JP2005317183A - 光情報記録媒体及びその製造方法、並びに画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 可逆表示機能を備えた光情報記録媒体及びその製造方法、並びに画像処理方法の提供。
【解決手段】 基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体であって、前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を有する光情報記録媒体、又は、前記可逆性感熱層が、前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有する光情報記録媒体である。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体であって、前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を有する光情報記録媒体、又は、前記可逆性感熱層が、前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有する光情報記録媒体である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、可逆表示機能を備えた光情報記録媒体及びその製造方法、並びに画像処理方法に関する。
読み出し専用のDVD(デジタルバーサタイルトディスク)などの光情報記録媒体に加えて、記録可能なDVD(例えば、DVD+RW、DVD+R、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAMなど)が実用化されている。このDVD+R、DVD+RWなどは、従来の記録可能なCD−R、CD−RW(記録型コンパクトディスク)技術の延長線上に位置するもので、再生専用DVDとの再生互換性を確保するために、記録密度(トラックピッチ、信号マーク長)と基板厚みをCD条件からDVD条件に合うように設計されている。
例えば、DVD+RではCD−Rと同様に、基板上に色素をスピンコーティングして光記録層を設け、その背後に反射層を設けた情報記録用基板を、貼り合せ材を介して同形状の基板と貼り合せるという構成が採用されている。この場合、光記録層としては色素系材料が用いられる。
例えば、DVD+RではCD−Rと同様に、基板上に色素をスピンコーティングして光記録層を設け、その背後に反射層を設けた情報記録用基板を、貼り合せ材を介して同形状の基板と貼り合せるという構成が採用されている。この場合、光記録層としては色素系材料が用いられる。
前記CD−Rは、CDの規格を満足する高反射率(65%)を有することが特徴の一つであるが、上記構成にて高反射率を得るためには、光吸収層が記録再生光波長において特定の複素屈折率を満足する必要があり、色素の光吸収特性が適していたからである。このことはDVDでも同様である。
ところで、CD−ROM又はDVD−ROMは、製造されたときに既にデータが記録されており、再生専用の光情報記録媒体として使用される。そして、記録された内容を示すインデックス表示や各種のデザインを紫外線硬化性インクや油性インクによって保護層の表面に印刷してある。これらの印刷は、通常、スクリーン印刷やオフセット印刷といった印刷手段により行われている。これらの印刷手段は、同一パターンを同時に多数印刷する、いわゆる多量印刷に適する印刷手段である。
また、DVD+R、DVD−R及びCD−Rのようなライトワンス型の光情報記録媒体を用いて電子情報等の記録を行った際には、記録された内容については光情報記録媒体を再生しない限りは認識できないため、(1)インデックス表示やその他のデザインとして保護層上に油性のフェルトペン等を用いて書き込む方法、(2)薄いラベル等を貼って表示を施す方法、(3)光情報記録媒体表面にインク受容層を設けインクジェット記録方法で表示記録する方法(特許文献1参照)、(4)光情報記録媒体表面に染料受容層を設けて昇華型熱転写記録方法で表示記録する方法(特許文献2参照)、などが提案されている。
しかしながら、DVD+RW、DVD−RW、DVD−RAM、及びCD−RWのようなリライタブル型の光情報記録媒体は、上記のようにフェルトペン、インクジェット、熱転写記録法によりインデックスなどを表示記録すると記録内容を変更した場合には表示を変更することができず、記録内容と表示とが異なってしまうという不具合が生じる。また、表示を変更するため、CD−Rに使用するような薄いラベルを用いて記録内容の変更に応じてラベルを貼り替えると光情報記録媒体が傷付いてしまうことがある。
また、光情報記録媒体は、再生装置に挿入した後、クランプされ、回転させながらデータ記録読出し面の側からピックアップを介してレーザー光が照射され、記録データが再生される。このような光情報記録媒体の再生装置への出し入れや記録データの再生を安定かつ確実に行うため、厚み、反り、ダイナミックインバランスに関するスペックが定められている。
また、光情報記録媒体のレーベル面上に印刷媒体等を印刷表示面に貼付けることが考えられている。しかし、これらの特性を考慮せずに貼り付けると、完成した光ディスクの質量バランス、いわゆるダイナミックインバランスが悪くなることがある。このダイナミックインバランスが悪くなると光ディスクに回転むらが生じ、情報の再生や記録に不都合が生じる。更に、近時、データの転送レートを早くするため、より高速な回転数が求められ、ダイナミックインバランスをよりよくする点からも、タイトルなどを印刷するに当たって、光情報記録媒体の厚みは上記のスペックに近いことが望ましい。
また、光情報記録媒体のレーベル面上に印刷媒体等を印刷表示面に貼付けることが考えられている。しかし、これらの特性を考慮せずに貼り付けると、完成した光ディスクの質量バランス、いわゆるダイナミックインバランスが悪くなることがある。このダイナミックインバランスが悪くなると光ディスクに回転むらが生じ、情報の再生や記録に不都合が生じる。更に、近時、データの転送レートを早くするため、より高速な回転数が求められ、ダイナミックインバランスをよりよくする点からも、タイトルなどを印刷するに当たって、光情報記録媒体の厚みは上記のスペックに近いことが望ましい。
また、光情報記録媒体の印刷表示面に印刷装置を用いてタイトルなどを印刷することが考えられる。しかし、サーマルヘッドから印加される熱がデータ記録層に過剰に伝わると、記録されたデータが破壊されてしまうおそれがある。また、光情報記録媒体が通常有する反りや厚みの違いによって、サーマルヘッドと印刷媒体との密着性が悪くなり、サーマルヘッドからの熱が印刷媒体の発色層に均一に与えられなかった場合、印刷品質が低下する。そのため、特許文献3では、溶融型熱転写プリンターのインクを定着できるような層の下層に軟質樹脂層を設けてより密着性を強めることが提案されている。また、特許文献4では、光記録部材と感熱発色層との間に断熱層を設けることによって、光記録部材への熱の伝達を防止する方法が提案されている。しかし、軟質樹脂層だけでは光記録部材への熱の伝わりを阻止することが困難であったり、また、断熱層単体ではサーマルヘッドとの密着性が充分でないという問題がある。
したがって再生装置への出し入れや記録データの再生が安定的にかつ確実に行え、記録内容を目視で確認でき、しかも光情報記録媒体にダメージを与えることなく簡便かつ体裁よく、画像均一性に優れ、表示の記録、消去、及び書き換えの少なくともいずれかを行うことができる可逆表示機能を備えた光情報記録媒体は未だ提供されておらず、その速やかな開発が望まれているのが現状である。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、再生装置への出し入れや記録データの再生が安定的にかつ確実に行え、記録内容を目視で確認でき、しかも光情報記録媒体にダメージを与えることなく簡便かつ体裁よく、画像均一性に優れ、表示の記録、消去、及び書き換えの少なくともいずれかを行うことができる可逆表示機能を備えた光情報記録媒体及び該光情報記録媒体の製造方法、並びに該光情報記録媒体を用いた画像処理方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体であって、
前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を有することを特徴とする光情報記録媒体である。
<2> 光情報層と可逆性感熱層との間に弾性層及び粘着層が設けられていない空洞を有する前記<1>に記載の光情報記録媒体である。
<3> 光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくともいずれかに弾性層及び粘着層が設けられてない隙間部を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<4> 空洞と隙間部が連通し、該隙間部を通じて外部に開放している前記<2>から<3>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<5> 弾性層が、緩衝材及び弾性材の少なくともいずれかを含む前記<1>から<4>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<6> 弾性層の厚みが、20〜100μmである前記<1>から<5>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<7> 基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体であって、
前記可逆性感熱層が、前記光情報層の反り具合に応じて前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有することを特徴とする光情報記録媒体である。
<8> 光情報層が上向きに反っている場合には、可逆性感熱層が前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて凹状の厚み分布を有する前記<7>に記載の光情報記録媒体である。
<9> 光情報層が下向きに反っている場合には、可逆性感熱層が前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて凸状の厚み分布を有する前記<7>に記載の光情報記録媒体である。
<10> 光情報層が、色素含有記録層を有する前記<1>から<9>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<11> 光情報層が、少なくとも第1保護層、相変化型記録層、及び第2保護層をこの順に積層してなる前記<1>から<9>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<12> 光情報記録媒体の偏重心が2.5g・mm以下である前記<1>から<11>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<13> 光情報記録媒体の情報エリアにおける厚みが1.14〜1.50mmである前記<1>から<12>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<14> 光情報記録媒体のクランピングエリアにおける厚みが1.14〜1.40mmである前記<1>から<13>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<15> 光情報記録媒体の反り角が±0.7°以内であり、かつ反り量が0.3mm以下である前記<1>から<14>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<16> 可逆性感熱層が温度に依存して色調が可逆的に変化する前記<1>から<15>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<17> 基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を設け、前記光情報層と前記可逆感熱性層とを前記光情報記録媒体の偏重心が2.5g・mm以下となるように貼り合わせることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法である。
<18> 基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
前記光情報記録媒体の反り角が±0.7°以内であり、かつ反り量が0.3mm以下となると共に、前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有するように、前記光情報層と前記可逆性感熱層とを貼り合わせることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法である。
<19> 前記<1>から<16>のいずれかに記載の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を形成する画像形成工程、及び前記<1>から<16>のいずれかに記載の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を消去する画像消去工程の少なくともいずれかを含むことを特徴とする画像処理方法である。
<20> 画像の形成が、サーマルヘッド及びレーザー照射装置のいずれかを用いて行われる前記<19>に記載の画像処理方法である。
<21> 画像の消去が、サーマルヘッド、セラミックヒータ、ヒートロール、ホットスタンプ、ヒートブロック及びレーザー照射装置から選択されるいずれかを用いて行われる前記<19>から<20>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<22> サーマルヘッドを用いて画像を消去しつつ新しい画像を形成する前記<19>から<21>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<1> 基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体であって、
前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を有することを特徴とする光情報記録媒体である。
<2> 光情報層と可逆性感熱層との間に弾性層及び粘着層が設けられていない空洞を有する前記<1>に記載の光情報記録媒体である。
<3> 光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくともいずれかに弾性層及び粘着層が設けられてない隙間部を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<4> 空洞と隙間部が連通し、該隙間部を通じて外部に開放している前記<2>から<3>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<5> 弾性層が、緩衝材及び弾性材の少なくともいずれかを含む前記<1>から<4>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<6> 弾性層の厚みが、20〜100μmである前記<1>から<5>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<7> 基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体であって、
前記可逆性感熱層が、前記光情報層の反り具合に応じて前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有することを特徴とする光情報記録媒体である。
<8> 光情報層が上向きに反っている場合には、可逆性感熱層が前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて凹状の厚み分布を有する前記<7>に記載の光情報記録媒体である。
<9> 光情報層が下向きに反っている場合には、可逆性感熱層が前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて凸状の厚み分布を有する前記<7>に記載の光情報記録媒体である。
<10> 光情報層が、色素含有記録層を有する前記<1>から<9>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<11> 光情報層が、少なくとも第1保護層、相変化型記録層、及び第2保護層をこの順に積層してなる前記<1>から<9>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<12> 光情報記録媒体の偏重心が2.5g・mm以下である前記<1>から<11>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<13> 光情報記録媒体の情報エリアにおける厚みが1.14〜1.50mmである前記<1>から<12>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<14> 光情報記録媒体のクランピングエリアにおける厚みが1.14〜1.40mmである前記<1>から<13>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<15> 光情報記録媒体の反り角が±0.7°以内であり、かつ反り量が0.3mm以下である前記<1>から<14>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<16> 可逆性感熱層が温度に依存して色調が可逆的に変化する前記<1>から<15>のいずれかに記載の光情報記録媒体である。
<17> 基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を設け、前記光情報層と前記可逆感熱性層とを前記光情報記録媒体の偏重心が2.5g・mm以下となるように貼り合わせることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法である。
<18> 基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
前記光情報記録媒体の反り角が±0.7°以内であり、かつ反り量が0.3mm以下となると共に、前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有するように、前記光情報層と前記可逆性感熱層とを貼り合わせることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法である。
<19> 前記<1>から<16>のいずれかに記載の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を形成する画像形成工程、及び前記<1>から<16>のいずれかに記載の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を消去する画像消去工程の少なくともいずれかを含むことを特徴とする画像処理方法である。
<20> 画像の形成が、サーマルヘッド及びレーザー照射装置のいずれかを用いて行われる前記<19>に記載の画像処理方法である。
<21> 画像の消去が、サーマルヘッド、セラミックヒータ、ヒートロール、ホットスタンプ、ヒートブロック及びレーザー照射装置から選択されるいずれかを用いて行われる前記<19>から<20>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<22> サーマルヘッドを用いて画像を消去しつつ新しい画像を形成する前記<19>から<21>のいずれかに記載の画像処理方法である。
本発明の光情報記録媒体は、基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有してなり、第一形態では、前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を有する。また、第二形態では、前記可逆性感熱層が、前記光情報層の反り具合に応じて前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有する。
前記第一形態及び第二形態に係る光情報記録媒体は、上記構成をとることにより、サーマルヘッドによる光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に熱を均等に伝えることができ、均一な画像を形成できる。また、特に第一形態では、サーマルヘッドからの熱がディスクに蓄積されないようにディスク外部に逃がすことができ、記録されたデータの破壊を防止できる。
前記第一形態及び第二形態に係る光情報記録媒体は、上記構成をとることにより、サーマルヘッドによる光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に熱を均等に伝えることができ、均一な画像を形成できる。また、特に第一形態では、サーマルヘッドからの熱がディスクに蓄積されないようにディスク外部に逃がすことができ、記録されたデータの破壊を防止できる。
本発明の画像処理方法は、本発明の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を形成する画像形成工程、及び本発明の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を消去する画像消去工程の少なくともいずれかを含む。本発明の画像処理方法においては、再生装置への出し入れや記録データの再生が安定的にかつ確実に行え、光情報記録媒体の記録内容を目視で確認でき、しかも光情報記録媒体にダメージを与えることなく簡便、かつ体裁よく、均一な画像を効率よく形成することができる。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、再生装置への出し入れや記録データの再生が安定的にかつ確実に行え、光情報記録媒体の記録内容を目視で確認でき、しかも光情報記録媒体にダメージを与えることなく簡便かつ体裁よく、画像均一性に優れ、表示の記録、消去、及び書き換えの少なくともいずれかを行うことができる可逆表示機能を備えた光情報記録媒体及び該光情報記録媒体の製造方法、並びに画像処理方法を提供することができる。
(光情報記録媒体)
本発明の光情報記録媒体は、基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、可逆性感熱層とを有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
本発明の光情報記録媒体は、基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、可逆性感熱層とを有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
本発明の光情報記録媒体は、第一形態では、前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を有してなる。
前記光情報記録媒体の可逆性感熱層において、画像の形成と消去を同一の加熱手段を用いて行う場合には、例えば、サーマルヘッドやレーザーなどが用いられる。加熱手段としてサーマルヘッドを用いた場合には、光情報記録媒体が通常有する反りや厚みの違いによって、サーマルヘッドと可逆性感熱層との密着性が悪くなり、印刷品質が低下する。また、サーマルヘッドからの熱が光情報層に伝達して特性が悪化するという問題が生じる。
このため、前記第一形態では、可逆性感熱層の下層に垂直な外部応力が発生しても吸収できる緩衝材及び弾性材の少なくともいずれかを含有する弾性層及び接着層を光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に設けている。
この場合、前記光情報層と前記可逆性感熱層との間に弾性層及び粘着層が設けられていない空洞を有することが好ましく、光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層が設けられてない隙間部を有することが好ましい。前記空洞と前記隙間部とが連通し、外部に開放していることが好ましい。これにより、サーマルヘッドからの熱がディスクに蓄積されないようにディスク外部に逃がすことができ、記録されたデータの破壊を防止できる。
このため、前記第一形態では、可逆性感熱層の下層に垂直な外部応力が発生しても吸収できる緩衝材及び弾性材の少なくともいずれかを含有する弾性層及び接着層を光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に設けている。
この場合、前記光情報層と前記可逆性感熱層との間に弾性層及び粘着層が設けられていない空洞を有することが好ましく、光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層が設けられてない隙間部を有することが好ましい。前記空洞と前記隙間部とが連通し、外部に開放していることが好ましい。これにより、サーマルヘッドからの熱がディスクに蓄積されないようにディスク外部に逃がすことができ、記録されたデータの破壊を防止できる。
前記弾性層は、緩衝材及び弾性材の少なくともいずれかを含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記緩衝材又は弾性材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、軟質ポリエチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ニトリルブタジエンゴム、など挙げられる。
前記弾性層の厚みは、20〜100μmが好ましく、40〜100μmがより好ましく、50〜80μmが更に好ましい。
前記緩衝材又は弾性材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、軟質ポリエチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ニトリルブタジエンゴム、など挙げられる。
前記弾性層の厚みは、20〜100μmが好ましく、40〜100μmがより好ましく、50〜80μmが更に好ましい。
前記粘着層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビニル系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコーン系樹脂、などが挙げられる。
前記弾性層及び粘着層の合計厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、50〜120μmが好ましく、50〜100μmがより好ましい。
前記弾性層及び粘着層の合計厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、50〜120μmが好ましく、50〜100μmがより好ましい。
ここで、図4に示すように、前記弾性層10及び粘着層9は、可逆性感熱層11と光情報層におけるカバー基板8との間に空洞20を設けてなり、該空洞20と連通するように隙間部21を設けることによりサーマルヘッドからの熱がディスクに蓄積されないようにディスク外部に逃がすことができる。図4においては、内周部、及び外周部において弾性層10及び粘着層9の設けられない隙間部21が4つ設けられており、内周部、及び外周部にのみ隙間が設けられているがこれに限定されるものではなく、勿論中周部に設けても構わない。
前記隙間部の大きさ(幅、長さ)は10〜500μmが好ましく、50〜100μmがより好ましい。また、前記隙間部の数は、2〜100個(中周部では0〜100個)が好ましく、4〜20個がより好ましい。
また、前記光情報層と前記可逆性感熱層との間に弾性層及び粘着層が設けられているので、光情報層の上向き又は下向きの反りに対してもサーマルヘッドが表面に接触して加熱した際に弾性層によって、図5(A)及び図5(B)に示すように、サーマルヘッド30と可逆性感熱層11の表面が均一に接触し、光情報記録媒体のどの領域に関しても熱が均等に伝わるため、画像の均一性が向上するという利点がある。
前記隙間部の大きさ(幅、長さ)は10〜500μmが好ましく、50〜100μmがより好ましい。また、前記隙間部の数は、2〜100個(中周部では0〜100個)が好ましく、4〜20個がより好ましい。
また、前記光情報層と前記可逆性感熱層との間に弾性層及び粘着層が設けられているので、光情報層の上向き又は下向きの反りに対してもサーマルヘッドが表面に接触して加熱した際に弾性層によって、図5(A)及び図5(B)に示すように、サーマルヘッド30と可逆性感熱層11の表面が均一に接触し、光情報記録媒体のどの領域に関しても熱が均等に伝わるため、画像の均一性が向上するという利点がある。
本発明の光情報記録媒体は、第二形態では、前記可逆性感熱層が、光情報層の反り具合に応じて前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有してなる。
前記光情報記録媒体における光情報層の反り具合によって可逆性感熱層の厚み分布を内周部から外周部にかけてサーマルヘッドと光情報記録媒体にギャップが生じて、可逆性感熱層との密着性が悪くてもサーマルヘッドからの熱を可逆性感熱層に均等に伝えることができる。この場合、前記光情報記録媒体の層構成としては、図1及び図2において弾性層10を有さない構成となる。
前記光情報記録媒体における光情報層の反り具合によって可逆性感熱層の厚み分布を内周部から外周部にかけてサーマルヘッドと光情報記録媒体にギャップが生じて、可逆性感熱層との密着性が悪くてもサーマルヘッドからの熱を可逆性感熱層に均等に伝えることができる。この場合、前記光情報記録媒体の層構成としては、図1及び図2において弾性層10を有さない構成となる。
ここで、前記可逆性感熱層の厚み分布は、例えば、図6に示すように、光情報記録媒体における光情報層が上向きに反っている場合には、内周部から外周部の厚み分布を凹状にして一番ギャップの大きい中周部の厚みを薄くすることで、サーマルヘッド30により光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部に熱を均等に伝えることができ、均一な画像を形成できる。
また、図示を省略しているが、可逆性感熱層の厚み分布は、光情報記録媒体における光情報層が下向きに反っている場合には、内周部から外周部の厚み分布を凸状にして一番ギャップの大きい内周部及び外周部の厚みを薄くすることで、サーマルヘッド30により光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部に熱を均等に伝えることができ、均一な画像を形成できる。
前記可逆性感熱層の厚み分布における最も厚い部分と薄い部分の差は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
また、図示を省略しているが、可逆性感熱層の厚み分布は、光情報記録媒体における光情報層が下向きに反っている場合には、内周部から外周部の厚み分布を凸状にして一番ギャップの大きい内周部及び外周部の厚みを薄くすることで、サーマルヘッド30により光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部に熱を均等に伝えることができ、均一な画像を形成できる。
前記可逆性感熱層の厚み分布における最も厚い部分と薄い部分の差は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
<光情報層>
本発明の光情報記録媒体における光情報層においては、記録層はレーザー光の照射により何らかの光学的変化を生じ、その変化により情報を記録できるものであれば特に制限はなく、相変化型記録層であってもよく、色素含有記録層であってもよい。
本発明の光情報記録媒体における光情報層においては、記録層はレーザー光の照射により何らかの光学的変化を生じ、その変化により情報を記録できるものであれば特に制限はなく、相変化型記録層であってもよく、色素含有記録層であってもよい。
図1は、本発明における相変化型記録層を有する光情報記録媒体(DVD+RW、DVD−RWメディア)の基本的な構成である。1は基板、2は第1保護層、3は記録層、4は第2保護層、5は反射層、6は第3保護層、7は接着層、8はカバー基板、9は粘着層、10は弾性層、11は可逆性感熱層であり、基板1面側から光を照射することにより記録再生が行われる。なお、基板表面には図3に示すような案内溝が形成されており、粘着層9及び弾性層10については上述した通りである。
−相変化型記録層−
本発明において使用する相変化型記録材料は、DVD+RW、CD−RW同様に相変化型光記録を利用しており、記録層にレーザー光を照射させて急冷することにより非晶質マークを形成する。記録層材料としては、Ge−Te系、Ge−Te−Sb系、Ge−Sn−Te系などのカルコゲン系合金薄膜を用いることが多いが、Sb−Te共晶系薄膜が記録(アモルファス化)感度・速度、及び消去比が極めて良好なため、記録層の材料として適している。これらの記録層材料にはさらなる性能向上、信頼性向上などを目的にAg、In、Geなどの他の元素や不純物を添加することができる。なお、記録層の厚みとして50〜200Åが望ましい。光吸収層の厚みが、この範囲より薄くなると繰り返し記録特性が低下し、また、厚くなると透過率が低下するからである。
本発明において使用する相変化型記録材料は、DVD+RW、CD−RW同様に相変化型光記録を利用しており、記録層にレーザー光を照射させて急冷することにより非晶質マークを形成する。記録層材料としては、Ge−Te系、Ge−Te−Sb系、Ge−Sn−Te系などのカルコゲン系合金薄膜を用いることが多いが、Sb−Te共晶系薄膜が記録(アモルファス化)感度・速度、及び消去比が極めて良好なため、記録層の材料として適している。これらの記録層材料にはさらなる性能向上、信頼性向上などを目的にAg、In、Geなどの他の元素や不純物を添加することができる。なお、記録層の厚みとして50〜200Åが望ましい。光吸収層の厚みが、この範囲より薄くなると繰り返し記録特性が低下し、また、厚くなると透過率が低下するからである。
前記記録層の形成方法としては、各種気相成長法、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などが用いられる。これらの中でも、スパッタ法が、量産性、膜質等の点から優れている。
−第1保護層及び第2保護層−
前記第1保護層及び第2保護層は、前記記録層の劣化変質を防ぎ、記録層の接着強度を高め、かつ記録特性を高めるなどの作用効果を有し、例えば、SiO、SiO2、ZnO、SnO2、Al2O3、TiO2、In2O3、MgO、ZrO2等の金属酸化物;Si3N4、AlN、TiN、BN、ZrN等の金属窒化物;ZnS、In2S3、TaS4等の金属硫化物;SiC、TaC、B4C、WC、TiC、ZrC等の金属炭化物、ダイヤモンド状カーボン(DLC)、又は、それらの混合物が挙げられる。これらの中でも、ZnSとSiO2の混合物が特に好ましい。
前記ZnSとSiO2の混合物は、耐熱性、低熱伝導率性、化学的安定性に優れており、膜の残留応力が小さく、記録及び消去の少なくともいずれかの繰り返しによっても記録感度、消去比などの特性劣化が起きにくく、記録層との密着性にも優れている点で好ましい。
前記第1保護層及び第2保護層は、前記記録層の劣化変質を防ぎ、記録層の接着強度を高め、かつ記録特性を高めるなどの作用効果を有し、例えば、SiO、SiO2、ZnO、SnO2、Al2O3、TiO2、In2O3、MgO、ZrO2等の金属酸化物;Si3N4、AlN、TiN、BN、ZrN等の金属窒化物;ZnS、In2S3、TaS4等の金属硫化物;SiC、TaC、B4C、WC、TiC、ZrC等の金属炭化物、ダイヤモンド状カーボン(DLC)、又は、それらの混合物が挙げられる。これらの中でも、ZnSとSiO2の混合物が特に好ましい。
前記ZnSとSiO2の混合物は、耐熱性、低熱伝導率性、化学的安定性に優れており、膜の残留応力が小さく、記録及び消去の少なくともいずれかの繰り返しによっても記録感度、消去比などの特性劣化が起きにくく、記録層との密着性にも優れている点で好ましい。
前記第1保護層、及び第2保護層の層形成方法としては、各種気相成長法、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などが用いられる。これらの中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等の点から優れている。
前記第1保護層、及び第2保護層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、第1保護層の厚みは、通常50〜90nmが好ましい。
前記第1保護層、及び第2保護層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、第1保護層の厚みは、通常50〜90nmが好ましい。
−反射層−
前記反射層は反射層としての役割を果たす一方で、記録時にレーザー光照射により記録層に加わった熱を逃がす放熱層としての役割も担っている。非晶質マークの形成は,放熱による冷却速度により大きく左右されるため,反射層の選択は高線速対応媒体では特に重要である。
前記反射層は反射層としての役割を果たす一方で、記録時にレーザー光照射により記録層に加わった熱を逃がす放熱層としての役割も担っている。非晶質マークの形成は,放熱による冷却速度により大きく左右されるため,反射層の選択は高線速対応媒体では特に重要である。
前記反射層は、例えば、Al、Au、Ag、Cu、Taなどの金属材料、又はそれらの合金などを用いることができる。また、これら金属材料への添加元素として、Cr、Ti、Si、Cu、Ag、Pd、Taなどが使用できる。これらの中でも、Ag及びAg合金のいずれかを含有することが好ましい。それは、前記相変化型光情報記録媒体を構成する反射層は通常、記録時に発生する熱の冷却速度を調整する熱伝導性の観点と、干渉効果を利用して再生信号のコントラストを改善する光学的な観点から、高熱伝導率/高反射率の金属が望ましく、純Ag又はAg合金はAgの熱伝導率が427W/m・Kと極めて高く、記録時に記録層が高温に達した後直ぐに、アモルファスマーク形成に適した急冷構造を実現できるからである。
なお、このように高熱伝導率性を考慮すると純銀が最良であるが、耐食性を考慮し銅(Cu)を添加してもよい。この場合、Agの特性を損なわないためには、前記銅の添加量は0.1〜10原子%が好ましく、0.5〜3原子%がより好ましい。前記銅の過剰な添加は逆にAgの耐食性を劣化させてしまうことがある。
なお、このように高熱伝導率性を考慮すると純銀が最良であるが、耐食性を考慮し銅(Cu)を添加してもよい。この場合、Agの特性を損なわないためには、前記銅の添加量は0.1〜10原子%が好ましく、0.5〜3原子%がより好ましい。前記銅の過剰な添加は逆にAgの耐食性を劣化させてしまうことがある。
前記反射層は、各種気相成長法、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。これらの中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等の点から優れている。
前記反射層の放熱能力は基本的には層の厚みに比例するが、前記反射層の厚みは、60〜300nmが好ましい。
なお、前記反射層上には、必要に応じて樹脂保護層を設けることができる。該樹脂保護層は、工程内及び製品となった時点で記録層を保護する作用効果を有し、通常、紫外線硬化性の樹脂により形成する。前記樹脂保護層の厚みは2〜5μmが好ましい。
前記反射層の放熱能力は基本的には層の厚みに比例するが、前記反射層の厚みは、60〜300nmが好ましい。
なお、前記反射層上には、必要に応じて樹脂保護層を設けることができる。該樹脂保護層は、工程内及び製品となった時点で記録層を保護する作用効果を有し、通常、紫外線硬化性の樹脂により形成する。前記樹脂保護層の厚みは2〜5μmが好ましい。
−第3保護層−
前記保護層と前記反射層との間に、硫黄を含まない第3保護層をバリア層として設けることが好ましい。
第3保護層の材料としては、例えば、Si、SiC、SiN、GeN、ZrO2、などが挙げられ、これらの中でも、Si又はSiCがバリア性が特に高い点から好ましい。
純Ag又はAg合金を反射層に用いると、ZnSとSiO2の混合物のような硫黄を含む保護層を用いた場合、硫黄がAgへ拡散しディスク欠陥となる不具合が生じてしまう(Agの硫化反応)。従って、このような反応を防止する第3保護層としては、(1)Agの硫化反応を防ぐ、バリア能力があること、(2)レーザー光に対して光学的に透明であること、(3)アモルファスマーク形成のため、熱伝導率が低いこと、(4)保護層や反射層と密着性がよいこと、(5)形成が容易であること、などの観点から適切な材料を選定することが望ましく、上記要件を満たすSi又はSiCを主成分とする材料が第3保護層の構成材料としては好ましい。
前記保護層と前記反射層との間に、硫黄を含まない第3保護層をバリア層として設けることが好ましい。
第3保護層の材料としては、例えば、Si、SiC、SiN、GeN、ZrO2、などが挙げられ、これらの中でも、Si又はSiCがバリア性が特に高い点から好ましい。
純Ag又はAg合金を反射層に用いると、ZnSとSiO2の混合物のような硫黄を含む保護層を用いた場合、硫黄がAgへ拡散しディスク欠陥となる不具合が生じてしまう(Agの硫化反応)。従って、このような反応を防止する第3保護層としては、(1)Agの硫化反応を防ぐ、バリア能力があること、(2)レーザー光に対して光学的に透明であること、(3)アモルファスマーク形成のため、熱伝導率が低いこと、(4)保護層や反射層と密着性がよいこと、(5)形成が容易であること、などの観点から適切な材料を選定することが望ましく、上記要件を満たすSi又はSiCを主成分とする材料が第3保護層の構成材料としては好ましい。
前記第3保護層の厚みは、2〜20nmが好ましく、2〜10nmがより好ましい。前記厚みが2nm未満であると、バリア層として機能しなくなることがあり、20nmを超えると、変調度の低下を招くおそれがある。
−基板−
前記基板の材料としては、通常、ガラス、セラミックス、樹脂、などが用いられるが、成形性、コストの点から、樹脂製基板が好適である。前記樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点から、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が特に好ましい。
前記基板には、通常、図3に示すように凹凸のある案内溝が形成されている。DVD+R、CD−RなどのCDプレーヤー再生可能な記録メディアの特徴の一つとして、案内溝又はピット列が蛇行状にウォブリングすることにより、トラック情報が記録されていることが挙げられる。
前記案内溝の蛇行状態はウォブル信号としてトラック信号から検出でき、所定周波数をFM変調や位相変調することで、トラック情報を基板上に予め記録しておく。トラック情報としては、アドレス情報、ディスクの回転周波数情報などがあり、トラック信号から検出する場合は、情報データ信号と分離しやすく、ROM信号互換を得やすいという特徴がある。前記基板のグルーブ深さは100〜400Åが好ましく、案内溝幅は0.1〜0.35μmが好ましい。
前記基板の材料としては、通常、ガラス、セラミックス、樹脂、などが用いられるが、成形性、コストの点から、樹脂製基板が好適である。前記樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点から、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が特に好ましい。
前記基板には、通常、図3に示すように凹凸のある案内溝が形成されている。DVD+R、CD−RなどのCDプレーヤー再生可能な記録メディアの特徴の一つとして、案内溝又はピット列が蛇行状にウォブリングすることにより、トラック情報が記録されていることが挙げられる。
前記案内溝の蛇行状態はウォブル信号としてトラック信号から検出でき、所定周波数をFM変調や位相変調することで、トラック情報を基板上に予め記録しておく。トラック情報としては、アドレス情報、ディスクの回転周波数情報などがあり、トラック信号から検出する場合は、情報データ信号と分離しやすく、ROM信号互換を得やすいという特徴がある。前記基板のグルーブ深さは100〜400Åが好ましく、案内溝幅は0.1〜0.35μmが好ましい。
なお、情報信号が書き込まれる基板と貼り合せ用基板とを貼り合わせるための接着層は、ベースフィルムの両側に粘着剤を塗布した両面粘着性のシート、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化樹脂により形成する。前記接着層の厚みは、通常50μm程度が好ましい。
前記貼り合せ用基板(ダミー基板)は、接着層として粘着性シート又は熱硬化性樹脂を用いる場合は、透明である必要はないが、接着層に紫外線硬化樹脂用いる場合は紫外線を透過する透明基板とする。前記貼り合せ用基板の厚みは、通常、情報信号を書き込む透明基板と同じ0.6mmのものが用いられている。
図2は、記録層に有機色素材料を用いた光情報記録媒体(DVD+R、DVD−Rメディア)の基本的な構成である。1は基板、3は色素記録層、5は反射層、6は保護層、7は接着層、8はカバー基板、9は粘着層、10は弾性層、11は可逆性感熱層であり、基板1面側から光を照射することにより記録再生が行われる。なお、基板表面には図3に示すような案内溝が形成されており、粘着層9及び弾性層10については上述した通りである。
−色素含有記録層−
前記色素含有記録層は、レーザー光の照射により何らかの光学的変化を生じ、その変化により情報を記録できるものであって、有機色素を少なくとも含有し、更に必要に応じてバインダー、安定剤等を含有してなる。
前記色素含有記録層は、レーザー光の照射により何らかの光学的変化を生じ、その変化により情報を記録できるものであって、有機色素を少なくとも含有し、更に必要に応じてバインダー、安定剤等を含有してなる。
前記有機色素は、色素含有記録層の両界面の多重干渉効果により、高反射率を得る構成となっており、色素含有記録層は屈折率nが大きく、吸収kが比較的小さい光学特性を有することが好ましく、具体的には、n>2、0.03<k<0.2であることが好ましい。このような光学特性は色素含有記録層の光吸収帯の長波長端部の特性を利用することにより得られる。
前記有機色素としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、アゾ系色素、ホルマザンキレート系色素、Ni,Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタン系色素、アミニウム系色素、ジインモニウム系色素、ニトロソ化合物、などが挙げられる。これらの中でも、色素含有記録層の光吸収スペクトルの最大吸収波長が550〜650nmにあり、レーザー光波長(約650nm)にて所望の光学特性が得やすい有機色素化合物としては、溶剤塗布による成膜性、光学特性の調整のしやすさから、テトラアザポルフィラジン色素、シアニン色素、アゾ色素、スクアリリウム色素から選ばれる少なくとも1種の色素が特に好ましい。
前記有機色素としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、アゾ系色素、ホルマザンキレート系色素、Ni,Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタン系色素、アミニウム系色素、ジインモニウム系色素、ニトロソ化合物、などが挙げられる。これらの中でも、色素含有記録層の光吸収スペクトルの最大吸収波長が550〜650nmにあり、レーザー光波長(約650nm)にて所望の光学特性が得やすい有機色素化合物としては、溶剤塗布による成膜性、光学特性の調整のしやすさから、テトラアザポルフィラジン色素、シアニン色素、アゾ色素、スクアリリウム色素から選ばれる少なくとも1種の色素が特に好ましい。
また、前記色素含有記録層中には、高分子材料を配合させることもできる。該高分子材料としては、例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の材料が挙げられる。また、前記色素含有記録層には、更に必要に応じて、シランカップリング剤等を分散混合して用いてもよいし、あるいは特性改良の目的で安定剤(例えば、遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を一緒に用いることもできる。
前記色素含有記録層の厚みは、100〜5000Åが好ましく、500〜2000Åがより好ましい。前記厚みが100Å未満であると、記録感度が低下することがあり、5000Åを超えると、反射率が低下することがある。
前記色素含有記録層の形成は、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、又は溶液塗布法等の通常の手段によって行うことができる。これらの中でも、溶液塗布法が特に好ましい。
前記溶液塗布法は、前記有機色素等を有機溶剤等に溶解してスプレー、ローラーコーティング、ディッピング、及びスピンコーティング等の慣用のコーティング法によって行われる。
前記有機溶剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類;メトキシエタノール、エトキシエタノール等のセロソルブ類;ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、等が挙げられる。
前記溶液塗布法は、前記有機色素等を有機溶剤等に溶解してスプレー、ローラーコーティング、ディッピング、及びスピンコーティング等の慣用のコーティング法によって行われる。
前記有機溶剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類;メトキシエタノール、エトキシエタノール等のセロソルブ類;ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、等が挙げられる。
−反射層及び基板−
前記反射層及び基板の材料としては、前記相変化型記録層を有する光情報記録媒体と同じものを用いることができる。
前記反射層及び基板の材料としては、前記相変化型記録層を有する光情報記録媒体と同じものを用いることができる。
−保護層、及び基板表面ハードコート層−
前記保護層、又は基板表面ハードコート層は、(1)記録層(反射吸収層)の傷、ホコリ、汚れ等からの保護、(2)記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、(3)反射率の向上等を目的として使用され、無機材料、又は有機材料を用いることができる。前記無機材料としては、例えば、SiO、SiO2等が挙げられる。前記有機材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂などが挙げられる。
前記紫外線硬化樹脂としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、クロロヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポロプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシ樹脂のジ(メタ)アクリレートなどのアクリレート樹脂、等が挙げられる。また、これらの材料のうち1種又は2種以上を用いてもよい。
前記保護層、又は基板表面ハードコート層は、(1)記録層(反射吸収層)の傷、ホコリ、汚れ等からの保護、(2)記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、(3)反射率の向上等を目的として使用され、無機材料、又は有機材料を用いることができる。前記無機材料としては、例えば、SiO、SiO2等が挙げられる。前記有機材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂などが挙げられる。
前記紫外線硬化樹脂としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、クロロヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポロプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシ樹脂のジ(メタ)アクリレートなどのアクリレート樹脂、等が挙げられる。また、これらの材料のうち1種又は2種以上を用いてもよい。
前記紫外線硬化させるラジカル開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシコロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2.2−ジエトキシアセトフェノン、4−フェノキシ−2.2−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン系;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン等のプロピオフェノン系;2−クロロアントラキノン等のアントラキノン系;2.4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系、などが挙げられる。これらは1種又は2種類以上を混合して使用してもよい。
また、これらの樹脂に架橋性モノマーを加えてもよい。該架橋性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アクリル化イソシアヌレート、1.4ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1.6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらの材料は1種又は2種以上を混合して使用する。
前記基板表面ハードコート層の厚みは、1〜30μmが好ましい。
また、これらの樹脂に架橋性モノマーを加えてもよい。該架橋性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アクリル化イソシアヌレート、1.4ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1.6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらの材料は1種又は2種以上を混合して使用する。
前記基板表面ハードコート層の厚みは、1〜30μmが好ましい。
前記光情報記録媒体は、下引き層を有することも好ましい。該下引き層は、(1)接着性の向上、(2)水又はガス等のバリア、(3)記録層の保存安定性の向上、(4)反射率の向上、(5)溶剤からの基板や記録層の保護、(6)案内溝、案内ピット、プレフォーマット等の形成などを目的として設けられる。
前記(1)の目的に対しては、高分子材料、例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン樹脂、液状ゴム等の種々の高分子物質、及びシランカップリング剤等を用いることができる。前記(2)及び(3)の目的に対しては、前記高分子材料以外に無機化合物、例えば、SiO2、MgF2、SiO、TiO2、ZnO、TiN、SiN等、更に金属、又は半金属、例えばZn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Al等を用いることができる。また、前記(4)の目的に対しては、金属、例えば、Al、Ag等や、金属光沢を有する有機薄膜、例えば、メチン染料、キサンテン系染料等を用いることができる。前記(5)及び(6)の目的に対しては、例えば、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。
前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.01〜30μmが好ましく、0.05〜10μmがより好ましい。
前記(1)の目的に対しては、高分子材料、例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン樹脂、液状ゴム等の種々の高分子物質、及びシランカップリング剤等を用いることができる。前記(2)及び(3)の目的に対しては、前記高分子材料以外に無機化合物、例えば、SiO2、MgF2、SiO、TiO2、ZnO、TiN、SiN等、更に金属、又は半金属、例えばZn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Al等を用いることができる。また、前記(4)の目的に対しては、金属、例えば、Al、Ag等や、金属光沢を有する有機薄膜、例えば、メチン染料、キサンテン系染料等を用いることができる。前記(5)及び(6)の目的に対しては、例えば、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。
前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.01〜30μmが好ましく、0.05〜10μmがより好ましい。
なお、前記下引き層、保護層、及び基板表面ハードコート層には、色素含有記録層の場合と同様に、目的に応じて更に、安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることができる。
−接着剤、接着層−
前記接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、紫外線硬化接着剤やカチオン系紫外線硬化接着剤などの紫外線を照射されることで接着能を発揮する接着剤(紫外線硬化接着剤)が好適である。また、光重合開始剤に紫外線が照射されることで接着能を発揮する紫外線硬化接着剤を用いてもよい。該紫外線硬化接着剤は、貼り合わせる2枚の基板のうち少なくとも1枚に、貼り合わせる面側にスピンコートなどにより塗布する。
前記紫外線硬化接着剤の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、5〜50μmが好ましい。
前記接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、紫外線硬化接着剤やカチオン系紫外線硬化接着剤などの紫外線を照射されることで接着能を発揮する接着剤(紫外線硬化接着剤)が好適である。また、光重合開始剤に紫外線が照射されることで接着能を発揮する紫外線硬化接着剤を用いてもよい。該紫外線硬化接着剤は、貼り合わせる2枚の基板のうち少なくとも1枚に、貼り合わせる面側にスピンコートなどにより塗布する。
前記紫外線硬化接着剤の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、5〜50μmが好ましい。
−保護基板−
前記保護基板は、該保護基板側からレーザー光を照射する場合には、使用レーザー光に対し透明でなくてはならず、また、単なる保護板として用いる場合には、透明性は問わない。
前記保護基板材料としては、前記の基板材料と同様であり、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等のプラスチックス;ガラス、セラミックス、又は金属等を用いることができる。
前記保護基板は、該保護基板側からレーザー光を照射する場合には、使用レーザー光に対し透明でなくてはならず、また、単なる保護板として用いる場合には、透明性は問わない。
前記保護基板材料としては、前記の基板材料と同様であり、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等のプラスチックス;ガラス、セラミックス、又は金属等を用いることができる。
<可逆性感熱層>
前記可逆性感熱層は、前記光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識し得るように記録することが可能な層である。
前記可逆性感熱層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エレクトロクロミック材料、フォトクロミック材料、サーモクロミック材料、磁気記録材料、双方向安定性(Bistable)液晶材料、熱可逆記録材料などが挙げられる。これらの中でも、エネルギーを印加することにより第一の透明度もしくは色調となり、再度同一もしくは異なるエネルギーを印加することにより第二の透明度もしくは色調となり、前記第一及び第二の透明度もしくは色調はエネルギーを印可することなしに保持できるものが好ましい。印加されるエネルギーとしては、光、熱、電界、磁気などが挙げられるが、安定性とコストの面から熱エネルギーを利用する可逆性感熱層が好適に用いられる。
前記可逆性感熱層は、前記光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識し得るように記録することが可能な層である。
前記可逆性感熱層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エレクトロクロミック材料、フォトクロミック材料、サーモクロミック材料、磁気記録材料、双方向安定性(Bistable)液晶材料、熱可逆記録材料などが挙げられる。これらの中でも、エネルギーを印加することにより第一の透明度もしくは色調となり、再度同一もしくは異なるエネルギーを印加することにより第二の透明度もしくは色調となり、前記第一及び第二の透明度もしくは色調はエネルギーを印可することなしに保持できるものが好ましい。印加されるエネルギーとしては、光、熱、電界、磁気などが挙げられるが、安定性とコストの面から熱エネルギーを利用する可逆性感熱層が好適に用いられる。
前記可逆性感熱層は、熱により透明度や色調が可逆的に変化するものならばどのようなものでもよいが、エネルギーの印加なしに常温で色調及び透明度の少なくともいずれかが異なる2以上の形態を保持できるものであることが好ましい。本発明において「温度に依存して色調が可逆的に変化する」とは、温度変化によって目に見える変化を可逆的に起こす現象を意味し、加熱温度及び加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得ることを意味する。例えば、ポリマーを2種以上混合して、その相溶状態の違いで透明、白濁に変化するもの(特開昭61−258853号公報)、液晶高分子の相変化を利用したもの(特開昭62−66990号公報、P2右上3行目〜P4左上17行目)、常温より高い第1の特定温度で第1の色の状態となり、第1の特定温度よりも高い第2の特定温度で加熱し、その後冷却することにより第2の色の状態となるもの、等が挙げられる。
前記熱可逆表示記録材料に用いられる樹脂としては、ガラス転移温度は60℃以上が好ましく、70℃以上が更に好ましく、そして120℃以下が好ましく、100℃以下が更に好ましい。ガラス転移温度が低すぎると画像耐熱性が低下し、高すぎると消去性が低下するという不具合が生じる。具体的には、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いはアクリレート、メタクリレート共重合体;シリコーン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、天然ゴム、ポリビニルアルコール、ポリアクロレイン、ポリカーボネート等が挙げられる。これらの樹脂は少なくとも一種で或いは二種以上混合して用いてもよい。これら樹脂の中では、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体が好ましく用いられる。
更に繰り返し耐久性を向上させるには、樹脂を架橋することが好ましく、架橋する方法としては熱、紫外線、電子線によるのが好ましい。樹脂を架橋させる際には、各種の架橋剤を用いてもよい。例えば、熱架橋の場合には塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体などのヒドロキシル基を有する樹脂にイソシアネート基を有する材料を組み合わせて架橋する方法があり、紫外線架橋、電子線架橋の場合にはアクリル系又はメタクリレート系のモノマーやオリゴマーを樹脂とともに用いて架橋する方法などがあるが、これらに限定されるものではない。これらの樹脂、架橋剤及び架橋方法は、特開昭64−62368号公報、特開平3−227688号公報、特開平7−96679号公報、特開平7−172072号公報に記載されている公知の材料、公知の組み合わせ及び公知の架橋方法は全て使用可能である。
更に繰り返し耐久性を向上させるには、樹脂を架橋することが好ましく、架橋する方法としては熱、紫外線、電子線によるのが好ましい。樹脂を架橋させる際には、各種の架橋剤を用いてもよい。例えば、熱架橋の場合には塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体などのヒドロキシル基を有する樹脂にイソシアネート基を有する材料を組み合わせて架橋する方法があり、紫外線架橋、電子線架橋の場合にはアクリル系又はメタクリレート系のモノマーやオリゴマーを樹脂とともに用いて架橋する方法などがあるが、これらに限定されるものではない。これらの樹脂、架橋剤及び架橋方法は、特開昭64−62368号公報、特開平3−227688号公報、特開平7−96679号公報、特開平7−172072号公報に記載されている公知の材料、公知の組み合わせ及び公知の架橋方法は全て使用可能である。
一方、前記有機低分子物質としては、可逆性感熱層中で粒子状になるものであればよく、一般に融点は30〜200℃が好ましく、50〜200℃がより好ましい。このような有機低分子物質としては、長鎖炭化水素を有する長鎖炭化水素含有化合物が好ましい。該長鎖炭化水素の炭素数は、6以上が好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が特に好ましく、50以下が好ましく、40以下が更に好ましく、30以下が特に好ましい。この炭素数は、一つの分子の中で2カ所以上に分割されていてもよく、一つの分子内の炭化水素鎖の合計の炭素数を表している。
前記有機低分子物質は、低融点の材料と高融点の材料を組み合わせて用いることが好ましい。低融点有機低分子物質と高融点低分子物質の融点の温度差は30℃以上が好ましく、40℃以上が更に好ましく、50℃以上が特に好ましい。融点の異なる有機低分子物質を組み合わせて用いることにより、透明になる温度の範囲を拡大することができる。
前記低融点有機低分子物質の融点は、50℃以上が好ましく、70℃以上が更に好ましく、80℃以上が特に好ましく、そして100℃未満が好ましい。低融点有機低分子物質の融点が上がると画像耐熱性が向上する。
前記高融点有機低分子物質の融点は、100℃以上が好ましく、120℃以上が更に好ましく、130℃以上が特に好ましく、140℃以上がより好ましく、200℃以下が好ましく、180℃以下が更に好ましく、170℃以下が特に好ましい。前記高融点有機低分子物質の融点が上がると、低融点有機低分子物質の融点との温度差が拡大し、透明化温度幅が広くなり処理速度が上がっても透明化しやすくなり、前記高融点有機低分子物質の融点が下がると画像形成の感度が向上することがある。
前記低融点有機低分子物質の融点は、50℃以上が好ましく、70℃以上が更に好ましく、80℃以上が特に好ましく、そして100℃未満が好ましい。低融点有機低分子物質の融点が上がると画像耐熱性が向上する。
前記高融点有機低分子物質の融点は、100℃以上が好ましく、120℃以上が更に好ましく、130℃以上が特に好ましく、140℃以上がより好ましく、200℃以下が好ましく、180℃以下が更に好ましく、170℃以下が特に好ましい。前記高融点有機低分子物質の融点が上がると、低融点有機低分子物質の融点との温度差が拡大し、透明化温度幅が広くなり処理速度が上がっても透明化しやすくなり、前記高融点有機低分子物質の融点が下がると画像形成の感度が向上することがある。
前記低融点有機低分子物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪酸エステル、二塩基酸エステル、多価アルコールジ脂肪酸エステル、高級アルキル基を有するケトン、脂肪酸、アルキルアミド、アルキル尿素、などが挙げられる。これらは1種を単独であるいは2種以上を混合して用いられる。
前記高融点有機低分子物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族飽和ジカルボン酸、高級アルキル基を有するケトンから誘導されるセミカルバゾン、α−ホスホノ脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪族ビスアミド、脂環式ジカルボン酸、ステロイド骨格を有する脂肪酸などが挙げられる。これらは、一種又は二種以上混合して用いられる。
前記高融点有機低分子物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族飽和ジカルボン酸、高級アルキル基を有するケトンから誘導されるセミカルバゾン、α−ホスホノ脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪族ビスアミド、脂環式ジカルボン酸、ステロイド骨格を有する脂肪酸などが挙げられる。これらは、一種又は二種以上混合して用いられる。
これらの有機低分子物質としては、特開平2−1363号公報、特開平3−2089号公報、特開平5−77549号公報、特開平5−96850号公報、特開平5−124343号公報、特開平5−294062号公報、特開平6−48024号公報、特開平8−20167号公報などに記載されている公知の材料及び公知の組み合わせは全て使用可能である。
前記低融点有機低分子物質と、前記高融点有機低分子物質との混合質量比は95:5〜5:95が好ましく、90:10〜10:90がより好ましく、80:20〜20:80が特に好ましい。また、前記可逆性感熱層中の有機低分子物質と前記樹脂との混合質量比は2:1〜1:16が好ましく、1:2〜1:8がより好ましく、1:2〜1:4が更に好ましい。前記樹脂の比率がこれ以下になると、有機低分子物質を樹脂中に保持した膜に形成することが困難となることがあり、前記樹脂の比率がこれを超えると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化が困難になることがある。
前記低融点有機低分子物質と、前記高融点有機低分子物質との混合質量比は95:5〜5:95が好ましく、90:10〜10:90がより好ましく、80:20〜20:80が特に好ましい。また、前記可逆性感熱層中の有機低分子物質と前記樹脂との混合質量比は2:1〜1:16が好ましく、1:2〜1:8がより好ましく、1:2〜1:4が更に好ましい。前記樹脂の比率がこれ以下になると、有機低分子物質を樹脂中に保持した膜に形成することが困難となることがあり、前記樹脂の比率がこれを超えると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化が困難になることがある。
前記可逆性感熱層には、以上の成分の他に、透明画像の形成を容易にするため、界面活性剤、可塑剤等の添加剤を添加することができる。これらは、例えば、特開昭63−104879号公報、特開昭63−178079号公報などに開示されている。しかし、本発明において使用できる添加剤はこれらに限定されるものではない。
前記可逆性感熱層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1.0〜100μmが好ましく、2.0〜60μmがより好ましい。
(光情報記録媒体の製造方法)
本発明の光情報記録媒体の製造方法は、第一形態では、基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を設け、前記光情報層と可逆感熱性層とを偏重心が2.5g・mm以下となるように貼り合わせる。これにより、加熱手段(サーマルヘッド)と光情報記録媒体の表面が均一に接触し、光情報記録媒体のどの領域に関しても熱が均等に伝わるため、画像の均一性が向上する。
前記光情報層と可逆感熱性層を貼り合わせる際の偏重心は0〜1.5g・mmがより好ましい。
ここで、前記偏重心の値は、ディスクの質量(g)にディスクの中心から重心までの距離(mm)をかけたものである。前記偏重心が2.5g・mmを超えると、高速再生の際、ぶれが大きくなって再生ができなくなるという不具合が発生することがある。
本発明の光情報記録媒体の製造方法は、第一形態では、基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を設け、前記光情報層と可逆感熱性層とを偏重心が2.5g・mm以下となるように貼り合わせる。これにより、加熱手段(サーマルヘッド)と光情報記録媒体の表面が均一に接触し、光情報記録媒体のどの領域に関しても熱が均等に伝わるため、画像の均一性が向上する。
前記光情報層と可逆感熱性層を貼り合わせる際の偏重心は0〜1.5g・mmがより好ましい。
ここで、前記偏重心の値は、ディスクの質量(g)にディスクの中心から重心までの距離(mm)をかけたものである。前記偏重心が2.5g・mmを超えると、高速再生の際、ぶれが大きくなって再生ができなくなるという不具合が発生することがある。
本発明の光情報記録媒体の製造方法は、第二形態では、基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
前記光情報記録媒体の反り角が±0.7°以内であり、かつ反り量が0.3mm以下となると共に、前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有するように前記光情報層と前記可逆性感熱層とを貼り合わせる。これにより、加熱手段(サーマルヘッド)と光情報記録媒体の表面が均一に接触し、光情報記録媒体のどの領域に関しても熱が均等に伝わるため、画像の均一性が向上する。
前記光情報記録媒体の反り角が±0.7°以内であり、かつ反り量が0.3mm以下となると共に、前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有するように前記光情報層と前記可逆性感熱層とを貼り合わせる。これにより、加熱手段(サーマルヘッド)と光情報記録媒体の表面が均一に接触し、光情報記録媒体のどの領域に関しても熱が均等に伝わるため、画像の均一性が向上する。
前記光情報記録媒体における光情報層が上向きに反っている場合には、前記可逆性感熱層が前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて凹状の厚み分布を有することが好ましい。前記光情報記録媒体における光情報層が下向きに反っている場合には、可逆性感熱層が前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて凸状の厚み分布を有することが好ましい。
本発明の光情報記録媒体は、図7に示すように、情報エリア(スタックリブの外側)における厚みは1.14〜1.50mmが好ましい。また、クランピングエリア(スタックリブの内側)における厚みは1.14〜1.40が好ましい。これは、現在世の中に広く流通しているCDディスクやCD−RディスクやCD−RWディスクやDVDビデオディスクの厚みが略1.2mmであるため、世の中のインフラを共通に使用できるためである。
本発明の光情報記録媒体は、反り角は±0.7°以内が好ましく、±0.55°以内がより好ましい。また、反り量は0.3mm以下が好ましく、0.15mm以下がより好ましい。
ここで、前記反り角とは、完全に平らなディスクをクランプした時のディスク面を基準面とし、測定するディスクの全ての面に接線を引いた場合に接線と基準面が作る角度の中の最大角と定義される。前記反り量とは、測定するディスクの基準面から最大に離れた部位と基準面との距離である。反り角や反り量が、これ以上になると、入射した光がディスクに反射された後、ピックアップに戻ることができないため、記録情報が読みとれなくなってしまうという不具合が生じる。また、書き込む際には、ビームスポットが変形し、形のよいピットが形成できないため、記録情報が読みとれなくなってしまうという不具合が生じることがある。
ここで、前記反り角とは、完全に平らなディスクをクランプした時のディスク面を基準面とし、測定するディスクの全ての面に接線を引いた場合に接線と基準面が作る角度の中の最大角と定義される。前記反り量とは、測定するディスクの基準面から最大に離れた部位と基準面との距離である。反り角や反り量が、これ以上になると、入射した光がディスクに反射された後、ピックアップに戻ることができないため、記録情報が読みとれなくなってしまうという不具合が生じる。また、書き込む際には、ビームスポットが変形し、形のよいピットが形成できないため、記録情報が読みとれなくなってしまうという不具合が生じることがある。
また、本発明の光情報記録媒体は、円板状であり、上述したように、偏重心は2.5g・mm以下が好ましい。
(画像処理方法)
本発明の画像処理方法は、本発明の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を形成する画像形成工程、及び本発明の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を消去する画像消去工程の少なくともいずれかを含んでなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、搬送工程、制御工程等を有してなる。
本発明の画像処理方法は、本発明の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を形成する画像形成工程、及び本発明の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を消去する画像消去工程の少なくともいずれかを含んでなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、搬送工程、制御工程等を有してなる。
前記画像形成手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サーマルヘッド、レーザーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記画像消去手段としては、例えば、ホットスタンプ、セラミックヒータ、ヒートローラ、ヒートブロック、熱風等や、サーマルヘッド、レーザー照射装置、等が挙げられる。これらの中では、セラミックヒータが好適である。前記セラミックヒータを用いることにより、装置が小型化でき、かつ安定した消去状態が得られ、コントラストのよい画像が得られる。前記セラミックヒータの設定温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、110℃以上が好ましく、112℃以上がより好ましく、115℃以上が特に好ましい。
前記画像消去手段としては、例えば、ホットスタンプ、セラミックヒータ、ヒートローラ、ヒートブロック、熱風等や、サーマルヘッド、レーザー照射装置、等が挙げられる。これらの中では、セラミックヒータが好適である。前記セラミックヒータを用いることにより、装置が小型化でき、かつ安定した消去状態が得られ、コントラストのよい画像が得られる。前記セラミックヒータの設定温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、110℃以上が好ましく、112℃以上がより好ましく、115℃以上が特に好ましい。
前記サーマルヘッドを用いることにより、更に小型化が可能となり、また、消費電力を低減することが可能であり、バッテリー駆動のハンディタイプの装置も可能となる。また、前記画像の記録及び消去を兼ねて一つのサーマルヘッドとすることができ、この場合は、更に小型化が可能となる。一つのサーマルヘッドで記録と消去とを行う場合、一旦前画像を全部消去した後、改めて新しい画像を記録してもよいし、画像毎にエネルギーを変えて一度に前の画像を消去し、新しい画像を記録していくオーバーライト方式も可能である。該オーバーライト方式においては、前記画像の記録及び消去を合わせた時間が少なくなり、記録のスピードアップにつながる。
前記感熱層と情報記録部とを有する可逆性感熱記録部材(カード)を用いる場合、上記装置には、情報記録部の記録を読み取る手段と書き換える手段なども含まれる。
前記感熱層と情報記録部とを有する可逆性感熱記録部材(カード)を用いる場合、上記装置には、情報記録部の記録を読み取る手段と書き換える手段なども含まれる。
前記搬送工程は、前記可逆性感熱記録媒体を順次搬送する機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、搬送ベルト、搬送ローラ、搬送ベルトと搬送ローラとの組合せ、などが挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する機能を有する限り特に制限はなく、各工程の制御を行うことができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
以上、本発明の光情報記録媒体、及びその製造方法、並びに画像処理方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても差支えない。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−光情報記録媒体の作製−
直径120mm、厚み0.6mmのポリカーボネート樹脂製の基板表面上に、深さ1700Å、幅0.21μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝凸凹パターンを有する円板状基板を用意した。
まず、前記基板上にスクアリリウム色素化合物を2.2.3.3.テトラフロロプロパノールに溶解した記録層用塗布液をスピンコート法により色素含有記録層を厚みが800Åとなるように成膜した。
次に、色素含有記録層上にアルゴン(Ar)をスパッタガスとしたスパッタ法によりAgからなる反射層を厚みが1400Åとなるように成膜した。
次に、反射層上に紫外線硬化樹脂からなる保護層を厚みが4μmとなるように設けた。
次いで、紫外線硬化型接着剤(日本化薬株式会社製、KAYARAD DVD003)でカバー基板との貼り合わせを行い、図1の1〜8に相当する部分(光記録部材)を作製した。
−光情報記録媒体の作製−
直径120mm、厚み0.6mmのポリカーボネート樹脂製の基板表面上に、深さ1700Å、幅0.21μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝凸凹パターンを有する円板状基板を用意した。
まず、前記基板上にスクアリリウム色素化合物を2.2.3.3.テトラフロロプロパノールに溶解した記録層用塗布液をスピンコート法により色素含有記録層を厚みが800Åとなるように成膜した。
次に、色素含有記録層上にアルゴン(Ar)をスパッタガスとしたスパッタ法によりAgからなる反射層を厚みが1400Åとなるように成膜した。
次に、反射層上に紫外線硬化樹脂からなる保護層を厚みが4μmとなるように設けた。
次いで、紫外線硬化型接着剤(日本化薬株式会社製、KAYARAD DVD003)でカバー基板との貼り合わせを行い、図1の1〜8に相当する部分(光記録部材)を作製した。
次に、磁気原反(大日本インキ工業株式会社製、メモリディック、DS−1711−1040、厚み188μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに磁気記録層及びセルフクリーニング層を塗工したもの)のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム側に厚み400Åのアルミニウム(Al)を真空蒸着した反射層を設けた。反射層上に、塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体(電気化学工業株式会社製、デンカビニール#1000P)10質量部、メチルエチルケトン45質量部、及びトルエン45質量部からなる溶液を塗布し、加熱乾燥して厚み0.5μmの接着層を設けた。
次に、下記構造式Aで表される根上工業株式会社試作ポリウレタン樹脂(UR17、固形分30質量%)40質量部、下記構造式Bで表される根上工業株式会社試作ポリウレタン樹脂(UR10、固形分30質量%)40質量部、ステアリン酸ステアリル(SIGMA試薬99%)4質量部、エイコサン二酸(岡村製油株式会社製、SL−20−99)4質量部、光重合開始剤(チバガイギー社製、イルガキュア184)1質量部、テトラヒドロフラン112質量部よりなる可逆性感熱層液を調製し、前記磁気層を有するPETフィルムの接着層上に塗布し、加熱乾燥後、80W/cmの高圧水銀灯で紫外線を照射して硬化させ、厚み11μmの可逆性感熱層を設けた。
次に、可逆性感熱層上にウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶液(大日本インキ化学工業株式会社製、ユニディックC7−175)10質量部、イソプロピルアルコール10質量部よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥後、80W/cmの高圧水銀灯で紫外線を照射して硬化させ、厚み3μmのオーバーコート層を設けた。以上により、可逆性感熱記録媒体を作製した。
次に、可逆性感熱層上にウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶液(大日本インキ化学工業株式会社製、ユニディックC7−175)10質量部、イソプロピルアルコール10質量部よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥後、80W/cmの高圧水銀灯で紫外線を照射して硬化させ、厚み3μmのオーバーコート層を設けた。以上により、可逆性感熱記録媒体を作製した。
次いで、この可逆性感熱記録媒体の裏面にポリ塩化ビニル樹脂からなる弾性層とアクリル系の粘着層を合わせて厚みが55μm(弾性層の厚みは30μm)になるように形成し、図1の9〜11に相当する部分(可逆性感熱記録ラベル)を作製した。また、このとき可逆表示記録ラベルは図7に示すようなドーナツ状にカットして、弾性層及び粘着層については図4に示す構造に形成した。
次いで、上記得られた光記録部材と、前記可逆表示記録ラベルとを治具を用いて貼り合せることにより、本発明の可逆表示機能付きの光情報記録媒体を作製した。この際、治具と可逆性感熱記録ラベルの公差をずらすことによって偏重心を適宜変化させた。公差と偏重心との関係を図8に示す。また、実施例1では偏重心が2.0g・mmとなるように貼り合わせを行った。
次いで、上記得られた光記録部材と、前記可逆表示記録ラベルとを治具を用いて貼り合せることにより、本発明の可逆表示機能付きの光情報記録媒体を作製した。この際、治具と可逆性感熱記録ラベルの公差をずらすことによって偏重心を適宜変化させた。公差と偏重心との関係を図8に示す。また、実施例1では偏重心が2.0g・mmとなるように貼り合わせを行った。
(実施例2)
−光情報記録媒体の作製−
直径120mm、厚み0.6mmのポリカーボネート樹脂製の基板の表面上に、深さ270Å、トラックピッチ0.74μmの案内溝凸凹パターンを有する円板状基板を用意した。
前記基板上にZnS・SiO2からなる第1保護層を厚みが700ÅとなるようにArをスパッタガスとしたスパッタ法にて成膜した。
次に、第1保護層上に組成比(原子%)がAg:In:Sb:Te:Ge=0.2:3.5:71.4:21.4:3.5である相変化型記録層を厚みが110ÅとなるようにArをスパッタガスとしたスパッタ法にて成膜した。
次に、相変化型記録層上にZnS・SiO2からなる第2保護層を厚みが110ÅとなるようにArをスパッタガスとしたスパッタ法にて成膜した。
次に、第2保護層上にAgからなる反射層を厚みが1400ÅとなるようにArをスパッタガスとしたスッパタ法により成膜した。
次いで、反射層上に紫外線硬化樹脂からなる保護層を4μmの厚みに設けて、紫外線硬化型接着剤(日本化薬株式会社製、KAYARAD DVD003)でカバー板との貼り合わせを行い、図2の1〜8に相当する部分(光記録部材)を作製した。
次に、実施例1と同様の可逆性感熱記録ラベルを用い、該可逆表示記録ラベルを光記録部材に偏重心が1.5g・mmとなるように貼り合わせを行った以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付きの光情報記録媒体を作製した。なお、弾性層と粘着層を合わせた厚みは55μm(弾性層の厚みは30μm)であった。
−光情報記録媒体の作製−
直径120mm、厚み0.6mmのポリカーボネート樹脂製の基板の表面上に、深さ270Å、トラックピッチ0.74μmの案内溝凸凹パターンを有する円板状基板を用意した。
前記基板上にZnS・SiO2からなる第1保護層を厚みが700ÅとなるようにArをスパッタガスとしたスパッタ法にて成膜した。
次に、第1保護層上に組成比(原子%)がAg:In:Sb:Te:Ge=0.2:3.5:71.4:21.4:3.5である相変化型記録層を厚みが110ÅとなるようにArをスパッタガスとしたスパッタ法にて成膜した。
次に、相変化型記録層上にZnS・SiO2からなる第2保護層を厚みが110ÅとなるようにArをスパッタガスとしたスパッタ法にて成膜した。
次に、第2保護層上にAgからなる反射層を厚みが1400ÅとなるようにArをスパッタガスとしたスッパタ法により成膜した。
次いで、反射層上に紫外線硬化樹脂からなる保護層を4μmの厚みに設けて、紫外線硬化型接着剤(日本化薬株式会社製、KAYARAD DVD003)でカバー板との貼り合わせを行い、図2の1〜8に相当する部分(光記録部材)を作製した。
次に、実施例1と同様の可逆性感熱記録ラベルを用い、該可逆表示記録ラベルを光記録部材に偏重心が1.5g・mmとなるように貼り合わせを行った以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付きの光情報記録媒体を作製した。なお、弾性層と粘着層を合わせた厚みは55μm(弾性層の厚みは30μm)であった。
(実施例3)
−光情報記録媒体の作製−
実施例1において、光記録部材のチルトが上向きに反っており(反り角0.55°、反り量152μm)、可逆感熱性層の厚み分布を図6に示すように凹型にして、厚み分布の最も厚い部分と薄い部分の差を10μm(最大32μm、最小22μm)とした可逆性感熱記録媒体の裏面にアクリル系の粘着層を設け、可逆性感熱記録ラベルを作製した。
次に、光記録部材と可逆表示記録ラベルを治具を用いて偏重心が2.2g・mmとなるように貼り合わせを行った以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
−光情報記録媒体の作製−
実施例1において、光記録部材のチルトが上向きに反っており(反り角0.55°、反り量152μm)、可逆感熱性層の厚み分布を図6に示すように凹型にして、厚み分布の最も厚い部分と薄い部分の差を10μm(最大32μm、最小22μm)とした可逆性感熱記録媒体の裏面にアクリル系の粘着層を設け、可逆性感熱記録ラベルを作製した。
次に、光記録部材と可逆表示記録ラベルを治具を用いて偏重心が2.2g・mmとなるように貼り合わせを行った以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
(比較例1)
−光情報記録媒体の作製−
実施例1において、光記録部材と可逆表示記録ラベルを治具を用いて偏重心が3.5g・mmとなるように貼り合わせを行った以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
−光情報記録媒体の作製−
実施例1において、光記録部材と可逆表示記録ラベルを治具を用いて偏重心が3.5g・mmとなるように貼り合わせを行った以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
(比較例2)
−光情報記録媒体の作製−
実施例2において、光記録部材と可逆表示記録ラベルを治具を用いて偏重心が5.0g・mmとなるように貼り合わせを行った以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
−光情報記録媒体の作製−
実施例2において、光記録部材と可逆表示記録ラベルを治具を用いて偏重心が5.0g・mmとなるように貼り合わせを行った以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
(比較例3)
−光情報記録媒体の作製−
実施例3において、光情報記録部材のチルトが上向きに反っており(反り角1.01°、反り量406μm)となっている以外は、実施例3と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
−光情報記録媒体の作製−
実施例3において、光情報記録部材のチルトが上向きに反っており(反り角1.01°、反り量406μm)となっている以外は、実施例3と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
(比較例4)
−光情報記録媒体の作製−
実施例1において、可逆性感熱記録媒体の裏面に弾性層を設けず、アクリル系の粘着層だけを設けた以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
−光情報記録媒体の作製−
実施例1において、可逆性感熱記録媒体の裏面に弾性層を設けず、アクリル系の粘着層だけを設けた以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
(比較例5)
−光情報記録媒体の作製−
実施例3において、可逆感熱性層の厚み分布のない可逆性感熱記録媒体の裏面にアクリル系の粘着層を設けて、可逆性感熱記録ラベルを作製し、該可逆性表示記録ラベルを治具を用いて偏重心が2.2g・mmとなるように光記録部材と貼り合わせた以外は、実施例3と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
−光情報記録媒体の作製−
実施例3において、可逆感熱性層の厚み分布のない可逆性感熱記録媒体の裏面にアクリル系の粘着層を設けて、可逆性感熱記録ラベルを作製し、該可逆性表示記録ラベルを治具を用いて偏重心が2.2g・mmとなるように光記録部材と貼り合わせた以外は、実施例3と同様にして、可逆表示機能付き光情報記録媒体を作製した。
<記録再生の評価>
作製した各可逆表示機能付き光情報記録媒体を用いて、DVD+R/RWドライブ(株式会社リコー製、MP5240A)で記録し、開口数(NA)0.65、線速度3.49m/sの条件で記録層におけるDVD(8−16)信号を記録及び再生し評価した。結果を表1に示す。
作製した各可逆表示機能付き光情報記録媒体を用いて、DVD+R/RWドライブ(株式会社リコー製、MP5240A)で記録し、開口数(NA)0.65、線速度3.49m/sの条件で記録層におけるDVD(8−16)信号を記録及び再生し評価した。結果を表1に示す。
<画像均一性の評価>
記録した情報の一部(年月日、時刻など)を、記録手段(サーマルヘッド)と消去手段(セラミックヒータ)を有する記録装置を用いて、サーマルヘッドの記録エネルギーをそれぞれの光情報記録媒体の記録温度の変化に合わせて調整して可逆性感熱層へ表示記録し、可視化した。このとき形成された画像均一性を目視で下記基準により評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
○:良好
△:やや劣る
×:劣る
記録した情報の一部(年月日、時刻など)を、記録手段(サーマルヘッド)と消去手段(セラミックヒータ)を有する記録装置を用いて、サーマルヘッドの記録エネルギーをそれぞれの光情報記録媒体の記録温度の変化に合わせて調整して可逆性感熱層へ表示記録し、可視化した。このとき形成された画像均一性を目視で下記基準により評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
○:良好
△:やや劣る
×:劣る
本発明の光情報記録媒体は、再生装置への出し入れや記録データの再生が安定的にかつ確実に行え、記録内容を目視で確認でき、しかも、光情報記録媒体にダメージを与えることなく簡便かつ体裁よく、表示の記録、消去、及び書き換えの少なくともいずれかを行うことができる可逆表示機能を備えているので、例えば、CD−R、CD−RW、DVDなどの各種光情報記録媒体に好適に用いられる。
1 基板
2 第1保護層
3 記録層
4 第2保護層
5 反射層
6 第3保護層
7 接着層
8 カバー基板
9 粘着層
10 弾性層
11 可逆性感熱層
20 空洞
21 隙間部
30 サーマルヘッド
2 第1保護層
3 記録層
4 第2保護層
5 反射層
6 第3保護層
7 接着層
8 カバー基板
9 粘着層
10 弾性層
11 可逆性感熱層
20 空洞
21 隙間部
30 サーマルヘッド
Claims (22)
- 基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体であって、
前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を有することを特徴とする光情報記録媒体。 - 光情報層と可逆性感熱層との間に弾性層及び粘着層が設けられていない空洞を有する請求項1に記載の光情報記録媒体。
- 光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくともいずれかに弾性層及び粘着層が設けられてない隙間部を有する請求項1から2のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 空洞と隙間部が連通し、該隙間部を通じて外部に開放している請求項2から3のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 弾性層が、緩衝材及び弾性材の少なくともいずれかを含む請求項1から4のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 弾性層の厚みが、20〜100μmである請求項1から5のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 基板と、該基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体であって、
前記可逆性感熱層が、前記光情報層の反り具合に応じて前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有することを特徴とする光情報記録媒体。 - 光情報層が上向きに反っている場合には、可逆性感熱層が前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて凹状の厚み分布を有する請求項7に記載の光情報記録媒体。
- 光情報層が下向きに反っている場合には、可逆性感熱層が前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて凸状の厚み分布を有する請求項7に記載の光情報記録媒体。
- 光情報層が、色素含有記録層を有する請求項1から9のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 光情報層が、少なくとも第1保護層、相変化型記録層、及び第2保護層をこの順に積層してなる請求項1から9のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 光情報記録媒体の偏重心が2.5g・mm以下である請求項1から11のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 光情報記録媒体の情報エリアにおける厚みが1.14〜1.50mmである請求項1から12のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 光情報記録媒体のクランピングエリアにおける厚みが1.14〜1.40mmである請求項1から13のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 光情報記録媒体の反り角が±0.7°以内であり、かつ反り量が0.3mm以下である請求項1から14のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 可逆性感熱層が温度に依存して色調が可逆的に変化する請求項1から15のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
前記光情報層と前記可逆性感熱層との間であって前記光情報記録媒体における内周部、中周部、及び外周部の少なくとも一部に弾性層及び粘着層を設け、前記光情報層と前記可逆感熱性層とを前記光情報記録媒体の偏重心が2.5g・mm以下となるように貼り合わせることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。 - 基板上に光情報層と、該光情報層上に、該光情報層に記録された情報の少なくとも一部を視覚的に認識できるように記録可能な可逆性感熱層とを有する光情報記録媒体の製造方法であって、
前記光情報記録媒体の反り角が±0.7°以内であり、かつ反り量が0.3mm以下となると共に、前記光情報記録媒体の内周部から外周部にかけて厚み分布を有するように、前記光情報層と前記可逆性感熱層とを貼り合わせることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。 - 請求項1から16のいずれかに記載の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を形成する画像形成工程、及び請求項1から16のいずれかに記載の光情報記録媒体における可逆性感熱層を加熱して該可逆性感熱層に画像を消去する画像消去工程の少なくともいずれかを含むことを特徴とする画像処理方法。
- 画像の形成が、サーマルヘッド及びレーザー照射装置のいずれかを用いて行われる請求項19に記載の画像処理方法。
- 画像の消去が、サーマルヘッド、セラミックヒータ、ヒートロール、ホットスタンプ、ヒートブロック及びレーザー照射装置から選択されるいずれかを用いて行われる請求項19から20のいずれかに記載の画像処理方法。
- サーマルヘッドを用いて画像を消去しつつ新しい画像を形成する請求項19から21のいずれかに記載の画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005092602A JP2005317183A (ja) | 2004-03-29 | 2005-03-28 | 光情報記録媒体及びその製造方法、並びに画像処理方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004096987 | 2004-03-29 | ||
JP2005092602A JP2005317183A (ja) | 2004-03-29 | 2005-03-28 | 光情報記録媒体及びその製造方法、並びに画像処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005092602A Pending JP2005317183A (ja) | 2004-03-29 | 2005-03-28 | 光情報記録媒体及びその製造方法、並びに画像処理方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7727706B2 (en) | 2005-09-14 | 2010-06-01 | Ricoh Company, Ltd. | Recording method for dye-based recordable optical recording medium |
-
2005
- 2005-03-28 JP JP2005092602A patent/JP2005317183A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7727706B2 (en) | 2005-09-14 | 2010-06-01 | Ricoh Company, Ltd. | Recording method for dye-based recordable optical recording medium |
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