JPWO2005054486A1 - 遺伝子導入試薬調製法 - Google Patents

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哲之 赤尾
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賢一 楠本
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Abstract

本発明は、自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体の用途及び調製方法を提供する。当該自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体を用いれば、非常に高い効率で核酸等の化合物を細胞内に導入することが可能であるので、従来法では導入効率が低かった神経細胞等へも高効率で核酸等の化合物を導入することができ、またsiRNAを高効率で細胞内へ導入することができる。

Description

本発明は、自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体の用途、及びその調製方法等に関する。
近年、脳腫瘍、アルツハイマー病、パーキンソン病やその他の脳疾患の治療法の一つとして、神経細胞に遺伝子を導入する遺伝子治療に期待が集まっている。しかし、適当な遺伝子導入法がないため、これまで神経細胞への遺伝子導入や薬物運搬について充分な検討がなされなかった。また、遺伝子治療を取り巻く環境においても、最も実用化に近かったウイルスを用いた遺伝子導入法において導入細胞が癌化するなどの事故が発生したため、ウイルスを使用しない高効率な遺伝子導入法の開発が求められている。
ウイルスを使用しない細胞内への遺伝子導入法としては、リン酸カルシウム法、DEAE−デキストラン試薬等を用いた方法や、リポフェクチン(商標名)やリポフェクトアミン(商標名)、リポフェクトアミン2000(商標名)等の陽イオン性リポソームを用いた方法があるが、導入効率が低かったり、多くの場合細胞毒性が認められる。また、マイクロインジェクション法やエレクトロポレーション法等の機器をもちいる方法は、高価な機器を購入しなくてはならない点や、操作に熟練を要する等の問題から大量の細胞を処理するには適さない。
本願発明者らは、従来の遺伝子の細胞内導入方法に換わる、操作が簡単で、細胞毒性がなく、且つ、効率よく細胞内へ遺伝子を導入する方法として、両親媒性分子より構成されたリポソームを用いた方法を提供した(例えば特許第1984737号、特公平7−20429等参照)。しかし、例えば神経細胞等の一部の細胞への導入効率は依然充分ではなく、またsiRNAの導入効率の更なる改善が求められていた。
また、ペプチドやタンパク質等を細胞内へ導入する方法としては、例えばProtein Transduction Domain(PTD)と呼ばれるペプチドをタンパク質等に結合させることにより目的のタンパク質等を細胞内に導入する方法が知られているが(例えば、Cell,vol.88,p223−233,1997等参照)、導入効率や副作用の点から満足できるものではない。
上記事情に鑑み、本発明は、高い効率で核酸、ペプチド等の化合物を細胞内へ導入することが可能である陽イオン性両親媒性分子集合体、及びその調製方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究したところ、例えば、40℃以下の温度で水性溶媒と陽イオン性両親媒性分子とを混合し、当該陽イオン性両親媒性分子を自己組織化させることにより得られる陽イオン性両親媒性分子集合体を用いることで、リポソーム等を用いた従来法と比較して、極めて高い効率で核酸、ペプチド等の所望の化合物を細胞内へ導入することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下に関する。
(1)陽イオン性両親媒性分子を自己組織化させることを特徴とする、化合物の細胞内への導入に用いるための陽イオン性両親媒性分子集合体の調製方法。
(2)水性溶媒と陽イオン性両親媒性分子とを混合し、当該陽イオン性両親媒性分子を自己組織化させる、上記(1)記載の調製方法。
(3)40℃以下の温度で水性溶媒と陽イオン性両親媒性分子とを混合する、上記(2)記載の調製方法。
(4)水性溶媒と陽イオン性両親媒性分子の混合液の温度が当該混合液の凝固点以上である、上記(2)記載の調製方法。
(5)陽イオン性両親媒性分子を自己組織化させる工程からなる、上記(1)記載の調製方法。
(6)陽イオン性両親媒性分子が第4級アンモニウム基を有することを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の調製方法。
(7)陽イオン性両親媒性分子が式(I)
Figure 2005054486
(式中、mは12〜16の整数を、nは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
で表される化合物、式(II)
Figure 2005054486
(式中、pは12〜16の整数を、qは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
で表される化合物、式(III)
Figure 2005054486
(式中、rは12〜16の整数を、sは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
で表される化合物、式(IV)
Figure 2005054486
(式中、tは12〜16の整数を、uは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
で表される化合物、及び式(V)
Figure 2005054486
(式中、vは12〜16の整数を、XはBrまたはClを示す)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物である上記(6)記載の調製方法。
(8)陽イオン性両親媒性分子が式(IV)で表される化合物である上記(7)記載の調製方法。
(9)tが14、uが2、XがClである上記(8)記載の調製方法。
(10)化合物が核酸である上記(1)記載の調製方法。
(11)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の調製方法により調製された陽イオン性両親媒性分子集合体。
(12)上記(11)記載の陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体。
(13)化合物が核酸である、上記(12)記載の複合体。
(14)上記(11)記載の陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体と細胞とを接触させることを特徴とする、化合物を細胞内へ導入する方法。
(15)化合物は核酸である、上記(14)記載の方法。
(16)核酸がプラスミドDNAである、上記(15)記載の方法。
(17)核酸がsiRNAである、上記(15)記載の方法。
(18)細胞が神経細胞である、上記(14)〜(17)のいずれかに記載の方法。
(19)上記(11)記載の陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体を対象に投与することを特徴とする、生体内で化合物を細胞内へ導入する方法。
(20)上記(11)記載の陽イオン性両親媒性分子集合体を含む、化合物を細胞内へ導入するための剤。
(21)生体内で化合物を細胞内へ導入するための剤である、上記(20)記載の剤。
(22)化合物を細胞内へ導入するための剤を製造するための、上記(11)記載の陽イオン性両親媒性分子集合体の使用。
(23)該剤は生体内で化合物を細胞内へ導入するための剤である、上記(22)記載の使用。
(24)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の調製方法で陽イオン性両親媒性分子集合体を調製するためのキットであって、当該陽イオン性両親媒性分子を含むキット。
(25)上記(14)又は(19)記載の方法で化合物を細胞内へ導入するためのキットであって、当該陽イオン性両親媒性分子又はその集合体を含むキット。
(26)該化合物は核酸である、上記(25)記載のキット。
(27)自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体。
(28)自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体と細胞とを接触させることを特徴とする、化合物を細胞内へ導入する方法。
(29)自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体を対象に投与することを特徴とする、生体内で化合物を細胞内へ導入する方法。
(30)自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体を含む、化合物を細胞内へ導入するための剤。
(31)化合物を細胞内へ導入するための剤を製造するための、自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体の使用。
(32)上記(11)に記載の陽イオン性両親媒性分子集合体を含む剤、及び当該剤を化合物の細胞内への導入に使用し得る又は使用すべきであることを記載した記載物を含む商業的パッケージ。
(33)自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体を含む剤、及び当該剤を化合物の細胞内への導入に使用し得る又は使用すべきであることを記載した記載物を含む商業的パッケージ。
本発明の調製方法を用いて調製された陽イオン性両親媒性分子集合体を用いれば、非常に高い効率で核酸を細胞内に導入することが可能であるので、従来法では導入効率が低かった神経細胞等へも高効率で核酸を導入することができ、またsiRNAを高効率で細胞内へ導入することができる。
図1は調製方法の違いによる遺伝子(プラスミドDNA)導入効率の差を示す。白色カラムは25℃で調製された集合体を用いた場合、黒色カラムは50℃で調製されたリポソームを用いた場合の遺伝子発現細胞の割合を示す。
図2は調製方法の違いによるsiRNA導入効率の差を示す。白丸は25℃で調製された集合体を用いた場合、黒丸は50℃で調製されたリポソームを用いた場合のターゲット遺伝子の発現量を示す。
図3はマウスの各臓器へのsiRNA導入の結果を示す写真である。aは肺、bは肝臓、cは脾臓、dは腎臓をそれぞれ示す。
発明の詳細な説明
以下、本発明を詳述する。
本発明は自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体の用途及びその調製方法等を提供するものである。
該陽イオン性両親媒性分子集合体は、該集合体が下記に記す用途(例えば化合物の細胞内への導入等)に適用可能である範囲で任意の方法で調製することが可能であるが、好ましい調製方法として、例えば下記に記すような方法を挙げることが出来る。
本発明の調製方法においては、陽イオン性両親媒性分子を自己組織化させる。
該方法は、「陽イオン性両親媒性分子」を用いることを要する。「両親媒性分子」とは、同一分子内に親水部と疎水部とを有する合成分子をいう。
本発明において用いられる両親媒性分子は、陽イオン性であることを要する。陰イオン性である核酸等の化合物と、陽イオン性である両親媒性分子とが非共有結合をし、安定した複合体を形成することができるからである。
当該陽イオン性両親媒性分子は合成分子であることが好ましい。
本発明に用いられる「陽イオン性両親媒性分子」は、自己組織化された該陽イオン性両親媒性分子の集合体が化合物(核酸等)の細胞内への導入に適用可能である範囲において特に限定されないが、好ましくは親水部に第4級アンモニウム基を有する。
より好ましくは、本発明に用いられる「陽イオン性両親媒性分子」は、式(I)
Figure 2005054486
(式中、mは12〜16の整数を、nは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
で表される化合物、式(II)
Figure 2005054486
(式中、pは12〜16の整数を、qは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
で表される化合物、式(III)
Figure 2005054486
(式中、rは12〜16の整数を、sは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
で表される化合物、式(IV)
Figure 2005054486
(式中、tは12〜16の整数を、uは2〜11の整数、XはBrまたはClを示す)
で表される化合物、及び式(V)
Figure 2005054486
(式中、vは12〜16の整数を、XはBrまたはClを示す)
で表される化合物である。
ここで、式(I)中、mは好ましくは12〜14、より好ましくは12又は14である。nは好ましくは2〜8であり、より好ましくは2、4、6及び8からなる群から選ばれる整数である。Xは好ましくはBrである。
式(II)中、pは好ましくは12〜14、より好ましくは12又は14である。qは好ましくは2〜6、より好ましくは2、4及び6からなる群から選ばれる整数である。更に好ましくは、XがBrであるときqは2又は4であり、XがClであるときqは6である。
式(III)中、rは好ましくは12〜14、より好ましくは12又は14である。sは好ましくは2〜6、より好ましくは2、4及び6からなる群から選ばれる整数、更に好ましくは2である。
式(IV)中、tは好ましくは12〜14、より好ましくは12又は14、更に好ましくは14である。uは好ましくは2〜6、より好ましくは2、4及び6からなる群から選ばれる整数、更に好ましくは2である。Xは好ましくはClである。
式(V)中、vは好ましくは12、14及び16からなる群から選ばれる整数である。Xは好ましくはBrである。
集合体の安定性や、化合物(核酸等)の導入効率の視点から、上記化合物の中でも、式(IV)で表される化合物が更に好ましい。
即ち、本発明に用いられる、最も好ましい陽イオン性両親媒性分子は、tが14、uが2、XがClである式(IV)で表される化合物、即ち式(VI)
Figure 2005054486
で表される化合物である。
式(I)及び(II)で表される化合物は、「Bulletin of the Chemical Society of Japan,vol.64,p3677(1991)」、「Journal of the American Chemical Society,vol.102,p6642(1980)」等に、式(III)、(IV)及び(VI)で表される化合物は「Biochemistry and Molecular Biology International,vol.34,p915(1994)」、「Journal of the American Chemical Society,vol.102,p6642(1980)」等に、式(V)で表される化合物は「Journal of the American Chemical Society,vol.102,p6642(1980)」等にそれぞれ開示された方法で合成することができる。
調製(例えば混合等)前の陽イオン性両親媒性分子は、特に限定されないが、好ましくは固体であり、更に好ましくは粉体である。
また、調製(例えば混合等)前の陽イオン性両親媒性分子は、特に限定されないが、好ましくはリポソームを形成していない。
「陽イオン性両親媒性分子の自己組織化」とは、人為的に組織化を誘導する操作を加えない状態で、水性溶媒中等において、陽イオン性両親媒性分子同士が疎水結合等の非共有結合を介して集合することにより、集合体を形成することをいう。
「組織化」とは、分子同士が集合することにより、集合体を形成することをいう。
「人為的に組織化を誘導する操作」には、超音波処理、ボルテックス、エタノール注入法、フレンチ・プレス法、コール酸法、Ca2+融合法、凍結−融解法、加熱等の物理的な刺激を与える操作が含まれる。
従来法のように超音波発生装置等により人為的にリポソームを形成させると、かえって化合物(核酸等)の導入効率が低下する。
本発明において「両親媒性分子の集合体」とは、両親媒性分子同士が自己組織化により集合することにより形成された集合体をいい、単一な状態として特定し難いが、当該集合体には、両親媒性分子の疎水部同士が疎水結合し形成される二重膜、リポソーム、多重ベシクル、ひも状会合体、ディスク状会合体、ラメラ状会合体、ロッド状会合体等及びこれらの混合物が含まれる。
通常、「両親媒性分子の集合体」は前記多様な状態の集合体の混合物として存在する。
本発明の調製方法においては、陽イオン性両親媒性分子を自己組織化させるために、好ましくは水溶性溶媒と当該陽イオン性両親媒性分子とを混合する。
本発明の調製方法において用いられる「水性溶媒」は、該方法により得られる集合体が化合物の細胞内への導入に適用可能である範囲において特に限定されないが、好ましい水性溶媒としては、水(脱イオン水等)、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、当業者が通常の細胞培養で用いる培地(例えばRPMI1640、DMEM、HAM F−12、イーグル培地等)等が挙げられる。当該水性溶媒は血清等のタンパク質を含有しないことが好ましい。タンパク質は両親媒性分子の自己組織化を阻害する可能性があるからである。
水性溶媒のpHは、特に限定されないが、pH4〜10の範囲であることが好ましく、より好ましくはpH7〜8の範囲である。
本発明の調製方法においては、水性溶媒と陽イオン性両親媒性分子との混合液の温度は、該方法により得られる集合体が化合物の細胞内への導入に適用可能である範囲において特に限定されないが、40℃以下であることが好ましい。
当該温度は特に限定されないが、好ましくは40℃以下、より好ましくは38℃以下、更に好ましくは36℃以下、最も好ましくは34℃以下である。
40℃を超える温度で陽イオン性両親媒性分子集合体を調製すると、陽イオン性両親媒性分子の自己組織化が阻害され、また形成された陽イオン性両親媒性分子集合体が不安定となり、当該集合体を用いた際の化合物(核酸等)の導入効率が低下する場合がある。
当該混合液の温度は、操作上の便宜から、当該混合液の凝固点以上であることが好ましい。当該凝固点は、水性溶媒の組成、陽イオン性両親媒性分子の種類、濃度等に依存し変化するため、一律に設定し難いが、当該混合液の温度が好ましくは1℃以上、より好ましくは2℃以上、更に好ましくは3℃以上、最も好ましくは4℃以上であれば多くの場合問題とはならない。
当該温度が凝固点以下であると、混合液が凍結してしまい、操作の続行が困難となる。
即ち、当該混合液の温度は、好ましくは1℃以上40℃以下、より好ましくは2℃以上38℃以下、更に好ましくは3℃以上36℃以下、最も好ましくは4℃以上34℃以下の範囲である。
本発明の調製方法の工程をより具体的に説明すると、次の通りである。
即ち、例えばまず水性溶媒と陽イオン性両親媒性分子とを混合することにより、混合液を得る。
当該混合液中の陽イオン性両親媒性分子の濃度は、用いる陽イオン性両親媒性分子の種類等を考慮し適宜設定できるが、通常1〜200mM、好ましくは1〜100mM、より好ましくは1〜50mM、更に好ましくは5〜50mM、最も好ましくは10〜30mMの範囲である。
濃度が低すぎると充分量の陽イオン性両親媒性分子集合体が形成されず、濃度が高すぎると陽イオン性両親媒性分子が析出することがある。
次に、上記混合液をインキュベーションすることで、陽イオン性両親媒性分子が自己組織化され、集合体が形成される。「自己組織化」の工程においては、超音波処理等の上記の人為的に組織化を誘導する操作を行わない。好ましくは混合液を静置又は緩やかに攪拌(例えばピペッティング等)する。
温度をコントロールするために、混合液は恒温槽中でインキュベーションされるのが好ましい。
上記インキュベーションの時間は、用いる陽イオン性両親媒性分子の種類等の条件を考慮し適宜設定することが可能であるが、通常1〜96時間、好ましくは1〜72時間、より好ましくは1〜48時間、更に好ましくは1〜24時間、最も好ましくは2〜24時間の範囲である。
以上の工程により、自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体を得ることが出来る。
自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体(例えば本発明の調製方法により調製された該集合体)を用いれば、極めて高い効率で所望の化合物を細胞内へ導入することが可能である。該集合体を用いて細胞内へ導入することが可能である化合物としては、該導入が可能である限り特に限定されないが、例えば、核酸、ペプチド、タンパク質、脂質、糖、生理活性物質、薬物(Doxorubicin(抗腫瘍薬)、Daunorubicin(抗腫瘍薬)、Vincristine(抗腫瘍薬)、Vinblastine(抗腫瘍薬)、Idarubicin(抗腫瘍薬)、Dibucaine(局所麻酔薬)、Propranolol(β遮断薬)、Quinidine(不整脈治療薬)、Dopamine(強心・昇圧薬)、Imipramine(抗うつ薬)、Diphenhydramine(抗ヒスタミン薬)、Quinine(抗マラリア薬)、Chloroquine(抗マラリア薬)、Diclofenac(抗炎症薬)等)、化粧品等用の保湿剤(マンニトール等)等が挙げられる。
「核酸」としてはDNA又はRNAを用いることができる。
DNAの種類は、使用の目的に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えばプラスミドDNA、アンチセンスDNA、染色体DNA、PAC、BAC等が挙げられ、好ましくはプラスミドDNA、アンチセンスDNAであり、より好ましくはプラスミドDNAである。プラスミドDNA等の環状DNAは適宜制限酵素等により消化され、線形DNAとして用いることもできる。
RNAの種類は、使用の目的に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えばsiRNA、アンチセンスRNA、メッセンジャーRNA、トランスファーRNA、リボゾーマルRNA等が挙げられ、好ましくはsiRNA、アンチセンスRNAであり、更に好ましくはsiRNAである。
自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体(例えば本発明の調製方法により調製された該集合体)を用いると、リポソーム等を用いた従来法と比較して、特にsiRNAを高い効率で細胞へ導入することが可能である。
核酸は1〜3本鎖のいずれも用いることができるが、好ましくは1本鎖又は2本鎖である。核酸は、ホスホロチオエート化等の修飾をされていてもよい。
核酸の大きさは、特に限定されず、染色体(人工染色体等)等の巨大な核酸分子(例えば約10kbpの大きさ)から、低分子核酸(例えば約5bpの大きさ)を導入することが可能であるが、細胞内への核酸導入効率を考慮すると、15kbp以下であることが好ましい。例えばプラスミドDNAのような高分子核酸の大きさとしては、2〜15kbp、好ましくは2〜10kbpが例示される。また、siRNAのような低分子核酸の大きさとしては5〜50bp、好ましくは10〜30bpが例示される。
核酸は天然に存在するもの又は合成されたもののいずれでもよいが、100bp程度以下の大きさのものであれば、ホスホトリエチル法、ホスホジエステル法等により、通常用いられる核酸自動合成装置を利用して合成することが可能である。
本発明において用いられる核酸は、特に限定されないが、当業者が通常用いる方法により精製されていることが好ましい。
また、自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体を用いて細胞内へ導入し得る化合物は、上記陽イオン性両親媒性分子集合体との複合体の安定性という観点からは、陰イオン性であることが好ましいが、陽イオン性、中性の水溶性化合物のほか、脂溶性化合物であってもよい。
上記陽イオン性両親媒性分子集合体を化合物(核酸等)の細胞内への導入に用いるためには、当該陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物(核酸等)とを接触させることにより、当該集合体と化合物(核酸等)との複合体(以下単に「複合体」と呼ぶことがある)を形成させる。当該集合体は陽イオン性であるので、陰イオン性である化合物(核酸等)と非共有結合をし、安定な複合体が形成される。
陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物(核酸等)との複合体は、当該集合体を含む水性溶媒と化合物(核酸等)とを混合し、インキュベーションすることにより得られる。
当該水性溶媒の種類は、上述と同様である。
また、当該インキュベーション時の温度は、上記陽イオン性両親媒性分子集合体の調製方法における温度と同様の範囲で設定されることが好ましい。
当該混合液中の陽イオン性両親媒性分子集合体の濃度は、用いられる陽イオン性両親媒性分子の種類等を考慮して適宜設定できるが、通常0.05〜500mM、例えば1〜200mM、好ましくは1〜100mM、より好ましくは1〜50mM、更に好ましくは5〜50mM、最も好ましくは10〜30mMの範囲である。
濃度が低すぎると充分量の複合体が形成されず、濃度が高すぎると陽イオン性両親媒性分子集合体が析出することがある。
混合物中の化合物(核酸等)の濃度は、用いる化合物の種類、サイズ(分子量)等を考慮し適宜設定できるが、該化合物がDNAである場合は通常3〜100ng/μLの範囲である。
たとえばDNAが通常のプラスミドDNA(サイズが3kbp程度)である場合は、当該混合液中のDNA濃度は好ましくは10〜90ng/μL、より好ましくは20〜80ng/μL、更に好ましくは30〜70ng/μL、最も好ましくは40〜60ng/μLの範囲である。
濃度が低すぎると細胞へ導入されたDNAが期待された機能を発現することができず、濃度が高すぎるとかえって核酸導入効率が低下する。
該化合物がRNAである場合も、RNAのサイズ等を考慮し、濃度を適宜設定できるが、RNAのサイズが数kbp程度である場合は、上記混合液中のRNA濃度は、通常3〜100ng/μL、好ましくは10〜90ng/μL、より好ましくは20〜80ng/μL、更に好ましくは30〜70ng/μL、最も好ましくは40〜60ng/μLの範囲である。
RNAがsiRNAのように比較的サイズの小さいものである場合(22bp程度)は、RNA濃度は通常1〜500nM、好ましくは20〜400nM、より好ましくは20〜300nM、更に好ましくは20〜200nM、最も好ましくは20〜100nMの範囲である。
濃度が低すぎると細胞へ導入されたRNAが期待された機能を発現することができず、濃度が高すぎるとかえって核酸導入効率が低下する。
当該集合体を含む水性溶媒と化合物(核酸等)とを混合した後のインキュベーションの時間は、用いる試薬の種類等の条件を考慮し適宜設定することが可能であるが、通常0.5〜100分間、好ましくは0.5〜30分間、より好ましくは0.5〜10分間、更に好ましくは0.5〜2分間、最も好ましくは0.5〜1分間の範囲である。
インキュベーション時間が短すぎると、化合物(核酸等)−両親媒性分子集合体(複合体)の形成が不十分となり、インキュベーション時間が長すぎると、形成された化合物(核酸等)−両親媒性分子集合体(複合体)が不安定化する場合があり、それぞれ化合物(核酸等)の導入効率が低下する。
上記工程によって、化合物(核酸等)の細胞内への導入に用いる陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物(核酸等)の複合体を含む混合液(以下「複合体含有溶液」と記載することがある)を得ることができる。
更に、上記工程で得られた複合体と細胞とを接触させることで、複合体に含まれる化合物(核酸等)を細胞内へ導入することができる。
上記「細胞」の種類は、特に限定されず、原核生物及び真核生物の細胞を用いることができるが、好ましくは真核生物である。
真核生物の種類も、特に限定されず、例えば、ヒトを含む哺乳類(ヒト、サル、マウス、ラット、ハムスター、ウシ等)、魚類(ゼブラフィッシュ等)、昆虫(蚕、蛾、ショウジョウバエ等)、植物、酵母等の微生物等が挙げられる。
当該細胞は、癌細胞を含む培養細胞株であっても、個体や組織より単離された細胞であってもよい。また、細胞は接着細胞であっても、非接着細胞であってもよい。
自己組織化された陽イオン性両親媒性集合体(例えば本発明の調製方法により調製された該集合体)を用いると、リポソーム等を用いた従来法と比較して、特に哺乳動物の細胞(例えば神経細胞、白血球等)へ化合物(核酸等)を高い効率で導入することが可能である。ここで、「神経細胞」、「白血球」は、それぞれ、神経組織由来の培養細胞株、白血球由来の培養細胞株を含む。
複合体と細胞とを接触させる工程をより具体的に説明すると、例えば次の通りである。
即ち、細胞は当該複合体との接触の数日前に適当な培地に懸濁され、適切な条件で培養されることにより、当該複合体との接触時に対数増殖期にあるように調製されることが好ましい。
当該接触時の培養液は、血清含培地であっても血清不含培地であってもよいが、培地中の血清濃度は20%以下、好ましくは10%以下であることが好ましい。培地中に過剰な血清等のタンパク質が含まれていると、複合体と細胞との接触が阻害される可能性があるからである。
当該接触時の細胞濃度は、特に限定されず、細胞の種類等を考慮して適宜設定することが可能であるが、通常0.5×10〜5×10cells/mL、好ましくは0.5×10〜4×10cells/mL、より好ましくは0.5×10〜3×10cells/mL、更に好ましくは1×10〜3×10cells/mL、最も好ましくは1×10〜2×10cells/mLの範囲である。
このように調製された細胞を含む培地に、上述の複合体含有溶液を添加する。複合体含有溶液の添加量は、特に限定されず、細胞数等を考慮して適宜設定することが可能であるが、培地1mLにつき、通常1〜1000μL、好ましくは1〜500μL、より好ましくは1〜300μL、更に好ましくは1〜200μL、最も好ましくは1〜100μLの範囲である。
培地に複合体含有溶液を添加後、細胞を培養する、培養時の温度、湿度、CO濃度等は、細胞の種類を考慮して適宜設定する。哺乳動物の細胞の場合は、通常約37℃、湿度約95%、CO濃度は約5%である。
また、培養時間も用いる細胞の種類等の条件を考慮して適宜設定することが可能であるが、通常1〜36時間、好ましくは1〜24時間、より好ましくは1〜12時間、更に好ましくは2〜8時間、最も好ましくは3〜6時間の範囲である。
上記培養時間が短すぎると、化合物(核酸等)が充分細胞内へ導入されず、培養時間が長すぎると、細胞が弱ることがある。
上記培養により、化合物(核酸等)が細胞内へ導入されるが、好ましくは培地を新鮮な培地と交換するか、培地に新鮮な培地を添加して更に培養を続ける。細胞が哺乳動物由来の細胞である場合は、新鮮な培地は血清又は栄養因子を含むことが好ましい。
更なる培養の時間は、導入された化合物(核酸等)に期待される機能等を考慮して、適宜設定することが可能であるが、該化合物が発現ベクター等のプラスミドDNAである場合は、通常16〜72時間、好ましくは16〜60時間、より好ましくは16〜48時間、更に好ましくは16〜36時間、最も好ましくは16〜24時間の範囲であり、該化合物がsiRNAである場合は、通常16〜72時間、好ましくは16〜60時間、より好ましくは16〜48時間、更に好ましくは16〜36時間、最も好ましくは16〜24時間の範囲である。
また、上述の自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体を用いることで、試験管内(in vitro)のみならず、生体内(in vivo)においても該化合物を細胞内へ導入することが可能である。即ち、該複合体を対象に投与することにより、該複合体がターゲットの細胞へ到達・接触し、生体内で該複合体に含まれる化合物が細胞内へ導入される。
該複合体を投与可能な対象としては、特に限定されず、例えば、ヒトを含む哺乳類(ヒト、サル、マウス、ラット、ハムスター、ウシ等)、魚類(ゼブラフィッシュ等)、鳥類(ニワトリ、ダチョウ等)等の脊椎動物、昆虫(蚕、蛾、ショウジョウバエ等)、植物等を挙げることが出来る。
また、該複合体の投与方法は、ターゲットの細胞へ該複合体が到達・接触し、該複合体に含まれる化合物を細胞内へ導入可能な範囲で特に限定されず、導入される化合物の種類や、ターゲット細胞の種類や部位等を考慮して、自体公知の投与方法(経口投与、非経口投与(静脈内投与、筋肉内投与、局所投与、経皮投与、皮下投与、腹腔内投与等)等)を適宜選択することができる。
該複合体の投与量は、化合物の細胞内への導入を達成可能な範囲で特に限定されず、投与対象の種類、投与方法、導入される化合物の種類、ターゲット細胞の種類や部位等を考慮し適宜選択することが出来るが、経口投与の場合、一般的に例えばヒト(60kgとして)においては、その1回投与量は複合体として約0.001mg〜10000mgである。非経口的に投与する場合(例えば静脈内投与等)は、一般的に例えばヒト(60kgとして)においては、その1回投与量は複合体として約0.0001mg〜3000mgである。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与することができる。
自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体を用いれば、極めて高い効率で化合物を細胞内へ導入することが可能であるので、本発明は、該陽イオン性両親媒性分子集合体を含む、生体外又は生体内で化合物を細胞内へ導入するための剤を提供する。該剤は研究用試薬、医薬等として提供され得る。該剤を上述の方法において用いることによって、容易に所望の化合物を細胞内へ導入することが可能である。
自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体を、化合物を細胞内へ導入するための剤として使用する場合は、常套手段に従って製剤化することができる。
該剤が研究用試薬として提供される場合は、自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体は、そのままで、あるいは例えば水もしくはそれ以外の生理学的に許容し得る液(例えば上述の水溶性溶媒等)との無菌性溶液、または懸濁液等として提供され得る。該剤は適宜、自体公知の生理学的に許容し得る、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤等を含むことが出来る。
また、該剤が医薬として提供される場合は、自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体は、そのままで、あるいは薬学的に認められる公知の担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに、一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態で混和することによって経口剤(例えば錠剤、カプセル剤等)あるいは非経口剤(例えば注射剤等)として製造することができる。
錠剤、カプセル剤などに混和することができる添加剤としては、例えば、ゼラチン、コーンスターチ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態がカプセルである場合には、上記タイプの材料にさらに油脂のような液状担体を含有することができる。注射剤用の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例:エタノール)、ポリアルコール(例:プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤(例:ポリソルベート80TM、HCO−50)などと併用してもよい。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用してもよい。
また、上記剤は、例えば、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤などと配合してもよい。
これらの剤に含まれる自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体の含有量は、上記方法において用いられたときに化合物の細胞内への導入が達成されうる範囲において特に限定されず、剤型の種類、導入される化合物の種類等に応じて適宜選択することが可能である。
また、本発明の剤と、所望の化合物とを組み合わせることによって、これらを含む、当該化合物を細胞内へ導入するためのキットとすることもできる。当該キットは、更に上記方法において用いられ得るあらゆる試薬等(例えば上記水溶性溶媒、調製プロトコールが記載された指示書、反応容器等)を更に含むことが出来る。該キットを用いることにより、上述の方法に従い、容易に所望の化合物を細胞内へ導入することが可能である。
あるいは、本発明の剤に含まれる自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体は、細胞内への導入が所望される化合物との複合体であってもよい。
また、本発明は、本発明の調製方法により陽イオン性両親媒性分子集合体を調製するためのキットを提供する。当該キットには少なくとも上記の陽イオン性両親媒性分子が含まれる。当該キットには、更に本発明の調製方法において用いられ得るあらゆる試薬等(例えば上記水溶性溶媒、調製プロトコールが記載された指示書、反応容器等)を更に含むことが出来る。当該キットを用いることにより、上記調製方法に従って容易に化合物の細胞内への導入に用いるための陽イオン性両親媒性分子集合体を調製することが出来る。
また、本発明は、本発明の方法により化合物(核酸等)を細胞内へ導入するためのキットを提供する。当該キットには少なくとも上記の陽イオン性両親媒性分子又はその集合体(自己組織化された集合体)が含まれる。当該キットは、更に上記方法において用いられ得るあらゆる試薬等(例えば、細胞内への導入が所望される化合物、上記水溶性溶媒、試験プロトコールが記載された指示書、反応容器等)を更に含むことが出来る。該キットを用いることにより、上述の方法に従い、容易に目的とする化合物を細胞内へ導入することが可能である。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下に示す実施例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
(プラスミドDNAの導入)
陽イオン性両親媒性分子として式(VI)の化合物(化合物(VI)と呼ぶ)を用いた。またプラスミドDNAとして、プラスミドpQBI(日本ジーン社製)を用いた。プラスミドpQBIはCMV−IEプロモーターの下流にGFP遺伝子が挿入されたプラスミドであり、細胞内に導入されるとGFPを発現する。
40℃以下の温度で調製された化合物(VI)の集合体4.3μgとプラスミドpQBI1.5μgとを血清不含培地30μLに添加し30秒間インキュベートし、プラスミドpQBIと化合物(VI)の集合体との複合体を調製した。(ここでは25℃で調製された化合物(VI)の集合体を用いたときの結果を示す。)
従来法として、40℃を超える温度で調製された化合物(VI)のリポソーム4.3μgとプラスミドpQBIとを血清不含培地30μLに添加し、5分間インキュベートし、プラスミドpQBIと化合物(VI)のリポソームとの複合体を調製した。(ここでは50℃で調製された化合物(VI)のリポソームを用いたときの結果を示す。)
細胞としては、Hela(ヒト子宮癌細胞)、Jurkat(ヒト白血病細胞)、SFME(マウス神経幹細胞)、CHO(ハムスター卵巣細胞)を用いた。
細胞は0.3mLの血清不含培地中に調製した。ここへ上記複合体を添加し、37℃、5%COの条件で、4時間培養した。更に1mLの10%FBS含有培地を添加し、翌日まで培養した。
培養後、細胞を蛍光顕微鏡下観察した。
GFP遺伝子を発現している細胞の割合を、
遺伝子発現細胞(%)=(GFP発現細胞数/全細胞数)×100
として算出した。結果を図1に示す。
図1から明らかなように、40℃以下の温度で調製された化合物(VI)の集合体を用いると、40℃を超える温度で調製された化合物(VI)のリポソームを用いた時と比較して高い効率でプラスミドDNAを細胞内へ導入できる。
[実施例2]
(siRNAの導入)
両親媒性分子として式(VI)の化合物(化合物(VI)と呼ぶ)を用いた。用いたsiRNAのターゲット遺伝子はEGFPであり、siRNAは日本ジーン社製のものを用いた。
40℃以下の温度で調製された化合物(VI)の集合体4.3μgと20、50、100nM(調製後における濃度)にそれぞれ調製されたsiRNAとを血清不含培地30μLに添加し、30秒間インキュベートし、siRNAと化合物(VI)の集合体との複合体を調製した。(ここでは25℃で調製された化合物(VI)の集合体を用いたときの結果を示す。)
従来法として、40℃以上の温度で調製された化合物(VI)のリポソーム4.3μgと20、50、100nM(調製後における濃度)にそれぞれ調製されたsiRNAとを血清不含培地30μLに添加し、5分間インキュベートし、siRNAと化合物(VI)のリポソームとの複合体を調製した。(ここでは50℃で調製された化合物(VI)のリポソームを用いたときの結果を示す。)
また、陰性対照として、40℃以下の温度で調製された化合物(VI)の集合体4.3μgのみを血清不含培地30μLに添加し、5分間インキュベートしたものを調製した。
細胞としては、EGFPを安定的に発現しているCHO細胞を用いた。
細胞は0.3mLの血清不含培地中に調製した。ここへ上記複合体を添加し、37℃、5%COの条件で、4時間培養した。更に1mLの10%FBS含有培地を添加し、翌日まで培養した。
培養後、細胞を回収し、EGFPの発現量をフローサイトメトリー法により解析した。EGFP遺伝子発現量は、陰性対照細胞の蛍光強度を100%としたときの相対値として算出した。
結果を図2に示す。
図2から明らかなように、40℃以下の温度で調製された化合物(VI)の集合体を用いると、40℃を超える温度で調製された化合物(VI)のリポソームを用いた時と比較して高い効率でsiRNAを細胞内へ導入することができ、ターゲット遺伝子の発現をより強力に抑制できる。
[実施例3]
(生体内での核酸分子の導入)
両親媒性分子として式(VI)の化合物(化合物(VI)と呼ぶ)を用いた。以下の試薬を緩やかなピペッティングにより混合した。
150mM NaCl 175μl
DNA又はRNA 10μg(1μg/μl) 10μl
1.3mM 化合物(VI)集合体 15μl
本実施例においては分子のデリバリーの様子を観察するために核酸分子として、蛍光分子Cy−3で標識したsiRNAを用いた。混合物を室温で5分間放置した後に、調製された溶液をBALB/cマウス(7週齢)に尾静脈より注入した。注入から4時間後にマウスより肺、肝臓、脾臓及び腎臓を摘出し、小片にカットした後で、蛍光顕微鏡で観察した。図3及び表1に結果を示す。
Figure 2005054486
表1はマウスの各臓器へのsiRNA導入の結果を示す。表中、++はsiRNAが約25%の細胞に導入されていること、+は約10%の細胞に導入されていること、±はわずかに導入されていること、−は導入されていないことをそれぞれ示す。
図3及び表1に示される通り、化合物(VI)を用いることにより、生体内の各臓器へsiRNAを導入出来た。特に脾臓と肝臓への導入効率が優れていた。
自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体(例えば本発明の調製方法を用いて調製された陽イオン性両親媒性分子集合体等)を用いれば、非常に高い効率で核酸等の化合物を細胞内に導入することが可能であり、遺伝子治療等への応用が可能であるので、医薬産業上有用である。
本出願は日本で出願された特願2003−408231(出願日:2003年12月5日)を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。

Claims (31)

  1. 陽イオン性両親媒性分子を自己組織化させることを特徴とする、化合物の細胞内への導入に用いるための陽イオン性両親媒性分子集合体の調製方法。
  2. 水性溶媒と陽イオン性両親媒性分子とを混合し、当該陽イオン性両親媒性分子を自己組織化させる、請求項1記載の調製方法。
  3. 40℃以下の温度で水性溶媒と陽イオン性両親媒性分子とを混合する、請求項2記載の調製方法。
  4. 水性溶媒と陽イオン性両親媒性分子の混合液の温度が当該混合液の凝固点以上である、請求項2記載の調製方法。
  5. 陽イオン性両親媒性分子を自己組織化させる工程からなる、請求項1記載の調製方法。
  6. 陽イオン性両親媒性分子が第4級アンモニウム基を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製方法。
  7. 陽イオン性両親媒性分子が式(I)
    Figure 2005054486
    (式中、mは12〜16の整数を、nは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
    で表される化合物、式(II)
    Figure 2005054486
    (式中、pは12〜16の整数を、qは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
    で表される化合物、式(III)
    Figure 2005054486
    (式中、rは12〜16の整数を、sは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
    で表される化合物、式(IV)
    Figure 2005054486
    (式中、tは12〜16の整数を、uは2〜11の整数を、XはBrまたはClを示す)
    で表される化合物、及び式(V)
    Figure 2005054486
    (式中、vは12〜16の整数を、XはBrまたはClを示す)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物である請求項6記載の調製方法。
  8. 陽イオン性両親媒性分子が式(IV)で表される化合物である請求項7記載の調製方法。
  9. tが14、uが2、XがClである請求項8記載の調製方法。
  10. 化合物が核酸である請求項1記載の調製方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の調製方法により調製された陽イオン性両親媒性分子集合体。
  12. 請求項11に記載の陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体。
  13. 化合物が核酸である、請求項12記載の複合体。
  14. 請求項11に記載の陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体と細胞とを接触させることを特徴とする、化合物を細胞内へ導入する方法。
  15. 化合物は核酸である、請求項14記載の方法。
  16. 核酸がプラスミドDNAである、請求項15記載の方法。
  17. 核酸がsiRNAである、請求項15記載の方法。
  18. 細胞が神経細胞である、請求項14〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 請求項11記載の陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体を対象に投与することを特徴とする、生体内で化合物を細胞内へ導入する方法。
  20. 請求項11記載の陽イオン性両親媒性分子集合体を含む、化合物を細胞内へ導入するための剤。
  21. 生体内で化合物を細胞内へ導入するための剤である、請求項20記載の剤。
  22. 化合物を細胞内へ導入するための剤を製造するための、請求項11記載の陽イオン性両親媒性分子集合体の使用。
  23. 該剤は生体内で化合物を細胞内へ導入するための剤である、請求項22記載の使用。
  24. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の調製方法で陽イオン性両親媒性分子集合体を調製するためのキットであって、当該陽イオン性両親媒性分子を含むキット。
  25. 請求項14又は19記載の方法で化合物を細胞内へ導入するためのキットであって、当該陽イオン性両親媒性分子又はその集合体を含むキット。
  26. 該化合物は核酸である、請求項25記載のキット。
  27. 自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体。
  28. 自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体と細胞とを接触させることを特徴とする、化合物を細胞内へ導入する方法。
  29. 自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体と化合物との複合体を対象に投与することを特徴とする、生体内で化合物を細胞内へ導入する方法。
  30. 自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体を含む、化合物を細胞内へ導入するための剤。
  31. 化合物を細胞内へ導入するための剤を製造するための、自己組織化された陽イオン性両親媒性分子集合体の使用。
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JPN6010058145, 生物物理, 1981, 第21巻, p.289−301 *

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