JPWO2005019363A1 - 金属被覆用塗料およびその塗料を塗布した金属製容器 - Google Patents

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Abstract

本発明は、金属板または金属製容器に塗布することで、ピンホールが存在せず、優れた耐蝕性、耐レトルト性、耐衝撃性、耐加工性、耐磨耗性、金属に対する密着性、内容品に対するフレーバー保持性などを有する塗膜を形成することができる金属被覆用塗料およびその塗料を塗布した金属製容器を提供する。熱可塑性樹脂の溶液を冷却して得られる平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子を含む金属被覆用塗料、ならびに(a)熱可塑性樹脂を有機溶媒に溶解した溶液を得る工程、(b)該溶液を冷却して平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子の懸濁液を得る工程、(c)該懸濁液から粒子を分離する工程、および(d)該分離した粒子を、溶媒中に分散させる工程からなる金属被覆用塗料の製造方法に関する。

Description

本発明は、金属被覆用塗料およびその製造方法、該塗料を塗布した金属製容器およびその製造方法に関する。詳細には、金属板に塗布したときに、ピンホールが存在せず、ラミネート材に比べて薄膜で、優れた強度、耐溶剤性、耐衝撃性、加工性などを有する塗膜を短時間で簡単に形成することができる金属被覆用塗料およびその製造方法に関する。また、該塗料を塗布した金属製容器およびその製造方法に関する。
従来、食物などを保存する食缶や飲料缶などの金属製容器の表面には、耐蝕性、装飾性などを付与するために一般に塗装や印刷が施されている。
たとえば、特開平6−306325号公報には、アクリルエマルジョン、アクリル変性エポキシ樹脂およびアミノ樹脂からなる水性塗料用樹脂組成物が記載されている。しかし、該アクリルエマルジョンは、架橋に寄与するモノマーが含まれ、熱処理時に体積収縮が起こるため、また表面張力が高い水を溶媒としているため、その結果、塗膜にピンホールが生じ、耐蝕性、装飾性などにおいて充分に満足いくものではなかった。
また、特開2000−53892号公報には、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂粉末を含む塗料が記載されている。このPET樹脂粉末は、再生PET樹脂を含む混合物ペレットの溶液から、水冷により粒子を析出させることによって製造されている。しかし、この方法では、冷却手段として水冷を用いているため、混合物ペレット溶液の冷却速度が遅く、得られる粒子も平均粒子径が最小でも40μm程度と非常に大きくなる。そのため、この塗料からなる塗膜は、そこに含まれる粒子の平均粒子径に依存して厚くなり、外観、加工性、コストの点で充分に満足のいくものではなかった。
特開平11−156998号公報には、ピンホールの存在しないフィルムがラミネートされた金属板が記載されている。しかし、ラミネート用フィルムの薄膜化には限界があり、数μm程度のより薄いフィルムを得ることは難しい。そのため、外観、加工性、コストの点で充分に満足のいくものではなかった。
特開2002−120278号公報には、熱可塑性樹脂を加熱溶融してフィルムを作製し、金属板に該フィルムを圧接ロールで圧着した後、Tg以下に急冷して樹脂被覆金属板を作製する方法が記載されている。しかし、この方法では、装置が大掛かりであり、特開平11−156998号公報と同様に、薄膜化には限界がある。そのため、外観、加工性、コストの点で充分に満足のいくものではなかった。
そこで本発明は、金属板または金属製容器に塗布することで、ピンホールが存在せず、ラミネート材に比べて薄膜であり、優れた強度、耐溶剤性、耐衝撃性、加工性などを有する塗膜を短時間で簡単に形成することができる金属被覆用塗料およびその製造方法を提供する。さらに、該塗料を塗布した金属製容器およびその製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂の溶液を冷却して得られる、平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子を含む金属被覆用塗料および該塗料を塗布した金属製容器に関する。
また、本発明は、(a)熱可塑性樹脂を有機溶媒に溶解した溶液を得る工程、(b)該溶液を冷却して平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子の懸濁液を得る工程、(c)該懸濁液から粒子を分離する工程、および(d)該分離した粒子を、溶媒中に分散させる工程からなる金属被覆用塗料の製造方法に関する。
さらに、本発明は、(A)前記金属被覆用塗料を金属板に塗布する工程、および(B)該塗布した塗料を加熱して粒子を溶融させる工程からなる金属製容器の製造方法に関する。
[図1]製造例1で得られた熱可塑性樹脂(ポリエチレンテレフタレート)の1次粒子のSEM画像(×35000倍)である。
[図2]製造例1で得られた熱可塑性樹脂(ポリエチレンテレフタレート)粒子の粒径分布である。
[図3]製造例2で得られた熱可塑性樹脂(MXD6ナイロン)粒子の粒径分布である。
[図4]製造例3で得られた熱可塑性樹脂(ポリ乳酸)粒子の粒径分布である。
[図5]製造例4で得られた熱可塑性樹脂(ポリグリコール酸)粒子の粒径分布である。
[図6]製造例5で得られた熱可塑性樹脂(ポリブチレンテレフタレート)粒子の粒径分布である。
[図7]製造例6で得られた熱可塑性樹脂(6ナイロン)粒子の粒径分布である。
[図8]製造例7で得られた熱可塑性樹脂(66ナイロン)粒子の粒径分布である。
[図9]製造例8で得られた熱可塑性樹脂(ポリカーボネート)粒子の粒径分布である。
本発明の金属被覆用塗料は、熱可塑性樹脂の溶液を冷却して得られる平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子を含む。
本発明の金属被覆用塗料の塗布対象となる金属の素材としては、アルミニウム、スチール、銅、ステンレス、ならびにこれらに表面処理を施した金属板、例えば、スチールの場合は錫メッキ鋼板(ブリキ)、亜鉛メッキ鋼板、電解クロム酸処理鋼板(ティンフリースチール)などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの芳香族ポリエステル樹脂;ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート・カーボネート)、ポリ(ブチレンサクシネート・アジペート)、ポリヒドロキシブチレート、ポリ(ヒドロキシブチレート・バリレート)などの脂肪族ポリエステル樹脂;6ナイロン、66ナイロン、12ナイロン、MXD6ナイロンなどのポリアミド樹脂;ポリカーボネート樹脂などがあげられる。なかでも、バリヤー性、透明性、物性、安全性などの特性の中から、特性に応じて選べば、ポリエチレンテレフタレート、MXD6ナイロン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリブチレンテレフタレート、6ナイロン、66ナイロン、ポリカーボネートが好ましい。また、熱可塑性樹脂としては、再生PET樹脂などに代表される再生樹脂を用いることもできる。ただし、これらに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂を溶解する溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルなどの二塩基酸エステル系溶媒、シクロヘキサノン、イソホロン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒、ベンジルアルコール、シクロヘキサノールなどのアルコール系溶媒、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテルなどのエーテル系溶媒、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド(DMAc)などのアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのピロリドン系溶媒、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒および水ならびにこれらの混合物があげられるが、これらに限定されるものではない。なかでも、得られた懸濁液から粒子を分離した後の液をさらに熱可塑性樹脂を溶解する溶媒として繰り返し使うことが可能である点から、熱可塑性樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合には、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒、ジメチルアセトアミド、ビス(2−メトキシエチル)エーテルが、熱可塑性樹脂としてポリアミド樹脂を用いる場合には、ホルムアミド、ベンジルアルコール、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが、ポリカーボネート樹脂を用いる場合には、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒が好ましい。
熱可塑性樹脂を溶解する際の溶媒の温度は、70〜200℃であることが好ましい。熱可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートである場合は、130〜190℃であることがより好ましく、140〜185℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、ポリ乳酸である場合は、70〜150℃であることがより好ましく、100〜140℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、ポリグリコール酸である場合は、130〜170℃がより好ましく、140〜160℃がさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、MXD6ナイロンである場合は、130〜180℃であることがより好ましく、140〜170℃であることがさらに好ましい。また、熱可塑性樹脂が、6ナイロンである場合は、120〜180℃であることがより好ましく、130〜170℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が66ナイロンである場合は、150〜190℃であることがより好ましく、170〜180℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、12ナイロンである場合は、120〜150℃であることがより好ましく、130〜140℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、ポリカーボネートである場合は、130〜180℃であることがより好ましく、140〜170℃であることがさらに好ましい。溶媒の温度が、70℃未満であると熱可塑性樹脂が溶解しないため、目的とする平均1次粒子径10〜1000nmの粒子が得られない傾向にあり、200℃をこえると熱可塑性樹脂あるいは溶媒の分解が起こり黄色に変色する傾向がある。
熱可塑性樹脂の溶媒への配合量は、溶媒100重量部に対して、1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。配合量が1重量部未満であると、生産性の点で問題がある。また、20重量部をこえると、目的とする平均1次粒子径10〜1000nmの粒子を得ることが困難になる傾向がある。
熱可塑性樹脂の溶液の冷却手段としては、熱交換器などの冷却装置があげられる。該冷却手段を使用して、70〜200℃の熱可塑性樹脂溶液を、50℃以下に冷却することが好ましく、より好ましくは45℃以下である。冷却後の溶液の温度が50℃をこえると、得られる粒子の1次粒子径が大きくなる傾向がある。
冷却方法としては、熱可塑性樹脂の溶液そのものを熱交換器を使用して冷却する方法と、熱交換器を使用して20〜−90℃に冷却された溶媒と該熱可塑性樹脂の溶液を混合することで冷却する方法があげられる。冷却効率の点から、冷却された溶媒と混合する方法が好ましい。
冷却速度としては、20℃/s以上が好ましく、50℃/s以上がより好ましく、100℃/s以上がさらに好ましい。20℃/s未満であると、得られる粒子の1次粒子径が1000nmを超える傾向がある。
冷却して得られる熱可塑性樹脂の粒子の平均1次粒子径は、10〜1000nmであり、好ましくは10〜800nmであり、より好ましくは10〜500nm、さらに好ましくは10〜300nmである。平均1次粒子径が1000nmをこえると、塗膜の膜厚が大きくなり、または薄膜にした場合に、連続膜にならないなどの問題が生じる傾向がある。10nm未満であると、得られた懸濁液の粘度が高くなり、分離操作が困難になる傾向がある。
前記粒子の平均2次粒子径は30μm以下が好ましく、1〜10μmがより好ましい。平均2次粒子径が30μmをこえると、塗布した際に膜厚が大きくなり、求める塗膜を得ることができない傾向がある。
ここで、1次粒子とは、それ以上に分散できない状態の粒子をいう。また、2次粒子とは、1次粒子が凝集した状態の粒子をいう。
粒子を含む懸濁液から、粒子を分離する方法としては、ろ過、遠心分離などがあげられるが、これらに限定されるものではない。ろ過するためのフィルターとしては、たとえばセラミックフィルターなどがあげられる。
また、粒子を分離したのち、粒子を乾燥させることが好ましい。乾燥方法としては、真空乾燥、自然乾燥、ドライヤーまたはオーブンによる乾燥など、特に限定されるものではない。ただし、ドライヤーまたはオーブンによる乾燥を行なう際は、粒子が溶融しない温度に設定する必要がある。
本発明の金属被覆用塗料は、平均1次粒子径10〜1000nmである熱可塑性樹脂の粒子からなるものである。しかし、該熱可塑性樹脂粒子相互の混合物からなるものであっても良いし、該熱可塑性樹脂粒子に硬化剤などの添加剤を加えても良い。さらに、該熱可塑性樹脂粒子をその他の塗料に添加して使用してもよい。該熱可塑性樹脂粒子をその他の塗料に添加することで、より強靭な塗膜を形成することができるため好ましい。
前記塗料としては、一般的に塗料として用いられているものであれば、特に限定はされないが、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂などからなる熱硬化型塗料をあげることができる。
得られた粒子を分散させる溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルなどの二塩基酸エステル系溶媒、シクロヘキサノン、イソホロン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒、ベンジルアルコール、シクロヘキサノールなどのアルコール系溶媒、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテルなどのエーテル系溶媒、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのピロリドン系溶媒および水ならびにこれらの混合物があげられるが、これらに限定されるものではなく、求める塗料に適したあらゆる有機溶剤を使用することができる。
熱可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレートである場合は、シクロヘキサノンおよびキシレン混合溶媒、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒、ジメチルアセトアミドが好ましく、熱可塑性樹脂が、ポリブチレンテレフタレートである場合は、ジメチルアセトアミド、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒が好ましく、熱可塑性樹脂が、MXD6ナイロンである場合は、ジメチルアセトアミド、水が好ましく、熱可塑性樹脂が12ナイロンである場合は、ジメチルアセトアミド、ベンジルアルコールが好ましく、熱可塑性樹脂が66ナイロンである場合はベンジルアルコールが好ましく、熱可塑性樹脂が6ナイロンである場合は、ジメチルアセトアミド、ベンジルアルコール、N−メチル−2−ピロリドンが好ましく、熱可塑性樹脂がポリ乳酸である場合は、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル、コハク酸ジメチル、メチルイソブチルケトンが好ましく、熱可塑性樹脂がポリグリコール酸である場合は、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、トルエンが好ましく、熱可塑性樹脂がポリカーボネートである場合はジメチルアセトアミド、シクロヘキサノン、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒が好ましい。分散させる際に、一般的に使用されている分散剤を用いてもよい。分散剤の使用量としては、特に限定されるものではなく、求める塗膜の性能を損なわない程度で使用できるものである。
また、必要により、たとえば、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などのスルホン酸類、アルキルリン酸などのリン酸類などの酸触媒、該酸触媒のアミンブロック体などの硬化助剤、レベリング剤、濡れ剤、消泡剤、滑剤などの添加剤、顔料などの着色剤などが配合されていてもよい。
熱可塑性樹脂粒子の添加量は、塗料に含まれる全樹脂中、5重量%以上であることが好ましく、10重量%以上であることがより好ましく、15重量%以上であることがさらに好ましく、20重量%以上であることが特に好ましい。熱可塑性樹脂の添加量が、5重量%未満であると、目的とする効果が得られない傾向にある。
また、熱可塑性樹脂粒子と溶媒との割合は、特に限定されるものではなく、求める塗膜に応じて、適宜調整すればよい。
熱可塑性樹脂粒子の分散方法としては、超音波による分散、攪拌機による分散などがあげられる。たとえば、ホモジナイザー、ホモミキサー、ロールミル、ビーズミル、高圧型湿式微粉化装置などがあげられる。
2次粒子を溶媒に分散する場合、溶媒および分散方法を選択して、微粒化することが好ましく、最終的には1次粒子とすることがより好ましい。微粒化することは、塗膜厚を所望の厚さに制御することが可能となり、より滑らかな塗膜に仕上げることが可能である。
本発明の塗料の塗装は、たとえば、ロールコート法、スプレーコート法、ハケ塗り法、ヘラ塗り法、浸漬塗装法、電着塗装法、静電塗装法などの公知の方法によって行うことができる。
本発明の塗料を用いて塗膜を形成する場合の該塗料の塗布量は、該塗料の乾燥後の重量が、0.1〜50g/mであることが好ましく、好ましくは1〜50g/m、より好ましくは3〜20g/m、さらに好ましくは3〜10g/mとなるように調整される。
本発明の塗料からの塗膜の形成は、塗料を塗布した後に、加熱により溶媒を蒸発させ、その後粒子を溶融させることで行う。これにより、ピンホールがなく、均一な塗膜が形成され、耐溶剤性などに優れた塗膜が得られる。
加熱温度は100〜300℃が好ましく、150〜280℃がより好ましい。また、加熱時間は、10〜60秒が好ましく、15〜30秒がより好ましい。さらに、加熱後、水冷することが好ましい。水冷を行なうことで、塗膜の外観、加工性などの諸物性がより優れるためである。
本発明の金属製容器は、本発明の塗料で被覆した金属板を用いて成形することによって得られる。また、無塗装の金属製容器に本発明の塗料で被覆することによっても得られる。このときの金属製容器の製造方法は特に限定されるものではなく、その金属製容器の形状についても限定されない。金属製容器としては、たとえば、飲料缶、食缶、美術缶、エアゾール缶、18L缶、乾電池外装缶、電池缶またそれらの蓋などがあげられる。
本発明の塗料は、金属板に塗布したときに、ピンホールが存在せず、優れた耐蝕性、耐レトルト性、耐衝撃性、耐加工性、耐磨耗性、金属に対する密着性、内容品に対するフレーバー保持性などを有する塗膜を形成することができ、金属被覆用塗料として優れる塗料である。
つぎに、本発明の塗料を、実施例にもとづいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<平均1次粒子径>
走査型電子顕微鏡(JEM−6301F 日本電子株式会社製)、動的光散乱式粒径分布測定装置(LB−550、株式会社堀場製作所製)を用いて測定する。
<膜厚>
電磁誘導/過電流式膜厚計(LZ−200W、株式会社ケット科学研究所製)を用いて測定する。
<鉛筆硬度>
JIS K−5400(1990)に記載の方法に準拠し、三菱鉛筆株式会社製ユニ(商品名)を用いて測定した。
<耐溶剤性>
2ポンドハンマーの凸部にガーゼを16枚重ねて固定し、メチルエチルケトンでよく湿らせた後、塗板の上を往復させ、塗膜がはがれた時の回数を耐溶剤性とする。
<耐衝撃性>
JIS K−5400(1990)に記載の方法に準拠し、デュポン衝撃機(株式会社東洋精機製作所製)を用いて行なった。その後、株式会社ニチバン製セロテープ(登録商標)を凸部に貼付し、よくはりつけた後、塗面に対して90度の方向に急激に剥離し、凸部の塗面の状態を目視にて観察して以下の評価基準に基づいて評価する。
A・・・まったく剥離が見られない。
B・・・部分的に剥離が見られる。
C・・・全体的に剥離が見られる。
<折り曲げ性>
マンドレルベント試験機(株式会社東洋精機製作所製)を用いて行なった。測定は1T(折り曲げ試験板の間に1枚、同じ板を挟んで試験をすること)で行なった。その後、株式会社ニチバン製セロテープ(登録商標)を凸部に貼付し、よくはりつけた後、塗面に対して90度の方向に急激に剥離し、凸部の塗面の状態を目視にて観察して以下の評価基準に基づいて評価する。
A・・・まったく剥離が見られない。
B・・・長さが0.5mm未満のわずかなヒゲ状の剥離が見られるが、実用上さしつかえない。
C・・・長さが0.5mm以上の剥離が見られる。
D・・・セロテープ(登録商標)の貼付前に、すでに剥離が見られる。
<打ち抜き加工性>
PPキャッププレス成形機(日本精機工業株式会社製)を用いてプレス成形を行う。
2段プレス成形(1)φ40mm×21mm
(2)φ30mm×35mm
試験キャップは目視により状態を下記の基準で評価した。
A・・・まったく剥離が見られない。
B・・・少し荒れが見られるが剥離は見られない。
C・・・下より10mm程めくれが見られる。
D・・・上部までめくれている。
<ピンホール性>
焼付け後の塗装板100cmを界面活性剤0.3%を含む1%食塩水に浸し、6Vの電圧を印加し、4秒後の通電量をミリアンペア(mA)で表示する。この値が小さいほど、塗装欠陥が少なく、良好な塗装がなされている。
製造例1(ポリエチレンテレフタレート樹脂粒子の製造)
温度計、撹拌器を備えつけた1Lの4つ口フラスコに熱可塑性樹脂として8モル%のイソフタル酸を共重合させたポリエチレンテレフタレート(MA−1340P、ユニチカ株式会社製)を30g、溶媒として、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチルの混合物(DBE(登録商標)、デュポン株式会社製)570gを量り取った。その後、液温を180℃にして、熱可塑性樹脂を溶媒中に溶解させた。得られた溶液を、熱交換器(エムテクニック株式会社製)により−35℃に冷却したDBE溶媒と混合することにより、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、45℃であった。
得られた懸濁液から、シャープレス遠心分離機(巴工業株式会社製)を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキは溶剤含有率75%であった。
また、得られた粒子のSEM画像(図1)および粒径分布(図2)より、平均1次粒子径は200nm以下であった。
製造例2(MXD6ナイロン(メタキシリレンジアミンアジパミド)樹脂粒子の製造)
温度計、撹拌器を備えつけた1L 4つ口フラスコに熱可塑性樹脂としてMXD6ナイロン(6007、三菱ガス化学株式会社製)を30g、溶媒として、ホルムアミド570gを量り取った。その後、液温を140℃にして、熱可塑性樹脂を溶媒中に溶解させた。得られた溶液を、熱交換器により−35℃に冷却したジメチルホルムアミド溶媒と混合することにより、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、35℃であった。
得られた懸濁液から、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキは溶剤含有率80%であった。
また、得られた粒子の粒径分布(図3)より、平均1次粒子径は400nm以下であった。
製造例3(ポリ乳酸樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂としてポリ乳酸、溶媒としてDBEを用いて、溶解時の温度を140℃、冷却温度を−35℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、35℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は71%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図4)より250nm以下であった。
製造例4(ポリグリコール酸樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂としてポリグリコール酸(PGA−P 三井化学株式会社)、溶媒としてビス(2−メトキシエチル)エーテルを用いて、溶解時の温度を150℃、冷却温度を−35℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、37℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は73%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図5)より150nm以下であった。
製造例5(ポリブチレンテレフタレート樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5008、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)、溶媒としてDBE(登録商標)(デュポン株式会社製)を用いて、溶解時の温度を185℃、冷却温度を−35℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、45℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は80%であった。
また、得られた粒径分布(図6)より、平均1次粒子径は200nm以下であった。
製造例6(6ナイロン樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂として6ナイロン(ノバミッド1010J、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製)を用いて、溶解時の温度を170℃、冷却温度を−20℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、38℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は79%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図7)より350nm以下であった。
製造例7(66ナイロン樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂として66ナイロン(ノバミッド3010、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)、溶媒としてベンジルアルコール(東北東ソー化学株式会社製)を用いて、溶解時の温度を170℃、冷却温度を−15℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、37℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は77%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図8)より200nm以下であった。
製造例8(ポリカーボネート樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂としてポリカーボネート(ユーピロンS−2000R、三菱ガス化学株式会社製)、溶媒としてDBEを用いて、溶解時の温度を170℃、冷却温度を−20℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、38℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は64%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図9)より300nm以下であった。
実施例1 ポリエステル系熱硬化型塗料への熱可塑性樹脂粒子の添加
製造例1で得られた熱可塑性樹脂のケーキ100g、ポリエステル樹脂(バイロンGK880シクロヘキサノン/キシレン1:1溶液固形分30重量%東洋紡績株式会社製)1223.3g、メラミン樹脂(サイメル303固形分100重量%サイテック製)28.0g、カルナバワックス分散液(SL506ジプロピレングルコールモノ−n−ブチルエーテル中分散物固形分18.5%サンノプコ株式会社製)5.4g、ドデシルベンゼンスルホン酸0.5g、シクロヘキサノン/キシレン1:1混合溶媒88.8gおよび2mmφガラスビーズ200gを2L容器に量り取り、よくふたを閉めた後、ペイントシェーカー(浅田鉄工株式会社製)で2時間分散し、ガーゼを用いてガラスビーズと濾別して金属被覆用塗料を得た。得られた塗料は固形分23.5%、粘度25秒(フォードカップNo4)であった。
得られた塗料をバーコーター#14を用いて無塗装のアルミニウム板(5052材、板厚0.23mm、12cm×20cm)に、乾燥後の膜厚が4μmになるように塗装(乾燥後塗布量4.8g/m)し、260℃、風速20m/秒に設定した熱風循環式オーブン(株式会社正英製作所製)に20秒間入れた後水冷した。
得られた塗膜の性能試験の結果を表1に示した。
製造例1で得られた熱可塑性樹脂のケーキ100g、カルナバワックス分散液(SL506ジプロピレングルコールモノ−n−ブチルエーテル中分散物固形分18.5%サンノプコ株式会社製)0.25g、DBE150gおよび2mmφガラスビーズ150gを900mLマヨネーズ瓶に量り取り、よく蓋を閉めた後、ペイントシェーカー(浅田鉄工株式会社製)で2時間分散し、ガーゼを用いてガラスビーズと濾別して金属被覆用塗料を得た。得られた塗料は固形分10.0%、粘度33秒(フォードカップNo4)であった。
得られた塗料をバーコーター#14を用いて無塗装のアルミニウム板(5052材、板厚0.23mm、12cm×20cm)に、乾燥後の膜厚が4μmになるように塗装(乾燥後塗布量5.6g/m)し、260℃、風速20m/秒に設定した熱風循環式オーブン(株式会社正英製作所製)に20秒間入れた後水冷した。
得られた塗膜の性能試験の結果を表1に示した。
実施例3〜9
製造例2〜8で得られた熱可塑性樹脂のケーキを樹脂固形分で25gになるように量り取り、表1に示すそれぞれの分散溶媒で250gにし、カルバナワックスの分散液0.25g、2mmφガラスビーズ150gを用いて実施例1と同様に固形分10重量%の金属被覆用塗料を得た。
得られた塗料は実施例1と同様に塗装して、それぞれの設定温度でフィルム化し、試験板を作製した。
Figure 2005019363
比較例1
ポリエステル樹脂(バイロンGK880シクロヘキサノン/キシレン1:1溶液固形分30重量%東洋紡績株式会社製)1306.7g、メラミン樹脂(サイメル303固形分100重量%サイテック製)28.0g、カルナバワックス分散液(SL506ジプロピレングルコールモノ−n−ブチルエーテル中分散物固形分18.5%サンノプコ株式会社製)5.4g、ドデシルベンゼンスルホン酸0.5g、シクロヘキサノン/キシレン1:1混合溶媒105.4gを2Lのステンレスビーカーに量り取り、ディスパー(浅田鉄工株式会社製撹拌機)で10分間撹拌して、熱可塑性樹脂の粒子を含まない金属被覆用塗料を得た。得られた塗料は固形分23.5%、粘度35秒(フォードカップNo4)であった。
得られた塗料について、実施例1と同様にして、試験板を作製した。
得られた塗膜の性能試験の結果を表1に示した。
Figure 2005019363
本発明の塗料は、金属板または金属製容器に塗布することで、ピンホールが存在せず、優れた耐蝕性、耐レトルト性、耐衝撃性、耐加工性、耐磨耗性、金属に対する密着性、内容品に対するフレーバー保持性などを有する塗膜を形成することができるので、金属被覆用塗料として好適に使用することができる。
本発明は、金属被覆用塗料およびその製造方法、該塗料を塗布した金属製容器およびその製造方法に関する。詳細には、金属板に塗布したときに、ピンホールが存在せず、ラミネート材に比べて薄膜で、優れた強度、耐溶剤性、耐衝撃性、加工性などを有する塗膜を短時間で簡単に形成することができる金属被覆用塗料およびその製造方法に関する。また、該塗料を塗布した金属製容器およびその製造方法に関する。
従来、食物などを保存する食缶や飲料缶などの金属製容器の表面には、耐蝕性、装飾性などを付与するために一般に塗装や印刷が施されている。
たとえば、特許文献1には、アクリルエマルジョン、アクリル変性エポキシ樹脂およびアミノ樹脂からなる水性塗料用樹脂組成物が記載されている。しかし、該アクリルエマルジョンは、架橋に寄与するモノマーが含まれ、熱処理時に体積収縮が起こるため、また表面張力が高い水を溶媒としているため、その結果、塗膜にピンホールが生じ、耐蝕性、装飾性などにおいて充分に満足いくものではなかった。
また、特許文献2には、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂粉末を含む塗料が記載されている。このPET樹脂粉末は、再生PET樹脂を含む混合物ペレットの溶液から、水冷により粒子を析出させることによって製造されている。しかし、この方法では、冷却手段として水冷を用いているため、混合物ペレット溶液の冷却速度が遅く、得られる粒子も平均粒子径が最小でも40μm程度と非常に大きくなる。そのため、この塗料からなる塗膜は、そこに含まれる粒子の平均粒子径に依存して厚くなり、外観、加工性、コストの点で充分に満足のいくものではなかった。
特許文献3には、ピンホールの存在しないフィルムがラミネートされた金属板が記載されている。しかし、ラミネート用フィルムの薄膜化には限界があり、数μm程度のより薄いフィルムを得ることは難しい。そのため、外観、加工性、コストの点で充分に満足のいくものではなかった。
特許文献4には、熱可塑性樹脂を加熱溶融してフィルムを作製し、金属板に該フィルムを圧接ロールで圧着した後、Tg以下に急冷して樹脂被覆金属板を作製する方法が記載されている。しかし、この方法では、装置が大掛かりであり、特許文献3と同様に、薄膜化には限界がある。そのため、外観、加工性、コストの点で充分に満足のいくものではなかった。
特開平6−306325号公報 特開2000−53892号公報 特開平11−156998号公報 特開2002−120278号公報
そこで本発明は、金属板または金属製容器に塗布することで、ピンホールが存在せず、ラミネート材に比べて薄膜であり、優れた強度、耐溶剤性、耐衝撃性、加工性などを有する塗膜を短時間で簡単に形成することができる金属被覆用塗料およびその製造方法を提供する。さらに、該塗料を塗布した金属製容器およびその製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂を有機溶媒に加熱溶解した溶液を20℃/s以上の冷却速度で冷却して得られる、平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子を含む金属被覆用塗料であって、該熱可塑性樹脂が芳香族ポリエステル樹脂、脂肪族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂およびポリカーボネート樹脂から選択される少なくとも1種である金属被覆用塗料および該塗料を塗布した金属製容器に関する。
また、本発明は、(a)熱可塑性樹脂を有機溶媒に加熱溶解した溶液を得る工程、(b)該溶液を20℃/s以上の冷却速度で冷却して平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子の懸濁液を得る工程、(c)該懸濁液から粒子を分離する工程、および(d)該分離した粒子を、溶媒中に分散させる工程からなる金属被覆用塗料の製造方法に関する。
さらに、本発明は、(A)前記金属被覆用塗料を金属板に塗布する工程、および(B)該塗布した塗料を加熱して粒子を溶融させる工程からなる金属製容器の製造方法に関する。
本発明の塗料は、金属板または金属製容器に塗布することで、ピンホールが存在せず、優れた耐蝕性、耐レトルト性、耐衝撃性、耐加工性、耐磨耗性、金属に対する密着性、内容品に対するフレーバー保持性などを有する塗膜を形成することができるので、金属被覆用塗料として好適に使用することができる。
本発明の金属被覆用塗料は、熱可塑性樹脂の溶液を冷却して得られる平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子を含む。
本発明の金属被覆用塗料の塗布対象となる金属の素材としては、アルミニウム、スチール、銅、ステンレス、ならびにこれらに表面処理を施した金属板、例えば、スチールの場合は錫メッキ鋼板(ブリキ)、亜鉛メッキ鋼板、電解クロム酸処理鋼板(ティンフリースチール)などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの芳香族ポリエステル樹脂;ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート・カーボネート)、ポリ(ブチレンサクシネート・アジペート)、ポリヒドロキシブチレート、ポリ(ヒドロキシブチレート・バリレート)などの脂肪族ポリエステル樹脂;6ナイロン、66ナイロン、12ナイロン、MXD6ナイロンなどのポリアミド樹脂;ポリカーボネート樹脂などがあげられる。なかでも、バリヤー性、透明性、物性、安全性などの特性の中から、特性に応じて選べば、ポリエチレンテレフタレート、MXD6ナイロン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリブチレンテレフタレート、6ナイロン、66ナイロン、ポリカーボネートが好ましい。また、熱可塑性樹脂としては、再生PET樹脂などに代表される再生樹脂を用いることもできる。ただし、これらに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂を溶解する溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルなどの二塩基酸エステル系溶媒、シクロヘキサノン、イソホロン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒、ベンジルアルコール、シクロヘキサノールなどのアルコール系溶媒、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテルなどのエーテル系溶媒、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド(DMAc)などのアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのピロリドン系溶媒、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒および水ならびにこれらの混合物があげられるが、これらに限定されるものではない。なかでも、得られた懸濁液から粒子を分離した後の液をさらに熱可塑性樹脂を溶解する溶媒として繰り返し使うことが可能である点から、熱可塑性樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合には、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒、ジメチルアセトアミド、ビス(2−メトキシエチル)エーテルが、熱可塑性樹脂としてポリアミド樹脂を用いる場合には、ホルムアミド、ベンジルアルコール、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが、ポリカーボネート樹脂を用いる場合には、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒が好ましい。
熱可塑性樹脂を溶解する際の溶媒の温度は、70〜200℃であることが好ましい。熱可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートである場合は、130〜190℃であることがより好ましく、140〜185℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、ポリ乳酸である場合は、70〜150℃であることがより好ましく、100〜140℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、ポリグリコール酸である場合は、130〜170℃がより好ましく、140〜160℃がさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、MXD6ナイロンである場合は、130〜180℃であることがより好ましく、140〜170℃であることがさらに好ましい。また、熱可塑性樹脂が、6ナイロンである場合は、120〜180℃であることがより好ましく、130〜170℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が66ナイロンである場合は、150〜190℃であることがより好ましく、170〜180℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、12ナイロンである場合は、120〜150℃であることがより好ましく、130〜140℃であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂が、ポリカーボネートである場合は、130〜180℃であることがより好ましく、140〜170℃であることがさらに好ましい。溶媒の温度が、70℃未満であると熱可塑性樹脂が溶解しないため、目的とする平均1次粒子径10〜1000nmの粒子が得られない傾向にあり、200℃をこえると熱可塑性樹脂あるいは溶媒の分解が起こり黄色に変色する傾向がある。
熱可塑性樹脂の溶媒への配合量は、溶媒100重量部に対して、1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。配合量が1重量部未満であると、生産性の点で問題がある。また、20重量部をこえると、目的とする平均1次粒子径10〜1000nmの粒子を得ることが困難になる傾向がある。
熱可塑性樹脂の溶液の冷却手段としては、熱交換器などの冷却装置があげられる。該冷却手段を使用して、70〜200℃の熱可塑性樹脂溶液を、50℃以下に冷却することが好ましく、より好ましくは45℃以下である。冷却後の溶液の温度が50℃をこえると、得られる粒子の1次粒子径が大きくなる傾向がある。
冷却方法としては、熱可塑性樹脂の溶液そのものを熱交換器を使用して冷却する方法と、熱交換器を使用して20〜−90℃に冷却された溶媒と該熱可塑性樹脂の溶液を混合することで冷却する方法があげられる。冷却効率の点から、冷却された溶媒と混合する方法が好ましい。
冷却速度としては、20℃/s以上が好ましく、50℃/s以上がより好ましく、100℃/s以上がさらに好ましい。20℃/s未満であると、得られる粒子の1次粒子径が1000nmを超える傾向がある。
冷却して得られる熱可塑性樹脂の粒子の平均1次粒子径は、10〜1000nmであり、好ましくは10〜800nmであり、より好ましくは10〜500nm、さらに好ましくは10〜300nmである。平均1次粒子径が1000nmをこえると、塗膜の膜厚が大きくなり、または薄膜にした場合に、連続膜にならないなどの問題が生じる傾向がある。10nm未満であると、得られた懸濁液の粘度が高くなり、分離操作が困難になる傾向がある。
前記粒子の平均2次粒子径は30μm以下が好ましく、1〜10μmがより好ましい。平均2次粒子径が30μmをこえると、塗布した際に膜厚が大きくなり、求める塗膜を得ることができない傾向がある。
ここで、1次粒子とは、それ以上に分散できない状態の粒子をいう。また、2次粒子とは、1次粒子が凝集した状態の粒子をいう。
粒子を含む懸濁液から、粒子を分離する方法としては、ろ過、遠心分離などがあげられるが、これらに限定されるものではない。ろ過するためのフィルターとしては、たとえばセラミックフィルターなどがあげられる。
また、粒子を分離したのち、粒子を乾燥させることが好ましい。乾燥方法としては、真空乾燥、自然乾燥、ドライヤーまたはオーブンによる乾燥など、特に限定されるものではない。ただし、ドライヤーまたはオーブンによる乾燥を行なう際は、粒子が溶融しない温度に設定する必要がある。
本発明の金属被覆用塗料は、平均1次粒子径10〜1000nmである熱可塑性樹脂の粒子からなるものである。しかし、該熱可塑性樹脂粒子相互の混合物からなるものであっても良いし、該熱可塑性樹脂粒子に硬化剤などの添加剤を加えても良い。さらに、該熱可塑性樹脂粒子をその他の塗料に添加して使用してもよい。該熱可塑性樹脂粒子をその他の塗料に添加することで、より強靭な塗膜を形成することができるため好ましい。
前記塗料としては、一般的に塗料として用いられているものであれば、特に限定はされないが、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂などからなる熱硬化型塗料をあげることができる。
得られた粒子を分散させる溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルなどの二塩基酸エステル系溶媒、シクロヘキサノン、イソホロン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒、ベンジルアルコール、シクロヘキサノールなどのアルコール系溶媒、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテルなどのエーテル系溶媒、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのピロリドン系溶媒および水ならびにこれらの混合物があげられるが、これらに限定されるものではなく、求める塗料に適したあらゆる有機溶剤を使用することができる。
熱可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレートである場合は、シクロヘキサノンおよびキシレン混合溶媒、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒、ジメチルアセトアミドが好ましく、熱可塑性樹脂が、ポリブチレンテレフタレートである場合は、ジメチルアセトアミド、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒が好ましく、熱可塑性樹脂が、MXD6ナイロンである場合は、ジメチルアセトアミド、水が好ましく、熱可塑性樹脂が12ナイロンである場合は、ジメチルアセトアミド、ベンジルアルコールが好ましく、熱可塑性樹脂が66ナイロンである場合はベンジルアルコールが好ましく、熱可塑性樹脂が6ナイロンである場合は、ジメチルアセトアミド、ベンジルアルコール、N−メチル−2−ピロリドンが好ましく、熱可塑性樹脂がポリ乳酸である場合は、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル、コハク酸ジメチル、メチルイソブチルケトンが好ましく、熱可塑性樹脂がポリグリコール酸である場合は、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、トルエンが好ましく、熱可塑性樹脂がポリカーボネートである場合はジメチルアセトアミド、シクロヘキサノン、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルからなる混合エステル系溶媒が好ましい。分散させる際に、一般的に使用されている分散剤を用いてもよい。分散剤の使用量としては、特に限定されるものではなく、求める塗膜の性能を損なわない程度で使用できるものである。
また、必要により、たとえば、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などのスルホン酸類、アルキルリン酸などのリン酸類などの酸触媒、該酸触媒のアミンブロック体などの硬化助剤、レベリング剤、濡れ剤、消泡剤、滑剤などの添加剤、顔料などの着色剤などが配合されていてもよい。
熱可塑性樹脂粒子の添加量は、塗料に含まれる全樹脂中、5重量%以上であることが好ましく、10重量%以上であることがより好ましく、15重量%以上であることがさらに好ましく、20重量%以上であることが特に好ましい。熱可塑性樹脂の添加量が、5重量%未満であると、目的とする効果が得られない傾向にある。
また、熱可塑性樹脂粒子と溶媒との割合は、特に限定されるものではなく、求める塗膜に応じて、適宜調整すればよい。
熱可塑性樹脂粒子の分散方法としては、超音波による分散、攪拌機による分散などがあげられる。たとえば、ホモジナイザー、ホモミキサー、ロールミル、ビーズミル、高圧型湿式微粉化装置などがあげられる。
2次粒子を溶媒に分散する場合、溶媒および分散方法を選択して、微粒化することが好ましく、最終的には1次粒子とすることがより好ましい。微粒化することは、塗膜厚を所望の厚さに制御することが可能となり、より滑らかな塗膜に仕上げることが可能である。
本発明の塗料の塗装は、たとえば、ロールコート法、スプレーコート法、ハケ塗り法、ヘラ塗り法、浸漬塗装法、電着塗装法、静電塗装法などの公知の方法によって行うことができる。
本発明の塗料を用いて塗膜を形成する場合の該塗料の塗布量は、該塗料の乾燥後の重量が、0.1〜50g/m2であることが好ましく、好ましくは1〜50g/m2、より好ましくは3〜20g/m2、さらに好ましくは3〜10g/m2となるように調整される。
本発明の塗料からの塗膜の形成は、塗料を塗布した後に、加熱により溶媒を蒸発させ、その後粒子を溶融させることで行う。これにより、ピンホールがなく、均一な塗膜が形成され、耐溶剤性などに優れた塗膜が得られる。
加熱温度は100〜300℃が好ましく、150〜280℃がより好ましい。また、加熱時間は、10〜60秒が好ましく、15〜30秒がより好ましい。さらに、加熱後、水冷することが好ましい。水冷を行なうことで、塗膜の外観、加工性などの諸物性がより優れるためである。
本発明の金属製容器は、本発明の塗料で被覆した金属板を用いて成形することによって得られる。また、無塗装の金属製容器に本発明の塗料で被覆することによっても得られる。このときの金属製容器の製造方法は特に限定されるものではなく、その金属製容器の形状についても限定されない。金属製容器としては、たとえば、飲料缶、食缶、美術缶、エアゾール缶、18L缶、乾電池外装缶、電池缶またそれらの蓋などがあげられる。
本発明の塗料は、金属板に塗布したときに、ピンホールが存在せず、優れた耐蝕性、耐レトルト性、耐衝撃性、耐加工性、耐磨耗性、金属に対する密着性、内容品に対するフレーバー保持性などを有する塗膜を形成することができ、金属被覆用塗料として優れる塗料である。
つぎに、本発明の塗料を、実施例にもとづいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<平均1次粒子径>
走査型電子顕微鏡(JEM−6301F 日本電子株式会社製)、動的光散乱式粒径分布測定装置(LB−550、株式会社堀場製作所製)を用いて測定する。
<膜厚>
電磁誘導/過電流式膜厚計(LZ−200W、株式会社ケット科学研究所製)を用いて測定する。
<鉛筆硬度>
JIS K−5400(1990)に記載の方法に準拠し、三菱鉛筆株式会社製ユニ(商品名)を用いて測定した。
<耐溶剤性>
2ポンドハンマーの凸部にガーゼを16枚重ねて固定し、メチルエチルケトンでよく湿らせた後、塗板の上を往復させ、塗膜がはがれた時の回数を耐溶剤性とする。
<耐衝撃性>
JIS K−5400(1990)に記載の方法に準拠し、デュポン衝撃機(株式会社東洋精機製作所製)を用いて行なった。その後、株式会社ニチバン製セロテープ(登録商標)を凸部に貼付し、よくはりつけた後、塗面に対して90度の方向に急激に剥離し、凸部の塗面の状態を目視にて観察して以下の評価基準に基づいて評価する。
A・・・まったく剥離が見られない。
B・・・部分的に剥離が見られる。
C・・・全体的に剥離が見られる。
<折り曲げ性>
マンドレルベント試験機(株式会社東洋精機製作所製)を用いて行なった。測定は1T(折り曲げ試験板の間に1枚、同じ板を挟んで試験をすること)で行なった。その後、株式会社ニチバン製セロテープ(登録商標)を凸部に貼付し、よくはりつけた後、塗面に対して90度の方向に急激に剥離し、凸部の塗面の状態を目視にて観察して以下の評価基準に基づいて評価する。
A・・・まったく剥離が見られない。
B・・・長さが0.5mm未満のわずかなヒゲ状の剥離が見られるが、実用上さしつかえない。
C・・・長さが0.5mm以上の剥離が見られる。
D・・・セロテープ(登録商標)の貼付前に、すでに剥離が見られる。
<打ち抜き加工性>
PPキャッププレス成形機(日本精機工業株式会社製)を用いてプレス成形を行う。
2段プレス成形(1)φ40mm×21mm
(2)φ30mm×35mm
試験キャップは目視により状態を下記の基準で評価した。
A・・・まったく剥離が見られない。
B・・・少し荒れが見られるが剥離は見られない。
C・・・下より10mm程めくれが見られる。
D・・・上部までめくれている。
<ピンホール性>
焼付け後の塗装板100cm2を界面活性剤0.3%を含む1%食塩水に浸し、6Vの電圧を印加し、4秒後の通電量をミリアンペア(mA)で表示する。この値が小さいほど、塗装欠陥が少なく、良好な塗装がなされている。
製造例1(ポリエチレンテレフタレート樹脂粒子の製造)
温度計、撹拌器を備えつけた1Lの4つ口フラスコに熱可塑性樹脂として8モル%のイソフタル酸を共重合させたポリエチレンテレフタレート(MA−1340P、ユニチカ株式会社製)を30g、溶媒として、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチルの混合物(DBE(登録商標)、デュポン株式会社製)570gを量り取った。その後、液温を180℃にして、熱可塑性樹脂を溶媒中に溶解させた。得られた溶液を、熱交換器(エムテクニック株式会社製)により−35℃に冷却したDBE溶媒と混合することにより、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、45℃であった。
得られた懸濁液から、シャープレス遠心分離機(巴工業株式会社製)を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキは溶剤含有率75%であった。
また、得られた粒子のSEM画像(図1)および粒径分布(図2)より、平均1次粒子径は200nm以下であった。
製造例2(MXD6ナイロン(メタキシリレンジアミンアジパミド)樹脂粒子の製造)
温度計、撹拌器を備えつけた1L 4つ口フラスコに熱可塑性樹脂としてMXD6ナイロン(6007、三菱ガス化学株式会社製)を30g、溶媒として、ホルムアミド570gを量り取った。その後、液温を140℃にして、熱可塑性樹脂を溶媒中に溶解させた。得られた溶液を、熱交換器により−35℃に冷却したジメチルホルムアミド溶媒と混合することにより、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、35℃であった。
得られた懸濁液から、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキは溶剤含有率80%であった。
また、得られた粒子の粒径分布(図3)より、平均1次粒子径は400nm以下であった。
製造例3(ポリ乳酸樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂としてポリ乳酸、溶媒としてDBEを用いて、溶解時の温度を140℃、冷却温度を−35℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、35℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は71%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図4)より250nm以下であった。
製造例4(ポリグリコール酸樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂としてポリグリコール酸(PGA−P 三井化学株式会社)、溶媒としてビス(2−メトキシエチル)エーテルを用いて、溶解時の温度を150℃、冷却温度を−35℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、37℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は73%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図5)より150nm以下であった。
製造例5(ポリブチレンテレフタレート樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5008、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)、溶媒としてDBE(登録商標)(デュポン株式会社製)を用いて、溶解時の温度を185℃、冷却温度を−35℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、45℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は80%であった。
また、得られた粒径分布(図6)より、平均1次粒子径は200nm以下であった。
製造例6(6ナイロン樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂として6ナイロン(ノバミッド1010J、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製)を用いて、溶解時の温度を170℃、冷却温度を−20℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、38℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は79%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図7)より350nm以下であった。
製造例7(66ナイロン樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂として66ナイロン(ノバミッド3010、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)、溶媒としてベンジルアルコール(東北東ソー化学株式会社製)を用いて、溶解時の温度を170℃、冷却温度を−15℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、37℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は77%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図8)より200nm以下であった。
製造例8(ポリカーボネート樹脂粒子の製造)
熱可塑性樹脂としてポリカーボネート(ユーピロンS−2000R、三菱ガス化学株式会社製)、溶媒としてDBEを用いて、溶解時の温度を170℃、冷却温度を−20℃として、製造例1と同様の操作により、熱可塑性樹脂の粒子を含む懸濁液を得た。混合した時点から1秒後の懸濁液の温度は、38℃であった。
得られた懸濁液から、製造例1と同様、シャープレス遠心分離機を用いて粒子を分離し、濾過ケーキを得た。得られたケーキの溶剤含有率は64%であった。
また、得られた粒子の平均1次粒子径は、粒径分布(図9)より300nm以下であった。
実施例1 ポリエステル系熱硬化型塗料への熱可塑性樹脂粒子の添加
製造例1で得られた熱可塑性樹脂のケーキ100g、ポリエステル樹脂(バイロンGK880 シクロヘキサノン/キシレン 1:1溶液 固形分30重量% 東洋紡績株式会社製)1223.3g、メラミン樹脂(サイメル303 固形分100重量% サイテック製)28.0g、カルナバワックス分散液(SL506 ジプロピレングルコールモノ−n−ブチルエーテル中分散物 固形分18.5% サンノプコ株式会社製)5.4g、ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5g、シクロヘキサノン/キシレン 1:1混合溶媒 88.8gおよび2mmφガラスビーズ200gを2L容器に量り取り、よくふたを閉めた後、ペイントシェーカー(浅田鉄工株式会社製)で2時間分散し、ガーゼを用いてガラスビーズと濾別して金属被覆用塗料を得た。得られた塗料は固形分23.5%、粘度25秒(フォードカップNo4)であった。
得られた塗料をバーコーター#14を用いて無塗装のアルミニウム板(5052材、板厚0.23mm、12cm×20cm)に、乾燥後の膜厚が4μmになるように塗装(乾燥後塗布量4.8g/m2)し、260℃、風速20m/秒に設定した熱風循環式オーブン(株式会社正英製作所製)に20秒間入れた後水冷した。
得られた塗膜の性能試験の結果を表1に示した。
実施例2
製造例1で得られた熱可塑性樹脂のケーキ100g、カルナバワックス分散液(SL506 ジプロピレングルコールモノ−n−ブチルエーテル中分散物 固形分18.5% サンノプコ株式会社製)0.25g、DBE 150gおよび2mmφガラスビーズ150gを900mLマヨネーズ瓶に量り取り、よく蓋を閉めた後、ペイントシェーカー(浅田鉄工株式会社製)で2時間分散し、ガーゼを用いてガラスビーズと濾別して金属被覆用塗料を得た。得られた塗料は固形分10.0%、粘度33秒(フォードカップNo4)であった。
得られた塗料をバーコーター#14を用いて無塗装のアルミニウム板(5052材、板厚0.23mm、12cm×20cm)に、乾燥後の膜厚が4μmになるように塗装(乾燥後塗布量5.6g/m2)し、260℃、風速20m/秒に設定した熱風循環式オーブン(株式会社正英製作所製)に20秒間入れた後水冷した。
得られた塗膜の性能試験の結果を表1に示した。
実施例3〜9
製造例2〜8で得られた熱可塑性樹脂のケーキを樹脂固形分で25gになるように量り取り、表1に示すそれぞれの分散溶媒で250gにし、カルバナワックスの分散液0.25g、2mmφガラスビーズ150gを用いて実施例1と同様に固形分10重量%の金属被覆用塗料を得た。
得られた塗料は実施例1と同様に塗装して、それぞれの設定温度でフィルム化し、試験板を作製した。
Figure 2005019363
比較例1
ポリエステル樹脂(バイロンGK880 シクロヘキサノン/キシレン 1:1溶液 固形分30重量% 東洋紡績株式会社製)1306.7g、メラミン樹脂(サイメル303 固形分100重量% サイテック製) 28.0g、カルナバワックス分散液(SL506 ジプロピレングルコールモノ−n−ブチルエーテル中分散物 固形分18.5% サンノプコ株式会社製) 5.4g、ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5g、シクロヘキサノン/キシレン 1:1混合溶媒 105.4gを2Lのステンレスビーカーに量り取り、ディスパー(浅田鉄工株式会社製撹拌機)で10分間撹拌して、熱可塑性樹脂の粒子を含まない金属被覆用塗料を得た。得られた塗料は固形分23.5%、粘度35秒(フォードカップNo4)であった。
得られた塗料について、実施例1と同様にして、試験板を作製した。
得られた塗膜の性能試験の結果を表1に示した。
Figure 2005019363
製造例1で得られた熱可塑性樹脂(ポリエチレンテレフタレート)の1次粒子のSEM画像(×35000倍)である。 製造例1で得られた熱可塑性樹脂(ポリエチレンテレフタレート)粒子の粒径分布である。 製造例2で得られた熱可塑性樹脂(MXD6ナイロン)粒子の粒径分布である。 製造例3で得られた熱可塑性樹脂(ポリ乳酸)粒子の粒径分布である。 製造例4で得られた熱可塑性樹脂(ポリグリコール酸)粒子の粒径分布である。 製造例5で得られた熱可塑性樹脂(ポリブチレンテレフタレート)粒子の粒径分布である。 製造例6で得られた熱可塑性樹脂(6ナイロン)粒子の粒径分布である。 製造例7で得られた熱可塑性樹脂(66ナイロン)粒子の粒径分布である。 製造例8で得られた熱可塑性樹脂(ポリカーボネート)粒子の粒径分布である。

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂の溶液を冷却して得られる平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子を含む金属被覆用塗料。
  2. 金属被覆用塗料の製造方法であって、
    (a)熱可塑性樹脂を有機溶媒に溶解した溶液を得る工程、
    (b)該溶液を冷却して平均1次粒子径10〜1000nmの該熱可塑性樹脂の粒子の懸濁液を得る工程、
    (c)該懸濁液から粒子を分離する工程、および
    (d)該分離した粒子を溶媒中に分散させる工程、
    からなる製造方法。
  3. 請求の範囲第1項記載の金属被覆用塗料を塗布した金属製容器。
  4. 金属製容器の製造方法であって、
    (A)請求の範囲第1項記載の金属被覆用塗料を金属板に塗布する工程、および
    (B)該塗布した塗料を加熱して粒子を溶融させる工程、
    からなる製造方法。
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