JP2985330B2 - 光学式記録媒体の製造方法 - Google Patents

光学式記録媒体の製造方法

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JP2985330B2 JP3059063A JP5906391A JP2985330B2 JP 2985330 B2 JP2985330 B2 JP 2985330B2 JP 3059063 A JP3059063 A JP 3059063A JP 5906391 A JP5906391 A JP 5906391A JP 2985330 B2 JP2985330 B2 JP 2985330B2
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学式ディスク(コン
パクトディスク)、ビデオディスク、光カード等の光学
式記録媒体を製造する方法に係り、特に作業性を損なう
ことなく、生産コストを著しく低減させ得るようにした
光学式記録媒体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学式記録は、磁気式記録と比較して記
録媒体とヘッドとが非接触であり、かつ高密度の記録が
可能である等の利点がある。この光学式記録媒体として
は、読出し専用のもの、追加書込み可能なもの、消去再
書込み可能なものが知られており、このうち読出し専用
の光学式記録媒体としては、既に光学式ディスク(コン
パクトディスク)や光学方式のビデオディスク、光カ―
ド等の形で実用に供されてきている。
【0003】ところで、この種の光学式記録媒体を製造
する方法としては、例えば次のような方法が採用されて
いる。すなわち、例えばプラスチック(一般には、ポリ
カーボネート)等からなる樹脂基板上に、例えば射出成
形法により、1枚ずつ情報信号の凹凸パタ―ンを転写し
て形成し、次にこの樹脂基板の凹凸パタ―ン面上に、ア
ルミニウム、金、銀、銅、錫、ニッケル等の金属を蒸着
またはスパッタリング法により成膜して金属反射膜層を
形成し、次にこの金属反射膜層上に、例えばスピンコー
ト法によりアクリル樹脂を主成分とした樹脂(一般に
は、紫外線硬化型樹脂)を塗布し、さらに乾燥(一般に
は、紫外線照射)させることによって保護膜層を形成す
ることにより、光学式記録媒体を製造する方法が採用さ
れている。
【0004】しかしながら、このような方法において
は、射出成形に要する時間が比較的長いことから、生産
コストを一定以下に低減させることができないという問
題があった。
【0005】そこで、このような問題を解消するため
に、最近では、例えばポリエステル等の巻取フィルム上
に樹脂をコーティングし、この樹脂に情報信号を転写す
る方法等が考えられてきている。
【0006】しかしながら、このような方法において
は、後工程において、光学式記録媒体基板を貼り合わせ
たり、打ち抜きをしたりする工程が必要となることか
ら、結果的に製造工程数が多くなり、それ程生産コスト
を低減させるに至っていないのが実情である。
【0007】また、2P法等の方法によって、光学式記
録媒体を作製する方法も提案されているが、作業性が悪
いことから、同様にそれ程生産コストを低減させるに至
っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、この種
の従来の光学式記録媒体を製造する方法においては、製
造工程数が多かったり、あるいは作業性が悪いことか
ら、生産コストを低減させることができないという問題
があった。
【0009】本発明は上述のような問題を解決するため
に成されたもので、作業性を損なうことなく、製造工程
のスピードアップを図って生産コストを著しく低減させ
ることが可能な極めて優れた光学式記録媒体の製造方法
を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、光学式記録媒体を製造する方法におい
て、熱可塑性樹脂を溶融状態でシート状に押出し、次に
その直後に冷却ロールまたは当該冷却ロール上に設けら
れた情報記録原盤のパターンを押圧することにより当該
情報記録原盤上に書き込まれた情報信号を熱可塑性樹脂
上に転写し、同時に所定の厚さに成形することにより光
学式記録媒体基板を連続して製造するようにしている。
【0011】特に、上記熱可塑性樹脂の情報転写側の面
と反対側の面を、担体フィルムにより担持して押し出す
ようにしている。
【0012】また、情報信号が転写された熱可塑性樹脂
板から担体フィルムを剥離するようにしている。
【0013】さらに、上記熱可塑性樹脂としては、ポリ
カーボネート樹脂、またはアクリル樹脂、もしくは非晶
質ポリオレフィン樹脂のうちのいずれかを用いるように
している。
【0014】さらにまた、上記担体フィルムとしては、
ポリカーボネート樹脂フィルム、またはアクリル樹脂フ
ィルム、もしくは非晶質ポリオレフィン樹脂フィルムの
うちのいずれかを用いるようにしている。
【0015】一方、上記情報信号が転写された熱可塑性
樹脂板から担体フィルムを剥離する場合、特に担体フィ
ルムとしては、ポリエステルフィルムを用いるようにし
ている。
【0016】また、上記冷却ロール上に設けられた情報
記録原盤の内外周に、光学式記録媒体の形状に合った刀
型を設けることにより、あらかじめ光学式記録媒体の形
状に成形するようにしている。
【0017】
【作用】従って、本発明の光学式記録媒体の製造方法に
おいては、熱可塑性樹脂を溶融状態でシート状に押出
し、その直後に情報記録原盤のパターンを押圧して情報
信号を熱可塑性樹脂上に転写すると同時に所定の厚さに
成形することにより、連続して転写、成形できるため、
製造工程のスピードアップを図ることが可能となり、結
果として生産コストを著しく低減させることができ、大
量生産に極めて適している。また、前述の巻取フィルム
を用いた方法等に比較しても、極めて生産性がよく、多
工程を必要としないため、生産コストをより一層低減さ
せることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。
【0019】図1は本発明を光学式ディスクに適用した
場合の全体構成例を示す正面図、図2は同じくその斜視
図である。
【0020】本実施例の光学式ディスクは、次のように
して製造する。すなわち、本実施例の光学式ディスク
は、図1および図2に示すように、まず熱可塑性樹脂
(例えば、ポリカーボネート樹脂)1を、溶融状態でT
ダイ2等によってシート状(例えば、厚さ1.2μm)
に押出しする。
【0021】次に、その直後に、冷却ロール3または当
該冷却ロール3上に設けられた情報記録原盤4のパター
ンを、圧ロール5との間で押圧することにより、当該情
報記録原盤4上に書き込まれた情報信号の凹凸パタ―ン
(例えば、深さ0.1μm)を熱可塑性樹脂1上に転写
し、同時に所定の厚さに成形することにより、連続して
光学式ディスク基板を得ることができる。
【0022】この場合、熱可塑性樹脂1の情報転写側の
面と反対側の面を、担体フィルム供給ロール6から送り
出される担体フィルム7により担持して押し出すことに
より、より安定した品質の光学式ディスク基板を得るこ
とができる。また、この時、熱可塑性樹脂1と同一材質
の担体フィルム7、例えば巻取状にしたポリカーボネー
トフィルムを担体フィルム7として用い、その上にポリ
カーボネート樹脂1を溶融状態で押し出すことにより、
両者(熱可塑性樹脂1と担体フィルム7)が密着して一
体となり、平滑な光学式ディスク基板を得ることができ
る。
【0023】次に、このようにして押出し、成形して得
られた光学式ディスク基板は、次の工程で断裁ロール8
によって打ち抜くことにより、光学式ディスク基板が完
成する。なお、図において、9は熱可塑性樹脂1を溶融
状態にするためのエクストルーダである。
【0024】そして、このようにして情報信号が記録さ
れた光学式ディスク基板は、光学式ディスク基板の情報
信号の凹凸パタ―ン面上に、例えばアルミニウムを蒸着
またはスパッタリングすることによって金属反射膜層を
形成し、さらにこの金属反射膜層上に、例えばスピンコ
ート法によってアクリル樹脂を主成分とした樹脂(一般
には、紫外線硬化型樹脂)を塗布し、これを乾燥(一般
には、紫外線照射)させることによって保護膜層を形成
する。
【0025】しかる後に、この保護膜層上に、例えばス
クリーン印刷法により所望の表示内容を印刷して印刷層
を形成する(レーベル印刷を施す)。
【0026】以上のようにして、光学式ディスクが完成
して、製品化することができる。
【0027】上述したように本実施例では、光学式ディ
スクを製造するに際して、まず熱可塑性樹脂1を溶融状
態でTダイ2等によって、熱可塑性樹脂1の情報転写側
の面と反対側の面を担体フィルム7により担持してシー
ト状に押出し、次にその直後に、冷却ロール3または当
該冷却ロール3上に設けられた情報記録原盤4のパター
ンを、圧ロール5との間で押圧することによって、当該
情報記録原盤4上に書き込まれた情報信号の凹凸パタ―
ンを熱可塑性樹脂1上に転写し、同時に所定の厚さに成
形、冷却し、しかる後にこの押出し、成形された樹脂基
板を断裁ロール8によって打ち抜くことにより、光学式
記録媒体基板を連続して製造するようにしたものであ
る。
【0028】従って、次のような種々の作用効果が得ら
れるものである。
【0029】(a)熱可塑性樹脂1を溶融状態でシート
状に押出し、その直後に情報記録原盤4のパターンを押
圧して情報信号の凹凸パターンを熱可塑性樹脂1上に転
写すると同時に所定の厚さに成形することにより、連続
して転写、成形できる。このため、製造工程のスピード
アップを図ることができ、結果として生産コストを著し
く低減させることが可能となる。また、かかる理由によ
り、大量生産に極めて適している。
【0030】(b)従来のような巻取フィルムを用いた
方法等に比較しても、極めて生産性がよく、多工程を必
要としないため、生産コストをより一層低減させること
が可能となる。
【0031】(c)熱可塑性樹脂1を溶融状態でシート
状に押出す場合に、熱可塑性樹脂1の情報転写側の面と
反対側の面を担体フィルム7により担持して押し出すよ
うにしているため、極めて安定した品質の光学式記録媒
体基板を得ることが可能となる。
【0032】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、次のようにしても同様に実施できるものであ
る。
【0033】(a)上記実施例では、押出し、成形され
た樹脂基板を断裁ロール8によって打ち抜きする場合に
ついて述べたが、これに限らず例えば冷却ロール3上に
設けられた情報記録原盤4の内外周に、光学式記録媒体
(上記実施例の場合は、光学式ディスク)の形状に合っ
た刃型を設けることにより、あらかじめ光学式記録媒体
の形状に成形するようにしてもよい。この方法では、上
記実施例のように後工程で打ち抜きする方法に比較し
て、見当合わせ等の繁雑な作業が不要となり、より一層
効率的に製造作業を行なうことが可能となる。
【0034】(b)上記実施例では、本発明を光学式デ
ィスクに適用した場合について述べたが、これに限らず
光学方式のビデオディスク、光カ―ド、その他シ―ト状
の光学式記録媒体についても、同様に本発明を適用して
同様の効果を得ることができるものである。
【0035】(c)上記実施例では、熱可塑性樹脂1と
して、ポリカーボネート樹脂を用いた場合について説明
したが、これに限らず熱可塑性樹脂1として、例えばア
クリル樹脂、あるいは非晶質ポリオレフィン樹脂を用い
るようにしてもよい。
【0036】(d)上記実施例では、担体フィルム7と
して、ポリカーボネート樹脂フィルム、あるいはポリエ
ステルフィルムを用いた場合について説明したが、これ
に限らず担体フィルム7として、例えば熱可塑性樹脂1
と同一材質のアクリル樹脂、あるいは非晶質ポリオレフ
ィン樹脂を用いるようにしてもよい。
【0037】(e)上記実施例では、担体フィルム7と
して、熱可塑性樹脂1と同一材質のものを用いた場合に
ついて説明したが、これに限らず担体フィルム7とし
て、例えば平滑性の良好なフィルムである、二軸延伸し
たポリエステルフィルム等を単体、もしくは剥離処理を
行なったものを用いるようにしてもよい。すなわち、光
学式ディスク基板の平滑性の度合は、当然使用する担体
フィルム7の平滑性に依存することから、平滑性の良好
なフィルム、例えば二軸延伸したポリエステルフィルム
等を単体、もしくは剥離処理を行なったものを担体フィ
ルム7として用いて、成形、冷却した後に、担体フィル
ム回収ロール10で回収して担体フィルム7を熱可塑性
樹脂1から剥離することにより、より一層平滑な光学式
ディスク基板を得ることができる。また、このような方
法においては、インプレッションロールなどの平滑度、
傷、ゴミ等の影響を受け難くすることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
学式記録媒体を製造するに際して、まず熱可塑性樹脂を
溶融状態でシート状に押出し、次にその直後に冷却ロー
ルまたは当該冷却ロール上に設けられた情報記録原盤の
パターンを押圧することにより当該情報記録原盤上に書
き込まれた情報信号を熱可塑性樹脂上に転写し、同時に
所定の厚さに成形することにより光学式記録媒体基板を
連続して製造するようにしたので、作業性を損なうこと
なく、製造工程のスピードアップを図って生産コストを
著しく低減させることが可能な極めて優れた光学式記録
媒体の製造方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を光学式ディスクに適用した場合の一実
施例を示す正面図。
【図2】同実施例における斜視図。
【符号の説明】
1…熱可塑性樹脂、2…Tダイ、3…冷却ロール、4…
情報記録原盤、5…圧ロール、6…担体フィルム供給ロ
ール、7…担体フィルム、8…断裁ロール、9…エクス
トルーダ、10…担体フィルム回収ロール。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/26

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学式記録媒体を製造する方法におい
    て、まず、熱可塑性樹脂を溶融状態でシート状に押出
    し、次に、その直後に冷却ロールまたは当該冷却ロール
    上に設けられた情報記録原盤のパターンを押圧すること
    により当該情報記録原盤上に書き込まれた情報信号を前
    記熱可塑性樹脂上に転写し、同時に所定の厚さに成形す
    ることにより光学式記録媒体基板を連続して製造するよ
    うにしたことを特徴とする光学式記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂の情報転写側の面と反
    対側の面を、担体フィルムにより担持して押し出すよう
    にしたことを特徴とする請求項1に記載の光学式記録媒
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記情報信号が転写された熱可塑性樹脂
    板から前記担体フィルムを剥離するようにしたことを特
    徴とする請求項2に記載の光学式記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂としては、ポリカーボ
    ネート樹脂を用いるようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載の光学式記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂としては、アクリル樹
    脂を用いるようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    の光学式記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂としては、非晶質ポリ
    オレフィン樹脂を用いるようにしたことを特徴とする請
    求項1に記載の光学式記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記担体フィルムとしては、ポリカーボ
    ネート樹脂フィルムを用いるようにしたことを特徴とす
    る請求項2に記載の光学式記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記担体フィルムとしては、アクリル樹
    脂フィルムを用いるようにしたことを特徴とする請求項
    2に記載の光学式記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記担体フィルムとしては、非晶質ポリ
    オレフィン樹脂フィルムを用いるようにしたことを特徴
    とする請求項2に記載の光学式記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記担体フィルムとしては、ポリエス
    テルフィルムを用いるようにしたことを特徴とする請求
    項3に記載の光学式記録媒体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記冷却ロール上に設けられた情報記
    録原盤の内外周に、光学式記録媒体の形状に合った刃型
    を設けることにより、あらかじめ光学式記録媒体の形状
    に成形するようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    の光学式記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012088921A1 (zh) * 2010-12-27 2012-07-05 浙江道明光学股份有限公司 一种具有微棱镜阵列结构的反光膜的生产方法

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WO2012088921A1 (zh) * 2010-12-27 2012-07-05 浙江道明光学股份有限公司 一种具有微棱镜阵列结构的反光膜的生产方法

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