JP2006286062A - 記録層に可視情報表示層を有する光ディスク - Google Patents
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Abstract
【課題】光ディスク上の記録層領域や記録層の無い領域に関わらずディスク上に装飾やタイトルを施したり製造年月日等の可視情報を表示できる光ディスクを提供する。
【解決手段】紙、木質材、プラスチック、金属、セラミック等の基材層1上に光ディスク用の光信号を反射する蒸着反射層が半透明な記録ビットパターンを有する記録層3が設けられ、基材層1と記録層3との間に可視情報表示層2が設けられた光ディスクであって、前記基材層1上に光ディスク用の光信号を反射する蒸着反射層が半透明な1乃至複数の記録ビットパターンを有する前記記録層3が設けられ、前記1乃至複数の各々記録ビットパターン毎の基材層1と記録層3との間には可視情報表示層2が設けられ、各々前記記録ビットパターン毎に切り離し用刻切線7を介して独立した光ディスク領域Dと余白ホルダー領域Eとに切り離し可能な光ディスクであり、裏面に支持シート5が貼着されている。
【選択図】図6
【解決手段】紙、木質材、プラスチック、金属、セラミック等の基材層1上に光ディスク用の光信号を反射する蒸着反射層が半透明な記録ビットパターンを有する記録層3が設けられ、基材層1と記録層3との間に可視情報表示層2が設けられた光ディスクであって、前記基材層1上に光ディスク用の光信号を反射する蒸着反射層が半透明な1乃至複数の記録ビットパターンを有する前記記録層3が設けられ、前記1乃至複数の各々記録ビットパターン毎の基材層1と記録層3との間には可視情報表示層2が設けられ、各々前記記録ビットパターン毎に切り離し用刻切線7を介して独立した光ディスク領域Dと余白ホルダー領域Eとに切り離し可能な光ディスクであり、裏面に支持シート5が貼着されている。
【選択図】図6
Description
本発明は、紙、木質材、プラスチック、金属、セラミック等の基材層上に記録層が設けられている記録層に可視情報表示層を有する光ディスクに関する。
従来の光ディスクのディスク基材の材料としては、安定した読み取り及び書き込みが行えるように、異物及び不純物の含有が少なく、透過性が高く、複屈折率が小さく、光ディスクが湿度や水分によって変形しないように吸水性が低く、耐水性があって、耐熱性に優れ、また、成形加工適性のために高流動性を有し、成形型に対する離型性に優れている必要があり、そのために、ディスク基材の材料としてポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂等が多く用いられている。
ポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂等を用いた光ディスクの基材は、ポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂等をインジェクション成形等により熱成形し、記録層として微細な小判状や矩形状の記録ビットを断続的にスパイラル状に配列した記録ビットパターンを形成し、そのパターン上に例えば膜厚0.006μm程度の蒸着を施して蒸着反射層を形成し、必要に応じて、同様に形成され蒸着されたインジェクション成形品、若しくは、この記録層の保護のために、その上にポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂等からなる記録層のないインジェクション成形品が貼り合わされている。
このような光ディスクに、装飾やタイトルを施したり、製造年月日等の情報を文字情報として記録する場合には、光ディスク加工後に、情報の読み取りや書き込みとは関係のないディスク部分に、ラベル貼りや、シルクスクリーン印刷等が施される。
そのため、従来の光ディスクにおける問題点としては、ラベル貼りやシルクスクリーン印刷等を施すためのディスク上の場所の制約や、また、このような装飾を行うディスク上の場所の確保や、そのための記録層形成場所の制約があり、さらにシルクスクリーン印刷では、高精細な画像を得ることが困難であるなどの問題がある。
以下に、本発明に関連する公知文献を記載する。
特開平05−258349号公報
本発明は、光ディスク上の記録層領域や記録層の無い領域に関わらず、光ディスク上に装飾やタイトルを施したり、製造年月日等の可視情報を表示できる記録層に可視情報表示層を有する光ディスクを提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、紙、木質材、プラスチック、金属、セラミック等の基材層1上に光ディスク用の光信号を反射する蒸着反射層が半透明な記録ビットパターンを有する記録層3が設けられている光ディスクであって、基材層1と記録層3との間に印刷層又は/及びラベル層等の可視情報表示層2が設けられていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る光ディスクにおいて、前記基材層
1と記録層3との境界面の基材層1面を平滑化するために平滑化樹脂層4が積層されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
1と記録層3との境界面の基材層1面を平滑化するために平滑化樹脂層4が積層されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2に係る光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が、前記基材層1と記録層3との境界面の基材層1面を平滑化するために積層した平滑化樹脂層4の層表面若しくは層裏面に設けられていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1乃至3のいずれか1項に係る光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が設けられた平滑化樹脂層4が熱鏡面プレスにて平滑化処理されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至3のいずれか1項に係る光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が設けられた平滑化樹脂層4が天然高分子系樹脂、生分解性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂であって、フィルム平滑面若しくはガラス平滑面の転写剥離にて硬化及び平滑化処理されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項1乃至3のいずれか1項に係る光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が設けられた平滑化樹脂層4がUV硬化性樹脂又はEB硬化性樹脂であって、照射されるUV又はEBを透過するフィルム平滑面若しくはガラス平滑面の転写剥離にて硬化及び平滑化処理されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項7に係る発明は、上記請求項1乃至3のいずれか1項に係る光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が設けられた平滑化樹脂層4が溶融押し出しラミネートにて設けられ平滑化処理されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項8に係る発明は、上記請求項1乃至7のいずれか1項に係る光ディスクにおいて、前記記録層3がブルーレイディスクの規格に基づく記録層であることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項9に係る発明は、上記請求項1乃至8のいずれか1項に係る光ディスクにおいて、前記基材層1の片面又は両面に、前記可視情報表示層2及び記録層3が設けられていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項10に係る発明は、上記請求項1乃至9のいずれか1項に係る光ディスクにおいて、前記基材層1上に蒸着反射層が半透明な1乃至複数の記録ビットパターンを有する前記記録層3が設けられ、前記1乃至複数の各々記録ビットパターン毎の基材層1と記録層3との間には印刷層又は/及びラベル層等の可視情報表示層2が設けられ、各々前記記録ビットパターン毎に切り離し用刻切線を介して独立した光ディスク領域と余白ホルダー領域とに切り離し可能な光ディスクであって、該光ディスク領域と余白ホルダー領域の片面には光ディスクホルダーの底面部を形成する連続するホルダー用支持シートが貼着されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項11に係る発明は、上記請求項10に係る光ディスクにおいて、前記基材層1が紙基材であることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の請求項12に係る発明は、上記請求項11に係る光ディスクが、1乃至複数枚を1単位として冊子状に綴じ付けされていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスクである。
本発明の記録層に可視情報表示層を有する光ディスクは、紙、木質材、プラスチック、金属、セラミック等の基材層上に直接、又は該基材層上に施した平滑化樹脂層上に、印刷を施して情報表示印刷層や、ラベルを貼着して情報表示ラベル層等の可視情報表示層を設け、その可視情報表示層上に光ディスク用の光信号を反射する半透明な蒸着反射層を有する光ディスク用の記録層を形成することにより、記録層に可視情報表示層を有する光ディスクとしたものである。
そのために、本発明の光ディスクは、光ディスク用の記録層の領域外だけでなく、記録層の領域内にも、印刷層やラベル層等の可視情報表示層を設けることができ、光ディスク上には、その記録層領域内外を問わず、装飾やタイトルを施したり、製造年月日等の可視情報等を表示することができる。
このように、光ディスク上に印刷層やラベル層等の可視情報表示層を形成するために、記録層の占める領域を縮小することなく、安定した容量の光ディスク用記録層形成用のスペースを光ディスク上に設けることができる。
また、本発明の光ディスクは、その基材層の片面又は両面に、前記印刷層やラベル層等の可視情報表示層を形成することができ、記録容量を2倍にすることも可能になる。
また、本発明の光ディスクは、可視情報表示層としての印刷層は、シルクスクリーン印刷の他、オフセット印刷、グラビア印刷等も、その印刷再現性において、技術的な制限なく施すことができるため、美粧性に優れた光ディスクを作製でき、消費者の満足する光ディスクを提供することができる。
本発明の請求項1乃至請求項9に係る光ディスクの実施の形態を以下に詳細に説明すれば、図1(a)は、本発明の光ディスクの一実施の形態を説明する側断面図であり、紙、木質材(木、集成材等)、プラスチック、金属、セラミック等のディスク基材層1面に直接、印刷層又はラベル層等による可視情報表示層2が設けられている。
この可視情報表示層2は、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、スクリーン印刷方式等により印刷された印刷層2であってもよいし、商品表示用のラベルシートを感圧接着剤(粘着剤)又は感熱接着剤等の接着剤にて貼着した貼着ラベル層2であってもよい。また、この印刷層とラベル層とを併用したものであってもよい。
前記可視情報表示層2上には、光ディスク用の記録層3が積層接着ラミネートされていて、平面円形状の光ディスクDが構成されている。なお、Do は軸中心Oにて回転するディスクドライブの駆動回転ハブを嵌挿する光ディスクDの中央孔設部である。
図1(b)は、他の実施の形態を説明する側断面図であり、紙、木質材(木、集成材等)、プラスチック、金属、セラミック等のディスク基材層1面に、該基材層1面を平滑化するための樹脂フィルム又はコーティング樹脂による平滑化樹脂層4が積層されていて、該平滑化樹脂層4面に印刷層又はラベル層等による可視情報表示層2が設けられ、該可視情報表示層2上に光ディスク用の記録層3が接着されて積層ラミネートされているものである。
前記光ディスク用の記録層3の構造、形態は、例えば、図2の側断面図に示すように、アクリル樹脂(ポリメチルメタアクリレート樹脂)等の良好な透明性と成形性のある透明合成樹脂を用いて溶融射出成形(インジェクション)方式や加熱加圧プレス成形方式にて得られた表面が平滑面であって、裏面に微小な凹凸状の記録ビットパターン31a(微小な小判状又は矩形状の記録ビット(凹溝)を断続的にスパイラル状に配列したパターン)を有するシート状のクリアディスク層31と、該記録ビット31a面側に、アルミニウム等の高反射性金属を蒸着して形成した光ディスク用の光信号(記録再生走査用レーザビーム光信号、例えばブルーレイディスクのレーザービーム光信号、又はレッドレイディスクのレーザービーム光信号)を反射して、可視光(波長400〜700nm)を透過する半透明な蒸着反射層32と、該蒸着反射層32面側に裏打ち積層した微小な凹凸状の記録ビットパターン33aを有する透明なプラスチック製保護層33とにより構成されている。なお、本発明の光ディスクにおいて使用する前記記録層3はレッドレイディスクの規格に基づく記録層であってもよいが、ブルーレイディスクの規格に基づく記録層の方が、焦点深度が浅く、記録層3の光学用樹脂層が少なくて済み、且つ基材層が厚くなるので好ましい。
前記記録層3は、そのクリアディスク層31をディスク外面にして、プラスチック製保護層33をディスク内面にして、印刷層又はラベル層等による可視情報表示層2上に接着剤を介して積層接着され、その下層の印刷層又は/及びラベル層等による可視情報表示層2が、半透明な蒸着反射層32を備えた前記記録層3を透して、光ディスクDの表面から観察できるようになっている。
なお、本発明の光ディスクDにおいては、前記可視情報表示層2の印刷やラベル等により可視情報が表示されている領域は、前記記録層3の記録ビットパターン31a、33aが形成されている領域の下層にオーバーラップしており、また、その記録層3のうちの記録ビットパターン31a、33aが形成されていない領域の下層にも形成されていてもよい。
前記印刷層及びラベル層等による可視情報表示層2の表面、あるいは平滑化樹脂層4の表面は、その上に順に積層形成される記録層3の再生性能、記録性能を高水準に維持するためになるべく平滑であることが好ましく、その表面平滑性として、例えばRa=0.1μm以下とすることが望ましい。
本発明において、ディスク基材層1上に前記記録層3を積層形成する方法としては、まず、図2に示すような裏面に微小な凹凸状の記録ビットパターン31aをパターン成形用スタンパ(成形用金型)にて成形したシート状の透明なクリアディスク層31と、半透明な蒸着反射層32と、透明なプラスチック製保護層33とを順に積層した記録層3を作製した後に、該記録層3をディスク基材層1上に図1(a)、(b)のように積層形成してもよい。
また、本発明において、ディスク基材層1上に前記記録層3を積層形成する他の方法としては、ディスク基材層1上に、まず、図2に示すような透明なプラスチック製保護層33を積層形成した後に、該保護層33面に微小な凹凸状の記録ビットパターン33aをパターン成形用スタンパ(成形用金型)にて成形し、続いて、該記録ビットパターン33a面側にアルミニウム等の高反射性金属を蒸着して形成した半透明な蒸着反射層32を設け、続いて透明なクリアディスク層31を積層形成するようにしてもよい。
前記記録層3を構成するクリアディスク層31の片面にパターン形成する記録ビットパターン31a、又は透明なプラスチック製保護層33の片面にパターン形成する記録ビッ
トパターン33aは、光ディスクビット成形用スタンパーを用いて成形されるが、スタンパーの作製は、ガラス基板上に塗布したフォトレジスト(感光剤)にVTRによる映像信号や音声信号に基づいてON−OFFするレーザービームを用いて光ディスク用ビットパターンを露光現像して凹凸状のビットパターンを刻切して記憶原盤を作製した後、該記憶原盤の凹凸状のビットパターン面にニッケル等の金属メッキを施して凹凸を反転させて金属メッキによる金属製スタンパーを作製する。
トパターン33aは、光ディスクビット成形用スタンパーを用いて成形されるが、スタンパーの作製は、ガラス基板上に塗布したフォトレジスト(感光剤)にVTRによる映像信号や音声信号に基づいてON−OFFするレーザービームを用いて光ディスク用ビットパターンを露光現像して凹凸状のビットパターンを刻切して記憶原盤を作製した後、該記憶原盤の凹凸状のビットパターン面にニッケル等の金属メッキを施して凹凸を反転させて金属メッキによる金属製スタンパーを作製する。
図3(a)は、図1(a)に示す光ディスクDの基材層1の表裏両面に、前記可視情報表示層2及び記録層3を設けた光ディスクDの側断面図であり、図3(b)は、図1(b)に示す光ディスクDの基材層1の表裏両面に、前記可視情報表示層2及び記録層3及び平滑化樹脂層4を設けた光ディスクDの側断面図である。
図3(a)に示す基材層1の両面上に可視情報表示層2と記録層3とを設けた本発明の光ディスクDと、基材層1の両面上に可視情報表示層2と記録層3と平滑化樹脂層4とを設けた本発明の光ディスクDにおいては、基材層1を表裏面に2分割する中央分離線Hを介して、第1基材層1aと第2基材層1bとを設け、該第1基材層1aと第2基材層1bのそれぞれ一方面に可視情報表示層2と記録層3、又は可視情報表示層2と記録層3と平滑化樹脂層4とを設けた後に、該第1基材層1aと第2基材層1bのそれぞれ他方面を接着剤にて貼り合わせて作製するようにしてもよい。
本発明の光ディスクにおいては、インジェクション方式により、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂等の透明樹脂を用いてディスク基材層1と記録層3とを一体成形することにより透明なクリアディスクを作製する従来の方式を採用せずに、紙、木質材(木、集成材等)、プラスチック、金属、セラミック等のディスク基材層1上に、インジェクション方式や加熱加圧プレスにより、アアクリル樹脂等の透明樹脂を用いて成形したシート状の透明な記録層3を積層形成する方式を採用することにより、ディスク基材層1上に形成した表面平滑性が高い(Ra=0.1μm以下)印刷層又はラベル層等による可視情報表示層2の上に透明な記録層3を形成させることが可能となる。
また、記録層3のビットパターンに金属蒸着膜として蒸着形成する屈折率の高い光反射層32は、記録層3の成形材料樹脂(例えば、透明アクリル樹脂に対する光屈折率差が大きい酸化金属(金属酸化物)や金属を蒸着材料として用い、また蒸着膜厚をなるべく薄くすることにより半透明化されていて、記録層3の下層に積層された印刷層又はラベル層等による可視情報表示層2の文字、記号、絵柄等の可視情報は、記録層3を透して観察が可能である。
以下に、本発明の光ディスクの基本的な製造方法について説明する。
まず、ディスク基材層1として、1枚乃至複数枚の光ディスクの平面サイズの領域が採れるサイズの紙、木質材(木、集成材等)、プラスチック、金属、セラミック等の基材を用意する。
用意した基材の表面の少なくとも記録層3を形成する面の平滑性(凹凸高低差)は、その記録層3に刻設されている凹凸状の記録ビットパターン31aの平均凹凸高低差未満であって、より平滑であることが望ましい。
しかし、例えば、上記ディスク基材層1として紙基材を選択使用する場合には、現在市販されて購入可能な紙では表面平滑性が不足する場合があり、使用する基材の粗面を平滑面に補修して表面平滑性を上げるために、平滑な樹脂フィルムを貼り合わせたり、コーティング樹脂を塗工する必要がある。
ディスク基材層1となる紙基材としては、製紙用天然繊維、パルプを主体とする紙が使用でき、また、この紙に、合成繊維(例えばポリオレフィン系繊維)を混抄したものでもよい。さらには、紙基材としては、コットンパルプや精製木材パルプから作られた原料紙を、塩化亜鉛溶液の膨潤作用を利用して、任意の紙厚に積層後に、塩化亜鉛を除去し乾燥して作製してもよい。
ディスク基材層1となるプラスチック基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和ポリエステル等の熱可塑性樹脂、あるいはポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂等の高分子材料であればよい。
ディスク基材層1となる金属基材としては、アルミニウム、鉄等、金属性材料であれば何でもよいが、密度の低い、軽量の金属材料が適当であり、例えばアルミニウムが好ましい。
ディスク基材層1となる木質基材としては、広葉樹、針葉樹、熱帯樹などを原材料とするシート状木材、あるいは木材を粉砕したウッドチップを樹脂と混練して固めたシート状集成材などが使用できる。
ディスク基材層1の表面を平滑化するための樹脂フィルムやコーティング樹脂等の平滑化樹脂としては、天然高分子系樹脂、生分解性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、UV(紫外線)硬化性樹脂、電子線(EB)硬化性樹脂等が使用でき、具体的には、ポリエステル系、ポリカーボネート系、アクリル系、ウレタン系、ポリオレフィン系、酢酸ビニル系、フェノール系の樹脂等、基材層1に対して密着する樹脂であれば良く、インジェクション成形、押し出し成形等の成形したものを用いてもよい。
次に、ディスク基材層1の表面の平滑化について以下に説明すれば、紙シート、木材シート、プラスチックシート、金属シート、セラミックシート等のディスク基材層1の表面に、上記平滑化樹脂をコーティング材又は接着材として、平滑化しながら塗工して、平滑化樹脂層4を得る。この時、塗工だけでは平滑性が不十分な時は、前記平滑化樹脂層4上に、さらに上記平滑化樹脂による樹脂フィルムを貼り合わせても良い。
ディスク基材層1の表面を平滑化しながら平滑化樹脂を塗工する方法としては、基材本体の表面平滑性、耐熱性等の物性により、その方法は異なるが、塗工された後の平滑化樹脂層4の表面の平滑性(表面粗さ)Raは0.1μm以下であって、基材層1の反りは、そのディスク基材層1のディスク直径12cmの円盤状として、そのディスクを平坦台面上に静置したとき、その平坦台面からのディスク端部の持ち上がり高さが、0.3mm未満であればよく、特に塗工方法を限定する必要はない。
基材に表面平滑性がなく、例えば80℃程度の加熱によって反りが発生する可能性のある紙基材等は、紙基材面に平滑化樹脂(又は平滑化樹脂兼用の接着剤)をダイコート、ロールコート等にて紙目を均しながら塗工して、基材層1を平滑化する方法が好ましく用いられ、しかも、平滑化樹脂(又は平滑化樹脂兼用の接着剤)としては、ノンソルベント、ホットメルト等の無溶剤タイプであって、溶剤の乾燥工程が不要な方法が、基材層1に対して加熱乾燥工程の熱的なダメージを与えないために好ましい。
さらにUV硬化性やEB硬化性の平滑化樹脂(又は平滑化樹脂兼用の接着剤)等のように、塗工、貼り合わせた後に、トリガーにより瞬時に硬化する方が、その後の加工工程において汚れたりせず好ましい。
ディスク基材層1の表面を平滑にするためのコーティング樹脂の塗工や樹脂フィルムの貼り合わせによる平滑化樹脂層4の積層形成は、基材層1上に直接、積層形成してもよいし、あるいは基材層1上に直接、印刷層やラベル層等による可視情報表示層2を設けた後に、その可視情報表示層2上に平滑化樹脂層4を積層形成してもよい。
また、ディスク基材層1の表面を平滑にするための樹脂フィルムの貼り合わせによる平滑化樹脂層4の積層形成においては、その平滑化用の樹脂フィルムの表面又は/及び裏面に印刷層やラベル層等による可視情報表示層2を設けた後に、その樹脂フィルムを基材層1面に貼り合わせるようにしてもよい。
本発明の光ディスクにおける平滑化樹脂層4は、コーティング樹脂の塗工や樹脂フィルムの貼り合わせによるだけでも、ディスク基材層1の表面を適性な平滑性に平滑化することができるが、本発明にて規定している平滑性の範囲に入っていない場合には、次の処理を行うことにより平滑化樹脂層4を設けるようにしてもよい。
例えば、基材層1面に塗工した熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂の平滑化樹脂(例えば水性ニス等)による平滑化樹脂層4の表面をさらに平滑化するため、鏡面板にて熱プレスすることにより再度熱融解させながら、該平滑化樹脂層4の表面に前記鏡面板の鏡面を転写して平滑化する。特に熱硬化性樹脂の場合は、熱プレス時の熱により硬化する。
また、例えば、基材層1面に塗工したUV硬化性樹脂又はEB硬化性樹脂の平滑化樹脂による平滑化樹脂層4の表面を、さらに平滑化するため、鏡面板にてプレスする前に、予めUV照射又はEB照射して硬化させ、平滑化樹脂層4表面の鏡面板に対するタック(粘着性)を切った状態(鏡面板を剥離可能な状態)にした後に、鏡面板にてプレスして、該平滑化樹脂層4の表面に前記鏡面板の鏡面を密着転写して平滑化した後、鏡面板を剥離して、再度、UV照射又はEB照射して、平滑化樹脂層4を完全硬化する。
また例えば、基材層1面に塗工した天然高分子系樹脂、生分解性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、電子線(EB)硬化性樹脂等の平滑化樹脂による平滑化樹脂層4の表面を、さらに平滑化するため、フィルム平滑面やガラス平滑面にてプレスして、該平滑化樹脂層4の表面に前記フィルム平滑面やガラス平滑面を密着転写して、該平滑化樹脂層4の表面を平滑化し、加熱又はUV照射又はEB照射して硬化した後、フィルム平滑面やガラス平滑面を剥離する。
特に、基材層1面に塗工したUV硬化性樹脂、電子線(EB)硬化性樹脂等の平滑化樹脂による平滑化樹脂層4の表面を、さらに平滑化するためには、UV又はEBを透過するフィルム平滑面やガラス平滑面にてプレスして、該平滑化樹脂層4の表面に前記フィルム平滑面やガラス平滑面を密着転写して、該平滑化樹脂層4の表面を平滑化し、UV照射又はEB照射して硬化した後、フィルム平滑面やガラス平滑面を剥離する。
また、例えば、基材層1が、塗工する平滑化樹脂を染み込み易い基材の場合には、平滑化樹脂として電子線(EB)硬化性樹脂を用いた平滑化樹脂層4の表面を、EBを透過するフィルム平滑面やガラス平滑面にてプレスして、該平滑化樹脂層4の表面に前記フィルム平滑面やガラス平滑面を密着転写して、該平滑化樹脂層4の表面を平滑化し、基材層1上の平滑化樹脂層4だけでなく、基材層1内に染み込んだ平滑化樹脂もEB照射により100%硬化させることができ、基材層1が透明でなくても硬化させることができる。
前記フィルム平滑面やガラス平滑面となる平滑なフィルムやガラスの平滑性としては、本発明で規定している表面粗さ(Ra値)になるような表面平滑性を有するフィルム、ガラスが良く、具体的には、Ra値が0.1μm以下、Rmax値が3μm以下が適当であ
る。
る。
また、基材層1面に平滑化樹脂による溶融樹脂をTダイより押し出しながら、その押し出し樹脂をミラープレス冷却ロール(鏡面プレス冷却ロール)にてプレスしながら冷却してラミネート加工することにより平滑化した平滑化樹脂層4を設けるようにしてもよく、又は、その押し出し樹脂をミラープレス加熱ロール(鏡面プレス加熱ロール)にて熱プレスしながらラミネート加工することにより平滑化した平滑化樹脂層4を設けるようにしてもよい。
ディスク基材層1上に平滑化樹脂層4を形成するための平滑化樹脂の塗工量としては、基材層1に使用する基材の種類や表面状態によって異なるが、例えば、カード原紙のように何のコートもされていない基材では、紙目のような表面の粗面(微細凹凸面)を覆うために、平滑化樹脂層4の層厚が10〜100μm程度となるような厚膜の塗工が必要となる。また、例えば、アート紙、コート紙などピグメントコートした紙の場合は、予め紙目がクレイコート層等により覆われているため、平滑化樹脂層4の層厚は、0.5〜50μm程度の薄塗りでもよい。
さらに、ディスク基材層1として、例えばプラスチック、金属等の材料であって、その材料の表面平滑性が高い基材の場合は、樹脂コーティングや樹脂フィルム貼り合わせ等の平滑化樹脂の被覆による平滑化樹脂層4の形成の必要がないが、後工程にてディスク基材層1上に積層形成する印刷層やラベル層等の可視情報表示層2の形成樹脂や、記録層3の形成樹脂との密着性(接着性)の良い表面状態にしておく等の理由から、平滑化樹脂層4を密着性(接着性)を良好にするためのアンカーコート層(又はプライマー層)として塗工するようにしてもよく、このときは、層厚が0.5μm以下程度の塗工量である。
本発明においてディスク基材層1面に積層形成する記録層3は、図2に示すように、例えばディスクの外面側から順に、透明アクリル樹脂層31(クリアディスク層)、半透明な蒸着反射層32、透明プラスチック保護層33からなり、アクリル樹脂層31側からレーザー光を当てて半透明な蒸着反射層32にて反射する光の状態により記録内容を再現するタイプが用いられるものである。
レーザー光を半透明な蒸着反射層32にて反射させるために、透明アクリル樹脂層31と蒸着反射層32との光屈折率差が大きい程よく、また、蒸着反射層32は高屈折率の材料を積層する必要があるが、高屈折率の材料は金属系材料が多く、記録層3を印刷層など可視情報表示層2上に形成しても、記録層3を透して可視情報表示層2の印刷層やラベル層の表示が透視できず観察できなくなってしまう。
そこで、本発明では、記録層3における蒸着反射層32の形成において、金属系の高屈折率の材料を10nm以下の極薄い膜厚にて蒸着形成することにより、あるいは酸化金属の透明な材料を使用することにより蒸着反射層32は走査レーザービーム光信号のみを反射する半透明な反射層になり、前記記録層3を透して可視情報表示層2の印刷層やラベル層の表示が透視でき、観察することができるようになる。
上記高屈折率の金属系材料としては、例えばアルミニウム等の金属材料、あるいは酸化珪素(Si O2 )等の酸化金属材料を選定することができる。
なお、表面平滑性を表すJISにおける表面粗さの規格は、改正前のJIS BO601−1982と、改正後のJIS BO601−1994があるが、本発明における表面粗さRa、Rmaxは、改正前のJIS BO601−1982における中心線平均粗さRa、最大高さRmaxを示すものである。
次に、本発明の請求項10乃至請求項12のいずれか1項に係る光ディスクの実施の形態を、図4〜図6に基づいて以下に詳細に説明する。
図4(a)は、請求項10乃至請求項12のいずれか1項に係る光ディスクの実施の形態を説明する積層シートAの側面図であり、その基材層1上には、光ディスク用の光信号を反射する蒸着反射層が半透明な記録ビットパターン3a(記録ビットパターン31a、33a)を1乃至複数個所に有する記録層3が設けられ、前記1乃至複数の各々記録ビットパターン3a毎の基材層1と記録層3との間には、印刷層又は/及びラベル層等の可視情報表示層2が設けられている積層シートAである。
なお、1乃至複数個所に設けた前記各々記録ビットパターン3a、3a、3a、・・・は、それぞれ同じ情報データが記録されているビットパターンであってもよいし、それぞれ異なる情報データが記録されているビットパターンであってもよい。また1乃至複数の各々記録ビットパターン3a毎の基材層1と記録層3との間に設けられた前記印刷層又は/及びラベル層等の可視情報表示層2には、それぞれ記録ビットパターン3aに記録されている情報データに対応した内容の可視情報が表示されている。
上記積層シートAは、図4(a)に示すように、前述した請求項1乃至9のいずれか1項に係る光ディスクDにおける図1(a)に示すような前記ディスク基材層1と可視情報表示層2と記録層3とを積層形成した積層シートA、又は図1(b)に示すような前記ディスク基材層1と可視情報表示層2と平滑化樹脂層4と記録層3とを積層した積層シートA、又は図1(c)に示すような前記ディスク基材層1と平滑化樹脂層4と可視情報表示層2と記録層3とを積層した積層シートAとなっている。
この積層シートAは、図4(a)及び図6の平面図に示すように、1乃至複数個所(例えば4個所、図6参照)に設けた円形スパイラル状の前記各々記録ビットパターン3a、3a、3a、・・・毎に、円形環状又は多角形環状の切り離し用刻切線7(ハーフカット線、ミシン目刻切線)を介して、独立した光ディスク領域D、D、D、・・・と、余白ホルダー領域Eとに切り離し可能となっていて、前記切り離し用刻切線7にて積層シートAから切り離した後の各々光ディスク領域D、D、D、・・・は、図1(a)〜(c)、図3(a)〜(b)に示す光ディスクDとなっている。なお、1乃至複数個所(例えば4個所、図6参照)に設けた円形スパイラル状の前記各々記録ビットパターン3a、3a、3a、・・・は、それぞれ同じ情報データを記録したビットパターンであってもよいし、それぞれ異なる情報データを記録したビットパターンであってもよい。
前記積層シートAにおける光ディスク領域D、D、D、・・・と余白ホルダー領域Eの片面、例えばディスク基材層1の下面には、図4(a)に示すように、紙又はプラスチックフィルムなどによる適宜な厚さのホルダー用支持シート5が重ね合わせられていて、該ホルダー用支持シート5は余白ホルダー領域Eの該ディスク基材層1下面にて感圧接着剤(粘着剤、剥離再貼着可能であってもよい)や感熱接着剤等の接着剤にて貼着固定されている。
そして、積層シートAのホルダー用支持シート5は、図4(b)に示すように、該積層シートAから切り離し用刻切線7を介して各々光ディスク領域D、D、D、・・・を切り離した後の積層シートAの空間部を光ディスクDの収納用ホルダー部Fとして、その収納用ホルダー部Fの底面部を形成するものであり、光ディスクDを使用しない場合には、収納用ホルダー部F内にタイトに嵌合して収納保管することができる。
また、本発明の上記請求項10乃至請求項12のいずれか1項に係る光ディスクの他の
実施の形態としては、図5(a)の側面図に示すように、積層シートAにおける切り離し用刻切線7の刻切加工側(記録層3側)に、紙又はプラスチックフィルム等のカバーシート6がその積層シートAの一端部又は両端部又は周囲端部又は内側部の余白ホルダー領域Eに、感圧接着剤(粘着剤、剥離再貼着可能であってもよい)や感熱接着剤等の接着剤にて貼着固定されている。
実施の形態としては、図5(a)の側面図に示すように、積層シートAにおける切り離し用刻切線7の刻切加工側(記録層3側)に、紙又はプラスチックフィルム等のカバーシート6がその積層シートAの一端部又は両端部又は周囲端部又は内側部の余白ホルダー領域Eに、感圧接着剤(粘着剤、剥離再貼着可能であってもよい)や感熱接着剤等の接着剤にて貼着固定されている。
そして、図5(a)に示す積層シートAの透明、半透明、乃至不透明なカバーシート6を、図5(b)に示すように記録層3面より、その一端部を残して剥離した後に、前述の図4(b)と同様にして、切り離し用刻切線7を介して、独立した光ディスク領域D、D、D、・・・と余白ホルダー領域Eとに切り離すことができ、前記切り離し用刻切線7にて積層シートAから切り離した後の各々光ディスク領域D、D、D、・・・は、図1(a)〜(c)、図3(a)〜(b)に示す光ディスクDとなる。光ディスクDを使用しない場合には、収納用ホルダー部F内にタイトに嵌合して収納し、その上からカバーシート6を被覆して保管することができる。
上記図4(a)〜(b)及び図5(a)〜(b)に示す積層シートAから切り離される形態の本発明の光ディスクDにおいて、その積層シートAを構成するディスク基材層1としては、紙、木質材、プラスチック、金属、セラミック等の基材が使用可能であるが、積層シートAに、ハーフカット線やミシン目刻切線などの切り離し用刻切線7を刻切するために、その刻切加工適性の点から特に紙基材が適当である。
また、図4(a)〜(b)及び図5(a)〜(b)に示す積層シートAから切り離される形態の本発明の光ディスクDにおいては、図6に示す光ディスク領域D、D、D、・・・と、余白ホルダー領域Eとを設けた積層シートAの複数枚を重ね合わせて、その積層シートAの重ね合わせた一端部を、ホッチキス等の金具、糸、紐、あるいは接着剤(糊)等にて接合、綴じ付けして、冊子状にすることができる。
以下に本発明の光ディスクの具体的実施例について説明する。
<実施例1>
図1(b)に示すように、ディスク基材層1として、厚さ0.8mmのピグメントコート紙(例えば、表面粗さRa=0.42μm、Rmax=3.6μm、坪量800g/m2 、北陸製紙(株)製)の表面に直接、可視情報表示層2としてオフセット印刷にて、文字、記号、絵柄等の印刷層を施した。
図1(b)に示すように、ディスク基材層1として、厚さ0.8mmのピグメントコート紙(例えば、表面粗さRa=0.42μm、Rmax=3.6μm、坪量800g/m2 、北陸製紙(株)製)の表面に直接、可視情報表示層2としてオフセット印刷にて、文字、記号、絵柄等の印刷層を施した。
次に、該ディスク基材層1面に、前記可視情報表示層2上より、平滑化樹脂として、湿気硬化型ウレタン系接着剤(例えば耐熱性のあるホットメルトタイプ、セキスイエスダイン(株)製)を、そのディスク基材層1(及び印刷層2)表面の紙目の微細凹凸を埋めて表面を均しながら、ダイコータにて塗布厚40μmに塗工した後、その塗工面に、平滑なポリカーボネートフィルム(例えば0.15mm)の面を密着させて硬化させ、表面が平滑な平滑化樹脂層4を積層形成した。この平滑化樹脂層4の表面粗さRaは0.08μm、Rmaxは0.8μmであった。
次に、このディスク基材層1に積層形成した平滑化樹脂層4の表面に、図1(b)に示すように、レーザー光にて記録情報データを再生出力できる半透明な蒸着反射層を有する記録層3を下記の通り積層形成して、本発明の光ディスクD(図1(b)参照)を作製した。本発明の光ディスクDは、記録層3の蒸着反射層を半透明としたので、ディスク基材層1の記録層3の領域の下層に設けた印刷層からなる可視情報表示層2の文字、記号、絵柄が、記録層3を透して、観察、確認できた。
上記記録層3の積層形成は、まず、ディスク基材層1に積層形成した平滑化樹脂層4の表面に、図2に示すように、UV硬化性樹脂を用いて、レーザー光にて記録情報データを再生出力できる微細凹凸状のビットパターン33aを表面に刻設した透明プラスチック保護層33を形成した後、透明プラスチック保護層33のビットパターン33a面に、10nm以下の極薄い蒸着膜厚にてアルミニウム(金属)の蒸着を行って、半透明の蒸着反射層32を形成し、その後に、該蒸着反射層32面にクリアディスク層31(透明アクリル樹脂層、例えば厚さ0.1mm)を積層形成した。
<実施例2>
図1(c)に示すように、ディスク基材層1として、厚さ0.9mmのコート紙の表面に、平滑化樹脂として、UV硬化性アクリル系ニス接着剤(例えば大日本インキ化学工業(株)製)を、そのディスク基材層1表面の紙目の微細凹凸を埋めて表面を均しながら、ロールコータにて塗布厚20μmに塗工した後、その塗工面に、平滑なガラス板の面を密着プレスしながらUV光を照射してガラスの平滑面を転写剥離して、表面が平滑な平滑化樹脂層4を積層形成した。この平滑化樹脂層4の表面粗さRaは0.1μm、Rmaxは2.9μmであった。
図1(c)に示すように、ディスク基材層1として、厚さ0.9mmのコート紙の表面に、平滑化樹脂として、UV硬化性アクリル系ニス接着剤(例えば大日本インキ化学工業(株)製)を、そのディスク基材層1表面の紙目の微細凹凸を埋めて表面を均しながら、ロールコータにて塗布厚20μmに塗工した後、その塗工面に、平滑なガラス板の面を密着プレスしながらUV光を照射してガラスの平滑面を転写剥離して、表面が平滑な平滑化樹脂層4を積層形成した。この平滑化樹脂層4の表面粗さRaは0.1μm、Rmaxは2.9μmであった。
次に、該ディスク基材層1の平滑化樹脂層4上に、可視情報表示層2としてスクリーン(シルク)印刷方式にて、文字、記号、絵柄等の印刷層を施した。
次に、該ディスク基材層1面に、前記可視情報表示層2上より、図1(c)に示すように、レーザー光にて記録情報データを再生出力できる半透明な蒸着反射層を有する記録層3を下記の通り積層形成して、本発明の光ディスクD(図1(c)参照)を作製した。
上記記録層3の積層形成は、まず、ディスク基材層1に積層形成した可視情報表示層2上より、図2に示すように、UV硬化性樹脂を用いて、レーザー光にて記録情報データを再生出力できる微細凹凸状のビットパターン33aを表面に刻設した透明プラスチック保護層33(保護層の支持フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルムを有する)を形成した後、透明プラスチック保護層33のビットパターン33a面に、10nmの極薄い蒸着膜厚にて酸化珪素(SiO2 )の蒸着を行って、半透明の蒸着反射層32を形成し、その後に、該蒸着反射層32面にクリアディスク層31(透明アクリル樹脂層、例えば厚さ0.1mm)を積層形成した。
<比較例1>
上記実施例1の記録層3における蒸着反射層32の蒸着形成において、金属系材料としてアルミニウムを用い、蒸着膜厚を50μmとした以外は、実施例1と同様にして、比較例の光ディスクを作製した。
上記実施例1の記録層3における蒸着反射層32の蒸着形成において、金属系材料としてアルミニウムを用い、蒸着膜厚を50μmとした以外は、実施例1と同様にして、比較例の光ディスクを作製した。
<比較結果>
上記実施例1により作製した本発明の光ディスクD(図1(b)参照)、及び実施例2により作製した本発明の光ディスクD(図1(c)参照)は、記録層3の蒸着反射層32を半透明としたので、ディスク基材層1の記録層3(その中間層の蒸着反射層32による記録ビットパターン3a(31a、33a)の領域の下層に設けた印刷層からなる可視情報表示層2の文字、記号、絵柄が、記録層3を透して、観察、確認できた。しかしながら比較例1により作製した光ディスクは、アルミニウム蒸着による蒸着膜厚50μmの蒸着反射層32は不透明となって、ディスク基材層1の記録層3(その中間層の蒸着反射層32による記録ビットパターン3a(31a、33a)の領域の下層に設けた印刷層からなる可視情報表示層2の文字、記号、絵柄は、記録層3を透して観察、確認することはできなかった。
上記実施例1により作製した本発明の光ディスクD(図1(b)参照)、及び実施例2により作製した本発明の光ディスクD(図1(c)参照)は、記録層3の蒸着反射層32を半透明としたので、ディスク基材層1の記録層3(その中間層の蒸着反射層32による記録ビットパターン3a(31a、33a)の領域の下層に設けた印刷層からなる可視情報表示層2の文字、記号、絵柄が、記録層3を透して、観察、確認できた。しかしながら比較例1により作製した光ディスクは、アルミニウム蒸着による蒸着膜厚50μmの蒸着反射層32は不透明となって、ディスク基材層1の記録層3(その中間層の蒸着反射層32による記録ビットパターン3a(31a、33a)の領域の下層に設けた印刷層からなる可視情報表示層2の文字、記号、絵柄は、記録層3を透して観察、確認することはできなかった。
1…ディスク基材層
2…可視情報表示層
3…記録層
4…平滑化樹脂層
5…ホルダー用支持シート
6…カバーシート
7…切り離し用刻切線
A…積層シート
D…光ディスク
E…余白ホルダー部
F…光ディスク収納用ホルダー部
2…可視情報表示層
3…記録層
4…平滑化樹脂層
5…ホルダー用支持シート
6…カバーシート
7…切り離し用刻切線
A…積層シート
D…光ディスク
E…余白ホルダー部
F…光ディスク収納用ホルダー部
Claims (12)
- 紙、木質材、プラスチック、金属、セラミック等の基材層1上に光ディスク用の光信号を反射する蒸着反射層が半透明な記録ビットパターンを有する記録層3が設けられている光ディスクであって、基材層1と記録層3との間に印刷層又は/及びラベル層等の可視情報表示層2が設けられていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項1記載の光ディスクにおいて、前記基材層1と記録層3との境界面の基材層1面を平滑化するために平滑化樹脂層4が積層されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項1又は2記載の光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が、前記基材層1と記録層3との境界面の基材層1面を平滑化するために積層した平滑化樹脂層4の層表面若しくは層裏面に設けられていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項1乃至3のいずれか1項記載の光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が設けられた平滑化樹脂層4が熱鏡面プレスにて平滑化処理されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項1乃至3のいずれか1項記載の光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が設けられた平滑化樹脂層4が天然高分子系樹脂、生分解性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂であって、フィルム平滑面若しくはガラス平滑面の転写剥離にて硬化及び平滑化処理されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項1乃至3のいずれか1項記載の光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が設けられた平滑化樹脂層4がUV硬化性樹脂又はEB硬化性樹脂であって、照射されるUV又はEBを透過するフィルム平滑面若しくはガラス平滑面の転写剥離にて硬化及び平滑化処理されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項1乃至3のいずれか1項記載の光ディスクにおいて、前記可視情報表示層2が設けられた平滑化樹脂層4が溶融押し出しラミネートにて設けられ平滑化処理されていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項1乃至7のいずれか1項記載の光ディスクにおいて、前記記録層3がブルーレイディスクの規格に基づく記録層であることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項1乃至8のいずれか1項記載の光ディスクにおいて、前記基材層1の片面又は両面に、前記可視情報表示層2及び記録層3が設けられていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項1乃至9のいずれか1項記載の光ディスクにおいて、前記基材層1上に光ディスク用の光信号を反射する蒸着反射層が半透明な1乃至複数の記録ビットパターンを有する前記記録層3が設けられ、前記1乃至複数の各々記録ビットパターン毎の基材層1と記録層3との間には印刷層又は/及びラベル層等の可視情報表示層2が設けられ、各々前記記録ビットパターン毎に切り離し用刻切線を介して独立した光ディスク領域と余白ホルダー領域とに切り離し可能な光ディスクであって、該光ディスク領域と余白ホルダー領域の片面には光ディスクホルダーの底面部を形成する連続するホルダー用支持シートが貼着され
ていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。 - 請求項10記載の光ディスクにおいて、前記基材層1が紙基材であることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
- 請求項11記載の光ディスクが、1乃至複数枚を1単位として冊子状に綴じ付けされていることを特徴とする記録層に可視情報表示層を有する光ディスク。
Priority Applications (1)
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JP2005102653A JP2006286062A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 記録層に可視情報表示層を有する光ディスク |
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