JPWO2005004353A1 - 移動通信局、通信方法及び通信システム - Google Patents
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Abstract
本発明は、異なる無線通信方式間でのハンドオーバを行うことが可能な、MT−TA Interface仕様を採用する移動通信局、通信方法及び通信システムを提供することを目的とする。そして、上記目的を達成するために例えば、無線回線制御部(MTF1)1が、対応する移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバ要求を受けた場合に、無線回線制御部(MTF2)2が、対応する移動ネットワーク(NW2)8との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、共通アダプタ部(TAF)3が、無線回線制御部(MTF2)2との間の通信に切り替える。
Description
本発明は移動体通信に関し、特に、異なる無線通信方式間のハンドオーバに対応可能な移動通信局、通信方法及び通信システムに関する。
下記の非特許文献1は、移動通信局の無線回線終端部たるMT(Mobile Termination)と移動通信局のアダプタ部たるTA(Terminal Adaptor)との論理インタフェース(MT−TA Interface)の仕様を規定する。なお、TAは、表示ディスプレイやマイクロフォン等のHMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)とMTとの間のアダプタとして機能する。
非特許文献1中の3.2.ConfigurationのFigure 3.2−1 Configuration of MT and TAにおいては、移動通信局の構成例が示されている。この図においては、移動通信局の構成装置たるME(Mobile Equipment)内に、TAと同じくアダプタ機能を有するアダプタ部TAF(TA Function)や、ユーザ認識機能を有するUIMF(User Identity Module Function)、MT等の各種機能ブロックが設けられている。なお、図中のMT内には、無線回線制御部たるMTF(MT Function)が存在する。
さて、非特許文献1で規定されるMT−TA Interface仕様では、異なる無線通信方式(例えば、旧世代方式たるGSM(Global System for Mobile communications)方式と、次世代方式たるIMT−2000(International Mobile Telecommunication 2000)方式と)の無線回線制御部(MTF)をそれぞれ移動通信局内に設けた場合に、異方式間ハンドオーバに関する手順(procedure)およびMT−TA Interfaceにおけるメッセージ仕様が規定されていなかった。
よって、異方式の無線回線制御部(MTF)を論理的または物理的に備えた、MT−TA Interface仕様を採用する移動通信局において、異方式間ハンドオーバができないという問題があった。
なお、非特許文献1で規定されるMT−TA Interface仕様を適用しない、例えば下記非特許文献2で規定されるRadio Interface Protocol Architectureが採用される移動通信局においても、異方式間ハンドオーバに関する手順およびメッセージ仕様は規定されていない。
一方、従来の異方式間ハンドオーバの技術を開示するものとして、下記の特許文献1が存在する。しかし、特許文献1に記載の技術は、非特許文献1で規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局における異方式間ハンドオーバを教示するものではない。また、特許文献1に記載の技術では、ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けてしまうという点に関して、何ら対策は採られていなかった。
ARIB TR−T12−27.A02 V3.4.0 MT−TA Interface Description、インターネット<URL:http://www.arib.or.jp/IMT−2000/V330Mar03/T12/0_T12coverV330.html> 3GPP TS25.301 V5.2.0 Radio Interface Protocol Architecture、インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html−info/25301.html> 特開2001−36937号公報
非特許文献1中の3.2.ConfigurationのFigure 3.2−1 Configuration of MT and TAにおいては、移動通信局の構成例が示されている。この図においては、移動通信局の構成装置たるME(Mobile Equipment)内に、TAと同じくアダプタ機能を有するアダプタ部TAF(TA Function)や、ユーザ認識機能を有するUIMF(User Identity Module Function)、MT等の各種機能ブロックが設けられている。なお、図中のMT内には、無線回線制御部たるMTF(MT Function)が存在する。
さて、非特許文献1で規定されるMT−TA Interface仕様では、異なる無線通信方式(例えば、旧世代方式たるGSM(Global System for Mobile communications)方式と、次世代方式たるIMT−2000(International Mobile Telecommunication 2000)方式と)の無線回線制御部(MTF)をそれぞれ移動通信局内に設けた場合に、異方式間ハンドオーバに関する手順(procedure)およびMT−TA Interfaceにおけるメッセージ仕様が規定されていなかった。
よって、異方式の無線回線制御部(MTF)を論理的または物理的に備えた、MT−TA Interface仕様を採用する移動通信局において、異方式間ハンドオーバができないという問題があった。
なお、非特許文献1で規定されるMT−TA Interface仕様を適用しない、例えば下記非特許文献2で規定されるRadio Interface Protocol Architectureが採用される移動通信局においても、異方式間ハンドオーバに関する手順およびメッセージ仕様は規定されていない。
一方、従来の異方式間ハンドオーバの技術を開示するものとして、下記の特許文献1が存在する。しかし、特許文献1に記載の技術は、非特許文献1で規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局における異方式間ハンドオーバを教示するものではない。また、特許文献1に記載の技術では、ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けてしまうという点に関して、何ら対策は採られていなかった。
ARIB TR−T12−27.A02 V3.4.0 MT−TA Interface Description、インターネット<URL:http://www.arib.or.jp/IMT−2000/V330Mar03/T12/0_T12coverV330.html> 3GPP TS25.301 V5.2.0 Radio Interface Protocol Architecture、インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html−info/25301.html>
本発明は、上記のような問題点を解決し、非特許文献1で規定されるMT−TA Interface仕様を採用し、かつ、異なる無線通信方式間でのハンドオーバを行うことが可能な移動通信局、通信方法及び通信システムを提供するものである。
また、異方式間ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けない移動通信局、通信方法及び通信システムをも提供する。
本発明に係る移動通信局の第1の態様は、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−T12−27.A02にて規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局であって、複数のMTF(Mobile Termination Function)と、HMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)と前記複数のMTFの各々との間のアダプタ部たるTAF(Terminal Adaptation Function)とを備え、前記複数のMTFはそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、前記複数のMTFの一つは、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数のMTFの他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数のMTFの前記他の一つおよび前記TAFに対して通知し、前記複数のMTFの前記他の一つは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了を前記TAFに対して通知し、前記TAFは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、前記複数のMTFの前記一つとの間の通信を中断し、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了の通知を受けて、前記複数のMTFの前記他の一つとの間の通信に切り替えることを特徴としている。
本発明に係る通信方法の第1の態様は、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−T12−27.A02にて規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局を用いた通信方法であって、前記移動通信局には、複数のMTF(Mobile Termination Function)と、HMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)と前記複数のMTFの各々との間のアダプタ部たるTAF(Terminal Adaptation Function)とが含まれ、前記複数のMTFはそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、(a)前記複数のMTFの一つが、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数のMTFの他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数のMTFの前記他の一つおよび前記TAFに対して通知させる工程と、(b)前記複数のMTFの前記他の一つが、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けた場合、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了させ、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了を前記TAFに対して通知させる工程と、(c)前記TAFが、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けた場合、前記複数のMTFの前記一つとの間の通信を中断させ、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了の通知を受けた場合、前記複数のMTFの前記他の一つとの間の通信に切り替えさせる工程とを備えることを特徴としている。
本発明に係る通信システムの第1の態様は、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−T12−27.A02にて規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局と、回線網と、他の回線網とを含み、前記移動通信局には、複数のMTF(Mobile Termination Function)と、HMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)と前記複数のMTFの各々との間のアダプタ部たるTAF(Terminal Adaptation Function)とが含まれ、前記複数のMTFはそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、前記複数のMTFの一つは、対応する前記回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数のMTFの他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数のMTFの前記他の一つおよび前記TAFに対して通知し(NT1,RQ1)、前記複数のMTFの前記他の一つは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、対応する前記他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了を前記TAFに対して通知し、前記TAFは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、前記複数のMTFの前記一つとの間の通信を中断し、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了の通知を受けて、前記複数のMTFの前記他の一つとの間の通信に切り替えることを特徴としている。
本発明に係る移動通信局、通信方法及び通信システムの第1の態様によれば、複数のMTFの一つが、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、複数のMTFの他の一つが、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、TAFが、複数のMTFの他の一つとの間の通信に切り替える。よって、MT−TA Interface仕様を採用する移動通信局において、異方式間でのハンドオーバを適切に行うことが可能となる。
本発明に係る移動通信局の第2の態様は、複数の無線回線制御部と、音声CODECを制御する音声通信制御部とを備え、前記複数の無線回線制御部はそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、前記複数の無線回線制御部の一つは、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つおよび前記音声通信制御部に対して通知し、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、前記音声通信制御部は、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、前記複数の無線回線制御部の前記一つと前記音声通信制御部との間の通信を中断し、かつ、前記音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し、前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つと前記音声通信制御部との間の通信に切り替え、かつ、前記音声CODECに対する前記ミュート制御を解除することを特徴としている。
本発明に係る通信方法の第2の態様は、移動通信局を用いた通信方法であって、前記移動通信局には、複数の無線回線制御部と、音声CODECを制御する音声通信制御部とが含まれ、前記複数の無線回線制御部はそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、(a)前記複数の無線回線制御部の一つが、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つおよび前記音声通信制御部に対して通知させる工程と、(b)前記複数の無線回線制御部の前記他の一つが、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けた場合に、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了させる工程と、(c)前記音声通信制御部が、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の前記一つと前記音声通信制御部との間の通信を中断し、かつ、前記音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し、前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つと前記音声通信制御部との間の通信に切り替え、かつ、前記音声CODECに対する前記ミュート制御を解除させる工程とを備えることを特徴としている。
本発明に係る通信システムの第2の態様は、移動通信局と、回線網と、他の回線網とを含み、前記移動通信局には、複数の無線回線制御部と、音声CODECを制御する音声通信制御部とが含まれ、前記複数の無線回線制御部はそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、前記複数の無線回線制御部の一つは、対応する前記回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つおよび前記音声通信制御部に対して通知し、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、対応する前記他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、前記音声通信制御部は、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、前記複数の無線回線制御部の前記一つと前記音声通信制御部との間の通信を中断し、かつ、前記音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し、前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つと前記音声通信制御部との間の通信に切り替え、かつ、前記音声CODECに対する前記ミュート制御を解除することを特徴としている。
本発明に係る移動通信局、通信方法及び通信システムの第2の態様によれば、複数の無線回線制御部の一つが、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、複数の無線回線制御部の他の一つが、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了する。そして、音声通信制御部は、音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し、無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、複数の無線回線制御部の他の一つと音声通信制御部との間の通信に切り替えて、音声CODECに対するミュート制御を解除する。よって、ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けることがない。
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
また、異方式間ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けない移動通信局、通信方法及び通信システムをも提供する。
本発明に係る移動通信局の第1の態様は、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−T12−27.A02にて規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局であって、複数のMTF(Mobile Termination Function)と、HMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)と前記複数のMTFの各々との間のアダプタ部たるTAF(Terminal Adaptation Function)とを備え、前記複数のMTFはそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、前記複数のMTFの一つは、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数のMTFの他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数のMTFの前記他の一つおよび前記TAFに対して通知し、前記複数のMTFの前記他の一つは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了を前記TAFに対して通知し、前記TAFは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、前記複数のMTFの前記一つとの間の通信を中断し、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了の通知を受けて、前記複数のMTFの前記他の一つとの間の通信に切り替えることを特徴としている。
本発明に係る通信方法の第1の態様は、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−T12−27.A02にて規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局を用いた通信方法であって、前記移動通信局には、複数のMTF(Mobile Termination Function)と、HMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)と前記複数のMTFの各々との間のアダプタ部たるTAF(Terminal Adaptation Function)とが含まれ、前記複数のMTFはそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、(a)前記複数のMTFの一つが、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数のMTFの他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数のMTFの前記他の一つおよび前記TAFに対して通知させる工程と、(b)前記複数のMTFの前記他の一つが、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けた場合、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了させ、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了を前記TAFに対して通知させる工程と、(c)前記TAFが、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けた場合、前記複数のMTFの前記一つとの間の通信を中断させ、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了の通知を受けた場合、前記複数のMTFの前記他の一つとの間の通信に切り替えさせる工程とを備えることを特徴としている。
本発明に係る通信システムの第1の態様は、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−T12−27.A02にて規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局と、回線網と、他の回線網とを含み、前記移動通信局には、複数のMTF(Mobile Termination Function)と、HMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)と前記複数のMTFの各々との間のアダプタ部たるTAF(Terminal Adaptation Function)とが含まれ、前記複数のMTFはそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、前記複数のMTFの一つは、対応する前記回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数のMTFの他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数のMTFの前記他の一つおよび前記TAFに対して通知し(NT1,RQ1)、前記複数のMTFの前記他の一つは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、対応する前記他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了を前記TAFに対して通知し、前記TAFは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、前記複数のMTFの前記一つとの間の通信を中断し、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了の通知を受けて、前記複数のMTFの前記他の一つとの間の通信に切り替えることを特徴としている。
本発明に係る移動通信局、通信方法及び通信システムの第1の態様によれば、複数のMTFの一つが、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、複数のMTFの他の一つが、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、TAFが、複数のMTFの他の一つとの間の通信に切り替える。よって、MT−TA Interface仕様を採用する移動通信局において、異方式間でのハンドオーバを適切に行うことが可能となる。
本発明に係る移動通信局の第2の態様は、複数の無線回線制御部と、音声CODECを制御する音声通信制御部とを備え、前記複数の無線回線制御部はそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、前記複数の無線回線制御部の一つは、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つおよび前記音声通信制御部に対して通知し、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、前記音声通信制御部は、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、前記複数の無線回線制御部の前記一つと前記音声通信制御部との間の通信を中断し、かつ、前記音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し、前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つと前記音声通信制御部との間の通信に切り替え、かつ、前記音声CODECに対する前記ミュート制御を解除することを特徴としている。
本発明に係る通信方法の第2の態様は、移動通信局を用いた通信方法であって、前記移動通信局には、複数の無線回線制御部と、音声CODECを制御する音声通信制御部とが含まれ、前記複数の無線回線制御部はそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、(a)前記複数の無線回線制御部の一つが、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つおよび前記音声通信制御部に対して通知させる工程と、(b)前記複数の無線回線制御部の前記他の一つが、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けた場合に、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了させる工程と、(c)前記音声通信制御部が、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の前記一つと前記音声通信制御部との間の通信を中断し、かつ、前記音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し、前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つと前記音声通信制御部との間の通信に切り替え、かつ、前記音声CODECに対する前記ミュート制御を解除させる工程とを備えることを特徴としている。
本発明に係る通信システムの第2の態様は、移動通信局と、回線網と、他の回線網とを含み、前記移動通信局には、複数の無線回線制御部と、音声CODECを制御する音声通信制御部とが含まれ、前記複数の無線回線制御部はそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、前記複数の無線回線制御部の一つは、対応する前記回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の他の一つへのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つおよび前記音声通信制御部に対して通知し、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つは、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、対応する前記他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、前記音声通信制御部は、前記ハンドオーバ処理開始の通知を受けて、前記複数の無線回線制御部の前記一つと前記音声通信制御部との間の通信を中断し、かつ、前記音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し、前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つと前記音声通信制御部との間の通信に切り替え、かつ、前記音声CODECに対する前記ミュート制御を解除することを特徴としている。
本発明に係る移動通信局、通信方法及び通信システムの第2の態様によれば、複数の無線回線制御部の一つが、対応する回線網からハンドオーバ要求を受けた場合に、複数の無線回線制御部の他の一つが、対応する他の回線網との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了する。そして、音声通信制御部は、音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し、無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、複数の無線回線制御部の他の一つと音声通信制御部との間の通信に切り替えて、音声CODECに対するミュート制御を解除する。よって、ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けることがない。
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
図1は、この発明の実施の形態1に係る移動通信局が異方式間ハンドオーバを行う際のシーケンスフローを示す図である。
図2は、この発明の実施の形態1ないし3に係る移動通信局及び通信システムの構成を示す図である。
図3は、この発明の実施の形態1におけるMTF1の処理内容を示すフローチャートである。
図4は、この発明の実施の形態1におけるMTF2の処理内容を示すフローチャートである。
図5は、この発明の実施の形態1における共通TAFの処理内容を示すフローチャートである。
図6は、この発明の実施の形態2に係る移動通信局が異方式間ハンドオーバを行う際のシーケンスフローを示す図である。
図7は、この発明の実施の形態2におけるMTF1の処理内容を示すフローチャートである。
図8は、この発明の実施の形態2における共通TAFの処理内容を示すフローチャートである。
図9は、この発明の実施の形態3に係る移動通信局が異方式間ハンドオーバを行う際のシーケンスフローを示す図である。
図10は、この発明の実施の形態3におけるMTF1の処理内容を示すフローチャートである。
図11は、この発明の実施の形態3におけるMTF2の処理内容を示すフローチャートである。
図12は、この発明の実施の形態3における共通TAFの処理内容を示すフローチャートである。
図13は、この発明の実施の形態4に係る移動通信局及び通信システムの構成を示す図である。
図14は、この発明の実施の形態4に係る移動通信局が異方式間ハンドオーバを行う際のシーケンスフローを示す図である。
図15は、この発明の実施の形態4における音声CODECの処理内容を示すフローチャートである。
図2は、この発明の実施の形態1ないし3に係る移動通信局及び通信システムの構成を示す図である。
図3は、この発明の実施の形態1におけるMTF1の処理内容を示すフローチャートである。
図4は、この発明の実施の形態1におけるMTF2の処理内容を示すフローチャートである。
図5は、この発明の実施の形態1における共通TAFの処理内容を示すフローチャートである。
図6は、この発明の実施の形態2に係る移動通信局が異方式間ハンドオーバを行う際のシーケンスフローを示す図である。
図7は、この発明の実施の形態2におけるMTF1の処理内容を示すフローチャートである。
図8は、この発明の実施の形態2における共通TAFの処理内容を示すフローチャートである。
図9は、この発明の実施の形態3に係る移動通信局が異方式間ハンドオーバを行う際のシーケンスフローを示す図である。
図10は、この発明の実施の形態3におけるMTF1の処理内容を示すフローチャートである。
図11は、この発明の実施の形態3におけるMTF2の処理内容を示すフローチャートである。
図12は、この発明の実施の形態3における共通TAFの処理内容を示すフローチャートである。
図13は、この発明の実施の形態4に係る移動通信局及び通信システムの構成を示す図である。
図14は、この発明の実施の形態4に係る移動通信局が異方式間ハンドオーバを行う際のシーケンスフローを示す図である。
図15は、この発明の実施の形態4における音声CODECの処理内容を示すフローチャートである。
実施の形態1.
本実施の形態は、非特許文献1に規定されたMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局、当該移動通信局を用いた通信方法、及び、当該移動通信局を含む通信システムであって、異なる無線通信方式のMTF間でのハンドオーバを行うことが可能なものである。
図1は、本実施の形態に係る移動通信局及び通信システムが異方式間ハンドオーバを行う際のシーケンスフローを示す図である。また、図2は、実施の形態1ないし3における移動通信局及び通信システムの構成を示した図である。
図2に示すように、移動通信局6は、第一の無線通信方式(例えば旧世代のGSM方式)の移動ネットワーク(NW1)7と、第二の無線通信方式(例えば次世代のIMT−2000方式)の移動ネットワーク(NW2)8とに対し、それぞれの無線通信方式(=無線アクセスシステム)の無線回線制御部(MTF1,MTF2)1,2を介して通信する。
なお、図1及び図2では、第一及び第二の二種類の無線アクセスシステムを図示しているが、これに限られず三種類以上の無線アクセスシステムのMTF及び移動ネットワークがあってもよい。
移動通信局6は、上記の無線回線制御部(MTF1,HTF2)1,2以外に、共通アダプタ部(TAF)3と、その他の機能ブロック4と、TE(HMI)5と、外部インタフェース20とを含んでいる。ここで、TE(HMI)5は、例えば携帯電話の操作盤やマイクロフォン装置、スピーカ等の人間の知覚へのインタフェースとなる装置を指す。また、外部インタフェース20は、例えばパーソナルコンピュータ等の外部機器と移動通信局6とを接続するための、USB(Universal Serial Bus)等のインタフェースである。
無線回線制御部1及び無線回線制御部2は、共通アダプタ部(TAF)3と協調して、それぞれの無線アクセスシステムの移動ネットワーク7,8と通信を行う。
移動通信局6に音声通信機能を持たせる場合、共通アダプタ部(TAF)3内に音声CODEC10を設ける。なお、図2では移動通信局6の中に一つの共通アダプタ部(TAF)3を設けているが、複数の共通アダプタ部(TAF)を設けるようにしてもよい。
さて、図1においては、共通アダプタ部(TAF)3が、第一の無線アクセスシステムの無線回線制御部(MTF1)1を介して第一の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW1)7と通信中にある状態CM1a,CM1bから、第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部(MTF2)2を介して第二の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW2)8へと異方式間ハンドオーバを行う場合を示している。
そして、図3は、図1のシーケンスフローにおける無線回線制御部(MTF1)1の処理内容を示すフローチャートである。図4は、図1のシーケンスフローにおける無線回線制御部(MTF2)2の処理内容を示すフローチャートである。図5は、図1のシーケンスフローにおける共通アダプタ部(TAF)3の処理内容を示すフローチャートである。
次に、動作について説明する。
図1において切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1が移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバを起動するための無線信号、例えば3GPP TS25.331で規定されるHANDOVER FROM UTRAN COMMANDメッセージIM1を受信すると、無線回線制御部(MTF1)1はハンドオーバ処理を起動し、切替先の無線アクセスシステムの判定を行い、移動通信局内の切替先MTF判別を行う(図1のステップS1及び図3のステップST0,ST1→ST2)。
続いて、無線回線制御部(MTF1)1及び無線回線制御部(MTF2)2間でハンドオーバ処理が開始される(図1のステップS2)。本実施の形態では、移動ネットワーク(NW2)8が含まれる第二の無線アクセスシステムに属する無線回線制御部(MTF2)2が切替先MTFとなるため、無線回線制御部(MTF1)1は、無線回線制御部(MTF2)2に対してハンドオーバ開始通知メッセージNT1を送信する(図3のステップST3)。
なお、無線回線制御部(MTF1)1及び無線回線制御部(MTF2)2が(物理的にでなく)論理的に移動通信局内に存在する場合(例えばMTF1及びMTF2がともに、一つのCPU(Central Processing Unit)上で動作するソフトウェアモジュールである場合など)は、無線回線制御部(MTF1)1は、このハンドオーバ開始通知メッセージNT1を送信せずにハンドオーバ開始を無線回線制御部(MTF2)2に通知することも可能である。ソフトウェア上で、ハンドオーバ開始を無線回線制御部(MTF1)1から無線回線制御部(MTF2)2に通知することが可能だからである。
なお、無線回線制御部(MTF1)1は、現在通信中である共通アダプタ部(TAF)3に対して、切替先のMTF情報を含めたMTF切替要求メッセージRQ1を通知する(図3のステップST4)。また、切替元基地局との信号同期の確保や受信電界測定等のその他のハンドオーバ処理を行なう(図3のステップST5)。その他のハンドオーバ処理を行なった後は、ステップST1の判定処理に戻る。
切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2が無線回線制御部(MTF1)1からハンドオーバ開始通知メッセージNT1を受信すると、無線回線制御部(MTF2)2は、ハンドオーバ処理を開始し、移動ネットワーク(NW2)8に対して無線アクセスシステムを切り替えるための無線信号、例えば3GPP TS04.18で規定されるHANDOVER ACCESSメッセージIM2a〜IM2dを送信する(図4のステップST20、ST21→ST22)。
なお、3GPP TS04.18の規定ではこのメッセージを4回送信するため、図1ではHANDOVER ACCESSメッセージをIM2a〜IM2dの4つ分示したが、メッセージ数は省略により少なくなる場合もある。また、HANDOVER ACCESSメッセージIM2a〜IM2dの送信後、その他のハンドオーバ処理CM2もなされる(図4のステップST23)。その他のハンドオーバ処理を行なった後は、ステップST21の判定処理に戻る。
無線回線制御部(MTF2)2と移動ネットワーク(NW2)8との間でハンドオーバ処理が成功すると、ハンドオーバが完了したことを移動ネットワーク(NW2)8に通知するための無線信号、例えば3GPP TS04.18で規定されるHANDOVER COMPLETEメッセージIM3を無線回線制御部(MTF2)2は送信する。さらに、無線回線制御部(MTF2)2は、切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1に対しても、無線回線上でのハンドオーバ処理が完了したことを通知するハンドオーバ完了通知メッセージNT2を送信する(図4のステップST24→ST25)。そして、無線回線制御部(MTF2)2は、ハンドオーバ処理完了時の諸設定の状態を記憶する。
なお、無線回線制御部(MTF1)1及び無線回線制御部(MTF2)2が(物理的にでなく)論理的に移動通信局内に存在する場合は、無線回線制御部(MTF2)2は、このハンドオーバ完了通知メッセージNT2を送信せずにハンドオーバ完了を無線回線制御部(MTF1)1に通知することも可能である。ソフトウェア上で、ハンドオーバ完了を無線回線制御部(MTF2)2から無線回線制御部(MTF1)1に通知することが可能だからである。
無線回線制御部(MTF1)1は、無線回線制御部(MTF2)2からのハンドオーバ完了通知メッセージNT2を受信して、その他のハンドオーバ処理を行なう。これにより、無線回線上でのハンドオーバ処理が完了する(図1のステップS4及び図3のステップST6→ST7,ST8)。その後は、ステップST1の判定処理に戻る。
共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1からMTF切替要求メッセージRQ1を受信すると、このメッセージに含まれる切替先MTFの情報により、切替先MTFの判別を行うとともに、切替元MTFと共通アダプタ部(TAF)3との間のユーザデータ(U−plane)の通信を中断する(図1のステップS3および図5のステップST40,ST41→ST42)。なお、ここでいうユーザデータとは、音声データやパケットデータのことを指す。
次に、共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1に対してMTF切替応答メッセージRP1を送信し、無線回線制御部(MTF1)1に、切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2に対してのMTF切替応答メッセージRP2を送信させる(図5のステップST43)。その後は、ステップST41の判定処理に戻る。
無線回線制御部(MTF1)1は、共通アダプタ部(TAF)3からのMTF切替応答メッセージRP1を受信して、切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2に対してMTF切替応答メッセージRP2を送信する(図3のステップST9→ST10)。その後は、ステップST1の判定処理に戻る。
なお、本実施の形態では、共通アダプタ部(TAF)3から送信されるMTF切替応答メッセージRP1を無線回線制御部(MTF1)1で受信し、無線回線制御部(MTF1)1が中継して無線回線制御部(MTF2)2にMTF切替応答メッセージRP2を送信する例を示しているが、共通アダプタ部(TAF)3から無線回線制御部(MTF1)1および無線回線制御部(MTF2)2の双方に対してMTF切替応答メッセージRP1をブロードキャストしてもよい。
また、図3のステップST1,ST6,ST9のいずれにおいてもNoと判断された場合には、ハンドオーバに関係のないその他の処理(例えばユーザが電話発信操作をしたときのMTF1の電話発信処理など)を行なう(図3のステップST11)。その後は、ステップST1の判定処理に戻る。
無線回線制御部(MTF2)2と移動ネットワーク(NW2)8との間でハンドオーバ処理が完了し、かつ、共通アダプタ部(TAF)3から無線回線制御部(MTF1)1を中継して通知されたMTF切替応答メッセージRP2を無線回線制御部(MTF2)2が受信すると、無線回線制御部(MTF2)2は共通アダプタ部(TAF)3に対してハンドオーバ処理が完了したこと通知するためのMTF切替完了メッセージNT3を送信する。そして、無線回線制御部(MTF2)2でのシステム間ハンドオーバ処理を完了する(図4のステップST26〜ST31)。なお、ステップST23,ST27,ST32,ST33における「その他のハンドオーバ処理」とは、図3のステップST5,ST7と同様の処理を指し、ステップST34における「その他の処理」とは、図3のステップST11と同様の処理を指す。
共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF2)2からのMTF切替完了メッセージNT3を受信すると、中断していたユーザデータ(U−plane)の通信を切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2との間で再開する(図1のステップS5及び図5のステップST44→ST45)。これにより、移動通信局6内でのハンドオーバ処理が完了する(図1のステップS6及び図5のステップST46)。なお、図5のステップST41,ST44のいずれにおいてもNoと判断された場合には、ハンドオーバに関係のないその他の処理を行なう(図5のステップST47)。その後は、ステップST41の判定処理に戻る。
これにより、共通アダプタ部(TAF)3が、第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部(MTF2)2を介して第二の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW2)8と通信中にある状態CM3a,CM3bが実現される。
本実施の形態に係る移動通信局、通信方法及び通信システムによれば、無線回線制御部(MTF1)1が、対応する移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバ要求を受けた場合に、無線回線制御部(MTF2)2が、対応する移動ネットワーク(NW2)8との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、共通アダプタ部(TAF)3が、無線回線制御部(MTF2)2との間の通信に切り替える。よって、MT−TA Interface仕様を採用する移動通信局において、異方式間でのハンドオーバを適切に行うことが可能となる。
実施の形態2.
本実施の形態は、実施の形態1に係る移動通信局、通信方法及び通信システムの変形例であって、ハンドオーバ処理に伴って、無線アクセスシステムと共通アダプタ部(TAF)3との間で使用される通信パラメータ、例えば音声通信で使用される音声CODECの種別、通信速度などが変更される場合、そのパラメータ情報を共通アダプタ部(TAF)3に通知する形態を示す。
図6は、本実施の形態でのシーケンスフロー図である。また、図7は図6で示したシーケンスフロー図において無線回線制御部(MTF1)1の処理内容を示すフローチャートである。図8は図6に示したシーケンスフロー図において共通アダプタ部(TAF)3の処理内容を示すフローチャートである。
図6において、切替元である無線回線制御部(MTF1)1が移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバを起動するための無線信号、例えば3GPP TS25.331で規定されるHANDOVER FROM UTRAN COMMANDメッセージIM1aを受信すると、無線回線制御部(MTF1)1はハンドオーバ処理を起動し、切替先の無線アクセスシステムの判定を行い、移動通信局内の切替先MTF判別を行う(図6のステップS1及び図7のステップST50,ST51→ST52)。
ここで、HANDOVER FROM UTRAN COMMANDメッセージIM1aには、3GPP TS25.331で規定されているように、切替先無線アクセスシステムで使用する通信パラメータ情報が含まれている。この通信パラメータは、少なくとも音声CODECの種別、あるいは、通信速度の少なくとも一方の情報を含んでいる。
無線回線制御部(MTF1)1は、ハンドオーバ処理の起動、及び、切替先MTF判別とともに、その無線信号内に含まれている切替先無線アクセスシステムで使用する通信パラメータ情報を記憶する(図7のステップST52)。
次に、無線回線制御部(MTF2)2に対してハンドオーバ開始通知メッセージNT1を送信する(図7のステップST53)。無線回線制御部(MTF1)1は、現在通信中である共通アダプタ部(TAF)3に対して、記憶した通信パラメータと、切替先のMTF情報を含めたMTF切替要求メッセージRQ1aを通知する(図7のステップST54)。その後は、実施の形態1で示した無線回線制御部(MTF1)1と同じ動作をとる。
無線回線制御部(MTF2)2の動作も実施の形態1で示したものと同じ動作をとる。
共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1からMTF切替要求メッセージRQ1aを受信すると、このメッセージに含まれる切替先無線アクセスシステムで使用される通信パラメータを記憶し、切替先MTFの情報により、切替先MTFの判別を行うとともに、切替元MTFと共通アダプタ部(TAF)3間のユーザデータ(U−plane)の通信を中断する(図6のステップS3a及び図8のステップST70、ST71→ST72)。
次に、共通アダプタ部(TAF)3は無線回線制御部(MTF1)1に対してMTF切替応答メッセージRP1を送信し、無線回線制御部(MTF1)1にMTF切替応答メッセージRP2を切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2に対して送信させる(図8のステップST73)。
共通アダプタ部(TAF)3で無線回線制御部(MTF2)2からのMTF切替完了メッセージNT3を受信すると、記憶していた切替先無線アクセスシステムで使用される通信パラメータに従って通信内容の設定、例えば音声CODEC種別、通信速度などの設定を行い、中断していたユーザデータ(U−plane)の通信を切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2との間で再開し、移動通信局内でのハンドオーバ処理が完了する(図6のステップS5a及び図8のステップST74〜ST76)。
本実施の形態に係る移動通信局、通信方法及び通信システムによれば、共通アダプタ部(TAF)3は、通信パラメータの情報に基づいて通信に関する設定を変更した上で、無線回線制御部(MTF1)1から無線回線制御部(MTF2)2への間の通信に切り替える。よって、切替元と切替先とで通信に関する設定が異なる場合であっても、異方式間でのハンドオーバを適切に行うことが可能となる。
実施の形態3.
本実施の形態も、実施の形態1に係る移動通信局、通信方法及び通信システムの変形例であって、ハンドオーバが失敗した場合、切替元の無線アクセスシステムへと切り戻るようにしたものである。
図9は、本実施の形態でのシーケンスフローを示す図である。図10は、図9で示したシーケンスフロー図において無線回線制御部(MTF1)1の処理内容を示すフローチャートである。図11は図9で示したシーケンスフロー図において無線回線制御部(MTF2)2の処理内容を示すフローチャートである。図12は図9で示したシーケンスフロー図において共通アダプタ部(TAF)3の処理内容を示すフローチャートである。なお、図10の無線回線制御部(MTF1)1のフローチャート、図11の無線回線制御部(MTF2)2のフローチャート、及び図12の共通アダプタ部(TAF)3のフローチャート図において、ハンドオーバが成功する処理は実施の形態1で示したので各フローチャート図内では省略する。
次に動作について説明する。なお、実施の形態1と同様の動作については、説明を適宜省略する。
図9において、切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1が移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバを起動するための無線信号、例えば3GPP TS25.331で規定されるHANDOVER FROM UTRAN COMMANDメッセージIM1を受信すると、無線回線制御部(MTF1)1はハンドオーバ処理を起動し、切替先の無線アクセスシステムの判定を行い、移動通信局内の切替先MTF判別を行う(図9のステップS1及び図10のステップST80,ST81→ST82)。
続いて、無線回線制御部(MTF1)1及び無線回線制御部(MTF2)2間でハンドオーバ処理が開始される(図9のステップS2)。本実施の形態では、移動ネットワーク(NW2)8が含まれる第二の無線アクセスシステムに属する無線回線制御部(MTF2)2が切替先MTFとなるため、無線回線制御部(MTF1)1は、無線回線制御部(MTF2)2に対してハンドオーバ開始通知メッセージNT1を送信する(図10のステップST83)。
また、無線回線制御部(MTF1)1は、現在通信中である共通アダプタ部(TAF)3に対して切替先のMTF情報を含めたMTF切替要求メッセージRQ1を送信する(図10のステップST84)。
切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2が、無線回線制御部(MTF1)1からハンドオーバ処理開始を通知するためのハンドオーバ開始通知メッセージNT1を受信すると、ハンドオーバ処理を開始し、無線回線制御部(MTF2)2は、移動ネットワーク(NW2)8に対して無線アクセスシステムを切り替えるための無線信号、例えば3GPP TS04.18で規定されるHANDOVER ACCESSメッセージIM2a〜IM2dを送信する(図11のステップST100,ST101→ST102)。なお、3GPP TS04.18ではこのメッセージは4回送信するが省略される場合もある。
そして、共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1からMTF切替要求メッセージRQ1を受信すると、そのメッセージに含まれる切替先MTF情報により、切替先MTFの判別を行うとともに、切替元MTFと共通TAF間のユーザーデータ(U−plane)の通信を中断する(図12のステップST111、ST112)。
次に、共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1に対してMTF切替応答メッセージRP1を送信し、無線回線制御部(MTF1)1にMTF切替応答メッセージRP2を切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2に対して送信させる(図12のステップST113)。
無線回線制御部(MTF2)2と移動ネットワーク(NW2)8との間でハンドオーバ処理が失敗すると、無線回線制御部(MTF2)2は、移動ネットワーク(NW2)8に対してハンドオーバが失敗したことを通知する無線信号、例えば3GPP TS04.18で規定されるHANDOVER FAILUREメッセージIM3aを送信する。なお、ハンドオーバの失敗内容によっては、この無線信号は省略されることもある。
その後、無線回線制御部(MTF2)2は、切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1に対してハンドオーバ失敗通知メッセージNT2aを送信する(図11のステップST101、ST105)。
なお、無線回線制御部(MTF1)1と無線回線制御部(MTF2)2とが論理的に移動通信局内に存在する場合は、このハンドオーバ失敗通知メッセージNT2aを送信せずにハンドオーバ失敗を無線回線制御部(MTF1)1に通知することも可能である。ソフトウェア上で、ハンドオーバ失敗を無線回線制御部(MTF1)1から無線回線制御部(MTF2)2に通知することが可能だからである。
無線回線制御部(MTF1)1は無線回線制御部(MTF2)2からのハンドオーバ失敗通知メッセージNT2aを受信すると、切替元無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW1)7への切り戻り処理を行うとともに、移動ネットワーク(NW1)7に対してハンドオーバが失敗したことを通知する無線信号、例えば3GPP TS25.331で規定されるHANDOVER FROM UTRAN FAILUREメッセージIM3bを送信し、共通アダプタ部(TAF)3に対してMTF切替失敗メッセージNT3aを送信する(図10のステップST86、ST87)。
共通アダプタ部(TAF)3で無線回線制御部(MTF1)1からのMTF切替失敗メッセージNT3aを受信すると、中断していたユーザデータ(U−plane)の通信を切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1との間で再開し、移動局内でのシステム間ハンドオーバ失敗時の切り戻り処理が完了する(図9のステップS5及び図12のステップS114〜S116)。
なお、図10のステップST88及び図11のステップST106における「ハンドオーバ準正常処理」とは、ハンドオーバ失敗時の切り戻りに要する復元処理のことを指す。
その他の動作については、実施の形態1の場合と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態に係る移動通信局、通信方法及び通信システムによれば、無線回線上のハンドオーバ処理が完了せず、失敗したときには、無線回線制御部(MTF1)1は、ハンドオーバ処理失敗の通知を受けて、対応する移動ネットワーク(NW1)7との間で通信を行って切り戻り処理を行い、共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1からハンドオーバ処理失敗の通知を受けて、無線回線制御部(MTF1)1との間の通信を再開する。これにより、たとえハンドオーバ処理が失敗した場合であっても、通信の継続が行える場合がある。
実施の形態4.
本実施の形態は、例えば非特許文献2に規定されたRadio Interface Protocol Architectureのように、非特許文献1に規定されたMT−TA Interface仕様を採用しない移動通信局、当該移動通信局を用いた通信方法、及び、当該移動通信局を含む通信システムであって、異なる無線通信方式のMTF間でのハンドオーバを行うことが可能であり、かつ、ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けないようにしたものである。
図13は、MT−TA Interface仕様を採用しない移動通信局11及びその通信システムの構成例を示す図である。図13において、第一の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW1)7と通信するための無線回線制御部の一部13、及び、第二の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW2)8と通信するための無線回線制御部の一部14は、例えば3GPP TS25.301で規定されるAccess Stratumを終端する部位である。
また、第一及び第二の無線アクセスシステムに共通となる無線回線制御部12は、例えば3GPP TS25.301で規定されるNon−Access Stratumを終端する部位である。そして、共通無線回線制御部12と無線回線制御部の一部13とが第一の無線アクセスシステムの無線回線制御部15を構成し、共通無線回線制御部12と無線回線制御部の一部14とが第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部16を構成する。
移動通信局11内での音声通信機能を司る音声通信制御部17は、第一及び第二の無線アクセスシステムに共通となる無線回線制御部12に接続されるとともに、音声CODEC10とも接続される。なお、本構成例では音声通信制御部17と音声CODEC10とを別の部位として示しているが、音声通信制御部17の中に音声CODEC10があってもよい。
移動通信局11には、非音声通信、例えばパケット通信、MODEM通信などの通信機能を司る非音声通信制御部18、及び、音声・非音声通信以外の機能を司るその他の機能部19も設けられている。そして、音声通信制御部17及び非音声通信制御部18には、TE(HMI)5が接続されている。
次に、動作について説明する。
図14は、本実施の形態に係る移動通信局11が異方式間ハンドオーバを行う際の処理内容を示すシーケンスフロー図である。図14においては、音声通信制御部17が、第一の無線アクセスシステムの無線回線制御部15を介して第一の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW1)7と音声通信中である状態から、第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部16を介して第二の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW2)8と音声通信を行う状態へとハンドオーバを行う場合が示されている。
図14に示されているように、音声通信制御部17と第一の無線アクセスシステムの無線回線制御部15との間、及び、音声通信制御部17と第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部16との間の動作については、実施の形態1で示した共通アダプタ部(TAF)3と無線回線制御部(MTF1)1との間の動作、及び、共通アダプタ部(TAF)3と無線回線制御部(MTF2)2との間の動作と同じである。よって、ここではハンドオーバ処理の詳細な説明を割愛し、本実施の形態に特徴的な動作についてのみ、以下で説明する。
音声通信制御部17がMTF切替要求メッセージRQ1a(ここには、MTF切替要求メッセージのみならず、切り替え先で使用する音声CODEC種別や音声符号化ビットレート、音声CODECで使用されるパラメータの情報も加わっている)を受信すると、切替元となる無線回線制御部15と音声通信制御部17間のユーザデータ(U−plane)の通信を中断する(図14のステップS7)。それとともに、音声通信制御部17は、無線回線制御部15から通知された、切替先無線アクセスシステムで使用される音声CODEC種別、音声符号化ビットレート、及び音声CODECパラメータの情報を記憶する。
そして、音声通信制御部17は、音声CODEC10に対して音声を出力しないようミュート制御し、記憶したこれらの情報を音声CODEC10に通知するための音声CODEC制御メッセージNT4を音声CODEC10に通知する。
音声CODEC10は、音声CODEC制御メッセージNT4を受信すると、その内容に従って音声CODEC10のミュートを行うとともに、切替先無線アクセスシステムで使用される音声CODEC種別、音声符号化ビットレート、及び音声CODECパラメータに従って、音声CODECの設定を行う(図14のステップS8)。
音声通信制御部17がMTF切替完了メッセージNT3を受信すると、切替先となる無線回線制御部16と音声通信制御部17との間のユーザデータ(U−plane)の通信を再開する(図14のステップS9)とともに、音声CODEC10のミュートを終了するための音声CODEC制御メッセージNT5を音声CODEC10に通知する。
音声CODEC10は、音声CODEC制御メッセージNT5を受信すると、その内容に従って、音声CODECのミュートを終了し、切替先無線アクセスシステムとの間で音声通信が再開する。
図15は、図13及び図14に示した音声CODEC10の処理例を示すフローチャートである。図15において、音声CODEC10が音声CODEC制御メッセージNT4を受信すると、その制御メッセージ内容の解析を行う(図15のステップST120,ST121,ST122,ST124及びST126)。音声CODEC制御メッセージNT4内に、音声CODEC10のミュート開始またはミュート終了の指示がある場合はそれぞれの処理を行う(図15のステップST123、ST127)。
音声CODEC10において設定すべきパラメータの情報が音声CODEC制御メッセージNT4内にある場合は、その内容に従って音声CODEC10の設定処理を行う(図15のステップST125)。そして、設定処理が終了すれば、ステップST121の判定処理に戻る。
また、ステップST121で音声CODEC制御イベントではないと判断された場合には、音声CODEC制御以外のその他の処理を行って(図15のステップST128)、ステップST121の判定処理に戻る。
本実施の形態に係る移動通信局、通信方法及び通信システムによれば、無線回線制御部15が、対応する移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバ要求を受けた場合に、無線回線制御部16が、対応する移動ネットワーク(NW2)8との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了する。そして、音声通信制御部17は、音声CODEC10が音声を出力しないようミュート制御し、無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、無線回線制御部16と音声通信制御部17との間の通信に切り替えて、音声CODEC10に対するミュート制御を解除する。よって、ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けることがない。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
本実施の形態は、非特許文献1に規定されたMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局、当該移動通信局を用いた通信方法、及び、当該移動通信局を含む通信システムであって、異なる無線通信方式のMTF間でのハンドオーバを行うことが可能なものである。
図1は、本実施の形態に係る移動通信局及び通信システムが異方式間ハンドオーバを行う際のシーケンスフローを示す図である。また、図2は、実施の形態1ないし3における移動通信局及び通信システムの構成を示した図である。
図2に示すように、移動通信局6は、第一の無線通信方式(例えば旧世代のGSM方式)の移動ネットワーク(NW1)7と、第二の無線通信方式(例えば次世代のIMT−2000方式)の移動ネットワーク(NW2)8とに対し、それぞれの無線通信方式(=無線アクセスシステム)の無線回線制御部(MTF1,MTF2)1,2を介して通信する。
なお、図1及び図2では、第一及び第二の二種類の無線アクセスシステムを図示しているが、これに限られず三種類以上の無線アクセスシステムのMTF及び移動ネットワークがあってもよい。
移動通信局6は、上記の無線回線制御部(MTF1,HTF2)1,2以外に、共通アダプタ部(TAF)3と、その他の機能ブロック4と、TE(HMI)5と、外部インタフェース20とを含んでいる。ここで、TE(HMI)5は、例えば携帯電話の操作盤やマイクロフォン装置、スピーカ等の人間の知覚へのインタフェースとなる装置を指す。また、外部インタフェース20は、例えばパーソナルコンピュータ等の外部機器と移動通信局6とを接続するための、USB(Universal Serial Bus)等のインタフェースである。
無線回線制御部1及び無線回線制御部2は、共通アダプタ部(TAF)3と協調して、それぞれの無線アクセスシステムの移動ネットワーク7,8と通信を行う。
移動通信局6に音声通信機能を持たせる場合、共通アダプタ部(TAF)3内に音声CODEC10を設ける。なお、図2では移動通信局6の中に一つの共通アダプタ部(TAF)3を設けているが、複数の共通アダプタ部(TAF)を設けるようにしてもよい。
さて、図1においては、共通アダプタ部(TAF)3が、第一の無線アクセスシステムの無線回線制御部(MTF1)1を介して第一の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW1)7と通信中にある状態CM1a,CM1bから、第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部(MTF2)2を介して第二の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW2)8へと異方式間ハンドオーバを行う場合を示している。
そして、図3は、図1のシーケンスフローにおける無線回線制御部(MTF1)1の処理内容を示すフローチャートである。図4は、図1のシーケンスフローにおける無線回線制御部(MTF2)2の処理内容を示すフローチャートである。図5は、図1のシーケンスフローにおける共通アダプタ部(TAF)3の処理内容を示すフローチャートである。
次に、動作について説明する。
図1において切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1が移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバを起動するための無線信号、例えば3GPP TS25.331で規定されるHANDOVER FROM UTRAN COMMANDメッセージIM1を受信すると、無線回線制御部(MTF1)1はハンドオーバ処理を起動し、切替先の無線アクセスシステムの判定を行い、移動通信局内の切替先MTF判別を行う(図1のステップS1及び図3のステップST0,ST1→ST2)。
続いて、無線回線制御部(MTF1)1及び無線回線制御部(MTF2)2間でハンドオーバ処理が開始される(図1のステップS2)。本実施の形態では、移動ネットワーク(NW2)8が含まれる第二の無線アクセスシステムに属する無線回線制御部(MTF2)2が切替先MTFとなるため、無線回線制御部(MTF1)1は、無線回線制御部(MTF2)2に対してハンドオーバ開始通知メッセージNT1を送信する(図3のステップST3)。
なお、無線回線制御部(MTF1)1及び無線回線制御部(MTF2)2が(物理的にでなく)論理的に移動通信局内に存在する場合(例えばMTF1及びMTF2がともに、一つのCPU(Central Processing Unit)上で動作するソフトウェアモジュールである場合など)は、無線回線制御部(MTF1)1は、このハンドオーバ開始通知メッセージNT1を送信せずにハンドオーバ開始を無線回線制御部(MTF2)2に通知することも可能である。ソフトウェア上で、ハンドオーバ開始を無線回線制御部(MTF1)1から無線回線制御部(MTF2)2に通知することが可能だからである。
なお、無線回線制御部(MTF1)1は、現在通信中である共通アダプタ部(TAF)3に対して、切替先のMTF情報を含めたMTF切替要求メッセージRQ1を通知する(図3のステップST4)。また、切替元基地局との信号同期の確保や受信電界測定等のその他のハンドオーバ処理を行なう(図3のステップST5)。その他のハンドオーバ処理を行なった後は、ステップST1の判定処理に戻る。
切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2が無線回線制御部(MTF1)1からハンドオーバ開始通知メッセージNT1を受信すると、無線回線制御部(MTF2)2は、ハンドオーバ処理を開始し、移動ネットワーク(NW2)8に対して無線アクセスシステムを切り替えるための無線信号、例えば3GPP TS04.18で規定されるHANDOVER ACCESSメッセージIM2a〜IM2dを送信する(図4のステップST20、ST21→ST22)。
なお、3GPP TS04.18の規定ではこのメッセージを4回送信するため、図1ではHANDOVER ACCESSメッセージをIM2a〜IM2dの4つ分示したが、メッセージ数は省略により少なくなる場合もある。また、HANDOVER ACCESSメッセージIM2a〜IM2dの送信後、その他のハンドオーバ処理CM2もなされる(図4のステップST23)。その他のハンドオーバ処理を行なった後は、ステップST21の判定処理に戻る。
無線回線制御部(MTF2)2と移動ネットワーク(NW2)8との間でハンドオーバ処理が成功すると、ハンドオーバが完了したことを移動ネットワーク(NW2)8に通知するための無線信号、例えば3GPP TS04.18で規定されるHANDOVER COMPLETEメッセージIM3を無線回線制御部(MTF2)2は送信する。さらに、無線回線制御部(MTF2)2は、切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1に対しても、無線回線上でのハンドオーバ処理が完了したことを通知するハンドオーバ完了通知メッセージNT2を送信する(図4のステップST24→ST25)。そして、無線回線制御部(MTF2)2は、ハンドオーバ処理完了時の諸設定の状態を記憶する。
なお、無線回線制御部(MTF1)1及び無線回線制御部(MTF2)2が(物理的にでなく)論理的に移動通信局内に存在する場合は、無線回線制御部(MTF2)2は、このハンドオーバ完了通知メッセージNT2を送信せずにハンドオーバ完了を無線回線制御部(MTF1)1に通知することも可能である。ソフトウェア上で、ハンドオーバ完了を無線回線制御部(MTF2)2から無線回線制御部(MTF1)1に通知することが可能だからである。
無線回線制御部(MTF1)1は、無線回線制御部(MTF2)2からのハンドオーバ完了通知メッセージNT2を受信して、その他のハンドオーバ処理を行なう。これにより、無線回線上でのハンドオーバ処理が完了する(図1のステップS4及び図3のステップST6→ST7,ST8)。その後は、ステップST1の判定処理に戻る。
共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1からMTF切替要求メッセージRQ1を受信すると、このメッセージに含まれる切替先MTFの情報により、切替先MTFの判別を行うとともに、切替元MTFと共通アダプタ部(TAF)3との間のユーザデータ(U−plane)の通信を中断する(図1のステップS3および図5のステップST40,ST41→ST42)。なお、ここでいうユーザデータとは、音声データやパケットデータのことを指す。
次に、共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1に対してMTF切替応答メッセージRP1を送信し、無線回線制御部(MTF1)1に、切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2に対してのMTF切替応答メッセージRP2を送信させる(図5のステップST43)。その後は、ステップST41の判定処理に戻る。
無線回線制御部(MTF1)1は、共通アダプタ部(TAF)3からのMTF切替応答メッセージRP1を受信して、切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2に対してMTF切替応答メッセージRP2を送信する(図3のステップST9→ST10)。その後は、ステップST1の判定処理に戻る。
なお、本実施の形態では、共通アダプタ部(TAF)3から送信されるMTF切替応答メッセージRP1を無線回線制御部(MTF1)1で受信し、無線回線制御部(MTF1)1が中継して無線回線制御部(MTF2)2にMTF切替応答メッセージRP2を送信する例を示しているが、共通アダプタ部(TAF)3から無線回線制御部(MTF1)1および無線回線制御部(MTF2)2の双方に対してMTF切替応答メッセージRP1をブロードキャストしてもよい。
また、図3のステップST1,ST6,ST9のいずれにおいてもNoと判断された場合には、ハンドオーバに関係のないその他の処理(例えばユーザが電話発信操作をしたときのMTF1の電話発信処理など)を行なう(図3のステップST11)。その後は、ステップST1の判定処理に戻る。
無線回線制御部(MTF2)2と移動ネットワーク(NW2)8との間でハンドオーバ処理が完了し、かつ、共通アダプタ部(TAF)3から無線回線制御部(MTF1)1を中継して通知されたMTF切替応答メッセージRP2を無線回線制御部(MTF2)2が受信すると、無線回線制御部(MTF2)2は共通アダプタ部(TAF)3に対してハンドオーバ処理が完了したこと通知するためのMTF切替完了メッセージNT3を送信する。そして、無線回線制御部(MTF2)2でのシステム間ハンドオーバ処理を完了する(図4のステップST26〜ST31)。なお、ステップST23,ST27,ST32,ST33における「その他のハンドオーバ処理」とは、図3のステップST5,ST7と同様の処理を指し、ステップST34における「その他の処理」とは、図3のステップST11と同様の処理を指す。
共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF2)2からのMTF切替完了メッセージNT3を受信すると、中断していたユーザデータ(U−plane)の通信を切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2との間で再開する(図1のステップS5及び図5のステップST44→ST45)。これにより、移動通信局6内でのハンドオーバ処理が完了する(図1のステップS6及び図5のステップST46)。なお、図5のステップST41,ST44のいずれにおいてもNoと判断された場合には、ハンドオーバに関係のないその他の処理を行なう(図5のステップST47)。その後は、ステップST41の判定処理に戻る。
これにより、共通アダプタ部(TAF)3が、第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部(MTF2)2を介して第二の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW2)8と通信中にある状態CM3a,CM3bが実現される。
本実施の形態に係る移動通信局、通信方法及び通信システムによれば、無線回線制御部(MTF1)1が、対応する移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバ要求を受けた場合に、無線回線制御部(MTF2)2が、対応する移動ネットワーク(NW2)8との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し、共通アダプタ部(TAF)3が、無線回線制御部(MTF2)2との間の通信に切り替える。よって、MT−TA Interface仕様を採用する移動通信局において、異方式間でのハンドオーバを適切に行うことが可能となる。
実施の形態2.
本実施の形態は、実施の形態1に係る移動通信局、通信方法及び通信システムの変形例であって、ハンドオーバ処理に伴って、無線アクセスシステムと共通アダプタ部(TAF)3との間で使用される通信パラメータ、例えば音声通信で使用される音声CODECの種別、通信速度などが変更される場合、そのパラメータ情報を共通アダプタ部(TAF)3に通知する形態を示す。
図6は、本実施の形態でのシーケンスフロー図である。また、図7は図6で示したシーケンスフロー図において無線回線制御部(MTF1)1の処理内容を示すフローチャートである。図8は図6に示したシーケンスフロー図において共通アダプタ部(TAF)3の処理内容を示すフローチャートである。
図6において、切替元である無線回線制御部(MTF1)1が移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバを起動するための無線信号、例えば3GPP TS25.331で規定されるHANDOVER FROM UTRAN COMMANDメッセージIM1aを受信すると、無線回線制御部(MTF1)1はハンドオーバ処理を起動し、切替先の無線アクセスシステムの判定を行い、移動通信局内の切替先MTF判別を行う(図6のステップS1及び図7のステップST50,ST51→ST52)。
ここで、HANDOVER FROM UTRAN COMMANDメッセージIM1aには、3GPP TS25.331で規定されているように、切替先無線アクセスシステムで使用する通信パラメータ情報が含まれている。この通信パラメータは、少なくとも音声CODECの種別、あるいは、通信速度の少なくとも一方の情報を含んでいる。
無線回線制御部(MTF1)1は、ハンドオーバ処理の起動、及び、切替先MTF判別とともに、その無線信号内に含まれている切替先無線アクセスシステムで使用する通信パラメータ情報を記憶する(図7のステップST52)。
次に、無線回線制御部(MTF2)2に対してハンドオーバ開始通知メッセージNT1を送信する(図7のステップST53)。無線回線制御部(MTF1)1は、現在通信中である共通アダプタ部(TAF)3に対して、記憶した通信パラメータと、切替先のMTF情報を含めたMTF切替要求メッセージRQ1aを通知する(図7のステップST54)。その後は、実施の形態1で示した無線回線制御部(MTF1)1と同じ動作をとる。
無線回線制御部(MTF2)2の動作も実施の形態1で示したものと同じ動作をとる。
共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1からMTF切替要求メッセージRQ1aを受信すると、このメッセージに含まれる切替先無線アクセスシステムで使用される通信パラメータを記憶し、切替先MTFの情報により、切替先MTFの判別を行うとともに、切替元MTFと共通アダプタ部(TAF)3間のユーザデータ(U−plane)の通信を中断する(図6のステップS3a及び図8のステップST70、ST71→ST72)。
次に、共通アダプタ部(TAF)3は無線回線制御部(MTF1)1に対してMTF切替応答メッセージRP1を送信し、無線回線制御部(MTF1)1にMTF切替応答メッセージRP2を切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2に対して送信させる(図8のステップST73)。
共通アダプタ部(TAF)3で無線回線制御部(MTF2)2からのMTF切替完了メッセージNT3を受信すると、記憶していた切替先無線アクセスシステムで使用される通信パラメータに従って通信内容の設定、例えば音声CODEC種別、通信速度などの設定を行い、中断していたユーザデータ(U−plane)の通信を切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2との間で再開し、移動通信局内でのハンドオーバ処理が完了する(図6のステップS5a及び図8のステップST74〜ST76)。
本実施の形態に係る移動通信局、通信方法及び通信システムによれば、共通アダプタ部(TAF)3は、通信パラメータの情報に基づいて通信に関する設定を変更した上で、無線回線制御部(MTF1)1から無線回線制御部(MTF2)2への間の通信に切り替える。よって、切替元と切替先とで通信に関する設定が異なる場合であっても、異方式間でのハンドオーバを適切に行うことが可能となる。
実施の形態3.
本実施の形態も、実施の形態1に係る移動通信局、通信方法及び通信システムの変形例であって、ハンドオーバが失敗した場合、切替元の無線アクセスシステムへと切り戻るようにしたものである。
図9は、本実施の形態でのシーケンスフローを示す図である。図10は、図9で示したシーケンスフロー図において無線回線制御部(MTF1)1の処理内容を示すフローチャートである。図11は図9で示したシーケンスフロー図において無線回線制御部(MTF2)2の処理内容を示すフローチャートである。図12は図9で示したシーケンスフロー図において共通アダプタ部(TAF)3の処理内容を示すフローチャートである。なお、図10の無線回線制御部(MTF1)1のフローチャート、図11の無線回線制御部(MTF2)2のフローチャート、及び図12の共通アダプタ部(TAF)3のフローチャート図において、ハンドオーバが成功する処理は実施の形態1で示したので各フローチャート図内では省略する。
次に動作について説明する。なお、実施の形態1と同様の動作については、説明を適宜省略する。
図9において、切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1が移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバを起動するための無線信号、例えば3GPP TS25.331で規定されるHANDOVER FROM UTRAN COMMANDメッセージIM1を受信すると、無線回線制御部(MTF1)1はハンドオーバ処理を起動し、切替先の無線アクセスシステムの判定を行い、移動通信局内の切替先MTF判別を行う(図9のステップS1及び図10のステップST80,ST81→ST82)。
続いて、無線回線制御部(MTF1)1及び無線回線制御部(MTF2)2間でハンドオーバ処理が開始される(図9のステップS2)。本実施の形態では、移動ネットワーク(NW2)8が含まれる第二の無線アクセスシステムに属する無線回線制御部(MTF2)2が切替先MTFとなるため、無線回線制御部(MTF1)1は、無線回線制御部(MTF2)2に対してハンドオーバ開始通知メッセージNT1を送信する(図10のステップST83)。
また、無線回線制御部(MTF1)1は、現在通信中である共通アダプタ部(TAF)3に対して切替先のMTF情報を含めたMTF切替要求メッセージRQ1を送信する(図10のステップST84)。
切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2が、無線回線制御部(MTF1)1からハンドオーバ処理開始を通知するためのハンドオーバ開始通知メッセージNT1を受信すると、ハンドオーバ処理を開始し、無線回線制御部(MTF2)2は、移動ネットワーク(NW2)8に対して無線アクセスシステムを切り替えるための無線信号、例えば3GPP TS04.18で規定されるHANDOVER ACCESSメッセージIM2a〜IM2dを送信する(図11のステップST100,ST101→ST102)。なお、3GPP TS04.18ではこのメッセージは4回送信するが省略される場合もある。
そして、共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1からMTF切替要求メッセージRQ1を受信すると、そのメッセージに含まれる切替先MTF情報により、切替先MTFの判別を行うとともに、切替元MTFと共通TAF間のユーザーデータ(U−plane)の通信を中断する(図12のステップST111、ST112)。
次に、共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1に対してMTF切替応答メッセージRP1を送信し、無線回線制御部(MTF1)1にMTF切替応答メッセージRP2を切替先MTFである無線回線制御部(MTF2)2に対して送信させる(図12のステップST113)。
無線回線制御部(MTF2)2と移動ネットワーク(NW2)8との間でハンドオーバ処理が失敗すると、無線回線制御部(MTF2)2は、移動ネットワーク(NW2)8に対してハンドオーバが失敗したことを通知する無線信号、例えば3GPP TS04.18で規定されるHANDOVER FAILUREメッセージIM3aを送信する。なお、ハンドオーバの失敗内容によっては、この無線信号は省略されることもある。
その後、無線回線制御部(MTF2)2は、切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1に対してハンドオーバ失敗通知メッセージNT2aを送信する(図11のステップST101、ST105)。
なお、無線回線制御部(MTF1)1と無線回線制御部(MTF2)2とが論理的に移動通信局内に存在する場合は、このハンドオーバ失敗通知メッセージNT2aを送信せずにハンドオーバ失敗を無線回線制御部(MTF1)1に通知することも可能である。ソフトウェア上で、ハンドオーバ失敗を無線回線制御部(MTF1)1から無線回線制御部(MTF2)2に通知することが可能だからである。
無線回線制御部(MTF1)1は無線回線制御部(MTF2)2からのハンドオーバ失敗通知メッセージNT2aを受信すると、切替元無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW1)7への切り戻り処理を行うとともに、移動ネットワーク(NW1)7に対してハンドオーバが失敗したことを通知する無線信号、例えば3GPP TS25.331で規定されるHANDOVER FROM UTRAN FAILUREメッセージIM3bを送信し、共通アダプタ部(TAF)3に対してMTF切替失敗メッセージNT3aを送信する(図10のステップST86、ST87)。
共通アダプタ部(TAF)3で無線回線制御部(MTF1)1からのMTF切替失敗メッセージNT3aを受信すると、中断していたユーザデータ(U−plane)の通信を切替元MTFである無線回線制御部(MTF1)1との間で再開し、移動局内でのシステム間ハンドオーバ失敗時の切り戻り処理が完了する(図9のステップS5及び図12のステップS114〜S116)。
なお、図10のステップST88及び図11のステップST106における「ハンドオーバ準正常処理」とは、ハンドオーバ失敗時の切り戻りに要する復元処理のことを指す。
その他の動作については、実施の形態1の場合と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態に係る移動通信局、通信方法及び通信システムによれば、無線回線上のハンドオーバ処理が完了せず、失敗したときには、無線回線制御部(MTF1)1は、ハンドオーバ処理失敗の通知を受けて、対応する移動ネットワーク(NW1)7との間で通信を行って切り戻り処理を行い、共通アダプタ部(TAF)3は、無線回線制御部(MTF1)1からハンドオーバ処理失敗の通知を受けて、無線回線制御部(MTF1)1との間の通信を再開する。これにより、たとえハンドオーバ処理が失敗した場合であっても、通信の継続が行える場合がある。
実施の形態4.
本実施の形態は、例えば非特許文献2に規定されたRadio Interface Protocol Architectureのように、非特許文献1に規定されたMT−TA Interface仕様を採用しない移動通信局、当該移動通信局を用いた通信方法、及び、当該移動通信局を含む通信システムであって、異なる無線通信方式のMTF間でのハンドオーバを行うことが可能であり、かつ、ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けないようにしたものである。
図13は、MT−TA Interface仕様を採用しない移動通信局11及びその通信システムの構成例を示す図である。図13において、第一の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW1)7と通信するための無線回線制御部の一部13、及び、第二の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW2)8と通信するための無線回線制御部の一部14は、例えば3GPP TS25.301で規定されるAccess Stratumを終端する部位である。
また、第一及び第二の無線アクセスシステムに共通となる無線回線制御部12は、例えば3GPP TS25.301で規定されるNon−Access Stratumを終端する部位である。そして、共通無線回線制御部12と無線回線制御部の一部13とが第一の無線アクセスシステムの無線回線制御部15を構成し、共通無線回線制御部12と無線回線制御部の一部14とが第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部16を構成する。
移動通信局11内での音声通信機能を司る音声通信制御部17は、第一及び第二の無線アクセスシステムに共通となる無線回線制御部12に接続されるとともに、音声CODEC10とも接続される。なお、本構成例では音声通信制御部17と音声CODEC10とを別の部位として示しているが、音声通信制御部17の中に音声CODEC10があってもよい。
移動通信局11には、非音声通信、例えばパケット通信、MODEM通信などの通信機能を司る非音声通信制御部18、及び、音声・非音声通信以外の機能を司るその他の機能部19も設けられている。そして、音声通信制御部17及び非音声通信制御部18には、TE(HMI)5が接続されている。
次に、動作について説明する。
図14は、本実施の形態に係る移動通信局11が異方式間ハンドオーバを行う際の処理内容を示すシーケンスフロー図である。図14においては、音声通信制御部17が、第一の無線アクセスシステムの無線回線制御部15を介して第一の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW1)7と音声通信中である状態から、第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部16を介して第二の無線アクセスシステムの移動ネットワーク(NW2)8と音声通信を行う状態へとハンドオーバを行う場合が示されている。
図14に示されているように、音声通信制御部17と第一の無線アクセスシステムの無線回線制御部15との間、及び、音声通信制御部17と第二の無線アクセスシステムの無線回線制御部16との間の動作については、実施の形態1で示した共通アダプタ部(TAF)3と無線回線制御部(MTF1)1との間の動作、及び、共通アダプタ部(TAF)3と無線回線制御部(MTF2)2との間の動作と同じである。よって、ここではハンドオーバ処理の詳細な説明を割愛し、本実施の形態に特徴的な動作についてのみ、以下で説明する。
音声通信制御部17がMTF切替要求メッセージRQ1a(ここには、MTF切替要求メッセージのみならず、切り替え先で使用する音声CODEC種別や音声符号化ビットレート、音声CODECで使用されるパラメータの情報も加わっている)を受信すると、切替元となる無線回線制御部15と音声通信制御部17間のユーザデータ(U−plane)の通信を中断する(図14のステップS7)。それとともに、音声通信制御部17は、無線回線制御部15から通知された、切替先無線アクセスシステムで使用される音声CODEC種別、音声符号化ビットレート、及び音声CODECパラメータの情報を記憶する。
そして、音声通信制御部17は、音声CODEC10に対して音声を出力しないようミュート制御し、記憶したこれらの情報を音声CODEC10に通知するための音声CODEC制御メッセージNT4を音声CODEC10に通知する。
音声CODEC10は、音声CODEC制御メッセージNT4を受信すると、その内容に従って音声CODEC10のミュートを行うとともに、切替先無線アクセスシステムで使用される音声CODEC種別、音声符号化ビットレート、及び音声CODECパラメータに従って、音声CODECの設定を行う(図14のステップS8)。
音声通信制御部17がMTF切替完了メッセージNT3を受信すると、切替先となる無線回線制御部16と音声通信制御部17との間のユーザデータ(U−plane)の通信を再開する(図14のステップS9)とともに、音声CODEC10のミュートを終了するための音声CODEC制御メッセージNT5を音声CODEC10に通知する。
音声CODEC10は、音声CODEC制御メッセージNT5を受信すると、その内容に従って、音声CODECのミュートを終了し、切替先無線アクセスシステムとの間で音声通信が再開する。
図15は、図13及び図14に示した音声CODEC10の処理例を示すフローチャートである。図15において、音声CODEC10が音声CODEC制御メッセージNT4を受信すると、その制御メッセージ内容の解析を行う(図15のステップST120,ST121,ST122,ST124及びST126)。音声CODEC制御メッセージNT4内に、音声CODEC10のミュート開始またはミュート終了の指示がある場合はそれぞれの処理を行う(図15のステップST123、ST127)。
音声CODEC10において設定すべきパラメータの情報が音声CODEC制御メッセージNT4内にある場合は、その内容に従って音声CODEC10の設定処理を行う(図15のステップST125)。そして、設定処理が終了すれば、ステップST121の判定処理に戻る。
また、ステップST121で音声CODEC制御イベントではないと判断された場合には、音声CODEC制御以外のその他の処理を行って(図15のステップST128)、ステップST121の判定処理に戻る。
本実施の形態に係る移動通信局、通信方法及び通信システムによれば、無線回線制御部15が、対応する移動ネットワーク(NW1)7からハンドオーバ要求を受けた場合に、無線回線制御部16が、対応する移動ネットワーク(NW2)8との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了する。そして、音声通信制御部17は、音声CODEC10が音声を出力しないようミュート制御し、無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、無線回線制御部16と音声通信制御部17との間の通信に切り替えて、音声CODEC10に対するミュート制御を解除する。よって、ハンドオーバ時の不快なノイズをユーザの耳に届けることがない。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
この発明は、異方式の無線回線制御部を複数含む通信機器に利用可能であり、例えば携帯電話機やトランシーバ、PDA(Personal Digital Assistance)、ノートパソコン等の通信機器に応用できる。
Claims (12)
- ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−T12−27.A02にて規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局であって、
複数のMTF(Mobile Termination Function)(1,2)と、
HMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)(5)と前記複数のMTFの各々との間のアダプタ部たるTAF(Terminal Adaptation Function)(3)と
を備え、
前記複数のMTFはそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、
前記複数のMTFの一つ(1)は、対応する回線網(7)からハンドオーバ要求(IM1)を受けた場合に、前記複数のMTFの他の一つ(2)へのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)および前記TAF(3)に対して通知し(NT1,RQ1)、
前記複数のMTFの前記他の一つ(2)は、前記ハンドオーバ処理開始の通知(NT1)を受けて、対応する他の回線網(8)との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し(IM2a〜IM2d,IM3)、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了を前記TAF(3)に対して通知し(NT3)、
前記TAFは、前記ハンドオーバ処理開始の通知(RQ1)を受けて、前記複数のMTFの前記一つ(1)との間の通信を中断し(S3)、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了の通知(NT3)を受けて、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)との間の通信に切り替える(RP1,RP2,NT3,S5)
移動通信局。 - 前記ハンドオーバ要求(IM1a)には、前記TAF(3)と切替先たる前記他の回線網(8)との間における通信パラメータの情報が含まれ、
前記通信パラメータは、少なくとも前記TAFにおける音声CODECの種別または前記TAFと切替先たる前記他の回線網(8)との間における通信速度のいずれかの情報を含み、
前記複数のMTFの前記一つ(1)は、前記通信パラメータの情報も前記TAF(3)に対して通知し(NT1,RQ1)、
前記TAF(3)は、前記通信パラメータの情報に基づいて通信に関する設定を変更した上で(S3a,S5a)、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)との間の通信に切り替える(RP1,RP2,NT3)
請求の範囲1記載の移動通信局。 - 前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了せず、失敗したときには、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)は、前記複数のMTFの前記一つ(1)に対してハンドオーバ処理失敗の通知(NT2a)を行い、
前記複数のMTFの前記一つ(1)は、前記ハンドオーバ処理失敗の通知(NT2a)を受けて、対応する前記回線網(7)との間で通信を行って切り戻り処理を行い(S4b)、
前記TAFは、前記複数のMTFの前記一つ(1)から前記ハンドオーバ処理失敗の通知(NT3a)を受けて、前記複数のMTFの前記一つ(1)との間の通信を再開する(S5)
請求の範囲1記載の移動通信局。 - ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−T12−27.A02にて規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局(6)を用いた通信方法であって、
前記移動通信局には、
複数のMTF(Mobile Termination Function)(1,2)と、
HMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)(5)と前記複数のMTFの各々との間のアダプタ部たるTAF(Terminal Adaptation Function)(3)と
が含まれ、
前記複数のMTFはそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、
(a)前記複数のMTFの一つ(1)が、対応する回線網(7)からハンドオーバ要求(IM1)を受けた場合に、前記複数のMTFの他の一つ(2)へのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)および前記TAF(3)に対して通知させる(NT1,RQ1)工程と、
(b)前記複数のMTFの前記他の一つ(2)が、前記ハンドオーバ処理開始の通知(NT1)を受けた場合、対応する他の回線網(8)との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了させ(IM2a〜IM2d,IM3)、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了を前記TAF(3)に対して通知させる(NT3)工程と、
(c)前記TAFが、前記ハンドオーバ処理開始の通知(RQ1)を受けた場合、前記複数のMTFの前記一つ(1)との間の通信を中断させ(S3)、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了の通知(NT3)を受けた場合、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)との間の通信に切り替えさせる(RP1,RP2,NT3,S5)工程と
を備える通信方法。 - 前記ハンドオーバ要求(IM1a)には、前記TAF(3)と切替先たる前記他の回線網(8)との間における通信パラメータの情報が含まれ、
前記通信パラメータは、少なくとも前記TAFにおける音声CODECの種別または前記TAFと切替先たる前記他の回線網(8)との間における通信速度のいずれかの情報を含み、
前記複数のMTFの前記一つ(1)は、前記通信パラメータの情報も前記TAF(3)に対して通知し(NT1,RQ1)、
前記TAF(3)は、前記通信パラメータの情報に基づいて通信に関する設定を変更した上で(S3a,S5a)、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)との間の通信に切り替える(RP1,RP2,NT3)
請求の範囲4記載の通信方法。 - 前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了せず、失敗したときには、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)は、前記複数のMTFの前記一つ(1)に対してハンドオーバ処理失敗の通知(NT2a)を行い、
前記複数のMTFの前記一つ(1)は、前記ハンドオーバ処理失敗の通知(NT2a)を受けて、対応する前記回線網(7)との間で通信を行って切り戻り処理を行い(S4b)、
前記TAFは、前記複数のMTFの前記一つ(1)から前記ハンドオーバ処理失敗の通知(NT3a)を受けて、前記複数のMTFの前記一つ(1)との間の通信を再開する(S5)
請求の範囲4記載の通信方法。 - ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−T12−27.A02にて規定されるMT−TA Interface仕様を採用する移動通信局(6)と、
回線網(7)と、
他の回線網(8)と
を含む通信システムであって、
前記移動通信局には、
複数のMTF(Mobile Termination Function)(1,2)と、
HMI(Human Machine Interface)を含むTE(Terminal Equipment)(5)と前記複数のMTFの各々との間のアダプタ部たるTAF(Terminal Adaptation Function)(3)と
が含まれ、
前記複数のMTFはそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、
前記複数のMTFの一つ(1)は、対応する前記回線網(7)からハンドオーバ要求(IM1)を受けた場合に、前起複数のMTFの他の一つ(2)へのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)および前記TAF(3)に対して通知し(NT1,RQ1)、
前記複数のMTFの前記他の一つ(2)は、前記ハンドオーバ処理開始の通知(NT1)を受けて、対応する前記他の回線網(8)との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し(IM2a〜IM2d,IM3)、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了を前記TAF(3)に対して通知し(NT3)、
前記TAFは、前記ハンドオーバ処理開始の通知(RQ1)を受けて、前記複数のMTFの前記一つ(1)との間の通信を中断し(S3)、前記無線回線上のハンドオーバ処理の完了の通知(NT3)を受けて、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)との間の通信に切り替える(RP1,RP2,NT3,S5)
通信システム。 - 前記ハンドオーバ要求(IM1a)には、前記TAF(3)と切替先たる前記他の回線網(8)との間における通信パラメータの情報が含まれ、
前記通信パラメータは、少なくとも前記TAFにおける音声CODECの種別または前記TAFと切替先たる前記他の回線網(8)との間における通信速度のいずれかの情報を含み、
前記複数のMTFの前記一つ(1)は、前記通信パラメータの情報も前記TAF(3)に対して通知し(NT1,RQ1)、
前記TAF(3)は、前記通信パラメータの情報に基づいて通信に関する設定を変更した上で(S3a,S5a)、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)との間の通信に切り替える(RP1,RP2,NT3)
請求の範囲7記載の通信システム。 - 前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了せず、失敗したときには、前記複数のMTFの前記他の一つ(2)は、前記複数のMTFの前記一つ(1)に対してハンドオーバ処理失敗の通知(NT2a)を行い、
前記複数のMTFの前記一つ(1)は、前記ハンドオーバ処理失敗の通知(NT2a)を受けて、対応する前記回線網(7)との間で通信を行って切り戻り処理を行い(S4b)、
前記TAFは、前記複数のMTFの前記一つ(1)から前記ハンドオーバ処理失敗の通知(NT3a)を受けて、前記複数のMTFの前記一つ(1)との間の通信を再開する(S5)
請求の範囲7記載の通信システム。 - 複数の無線回線制御部(15,16)と、
音声CODEC(10)を制御する音声通信制御部(17)と
を備え、
前記複数の無線回線制御部(15,16)はそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、
前記複数の無線回線制御部の一つ(15)は、対応する回線網(7)からハンドオーバ要求(IM1)を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の他の一つ(16)へのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つ(16)および前記音声通信制御部(17)に対して通知し(NT1,RQ1a)、
前記複数の無線回線制御部の前記他の一つ(16)は、前記ハンドオーバ処理開始の通知(NT1)を受けて、対応する他の回線網(8)との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し(IM2a〜IM2d,IM3)、
前記音声通信制御部(17)は、前記ハンドオーバ処理開始の通知(RQ1a)を受けて、前記複数の無線回線制御部の前記一つ(15)と前記音声通信制御部(17)との間の通信を中断し(S7)、かつ、前記音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し(NT4,S8)、前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つ(16)と前記音声通信制御部(17)との間の通信に切り替え(RP1,RP2,NT3,S9)、かつ、前記音声CODECに対する前記ミュート制御を解除する(NT5,S10)
移動通信局。 - 移動通信局(11)を用いた通信方法であって、
前記移動通信局(11)には、
複数の無線回線制御部(15,16)と、
音声CODEC(10)を制御する音声通信制御部(17)と
が含まれ、
前記複数の無線回線制御部(15,16)はそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、
(a)前記複数の無線回線制御部の一つ(15)が、対応する回線網(7)からハンドオーバ要求(IM1)を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の他の一つ(16)へのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つ(16)および前記音声通信制御部(17)に対して通知させる(NT1,RQ1a)工程と、
(b)前記複数の無線回線制御部の前記他の一つ(16)が、前記ハンドオーバ処理開始の通知(NT1)を受けた場合に、対応する他の回線網(8)との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了させる(IM2a〜IM2d,IM3)工程と、
(c)前記音声通信制御部(17)が、前記ハンドオーバ処理開始の通知(RQ1a)を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の前記一つ(15)と前記音声通信制御部(17)との間の通信を中断し(S7)、かつ、前記音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し(NT4,S8)、前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つ(16)と前記音声通信制御部(17)との間の通信に切り替え(RP1,RP2,NT3,S9)、かつ、前記音声CODECに対する前記ミュート制御を解除させる(NT5,S10)工程と
を備える通信方法。 - 移動通信局(11)と、
回線網(7)と、
他の回線網(8)と
を含む通信システムであって、
前記移動通信局には、
複数の無線回線制御部(15,16)と、
音声CODEC(10)を制御する音声通信制御部(17)と
が含まれ、
前記複数の無線回線制御部(15,16)はそれぞれ、異なる無線通信方式の無線回線制御部であり、
前記複数の無線回線制御部の一つ(15)は、対応する前記回線網(7)からハンドオーバ要求(IM1)を受けた場合に、前記複数の無線回線制御部の他の一つ(16)へのハンドオーバ処理を開始する旨を、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つ(16)および前記音声通信制御部(17)に対して通知し(NT1,RQ1a)、
前記複数の無線回線制御部の前記他の一つ(16)は、前記ハンドオーバ処理開始の通知(NT1)を受けて、対応する前記他の回線網(8)との間で通信を行って無線回線上のハンドオーバ処理を完了し(IM2a〜IM2d,IM3)、
前記音声通信制御部(17)は、前記ハンドオーバ処理開始の通知(RQ1a)を受けて、前記複数の無線回線制御部の前記一つ(15)と前記音声通信制御部(17)との間の通信を中断し(S7)、かつ、前記音声CODECが音声を出力しないようミュート制御し(NT4,S8)、前記無線回線上のハンドオーバ処理が完了すれば、前記複数の無線回線制御部の前記他の一つ(16)と前記音声通信制御部(17)との間の通信に切り替え(RP1,RP2,NT3,S9)、かつ、前記音声CODECに対する前記ミュート制御を解除する(NT5,S10)
通信システム。
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