出しの際に発生する光の収差補正を行うために、液晶光学素子からなる収差補正用の位相変調用光学素子が用いられている。この様な位相変調用光学素子は、CDやDVD等に照射されるレーザー光の光軸が傾くこと等により、DVD等のディスク内に生じるコマ収差や、球面収差や、非点収差を含む波面収差を光学的に補正している。
ここで従来の位相変調用光学素子について説明する。図8(a)は、球面収差補正用の液晶光学素子の電極パターンを例示したものである。
この位相変調用光学素子は、斜線で示した電極Ea、Eb、Ec、Ed、Eeにそれぞれ異なる電圧を印加することにより、透過する光の位相を変調し、この素子に入射する直線偏光の収差を補正することが出来る様になっている。しかしながら、電極Ea、Eb、Ec、Ed、Ee間の間隙Sで、この間隙Sを透過した光は位相の変調がなされていないため、特に405nmの波長の光を使用した場合にこれがノイズとして作用し、結果として大きな収差を有してしまうこととなる。
この位相変調用光学素子は、斜線で示した電極Ea、Eb、Ec、Ed、Eeにそれぞれ異なる電圧を印加することにより、透過する光の位相を変調し、この素子に入射する直線偏光の収差を補正することが出来る様になっている。しかしながら、電極Ea、Eb、Ec、Ed、Ee間の間隙Sで、この間隙Sを透過した光は位相の変調がなされていないため、特に405nmの波長の光を使用した場合にこれがノイズとして作用し、結果として大きな収差を有してしまうこととなる。
図8(b)は、この時の状況を示した図であり、グラフの縦軸が液晶光学素子を透過した光の位相もしくは透過率を示し、横軸が対応する液晶光学素子10の位置を示している。
図8(b)において液晶光学素子10の第2の透明基板14上の共通電極Ecomには、例えばGND電位、第1の透明基板12上のE1電極には例えば2.01[V]の交流電位、以下同様にE2には2.02[V]、E3には2.03[V]、E4には2.04[V]、E5には2.05[V]、E6には2.06[V]、E7には2.07[V]、E8には2.08[V]、E9には2.09[V]、E10には2.10[V]の交流電位を与えている。
これらの電圧は、液晶光学素子10に入射する光の収差を補正するため、収差の大きさに応じて与えるものであるが、図のグラフに示す様に電極間の間隙Sにおいては透過光の位相が大きく異なってしまい、この位相の異なりが全体的に精度の良い補正を施せないという問題を生じていた。
このような問題点を解消するため、図9(a)に示す様な、内側に電極を有する第1の透明基板12と第2の透明基板14との間に液晶層22を狭持し、この少なくとも一方の第1または第2の透明基板12、14上に、複数の位相変調用電極群16が所定の間隙を持って形成された第1層と、位相変調用電極群16の間隙を補完するための補完用電極群18を第1層とは絶縁膜24を介して離間して設けた第2層とを有する液晶光学素子10を、レーザー光源から出射されるレーザー光を記録媒体に照射する光学部材との間の光路中に配置して、光の収差を補正するという提案が成されている(例えば特許文献1参照。)。
このように構成し、補完用電極群18のそれぞれの電極に隣り合う位相変調用電極群1
6と近似した電圧を印加すれば、図8(b)に示したように間隙Sから所望の位相変調が成されていない光が漏れるという問題は解消する。
6と近似した電圧を印加すれば、図8(b)に示したように間隙Sから所望の位相変調が成されていない光が漏れるという問題は解消する。
しかしながら、特許文献1の技術には改良すべき問題点が残されている。それは図9(b)に示す様に、補完用電極群18の幅が位相変調用電極群16の間隙とほぼ同等の幅で形成されているため、製造上の問題で位相変調用電極群16と補完用電極群18とが位置ずれを起こしてしまうことがある。
この様に位相変調用電極群16と補完用電極群18とが位置ずれを起こしてしまうと、図9(c)に示した位相変調用電極群16もしくは補完用電極群18が存在する領域Lでは入射光Kは、位相変調した光として透過することとなる。ところが、この位置ずれによって位相変調用電極群16も補完用電極群18も存在しない領域Mが存在するため、所望の位相変調が行われない光がそのまま透過してしまうこととなる。
この状態を図8(b)に相当する図で表したのが図10で、位相変調用電極群16も補完用電極群18も存在しない領域Mからは、図8(b)に示した位相変調が成されていない光の漏れは少なくなるが、やはり所望の位相変調が成されていない光が透過することとなり、全体的に精度の良い補正を施せないという問題を生じていた。この問題が液晶光学素子の歩留まりを大きく落としてしまう原因ともなっていた。
本発明の目的は、上記課題を解決して、液晶光学素子から所望の位相変調が行われていない光が透過してしまうことを極力抑えることが出来る位相変調用光学素子と、それを搭載した光学装置を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の位相変調用素子と光学装置は、基本的に下記記載の構成を採用する。
本発明の位相変調用光学素子は、レーザー光源から出射されるレーザー光を記録媒体に照射する光学部材との間の光路中に配置され、内側に電極を有する第1、及び第2の透明基板間に液晶層を狭持してなり、少なくとも一方の第1または第2の透明基板間に、複数の位相変調用電極群が間隙を持って形成された第1層と、位相変調用電極の間隙を補完するための補完用電極が第1層とは絶縁膜を介して離間して設けられた第2層とを有する位相変調用光学素子において、補完用電極の一部が位相変調用電極と重なるよう配置され、重なり部の幅が位相変調用電極の間隙の幅よりも大きくなるよう構成したことを特徴とする。
本発明の位相変調用光学素子は、レーザー光源から出射されるレーザー光を記録媒体に照射する光学部材との間の光路中に配置され、内側に電極を有する第1、及び第2の透明基板間に液晶層を狭持してなり、少なくとも一方の第1または第2の透明基板間に、複数の位相変調用電極群が間隙を持って形成された第1層と、位相変調用電極の間隙を補完するための補完用電極が第1層とは絶縁膜を介して離間して設けられた第2層とを有する位相変調用光学素子において、補完用電極の一部が位相変調用電極と重なるよう配置され、重なり部の幅が位相変調用電極の間隙の幅よりも大きくなるよう構成したことを特徴とする。
また、本発明による位相変調用光学素子は、先に示した少なくとも一方の第1または第2の透明基板には、第2層と第1層とが順に積層配置されてなることを特徴とするものである。
更に、本発明による位相変調用光学素子は、一方の重なり部の幅が位相変調用電極の間隙の幅の1/2よりも大きくなるよう構成したことを特徴とするものである。
また更に、本発明による位相変調用光学素子は、位相変調用電極が収差補正用電極であり、位相変調用光学素子が収差補正用光学素子であることを特徴とするものである。
また更に、本発明による位相変調用光学素子は、補完用電極の幅が位相変調用電極の幅よりも小さいことを特徴とするものである。
本発明による光学装置は、上述した位相変調用光学素子を備えてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、所望の位相変調がなされていない光の透過を極力防ぐことができるので、全体的に精度の良い収差補正を実現できる位相変調用光学素子を得ることが出来る。
また、上記構成により、収差を精度良く補正することができるので、情報記録媒体の高密度化に有効な位相変調用光学素子を提供できる。
更に、本発明の光ピックアップ装置と情報記録装置等を含む光学装置は、上記の位相変調用光学素子を備えて収差補正を行うので、精度の良い情報の書き込み、読み出しを行うことが出来る。
更にまた、本発明によれば、製造上のばらつきで歩留まりを大きく低下させることがないので、位相変調用光学素子を安価に製造することが可能となり、またそれを搭載した光ピックアップ装置と情報記録装置等の光学装置のコストも低下させることができる。
本発明の位相変調光学用素子は、基本的に背景技術に示した構成とほぼ同じ構成要件を有しているので、以下の説明においても同じ部材については同符号を用いて説明をする。
本発明による位相変調光学用素子は、内側に電極を有する第1、及び第2の透明基板間に液晶層を狭持してなり、少なくとも一方の第1または第2の透明基板上に、複数の位相変調用電極群が間隙を持って形成された第1層と、位相変調用電極の間隙を補完するための補完用電極が第1層とは絶縁膜を介して離間して設けられた第2層とを有し、補完用電極の一部が位相変調用電極と重なるよう配置し、この重なり部の幅が位相変調用電極の間隙の幅よりも大きくなるよう構成してなる。この具体的な構成例と、この位相変調用光学素子を搭載した光学装置について以下に詳述する。
図1(a)は、本発明の位相変調用光学素子の構成例を示す断面図であり、図1(b)は、位相変調用電極16と補完用電極30との重なり部における要部拡大断面図であり、図1(c)は、図1(a)の変形例である。図1(a)は、位相変調用光学素子の一構成例を示しており、本図においては、光学装置である光ピックアップ装置において生ずる球面収差やコマ収差等の収差を補正するための収差補正用光学素子として機能する液晶光学素子を示している。
この液晶光学素子は、対向して設けられた第1の透明基板12と第2の透明基板14の間に液晶層22が狭持されて構成される。そして、第1の透明基板12と第2の透明基板14の内側である液晶層側の双方の表面には、透明導電体である補完電極群30と、同じく透明導電体である位相変調用電極群16がそれぞれ順に積層配置されている。更に、補完電極群30と位相変調用電極群16とは、絶縁膜24を介して離間して設けられている。また、位相変調用電極群16の液晶層側上面には、液晶分子を配向させるための配向膜26が設けられている。
ここで配向膜26にはポリイミド樹脂を用いており、絶縁膜24には一般的には2酸化
珪素を用いるが、この絶縁膜24も同様にポリイミド樹脂を用いることも可能である。絶縁膜の厚さは500Å程度に設定した。
珪素を用いるが、この絶縁膜24も同様にポリイミド樹脂を用いることも可能である。絶縁膜の厚さは500Å程度に設定した。
そして、本発明の位相変調用光学素子は、位相変調用電極群16の電極と電極との間隙を補完するための補完電極群30が、隣り合う位相変調用電極群16の双方と重なるように配置されており、この重なり部の幅を位相変調用電極の間隙の幅よりも大きくなるよう構成している。
この関係を説明するための図面が図1(b)である。
位相変調用電極群16の電極と電極との間隙Wに対し、補完電極群30は、(1/2)Wよりも大きい幅D分だけ位相変調用電極群16と重なるように設定されている。従って、トータルの重なり幅2Dは、位相変調用電極の間隙の幅Wよりも大きくなるよう、すなわち 2D≧W となるように構成して成る。
位相変調用電極群16の電極と電極との間隙Wに対し、補完電極群30は、(1/2)Wよりも大きい幅D分だけ位相変調用電極群16と重なるように設定されている。従って、トータルの重なり幅2Dは、位相変調用電極の間隙の幅Wよりも大きくなるよう、すなわち 2D≧W となるように構成して成る。
この位相変調用電極の間隙の幅Wは、できるだけ小さいほど好ましいので、本実施例においては製造上の誤差を考慮して、この幅Wを3μm程度に抑えている。用いた透明電極の材質はインジウム錫酸化物(ITO)で、厚さは1000Å以下なので、3μmの間隙を実現するのは容易であった。従って、重なり幅Dは1.5μm以上に設定することとなる。一方、製造ばらつきによる位置ずれは1μm以下であるから、製造過程で位相変調用電極群16も補完用電極群30も存在しない領域(図9(c)のMに相当する領域)が出現する可能性は非常に少ないことが判る。
従って、上記構成を取れば、所望の位相変調が成されていない光の透過をほぼ完全に防ぐことができ、全体的に精度の良い収差補正を実現できる位相変調用光学素子を実現することが出来る。また、本構成を採用することで、製造上のばらつきで歩留まりを大きく低下することがなくなり、位相変調用光学素子を安価に製造することが可能となる。
次に、本発明の位相変調用光学素子の変形例について説明をする。
図1(c)は、本発明の位相変調用光学素子の変形例を示した図である。
本変形例では、第1の透明基板12上にのみ補完電極群30と、位相変調用電極群16が順に積層配置されており、第2の透明基板14上には全面が電極である共通電極34が設けられている。このように構成しても位相変調用光学素子としての機能させることが出来ることは言うまでもない。
図1(c)は、本発明の位相変調用光学素子の変形例を示した図である。
本変形例では、第1の透明基板12上にのみ補完電極群30と、位相変調用電極群16が順に積層配置されており、第2の透明基板14上には全面が電極である共通電極34が設けられている。このように構成しても位相変調用光学素子としての機能させることが出来ることは言うまでもない。
次に、本発明の位相変調用光学素子を、収差補正用光学素子として機能させるための具体的な構成例について更に詳細に説明をする。
図2(a)は位相変調用電極群16の平面図、図2(b)は補完用電極群30の平面図である。図示の様に補完用電極群30は、位相変調用電極群16の電極間間隙を補完できる様に、位相変調用電極群16よりも幅が小さい電極パターンとなっている。
図2(a)は位相変調用電極群16の平面図、図2(b)は補完用電極群30の平面図である。図示の様に補完用電極群30は、位相変調用電極群16の電極間間隙を補完できる様に、位相変調用電極群16よりも幅が小さい電極パターンとなっている。
なお本明細書においては、球面収差補正用の液晶光学素子の電極パターンを例にとって説明しているが、コマ収差補正用、または非点収差用の位相変調用光学素子においても問題点及び解決法は共通である。
図3は本発明による位相変調用光学素子の透過光位相特性の測定結果を示す図面で、従来技術による特性である図8(b)、図10との比較のために示した。
図3から明らかな様に、位相変調用電極群16の間隙部では、多少の位相ずれは認められるものの、補完用電極群30によって位相変調用電極群16の間隙が完全に補完されているため、この位相ずれは従来例に比べて極めて小さく抑えることができていることが判る。そのため、この構成の位相変調用光学素子は、全体として精度の良い補正を行うこと
が出来るのは、本図から明白である。
図3から明らかな様に、位相変調用電極群16の間隙部では、多少の位相ずれは認められるものの、補完用電極群30によって位相変調用電極群16の間隙が完全に補完されているため、この位相ずれは従来例に比べて極めて小さく抑えることができていることが判る。そのため、この構成の位相変調用光学素子は、全体として精度の良い補正を行うこと
が出来るのは、本図から明白である。
なお、図3に示した位相変調用電極群16の間隙部における位相ずれの量は、補完用電極群30に与える印加電圧によって調整が可能である。
また、本実施例では、透明基板上に補完用電極群30、位相変調用電極群16の順に電極群を積層配置した例を示したが、図示はしないが、両者の位置関係を逆にして配置をしても図3に示した特性図と近似した効果が得ることが出来る。
次に、この位相変調用電極群16と補完用電極群30の具体的な駆動手段について説明をする。
図4は、補完用電極群30に電圧を印加する手段の例を示した図で、図中の点線が駆動回路40と各電極との電気的接続状態を示している。ここで図示した様に位相変調用光学素子を構成すれば、補完用電極群30には重なり合う位相変調用電極群16の何れか一方の電極に与えるのと同一の駆動電圧を駆動回路40が印加して駆動することが出来る。
図4は、補完用電極群30に電圧を印加する手段の例を示した図で、図中の点線が駆動回路40と各電極との電気的接続状態を示している。ここで図示した様に位相変調用光学素子を構成すれば、補完用電極群30には重なり合う位相変調用電極群16の何れか一方の電極に与えるのと同一の駆動電圧を駆動回路40が印加して駆動することが出来る。
すなわち、本構成においては、補完用電極群30の各電極を重なり合う位相変調用電極群16の電極の何れか一方の電極と電気的短絡状態にして、各対の電極をそれぞれ駆動できる様に配線が形成されている。各補完用電極には、隣り合う位相変調用電極に与えられている電位の中間の電位を与えるのではなく、重なり合う位相変調用電極16の何れか一方の電極と電気的短絡状態にしている。この様に構成すると、印加電圧上は中間の電位を与えたときよりも収差補正が滑らかでなくなるが、実用上は何ら問題のないレベルの補正が可能となる。また、この手段によれば、駆動回路40と位相変調用液晶素子10との接続ケーブルの配線数を減少させることを可能とし、光学装置の小型化に顕著な効果をもたらすものとなる。
なお、上述した電気的短絡は、駆動回路40内で短絡することも出来るし、駆動回路40と液晶光学素子10を接続するケーブル内で短絡することも出来る。更には、液晶光学素子10内の補完用電極群30と位相変調用電極群16の電極の配置の段階で短絡することも出来る。
ここで、液晶光学素子10内で補完用電極群30と位相変調用電極群16を短絡した構成例について説明をする。図5は液晶光学素子10内の駆動回路40との接続領域44で、補完用電極群30の各電極を重なり合う位相変調用電極群16の電極の何れか一方の電極と電気的短絡状態にする構成例を示している。図5(a)がその断面図を示し、図5(b)がその平面図を示している。
図5(a)において、接続領域44には絶縁膜24を設けていない。そのため、接続領域44で補完用電極群30の電極と位相変調用電極群16の電極とが重なる様に形成すれば、両電極が電気的に短絡される。
図5(b)において、接続領域44においては補完用電極群30の電極が曲げられ、隣り合う位相変調用電極群16の電極と大部分が重なるように電極パターンが形成されている。従って、接続領域44で補完用電極群30の電極と位相変調用電極群16の電極とが電気的に短絡させることが出来る。
この様に、液晶光学素子10内で両電極を短絡することが出来れば、駆動回路40から液晶光学素子10への配線数を減少させることが出来、構造上の効果がある。
次に、液晶光学素子10内で補完用電極群30と位相変調用電極群16を短絡する他の
構成例について説明をする。図6は、この他の構成例を示す断面図である。
構成例について説明をする。図6は、この他の構成例を示す断面図である。
本発明の収差補正用光学素子における球面収差補正用の電極パターンは、液晶光学素子10内の位相変調領域内、すなわち球面収差補正素子においては位相変調用電極群16がほぼ円形状である領域で、補完用電極群30の各電極を重なり合う位相変調用電極群16の電極の何れか一方と電気的短絡状態にした構成例を採用している。
図6において、補完用電極群30の各電極と位相変調用電極群16の各電極間は位相変調領域内で、電極の両側で重なり合っているが、絶縁膜24はその一方の側のみ取り除かれている。そして、絶縁膜24が取り除かれている部分で補完用電極群30の各電極と位相変調用電極群16の各電極が電気的に短絡されている。
この短絡方法によれば、絶縁膜の除去を精密に行う必要があるためコストは掛かるが、補完用電極群30の各電極と位相変調用電極群16の各電極の電気的短絡を、より位相変調を行う電極の近傍で行えるため、透明電極の抵抗による電圧降下等の影響で補完用電極群30に与える電圧が所望の値からずれてしまうという可能性を小さくすることができ、更には液晶光学素子10でのより精度の良い補正が可能となる。
図7は本発明による位相変調用光学素子を搭載した光学装置の一例として示す光ピックアップ装置を示した図である。
図7は本発明による液晶光学素子10を用いた光ピックアップ装置の全体構成を示すブロック図で、レーザー光源50と、コリメータレンズ52と、偏光ビームスプリッタ54と、液晶光学素子10と、該液晶光学素子10に位相変調用の電圧信号を与える駆動回路40と、1/4位相差板66と、対物レンズ56と、集光レンズ60と受光器62とから構成されている。
図7は本発明による液晶光学素子10を用いた光ピックアップ装置の全体構成を示すブロック図で、レーザー光源50と、コリメータレンズ52と、偏光ビームスプリッタ54と、液晶光学素子10と、該液晶光学素子10に位相変調用の電圧信号を与える駆動回路40と、1/4位相差板66と、対物レンズ56と、集光レンズ60と受光器62とから構成されている。
図7において、レーザー光源50から出射したレーザー光64は、コリメータレンズ52によってP偏光の平行光とされ、ビームスプリッタ54と液晶光学素子10を通過する。レーザー光64は液晶光学素子10により、入射する平行光のコマ収差または球面収差を含む波面収差を補正された後、1/4位相差板66により円偏光に変換され、対物レンズ56によりディスク58にビームを照射する。
さらに、ディスク58からの反射されたレーザー光は、対物レンズ56を透過し、位相差板66にてS偏光に変換された後、液晶光学素子10を通過し、ビームスプリッタ54にて光路を変えて集光レンズ60を通過して受光器62にディスク58から反射されたレーザー光を集める。そのデータを基に、ディスク56に記録された情報等を読み取ったり、ディスク面に書き込みをすることができる。
本光ピックアップ装置は、収差を精度良く補正できる本発明の位相変調用光学素子を用いているため、精度の良い情報の書き込み、読み出しを行うことができ、情報記録媒体の高密度化にも対応し得る。
また本光ピックアップ装置を磁気記録等の情報記録装置に応用すれば、同様の効果が期待できる。
16 位相変調用電極群
30 補完用電極群
12 第1の透明基板
14 第2の透明基板
10 位相変調用光学素子
22 液晶層
50 レーザー光源
58 記録媒体
30 補完用電極群
12 第1の透明基板
14 第2の透明基板
10 位相変調用光学素子
22 液晶層
50 レーザー光源
58 記録媒体
Claims (6)
- レーザー光源から出射されるレーザー光を記録媒体に照射する光学部材との間の光路中に配置され、内側に電極を有する第1、及び第2の透明基板間に液晶層を狭持してなり、少なくとも一方の前記第1または前記第2の透明基板間に、複数の位相変調用電極群が間隙を持って形成された第1層と、前記位相変調用電極の間隙を補完するための補完用電極が前記第1層とは絶縁膜を介して離間して設けられた第2層とを有する位相変調用光学素子において、
前記補完用電極の一部が前記位相変調用電極と重なるよう配置され、この重なり部の幅が前記位相変調用電極の間隙の幅よりも大きくなるよう構成されていることを特徴とする位相変調用光学素子。 - 少なくとも一方の前記第1または前記第2の透明基板には、前記第2層と前記第1層とが順に積層配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の位相変調用光学素子。
- 前記重なり部の一方の幅が前記位相変調用電極の間隙の幅の1/2よりも大きくなるよう構成されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の位相変調用光学素子。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の前記位相変調用電極は収差補正用電極であり、前記位相変調用光学素子は収差補正用光学素子であることを特徴とする位相変調用光学素子。
- 前記補完用電極の幅は、前記位相変調用電極の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の位相変調用光学素子。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載の前記位相変調用光学素子を備えたことを特徴とする光学装置。
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JP2004027436A JP2005222586A (ja) | 2004-02-04 | 2004-02-04 | 位相変調用光学素子および光学装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100834917B1 (ko) * | 2007-03-19 | 2008-06-03 | 삼성전기주식회사 | 액정렌즈 및 그 형성방법 |
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JP2018173531A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 株式会社ジャパンディスプレイ | 光学装置及び表示装置 |
-
2004
- 2004-02-04 JP JP2004027436A patent/JP2005222586A/ja active Pending
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