JP4038756B2 - 光情報記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的に記録・再生が可能な光情報記録媒体であって、特に筆記用具や熱転写プリンターで筆記や印刷可能な被画像形成層を有する光情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
文字、図形等の画像や映像あるいは音声等のデータを記録し、再生する手段としての光情報記録媒体としては、現在、最も一般的にはCD(Compact Disc)が知られているが、より高密度な記録・再生を可能とするDVD(Digital Versatile Disc)の利用が促進されている。
DVDは、最近の短波長レーザーの開発に伴い、その実用化が進展し、規格を標準化することが行われているが、CDの規格と比較すると、記録の高密度化のために異なる規格が定められる。例えば、光学ピックアップにおいては、波長630〜670nmの短波長赤色レーザを使用すること、開口率NAが0.6である高開口率対物レンズを使用すること等である。
このDVDの規格の制定に伴い、記録や再生を行なう際には、レーザの照射によりディスクは反り易くなるので、その反りを抑制するために、その厚さを0.6mmとするCDの約半分の厚さのディスクが採用されている。実際には、CD用の機器をDVDにも使用できるようにするため、2枚のディスクを貼り合わせて1.2mmの厚さのCDのディスクと寸法を合わせ、互換性を持たせるようにしている。DVD規格では、このような構造のDVDで、一枚のディスクに標準で最大記録容量約4.7GB、映像と音声を平均約133分収録することが定められている。
これらのCD−RやDVD−R等のヒートモードによる追記型光情報記録媒体には、シアニンなどの有機色素を記録層として記録する、光を照射することにより穴を形成する穴形成型光ディスクが用いられており、特にシアニン色素はスピンコート法という生産性の高い方法が適用できること、耐酸化性に優れること、熱伝導性が低いので局所的加熱ができること等の優れた点があり、特に半導体レーザの波長域に高い吸収性、反射性を示すことから注目されている。
【0003】
従来、CD−RやCD−RW等の記録可能なCDにおいては、透光性基板には記録光や再生光が入射する側とは反対側の表面に、親水性樹脂膜からなる印刷可能な面、すなわちプリンタブル層を形成し、バブルジェットプリンタ等で水性インクを印刷し、そのインク膜を定着できるようにした光ディスクが開発されている(例えば、特開平8−102088号公報)。DVDにおいても、同様に印刷等により記録可能なDVD、すなわちDVD−RやDVD−RW等が開発され、これらにも前述したようなプリンタブル層を備えた光ディスクが開発されている。
このような光ディスクは、ポリカーボネートやポリメチルメタクリレート等の樹脂を用いて射出成形された透明な基板の一方の主面にトラッキングガイドとしてのプリグルーブを形成し、このプリグルーブを形成した面にシアニン色素等からなる色素層を設け、その上に金、銀あるいはアルミニウム等の金属膜からなる反射層を設け、さらにこの反射層の上に紫外線硬化樹脂からなる保護層を設け、そしてこの保護層の上に親水性の紫外線硬化樹脂膜を設けて、これをプリンタブル層としている。
【0004】
ところが、上記のプリンタブル層に水性インクを印刷すると、溶媒の水は揮発性がよくないので、印刷後十分に乾燥するまでレーベル面(被印刷面)が粘着性を有し、その印刷をした光ディスク同志を重ねると相互に貼り付くため、これを回避するにはその光ディスクを平面状に並べて乾燥するまで待ってから重ねるしかないが、それでは保管に手間を要するという問題点がある。また、このプリンタブル層は親水性の紫外線硬化樹脂膜からなるので、高湿度条件下での保管や、不慮のことから水滴が付着した場合に、その膜に水分が浸透し、印刷画像ににじみが生じ易いという問題点もある。
このような問題点を解決するために、光ディスクの光入射面と反対側のレーベル面に熱転写型プリンター等を用いて記録内容を表示する方法が実用化されており、この熱転写型プリンターを用いる方法では、例えば着色トナーを付着したテープ(プリンターリボン)を介して印字するが、その着色トナーに含まれているバインダーは親水性ではないので、高湿度条件下に保管したり、レーベル面の前記プリンタブル層に水滴が付着しても、この層の表面に形成した印刷画像ににじみが発生することはない。この方法では、ディスク上に水滴等によるにじみの生じない自由な画像を形成でき、所望の情報を表示することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、熱転写型プリンターを用いるときには、上述した紫外線硬化樹脂膜からなるプリンタブル層(被画像形成層)では、その紫外線硬化樹脂膜の硬化度が大き過ぎるようにな場合で、表面が平滑になり過ぎている場合には、熱転写印刷を行っても画像が被転写面によく転写されず、解像度が非常に悪いという問題がある。
このような問題を含めて光ディスクのレーベル面に熱転写印刷をよく行うために、例えば特開昭8−153341号公報には、耐熱性の良好なフタロシアニン色素等を記録層に用いた光ディスクが提案されている。しかし、これは熱転写プリンターでプリンタブル層に印刷した場合にサーマルヘッドの熱によってもその記録層の色素が影響を受けないようにでき、これにより記録特性を悪化させることがないようにすることができるというものであり、熱転写印刷を行う場合のプリンタブル層や、印字の品質を向上させる工夫に関するものではない。
また、特開平8−180642号公報には、軟質樹脂層を下地層に設けてこれにアルミナ等の多孔質材料と熱硬化性樹脂を含有する熱硬化型インクを塗布し、乾燥させて無機多孔質層を形成し、この無機多孔質層を受像層とするプリンタブル層を設け、プリンターリボンを介した印字等により画像を形成したときに、その印字に追従して着色トナーの画像が万遍なく形成されるような柔軟性を持ち、しかも着色トナーもよく付着して容易には剥落しないようにし、これらにより印字の品質を高めることができる改善策が記載されている。しかし、この方法では、ポリカーボネートのようなガラス転移温度の低い樹脂を用いて成形された基板を使用する場合には、無機多孔質層を形成するために熱硬化型インクを塗布し、乾燥するときに、その塗料に含まれる溶剤の揮発や、その塗布膜の硬化のための加熱が100℃以上にもなるので、その高温により基板が変形するおそれがあり、この基板を使用した光ディスクでは情報の記録や再生をよく行えない場合があるのみならず、乾燥や加熱の工程もその温度の設定をする面倒や、硬化等には時間がかかるという不都合があり、製造工程が複雑になる等の問題がある。
また、特開平10−233038号公報には、溶解度パラメーターが7〜10の物質として、好ましくはパラフィン、アクリレートオリゴマー、油脂の少なくとも1種と、紫外線硬化型樹脂を含有する紫外線硬化型インクを塗布し、紫外線硬化させた塗布膜からなるプリンタブル層を設け、これにより上記の問題点が解決される旨のことが記載されているが、光ディスクの反射層が例えば金、銀あるいはアルミニウムの膜で形成されているときには、その金属膜の色を隠蔽するために、プリンタブル層中に顔料を40%以上あるいは50%以上含有させなければならず、このように高濃度で顔料を用いた場合、そのプリンタブル層表面には浮いた状態の顔料の粒子が存在し易く、熱転写印刷を行ってもプリンターリボンの方にその顔料が付着して被転写面に着色トナーが付着し難く、印字が十分に行われない、いわゆる印字性に問題があるのみならず、被印刷面の表面が粗面になり過ぎ、転写した画像の解像度が落ちるという問題がある。
【0006】
本発明の第1の目的は、熱転写型プリンター又は筆記具による印字性が安定して良く、かつ十分な解像度が得られるような被画像形成層を有する光情報記録媒体を提供することにある。
本発明の第2の目的は、例えば光ディスクの反射層の色を隠蔽することができるような被画像形成層を有する光情報記録媒体を提供することにある。
本発明の第3の目的は、基板が熱変形しないように被画像形成層を形成することができる光情報記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、被画像形成層における顔料として無機の着色用顔料や無機フィラーの顔料濃度を重量基準で固形分中10〜35%にすることにより、熱転写型プリンターによる印字性が安定して良く、かつ十分な解像度が得られことを見い出すとともに、隠蔽力を生じる下地層を併用することによりよりよくなり、また、基板の熱変形を防止するには紫外線硬化型インクを使用すればよいことを見い出し、本発明をするに至った。
したがって、本発明は上記課題を解決するために、(1)、透光性基板の一方の主面側に情報を記録する又は記録した記録層と反射層と保護層を順次有し、かつ該保護層上に直接又は他の透光性基板を介して下地層を有し該下地層を介して被画像形成層を有し、該透光性基板の他方の主面側が記録光と再生光のうち少なくとも再生光が入射される側である光情報記録媒体において、上記記録層が有機色素を含有し、上記下地層は顔料を重量基準で固形分中35%より多く44%でもよく含有し、上記被画像形成層は紫外線硬化樹脂と、顔料として無機の着色用顔料や無機フィラーを含有し、かつ該顔料を重量基準で固形分中10〜35%含有し、熱転写プリンターによるプリンターリボンを介した印刷に用いられる光情報記録媒体を提供するものである。また、本発明は、(2)、被画像形成層が保護層の全面又は一部分に設けられている請求項1に記載の光情報記録媒体、()、下地層が紫外線硬化樹脂を含有する請求項1又は2に記載の光情報記録媒体、()、下地層が着色されている請求項2又は3に記載の光情報記録媒体、()、被画像形成層の表面に熱転写プリンターによる印刷画像を有する上記(1)ないし()のいずれかの光情報記録媒体を提供するものである。
なお、「(1)’透光性基板の一方の主面側に情報を記録する又は記録した記録層と反射層と保護層を順次有し、かつ該保護層上に直接又は他の透光性基板を介して少なくとも被画像形成層を有し、該透光性基板の他方の主面側が記録光と再生光のうち少なくとも再生光が入射される側である光情報記録媒体において、上記被画像形成層は紫外線硬化樹脂と顔料を含有し、かつ該顔料を重量基準で固形分中1〜35%含有する光情報記録媒体。」とする発明もある。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明による光情報記録媒体の一例として、両面貼り合わせによる片面記録・再生構造を有する追記型光ディスクの場合を図1〜3に基づいて説明する。
1は第一の基板であって、透光性の円板の中央にセンターホール4を有し、一般にはポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の透明な樹脂を射出成形して作られる。
この透光性を有する第一の基板1の片面には、前記センタホール4の外側にクランピングエリアが設定されており、このクランピングエリアの外周側がデータ記録領域となる。このデータ記録領域の部分には、スパイラル状のグルーブからなるトラッキングガイド3が形成されており、そのピッチは0.74μmを標準とする。
前記トラッキングガイド3の間のランド8には、図示省略したが、光ディスクへの信号の記録時に、アドレス情報等を示すための窪み状のランドピットが適当な間隔で形成されている。このランドピットは、前記トラッキングガイド3と共に、第一の基板1を射出成形にて製造する際に同時に形成される。
【0009】
第一の基板1の前記トラッキングガイド3等を形成した主面には、例えばスピンコート法等の手段により有機色素等が塗布され、記録層12が形成される。次いでこの記録層12の上に、スパッタリングや真空蒸着等の手段により、金、アルミニウム、銀、銅あるいはパラジウム等の金属膜、これらの合金膜あるいはこれら金属に微量成分が添加された合金膜からなる反射層13が形成される。さらに反射層13の上に、例えばスクリーン印刷やスピンコート等の手段により、紫外線硬化性樹脂を主成分とする樹脂液による樹脂膜が形成され、これが紫外線硬化されて保護膜14が形成される。
5は第二の基板であり、前記第一の基板と同じ材質、形状、寸法に形成された中央にセンターホール4を有する透明な円板状であるが、主面にトラッキングガイド等の何らの加工も施されていない点でこの第一の基板とは異なる。
【0010】
次に、前記第一の基板1の加工した主面側と、第二の基板5の一方の主面側を、これらのいずれか一方に反応性硬化樹脂を主成分とする接着剤を、例えばスピンコート法やスクリーン印刷法等の手段により塗布した後に重ね合わせ、その反応性硬化樹脂を硬化させる。これにより、第一の基板1に形成された保護層14と第2の基板5とが接着層11により接合され、2枚の基板を貼り合わせた光ディスクが得られる。
この光ディスクは、図3に示すように、第一の基板1の貼り合わされていない側の主面、すなわち露出している側よりレーザー光をレンズOを通して入射して情報の記録が行われ、同様にレーザー光を入射してその記録情報を再生することができるものであって、片面のみ記録・再生が可能なタイプである。なお、第二の基板5は、透光性を有しないものや、耐光性を保持するために着色してあるものであってもよい。
【0011】
このようにして得られた光ディスクの第二の基板5の露出した主面側に、例えば紫外線硬化性樹脂と、そのほかのバインダー成分と、粘度調整剤と、顔料及びその他の成分を混合して得られる紫外線硬化型インク(重量基準で固形分中1〜35%、好ましくは5〜25%の顔料を含有)をスクリーン印刷法やスピンコート法により印刷し、ついで紫外線を照射することにより硬化させて、被画像形成層15を形成する。
前記の顔料としては、有機、無機の着色用顔料や、シリカ、アルミナ、ワラストナイト、水酸化アルミニウム、クレイ等の無機フィラー、あるいはアクリルビーズ、ナイロンビーズ、ゴム微粒子等の有機フィラー等が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、任意の複数併用されてもよい。
紫外線硬化型インクの硬化膜に顔料が1〜35%含有されていると、その表面に表出されている顔料粒子は十分に固着されており、表面に適度の粗さを与え、その表面積を多くできることとともに、プリンターリボンの着色トナーの付着力を増加させ、転写画像の印字性や解像度を良くすることができる。
【0012】
前記第一の基板1は勿論のこと、その上に記録層12、反射層13を介して形成された保護層14や、この保護層上の接着層11及び第二の基板5は、いずれかの少なくとも1つが不透明でもよいが、いずれもが透明であってもよい。その透明な場合には、被画像形成層15が不透明でないときは、金属膜からなる反射層13の金属光沢が表出するので、被画像形成層15に印刷を行った場合には、その画像の色彩を正確に表し難いことがある。その場合には、適宜の色で着色した下地層を前記第二の基板5に設け、この下地層を介して被画像形成層15を形成し、反射層13の金属光沢をこの下地層により隠蔽することが好ましい。例えばこの下地層を乳白色にすると、被画像形成層15の背景色が紙と同様の白色となる。この下地層は、紫外線硬化型樹脂と顔料を含有する紫外線硬化型インクをスクリーン印刷法やスピンコート法により印刷し、その印刷膜を紫外線硬化させて形成される。その際顔料の含有量は反射層13の金属光沢を隠蔽するに必要な分加えればよく、重量基準で固形分中35%を越えてもよい。顔料が多過ぎることによりこの下地層に直接印刷した場合には印字性や解像度が悪くても、下地層の上に設ける被画像形成層によりこれらの性能は良くできるので、下地層は反射層13の金属光沢を隠蔽するための目的のみに組成を決めることができる。
【0013】
このようにして下地層を介しあるいは介さずに形成された被画像形成層15の表面には、文字や図柄を印刷したり、筆記したりすることができるが、印刷の場合にはスクリーン印刷等でもよいが、熱転写プリンターによるプリンターリボンを介した印刷も好ましく用いられる。熱転写プリンターによる印刷は、パーソナルコンピューター等に付属したプリンターによる印刷として行われていることは周知のことであるが、これを利用してコンピューターで作成した文字や図柄は勿論のこと、写真も前記被画像形成層15の表面に繰り返し印刷することができる。この方式は、特定の文字や図柄等を必要な数の光ディスク等に印刷することができ、比較的少数の光ディスク等への印刷に最適である。
【0014】
【実施例】
次に、本発明の実施例を具体的な数値をあげて説明する。
実施例1
ポリカーボネート樹脂をスタンパを用いて射出成形し、図1〜3において、厚さ0.587mm、外径120mmで、内径15mmのセンターホール4を有する屈折率1.59の円板状であって、その一方の主面に半値幅0.31μm、深さ140nm、ピッチ0.74μmのトラッキングガイド3を形成した第一の基板1を用意した。
この第一の基板1の前記トラッキングガイド3を有する主面側に、トリメチン系シアニン色素の溶液をスピンコート法により成膜し(レベリング率は0.38)、膜厚60nmの記録層12を形成した。
前記記録層12の上に金をスパッタリングすることにより厚さ0.1μmの反射層13を形成し、ついでこの反射層13の上に紫外線硬化性樹脂を主成分とする樹脂液による樹脂膜を形成し、これを紫外線硬化させて厚さ2〜5μmの保護膜14を形成する。その後、前記保護層に紫外線硬化型樹脂を主成分とする接着剤をスピンコート法により塗布し、前記第一の基板と同様の材質、形状、寸法の第二の基板5を貼り合わせ、その接着剤の塗布膜を第二の基板5側より紫外線を照射することにより硬化させ、保護層14に第二の基板5を接着させ、2枚の基板を貼り合わせた光ディスクが得た。
次に、以下に示す被画像形成層用の紫外線硬化型インクを前記第二の基板5の露出した表面にスクリーン印刷法により印刷し、紫外線を照射してその印刷膜を硬化させ、表面がマットであるが全体として透明な厚さ12μmの被画像形成層15を形成した。
Figure 0004038756
この配合物(顔料が重量基準で固形分中30%)を攪拌混合し、被画像形成層用の紫外線硬化型インクを製造した。
【0015】
このようにして得られた被画像形成層付き光ディスクについて、その製造当初のものと、その製造後70℃、相対湿度85%の雰囲気下で24時間放置する加速劣化試験を行ったもの及び同じ条件で100時間の加速劣化試験を行ったものについて、熱転写プリンター(PRIMERA製)を用い、各々の被画像形成層の別の場所に青、赤、緑、黒のそれぞれのプリンターリボンを用いて各色の印字を行ない、熱転写印刷性能を調べたところ、いずれも良好な印字性を示し、解像度も優れていた。
【0016】
実施例2
前記実施例1において、第二の基板5を貼り合わせた後に、その露出した表面に、以下に示す下地層用の紫外線硬化型インクをスクリーン印刷法により印刷し、紫外線を照射してその印刷膜を硬化させ、乳白色の厚さ12μmの下地層を形成し、その上に前記実施例1で使用した紫外線硬化型インクをスクリーン印刷法により印刷し、その印刷膜に紫外線を照射してその印刷膜を硬化させ、表面がマットであるが全体として透明な厚さ12μmの被画像形成層15を形成した。
Figure 0004038756
この配合物(顔料が重量基準で固形分中44%)を攪拌混合し、下地層用の紫外線硬化型インクを製造した。
このようにして得られた下地層介在被画像形成層付き光ディスクについて、実施例1と同様の試験条件の下で、熱転写印刷性能を調べたところ、いずれも良好な印字性を示し、解像度も優れていた。それのみならず、背景が乳白色であったので、画像が白色の紙に形成されたように色彩が正確に表示されていた。
この実施例の場合は、顔料含有率の多い下地層を形成し、これに直接熱転写印刷する場合には印字性、解像度が悪い場合でも、その上に顔料含有率の比較的少ない層を設けることによりこれらを改善し、しかも背景の色を任意に選択できるというメリットがある。
【0017】
実施例3
前記実施例1において、被画像形成層用の紫外線硬化型インクとして、顔料の含有量が重量基準で固形分中10%になるようにした紫外線硬化型インクを使用したこと以外は同様にして被画像形成層付き光ディスクを作製し、これについても実施例1と同様の試験条件の下で、熱転写印刷性能を調べたところ、いずれも良好な印字性を示し、解像度も優れていた。
【0018】
比較例1
前記実施例1において、被画像形成層用の紫外線硬化型インクとして、顔料の含有量が重量基準で固形分中40%になるようにした紫外線硬化型インクを使用したこと以外は同様にして被画像形成層付き光ディスクを作製し、これについても実施例1と同様の試験条件の下で、熱転写印刷性能を調べたところ、いずれにも、「かすれ」が発生し、転写画像の判読がし難かった。
なお、前記実施例はいずれも第二の基板を貼り合わせた後に保護層を形成し、これに下地層を介してあるいは介さずに被画像形成層を形成したが、保護層に直接上記と同様の被画像形成層を下地像を介してあるいは介さずに直接形成してもよく、前記実施例と同様に良い熱転写印刷性能を示した。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、有機色素を含有する色素層を有し、重量基準で固形分中35%より多く44%でもよい顔料を含有する下地層を介して、重量基準で固形分中10〜35%の顔料として無機の着色用顔料や無機フィラーを含有する被画像形成層を設けた光情報記録媒体を提供できるので、熱転写型プリンターによる印字性が安定して良く、かつ十分な解像度が得られ、また、光ディスクの反射層の色を下地層を併用することにより隠蔽し、この印刷を行なって画像の色彩を正確に表わすことができ、しかもこれらを基板が熱変形しないようにして行なうことができる光情報記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による光ディスクの2枚の基板を貼り合わせる前の一方の基板の一部分の断面斜視図である。
【図2】その完成後の光ディスクを2枚の基板に分解した部分断面斜視図である。
【図3】その完成後の光ディスクの部分断面図である。
【符号の説明】
1 第一の基板
5 第二の基板
12 記録層
13 反射層
15 被画像形成層

Claims (5)

  1. 透光性基板の一方の主面側に情報を記録する又は記録した記録層と反射層と保護層を順次有し、かつ該保護層上に直接又は他の透光性基板を介して下地層を有し該下地層を介して被画像形成層を有し、該透光性基板の他方の主面側が記録光と再生光のうち少なくとも再生光が入射される側である光情報記録媒体において、上記記録層が有機色素を含有し、上記下地層は顔料を重量基準で固形分中35%より多く44%でもよく含有し、上記被画像形成層は紫外線硬化樹脂と、顔料として無機の着色用顔料や無機フィラーを含有し、かつ該顔料を重量基準で固形分中10〜35%含有し、熱転写プリンターによるプリンターリボンを介した印刷に用いられる光情報記録媒体。
  2. 被画像形成層が保護層の全面又は一部分に設けられている請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 下地層が紫外線硬化樹脂を含有する請求項1又は2に記載の光情報記録媒体。
  4. 下地層が着色されている請求項2又は3に記載の光情報記録媒体。
  5. 被画像形成層の表面に熱転写プリンターによる印刷画像を有する請求項1ないしのいずれかに記載の光情報記録媒体。
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