JPWO2005038289A1 - 車両用油圧式緩衝装置 - Google Patents

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Abstract

車体に対をなすように設けられた油圧式緩衝器の油室に連通する第1の油室44と第2の油室45とを有する小径シリンダ本体21と大径シリンダ本体22とを備える。これらの第1の油室44と第2の油室45の容積の変化分が常に一定の比となるように前記両シリンダ本体にフリーピストン23を嵌挿させる。前記第1の油室44と第2の油室45とを第3の絞り56によって連通させる。前記両油室どうしを接続するバイパス通路52に、ソレノイド32によって開閉される開閉弁30と第1および第2の絞り29,31とを直列に設ける。前記小径シリンダ21を径方向に型割りする金型により鋳造によって成形する。ソレノイド用取付部24と、油圧管取付部13,15と、取付用ボス25,26とを前記金型の型割り面上に配設した。

Description

本発明は、例えば自動車などの車両に対をなすように設けられた車両懸架用の油圧式緩衝器を用い、これらの油圧式緩衝器の動作が互いに異なる場合に減衰力を相対的に増大させる車両用油圧式緩衝装置に関するものである。
従来のこの種の油圧式緩衝装置としては、例えば特開平8−132846号公報に開示されたものがある。この公報に示された油圧式緩衝装置は、自動車の車体に対をなすように設けられた第1の油圧式緩衝器および第2の油圧式緩衝器と、これらの油圧式緩衝器に接続された中間ユニットを備えている。
この中間ユニットは、第1の油圧式緩衝器の油室に連通された第1の油室を有する第1の調圧シリンダと、第2の油圧式緩衝器の油室に連通された第2の油室を有する第2の調圧シリンダと、両調圧シリンダに嵌挿されたフリーピストンと、このフリーピストンを挟んで第1および第2の油室とは反対側に形成された高圧ガス室と、第1の油室と第2の油室とを連通する連通路に設けられた固定絞りおよび可変絞りなどによって構成されている。第1の調圧シリンダと第2の調圧シリンダは、一方が他方より内径が大きくなるように形成され、同一軸線上に配設されている。フリーピストンは、これが移動することにより生じる第1、第2の油室の容積の変化分が常に一定の比となるように形成されている。
このように構成された従来の油圧式緩衝装置においては、例えば第1の油圧式緩衝器と第2の油圧式緩衝器の動作する方向が逆となり、第1の油室と第2の油室とで圧力差が生じるときに、固定絞りと可変絞りの少なくとも一方を作動油が通過することによって中間ユニットで減衰力が生じる。一方、第1の油圧式緩衝器と第2の油圧式緩衝器の動作方向・動作量が一定の比となる場合は、両絞りを作動油が通過することがなく、中間ユニットで減衰力が発生することはない。
このため、上述した従来の油圧式緩衝装置は、第1および第2の油圧式緩衝器を例えば車体左側と車体右側に設けることによって、ローリング時には第1・第2の油圧式緩衝器と中間ユニットとで減衰力が生じる。また、この油圧式緩衝装置は、ローリング時以外の例えばバウンシング時などでは第1・第2の油圧式緩衝器でのみ減衰力が生じる。すなわち、この油圧式緩衝装置においては、コーナリング時に相対的に大きな減衰力が発生し、バウンシング時などでは減衰力が相対的に小さくなる。
固定絞りは、円板状を呈する板ばねからなる弁体を備えた逆止弁からなり、第1の油室から第2の油室へ作動油が流れることを許容するものと、第2の油室から第1の油室へ作動油が流れることを許容するものとの2種類設けられている。
可変絞りは、固定絞りと並列になるように第1の油室と第2の油室との間に介装されたスプール弁によって構成されている。
このスプール弁は、スプールがソレノイドによる押圧力と第1の圧縮コイルばねの弾発力との合力により一方から押されるとともに、第2の圧縮コイルばねの弾発力によって他方から押されるように形成されている。また、このスプール弁は、ソレノイドの励磁状態・非励磁状態を切換えることによって、スプールが軸線方向に移動し、作動油通路が開閉されるように構成されている。
このスプール弁によれば、ソレノイドへの通電量を変えることにより、スプールはソレノイドの力と第1の圧縮コイルばねの弾発力との合力と、第2の圧縮コイルばねの弾発力とが釣り合うような位置に移動し、作動油が流れる通路の断面積を調整することができる。すなわち、通電時には、ソレノイドの推力と釣合いばねの反力とがバランスする位置までスプールが移動する。
このため、上述した従来の油圧式緩衝装置においては、ソレノイドの通電量を変え、可変絞りの通路断面積をスプール弁により変えることによって、作動油が流れるときの抵抗が増減するから、第1の油圧式緩衝器と第2の油圧式緩衝器のピストンスピード差に対して発生する減衰力の大きさを外部から調整することができる。
しかしながら、上述したように構成された従来の車両用油圧式緩衝装置は、中間ユニットにスプール弁とソレノイドとからなる減衰力調整機構が設けられているために、中間ユニットの構造が複雑になるとともに大型になり、製造コストが高くなるという問題があった。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、減衰力の大きさを調整することができる構成を採りながら、中間ユニットのより一層の小型化とコストダウンとを図ることを目的とする。
本発明に係る車両用油圧式緩衝装置は、小径シリンダ本体と大径シリンダ本体とをシリンダ孔が同軸となるよう連結し、各シリンダ孔内に小径ピストンと大径ピストンを位置させ、これら両者を互いに連動するよう一体的に構成してフリーピストンとなし、小径シリンダ孔内の小径ピストンの一側に第1の油室を、小径ピストンと大径ピストンとの間に第2の油室を、大径ピストンの他側に高圧ガス室をそれぞれ画成し、前記フリーピストンの移動に伴なうこれら第1の油室と第2の油室の容積の変化分が常に一定の比となるようにするとともに、前記第1の油室と第2の油室を小径ピストンに設けた絞りによって連通させ、前記第1の油室を、車体に対をなすように設けられた油圧式緩衝器のうちの一方の緩衝器の油室に連通させ、前記第2の油室を他方の緩衝器の油室に連通させた車両用油圧式緩衝装置において、前記小径シリンダ本体内に、第1の油室と第2の油室とを連通するバイパス通路を設け、このバイパス通路に、ソレノイドによって開閉される開閉弁と絞りとを直列に設けてなり、前記小径シリンダ本体を径方向に離型する鋳型によって成形し、この小径シリンダ本体に、前記ソレノイドを取付けるソレノイド用取付部と、前記第1の油室と第2の油室を前記油圧式緩衝器に接続する油圧管を取付けるための油圧管取付部と、小径シリンダ本体を車体フレーム側に取付けるボスとを前記鋳型の型割り面上に配設したものである。
請求項2に記載した発明に係る車両用油圧式緩衝装置は、請求項1に記載した発明に係る車両用油圧式緩衝装置において、バイパス通路に絞りを直列に複数設けたものである。
としたものである。
請求項3に記載した発明に係る車両用油圧式緩衝装置は、請求項1に記載した発明に係る車両用油圧式緩衝装置において、開閉弁の弁体が開閉する孔によって絞りを構成したものである。
請求項4に記載した発明に係る車両用油圧式緩衝装置は、請求項1に記載した発明に係る車両用油圧式緩衝装置において、ソレノイド用取付部は、低い有底円筒状を呈するように小径シリンダ本体に突設されるとともに、底壁に弁座と絞りとが設けられ、ソレノイドの一端部がこのソレノイド用取付部に取付けられているものである。
請求項5に記載した発明に係る車両用油圧式緩衝装置は、請求項1に記載した発明に係る車両用油圧式緩衝装置において、ソレノイドが小径シリンダ本体の軸線に対して傾斜しているものである。
以上説明したように、本発明によれば、開閉弁が閉じている状態では、第1の油室と第2の油室とが一つの絞りを介して連通され、開閉弁を開くことによって、両油室が複数の絞りを介して連通されるようになり、減衰力が相対的に小さくなる。このため、この車両用油圧式緩衝装置は、開閉弁の開閉状態を切換えることによって発生する減衰力の大きさを増減させることができるから、スプール弁を使用して減衰力を調整するものに較べて簡単な構造で減衰力を変えることができ、製造コストを低減することができる。
また、ソレノイド用取付部と、油圧管取付部と、車体フレーム取付用ボスなどの突出部分を鋳造によって小径シリンダ本体に設けることができるから、小径シリンダ本体の製造が容易になる(低コスト化が図られる)。そのうえ、突出部分を小径シリンダ本体の径方向の一方と他方とに配設することができるから、複数の突出部分が小径シリンダ本体の周方向に例えば放射状に分散して配設される場合に較べて、小径シリンダ本体を鋳造用金型の離型方向にコンパクトに形成することができる。
したがって、減衰力の大きさを調整する機構を装備しているにもかかわらず、小径シリンダ本体のより一層の小型化とコストダウンとを図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、バイパス通路を作動油が流れるときは、作動油が膨張と収縮とを繰り返し、絞りが一つである場合に較べて圧力損失が大きくなるから、相対的に孔径が大きい絞りを使用しながら、孔径が相対的に小さい絞りを一つ使用したときと同等の減衰力を発生させることができる。一般に、絞りは、孔径が小さくなればなるほど製造コストが高くなるから、この発明の構成を採ることにより、より一層のコストダウンを図ることができる。
また、作動油に含まれる微小な異物が詰まることがない孔径の絞りを使用して必要な大きさの減衰力を発生させることができるから、信頼性が高い車両用油圧式緩衝装置を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、絞りを開閉弁に一体的に設けることができるから、絞りを開閉弁とは別体に形成する構成に較べて部品数を低減することができ、さらなるコストダウンを実現することができる。
請求項4記載の発明によれば、ソレノイドを小径シリンダ本体の外に露出するように設けることができるから、小径シリンダ本体の内部にソレノイドを収容する構成に較べて小径シリンダ本体の小型化を図ることができ、油圧式緩衝装置のコストダウンを図ることができる。
請求項5記載の発明に係る車両用油圧式緩衝装置は、ソレノイドが小径シリンダ本体の一端部から軸線方向に沿って突出する場合に較べて、ソレノイドを小径シリンダ本体に装備した状態でコンパクトに形成することができる。
図1は、本発明に係る車両用油圧式緩衝装置を示す図である。 図2は、中間ユニットの正面図である。 図3は、図4におけるIII−III線断面図である。 図4は、中間ユニットの縦断面図である。 図5は、開閉弁の弁座部分を拡大して示す断面図である。 図6は、フリーピストン側の絞りの一部を拡大して示す断面図である。 図7は、板状弁体の一部を拡大して示す平面図である。 図8は、中間ユニットの減衰力特性を示すグラフである。 図9は、自動車への搭載例を示す斜視図である。
以下、本発明に係る車両用油圧式緩衝装置の一実施の形態を図1ないし図9によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る車両用油圧式緩衝装置を示す図で、同図においては、一対の油圧式緩衝器の一部を破断した状態で描いてある。図2は中間ユニットの正面図、図3は図4におけるIII−III線断面図、図4は中間ユニットの縦断面図、図5は開閉弁の弁座部分を拡大して示す断面図、図6はフリーピストン側の絞りの一部を拡大して示す断面図、図7は板状弁体の一部を拡大して示す平面図、図8は中間ユニットの減衰力特性を示すグラフ、図9は自動車への搭載例を示す斜視図である。
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態による車両の前輪用油圧式緩衝装置である。この油圧式緩衝装置1は、第1の油圧式緩衝器2と第2の油圧式緩衝器3と、これらの油圧式緩衝器2,3に接続された中間ユニット4とから構成されている。
第1および第2の油圧式緩衝器2,3は、シリンダ本体5内がピストン6によって上部油室7と下部油室8とに画成され、内部が作動油で満たされている。また、ピストン6は、上部油室7と下部油室8とを連通する連通路9が形成され、絞り10が設けられている。
この実施の形態による第1および第2の油圧式緩衝器2,3のピストンロッド11の上端部は、自動車の車体(図示せず)に装着されている。また、第1および第2の油圧式緩衝器2,3のシリンダ本体5の下端部は、前輪懸架用リンク(図示せず)などの車体に対して上下動する部位に枢支されている。すなわち、第1および第2の油圧式緩衝器2,3は、車体側と前輪側との間に介装されている。この実施の形態においては、第1の油圧式緩衝器2が車体右側に配設され、第2の油圧緩衝器3が車体左側に配設されている。これらの油圧式緩衝器2,3のうち、車体右側(図1においても右側)に位置する油圧式緩衝器2の下部油室8は、油圧管12を介して後述する中間ユニット4の第1の油圧管取付部13に接続されている。他方の油圧式緩衝器3の下部油室8は、油圧管14を介して中間ユニット4の第2の油圧管取付部15に接続されている。
中間ユニット4は、図4に示すように、第1および第2の油圧式緩衝器2,3が接続される小径シリンダ本体21と、この小径シリンダ本体21の一端部に取付けられた大径シリンダ本体22と、これら両シリンダ本体21,22の内部に嵌挿されたフリーピストン23とから構成されている。小径シリンダ本体21は、鋳造によって所定の形状に成形された後に研削加工や孔開け加工などの機械加工が施され、シリンダ孔21aや後述する他の各部が設計上の精度となるように形成されている。この小径シリンダ本体21を成形する鋳造用金型は、図示してはいないが、小径シリンダ本体21の径方向に型割りする第1および第2の金型と、シリンダ孔21aを成形する中子とから構成されている。第1の金型と第2の金型は、図3中に一点鎖線Cで示す位置に型割り面が位置するように形成されている。
小径シリンダ本体21は、図2〜図4に示すように、金型の型割り面上となる部位に、第1、第2の油圧管取付部13,15と、後述するソレノイド用取付部24および取付用ボス25,26などが設けられている。シリンダ孔21aは、小径シリンダ本体21の一端部(図4においては右側端部)に開口し、後述する大径シリンダ本体22の内部に連通されている。
第1の油圧管取付部13は、円筒状を呈するように形成され、小径シリンダ本体21における大径シリンダ本体22とは反対側の端部にシリンダ孔21aと同一軸線上に位置するように突設されている。この第1の油圧管取付部13の内部はシリンダ孔21a内に連通されている。第2の油圧管取付部15は、円筒状を呈するように形成され、小径シリンダ本体21における大径シリンダ本体22側の端部の外側部分に斜めに突設されている。この第2の油圧管取付部15が傾斜する方向は、小径シリンダ本体21の径方向の外側に向かうにしたがって次第に大径シリンダ本体22側に位置するような方向である。この第2の油圧管取付部15の内部は、図4に示すように、第1の作動油通路27を介して後述する第2の作動油通路28に連通されている。
第2の作動油通路28は、小径シリンダ本体21における大径シリンダ本体22側となる一端面に開口し、この開口から小径シリンダ本体21内をシリンダ孔21aの軸線方向に沿って他端側へ延設されている。この第2の作動油通路28の途中であって、第1の作動油通路27との接続部分より他端側には、第1の絞り29が設けられている。この第1の絞り29は、第2の作動油通路28内に開口からねじ込まれて取付けられている。また、第2の作動油通路28の他端側の端部は、後述する開閉弁30と第2の絞り31とを介してシリンダ孔21a内に連通されている。
開閉弁30は、図4および図5に示すように、小径シリンダ本体21に形成されたソレノイド用取付部24がバルブボディとして機能するように構成され、この取付部24に取付けられたソレノイド32によって駆動される。取付部24は、有底円筒状を呈するように形成され、小径シリンダ本体21における大径シリンダ本体22とは反対側の端部に斜めに突設されている。この取付部24が傾斜する方向は、小径シリンダ本体21の径方向の外側に向かうにしたがって次第に大径シリンダ本体22から離れる方向である。
また、この取付部24の底部には、この開閉弁30の弁体33が着座する弁座34が形成されるとともに、第2の作動油通路28の一端が開口されている。
弁体は、図5に示すように、先端部が円錐となる棒状を呈するように形成され、取付部24と同一軸線上に位置付けられる状態でソレノイド32に支持されている。このソレノイド32は、図示していない減衰力切換スイッチに接続されており、この減衰力切換スイッチが操作されることによって、図5に示すように弁体33が弁座34に着座する閉状態と、同図中に二点鎖線で示すように弁体33が弁座34から離間する開状態とのいずれか一方の状態に切換えられる。
この実施の形態によるソレノイド32は、弁体33を開く方向に付勢する復帰用ばね(図示せず)を内蔵しており、励磁されることによって復帰用ばねの弾発力に抗して弁体33を閉側へ移動させる。
弁座34は、取付部24の軸心部の底に円形の凹部35を設けることによって形成されている。円形の凹部35の軸心部には、第2の絞り31の一端が開口している。この実施の形態による第2の絞り31は、取付部24の底壁に小径孔を穿設することによって形成されている。
小径シリンダ本体21に設けられた取付用ボス25,26は、図3に示すように、小径シリンダ本体21の型割り面上となる径方向の3箇所(図3では上部1箇所と下部2箇所)にそれぞれ設けられており、固定ボルト挿通用の穴25a,26aが穿設されている。
大径シリンダ本体22は、有底円筒状を呈するように形成され、小径シリンダ本体21の一端部にシリンダ孔21aと同一軸線上に位置する状態で嵌合されてサークリップ21bによって固定されている。この嵌合部には、液密となるようにOリング41が介装されている。この実施の形態による大径シリンダ本体22は、底部にガス注入孔22aが穿設されるとともに、ガスの漏洩を阻止するゴム製のシート42が接着されていて、ガス注入後はガス圧でシート42はガス注入孔22aに押圧される。ガス注入孔22aは、ガス注入後に鋼球22bが圧入されている。
フリーピストン23は、有底円筒状を呈するように形成された大径ピストン43と、この大径ピストン43の底部(図4においては左側端部)に取付けられて小径シリンダ本体21内を第1の油室44と第2の油室45とに画成する小径ピストン46とから構成されている。
大径ピストン43は、開口側の端部に位置するピストン本体47と、他端側に位置する有底筒状部48とが一体に形成されている。ピストン本体47は、有底筒状部48より外径が大きくなるように形成されて外周部にOリング49とシールリング50とが装着されており、大径シリンダ本体22内に移動自在に嵌合されている。この実施の形態による大径シリンダ本体22は、大径ピストン43によって内部が高圧ガス室51と第2の油室45とに画成されている。高圧ガス室51は、大径シリンダ本体22の底部側に位置付けられ、高圧のNガスが封入されている。
第2の油室45は、作動油が満たされており、小径シリンダ本体21の一端部に開口する第2の作動油通路28と、この第2の作動油通路28の途中に接続した第1の作動油通路27とを介して第2の油圧管取付部15に連通されている。第2の作動油通路28の他端側は、上述したように第1および第2の絞り29,31と開閉弁30とが設けられており、第1の油室44に連通されている。この実施の形態においては、第2の作動油通路28と、第1および第2の絞り29,31と、開閉弁30とからなる通路によって、本発明でいうバイパス通路52が構成されている。このバイパス通路52には、第1の絞り29と第2の絞り31とが直列に並ぶ状態で設けられている。
大径ピストン43の有底筒状部48は、小径シリンダ本体21の内径より外径が小さくなるように形成され、ピストン本体47とは反対側の端部が小径シリンダ本体21内に挿入されている。このため、第2の油室45は、小径シリンダ本体21内に連通されている。また、この有底筒状部48におけるピストン本体47とは反対側の端部には、後述する小径ピストン46を取付けるための支柱53が突設されている。
小径ピストン46は、支柱53に固定用ボルト54によって固定され、小径シリンダ本体21に移動自在に嵌合されている。この小径ピストン46によって第2の油室45とは画成される第1の油室44は、作動油が満たされ、第1の油圧管取付部13に連通されている。
この実施の形態による小径ピストン46は、円板状に形成され外周部にシールリング55が装着されている。また、この実施の形態においては、小径ピストン46と大径ピストン43とは、第1の油室44の有効断面積と第2の油室45の有効断面積とが一致するように形成されている。すなわち、この中間ユニット4は、小径シリンダ本体21内と大径シリンダ本体22内の容積の変化分が常に一定の比となるように構成されている。
さらに、小径ピストン46は、第1の油室44と第2の油室45とを連通するように第3の絞り56が設けられている。この第3の絞り56は、図4および図6に示すように、小径ピストン46を貫通するように形成された第1の連通路57および第2の連通路58と、これらの連通路57,58に介装された第1の逆止弁59および第2の逆止弁60とから構成されている。
第1の連通路57と第2の連通路58は、小径ピストン46の周方向に二つずつ設けられ、図6に示すように、小径ピストン46の径方向外側の端部に一端が開口し、小径ピストン46の両端面に形成された環状の凹部61,62内に他端が開口している。なお、図4においては、第1の連通路57と第2の連通路58とが同一平面上に位置するように描かれ、図6においては、第1の連通路57と第2の連通路58とが互いに近接するような位置に描かれている。しかし、これら第1の連通路57と第2の連通路58は、実際には小径ピストン46の周方向に90°ずれる位置に形成されている。
第1の連通路57の一端は、第1の油室44側となる小径ピストン46の径方向外側の端部に開口し、他端は、第2の油室45側となる環状の凹部61内に開口している。第2の連通路58の一端は、第2の油室45側となる小径ピストン46の径方向外側の端部に開口し、他端は、第1の油室44側となる環状の凹部62内に開口している。
第1および第2の逆止弁59,60は、図6に示すように、それぞれ3枚の板ばねからなる弁体63を備え、これらの弁体63によって環状の凹部61,62を開閉するものである。各逆止弁の3枚の弁体63は、環状の凹部61,62を塞ぐことができるようにそれぞれ円板状に形成され、同一軸線上に位置する状態で重ねられてワッシャ54aを介して小径ピストン46とともに大径ピストン43の支柱53に取付けられている。この実施の形態においては、第1および第2の逆止弁59,60は、それぞれ小径ピストン46とワッシャ54aとによって挟まれる状態で固定用ボルト54によって大径ピストン43に締付けられている。
第1の逆止弁59は、第2の油室45側に位置する環状の凹部61(第1の連通路57)を初期設定荷重をもって閉塞するように装着されている。第2の逆止弁60は、第1の油室44側に位置する環状の凹部62(第2の連通路58)を初期設定荷重をもって閉塞するように装着されている。また、各逆止弁の3枚ずつの弁体63のうち、環状の凹部61,62の開口部分に接触する弁体63には、図6および図7に示すように、環状の凹部61,62内と第1、第2の油室44,45内とを連通する切欠き64が外周部の少なくとも一箇所に形成されている。この切欠き64は、第3の絞り56の一部として構成されている。この切欠き64の開口幅(弁体63の周方向に対する幅)を変えることによって、第1、第2の逆止弁59,60が開く以前の減衰力特性を変えることができる。
上述したように構成された中間ユニット4は、図3に示すように車体フレーム65の支持用ステー66に取付けられる。この支持用ステー66は、図3に示す正面視において、く字状を呈するように形成され、上端部と下端部とに取付座66a,66bが形成されている。これらの取付座66a,66bのうち、上側の取付座66aは、中間ユニット4の一方の取付用ボス25が固定されている。下側の取付座66bは、中間ユニット4の他方の取付用ボス26,26が固定されている。すなわち、この実施の形態では、中間ユニット4は、小径シリンダ本体21と大径シリンダ本体22の軸線が略水平となり、取付用ボス25,26が小径シリンダ本体21から上方と下方とに延びる状態で支持用ステー66に取付けられる。
この中間ユニット4を備えた車両用油圧式緩衝装置1においては、例えば左右の油圧式緩衝器2,3が同一方向に同一作動量だけ作動したときには、両油圧式緩衝器2,3の絞り10を作動油が通過することによって上下油室間を作動油が流れる。また、このときには、シリンダ本体5内のピストンロッド11の体積増減分に相当する量の作動油が中間ユニット4に対して出入りし、フリーピストン23が移動する。例えば、左右の油圧式緩衝器2,3から作動油が流出する場合は、中間ユニット4内に第1および第2の油圧管取付部13,15から作動油が流入することによって、フリーピストン23が図4において右側に移動する。このときのフリーピストン23の動作は、開閉弁30が開状態、閉状態のいずれの場合でも同様になる。
このように第1の油室44の容積の変化と第2の油室45の容積の変化が等しくなる場合、言い換えれば、第1の油室44に対して出入りする作動油の量と、第2の油室45に対して出入りする作動油の量とが釣り合うときは、第1〜第3の絞り29,31,56を作動油が通過することはない。
すなわち、このように左右の油圧式緩衝器2,3の動作が同相となる場合には、減衰力は、これらの油圧式緩衝器2,3内の絞り10を作動油が通過することによってのみ発生する。
一方、左右の油圧式緩衝器2,3が互いに逆方向に作動するときには、中間ユニット4の第1の油室44に対して出入する作動油の量と、第2の油室45に対して出入りする作動油の量とが釣り合わなくなる。このときには、第1の油室44の油圧と第2の油室45の油圧とに差が生じる。例えば、車体右側の油圧式緩衝器2が圧縮されて車体左側の油圧式緩衝器3が伸張する場合には、第1の油室44の油圧が第2の油室45の油圧より高くなる。ここでは先ず、開閉弁30が閉じているときの動作を説明する。
開閉弁30が閉じている状態では、第2の作動油通路28を有するバイパス通路52に作動油が出入りすることができなくなるために、第1の絞り29と第2の絞り31は機能することがなくなる。
開閉弁30が閉じている状態で左右の油圧式緩衝器2,3が逆方向に作動し、第1の油室44の油圧と第2の油室45の油圧とに差が生じると、これら両油室44,45の圧力差に相当する油圧が小径ピストン46の第3の絞り56に作用する。
この場合は、小径ピストン46の第1の連通路57を開閉する第1の逆止弁59に第1の連通路57を通して第1の油室44側からこれを押し開くように油圧が作用する。このとき、第1の逆止弁59に設けられた切欠き64を作動油が少量通過することによって、圧力上昇の度合いが調整され、油圧が第1の逆止弁59の初期設定荷重を上回ったときに第1の逆止弁59が開く。第1の逆止弁59が開くことによって、小径ピストン46の第3の絞り56を作動油が通過するようになる。
このように第3の絞り56を作動油が流れることによって、両油圧式緩衝器2,3の絞り10,10の他に中間ユニット44でも減衰力が発生する。車体の傾斜する方向が上記とは逆方向である場合には、第2の連通路58を開閉する第2の逆止弁60が開き、作動油が第2の連通路58を通って第2の油室45から第1の油室44へ流入することにより減衰力が発生する。
開閉弁30が開いている状態では、第1の油室44と第2の油室45とがバイパス通路52(第2の作動油通路28、第1、第2の絞り29,31および開閉弁30からなる)によって互いに連通される。この状態で例えば第1の油室44の油圧が第2の油室45の油圧より高くなった場合は、作動油は第1〜第3の絞り29,31,56を通過して第1の油室44から第2の油室45に流入する。
すなわち、開閉弁30が開いている状態では、三箇所の絞りを作動油が通過するから、開閉弁30が閉じている場合に較べると両油室の差圧の大きさが同じであれば、発生する減衰力は小さくなる。中間ユニット4で発生する減衰力と差圧の変化を図8に示す。図8においては、縦軸に減衰力をとり、横軸にピストン速度をとっている。このピストン速度とは、左右の油圧式緩衝器2,3の一方のピストン6の速度に対する他方のピストン6の速度のことをいい、両ピストン6,6が同方向に同速度で移動するときには0になるような値である。また、図8においては、開閉弁30を閉じたときの減衰力の変化を実線で示し、開閉弁30を開いたときの減衰力の変化を二点鎖線で示す。
図8中に実線で示すように、開閉弁30が閉じている状態においてAで示す領域では、ピストン速度の増大に伴って第3の絞り56の切欠き64を通過する作動油の量が増大し、減衰力が急激に増大することが判る。そして、さらにピストン速度が増大し、油圧が逆止弁の初期設定荷重を越えると第1の逆止弁59または第2の逆止弁60が開いて緩やかな減衰特性のBで示す領域に移り、板ばね(弁体63)の弾発力の増加と略比例するように減衰力が増大することが判る。
一方、同図中に二点鎖線で示すように、開閉弁30が開いている状態においてaで示す領域では、切欠き64と、第1および第2の絞り29,31とを通過する作動油の量がピストン速度の増大に伴って増大し、開閉弁30が閉じている場合に較べて減衰力の上昇率が小さくなることが判る。そして、さらにピストン速度が増大し、前述と同様第1の逆止弁59または第2の逆止弁60が開いてbで示す領域に移ると、開閉弁30が閉じている場合と同様に、板ばね(弁体63)の弾発力の増加と略比例するように減衰力が増大することが判る。
したがって、この実施の形態による車両用油圧式緩衝装置1は、中間ユニット4の第1の油室44と第2の油室45とを連通するバイパス通路52に第1および第2の絞り29,31と開閉弁30とが設けられているから、開閉弁30の開閉状態を切換えることによって、中間ユニット4で発生する減衰力の大きさを増減させることができる。すなわち、この車両用油圧式緩衝装置1は、スプール弁を使用して減衰力を調整するものに較べて簡単な構造で減衰力を変えることができるから、製造コストを低減することができる。
また、この車両用油圧式緩衝装置1においては、ソレノイド用取付部24と、油圧管取付部13,15と、車体フレーム取付用ボス25,26などの突出部分が鋳造によって小径シリンダ本体21に設けられている。このため、これらを小径シリンダ本体21に溶接する場合など、別部材として形成する場合に較べて、小径シリンダ本体21を容易に形成することができる。
そのうえ、突出部分が小径シリンダ本体21の鋳型の型割り面上に配設されているから、複数の突出部分が小径シリンダ本体21の周方向に例えば放射状に分散して配設される場合に較べて、小径シリンダ本体21の鋳造性がよい。しかも、この構成により、小径シリンダ本体21を鋳造用金型の型割り方向(図3においては左右方向)にコンパクトに形成することができる。このため、中間ユニット4を、取付用ボス25,26が上方と下方とに延びるとともに小径シリンダ本体21と大径シリンダ本体22の軸線が車体の前後方向を指向する状態で車体フレーム65に搭載することによって、中間ユニット4の占有スペースが車幅方向に狭くなる。
したがって、この実施の形態による車両用油圧式緩衝装置1は、減衰力の大きさを調整する機構を装備しながら、小径シリンダ本体21のより一層の小型化とコストダウンとを図ることができる。
また、この実施の形態による車両用油圧式緩衝装置1は、バイパス通路52に第1の絞り29と第2の絞り31とが直列に設けられている。このバイパス通路52を作動油が流れるときは、作動油が膨張と収縮とを繰り返し、絞りが一つである場合に較べて圧力損失が大きくなる。このため、この実施の形態による車両用油圧式緩衝装置1においては、相対的に孔径が大きい第1、第2の絞り29,31を用いながら、孔径が相対的に小さい絞りを一つ使用したときと同等の減衰力を発生させることができた。一般に、絞りは、孔径が小さくなればなるほど製造コストが高くなるから、この実施の形態の構成を採ることにより、より一層のコストダウンを図ることができる。
また、作動油に含まれる微小な異物が詰まることがない孔径の絞りを用いて必要な大きさの減衰力を発生させることができるから、信頼性が高い車両用油圧式緩衝装置を製造することができる。
加えて、この実施の形態による車両用油圧緩衝装置1の中間ユニット4は、小径シリンダ本体21の一端部に大径シリンダ本体22が取付けられるとともに他端部に開閉弁駆動用ソレノイド32が設けられているから、小径シリンダ本体21の取付用ボス25,26の近傍に重心を位置付けることができる。このため、中間ユニット4を水平方向に延びるように車体フレーム65に取付けるに当たって重量のバランスをとり易いから、取付用ボス25,26を小さく形成することができた。また、この実施の形態によるソレノイド32は、小径シリンダ本体21の軸線に対して傾斜しているから、ソレノイド32が小径シリンダ本体21の一端部から軸線方向に沿って突出する場合に較べて、ソレノイド32を装備した状態での中間ユニット4をコンパクトに形成することができる。
なお、バイパス通路52に絞りを設けるに当たっては、上述した形態の他に、第2の作動油通路28に複数の絞りを直列に並べて設けることができるし、開閉弁30と第1の油室44との間に複数の絞りを直列に並べて設けることもできる。第2の作動油通路28に複数の絞りを設ける場合は、第1の作動油通路27との接続部分より第1の油室44側(開閉弁30側)に設ける。この場合、開閉弁30と第1の油室44との間に第2の絞り31を設けてもよい。また、絞りを直列に並べて設けるに当たっては、各絞りの小径孔どうしの間に相対的に内径が大きい膨張室を設ける。
上述した実施の形態では、中間ユニット4の第1の油室44と第2の油室45とを油圧式緩衝器2,3の下部油室8に接続する例を示したが、第1、第2の油室44,45は、油圧式緩衝器2,3の上部油室7に接続することができる。
上述した実施の形態では、第1および第2の油室44,45の容積変化分が常に一致する構成の油圧式緩衝装置1を示したが、これらの油室の容積変化分は、車輪側の油圧式緩衝器の特性に応じて常に一定の比となるように設定することができる。
また、第1および第2の油室45は、上述した実施の形態で示したように左右の油圧式緩衝器2,3に接続する他に、車体の左右方向の一方に位置する前輪用油圧式緩衝器と後輪用油圧式緩衝器とに接続することができるし、図9に示すように、左右方向の一方の前輪用油圧式緩衝器2aと左右方向の他方の後輪用油圧式緩衝器3aとに接続することもできる。図9に示す例では、2組の油圧式緩衝装置1,1が用いられている。これらの油圧式緩衝装置1,1の中間ユニット4,4は、車体の前後方向の中央部であって車幅方向の両側部に、軸線が前後方向を指向し、ソレノイド32が前斜め上方を指向する図4に示すような状態で搭載されている。
さらに、開閉弁駆動用ソレノイド32の励磁状態と非励磁状態の切換えは、乗員によって操作されるスイッチによって実施する他に、走行条件や乗員の乗車状態などに応じて自動制御で切り換わるようにしてもよい。
本発明は、自動車などの乗用車両に用いることができる。

Claims (5)

  1. 小径シリンダ本体と大径シリンダ本体とをシリンダ孔が同軸となるよう連結し、各シリンダ孔内に小径ピストンと大径ピストンを位置させ、これら両者を互いに連動するよう一体的に構成してフリーピストンとなし、小径シリンダ孔内の小径ピストンの一側に第1の油室を、小径ピストンと大径ピストンとの間に第2の油室を、大径ピストンの他側に高圧ガス室をそれぞれ画成し、前記フリーピストンの移動に伴なうこれら第1の油室と第2の油室の容積の変化分が常に一定の比となるようにするとともに、前記第1の油室と第2の油室を小径ピストンに設けた絞りによって連通させ、前記第1の油室を、車体に対をなすように設けられた油圧式緩衝器のうちの一方の緩衝器の油室に連通させ、前記第2の油室を他方の緩衝器の油室に連通させた車両用油圧式緩衝装置において、前記小径シリンダ本体内に、第1の油室と第2の油室とを連通するバイパス通路を設け、このバイパス通路に、ソレノイドによって開閉される開閉弁と絞りとを直列に設けてなり、前記小径シリンダ本体を径方向に離型する鋳型によって成形し、この小径シリンダ本体に、前記ソレノイドを取付けるソレノイド用取付部と、前記第1の油室と第2の油室を前記油圧式緩衝器に接続する油圧管を取付けるための油圧管取付部と、小径シリンダ本体を車体フレーム側に取付けるボスとを前記鋳型の型割り面上に配設したことを特徴とする車両用油圧式緩衝装置。
  2. 請求項1記載の車両用油圧式緩衝装置において、バイパス通路に絞りを直列に複数設けてなる車両用油圧式緩衝装置。
  3. 請求項1記載の車両用油圧式緩衝装置において、開閉弁の弁体が開閉する孔によって絞りを構成した車両用油圧式緩衝装置。
  4. 請求項1記載の車両用油圧式緩衝装置において、ソレノイド用取付部は、低い有底円筒状を呈するように小径シリンダ本体に突設されるとともに、底壁に弁座と絞りとが設けられ、ソレノイドの一端部がこのソレノイド用取付部に取付けられている車両用油圧式緩衝装置。
  5. 請求項1記載の車両用油圧式緩衝装置において、ソレノイドが小径シリンダ本体の軸線に対して傾斜している車両用油圧式緩衝装置。
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