JPWO2005096037A1 - 光学部材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

表面に微細構造を有し、かつ隣接する微細構造の間隔が50〜1,000nmである基材の表層部に、該基材の内層部よりもフッ素原子含有量が多い相がある、光の回折現象を利用した光学部材。好ましくは、前記微細構造がモスアイ構造であり、また、前記基材の屈折率が1.4〜1.9であり、前記微細構造が前記基材表面の法線方向に伸びる微細突起であり、かつ該突起はその先端に向かって細くなっている。この光学部材は、表面に微細構造を有し、かつ隣接する微細構造の間隔が50〜1,000nmである基材の表面を、フッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程を含む方法によって製造される。

Description

本発明は、光学部材およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、反射率、レタデーションなどの光学特性の経時的劣化が抑制された光学部材およびその製造方法に関する。
光学部材として、周期的な微細構造を基材表面に有し、その微細構造による光の回折現象を利用した光学素子が知られている。この光学素子においては、微細構造の周期が、使用する光の波長よりも十分に短い場合には、回折光は0次のみとなり、均一な媒質中を伝播する場合と等価にみなすことができる。このときの媒質中を伝播する光に感応する屈折率は、物質固有の屈折率とは異なる有効屈折率となる。前記微細構造に異方性を付与すること、またはチャープ構造を形成することによって、複屈折構造または無反射構造とすることができることは、すでに知られている(例えば、非特許文献1参照)。
半導体分野において発展した超微細加工技術の応用により、近年、微細構造による光の回折現象を利用した反射防止板、位相差板(波長板)、回折格子などの光学部材が提案され、また、それらの評価に関する報告が数多く見られるようになってきた(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、非特許文献2および非特許文献3参照)。
特開平5−107412号公報 特開平9−167758号公報 特開2003−207636号公報 特開2003−248118号公報 M.Born and E.Wolf:Principles of Optics、S.J.Wilson and M.C.Hutley:Octa.Acta.29(1982)993 Jpn.J.Appl.Phys.Vol.39(2000)p.735−737 Jpn.J.Appl.Phys.Vol.40(2001)p.747−749
このような回折現象を利用した光学部材を得るためには超微細加工を正確に行う必要がある。しかしながら、超微細加工は製造コストが高く、回折現象を利用した光学部材を種々の用途に展開する妨げとなっている。また超微細加工された表面構造は搬送および組立工程において、塵埃などによる汚染、微細構造の欠落などが生じ、当初設計どおりの性能を発揮できないことがある。
本発明の目的は、上記のような従来の問題を解消し、製造、搬送および組立工程における塵埃などの汚染、微細構造の欠落による影響が回避され、また、反射率、レタデーションなどの光学特性の経時的劣化が抑制された光学部材を提供することにある。
本発明者は、前記目的を達成するために、表面に微細構造を有する基材に、フッ素ガスを接触させることによって、該基材表層部に該基材内層部よりもフッ素原子含有量が多い相を形成させることができ、そして、基材表層部に該基材内層部よりもフッ素原子含有量が多い相を有する光の回折現象を利用した光学部材が、前記目的を達成することができるということを見出した。この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
かくして、本発明によれば、表面に微細構造を有し、かつ隣接する微細構造の間隔が50〜1,000nmである基材の表層部に、該基材の内層部よりもフッ素原子含有量が多い相がある、光の回折現象を利用した光学部材が提供される。
好ましい態様によれば、前記微細構造がモスアイ構造である。また、前記基材の屈折率が1.4〜1.9であり、前記微細構造が前記基材表面の法線方向に伸びる微細突起であり、かつ該突起はその先端に向かって細くなっている。
さらに、本発明によれば、表面に微細構造を有し、かつ隣接する微細構造の間隔が50〜1,000nmである基材の表面を、フッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程を含む、光の回折現象を利用した光学部材の製造方法が提供される。
好ましい態様においては、上記製造方法は、基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程に先立って、該基材を不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に置く工程、および、基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程の後に、該基材を不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に再び置く工程を含む。好ましくは、前記微細構造はモスアイ構造である。また、前記基材の屈折率は1.4〜1.9であり、前記微細構造が前記基材表面の法線方向に伸びる微細突起であり、かつ該突起はその先端に向かって細くなっている。
フッ素ガスを含有する雰囲気は、好ましくは、不活性ガスを含有し、フッ素ガス濃度が0.1〜50重量%である。フッ素ガスを含有する雰囲気に曝す直前の基材中の酸素および水分量は共に1重量%以下である。フッ素ガスを含有する雰囲気中の酸素および水分濃度は共に100重量ppm以下である。基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝すときの基材表面温度が−50〜150℃である。
基材表面をフッ素ガス含有雰囲気に曝す工程に先立って、および該工程の後に、不活性ガス雰囲気中に基材を置く際には、好ましくは60〜180℃に加熱する。減圧下の空気中に置く際は、好ましくは、圧力は1〜500mmHg、また、温度は15〜100℃に保持する。
本発明の光学部材は、光学部材の製造、搬送および組立工程における塵埃などの汚染などによる悪影響が回避され、反射率、レタデーションなどの光学特性の経時的劣化が小さいという特長を有する。
二種類の等方性誘電体の平板を平行に貼りあわせた構造体を示す図。 基材上に屈折率nCの正方柱Cを等間隔に配置した二次元格子構造を示す図。 基材上にnDの円錐を等間隔に配置した二次元格子構造を示す図。 本発明の製造方法に用いる、反応装置の一例を示す図。
符号の説明
A・・屈折率nAの平板
B・・屈折率nBの平板
C・・屈折率nCの正方柱
D・・屈折率nDの円錐
1・・チャンバー
2・・フッ素ガス供給ライン
3・・不活性ガス供給ライン
4・・排気ライン
5・・加熱装置
6・・微細構造を有する基材
本発明の光学部材は、表面に周期的な微細構造を有し、かつ隣接する微細構造の間隔が50〜1,000nmである基材の表層部に該基材の内層部よりもフッ素原子含有量が多い相がある、光の回折現象を利用した光学部材である。
ここで「微細構造」とは、表面に形成された微細な凹部または凸部を指し、好ましくは、微細構造は高さ5nm〜100μmの凸部および/または深さ5nm〜100μmの凹部からなる。
より具体的には、本発明の光学部材は、表面に入射または出射する光の波長以下の極めて微細な寸法間隔で繰り返される特異な微細構造を有する。
先ず、微細構造による光回折現象を示しながら、本発明の光学部材にある微細構造を説明する。
微細な寸法間隔で繰り返される屈折率nAおよび屈折率nB領域においては、これら領域を伝播する光の屈折率は、物質固有の屈折率とは異なる有効屈折率となる。
本発明の光学部材について説明するに先立ち、この有効屈折率の原理について、図1に示す二種類の等方性誘電体の平板Aと平板Bとを平行に貼り合わせた構造体に基づいて説明する。
屈折率nAの平板Aおよび屈折率nBの平板Bを光の波長よりも十分に小さい周期で並べた場合、偏光方向が平板AおよびBに平行な光の屈折率nTE(TE波)と垂直な屈折率nTM(TM波)に異方性が生じる。TE波、TM波は式(1)および(2)によって表される。
nTE=√(fnA2+(1−f)nB2) 式(1)
nTM=√(nA2nB2/(fnB2+(1−f)nA2)) 式(2)
式(1)および(2)中、fは微細周期構造のnA部の幅t1とnB部の幅t2とのデューティー比であり、式(3)で表される。
f=t1/(t1+t2) 式(3)
よって、等方性の媒質を使用したとしても、微細な異方性形状を作り込むことによって、あたかも異方性の媒質を使用したかのような性質を付与することが可能となる。より正確には、構造の周期や光の波長によって、有効屈折率 nef は、Effective Medium Theory(EMT)理論や数値計算を用いることにより、より正確な有効屈折率を算出することが可能である。
このような構造によって生じる複屈折(以下「構造性複屈折」ということがある)は、物質固有の屈折率差に強く依存しており、大きな構造性複屈折を得ようとする場合は、nAとnBとの屈折率差が大きいことが好ましい。通常nA部はガラスや透明樹脂などの材料で形成された基材上の突起で形成し、nB部は突起の周りにある空気で形成する。
図1に示すような平板Aと平板Bとを平行に貼り合わせた1次元周期構造をとる場合は、必ず異方性を生じるが、図2に示すような基材上に屈折率nCの正方柱Cを等間隔に配置した2次元格子構造(正方柱の周りはnBの空気である。)をとる場合は、等方性を示す。この場合の有効屈折率を見積もる方法としては、数学的な保証はないが、簡便に見積もる方法が存在する。
図2(a)のような2次元格子構造の有効屈折率を求める場合、まず、前記式(1)を用いて、図2(b)に示すような一次元構造に置き換え、次に、前記式(2)を用いて、屈折率nTMを求める。一方、前記式(2)を用いて、図2(c)に示すような一次元構造に置き換え、次に前記式(1)を用いて、屈折率nTEを求める。最後に、nTMとnTEとの平均をもって有効屈折率 nef とすることができる。
図3に示すような基材上に屈折率nDの円錐Dを等間隔に配置した二次元格子構造の場合は、前記正方柱2次元格子構造の場合を応用して考えることができる。まず、基材面の法線方向に対して層分割することを考える。各層の断面は、円柱2次元格子構造と近似できるので、各層の(円柱の太さに応じた)有効屈折率を見積もることができる。円錐二次元格子構造では、各層断面における円柱の大きさが、先端方向に向かって漸次細くなっている構造となる。従って、円錐二次元格子構造の有効屈折率は、円柱2次元格子構造で見積もられた各層の有効屈折率で、円錐先端方向に向かって連続的に変化したものとなる。
このような傾斜した屈折率をもつ微細構造の表面では光の反射はなくなることになる。このような微細構造の代表例としてモスアイ構造がある。その他、本発明の光学部材に形成される微細構造は、前記特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、非特許文献1非特許文献2および非特許文献3などに開示されるものである。
本発明の光学部材において、基材に用いる材料として、透明材料であれば特に制限されず、具体的には、光学ガラスや透明プラスチックが挙げられる。前記光学ガラスとしては、石英ガラス、ホウケイ酸塩系のクラウンガラス、鉛を含有するフント系ガラス、バリウムを含有するバリウム系ガラス、ランタンなどの希土類元素を含有するランタン系ガラス、カルコゲンガラスなどを挙げることができる。これらの中でも、石英ガラスが好適である。
前記透明プラスチックとしては、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系共重合体;ポリスチレンなどのスチレン系重合体;ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1などの鎖状オレフィン系重合体;脂環式構造を有する重合体(脂環式構造含有重合体とも称される。);ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類;ポリカーボネート重合体;ポリエーテルサルフォン;ポリアミド;などを挙げることができる。これらの中でも、脂環式構造を有する重合体が好適である。
基材表面にある微細構造は、基材の屈折率nAが1.4〜1.9であり、基材表面の法線方向に伸びる微細突起でありかつ該突起が先端に向かって細くなっているもの、微細構造が凹凸形状を有しているもの、特にモスアイ構造を有するものが好ましい。モスアイ構造とは、表面に突起状微細構造が形成されることによって、屈折率を連続的に変化させ、光の反射を抑制するようにした構造を指す。なお、前記nAは、波長300〜1,600nmの光線を用いて測定される値である。微細構造が前記基材表面の法線方向に伸びる微細突起でありかつ該突起が先端に向かって細くなっていることにより、基材と空間部(通常空気)との界面での反射率を大幅に低下することができる。
なお、上記屈折率nA1.4〜1.9は、フッ素化されていない部分の屈折率を意味する。
本発明に使用する基材において、隣接する微細構造の間隔は、50〜1,000nmであり、好ましくは50〜600nmである。隣接する微細構造の間隔を前記範囲にすることにより、斜めからの入射光に対しても反射率を低減することができる。
ここで、隣接する微細構造の間隔とは、隣接する各微細構造の中心から中心までの距離を指す。もし微細構造が対称構造をしていない場合は、凸部の頂点から隣接する凸部の頂点までの距離、凹部の最深部から隣接する凹部の最深部までの距離、または、凸部の頂点から隣接する凹部の最深部までの距離である。これらの距離が、各微細構造間で異なる場合は、その平均値とする。
本発明に使用する基材において、隣接する表面の微細構造の間隔は、周期構造であることが好ましいが、本発明の光学部材を反射率の低減を目的とする無反射構造にする場合には、基材の微細構造は、完全な周期構造でなくてもよい。この場合、微細構造の高さは、(使用する光の波長)/(微細構造屈折率の最大値)以上であることが必要であり、好ましくは200nm以上、さらに好ましくは600nm以上である。微細構造の高さが前記範囲よりも小さいと微細構造が光に認識されずに無反射構造とならない。
本発明の光学部材を複屈折部材にする場合においては、表面の微細構造の間隔は、前記範囲であれば、周期的であっても、非周期的であってもよい。微細構造の間隔が周期的であると光の波長に対する複屈折差の変化が敏感になる。よって、本発明の光学部材を広帯域位相差板などの光の波長に対してレタデーションを変化させたい位相差板として用いる場合は、微細構造の間隔は周期的であることが好ましい。この場合、微細構造の高さは、目的とする位相差に応じて適宜決定すればよい。
基材の光線透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがより好ましい。ヘイズは、2%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。
基材表面に微細構造を形成する手段としては、基材の材料によって多少異なる手段が採用される。以下、光学ガラスを用いる場合とプラスチックを用いる場合とに分けて、説明する。
基材を構成する材料として、光学ガラスを用いる場合は、以下のようにして表面に微細構造を形成する。まず、光学ガラスの表面に、マイクロリソグラフィーに使用される公知のレジスト剤を塗工することによりレジスト膜を形成する。レジスト剤の塗工方法としては、特に制限されず、ロールコータ法、スピンコータ法、刷毛塗り法などの公知の方法が挙げられる。次いで、そのレジスト膜表面に、電子照射などの露光装置を用いて所定のパターンを描画して、レジストパターン膜を形成する。
その後、前記レジスト膜表面における描画された部分または描画されていない部分に、被覆マスクとして、クロムなどの金属を蒸着し、その後、前記レジスト剤を溶解することのできる溶剤で処理することにより、金属で被覆されていないレジスト膜部分を溶解除去して光学ガラス表面を露出させる。次に、光学ガラスを腐食させるエッチングガス、例えば、HF、C4F8、CH2F2、O2などを光学ガラスに接触させてエッチングすることにより表面に微細な凹部を形成する。最後に、金属で被覆されているレジスト膜を除去することによって、光学ガラス表面に微細な凹凸形状が形成される。
前記の微細な凹凸形状を表面に有する基材を無反射部材にするのであれば、基材表面に形成されている凸部分にテーパーを形成しておくことが好ましい。前記テーパーは、エッチング時にサイドエッチングすることにより形成することができる。なお、複屈折部材を形成する場合には、その基材表面に形成されている凸部にテーパーを必ずしも設ける必要はない。
また、光学ガラス板におけるエッチング時の腐食マスクとしては、エッチングガスに冒されない限りレジストパターン層自体を直接用いてもよい。
レジスト膜へのパターン形成に際しては、前記露光装置を使用する他に、EB描画法、 およびレーザー描画法などをも利用することができる。レーザー描画法では、ホログラム、回折格子などの作製などに利用されているレーザー干渉法を利用することができる。回折格子の場合は、一次元的配置であるが、角度を変えて多重露光すれば、二次元配置も可能となる。
レーザー干渉法では、得られる微細な凹凸形状は、通常、規則的配置となるが、EB描画法では、予め所定の描画パターン情報を記憶装置にデジタルデータとして記憶させておき、前記描画パターン情報により、走査する電子ビームのON、OFFまたは強弱を変調する。このため、規則的配置の他にも、不規則的配置が可能となる。また、EB描画法およびレーザー描画法にはそれぞれ長短があるので、設計諸元、目的および生産性などを考慮して、適切な手法と条件とを適宜、選択すればよい。
前記基材を構成する材料としてプラスチックを用いる場合は、予め、前記基材を構成する材料として光学ガラスを用いる場合に用いる形成手段により形成された形状を型として、電鋳法などを用いて、微細な周期構造が形成された金型を作製する。この金型を用いて射出成形法またはエンボス法などにより、プラスチック成形体(例えばシート)上に微細な周期構造を形成することができる。この場合、量産が可能で、低コストであるという利点を有する。
本発明の光学部材は、その基材表層部に該基材内層部よりもフッ素原子含有量が多い相がある。基材の表層部とは、基材最表面から1nm〜10μm、好ましくは1nm〜5μmの深さまでの部分を指す。ここで、「フッ素原子含有量が多い相がある」とは、上記基材表層部の少なくとも一部がフッ素化されていることを意味する。
内層部および表層部はともにガラスやプラスチックなどから選ばれた同種材料から構成され、積層界面が無く、表層部は内層部よりもフッ素原子含有量が多くなっている。フッ素原子含有量はX線電子分光法(ESCA)などの分析装置によって、確認することができる。フッ素原子含有量は、表層部から内層部に向かって徐々に減少していくような分布をなしてもいてもよいし、表層部から内層部に向って階段的に減少する分布をなしていてもよい。
本発明の光学部材は、前記微細構造を有する基材を、フッ素ガスを含有する雰囲気中に曝す工程を含む方法によって製造される。
本発明の製造方法を図4を参照しながら具体的に説明をする。
図4は、本発明の製造方法に使用する反応装置の一例を示すものである。この反応装置はチャンバー1と、チャンバーの温度を制御するための加熱装置5を備え、チャンバーには、フッ素ガスを導入するためのフッ素ガス供給ライン2と、不活性ガスを導入するための不活性ガス供給ライン3が連結されている。そして、不要なガスを抜き出す排気ライン4がチャンバーの別の位置に連結されている。チャンバー1には前記の基材6を置くことができる空間があり、そこに種々形状の基材6を置くことができる。 排気ライン4から抜き出されたガスは、そのまままたは分離精製して、各ガス供給ラインに戻し、循環再利用することができる。
本発明の製造方法において、基材をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝すと、フッ素原子が基材に導入され、基材の大きさがわずかに変化するので、基材は所望の光学部材が得られる大きさや形状に成形することが好ましい。
本発明の光学部材の製造方法の好ましい態様は、フッ素ガスを含有する雰囲気に基材表面を曝す工程に先立って、該基材を不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に置く工程、および、フッ素ガスを含有する雰囲気に基材表面を曝す工程の後に、該基材を不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に再び置く工程を含む。すなわち、次の3工程を含む:(1)不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に置く工程、(2)フッ素ガスを含有する雰囲気に基材表面を曝す工程、および(3)不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に再び置く工程。以下、各工程について説明する。
(1)不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に微細構造を有する基材を置く工程
この工程(1)は必須ではないが、この工程を経ることによって、基材表層部に、フッ素原子含有量が多い相を面内分布なく存在させることができるようになるので、工程(1)を経ることが好ましい。
工程(1)では、まず、チャンバー1に基材6を置き、チャンバー1を閉じて、不活性ガス供給ライン3の弁を開いて不活性ガスをチャンバー1に流入させる。不活性ガスとしては、アルゴン、窒素、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノンなどが挙げられる。本発明においてはアルゴンが好適に用いられる。使用するチャンバー1は、ステンレス製もしくはアルミニウム製のものが好ましい。
チャンバー1を不活性ガス雰囲気にして、加熱装置5によって、チャンバー1内の基材6を加熱することが好ましい。この加熱によって基材6中に含まれていた水分、酸素、揮発成分を効率的に除去することができる。加熱温度は基材表面温度で、通常60〜180℃、好ましくは80〜130℃である。加熱時間は1〜400分、好ましくは1〜300分である。
不活性ガス雰囲気中に放置する代りに、減圧下の空気中に基材を置いてもよい。減圧下の空気中に置く場合は圧力を通常500mmHg以下、好ましくは100mmHg以下にする。圧力の下限は1mmHgである。極端に減圧すると排気系から油や水分などの汚染物が逆拡散するおそれがある。減圧下の空気中に置く際、温度は好ましくは15〜100℃に保持する。また、減圧と同時に、不活性ガスを注入することは、酸素および水の量を効率的に除去することができるので好ましい。減圧時間は1〜400分、好ましくは1〜300分である。
基材中に酸素や水分が多量に存在すると、次の工程(2)において基材の表面が親水化されやすいので、工程(1)において酸素や水分の量を減らすことが好ましい。好ましい基材中の酸素および水の量は、共に、通常1重量%以下、好ましくは100重量ppm以下、より好ましくは10重量ppm以下である。
(2)フッ素ガスを含有する雰囲気中に基材を曝す工程
工程(1)の後、不活性ガス供給ライン3の弁を閉じ、必要に応じてチャンバー1を冷却し、次いでフッ素ガス供給ライン2の弁と、フッ素ガスの濃度を調整するために不活性ガス供給ライン3の弁を開き、フッ素ガスと不活性ガスをライン中で混合し、希釈されたフッ素ガスを得、これをチャンバー1に流入させ、チャンバー1内をフッ素ガスを含有する雰囲気にする。
フッ素ガスを含有する雰囲気は、フッ素ガスだけで構成される雰囲気でもよいが、反応を緩やかにするために、上記のように不活性ガスで希釈されたフッ素ガスで構成することが好ましい。フッ素ガスを含有する雰囲気中には酸素および水が実質的に無いほうが好ましい。具体的には酸素および水の量が共に100重量ppm以下であることが好ましく、10重量ppm以下であることがさらに好ましく、1重量ppm以下であることが特に好ましい。
基材表面にフッ素ガスを接触させることによって、フッ素ガスが基材の表面から表層部さらには内層部に向かって徐々に分子内でのフッ素原子の導入が起こり、基材を構成する材料中のフッ素原子含有量が増加していく。基材表面からのフッ素原子の浸透深さ、フッ素原子の含有量は、フッ素ガスの濃度、温度、時間に依存して変化する。
不活性ガスで希釈したフッ素ガスの濃度は、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは0.1〜20重量%である。フッ素ガスを接触させるときの基材表面温度は、特に制限されないが、通常−50〜150℃、好ましくは−20〜80℃、特に好ましくは0〜50℃である。接触させる時間は、通常0.1秒〜600分、好ましくは0.5秒〜300分、より好ましくは1秒〜200分である。フッ素ガス濃度が高い場合、温度が高い場合、若しくは時間が長い場合には、フッ素原子の浸透深さが深くなり、フッ素原子含有量も多くなる。
フッ素原子含有量の増加に伴って、フッ素原子が導入された部分(主に表層部)の屈折率は低下するので、フッ素ガス濃度、温度および時間を適宜選択することによって、所望の屈折率に制御することができる。光反射率を低減するためには、表層部(基材最表面:フッ素原子含有量が最大の部分)の屈折率と内層部(フッ素原子含有量がゼロの部分)の屈折率との差が0.001以上、好ましくは0.01以上となるようにすることが好ましい。フッ素ガス濃度が極端に高い場合、若しくは極端に高温度長時間の場合は、基材を構成する材料が劣化するので、上記に示した範囲でフッ素ガスを接触させることが好ましい。
(3)フッ素ガスを含有する雰囲気に曝した後、不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に、フッ素ガス曝露処理した基材を再び置く工程
フッ素ガスを含有する雰囲気に曝し、所定時間経過した後、不活性ガス供給ライン3を開き、フッ素ガス供給ライン2の弁を閉じて、チャンバー1を不活性ガス雰囲気にする。不活性ガスは前記工程(1)で説明したものと同じものが挙げられる。そして、加熱装置5によって基材6を加熱することが好ましい。この加熱によって基材6中に導入しきれなかったフッ素ガスを除去することができる。加熱温度は基材表面温度で、通常60〜180℃、好ましくは80〜130℃である。加熱時間は1〜400分、好ましくは1〜300分である。
不活性ガス雰囲気中に置く代りに、減圧下の空気中にフッ素ガス曝露処理した基材を置いてもよい。減圧下の空気中に放置する場合は圧力を通常500mmHg以下、好ましくは100mmHg以下にする。圧力の下限は1mmHgである。極端に減圧すると排気系から油や水分などの汚染物が逆拡散するおそれがあるからである。減圧下の空気中に置く際には、温度を15〜100℃に保持することが好ましい。また、減圧と同時に、不活性ガスを注入することは、フッ素ガスを効率的に除去することができるので好ましい。減圧時間は1〜400分、好ましくは1〜300分である。この工程(3)は必須ではないが、この工程を経ることによって、基材表層部に、フッ素原子含有量が多い材料の相を面内分布なく存在させることができるようになるので、工程(3)を経ることが好ましい。
工程(3)を終了後、光学部材をチャンバー1から取り出し、それぞれの用途に応じて用いることができる。
このように、基材表層部にフッ素原子を導入し、屈折率などを制御していることから、光学部材の製造、搬送および組立工程における塵埃などの汚染によって基材表面の微細構造による光反射防止、複屈折性などに影響が生じるようなことがあっても、その影響が低減され、また、反射率、レタデーションなどの光学特性の経時的劣化が抑制される。
本発明の光学部材は、位相差板としても有用である。本発明の光学部材からなる位相差板を透明接着剤を介して二枚以上積層した積層位相差板が好適な用途として挙げられる。
前記位相差板は、その板面内で屈折率異方性を有する板であり、複屈折によって分かれた光波に位相のズレ(位相差)を生じさせる板である。
本発明の光学部材からなる位相差板は、1/2波長板、1/4波長板などとして利用することができる。1/2波長板は、直線偏光の向きまたは円偏光の回転方向の変換に用いられる。また、1/4波長板は直線偏光から円偏光、円偏光から直線偏光の変換に用いられる。また、この位相差板は、例えば、広帯域で1/4波長の位相差を生じさせることのできる位相差板、すなわち広帯域1/4波長板を作製するための部材として用いることができる。そして、この広帯域1/4波長板を用いて、液晶ディスプレイ、液晶プロジェクターなどに使用される光学部材を作製することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これら実施例によって本発明はなんら限定されることはない。
(比較例)
4インチシリコンウェハーに電子線レジスト(ZEP7000:日本ゼオン社製)を膜厚300nmで塗布した。電子線描画装置ELS−5700(エリオニクス社製)を使用して30mm×30mmの領域に高さ250nm、底面直径200nmの円錐形状を正方格子、ピッチ300nmで描画し、現像した。微細構造がパターニングされた面上にニッケル電鋳加工を行って、スタンパを作製した。そのスタンパをプレス機の鏡板に取り付けた。1mm厚みの環状オレフィン樹脂(ZNR1060R:日本ゼオン社製)のシートに前記スタンパが取り付けられたプレス機で200℃で熱プレス加工し、前記円錐正方格子構造を転写し、円錐正方格子構造を表面に有する環状オレフィン樹脂のシートを得た。
シート面を走査型電子顕微鏡(S−3000N:日立製作所社製)で観察し、円錐形状が維持されている割合を求めた。
光束開口サイズ 7mmファイ、波長550nmの条件で分光光度計(V−570:日本分光社製)を用いて光反射率を測定した。それらの結果を表1に示す。
(実施例1)
4インチシリコンウェハーに電子線レジスト(ZEP7000:日本ゼオン社製)を膜厚300nmで塗布した。電子線描画装置ELS−5700(エリオニクス社製)を使用して30mm×30mmの領域に高さ250nm、底面直径200nmの円錐形状を正方格子、ピッチ300nmで描画し、現像した。微細構造がパターニングされた面上にニッケル電鋳加工を行って、スタンパを作製した。そのスタンパをプレス機の鏡板に取り付けた。1mm厚みの環状オレフィン樹脂(ZNR1060R:日本ゼオン社製)のシートに前記スタンパが取り付けられたプレス機で200℃で熱プレス加工し、前記円錐正方格子構造を転写した。
円錐正方格子構造を表面に有する環状オレフィン樹脂のシートをSUS316L製チャンバーに入れ、酸素および水分含有量1重量ppb以下の高純度アルゴン気流下、120℃で3時間加熱し酸素および水を除去した。酸素および水の量は10重量ppm未満であった。次に室温まで冷却し、外気からの酸素や水分の混入がないよう気をつけながらバルブを切り替えて、アルゴンガスで希釈された1%フッ素ガス(酸素および水の含有量1重量ppm未満)を30℃で導入した。15分間経過後、バルブを切り替えて酸素および水分含有量1重量ppb以下の高純度アルゴンを導入し、90℃で1時間加熱し余剰のフッ素ガスを除去した。
ESCAによる測定で表層部にフッ素原子が多く存在していることを確認した。さらに、このシートを、超純水中に24時間浸漬した後、ESCAを測定したところ、浸漬前と同様に、フッ素原子が表層部に多く存在していた。また、FTIR−ATR法で膜表面を測定したところ、C−F伸縮振動に由来する1,400〜1,000cm−1にブロードなピークが観測された。このシートの円錐形状の維持割合および光反射率の測定結果を表1に示す。
(実施例2)
4インチシリコンウェハーに電子線レジスト(ZEP7000:日本ゼオン社製)を膜厚300nmで塗布した。電子線描画装置ELS−5700(エリオニクス社製)を使用して30mm×30mmの領域に高さ250nm、底面直径200nmの円錐形状を正方格子、ピッチ300nmで描画し、現像した。微細構造がパターニングされた面上にニッケル電鋳加工を行って、スタンパを作製した。そのスタンパをプレス機の鏡板に取り付けた。1mm厚みの環状オレフィン樹脂(ZNR1060R:日本ゼオン社製)のシートに前記スタンパが取り付けられたプレス機で200℃で熱プレス加工し、前記円錐正方格子構造を転写した。
円錐正方格子構造を表面に有する環状オレフィン樹脂のシートをSUS316L製チャンバーに入れ、酸素および水分含有量1重量ppb以下の高純度アルゴン気流下、120℃で3時間加熱し酸素および水を除去した。酸素および水の量は10重量ppm未満であった。次に室温まで冷却し、外気からの酸素や水分の混入がないよう気をつけながらバルブを切り替えて、アルゴンガスで希釈された1%フッ素ガス(酸素および水の含有量1重量ppm未満)を30℃で導入した。60分間経過後、バルブを切り替えて酸素および水分含有量1重量ppb以下の高純度アルゴンを導入し、90℃で1時間加熱し余剰のフッ素ガスを除去した。
ESCAによる測定で表層部にフッ素原子が多く存在していることを確認した。さらに、このシートを、超純水中に24時間浸漬した後、ESCAを測定したところ、浸漬前と同様に、フッ素原子が表層部に多く存在していた。また、FTIR−ATR法で膜表面を測定したところ、C−F伸縮振動に由来する1,400〜1,000cm−1にブロードなピークが観測された。このシートの円錐形状の維持割合および光反射率の測定結果を表1に示す。
Figure 2005096037
円錐が100%転写でき、倒れた円錐が全くなければ、理論上は反射率0%になるはずある。しかし、nmスケールの微細な構造の転写なので、全てを正確に転写することができない。また、微細円錐は搬送時における摩擦や衝撃によって容易に倒れたり、欠損したりする。そのため表1に示すように比較例では反射率が理論値よりも大きくなる。
一方、実施例1および2では、比較例と同じ円錐維持割合であるが、フッ素ガス処理をしたことによって、光反射率が低下している。実施例1と2からは、フッ素を含有する雰囲気に曝す時間を変えることで光反射率を調整できることがわかる。
本発明の光学部材は、その製造、搬送および組立工程における塵埃などの汚染によって基材表面の微細構造による光反射防止、複屈折性などへの影響が著しく低く、また、反射率、レタデーションなどの光学特性の経時的劣化が小さい。
本発明の光学部材は、これらの特性を活かして、液晶表示装置、CRT表示装置、プラズマ表示装置、プロジェクターなどの表示装置、ならびにレンズおよび導光板などの光学素子などに用いられるため、有用である。
さらに、本発明の光学部材は、位相差板としても有用である。すなわち、本発明の光学部材からなる位相差板を透明接着剤を介して二枚以上積層した積層位相差板が好適な用途として挙げられる。

Claims (14)

  1. 表面に微細構造を有し、かつ隣接する微細構造の間隔が50〜1000nmである基材の表層部に、該基材の内層部よりもフッ素原子含有量が多い相がある、光の回折現象を利用した光学部材。
  2. 前記微細構造がモスアイ構造である請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記基材の屈折率が1.4〜1.9であり、前記微細構造が前記基材表面の法線方向に伸びる微細突起であり、かつ該突起はその先端に向かって細くなっている請求項1に記載の光学部材。
  4. 表面に微細構造を有し、かつ隣接する微細構造の間隔が50〜1,000nmである基材の表面を、フッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程を含む、光の回折現象を利用した光学部材の製造方法。
  5. 前記微細構造がモスアイ構造である請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  6. 前記基材の屈折率が1.4〜1.9であり、前記微細構造が前記基材表面の法線方向に伸びる微細突起であり、かつ該突起はその先端に向かって細くなっている請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  7. フッ素ガスを含有する雰囲気が不活性ガスを含有し、フッ素ガスの濃度が0.1〜50重量%である請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  8. フッ素ガスを含有する雰囲気に曝す直前の該基材中の酸素および水分量が共に1重量%以下である請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  9. フッ素ガスを含有する雰囲気中の酸素および水分濃度が共に100重量ppm以下である請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  10. 該基材表面を、基材表面温度−50〜150℃において、フッ素ガスを含有する雰囲気に曝す請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  11. 該基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程に先立って、該基材を不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に置く工程、および、該基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程の後に、該基材を不活性ガス雰囲気中または減圧下の空気中に再び置く工程を含む請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  12. 該基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程に先立って、該基材を不活性ガス雰囲気中で60〜180℃の範囲に保持する工程、および、該基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程の後に、該基材を不活性ガス雰囲気中で60〜180℃の範囲に再び保持する工程を含む請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  13. 該基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程に先立って、該基材を減圧下の空気中で15〜100℃の範囲に保持する工程、および、該基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程の後に、該基材を減圧下の空気中で15〜100℃の範囲に再び保持する工程を含む請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  14. 該基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程に先立って、該基材を1〜500mmHgの範囲の圧力の空気中に保持する工程、および、該基材表面をフッ素ガスを含有する雰囲気に曝す工程の後に、該基材を1〜500mmHgの範囲の圧力の空気中に再び保持する工程を含む請求項4に記載の光学部材の製造方法。

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