JPWO2005005313A1 - 燃料処理装置及びその方法 - Google Patents
燃料処理装置及びその方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2005005313A1 JPWO2005005313A1 JP2005511608A JP2005511608A JPWO2005005313A1 JP WO2005005313 A1 JPWO2005005313 A1 JP WO2005005313A1 JP 2005511608 A JP2005511608 A JP 2005511608A JP 2005511608 A JP2005511608 A JP 2005511608A JP WO2005005313 A1 JPWO2005005313 A1 JP WO2005005313A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- processing apparatus
- fuel
- reactor
- purge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B3/00—Hydrogen; Gaseous mixtures containing hydrogen; Separation of hydrogen from mixtures containing it; Purification of hydrogen
- C01B3/02—Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen
- C01B3/06—Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen by reaction of inorganic compounds containing electro-positively bound hydrogen, e.g. water, acids, bases, ammonia, with inorganic reducing agents
- C01B3/12—Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen by reaction of inorganic compounds containing electro-positively bound hydrogen, e.g. water, acids, bases, ammonia, with inorganic reducing agents by reaction of water vapour with carbon monoxide
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
- H01M8/04223—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids during start-up or shut-down; Depolarisation or activation, e.g. purging; Means for short-circuiting defective fuel cells
- H01M8/04231—Purging of the reactants
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B3/00—Hydrogen; Gaseous mixtures containing hydrogen; Separation of hydrogen from mixtures containing it; Purification of hydrogen
- C01B3/02—Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen
- C01B3/32—Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen by reaction of gaseous or liquid organic compounds with gasifying agents, e.g. water, carbon dioxide, air
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/06—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/06—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
- H01M8/0606—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants
- H01M8/0612—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants from carbon-containing material
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B2203/00—Integrated processes for the production of hydrogen or synthesis gas
- C01B2203/06—Integration with other chemical processes
- C01B2203/066—Integration with other chemical processes with fuel cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Sustainable Energy (AREA)
- Sustainable Development (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
燃料電池本体20に水素リッチガスを供給する燃料処理装置10が開示されている。燃料処理装置10は、原燃料の供給停止時には、パージガスとして水蒸気を順方向に流し、空気を逆方向に流すパージ処理を実行する。このパージ処理により、装置内の残留ガスをパージする。
Description
本発明は、特に燃料電池の燃料処理装置に関し、残留ガスのパージ処理機能を含む燃料処理装置に関する。
近年、燃料電池又は燃料電池による発電システムの開発が推進されている。燃料電池(又はシステム)は大別して、燃料電池本体と、当該燃料電池本体に燃料を供給する燃料処理装置とからなる。
燃料処理装置は、概略的には都市ガス、ナフサ、プロパン等の原燃料を、水素リッチな改質ガスに変換して燃料電池本体に供給する。
燃料処理装置は、例えば脱硫器、改質反応器、一酸化炭素(CO)変成反応器、一酸化炭素(CO)選択酸化反応器等により構成されている。
脱硫器は、主として原燃料から硫黄化合物を除去するための機器である。改質反応器は、脱硫器により硫黄化合物を除去された原燃料から、水素リッチガス、即ち水素ガスを主成分とする改質ガスを生成するメイン反応器である。
一方、CO変成反応器及びCO選択酸化反応器は、改質反応器で生成された改質ガスに含まれる一酸化炭素(CO)を除去するための反応器である。
ところで、原燃料に硫黄化合物が含まれていると、この硫黄化合物の硫黄が改質反応器、CO変成反応器、CO選択酸化反応器あるいは燃料電池本体等に用いられている触媒に吸着し、触媒能力が低下することが確認されている。このような硫黄化合物が触媒等に吸着する状態を、硫黄被毒と呼ぶことがある。
また、改質ガスに一酸化炭素(CO)が含まれていると、燃料電池本体における電極の触媒がCO被毒の状態となり、その触媒能力が低下することが確認されている。
そこで、燃料処理装置では、脱硫器により原燃料に含まれる硫黄化合物が除去する脱硫処理が行なわれている。また、CO変成反応器及びCO選択酸化反応器により、改質ガスから一酸化炭素(CO)を除去する処理が行なわれている。
次に、燃料電池(又は発電システム)の運転を停止させるときは、燃料処理装置は、原燃料の供給停止に伴なって、燃料電池本体に対する改質ガスの供給を停止する。
この運転停止時において、燃料処理装置には、既に供給された原燃料や、生成された改質ガス等の可燃性の残留ガスが存在する。
このため、燃料処理装置には、原燃料の供給停止時に、当該残留ガスを装置内から排出(これをパージ:purgeと呼ぶ)する機能が設けられている。具体的には、装置内のガス流通路(各反応器を含む)に、窒素ガスを流して、残留ガスをパージするような方法が提案されている(例えば、日本国特許公開公報2000−277137号を参照)。
また、別の方法として、燃料電池本体の運転停止時に、水蒸気を流して残留ガスをパージし、その後に空気を導入して水蒸気の凝縮水を除去する方法が提案されている(例えば、日本国特許公開公報2002−151124号を参照)。
しかしながら、先行技術の方法のように、窒素ガス、水蒸気、または空気のようなパージガスを単に流すだけでは、前記の硫黄被毒が装置内のガス流通路に拡散してしまう可能性が高い。このため、改質反応器などに使用されている触媒の能力の低下を招く問題がある。
燃料処理装置は、概略的には都市ガス、ナフサ、プロパン等の原燃料を、水素リッチな改質ガスに変換して燃料電池本体に供給する。
燃料処理装置は、例えば脱硫器、改質反応器、一酸化炭素(CO)変成反応器、一酸化炭素(CO)選択酸化反応器等により構成されている。
脱硫器は、主として原燃料から硫黄化合物を除去するための機器である。改質反応器は、脱硫器により硫黄化合物を除去された原燃料から、水素リッチガス、即ち水素ガスを主成分とする改質ガスを生成するメイン反応器である。
一方、CO変成反応器及びCO選択酸化反応器は、改質反応器で生成された改質ガスに含まれる一酸化炭素(CO)を除去するための反応器である。
ところで、原燃料に硫黄化合物が含まれていると、この硫黄化合物の硫黄が改質反応器、CO変成反応器、CO選択酸化反応器あるいは燃料電池本体等に用いられている触媒に吸着し、触媒能力が低下することが確認されている。このような硫黄化合物が触媒等に吸着する状態を、硫黄被毒と呼ぶことがある。
また、改質ガスに一酸化炭素(CO)が含まれていると、燃料電池本体における電極の触媒がCO被毒の状態となり、その触媒能力が低下することが確認されている。
そこで、燃料処理装置では、脱硫器により原燃料に含まれる硫黄化合物が除去する脱硫処理が行なわれている。また、CO変成反応器及びCO選択酸化反応器により、改質ガスから一酸化炭素(CO)を除去する処理が行なわれている。
次に、燃料電池(又は発電システム)の運転を停止させるときは、燃料処理装置は、原燃料の供給停止に伴なって、燃料電池本体に対する改質ガスの供給を停止する。
この運転停止時において、燃料処理装置には、既に供給された原燃料や、生成された改質ガス等の可燃性の残留ガスが存在する。
このため、燃料処理装置には、原燃料の供給停止時に、当該残留ガスを装置内から排出(これをパージ:purgeと呼ぶ)する機能が設けられている。具体的には、装置内のガス流通路(各反応器を含む)に、窒素ガスを流して、残留ガスをパージするような方法が提案されている(例えば、日本国特許公開公報2000−277137号を参照)。
また、別の方法として、燃料電池本体の運転停止時に、水蒸気を流して残留ガスをパージし、その後に空気を導入して水蒸気の凝縮水を除去する方法が提案されている(例えば、日本国特許公開公報2002−151124号を参照)。
しかしながら、先行技術の方法のように、窒素ガス、水蒸気、または空気のようなパージガスを単に流すだけでは、前記の硫黄被毒が装置内のガス流通路に拡散してしまう可能性が高い。このため、改質反応器などに使用されている触媒の能力の低下を招く問題がある。
本発明の目的は、残留ガスを確実にパージすると共に、装置内に硫黄被毒の拡散を防止できる燃料処理装置を提供することにある。
本発明の観点に従った燃料処理装置は、原燃料を導入して、水素リッチな改質ガスに変換して供給するための反応器と、前記原燃料の供給停止時に、前記反応器の残留ガスをパージするためのパージガスを供給するパージガス供給手段と、前記反応器を含むガス流通路において、前記改質ガスの流通方向とは逆方向に、前記パージガス供給手段から供給される前記パージガスを流通させる流通制御手段とを備えた構成である。
本発明の観点に従った燃料処理装置は、原燃料を導入して、水素リッチな改質ガスに変換して供給するための反応器と、前記原燃料の供給停止時に、前記反応器の残留ガスをパージするためのパージガスを供給するパージガス供給手段と、前記反応器を含むガス流通路において、前記改質ガスの流通方向とは逆方向に、前記パージガス供給手段から供給される前記パージガスを流通させる流通制御手段とを備えた構成である。
図1は、本発明の実施形態に関する燃料処理装置の構成を示すブロック図である。
図2は、本実施形態に関する燃料処理装置の具体的構成を示すブロック図である。
図3は、本実施形態に関するパージ処理を説明するための図である。
図4A〜図4Cは、本実施形態に関する燃料処理装置での硫黄被毒の実験データを示す図である。
図5は、他の実施形態に関するパージ処理を説明するための図である。
図2は、本実施形態に関する燃料処理装置の具体的構成を示すブロック図である。
図3は、本実施形態に関するパージ処理を説明するための図である。
図4A〜図4Cは、本実施形態に関する燃料処理装置での硫黄被毒の実験データを示す図である。
図5は、他の実施形態に関するパージ処理を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に関する燃料処理装置の基本的構成を示すブロック図である。
本実施形態では、後述するパージガスとしては、水蒸気と空気の組み合わせの場合について説明する。但し、パージガスとしては、水蒸気のみ、水蒸気と空気と不活性ガスの組み合わせ、水蒸気と不活性ガスの組み合わせ、不活性ガスと空気の組み合わせ、あるいは燃焼排気ガスのいずれの場合でも適用可能である。なお、不活性ガスは、窒素ガス、二酸化炭素ガス、及びこれらの混合ガスなどである。
また、本実施形態においては、燃料処理装置内のガス流通路において、改質ガスの流れる方向と同一方向を順方向とし、当該改質ガスの方向と逆の方向を逆方向とする。
本実施形態の燃料処理装置10は、燃料電池発電システム1の構成要素として、燃料電池本体20に水素ガス燃料(改質ガス)を供給する。
燃料処理装置10は、後述するように、外部から供給される原燃料100を、水素リッチな改質ガスに変換して燃料電池本体20に供給する。原燃料100とは、例えば都市ガス、ナフサ、プロパン、消化ガス、灯油等である。
さらに、本実施形態の燃料処理装置10は、改質ガス及びパージガス200のガス流通路を制御するためのガス流通制御装置を有する。ガス流通制御装置は、概念的には、図1に示すように、パージガス200の流通を制御するためのガス流通路制御部30A,30B、及び改質ガスの流通路制御部30Cからなる。
ガス流通制御装置は、燃料電池発電システム1の運転時、即ち原燃料100の供給時には、流通路制御部30A,30Bを遮断状態に制御する。そして、ガス流通制御装置は、流通路制御部30Cを開状態に制御して、燃料処理装置10により生成された改質ガスを燃料電池本体20に供給させる。
一方、システム1の運転停止時、即ち原燃料100の供給停止時には、ガス流通制御装置は、流通路制御部30Cを遮断状態に制御して、燃料電池本体20への改質ガスの供給を停止させる。
さらに、ガス流通制御装置は、流通路制御部30A,30Bを制御して、パージガス200を導入し、燃料処理装置10の内部のガス流通路(後述するような各種の反応器を含む)を流通させて、燃料処理装置10の外部に排出させる。
要するに、ガス流通制御装置は、改質ガスの流通方向(順方向)とは逆方向にパージガス(本実施形態では空気)200を流通させて、燃料処理装置10の内部に残留している残留ガスを排出させる。
(燃料処理装置の構成)
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態の燃料処理装置10の具体的構成を説明する。
燃料処理装置10は、原燃料供給器2から原燃料100を導入し、さらに水蒸気発生器3から水蒸気、及び空気供給器4から空気を導入する。水蒸気及び空気は、後述するように、残留ガスをパージするためのパージガスとして使用される。
ここで、燃料電池本体20は、白金等の貴金属を含む触媒層を備えたカソード極及びアノード極を有する。燃料電池本体20は、これらの間に挟まれた固体高分子膜等の電解質膜からなるセルを単位として、当該セルが多数スタックされて構成されており、水素と酸素とを反応させて発電を行う。
燃料電池本体20は、燃料処理装置10から改質ガスとして水素ガスが供給される。また、図3に示すように、燃料電池本体20は、カソード空気供給器5からカソード極に空気が供給される。なお、カソード空気供給器5は、ブロア等により高圧で空気を供給する構成でもよい。
原燃料供給器2は、一般的に、都市ガス等の炭化水素から抽出された原燃料100を供給する。この原燃料100は、本来的または安全性の確保のために人為的に硫黄化合物が添加されている。
水蒸気発生器3は、改質反応器12や一酸化炭素変成反応器13を含むガス流通路に対して、パージガスとして水蒸気を供給する。
空気供給器4は、パージガスとしての空気の供給以外に、一酸化炭素(CO)選択酸化反応器14にも空気を供給する。なお、空気供給器4は、ブロア等により高圧で空気を供給する構成でもよい。
燃料処理装置10は、図2に示すように、脱硫器11と、改質反応器12と、一酸化炭素(CO)変成反応器13と、一酸化炭素(CO)選択酸化反応器14とを有する。
さらに、燃料処理装置10は、コントローラ31及び複数の流通路制御部32〜38から構成されるガス流通制御装置を有する。流通路制御部32〜38は、図3を参照して後述するように、具体的にはガスの流通を制御するための電動弁V32,V33,V35〜V40である。コントローラ31は、当該各流通路制御部32〜38の動作(開閉動作)を制御する。
脱硫器11は、原燃料100に含まれる硫黄化合物を触媒作用または吸着作用により除去する。
改質反応器12は、脱硫器11で硫黄化合物が脱硫された原燃料100と水蒸気とを反応させて、水素リッチなガスを生成する。
なお、改質反応器12としては、水蒸気改質反応器、部分酸化反応器、オートサーマル反応器等のいずれでもよい。但し、本実施形態では、改質反応器12として水蒸気型改質器を想定する。
ここで、改質反応器12では、原燃料と水蒸気とを出口温度約300℃〜850℃で反応させて、水素リッチな改質ガスを生成している。このときの反応は、吸熱反応であるため改質用燃焼器15により、改質触媒層の温度を高めている。
一酸化炭素(CO)変成反応器13は、改質反応器12からの改質ガスに含まれる一酸化炭素(CO)を、触媒の下で水蒸気と反応させて低減させる。
なお、改質ガスには、一般的には約10%前後のCOが含まれている。CO変成反応器13は、そのCOを約1%以下まで低減させる。このときの反応温度は、約200℃〜300℃である。
一酸化炭素選択酸化反応器14は、CO変成反応器13から送られる改質ガスに残存する一酸化炭素を、触媒の下で空気中の酸素と反応させて低減させる。
即ち、CO変成反応器13では除去できないCOを、10ppm以下まで低減させる。このとき反応温度は、約100℃〜200℃である。
(発電運転動作)
先ず、図2及び図3を参照して、発電システム1の運転時での燃料処理装置10の動作を説明する。
図2に示すように、運転時には、コントローラ31は、流通路制御部32,33,36,38を開状態にして、燃料処理装置10から改質ガスが燃料電池本体20に供給されるように制御する。以下、図3を参照して、ガス流通制御を中心として具体的に説明する。
コントローラ31は、図3に示すように、電動弁V38を開き、空気供給器4からの空気を配管P9を介してCO選択酸化反応器14に供給する。このとき、コントローラ31は、電動弁V37を閉じて、空気の流通を遮断している。
また、コントローラ31は、電動弁V39を開き、水蒸気発生器3からの水蒸気を配管P2を介して改質反応器12に供給する。
さらに、コントローラ31は、電動弁V32,V33,及びV36を開くように制御する。これにより、原燃料供給器2からの原燃料100は、脱硫器11により硫黄化合物が脱硫された後に、配管P1を介して改質反応器12に供給される。
改質反応器12は、脱硫器11で硫黄化合物が脱硫された原燃料100と、水蒸気発生器3からの水蒸気とを反応させて、水素リッチな改質ガスを生成する。このときの反応温度は吸熱反応である。
ここで、図2に示すように、改質用燃焼器15における燃料として、燃料電池本体2から排出された使用済の改質ガスが利用される。
改質反応器12からの改質ガスは、図3に示すように、配管P5を介してCO変成反応器13に供給される。CO変成反応器13では、改質ガスに含まれる一酸化炭素(CO)と水蒸気により水素と二酸化炭素(CO2)を変成するシフト反応が行われる。この後に、改質ガスは、配管P6を介してCO変成反応器13からCO選択酸化反応器14に供給される。
CO選択酸化反応器14では、空気供給器4から配管P9を介して供給された空気により、改質ガス中に残存している一酸化炭素が酸化されて二酸化炭素になる。これにより、さらにCOがより低減された改質ガスが、アノード極の燃料ガスとして燃料電池本体20に供給される。
このようにして、燃料電池本体20のアノード極には水素リッチな改質ガスが、燃料ガスとして供給されル。一方、カソード極には、前述したように、カソード空気供給器5から空気が供給される。
燃料電池本体20では、アノード極での触媒の作用により、水素ガスがイオン化して、プロトンと電子に乖離する。プロトンは、固体高分子電解質膜を介してカソード極に伝導される。また、電子は外部回路を介してカソード極に伝導される。このカソード極において、プロトン、電子、酸素により水生成反応が起きる。
一方、外部回路を介した電子の流れ(電流)により、直流電力を取出すことが可能となる。即ち、燃料電池本体20での発電が実現される。
(パージ処理)
次に、発電システム1の運転停止時には、燃料処理装置10は、原燃料供給器2からの原燃料100の供給停止と共に、残留ガスをパージ(排出)するためのパージ処理を実行する。
本実施形態の燃料処理装置10は、コントローラ31のガス流通制御により、パージガスとしての水蒸気を順方向(改質ガスと同一方向)に流し、その後にパージガスとしての空気を逆方向に流す。この空気の供給により、残留ガスのパージに使用された水蒸気による水分が除去される。
以下、図3を参照して、パージ処理時のガス流通制御を説明する。
ここで、本実施形態の燃料処理装置10は、図3に示すように、パージされる残留ガスを処理(例えば硫黄酸化物の除去)する排ガス処理装置16を有する。
パージ処理では、先ず、コントローラ31は、電動弁V39を開いて、水蒸気発生器3から水蒸気を導入して、当該水蒸気を配管P2を介して改質反応器12に流す。同時に、コントローラ31は電動弁V35を開いて、当該水蒸気を改質反応器12から配管P5,P6,P7,P10を介して順方向に流す(実線で示す方向)。
なお、コントローラ31は、運転停止時であるため、電動弁V32,V36を遮断状態に制御している。
以上のようにして、パージガスとして水蒸気を流すことにより、改質反応器12、CO変成反応器13、及びCO選択酸化反応器14の冷却を実行しながら、残留ガスを排ガス処理装置16までパージする。
次に、コントローラ31は、電動弁V37,V40を開いて、空気供給器4からの空気を配管P8,P5を介して改質反応器12に対して逆方向に流す。即ち、空気は、改質反応器12を通過して、配管P3,電動弁V40を介して逆方向に流れる(点線で示す方向)。
なお、空気供給器4からの空気は、配管P5で分流して、CO変成反応器13、CO選択酸化反応器14、配管P10の方向にも流れる。
以上のようにして、先ず、パージガスとして水蒸気を順方向に流すことにより、改質反応器12、CO変成反応器13、及びCO選択酸化反応器14の冷却を実行しながら、残留ガスをパージすることができる。
さらに、パージガスとして空気を逆方向に流すことにより、特に改質反応器12において、水蒸気による水分を除去すると共に、さらに残留ガスをパージすることができる。ここで、空気を逆方向に流すことにより、改質反応器12の触媒に吸着されている硫黄化合物を、CO変成反応器13やCO選択酸化反応器14などに拡散させるような硫黄被毒の拡散を抑制することができる。
即ち、パージガスとして空気を逆方向に流すことにより、改質反応器12の触媒に吸着とした硫黄化合物と酸素との反応から、触媒の活性回復を図ることができる。さらに、燃料処理装置10の内部での硫黄被毒の拡散を抑制できるため、結果として装置の長寿命化が可能になる。
(本実施形態の効果)
以下図4(A)から(C)を参照して、本実施形態のパージ処理の効果を具体的に説明する。
図4(A)は改質反応器12に関し、図4(B)は一酸化炭素変成反応器13に関し、図4(C)は一酸化炭素選択酸化反応器14に関する触媒層に渡る硫黄被毒量を示す実験結果である。
図中、曲線400は、発電後の硫黄被毒量を示し、曲線401は水蒸気及び空気を順方向に流した際の硫黄被毒量を示す。また、曲線402は、本実施形態のパージ処理として、パージガスとして空気を逆方向に流した場合の硫黄被毒量を示している。なお、横軸及び縦軸は、任意単位(アービタリユニット)である。
これらの図から分るように、発電後の触媒層の硫黄濃度分布は、水蒸気や空気を流す方向が順方向であるか逆方向であるかに関わらず相対的に小さくなっている。特に、入口側近傍では、その減少が著しい。このことは被毒した触媒に吸着している硫黄が除去されて活性化したことを意味している(以下、この結果を「触媒活性化現象」という)。
なお、この活性化した触媒と被毒した触媒との活性を調べた結果、改質反応器12の触媒、一酸化炭素変成反応器13の触媒とも、硫黄が除去されることにより触媒活性が回復することが認められた。
また、水蒸気と空気との触媒活性化現象への寄与については、水蒸気より空気の方が大きい。
水蒸気や空気を順方向に流した場合には、図4(A)及び図4(B)のA領域において明らかなように、途中で発電後の硫黄濃度分布より大きくなる領域が発生している。このことは、発電後の状態では被毒していない触媒が、順方向のパージにより被毒したことを意味している(以下、この結果を「被毒拡散現象」という)。
特に、図4(C)に見られるように、発電後の一酸化炭素選択酸化反応器14の触媒は殆ど被毒していないが、順方向にパージすると殆ど全ての触媒(入口側から出口側までの触媒)が被毒し、逆方向に流すと当該触媒の被毒は殆ど検出されなくなっている。
そして、図4(A)〜図4(C)の全般について、水蒸気や空気を逆方向に流した場合の方が、順方向に流した場合より、硫黄濃度分布が小さくなっていることがわかる(以下、この結果を「被毒拡散抑制現象」という)。
ここで、水蒸気や空気であるパージガスを順方向に流す場合について説明する。
水蒸気や空気を流すと、改質反応器12、一酸化炭素変成反応器13、一酸化炭素選択酸化反応器14の触媒に吸着した硫黄は、当該水蒸気や空気に含まれる酸素により二酸化硫黄(SO2)となり、これにより金属活性点が露呈する(触媒活性化現象)。
このとき二酸化硫黄が、水蒸気や空気と共に順方向に流れると、その一部が下流側の硫黄が除去された触媒や初めから被毒していない触媒に吸着されて被毒拡散が生じる。
このように順方向に水蒸気や空気を流した場合でも、触媒活性化現象は起きるが、順方向の場合は硫黄濃度の高い方から低い方に水蒸気や空気が流れるため、活性化した触媒が再被毒を起す確率が高くなって、改質反応器12、一酸化炭素変成反応器13、一酸化炭素選択酸化反応器14等の反応器全体では、活性化した触媒量より被毒した触媒量が多くなってしまう。従って、被毒拡散が起り、触媒活性化現象の効果が薄れてしまっていると考えられる。
また、従来のように水蒸気や空気を順方向に流す場合には、冷却効率が悪いが、この理由は以下のよう考えられる。
即ち、改質反応器12の反応温度は、約300℃〜850℃である。一酸化炭素変成反応器13の反応温度は、約200〜300℃である。また、一酸化炭素選択酸化反応器14の反応温度は、約100〜200℃である。さらに、燃料電池本体20の反応温度は、約50〜100℃である。即ち、燃料電池本体20の方向に従って、反応温度は低くなっている。
従って、水蒸気や空気を順方向に流す場合には、高温側から低温側に流れることになり、冷却効率が低下する。
例えば、水蒸気は、改質反応器12を冷却して一酸化炭素変成器13に流れる場合を想定する。改質反応器12の温度が800℃であると、改質反応器12を冷却して高温になった水蒸気が、約300℃の一酸化炭素変成器13に流れ込む。このため、当該一酸化炭素変成反応器13の冷却が十分に行えず、かえって一酸化炭素変成反応器13を加熱してしまうような事態も生じて、冷却効率を低下させている。
以上のような結果から、本実施形態は、水蒸気を順方向に流した後に、パージガスとしての空気を逆方向に流すことにより、残留ガスのパージと共に、被毒拡散の防止、触媒能力の回復、冷却効率の向上を図ることが可能となる。
特に、DSS運転(Daily Start Stop運転)と呼ばれる一日に起動停止を繰返す運転を行う燃料電池発電システム1では、システムの長寿命化の効果が大きい。
また、このように触媒の活性化が可能なことより、これまで硫黄被毒に極端に弱い触媒とされてきた貴金属触媒の弱点をカバーすることができ、触媒の選定自由度が広がるようになる。
また、これまでは硫黄被毒を防止するために高価な脱硫性能の高い脱硫器11を用いる必要があったが、触媒の活性化作用により、安価な脱硫器11を用いることが可能になり燃料電池発電システム1のコストダウンが可能になる。
また、冷却効率の向上により、冷却に必要な水蒸気等の量が少なくなりエネルギーの節約が図れる。
なお、本実施形態では、ガス流通路制御部として、電動弁を想定したが、手動弁であっても良い。但し、手動弁の場合には、コントローラ31は不要になる。
さらに、本実施形態では、空気の導入開始については、水蒸気の導入後であるが、これは、可燃性ガスに空気が混じると危険なためである。従って、空気の導入開始は、残留ガスと空気との反応による危険が小さくなった時点とすることが可能である。このような時点で、空気を導入することにより、水蒸気による凝縮水の水量を少なくすることができ、短時間で排ガス処理が完了できるようになる。
また、酸素による触媒活性化も温度が高い方が起きやすいと考えられ、空気を流しても危険が無く、かつ、触媒の温度が十分に低くならないときに空気を導入するならば、効果的に触媒活性化が行える。
このような温度範囲の一例として、例えば改質反応器12の温度が200℃〜900℃の範囲、一酸化炭素変成反応器13の温度が約100℃〜550℃の範囲、一酸化炭素選択酸化反応器14の温度が約80℃〜250℃の範囲である。
また、本実施形態では、パージ処理により、残留ガスは、排ガス処理装置16により処理された後に、大気中に放出される。この場合、残留ガスを、改質用燃焼器15を介して、排ガス処理装置16に送る構成でもよい。
(他の実施形態)
図5は、他の実施形態に関する燃料処理装置10のパージ処理を説明するための図である。本実施形態のパージ処理は、パージガスとして空気と共に、水蒸気も逆方向に流す場合の構成である。
なお、図3との同一構成に関しては、同一符号を用いて説明を適宜省略する。
本実施形態は、図5に示すように、図3における電動弁V35及び配管P10を省略し、電動弁V41,V42及び配管P11を追加した構成である。
このような構成により、水蒸気及び空気を流して残留ガスをパージするパージ処理を説明する。
先ず、図2に示すコントローラ31は、図5に示す電動弁V39,V41,V42,V40を開いて、水蒸気発生器3から水蒸気を導入する。即ち、コントローラ31は、配管P11及び電動弁V41を介して、当該水蒸気を逆方向に改質反応器12に流す(実線で示す方向)。
また、コントローラ31は、配管P11及び電動弁V42を介して、当該水蒸気を逆方向にCO変成反応器13に流す(実線で示す方向)。
なお、コントローラ31は、運転停止時であるため、電動弁V32,V36を遮断状態に制御している。
以上のようにして、パージガスとして水蒸気を流すことにより、改質反応器12及びCO変成反応器13の冷却を実行しながら、残留ガスを排ガス処理装置16までパージする。
次に、コントローラ31は、前述と同様に、電動弁V37,V40を開いて、空気供給器4からの空気を配管P8,P5を介して改質反応器12に対して逆方向に流す。即ち、空気は、改質反応器12を通過して、配管P3,電動弁V40を介して逆方向に流れる。
以上のようにして、本実施形態の構成であれば、パージガスとしての水蒸気も、空気と同様に逆方向に流すことができる。従って、前述したように、残留ガスのパージと共に、被毒拡散の防止、及び触媒の活性化を実現することができる。これにより、結果として燃料処理装置10の長寿命化、脱硫器11のコストダウン、冷却効率の向上、冷却に必要な水蒸気等の減少によるエネルギーの節約を図ることができる。
なお、本実施形態及び他の実施形態において、パージガスとして水蒸気及び空気の組み合わせを使用する場合について説明したが、前述したように、パージガスとしては、水蒸気と空気と不活性ガス(窒素ガスなど)の組み合わせ、水蒸気と不活性ガスの組み合わせ、不活性ガスと空気の組み合わせ、あるいは燃焼排気ガスのいずれの場合でも適用可能である。
図1は、本実施形態に関する燃料処理装置の基本的構成を示すブロック図である。
本実施形態では、後述するパージガスとしては、水蒸気と空気の組み合わせの場合について説明する。但し、パージガスとしては、水蒸気のみ、水蒸気と空気と不活性ガスの組み合わせ、水蒸気と不活性ガスの組み合わせ、不活性ガスと空気の組み合わせ、あるいは燃焼排気ガスのいずれの場合でも適用可能である。なお、不活性ガスは、窒素ガス、二酸化炭素ガス、及びこれらの混合ガスなどである。
また、本実施形態においては、燃料処理装置内のガス流通路において、改質ガスの流れる方向と同一方向を順方向とし、当該改質ガスの方向と逆の方向を逆方向とする。
本実施形態の燃料処理装置10は、燃料電池発電システム1の構成要素として、燃料電池本体20に水素ガス燃料(改質ガス)を供給する。
燃料処理装置10は、後述するように、外部から供給される原燃料100を、水素リッチな改質ガスに変換して燃料電池本体20に供給する。原燃料100とは、例えば都市ガス、ナフサ、プロパン、消化ガス、灯油等である。
さらに、本実施形態の燃料処理装置10は、改質ガス及びパージガス200のガス流通路を制御するためのガス流通制御装置を有する。ガス流通制御装置は、概念的には、図1に示すように、パージガス200の流通を制御するためのガス流通路制御部30A,30B、及び改質ガスの流通路制御部30Cからなる。
ガス流通制御装置は、燃料電池発電システム1の運転時、即ち原燃料100の供給時には、流通路制御部30A,30Bを遮断状態に制御する。そして、ガス流通制御装置は、流通路制御部30Cを開状態に制御して、燃料処理装置10により生成された改質ガスを燃料電池本体20に供給させる。
一方、システム1の運転停止時、即ち原燃料100の供給停止時には、ガス流通制御装置は、流通路制御部30Cを遮断状態に制御して、燃料電池本体20への改質ガスの供給を停止させる。
さらに、ガス流通制御装置は、流通路制御部30A,30Bを制御して、パージガス200を導入し、燃料処理装置10の内部のガス流通路(後述するような各種の反応器を含む)を流通させて、燃料処理装置10の外部に排出させる。
要するに、ガス流通制御装置は、改質ガスの流通方向(順方向)とは逆方向にパージガス(本実施形態では空気)200を流通させて、燃料処理装置10の内部に残留している残留ガスを排出させる。
(燃料処理装置の構成)
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態の燃料処理装置10の具体的構成を説明する。
燃料処理装置10は、原燃料供給器2から原燃料100を導入し、さらに水蒸気発生器3から水蒸気、及び空気供給器4から空気を導入する。水蒸気及び空気は、後述するように、残留ガスをパージするためのパージガスとして使用される。
ここで、燃料電池本体20は、白金等の貴金属を含む触媒層を備えたカソード極及びアノード極を有する。燃料電池本体20は、これらの間に挟まれた固体高分子膜等の電解質膜からなるセルを単位として、当該セルが多数スタックされて構成されており、水素と酸素とを反応させて発電を行う。
燃料電池本体20は、燃料処理装置10から改質ガスとして水素ガスが供給される。また、図3に示すように、燃料電池本体20は、カソード空気供給器5からカソード極に空気が供給される。なお、カソード空気供給器5は、ブロア等により高圧で空気を供給する構成でもよい。
原燃料供給器2は、一般的に、都市ガス等の炭化水素から抽出された原燃料100を供給する。この原燃料100は、本来的または安全性の確保のために人為的に硫黄化合物が添加されている。
水蒸気発生器3は、改質反応器12や一酸化炭素変成反応器13を含むガス流通路に対して、パージガスとして水蒸気を供給する。
空気供給器4は、パージガスとしての空気の供給以外に、一酸化炭素(CO)選択酸化反応器14にも空気を供給する。なお、空気供給器4は、ブロア等により高圧で空気を供給する構成でもよい。
燃料処理装置10は、図2に示すように、脱硫器11と、改質反応器12と、一酸化炭素(CO)変成反応器13と、一酸化炭素(CO)選択酸化反応器14とを有する。
さらに、燃料処理装置10は、コントローラ31及び複数の流通路制御部32〜38から構成されるガス流通制御装置を有する。流通路制御部32〜38は、図3を参照して後述するように、具体的にはガスの流通を制御するための電動弁V32,V33,V35〜V40である。コントローラ31は、当該各流通路制御部32〜38の動作(開閉動作)を制御する。
脱硫器11は、原燃料100に含まれる硫黄化合物を触媒作用または吸着作用により除去する。
改質反応器12は、脱硫器11で硫黄化合物が脱硫された原燃料100と水蒸気とを反応させて、水素リッチなガスを生成する。
なお、改質反応器12としては、水蒸気改質反応器、部分酸化反応器、オートサーマル反応器等のいずれでもよい。但し、本実施形態では、改質反応器12として水蒸気型改質器を想定する。
ここで、改質反応器12では、原燃料と水蒸気とを出口温度約300℃〜850℃で反応させて、水素リッチな改質ガスを生成している。このときの反応は、吸熱反応であるため改質用燃焼器15により、改質触媒層の温度を高めている。
一酸化炭素(CO)変成反応器13は、改質反応器12からの改質ガスに含まれる一酸化炭素(CO)を、触媒の下で水蒸気と反応させて低減させる。
なお、改質ガスには、一般的には約10%前後のCOが含まれている。CO変成反応器13は、そのCOを約1%以下まで低減させる。このときの反応温度は、約200℃〜300℃である。
一酸化炭素選択酸化反応器14は、CO変成反応器13から送られる改質ガスに残存する一酸化炭素を、触媒の下で空気中の酸素と反応させて低減させる。
即ち、CO変成反応器13では除去できないCOを、10ppm以下まで低減させる。このとき反応温度は、約100℃〜200℃である。
(発電運転動作)
先ず、図2及び図3を参照して、発電システム1の運転時での燃料処理装置10の動作を説明する。
図2に示すように、運転時には、コントローラ31は、流通路制御部32,33,36,38を開状態にして、燃料処理装置10から改質ガスが燃料電池本体20に供給されるように制御する。以下、図3を参照して、ガス流通制御を中心として具体的に説明する。
コントローラ31は、図3に示すように、電動弁V38を開き、空気供給器4からの空気を配管P9を介してCO選択酸化反応器14に供給する。このとき、コントローラ31は、電動弁V37を閉じて、空気の流通を遮断している。
また、コントローラ31は、電動弁V39を開き、水蒸気発生器3からの水蒸気を配管P2を介して改質反応器12に供給する。
さらに、コントローラ31は、電動弁V32,V33,及びV36を開くように制御する。これにより、原燃料供給器2からの原燃料100は、脱硫器11により硫黄化合物が脱硫された後に、配管P1を介して改質反応器12に供給される。
改質反応器12は、脱硫器11で硫黄化合物が脱硫された原燃料100と、水蒸気発生器3からの水蒸気とを反応させて、水素リッチな改質ガスを生成する。このときの反応温度は吸熱反応である。
ここで、図2に示すように、改質用燃焼器15における燃料として、燃料電池本体2から排出された使用済の改質ガスが利用される。
改質反応器12からの改質ガスは、図3に示すように、配管P5を介してCO変成反応器13に供給される。CO変成反応器13では、改質ガスに含まれる一酸化炭素(CO)と水蒸気により水素と二酸化炭素(CO2)を変成するシフト反応が行われる。この後に、改質ガスは、配管P6を介してCO変成反応器13からCO選択酸化反応器14に供給される。
CO選択酸化反応器14では、空気供給器4から配管P9を介して供給された空気により、改質ガス中に残存している一酸化炭素が酸化されて二酸化炭素になる。これにより、さらにCOがより低減された改質ガスが、アノード極の燃料ガスとして燃料電池本体20に供給される。
このようにして、燃料電池本体20のアノード極には水素リッチな改質ガスが、燃料ガスとして供給されル。一方、カソード極には、前述したように、カソード空気供給器5から空気が供給される。
燃料電池本体20では、アノード極での触媒の作用により、水素ガスがイオン化して、プロトンと電子に乖離する。プロトンは、固体高分子電解質膜を介してカソード極に伝導される。また、電子は外部回路を介してカソード極に伝導される。このカソード極において、プロトン、電子、酸素により水生成反応が起きる。
一方、外部回路を介した電子の流れ(電流)により、直流電力を取出すことが可能となる。即ち、燃料電池本体20での発電が実現される。
(パージ処理)
次に、発電システム1の運転停止時には、燃料処理装置10は、原燃料供給器2からの原燃料100の供給停止と共に、残留ガスをパージ(排出)するためのパージ処理を実行する。
本実施形態の燃料処理装置10は、コントローラ31のガス流通制御により、パージガスとしての水蒸気を順方向(改質ガスと同一方向)に流し、その後にパージガスとしての空気を逆方向に流す。この空気の供給により、残留ガスのパージに使用された水蒸気による水分が除去される。
以下、図3を参照して、パージ処理時のガス流通制御を説明する。
ここで、本実施形態の燃料処理装置10は、図3に示すように、パージされる残留ガスを処理(例えば硫黄酸化物の除去)する排ガス処理装置16を有する。
パージ処理では、先ず、コントローラ31は、電動弁V39を開いて、水蒸気発生器3から水蒸気を導入して、当該水蒸気を配管P2を介して改質反応器12に流す。同時に、コントローラ31は電動弁V35を開いて、当該水蒸気を改質反応器12から配管P5,P6,P7,P10を介して順方向に流す(実線で示す方向)。
なお、コントローラ31は、運転停止時であるため、電動弁V32,V36を遮断状態に制御している。
以上のようにして、パージガスとして水蒸気を流すことにより、改質反応器12、CO変成反応器13、及びCO選択酸化反応器14の冷却を実行しながら、残留ガスを排ガス処理装置16までパージする。
次に、コントローラ31は、電動弁V37,V40を開いて、空気供給器4からの空気を配管P8,P5を介して改質反応器12に対して逆方向に流す。即ち、空気は、改質反応器12を通過して、配管P3,電動弁V40を介して逆方向に流れる(点線で示す方向)。
なお、空気供給器4からの空気は、配管P5で分流して、CO変成反応器13、CO選択酸化反応器14、配管P10の方向にも流れる。
以上のようにして、先ず、パージガスとして水蒸気を順方向に流すことにより、改質反応器12、CO変成反応器13、及びCO選択酸化反応器14の冷却を実行しながら、残留ガスをパージすることができる。
さらに、パージガスとして空気を逆方向に流すことにより、特に改質反応器12において、水蒸気による水分を除去すると共に、さらに残留ガスをパージすることができる。ここで、空気を逆方向に流すことにより、改質反応器12の触媒に吸着されている硫黄化合物を、CO変成反応器13やCO選択酸化反応器14などに拡散させるような硫黄被毒の拡散を抑制することができる。
即ち、パージガスとして空気を逆方向に流すことにより、改質反応器12の触媒に吸着とした硫黄化合物と酸素との反応から、触媒の活性回復を図ることができる。さらに、燃料処理装置10の内部での硫黄被毒の拡散を抑制できるため、結果として装置の長寿命化が可能になる。
(本実施形態の効果)
以下図4(A)から(C)を参照して、本実施形態のパージ処理の効果を具体的に説明する。
図4(A)は改質反応器12に関し、図4(B)は一酸化炭素変成反応器13に関し、図4(C)は一酸化炭素選択酸化反応器14に関する触媒層に渡る硫黄被毒量を示す実験結果である。
図中、曲線400は、発電後の硫黄被毒量を示し、曲線401は水蒸気及び空気を順方向に流した際の硫黄被毒量を示す。また、曲線402は、本実施形態のパージ処理として、パージガスとして空気を逆方向に流した場合の硫黄被毒量を示している。なお、横軸及び縦軸は、任意単位(アービタリユニット)である。
これらの図から分るように、発電後の触媒層の硫黄濃度分布は、水蒸気や空気を流す方向が順方向であるか逆方向であるかに関わらず相対的に小さくなっている。特に、入口側近傍では、その減少が著しい。このことは被毒した触媒に吸着している硫黄が除去されて活性化したことを意味している(以下、この結果を「触媒活性化現象」という)。
なお、この活性化した触媒と被毒した触媒との活性を調べた結果、改質反応器12の触媒、一酸化炭素変成反応器13の触媒とも、硫黄が除去されることにより触媒活性が回復することが認められた。
また、水蒸気と空気との触媒活性化現象への寄与については、水蒸気より空気の方が大きい。
水蒸気や空気を順方向に流した場合には、図4(A)及び図4(B)のA領域において明らかなように、途中で発電後の硫黄濃度分布より大きくなる領域が発生している。このことは、発電後の状態では被毒していない触媒が、順方向のパージにより被毒したことを意味している(以下、この結果を「被毒拡散現象」という)。
特に、図4(C)に見られるように、発電後の一酸化炭素選択酸化反応器14の触媒は殆ど被毒していないが、順方向にパージすると殆ど全ての触媒(入口側から出口側までの触媒)が被毒し、逆方向に流すと当該触媒の被毒は殆ど検出されなくなっている。
そして、図4(A)〜図4(C)の全般について、水蒸気や空気を逆方向に流した場合の方が、順方向に流した場合より、硫黄濃度分布が小さくなっていることがわかる(以下、この結果を「被毒拡散抑制現象」という)。
ここで、水蒸気や空気であるパージガスを順方向に流す場合について説明する。
水蒸気や空気を流すと、改質反応器12、一酸化炭素変成反応器13、一酸化炭素選択酸化反応器14の触媒に吸着した硫黄は、当該水蒸気や空気に含まれる酸素により二酸化硫黄(SO2)となり、これにより金属活性点が露呈する(触媒活性化現象)。
このとき二酸化硫黄が、水蒸気や空気と共に順方向に流れると、その一部が下流側の硫黄が除去された触媒や初めから被毒していない触媒に吸着されて被毒拡散が生じる。
このように順方向に水蒸気や空気を流した場合でも、触媒活性化現象は起きるが、順方向の場合は硫黄濃度の高い方から低い方に水蒸気や空気が流れるため、活性化した触媒が再被毒を起す確率が高くなって、改質反応器12、一酸化炭素変成反応器13、一酸化炭素選択酸化反応器14等の反応器全体では、活性化した触媒量より被毒した触媒量が多くなってしまう。従って、被毒拡散が起り、触媒活性化現象の効果が薄れてしまっていると考えられる。
また、従来のように水蒸気や空気を順方向に流す場合には、冷却効率が悪いが、この理由は以下のよう考えられる。
即ち、改質反応器12の反応温度は、約300℃〜850℃である。一酸化炭素変成反応器13の反応温度は、約200〜300℃である。また、一酸化炭素選択酸化反応器14の反応温度は、約100〜200℃である。さらに、燃料電池本体20の反応温度は、約50〜100℃である。即ち、燃料電池本体20の方向に従って、反応温度は低くなっている。
従って、水蒸気や空気を順方向に流す場合には、高温側から低温側に流れることになり、冷却効率が低下する。
例えば、水蒸気は、改質反応器12を冷却して一酸化炭素変成器13に流れる場合を想定する。改質反応器12の温度が800℃であると、改質反応器12を冷却して高温になった水蒸気が、約300℃の一酸化炭素変成器13に流れ込む。このため、当該一酸化炭素変成反応器13の冷却が十分に行えず、かえって一酸化炭素変成反応器13を加熱してしまうような事態も生じて、冷却効率を低下させている。
以上のような結果から、本実施形態は、水蒸気を順方向に流した後に、パージガスとしての空気を逆方向に流すことにより、残留ガスのパージと共に、被毒拡散の防止、触媒能力の回復、冷却効率の向上を図ることが可能となる。
特に、DSS運転(Daily Start Stop運転)と呼ばれる一日に起動停止を繰返す運転を行う燃料電池発電システム1では、システムの長寿命化の効果が大きい。
また、このように触媒の活性化が可能なことより、これまで硫黄被毒に極端に弱い触媒とされてきた貴金属触媒の弱点をカバーすることができ、触媒の選定自由度が広がるようになる。
また、これまでは硫黄被毒を防止するために高価な脱硫性能の高い脱硫器11を用いる必要があったが、触媒の活性化作用により、安価な脱硫器11を用いることが可能になり燃料電池発電システム1のコストダウンが可能になる。
また、冷却効率の向上により、冷却に必要な水蒸気等の量が少なくなりエネルギーの節約が図れる。
なお、本実施形態では、ガス流通路制御部として、電動弁を想定したが、手動弁であっても良い。但し、手動弁の場合には、コントローラ31は不要になる。
さらに、本実施形態では、空気の導入開始については、水蒸気の導入後であるが、これは、可燃性ガスに空気が混じると危険なためである。従って、空気の導入開始は、残留ガスと空気との反応による危険が小さくなった時点とすることが可能である。このような時点で、空気を導入することにより、水蒸気による凝縮水の水量を少なくすることができ、短時間で排ガス処理が完了できるようになる。
また、酸素による触媒活性化も温度が高い方が起きやすいと考えられ、空気を流しても危険が無く、かつ、触媒の温度が十分に低くならないときに空気を導入するならば、効果的に触媒活性化が行える。
このような温度範囲の一例として、例えば改質反応器12の温度が200℃〜900℃の範囲、一酸化炭素変成反応器13の温度が約100℃〜550℃の範囲、一酸化炭素選択酸化反応器14の温度が約80℃〜250℃の範囲である。
また、本実施形態では、パージ処理により、残留ガスは、排ガス処理装置16により処理された後に、大気中に放出される。この場合、残留ガスを、改質用燃焼器15を介して、排ガス処理装置16に送る構成でもよい。
(他の実施形態)
図5は、他の実施形態に関する燃料処理装置10のパージ処理を説明するための図である。本実施形態のパージ処理は、パージガスとして空気と共に、水蒸気も逆方向に流す場合の構成である。
なお、図3との同一構成に関しては、同一符号を用いて説明を適宜省略する。
本実施形態は、図5に示すように、図3における電動弁V35及び配管P10を省略し、電動弁V41,V42及び配管P11を追加した構成である。
このような構成により、水蒸気及び空気を流して残留ガスをパージするパージ処理を説明する。
先ず、図2に示すコントローラ31は、図5に示す電動弁V39,V41,V42,V40を開いて、水蒸気発生器3から水蒸気を導入する。即ち、コントローラ31は、配管P11及び電動弁V41を介して、当該水蒸気を逆方向に改質反応器12に流す(実線で示す方向)。
また、コントローラ31は、配管P11及び電動弁V42を介して、当該水蒸気を逆方向にCO変成反応器13に流す(実線で示す方向)。
なお、コントローラ31は、運転停止時であるため、電動弁V32,V36を遮断状態に制御している。
以上のようにして、パージガスとして水蒸気を流すことにより、改質反応器12及びCO変成反応器13の冷却を実行しながら、残留ガスを排ガス処理装置16までパージする。
次に、コントローラ31は、前述と同様に、電動弁V37,V40を開いて、空気供給器4からの空気を配管P8,P5を介して改質反応器12に対して逆方向に流す。即ち、空気は、改質反応器12を通過して、配管P3,電動弁V40を介して逆方向に流れる。
以上のようにして、本実施形態の構成であれば、パージガスとしての水蒸気も、空気と同様に逆方向に流すことができる。従って、前述したように、残留ガスのパージと共に、被毒拡散の防止、及び触媒の活性化を実現することができる。これにより、結果として燃料処理装置10の長寿命化、脱硫器11のコストダウン、冷却効率の向上、冷却に必要な水蒸気等の減少によるエネルギーの節約を図ることができる。
なお、本実施形態及び他の実施形態において、パージガスとして水蒸気及び空気の組み合わせを使用する場合について説明したが、前述したように、パージガスとしては、水蒸気と空気と不活性ガス(窒素ガスなど)の組み合わせ、水蒸気と不活性ガスの組み合わせ、不活性ガスと空気の組み合わせ、あるいは燃焼排気ガスのいずれの場合でも適用可能である。
本発明の燃料処理装置であれば、特に燃料電池または燃料電池発電システムに燃料を供給し、運転停止時に残留ガスを確実にパージできる燃料処理装置を実現することができる。
Claims (10)
- 原燃料を導入して、水素リッチな改質ガスに変換して供給するための反応器と、
前記反応器の残留ガスをパージするためのパージガスを供給するパージガス供給手段と、
前記反応器を含むガス流通路において、前記改質ガスの流通方向とは逆方向に、前記パージガス供給手段から供給される前記パージガスを流通させる流通制御手段と
を具備する燃料処理装置。 - 前記パージガスは、水蒸気、空気、不活性ガス、前記改質ガスあるいは前記原燃料を燃焼して得られる燃焼排気ガスの少なくとも1種類のガスを含む請求項1に記載の燃料処理装置。
- 前記パージガス供給手段は、水蒸気を含む第1のパージガス及び空気を含む第2のパージガスを供給し、
前記流通制御手段は、前記第1のパージガスを前記改質ガスの流通方向と同一方向に流通させて、前記第2のパージガスを前記逆方向に流通させるように制御する請求項1に記載の燃料処理装置。 - 前記反応器は、前記原燃料を前記改質ガスに変換する改質反応器を含む複数種の反応器が連接して構成されており、
前記流通制御手段は、前記パージガスを当該各反応器の連接部から当該各反応器に供給するように制御する請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の燃料処理装置。 - 前記流通制御手段により前記ガス流通路から排出される前記残留ガスを含む排出対象ガスを外部に排出する装置であって、当該排出ガスを浄化処理して排出する排ガス処理装置を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料処理装置。
- 前記改質ガスを燃料として発電する燃料電池に適用する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料処理装置。
- 前記流通制御手段は、前記ガス流通路での複数箇所に設けられて、ガスの遮断または通過を制御する各バルブを含む請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の燃料処理装置。
- 原燃料を導入して、水素リッチな改質ガスに変換して供給するための反応器と、前記反応器の残留ガスをパージするためのパージガスを供給するパージガス供給手段とを有する燃料処理装置の運転方法であって、
前記原燃料の供給停止時に、前記反応器を含むガス流通路に前記パージガスを導入し、
前記改質ガスの流通方向とは逆方向に、前記パージガスを流通させる流通制御を実行する燃料処理装置の運転方法。 - 前記パージガスは、水蒸気を含む第1のパージガス及び空気を含む第2のパージガスを含み、
前記原燃料の供給停止時に、前記ガス流通路に前記第1及び第2のパージガスを導入し、
前記第1のパージガスを前記改質ガスの流通方向と同一方向に流通させて、
前記第2のパージガスを前記逆方向に流通させる流通制御を実行する請求項8に記載の燃料処理装置の運転方法。 - 前記燃料処理装置は、前記ガス流通路から排出される前記残留ガスを含む排出対象ガスを処理して外部に排出する排ガス処理装置を含み、
前記排出対象ガスを外部に排出するときに、前記排ガス処理装置で浄化処理された後に排出する請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の燃料処理装置の運転方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003196259 | 2003-07-14 | ||
JP2003196259 | 2003-07-14 | ||
PCT/JP2004/010259 WO2005005313A1 (ja) | 2003-07-14 | 2004-07-13 | 燃料処理装置及びその方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2005005313A1 true JPWO2005005313A1 (ja) | 2006-08-24 |
Family
ID=34055783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005511608A Pending JPWO2005005313A1 (ja) | 2003-07-14 | 2004-07-13 | 燃料処理装置及びその方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20060115412A1 (ja) |
EP (1) | EP1659095A1 (ja) |
JP (1) | JPWO2005005313A1 (ja) |
KR (1) | KR100820664B1 (ja) |
CN (1) | CN100519407C (ja) |
WO (1) | WO2005005313A1 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4961769B2 (ja) * | 2006-02-17 | 2012-06-27 | 株式会社豊田中央研究所 | 燃料電池システム |
JP5041781B2 (ja) * | 2006-10-24 | 2012-10-03 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | 一酸化炭素濃度を低減する方法および燃料電池システム |
JP5167746B2 (ja) * | 2007-09-28 | 2013-03-21 | カシオ計算機株式会社 | 燃料電池システム並びに燃料電池システムの動作方法及び制御方法 |
KR100968580B1 (ko) * | 2007-11-06 | 2010-07-08 | (주)퓨얼셀 파워 | 다중 탈황 구조를 갖는 연료처리장치 및 이를 구비한연료전지 시스템 |
KR101263551B1 (ko) | 2010-10-04 | 2013-05-13 | 현대하이스코 주식회사 | 보조 열교환기를 이용한 연료전지용 개질 시스템 종료 방법 |
FI20106398A (fi) * | 2010-12-31 | 2012-07-01 | Waertsilae Finland Oy | Ohjausjärjestely ja menetelmä happipitoisuuden ohjaamiseksi |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3857022B2 (ja) * | 2000-06-21 | 2006-12-13 | 東京瓦斯株式会社 | 固体高分子型燃料電池の起動及び停止方法 |
JP2002179401A (ja) * | 2000-12-11 | 2002-06-26 | Toyota Motor Corp | 水素ガス生成システムの運転停止方法 |
JP2005500966A (ja) * | 2001-05-02 | 2005-01-13 | ハイドロジェン バーナー テクノロジイ,インク. | 水素の生成 |
JP4307766B2 (ja) * | 2001-09-18 | 2009-08-05 | 株式会社日立製作所 | 燃料電池発電システム |
US7067088B2 (en) * | 2002-01-12 | 2006-06-27 | Saudi Basic Industries Corporation | Stratified flow chemical reactor |
US20060022065A1 (en) * | 2002-11-01 | 2006-02-02 | Hagan Mark R | Distribution of air for carbon monoxide removal in a reformate |
US7105148B2 (en) * | 2002-11-26 | 2006-09-12 | General Motors Corporation | Methods for producing hydrogen from a fuel |
US7063732B2 (en) * | 2003-07-28 | 2006-06-20 | Fuelcell Energy, Inc. | High-capacity sulfur adsorbent bed and gas desulfurization method |
US20050229491A1 (en) * | 2004-02-03 | 2005-10-20 | Nu Element, Inc. | Systems and methods for generating hydrogen from hycrocarbon fuels |
-
2004
- 2004-07-13 KR KR1020067000623A patent/KR100820664B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2004-07-13 WO PCT/JP2004/010259 patent/WO2005005313A1/ja active Application Filing
- 2004-07-13 CN CNB2004800202953A patent/CN100519407C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2004-07-13 JP JP2005511608A patent/JPWO2005005313A1/ja active Pending
- 2004-07-13 EP EP04747723A patent/EP1659095A1/en not_active Withdrawn
-
2006
- 2006-01-13 US US11/331,315 patent/US20060115412A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR20060029185A (ko) | 2006-04-04 |
WO2005005313A1 (ja) | 2005-01-20 |
US20060115412A1 (en) | 2006-06-01 |
CN100519407C (zh) | 2009-07-29 |
KR100820664B1 (ko) | 2008-04-11 |
CN1823005A (zh) | 2006-08-23 |
EP1659095A1 (en) | 2006-05-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2005509261A (ja) | 燃料電池燃料処理システムのための停止方法 | |
US6309768B1 (en) | Process for regenerating a carbon monoxide oxidation reactor | |
JP4096690B2 (ja) | 燃料電池システムおよび水素ガス供給装置 | |
JP4292362B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池発電システム及び固体高分子型燃料電池発電方法 | |
US20060115412A1 (en) | Fuel processing system and method thereof | |
JP4531800B2 (ja) | 水素製造発電システム及びその停止方法 | |
JP2008501607A (ja) | ハイブリッド式水性ガスシフト反応装置 | |
JP2001189165A (ja) | 燃料電池システム、該燃料電池システムの停止方法及び立ち上げ方法 | |
JP4931865B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池発電システム及び固体高分子型燃料電池発電方法 | |
JP3865479B2 (ja) | 一酸化炭素除去システム及び一酸化炭素の除去方法 | |
US6852302B1 (en) | Carbon monoxide removing apparatus and process for operating the same | |
JPH0668894A (ja) | 燃料電池発電装置及びその起動時のガスパージ方法 | |
JP2006076839A (ja) | 水素精製装置およびそれを用いた燃料電池システム | |
JP4936645B2 (ja) | 水素製造装置及び燃料電池システム | |
JP2005206414A (ja) | 水素生成装置 | |
JP2002020103A (ja) | 水素製造装置の起動方法およびその停止方法 | |
JP4506429B2 (ja) | 一酸化炭素除去触媒の活性回復方法、燃料電池発電装置の運転方法、及び水素発生装置の運転方法 | |
JP2004217435A (ja) | 水素含有ガス生成装置の停止方法及び水素含有ガス生成装置 | |
JP4490717B2 (ja) | 改質装置 | |
JP2008105892A (ja) | 燃料改質装置の停止方法 | |
JP2001325981A (ja) | 被処理ガス改質機構と固体高分子型燃料電池システム並びに被処理ガス改質方法 | |
JPH08188783A (ja) | 改質ガス中のco除去法 | |
JP4383972B2 (ja) | 脱硫システム及びその停止方法 | |
JP5002902B2 (ja) | 水素生成装置及び燃料電池システム | |
JP5466871B2 (ja) | 燃料電池用改質装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061117 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091104 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100309 |