JP2002042387A - 記録媒体の製造方法および記録媒体製造装置 - Google Patents
記録媒体の製造方法および記録媒体製造装置Info
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- JP2002042387A JP2002042387A JP2000218188A JP2000218188A JP2002042387A JP 2002042387 A JP2002042387 A JP 2002042387A JP 2000218188 A JP2000218188 A JP 2000218188A JP 2000218188 A JP2000218188 A JP 2000218188A JP 2002042387 A JP2002042387 A JP 2002042387A
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- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高密度化に対応した特性を備えた記録媒体を
高歩留まりでかつ生産性よく製造することを可能とする
記録媒体の製造方法および記録媒体製造装置を提供す
る。 【解決手段】 可動側金型6と固定側金型8とを嵌合し
て形成した密封構造内を気泡が発生することのない減圧
雰囲気とし、その中で基板2にスタンパ1の微細な凹凸
パターンを転写する。基板2の記録面や記録層内に欠陥
が発生することがなくなり、大容量で高密度な記録媒体
を高歩留まりで製造することが可能となる。しかも、基
板2の記録面に対して垂直方向にスタンパ1を押圧させ
ることにより、スタンパ1の横方向に移動する応力が掛
からないので、記録面に転写される凹凸パターンの形状
再現性が極めて良好になる。
高歩留まりでかつ生産性よく製造することを可能とする
記録媒体の製造方法および記録媒体製造装置を提供す
る。 【解決手段】 可動側金型6と固定側金型8とを嵌合し
て形成した密封構造内を気泡が発生することのない減圧
雰囲気とし、その中で基板2にスタンパ1の微細な凹凸
パターンを転写する。基板2の記録面や記録層内に欠陥
が発生することがなくなり、大容量で高密度な記録媒体
を高歩留まりで製造することが可能となる。しかも、基
板2の記録面に対して垂直方向にスタンパ1を押圧させ
ることにより、スタンパ1の横方向に移動する応力が掛
からないので、記録面に転写される凹凸パターンの形状
再現性が極めて良好になる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細な凹凸パター
ンを基板または記録層に転写形成して情報を高密度記録
することを可能とする記録媒体の製造方法および記録媒
体製造装置に関する。
ンを基板または記録層に転写形成して情報を高密度記録
することを可能とする記録媒体の製造方法および記録媒
体製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音声信号、映像信号、あるいはパーソナ
ルコンピュータ(パソコン)用ユーティリティーソフト
ウェアや、その他の各種情報等を記録するための記録媒
体として、光記録媒体や磁気記録媒体あるいは光磁気記
録媒体等が知られている。
ルコンピュータ(パソコン)用ユーティリティーソフト
ウェアや、その他の各種情報等を記録するための記録媒
体として、光記録媒体や磁気記録媒体あるいは光磁気記
録媒体等が知られている。
【0003】これらの記録媒体のうち、コンパクトディ
スク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、レ
ーザディスク(LD)と呼ばれる光記録媒体や、情報の
書き換えが可能な光磁気ディスク、相変化ディスク、さ
らにはいわゆるディスクリート型ハードディスク等で
は、位相ピットやプリグルーブ等の微細凹凸パターンを
記録層に形成することによって、読み出しや再生の直接
的な対象であるデータ情報や、トラッキング制御のため
に用いられるトラッキングサーボ信号等が記録される。
スク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、レ
ーザディスク(LD)と呼ばれる光記録媒体や、情報の
書き換えが可能な光磁気ディスク、相変化ディスク、さ
らにはいわゆるディスクリート型ハードディスク等で
は、位相ピットやプリグルーブ等の微細凹凸パターンを
記録層に形成することによって、読み出しや再生の直接
的な対象であるデータ情報や、トラッキング制御のため
に用いられるトラッキングサーボ信号等が記録される。
【0004】従来、上記の光記録媒体等は、一般に、ポ
リカーボネートあるいはアクリル樹脂のようなプラスチ
ックスを材料として用いて、それを加熱溶融してスタン
パを備えた金型に高速射出成型することにより製造され
ている。
リカーボネートあるいはアクリル樹脂のようなプラスチ
ックスを材料として用いて、それを加熱溶融してスタン
パを備えた金型に高速射出成型することにより製造され
ている。
【0005】ところで、記録媒体の分野では一般に、記
録の大容量化と記録媒体の小型化との両立が望まれるの
で、情報の高密度記録化が強く要請されている。従っ
て、それに技術的に対応するために、光ピックアップ等
を用いて光学的にデータ情報やトラッキングサーボ信号
等が読み出される種類の光記録媒体等では、トラックピ
ッチの狭小化、最短ピット長のさらなる微小化および光
ピックアップの短波長化、光学レンズ系の大開口率化、
情報記録層の多層構造化あるいは両面構造化等が提案さ
れ、種々検討されている。
録の大容量化と記録媒体の小型化との両立が望まれるの
で、情報の高密度記録化が強く要請されている。従っ
て、それに技術的に対応するために、光ピックアップ等
を用いて光学的にデータ情報やトラッキングサーボ信号
等が読み出される種類の光記録媒体等では、トラックピ
ッチの狭小化、最短ピット長のさらなる微小化および光
ピックアップの短波長化、光学レンズ系の大開口率化、
情報記録層の多層構造化あるいは両面構造化等が提案さ
れ、種々検討されている。
【0006】これらは、再生装置における光学系やディ
スク駆動装置等の改良、記録媒体用の新材料の開発、生
産技術の向上等の結果に達成されるものであるが、トラ
ックピッチやピット長など個々の精度はさらに厳しいも
のが要求されるようになって来ている。例えば、高密度
化のための有力な手法として、記録波長を短波長化した
青色レーザによる記録・再生技術や、光学系のレンズ開
口率の向上などがあるが、光ピックアップのスポット径
を絞って小径化しなければならず、しかも対物レンズと
記録層との距離をさらに近接化しなければならない。そ
の結果、記録媒体では、基板や記録層の厚さをさらに薄
くすることや、トラックピッチの狭小化、最短ピット長
のさらなる微小化等が強く要請されることとなる。
スク駆動装置等の改良、記録媒体用の新材料の開発、生
産技術の向上等の結果に達成されるものであるが、トラ
ックピッチやピット長など個々の精度はさらに厳しいも
のが要求されるようになって来ている。例えば、高密度
化のための有力な手法として、記録波長を短波長化した
青色レーザによる記録・再生技術や、光学系のレンズ開
口率の向上などがあるが、光ピックアップのスポット径
を絞って小径化しなければならず、しかも対物レンズと
記録層との距離をさらに近接化しなければならない。そ
の結果、記録媒体では、基板や記録層の厚さをさらに薄
くすることや、トラックピッチの狭小化、最短ピット長
のさらなる微小化等が強く要請されることとなる。
【0007】このような技術的要請に対応するために、
厚さ0.3mm以下のシート状基板を、凹凸パターンを
有するスタンパと圧着ロールとの間に挟んで加熱圧着す
ることにより、凹凸パターンを転写して薄いシート状の
記録層を製造するという技術が提案されている(特開平
11−185291号公報)。この技術によれば、シー
ト状の材料に対して凹凸パターンを良好な形状再現性で
効率良く転写することができるので、その結果、高密度
記録対応の特性を十分に備えた記録媒体を製造すること
が可能となる。
厚さ0.3mm以下のシート状基板を、凹凸パターンを
有するスタンパと圧着ロールとの間に挟んで加熱圧着す
ることにより、凹凸パターンを転写して薄いシート状の
記録層を製造するという技術が提案されている(特開平
11−185291号公報)。この技術によれば、シー
ト状の材料に対して凹凸パターンを良好な形状再現性で
効率良く転写することができるので、その結果、高密度
記録対応の特性を十分に備えた記録媒体を製造すること
が可能となる。
【0008】また、情報信号部(凹凸パターン)が形成
された基板上に透明度の高いフィルムを真空中などで圧
着することによって光透過層を形成するという技術が提
案されている(特開平11−126377号公報)。こ
の技術によれば、厚さが均一でしかも薄い光透過層を形
成することができるので、光ピックアップの対物レンズ
と記録層との距離を近接化することができ、延いてはさ
らなる大容量の光記録媒体を製造することが可能とな
る。
された基板上に透明度の高いフィルムを真空中などで圧
着することによって光透過層を形成するという技術が提
案されている(特開平11−126377号公報)。こ
の技術によれば、厚さが均一でしかも薄い光透過層を形
成することができるので、光ピックアップの対物レンズ
と記録層との距離を近接化することができ、延いてはさ
らなる大容量の光記録媒体を製造することが可能とな
る。
【0009】あるいはその他にも、例えば特開平11−
149675号公報には、凹凸パターンが既に形成され
た2枚のディスク基板を、粘着シートを介して真空中で
加圧して貼り合わせるという技術が提案されている。こ
れによれば、粘着シートとディスク基板との間に気泡が
生じにくくなり、両面記録型あるいは多層記録型等の大
容量記録媒体を高い生産性で製造することができること
が期待される。
149675号公報には、凹凸パターンが既に形成され
た2枚のディスク基板を、粘着シートを介して真空中で
加圧して貼り合わせるという技術が提案されている。こ
れによれば、粘着シートとディスク基板との間に気泡が
生じにくくなり、両面記録型あるいは多層記録型等の大
容量記録媒体を高い生産性で製造することができること
が期待される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
どの技術を用いた場合でも、それによって製造された記
録媒体では、特に記録面あるいは記録層に気泡が発生す
る場合があり、これがトラックグルーブやピット等の形
状欠陥の原因になるという問題がある。
どの技術を用いた場合でも、それによって製造された記
録媒体では、特に記録面あるいは記録層に気泡が発生す
る場合があり、これがトラックグルーブやピット等の形
状欠陥の原因になるという問題がある。
【0011】特に近年では、上記のようにトラックピッ
チの狭小化や最短ピット長の微細化等が急速に進められ
ているので、微小な気泡でも発生すると、それによる記
録面の形状再現性に対する悪影響は相対的にさらに重大
なものとなり、欠陥発生の確率がさらに高くなってしま
う。しかも、良好な形状再現性や生産性を得ることが可
能であることから、熱可塑性材料を加熱溶融させてトラ
ックグルーブやピット等の凹凸パターンを転写すること
が一般に行われているが、このとき記録面や記録層中に
極めて微細な気泡が存在しているだけであっても、その
微細な気泡が材料を加熱溶融する際に急速に熱膨張す
る。このため、凹凸パターンが転写形成された時点で
は、トラックグルーブやピットにとって無視できない程
の大きな気泡に成長し、これが材料の冷却に伴って硬化
して記録面または記録層中に残存することになる。
チの狭小化や最短ピット長の微細化等が急速に進められ
ているので、微小な気泡でも発生すると、それによる記
録面の形状再現性に対する悪影響は相対的にさらに重大
なものとなり、欠陥発生の確率がさらに高くなってしま
う。しかも、良好な形状再現性や生産性を得ることが可
能であることから、熱可塑性材料を加熱溶融させてトラ
ックグルーブやピット等の凹凸パターンを転写すること
が一般に行われているが、このとき記録面や記録層中に
極めて微細な気泡が存在しているだけであっても、その
微細な気泡が材料を加熱溶融する際に急速に熱膨張す
る。このため、凹凸パターンが転写形成された時点で
は、トラックグルーブやピットにとって無視できない程
の大きな気泡に成長し、これが材料の冷却に伴って硬化
して記録面または記録層中に残存することになる。
【0012】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、記録面や記録層中の気泡に起因した
形状欠陥の発生を解消して、高密度化に対応した特性を
備えた記録媒体を高歩留まりでかつ生産性よく製造する
ことを可能とする記録媒体の製造方法および記録媒体製
造装置を提供することにある。
ので、その目的は、記録面や記録層中の気泡に起因した
形状欠陥の発生を解消して、高密度化に対応した特性を
備えた記録媒体を高歩留まりでかつ生産性よく製造する
ことを可能とする記録媒体の製造方法および記録媒体製
造装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による記録媒体の
製造方法は、表面に凹凸パターンが形成されたスタンパ
を用いて、パターンの欠陥発生の原因となる気泡を生じ
ない減圧雰囲気または真空中で板体状またはシート状の
基板材料または記録層材料の表面に前記凹凸パターンを
転写形成する工程を含むものである。
製造方法は、表面に凹凸パターンが形成されたスタンパ
を用いて、パターンの欠陥発生の原因となる気泡を生じ
ない減圧雰囲気または真空中で板体状またはシート状の
基板材料または記録層材料の表面に前記凹凸パターンを
転写形成する工程を含むものである。
【0014】また、本発明による記録媒体製造装置は、
表面に凹凸パターンが形成されたスタンパを、パターン
の欠陥発生の原因となる気泡を生じない減圧雰囲気また
は真空中で板体状またはシート状の基板材料または記録
層材料の表面に押圧させて、その材料に凹凸パターンを
転写形成する転写手段を備えている。
表面に凹凸パターンが形成されたスタンパを、パターン
の欠陥発生の原因となる気泡を生じない減圧雰囲気また
は真空中で板体状またはシート状の基板材料または記録
層材料の表面に押圧させて、その材料に凹凸パターンを
転写形成する転写手段を備えている。
【0015】本発明による記録媒体の製造方法または記
録媒体製造装置では、最終的に製造される記録媒体にお
けるパターンの欠陥発生の原因となる気泡を生じない減
圧雰囲気または真空中で、記録媒体の記録面あるいは記
録層の材料に対して凹凸パターンを転写形成することに
より、スタンパを材料に押圧させる際に気泡がスタンパ
と記録面との間に取り込まれることや、転写形成の際に
材料が加熱されて微細な気泡が成長することなどを防
ぐ。
録媒体製造装置では、最終的に製造される記録媒体にお
けるパターンの欠陥発生の原因となる気泡を生じない減
圧雰囲気または真空中で、記録媒体の記録面あるいは記
録層の材料に対して凹凸パターンを転写形成することに
より、スタンパを材料に押圧させる際に気泡がスタンパ
と記録面との間に取り込まれることや、転写形成の際に
材料が加熱されて微細な気泡が成長することなどを防
ぐ。
【0016】ここで、記録媒体の形成材料の種類や仕様
ごとに実質的にパターン欠陥が発生する圧力条件はある
程度の幅を以て異なることが判明している。従って、パ
ターン欠陥の発生原因となる気泡を生じない減圧雰囲気
または真空度としては、実質的にパターン欠陥を引き起
こす気泡が発生することのない程度の減圧雰囲気または
真空度であることが望ましい。
ごとに実質的にパターン欠陥が発生する圧力条件はある
程度の幅を以て異なることが判明している。従って、パ
ターン欠陥の発生原因となる気泡を生じない減圧雰囲気
または真空度としては、実質的にパターン欠陥を引き起
こす気泡が発生することのない程度の減圧雰囲気または
真空度であることが望ましい。
【0017】また、記録媒体の形成材料の種類ごとに凹
凸パターンの加熱転写に最適な温度領域が異なっている
ので、その温度範囲を数値的に一概に規定することは実
際上困難であるが、定性的には、形状再現性の良好な転
写を行うことが可能な温度条件は、その材料がガラス転
移点以上となる温度である一方、溶融分解してガス等を
発生する温度未満の温度である。従って、材料にスタン
パを押圧させて凹凸パターンを転写する際に適した温度
範囲としては、材料がガラス転移点以上ないし分解溶融
点未満となるような温度が望ましい。
凸パターンの加熱転写に最適な温度領域が異なっている
ので、その温度範囲を数値的に一概に規定することは実
際上困難であるが、定性的には、形状再現性の良好な転
写を行うことが可能な温度条件は、その材料がガラス転
移点以上となる温度である一方、溶融分解してガス等を
発生する温度未満の温度である。従って、材料にスタン
パを押圧させて凹凸パターンを転写する際に適した温度
範囲としては、材料がガラス転移点以上ないし分解溶融
点未満となるような温度が望ましい。
【0018】なお、記録媒体の記録面あるいは記録層の
材料としては、スタンパを用いた加熱溶融転写による形
状再現性および生産性が良好な熱可塑性材料を好適に用
いることができる。
材料としては、スタンパを用いた加熱溶融転写による形
状再現性および生産性が良好な熱可塑性材料を好適に用
いることができる。
【0019】また、内部を真空引き可能な密封構造に設
定された金型にスタンパを収容し、その金型の内部を減
圧雰囲気または真空にした状態で、スタンパを記録面あ
るいは記録層の表面に押圧させて凹凸パターンを転写形
成することが望ましい。金型の内部という限られた空間
内を減圧雰囲気または真空状態にするために要する時間
は短時間で済むので、スループットの向上や装置のさら
なる簡易化を達成することが可能となるからである。
定された金型にスタンパを収容し、その金型の内部を減
圧雰囲気または真空にした状態で、スタンパを記録面あ
るいは記録層の表面に押圧させて凹凸パターンを転写形
成することが望ましい。金型の内部という限られた空間
内を減圧雰囲気または真空状態にするために要する時間
は短時間で済むので、スループットの向上や装置のさら
なる簡易化を達成することが可能となるからである。
【0020】ただし、記録層の材料表面にスタンパを押
圧させてパターンを転写するという方法以外にも、減圧
雰囲気または真空状態にした金型内に溶融した材料を射
出させるようにしてもよいことは言うまでもない。ただ
しその場合には、金型内での溶融した材料の粘性流体的
な挙動をあらかじめ詳細に解析して、光学的特質の偏り
などの原因となる残留応力等が生じないように対策を取
るといった煩雑さ、あるいは困難さが生じることもあり
得るので、その点では、上記のようなスタンパを基板の
表面に押圧させて凹凸パターンを転写する手法の方が好
ましい。
圧させてパターンを転写するという方法以外にも、減圧
雰囲気または真空状態にした金型内に溶融した材料を射
出させるようにしてもよいことは言うまでもない。ただ
しその場合には、金型内での溶融した材料の粘性流体的
な挙動をあらかじめ詳細に解析して、光学的特質の偏り
などの原因となる残留応力等が生じないように対策を取
るといった煩雑さ、あるいは困難さが生じることもあり
得るので、その点では、上記のようなスタンパを基板の
表面に押圧させて凹凸パターンを転写する手法の方が好
ましい。
【0021】また、特にロール状に巻回された連続シー
ト状の材料を記録層用材料として用いて、その表面にス
タンパを押圧させてパターン転写を行う場合などには、
金型にその連続シート状の材料を挟み込む際などに外形
形状を整形または切断するようにしてもよい。パターン
の転写工程で外形形状の整形(いわゆるトリミング等)
を済ませることが可能となり、スループットの向上や装
置のさらなる簡易化を達成することが可能となるからで
ある。
ト状の材料を記録層用材料として用いて、その表面にス
タンパを押圧させてパターン転写を行う場合などには、
金型にその連続シート状の材料を挟み込む際などに外形
形状を整形または切断するようにしてもよい。パターン
の転写工程で外形形状の整形(いわゆるトリミング等)
を済ませることが可能となり、スループットの向上や装
置のさらなる簡易化を達成することが可能となるからで
ある。
【0022】また、本発明による記録媒体の製造方法ま
たは記録媒体製造装置では、パターン転写時には、気泡
が実質的に存在しないようにしているので、例えば従来
の特開平11−185291号公報等に提案された技術
のような、基板の片面にスタンパを押圧させる一方で、
その基板の裏面に弾性体を中心部から周辺部へと押しつ
けて気泡を抜いて行く、といった気泡抜きの対策を施さ
なくともよい。従って、基板の両面に対して各々スタン
パを一度に押圧させて、そのそれぞれにパターン転写を
行うことが可能である。従って、例えば両面記録型ある
いは2層記録型の光記録媒体を製造する場合などには、
スループットの向上や装置のさらなる簡易化を達成する
ために、基板の表裏両面に一度にそれぞれスタンパを押
圧させて、凹凸パターンを各々転写形成するようにして
もよい。
たは記録媒体製造装置では、パターン転写時には、気泡
が実質的に存在しないようにしているので、例えば従来
の特開平11−185291号公報等に提案された技術
のような、基板の片面にスタンパを押圧させる一方で、
その基板の裏面に弾性体を中心部から周辺部へと押しつ
けて気泡を抜いて行く、といった気泡抜きの対策を施さ
なくともよい。従って、基板の両面に対して各々スタン
パを一度に押圧させて、そのそれぞれにパターン転写を
行うことが可能である。従って、例えば両面記録型ある
いは2層記録型の光記録媒体を製造する場合などには、
スループットの向上や装置のさらなる簡易化を達成する
ために、基板の表裏両面に一度にそれぞれスタンパを押
圧させて、凹凸パターンを各々転写形成するようにして
もよい。
【0023】また、記録層用の材料は、光記録媒体の統
一規格の仕様に適合するために、厚さ1.2mm以下の
硬質な板体状あるいは軟質なシート状のものであること
が望ましい。
一規格の仕様に適合するために、厚さ1.2mm以下の
硬質な板体状あるいは軟質なシート状のものであること
が望ましい。
【0024】あるいは、さらに微細なピット等を形成し
てさらなる高密度・大容量の記録媒体を実現するために
は、記録層の厚さをさらに薄いものとすることが必要と
なるので、そのためには、記録層用の素材を厚さ0.0
7mm以上ないし0.6mm以下、さらに望ましくは
0.07mm以上ないし0.3mm以下のシート状また
は板体状のものとすることが望ましい。そしてそのよう
に薄い素材は一般に剛性が十分でないことが多いので、
そのような場合には剛性の高い支持基板を裏打ちするこ
とが望ましいことは言うまでもない。
てさらなる高密度・大容量の記録媒体を実現するために
は、記録層の厚さをさらに薄いものとすることが必要と
なるので、そのためには、記録層用の素材を厚さ0.0
7mm以上ないし0.6mm以下、さらに望ましくは
0.07mm以上ないし0.3mm以下のシート状また
は板体状のものとすることが望ましい。そしてそのよう
に薄い素材は一般に剛性が十分でないことが多いので、
そのような場合には剛性の高い支持基板を裏打ちするこ
とが望ましいことは言うまでもない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明に係る
記録媒体の製造方法は、本実施の形態に係る記録媒体製
造装置を用いた製造プロセスによって具現化されるもの
であるから、説明の繁雑化を避けるために、以下はそれ
らを併せて説明する。
て図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明に係る
記録媒体の製造方法は、本実施の形態に係る記録媒体製
造装置を用いた製造プロセスによって具現化されるもの
であるから、説明の繁雑化を避けるために、以下はそれ
らを併せて説明する。
【0026】図1は、本発明の一実施の形態に係る記録
媒体製造装置の概要構成を表したものである。この記録
媒体製造装置は、スタンパ1の凹凸パターンを、基板ま
たは記録層(以下、基板という)2に転写するための転
写部100を中心として、その前工程として熱可塑性素
材をプリカットして基板2の外形をディスク(円盤)状
に形成するプリカット部400、また後工程としてパタ
ーン転写済みの基板2を強制冷却風等によって冷却する
冷却部200、凹凸パターンが転写された基板2の表面
を覆うように保護膜を形成するための保護膜形成部30
0、必要に応じて基板2を支持基板に貼り合せる貼合部
500等を備えている。これらの各部位は、連続的に各
工程を行うことができるようにインライン状に配置され
ることが望ましい。
媒体製造装置の概要構成を表したものである。この記録
媒体製造装置は、スタンパ1の凹凸パターンを、基板ま
たは記録層(以下、基板という)2に転写するための転
写部100を中心として、その前工程として熱可塑性素
材をプリカットして基板2の外形をディスク(円盤)状
に形成するプリカット部400、また後工程としてパタ
ーン転写済みの基板2を強制冷却風等によって冷却する
冷却部200、凹凸パターンが転写された基板2の表面
を覆うように保護膜を形成するための保護膜形成部30
0、必要に応じて基板2を支持基板に貼り合せる貼合部
500等を備えている。これらの各部位は、連続的に各
工程を行うことができるようにインライン状に配置され
ることが望ましい。
【0027】またその他に、この記録媒体製造装置は、
プリカットされた基板2を例えばロボットアームのよう
なメカトロニクス機構によって金型内に装着する装着側
搬送機構600および凹凸パターンが転写された後に基
板2を金型から取り出す取出側搬送機構700等の搬送
装置、金型内を所定の減圧雰囲気(真空度)に真空引き
する真空ポンプ装置800、記録媒体製造装置全体の動
作を例えば所定の自動制御アルゴリズムに基づいて制御
する制御部900等を、さらに備えている。
プリカットされた基板2を例えばロボットアームのよう
なメカトロニクス機構によって金型内に装着する装着側
搬送機構600および凹凸パターンが転写された後に基
板2を金型から取り出す取出側搬送機構700等の搬送
装置、金型内を所定の減圧雰囲気(真空度)に真空引き
する真空ポンプ装置800、記録媒体製造装置全体の動
作を例えば所定の自動制御アルゴリズムに基づいて制御
する制御部900等を、さらに備えている。
【0028】転写部100は、記録媒体製造装置におけ
るパターン転写工程を行う中心的な部分である。この転
写部100は、図2にその詳細を示したように、可動側
プラテン5に設置された可動側金型6と、固定側プラテ
ン7に設置された固定側金型8と、可動側金型6または
固定側金型8のうち少なくとも可動側金型6に装着され
るスタンパ1とを備えている。可動側金型6と固定側金
型8とは嵌合および離脱が可能で、両者の間に基板2を
配置して可動側金型6を固定側金型8に向かって所定の
圧力で押圧させることが可能な構造に形成されており、
それらを嵌め合わせると固定側金型8の外周側面に付設
されている後述のシールリング9によって内部が密封構
造となり、外部の真空ポンプ装置800からの真空引き
によって内部を所定の減圧雰囲気または真空度にした状
態でスタンパ1を基板2に押圧させてパターン転写する
ことができるように設定されている。
るパターン転写工程を行う中心的な部分である。この転
写部100は、図2にその詳細を示したように、可動側
プラテン5に設置された可動側金型6と、固定側プラテ
ン7に設置された固定側金型8と、可動側金型6または
固定側金型8のうち少なくとも可動側金型6に装着され
るスタンパ1とを備えている。可動側金型6と固定側金
型8とは嵌合および離脱が可能で、両者の間に基板2を
配置して可動側金型6を固定側金型8に向かって所定の
圧力で押圧させることが可能な構造に形成されており、
それらを嵌め合わせると固定側金型8の外周側面に付設
されている後述のシールリング9によって内部が密封構
造となり、外部の真空ポンプ装置800からの真空引き
によって内部を所定の減圧雰囲気または真空度にした状
態でスタンパ1を基板2に押圧させてパターン転写する
ことができるように設定されている。
【0029】さらに詳細には、可動側金型6は、図示し
ない油圧プレス機構等によって固定側金型8に向かって
押圧させることができるように、可動側プラテン5に取
り付けられている。この可動側金型6には、基板2を加
熱溶融するための電熱ヒータ10aが内蔵されており、
この電熱ヒータ10aから供給される熱は金型の表面や
スタンパ1を介して基板2に伝導される。
ない油圧プレス機構等によって固定側金型8に向かって
押圧させることができるように、可動側プラテン5に取
り付けられている。この可動側金型6には、基板2を加
熱溶融するための電熱ヒータ10aが内蔵されており、
この電熱ヒータ10aから供給される熱は金型の表面や
スタンパ1を介して基板2に伝導される。
【0030】この可動側金型6の表面には、基板2の表
面に転写するための凹凸パターンが形成されたスタンパ
1が装着される。このスタンパ1については一般的な仕
様のものでもよく、あるいは極めて微細なパターンを転
写可能に設定されたものでもよい。
面に転写するための凹凸パターンが形成されたスタンパ
1が装着される。このスタンパ1については一般的な仕
様のものでもよく、あるいは極めて微細なパターンを転
写可能に設定されたものでもよい。
【0031】可動側金型6の中心部には、図中上下方向
に可動するように設定された中央支持ピン11が設けら
れている。中央支持ピン11の尾端部と可動側プラテン
5表面の押え板との間にはスプリング13aが配置され
ている。可動側金型6と固定側金型8とが分離状態のと
きには、スプリング13aによって中央支持ピン11が
可動側金型6の表面よりもせり出した状態となってお
り、所定の押圧力以上で可動側金型6が固定側金型8に
押しつけられると、スプリング13aが縮むことにより
可動側金型6の表面と固定側金型8の表面とが近接する
ようになっている。
に可動するように設定された中央支持ピン11が設けら
れている。中央支持ピン11の尾端部と可動側プラテン
5表面の押え板との間にはスプリング13aが配置され
ている。可動側金型6と固定側金型8とが分離状態のと
きには、スプリング13aによって中央支持ピン11が
可動側金型6の表面よりもせり出した状態となってお
り、所定の押圧力以上で可動側金型6が固定側金型8に
押しつけられると、スプリング13aが縮むことにより
可動側金型6の表面と固定側金型8の表面とが近接する
ようになっている。
【0032】また、可動側金型6の周囲には、図中下向
きに円筒状に突出した密封用のシリンダ部14が設けら
れている。さらに、可動側金型6には、外部の真空ポン
プ装置800等によって、密封構造の金型内部の減圧
(真空引き)やその逆に大気圧に戻すことなどを行うた
めの通気孔15が設けられている。なお、この通気孔1
5は、図2に示したように一箇所に設けてもよく、ある
いは真空引きのさらなる時間短縮を達成するために複数
箇所に設けてもよい。
きに円筒状に突出した密封用のシリンダ部14が設けら
れている。さらに、可動側金型6には、外部の真空ポン
プ装置800等によって、密封構造の金型内部の減圧
(真空引き)やその逆に大気圧に戻すことなどを行うた
めの通気孔15が設けられている。なお、この通気孔1
5は、図2に示したように一箇所に設けてもよく、ある
いは真空引きのさらなる時間短縮を達成するために複数
箇所に設けてもよい。
【0033】固定側金型8は、図中下側に固定されてい
る固定側プラテン7の上に固定的に設置されている。さ
らに詳細には、可動側金型6と同様に、内部には電熱ヒ
ータ10bが設けられており、中心部には図中上下方向
に可動するように設定された中央支持ピン12が設けら
れている。中央支持ピン12は、その表面の平坦部に板
体状またはシート状の基板2が載置されて、可動側金型
6が近接すると、中央支持ピン11の表面との間で基板
2を挟持可能に設定されている。この中央支持ピン12
の尾端部に設けられたスプリング13bが縮むことによ
って、基板2の中心部に押圧力を印加すると共に可動側
金型6の表面と固定側金型8の表面とを近接させること
ができるようになっている。
る固定側プラテン7の上に固定的に設置されている。さ
らに詳細には、可動側金型6と同様に、内部には電熱ヒ
ータ10bが設けられており、中心部には図中上下方向
に可動するように設定された中央支持ピン12が設けら
れている。中央支持ピン12は、その表面の平坦部に板
体状またはシート状の基板2が載置されて、可動側金型
6が近接すると、中央支持ピン11の表面との間で基板
2を挟持可能に設定されている。この中央支持ピン12
の尾端部に設けられたスプリング13bが縮むことによ
って、基板2の中心部に押圧力を印加すると共に可動側
金型6の表面と固定側金型8の表面とを近接させること
ができるようになっている。
【0034】固定側金型8の外周部分には、可動側金型
6のシリンダ部14と嵌合して密封構造を構成するシー
ルリング9が付設されている。このシールリング9は、
例えば耐摩耗性が高くかつその材料的な弾性力によって
可動側金型6のシリンダ部14の内壁に対して高い機密
性で密着可能なものが望ましい。あるいは、その表面に
適度な粘性および熱的安定性を備えた潤滑・シール剤を
塗布してもよい。
6のシリンダ部14と嵌合して密封構造を構成するシー
ルリング9が付設されている。このシールリング9は、
例えば耐摩耗性が高くかつその材料的な弾性力によって
可動側金型6のシリンダ部14の内壁に対して高い機密
性で密着可能なものが望ましい。あるいは、その表面に
適度な粘性および熱的安定性を備えた潤滑・シール剤を
塗布してもよい。
【0035】なお、両面記録型または2層記録型等の記
録媒体を製造する場合には、基板2の表裏両面にそれぞ
れ異なった凹凸パターンを一度に転写するために、固定
側金型8にも可動側金型6とは別にスタンパ1を装着し
てもよい。あるいは、例えば図6(A)に示したような
いわゆる片面記録型の記録媒体を製造するために片面の
みに凹凸パターンを転写する場合や、一度の転写で片面
のみにパターンを転写した基板2a,2bを複数枚貼り
合わせて図6(C)に示したような両面記録型の記録媒
体を製造する場合などには、可動側金型6の表面にのみ
スタンパ1を装着する一方、固定側金型8には装着せず
にその表面を平坦なものとしてもよい。あるいは固定側
金型8にのみスタンパ1を装着する一方、可動側金型6
には装着せずにその表面を平坦なものとしてもよい。な
お、図6(B),(C),(D)では、記録面上に形成
される保護膜や反射層等の図示は省略した。
録媒体を製造する場合には、基板2の表裏両面にそれぞ
れ異なった凹凸パターンを一度に転写するために、固定
側金型8にも可動側金型6とは別にスタンパ1を装着し
てもよい。あるいは、例えば図6(A)に示したような
いわゆる片面記録型の記録媒体を製造するために片面の
みに凹凸パターンを転写する場合や、一度の転写で片面
のみにパターンを転写した基板2a,2bを複数枚貼り
合わせて図6(C)に示したような両面記録型の記録媒
体を製造する場合などには、可動側金型6の表面にのみ
スタンパ1を装着する一方、固定側金型8には装着せず
にその表面を平坦なものとしてもよい。あるいは固定側
金型8にのみスタンパ1を装着する一方、可動側金型6
には装着せずにその表面を平坦なものとしてもよい。な
お、図6(B),(C),(D)では、記録面上に形成
される保護膜や反射層等の図示は省略した。
【0036】プリカット部400は、転写プロセスの前
工程として、薄板状またはシート状のポリカーボネート
あるいはポリメチルメタクリレート(アクリル樹脂)な
どのような熱可塑性材料をプリカットして基板2の外形
をディスク状に形成するものである。このプリカット部
400は一般的な記録媒体用の基板2を外形加工するこ
とが可能なものであれば構わない。あるいは、後述する
ように外形加工を可動側金型6および固定側金型8によ
って行う設定の場合などには、このプリカット部400
は実質的に省略することも可能である。
工程として、薄板状またはシート状のポリカーボネート
あるいはポリメチルメタクリレート(アクリル樹脂)な
どのような熱可塑性材料をプリカットして基板2の外形
をディスク状に形成するものである。このプリカット部
400は一般的な記録媒体用の基板2を外形加工するこ
とが可能なものであれば構わない。あるいは、後述する
ように外形加工を可動側金型6および固定側金型8によ
って行う設定の場合などには、このプリカット部400
は実質的に省略することも可能である。
【0037】冷却部200は、転写プロセスの後工程と
して、パターン転写済みの基板2に強制冷却風を吹き付
けて硬化を促進するものである。この冷却部200につ
いても、加熱処理後の基板2を強制冷却風によって冷却
するといった一般的な冷却作用を行うことが可能なもの
であればどのようなものでも構わない。あるいはこの冷
却部200を転写部100の金型付近に付設して、パタ
ーン転写済みの基板2を金型内に装着されている状態で
冷却するようにしてもよい。
して、パターン転写済みの基板2に強制冷却風を吹き付
けて硬化を促進するものである。この冷却部200につ
いても、加熱処理後の基板2を強制冷却風によって冷却
するといった一般的な冷却作用を行うことが可能なもの
であればどのようなものでも構わない。あるいはこの冷
却部200を転写部100の金型付近に付設して、パタ
ーン転写済みの基板2を金型内に装着されている状態で
冷却するようにしてもよい。
【0038】保護膜形成部300は、基板2の表面に転
写されたパターンが冷却された後に、その記録面を覆う
ように保護膜3を形成するもので、一般的な保護膜を形
成可能な例えばスパッタ装置などを好適に用いることが
できる。この保護膜形成部300は、記録面に形成され
た微細な凹凸パターンの形状を損傷することなく、所望
の膜厚の均一な保護膜3を薄膜形成することが可能なも
のであることが望ましい。あるいは、この保護膜形成部
300としては、接着剤等によって透明プラスチックフ
ィルムを基板2の表面に貼り合わせる方法(例えば特開
平11−126377号公報)などを用いることも可能
である。
写されたパターンが冷却された後に、その記録面を覆う
ように保護膜3を形成するもので、一般的な保護膜を形
成可能な例えばスパッタ装置などを好適に用いることが
できる。この保護膜形成部300は、記録面に形成され
た微細な凹凸パターンの形状を損傷することなく、所望
の膜厚の均一な保護膜3を薄膜形成することが可能なも
のであることが望ましい。あるいは、この保護膜形成部
300としては、接着剤等によって透明プラスチックフ
ィルムを基板2の表面に貼り合わせる方法(例えば特開
平11−126377号公報)などを用いることも可能
である。
【0039】装着側搬送機構600は、プリカット部4
00と転写部100との間に設置され、プリカット部4
00で外形加工された基板2を、例えば先端部に吸着盤
を備えたロボットアームのようなメカトロニクス機構の
機械的動作によって、固定側金型8の所定位置に載置
(装着)するものである。
00と転写部100との間に設置され、プリカット部4
00で外形加工された基板2を、例えば先端部に吸着盤
を備えたロボットアームのようなメカトロニクス機構の
機械的動作によって、固定側金型8の所定位置に載置
(装着)するものである。
【0040】取出側搬送機構700は、例えば装着側搬
送機構600と同様の機械的構造に設定されており、凹
凸パターンが転写された基板2を固定側金型8と可動側
金型6との間から取り出して、冷却部200の所定位置
へと搬送するものである。
送機構600と同様の機械的構造に設定されており、凹
凸パターンが転写された基板2を固定側金型8と可動側
金型6との間から取り出して、冷却部200の所定位置
へと搬送するものである。
【0041】真空ポンプ装置800は、配管等を介して
可動側金型6の通気孔15に接続されており、可動側金
型6と固定側金型8とが嵌合されて密封構造となったそ
の内部空間を所定の減圧雰囲気にまで真空引きするもの
である。この真空ポンプ装置800は所定の減圧能力お
よび排気効率を備えたものであればよい。
可動側金型6の通気孔15に接続されており、可動側金
型6と固定側金型8とが嵌合されて密封構造となったそ
の内部空間を所定の減圧雰囲気にまで真空引きするもの
である。この真空ポンプ装置800は所定の減圧能力お
よび排気効率を備えたものであればよい。
【0042】制御部900は、あらかじめプログラムさ
れた主にシーケンシャルアルゴリズム等に基づいて、記
録媒体製造装置の全体的な動作を自動制御するものであ
る。この制御部900は、例えば図示しない操作盤など
から製造プロセス開始命令が入力されると、上記のプリ
カット部400や転写部100等の各部位を所定のシー
ケンシャルアルゴリズムおよびその各プロセスごとの数
値制御ロジック等に基づいて自動制御する。この制御部
900としては、例えばパーソナルコンピュータのよう
な汎用コンピュータを用いてもよく、あるいは専用コン
ピュータを用いてもよいことは言うまでもない。
れた主にシーケンシャルアルゴリズム等に基づいて、記
録媒体製造装置の全体的な動作を自動制御するものであ
る。この制御部900は、例えば図示しない操作盤など
から製造プロセス開始命令が入力されると、上記のプリ
カット部400や転写部100等の各部位を所定のシー
ケンシャルアルゴリズムおよびその各プロセスごとの数
値制御ロジック等に基づいて自動制御する。この制御部
900としては、例えばパーソナルコンピュータのよう
な汎用コンピュータを用いてもよく、あるいは専用コン
ピュータを用いてもよいことは言うまでもない。
【0043】次に、上記のような記録媒体製造装置の動
作について説明すると共に、本実施の形態に係る記録媒
体の製造方法の概要を説明する。図3(A),(B)お
よび図4(A),(B)は、本実施の形態に係る記録媒
体の製造方法を、特にパターン転写工程を中心として示
したものである。
作について説明すると共に、本実施の形態に係る記録媒
体の製造方法の概要を説明する。図3(A),(B)お
よび図4(A),(B)は、本実施の形態に係る記録媒
体の製造方法を、特にパターン転写工程を中心として示
したものである。
【0044】まず、基板2の素材を用意する。この基板
2の素材としては、それを材料力学的に支持する支持基
板に貼り合わせて図6(D)に示したような片面記録型
の記録媒体を製造する場合には、例えば厚さ0.1mm
のプラスチックシートを用いて、それを1.1mm厚の
支持基板4に貼り合わせるなどして、最終的に統一規格
に対応した1.2mm厚の記録媒体を得るようにすれば
よい。あるいは、例えば0.6mm厚の基板材料を用い
てその片面にパターンを転写して0.6mm厚の記録媒
体を得るようにしてもよい。
2の素材としては、それを材料力学的に支持する支持基
板に貼り合わせて図6(D)に示したような片面記録型
の記録媒体を製造する場合には、例えば厚さ0.1mm
のプラスチックシートを用いて、それを1.1mm厚の
支持基板4に貼り合わせるなどして、最終的に統一規格
に対応した1.2mm厚の記録媒体を得るようにすれば
よい。あるいは、例えば0.6mm厚の基板材料を用い
てその片面にパターンを転写して0.6mm厚の記録媒
体を得るようにしてもよい。
【0045】記録媒体を構成する基板2や支持基板4の
材料としては、ポリカーボネートや、ポリエチレンテレ
フタレートあるいはアクリル樹脂などの透明プラスチッ
クス材料等を好適に用いることが可能である。
材料としては、ポリカーボネートや、ポリエチレンテレ
フタレートあるいはアクリル樹脂などの透明プラスチッ
クス材料等を好適に用いることが可能である。
【0046】プリカット部400では、打抜用金型等に
よって板体状またはシート状の素材を打ち抜いて、外形
をディスク状の基板2として加工すると共に中心孔を開
孔する。このときの外形寸法や中心孔の孔径等について
は、統一規格等に対応したものとすればよいことは言う
までもない。
よって板体状またはシート状の素材を打ち抜いて、外形
をディスク状の基板2として加工すると共に中心孔を開
孔する。このときの外形寸法や中心孔の孔径等について
は、統一規格等に対応したものとすればよいことは言う
までもない。
【0047】プリカット部400で基板2にプリカット
加工を施した後、装着側搬送機構600が、例えばロボ
ットアーム先端部の吸着盤によって持ち上げて搬送し
て、図3(A)に示したように、転写部100の固定側
金型8上の所定位置に装着する。さらに詳細には、中央
支持ピン12の平坦な表面上に、中心位置どうしが一致
するように基板2を載置する。このとき、可動側金型6
は、少なくとも基板2を装着可能な間隙を隔てて固定側
金型8から分離した状態を保っている。
加工を施した後、装着側搬送機構600が、例えばロボ
ットアーム先端部の吸着盤によって持ち上げて搬送し
て、図3(A)に示したように、転写部100の固定側
金型8上の所定位置に装着する。さらに詳細には、中央
支持ピン12の平坦な表面上に、中心位置どうしが一致
するように基板2を載置する。このとき、可動側金型6
は、少なくとも基板2を装着可能な間隙を隔てて固定側
金型8から分離した状態を保っている。
【0048】固定側金型8上に基板2を装着した後、可
動側金型6を固定側金型8に近接させて行き、図3
(B)に示したように、可動側金型6のシリンダ部14
と固定側金型8のシールリング9とを嵌め合わせる。但
し、この時点では、可動側金型6は基板2に対して未だ
押圧されていない状態にある。これは、可動側金型6と
固定側金型8とが嵌合されているものの、押圧力は印加
されていないので、中央支持ピン11が可動側金型6の
表面からせり出していると共に中央支持ピン12が固定
側金型8の表面からせり出しており、それら両者の間に
挟持された基板2が両金型の表面から実質的に浮いた状
態に保たれているからである。またこの状態では、電熱
ヒータ10a,10bが予熱状態にあるので、基板2の
温度はガラス転移点未満に保たれている。
動側金型6を固定側金型8に近接させて行き、図3
(B)に示したように、可動側金型6のシリンダ部14
と固定側金型8のシールリング9とを嵌め合わせる。但
し、この時点では、可動側金型6は基板2に対して未だ
押圧されていない状態にある。これは、可動側金型6と
固定側金型8とが嵌合されているものの、押圧力は印加
されていないので、中央支持ピン11が可動側金型6の
表面からせり出していると共に中央支持ピン12が固定
側金型8の表面からせり出しており、それら両者の間に
挟持された基板2が両金型の表面から実質的に浮いた状
態に保たれているからである。またこの状態では、電熱
ヒータ10a,10bが予熱状態にあるので、基板2の
温度はガラス転移点未満に保たれている。
【0049】このように基板2を両金型の表面から浮い
た状態に保ちつつ、真空ポンプ装置800による真空引
きを行って、両金型を嵌合して形成された密封構造の内
部を所定の減圧状態にする。またその真空引きと並行し
て、パターンの転写性を良好なものとするために、各電
熱ヒータ10a,10bによって可動側金型6および固
定側金型8を加熱してスタンパ1表面の温度を基板2の
ガラス転移点よりも5〜60℃高い温度にする。さらに
好ましくは、10〜40℃高い温度にする。なお、この
ときの加熱温度が余りにも高いと、基板2が溶融分解を
引き起こしてガスを発生し、それが気泡発生の新たな要
因となってしまうので、そのような溶融分解を生じるこ
とのない範囲の温度に調節することが望ましいことは言
うまでもない。
た状態に保ちつつ、真空ポンプ装置800による真空引
きを行って、両金型を嵌合して形成された密封構造の内
部を所定の減圧状態にする。またその真空引きと並行し
て、パターンの転写性を良好なものとするために、各電
熱ヒータ10a,10bによって可動側金型6および固
定側金型8を加熱してスタンパ1表面の温度を基板2の
ガラス転移点よりも5〜60℃高い温度にする。さらに
好ましくは、10〜40℃高い温度にする。なお、この
ときの加熱温度が余りにも高いと、基板2が溶融分解を
引き起こしてガスを発生し、それが気泡発生の新たな要
因となってしまうので、そのような溶融分解を生じるこ
とのない範囲の温度に調節することが望ましいことは言
うまでもない。
【0050】このとき、材料の粘性や凹凸パターンの寸
法など種々の条件によって気泡の発生を抑制できる圧力
の境界値が異なったものとなるので、目標とする減圧雰
囲気の圧力(真空度)の範囲を一般化して数値的に断定
することは困難であるが、記録媒体の素材あるいは形成
材料としてポリカーボネートやアクリル樹脂等の透明プ
ラスチックス材料を用いる場合には、160[mmH
g](213[hPa])以下とすることが望ましい。
最も望ましくは1〜2[mmHg]のようなほぼ完全な
真空状態にすることであるが、実際上そのような高真空
の実現は極めて困難であるから、例えば10[mmH
g](13[hPa])程度などのように真空ポンプ装
置800の性能によって到達可能な真空度を最善値とす
ればよい。
法など種々の条件によって気泡の発生を抑制できる圧力
の境界値が異なったものとなるので、目標とする減圧雰
囲気の圧力(真空度)の範囲を一般化して数値的に断定
することは困難であるが、記録媒体の素材あるいは形成
材料としてポリカーボネートやアクリル樹脂等の透明プ
ラスチックス材料を用いる場合には、160[mmH
g](213[hPa])以下とすることが望ましい。
最も望ましくは1〜2[mmHg]のようなほぼ完全な
真空状態にすることであるが、実際上そのような高真空
の実現は極めて困難であるから、例えば10[mmH
g](13[hPa])程度などのように真空ポンプ装
置800の性能によって到達可能な真空度を最善値とす
ればよい。
【0051】本発明者らは、実際に記録層や基板の素材
(材料)であるポリカーボネート等を用いて種々の実験
を行った。その結果、従来の製造方法の通りに常温常圧
の室内雰囲気中でパターン転写を行った場合には、半径
数[mm]ないし10[mm]程度の気泡が記録面や記
録層内に発生して欠陥となる場合があることが判明し
た。また金型内の圧力値を種々に変更してパターン転写
を行った結果、160[mmHg]を越える圧力では、
半径1[mm]未満ないし数[mm]程度の気泡が記録
面や記録層内に発生することが判明した。この場合、半
径1[mm]未満程度の微小な気泡が発生していても、
それがピットやグルーブ以外の位置であった場合などに
は、パターン欠陥とはならないことも低い確率ながらあ
り得るが、気泡の発生を確実に解消するという点では未
だ不十分である。そこで、さらに圧力を160[mmH
g]未満ないし10[mmHg]程度にまで下げて、同
様の転写実験を行った。その結果、記録面や記録層内に
微小な気泡も発生しないことが判明した。このような実
験結果から、気泡の発生を抑制できる圧力値としては、
160[mmHg]未満が望ましいものであることが確
認された。
(材料)であるポリカーボネート等を用いて種々の実験
を行った。その結果、従来の製造方法の通りに常温常圧
の室内雰囲気中でパターン転写を行った場合には、半径
数[mm]ないし10[mm]程度の気泡が記録面や記
録層内に発生して欠陥となる場合があることが判明し
た。また金型内の圧力値を種々に変更してパターン転写
を行った結果、160[mmHg]を越える圧力では、
半径1[mm]未満ないし数[mm]程度の気泡が記録
面や記録層内に発生することが判明した。この場合、半
径1[mm]未満程度の微小な気泡が発生していても、
それがピットやグルーブ以外の位置であった場合などに
は、パターン欠陥とはならないことも低い確率ながらあ
り得るが、気泡の発生を確実に解消するという点では未
だ不十分である。そこで、さらに圧力を160[mmH
g]未満ないし10[mmHg]程度にまで下げて、同
様の転写実験を行った。その結果、記録面や記録層内に
微小な気泡も発生しないことが判明した。このような実
験結果から、気泡の発生を抑制できる圧力値としては、
160[mmHg]未満が望ましいものであることが確
認された。
【0052】上記のような真空引きおよび加熱によっ
て、金型内がパターン転写に適した所定の減圧雰囲気に
なると共に所定の温度になると、その状態を保ちつつ、
図示しない油圧プレス機構等によって可動側プラテン5
と共に可動側金型6を固定側金型8に向かって押し付け
る。するとこのとき、図4(A)に示したように、中央
支持ピン11の尾端部のスプリング13aおよび中央支
持ピン12の尾端部のスプリング13bが共に押圧力に
負けて縮んで、それまでせり出していた中央支持ピン1
1および中央支持ピン12がそれぞれ後退し、その両ピ
ンどうしに挟持されている基板2が可動側金型6と固定
側金型8との間で強く押圧される。このようにして、例
えば可動側金型6の表面にスタンパ1が装着されていた
場合には、そのスタンパ1の凹凸パターンが基板2の表
面に転写される。
て、金型内がパターン転写に適した所定の減圧雰囲気に
なると共に所定の温度になると、その状態を保ちつつ、
図示しない油圧プレス機構等によって可動側プラテン5
と共に可動側金型6を固定側金型8に向かって押し付け
る。するとこのとき、図4(A)に示したように、中央
支持ピン11の尾端部のスプリング13aおよび中央支
持ピン12の尾端部のスプリング13bが共に押圧力に
負けて縮んで、それまでせり出していた中央支持ピン1
1および中央支持ピン12がそれぞれ後退し、その両ピ
ンどうしに挟持されている基板2が可動側金型6と固定
側金型8との間で強く押圧される。このようにして、例
えば可動側金型6の表面にスタンパ1が装着されていた
場合には、そのスタンパ1の凹凸パターンが基板2の表
面に転写される。
【0053】このとき、気泡が発生することのない減圧
雰囲気中で転写を行うので、微細な凹凸パターンを転写
する場合でも、基板2の記録面や記録層内に気泡が発生
しないようにすることができ、大容量で高密度な記録媒
体を高歩留まりで製造することが可能となる。
雰囲気中で転写を行うので、微細な凹凸パターンを転写
する場合でも、基板2の記録面や記録層内に気泡が発生
しないようにすることができ、大容量で高密度な記録媒
体を高歩留まりで製造することが可能となる。
【0054】しかも、板体状またはシート状の基板2を
可動側金型6と固定側金型8との間に挟んで押圧させる
ので、スタンパ1は記録面に対してほぼ垂直方向にのみ
移動して押圧力を印加することができ、例えばローラ状
のスタンパ1の円筒面に設けられた凹凸パターンを転写
するといった方式(方法および手段)と比較して、転写
される凹凸パターンにスタンパ1の横方向の移動に伴う
応力が掛かることがない。従って、記録面に転写された
凹凸パターンの形状再現性をさらに良好なものとするこ
とができる。
可動側金型6と固定側金型8との間に挟んで押圧させる
ので、スタンパ1は記録面に対してほぼ垂直方向にのみ
移動して押圧力を印加することができ、例えばローラ状
のスタンパ1の円筒面に設けられた凹凸パターンを転写
するといった方式(方法および手段)と比較して、転写
される凹凸パターンにスタンパ1の横方向の移動に伴う
応力が掛かることがない。従って、記録面に転写された
凹凸パターンの形状再現性をさらに良好なものとするこ
とができる。
【0055】またさらには、可動側金型6および固定側
金型8の両方にそれぞれスタンパ1を装着することによ
り、一度の転写工程で1枚の基板2の両面に各々パター
ンを転写することが可能となり、図6(B)に示したよ
うな、いわゆる両面記録型または2層記録型の記録媒体
の生産能率のさらなる向上を達成することも可能とな
る。
金型8の両方にそれぞれスタンパ1を装着することによ
り、一度の転写工程で1枚の基板2の両面に各々パター
ンを転写することが可能となり、図6(B)に示したよ
うな、いわゆる両面記録型または2層記録型の記録媒体
の生産能率のさらなる向上を達成することも可能とな
る。
【0056】このようにして記録面に凹凸パターンを転
写した後、電熱ヒータ10a,10bをオフにして可動
側金型6および固定側金型8の温度を下げる。また記録
面が硬化してスタンパ1から離型させてもパターン形状
や外形形状が変形あるいは損傷しない状態になると、固
定側金型8に対する可動側金型6の押圧力を解除すると
共に、それまで減圧雰囲気を保っていた金型内部の圧力
を室内環境程度の常圧に戻して、図4(B)に示したよ
うに可動側金型6と固定側金型8とを引き離す。このと
き、固定側中心支持ピンは再び固定側金型8の表面から
せり出した状態に戻り、基板2は両金型の表面から浮い
た状態となる。その基板2を、取出側搬送機構700が
転写部100から取出して、冷却部200へと搬送す
る。
写した後、電熱ヒータ10a,10bをオフにして可動
側金型6および固定側金型8の温度を下げる。また記録
面が硬化してスタンパ1から離型させてもパターン形状
や外形形状が変形あるいは損傷しない状態になると、固
定側金型8に対する可動側金型6の押圧力を解除すると
共に、それまで減圧雰囲気を保っていた金型内部の圧力
を室内環境程度の常圧に戻して、図4(B)に示したよ
うに可動側金型6と固定側金型8とを引き離す。このと
き、固定側中心支持ピンは再び固定側金型8の表面から
せり出した状態に戻り、基板2は両金型の表面から浮い
た状態となる。その基板2を、取出側搬送機構700が
転写部100から取出して、冷却部200へと搬送す
る。
【0057】続いて、冷却部200では、まだ余熱の残
っている基板2を例えば搬送ベルト上に載置して搬送し
つつ、強制冷却風を吹き付けるなどして冷却する。ある
いは、このときの冷却による目標温度としては、次工程
で保護膜3を形成する際に適した予熱温度としてもよ
い。
っている基板2を例えば搬送ベルト上に載置して搬送し
つつ、強制冷却風を吹き付けるなどして冷却する。ある
いは、このときの冷却による目標温度としては、次工程
で保護膜3を形成する際に適した予熱温度としてもよ
い。
【0058】こうして冷却された基板2が搬送されて来
ると、保護膜形成部300では、例えばスパッタ法など
によって記録面上を覆うように保護膜3を形成する。あ
るいは必要に応じて、スパッタ法を用いるなどして、記
録面上に反射膜や半透過/反射膜などを形成してもよ
い。
ると、保護膜形成部300では、例えばスパッタ法など
によって記録面上を覆うように保護膜3を形成する。あ
るいは必要に応じて、スパッタ法を用いるなどして、記
録面上に反射膜や半透過/反射膜などを形成してもよ
い。
【0059】そして貼合部500では、必要に応じて貼
り合わせ工程を行う。詳細には、例えば厚さ0.1mm
程度の薄いシート状の基板2などのように記録層とは別
に支持基板4が必要な場合などには、その基板2を例え
ば1.1mmまたは0.5mmなどの厚さで材料力学的
な平坦性を保つことができる支持基板4に貼り合わせる
ようにしてもよい。あるいは、例えば図6(C)に示し
たような、冷却部200から搬送されて来た基板2aを
別工程で形成された基板2bと貼り合わせて両面記録型
の記録媒体を製造する工程などもこの貼合部500で行
うことが可能である。
り合わせ工程を行う。詳細には、例えば厚さ0.1mm
程度の薄いシート状の基板2などのように記録層とは別
に支持基板4が必要な場合などには、その基板2を例え
ば1.1mmまたは0.5mmなどの厚さで材料力学的
な平坦性を保つことができる支持基板4に貼り合わせる
ようにしてもよい。あるいは、例えば図6(C)に示し
たような、冷却部200から搬送されて来た基板2aを
別工程で形成された基板2bと貼り合わせて両面記録型
の記録媒体を製造する工程などもこの貼合部500で行
うことが可能である。
【0060】さらに、必要に応じて、ラベルの貼着やト
ラック外のエンボス加工等を、図示しない各種装置等に
よって行うなどして、最終製品として光ディスクのよう
な記録媒体が完成する。
ラック外のエンボス加工等を、図示しない各種装置等に
よって行うなどして、最終製品として光ディスクのよう
な記録媒体が完成する。
【0061】このように、本実施の形態に係る記録媒体
の製造方法あるいは記録媒体製造装置法によれば、気泡
が発生することのない減圧雰囲気中で転写を行うことに
より、基板2にスタンパ1の微細な凹凸パターンを転写
する場合でも、記録面や記録層内に欠陥が発生すること
がなくなり、大容量で高密度な記録媒体を高歩留まりで
製造することが可能となる。
の製造方法あるいは記録媒体製造装置法によれば、気泡
が発生することのない減圧雰囲気中で転写を行うことに
より、基板2にスタンパ1の微細な凹凸パターンを転写
する場合でも、記録面や記録層内に欠陥が発生すること
がなくなり、大容量で高密度な記録媒体を高歩留まりで
製造することが可能となる。
【0062】また、基板2の記録面に対して垂直方向に
スタンパ1を押圧させることにより、記録面にはスタン
パ1の横方向に移動する応力が掛かることがほとんどな
いので、記録面に転写される凹凸パターンの形状再現性
を極めて良好なものとすることができる。
スタンパ1を押圧させることにより、記録面にはスタン
パ1の横方向に移動する応力が掛かることがほとんどな
いので、記録面に転写される凹凸パターンの形状再現性
を極めて良好なものとすることができる。
【0063】しかも、可動側金型6を上下方向に若干移
動するだけでパターン転写を行うことができるので、転
写部100のスタンパ1等を水平方向に大幅に移動させ
るといった繁雑な機構が不要であり、装置構成を簡易な
ものとすることができる。
動するだけでパターン転写を行うことができるので、転
写部100のスタンパ1等を水平方向に大幅に移動させ
るといった繁雑な機構が不要であり、装置構成を簡易な
ものとすることができる。
【0064】なお、上記はシート状や板体状の材料をあ
らかじめ外形加工してディスク状などに形成しておき、
それを金型に装着してパターン転写を行う場合について
述べたが、これ以外にも、例えばロール状に巻回された
連続シート状の材料を記録層用材料として用いて、それ
を可動側金型と固定側金型との間に挟み込む際に、その
両金型の周囲に付設されたカッタ(切断用金型)などで
切断してディスク状に加工するようにしてもよい。この
ようにすることにより、転写部の前工程としてプリカッ
トを行う工程や、そのためのプリカット部を格別に設け
ることなどが不要となるので、スループットの向上や装
置のさらなる簡易化を達成することが可能となる。但
し、この場合、カッタによってシートをディスク状に切
り抜いた後、残りの余分なシートが金型内に巻き込まれ
ないようにするために、その連続帯状のシートを金型の
嵌合される領域の外側に一旦移動させ、次回の切抜き工
程開始の際に再び元の位置に戻すなどの動作を付加する
ことなどが望ましい。
らかじめ外形加工してディスク状などに形成しておき、
それを金型に装着してパターン転写を行う場合について
述べたが、これ以外にも、例えばロール状に巻回された
連続シート状の材料を記録層用材料として用いて、それ
を可動側金型と固定側金型との間に挟み込む際に、その
両金型の周囲に付設されたカッタ(切断用金型)などで
切断してディスク状に加工するようにしてもよい。この
ようにすることにより、転写部の前工程としてプリカッ
トを行う工程や、そのためのプリカット部を格別に設け
ることなどが不要となるので、スループットの向上や装
置のさらなる簡易化を達成することが可能となる。但
し、この場合、カッタによってシートをディスク状に切
り抜いた後、残りの余分なシートが金型内に巻き込まれ
ないようにするために、その連続帯状のシートを金型の
嵌合される領域の外側に一旦移動させ、次回の切抜き工
程開始の際に再び元の位置に戻すなどの動作を付加する
ことなどが望ましい。
【0065】また、基板または記録層としてシート状や
板体状のものを外形加工して用いること以外にも、例え
ば固定側金型の表面を回転可能な円盤状に設定してお
き、その上に溶融状態のプラスチックス素材などをスピ
ンコータで塗布して、ディスク状の基板または記録層を
固定側金型の上に形成し、その上から可動側金型に装着
されたスタンパを減圧雰囲気中で押圧させてパターン転
写することも可能である。あるいは、上記のような減圧
雰囲気にした金型内に、溶融状態のプラスチックス素材
などをキャスティング(射出)して記録媒体を形成して
もよいことは言うまでもない。
板体状のものを外形加工して用いること以外にも、例え
ば固定側金型の表面を回転可能な円盤状に設定してお
き、その上に溶融状態のプラスチックス素材などをスピ
ンコータで塗布して、ディスク状の基板または記録層を
固定側金型の上に形成し、その上から可動側金型に装着
されたスタンパを減圧雰囲気中で押圧させてパターン転
写することも可能である。あるいは、上記のような減圧
雰囲気にした金型内に、溶融状態のプラスチックス素材
などをキャスティング(射出)して記録媒体を形成して
もよいことは言うまでもない。
【0066】また、上記実施の形態では、金型を密封構
造とし、その内部を減圧雰囲気にしてパターン転写を行
うようにしたが、パターン転写時の雰囲気を減圧状態に
する手法としては、この他にも、金型を密封構造とはせ
ずに、例えば図4に示したように金型を含む転写部内を
密封チャンバ16で覆って、その密封チャンバ16の内
部を通気孔17から真空引きして上記同様の減圧雰囲気
にしてもよい。あるいは、例えばパターン転写の後工程
で保護膜をスパッタ法により形成する場合などには、一
般にスパッタ工程は減圧雰囲気下で行われるものである
ことから、そのスパッタ工程を行う保護膜形成部を転写
部と共に密封チャンバ16内に設置してもよい。またさ
らには、例えば本出願人が特開平11−126377号
公報で提案したように透明プラスチックスフィルムを記
録面に接着する場合などには、それを行う際の作業雰囲
気を減圧雰囲気とすることにより、接着面に気泡が混入
することを防ぐことができるので、その工程を行う装置
なども密封チャンバ16内に設置してもよい。
造とし、その内部を減圧雰囲気にしてパターン転写を行
うようにしたが、パターン転写時の雰囲気を減圧状態に
する手法としては、この他にも、金型を密封構造とはせ
ずに、例えば図4に示したように金型を含む転写部内を
密封チャンバ16で覆って、その密封チャンバ16の内
部を通気孔17から真空引きして上記同様の減圧雰囲気
にしてもよい。あるいは、例えばパターン転写の後工程
で保護膜をスパッタ法により形成する場合などには、一
般にスパッタ工程は減圧雰囲気下で行われるものである
ことから、そのスパッタ工程を行う保護膜形成部を転写
部と共に密封チャンバ16内に設置してもよい。またさ
らには、例えば本出願人が特開平11−126377号
公報で提案したように透明プラスチックスフィルムを記
録面に接着する場合などには、それを行う際の作業雰囲
気を減圧雰囲気とすることにより、接着面に気泡が混入
することを防ぐことができるので、その工程を行う装置
なども密封チャンバ16内に設置してもよい。
【0067】また、上記実施の形態では、一枚の基板材
料または記録層材料を金型内に装着してそれにパターン
を転写し、その後、必要に応じて(あるいは最終製品の
仕様に応じて)支持基板等を記録層材料に貼着する場合
についてを中心として述べたが、その他にも図6(D)
に示したような構造の記録媒体を製造する場合には、金
型内に基板と共にその記録面とは反対側の面に支持基板
を装着しておき、パターン転写を行う際に、それらを加
熱溶着して貼り合わせるようにしてもよい。あるいは、
図6(C)に示したような構造の記録媒体を製造する場
合には、金型内に例えば厚さの異なるシート状の2枚の
基板を装着しておき、それらに一度の転写工程でそれぞ
れパターンを加熱転写すると共に両者を熱溶着して、貼
り合わせ構造の記録媒体を製造してもよい。このように
することにより、転写工程とは別段に基板と支持基板と
を貼り合わせたりする工程を不要とすることができ、し
かもその貼り合わせを転写時の減圧雰囲気中で行うこと
ができるので、製造工程のさらなる簡易化と貼り合わせ
の際の気泡の混入の抜本的な防止とを併せて達成するこ
とが可能となる。
料または記録層材料を金型内に装着してそれにパターン
を転写し、その後、必要に応じて(あるいは最終製品の
仕様に応じて)支持基板等を記録層材料に貼着する場合
についてを中心として述べたが、その他にも図6(D)
に示したような構造の記録媒体を製造する場合には、金
型内に基板と共にその記録面とは反対側の面に支持基板
を装着しておき、パターン転写を行う際に、それらを加
熱溶着して貼り合わせるようにしてもよい。あるいは、
図6(C)に示したような構造の記録媒体を製造する場
合には、金型内に例えば厚さの異なるシート状の2枚の
基板を装着しておき、それらに一度の転写工程でそれぞ
れパターンを加熱転写すると共に両者を熱溶着して、貼
り合わせ構造の記録媒体を製造してもよい。このように
することにより、転写工程とは別段に基板と支持基板と
を貼り合わせたりする工程を不要とすることができ、し
かもその貼り合わせを転写時の減圧雰囲気中で行うこと
ができるので、製造工程のさらなる簡易化と貼り合わせ
の際の気泡の混入の抜本的な防止とを併せて達成するこ
とが可能となる。
【0068】ここで、ピットやグルーブのさらなる微細
パターン化に伴う光ピックアップのさらなる短焦点化
や、厚さを規格内に保った上での記録面のさらなる多層
化などに対応するために、基板または記録層は、ますま
す薄板化または薄膜化することが要請される。このよう
な技術的要請に対応するために、特に基板2としては、
0.07mm以上ないし0.6mm以下の厚さのシート
状または板体状のものとすることが望ましい。さらには
0.3mm以下とすることが望ましい。但し、0.3m
m以下の場合には、それ単体では記録媒体はいわゆるフ
レキシブルディスク状となる。あるいは、その基板を2
枚貼り合わせるか、0.3mm厚または0.9mm厚の
支持基板に貼り合わせて材料力学的な強度を確保するこ
となどが望ましい。また、支持基板を必要とせず、片面
あるいは両面に記録面が形成される基板材料としては、
0.6mmまたは1.2mmのような統一規格に対応し
た厚さのものであって、かつその記録面全体の材料力学
的な平坦性を保つことが可能な材質のものなどが望まし
いことは言うまでもない。
パターン化に伴う光ピックアップのさらなる短焦点化
や、厚さを規格内に保った上での記録面のさらなる多層
化などに対応するために、基板または記録層は、ますま
す薄板化または薄膜化することが要請される。このよう
な技術的要請に対応するために、特に基板2としては、
0.07mm以上ないし0.6mm以下の厚さのシート
状または板体状のものとすることが望ましい。さらには
0.3mm以下とすることが望ましい。但し、0.3m
m以下の場合には、それ単体では記録媒体はいわゆるフ
レキシブルディスク状となる。あるいは、その基板を2
枚貼り合わせるか、0.3mm厚または0.9mm厚の
支持基板に貼り合わせて材料力学的な強度を確保するこ
となどが望ましい。また、支持基板を必要とせず、片面
あるいは両面に記録面が形成される基板材料としては、
0.6mmまたは1.2mmのような統一規格に対応し
た厚さのものであって、かつその記録面全体の材料力学
的な平坦性を保つことが可能な材質のものなどが望まし
いことは言うまでもない。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし7
のいずれかに記載の記録媒体の製造方法または請求項8
ないし14のいずれかに記載の記録媒体製造装置によれ
ば、最終的に製造される記録媒体におけるパターンの欠
陥発生の原因となる気泡を生じない減圧雰囲気または真
空中で、記録媒体の記録面あるいは記録層の素材に対し
て凹凸パターンを転写形成するようにしたので、スタン
パを素材の表面に押し付ける際に気泡がスタンパと記録
面との間に取り込まれたり、転写形成の際に材料が加熱
されて微細な気泡が成長したりすることを防ぐことがで
きるという効果を奏する。その結果、高密度化に対応し
た特性を備えた記録媒体を高歩留まりでかつ生産性よく
製造することができる。
のいずれかに記載の記録媒体の製造方法または請求項8
ないし14のいずれかに記載の記録媒体製造装置によれ
ば、最終的に製造される記録媒体におけるパターンの欠
陥発生の原因となる気泡を生じない減圧雰囲気または真
空中で、記録媒体の記録面あるいは記録層の素材に対し
て凹凸パターンを転写形成するようにしたので、スタン
パを素材の表面に押し付ける際に気泡がスタンパと記録
面との間に取り込まれたり、転写形成の際に材料が加熱
されて微細な気泡が成長したりすることを防ぐことがで
きるという効果を奏する。その結果、高密度化に対応し
た特性を備えた記録媒体を高歩留まりでかつ生産性よく
製造することができる。
【0070】また、特に請求項3または4記載の記録媒
体の製造方法あるいは請求項10または11記載の記録
媒体製造装置によれば、内部を真空引き可能な密封構造
に設定された金型にスタンパを収容し、その金型の内部
を減圧雰囲気または真空にした状態で、スタンパを記録
面あるいは記録層の材料表面に押圧させて凹凸パターン
を転写形成するようにしたので、金型の内部という限ら
れた空間を減圧雰囲気または真空状態にするだけでよい
ので、その真空引きに要する時間の短縮化を図ってスル
ープットの向上を達成すること、および装置のさらなる
簡易化を達成することが可能となり、その結果、簡易な
製造方法あるいは製造装置によって、高密度化に対応し
た特性を備えた記録媒体を高歩留まりでかつ生産性よく
製造することができる。
体の製造方法あるいは請求項10または11記載の記録
媒体製造装置によれば、内部を真空引き可能な密封構造
に設定された金型にスタンパを収容し、その金型の内部
を減圧雰囲気または真空にした状態で、スタンパを記録
面あるいは記録層の材料表面に押圧させて凹凸パターン
を転写形成するようにしたので、金型の内部という限ら
れた空間を減圧雰囲気または真空状態にするだけでよい
ので、その真空引きに要する時間の短縮化を図ってスル
ープットの向上を達成すること、および装置のさらなる
簡易化を達成することが可能となり、その結果、簡易な
製造方法あるいは製造装置によって、高密度化に対応し
た特性を備えた記録媒体を高歩留まりでかつ生産性よく
製造することができる。
【0071】また、特に請求項5に記載の記録媒体の製
造方法あるいは請求項12に記載の記録媒体製造装置に
よれば、基板または記録層の表裏両面にそれぞれスタン
パを押圧させて凹凸パターンを各々転写形成するように
したので、両面記録型あるいは多層記録型の光記録媒体
を製造する場合などに、スループットのさらなる向上や
装置のさらなる簡易化を達成することが可能になる。
造方法あるいは請求項12に記載の記録媒体製造装置に
よれば、基板または記録層の表裏両面にそれぞれスタン
パを押圧させて凹凸パターンを各々転写形成するように
したので、両面記録型あるいは多層記録型の光記録媒体
を製造する場合などに、スループットのさらなる向上や
装置のさらなる簡易化を達成することが可能になる。
【図1】本発明の一実施の形態に係る記録媒体製造装置
の概要構成を表した図である。
の概要構成を表した図である。
【図2】図1の記録媒体製造装置における転写部の概要
構成を表した図である。
構成を表した図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る記録媒体の製造方
法を、特にそのうちのパターン転写工程を中心として示
した図である。
法を、特にそのうちのパターン転写工程を中心として示
した図である。
【図4】図3の工程に続く工程を表す図である。
【図5】金型を含む転写部内を密封チャンバで覆った場
合の一例を示す図である。
合の一例を示す図である。
【図6】図1に示した製造装置によって製造可能な種々
の記録媒体の構造を例示した図である。
の記録媒体の構造を例示した図である。
1…スタンパ、2…基板(記録層)、3…保護膜、4…
支持基板、5…可動側プラテン、6…可動側金型、7…
固定側プラテン、8…固定側金型、9…シールリング、
10a,10b…電熱ヒータ、11…中央支持ピン(可
動側)、12…中央支持ピン(固定側)、13a,13
b…スプリング、14…シリンダ部、15…通気孔、1
6…密封チャンバ、100…転写部、200…冷却部、
300…保護膜形成部、400…プリカット部、500
…貼合部、600…装着側搬送機構、700…取出側搬
送機構、800…真空ポンプ装置、900…制御部
支持基板、5…可動側プラテン、6…可動側金型、7…
固定側プラテン、8…固定側金型、9…シールリング、
10a,10b…電熱ヒータ、11…中央支持ピン(可
動側)、12…中央支持ピン(固定側)、13a,13
b…スプリング、14…シリンダ部、15…通気孔、1
6…密封チャンバ、100…転写部、200…冷却部、
300…保護膜形成部、400…プリカット部、500
…貼合部、600…装着側搬送機構、700…取出側搬
送機構、800…真空ポンプ装置、900…制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 17:00 B29L 17:00 Fターム(参考) 4F209 AA28 AC03 AH38 AH79 PA02 PB01 PC05 PC12 PH06 PJ01 5D029 KB14 KC20 5D121 AA02 DD06 DD13 DD17 DD18 GG20 GG24
Claims (14)
- 【請求項1】 スタンパの表面に形成された凹凸パター
ンを、板体状またはシート状の基板または記録層の表面
に気泡を生じない減圧雰囲気または真空中で転写形成す
る工程を含むことを特徴とする記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 前記基板または記録層が、熱可塑性材料
から形成されたものであり、 前記基板または記録層をガラス転移点以上ないし分解溶
融点未満の温度に加熱した状態で、その表面に前記スタ
ンパを押圧させることを特徴とする請求項1記載の記録
媒体の製造方法。 - 【請求項3】 前記スタンパを内部を真空引き可能な密
封構造に設定された金型に収容し、前記金型の内部を減
圧雰囲気または真空状態にして、前記基板または記録層
の表面に前記凹凸パターンを転写形成することを特徴と
する請求項1記載の記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 前記スタンパを、前記基板または記録層
の表面に押圧させる際に、前記金型によってさらに前記
基板または記録層の外形形状を整形または切断すること
を特徴とする請求項3記載の記録媒体の製造方法。 - 【請求項5】 前記基板または記録層の表裏両面にそれ
ぞれ前記スタンパを押圧させて前記凹凸パターンを各々
転写形成することを特徴とする請求項1記載の記録媒体
の製造方法。 - 【請求項6】 前記基板または記録層が、厚さ1.2m
m以下のものであることを特徴とする請求項1記載の記
録媒体の製造方法。 - 【請求項7】 前記基板または記録層が、厚さ0.07
mm以上ないし0.6mm以下のものであることを特徴
とする請求項1記載の記録媒体の製造方法。 - 【請求項8】 表面に凹凸パターンが形成されたスタン
パを用いて、気泡を生じない減圧雰囲気または真空中
で、板体状またはシート状の基板または記録層の表面に
前記凹凸パターンを転写形成する転写手段を備えたこと
を特徴とする記録媒体製造装置。 - 【請求項9】 前記基板または記録層が、熱可塑性材料
から形成されたものであり、 前記転写手段が、前記基板または記録層をガラス転移点
以上ないし分解溶融点未満の温度に加熱した状態で、そ
の表面に前記スタンパを押圧させるように設定されたも
のであることを特徴とする請求項8記載の記録媒体製造
装置。 - 【請求項10】 内部を真空引きすることが可能な密封
構造でかつ内部に前記スタンパを収容可能に設定された
金型を、さらに備えており、 前記転写手段が、前記金型の内部を前記減圧雰囲気また
は真空にした状態で、前記基板または記録層の表面に前
記凹凸パターンを転写形成するものであることを特徴と
する請求項8記載の記録媒体製造方法。 - 【請求項11】 前記金型はさらに、前記基板または記
録層の表面に前記スタンパを押圧させる際に、前記基板
または記録層の外形形状を整形または切断するものであ
ることを特徴とする請求項10記載の記録媒体製造装
置。 - 【請求項12】 前記転写手段が、前記スタンパを前記
基板または記録層の表裏両面にそれぞれ押圧させて凹凸
パターンを各々転写形成するものであることを特徴とす
る請求項8記載の記録媒体製造装置。 - 【請求項13】 前記転写手段が、厚さ1.2mm以下
のシート状または板体状の基板または記録層に対して前
記凹凸パターンを転写形成するように設定されたもので
あることを特徴とする請求項8記載の記録媒体製造装
置。 - 【請求項14】 前記基板または記録層が、厚さ0.0
7mm以上ないし0.6mm以下の厚さのシート状また
は板体状の基板または記録層に対して前記凹凸パターン
を転写形成するように設定されたものであることを特徴
とする請求項8記載の記録媒体製造装置。
Priority Applications (1)
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