JPWO2004068483A1 - 光ディスクおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の光ディスク(10)は、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板(11)と、基板(11)の一方の面に設けられた記録層(13)と、基板(11)の他方の面に設けられた印刷層(15)とを有し、記録層(13)および印刷層(15)が、非親水性フィルムからなる基材層(記録層基材、印刷基材(21))を有するものである。このような光ディスク(10)は、従来の光ディスクと同等の性能を有し、廃棄の際に環境に与える影響が少なく、基板の反りを抑えることができる。また、本発明の光ディスクの製造方法は、記録層基材上にトラックを形成して記録層シートを作製する記録層シート作製工程と、印刷基材上に印刷を施して印刷シートを作製する印刷シート作製工程と、基板シートと記録層シートおよび印刷シートとを貼合する各貼合工程とを有する方法である。

Description

本発明は、ブルーレイ・ディスク(BD)およびデジタル・ヴァーサタイル・ディスク(DVD)などの光ディスクおよびその製造方法に関する。
従来の光ディスクの基板材料としては、安定した読み取りおよび書き込みが行えるように、異物および不純物の含有が少なく、透過性が高く、複屈折率が小さく、光ディスクが変形しないように吸水率が低く、耐熱性に優れ、また成形加工性のために高流動性を有し、離型性に優れている必要があるため、ポリカーボネートやエポキシ樹脂等が多く用いられている(特開平05−258349号公報)。
しかしながら、上述した基板材料のポリカーボネートやエポキシ樹脂は、モノマーとしてビスフェノールAを用いたものであり、重合後も未反応のビスフェノールAが残存している。近年、環境問題への関心の高まりから、ビスフェノールAを含む材料は敬遠される傾向にあり、基板材料としてビスフェノールAを含まないものが検討されている。
基板材料として、ビスフェノールAを含まず、かつ透過率が高いという光学特性から、ガラスを使用することが考えられる。しかしながら、ガラス基板には、ディスクとしての厚さの制限から、製造時および使用時における圧力および応力に対応できないという強度的な問題がある。
廃棄に際して、環境に与える影響の少ない光ディスクとしては、生分解性樹脂からなる基板表面に光記録層が形成されたものが特開2000−11448号公報に提案されている。しかしながら、この光ディスクの製造においては、押出成形されたシートから打ち抜かれた円盤状の基板表面に、直接凹凸のピットを刻んでいるので(段落0018〜0019参照)、ピットの刻設加工が困難であるという問題がある。また、吸湿により基板に反りが発生しやすく、情報の読み取りに支障を来すという問題がある。
従来の光ディスクにおける別の問題としては、表面に文字および画像を印刷する場合、シルクスクリーン印刷などが主な印刷方法として用いられているが、シルクスクリーン印刷では高精細な画像を得ることが困難であるという問題がある。
また、シルクスクリーン印刷では、シリアルナンバーなど1枚ごとに異なる文字や画像を印刷するためには、その都度、版を変更する必要があり、従来の光ディスクにおいては、事実上、可変情報を印刷にて付与することができないという問題がある。
よって、本発明の目的は、従来のものと同等の性能を有し、廃棄の際に環境に与える影響が少なく、基板の反りを抑えることのできる光ディスク、およびこの光ディスクを容易にかつ安価に得ることができる製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、さらに、高精細な画像が印刷された光ディスクおよび高精細な画像を安価に印刷でき、可変情報を印刷にて付与することができる光ディスクの製造方法を提供することにある。
本発明の光ディスクは、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板と、基板の両面に設けられた記録層とを有し、前記記録層が、非親水性フィルムからなる基材層を有していることを特徴とするものである。
また、本発明の光ディスクは、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板と、基板の片面に設けられた記録層と、記録層が設けられた基板の面とは反対の面に設けられた印刷層とを有し、前記記録層および印刷層が、非親水性フィルムからなる基材層を有することを特徴とするものである。
このような光ディスクは、基板として生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなるものを用いているので、従来の光ディスクと同等の性能を有しつつ、廃棄の際に環境に与える影響が少ない。また、基板の両面に記録層、または基板の一方の面に記録層、他方の面に印刷層が設けられ、しかも、前記記録層および印刷層が、非親水性フィルムからなる基材層を有しているので、基板の吸水・吸湿を抑えることができ、光ディスクの反り等の変形を抑えることができる。
また、前記記録層を保護する保護層をさらに有していれば、記録層の傷付きを防止するとともに、基板の吸水・吸湿をさらに抑えることができ、光ディスクの反り等の変形をさらに抑えることができる。
また、前記基板と記録層および/または印刷層との間に、剥離層が設けられていれば、廃棄の際に基板と、記録層および/または印刷層とを分離して、別々に廃棄することができるので、各層の材料に応じた廃棄が可能となり、環境に与える影響をさらに少なくすることができる。
また、本発明の光ディスクの製造方法は、非親水性フィルムからなる記録層基材上にトラックを形成して記録層シートを作製する記録層シート作製工程と、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板シートと前記記録層シートとを貼合して、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板の両面に記録層シートからなる記録層を設ける記録層シート貼合工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の光ディスクの製造方法は、非親水性フィルムからなる記録層基材上にトラックを形成して記録層シートを作製する記録層シート作製工程と、非親水性フィルムからなる印刷基材上に印刷を施して印刷シートを作製する印刷シート作製工程と、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板シートと前記記録層シートとを貼合して、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板上に記録層シートからなる記録層を設ける記録層シート貼合工程と、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板シートと前記印刷シートとを貼合して、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板上に印刷シートからなる印刷層を設ける印刷シート貼合工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の光ディスクの製造方法は、前記記録層上に、保護フィルムを貼合して、記録層上に保護フィルムからなる保護層を設ける保護フィルム貼合工程をさらに有することが望ましい。
また、本発明の光ディスクの製造方法は、あらかじめ基材シートの少なくとも片面に剥離層を形成する剥離層形成工程をさらに有することが望ましい。
また、本発明の光ディスクの製造方法は、それぞれのシートを巻き取りで製造し、これら巻き取り状の各シートを貼り合わせることが望ましい。
このような光ディスクの製造方法にあっては、基板、記録層、必要に応じて印刷層、保護層を、それらに対応するシートをあらかじめ作製して、これらを貼合することにより形成しているので、基板の反りが抑えられた光ディスクを容易にかつ安価に製造することができる。
また、あらかじめ印刷基材に印刷を施して印刷シートを作製し、これを基板に貼合する方法であるので、高精細な画像を容易にかつ安価に得ることができる。また、光ディスクにシリアルに変化するナンバーなど一枚毎に異なる可変情報を印刷にて付与することができる。
図1は、本発明の光ディスクの一例を示す概略断面図である。
図2は、再生専用型光ディスクにおける記録層の一例を示す概略断面図である。
図3は、追記型光ディスクにおける記録層の一例を示す概略断面図である。
図4は、書き換え型光ディスクにおける記録層の一例を示す概略断面図である。
図5は、本発明の光ディスクの他の例を示す概略断面図である。
図6は、印刷シート、記録シートを示す概略図である。
図7は、印刷シート作製工程(a)、基板シート作製工程(b)、記録層シート作製工程(c)を示す概略図である。
図8は、各シートの貼合工程を示す概略図である。
本発明の光ディスクは、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板と、該基板の両面に設けられた記録層とを有するもの、および生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板と、基板の片面に設けられた記録層と、記録層が設けられた基板の面とは反対の面に設けられた印刷層とを有するものであり、必要に応じて、基板と記録層との間に剥離層を有するものである。
本発明の光ディスクの具体的な層構成としては、例えば、(1)記録層/基板/印刷層、(2)記録層/基板/記録層、(3)保護層/記録層/基板/印刷層、(4)保護層/記録層/基板/記録層/保護層、(5)保護層/記録層/剥離層/基板/印刷層、(6)保護層/記録層/剥離層/基板/剥離層/印刷層、(7)保護層/記録層/剥離層/基板/剥離層/記録層/保護層、などが挙げられる。ここで、各層間には、必要に応じて各層を貼合するための粘着層を設けてもよい。
以下、上記(3)の層構成を有する光ディスクについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の光ディスクの一例を示す概略断面図であり、この光ディスク10は、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板11と、基板11の一方の面に粘着層12を介して貼合された記録層13と、基板11の他方の面に粘着層14を介して貼合された印刷層15と、記録層13上に粘着層16を介して貼合された保護層17とを有して概略構成されるものである。
<基板>
基板11は、光ディスクとして必要な強度を保つものであり、基板11には、剛性および耐湿・耐水性が必要とされる。また、廃棄の際、環境に与える影響が少ないことが要求される。そのため、本発明では、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなるものを基板として用いている。生分解性樹脂は、そのまま廃棄しても土中などで微生物により分解されて環境への影響が少ない。また、ポリオレフィン系樹脂は、焼却による廃棄が可能で、焼却により水と二酸化炭素に分解されて環境への影響が少ない。
生分解性樹脂としては、例えば、ポリ乳酸樹脂が利用できる。ポリ乳酸樹脂としては、例えば、三菱樹脂(株)製の「エコロージュ」、ユニチカ(株)製の「テラマック」、東セロ(株)製の「パルグリーンLC」などが挙げられる。また、生分解性樹脂として、1,4−ブタンジオールやペンタエリスリトール等の多価アルコールと、コハク酸やアジピン酸等との共重合ポリエステルを使用することもできる。このような生分解性共重合ポリエステル樹脂としては、例えば、デュポン社製の「バイオマックス」、昭和高分子(株)製の「ビオノーレ」などが挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、非晶性環状ポリオレフィン、テトラシクロドデセン重合体、シクロオレフィンポリマー、などが挙げられる。中でも、剛性の点で、HDPE、ポリプロピレン、非晶性環状ポリオレフィン、テトラシクロドデセン重合体、シクロオレフィンポリマーが好ましい。
また、基板11としては、機械的強度、透明性の点で、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなるフィルム(シート)を延伸した延伸フィルム(延伸シート)が好ましい。
基板11の厚さは、光ディスクの強度、光ディスクの規格の点で、好ましくは0.5〜2.0mmである。
<記録層>
記録層13は、情報が記録された層および/または情報を記録可能な層であり、光を照射することによって情報を記録および/または読み取りできるものである。
記録層13は、光ディスクの製造の際にあらかじめ情報を記録しておくものと、製造後に情報を記録できるものとがあり、通常、(1)光ディスクの製造時にあらかじめ情報を記録しておき、製造後には情報を記録できないもの(再生専用型);(2)光ディスクの製造時に情報を記録せず、製造後に情報を記録できるもの(追記型);(3)記録された情報を消去でき、かつ再度情報を記録することができるもの(書き換え型)の3種類に分類できる。
以下、各種類の記録層について具体的に説明する。
(再生専用型)
図2は、再生専用型の記録層の一例を示す断面図である。この記録層13は、記録層基材31(基材層)と、記録層基材31表面に形成された表面に凹凸を有する情報ピット形成層32と、情報ピット形成層32の凹凸を覆う光反射層33とを有して概略構成されるものであり、記録層基材31側が粘着層12(図示略)に接し、光反射層33側が粘着層16に接している。
記録層基材31は、記録層13の支持体となるものである。記録層基材31としては、基板11の吸水・吸湿を抑える点で、非親水性フィルムが用いられる。非親水性フィルムは、ビスフェノールAを含まない樹脂からなるフィルムであれば特に限定はされない。
特に、非親水性フィルムとしては、焼却による廃棄が可能で、焼却により水と二酸化炭素に分解されて環境への影響が少ない点で、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、非晶性環状ポリオレフィン、テトラシクロドデセン重合体、シクロオレフィンポリマー、などからなるポリオレフィンフィルムが好ましい。
また、非親水性フィルムとしては、そのまま廃棄しても土中などで微生物により分解されて環境への影響が少ない点で、生分解性樹脂フィルムが好ましい。生分解性樹脂としては、上述の基板11と同じものを用いることができる。
非親水性フィルムの厚さは、支持体としての強度を維持する点で、好ましくは30μm以上である。
情報ピット形成層32は、表面に凹凸を有し、この凹凸によりトラックと情報ピットを表現している。情報ピット形成層32は、例えば、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、低粘度アクリルモノマー等のオリゴマーまたはモノマーと、光開始剤との組み合わせた紫外線硬化樹脂;ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂等の電子線硬化樹脂、などを硬化させたものである。ただし、ビスフェノールAを含むエポキシ樹脂は用いないことが好ましい。
情報ピット形成層32の厚さは、通常、20〜80nmである。
光反射層33は、情報ピット形成層32の凹凸に沿って設けられ、照射された光を反射するものである。光反射層33は、例えば、真空蒸着、スパッタリング等によって形成された、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金等の金属からなる薄膜である。
光反射層33の厚さは、通常、10〜100nmであり、厚さは均一であることが好ましい。
(追記型)
図3は、追記型の記録層の一例を示す断面図である。この記録層13は、記録層基材41(基材層)と、記録層基材41表面に形成された表面に凹凸を有する情報トラック形成層42と、情報トラック形成層42の凹凸を覆う光反射層43と、光反射層43表面に形成された情報ピット記録層44とを有して概略構成されるものであり、記録層基材41側が粘着層12(図示略)に接し、情報ピット記録層44側が粘着層16に接している。
記録層基材41は、記録層13の支持体となるものである。記録層基材41としては、例えば、上述の記録層基材31と同じ非親水性フィルムを用いることができる。
情報トラック形成層42は、表面に溝深さ50〜110nmの凹凸を有し、この凹凸によりトラックを表現している。ただし、再生専用型と異なり、情報ピットは形成されていない。情報トラック形成層42は、例えば、上述の情報ピット形成層32と同じく、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂などを硬化させたものである。
光反射層43は、情報トラック形成層42の凹凸に沿って設けられ、照射された光を反射するものである。光反射層43は、例えば、上述の光反射層33と同じく、真空蒸着、スパッタリング等によって形成された金属薄膜である。
情報ピット記録層44は、例えば、有機色素等からなる着色膜であり、情報記録用のレーザー光を照射することによって、照射部位の有機色素に分子構造の変化が生じ、物理的に変化(破壊)することによりこの部分が情報ピットとなり、情報信号が記録される。物理変化を生じた部位は光透過率が低下するため、読み取り用の光を照射すると、光反射層43からの反射光量も低下し、結果的に凹凸ピットが形成された場合と同様に情報信号が検出可能となる。
有機色素としては、例えば、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、ナフトキノン系色素、などが挙げられる。
情報ピット記録層44の厚さは、通常、50〜200nmである。
(書き換え型)
図4は、書き換え型の記録層の一例を示す断面図である。この記録層13は、記録層基材51(基材層)と、記録層基材51表面に形成された表面に凹凸を有する情報トラック形成層52と、情報トラック形成層52の凹凸を覆う光反射層53と、光反射層53表面に形成された情報ピット記録層54とを有して概略構成されるものであり、記録層基材51側が粘着層12(図示略)に接し、情報ピット記録層54側が粘着層16に接している。
記録層基材51は、記録層13の支持体となるものである。記録層基材51としては、例えば、上述の記録層基材31と同じ非親水性フィルムを用いることができる。
情報トラック形成層52は、表面に溝深さ50〜110nmの凹凸を有し、この凹凸によりトラックを表現している。ただし、再生専用型と異なり、情報ピットは形成されていない。情報トラック形成層52は、例えば、上述の情報ピット形成層32と同じく、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂などを硬化させたものである。
光反射層53は、情報トラック形成層52の凹凸に沿って設けられ、照射された光を反射するものである。光反射層53は、例えば、上述の光反射層33と同じく、真空蒸着、スパッタリング等によって形成された金属薄膜である。
情報ピット記録層54は、例えば、SiO膜、GeSbTe膜、SiO膜の3層を一組とする透明誘電体膜であり、図示例のものは、SiO膜61、GeSbTe膜62、SiO膜63、GeSbTe膜64、SiO膜65の順に積層した、2層構造の情報ピット記録層である。
情報ピット記録層54による情報の記録、消去および読み取りは、以下のように行われる。
レーザー光をGeSbTe膜に集光してこの膜を加熱し、ついで急冷してGeSbTe膜を多結晶化又は非結晶化して情報を記録する。そして、GeSbTe膜に影響しない程度の弱いレーザー光を照射し、多結晶化又は非結晶化したGeSbTe膜を透過して光反射層で反射した光を受光し、GeSbTe膜の結晶化の有無により情報を読み出す。他方、より低強度のレーザー光を多結晶化又は非結晶化したGeSbTe膜に集光してゆっくり加熱することにより、GeSbTe膜を結晶化して情報を消去する。この記録/消去は可逆的であり、記録を消去した後、再度別の情報を記録することができる。
SiO膜の代わりに、ZnS−SiO膜、Ta膜、SiN膜、AlN膜を使用することもできる。また、GeSbTe膜の代わりに、AgInSbTe膜を用いることもできる。
これら各膜は、スパッタリング、真空蒸着などで形成することができる。
各膜の厚みは、およそ10〜300nmであり、層の種類、数によって適宜設定すればよい。例えば、情報ピット記録層54の各膜の厚さは、SiO膜(220nm)/GeSbTe膜(13nm)/SiO膜(25nm)/GeSbTe膜(40nm)/SiO膜(95nm)である。
<印刷層>
印刷層15は、印刷基材21(基材層)に印刷インキ22による印刷が施されたものである。ここで、印刷は、粘着層14側、すなわち、印刷基材21の裏面側に施されることが、印刷インキ22からなる印刷面を保護するとともに、独特の光沢、深みのある画像を得ることができることから、好ましい。
印刷基材21としては、基板11の吸水・吸湿を抑える点で、非親水性フィルムが用いられる。非親水性フィルムは、ビスフェノールAを含まない樹脂からなるフィルムであれば特に限定はされない。
特に、非親水性フィルムとしては、焼却による廃棄が可能で、焼却により水と二酸化炭素に分解されて環境への影響が少ない点で、ポリオレフィンフィルムが好ましい。また、非親水性フィルムとしては、そのまま廃棄しても土中などで微生物により分解されて環境への影響が少ない点で、生分解性樹脂フィルムが好ましい。
ポリオレフィンフィルム、生分解性樹脂フィルムとしては、上述の記録層基材31と同じものを用いることができる。
印刷基材21の厚さは、通常、12〜80μmである。
印刷インキ22は、ビスフェノールAを含まないものであれば特に限定はされない。印刷インキ22としては、廃棄の際に環境への影響が少ない点で、例えば、ポリ乳酸樹脂などの生分解性樹脂をバインダーとし、これに各種添加剤を加えた印刷インキが挙げられる。添加剤としては、例えば、着色顔料、顔料分散剤、粘度調整剤などが挙げられる。
印刷によって形成される文字や画像としては、少なくとも光ディスクの種類を示す表示、光ディスクに関する付加情報(製造元、販売元、価格、記憶容量、使用上の注意事項等)、中間階調を有するフルカラーの装飾画像(記録された情報のイメージ画像等)、などが挙げられる。また、鉛筆、ボールペン、インキジェットプリンター等で追記可能な記入欄が設けられていてもよい。
<保護層>
保護層17は、記録層13の表面の保護して、記録層の傷付きを防止するものである。また、保護層17は、基板11の吸水・吸湿を抑える役割を担うものである。
保護層17としては、光ディスクに照射された光を記録層13へ透過させる必要があることから、光透過性が高い樹脂フィルムが好ましい。また、樹脂フィルムとしては、廃棄の際に環境にへの影響が少ない点で、ポリオレフィンフィルム、生分解性樹脂フィルムが好ましい。
ポリオレフィンフィルム、生分解性樹脂フィルムとしては、上述の記録層基材31と同じものを用いることができる。
保護層17の厚さは、通常、0.03〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.6mmである。
なお、保護層17は、後述する粘着層16を用いずに液状の紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂等をスピンコート法で直接記録層13上に塗布し、これを硬化させたものであっても構わない。
<粘着層>
粘着層12、14、16は、各層を貼合するためのものであり、粘着剤からなる層である。粘着剤としては、アクリル系粘着剤など、公知のものを用いることができる。
粘着剤の量は、貼合させる各層の材質に応じて適宜決定すればよい。基板11と記録層13とを貼合する粘着層12は、記録層13側表面を大略平滑にすることが好ましい。
<剥離層>
本発明の光ディスクは、図5に示すように、基板11と記録層13との間、および基板11と印刷層15との間に、廃棄の際に各層を分離するための剥離層18、19が設けられた光ディスク20であってもよい。
剥離層18、19としては、表面活性の少ない材料が好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが挙げられる。
剥離層18、19の厚さは、通常、5μm〜1mmである。
<光ディスクの製造方法>
次に、本発明の光ディスクの製造方法について説明する。
本発明のディスクの製造方法は、印刷層、基板、記録層、保護層を別々に、図6に示すように各々シート状の部材として巻き取りで製造し、最終工程で所定の順に粘着剤を塗布し、これらを圧着、貼合して、所望の層構成とした後にディスク(円盤)状に打ち抜いて光ディスクとする製造方法である。
以下、図5に示す層構成を有する光ディスク20の製造方法の一例について説明する。
あらかじめ、印刷基材21上に印刷を施して印刷シートを作製し(印刷シート作製工程)、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板シートの両面に剥離層18、19を形成し(剥離層形成工程)、記録層基材31(41、51)上にトラックを形成して記録層シートを作製する(記録層シート作製工程)。ついで、基板シートと前記印刷シートとを貼合して、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板11上に印刷シートからなる印刷層15を設け(印刷シート貼合工程)、基板シートと前記記録層シートとを貼合して、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板11上に記録層シートからなる記録層13を設け(記録層シート貼合工程)、記録層13上に保護フィルムを貼合して、記録層13上に保護フィルムからなる保護層17を設け(保護フィルム貼合工程)、所望の層構成を有する光ディスクの原反とした後に、該原反をディスク状に打ち抜くことによって、光ディスク20は製造される。
<印刷シート作製工程>
印刷シートは、図7(a)に示す工程により、印刷基材21に印刷インキ22による印刷を施し、ロールに巻き取ることで作製される。このとき、印刷シートには、図6に示すように、位置合わせ用パターンを印刷しておく。
印刷方法としては、例えば、オフセット印刷法,グラビア印刷法,凸版印刷法、スクリーン印刷法、インキジェット印刷法、電子写真法、などが挙げられる。中でも、中間階調を有するフルカラーの場合、高精細な画像が得られることから、オフセット印刷法又はグラビア印刷法が好ましい。また、光ディスクに、一枚毎に異なる可変情報を付与する場合は、インキジェット印刷法、電子写真法が好ましい。
<剥離層形成工程>
基板11となる基板シートには、図7(b)に示す工程により、その両面にポリエチレン等のポリオレフィンを溶融押出コーティングして、剥離層18、19をあらかじめ形成しておく。剥離層18、19が形成された基板シートは、ロール状に巻き取られる。
<記録層シート作製工程>
記録層シートは、図7(c)に示す工程により、記録層基材31(41、51)上にトラックを形成し、さらに、再生専用型、追記型、書き換え型のそれぞれに対応した各種層を形成し、ロールに巻き取ることで作製される。このとき、記録層シートには、図6に示すように、位置合わせ用パターン(凹凸等)を形成しておく。
(再生専用型)
まず、記録層基材31に紫外線硬化樹脂をコーティングし、その表面に、トラックおよび情報ピットに対応した凹凸を有する転写型を押し付けて凹凸を紫外線硬化樹脂表面に転写する(エンボス加工)。ついで、紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して硬化させて情報ピット形成層32とする。このとき、転写型として、トラックおよび情報ピットに対応した凹凸に加えて、回折格子パターンまたはホログラムパターンを有するものを使用することによって、情報ピット形成層32に偽造防止等のパターンを形成することもできる。
ついで、情報ピット形成層32上に、真空蒸着、スパッタリング等によって金属薄膜からなる光反射層33を形成する。
(追記型)
情報トラック形成層42および光反射層43の形成は、再生専用型の情報ピット形成層32および光反射層33と同様にして行う。ただし、転写型としては情報ピットに対応した凹凸がないものを用いる。
ついで、光反射層43上に、有機色素をコーティングし、有機色素の着色膜からなる情報ピット記録層44を形成する。コーティング方法としては、グラビアコート、マイクログラビアコート、ダイコート、コンマコート、エアナイフコート、ロールコート等が挙げられる。
(書き換え型)
情報トラック形成層52および光反射層53の形成は、追記型と同様にして行う。
ついで、光反射層43上に、スパッタリング、真空蒸着等によって、SiO膜61、GeSbTe膜62、SiO膜63、GeSbTe膜64、SiO膜65を順次、形成する。
<各貼合工程>
図8に示すように、まず、印刷シートの印刷面に粘着剤を塗工し、これと基板シートとを貼り合わせる。
ついで、記録層シートに粘着剤を塗工し、これを、印刷シートが貼合された基板シートのもう一方の面に貼り合わせる。この際、印刷シートの位置合わせ用パターンと記録層シートの位置合わせ用パターンとを位置読取センサで読み取って、両者の位置合わせを行う。
ついで、保護シートに粘着剤を塗布し、これを、基板シート上の記録層13に貼り合わせ、光ディスクの原反とする。
<打ち抜き工程>
ついで、位置合わせ用パターンを抜取位置読取センサで読み取り、原反の光ディスク形状の加工部と円盤状刃型とを同期させ、この円盤状刃型で原反をディスク状に打ち抜き、光ディスクとする。
このようにして得られた光ディスクは、各層の材質によっては変形もあり得る。よって、平滑性を出すため、光ディスクの両面から平面の加熱プレートにより加熱して、原反の歪みを除去する工程を挿入してもよい。
以上説明した本発明の光ディスクにあっては、基板11として生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなるものを用いているので、焼却、土中埋設等によって容易に廃棄でき、そして、この際、環境に与える影響が少ない。また、本発明の光ディスクにあっては、基板11として生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなるものを用いているので、光ディスクとして必要な強度を有している。
また、記録層13が形成された基板11の面とは反対の面に、印刷層12をさらに有しているので、基板11の両面が被覆された状態となり、基板11の吸水・吸湿を抑えることができ、光ディスクの反り等の変形を抑えることができる。
さらに、記録層13が、非親水性フィルムからなる記録層基材31(41、51)を有しているので、基板11の吸水・吸湿をさらに抑えることができ、光ディスクの反り等の変形をさらに抑えることができる。
また、印刷層15が、非親水性フィルムからなる印刷基材21を有しているので、基板11の吸水・吸湿をさらに抑えることができ、光ディスクの反り等の変形をさらに抑えることができる。
記録層13が、基板11の両面に設けられている場合でも、これと同様の作用が発揮される。
また、記録層13を保護する保護層17をさらに有しているので、記録層13の傷付きを防止するとともに、基板11の吸水・吸湿をさらに抑えることができ、光ディスクの反り等の変形をさらに抑えることができる。
また、基板11と記録層13との間、および基板11と印刷層15との間に、剥離層18、19が設けられているので、廃棄の際に基板11と、記録層13と、印刷層15とを分離して、別々に廃棄することができ、各層の材料に応じた廃棄が可能となり、環境に与える影響をさらに少なくすることができる。
また、本発明の光ディスクの製造方法は、基板11、記録層13、印刷層15、保護層17を、それらに対応するシートをあらかじめ作製して、これらを貼合することにより形成しているので、スピンコートなどによる塗布と異なり、材料に無駄が少なくなり、基板に記録層13、印刷層15、保護層17を構成する各層をはじめから順に積層していく場合と異なり、熱膨張率の違いによるストレスがかからずに、基板11の反りが少ない光ディスクを安価に製造することができる。
また、あらかじめ印刷基材21に印刷を施して印刷シートを作製し、これを基板11に貼合する方法であるので、高精細な印刷を行うことができ、高精細な画像を安価に得ることができる。また、上述の印刷シート作製工程において、光ディスクにシリアルに変化するナンバーなど一枚毎に異なる可変情報を印刷にて付与することができる。
なお、本発明の光ディスクは、上述の実施形態例のものに限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても構わない。
例えば、本発明の光ディスクは、円盤状のものに限定はされず、情報が記録される領域が円形である限りは、長方形等、任意の形状とすることができる。
また、上述の実施形態例では、各層を貼合する際に粘着剤を用いているが、粘着剤以外に接着層、粘着剤や接着剤をシート状に成形した粘着材、接着材などを用いてもよい。
以下に本発明の実施例を示す。
(印刷シートの作製)
厚さ0.04mmの延伸ポリ乳酸フィルム(三菱樹脂(株)製、エコロージュ)に生分解性ポリエステル系印刷インキ(大日精化工業(株)製、バイオテックカラーHGP)を用いたグラビア印刷を施し、光ディスクの種類を示す表示、光ディスクに関する付加情報、装飾画像等が印刷された印刷シートを得た。
(基板シートの作製)
厚さ1.0mmの延伸ポリ乳酸フィルム(三菱樹脂(株)製、エコロージュ)の両面に、コロナ処理等の易接着処理を施した後、ポリエチレンを溶融押出コーティングして、厚さ0.015mmの剥離層をあらかじめ形成した。
(記録層シートの作製)
銅メッキを施したロールにトラックおよび情報ピットに対応した凹凸を転写し、さらにこの上からクロムメッキを施して転写版とした。
厚さ0.05mmの延伸高密度ポリエチレンフィルムに紫外線硬化樹脂をダイコートにて厚さが0.1mmとなるようにコーティングし、その表面に、転写型を押し付けて凹凸を紫外線硬化樹脂表面に転写した。
ついで、紫外線硬化樹脂に紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させてトラックを形成した。
ついで、トラック上に、アルミニウムを真空蒸着して、厚さ60nmの光反射層を形成し、再生専用型の記録層シートを得た。
(貼合)
印刷シートの印刷面にマイクログラビアにてアクリル系粘着剤を厚さが0.005mmとなるように塗工し、これと基板シートとを貼り合わせた。
ついで、記録層シートにマイクログラビアにてアクリル系粘着剤を厚さが0.005mmとなるように塗工し、これを、印刷シートが貼合された基板シートのもう一方の面に貼り合わせた。
ついで、保護シート(厚さ0.065mmの延伸高密度ポリエチレンフィルム)にマイクログラビアにてアクリル系粘着剤を厚さが0.005mmとなるように塗工し、これを、基板シート上の記録層に貼り合わせ、光ディスクの原反を得た。
(打ち抜き)
ついで、円盤状刃型で原反をディスク状に打ち抜き、光ディスクを得た。この後、光ディスクの平滑性を得るために、光ディスクを平面プレートで挟み、50℃の熱を24時間加えて、歪み取りを行った。
(評価)
得られた光ディスクについて、パルステック工業株式会社製の光ディスクドライブ装置(製品名:DDU−1000)を用い、記録された情報を読み取ったところ、問題なく読み取ることができた。
また、基板(+剥離層)と、記録層(+粘着層+保護層)と、印刷層(+粘着層)とを分離することが可能であり、基板および印刷層を、土中埋設によって廃棄することができた。記録層(+粘着層+保護層)からさらに保護層を剥離して、保護層を土中埋設によって廃棄することができた。記録層からは、金属薄膜分を回収した。
記録層シートの作製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして光ディスクを得た。
(記録層シートの作製)
銅メッキを施したロールにトラックに対応した凹凸を転写し、さらにこの上からクロムメッキを施して転写版とした。
厚さ0.05mmの延伸高密度ポリエチレンフィルムに紫外線硬化樹脂をダイコートにて厚さが0.1mmとなるようにコーティングし、その表面に、転写型を押し付けて凹凸を紫外線硬化樹脂表面に転写した。
ついで、紫外線硬化樹脂に紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させてトラックを形成した。
ついで、トラック上に、アルミニウムを真空蒸着して、厚さ60nmの光反射層を形成した。
ついで、光反射層上にマイクログラビアにてシアニン系色素をコーティングして60nmの着色膜を形成し、追記型の記録層シートを得た。
(評価)
得られた光ディスクについて、パルステック工業株式会社製の光ディスクドライブ装置(製品名:DDU−1000)を用い、情報の記録(書き込み)および記録された情報の読み取りを行ったところ、問題なく記録および読み取りを行うことができた。
また、基板(+剥離層)と、記録層(+粘着層+保護層)と、印刷層(+粘着層)とを分離することが可能であり、基板および印刷層を、土中埋設によって廃棄することができた。記録層(+粘着層+保護層)からさらに保護層を剥離して、保護層を土中埋設によって廃棄することができた。記録層からは、金属薄膜分を回収した。
記録層シートの作製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして光ディスクを得た。
(記録層シートの作製)
銅メッキを施したロールにトラックに対応した凹凸を転写し、さらにこの上からクロムメッキを施して転写版とした。
厚さ0.05mmの延伸高密度ポリエチレンフィルムに紫外線硬化樹脂をダイコートにて厚さが0.1mmとなるようにコーティングし、その表面に、転写型を押し付けて凹凸を紫外線硬化樹脂表面に転写した。
ついで、紫外線硬化樹脂に紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させてトラックを形成した。
ついで、トラック上に、アルミニウムを真空蒸着して、厚さ60nmの光反射層を形成した。
ついで、光反射層上に、スパッタリングによって、厚さ220nmのSiO膜、厚さ13nmのGeSbTe膜、厚さ25nmのSiO膜、厚さ40nmのGeSbTe膜、厚さ95nmのSiO膜を順次、形成し、書き換え型の記録層シートを得た。
(評価)
得られた光ディスクについて、パルステック工業株式会社製の光ディスクドライブ装置(製品名:DDU−1000)を用い、情報の記録(書き込み)、記録された情報の読み取り、および記録された情報の消去、再書き込みを行ったところ、問題なく記録、読み取り、消去、再書き込みを行うことができた。
また、基板(+剥離層)と、記録層(+粘着層+保護層)と、印刷層(+粘着層)とを分離することが可能であり、基板および印刷層を、土中埋設によって廃棄することができた。記録層(+粘着層+保護層)からさらに保護層を剥離して、保護層を土中埋設によって廃棄することができた。記録層からは、金属薄膜分を回収した。
基板シートとして、厚さ1.0mmの延伸高密度ポリエチレンフィルムの両面に、ポリエチレンを溶融押出コーティングして、厚さ0.015mmの剥離層をあらかじめ形成したものを用いた以外は、実施例1と同様にして光ディスクを得た。
(評価)
得られた光ディスクについて、パルステック工業株式会社製の光ディスクドライブ装置(製品名:DDU−1000)を用い、記録された情報を読み取ったところ、問題なく読み取ることができた。
また、基板(+剥離層)と、記録層(+粘着層+保護層)と、印刷層(+粘着層)とを分離することが可能であり、基板および印刷層を、土中埋設によって廃棄することができた。記録層(+粘着層+保護層)からさらに保護層を剥離して、保護層を土中埋設によって廃棄することができた。記録層からは、金属薄膜分を回収した。
基板として生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなるものを用いた本発明の光ディスクは、環境対応型の製品となり、しかも安価である。

Claims (13)

  1. 生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板と、
    基板の両面に設けられた記録層とを有し、
    前記記録層が、非親水性フィルムからなる基材層を有していることを特徴とする光ディスク。
  2. 生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板と、
    基板の片面に設けられた記録層と、
    記録層が設けられた基板の面とは反対の面に設けられた印刷層とを有し、
    前記記録層および印刷層が、非親水性フィルムからなる基材層を有していることを特徴とする光ディスク。
  3. 前記記録層を保護する保護層を有することを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  4. 前記記録層を保護する保護層を有することを特徴とする請求項2記載の光ディスク。
  5. 前記基板と記録層との間に、剥離層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に記載の光ディスク。
  6. 前記基板と印刷層との間に、剥離層が設けられていることを特徴とする請求項2記載の光ディスク。
  7. 非親水性フィルムからなる記録層基材上にトラックを形成して記録層シートを作製する記録層シート作製工程と、
    生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板シートと前記記録層シートとを貼合して、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板の両面に記録層シートからなる記録層を設ける記録層シート貼合工程とを有することを特徴とする光ディスクの製造方法。
  8. 非親水性フィルムからなる記録層基材上にトラックを形成して記録層シートを作製する記録層シート作製工程と、
    非親水性フィルムからなる印刷基材上に印刷を施して印刷シートを作製する印刷シート作製工程と、
    生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板シートと前記記録層シートとを貼合して、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板上に記録層シートからなる記録層を設ける記録層シート貼合工程と、
    生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板シートと前記印刷シートとを貼合して、生分解性樹脂またはポリオレフィン系樹脂からなる基板上に印刷シートからなる印刷層を設ける印刷シート貼合工程とを有することを特徴とする光ディスクの製造方法。
  9. 前記記録層上に、保護フィルムを貼合して、記録層上に保護フィルムからなる保護層を設ける保護フィルム貼合工程を有することを特徴とする請求項7記載の光ディスクの製造方法。
  10. 前記記録層上に、保護フィルムを貼合して、記録層上に保護フィルムからなる保護層を設ける保護フィルム貼合工程を有することを特徴とする請求項8記載の光ディスクの製造方法。
  11. あらかじめ基材シートの少なくとも片面に剥離層を形成する剥離層形成工程を有することを特徴とする請求項7ないし10いずれか一項に記載の光ディスクの製造方法。
  12. それぞれのシートを巻き取りで製造し、これら巻き取り状の各シートを貼り合わせることを特徴とする請求項7ないし10いずれか一項に記載の光ディスクの製造方法。
  13. 前記印刷シート作製工程は、製造される光ディスクの各々に対して付与される互いに異なる可変情報を、前記印刷基材上に印刷する工程を有することを特徴とする請求項8記載の光ディスク製造方法。
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