JPWO2004055188A1 - ビブリオコレラ又はビブリオミミカスの検出用プライマー及びプローブ並びにそれらを用いる検出方法 - Google Patents

ビブリオコレラ又はビブリオミミカスの検出用プライマー及びプローブ並びにそれらを用いる検出方法 Download PDF

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Abstract

誤判定の可能性が低く、かつ実用上十分な増幅効率と増幅特異性を有する、高性能なビブリオコレラ及びビブリオミミカス検出・定量・同定用特異遺伝子増幅プライマーを作製すること。本発明者等は、ビブリオコレラ及びビブリオミミカスとその近縁種のrpoD遺伝子およびgyrB遺伝子の部分塩基配列を決め、その系統関係を明らかにし、ビブリオコレラ及びビブリオミミカスそれぞれに特徴的な塩基を同定し、これを含む高特異性を有するプローブ、及び高特異性を有しかつ増幅効率に優れた遺伝子増幅用プライマーを設計することを可能とした。

Description

本発明は、食品検査、疫学的環境検査、並びに臨床検査における、ビブリオコレラ及びビブリオミミカスの検出・同定・計数方法に関するものである。
ビブリオコレラは経口感染の後、コレラ毒素を産生し、激しい下痢と嘔吐を引き起こす。場合によっては、極度の脱水症状のため、死亡することもある感染症細菌である。ヒトに対し毒性を示すビブリオコレラは抗01抗体で凝集する01コレラのみであり、それ以外の菌は01非凝集(01−non−agglutinable)ということでNAG(ナグ)−ビブリオと分類され、人に対する毒性を示さないとされてきた。しかし、1995年にインドのベンガル地方で、それまでのコレラと同じ様な症状を起こす01抗原を持たない新型のビブリオコレラが分離され、0139という新しい0抗原を持つことが明らかとなった。この株は、ベンガル株と呼ばれ、従来の01コレラと同様のコレラ毒素産生遺伝子を持ち、毒素を産生して、コレラ症を惹起することが明らかにされた。このことにより、01コレラ以外でもヒトに感染しコレラ症の原因となり得ることが示された。実際、01、0139以外のビブリオコレラにもコレラ毒素遺伝子を有する株が存在し、ヒトに対してコレラ症を引き起こす。しかしながら、01および0139以外のビブリオコレラによる症状は行政上感染症として取り扱われない。
一方で、ビブリオコレラの非01株の中に白糖非分解の株がまれに検出されていたが、Davisらが、ビブリオコレラとのDNA相同性を調べることで、ビブリオコレラとはやや異なることを示しビブリオミミカスとした。このビブリオミミカスはビブリオコレラと非常に近い種であり、生化学的性状では白糖分解能が異なる(ビブリオコレラが陽性、ビブリオミミカスが陰性)が、それ以外の性状は非常に似ていると報告されている(J.Clin.Microbiol.14,631−639 1981)(非特許文献1)。ビブリオミミカスにはビブリオコレラと同様のコレラ毒素遺伝子を有する株が存在することが知られており(Microbiol Immunol 1998;42 823−828)(非特許文献2)、コレラ症と同様の症状を引き起こす可能性がある。
他方、コレラ毒素遺伝子を持たないビブリオコレラの中に、腸炎ビブリオの病原因子である耐熱性溶血毒素遺伝子(tdh)を持つ株(Appl Environ Microbiol 52:1218−20,1986)(非特許文献3)や、大腸菌の耐熱性エンテロトキシンを産生する株(J.Clin.Invest.85:697−705,1990)(非特許文献4)の存在が報告されており、下痢症などの原因となり得る。さらに、ビブリオミミカスにも同様にtdh遺伝子を有する株が存在することが知られており(FEMS Microbiol 59:319−23,1990)(非特許文献5)コレラ毒素を産生しない場合にも下痢症などの原因となり得る。
上述の如く、血清型が01及び0139(ベンガル)であり、コレラ毒素を産生するビブリオコレラが検出された場合には、“感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律”の定める措置の対象となる。さらに、01コレラ及びベンガルコレラ以外のビブリオコレラにもコレラ毒素産生株が存在し、コレラ症と同様の症状を引き起こす。他方に、コレラ毒素非産生株であっても、コレラ症の原因とは成り得ないが、そのことが非病原性であることを意味するわけでは無く、コレラ毒素以外の毒素を産生することにより急性胃腸炎、下痢症などを惹起する。従って、ビブリオコレラ菌群を迅速かつ正確に検出することが求められる。
一方で、ビブリオミミカスにおいても、コレラ症の原因となり得るコレラ毒素を産生する株及びコレラ毒素以外の毒素を産生することにより急性胃腸炎、下痢症などの原因となり得る。故に、ビブリオミミカス菌群を迅速かつ正確に検出することも求められる。
生化学的手法を用いた従来の検査方法は、熟練した技術と多大な労力と時間を必要とする。この欠点を補うために、正確かつ迅速・簡便なビブリオコレラおよびビブリオミミカスの検出・同定を目的とした遺伝子による検査方法が試みられている。
コレラ症の原因であるコレラ毒素をコードする遺伝子を検出するプライマーが既に存在する(J.Biol.Chem.1983;258,13722−13726)(非特許文献6)。しかしながら、当該プライマーでは、コレラ毒素遺伝子を有さずに別の毒素を産生するビブリオコレラ及びビブリオミミカスを検出することは出来ない。
一方、ビブリオコレラとビブリオミミカスの16S rRNA遺伝子塩基配列を全長で比較すると、1,456塩基のうち6塩基しか異ならない(Int.J.Syst.Bacteriol.44,416−426 1994)(非特許文献7)ために、明確に区別することは不可能であることから、ビブリオコレラとビブリオミミカスの16S−23S rRNA Intergenic Spacer Regionを比較し、ビブリオコレラとビブリオミミカスが分類可能であることを示し、ビブリオコレラのみを検出可能なプライマーを作成した報告(Appl.Environ.Microbiol.65,2202−2208 1999)(非特許文献8)も存在しているが、当該プライマーを用いた場合に、ビブリオミミカスを誤って検出してしまうとの報告も存在する(Appl.Environ.Microbiol.67,2360−2364 2001)(非特許文献9)。
以上の様に、既存の遺伝子検出方法では、ビブリオコレラ及びビブリオミミカスを精度よく検出することができない。
従来の遺伝子検査方法に共通しているのは、細菌の「種」が遺伝的な多様性を内包する集団である事を無視している点に有る。ある細菌集団のメンバーと推測される1菌株の塩基配列を、その集団共通の、あるいは代表する配列として用いる事は、中立的変異を速やかに蓄積する遺伝子の分子進化の性質上大変危険である。即ち、本来検出されるべき菌株がプライマー領域の僅かな変異の為に増幅が阻害されて検出されなかったり、プライマーの特異性が十分でないために検出されるべきでない近縁株が検出されるといった誤判定の原因になる事が危惧される。そこで、特異性のバックグラウンドが証明されており、誤判定の可能性が低く、かつ実用上十分な増幅効率と増幅特異性を有する、高性能なビブリオコレラおよびビブリオミミカスの検出・同定・定量用特異遺伝子増幅プライマー、さらにビブリオコレラ、ビブリオミミカスをそれぞれ特異的に検出・同定・定量する遺伝子増幅プライマーの作成が必要とされていた。
細菌のある系統群の遺伝子を特異的に検出する方法を作成する為には、検出しようとする生物群、ならびにその系統的に近縁な生物群の塩基配列をなるべく多数収集する必要がある。また、特異検出のターゲットとする遺伝子は、最も近縁の生物とも判別可能なように、十分に異なる塩基配列を有している必要がある。この為には、十分に早い進化速度を有していなくてはならない。また、高頻度に水平伝播する遺伝子(たとえば腸炎ビブリオの毒素遺伝子)の様に、系統とは無関係に存在する遺伝子は用いる事が出来ない。本発明でターゲットとして用いたgyrB遺伝子及びrpoD遺伝子がコードするタンパク質は、生存に必須なタンパク質である。この為、水平伝播し難く、また適度な進化速度を有しているため、細菌の系統解析に適している(Int.J.Syst.Bacteriol.1998;48,813−819,Int.J.Syst.Bacteriol.1999;49,87−95)。発明者らは、既にgyrB遺伝子及びrpoD遺伝子のPCRダイレクトシーケンス法による簡便な塩基配列の決定方法を開発している(特開平07−213229、特開平08−256798)。さらに、発明者らは、既に多数のビブリオコレラを単離しており、他方に、公知のビブリオミミカス保存株及び、16S rRNA配列に基づく解析により本菌に近縁であることが報告されているListonella anguillarum,V.ordalii,V.diazotrophicus,V.vulnificus,V.navarrensis,V.metschnikovii,V.cincinnatiensis(International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology 51,1449−1456(2001))について、表1に示される菌株のgyrBおよびrpoD遺伝子の部分塩基配列を解析し、その配列に基づいた分子系統解析を行い、その系統関係を明らかとした。
Figure 2004055188
即ち、供試菌株を2%NaCl添加ブレインハートインフュージョン培地で増菌培養した後に、PUREGENE DNA Isolation Kit(Gentra SYSTEMS)を用いて染色体DNAを抽出した。抽出したDNAを鋳型として、gyrB増幅ユニバーサルプライマーUP−1EおよびAprUを用いて約900bp(大腸菌K−12株上の塩基配列上のポジション331−1212;アミノ酸配列ではポジション111から404に相当する領域)のgyrB遺伝子断片をPCR増幅した。また同様にrpoD増幅ユニバーサルプライマー70F−M13および70R−M13を用いて約800bp(大腸菌K−12株上の塩基配列上のポジション334−1125;アミノ酸配列ではポジション112から375に相当する領域)のrpoD遺伝子断片をPCR増幅した。得られたPCR産物は、1%アガロースゲルで電気泳動後、臭化エチジュウムで染色し紫外線照射下でその存在を確認した後にWizard PCR Preps DNA Purification System(Promega)を用いて精製しシーケンス反応の鋳型とした。シーケンス反応は、ユニバーサルプライマーに予め付加してあるM13R、M13−21配列をプライマーとして用いABI PRISM BigDye Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Kit(PE Applied Biosystems)を用いてサイクルシーケンス反応を行い、ABI PRISM 310 Genetic Analyzer(PE Applied Biosystems)にて配列を解析した。決定した塩基配列を用いて分子系統解析を行うにあたり、ビブリオコレラおよびミミカスの近傍をより正確に把握することを目的として、gyrBおよびrpoD遺伝子部分配列を結合させ解析を実施した。得られた塩基配列を、CLUSTAL Wコンピュータープログラムで多重アラインメント解析を行った後、PHYLIPコンピュータープログラムパッケージを用い、木村の2パラメーターモデルで算出した遺伝的距離に基づいて近隣結合法により分子系統樹を作成した。この結果、ビブリオコレラ及びミミカスが他のビブリオ属細菌とは異なった単一の系統に属することが明らかとなった。さらに、ビブリオコレラ及びミミカスもそれぞれが独立した系統群を形成していることが示された。(図1)そこで、ビブリオコレラ及びミミカス菌群のみを検出可能な遺伝子検査法を確立するために、まず、近縁種間の塩基配列の差異を明らかとした。即ち、ビブリオコレラ及びミミカス群内では保存され、他のビブリオ属細菌とは異なっている塩基の位置を同定した。具体的には、ビブリオコレラ及びミミカスが属する系統群のコンセンサス配列を求めると共に、分子系統解析の結果から本系統に近縁であることが判明した図1中C1〜C3の系統のコンセンサス配列を比較し、系統特異的情報図を作成した(図2、3)。図2より、gyrB遺伝子においては、配列表中の配列番号1の位置番号(以下塩基番号とも言う)21、96、107、126、153、190、258、270、279、285、357、543、552、557、600、690、702、714、729、733、734、759、771、782、786、792、795又は885の位置、図3より、rpoD遺伝子においては配列表中の配列番号2の位置番号3、27、66、67、75、90、117、123、141、144、177、178、180、186、223、227、228、231、250、251、255、257、259、264、300、301、302、303、305、313、314、350、351、362、369、373、374、380、390、400、402、409、410、415、416、423、427、433、444、447、504、510、513、543、556、558、618、638、649、663、685、711、747、757、762、763、又は789の位置がビブリオコレラ及びミミカスが属する系統に特異的であることが明らかとなった。これら特徴的塩基を含む本系統に特異的な配列を用いることにより、高特異性を有するプローブ及び高特異性を有しかつ増幅効率に優れた遺伝子増幅プライマーを設計することが可能となる。例えば、近縁種と塩基が相違する位置を必ず含むように、当該近縁種と相違する塩基を含む連続する15塩基以上のgyrB及びrpoD遺伝子の塩基配列、好適には20塩基以上、更に好適には20塩基以上40塩基以下の連続するgyrBおよびrpoD遺伝子の塩基配列を含むプライマーを設計することが可能となる。同様に、近縁種と塩基が相違する位置を必ず含むように、当該近縁種と相違する塩基を含む連続する15塩基以上のgyrBおよびrpoD遺伝子の塩基配列、好適には20塩基以上、更に好適には20塩基以上で100塩基以下の連続するgyrBおよびrpoD遺伝子の塩基配列を含むようにプローブを設計することが可能となる。さらに、当該プライマー及びプローブの作成には、上記相違塩基を2以上の高頻度で含む領域、例えば、gyrB遺伝子においては、96、107を含む領域、258、270、279、285のいずれかの位置を2以上含む領域、543、552、557のいずれかの位置を2以上含む領域、690、702、714のいずれかの位置を2以上含む領域、729,733,734のいずれかの位置を2以上含む領域、759、771を含む領域、782、786、792、795のいずれかの位置を2以上含む領域、rpoD遺伝子においては、66、67、75、90のいずれかの位置を2以上含む領域、177、178、180、186のいずれかの位置を2以上含む領域、223、227、228、231のいずれかの位置を2以上含む領域、250、251、255、257、259、264のいずれかの位置を2以上含む領域、300、301、302、303、305、313、314のいずれかの位置を2以上含む領域、362、369、373、374、380のいずれかの位置を2以上含む領域、400、402、409、410、415、416のいずれかの位置を2以上含む領域、423、427、433、444、447のいずれかの位置を2以上含む領域、504、510、513のいずれかの位置を2以上含む領域、543、556、558のいずれかの位置を2以上含む領域、747、757、762、763のいずれかの位置を2以上含む領域が好適に使用できる。また、プライマーの場合、3‘末端がビブリオコレラ及びミミカス菌群に特異的な塩基であることが望ましい。本件発明は、これらプライマー及びプローブを他の試薬と組み合わせたビブリオコレラおよびミミカスの検出、定量又は同定用のキットを包含するものである。
他方、ビブリオコレラ及びミミカス菌群はさらに、ビブリオコレラ菌群とビブリオミミカス菌群が独立した系統を形成した(図1)ことから、ビブリオコレラ及びミミカス菌群をそれぞれ検出可能な遺伝子検査法を確立するために、先と同様に、ビブリオコレラ及びミミカス群内でそれぞれ保存された領域、及び互いに異なっている塩基の位置を同定した。具体的には、ビブリオコレラ及びミミカスが属する各系統群のコンセンサス配列を、互いに比較することで系統特異的情報図を作成した(図4、5、6、7)。ビブリオコレラが属する系統においては、gyrB遺伝子の場合、図4より、配列表中の配列番号3の位置番号15、36、39、42、45、48、51、90、111、133、226、285、291、306、330、384、390、399、507、708、756、837、867、873、879、882、又は885の位置、rpoD遺伝子においては図5より配列表中の配列番号4の位置番号12、93、96、105、114、115、116、117、126、132、141、156、198、201、216、222、231、240、252、254、255、260、261、264、276、285、291、327、333、342、345、424、426、432、441、445、446、448、450、453、468、489、495、501、519、522、525、540、549、570、585、591、600、603、606、639、645、654、657、666、675、679、680、681、687、702、705、708、714、720、723、729、732、741、750、765、768、795又は804の位置が特異的であることが明らかとなった。また、ビブリオミミカスが属する系統においては、gyrB遺伝子の場合、図6より、配列表中の配列番号5の位置番号15、36、39、42、45、48、51、90、111、133、226、285、291、306、330、384、390、399、507、708、756、837、867、873、879、882、又は885の位置、rpoD遺伝子においては、図7より、配列表中の配列番号6の位置番号12、93、96、105、114、115、116、117、126、132、141、156、198、201、216、222、231、240、252、254、255、260、261、264、276、285、291、327、333、342、345、424、426、432、441、445、446、448、450、453、468、489、495、501、519、522、525、540、549、570、585、591、600、603、606、639、645、654、657、666、675、679、680、681、687、702、705、708、714、720、723、729、732、741、750、765、768、795又は804の位置が特異的であることが明らかとなった。これら特徴的塩基を含むビブリオコレラ又はビブリオミミカスが属する系統に特異的な配列を用いることにより、高特異性を有するプローブ及び高特異性を有しかつ増幅効率に優れた遺伝子増幅プライマーを設計することが可能となる。例えば、ビブリオコレラとビブリオミミカスの塩基が相違する位置を必ず含むように、当該2菌種が相違する塩基を含む連続する15塩基以上のgyrBおよびrpoD遺伝子の塩基配列、好適には20塩基以上、更に好適には20塩基以上40塩基以下の連続するgyrBおよびrpoD遺伝子の塩基配列を含むプライマーを設計することが可能となる。同様に、ビブリオミミカスとビブリオコレラの塩基が相違する位置を必ず含むように、当該2菌種が相違する塩基を含む連続する15塩基以上のgyrBおよびrpoD遺伝子の塩基配列、好適には20塩基以上、更に好適には20塩基以上で100塩基以下の連続するgyrBおよびrpoD遺伝子の塩基配列を含むプローブを設計することが可能となる。さらに、当該プライマー及びプローブの作成には、上記相違塩基を2以上の高頻度で含む領域、例えば、gyrB遺伝子においては、36、39、42、45、48、51のいずれかの位置を2以上含む領域、285、291、306のいずれかの位置を2以上含む領域、384、390、399のいずれかの位置を2以上含む領域、867、873、879、882、885のいずれかの位置を2以上含む領域、rpoD遺伝子においては、93、96、105、114、115、116、117のいずれかの位置を2以上含む領域、126、132、141のいずれかの位置を2以上含む領域、216、222、231、240のいずれかの位置を2以上含む領域、252、254、255、260、261、264のいずれかの位置を2以上含む領域、276、285、291のいずれかの位置を2以上含む領域、327、333、342、345のいずれかの位置を2以上含む領域、424、426、432、441、445、446のいずれかの位置を2以上含む領域、448、450、453、468のいずれかの位置を2以上含む領域、489、495、501のいずれかの位置を2以上含む領域、519、522、525、540のいずれかの位置を2以上含む領域、585、591、600、603、606のいずれかの位置を2以上含む領域、639、645、654、657のいずれかの位置を2以上含む領域、666、675、679、680、681、687のいずれかの位置を2以上含む領域、702、705、708、714、720、723のいずれかの位置を2以上含む領域、729、732、741、750のいずれかの位置を2以上含む領域が好適に使用できる。また、プライマーの場合、3‘末端がビブリオコレラ又はビブリオミミカスに特異的な塩基であることが望ましい。
具体的には、ビブリオコレラ及びミミカス菌群を検出、定量又は同定用のプライマーとしては、
(1)gyrB遺伝子については、配列番号1の位置番号96、107の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号1の位置番号258、270、279、285のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、配列番号1の位置番号543、552、557のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、配列番号1の位置番号690、702、714のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、配列番号1の位置番号729、733、734のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖含む遺伝子増幅プライマー、配列番号1の位置番号759、771の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号1の位置番号782、786、792、795のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。より具体的には、5‘−tycaywcscaaacttacca−3’又は対応する相補鎖、5‘−gaaytctggcgtgtcgatcaag−3’又は対応する相補鎖、5‘−catrtagttgttcaaagtacgg−3’又は対応する相補鎖、5‘−ggatttyacytccgaagaaacyagc−3’又は対応する相補鎖、5‘−ygccagcttctcattcatr−3’又は対応する相補鎖、5‘−cgcttcgcttgggttttcc−3’又は対応する相補鎖、及び5‘−caataatcttcgaacaaacgt−3’又は対応する相補鎖のいずれかである遺伝子増幅プライマー、並びに上記配列からなる鎖又は相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。
(2)rpoD遺伝子については、配列番号2の位置番号66、67、75、90のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号2の位置番号177、178、180、186のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号2の位置番号223、227、228、231のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号2の位置番号250、251、255、257、259、264のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号2の位置番号300、301、302、303、305、313、314のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号2の位置番号362、369、373、374、380のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号2の位置番号400、402、409、410、415、416のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号2の位置番号423、427、433、444、447のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号2の位置番号504、510、513のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号2の位置番号543、556、558のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、又は配列番号2の位置番号747、757、762、763のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。より具体的には、5‘−gattgctgagtatcctggaaccatc−3’又は対応する相補鎖、5‘−gaycctaacgacatggaaacc−3’又は対応する相補鎖、5‘−ttcwgarctytctgaagcs−3’又は対応する相補鎖、5‘−agatgaygmkgtcgysgar−3’又は対応する相補鎖、5‘−cgacggtgaaagyagcgacag−3’又は対応する相補鎖、5‘−caatgaactgcgcggyaagtt−3’又は対応する相補鎖、5‘−gtcacgaccaaattcattaac−3’又は対応する相補鎖、5‘−gyytgamgcttcagawgcttgrtka−3’又は対応する相補鎖、5‘−ygargtrcgcagagtttcaacc−3’又は対応する相補鎖、5‘−catyaccaarcgytcttgg−3’又は対応する相補鎖、及び5‘−cgytcaacagacagtgawgtc−3’又は対応する相補鎖のいずれかである遺伝子増幅プライマー、並びに上記配列からなる鎖又は相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。
ビブリオコレラ用プライマーとしては、
(1)gyrBについては、配列番号3の位置番号36、39、42、45、48、51のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号3の位置番号285、291、306のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号3の位置番号384、390、399のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号3の位置番号867、873、879、882、885のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。より具体的には、5‘−ggtggttaacgcgctytct−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−ycgatgaacgtgaagaagataaa−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−tgagaaagtcttccacttt−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gttaaagtggaagactttc−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、及び5‘−gggtaagccwgcaagatcc−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、並びに上記配列からなる鎖又は相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。
(2)rpoDについては、配列番号4の位置番号93、96、105、114、115、116、117、のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号126、132、141のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号216、222、231、240のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号252、254、255、260、261、264のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号276、285、291のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号327、333、342、345のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号424、426、432、441、445、446のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号448、450、453、468のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号489、495、501のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号519、522、525、540のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号585、591、600、603、606のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号639、645、654、657のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号679、680、681、687、702のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号705、708、714、720、723のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号4の位置番号729、732、741、750のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、が挙げられる。より具体的には、5‘−attcttgagcagtttgatcgt−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−caggccgaagagctacgtctc−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−tgagctttctgaagcggatctcgcg−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gaagatgatgctgtcgtcgaa−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gaagatgaagacgaagat−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−cggtatcgaccctgaactg−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−catcaagcttctgaagcgtcaga−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−tcaaccaagtggtcgaattgc−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−acggaagatatccarcactaa−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gcgaacacgatccattgaagtg−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gatgaacgatttcttcggcatc−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−aaggactttatccagccac−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−ttcttcttgctcacggactttcgc−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−ttctgaattgaacggcggatc−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、及び5‘−tgtctcttgctcgatcatttgt−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、並びに上記配列からなる鎖又は相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。
ビブリオミミカス用プライマーとしては、
(1)gyrBについては、配列番号5の位置番号36、39、42、45、48、51のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号5の位置番号285、291、306のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号5の位置番号384、390、399のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号5の位置番号867、873、879、882、885のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。より具体的には、5‘−ggtagtgaatgccctgtca−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−cggatgagcgtgaagaagataag−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−tgaaaaagtattccacttc−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gttgaagtggaatactttt−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、及び5‘−wggcaaaccagckarrtct−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、並びに上記配列からなる鎖又は相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。
(2)rpoDについては、配列番号6の位置番号93、96、105、114、115、116、117、のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号126、132、141のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号216、222、231、240のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号252、254、255、260、261、264のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号276、285、291のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号327、333、342、345のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー。配列番号6の位置番号424、426、432、441、445、446のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号448、450、453、468のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号489、495、501のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、位置番号519、522、525、540のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号585、591、600、603、606のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号639、645、654、657のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号679、680、681、687、702のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号705、708、714、720、723のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、配列番号6の位置番号729、732、741、750のいずれか2以上の位置の塩基を含む連続する15塩基以上の鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー、が挙げられる。より具体的には、5‘−cattcttgaacagtttgacaag−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−caggcagaagaactacgtctg−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−agarctctctgaagccgatctcgct−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gaagatgacgaggtcgcggag−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gaggatgaagatgaagac−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gggtattgaccctgagctc−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−taaccaagcatctgaagcttcaag−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−tcaaccaaatggtcaaattgt−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gcggaaratatccagtaccag−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−acgaacacgatccatcgaggta−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−aataaatgatttctttggcatt−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gagyactttatcragccat−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−gtcttcttgctcacgtactttttg−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、5‘−ttggattgaagggcgaata−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、及び5‘−agtctcytgttcgatcatctgm−3’又は対応する相補鎖からなる遺伝子増幅プライマー、並びに上記配列からなる鎖又は相補鎖を含む遺伝子増幅プライマーが挙げられる。
上記した領域、上記した配列からなる鎖又はその相補鎖自体をプライマーとして用いることができるほか、必要に応じ、アダプター配列等の他の配列をプライマーに含めることができる。
本件発明は、これらプライマー及びプローブを他の試薬と組み合わせたビブリオコレラ又はミミカスの検出、定量又は同定用のキットを包含するものである。
本発明で用いる遺伝子増幅方法は、PCR法に限定されない。プライマーの特異性に基づく特異増幅方法、あるいは増幅の特異的阻害方法に用いる事が可能である。また、同様に特異増幅プライマーと標識特異プローブの組み合わせによる定量増幅反応にも用いる事が出来る。また、プローブ配列は単独で用いる事も可能である。その使用方法は、固相あるいは液相に限定されない。サイバーグリーンなどの増幅した二本鎖DNAを検出する試薬を用いて行うリアルタイムPCRやFRET等を応用したリアルタイムPCRを行う際のプライマー及びプローブとしても利用可能である。
本発明で得られた塩基配列の系統間特異性情報(図2、3、4)を用いる事によって、高特異性を有するプローブ、及び高特異性を有しかつ増幅効率に優れた遺伝子増幅用プライマーを設計する事が可能となった。本発明で得られたビブリオコレラまたはビブリオミミカス特異的塩基情報(図2、3、4)を基に作成したPCRプライマーの配列を表2に示す。
Figure 2004055188
また、系統群としての情報を得ているため、解析した配列上のほぼ全長にわたって、この様な特異プライマーあるいはプローブを設計する事が可能である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例はその1様体であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2002−362878号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
図1は、gyrBおよびrpoD遺伝子の部分配列を繋ぎ合わせた後に分子系統解析を行った結果を示した図。この図が近隣結合法による分子系統樹であり、ビブリオコレラ及びミミカスが他のビブリオ属細菌とは異なった単一の系統に属していることを示している。さらに、ビブリオコレラ及びミミカスもそれぞれが独立した系統群を形成していることを示している。
図2は、図1で示したビブリオコレラおよびミミカスが属するクラスターのgyrB遺伝子のコンセンサス配列(上段)と近縁のクラスター(図1中のC1,2,3)のgyrB遺伝子のコンセンサス配列(下段)を決定し比較した図。●で示した部位がビブリオコレラおよびミミカスに特異的な塩基であることを示す。
図3は、図1で示したビブリオコレラおよびミミカスが属するクラスターのrpoD遺伝子のコンセンサス配列(上段)と近縁のクラスター(図1中のC1,2,3)のrpoD遺伝子のコンセンサス配列(下段)を決定し比較した図。●で示した部位がビブリオコレラおよびミミカスに特異的な塩基であることを示す。
図4は、図1で示したビブリオコレラが属するクラスターのgyrB遺伝子のコンセンサス配列(上段)とミミカスが属するクラスターのgyrB遺伝子のコンセンサス配列(下段)を決定し比較した図。●で示した部位がビブリオコレラに特異的な塩基であることを示す。
図5は、図1で示したビブリオコレラが属するクラスターのrpoD遺伝子のコンセンサス配列(上段)とミミカスが属するクラスターのrpoD遺伝子のコンセンサス配列(下段)を決定し比較した図。●で示した部位がビブリオコレラに特異的な塩基であることを示す。
図6は、図1で示したビブリオミミカスが属するクラスターのgyrB遺伝子のコンセンサス配列(上段)とビブリオコレラが属するクラスターのgyrB遺伝子のコンセンサス配列(下段)を決定し比較した図。●で示した部位がビブリオミミカスに特異的な塩基であることを示す。
図7は、図1で示したビブリオミミカスが属するクラスターのrpoD遺伝子のコンセンサス配列(上段)とビブリオコレラが属するクラスターのrpoD遺伝子のコンセンサス配列(下段)を決定し比較した図。●で示した部位がビブリオミミカスに特異的な塩基であることを示す。
本発明により得られた、ビブリオコレラおよびミミカスに特異的である領域を用いて設計した表2に示された遺伝子増幅用プライマーを用いた実施例を示す。尚、請求項5の(2)、請求項5の(3)、請求項11の(2)、および請求項11の(7)に記載のプライマーはそれぞれ表2中のCMgF、CMgR、CMrFおよびCMrRに相当する。供試菌株から抽出した染色体DNAを鋳型としたPCRを行った。PCRはAmplitaq Gold((PE Applied Biosystems)を用いて、合計20μlの反応液で行った。サーマルサイクラーの条件は、95℃10分の加熱後に94℃1分、アニール(アニール温度は表5参照)1分、72℃1分を35サイクル行い、最後に72℃10分の伸長反応を行った。反応後のサンプルは、1%アガロースゲルで電気泳動後、臭化エチジュウムで染色し紫外線照射下で遺伝子の増幅の有無を確認した。gyrB遺伝子を標的としたCMgFとCMgR、rpoD遺伝子を標的としたCMrFとCMrRのどちらの組み合わせにおいても、ビブリオコレラ及びミミカスに属するとされた菌株由来のDNAからのみ増幅産物が確認された(表6)。
本発明により得られた、ビブリオコレラまたはミミカスに特異的である領域を用いて設計した表3、4に示された遺伝子増幅用プライマーを用いた実施例を示す。尚、請求項19の(1)、請求項19の(3)、請求項19の(4)、請求項19の(5)、請求項25の(1)および請求項25の(14)に記載のプライマーはビブリオコレラ特異的プライマーであって、それぞれ表3中のCF1、CF2、CR2、CR1、CrF1およびCrR1に、さらに請求項33の(1)、請求項33の(3)、請求項33の(4)、請求項33の(5)、請求項39の(7)および請求項39の(13)に記載のプライマーはビブリオミミカス特異的であってそれぞれ表4中のMF1、MF2、MR2、MR1、MrF1およびMrR1に相当する。
実施例1と同様に、供試菌株から抽出した染色体DNAを鋳型としたPCRを行った(アニール温度は表5参照)。いずれの場合も、ビブリオコレラに特異的なプライマーはビブリオコレラのみを、ビブリオミミカスに特異的なプライマーはビブリオミミカスのみから増幅産物が検出された(表6)。
Figure 2004055188
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本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
産業上の利用の可能性
本件発明のgyrBおよびrpoD遺伝子プライマー及びプローブは、ビブリオコレラおよびビブリオミミカスの系統関係を把握した上で設計したものであるため、特異性を向上させる検討が行われており、検出精度という点で優れている。従って、食品、臨床検体などから菌を単離せず、近縁細菌種が供雑している状況で直接検出する場合に有利になる。
【配列表】
Figure 2004055188
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Claims (42)

  1. 配列表中の配列番号1のDNAジャイレースβサブユニットをコードする遺伝子(gyrB)の断片でビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号(塩基番号とも言う)21、96、107、126、153、190、258、270、279、285、357、543、552、557、600、690、702、714、729、733、734、759、771、782、786、792、795又は885のいずれかの塩基を含む特異的な遺伝子増幅プライマー又はプローブの設計に用いることができる配列番号1で表される遺伝子断片。
  2. 請求項1記載の断片を含む配列表中の配列番号1のDNAジャイレースβサブユニットをコードする遺伝子(gyrB)中で、ビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号21、96、107、126、153、190、258、270、279、285、357、543、552、557、600、690、702、714、729、733、734、759、771、782、786、792、795又は885のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー。
  3. 請求項1で指定されたビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な位置を2位置以上の高頻度で含む領域を用いることを特徴とする請求項2記載の遺伝子増幅プライマー。
  4. 3‘末端の塩基が該ビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な請求項1で特定される位置番号の塩基であることを特徴とする請求項2記載の遺伝子増幅プライマー。
  5. 遺伝子増幅プライマーが
    (1)5‘−tycaywcscaaacttacca−3’若しくは対応する相補鎖、
    (2)5‘−gaaytctggcgtgtcgatcaag−3’若しくは対応する相補鎖、
    (3)5‘−catrtagttgttcaaagtacgg−3’若しくは対応する相補鎖、
    (4)5‘−ggatttyacytccgaagaaacyagc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (5)5‘−ygccagcttctcattcatr−3’若しくは対応する相補鎖、
    (6)5‘−cgcttcgcttgggttttcc−3’若しくは対応する相補鎖、又は
    (7)5‘−caataatcttcgaacaaacgt−3’若しくは対応する相補鎖のいずれかを含む請求項2記載の遺伝子増幅プライマー。
  6. 配列表中の配列番号1のDNAジャイレースβサブユニットをコードする遺伝子(gyrB)中で、ビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号21、96、107、126、153、190、258、270、279、285、357、543、552、557、600、690、702、714、729、733、734、759、771、782、786、792、795又は885のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含むビブリオコレラ及びビブリオミミカス検出、定量又は同定用プローブ。
  7. 配列表中の配列番号2のRNAポリメレースσ70因子をコードする遺伝子(rpoD)中で、ビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号3、27、66、67、75、90、117、123、141、144、177、178、180、186、223、227、228、231、250、251、255、257、259、264、300、301、302、303、305、313、314、350、351、362、369、373、374、380、390、400、402、409、410、415、416、423、427、433、444、447、504、510、513、543、556、558、618、638、649、663、685、711、747、757、762、763、又は789のいずれかの塩基を含む、特異的な遺伝子増幅プライマー又はプローブの設計に用いることができる配列番号2で表される遺伝子の断片。
  8. 配列表中の配列番号2のRNAポリメレースσ70因子をコードする遺伝子(rpoD)中で、ビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号3、27、66、67、75、90、117、123、141、144、177、178、180、186、223、227、228、231、250、251、255、257、259、264、300、301、302、303、305、313、314、350、351、362、369、373、374、380、390、400、402、409、410、415、416、423、427、433、444、447、504、510、513、543、556、558、618、638、649、663、685、711、747、757、762、763、又は789のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー。
  9. 請求項8で指定されたビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な位置を2位置以上の高頻度で含む領域を用いることを特徴とする請求項8記載の遺伝子増幅プライマー。
  10. 3‘末端の塩基が該ビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な請求項8で特定される位置番号の塩基であることを特徴とする請求項8記載の遺伝子増幅プライマー。
  11. 遺伝子増幅プライマーが
    (1)5‘−gattgctgagtatcctggaaccatc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (2)5‘−gaycctaacgacatggaaacc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (3)5‘−ttcwgarctytctgaagcs−3’若しくは対応する相補鎖、
    (4)5‘−agatgaygmkgtcgysgar−3’若しくは対応する相補鎖、
    (5)5‘−cgacggtgaaagyagcgacag−3’若しくは対応する相補鎖、
    (6)5‘−caatgaactgcgcggyaagtt−3’若しくは対応する相補鎖、
    (7)5‘−gtcacgaccaaattcattaac−3’若しくは対応する相補鎖、
    (8)5‘−gyytgamgcttcagawgcttgrtka−3’若しくは対応する相補鎖、
    (9)5‘−ygargtrcgcagagtttcaacc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (10)5‘−catyaccaarcgytcttgg−3’若しくは対応する相補鎖、又は
    (11)5‘−cgytcaacagacagtgawgtc−3’若しくは対応する相補鎖のいずれかを含む請求項8項記載の遺伝子増幅プライマー。
  12. 配列表中の配列番号2のRNAポリメレースσ70因子をコードする遺伝子(rpoD)中で、ビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号3、27、66、67、75、90,117、123、141、144、177、178、180、186、223、227、228、231、250、251、255、257、259、264、300、301、302、303、305、313、314、350、351、362、369、373、374、380、390、400、402、409、410、415、416、423、427、433、444、447、504、510、513、543、556、558、618、638、649、663、685、711、747、757、762、763、又は789のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含むビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群検出、定量又は同定用プローブ。
  13. 請求項2−6、又は8−12のいずれか1項に記載のプライマー又はプローブを用いるビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群を検出、定量又は同定する方法。
  14. 請求項2−6、又は8−12のいずれか1項に記載のプライマー又はプローブを用いるビブリオコレラ及びビブリオミミカス菌群を検出、定量又は同定するキット。
  15. 配列表中の配列番号3のDNAジャイレースβサブユニットをコードする遺伝子(gyrB)中で、ビブリオコレラ菌群に特有な次の位置番号15、36、39、42、45、48、51、90、111、133、226、285、291、306、330、384、390、399、507、708、756、837、867、873、879、882、又は885のいずれかの塩基を含む、特異的な遺伝子増幅プライマー又はプローブの設計に用いることができる配列番号3で表される遺伝子の断片。
  16. 配列表中の配列番号3のDNAジャイレースβサブユニットをコードする遺伝子(gyrB)中で、ビブリオコレラ菌群に特有な次の位置番号15、36、39、42、45、48、51、90、111、133、226、285、291、306、330、384、390、399、507、708、756、837、867、873、879、882、又は885のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー。
  17. 3‘末端の塩基がビブリオコレラ菌群に特有な請求項16で特定される位置番号の塩基であることを特徴とする請求項16記載の遺伝子増幅プライマー。
  18. 請求項16で指定されたビブリオコレラ菌群に特有な位置を2以上の高頻度で含む領域を用いることを特徴とする請求項16記載の遺伝子増幅プライマー。
  19. 遺伝子増幅プライマーが
    (1)5‘−ggtggttaacgcgctytct−3’若しくは対応する相補鎖、
    (2)5‘−ycgatgaacgtgaagaagataaa−3’若しくは対応する相補鎖、
    (3)5‘−tgagaaagtcttccacttt−3’若しくは対応する相補鎖、
    (4)5‘−gttaaagtggaagactttc−3’若しくは対応する相補鎖、又は
    (5)5‘−gggtaagccwgcaagatcc−3’若しくは対応する相補鎖、のいずれかを含む請求項16項記載のプライマー。
  20. 配列表中の配列番号3のDNAジャイレースβサブユニットをコードする遺伝子(gyrB)中で、ビブリオコレラ菌群に特有な次の位置番号15、36、39、42、45、48、51、90、111、133、226、285、291、306、330、384、390、399、507、708、756、837、867、873、879、882、又は885のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含むビブリオコレラ菌群検出、定量又は同定用プローブ。
  21. 配列表中の配列番号4のRNAポリメレースσ70因子をコードする遺伝子(rpoD)中で、ビブリオコレラ菌群に特有な次の位置番号12、93、96、105、114、115、116、117、126、132、141、156、198、201、216、222、231、240、252、254、255、260、261、264、276、285、291、327、333、342、345、424、426、432、441、445、446、448、450、453、468、489、495、501、519、522、525、540、549、570、585、591、600、603、606、639、645、654、657、666、675、679、680、681、687、702、705、708、714、720、723、729、732、741、750、765、768、795又は804のいずれかの塩基を含む、特異的な遺伝子増幅プライマー又はプローブの設計に用いることができる配列番号4で表される遺伝子の断片。
  22. 配列表中の配列番号4のRNAポリメレースσ70因子をコードする遺伝子(rpoD)中で、ビブリオコレラ菌群に特有な次の位置番号12、93、96、105、114、115、116、117、126、132、141、156、198、201、216、222、231、240、252、254、255、260、261、264、276、285、291、327、333、342、345、424、426、432、441、445、446、448、450、453、468、489、495、501、519、522、525、540、549、570、585、591、600、603、606、639、645、654、657、666、675、679、680、681、687、702、705、708、714、720、723、729、732、741、750、765、768、795又は804のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー。
  23. 3‘末端の塩基が該ビブリオコレラ菌群に特有な請求項22で特定される位置番号の塩基であることを特徴とする請求項22記載の遺伝子増幅プライマー。
  24. 請求項22で指定されたビブリオコレラ菌群に特有な位置を2以上の高頻度で含む領域を用いることを特徴とする請求項22記載の遺伝子増幅プライマー。
  25. 遺伝子増幅プライマーが、
    (1)5‘−attcttgagcagtttgatcgt−3’若しくは対応する相補鎖、
    (2)5‘−caggccgaagagctacgtctc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (3)5‘−tgagctttctgaagcggatctcgcg−3’若しくは対応する相補鎖、
    (4)5‘−gaagatgatgctgtcgtcgaa−3’若しくは対応する相補鎖、
    (5)5‘−gaagatgaagacgaagat−3’若しくは対応する相補鎖、
    (6)5‘−cggtatcgaccctgaactg−3’若しくは対応する相補鎖、
    (7)5‘−catcaagcttctgaagcgtcaga−3’若しくは対応する相補鎖、
    (8)5‘−acggaagatatccarcactaa−3’若しくは対応する相補鎖、
    (9)5‘−tcaaccaagtggtcgaattgc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (10)5‘−gcgaacacgatccattgaagtg−3’若しくは対応する相補鎖、
    (11)5‘−gatgaacgatttcttcggcatc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (12)5‘−aaggactttatccagccac−3’若しくは対応する相補鎖、
    (13)5‘−ttcttcttgctcacggactttcgc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (14)5‘−ttctgaattgaacggcggatc−3’若しくは対応する相補鎖、又は
    (15)5‘−tgtctcttgctcgatcatttgt−3’若しくは対応する相補鎖のいずれかを含む請求項22記載の遺伝子増幅プライマー。
  26. 配列表中の配列番号4のRNAポリメレースσ70因子をコードする遺伝子(rpoD)中で、ビブリオコレラ菌群に特有な次の位置番号12、93、96、105、114、115、116、117、126、132、141、156、198、201、216、222、231、240、252、254、255、260、261、264、276、285、291、327、333、342、345、424、426、432、441、445、446、448、450、453、468、489、495、501、519、522、525、540、549、570、585、591、600、603、606、639、645、654、657、666、675、679、680、681、687、702、705、708、714、720、723、729、732、741、750、765、768、795又は804のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含むビブリオコレラ菌群検出、定量又は同定用プローブ。
  27. 請求項16−20、又は22−26のいずれか1項に記載のプライマー又はプローブを用いるビブリオコレラ菌群を検出、定量又は同定する方法。
  28. 請求項16−20、又は22−26のいずれか1項に記載のプライマー又はプローブを用いるビブリオコレラ菌群を検出、定量又は同定するキット。
  29. 配列表中の配列番号5のDNAジャイレースβサブユニットをコードする遺伝子(gyrB)中で、ビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号15、36、39、42、45、48、51、90、111、133、226、285、291、306、330、384、390、399、507、708、756、837、867、873、879、882、又は885のいずれかの塩基を含む、特異的な遺伝子増幅プライマー又はプローブの設計に用いることができる配列番号5で表される遺伝子の断片。
  30. 配列表中の配列番号3のDNAジャイレースβサブユニットをコードする遺伝子(gyrB)中で、ビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号15、36、39、42、45、48、51、90、111、133、226、285、291、306、330、384、390、399、507、708、756、837、867、873、879、882、又は885のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー。
  31. 請求項30で指定されたビブリオミミカス菌群に特有な位置を2以上の高頻度で含む領域を用いることを特徴とする請求項30記載の遺伝子増幅プライマー。
  32. 3‘末端の塩基が該ビブリオミミカス菌群に特有な請求項31で特定される位置番号の塩基であることを特徴とする請求項30記載の遺伝子増幅プライマー
  33. 遺伝子増幅プライマーが
    (1)5‘−ggtagtgaatgccctgtca−3’若しくは対応する相補鎖、
    (2)5‘−cggatgagcgtgaagaagataag−3’若しくは対応する相補鎖、
    (3)5‘−tgaaaaagtattccacttc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (4)5‘−gttgaagtggaatactttt−3’若しくは対応する相補鎖、又は
    (5)5‘−wggcaaaccagckarrtct−3’若しくは対応する相補鎖のいずれかを含む請求項30記載の遺伝子増幅プライマー。
  34. 配列表中の配列番号5のDNAジャイレースβサブユニットをコードする遺伝子(gyrB)中で、ビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号15、36、39、42、45、48、51、90、111、133、226、285、291、306、330、384、390、399、507、708、756、837、867、873、879、882、又は885のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含むビブリオミミカス菌群検出、定量又は同定用プローブ。
  35. 配列表中の配列番号6のRNAポリメレースσ70因子をコードする遺伝子(rpoD)中で、ビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号12、93、96、105、114、115、116、117、126、132、141、156、198、201、216、222、231、240、252、254、255、260、261、264、276、285、291、327、333、342、345、424、426、432、441、445、446、448、450、453、468、489、495、501、519、522、525、540、549、570、585、591、600、603、606、639、645、654、657、666、675、679、680、681、687、702、705、708、714、720、723、729、732、741、750、765、768、795又は804のいずれかの塩基を含む、特異的な遺伝子増幅プライマー又はプローブの設計に用いることができる配列番号6で表される遺伝子の断片。
  36. 配列表中の配列番号6のRNAポリメレースσ70因子をコードする遺伝子(rpoD)中で、ビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号12、93、96、105、114、115、116、117、126、132、141、156、198、201、216、222、231、240、252、254、255、260、261、264、276、285、291、327、333、342、345、424、426、432、441、445、446、448、450、453、468、489、495、501、519、522、525、540、549、570、585、591、600、603、606、639、645、654、657、666、675、679、680、681、687、702、705、708、714、720、723、729、732、741、750、765、768、795又は804のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含む遺伝子増幅プライマー。
  37. 請求項36で指定されたビブリオミミカス菌群に特有な位置を2以上の高頻度で含む領域を用いることを特徴とする請求項36記載の遺伝子増幅プライマー。
  38. 3‘末端の塩基が該ビブリオミミカス菌群に特有な請求項36で特定される位置番号の塩基であることを特徴とする請求項36記載の遺伝子増幅プライマー。
  39. 遺伝子プライマーが
    (1)5‘−cattcttgaacagtttgacaag−3’若しくは対応する相補鎖、
    (2)5‘−caggcagaagaactacgtctg−3’若しくは対応する相補鎖、
    (3)5‘−agarctctctgaagccgatctcgct−3’若しくは対応する相補鎖、
    (4)5‘−gaagatgacgaggtcgcggag−3’若しくは対応する相補鎖、
    (5)5‘−gaggatgaagatgaagac−3’若しくは対応する相補鎖、
    (6)5‘−gggtattgaccctgagctc−3’若しくは対応する相補鎖、
    (7)5‘−taacaaagcatctgaagcttcaag−3’若しくは対応する相補鎖、
    (8)5‘−gcggaaratatccagtaccag−3’若しくは対応する相補鎖、
    (9)5‘−tcaaccaaatggtcaaattgt−3’若しくは対応する相補鎖、
    (10)5‘−acgaacacgatccatcgaggta−3’若しくは対応する相補鎖、
    (11)5‘−aataaatgatttctttggcatt−3’若しくは対応する相補鎖、
    (12)5‘−gagyactttatcragccat−3’若しくは対応する相補鎖、
    (13)5‘−gtcttcttgctcacgtactttttg−3’若しくは対応する相補鎖、
    (14)5‘−tggattgaagggcgaata−3’若しくは対応する相補鎖、又は
    (15)5‘−agtctcytgttcgatcatctgm−3’若しくは対応する相補鎖のいずれかを含む請求項36記載の遺伝子増幅プライマー。
  40. 配列表中の配列番号6のRNAポリメレースσ70因子をコードする遺伝子(rpoD)中で、ビブリオミミカス菌群に特有な次の位置番号12、93、96、105、114、115、116、117、126、132、141、156、198、201、216、222、231、240、252、254、255、260、261、264、276、285、291、327、333、342、345、424、426、432、441、445、446、448、450、453、468、489、495、501、519、522、525、540、549、570、585、591、600、603、606、639、645、654、657、666、675、679、680、681、687、702、705、708、714、720、723、729、732、741、750、765、768、795又は804のいずれかの塩基を含む連続する15塩基以上を含む鎖又はその相補鎖を含むビブリオミミカス菌群検出、定量又は同定用プローブ。
  41. 請求項30−34、又は36−40のいずれか1項に記載のプライマー又はプローブを用いるビブリオミミカス菌群を検出、定量又は同定する方法。
  42. 請求項30−34、又は36−40のいずれか1項に記載のプライマー又はプローブを用いるビブリオミミカス菌群を検出、定量又は同定するキット。
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