JPWO2005087155A1 - 貼付式発熱体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の貼付式発熱体の製造方法は、粘着剤層形成工程30と、発熱組成物充填及び粘着剤層寄せ工程60を有する。粘着剤層形成工程30は、ロール状に巻かれた剥離フィルム3と基材フィルム5とを連続的に送りながら、両フィルムの間に含水親水性粘着剤層を塗布しながら挟み込んで粘着剤層を形成する。発熱組成物充填及び粘着剤層寄せ工程60では、基材フィルム5の反粘着剤層側の面と通気フィルム7とを合わせて両フィルムを融着させた縁状のヒートシール部を形成して、発熱組成物を収容するポケットを構成し、同時に粘着剤層の粘着剤をヒートシール部から同部の側方に向かって押し出すように寄せる。そして、ポケット形成と同時にポケット内に発熱組成物層を形成してポケットを密封する。
【選択図】 図1
Description
さらに、生産性においても、ホットメルト装置等を組み込む必要があり、機械構成が複雑になりコストが上がる。
発熱体が連続して形成されたシートを発熱体毎にカッターで切断する際、粘着剤が側方に寄せられてあまり残っていないヒートシール部を切断することになるため、粘着剤がカッターに付着することがない。また、切断部から粘着剤が垂れ出すこともない。
また、本発明においては、各層・フィルム間やその外側に、他の付加的な層・フィルムを設けることを排除するものではない。
まず、本発明の実施の形態に係る貼付式発熱体の製造方法にて製造される貼付式発熱体の構造を説明する。
図6は、貼付式発熱体の構造を説明する図であり、図6(A)は平面図、図6(B)は断面図である。
この貼付式発熱体1は、図6(B)の上から順に、剥離フィルム3、含水親水性粘着剤層4、基材フィルム5、発熱組成物層6、通気フィルム7が積層されたものである。発熱組成物6としては、例えば、鉄粉、活性炭、木粉、塩化ナトリウム及び水を、所定の重量比で混合したものを使用できる。この発熱組成物6は空気中の酸素と触れると反応して発熱する。なお、使用開始前に発熱体1が空気に触れて発熱することがないように、発熱体1は気密性の外袋(図示されず)の中に密封されている。
発熱体1を使用する際は、外袋から発熱体1を取り出し、剥離フィルム3を剥がして、粘着剤層4を直接皮膚に貼る。すると、通気フィルム7を通って空気がポケット13内に侵入し、発熱組成物6と反応して発熱する。熱は、基材フィルム5と粘着剤層4を介して皮膚に伝えられる。
図1は、本発明の実施の形態に係る貼付式発熱体の製造方法を説明する図である。
この貼付式発熱体1の製造方法は、主に、粘着剤層形成工程(A工程)30、ポケット形成及び粘着剤層寄せ工程(B工程)及びポケット密封工程(C工程)60、カット工程90、密封工程、粘着剤硬化工程からなる。粘着剤製造工程、発熱組成物混合工程については説明を省略する。
粘着剤層形成工程30においては、剥離フィルム3と基材フィルム5との間に、粘着剤製造工程で製造された含水親水性粘着剤を所定厚さ塗布しながら挟み込んで粘着剤層4を形成する。剥離フィルム3と基材フィルム5はほぼ同じ幅の反物(帯状物)で、各々ロール33、35に巻かれている。この例では、発熱体1を、幅方向に2列、反物の長さ方向に連続して形成する場合について説明する。なお、幅方向の列数は、1列あるいは3列以上とできることは言うまでもない。
なお、クリアランスロール39はコーターロール37に対して前進及び後退可能に設けられており、両ロール間の間隔(クリアランス)は可変である。
供給される粘着剤の量は、100g/m2〜4000g/m2である。
上述のように、粘着剤層形成工程通過後は、基材フィルム5上に粘着剤層4と剥離フィルム3が積層された三層構造となっている。粘着剤層4は、上述のように、基材フィルム4及び剥離フィルム3の全幅に渡って塗工されているのではなく、両幅に10〜15mm程度のスキマW1を開けた内側に塗工されている。粘着剤層4の厚さは0.5〜1.5mmである。
この三層のフィルム層50は、テンションロール47を介して、発熱組成物充填及び粘着剤層寄せ工程60に送られる。
ポケット形成及び粘着剤層寄せ工程(B工程)及びポケット密封工程(C工程)60においては、粘着剤層4が形成された基材フィルム5の反粘着剤層側の面と通気フィルム7とを合わせて、両フィルム5、7の周縁11をヒートシールして基材フィルム5と通気フィルム7との間に発熱組成物6を収容するポケット13を構成し、同時に、粘着剤層4の粘着剤をフィルム周縁(ヒートシール部)11から同部の側方に向かって押し出すように寄せる。そして、構成されたポケット13に発熱組成物6を充填した後、同ポケット13を密封する。
周縁部73は、ロールの円周方向に延びる左横部73L、中央横部73C、右横部73Rと、ロールの幅方向に延びる4個の縦部73Vを有する。これらの周縁部73は、発熱体の周縁部11に相当する。周縁部73のうち、中央横部73Cと縦部73Vの幅は、発熱体1の周縁部11(ヒートシール部)の幅の2倍程度の幅(10〜16mm)であり、左右横部73L、73Rの幅はヒートシール部の幅(5〜8mm)とほぼ等しい。
各シールロールは、100〜180℃程度に加熱されている。
図5は、接触部通過後の各層の状態を説明する図であり、図5(A)は平面図、図5(B)は断面図である。
三層フィルム層50と通気フィルム7が上流(図の上側)から下流(図の下側)に向けてヒートロール(図4には図示されず)の接触部を通過すると、まず、各ロールの縦部73Vが接触し、基材フィルム5と通気フィルム7の周縁部(横シール)11V―1がヒートシールされる。その後、各ロールの左右横部73L、73Rと中央横部73Cが、縦部73Vから連続して接触し、両フィルム5、7の周縁部(縦シール)11L、11R、11Cが周縁部11V−1から連続してヒートシールされる。この間、計量部69の出口69aから発熱組成物が三方の周縁部11L、11R、11Cで囲まれた部分(ポケット13)に充填され始める。そして、三方の周縁部11L、11R、11Cのほぼ全長がヒートシールされるまでの間に、計量部69の出口69aから発熱組成物が充填される。その後、各ロールの次の縦部73Vが接触し、図5(A)に示すように、両フィルム5、7の周縁部11V−2がヒートシールされて、四方がヒートシールされたポケット13内に発熱組成物が密封される。なお、ポケット13内の発熱体組成物は、両側のロール63、65の凹部71間に挟まれて、ほぼ均一な厚さに揃えられる。
このように、粘着剤塗布工程30で塗布された粘着剤のほぼ全量を、発熱体1の粘着剤層4として使用しているため、粘着剤の歩留まりがよい。
なお、シールロール対は、1段又は2段であってもよい。
カット工程90では、シート70を、幅方向及び長さ方向に切断して、1個の発熱体1を得る。同工程は、図1に示すように、上下に配置されたロール状の回転刃91、93を備える。これらの回転式平刃91によって、シート70の周縁部(横シール)11Vの中
央(図7の符号L1)がシート70の幅方向に渡って切断される。そして、周縁部(縦シール)11Cの中央(図7の符号L2)がシート70の長さ方向に渡って切断される。これらの周縁部11V、11Cには粘着剤があまり残っていないため、回転刃91、93に粘着剤が付着してトラブルとなるようなことはない。また、上述のように、粘着剤層4の平面領域の外形と、発熱組成物が充填されたポケット13の外形とはほぼ一致しているため、カット工程90においても粘着剤層4とポケット13が位置ずれすることがなく、発熱体1を連続して製造できる。
図8(A)に示す発熱体1は、ポケット13の輪郭Cがひょうたん型である。
図8(B)に示す発熱体1は、ポケット13の輪郭Cが楕円形である。
図8(C)に示す発熱体1は、ポケット13の輪郭Cがハート型である。
4 含水親水性粘着剤層 5 基材フィルム
6 発熱組成物層 7 通気フィルム
11 周縁(ヒートシール部) 13 ポケット
30 粘着剤層形成工程 33 剥離フィルムロール
35 基材フィルムロール 37 コーターロール
39 クリアランスロール 41 ホッパー
43、45、47 テンションロール 50 三層フィルム層
60 発熱組成物充填及び粘着剤層寄せ工程
61 シールロール対 63、65 シールロール
67 ホッパー 69 計量部
69a 出口 70 シート
71 凹部 73 周縁部
75 テンションロール 81 テンションロール
90 カット工程 91、93 回転式平刃
95 ベルトコンベア
Claims (4)
- 剥離フィルム、含水親水性粘着剤層、基材フィルム、発熱組成物層及び通気フィルムをこの順で積層した貼付式発熱体の製造方法であって、
いずれもロール状に巻かれた前記剥離フィルムと前記基材フィルムとを連続的に送りながら、両フィルムの間に前記含水親水性粘着剤層を所定厚さ塗布しながら挟み込んで該粘着剤層を形成するA工程、
次いで、該基材フィルムの反粘着剤層側の面と前記通気フィルムとを合わせた上で、両フィルムを融着させた縁状のヒートシール部を形成することにより、該基材フィルムと通気フィルムとの間に発熱組成物を収容するポケットを構成し、同時に前記粘着剤層の粘着剤を前記ヒートシール部から同部の側方に向かって押し出すように寄せるB工程、
前記ポケット形成と同時又はその前後に前記ポケット内に前記発熱組成物層を形成して該ポケットを密封するC工程、
を含むことを特徴とする貼付式発熱体の製造方法。 - 前記B工程において、前記粘着剤層の存在する平面領域の外形と、前記ポケットの外形とがほぼ一致することを特徴とする請求項1記載の貼付式発熱体の製造方法。
- 多数の貼付式発熱体を前記フィルムの長手方向及び幅方向に配列するように製造し、
前記ヒートシール部を切断することにより個別の貼付式発熱体を分離することを特徴とする請求項1記載の貼付式発熱体の製造方法。 - 前記粘着剤層の存在する平面領域の外形が、ひょうたん型、ハート型又は楕円形であることを特徴とする請求項2記載の貼付式発熱体の製造方法。
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