JPWO2005012729A1 - ダイヤフラムポンプおよび該ダイヤフラムポンプを備えた冷却システム - Google Patents
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Abstract
液体の圧力損失を低減し、ポンプ効率を向上させるとともに薄型化を実現する。 圧電ポンプ(1)の流路は、扁平断面形状の圧力室(50)と、その両端に配置された吸入側流路(70a)および吐出側流路(70b)とで構成されている。吸入側流路(70a)と吐出側流路(70b)とは、互いの軸線が同じくなるように、圧力室(50)の両端に配置されている。また、吸入側流路(70a)および吐出側流路(70b)内にはそれぞれ吸入弁(20a)および吐出弁(20b)が配置されている。吸入弁(20a、20b)はいずれも、液体の流れ方向に対して傾斜するように設けられている。
Description
本発明は、冷却システム等に用いられるダイヤフラムポンプに関し、特に、液体を効率よく吐出することができる薄型のダイヤフラムポンプに関する。また、本発明は、ダイヤフラムポンプを備え、例えば電子機器の冷却に用いられる冷却システムに関する。
電子機器の高性能化や処理速度の高速化などに伴い、CPU等の電子部品の消費電力はますます増大している。その結果、電子部品の発熱量も大きくなり、こうした電子部品から発生し電子機器内に滞留する熱を効率よく放熱することは、電子機器の動作保証の観点から不可欠な技術となっている。
例えばノートパソコンなど、携帯型のパーソナルコンピュータの冷却手段として、空冷式の冷却システムに代えて、ポンプによって液体を循環させることによって冷却を行う水冷式の冷却システムが提案されている(例えば、特開2002−232174号公報参照)。このような水冷式の冷却システムは、電子部品などの発熱部品に熱的に接触するように構成された閉路構造の流路と、その流路内に液体を循環させるポンプを備えている。そして、この冷却システムは、発熱部品の熱によって加熱された液体をポンプで循環することによって放熱させ、結果的に発熱部品を冷却するものである。
このような冷却システムのポンプには、小型で高い吐出圧力を発生することができる、ダイヤフラムポンプの一種である圧電ポンプが用いられることが多い。圧電ポンプは、通常、吸入口および吐出口を備えた圧力室と、圧力室の壁面に設けられた圧電振動子と、吸入口および吐出口にそれぞれ連通する流路とを有している。ここで、圧電振動子は、ダイヤフラムポンプのダイヤフラム(振動板)として機能するものである。圧電振動子は、金属等からなる弾性板とその弾性板に貼り合わされた圧電素子とを備え、圧電素子に電圧が印加されると弾性板(圧電振動子自体)が屈曲変位する。圧電ポンプでは、この圧電振動子を振動させることによって、液体に作用させる圧力が圧力室内に発生する。また、吸入口および吐出口には、液体の逆流を防ぎ、液体の流れ方向を吸入口側から吐出口側に規制するための逆止弁が設けられている。
図10に、従来の圧電ポンプの一例を示す。図10に示す圧電ポンプ100は、圧力室150の上面を形成するように配置された圧電振動子130を備えている。圧力室150の下面には、液体を吸入するための吸入口121aとその液体を吐出するための吐出口121bが設けられている。吸入口121aに液体を供給するための吸入側流路170aは、圧力室150の下側に形成され、吸入口121aに連通している。また、吐出口121bから吐出された液体の流路である吐出側流路170bは、圧力室150の下側に形成され、吐出口121bに連通している。これによって、圧電ポンプ100における液体の流路は、吸入側流路170aから、吸入口121a、圧力室150、吐出口121bを順に経由して吐出側流路170bに向かって形成されている。
吸入口121aおよび吐出口121bには、それぞれ吸入弁120aおよび吐出弁120bが設けられている。吸入弁120aおよび吐出弁120bは、例えば、シリコーンゴムなどの弾性部材からなり、吸入口121aおよび吐出口121bをそれぞれ開閉制御する。
以上のように構成された圧電ポンプ100は以下のように動作する。圧電振動子130が上方に向かって変位させられ圧力室150内の容積が拡大すると、圧力室150内の圧力が負圧となる。これによって、吸入弁120aが開き、液体が吸入側流路170aから圧力室150内へ供給される。このとき、吐出弁120bの作用により、液体は、吐出側流路170bから圧力室150内に逆流することはない。次いで、圧電振動子130が逆向きに変位させられ、圧力室150の容積は縮小する。すると、圧力室150内の圧力が上昇するため、吐出弁120bが開き、液体は吐出側流路170bに向かって吐出される。このとき、吸入弁120aが作用しているため、液体は、圧力室150から吸入側流路170aに向かって流れ出ることはない。圧電ポンプ100は、以上の動作を繰り返すことによって、ポンプとして機能し、液体を一方向に流すことができる。
しかしながら、従来のポンプでは、吸入側流路から圧力室を経由して吐出側流路に通じる、液体の流路が屈曲して形成されている。例えば、図10の圧電ポンプ100では、吸入側流路170aおよび吐出側流路170bは圧力室150の下方に形成されており、圧力室150の下面に設けられた吸入口121aと吐出口120bにそれぞれ連通している。したがって、圧電ポンプ100が動作させられ液体が流路に沿って流れた場合、液体の流れ方向は吸入側流路170aから圧力室150に流入するときに屈曲する。また、圧力室150を通過した液体は、圧力室150から吐出側流路170bに流出するときに再び屈曲する。このように、液体の流れが急激に変化すると、液体の圧力が大きく損失する。その結果、流路を通過する液体の流量が小さくなり、結果的にポンプ効率が低下してしまう。ポンプ効率の低下は、冷却システムにおける冷却効率の低下を意味する。
また、圧電ポンプ100では、圧力室150の下面に吸入口121a、吐出口121b、および各流路170a、170bが位置している。そのため、圧力室150の厚みと流路170a、170bの厚みとを併せた厚みが、実質的なポンプの厚みとなっている。ポンプは、例えば携帯型のパーソナルコンピュータ等の電子機器に搭載されるものであるため、その電子機器の薄型化のためにも薄型に構成されていることが望ましい。
そこで本発明は、液体の圧力損失を低減し、ポンプ効率を向上させるとともに薄型化を実現したダイヤフラムポンプを提供することを目的とする。また、そのようなダイヤフラムポンプを備えることによって冷却効率を向上させた冷却システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明のダイヤフラムポンプは、扁平に形成され、液体で充填される圧力室と、前記圧力室を間において互いの軸線が同一となるように前記圧力室の側面にそれぞれ配置され、前記圧力室に連通する吸入側流路および吐出側流路と、前記吸入側流路および前記吐出側流路にそれぞれ配置され、その少なくとも一方が前記軸線方向に対して傾斜している逆止弁と、前記圧力室の上面および下面の少なくとも一方に配置され、振動することによって前記圧力室の容積を可変とするダイヤフラムとを有する。
本発明によれば、吸入側流路と吐出側流路とが、圧力室を挟むようにして圧力室の側面に配置され、圧力室に連通している。そして、吸入側流路と吐出側流路は互いの軸線が同じくなるように同方向に延びている。したがって、各流路と圧力室とで構成されるポンプの流路が、屈曲することなく、一直線となるため、液体の圧力損失が抑えられ、液体は効率よく流れる。また、流路に配置される逆止弁が、流路の軸線方向すなわち液体の流れ方向に対して傾斜して設けられているため、液体の圧力損失はより抑えられる。同時に、圧力室は扁平に形成され、かつ、上記のようにその圧力室の両端に吸入側流路と吐出側流路とが配置されているため、ポンプ全体が薄型化される。しかも、ダイヤフラムを圧力室の上面および下面の少なくとも一方に配置して、扁平な圧力室の大面積である一面に作用させることにより、ダイヤフラムの振動が効率よく圧力室に伝達される。したがって、駆動源が小型化・省力化され、かつ、ポンプの小型化も実現される。
各流路は、その軸線が、その軸線に直交する面における圧力室の断面形状の中心に位置するように構成されていてもよい。これにより、圧力室内の液体の流れが軸線を中心として均等となる。このような構成では、流路の軸線が圧力室のほぼ中心を通過するため、圧力室内の空間は軸線を挟んでほぼ対称形となる。したがって、液体の流路も軸線を挟んでほぼ対称形となり、圧力室内での液体の圧力損失が低減する。
各流路および圧力室は、略矩形断面に形成されていてもよい。この場合、例えば切削加工等によってそれらを形成することができ、製造が容易である。特に、各流路および圧力室の下面が同一面上に形成されるものであれば、製造が容易である。しかも、流路が平坦化するので液体が効率よく循環する。ここで、液体の圧力損失をさらに抑えるため、上面側から見た圧力室の、軸線に直交する方向の長さが、前記吸入側流路または前記吐出側流路に向かって連続的に短くなるように形成されていてもよい。また、前記圧力室の高さが、前記吸入側流路または前記吐出側流路に向かって連続的に低くなるように形成されていてもよい。いずれにしても、各流路に向かって圧力室の断面積が連続的に小さくなるように構成されていることにより、圧力室内における液体の圧力損失が低減する。
本発明のダイヤフラムポンプにおいて、圧力室の周壁に形成され、液体の流れを流れ方向下流側に向かって加速させる少なくとも1つの溝が形成されていてもよい。その溝は、圧力室に面し液体が流入する上面開口部と、圧力室の周壁面に開口し液体が流れ方向下流側に向かって吐出される側面開口部とを有するものであってもよい。また、その溝は、吐出側流路の入口付近に位置する一点を中心とする放射線方向に延びているものであってもよい。このような溝を設けることにより、ダイヤフラムによって圧力室が加圧されたときに、溝の側面開口部から液体が下流側に向かって吐出され、液体の流れが加速される。
ダイヤフラムポンプは、吸入側流路の上面に開口し、液体内に混入した気泡を導入する少なくとも1つの取入口と、取入口と連通し、導入された気泡が収集される密閉空間とをさらに有するものであってもよい。また、その取入口が吸入側流路内であって逆止弁より上流側に設けられていてもよい。このような気泡収集手段が設けられていることで、液体内に混入した気泡が収集され、圧力室内への気泡の侵入が防止される。こうして、流路内または圧力室内から気泡を排除することにより、液体の圧力損失がさらに抑えられる。上記取入口を吸入側流路内の弁より上流側に配置することで、気泡の圧力室内への侵入が効果的に防止される。
ダイヤフラムポンプはその駆動源が圧電素子である、いわゆる圧電ポンプであってもよい。圧電素子は、ポンプの小型化・薄型化に有効である。
また、以上のようなダイヤフラムポンプが、そのポンプの吐出側流路から吐出された液体を循環させて吸入側流路に戻す閉路構造の流路を備える冷却システムに用いることが可能である。こうした冷却システムは、効率よく対象物を冷却する。特に、気泡収集手段を備えたポンプを備えた冷却システムは、流路内の気泡が収集されるため、長期にわたり液体を効率よく循環させる。
なお、本明細書において「扁平」な圧力室とは、圧力室の高さ方向の長さが上面側から見た圧力室の、軸線方向の最大長さ、および軸線に直交する方向の最大長さの1/2より短い形状の圧力室を意味する。
本発明によれば、ダイヤフラムポンプの構造を工夫することにより、液体の圧力損失を低減し、ポンプ効率を向上させるとともにポンプの薄型化を実現することができる。また、そのようなダイヤフラムポンプを備えることによって冷却システムの冷却効率の向上および薄型化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による、圧電ポンプを備えた冷却システムを模式的に示す図であり、図1(a)は冷却システムにおける液路を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のX−X線における断面図である。
図1は、本発明の第1の実施形態による、圧電ポンプを備えた冷却システムを模式的に示す図であり、図1(a)は冷却システムにおける液路を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のX−X線における断面図である。
図1に示す冷却システム10は、例えば、携帯型のパーソナルコンピュータなどの電子部品の冷却に好適に用いられる、水冷式の冷却装置である。冷却システム10は、大別して、循環流路60aが形成された流路ユニット60と、流路ユニット60に接続されて流路内の液体を循環させる圧電ポンプ1とを有している。これら流路ユニット60と圧電ポンプ1とによって、閉路構造の流路が形成されている。また、この流路内には循環すべき液体が充填されている。
流路ユニット60には、循環流路60aが所定のパターンで形成されている。また、循環流路60aの断面形状は特に限定されるものではなく、矩形断面でもよいし、円形断面でもよい。本実施形態のような扁平状の流路ユニット60の場合、循環流路60aは矩形断面とされていることが好ましい。扁平状の流路ユニット60の断面形状は板部材を重ね合せたような形状であるため、循環流路60aを矩形断面とすることにより、例えば一方の板部材に溝を形成し、他方の板部材と接合することで循環流路60aが容易に形成される。圧電ポンプ1は、循環流路60aの両端に接続されることによって、循環流路60aと共同して1つの閉路構造の流路を形成している。冷却システム10は、圧電ポンプ1を動作させることによって循環流路60a内で液体を循環させ、発熱部品によって加熱された液体の放熱を行うものである。
以下、圧電ポンプ1について図2を参照して詳細に説明する。図2は、第1の実施形態による圧電ポンプを示し、図2(a)は横断面図であり、図2(b)は上面側から見た縦断面図である。
圧電ポンプ1は、圧電振動子30によってその一部が形成されている圧力室50と、その圧力室50にそれぞれ連通する吸入口21aおよび吐出口21bを有している。また、吸入口21aおよび吐出口21bの近くには、吸入弁20aおよび吐出弁20bがそれぞれ設けられている。圧電振動子30が振動すると圧力室50内に圧力変化が発生し、液体は、吸入口21a側から吐出口21b側に向かって、図中の矢印方向に流れる。
圧力室50は、圧電ポンプ1の筐体である下板11および上板12の間に形成されている。その形状は、底面が長方形であり、扁平に形成されている。圧力室50の一端には液体が流入する吸入口21aが形成されており、他端には液体が流れ出る吐出口21bが形成されている。吸入口21aおよび吐出口21bはいずれも、上面から見て長方形に形成された圧力室50の長手方向中心線上に位置している。
図1の循環流路60aと接続される吸入側流路70aは、吸入口21aに連通するように形成され、同じく循環流路60aと接続される吐出側流路70bは吐出口21bに連通するように形成されている。吸入側流路70aと吐出側流路70bとは、圧力室50を間において、上記中心線上に一列に配置され、同一方向に延びている。吸入側流路70aおよび吐出側流路70bはいずれも同形状に形成されており、その断面は矩形となっている。このように、流路70a、70bを矩形断面とすれば、切削加工や抜き加工によってそれらを容易に形成することができる。
圧力室50の高さは、吸入側流路70aの高さとほぼ同じに形成されている。また、圧電ポンプ1内の流路は、圧力室50の下面と、吸入側流路70aおよび吐出側流路70bの下面とが同一平面内に位置するように構成されていることにより平坦に形成されている。
振動板(不図示)を挟んで2枚の圧電素子(不図示)が貼り合わされダイヤフラムとして用意された圧電振動子30は、扁平に形成された圧力室50上面に作用するように配置されている。また、圧電素子に電圧を印加するための電極(不図示)が形成されている。このように構成された圧電振動子30に交流電圧を印加することによって、圧電振動子30はその板厚方向に屈曲振動する。
圧電素子としては、例えば、ジルコン酸・チタン酸鉛系セラミックス材料を使用してもよい。また、振動板と圧電素子との貼り合わせは、振動板の材料によって種々の手段を用いることができる。例えば、振動板としてセラミックスやシリコンを用いれば、圧電素子を印刷焼成法、スパッタ法、ゾルゲル法、化学気相法などによって振動板に一体形成することが可能である。なお、本実施形態ではダイヤフラムを振動させる駆動源として圧電素子を用いているが、駆動源は、ダイヤフラムを振動させるものであれば特に限定されるものではない。
吸入側流路70aおよび吐出側流路70b内には、例えばアルミニウムなどの金属薄板からなる吸入弁20aと吐出弁20bがそれぞれ設けられている。弁20a、20bは、液体の流れ方向に対して斜めに交差するようにして配置されている。また、弁20a、20bはいずれも、流れ方向上流側の端部が片持ち梁状に支持され、下流側の端部は、無負荷状態で流路70a、70bの側壁に当接する自由端となっている。したがって、吸入弁20aは、圧力室50内に負圧が生じると吸入側流路70aを開放し、圧力室50内に正圧が生じると流路70aを閉鎖する。一方、吐出弁20bは、圧力室50内に負圧が生じると流路70bを閉鎖し、正圧が生じると流路70bを閉鎖する。
なお、吸入側流路70a、吐出側流路70bの断面形状を、円形や円形の一部を直線で切り取った、いわゆるDカット形状としてもよいが、本実施形態のように流路70a、70bを矩形断面とすることによって、弁20a、20bを単純な形状で構成することができる。また、その取付けも、上記のように、弁部材の一端を流路内の一壁面に接着するといった比較的容易な方法で実施することができる。
以上のように構成された圧電ポンプ1の動作について以下に説明する。
まず、圧電振動子30に所定の極性の電圧を印加し、図示上向きに凸となるように変位させる。すると、圧力室50の容積が拡大し、圧力室50内の圧力が負圧となる。これにより、吸入弁20aが変位して吸入口21aが開放され、液体が吸入側流路70a、吸入口21aを経由して圧力室50に流入する。このとき、吐出弁20bは吐出口20bを塞いだ状態となっており、液体が吐出口21bから流出することはない。
次いで、圧電振動子30に上記とは逆極性の電圧を印加し、図示下向きに凸となるように変位させる。これにより圧力室50の容積は縮小する。すると、吐出弁20bが変位して吐出口21bが開放され、液体が吐出側流路70bから吐出される。このとき、吸入弁20aは吸入側流路70aを塞いでいるため、吸入口21a側からの液体の流入および吐出はない。
以上の動作を繰り返すことによって、吸入口21aからの液体の吸入と吐出口21bからの液体の吐出とが交互に繰り返され、液体を脈動させることができる。したがって液体は、圧電ポンプ1の作用により、図1(a)に示す循環流路60a内を矢印方向に循環する。
本実施形態において、圧電ポンプ1の流路は、圧電ポンプの厚さ方向に屈曲することなく扁平に形成されている。具体的には、吸入側流路70aと圧力室50と吐出側流路70bとはいずれも下板11上に形成されている。さらに、吸入側流路70aと吐出側流路70bとは、圧力室50を間において一直線上に位置し、同一方向に延びている。その結果、圧電ポンプ1の流路は、扁平かつ直線状に形成されている。したがって、従来の圧電ポンプのように流路が屈曲しているものと比較して、圧電ポンプ1では液体の流れ方向が変化することによる圧力損失が抑えられ、液体を効率よく循環させることができる。また、圧電ポンプ1では、吸入弁20aおよび吐出弁20bが液体の流れ方向に対して傾斜するように設けられている。そのため、流れ方向に直交するように設けられた弁と比較して、吸入弁20aおよび吐出弁20bは小さな力で変位し、液体の圧力損失をより小さくすることができる。以上のことから、圧電ポンプ1ではポンプ効率が従来のものに比べ向上しており、それに伴って、冷却システム10(図1参照)の冷却効率も向上する。なお、本実施形態では吸入弁20aおよび吐出弁20bとのいずれもが流れ方向に対して傾斜しているものであったが、その少なくとも一方のみが傾斜しているものであってもよい。
また、本実施形態では、上記のように流路70a、70bが圧力室50の両端に位置しているため、流路が扁平化し、圧電ポンプ1全体としての薄型化が図られている。さらに、圧電振動子30は、扁平な直方体状に形成された圧力室50の大面積となる一面に作用するように配置されているため、圧電振動子30の屈曲変位が効率よく圧力室50内に伝達される。そのため、比較的小さな圧電振動子30で十分な流量を得ることができ、結果的に圧電ポンプ1の小型化を実現することができる。なお、本実施形態は、1つの圧電振動子30のみが圧力室50の上面に配置されたものであったが、圧電振動子の配置数や形状は特に限定されるものではない。例えば、圧力室50の上下面に2つの圧力振動子が設けられていてもよい。
以上のように、薄型化とポンプ効率の向上を実現した圧電ポンプ1を用いた冷却システム1は、効率よく液体を循環させることが可能となる。また、例えば、流路ユニット60に直接、または流路ユニット60の近傍に発熱部品を配置すれば、その部品の発する熱を効率よく放熱する。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、圧力室が直方体状に形成されたものであったが、液体の抵抗を小さくするため、圧力室の断面積が徐々に変化するように形成されていてもよい。
第1の実施形態では、圧力室が直方体状に形成されたものであったが、液体の抵抗を小さくするため、圧力室の断面積が徐々に変化するように形成されていてもよい。
図3は、本発明の第2の実施形態による圧電ポンプを示している。図3に示す圧電ポンプ2は、圧力室50’が流線形状となるように形成されている。また、圧力室50’の周壁には液体の流れを加速させる構造部(返し溝11a)が設けられている。その他の構造については、図2の圧電ポンプ1と同様であり、同一機能の構造部には図2と同一の符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態の圧力室50’は、図3(b)に示すように、上面側から見てほぼ流線形状となるように周壁面11eが形成されている。周壁面11eは、圧力室50’の底部11bに対し垂直に設けられている。また、周壁面11eは、吸入口21aおよび吐出口21bにそれぞれ連続し、外側に向かって弧状に屈曲している。なお、この弧状の形状は、液体の抵抗が極力小さくなるように、液体の種類や圧電振動子30の特性などに応じて適宜設定されることが好ましい。
返し溝11aは、周壁面11eに開口するように、圧力室50’の周壁に複数個形成されている。本実施形態では、5つの返し溝11aが互いに所定の間隔を置いて、同一の溝幅で形成されている。また、それぞれの返し溝11aは、吐出口21b付近に位置する一点(不図示)を中心とする放射線方向に延びるように形成されている。すなわち、返し溝11aはその開口部が吐出口21b付近の上記一点に向くように配置されている。なお、好ましくは、上記一点は、吐出口21bの中央に位置していることが好ましい。
返し溝11aのより詳細な形状について、図4を参照して以下に説明する。図4は、1つの返し溝11aおよびその周辺での液体の流れ方向を示した拡大斜視図である。図4に示すように、返し溝11aは、周壁の上面である縁上面11cと周壁面11eとに開口している。また、返し溝11aの深さは、先端(周壁面11e側)に向かって徐々に深くなるように形成されている。
縁上面11cの外周側には、縁上面11cに対し所定の高さを有する凸部11dが形成されている。本実施形態では、圧電振動子30(図3(a)参照)は、この凸部11dの上面に配置される。したがって、縁上面11cと圧電振動子30との間には所定の間隙が形成され、その間隙も圧力室50’の一部を構成することとなる。このような構成において、圧電振動子30を下方に凸となるように変位させると、液体が返し溝11aの上面側の開口部から流入し、返し溝11a内を通過して周壁面11e側の開口部から吐出される。
以上のように構成された圧電ポンプ2では、圧力室50’の周壁面11eが流線形状に形成されており、吸入側流路70aおよび吐出側流路70bに向かってその断面積が連続的に小さくなっている。その結果、液体と周壁面11eとの間の抵抗が低減し、圧力室50’内での液体の圧力損失がより小さくなる。また、圧電振動子30を変位させて液体を吐出側流路70b(図3参照)から吐出するときに、返し溝11a内の液体が吐出口21b側に向かって吐出される。したがって、圧力室50’内における液体の流れが加速されるため、圧電ポンプ2のポンプ効率がより向上する。特に、それぞれの返し溝11aが吐出口21bに向かって開口しているため、返し溝11aから吐出される液体はより効果的に液体の流れを加速させる。
なお、返し溝11aの配置数や形状、および、凸部11dの高さ等は、液体の種類や吐出口20bの形状等に応じて適宜設定されることが好ましい。例えば、圧力室の形状や吐出口の位置によっては、返し溝11aが1つだけ形成されているものであってもよい。しかし、本実施形態のように、流路70a、70bの軸線を挟んで対称形に形成された圧力室50’の場合、図3(b)に示すように、返し溝11aが軸線を挟んで対称形となるように設けられているとよい。これにより、液体は軸線を挟んでほぼ同様の流れとなる。
返し溝11aの形状は、例えば図5に示すように、返し溝11a’の幅を圧力室50’に向かって先細りとして、返し溝11a’内の液体が返し溝11a’の先端からより高速で吐出されるようにしてもよい。これにより、液体の流れはより加速され、ポンプ効率がより向上する。
また、図3の圧電ポンプ2では、圧力室50’の高さは一定のまま、流路70a、70bの軸線に直交する方向の長さが、流路70a、70bに向かって連続的に短くなるように周壁面11eが湾曲し、圧力室50’の断面積が吸入口21a、吐出口21bに向かって小さくなる構成であった。しかし、圧力室の形状は断面積が連続的に小さくなるものであればこれに限られるものではない。
例えば、図6に示すように、圧力室50’’の角部にテーパ12aが設けられているものであってもよい。すなわち、圧力室50’’の高さが吸入口21aまたは吐出口21bに向かって連続的に低くなることによって、その断面積が小さくなっていくように構成されていてもよい。これにより、圧力室50’’内を通過する液体の抵抗が小さくなり、液体の圧力損失が抑えられる。
(第3の実施形態)
一般に、図1に示す冷却システム10のような閉路に構成された流路は、気泡が残存しないように液体で満たされる。しかし、例えば、液体中の溶存酸素が気泡化するといったことにより液体中に気泡が混入することがある。圧電ポンプにおいて、流路内の気泡の存在はポンプ効率低下の原因となる。また、閉路構造の流路内の気泡の存在は、冷却システム10の冷却効率の低下にもつながる。
一般に、図1に示す冷却システム10のような閉路に構成された流路は、気泡が残存しないように液体で満たされる。しかし、例えば、液体中の溶存酸素が気泡化するといったことにより液体中に気泡が混入することがある。圧電ポンプにおいて、流路内の気泡の存在はポンプ効率低下の原因となる。また、閉路構造の流路内の気泡の存在は、冷却システム10の冷却効率の低下にもつながる。
そこで、ポンプ効率をさらに向上させるため、以上2つの実施形態の構成に加え、圧電ポンプに、液体中に混入した気泡を収集する手段を備えてもよい。
図7〜図9に示す圧電ポンプ3、3’、3’’は、いずれも気泡を収集する手段として気体室35、35’、35’’をそれぞれ備えている。なお、図7(a)〜図9(a)はそれぞれ、圧電ポンプ3、3’、3’’の横断面図であり、図7(b)〜図9(b)はそれぞれ、気体室35、35’、35’’内を示す縦断面図である。
図7に示す圧電ポンプ3は、圧電振動子30の上方に気体室35が形成されている。その他の構造については、図2の圧電ポンプ1と同様であり、同一機能の構造部には図2と同一の符号を付し、その説明は省略する。
気体室35は、圧電振動子30と、吸入側流路70aおよび吐出側流路70bとを覆うように、圧電ポンプ3の筐体によって形成されている。
また、吸入弁20aよりやや上流側には、気泡を気体室35に導入するための1つの取入口35aが設けられている。取入口35aは、吸入側流路70aと気体室35とを連通する孔として形成されており、吸入側流路70aの上面に位置している。
このような圧電ポンプ3を、例えば、図1の冷却システム10に適用する場合、冷却システム10の流路と気圧室35とで閉路構造の流路が構成される。そして、その流路は循環させる液体によって完全に満たされる。つまり、冷却システム10の初期状態では、気体室35内も液体によって満たされている。
こうして構成された冷却システム10において、液体中に気泡が発生した場合、気泡は液体の流れによって循環流路60(図1参照)内を移動する。そして吸入側流路70aの上壁を沿うように移動してきた気泡は、取入口35aに取り込まれ、上方に向かって浮上する。同時に、気体室35内の液体がそれによって取入口35aから押し出され、気泡は気体室35内に収集される。このようにして圧電ポンプ3では、冷却システム10の流路から気泡を排除することができ、ポンプ効率を落とすことなく液体を循環させることができる。
なお、本実施形態では、図7(b)に示すように、取入口35aの開口形状は円形に形成されている。しかし、取入口35aの形状は、気泡を収集できるものであればこれに限定されるものではなく、例えば、吸入側流路70aの幅方向に延びる1つの長孔(不図示)で形成されていてもよい。これによって流路70aの上壁に沿うように移動する気泡を効果的に収集することができる。また、取入口の配置数を2つ以上とすれば、気泡がいずれかの取入口から気体室35内に入ると、同時に、他の取入口から液体が流出する。このように、気泡と液体との交換動作がスムーズに実施されるようにしてもよい。また、当然ながら、気泡の収集をより効果的にするため、取入口35が流路70aに対して高い位置に配置されていてもよいし、気泡を取入口35に案内する溝や切欠き部が形成されていてもよい。
他にも、第3の実施形態による圧電ポンプは、図8、図9に示すように種々変更されてもよい。図8の圧電ポンプ3’は、圧電振動子30を圧力室50の下面に配置したものである。図9の圧電ポンプ3’’は、気体室35’’を環状領域に配置したものである。いずれの圧電ポンプ3’、3’’も上記圧電ポンプ3と本質的な違いはなく、気体室35、35’、35’’は同様の機能を有している。
上述したように、第3の実施形態では、圧電ポンプ3に気体室35が設けられ、液体中に発生した気泡を収集できるような構成となっていることにより、圧電ポンプ3のポンプ効率がより向上する。また、冷却システム10における冷却効率が長期にわたって高く維持される。なお、本実施形態で説明した圧電ポンプ3、3’、3’’を備える冷却システム10では、環境温度の変化等によって液体が膨張したとしてもその容積変化は気体室35、35’、35’’によって吸収される。したがって、圧電ポンプ3、3’、3’’や冷却システム10の流路などの破損が防止される。
以上、代表的な実施の形態について説明したが、各実施形態において説明した構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで使用してもよい。
【0003】
いる。したがって、圧電ポンプ100が動作させられ液体が流路に沿って流れた場合、液体の流れ方向は吸入側流路170aから圧力室150に流入するときに屈曲する。また、圧力室150を通過した液体は、圧力室150から吐出側流路170bに流出するときに再び屈曲する。このように、液体の流れが急激に変化すると、液体の圧力が大きく損失する。その結果、流路を通過する液体の流量が小さくなり、結果的にポンプ効率が低下してしまう。ポンプ効率の低下は、冷却システムにおける冷却効率の低下を意味する。
【0009】 また、圧電ポンプ100では、圧力室150の下面に吸入口121a、吐出口121b、および各流路170a、170bが位置している。そのため、圧力室150の厚みと流路170a、170bの厚みとを併せた厚みが、実質的なポンプの厚みとなっている。ポンプは、例えば携帯型のパーソナルコンピュータ等の電子機器に搭載されるものであるため、その電子機器の薄型化のためにも薄型に構成されていることが望ましい。
【発明の開示】
【0010】 そこで本発明は、液体の圧力損失を低減し、ポンプ効率を向上させるとともに薄型化を実現したダイヤフラムポンプを提供することを目的とする。また、そのようなダイヤフラムポンプを備えることによって冷却効率を向上させた冷却システムを提供することを目的とする。
【0011】 上記目的を達成するため本発明のダイヤフラムポンプは、扁平に形成され、液体で充填される圧力室と、前記圧力室を間において互いの軸線が同一となるように前記圧力室の側面にそれぞれ配置され、前記圧力室に連通する吸入側流路および吐出側流路と、前記圧力室の周壁に形成され、前記液体の流れを流れ方向下流側に加速させる少なくとも1つの溝と、前記圧力室の上面および下面の少なくとも一方に配置され、振動することによって前記圧力室の容積を可変とするダイヤフラムとを有する。
【0012】 本発明によれば、吸入側流路と吐出側流路とが、圧力室を挟むようにして圧力室の側面に配置され、圧力室に連通している。そして、吸入側流路と吐出側流路は互いの軸線が同じくなるように同方向に延びている。したがって、各流路と圧力室とで構成されるポンプの流路が、屈曲することなく、一直線となるため、液体の圧力損失が
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いる。したがって、圧電ポンプ100が動作させられ液体が流路に沿って流れた場合、液体の流れ方向は吸入側流路170aから圧力室150に流入するときに屈曲する。また、圧力室150を通過した液体は、圧力室150から吐出側流路170bに流出するときに再び屈曲する。このように、液体の流れが急激に変化すると、液体の圧力が大きく損失する。その結果、流路を通過する液体の流量が小さくなり、結果的にポンプ効率が低下してしまう。ポンプ効率の低下は、冷却システムにおける冷却効率の低下を意味する。
【0009】 また、圧電ポンプ100では、圧力室150の下面に吸入口121a、吐出口121b、および各流路170a、170bが位置している。そのため、圧力室150の厚みと流路170a、170bの厚みとを併せた厚みが、実質的なポンプの厚みとなっている。ポンプは、例えば携帯型のパーソナルコンピュータ等の電子機器に搭載されるものであるため、その電子機器の薄型化のためにも薄型に構成されていることが望ましい。
【発明の開示】
【0010】 そこで本発明は、液体の圧力損失を低減し、ポンプ効率を向上させるとともに薄型化を実現したダイヤフラムポンプを提供することを目的とする。また、そのようなダイヤフラムポンプを備えることによって冷却効率を向上させた冷却システムを提供することを目的とする。
【0011】 上記目的を達成するため本発明のダイヤフラムポンプは、扁平に形成され、液体で充填される圧力室と、前記圧力室を間において互いの軸線が同一となるように前記圧力室の側面にそれぞれ配置され、前記圧力室に連通する吸入側流路および吐出側流路と、前記圧力室の周壁に形成され、前記液体の流れを流れ方向下流側に加速させる少なくとも1つの溝と、前記圧力室の上面および下面の少なくとも一方に配置され、振動することによって前記圧力室の容積を可変とするダイヤフラムとを有する。
【0012】 本発明によれば、吸入側流路と吐出側流路とが、圧力室を挟むようにして圧力室の側面に配置され、圧力室に連通している。そして、吸入側流路と吐出側流路は互いの軸線が同じくなるように同方向に延びている。したがって、各流路と圧力室とで構成されるポンプの流路が、屈曲することなく、一直線となるため、液体の圧力損失が
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【0004】
抑えられ、液体は効率よく流れる。同時に、圧力室は扁平に形成され、かつ、上記のようにその圧力室の両端に吸入側流路と吐出側流路とが配置されているため、ポンプ全体が薄型化される。しかも、ダイヤフラムを圧力室の上面および下面の少なくとも一方に配置して、扁平な圧力室の大面積である一面に作用させることにより、ダイヤフラムの振動が効率よく圧力室に伝達される。したがって、駆動源が小型化・省力化され、かつ、ポンプの小型化も実現される。上記溝は、圧力室に面し液体が流入する上面開口部と、圧力室の周壁面に開口し液体が流れ方向下流側に向かって吐出される側面開口部とを有するものであってもよい。また、その溝は、吐出側流路の入口付近に位置する一点を中心とする放射線方向に延びているものであってもよい。このような溝を設けることにより、ダイヤフラムによって圧力室が加圧されたときに、溝の側面開口部から液体が下流側に向かって吐出され、液体の流れが加速される。
【0013】 各流路は、その軸線が、その軸線に直交する面における圧力室の断面形状の中心に位置するように構成されていてもよい。これにより、圧力室内の液体の流れが軸線を中心として均等となる。このような構成では、流路の軸線が圧力室のほぼ中心を通過するため、圧力室内の空間は軸線を挟んでほぼ対称形となる。したがって、液体の流路も軸線を挟んでほば対称形となり、圧力室内での液体の圧力損失が低減する。
【0014】 各流路および圧力室は、略矩形断面に形成されていてもよい。この場合、例えば切削加工等によってそれらを形成することができ、製造が容易である。特に、各流路および圧力室の下面が同一面上に形成されるものであれば、製造が容易である。しかも、流路が平坦化するので液体が効率よく循環する。ここで、液体の圧力損失をさらに抑えるため、上面側から見た圧力室の、軸線に直交する方向の長さが、前記吸入側流路または前記吐出側流路に向かって連続的に短くなるように形成されていてもよい。また、前記圧力室の高さが、前記吸入側流路または前記吐出側流路に向かって連続的に低くなるように形成されていてもよい。いずれにしても、各流路に向かって圧力室の断面積が連続的に小さくなるように構成されていることにより、圧力室内における液体の圧力損失が低減する。
【0015】 また、上記本発明のダイヤフラムポンプは、前記吸入側流路および前記吐出側流
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抑えられ、液体は効率よく流れる。同時に、圧力室は扁平に形成され、かつ、上記のようにその圧力室の両端に吸入側流路と吐出側流路とが配置されているため、ポンプ全体が薄型化される。しかも、ダイヤフラムを圧力室の上面および下面の少なくとも一方に配置して、扁平な圧力室の大面積である一面に作用させることにより、ダイヤフラムの振動が効率よく圧力室に伝達される。したがって、駆動源が小型化・省力化され、かつ、ポンプの小型化も実現される。上記溝は、圧力室に面し液体が流入する上面開口部と、圧力室の周壁面に開口し液体が流れ方向下流側に向かって吐出される側面開口部とを有するものであってもよい。また、その溝は、吐出側流路の入口付近に位置する一点を中心とする放射線方向に延びているものであってもよい。このような溝を設けることにより、ダイヤフラムによって圧力室が加圧されたときに、溝の側面開口部から液体が下流側に向かって吐出され、液体の流れが加速される。
【0013】 各流路は、その軸線が、その軸線に直交する面における圧力室の断面形状の中心に位置するように構成されていてもよい。これにより、圧力室内の液体の流れが軸線を中心として均等となる。このような構成では、流路の軸線が圧力室のほぼ中心を通過するため、圧力室内の空間は軸線を挟んでほぼ対称形となる。したがって、液体の流路も軸線を挟んでほば対称形となり、圧力室内での液体の圧力損失が低減する。
【0014】 各流路および圧力室は、略矩形断面に形成されていてもよい。この場合、例えば切削加工等によってそれらを形成することができ、製造が容易である。特に、各流路および圧力室の下面が同一面上に形成されるものであれば、製造が容易である。しかも、流路が平坦化するので液体が効率よく循環する。ここで、液体の圧力損失をさらに抑えるため、上面側から見た圧力室の、軸線に直交する方向の長さが、前記吸入側流路または前記吐出側流路に向かって連続的に短くなるように形成されていてもよい。また、前記圧力室の高さが、前記吸入側流路または前記吐出側流路に向かって連続的に低くなるように形成されていてもよい。いずれにしても、各流路に向かって圧力室の断面積が連続的に小さくなるように構成されていることにより、圧力室内における液体の圧力損失が低減する。
【0015】 また、上記本発明のダイヤフラムポンプは、前記吸入側流路および前記吐出側流
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【0005】
路のそれぞれに配置されると共に、その少なくとも一方が前記軸線の方向に対して傾斜している逆止弁をさらに有するものであってもよい。このように逆止弁が設けられている場合であっても、逆止弁は流路の軸線方向すなわち液体の流れ方向に対して傾斜して設けられているため、圧力損失の上昇は比較的抑えられる。
【0016】 ダイヤフラムポンプは、吸入側流路の上面に開口し、液体内に混入した気泡を導入する少なくとも1つの取入口と、取入口と連通し、導入された気泡が収集される密閉空間とをさらに有するものであってもよい。また、その取入口が吸入側流路内であって逆止弁より上流側に設けられていてもよい。このような気泡収集手段が設けられていることで、液体内に混入した気泡が収集され、圧力室内への気泡の侵入が防止される。こうして、流路内または圧力室内から気泡を排除することにより、液体の圧力損失がさらに抑えられる。上記取入口を吸入側流路内の弁より上流側に配置することで、気泡の圧力室内への侵入が効果的に防止される。
【0017】 ダイヤフラムポンプはその駆動源が圧電素子である、いわゆる圧電ポンプであってもよい。圧電素子は、ポンプの小型化・薄型化に有効である。
【0018】 また、以上のようなダイヤフラムポンプが、そのポンプの吐出側流路から吐出された液体を循環させて吸入側流路に戻す閉路構造の流路を備える冷却システムに用いることが可能である。こうした冷却システムは、効率よく対象物を冷却する。特に、気泡収集手段を備えたポンプを備えた冷却システムは、流路内の気泡が収集されるため、長期にわたり液体を効率よく循環させる。
【0019】 なお、本明細書において「扁平」な圧力室とは、圧力室の高さ方向の長さが上面側から見た圧力室の、軸線方向の最大長さ、および軸線に直交する方向の最大長さの1/2より短い形状の圧力室を意味する。
【0020】 本発明によれば、ダイヤフラムポンプの構造を工夫することにより、液体の圧力損失を低減し、ポンプ効率を向上させるとともにポンプの薄型化を実現することができる。また、そのようなダイヤフラムポンプを備えることによって冷却システムの冷却効率の向上および薄型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】[図1]本発明の第1の実施形態による圧電ポンプを備えた冷却システムを模式的に示
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路のそれぞれに配置されると共に、その少なくとも一方が前記軸線の方向に対して傾斜している逆止弁をさらに有するものであってもよい。このように逆止弁が設けられている場合であっても、逆止弁は流路の軸線方向すなわち液体の流れ方向に対して傾斜して設けられているため、圧力損失の上昇は比較的抑えられる。
【0016】 ダイヤフラムポンプは、吸入側流路の上面に開口し、液体内に混入した気泡を導入する少なくとも1つの取入口と、取入口と連通し、導入された気泡が収集される密閉空間とをさらに有するものであってもよい。また、その取入口が吸入側流路内であって逆止弁より上流側に設けられていてもよい。このような気泡収集手段が設けられていることで、液体内に混入した気泡が収集され、圧力室内への気泡の侵入が防止される。こうして、流路内または圧力室内から気泡を排除することにより、液体の圧力損失がさらに抑えられる。上記取入口を吸入側流路内の弁より上流側に配置することで、気泡の圧力室内への侵入が効果的に防止される。
【0017】 ダイヤフラムポンプはその駆動源が圧電素子である、いわゆる圧電ポンプであってもよい。圧電素子は、ポンプの小型化・薄型化に有効である。
【0018】 また、以上のようなダイヤフラムポンプが、そのポンプの吐出側流路から吐出された液体を循環させて吸入側流路に戻す閉路構造の流路を備える冷却システムに用いることが可能である。こうした冷却システムは、効率よく対象物を冷却する。特に、気泡収集手段を備えたポンプを備えた冷却システムは、流路内の気泡が収集されるため、長期にわたり液体を効率よく循環させる。
【0019】 なお、本明細書において「扁平」な圧力室とは、圧力室の高さ方向の長さが上面側から見た圧力室の、軸線方向の最大長さ、および軸線に直交する方向の最大長さの1/2より短い形状の圧力室を意味する。
【0020】 本発明によれば、ダイヤフラムポンプの構造を工夫することにより、液体の圧力損失を低減し、ポンプ効率を向上させるとともにポンプの薄型化を実現することができる。また、そのようなダイヤフラムポンプを備えることによって冷却システムの冷却効率の向上および薄型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】[図1]本発明の第1の実施形態による圧電ポンプを備えた冷却システムを模式的に示
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【0008】
電ポンプ1内の流路は、圧力室50の下面と、吸入側流路70aおよび吐出側流路70bの下面とが同一平面内に位置するように構成されていることにより平坦に形成されている。
【0031】 振動板(不図示)を挟んで2枚の圧電素子(不図示)が貼り合わされダイヤフラムとして用意された圧電振動子30は、扁平に形成された圧力室50上面に作用するように配置されている。また、圧電素子に電圧を印加するための電極(不図示)が形成されている。このように構成された圧電振動子30に交流電圧を印加することによって、圧電振動子30はその板厚方向に屈曲振動する。
【0032】 圧電素子としては、例えば、ジルコン酸・チタン酸鉛系セラミックス材料を使用してもよい。また、振動板と圧電素子との貼り合わせは、振動板の材料によって種々の手段を用いることができる。例えば、振動板としてセラミックスやシリコンを用いれば、圧電素子を印刷焼成法、スパッタ法、ゾルゲル法、化学気相法などによって振動板に一体形成することが可能である。なお、本実施形態ではダイヤフラムを振動させる駆動源として圧電素子を用いているが、駆動源は、ダイヤフラムを振動させるものであれば特に限定されるものではない。
【0033】 吸入側流路70aおよび吐出側流路70b内には、例えばアルミニウムなどの金属薄板からなる吸入弁20aと吐出弁20bがそれぞれ設けられている。弁20a、20bは、液体の流れ方向に対して斜めに交差するようにして配置されている。また、弁20a、20bはいずれも、流れ方向上流側の端部が片持ち梁状に支持され、下流側の端部は、無負荷状態で流路70a、70bの側壁に当接する自由端となっている。したがって、吸入弁20aは、圧力室50内に負圧が生じると吸入側流路70aを開放し、圧力室50内に正圧が生じると流路70aを閉鎖する。一方、吐出弁20bは、圧力室50内に負圧が生じると流路70bを閉鎖し、正圧が生じると流路70bを開放する。
【0034】 なお、吸入側流路70a、吐出側流路70bの断面形状を、円形や円形の一部を直線で切り取った、いわゆるDカット形状としてもよいが、本実施形態のように流路70a、70bを矩形断面とすることによって、弁20a、20bを単純な形状で構成することができる。また、その取付けも、上記のように、弁部材の一端を流路内の一壁面に接着するといった比較的容易な方法で実施することができる。
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電ポンプ1内の流路は、圧力室50の下面と、吸入側流路70aおよび吐出側流路70bの下面とが同一平面内に位置するように構成されていることにより平坦に形成されている。
【0031】 振動板(不図示)を挟んで2枚の圧電素子(不図示)が貼り合わされダイヤフラムとして用意された圧電振動子30は、扁平に形成された圧力室50上面に作用するように配置されている。また、圧電素子に電圧を印加するための電極(不図示)が形成されている。このように構成された圧電振動子30に交流電圧を印加することによって、圧電振動子30はその板厚方向に屈曲振動する。
【0032】 圧電素子としては、例えば、ジルコン酸・チタン酸鉛系セラミックス材料を使用してもよい。また、振動板と圧電素子との貼り合わせは、振動板の材料によって種々の手段を用いることができる。例えば、振動板としてセラミックスやシリコンを用いれば、圧電素子を印刷焼成法、スパッタ法、ゾルゲル法、化学気相法などによって振動板に一体形成することが可能である。なお、本実施形態ではダイヤフラムを振動させる駆動源として圧電素子を用いているが、駆動源は、ダイヤフラムを振動させるものであれば特に限定されるものではない。
【0033】 吸入側流路70aおよび吐出側流路70b内には、例えばアルミニウムなどの金属薄板からなる吸入弁20aと吐出弁20bがそれぞれ設けられている。弁20a、20bは、液体の流れ方向に対して斜めに交差するようにして配置されている。また、弁20a、20bはいずれも、流れ方向上流側の端部が片持ち梁状に支持され、下流側の端部は、無負荷状態で流路70a、70bの側壁に当接する自由端となっている。したがって、吸入弁20aは、圧力室50内に負圧が生じると吸入側流路70aを開放し、圧力室50内に正圧が生じると流路70aを閉鎖する。一方、吐出弁20bは、圧力室50内に負圧が生じると流路70bを閉鎖し、正圧が生じると流路70bを開放する。
【0034】 なお、吸入側流路70a、吐出側流路70bの断面形状を、円形や円形の一部を直線で切り取った、いわゆるDカット形状としてもよいが、本実施形態のように流路70a、70bを矩形断面とすることによって、弁20a、20bを単純な形状で構成することができる。また、その取付けも、上記のように、弁部材の一端を流路内の一壁面に接着するといった比較的容易な方法で実施することができる。
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【0009】
【0035】 以上のように構成された圧電ポンプ1の動作について以下に説明する。
【0036】 まず、圧電振動子30に所定の極性の電圧を印加し、図示上向きに凸となるように変位させる。すると、圧力室50の容積が拡大し、圧力室50内の圧力が負圧となる。これにより、吸入弁20aが変位して吸入口21aが開放され、液体が吸入側流路70a、吸入口21aを経由して圧力室50に流入する。このとき、吐出弁20bは吐出口21bを塞いだ状態となっており、液体が吐出口21bから流出することはない。
【0037】 次いで、圧電振動子30に上記とは逆極性の電圧を印加し、図示下向きに凸となるように変位させる。これにより圧力室50の容積は縮小する。すると、吐出弁20bが変位して吐出口21bが開放され、液体が吐出側流路70bから吐出される。このとき、吸入弁20aは吸入側流路70aを塞いでいるため、吸入口21a側からの液体の流入および吐出はない。
【0038】 以上の動作を繰り返すことによって、吸入口21aからの液体の吸入と吐出口21bからの液体の吐出とが交互に繰り返され、液体を脈動させることができる。したがって液体は、圧電ポンプの作用により、図1(a)に示す循環流路60a内を矢印方向に循環する。
【0039】 本実施形態において、圧電ポンプ1の流路は、圧電ポンプの厚さ方向に屈曲することなく扁平に形成されている。具体的には、吸入側流路70aと圧力室50と吐出側流路70bとはいずれも下板11上に形成されている。さらに、吸入側流路70aと吐出側流路70bとは、圧力室50を間において一直線上に位置し、同一方向に延びている。その結果、圧電ポンプ1の流路は、扁平かつ直線状に形成されている。したがって、従来の圧電ポンプのように流路が屈曲しているものと比較して、圧電ポンプ1では液体の流れ方向が変化することによる圧力損失が抑えられ、液体を効率よく循環させることができる。また、圧電ポンプ1では、吸入弁20aおよび吐出弁20bが液体の流れ方向に対して傾斜するように設けられている。そのため、流れ方向に直交するように設けられた弁と比較して、吸入弁20aおよび吐出弁20bは小さな力で変位し、液体の圧力損失をより小さくすることができる。以上のことから、圧電ポンプ1ではポンプ効率が従来のものに比べ向上しており、それに伴って、冷却システム10(図1参照)の冷却効率も向上する。なお、本実施形態では吸入弁20aおよび吐出弁20bとのいずれ
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【0035】 以上のように構成された圧電ポンプ1の動作について以下に説明する。
【0036】 まず、圧電振動子30に所定の極性の電圧を印加し、図示上向きに凸となるように変位させる。すると、圧力室50の容積が拡大し、圧力室50内の圧力が負圧となる。これにより、吸入弁20aが変位して吸入口21aが開放され、液体が吸入側流路70a、吸入口21aを経由して圧力室50に流入する。このとき、吐出弁20bは吐出口21bを塞いだ状態となっており、液体が吐出口21bから流出することはない。
【0037】 次いで、圧電振動子30に上記とは逆極性の電圧を印加し、図示下向きに凸となるように変位させる。これにより圧力室50の容積は縮小する。すると、吐出弁20bが変位して吐出口21bが開放され、液体が吐出側流路70bから吐出される。このとき、吸入弁20aは吸入側流路70aを塞いでいるため、吸入口21a側からの液体の流入および吐出はない。
【0038】 以上の動作を繰り返すことによって、吸入口21aからの液体の吸入と吐出口21bからの液体の吐出とが交互に繰り返され、液体を脈動させることができる。したがって液体は、圧電ポンプの作用により、図1(a)に示す循環流路60a内を矢印方向に循環する。
【0039】 本実施形態において、圧電ポンプ1の流路は、圧電ポンプの厚さ方向に屈曲することなく扁平に形成されている。具体的には、吸入側流路70aと圧力室50と吐出側流路70bとはいずれも下板11上に形成されている。さらに、吸入側流路70aと吐出側流路70bとは、圧力室50を間において一直線上に位置し、同一方向に延びている。その結果、圧電ポンプ1の流路は、扁平かつ直線状に形成されている。したがって、従来の圧電ポンプのように流路が屈曲しているものと比較して、圧電ポンプ1では液体の流れ方向が変化することによる圧力損失が抑えられ、液体を効率よく循環させることができる。また、圧電ポンプ1では、吸入弁20aおよび吐出弁20bが液体の流れ方向に対して傾斜するように設けられている。そのため、流れ方向に直交するように設けられた弁と比較して、吸入弁20aおよび吐出弁20bは小さな力で変位し、液体の圧力損失をより小さくすることができる。以上のことから、圧電ポンプ1ではポンプ効率が従来のものに比べ向上しており、それに伴って、冷却システム10(図1参照)の冷却効率も向上する。なお、本実施形態では吸入弁20aおよび吐出弁20bとのいずれ
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【0010】
もが流れ方向に対して傾斜しているものであったが、その少なくとも一方のみが傾斜しているものであってもよい。
【0040】 また、本実施形態では、上記のように流路70a、70bが圧力室50の両端に位置しているため、流路が扁平化し、圧電ポンプ1全体としての薄型化が図られている。さらに、圧電振動子30は、扁平な直方体状に形成された圧力室50の大面積となる一面に作用するように配置されているため、圧電振動子30の屈曲変位が効率よく圧力室50内に伝達される。そのため、比較的小さな圧電振動子30で十分な流量を得ることができ、結果的に圧電ポンプ1の小型化を実現することができる。なお、本実施形態は、1つの圧電振動子30のみが圧力室50の上面に配置されたものであったが、圧電振動子の配置数や形状は特に限定されるものではない。例えば、圧力室50の上下面に2つの圧力振動子が設けられていてもよい。
【0041】 以上のように、薄型化とポンプ効率の向上を実現した圧電ポンプ1を用いた冷却システム10は、効率よく液体を循環させることが可能となる。また、例えば、流路ユニット60に直接、または流路ユニット60の近傍に発熱部品を配置すれば、その部品の発する熱を効率よく放熱する。
【0042】(第2の実施形態)
第1の実施形態では、圧力室が直方体状に形成されたものであったが、液体の抵抗を小さくするため、圧力室の断面積が徐々に変化するように形成されていてもよい。
【0043】 図3は、本発明の第2の実施形態による圧電ポンプを示している。図3に示す圧電ポンプ2は、圧力室50’が流線形状となるように形成されている。また、圧力室50’の周壁には液体の流れを加速させる構造部(返し溝11a)が設けられている。その他の構造については、図2の圧電ポンプ1と同様であり、同一機能の構造部には図2と同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0044】 本実施形態の圧力室50’は、図3(b)に示すように、上面側から見てほぼ流線形状となるように周壁面11eが形成されている。周壁面11eは、圧力室50’の底部11bに対し垂直に設けられている。また、周壁面11eは、吸入口21aおよび吐出口21bにそれぞれ連続し、外側に向かって弧状に屈曲している。なお、この弧状の形状は、液体
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もが流れ方向に対して傾斜しているものであったが、その少なくとも一方のみが傾斜しているものであってもよい。
【0040】 また、本実施形態では、上記のように流路70a、70bが圧力室50の両端に位置しているため、流路が扁平化し、圧電ポンプ1全体としての薄型化が図られている。さらに、圧電振動子30は、扁平な直方体状に形成された圧力室50の大面積となる一面に作用するように配置されているため、圧電振動子30の屈曲変位が効率よく圧力室50内に伝達される。そのため、比較的小さな圧電振動子30で十分な流量を得ることができ、結果的に圧電ポンプ1の小型化を実現することができる。なお、本実施形態は、1つの圧電振動子30のみが圧力室50の上面に配置されたものであったが、圧電振動子の配置数や形状は特に限定されるものではない。例えば、圧力室50の上下面に2つの圧力振動子が設けられていてもよい。
【0041】 以上のように、薄型化とポンプ効率の向上を実現した圧電ポンプ1を用いた冷却システム10は、効率よく液体を循環させることが可能となる。また、例えば、流路ユニット60に直接、または流路ユニット60の近傍に発熱部品を配置すれば、その部品の発する熱を効率よく放熱する。
【0042】(第2の実施形態)
第1の実施形態では、圧力室が直方体状に形成されたものであったが、液体の抵抗を小さくするため、圧力室の断面積が徐々に変化するように形成されていてもよい。
【0043】 図3は、本発明の第2の実施形態による圧電ポンプを示している。図3に示す圧電ポンプ2は、圧力室50’が流線形状となるように形成されている。また、圧力室50’の周壁には液体の流れを加速させる構造部(返し溝11a)が設けられている。その他の構造については、図2の圧電ポンプ1と同様であり、同一機能の構造部には図2と同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0044】 本実施形態の圧力室50’は、図3(b)に示すように、上面側から見てほぼ流線形状となるように周壁面11eが形成されている。周壁面11eは、圧力室50’の底部11bに対し垂直に設けられている。また、周壁面11eは、吸入口21aおよび吐出口21bにそれぞれ連続し、外側に向かって弧状に屈曲している。なお、この弧状の形状は、液体
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【0013】
【0054】 そこで、ポンプ効率をさらに向上させるため、以上2つの実施形態の構成に加え、圧電ポンプに、液体中に混入した気泡を収集する手段を備えてもよい。
【0055】 図7〜図9に示す圧電ポンプ3、3’、3’’は、いずれも気泡を収集する手段として気体室35、35’、35’’をそれぞれ備えている。なお、図7(a)〜図9(a)はそれぞれ、圧電ポンプ3、3’、3’’の横断面図であり、図7(b)〜図9(b)はそれぞれ、気体室35、35’、35’’内を示す縦断面図である。
【0056】 図7に示す圧電ポンプ3は、圧電振動子30の上方に気体室35が形成されている。その他の構造については、図2の圧電ポンプ1と同様であり、同一機能の構造部には図2と同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0057】 気体室35は、圧電振動子30と、吸入側流路70aおよび吐出側流路70bとを覆うように、圧電ポンプ3の筐体によって形成されている。
【0058】 また、吸入弁20aよりやや上流側には、気泡を気体室35に導入するための1つの取入口35aが設けられている。取入口35aは、吸入側流路70aと気体室35とを連通する孔として形成されており、吸入側流路70aの上面に位置している。
【0059】 このような圧電ポンプ3を、例えば、図1の冷却システム10に適用する場合、冷却システム10の流路と気体室35とで閉路構造の流路が構成される。そして、その流路は循環させる液体によって完全に満たされる。つまり、冷却システム10の初期状態では、気体室35内も液体によって満たされている。
【0060】 こうして構成された冷却システム10において、液体中に気泡が発生した場合、気泡は液体の流れによって循環流路60a(図1参照)内を移動する。そして吸入側流路70aの上壁を沿うように移動してきた気泡は、取入口35aに取り込まれ、上方に向かって浮上する。同時に、気体室35内の液体がそれによって取入口35aから押し出され、気泡は気体室35内に収集される。このようにして圧電ポンプ3では、冷却システム10の流路から気泡を排除することができ、ポンプ効率を落とすことなく液体を循環させることができる。
【0061】 なお、本実施形態では、図7(b)に示すように、取入口35aの開口形状は円形に形成されている。しかし、取入口35aの形状は、気泡を収集できるものであればこれに限定されるものではなく、例えば、吸入側流路70aの幅方向に延びる1つの長孔(不
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【0054】 そこで、ポンプ効率をさらに向上させるため、以上2つの実施形態の構成に加え、圧電ポンプに、液体中に混入した気泡を収集する手段を備えてもよい。
【0055】 図7〜図9に示す圧電ポンプ3、3’、3’’は、いずれも気泡を収集する手段として気体室35、35’、35’’をそれぞれ備えている。なお、図7(a)〜図9(a)はそれぞれ、圧電ポンプ3、3’、3’’の横断面図であり、図7(b)〜図9(b)はそれぞれ、気体室35、35’、35’’内を示す縦断面図である。
【0056】 図7に示す圧電ポンプ3は、圧電振動子30の上方に気体室35が形成されている。その他の構造については、図2の圧電ポンプ1と同様であり、同一機能の構造部には図2と同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0057】 気体室35は、圧電振動子30と、吸入側流路70aおよび吐出側流路70bとを覆うように、圧電ポンプ3の筐体によって形成されている。
【0058】 また、吸入弁20aよりやや上流側には、気泡を気体室35に導入するための1つの取入口35aが設けられている。取入口35aは、吸入側流路70aと気体室35とを連通する孔として形成されており、吸入側流路70aの上面に位置している。
【0059】 このような圧電ポンプ3を、例えば、図1の冷却システム10に適用する場合、冷却システム10の流路と気体室35とで閉路構造の流路が構成される。そして、その流路は循環させる液体によって完全に満たされる。つまり、冷却システム10の初期状態では、気体室35内も液体によって満たされている。
【0060】 こうして構成された冷却システム10において、液体中に気泡が発生した場合、気泡は液体の流れによって循環流路60a(図1参照)内を移動する。そして吸入側流路70aの上壁を沿うように移動してきた気泡は、取入口35aに取り込まれ、上方に向かって浮上する。同時に、気体室35内の液体がそれによって取入口35aから押し出され、気泡は気体室35内に収集される。このようにして圧電ポンプ3では、冷却システム10の流路から気泡を排除することができ、ポンプ効率を落とすことなく液体を循環させることができる。
【0061】 なお、本実施形態では、図7(b)に示すように、取入口35aの開口形状は円形に形成されている。しかし、取入口35aの形状は、気泡を収集できるものであればこれに限定されるものではなく、例えば、吸入側流路70aの幅方向に延びる1つの長孔(不
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【0014】
図示)で形成されていてもよい。これによって流路70aの上壁に沿うように移動する気泡を効果的に収集することができる。また、取入口の配置数を2つ以上とすれば、気泡がいずれかの取入口から気体室35内に入ると、同時に、他の取入口から液体が流出する。このように、気泡と液体との交換動作がスムーズに実施されるようにしてもよい。また、当然ながら、気泡の収集をより効果的にするため、取入口35aが流路70aに対して高い位置に配置されていてもよいし、気泡を取入口35aに案内する溝や切欠き部が形成されていてもよい。
【0062】 他にも、第3の実施形態による圧電ポンプは、図8、図9に示すように種々変更されてもよい。図8の圧電ポンプ3’は、圧電振動子30を圧力室50の下面に配置したものである。図9の圧電ポンプ3’’は、気体室35’’を環状領域に配置したものである。いずれの圧電ポンプ3’、3’’も上記圧電ポンプ3と本質的な違いはなく、気体室35、35’、35’’は同様の機能を有している。
【0063】 上述したように、第3の実施形態では、圧電ポンプ3に気体室35が設けられ、液体中に発生した気泡を収集できるような構成となっていることにより、圧電ポンプ3のポンプ効率がより向上する。また、冷却システム10における冷却効率が長期にわたって高く維持される。なお、本実施形態で説明した圧電ポンプ3、3’、3’’を備える冷却システム10では、環境温度の変化等によって液体が膨張したとしてもその容積変化は気体室35、35’、35’’によって吸収される。したがって、圧電ポンプ3、3’、3’’や冷却システム10の流路などの破損が防止される。
【0064】 以上、代表的な実施の形態について説明したが、各実施形態において説明した構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで使用してもよい。
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図示)で形成されていてもよい。これによって流路70aの上壁に沿うように移動する気泡を効果的に収集することができる。また、取入口の配置数を2つ以上とすれば、気泡がいずれかの取入口から気体室35内に入ると、同時に、他の取入口から液体が流出する。このように、気泡と液体との交換動作がスムーズに実施されるようにしてもよい。また、当然ながら、気泡の収集をより効果的にするため、取入口35aが流路70aに対して高い位置に配置されていてもよいし、気泡を取入口35aに案内する溝や切欠き部が形成されていてもよい。
【0062】 他にも、第3の実施形態による圧電ポンプは、図8、図9に示すように種々変更されてもよい。図8の圧電ポンプ3’は、圧電振動子30を圧力室50の下面に配置したものである。図9の圧電ポンプ3’’は、気体室35’’を環状領域に配置したものである。いずれの圧電ポンプ3’、3’’も上記圧電ポンプ3と本質的な違いはなく、気体室35、35’、35’’は同様の機能を有している。
【0063】 上述したように、第3の実施形態では、圧電ポンプ3に気体室35が設けられ、液体中に発生した気泡を収集できるような構成となっていることにより、圧電ポンプ3のポンプ効率がより向上する。また、冷却システム10における冷却効率が長期にわたって高く維持される。なお、本実施形態で説明した圧電ポンプ3、3’、3’’を備える冷却システム10では、環境温度の変化等によって液体が膨張したとしてもその容積変化は気体室35、35’、35’’によって吸収される。したがって、圧電ポンプ3、3’、3’’や冷却システム10の流路などの破損が防止される。
【0064】 以上、代表的な実施の形態について説明したが、各実施形態において説明した構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで使用してもよい。
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Claims (13)
- 扁平に形成され、液体で充填される圧力室と、
前記圧力室を間において互いの軸線が同一となるように前記圧力室の側面にそれぞれ配置され、前記圧力室に連通する吸入側流路および吐出側流路と、
前記吸入側流路および前記吐出側流路にそれぞれ配置され、その少なくとも一方が前記軸線方向に対して傾斜している逆止弁と、
前記圧力室の上面および下面の少なくとも一方に配置され、振動することによって前記圧力室の容積を可変とするダイヤフラムとを有するダイヤフラムポンプ。 - 前記軸線は、前記軸線に直交する面における前記圧力室の断面形状の中心に位置している、請求項1に記載のダイヤフラムポンプ。
- 前記軸線に直交する面における、前記圧力室、前記吸入側流路、および前記吐出側流路の各断面形状はいずれも略矩形に形成されている、請求項1または2に記載のダイヤフラムポンプ。
- 前記圧力室の下面と、前記吸入側流路および前記吐出側流路の下面とが同一面上に形成されている、請求項3に記載のダイヤフラムポンプ。
- 上面側から見た前記圧力室の、前記軸線に直交する方向の長さが、前記吸入側流路または前記吐出側流路に向かって連続的に短くなるように形成されている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のダイヤフラムポンプ。
- 前記圧力室の高さが、前記吸入側流路または前記吐出側流路に向かって連続的に低くなるように形成されている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のダイヤフラムポンプ。
- 前記圧力室の周壁に形成され、前記液体の流れを流れ方向下流側に加速させる少なくとも1つの溝をさらに有する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のダイヤフラムポンプ。
- 前記溝は、前記圧力室に面し前記液体が流入する上面開口部と、前記圧力室の周壁面に開口し前記液体が前記流れ方向下流側に向かって吐出される側面開口部とを有する、請求項7に記載のダイヤフラムポンプ。
- 前記溝は、前記吐出側流路の入口付近に位置する一点を中心とする放射線方向に延びている、請求項7または8に記載のダイヤフラムポンプ。
- 前記吸入側流路の上面に開口し、前記液体内に混入した気泡を導入する少なくとも1つの取入口と、前記取入口と連通し、導入された前記気泡が収集される密閉空間とをさらに有する、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のダイヤフラムポンプ。
- 前記取入口は、前記吸入側流路内であって前記逆止弁より上流側に位置している、請求項10に記載のダイヤフラムポンプ。
- 前記ダイヤフラムは、圧電素子によって駆動される圧電振動子である、請求項1ないし11のいずれか1項に記載のダイヤフラムポンプ。
- 請求項1ないし12のいずれか1項に記載のダイヤフラムポンプと、
前記ダイヤフラムポンプの吐出側流路から吐出された液体を循環させて吸入側流路に戻す閉路構造の流路とを有する冷却システム。
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