JP2006164428A - 光ディスク製造用ロールスタンパ、その製造方法、および光ディスクの製造方法 - Google Patents

光ディスク製造用ロールスタンパ、その製造方法、および光ディスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 被転写体上の放射線硬化性樹脂に微細な凹凸パターンを高精度にかつ安定して転写することができる光ディスク製造用ロールスタンパ、および高品質な光ディスクを生産性よく得ることができる光ディスクの製造方法を提供する。
【解決手段】 ロール本体20と、凹凸パターンが形成された凹凸パターン部31を1つ以上有するスタンパ30とを具備し、スタンパ30がロール本体20の外周面を覆うようにロール本体20に巻き付けられているロールスタンパ10を用い、ロールスタンパ10と被転写体上の放射線硬化性樹脂とを接触させ、ロールスタンパ10と放射線硬化性樹脂とが接触した状態で放射線硬化性樹脂に放射線を照射して放射線硬化性樹脂を硬化させて、ロールスタンパ10の凹凸パターン部31を転写する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク製造用ロールスタンパ、その製造方法、および光ディスクの製造方法に関する。
光ディスクの記録層は、通常、以下のようにして形成される。
まず、ガラス板にフォトリソ法などによってピットおよび/またはトラック(ランド/グルーブ)からなる微細な凹凸パターンを形成し、ガラス原盤を得る。このガラス原盤をもとに、電鋳法によってニッケルなどからなる光ディスク原盤を作製する。
ついで、この光ディスク原盤、または電鋳法によってさらに複製された光ディスク原盤を、射出成形機の金型内にセットする。この金型内に熱可塑性樹脂を射出し、光ディスク基板を成形すると同時に、光ディスク基板の表面に光ディスク原盤の凹凸パターンを転写する。再生専用型の光ディスクの場合、光ディスク基板の凹凸パターン面に光反射層を形成し、記録層とする。追記型または書き換え型の場合、光ディスク基板の凹凸パターン面に光反射層を形成し、さらに有機色素からなる着色膜または無機相変化型材料薄膜層を形成し、記録層とする。
光ディスク基板を射出成形すると同時に、光ディスク基板の表面に光ディスク原盤の凹凸パターンを転写する方法では、1回の射出で1枚の光ディスク基板しか得られないため、生産性が低いという問題がある。また、最近の光ディスクの高密度化に伴い、凹凸パターンがさらに微細化されてきているが、この方法では、凹凸パターンの再現性が困難になりつつある。
そこで、凹凸パターンを有する複数のスタンパを、ロール本体の周面に等間隔をあけて配設したロールスタンパと、光ディスク基板となる樹脂シート上に塗布された紫外線硬化性樹脂からなる樹脂層とを接触させ、スタンパの凹凸パターンを樹脂シート上の樹脂層に転写する方法が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、このロールスタンパにおいては、複数のスタンパが、ロール本体の周面に等間隔をあけて配設されているため、スタンパとロール本体との間で段差が生じる。このため、ロールスタンパを樹脂シートが通過する際、スタンパによって押し出された余分な紫外線硬化性樹脂による盛り上がりが段差部分に形成される。
ところで、上記のように光ディスク基板の表面に記録層を直接形成するのではなく、記録層が形成されたシート(以下、記録層シートと記す)と、光ディスク基板と別々に作製し、これらを貼り合わせることを想定した場合、記録層シートの基材フィルムはかなり薄いものとなる。この基材フィルムを、上記樹脂シートの代わりに用いた場合、紫外線硬化性樹脂の盛り上がりによって、凹凸パターンが転写された基材フィルムを巻き取った際に、基材フィルム、さらには凹凸パターンが、変形または破損してしまう問題も生じる。
グラビア印刷版の製版などで用いられるエッチング法または機械彫刻法によって、ロール上に凹凸パターンを直接形成する方法が知られている。この方法では、ロール表面に段差が生じることはないが、この方法では、光ディスクに求められる、トラックピッチまたはピット長が1μm以下の微細な凹凸パターンを形成することはできない。
特開平11−345436号公報
よって、本発明の目的は、余分な放射線硬化性樹脂の盛り上がりを形成することなく、被転写体上の放射線硬化性樹脂に微細な凹凸パターンを高精度にかつ安定して転写することができる光ディスク製造用ロールスタンパ、その製造方法、および高品質な光ディスクを生産性よく得ることができる光ディスクの製造方法を提供することにある。
本発明の光ディスク製造用ロールスタンパは、ロール本体と、凹凸パターンが形成された凹凸パターン部を1つ以上有するスタンパとを具備し、前記スタンパが、前記ロール本体の外周面を覆うようにロール本体に巻き付けられていることを特徴とするものである。
前記スタンパは、光ディスク原盤の凹凸パターンが転写された凹凸パターン部を1つ以上有する樹脂スタンパであることが望ましい。
また、前記スタンパは、光ディスク原盤の凹凸パターンが転写された凹凸パターン部を1つ以上有する樹脂スタンパをもとに複製された、樹脂スタンパの凹凸パターン部に対応する凹凸パターン部を有する金属スタンパであることがより望ましい。
前記スタンパの凹凸パターン部は、その周囲よりも3〜100μm高くされていることが望ましい。
本発明の光ディスク製造用ロールスタンパの製造方法は、スタンパ基材上の放射線硬化性樹脂と光ディスク原盤とを接触させ、光ディスク原盤が接触した部分の放射線硬化性樹脂に放射線を照射して放射線硬化性樹脂を硬化させる工程を1回以上行うことによって、光ディスク原盤の凹凸パターンが転写された凹凸パターン部を1つ以上有する樹脂スタンパを製造する工程と、該樹脂スタンパをロール本体の外周面を覆うようにロール本体に巻き付ける工程とを有することを特徴とする。
ここで、前記樹脂スタンパの凹凸パターン部を、その周囲よりも3〜100μm高くすることが望ましい。
また、本発明の光ディスク製造用ロールスタンパの製造方法は、スタンパ基材上の放射線硬化性樹脂と光ディスク原盤とを接触させ、光ディスク原盤が接触した部分の放射線硬化性樹脂に放射線を照射して放射線硬化性樹脂を硬化させる工程を1回以上行うことによって、光ディスク原盤の凹凸パターンが転写された凹凸パターン部を1つ以上有する樹脂スタンパを製造する工程と、該樹脂スタンパをもとに、樹脂スタンパの凹凸パターン部に対応する凹凸パターン部を有する金属スタンパを複製する工程と、該金属スタンパをロール本体の外周面を覆うようにロール本体に巻き付ける工程とを有することを特徴とする。
ここで、前記金属スタンパの凹凸パターン部を、その周囲よりも3〜100μm高くすることが望ましい。
本発明の光ディスクの製造方法は、基材フィルム上に放射線硬化性樹脂からなる層を設ける工程と、本発明の光ディスク製造用ロールスタンパを回転させながら、該ロールスタンパと基材フィルム上の放射線硬化性樹脂とを接触させ、ロールスタンパと放射線硬化性樹脂とが接触した状態で放射線硬化性樹脂に放射線を照射して放射線硬化性樹脂を硬化させて、ロールスタンパの凹凸パターン部が転写されたパターンシートを得る工程と、該パターンシートに、少なくとも光反射層を設けて記録層シートを得る工程と、該記録層シートと光ディスク基板とを貼り合わせる工程とを有することを特徴とする。
本発明の光ディスク製造用ロールスタンパによれば、余分な放射線硬化性樹脂の盛り上がりを形成することなく、基材フィルム上の放射線硬化性樹脂に微細凹凸パターンを高精度にかつ安定して転写することができる。
また、本発明の光ディスク製造用ロールスタンパの製造方法によれば、本発明の光ディスク製造用ロールスタンパを容易に製造できる。
そして、本発明の光ディスク製造用ロールスタンパを用いた、本発明の光ディスクの製造方法によれば、高品質な光ディスクを生産性よく得ることができる。
<ロールスタンパ>
図1および図2は、本発明の光ディスク製造用ロールスタンパ(以下、単にロールスタンパとも記す)の一例を示す図である。
このロールスタンパ10は、ロール本体20と、ロール本体20の外周面を覆うようにロール本体20に巻き付けられ、その両端がロール本体20の折り込み固定部21に固定されたスタンパ30とを具備して概略構成されるものである。本発明における「ロール本体の外周面を覆う」とは、スタンパの両端を固定するための固定部がある場合は、この固定部を除いたロール本体の全周にわたって、スタンパがロール本体に巻き付けられている状態を意味する。
<ロール本体>
ロール本体20は、円筒体または円柱体であり、その外周面には、溝状の折り込み固定部21が、ロール本体20の中心軸に平行に設けられている。
ロール本体20は、外周面が平滑であればよく、その材質は特に限定されない。ロール本体20の外径は、50mm以上であることが好ましい。外径を50mm以上とすることで、スタンパ30の割れ、クラック等が発生することがなく、また、巻き付けられたスタンパ30の平面性が確保される。ロール本体20の外径は、100〜300mmが好ましい。
<スタンパ>
スタンパ30は、図3に示すように、ロール本体20の外周面とほぼ同じ寸法の長方形の平板であり、その表面に光ディスクの記録層の凹凸パターンに対応した凹凸パターンが形成された凹凸パターン部31を複数有するものである。本発明における「凹凸パターン」とは、光ディスクの記録層において、情報を記録するための小さな窪みであるピット;凹部(グルーブ)および凸部(ランド)からなるトラック(ランド/グルーブ);これらピットおよびトラックの凹凸を反転させた、原盤またはスタンパ表面に形成される凹凸、等を意味する。また、「凹凸パターン部」とは、前記凹凸パターンが形成された、光ディスクと同じ形状の領域を意味する。
スタンパ30としては、光ディスク原盤の凹凸パターンが転写された凹凸パターン部を1つ以上有する樹脂スタンパ;樹脂スタンパをもとに複製された、樹脂スタンパの凹凸パターン部に対応する凹凸パターン部を有する金属スタンパ等が挙げられる。また、光ディスク原盤をスタンパ30として用いてもよい。ただし、スタンパ30は消耗品であり、かつ光ディスク原盤は作製に手間およびコストがかかることから、光ディスク原盤の凹凸パターンを転写した樹脂スタンパ、または樹脂スタンパを複製した金属スタンパをスタンパ30として用いることが好ましい。また、寸法安定性、耐摩耗性、離型性に優れることから、金属スタンパをスタンパ30として用いることがより好ましい。さらに、量産性の面から、スタンパ上に複数の凹凸パターン部を有するスタンパを用いることが好ましい。
金属スタンパの厚さは、50〜500μmが好ましく、100〜300μmがより好ましい。金属スタンパの厚さが50μm未満では、金属スタンパをロール本体20に巻き付ける際、局所的な凹み等が発生しやすくなり、金属スタンパの厚さが500μmを超えると、金属スタンパをロール本体20に巻き付ける際、ロール状に曲げにくくなる。
また、金属スタンパの表面には、耐摩耗性、離型性の向上のために、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなる薄膜を形成してもよい。
スタンパ30の凹凸パターン部31は、図4に示すように、その周囲よりも3μm以上高くされていることが好ましい。ここで、凹凸パターン部31の高さhは、凹凸パターン部31の周囲の面から、凹凸パターン部31に形成された凹凸パターン32の凹部の最も深い部分までの高さを意味する。
凹凸パターン部31が、その周囲よりも3μm以上高くされることによって、図5に示すように、凹凸パターン部31を、被転写体である基材フィルム41上の放射線硬化性樹脂からなる樹脂層42に転写した際、凹凸パターン43が、凹凸パターン部31の高さhに応じた窪み44(深さh)の底に形成される。これにより、接触による損傷または変形から、凹凸パターン43が保護される。
一方、凹凸パターン部31が高くなりすぎると、基材フィルム41上の樹脂層42の膜厚を厚くする必要があり、また、凹凸パターン部31の転写後における、転写部の膜厚と非転写部の膜厚との差が大きくなりすぎるため、凹凸パターン部31の高さhは、100μm以下が好ましい。凹凸パターン部31の高さhは、3〜50μmがより好ましい。
<ロールスタンパの製造方法>
ロールスタンパ10の製造方法について、スタンパ30が金属スタンパである場合を例にとって説明する。
ロールスタンパ10は、樹脂スタンパを製造する工程(以下、樹脂スタンパ製造工程と記す)と、該樹脂スタンパをもとに金属スタンパを複製する工程(以下、金属スタンパ製造工程と記す)と、該金属スタンパをロール本体に巻き付ける工程(以下、巻き付け工程と記す)とを経て製造される。
(樹脂スタンパ製造工程)
図6に示すように、スタンパ基材51上の放射線硬化性樹脂からなる樹脂層52に、光ディスク原盤60の凹凸パターン61が形成された面(凹凸パターン面)を押し込み、光ディスク原盤60の外径と同じ大きさの孔53が設けられたマスキング部材54をスタンパ基材51の裏面に配置し、スタンパ基材51の裏面側から光ディスク原盤60の凹凸パターン面が接触した部分の放射線硬化性樹脂に放射線を照射し、放射線硬化性樹脂を硬化させた後、光ディスク原盤60を樹脂層52から分離し、光ディスク原盤60の凹凸パターン61を樹脂層52に転写する(転写工程)。
この転写工程を繰り返し、所望の数の凹凸パターン部を形成した後、樹脂層52全体に放射線を照射して、樹脂層52全体を硬化させることによって、光ディスク原盤60の凹凸パターン61が転写された凹凸パターン部を複数有する樹脂スタンパが得られる。
スタンパ基材51としては、放射線を透過する材料、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリオレフィン等の樹脂からなるフィルム、シート、板等が挙げられる。また、光ディスク原盤60の凹凸パターン61を転写した後、樹脂層52を剥離して、該樹脂層52を樹脂スタンパとして用いる場合は、スタンパ基材51として、樹脂以外のガラス板等を用いてもよい。ここで、「放射線」とは、紫外線、可視光、赤外線等の光;電子線等を意味する。
樹脂層52は、例えば、液状の放射線硬化性樹脂をスタンパ基材51上に塗布して形成された層、半硬化状態の放射線硬化性樹脂からなるフィルムをスタンパ基材51上に貼り合わせて形成された層、などである。樹脂層52の膜厚は、後述の光ディスク原盤60を樹脂層52に押し込む深さHより厚くすればよく、例えば、5〜100μmである。
放射線硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、低粘度アクリルモノマー等のオリゴマーまたはモノマーと、光開始剤との組み合わせた紫外線硬化性樹脂;ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂等の電子線硬化性樹脂が挙げられる。
塗布方法としては、グラビアコート、マイクログラビアコート、ダイコート、コンマコート、エアナイフコート、ロールコート等が挙げられる。
マスキング部材54は、放射線を透過しない材質からなるフィルム、シート、板等に、放射線を透過させるための孔53が設けられたものである。
光ディスク原盤60は、例えば、以下のようにして作製される。
ガラス板にフォトリソ法などによってピットおよび/またはトラック(ランド/グルーブ)からなる凹凸パターンを形成し、ガラス原盤を得る。このガラス原盤をもとに、電鋳法によってニッケルなどからなる金属盤を複製し、これを光ディスク原盤とする。
光ディスク原盤60を樹脂層52に押し込む深さHは、樹脂スタンパから複製される金属スタンパ(スタンパ30)の凹凸パターン部31がその周囲よりも3〜100μm高くなるように、3〜100μmとすることが好ましい。ここで、押し込む深さHとは、樹脂層52の表面から、凹凸パターン61の凹部の最も深い部分までの深さを意味する。
(金属スタンパ製造工程)
金属スタンパは、樹脂スタンパをもとにした電鋳法等の複製方法によって製造される。電鋳法とは、電気メッキの技術を利用し、原形(樹脂スタンパ)の表面に電気分解による電着によって金属を所望の厚さまで析出させ、鋳型で鋳物を作るように原形(樹脂スタンパ)と同じものを精密に複製する方法をいう。
具体的には、樹脂スタンパのパターン面に、スパッタリング、真空蒸着等によってニッケルなどの金属からなる導電層を形成し、この上に、ニッケル等の金属を所望の厚さまで電鋳して、図4に示すような、樹脂スタンパの凹凸パターン部に対応する凹凸パターン部31を有する金属スタンパ(スタンパ30)を複製する。
電鋳に用いられる金属材料としては、ニッケル、ニッケル合金、ニッケル化合物の他、銅、銀、金、クロム、チタン、鉄、亜鉛のいずれか一種からなる金属、これら二種以上からなる合金、これらのうち少なくとも一種を含む化合物等が挙げられる。これらの中でも、電鋳適性、離型性を考慮すると、ニッケル、ニッケル・コバルト合金が好ましい。
(巻き付け工程)
金属スタンパ(スタンパ30)の一端をロール本体20の折り込み固定部21に固定し、他端を引っ張って金属スタンパに張力を加えながら、外周面を覆うようにロール本体20に金属スタンパを巻き付け、金属スタンパに張力を加えた状態で、金属スタンパの他端をロール本体20の折り込み固定部21に固定する。
ロール本体20の折り込み固定部21への金属スタンパの固定は、例えば、金属スタンパの端部を折り曲げ、折り曲げ部分を折り込み固定部21に差し込み、長尺の金属板を折り曲げ部分の上に当てた状態で、金属スタンパの折り曲げ部分ごと、金属板を折り込み固定部21にネジ止めすることにより行われる。また、接着剤、粘着剤等を用いて金属スタンパをロール本体20に貼り付けてもよい。ただし、ロール本体20の再利用、固定のやり直しなどを考えた場合、ネジ止め等の着脱可能な固定が好ましい。
(他の製造方法)
樹脂スタンパをスタンパ30とする場合は、光ディスク原盤60の凹凸パターンを反転させた凹凸パターンを有し、かつ該凹凸パターンがスタンパ30の凹凸パターン部31に対応した窪みの底に形成された光ディスク原盤を用意し、上記樹脂スタンパ製造工程および巻き付け工程と同じ操作を行えばよい。
<光ディスク>
図7は、ロールスタンパ10を用いて製造される光ディスクの一例を示す概略断面図である。この光ディスク70は、光ディスク基板71と、光ディスク基板71の一方の面に粘着層(図示略)を介して貼合された記録層72と、記録層72上に粘着層(図示略)を介して貼合された保護層73と、光ディスク基板71の他方の面に粘着層(図示略)を介して貼合された保護層74とを有して概略構成されるものである。
(光ディスク基板)
光ディスク基板71の材質としては、例えば、ポリカーボネート、ポリオレフィン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂;ポリ乳酸等の生分解性樹脂;樹脂で表面が被覆された紙等が挙げられる。
(記録層)
記録層72は、情報が記録された層および/または情報を記録可能な層であり、光を照射することによって情報を記録および/または読み取りできるものである。
記録層72は、光ディスクの製造の際にあらかじめ情報を記録しておくものと、製造後に情報を記録できるものとがあり、通常、(1)光ディスクの製造時にあらかじめ情報を記録しておき、製造後には情報を記録できないもの(再生専用型);(2)光ディスクの製造時に情報を記録せず、製造後に情報を記録できるもの(追記型);(3)記録された情報を消去でき、かつ再度情報を記録することができるもの(書き換え型)の3種類に分類できる。
以下、各種類の記録層について具体的に説明する。
(再生専用型)
図8は、再生専用型の記録層の一例を示す断面図である。この記録層72は、記録層基材81と、記録層基材81表面に形成された表面に凹凸を有する情報ピット形成層82と、情報ピット形成層82の凹凸を覆う光反射層83とを有して概略構成されるものであり、記録層基材81側が光ディスク基板71(図示略)に接し、光反射層83側が粘着層(図示略)を介して保護層73に接している。
記録層基材81は、記録層72の支持体となるものである。記録層基材81としては、通常、樹脂フィルムが用いられる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルムなどが挙げられる。
情報ピット形成層82は、表面に凹凸を有し、この凹凸によりトラックと情報ピットを表現している。情報ピット形成層82は、例えば、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、低粘度アクリルモノマー等のオリゴマーまたはモノマーと、光開始剤との組み合わせた紫外線硬化樹脂;ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂等の電子線硬化樹脂、などを硬化させたものである。
光反射層83は、情報ピット形成層82の凹凸に沿って設けられ、照射された光を反射するものである。光反射層83は、例えば、真空蒸着、スパッタリング等によって形成された、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金等の金属からなる薄膜である。
(追記型)
図9は、追記型の記録層の一例を示す断面図である。この記録層72は、記録層基材91と、記録層基材91表面に形成された表面に凹凸を有する情報トラック形成層92と、情報トラック形成層92の凹凸を覆う光反射層93と、光反射層93表面に形成された情報ピット記録層94とを有して概略構成されるものであり、記録層基材91側が光ディスク基板71(図示略)に接し、情報ピット記録層94側が粘着層(図示略)を介して保護層73に接している。
記録層基材91は、記録層72の支持体となるものである。記録層基材91としては、例えば、上述の記録層基材81と同じ樹脂フィルムを用いることができる。
情報トラック形成層92は、表面に溝深さ50〜110nmの凹凸を有し、この凹凸によりトラックを表現している。ただし、再生専用型と異なり、情報ピットは形成されていない。情報トラック形成層92は、例えば、上述の情報ピット形成層82と同じく、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂などを硬化させたものである。
光反射層93は、情報トラック形成層92の凹凸に沿って設けられ、照射された光を反射するものである。光反射層93は、例えば、上述の光反射層83と同じく、真空蒸着、スパッタリング等によって形成された金属薄膜である。
情報ピット記録層94は、例えば、有機色素等からなる着色膜であり、情報記録用のレーザー光を照射することによって、照射部位の有機色素に分子構造の変化が生じ、物理的に変化(破壊)することによりこの部分が情報ピットとなり、情報信号が記録される。物理変化を生じた部位は光透過率が低下するため、読み取り用の光を照射すると、光反射層93からの反射光量も低下し、結果的に凹凸ピットが形成された場合と同様に情報信号が検出可能となる。
有機色素としては、例えば、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、ナフトキノン系色素、などが挙げられる。
(書き換え型)
図10は、書き換え型の記録層の一例を示す断面図である。この記録層72は、記録層基材101と、記録層基材101表面に形成された表面に凹凸を有する情報トラック形成層102と、情報トラック形成層102の凹凸を覆う光反射層103と、光反射層103表面に形成された情報ピット記録層104とを有して概略構成されるものであり、記録層基材101側が光ディスク基板71(図示略)に接し、情報ピット記録層104側が粘着層を介して保護層73に接している。
記録層基材101は、記録層72の支持体となるものである。記録層基材101としては、例えば、上述の記録層基材81と同じ樹脂フィルムを用いることができる。
情報トラック形成層102は、表面に溝深さ50〜110nmの凹凸を有し、この凹凸によりトラックを表現している。ただし、再生専用型と異なり、情報ピットは形成されていない。情報トラック形成層102は、例えば、上述の情報ピット形成層82と同じく、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂などを硬化させたものである。
光反射層103は、情報トラック形成層102の凹凸に沿って設けられ、照射された光を反射するものである。光反射層103は、例えば、上述の光反射層83と同じく、真空蒸着、スパッタリング等によって形成された金属薄膜である。
情報ピット記録層104は、無機相変化型材料薄膜層であり、例えば、SiO2 膜、GeSbTe膜、SiO2 膜の3層を一組とする透明誘電体膜であり、図示例のものは、SiO2 膜111、GeSbTe膜112、SiO2 膜113、GeSbTe膜114、SiO2 膜115の順に積層した、2層構造の情報ピット記録層である。
情報ピット記録層104による情報の記録、消去および読み取りは、以下のように行われる。
レーザー光をGeSbTe膜に集光してこの膜を加熱し、ついで急冷してGeSbTe膜を多結晶化又は非結晶化して情報を記録する。そして、GeSbTe膜に影響しない程度の弱いレーザー光を照射し、多結晶化又は非結晶化したGeSbTe膜を透過して光反射層で反射した光を受光し、GeSbTe膜の結晶化の有無により情報を読み出す。他方、より低強度のレーザー光を多結晶化又は非結晶化したGeSbTe膜に集光してゆっくり加熱することにより、GeSbTe膜を結晶化して情報を消去する。この記録/消去は可逆的であり、記録を消去した後、再度別の情報を記録することができる。
SiO2 膜の代わりに、ZnS―SiO2 膜、Ta25膜、SiN膜、AlN膜を使用することもできる。また、GeSbTe膜の代わりに、AgInSbTe膜を用いることもできる。
これら各膜は、スパッタリング、真空蒸着などで形成することができる。
各膜の厚みは、およそ10〜300nmであり、層の種類、数によって適宜設定すればよい。例えば、情報ピット記録層104の各膜の厚さは、SiO2 膜(220nm)/GeSbTe膜(13nm)/SiO2 膜(25nm)/GeSbTe膜(40nm)/SiO2 膜(95nm)である。
(保護層)
保護層73は、記録層72の表面の保護して、記録層72の傷付きを防止するものである。
保護層73としては、光ディスクに照射された光を記録層72へ透過させる必要があることから、光透過性が高い樹脂フィルムが好ましい。
保護層73、74の厚さは、通常、0.03〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.6mmである。
<光ディスクの製造方法>
以下、ロールスタンパ10を用いた光ディスク70の製造方法について説明する。
光ディスク70は、例えば、基材フィルム41上に樹脂層42を設ける工程(樹脂層形成工程)と、ロールスタンパ10に巻き付けられたスタンパ30の凹凸パターン部31を、基材フィルム41上の樹脂層42に転写して凹凸パターン部31が転写されたパターンシートを得る工程(パターンシート製造工程)と、該パターンシートに、光反射層等を設けて記録層シートを得る工程(記録層シート製造工程)と、該記録層シートと光ディスク基板71とを貼り合わせる工程(貼合工程)とを有する製造方法により製造される。
(樹脂層形成工程)
一定方向に移動する帯状の基材フィルム41に、液状の放射線硬化性樹脂を塗布して樹脂層42を設ける。または、一定方向に移動する帯状の基材フィルム41と、半硬化状態の放射線硬化性樹脂からなるフィルムとを貼り合わせて基材フィルム41上に樹脂層42を設ける。
基材フィルム41は、光ディスク70の記録層72の記録層基材81、91、101となるものであり、基材フィルム41としては、例えば、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルム等の樹脂フィルムが用いられる。
樹脂層42は、光ディスク70の記録層72の情報ピット形成層82、情報トラック形成層92、102となるものであり、樹脂層42の放射線硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、低粘度アクリルモノマー等のオリゴマーまたはモノマーと、光開始剤との組み合わせた紫外線硬化樹脂;ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂等の電子線硬化樹脂が用いられる。樹脂層42の膜厚は、スタンパ30の凹凸パターン部31の高さhよりも厚ければよく、例えば、5〜100μmである。
塗布方法としては、グラビアコート、マイクログラビアコート、ダイコート、コンマコート、エアナイフコート、ロールコート等が挙げられる。
(パターンシート製造工程)
図11に示すように、ロールスタンパ10を回転させながら、ロールスタンパ10に基材フィルム41の樹脂層42側を押さえロール121で押し付け、ロールスタンパ10と樹脂層42とが接触した状態で、放射線ランプ122からの放射線を、基材フィルム41側から樹脂層42に照射して放射線硬化性樹脂を硬化させて、ロールスタンパ10と樹脂層42とを分離することによって、図5に示すような、ロールスタンパ10に巻き付けられたスタンパ30の凹凸パターン部31が転写されたパターンシート40を得る。
放射線ランプ122としては、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、マグネトロンランプ等の紫外線ランプ;フェラメント型の電子線チャンバー等が挙げられる。
(記録層シート製造工程)
パターンシート40の樹脂層42上に、少なくとも光反射層を設けて記録層シートを得る。記録層シートの製造は、再生専用型、追記型、書き換え型で異なる。
以下、各種類の記録層シートの製造方法について具体的に説明する。
(再生専用型)
パターンシート40の樹脂層42(情報ピット形成層82に相当)上に、真空蒸着、スパッタリング等によって金属薄膜からなる光反射層83を形成し、再生専用型の記録層シートを得る。
(追記型)
光反射層93の形成は、再生専用型の光反射層83と同様にして行う。
ついで、光反射層93上に、有機色素を塗布し、有機色素の着色膜からなる情報ピット記録層94を形成する。塗布方法としては、グラビアコート、マイクログラビアコート、ダイコート、コンマコート、エアナイフコート、ロールコート等が挙げられる。
(書き換え型)
光反射層103の形成は、追記型と同様にして行う。
ついで、光反射層103上に、スパッタリング、真空蒸着等によって、SiO2 膜111、GeSbTe膜112、SiO2 膜113、GeSbTe膜114、SiO2 膜115を順次、形成する。
(貼合工程)
記録層シートと光ディスク基板とを貼り合わせは、(i)帯状の記録層シート上に保護層73を設けた後、記録層シートをディスク状に打ち抜き、このディスク状の記録層シートと、裏面に保護層74が設けられたディスク状の光ディスク基板71とを粘着剤等を介して貼り合わせる方法;(ii)帯状の記録層シート上に保護層73を設け、この帯状の記録層シートと、裏面に保護層74が設けられた帯状の光ディスク基板71とを粘着剤等を介して貼り合わせた後、記録層シートと光ディスク基板71との積層シートをディスク状に打ち抜く方法;等により行われる。
<作用>
以上説明したロールスタンパ10にあっては、スタンパ30が、ロール本体20の外周面を覆うようにロール本体20に巻き付けられているので、ロール本体20とスタンパ30との間に段差がない。よって、樹脂層42が設けられた基材フィルム41がロールスタンパ10を通過する際、スタンパ30によって押し出された余分な放射線硬化性樹脂による盛り上がりが形成されることがなく、スタンパ30の凹凸パターン部31が転写されたパターンシート40を巻き取った際に、この盛り上がりによって、基材フィルム41、さらには樹脂層42の凹凸パターン43が、変形または破損してしまうことがない。したがって、基材フィルム41上の放射線硬化性樹脂に微細な凹凸パターンを高精度にかつ安定して転写することができる。
また、スタンパ30の凹凸パターン部31が、その周囲よりも3〜100μm高くされることによって、凹凸パターン部31を基材フィルム41の樹脂層42に転写した際、凹凸パターン43が、凹凸パターン部31の高さに応じた窪み44の底に形成される。これにより、接触による損傷または変形から、凹凸パターン43が保護される。
また、このようなロールスタンパ10を用いて光ディスク70を製造することにより、効率よくスタンパ30の凹凸パターン部31を基材フィルム41の樹脂層42に転写することができ、しかも、パターンシート、および記録層シートを製造する際に、樹脂層42の凹凸パターン43が、変形または破損してしまうことがないので、高品質な光ディスクを生産性よく得ることができる。
なお、本発明のロールスタンパは、図1に示すロールスタンパ10に限定はされず、スタンパ30が、ロール本体20の全周にわたって巻き付けられていればどのようなものでも構わない。例えば、図12に示すように、スタンパ33の幅が、ロール本体20の中心軸方向の長さよりも短くされ、スタンパ33の両縁よりも外側でロール本体20の外周面が露出しているロールスタンパ11であっても構わない。
また、スタンパは、図示例のスタンパ30に限定はされず、例えば、スタンパに形成される凹凸パターン部は、1つであっても構わない。ただし、光ディスクの生産性の観点から、スタンパに形成される凹凸パターン部は、複数であることが好ましい。
以下に本発明の実施例を示す。
(樹脂スタンパの製造)
トラック(ランド/グルーブ)およびピットからなる再生専用の凹凸パターン(トラックピッチ0.32μm、最小ピット長0.138μm)が形成された、外径120mmのガラス原盤から電鋳法にてニッケルからなる光ディスク原盤を作製した。
幅300mm、長さ600mm、厚さ1mmのアクリル板(三菱レイヨン(株)製、アクリライトEX)に液状の紫外線硬化性樹脂(新中村化学工業(株)製、U−201HA)を10μm厚となるように塗布して樹脂層を設けた。樹脂層に、光ディスク原盤の凹凸パターン面を押し込み、光ディスク原盤の外径と同じ大きさの孔が設けられたマスキング部材をアクリル板の裏面に配置し、アクリル板の裏面側から光ディスク原盤の凹凸パターン面が接触した部分の紫外線硬化樹脂に紫外線(80W/cm)を照射し、放射線硬化性樹脂を硬化させた後、光ディスク原盤を樹脂層から分離し、光ディスク原盤の凹凸パターンを樹脂層に転写した。この操作を繰り返し、最後に全面に紫外線を照射して、8つの凹凸パターン部を有する樹脂スタンパを作製した。樹脂層の表面から、凹凸パターンの凸部の頂点までの深さは3.0μmであった。
(金属スタンパの製造)
この樹脂スタンパのパターン面に、真空蒸着法にてニッケルを蒸着させ、0.1μmのニッケルからなる導電層を形成し、この上に、電鋳法にてニッケルを析出させ、樹脂スタンパの凹凸パターン部に対応する凹凸パターン部を有する厚さ180μmの金属スタンパを複製した。金属スタンパの凹凸パターンをAFM(SII社製、原子間力顕微鏡)で計測したところ、光ディスク原盤と同じトラックおよびピットが再現されていることが確認された。また、凹凸パターン部の高さhは、3.0μmであった。
(ロールスタンパの製造)
得られた金属スタンパを外径150mmの鉄製ロールに、凹凸パターン部を外側に向けた状態で、ロールの外周面を覆うように巻き付け、両端をロールの溝(折り込み固定部)にプレートのネジ止めで固定し、ロールスタンパを得た。
(記録層シートの製造)
一定方向に移動する、幅350mm、厚さ75μmの帯状のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポン製、ピューレックスHPE)に、ダイコーターを用いて、液状の紫外線硬化性樹脂(ヘンケル製、ロックタイト349)を10μm厚となるように塗布して樹脂層を設けた。
図11に示すスタンパ装置にロールスタンパを装着し、ロールスタンパを回転させながら、ロールスタンパにPETフィルムの樹脂層側を押さえロールで押し付け、ロールスタンパと樹脂層とが接触した状態で、メタルハライドランプからの紫外線を、PETフィルム側から樹脂層に照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させて、その後、ロールスタンパと樹脂層とを分離することによって、金属スタンパの凹凸パターン部が転写されたパターンシートを得た。このパターンシートの樹脂層上に、真空蒸着法によってアルミニウムを蒸着させ、厚さ60nmの光反射層を形成し、再生専用型の記録層シートを得た。転写された凹凸パターン部の真円度は±5μm以内であり、凹凸パターンをAFMで計測したところ、光ディスク原盤と同じトラックおよびピットが再現されていることが確認された。また、凹凸パターン部の深さhは、3.0μmであった。
(光ディスクの作製)
記録層シートの光反射層上に、保護層として、厚さ80μmのポリカーボネートフィルムに厚さ20μmの粘着剤があらかじめラミネートされたものを貼り合わせた後、記録層フィルムの凹凸パターン部をディスク状に打ち抜き、このディスク状の記録層シートのPETフィルム面を、ポリカーボネートからなる厚さ1.0mmのディスク状の光ディスク基板に貼り付け、光ディスクを得た。パルステック工業(株)製の光ディスクドライブ装置(製品名:DDU−1000)を用い、光ディスクに記録された情報を読み取ったところ、問題なく読み取ることができた。
本発明の光ディスク製造用ロールスタンパを用いることにより、高品質な光ディスクを生産性よく得ることができる。
本発明の光ディスク製造用ロールスタンパの一例を示す概略斜視図である。 図1の光ディスク製造用ロールスタンパの概略端面図である。 本発明の光ディスク製造用ロールスタンパを構成するスタンパの一例を示す概略上面図である。 図3のスタンパの凹凸パターン部を示す概略断面図である。 図3のスタンパによって被転写体に形成される転写された凹凸パターンを示す概略断面図である。 光ディスク原盤の凹凸パターンを転写して樹脂スタンパを製造する様子を示す概略断面図である。 光ディスクの一例を示す概略断面図である。 光ディスクの記録層の一例を示す概略断面図である。 光ディスクの記録層の他の例を示す概略断面図である。 光ディスクの記録層の他の例を示す概略断面図である。 本発明の光ディスク製造用ロールスタンパを用いたスタンパ装置の一例を示す概略図である。 本発明の光ディスク製造用ロールスタンパの他の例を示す概略斜視図である。
符号の説明
10 ロールスタンパ
11 ロールスタンパ
20 ロール本体
30 スタンパ
31 凹凸パターン部
32 凹凸パターン
33 スタンパ
40 パターンシート
41 基材フィルム
42 樹脂層
51 スタンパ基材
52 樹脂層
60 光ディスク原盤
61 凹凸パターン
70 光ディスク
71 光ディスク基板
72 記録層
83 光反射層
93 光反射層
103 光反射層

Claims (9)

  1. ロール本体と、
    凹凸パターンが形成された凹凸パターン部を1つ以上有するスタンパとを具備し、
    前記スタンパが、前記ロール本体の外周面を覆うようにロール本体に巻き付けられていることを特徴とする光ディスク製造用ロールスタンパ。
  2. 前記スタンパが、光ディスク原盤の凹凸パターンが転写された凹凸パターン部を1つ以上有する樹脂スタンパであることを特徴とする請求項1記載の光ディスク製造用ロールスタンパ。
  3. 前記スタンパが、光ディスク原盤の凹凸パターンが転写された凹凸パターン部を1つ以上有する樹脂スタンパをもとに複製された、樹脂スタンパの凹凸パターン部に対応する凹凸パターン部を有する金属スタンパであることを特徴とする請求項1記載の光ディスク製造用ロールスタンパ。
  4. 前記スタンパの凹凸パターン部が、その周囲よりも3〜100μm高くされていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の光ディスク製造用ロールスタンパ。
  5. スタンパ基材上の放射線硬化性樹脂と光ディスク原盤とを接触させ、光ディスク原盤が接触した部分の放射線硬化性樹脂に放射線を照射して放射線硬化性樹脂を硬化させる工程を1回以上行うことによって、光ディスク原盤の凹凸パターンが転写された凹凸パターン部を1つ以上有する樹脂スタンパを製造する工程と、
    該樹脂スタンパをロール本体の外周面を覆うようにロール本体に巻き付ける工程と
    を有することを特徴とする光ディスク製造用ロールスタンパの製造方法。
  6. 前記樹脂スタンパの凹凸パターン部を、その周囲よりも3〜100μm高くすることを特徴とする請求項5記載の光ディスク製造用ロールスタンパの製造方法。
  7. スタンパ基材上の放射線硬化性樹脂と光ディスク原盤とを接触させ、光ディスク原盤が接触した部分の放射線硬化性樹脂に放射線を照射して放射線硬化性樹脂を硬化させる工程を1回以上行うことによって、光ディスク原盤の凹凸パターンが転写された凹凸パターン部を1つ以上有する樹脂スタンパを製造する工程と、
    該樹脂スタンパをもとに、樹脂スタンパの凹凸パターン部に対応する凹凸パターン部を有する金属スタンパを複製する工程と、
    該金属スタンパをロール本体の外周面を覆うようにロール本体に巻き付ける工程と
    を有することを特徴とする光ディスク製造用ロールスタンパの製造方法。
  8. 前記金属スタンパの凹凸パターン部を、その周囲よりも3〜100μm高くすることを特徴とする請求項7記載の光ディスク製造用ロールスタンパの製造方法。
  9. 基材フィルム上に放射線硬化性樹脂からなる層を設ける工程と、
    請求項1ないし4いずれか一項に記載の光ディスク製造用ロールスタンパを回転させながら、該ロールスタンパと基材フィルム上の放射線硬化性樹脂とを接触させ、ロールスタンパと放射線硬化性樹脂とが接触した状態で放射線硬化性樹脂に放射線を照射して放射線硬化性樹脂を硬化させて、ロールスタンパの凹凸パターン部が転写されたパターンシートを得る工程と、
    該パターンシートに、少なくとも光反射層を設けて記録層シートを得る工程と、
    該記録層シートと光ディスク基板とを貼り合わせる工程と
    を有することを特徴とする光ディスクの製造方法。
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