JPWO2004042054A1 - 歯周疾患に関連する遺伝的多型 - Google Patents
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Abstract
複数の遺伝子に存在する一塩基多型(SNPs)について、歯周炎疾患との関連を調べた。その結果、歯周炎疾患に関連するSNPsおよびハプロタイプを見出した。それぞれの遺伝子領域におけるSNPsおよびハプロタイプを指標とすることにより、歯周炎疾患の検査が可能となった。
Description
本発明は、歯周疾患に関連する遺伝的多型またはハプロタイプを指標とした歯周疾患の検査方法に関する。
歯周炎は、II型糖尿病や高血圧症などと同様に生活習慣病の一つとされ、平成11年歯科疾患実態調査によると、歯肉に歯周炎の所見のあるものは、平均すると国民の72.9%に達するという調査結果がある。また、歯周炎は、糖尿病、心内膜炎、動脈硬化の悪化、肺炎およびリウマチ性関節炎など全身への影響が確認され、高齢社会を迎え、歯周炎の予防および適切な治療がQOL(Quality of Life)には重要であるといえる。
歯周炎は、炎症性の感染疾患であり、デンタルプラークや咬合等の環境因子と免疫応答を中心とした宿主因子との相互作用により、発症および進行する。このことから、歯周炎は、口腔内環境因子の他に複数の遺伝子因子に起因する多因子性疾患である。
近年、ヒトゲノム解析の進歩に伴い(非特許文献1、2)、歯科においても歯周炎に関連した遺伝子学的研究が注目されるようになってきた(非特許文献3〜17)。そして、歯周炎のような多因子性疾患については、単一の遺伝子そのものが疾患発症および進行を決める決定因子は存在しないが、疾患易罹患性に関連した複数の遺伝子が危険因子として関連していると考えられる。これらのことから、現在、包括的に遺伝子全体を構造から検索することが可能になろうとしている一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphisms:SNPs)が注目されている。
SNPsはゲノム上に広く高密度に分布し、人種・個人・疾患の有無により異なる有益なゲノム多様性マーカーであると同時に、それ自身が遺伝子発現産物の質・量的な変化をもたらし、診断・治療のターゲットとなりえる。SNPsの頻度は、数百塩基対から1,000塩基対に1か所の割合で存在すると推測されている。つまり、ヒトゲノム全体では300万から1,000万のSNPsがあると考えられている(非特許文献18〜21)。SNPs解析はデータベースおよびタイピング技術の進歩により遺伝子全体の包括的な検索が可能となろうとしており、歯周炎のような多因子性疾患の複数存在する危険因子の解明には有用である。また、日本人のようなほぼ単一の民族は、人種等による個人差が少ないと考えられることから検索しやすく、また、日本人についての解析が必要と考えられる(非特許文献19〜21)。
SNPsには、cDNAをターゲットとしたcSNPsとゲノムDNAをターゲットとしたSNPsがある。cDNAのSNPsは、タンパク質をコードするSNPsを見つけることができ、タンパク質のアミノ酸配列に変化を起すようなSNPsを見つけるのに有効である。それに対し、ゲノムDNAのSNPsは、mRNAの塩基配列に反映されないイントロンのSNPsや遺伝子発現を調整しているエンハンサーやサイレンサー配列などの検索に有効であるという利点がある。
SNPsに関する分析技術とデータベースの新しい開発によって、歯周炎と多数のSNPsとの関係を調べることが可能である。歯周炎と候補遺伝子におけるSNPsとの関連を報告した研究がいくつかあるが、非候補遺伝子におけるSNPsとの関連を報告した研究はない。本発明者らは以前に、候補遺伝子アプローチを用いて、健康なボランティアと侵襲性歯周炎患者とのあいだの遺伝子型頻度(腫瘍壊死因子受容体関連因子1(TRAF1))、および健康なボランティアと慢性歯周炎患者とのあいだの遺伝子型頻度(マトリクスメタロプロテナーゼ9(MMP9))に統計学的に有意な差(p<0.02)を認めた(非特許文献22)。
尚、本出願の発明に関連する先行技術文献情報としては以下のものがある。
〔非特許文献1〕The International SNP Map Working Group,Nature,409:928−933,2001
〔非特許文献2〕The International Human Genome Mapping Consortium,Nature,409:934−941,2001
〔非特許文献3〕Kornman,K.S.et al.,J.Clin.Periodontol.,24:72−77,1997
〔非特許文献4〕Kobayashi,T.et al,Infect.Immun.,65:3556−3560,1997
〔非特許文献5〕Gore,E.A.et al.,J.Clin.Periodontol.,25:781−785,1998
〔非特許文献6〕Galbraith,G.M.et al.,J.Clin.Periodontol.,26:705−709,1999
〔非特許文献7〕McGuire,M.K.et al.,J.Periodontol.,70:49−56,1999
〔非特許文献8〕Engebretson,S.P.et al.,J.Periodontol.,70:567−573,1999
〔非特許文献9〕Mark,L.L.et al.,J.Periodont.Res.,35:172−177,2000
〔非特許文献10〕Armitage,G.C.et al.,J.Periodontol.,71:164−171,2000
〔非特許文献11〕Kobayashi,T.et al,,J.Periodontol.,71:1425−1432,2000
〔非特許文献12〕Shirodaria,S.et al.,J.Dent.Res.,79:1864−1869,2000
〔非特許文献13〕Kobayashi,T.,Yamanoto,K.,Sugita,N.,van der Pol.W−L.,Yasuda,K.,Kaneko,S.,van de Winkel,J.et al.,J.Periodontol.,72:1324−1331,2001
〔非特許文献14〕Laine,M.L.et al.,J.Dent.Res.,80:1695−1699,2001
〔非特許文献15〕Thomson,W.M.et al.,J.Dent.Res.,80:1700−1703,2001
〔非特許文献16〕加藤葉月,日歯周誌,42:1−12,2000
〔非特許文献17〕小林哲夫,吉江弘正,最新医学,55:2329−2335,2000
〔非特許文献18〕Anthony,J.B.Gene,234:177−186,1999
〔非特許文献19〕森谷眞紀,板倉光夫,遺伝,54:36−41,2000
〔非特許文献20〕森谷眞紀,板倉光夫,実験医学,18:1667−1672,2000
〔非特許文献21〕森谷眞紀,板倉光夫,実験医学,18:1907−1911,2000
〔非特許文献22〕Suzuki A et al.,J Jpn Soc Periodontol(in Japanese)2002;44:159−167
〔非特許文献23〕第44回日本歯周病学会秋季学術大会 日本人における歯周病患者の遺伝子解析の必要性への提言−歯周病患者のSNP解析− 鈴木麻美、沼部幸博、鴨井久一
〔非特許文献24〕第45回日本歯周病学会春季学術大会 日本人における一塩基多型(SNPs)と歯周炎との関連について 鈴木麻美、沼部幸博、鴨井久一
〔非特許文献25〕鈴木麻美、沼部幸博、鴨井久一 日本歯周病学会誌44(2):159−167,2002
〔非特許文献26〕JAPANESE ASSOCIATION FOR DENTAL RESEARCH 50th ANNUAL MEETING Haplotype Analyses on Candidate and Non−Candidate Genes of Periodontitis.鈴木麻美、沼部幸博、鴨井久一
歯周炎は、炎症性の感染疾患であり、デンタルプラークや咬合等の環境因子と免疫応答を中心とした宿主因子との相互作用により、発症および進行する。このことから、歯周炎は、口腔内環境因子の他に複数の遺伝子因子に起因する多因子性疾患である。
近年、ヒトゲノム解析の進歩に伴い(非特許文献1、2)、歯科においても歯周炎に関連した遺伝子学的研究が注目されるようになってきた(非特許文献3〜17)。そして、歯周炎のような多因子性疾患については、単一の遺伝子そのものが疾患発症および進行を決める決定因子は存在しないが、疾患易罹患性に関連した複数の遺伝子が危険因子として関連していると考えられる。これらのことから、現在、包括的に遺伝子全体を構造から検索することが可能になろうとしている一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphisms:SNPs)が注目されている。
SNPsはゲノム上に広く高密度に分布し、人種・個人・疾患の有無により異なる有益なゲノム多様性マーカーであると同時に、それ自身が遺伝子発現産物の質・量的な変化をもたらし、診断・治療のターゲットとなりえる。SNPsの頻度は、数百塩基対から1,000塩基対に1か所の割合で存在すると推測されている。つまり、ヒトゲノム全体では300万から1,000万のSNPsがあると考えられている(非特許文献18〜21)。SNPs解析はデータベースおよびタイピング技術の進歩により遺伝子全体の包括的な検索が可能となろうとしており、歯周炎のような多因子性疾患の複数存在する危険因子の解明には有用である。また、日本人のようなほぼ単一の民族は、人種等による個人差が少ないと考えられることから検索しやすく、また、日本人についての解析が必要と考えられる(非特許文献19〜21)。
SNPsには、cDNAをターゲットとしたcSNPsとゲノムDNAをターゲットとしたSNPsがある。cDNAのSNPsは、タンパク質をコードするSNPsを見つけることができ、タンパク質のアミノ酸配列に変化を起すようなSNPsを見つけるのに有効である。それに対し、ゲノムDNAのSNPsは、mRNAの塩基配列に反映されないイントロンのSNPsや遺伝子発現を調整しているエンハンサーやサイレンサー配列などの検索に有効であるという利点がある。
SNPsに関する分析技術とデータベースの新しい開発によって、歯周炎と多数のSNPsとの関係を調べることが可能である。歯周炎と候補遺伝子におけるSNPsとの関連を報告した研究がいくつかあるが、非候補遺伝子におけるSNPsとの関連を報告した研究はない。本発明者らは以前に、候補遺伝子アプローチを用いて、健康なボランティアと侵襲性歯周炎患者とのあいだの遺伝子型頻度(腫瘍壊死因子受容体関連因子1(TRAF1))、および健康なボランティアと慢性歯周炎患者とのあいだの遺伝子型頻度(マトリクスメタロプロテナーゼ9(MMP9))に統計学的に有意な差(p<0.02)を認めた(非特許文献22)。
尚、本出願の発明に関連する先行技術文献情報としては以下のものがある。
〔非特許文献1〕The International SNP Map Working Group,Nature,409:928−933,2001
〔非特許文献2〕The International Human Genome Mapping Consortium,Nature,409:934−941,2001
〔非特許文献3〕Kornman,K.S.et al.,J.Clin.Periodontol.,24:72−77,1997
〔非特許文献4〕Kobayashi,T.et al,Infect.Immun.,65:3556−3560,1997
〔非特許文献5〕Gore,E.A.et al.,J.Clin.Periodontol.,25:781−785,1998
〔非特許文献6〕Galbraith,G.M.et al.,J.Clin.Periodontol.,26:705−709,1999
〔非特許文献7〕McGuire,M.K.et al.,J.Periodontol.,70:49−56,1999
〔非特許文献8〕Engebretson,S.P.et al.,J.Periodontol.,70:567−573,1999
〔非特許文献9〕Mark,L.L.et al.,J.Periodont.Res.,35:172−177,2000
〔非特許文献10〕Armitage,G.C.et al.,J.Periodontol.,71:164−171,2000
〔非特許文献11〕Kobayashi,T.et al,,J.Periodontol.,71:1425−1432,2000
〔非特許文献12〕Shirodaria,S.et al.,J.Dent.Res.,79:1864−1869,2000
〔非特許文献13〕Kobayashi,T.,Yamanoto,K.,Sugita,N.,van der Pol.W−L.,Yasuda,K.,Kaneko,S.,van de Winkel,J.et al.,J.Periodontol.,72:1324−1331,2001
〔非特許文献14〕Laine,M.L.et al.,J.Dent.Res.,80:1695−1699,2001
〔非特許文献15〕Thomson,W.M.et al.,J.Dent.Res.,80:1700−1703,2001
〔非特許文献16〕加藤葉月,日歯周誌,42:1−12,2000
〔非特許文献17〕小林哲夫,吉江弘正,最新医学,55:2329−2335,2000
〔非特許文献18〕Anthony,J.B.Gene,234:177−186,1999
〔非特許文献19〕森谷眞紀,板倉光夫,遺伝,54:36−41,2000
〔非特許文献20〕森谷眞紀,板倉光夫,実験医学,18:1667−1672,2000
〔非特許文献21〕森谷眞紀,板倉光夫,実験医学,18:1907−1911,2000
〔非特許文献22〕Suzuki A et al.,J Jpn Soc Periodontol(in Japanese)2002;44:159−167
〔非特許文献23〕第44回日本歯周病学会秋季学術大会 日本人における歯周病患者の遺伝子解析の必要性への提言−歯周病患者のSNP解析− 鈴木麻美、沼部幸博、鴨井久一
〔非特許文献24〕第45回日本歯周病学会春季学術大会 日本人における一塩基多型(SNPs)と歯周炎との関連について 鈴木麻美、沼部幸博、鴨井久一
〔非特許文献25〕鈴木麻美、沼部幸博、鴨井久一 日本歯周病学会誌44(2):159−167,2002
〔非特許文献26〕JAPANESE ASSOCIATION FOR DENTAL RESEARCH 50th ANNUAL MEETING Haplotype Analyses on Candidate and Non−Candidate Genes of Periodontitis.鈴木麻美、沼部幸博、鴨井久一
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、歯周疾患に関連する遺伝的多型またはハプロタイプを見出し、該遺伝的多型または該ハプロタイプを指標とした歯周疾患の検査方法を提供することにある。
JSNPデータベース(Hirakawa M et al.,Nucleic Acids Research 2002;30:158−162)およびSNP分析技術の最近の発達は、歯周炎のような複雑な疾患に関連した多数の遺伝的要因を調べるために大いに役立つ。本発明者らは、SNP分析およびJSNPデータベースを用いて、歯周炎に対する感受性に関して候補遺伝子と非候補遺伝子とを調べた。
具体的には、日本人の侵襲性歯周炎(aggressive periodontitis)患者13人、慢性歯周炎(chronic periodontitis)患者9人、および健康なボランティア19人からゲノムDNAを得た。TaqManポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用いて、被験者の非候補遺伝子244個におけるSNPs637個の遺伝子型を調べた。遺伝子型頻度の統計学的有意差は、フィッシャーのイグザクト検定によって分析した。
非候補遺伝子アプローチを用いて、本発明者らは、健康なボランティアと侵襲性歯周炎患者では、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP4)、テロメラーゼ蛋白質成分1(TEP1)、ホスホイノシチド−3−キナーゼ調節サブユニットポリペプチド1(PIK3R1)、カタラーゼ(CAT)、エンドセリン3(EDN3)、フィブリノゲン様蛋白質2(FGL2)、パラオキソナーゼ1(PON1)、チロシン3−モノオキシゲナーゼ(YWHAZ)、アデニレートシクラーゼ9(ADCY9)、および、ゴナドトロピン放出ホルモン(GNRH1)の遺伝子領域、ならびに、健康なボランティアと慢性歯周炎患者では、ADCY9、GNRH1、血液凝固第V因子(F5)、フィブリノゲン様蛋白質1(FGL1)、および、レプチン(LEP)の遺伝子領域における遺伝子型頻度に統計学的に有意な差(p<0.02)を認めた。また、ADCY9遺伝子領域およびカルシトニンレセプター(CALCR)遺伝子領域において、歯周疾患に関連するハプロタイプを見出した。
さらに、日本人の侵襲性歯周炎患者134人、慢性歯周炎患者117人、および歯周に異常がなかった健常群125人からゲノムDNAを得て、上述の方法でSNPタイピングを行なった。遺伝子型頻度の統計学的有意差はフィッシャーの直接確率検定を用いて解析した。さらに、疾患を予測する最も有用な遺伝子の遺伝子型を抽出するため、疾患の発症率に影響する因子である年齢・性別で調整したロジスティック回帰分析を行い、at−risk factorと考えられる遺伝子型を推定した。
その結果、歯周に異常がなかった健常群と侵襲性歯周炎患者では、18型コラーゲンα1(COL18A1)、3型コラーゲンα1(COL3A1)、4型コラーゲンα1(COL4A1)、16型コラーゲンα1(COL16A1)、カテプシンB(CTSB)、インターロイキン10受容体β(IL10RB)、インターロイキン1α(IL1A)、インターロイキン6シグナルトランスデューサー(IL6ST)、毛特異的酸性ケラチン2(KRTHA2)、ラミニンα4(LAMA4)、ラミニン受容体1(LAMR1)、プロコラーゲンリシン2オキソグルタレート5ジオキシゲナーゼ2(PLOD2)、プロテオグリカン4(PRG4)、プロスタグランジンD2合成酵素(PTGDS)、プロスタグランジンE受容体1(PTGER1)、プロスタグランジンF受容体(PTGFR)、トランスフォーミング成長因子β受容体3(TGFBR3)、メタロプロテイナーゼ組織阻害剤3(TIMP3)、腫瘍壊死因子(TNFA)、スカベンジャー受容体クラスB1(SCARB1)、1型コラーゲンα1(COL1A1)、上皮成長因子(EGF)、エラスチン(ELN)、ケラチン23(KRT23)、ラミニンβ1(LAMB1)、12型コラーゲンα1(COL12A1)、17型コラーゲンα1(COL17A1)、9型コラーゲンα1(COL9A1)、カテプシンD(CTSD)、カテプシンG(CTSG)、上皮成長因子受容体(EGFR)、線維芽細胞成長因子12(FGF12)、フコシルトランスフェラーゼ1(FUT1)、ヘパラン硫酸プロテオグリカン2(HSPG2)、ラミニンα2(LAMA2)、プロコラーゲンリシン2オキソグルタレート5ジオキシゲナーゼ(PLOD)、プロスタグランジンE受容体2(PTGER2)、および、プロスタグランジンE受容体3(PTGER3)の遺伝子領域における遺伝子型頻度に有意差が認められ、at−risk factorと考えられる遺伝子型が同定された。また、ラミニンγ2(LAMC2)およびインターロイキン4受容体(IL4)の遺伝子領域において、歯周疾患に関連するハプロタイプを見出した。
これらの結果は、歯周炎のゲノムリスクマーカーを同定するために、候補遺伝子のみならず、非候補遺伝子においてもSNPsを分析する必要性を証明している。
即ち、本発明は、歯周疾患に関連する遺伝的多型またはハプロタイプを指標とした歯周疾患の検査方法に関し、以下の〔1〕〜〔38〕を提供するものである。
〔1〕 以下の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型を検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法。
(1)DPP4、(2)TEP1、(3)PIK3R1、(4)CAT、(5)EDN3、(6)FGL2、(7)PON1、(8)YWHAZ、(9)COL18A1、(10)COL3A1、(11)COL4A1、(12)COL16A1、(13)CTSB、(14)IL10RB、(15)IL1A、(16)IL6ST、(17)KRTHA2、(18)LAMA4、(19)LAMR1、(20)PLOD2、(21)PRG4、(22)PTGDS、(23)PTGER1、(24)PTGFR、(25)TGFBR3、(26)TIMP3、(27)TNFA、(28)ADCY9、(29)GNRH1、(30)SCARB1、(31)COL1A1、(32)EGF、(33)ELN、(34)KRT23、(35)LAMB1、(36)F5、(37)FGL1、(38)LEP、(39)COL12A1、(40)COL17A1、(41)COL9A1、(42)CTSD、(43)CTSG、(44)EGFR、(45)FGF12、(46)FUT1、(47)HSPG2、(48)LAMA2、(49)PLOD、(50)PTGER2、(51)PTGER3、(52)(1)〜(51)のいずれかに記載の領域と塩基対をなす相補鎖における領域
〔2〕 〔1〕に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域の多型、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出する工程を含む、侵襲性歯周炎の検査方法。
〔3〕 〔1〕に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域の多型、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出する工程を含む、慢性歯周炎の検査方法。
〔4〕 〔1〕に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基種を決定する工程を含む、歯周疾患の検査方法。
〔5〕 〔1〕に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程を含む、侵襲性歯周炎の検査方法。
〔6〕 〔1〕に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域の多型部位が、それぞれ以下の(1’)〜(35’)に記載の多型部位である、〔5〕に記載の方法。
(1’)配列番号:1に記載の塩基配列における151位の多型部位
(2’)配列番号:3に記載の塩基配列における151位の多型部位
(3’)配列番号:5に記載の塩基配列における151位の多型部位
(4’)配列番号:7に記載の塩基配列における151位の多型部位
(5’)配列番号:9に記載の塩基配列における151位の多型部位
(6’)配列番号:11に記載の塩基配列における151位の多型部位
(7’)配列番号:13に記載の塩基配列における151位の多型部位
(8’)配列番号:15に記載の塩基配列における151位の多型部位
(9’)配列番号:115に記載の塩基配列における1748位、3813位、4313位、4362位、4397位、4613位、4727位、4737位、4944位、5577位、5690位、6003位、6469位、6582位、6948位、7008位、7033位、7060位、7151位、7473位、8202位、9209位、10001位、10559位、10592位、10777位、10787位、10909位、15636位、17481位、17724位、20894位、21147位、21590位、21811位、22127位、23111位、23755位、23810位、24079位、24785位、24888位、25945位、26253位、26288位、27690位、27850位、30456位、または30461位のいずれかの多型部位
(10’)配列番号:116に記載の塩基配列における473位、1138位、2875位、3930位、6005位、6154位、6179位、7226位、8642位、9475位、10001位、10145位、11007位、14468位、15283位、17539位、または19223位のいずれかの多型部位
(11’)配列番号:117に記載の塩基配列における76位、682位、918位、1108位、1202位、1313位、1612位、1831位、2122位、4067位、4076位、4253位、4909位、4970位、5664位、5944位、6217位、6641位、7335位、7385位、7715位、8876位、9687位、9906位、10001位、10004位、10130位、10398位、10496位、10499位、10535位、10669位、10704位、11058位、13722位、13931位、14135位、15367位、15518位、15818位、15872位、15874位、16943位、17215位、17551位、17847位、17862位、17932位、18118位、18124位、18459位、19249位、19435位、19466位、20634位、21382位、21995位、22078位、22381位、23010位、24635位、26588位、27193位、27354位、28000位、28059位、28097位、28129位、29190位、29247位、30094位、30572位、30956位、31082位、31168位、31404位、32562位、33125位、34529位、35265位、35587位、35858位、36049位、36239位、37065位、37734位、37771位、38835位、38898位、39278位、39461位、40309位、40334位、40625位、41314位、41386位、41558位、41580位、41980位、42026位、42039位、42059位、42352位、42365位、42370位、42376位、42428位、42585位、42764位、43051位、43419位、45973位、46151位、46221位、46629位、46697位、46724位、46815位、48046位、48367位、48439位、48864位、49316位、50078位、50234位、50287位、または50763位のいずれかの多型部位
(12’)配列番号:118に記載の塩基配列における1335位、1980位、2991位、3060位、3347位、3463位、3582位、4355位、5639位、5825位、6654位、10001位、13577位、14487位、または19768位のいずれかの多型部位
(13’)配列番号:119に記載の塩基配列における1207位、1214位、1240位、1256位、1354位、1539位、2049位、2050位、2304位、2423位、3066位、3199位、3298位、3609位、4286位、4494位、4569位、4850位、4963位、5599位、5607位、5763位、5958位、6060位、6115位、6140位、6464位、6605位、6704位、6744位、6750位、6751位、6795位、6818位、6868位、6984位、7066位、7139位、7148位、7175位、7237位、7303位、7404位、7456位、7702位、7870位、7910位、8198位、8282位、8359位、8385位、8519位、8521位、9158位、9160位、9212位、9319位、9581位、9740位、9759位、10001位、10204位、10244位、10304位、10310位、10539位、10732位、11091位、11170位、11443位、11870位、11889位、11894位、11904位、12036位、12451位、12662位、12813位、13122位、13217位、13312位、13662位、13692位、14060位、14807位、14819位、15163位、15231位、15491位、15565位、15921位、16011位、16019位、16335位、17305位、または17501位のいずれかの多型部位
(14’)配列番号:120に記載の塩基配列における3383位、3458位、7823位、8517位、9173位、9924位、10001位、10461位、10556位、10667位、10669位、10965位、11930位、12339位、12341位、13898位、14356位、14406位、14407位、15224位、15364位、16774位、16950位、19265位、19659位、19665位、19950位、20265位、20771位、20948位、21083位、21933位、21991位、22246位、22270位、23238位、23599位、23817位、23989位、24063位、24100位、24372位、24808位、24992位、25164位、25191位、25641位、26765位、27212位、27492位、27795位、28161位、28558位、28829位、28948位、28972位、または30011位のいずれかの多型部位
(15’)配列番号:121に記載の塩基配列における4662位、5587位、5854位、6282位、6646位、6799位、8172位、9139位、9958位、10001位、10216位、10372位、10496位、11753位、11786位、11902位、11915位、13053位、13345位、14444位、14535位、14647位、14740位、14768位、16488位、17523位、17836位、18997位、19030位、19389位、19476位、または19748位のいずれかの多型部位
(16’)配列番号:122に記載の塩基配列における115位、119位、123位、139位、2517位、2813位、5750位、5769位、または10001位のいずれかの多型部位
(17’)配列番号:123に記載の塩基配列における1796位、1867位、1964位、4942位、5020位、5323位、5841位、6113位、6132位、6164位、6347位、6380位、7316位、7905位、8025位、8095位、8252位、8405位、8838位、8940位、8985位、9606位、9763位、9964位、9979位、9980位、10001位、10072位、10105位、10326位、10920位、11619位、11796位、12217位、12218位、12672位、12954位、13271位、14010位、14011位、14508位、14594位、14771位、14772位、15043位、15126位、15212位、15293位、15309位、15311位、15502位、19773位、19836位、20077位、20083位、または20641位のいずれかの多型部位
(18’)配列番号:124に記載の塩基配列における964位、3645位、5581位、5587位、5609位、5610位、6605位、6616位、6843位、6850位、6931位、7370位、10001位、10108位、12342位、12536位、14272位、または16116位のいずれかの多型部位
(19’)配列番号:125に記載の塩基配列における134位、6382位、6519位、6701位、9035位、9368位、10001位、12269位、12337位、12354位、12360位、13003位、13288位、13391位、13825位、13841位、14006位、14007位、22058位、または22223位のいずれかの多型部位
(20’)配列番号:126に記載の塩基配列における902位、931位、3204位、6676位、7682位、7686位、7693位、8859位、9195位、9518位、9971位、10001位、10088位、10091位、11195位、13421位、13437位、13686位、13803位、13974位、14217位、18702位、または19179位のいずれかの多型部位
(21’)配列番号:127に記載の塩基配列における1364位、2299位、2464位、2480位、9633位、9850位、10001位、11730位、14666位、または15759位のいずれかの多型部位
(22’)配列番号:128に記載の塩基配列における4627位、6035位、6336位、6644位、10001位、12748位、12920位、13013位、18444位、18457位、19432位、または20001位のいずれかの多型部位
(23’)配列番号:129に記載の塩基配列における211位、247位、264位、341位、859位、4903位、7292位、8697位、8768位、8866位、9293位、9493位、9567位、10001位、10128位、11151位、12244位、12474位、12634位、14705位、16841位、17148位、17710位、17760位、17966位、19760位、または19793位のいずれかの多型部位
(24’)配列番号:130に記載の塩基配列における3980位、4498位、6500位、6680位、7028位、8271位、8357位、9576位、10001位、10374位、10470位、10647位、10732位、10789位、10981位、10989位、11278位、11928位、12543位、13326位、13452位、13472位、13472位、13567位、14166位、14390位、14609位、14655位、15214位、16840位、17187位、17639位、17883位、18814位、または19093位のいずれかの多型部位
(25’)配列番号:131に記載の塩基配列における956位、2506位、2574位、3616位、4741位、5235位、6250位、6686位、6933位、7057位、9168位、9372位、9427位、9443位、9513位、10001位、10064位、10778位、10929位、11165位、11270位、11406位、11816位、11829位、12272位、12822位、12984位、14112位、15427位、16850位、18887位、19130位、19194位、19753位、20583位、22282位、22746位、22901位、23049位、23494位、24791位、25498位、25978位、26098位、26424位、26745位、26746位、26821位、27869位、30043位、30156位、または30164位のいずれかの多型部位
(26’)配列番号:132に記載の塩基配列における340位、4755位、7131位、9154位、10001位、12378位、16455位、16576位、16776位、18262位、18275位、18477位、19149位、19316位、19387位、19876位、19885位、19896位、または19955位のいずれかの多型部位
(27’)配列番号:133に記載の塩基配列における287位、515位、889位、3127位、3699位、5145位、5178位、5397位、5398位、5910位、6335位、6545位、6667位、6668位、6971位、7041位、7042位、7329位、7456位、7593位、7657位、7661位、7684位、8679位、8748位、9208位、9354位、9376位、9382位、9553位、9555位、9591位、9664位、9671位、9720位、9931位、9995位、10001位、10306位、10391位、10505位、10572位、10658位、10727位、10927位、11089位、11125位、11406位、11491位、11542位、11818位、12291位、12633位、12667位、13395位、13662位、13689位、13750位、13854位、13880位、14015位、14267位、14320位、14360位、14374位、14414位、14511位、14547位、14589位、14692位、14719位、15096位、15268位、15351位、15756位、15790位、16307位、16456位、16701位、17352位、17439位、17460位、17966位、18095位、18424位、または18437位のいずれかの多型部位
(28’)配列番号:17または配列番号:19に記載の塩基配列における151位の多型部位
(29’)配列番号:21に記載の塩基配列における151位の多型部位
(30’)配列番号:134に記載の塩基配列における120位、136位、162位、427位、530位、1362位、1363位、1412位、1567位、2341位、2610位、3524位、3959位、4296位、4940位、5409位、5824位、6522位、6564位、6755位、7646位、7798位、7819位、8015位、8122位、8848位、9096位、9413位、9424位、9441位、10001位、11639位、11982位、11990位、12077位、12090位、13737位、13755位、14554位、15066位、15292位、15457位、15646位、15943位、17114位、17287位、17714位、18291位、19403位、19425位、20143位、20404位、20522位、21726位、22920位、23071位、24276位、24360位、25434位、25539位、25703位、25971位、26431位、26739位、26760位、26764位、26927位、28308位、28619位、28760位、29179位、29329位、29560位、30251位、30736位、30998位、31207位、31920位、32218位、37200位、37692位、42327位、または50935位のいずれかの多型部位
(31’)配列番号:135に記載の塩基配列における109位、654位、732位、1798位、2708位、2903位、4079位、4228位、4252位、4792位、5120位、5301位、7409位、7610位、8346位、8373位、8690位、8832位、9099位、9755位、9786位、9829位、9942位、9947位、10001位、10069位、10196位、10232位、10519位、10883位、10977位、11043位、11045位、11310位、11622位、11697位、12189位、12406位、12475位、12704位、13649位、14271位、14434位、14565位、15203位、15419位、15423位、15606位、16001位、16171位、16282位、16406位、16582位、16705位、16883位、16960位、17825位、18287位、18360位、18413位、18756位、19035位、20135位、20419位、20444位、21226位、21271位、21289位、22641位、22678位、22696位、22709位、22719位、23897位、23951位、24215位、24714位、24729位、24743位、24767位、24796位、25455位、25475位、25499位、25529位、25530位、25911位、26199位、26204位、27336位、27635位、27636位、または27970位のいずれかの多型部位
(32’)配列番号:136に記載の塩基配列における5944位、9392位、9696位、10001位、10517位、10796位、11240位、11335位、11483位、11526位、11620位、12079位、13907位、14899位、14979位、15973位、16362位、16837位、17381位、20332位、20470位、20749位、21742位、25089位、43199位、48326位、49066位、49543位、50522位、52218位、54317位、55447位、または57297位のいずれかの多型部位
(33’)配列番号:137に記載の塩基配列における1142位、2657位、2975位、3650位、3751位、3803位、5367位、5519位、10001位、10124位、12490位、13245位、14509位、15451位、20178位、27030位、28575位、28643位、31355位、34097位、34110位、または36614位のいずれかの多型部位
(34’)配列番号:138に記載の塩基配列における342位、2029位、2118位、6500位、6752位、8709位、8823位、10001位、10277位、10794位、10805位、10810位、11430位、11597位、12525位、12830位、14388位、14645位、15029位、15186位、16565位、16816位、17176位、21790位、21827位、21947位、21964位、22640位、22752位、25900位、26502位、27635位、27777位、27791位、30616位、30650位、または30957位のいずれかの多型部位
(35’)配列番号:139に記載の塩基配列における480位、1230位、2221位、2414位、2781位、2875位、4999位、5055位、5901位、8107位、10001位、10139位、10275位、10897位、10962位、11190位、11393位、11942位、12734位、12849位、14845位、15165位、15699位、16530位、18323位、または18333位のいずれかの多型部位
〔7〕 (9’)〜(27’)および(30’)〜(35’)に記載の多型部位における塩基種が、それぞれ以下の(9″)〜(27″)および(30″)〜(35″)である場合に、侵襲性歯周炎にかかりやすいと判定される〔6〕に記載の検査方法。
(9″)配列番号:115に記載の塩基配列における24079位の塩基種がA
(10″)配列番号:116に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(11″)配列番号:117に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG、15367位の塩基種がT、または21995位の塩基種がC
(12″)配列番号:118に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(13″)配列番号:119に記載の塩基配列における10204位の塩基種がC
(14″)配列番号:120に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(15″)配列番号:121に記載の塩基配列における11915位の塩基種がG
(16″)配列番号:122に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(17″)配列番号:123に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(18″)配列番号:124に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(19″)配列番号:125に記載の塩基配列における10001位の塩基種がT、または13288位の塩基種がT
(20″)配列番号:126に記載の塩基配列における10001位の塩基種がT
(21″)配列番号:127に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(22″)配列番号:128に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(23″)配列番号:129に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(24″)配列番号:130に記載の塩基配列における10001位の塩基種がC
(25″)配列番号:131に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(26″)配列番号:132に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(27″)配列番号:133に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(30″)配列番号:134に記載の塩基配列における42327位の塩基種がT
(31″)配列番号:135に記載の塩基配列における20135位の塩基種がC
(32″)配列番号:136に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(33″)配列番号:137に記載の塩基配列における28575位の塩基種がG
(34″)配列番号:138に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG、11597位の塩基種がG、または14388位の塩基種がC
(35″)配列番号:139に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
〔8〕 〔1〕に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程を含む、慢性歯周炎の検査方法。
〔9〕 〔1〕に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域の多型部位が、それぞれ以下の(28’)〜(51’)に記載の多型部位である、〔8〕に記載の方法。
(28’)配列番号:17または配列番号:19に記載の塩基配列における151位の多型部位
(29’)配列番号:21に記載の塩基配列における151位の多型部位
(30’)配列番号:134に記載の塩基配列における120位、136位、162位、427位、530位、1362位、1363位、1412位、1567位、2341位、2610位、3524位、3959位、4296位、4940位、5409位、5824位、6522位、6564位、6755位、7646位、7798位、7819位、8015位、8122位、8848位、9096位、9413位、9424位、9441位、10001位、11639位、11982位、11990位、12077位、12090位、13737位、13755位、14554位、15066位、15292位、15457位、15646位、15943位、17114位、17287位、17714位、18291位、19403位、19425位、20143位、20404位、20522位、21726位、22920位、23071位、24276位、24360位、25434位、25539位、25703位、25971位、26431位、26739位、26760位、26764位、26927位、28308位、28619位、28760位、29179位、29329位、29560位、30251位、30736位、30998位、31207位、31920位、32218位、37200位、37692位、42327位、または50935位のいずれかの多型部位
(31’)配列番号:135に記載の塩基配列における109位、654位、732位、1798位、2708位、2903位、4079位、4228位、4252位、4792位、5120位、5301位、7409位、7610位、8346位、8373位、8690位、8832位、9099位、9755位、9786位、9829位、9942位、9947位、10001位、10069位、10196位、10232位、10519位、10883位、10977位、11043位、11045位、11310位、11622位、11697位、12189位、12406位、12475位、12704位、13649位、14271位、14434位、14565位、15203位、15419位、15423位、15606位、16001位、16171位、16282位、16406位、16582位、16705位、16883位、16960位、17825位、18287位、18360位、18413位、18756位、19035位、20135位、20419位、20444位、21226位、21271位、21289位、22641位、22678位、22696位、22709位、22719位、23897位、23951位、24215位、24714位、24729位、24743位、24767位、24796位、25455位、25475位、25499位、25529位、25530位、25911位、26199位、26204位、27336位、27635位、27636位、または27970位のいずれかの多型部位
(32’)配列番号:136に記載の塩基配列における5944位、9392位、9696位、10001位、10517位、10796位、11240位、11335位、11483位、11526位、11620位、12079位、13907位、14899位、14979位、15973位、16362位、16837位、17381位、20332位、20470位、20749位、21742位、25089位、43199位、48326位、49066位、49543位、50522位、52218位、54317位、55447位、または57297位のいずれかの多型部位
(33’)配列番号:137に記載の塩基配列における1142位、2657位、2975位、3650位、3751位、3803位、5367位、5519位、10001位、10124位、12490位、13245位、14509位、15451位、20178位、27030位、28575位、28643位、31355位、34097位、34110位、または36614位のいずれかの多型部位
(34’)配列番号:138に記載の塩基配列における342位、2029位、2118位、6500位、6752位、8709位、8823位、10001位、10277位、10794位、10805位、10810位、11430位、11597位、12525位、12830位、14388位、14645位、15029位、15186位、16565位、16816位、17176位、21790位、21827位、21947位、21964位、22640位、22752位、25900位、26502位、27635位、27777位、27791位、30616位、30650位、または30957位のいずれかの多型部位
(35’)配列番号:139に記載の塩基配列における480位、1230位、2221位、2414位、2781位、2875位、4999位、5055位、5901位、8107位、10001位、10139位、10275位、10897位、10962位、11190位、11393位、11942位、12734位、12849位、14845位、15165位、15699位、16530位、18323位、または18333位のいずれかの多型部位
(36’)配列番号:23に記載の塩基配列における151位の多型部位
(37’)配列番号:25に記載の塩基配列における151位の多型部位
(38’)配列番号:27に記載の塩基配列における151位の多型部位
(39’)配列番号:140に記載の塩基配列における2198位、2699位、6511位、6789位、7554位、8442位、8715位、10001位、11254位、12288位、16001位、または17077位のいずれかの多型部位
(40’)配列番号:141に記載の塩基配列における96位、813位、848位、1033位、1442位、1593位、1815位、1919位、4094位、4296位、4339位、4759位、5670位、5886位、6542位、6701位、7886位、7950位、9151位、9725位、9873位、10001位、10029位、10969位、11165位、11255位、14195位、14245位、14534位、14615位、14971位、15174位、16520位、16668位、17012位、19784位、20876位、21747位、22893位、22958位、23051位、23106位、23232位、23293位、24106位、28196位、28675位、29464位、30486位、31935位、32255位、32622位、32733位、33000位、33037位、33120位、33250位、33862位、34481位、34688位、34712位、34839位、36994位、37259位、37752位、38231位、38301位、38661位、38932位、39090位、39632位、40905位、42065位、42129位、43761位、44085位、44329位、44756位、45848位、46277位、46454位、49738位、49778位、49972位、54744位、54796位、56499位、57799位、57915位、60576位、61688位、63023位、63822位、63834位、または63870位のいずれかの多型部位
(41’)配列番号:142に記載の塩基配列における498位、555位、1366位、1640位、1782位、2517位、3110位、3264位、3650位、4279位、4581位、4622位、5056位、5431位、5635位、6973位、7018位、7687位、8071位、8128位、8803位、8852位、8954位、9310位、10001位、10024位、10389位、10424位、10426位、10565位、10600位、10819位、11101位、11175位、116345、12172位、12581位、13079位、13740位、14267位、14778位、14818位、16202位、16528位、16578位、19782位、22905位、23164位、23818位、24163位、24244位、24489位、24828位、24882位、25274位、26327位、26451位、27952位、29546位、29572位、29730位、29777位、32992位、33119位、36396位、36884位、39627位、39749位、41439位、42155位、42449位、43759位、43994位、44763位、45412位、45500位、45706位、45711位、45886位、45906位、46098位、46106位、46823位、46899位、46946位、47188位、47211位、47608位、47964位、48003位、48279位、48774位、48792位、49161位、49167位、49494位、49640位、49787位、49840位、50344位、50416位、50419位、50461位、50619位、51154位、51344位、51379位、51713位、51943位、52486位、52620位、52688位、53319位、53966位、54757位、57343位、59179位、59449位、59459位、59766位、60205位、60470位、60594位、60697位、61411位、62620位、62792位、62860位、62950位、63914位、64055位、64125位、64523位、64929位、65453位、65782位、66946位、67630位、68103位、68229位、68230位、68315位、70016位、70867位、71137位、71886位、72331位、72353位、72579位、または72616位のいずれかの多型部位
(42’)配列番号:143に記載の塩基配列における822位、824位、853位、870位、963位、1035位、1169位、1308位、7146位、7709位、7728位、7741位、7780位、7805位、7843位、7844位、7888位、7941位、7965位、8060位、8335位、9948位、10001位、11990位、12342位、12807位、16263位、または16768位のいずれかの多型部位
(43’)配列番号:144に記載の塩基配列における757位、984位、1360位、2092位、8980位、10001位、10624位、11042位、または15953位のいずれかの多型部位
(44’)配列番号:145に記載の塩基配列における75位、2800位、3010位、3957位、4627位、4722位、4825位、4881位、5253位、7319位、8087位、8396位、8834位、9100位、9105位、9826位、9835位、10001位、10070位、10598位、10618位、10631位、10642位、10718位、11329位、11615位、12098位、13256位、13279位、15458位、17422位、18635位、19920位、23233位、23710位、24050位、24751位、25417位、26209位、26441位、28826位、29255位、29296位、30119位、31377位、31512位、31699位、32775位、32825位、33303位、33387位、33437位、33573位、34680位、36145位、36371位、36573位、36597位、36683位、36759位、36763位、36787位、37038位、39317位、39970位、42697位、43630位、または43638位のいずれかの多型部位
(45’)配列番号:146に記載の塩基配列における319位、2530位、6272位、7937位、8205位、10001位、11274位、13402位、14476位、14801位、14852位、17882位、18217位、18522位、18674位、18812位、または18989位のいずれかの多型部位
(46’)配列番号:147に記載の塩基配列における222位、2465位、2466位、4624位、5112位、6298位、6976位、8485位、9457位、9945位、10001位、10397位、10821位、10944位、11507位、11635位、11963位、12750位、12819位、14634位、14709位、15985位、16968位、17124位、17312位、17567位、17621位、17775位、18137位、18225位、18347位、18879位、18923位、19284位、19609位、19714位、19753位、または19754位のいずれかの多型部位
(47’)配列番号:148に記載の塩基配列における3831位、3882位、3925位、3928位、4010位、4197位、4545位、4701位、4880位、4949位、10001位、12151位、13134位、15737位、16289位、16318位、20915位、21001位、22799位、22800位、23002位、25842位、29440位、31331位、31347位、31845位、31973位、33925位、37187位、38753位、40474位、40493位、44461位、45840位、46045位、46468位、または48627位のいずれかの多型部位
(48’)配列番号:149に記載の塩基配列における3728位、5033位、5770位、9803位、10001位、10071位、15368位、16174位、16379位、16584位、または19623位のいずれかの多型部位
(49’)配列番号:150に記載の塩基配列における869位、1048位、1103位、5092位、5333位、5795位、6328位、6455位、6489位、6616位、8061位、10001位、12618位、12746位、15882位、15970位、16961位、17746位、17751位、18004位、22945位、24796位、29622位、29877位、30580位、31500位、32397位、32406位、32528位、33004位、33056位、33071位、または33127位のいずれかの多型部位
(50’)配列番号:151に記載の塩基配列における360位、3151位、4321位、6804位、8069位、8931位、9094位、9111位、9789位、10001位、10715位、10720位、10909位、11107位、11318位、11557位、11651位、11797位、14819位、14825位、15057位、15862位、18390位、18494位、18769位、18841位、18928位、19215位、19273位、19516位、19598位、20007位、20203位、20254位、20324位、21302位、21496位、21536位、21752位、22956位、23732位、23755位、23839位、23923位、24268位、24690位、24837位、25556位、26024位、26509位、26703位、27302位、28257位、28473位、28722位、28855位、29409位、30167位、31943位、34159位、34751位、35954位、36290位、36384位、または36487位のいずれかの多型部位
(51’)配列番号:152に記載の塩基配列における431位、1625位、1710位、1813位、2757位、4822位、7809位、8435位、9518位、9827位、10001位、10022位、11582位、12156位、12379位、12700位、12999位、13649位、13726位、14224位、15770位、15773位、15879位、16242位、17759位、19514位、19743位、20005位、20133位、20425位、20609位、21350位、21358位、21975位、22916位、23279位、23283位、23475位、25464位、25715位、25941位、25995位、26229位、26300位、26385位、26408位、26657位、27250位、27347位、27407位、27613位、27613位、27892位、28348位、28648位、28989位、29161位、29392位、29611位、30407位、30703位、30777位、31051位、31735位、32037位、32225位、32239位、32388位、34349位、37610位、38225位、38393位、41420位、42116位、42306位、48204位、48464位、48550位、48656位、51710位、51751位、52774位、52841位、53077位、55039位、55208位、57049位、57345位、58040位、58140位、58321位、58353位、58905位、58968位、59269位、59704位、59809位、60020位、60030位、60128位、60130位、60570位、60573位、60575位、60620位、60638位、60656位、60797位、60868位、61099位、61123位、61850位、61869位、63543位、63907位、64308位、64308位、65722位、65743位、66131位、66885位、67162位、67209位、67825位、68294位、68317位、68557位、68672位、68913位、69091位、69212位、69369位、69426位、69460位、69640位、69960位、70030位、70373位、70620位、70643位、70651位、70665位、70749位、70872位、71048位、71070位、72248位、72510位、72537位、72671位、72696位、72754位、73232位、73380位、73400位、73545位、73594位、74072位、74864位、または76950位のいずれかの多型部位
〔10〕 〔9〕の(30’)〜(35’)および(39’)〜(51’)に記載の多型部位における塩基種が、それぞれ以下の(30″)〜(35″)および(39″)〜(51″)である場合に、慢性歯周炎にかかりやすいと判定される〔7〕に記載の検査方法。
(30″)配列番号:134に記載の塩基配列における23071位の塩基種がA、または10001位の塩基種がT
(31″)配列番号:135に記載の塩基配列における20135位の塩基種がC
(32″)配列番号:136に記載の塩基配列における43199位の塩基種がG、または48326位の塩基種がT
(33″)配列番号:137に記載の塩基配列における10001位の塩基種がB
(34″)配列番号:138に記載の塩基配列における22640位の塩基種がC
(35″)配列番号:139に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(39″)配列番号:140に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(40″)配列番号:141に記載の塩基配列における23293位の塩基種がC
(41″)配列番号:142に記載の塩基配列における62860位の塩基種がC
(42″)配列番号:143に記載の塩基配列における12807位の塩基種がT
(43″)配列番号:144に記載の塩基配列における10001位の塩基種がT
(44″)配列番号:145に記載の塩基配列における37038位の塩基種がG
(45″)配列番号:146に記載の塩基配列における10001位の塩基種がC
(46″)配列番号:147に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(47″)配列番号:148に記載の塩基配列における21001位の塩基種がG、15737位の塩基種がG、21001位の塩基種がG、または29440位の塩基種がT
(48″)配列番号:149に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(49″)配列番号:150に記載の塩基配列における24796位の塩基種がT
(50″)配列番号:151に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(51″)配列番号:152に記載の塩基配列における41420位の塩基種がT、48204位の塩基種がA、または68294位の塩基種がC
〔11〕 ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域のハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法。
〔12〕 ハプロタイプが、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、〔11〕に記載の方法。
〔13〕 ハプロタイプが、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、〔11〕に記載の方法。
〔14〕 ハプロタイプが、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、〔11〕に記載の方法。
〔15〕 ハプロタイプが、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、〔11〕に記載の方法。
〔16〕 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) ADCY9遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)〜(iv)のいずれかに記載のハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)C、T、A、G、A、CおよびCであるハプロタイプ
(ii)T、A、A、T、A、CおよびCであるハプロタイプ
(iii)T、A、T、G、A、CおよびAであるハプロタイプ
(iv)T、A、T、T、G、CおよびCであるハプロタイプ
〔17〕 工程(a)に記載のADCY9遺伝子領域における多型部位が、配列番号:85、87、89、91、93、95または97のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位である、〔16〕に記載の検査方法。
〔18〕 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) CALCR遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)または(ii)に記載のハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)T、C、T、T、T、T、TおよびGであるハプロタイプ
(ii)T、C、A、C、G、C、GおよびCであるハプロタイプ
〔19〕 工程(a)に記載のCALCR遺伝子領域における多型部位が、配列番号:99、101、103、105、107、109、111または113のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位である、〔18〕に記載の検査方法。
〔20〕 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) LAMC2遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位のそれぞれの塩基種が、C、GおよびGであるハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
〔21〕 工程(a)に記載のLAMC2遺伝子領域における多型部位が、配列番号:153に記載の塩基配列における3105位、3201位、3293位、3525位、3637位、3797位、4083位、4122位、4304位、4461位、8946位、9580位、9821位、10001位、10044位、10981位、11605位、11700位、12261位、12519位、13296位、20416位、20647位、21607位、21628位、23154位、25250位、26280位、27519位、27522位、27756位、27763位、28310位、29245位、29896位、または30311位のいずれかの多型部位である、〔20〕に記載の検査方法。
〔22〕 工程(a)に記載のLAMC2遺伝子領域における多型部位が、配列番号:132に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位のいずれかの多型部位である、〔20〕に記載の検査方法。
〔23〕 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) IL4遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位のそれぞれの塩基種が、G、AおよびTであるハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
〔24〕 工程(a)に記載のIL4遺伝子領域における多型部位が、配列番号:154に記載の塩基配列における4276位、4617位、4882位、4927位、5491位、5633位、5710位、6302位、6408位、6475位、6524位、6527位、6554位、6777位、6819位、6857位、6946位、7374位、7950位、8120位、8428位、8536位、8874位、8938位、8951位、9019位、9948位、9987位、10001位、10196位、10256位、10269位、10278位、10330位、10481位、10602位、10653位、10697位、10868位、11120位、11373位、11516位、11629位、11647位、11687位、11719位、11721位、11779位、11792位、11940位、12233位、12327位、12448位、12477位、12537位、12610位、12650位、12783位、12885位、13164位、13425位、13433位、13630位、13674位、13821位、142165、14217位、14445位、14521位、14641位、14677位、14756位、14902位、14926位、14951位、15166位、15382位、16038位、16122位、16439位、16630位、16636位、16819位、16854位、16983位、17092位、17200位、17275位、17323位、17747位、17789位、17822位、17842位、17934位、17944位、18061位、18507位、18666位、18707位、19042位、19057位、19203位、19261位、19269位、19271位、19416位、19619位、19715位、19735位、19885位、19987位、20088位、20151位、20458位、20571位、20683位、20815位、21002位、21116位、21162位、21163位、21324位、21326位、21415位、21427位、21452位、21496位、21561位、21588位、21687位、22334位、22379位、22422位、22693位、23081位、23084位、23091位、23198位、23328位、24043位、24525位、24747位、24837位、24986位、25009位、25013位、25128位、25160位、または25173位のいずれかの多型部位である、〔23〕に記載の検査方法。
〔25〕 工程(a)に記載のIL4遺伝子領域における多型部位が、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位のいずれかの多型部位である、〔23〕に記載の検査方法。
〔26〕 〔1〕に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、歯周疾患の検査試薬。
〔27〕 〔1〕に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型部位を含むDNAを増幅するように設計されたフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む、歯周疾患の検査試薬。
〔28〕 〔1〕に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型部位を含むDNAとハイブリダイズするヌクレオチドプローブが固定された固相からなる、歯周疾患の検査試薬。
〔29〕 歯周疾患が侵襲性歯周炎であり、多型部位が〔1〕に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位である、〔26〕〜〔28〕のいずれかに記載の検査試薬。
〔30〕 歯周疾患が慢性歯周炎であり、多型部位が〔1〕に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位である、〔26〕〜〔28〕のいずれかに記載の検査試薬。
〔31〕 多型部位が〔6〕および〔9〕に記載の(1’)〜(51’)のいずれかに記載の多型部位である、〔26〕〜〔28〕に記載の検査試薬。
〔32〕 多型部位が〔6〕に記載の(1’)〜(35’)のいずれかの多型部位である、〔29〕に記載の検査試薬。
〔33〕 多型部位が〔9〕に記載の(28’)〜(51’)のいずれかの多型部位である、〔30〕に記載の検査試薬。
〔34〕 ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域における多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、歯周疾患の検査試薬。
〔35〕 多型部位が配列番号:85、87、89、91、93、95もしくは97のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、〔34〕に記載の検査試薬。
〔36〕 多型部位が、配列番号:99、101、103、105、107、109、111もしくは113のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、〔34〕に記載の検査試薬。
〔37〕 多型部位が、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、もしくは20647位のいずれかの多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、〔34〕に記載の検査試薬。
〔38〕 多型部位が配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、もしくは15382位のいずれかの多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、〔34〕に記載の検査試薬。
本発明者らは、以下の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型を検出することで、歯周疾患を検査できることを見出した。
(1)ジペプチジルペプチダーゼ4(dipeptidylpeptidase 4;DPP4)遺伝子領域
(2)テロメラーゼ蛋白質成分1(telomerase protein component 1;TEP1)遺伝子領域
(3)ホスホイノシチド−3−キナーゼ調節サブユニットポリペプチド1(phosphoinositide−3−kinase,regulatory subunit,polypeptide 1(p85alpha);PIK3R1)遺伝子領域
(4)カタラーゼ(catalase;CAT)遺伝子領域
(5)エンドセリン3(endothelin 3;EDN3)遺伝子領域
(6)フィブリノゲン様蛋白質2(fibrinogen−like 2;FGL2)遺伝子領域
(7)パラオキソナーゼ1(paraoxonase 1;PON1)遺伝子領域
(8)チロシン3−モノオキシゲナーゼ(tyrosine 3−monooxygenase/tryptophan5−monooxygenase activation protein,zeta polypeptide;YWHAZ)遺伝子領域
(9)18型コラーゲンα1(collagen,type XVIII,alpha 1;COL18A1)遺伝子領域
(10)3型コラーゲンα1(collagen,type III,alpha 1(Ehlers−Danlos syndrome type IV,autosomal dominant);COL3A1)遺伝子領域
(11)4型コラーゲンα1(collagen,type IV,alpha 1;COL4A1)遺伝子領域
(12)16型コラーゲンα1(collagen,type XVI,alpha 1;COL16A1)遺伝子領域
(13)カテプシンB(cathepsin B;CTSB)遺伝子領域
(14)インターロイキン10受容体β(interleukin 10 receptor,beta;IL10RB)遺伝子領域
(15)インターロイキン1α(interleukin 1,alpha;IL1A)遺伝子領域
(16)インターロイキン6シグナルトランスデューサー(interleukin 6 signal transducer(gp130,oncostatin M receptor);IL6ST)遺伝子領域
(17)毛特異的酸性ケラチン2(keratin,hair,acidic,2;KRTHA2)遺伝子領域
(18)ラミニンα4(laminin,alpha 4;LAMA4)遺伝子領域
(19)ラミニン受容体1(laminin receptor 1(ribosomal protein SA,67kDa);LAMR1)遺伝子領域
(20)プロコラーゲンリシン2オキソグルタレート5ジオキシゲナーゼ2(procollagen−lysine,2−oxoglutarate 5−dioxygenase(lysine hydroxylase)2;PLOD2)遺伝子領域
(21)プロテオグリカン4(proteoglycan 4,(megakaryocyte stimulating factor,articular superficial zone protein,camptodactyly,arthropathy,coxa vara,pericarditis syndrome);PRG4)遺伝子領域
(22)プロスタグランジンD2合成酵素(prostaglandin D2 synthase 21kDa(brain);PTGDS)遺伝子領域
(23)プロスタグランジンE受容体1(prostaglandin E receptor 1(subtype EP1),42kDa;PTGER1)遺伝子領域
(24)プロスタグランジンF受容体(prostaglandin F receptor(FP);PTGFR)遺伝子領域
(25)トランスフォーミング成長因子β受容体3(transforming growth faetor,beta receptor III(betaglycan,300kDa);TGFBR3)遺伝子領域
(26)メタロプロテイナーゼ組織阻害剤3(tissue inhibitor of metalloproteinase 3(Sorsby fundus dystrophy,pseudoinflammatory);TIMP3)遺伝子領域
(27)腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor(TNF superfamily,member 2);TNFA)遺伝子領域
(28)アデニレートシクラーゼ9(adenylate cyclase 9;ADCY9)遺伝子領域
(29)ゴナドトロピン放出ホルモン(gonadotropin−releasing hormone 1(leutinizing−releasing hormone);GNRH1)遺伝子領域
(30)スカベンジャー受容体クラスB1(scavenger receptor class B,member 1;SCARB1)遺伝子領域
(31)1型コラーゲンα1(collagen,type I,alpha 1;COL1A1)遺伝子領域
(32)上皮成長因子(epidermal growth factor(beta−urogastrone);EGF)遺伝子領域
(33)エラスチン(elastin(supravalvular aortic stenosis,Williams−Beuren syndrome);ELN)遺伝子領域
(34)ケラチン23(keratin 23(histone deacetylase inducible);KRT23)遺伝子領域
(35)ラミニンβ1(laminin,beta 1;LAMB1)遺伝子領域
(36)血液凝固第V因子(coagulation factor V(proaccelerin,labile factor);F5)遺伝子領域
(37)フィブリノゲン様蛋白質1(fibrinogen−like 1;FGL1)遺伝子領域
(38)レプチン(leptin(obesity homolog,mouse);LEP)遺伝子領域
(39)12型コラーゲンα1(collagen,type XII,alpha 1;COL12A1)遺伝子領域
(40)17型コラーゲンα1(collagen,type XVII,alpha 1;COL17A1)遺伝子領域
(41)9型コラーゲンα1(collagen,type IX,alpha 1;COL9A1)遺伝子領域
(42)カテプシンD(cathepsin D(lysosomal aspartyl protease);CTSD)遺伝子領域
(43)カテプシンG(cathepsin G;CTSG)遺伝子領域
(44)上皮成長因子受容体(epidermal growth factor receptor(erythroblastic leukemia viral(v−erb−b)oncogene homolog,avian);EGFR)遺伝子領域
(45)線維芽細胞成長因子12(fibroblast growth factor 12;FGF12)遺伝子領域
(46)フコシルトランスフェラーゼ1(fucosyltransferase 1(galactoside 2−alpha−L−fucosyltransferase,Bombay phenotype included);FUT1)遺伝子領域
(47)ヘパラン硫酸プロテオグリカン2(heparan sulfate proteoglycan 2(perlecan);HSPG2)遺伝子領域
(48)ラミニンα2(laminin,alpha 2(merosin,congenital muscular dystrophy);LAMA2)遺伝子領域
(49)プロコラーゲンリシン2オキソグルタレート5ジオキシゲナーゼ(procollagen−lysine,2−oxoglutarate 5−dioxygenase(lysine hydroxylase,Ehlers−Danlos syndrome type VI);PLOD)遺伝子領域
(50)プロスタグランジンE受容体2(prostaglandin E receptor 2(subtype EP2),53kDa;PTGER2)遺伝子領域
(51)プロスタグランジンE受容体3(prostaglandin E receptor 3(subtype EP3);PTGER3)遺伝子領域
(52)(1)〜(51)のいずれかに記載の領域と塩基対をなす相補鎖における領域
本発明は、この知見に基づき、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型を検出する工程を含む、歯周疾患に関連する多型を有するか否かを検査するための方法を提供する。
本発明において、「歯周疾患」としては、好ましくは歯周炎であり、より好ましくは侵襲性歯周炎(aggressive periodontitis)または慢性歯周炎(chronic periodontitis)である。
本発明においては、好ましくは、上記(1)〜(35)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出することで、侵襲性歯周炎の検査を行う。また、上記(28)〜(51)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出することで、慢性歯周炎の検査を行うことが好ましい。
本発明において、遺伝子領域とは、遺伝子を含むゲノムDNA上の一定領域を意味する。該領域には、遺伝子の発現制御領域(例えば、プロモーター領域)や遺伝子の3’末端非翻訳領域などが含まれる。
多型とは、遺伝学的には、母集団中1%以上の頻度で存在している塩基変化と一般的に定義される。しかしながら、本発明における「多型」は、この定義に制限されず、1%未満の塩基の変化も「多型」に含む。本発明における多型の種類としては、例えば、一塩基多型、一から数十塩基(時には数千塩基)が欠失、置換あるいは挿入している多型等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、多型部位の数についても特に制限はなく、1個以上の多型を有していてもよい。ここで、一塩基多型とは、個人間でのDNA塩基配列の一塩基の違いによる多型を意味する。
本発明における多型としては、歯周疾患に関連する多型であれば特に制限はない。本発明における多型部位としては、好ましくは、以下の(1’)〜(52’)のいずれかに記載の多型部位が挙げられる。
(1’)DPP4遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:1または2に記載の塩基配列における151位の多型部位
(2’)TEP1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:3または4に記載の塩基配列における151位の多型部位
(3’)PIK3R1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:5または6に記載の塩基配列における151位の多型部位
(4’)CAT遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:7または8に記載の塩基配列における151位の多型部位
(5’)EDN3遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:9または10に記載の塩基配列における151位の多型部位
(6’)FGL2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:11または12に記載の塩基配列における151位の多型部位
(7’)PON1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:13または14に記載の塩基配列における151位の多型部位
(8’)YWHAZ遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:15または16に記載の塩基配列における151位の多型部位
(9’)COL18A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:115に記載の塩基配列における1748位、3813位、4313位、4362位、4397位、4613位、4727位、4737位、4944位、5577位、5690位、6003位、6469位、6582位、6948位、7008位、7033位、7060位、7151位、7473位、8202位、9209位、10001位、10559位、10592位、10777位、10787位、10909位、15636位、17481位、17724位、20894位、21147位、21590位、21811位、22127位、23111位、23755位、23810位、24079位、24785位、24888位、25945位、26253位、26288位、27690位、27850位、30456位、または30461位のいずれかの多型部位
(10’)COL3A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:116に記載の塩基配列における473位、1138位、2875位、3930位、6005位、6154位、6179位、7226位、8642位、9475位、10001位、10145位、11007位、14468位、15283位、17539位、または19223位のいずれかの多型部位
(11’)COL4A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:117に記載の塩基配列における76位、682位、918位、1108位、1202位、1313位、1612位、1831位、2122位、4067位、4076位、4253位、4909位、4970位、5664位、5944位、6217位、6641位、7335位、7385位、7715位、8876位、9687位、9906位、10001位、10004位、10130位、10398位、10496位、10499位、10535位、10669位、10704位、11058位、13722位、13931位、14135位、15367位、15518位、15818位、15872位、15874位、16943位、17215位、17551位、17847位、17862位、17932位、18118位、18124位、18459位、19249位、19435位、19466位、20634位、21382位、21995位、22078位、22381位、23010位、24635位、26588位、27193位、27354位、28000位、28059位、28097位、28129位、29190位、29247位、30094位、30572位、30956位、31082位、31168位、31404位、32562位、33125位、34529位、35265位、35587位、35858位、36049位、36239位、37065位、37734位、37771位、38835位、38898位、39278位、39461位、40309位、40334位、40625位、41314位、41386位、41558位、41580位、41980位、42026位、42039位、42059位、42352位、42365位、42370位、42376位、42428位、42585位、42764位、43051位、43419位、45973位、46151位、46221位、46629位、46697位、46724位、46815位、48046位、48367位、48439位、48864位、49316位、50078位、50234位、50287位、または50763位のいずれかの多型部位
(12’)COL16A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:118に記載の塩基配列における1335位、1980位、2991位、3060位、3347位、3463位、3582位、4355位、5639位、5825位、6654位、10001位、13577位、14487位、または19768位のいずれかの多型部位
(13’)CTSB遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:119に記載の塩基配列における1207位、1214位、1240位、1256位、1354位、1539位、2049位、2050位、2304位、2423位、3066位、3199位、3298位、3609位、4286位、4494位、4569位、4850位、4963位、5599位、5607位、5763位、5958位、6060位、6115位、6140位、6464位、6605位、6704位、6744位、6750位、6751位、6795位、6818位、6868位、6984位、7066位、7139位、7148位、7175位、7237位、7303位、7404位、7456位、7702位、7870位、7910位、8198位、8282位、8359位、8385位、8519位、8521位、9158位、9160位、9212位、9319位、9581位、9740位、9759位、10001位、10204位、10244位、10304位、10310位、10539位、10732位、11091位、11170位、11443位、11870位、11889位、11894位、11904位、12036位、12451位、12662位、12813位、13122位、13217位、13312位、13662位、13692位、14060位、14807位、14819位、15163位、15231位、15491位、15565位、15921位、16011位、16019位、16335位、17305位、または17501位のいずれかの多型部位
(14’)IL10RB遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:120に記載の塩基配列における3383位、3458位、7823位、8517位、9173位、9924位、10001位、10461位、10556位、10667位、10669位、10965位、11930位、12339位、12341位、13898位、14356位、14406位、14407位、15224位、15364位、16774位、16950位、19265位、19659位、19665位、19950位、20265位、20771位、20948位、21083位、21933位、21991位、22246位、22270位、23238位、23599位、23817位、23989位、24063位、24100位、24372位、24808位、24992位、25164位、25191位、25641位、26765位、27212位、27492位、27795位、28161位、28558位、28829位、28948位、28972位、または30011位のいずれかの多型部位
(15’)IL1A遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:121に記載の塩基配列における4662位、5587位、5854位、6282位、6646位、6799位、8172位、9139位、9958位、10001位、10216位、10372位、10496位、11753位、11786位、11902位、11915位、13053位、13345位、14444位、14535位、14647位、14740位、14768位、16488位、17523位、17836位、18997位、19030位、19389位、19476位、または19748位のいずれかの多型部位
(16’)IL6ST遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:122に記載の塩基配列における115位、119位、123位、139位、2517位、2813位、5750位、5769位、または10001位のいずれかの多型部位
(17’)KRTHA2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:123に記載の塩基配列における1796位、1867位、1964位、4942位、5020位、5323位、5841位、6113位、6132位、6164位、6347位、6380位、7316位、7905位、8025位、8095位、8252位、8405位、8838位、8940位、8985位、9606位、9763位、9964位、9979位、9980位、10001位、10072位、10105位、10326位、10920位、11619位、11796位、12217位、12218位、12672位、12954位、13271位、14010位、14011位、14508位、14594位、14771位、14772位、15043位、15126位、15212位、15293位、15309位、15311位、15502位、19773位、19836位、20077位、20083位、または20641位のいずれかの多型部位
(18’)LAMA4遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:124に記載の塩基配列における964位、3645位、5581位、5587位、5609位、5610位、6605位、6616位、6843位、6850位、6931位、7370位、10001位、10108位、12342位、12536位、14272位、または16116位のいずれかの多型部位
(19’)LAMR1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:125に記載の塩基配列における134位、6382位、6519位、6701位、9035位、9368位、10001位、12269位、12337位、12354位、12360位、13003位、13288位、13391位、13825位、13841位、14006位、14007位、22058位、または22223位のいずれかの多型部位
(20’)PLOD2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:126に記載の塩基配列における902位、931位、3204位、6676位、7682位、7686位、7693位、8859位、9195位、9518位、9971位、10001位、10088位、10091位、11195位、13421位、13437位、13686位、13803位、13974位、14217位、18702位、または19179位のいずれかの多型部位
(21’)PRG4遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:127に記載の塩基配列における1364位、2299位、2464位、2480位、9633位、9850位、10001位、11730位、14666位、または15759位のいずれかの多型部位
(22’)PTGDS遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:128に記載の塩基配列における4627位、6035位、6336位、6644位、10001位、12748位、12920位、13013位、18444位、18457位、19432位、または20001位のいずれかの多型部位
(23’)PTGER1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:129に記載の塩基配列における211位、247位、264位、341位、859位、4903位、7292位、8697位、8768位、8866位、9293位、9493位、9567位、10001位、10128位、11151位、12244位、12474位、12634位、14705位、16841位、17148位、17710位、17760位、17966位、19760位、または19793位のいずれかの多型部位
(24’)PTGFR遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:130に記載の塩基配列における3980位、4498位、6500位、6680位、7028位、8271位、8357位、9576位、10001位、10374位、10470位、10647位、10732位、10789位、10981位、10989位、11278位、11928位、12543位、13326位、13452位、13472位、13472位、13567位、14166位、14390位、14609位、14655位、15214位、16840位、17187位、17639位、17883位、18814位、または19093位のいずれかの多型部位
(25’)TGFBR3遺伝子頒域における多型部位であって、配列番号:131に記載の塩基配列における956位、2506位、2574位、3616位、4741位、5235位、6250位、6686位、6933位、7057位、9168位、9372位、9427位、9443位、9513位、10001位、10064位、10778位、10929位、11165位、11270位、11406位、11816位、11829位、12272位、12822位、12984位、14112位、15427位、16850位、18887位、19130位、19194位、19753位、20583位、22282位、22746位、22901位、23049位、23494位、24791位、25498位、25978位、26098位、26424位、26745位、26746位、26821位、27869位、30043位、30156位、または30164位のいずれかの多型部位
(26’)TIMP3遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:132に記載の塩基配列における340位、4755位、7131位、9154位、10001位、12378位、16455位、16576位、16776位、18262位、18275位、18477位、19149位、19316位、19387位、19876位、19885位、19896位、または19955位のいずれかの多型部位
(27’)TNFA遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:133に記載の塩基配列における287位、515位、889位、3127位、3699位、5145位、5178位、5397位、5398位、5910位、6335位、6545位、6667位、6668位、6971位、7041位、7042位、7329位、7456位、7593位、7657位、7661位、7684位、8679位、8748位、9208位、9354位、9376位、9382位、9553位、9555位、9591位、9664位、9671位、9720位、9931位、9995位、10001位、10306位、10391位、10505位、10572位、10658位、10727位、10927位、11089位、11125位、11406位、11491位、11542位、11818位、12291位、12633位、12667位、13395位、13662位、13689位、13750位、13854位、13880位、14015位、14267位、14320位、14360位、14374位、14414位、14511位、14547位、14589位、14692位、14719位、15096位、15268位、15351位、15756位、15790位、16307位、16456位、16701位、17352位、17439位、17460位、17966位、18095位、18424位、または18437位のいずれかの多型部位
(28’)ADCY9遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:17または18に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、配列番号:19または20に記載の塩基配列における151位の多型部位
(29’)GNRH1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:21または22に記載の塩基配列における151位の多型部位
(30’)SCARB1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:134に記載の塩基配列における120位、136位、162位、427位、530位、1362位、1363位、1412位、1567位、2341位、2610位、3524位、3959位、4296位、4940位、5409位、5824位、6522位、6564位、6755位、7646位、7798位、7819位、8015位、8122位、8848位、9096位、9413位、9424位、9441位、10001位、11639位、11982位、11990位、12077位、12090位、13737位、13755位、14554位、15066位、15292位、15457位、15646位、15943位、17114位、17287位、17714位、18291位、19403位、19425位、20143位、20404位、20522位、21726位、22920位、23071位、24276位、24360位、25434位、25539位、25703位、25971位、26431位、26739位、26760位、26764位、26927位、28308位、28619位、28760位、29179位、29329位、29560位、30251位、30736位、30998位、31207位、31920位、32218位、37200位、37692位、42327位、または50935位のいずれかの多型部位
(31’)COL1A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:135に記載の塩基配列における109位、654位、732位、1798位、2708位、2903位、4079位、4228位、4252位、4792位、5120位、5301位、7409位、7610位、8346位、8373位、8690位、8832位、9099位、9755位、9786位、9829位、9942位、9947位、10001位、10069位、10196位、10232位、10519位、10883位、10977位、11043位、11045位、11310位、11622位、11697位、12189位、12406位、12475位、12704位、13649位、14271位、14434位、14565位、15203位、15419位、15423位、15606位、16001位、16171位、16282位、16406位、16582位、16705位、16883位、16960位、17825位、18287位、18360位、18413位、18756位、19035位、20135位、20419位、20444位、21226位、21271位、21289位、22641位、22678位、22696位、22709位、22719位、23897位、23951位、24215位、24714位、24729位、24743位、24767位、24796位、25455位、25475位、25499位、25529位、25530位、25911位、26199位、26204位、27336位、27635位、27636位、または27970位のいずれかの多型部位
(32’)EGF遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:136に記載の塩基配列における5944位、9392位、9696位、10001位、10517位、10796位、11240位、11335位、11483位、11526位、11620位、12079位、13907位、14899位、14979位、15973位、16362位、16837位、17381位、20332位、20470位、20749位、21742位、25089位、43199位、48326位、49066位、49543位、50522位、52218位、54317位、55447位、または57297位のいずれかの多型部位
(33’)ELN遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:137に記載の塩基配列における1142位、2657位、2975位、3650位、3751位、3803位、5367位、5519位、10001位、10124位、12490位、13245位、14509位、15451位、20178位、27030位、28575位、28643位、31355位、34097位、34110位、または36614位のいずれかの多型部位
(34’)KRT23遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:138に記載の塩基配列における342位、2029位、2118位、6500位、6752位、8709位、8823位、10001位、10277位、10794位、10805位、10810位、11430位、11597位、12525位、12830位、14388位、14645位、15029位、15186位、16565位、16816位、17176位、21790位、21827位、21947位、21964位、22640位、22752位、25900位、26502位、27635位、27777位、27791位、30616位、30650位、または30957位のいずれかの多型部位
(35’)LAMB1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:139に記載の塩基配列における480位、1230位、2221位、2414位、2781位、2875位、4999位、5055位、5901位、8107位、10001位、10139位、10275位、10897位、10962位、11190位、11393位、11942位、12734位、12849位、14845位、15165位、15699位、16530位、18323位、または18333位のいずれかの多型部位
(36’)F5遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:23または24に記載の塩基配列における151位の多型部位
(37’)FGL1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:25または26に記載の塩基配列における151位の多型部位
(38’)LEP遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:27または28に記載の塩基配列における151位の多型部位
(39’)COL12A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:140に記載の塩基配列における2198位、2699位、6511位、6789位、7554位、8442位、8715位、10001位、11254位、12288位、16001位、または17077位のいずれかの多型部位
(40’)COL17A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:141に記載の塩基配列における96位、813位、848位、1033位、1442位、1593位、1815位、1919位、4094位、4296位、4339位、4759位、5670位、5886位、6542位、6701位、7886位、7950位、9151位、9725位、9873位、10001位、10029位、10969位、11165位、11255位、14195位、14245位、14534位、14615位、14971位、15174位、16520位、16668位、17012位、19784位、20876位、21747位、22893位、22958位、23051位、23106位、23232位、23293位、24106位、28196位、28675位、29464位、30486位、31935位、32255位、32622位、32733位、33000位、33037位、33120位、33250位、33862位、34481位、34688位、34712位、34839位、36994位、37259位、37752位、38231位、38301位、38661位、38932位、39090位、39632位、40905位、42065位、42129位、43761位、44085位、44329位、44756位、45848位、46277位、46454位、49738位、49778位、49972位、54744位、54796位、56499位、57799位、57915位、60576位、61688位、63023位、63822位、63834位、または63870位のいずれかの多型部位
(41’)COL9A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:142に記載の塩基配列における498位、555位、1366位、1640位、1782位、2517位、3110位、3264位、3650位、4279位、4581位、4622位、5θ56位、5431位、5635位、6973位、7018位、7687位、8071位、8128位、8803位、8852位、8954位、9310位、10001位、10024位、10389位、10424位、10426位、10565位、10600位、10819位、11101位、11175位、11634位、12172位、12581位、13079位、13740位、14267位、14778位、14818位、16202位、16528位、16578位、19782位、22905位、23164位、23818位、24163位、24244位、24489位、24828位、24882位、25274位、26327位、26451位、27952位、29546位、29572位、29730位、29777位、32992位、33119位、36396位、36884位、39627位、39749位、41439位、42155位、42449位、43759位、43994位、44763位、45412位、45500位、45706位、45711位、45886位、45906位、46098位、46106位、46823位、46899位、46946位、47188位、47211位、47608位、47964位、48003位、48279位、48774位、48792位、49161位、49167位、49494位、49640位、49787位、49840位、50344位、50416位、50419位、50461位、50619位、51154位、51344位、51379位、51713位、51943位、52486位、52620位、52688位、53319位、53966位、54757位、57343位、59179位、59449位、59459位、59766位、60205位、60470位、60594位、60697位、61411位、62620位、62792位、62860位、62950位、63914位、64055位、64125位、64523位、64929位、65453位、65782位、66946位、67630位、68103位、68229位、68230位、68315位、70016位、70867位、71137位、71886位、72331位、72353位、72579位、または72616位のいずれかの多型部位
(42’)CTSD遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:143に記載の塩基配列における822位、824位、853位、870位、963位、1035位、1169位、1308位、7146位、7709位、7728位、7741位、7780位、7805位、7843位、7844位、7888位、7941位、7965位、8060位、8335位、9948位、10001位、11990位、12342位、12807位、16263位、または16768位のいずれかの多型部位
(43’)CTSG遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:144に記載の塩基配列における757位、984位、1360位、2092位、8980位、10001位、10624位、11042位、または15953位のいずれかの多型部位
(44’)EGFR遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:145に記載の塩基配列における75位、2800位、3010位、3957位、4627位、4722位、4825位、4881位、5253位、7319位、8087位、8396位、8834位、9100位、9105位、9826位、9835位、10001位、10070位、10598位、10618位、10631位、10642位、10718位、11329位、11615位、12098位、13256位、13279位、15458位、17422位、18635位、19920位、23233位、23710位、24050位、24751位、25417位、26209位、26441位、28826位、29255位、29296位、30119位、31377位、31512位、31699位、32775位、32825位、33303位、33387位、33437位、33573位、34680位、36145位、36371位、36573位、36597位、36683位、36759位、36763位、36787位、37038位、39317位、39970位、42697位、43630位、または43638位のいずれかの多型部位
(45’)FGF12遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:146に記載の塩基配列における319位、2530位、6272位、7937位、8205位、10001位、11274位、13402位、14476位、14801位、14852位、17882位、18217位、18522位、18674位、18812位、または18989位のいずれかの多型部位
(46’)FUT1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:147に記載の塩基配列における222位、2465位、2466位、4624位、5112位、6298位、6976位、8485位、9457位、9945位、10001位、10397位、10821位、10944位、11507位、11635位、11963位、12750位、12819位、14634位、14709位、15985位、16968位、17124位、17312位、17567位、17621位、17775位、18137位、18225位、18347位、18879位、18923位、19284位、19609位、19714位、19753位、または19754位のいずれかの多型部位
(47’)HSPG2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:148に記載の塩基配列における3831位、3882位、3925位、3928位、4010位、4197位、4545位、4701位、4880位、4949位、10001位、12151位、13134位、15737位、16289位、16318位、20915位、21001位、22799位、22800位、23002位、25842位、29440位、31331位、31347位、31845位、31973位、33925位、37187位、38753位、40474位、40493位、44461位、45840位、46045位、46468位、または48627位のいずれかの多型部位
(48’)LAMA2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:149に記載の塩基配列における3728位、5033位、5770位、9803位、10001位、10071位、15368位、16174位、16379位、16584位、または19623位のいずれかの多型部位
(49’)PLOD遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:150に記載の塩基配列における869位、1048位、1103位、5092位、5333位、5795位、6328位、6455位、6489位、6616位、8061位、10001位、12618位、12746位、15882位、15970位、16961位、17746位、17751位、18004位、22945位、24796位、29622位、29877位、30580位、31500位、32397位、32406位、32528位、33004位、33056位、33071位、または33127位のいずれかの多型部位
(50’)PTGER2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:151に記載の塩基配列における360位、3151位、4321位、6804位、8069位、8931位、9094位、9111位、9789位、10001位、10715位、10720位、10909位、11107位、11318位、11557位、11651位、11797位、14819位、14825位、15057位、15862位、18390位、18494位、18769位、18841位、18928位、19215位、19273位、19516位、19598位、20007位、20203位、20254位、20324位、21302位、21496位、21536位、21752位、22956位、23732位、23755位、23839位、23923位、24268位、24690位、24837位、25556位、26024位、26509位、26703位、27302位、28257位、28473位、28722位、28855位、29409位、30167位、31943位、34159位、34751位、35954位、36290位、36384位、または36487位のいずれかの多型部位
(51’)PTGER3遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:152に記載の塩基配列における431位、1625位、1710位、1813位、2757位、4822位、7809位、8435位、9518位、9827位、10001位、10022位、11582位、12156位、12379位、12700位、12999位、13649位、13726位、14224位、15770位、15773位、15879位、16242位、17759位、19514位、19743位、20005位、20133位、20425位、20609位、21350位、21358位、21975位、22916位、23279位、23283位、23475位、25464位、25715位、25941位、25995位、26229位、26300位、26385位、26408位、26657位、27250位、27347位、27407位、27613位、27613位、27892位、28348位、28648位、28989位、29161位、29392位、29611位、30407位、30703位、30777位、31051位、31735位、32037位、32225位、32239位、32388位、34349位、37610位、38225位、38393位、41420位、42116位、42306位、48204位、48464位、48550位、48656位、51710位、51751位、52774位、52841位、53077位、55039位、55208位、57049位、57345位、58040位、58140位、58321位、58353位、58905位、58968位、59269位、59704位、59809位、60020位、60030位、60128位、60130位、60570位、60573位、60575位、60620位、60638位、60656位、60797位、60868位、61099位、61123位、61850位、61869位、63543位、63907位、64308位、64308位、65722位、65743位、66131位、66885位、67162位、67209位、67825位、68294位、68317位、68557位、68672位、68913位、69091位、69212位、69369位、69426位、69460位、69640位、69960位、70030位、70373位、70620位、70643位、70651位、70665位、70749位、70872位、71048位、71070位、72248位、72510位、72537位、72671位、72696位、72754位、73232位、73380位、73400位、73545位、73594位、74072位、74864位、または76950位のいずれかの多型部位
(52’)(1’)〜(51’)のいずれかに記載の多型部位を有する鎖の相補鎖における多型部位
なお、本発明において、「いずれかの多型部位」とは、少なくとも一つの多型部位を意味する。すなわち、本発明の検査方法または検査試薬では標的遺伝子における上記多型部位の全てを対象としてもよいし、そのうちの一つを対象としてもよい。
本発明においては、健常人の(1)〜(8)、(28)、(29)、(36)、(37)、および(38)のいずれかの領域の塩基配列を、それぞれ、配列番号:1〜28における奇数番号に記載する。また、易罹患性を示す多型を有する領域の塩基配列の例を、それぞれ、配列番号:1〜28における偶数番号に記載する。
また、(9)〜(27)、(30)〜(35)、(39)〜(50)、および(51)のいずれかの領域の塩基配列を、それぞれ、配列番号:115〜152に記載する。
本発明において、多型の検出は、当業者に周知の方法で行なうことができる。例えば、多型部位における塩基種を決定することで行うことができるが、この方法に限定されるものではない。
以下、本発明の検査方法の好ましい態様を記載するが、本発明の方法はそれらの方法に限定されるものではない。
本発明において、多型を検出する方法としては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、調製したDNA試料を制限酵素により切断する。次いで、DNA断片をその大きさに応じて分離する。次いで、検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する。また、他の一つの態様においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。さらに、増幅したDNAを制限酵素により切断する。次いで、DNA断片をその大きさに応じて分離する。次いで、検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する。
このような方法としては、例えば、制限酵素断片長多型(Restriction Fragment Length Polymorphism/RFLP)を利用した方法やPCR−RFLP法等が挙げられる。具体的には、制限酵素の認識部位に変異が存在する場合、あるいは制限酵素処理によって生じるDNA断片内に塩基挿入または欠失がある場合、制限酵素処理後に生じる断片の大きさが対照と比較して変化する。この変異を含む部分をPCR法によって増幅し、それぞれの制限酵素で処理することによって、これらの変異を電気泳動後のバンドの移動度の差として検出することができる。あるいは、染色体DNAをこれらの制限酵素によって処理し、電気泳動した後、本発明のプローブDNAを用いてサザンブロッティングを行うことにより、変異の有無を検出することができる。用いられる制限酵素は、それぞれの変異に応じて適宜選択することができる。この方法では、ゲノムDNA以外にも被検者から調製したRNAを逆転写酵素でcDNAにし、これをそのまま制限酵素で切断した後、サザンブロッティングを行うことも可能である。また、このcDNAを鋳型としてPCRで上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅し、それを制限酵素で切断した後、移動度の差を調べることも可能である。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。さらに、増幅したDNAを一本鎖DNAに解離させる。次いで、解離させた一本鎖DNAを非変性ゲル上で分離する。分離した一本鎖DNAのゲル上での移動度を対照と比較する。
該方法としては、例えばPCR−SSCP(single−strand conformation polymorphism、一本鎖高次構造多型)法(Cloning and polymerase chain reaction−single−strand conformation polymorphism analysis of anonymous Alu repeats on chromosome 11.Genomics.1992 Jan 1;12(1):139−146.、Detection of p53 gene mutations in human brain tumors by single−strand conformation polymorphism analysis of polymerase chain reaction products.Oncogene.1991 Aug 1;6(8):1313−1318.、Multiple fluorescence−based PCR−SSCP analysis with postlabeling.、PCR Methods Appl.1995 Apr 1;4(5):275−282.)が挙げられる。この方法は操作が比較的簡便であり、また被検試料の量も少なくて済む等の利点を有するため、特に多数のDNA試料をスクリーニングするのに好適である。その原理は次の通りである。二本鎖DNA断片を一本鎖に解離すると、各鎖はその塩基配列に依存した独自の高次構造を形成する。この解離したDNA鎖を、変性剤を含まないポリアクリルアミドゲル中で電気泳動すると、それぞれの高次構造の差に応じて、相補的な同じ鎖長の一本鎖DNAが異なる位置に移動する。一塩基の置換によってもこの一本鎖DNAの高次構造は変化し、ポリアクリルアミドゲル電気泳動において異なる移動度を示す。従って、この移動度の変化を検出することによりDNA断片に点突然変異や欠失、あるいは挿入等による変異の存在を検出することができる。
具体的には、まず、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAをPCR法等によって増幅する。増幅される範囲としては、通常200〜400bp程度の長さが好ましい。PCRは、当業者においては反応条件等を適宜選択して行うことができる。PCRの際に、32P等のアイソトープ、蛍光色素、またはビオチン等によって標識したプライマーを用いることにより、増幅DNA産物を標識することができる。あるいはPCR反応液に32P等のアイソトープ、蛍光色素、またはビオチン等によって標識された基質塩基を加えてPCRを行うことにより、増幅DNA産物を標識することも可能である。さらに、PCR反応後にクレノウ酵素等を用いて、32P等のアイソトープ、蛍光色素、またはビオチン等によって標識された基質塩基を、増幅DNA断片に付加することによっても標識を行うことができる。こうして得られた標識DNA断片を、熱を加えること等により変性させ、尿素などの変性剤を含まないポリアクリルアミドゲルによって電気泳動を行う。この際、ポリアクリルアミドゲルに適量(5〜10%程度)のグリセロールを添加することにより、DNA断片の分離の条件を改善することができる。また、泳動条件は各DNA断片の性質により変動するが、通常、室温(20〜25℃)で行い、好ましい分離が得られないときには4から30℃までの温度で最適の移動度を与える温度の検討を行う。電気泳動後、DNA断片の移動度を、X線フィルムを用いたオートラジオグラフィーや、蛍光を検出するスキャナー等で検出し、解析を行う。移動度に差があるバンドが検出された場合、このバンドを直接ゲルから切り出し、PCRによって再度増幅し、それを直接シークエンシングすることにより、変異の存在を確認することができる。また、標識したDNAを使わない場合においても、電気泳動後のゲルをエチジウムブロマイドや銀染色法などによって染色することによって、バンドを検出することができる。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。さらに、増幅したDNAを、DNA変性剤の濃度が次第に高まるゲル上で分離する。次いで、分離したDNAのゲル上での移動度を対照と比較する。
このような方法としては、例えば、変性剤濃度勾配ゲル(denaturant gradient gel electrophoresis:DGGE法)等を例示することができる。DGGE法は、変性剤の濃度勾配のあるポリアクリルアミドゲル中で、DNA断片の混合物を泳動し、それぞれの不安定性の違いによってDNA断片を分離する方法である。ミスマッチのある不安定なDNA断片が、ゲル中のある変性剤濃度の部分まで移動すると、ミスマッチ周辺のDNA配列はその不安定さのために、部分的に1本鎖へと解離する。この部分的に解離したDNA断片の移動度は、非常に遅くなり、解離部分のない完全な二本鎖DNAの移動度と差がつくことから、両者を分離することができる。具体的には、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを本発明のプライマー等を用いたPCR法等によって増幅し、これを尿素などの変性剤の濃度が移動するに従って徐々に高くなっているポリアクリルアミドゲル中で電気泳動し、対照と比較する。変異が存在するDNA断片の場合、より低い変性剤濃度位置でDNA断片が一本鎖になり、極端に移動速度が遅くなるため、この移動度の差を検出することにより変異の有無を検出することができる。
また、本発明においては、多型部位の塩基種を決定することによっても多型を検出することができる。
例えば、被検者からDNA試料を調製する。DNA試料は、例えば被検者の血液、皮膚、だ液、口腔粘膜、毛髪、手術または検査により採取あるいは切除した組織または細胞から抽出した染色体DNA、あるいはRNAを基に調製することができる。
本方法においては、次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを単離する。該DNAの単離は、例えば、それぞれの遺伝子領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズするプライマーを用いて、染色体DNA、あるいはRNAを鋳型としたPCR等によって行うことができる。
本方法においては、次いで、単離したDNAの塩基配列を決定する。単離したDNAの塩基配列の決定は、当業者に公知の方法で行うことができる。
本方法においては、次いで、決定したDNAの塩基配列を、対照と比較する。本発明において、対照とは、配列番号:1〜28、および、配列番号:85〜154のいずれかに記載の塩基配列を含むDNAをいう。
本発明の検査方法は、上記の如く被検者由来のDNAの塩基配列を直接決定する方法以外に、多型の検出が可能な種々の方法によって行うことができる。
別の方法においては、まず、被検者から調製した上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNA、および、ヌクレオチドプローブが固定された固相、を提供する。
本発明において「固相」とは、ヌクレオチドプローブを固定することが可能な板状の材料を意味する。本発明においてヌクレオチドには、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドが含まれる。本発明の固相は、ヌクレオチドプローブを固定することができれば特に制限はないが、一般にDNAアレイ技術で使用される固相を好適に用いることができる。一般にDNAアレイは、高密度に固相にプリントされた何千ものヌクレオチドで構成されている。通常これらのDNAは非透過性(non−porous)の固相の表層にプリントされる。固相の表層は、一般的にはガラスであるが、透過性(porous)の膜、例えばニトロセルロースメンブレムを使用することができる。
本発明において、ヌクレオチドの固定(アレイ)方法として、Affymetrix社開発によるオリゴヌクレオチドを基本としたアレイが例示できる。オリゴヌクレオチドのアレイにおいて、オリゴヌクレオチドは通常in vitroで合成される。例えば、photolithographicの技術(Affymetrix社)、および化学物質を固定させるためのインクジェット(Rosetta Inpharmatics社)技術等によるオリゴヌクレオチドの合成法が既に知られており、いずれの技術も本発明の基板の作製に利用することができる。
固相に固定するヌクレオチドプローブは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型を検出することができるものであれば、特に制限されない。即ち該プローブは、例えば、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズするようなプローブである。特異的なハイブリダイズが可能であれば、ヌクレオチドプローブは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAに対し、完全に相補的である必要はない。本発明において固相に結合させるヌクレオチドプローブの長さは、オリゴヌクレオチドを固定する場合は、通常10〜100ベースであり、好ましくは10〜50ベースであり、さらに好ましくは15〜25ベースである。更に、クロスハイブリダイゼーション(非特異的ハイブリダイゼーション)による誤差を避けるために、ミスマッチ(MM)プローブを用いることもできる。ミスマッチプローブは、標的塩基配列と完全に相補的な塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのペアを構成している。ミスマッチプローブに対して、完全に相補的な塩基配列からなるオリゴヌクレオチドはパーフェクトマッチ(PM)プローブと呼ばれる。データ解析の過程で、ミスマッチプローブで観察されたシグナルを消去することによって、クロスハイブリダイゼーションの影響を小さくすることができる。
本方法においては、次いで、該DNAと該固相を接触させる。この過程により、上記ヌクレオチドプローブに対し、DNAをハイブリダイズさせる。ハイブリダイゼーションの反応液および反応条件は、固相に固定するヌクレオチドプローブの長さ等の諸要因により変動しうるが、一般的に当業者に周知の方法により行うことができる。
本方法においては、次いで、該DNAと該固相に固定されたヌクレオチドプローブとのハイブリダイズの強度を検出する。この検出は、例えば、蛍光シグナルをスキャナー等によって読み取ることによって行うことができる。尚、DNAアレイにおいては、一般的にスライドガラスに固定したDNAをプローブといい、一方溶液中のラベルしたDNAをターゲットという。従って、固相に固定された上記ヌクレオチドを、本明細書においてヌクレオチドプローブと記載する。本方法においては、さらに、検出したハイブリダイズの強度を対照と比較する。
このような方法としては、例えば、DNAアレイ法(細胞工学別冊「DNAマイクロアレイと最新PCR法」,秀潤社,2000.4/20発行,p97−103「オリゴDNAチップによるSNPの解析」,梶江慎一)等が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。また、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列に相補的な配列を有するプライマーを調製する。次いで、該DNAを鋳型とし、該プライマーを用いて、プライマー伸長反応を行う。次いで、プライマー伸長反応産物を質量分析機にかけ、質量測定を行う。次いで、質量測定の結果から遺伝子型を決定する。次いで、決定した遺伝子型を対照と比較する。
このような方法としては、例えば、MALDI−TOF/MS法(SNP遺伝子多型の戦略、松原謙一・榊佳之、中山書店、p106−117、Trends Biotechnol(2000):18:77−84)等が挙げられる。具体的には、まず、被検者からDNA試料を調製する。この際、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAをPCRなどを使用して増幅することで調製することが好ましい。次いで、PCR産物を鋳型として、ジェノタイピングプライマー(上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列に相補的な配列を有するプライマー)のddNTPプライマー伸長反応を行う。この反応に用いるPCR産物は、PCRプライマーを除去するための精製が行われていることが好ましい。ジェノタイピングプライマーは、通常、15bp以上の長さを有する。プライマー伸長反応においては、通常、PCR産物に対して10倍以上の過剰のジェノタイピングプライマーを加えるが、これに制限されるものではない。サーマルサイクルの条件は適宜選択しうるが、ジェノタイピングプライマーのうち30〜60%程度が伸長する条件が好ましい。例えば、94℃と37℃の2温度間で25回程度行うことで適当な伸長効率を得ることができる。次いで、プライマー伸長反応産物のMALDIプレートへのスポットを行い、次いで、質量測定を行う(マススペクトログラムを作成する)。次いで、マススペクトログラム解析から遺伝子型を決定し、対照と比較する。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズする、レポーター蛍光およびクエンチャー蛍光が標識されたヌクレオチドプローブを調製する。次いで、該DNAに、該ヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせる。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。次いで、レポーター蛍光の発光を検出する。次いで、検出したレポーター蛍光の発光を対照と比較する。
上記方法としては、TaqMan PCR法(SNP遺伝子多型の戦略、松原謙一・榊佳之、中山書店、p94−105、Genet Anal.(1999)14:143−149)等を挙げることができる。具体的には、上記(A)〜(N)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズするヌクレオチドプローブの5’末端にレポーター蛍光を標識する。本発明において、レポーター蛍光としては、FAMやVICなどが例示できるが、これらに限定されない。さらに、上記プローブの3’末端にクエンチャー蛍光を標識する。本発明において、クエンチャー蛍光としては、レポーター蛍光を消光できる物質であれば特に制限されない。次いで、レポーター蛍光およびクエンチャー蛍光が標識されたヌクレオチドプローブを、被検者から調製したDNAにハイブリダイズさせる。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを、5’ヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼを用いて増幅する。その結果、レポーター蛍光とクエンチャー蛍光を標識したヌクレオチドプローブのレポーター蛍光標識部分が切断され、レポーター蛍光が遊離する。本発明において、5’ヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼとしては、好適にはTaqDNAポリメラーゼが例示できるが、これに限定されるものではない。本方法においては、次いで、遊離したレポーター蛍光を検出し、さらに、該レポーター蛍光の発光を対照と比較する。なお、本方法においては、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基が正常型である場合と変異型である場合で異なるレポーター蛍光を標識した2種類のヌクレオチドプローブを用いることで、1回の反応でタイピングすることが可能である。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基から5’側の塩基配列と相補的な配列および該塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列とハイブリダイズしない配列(フラップ)を有するヌクレオチドプローブを調製する。また、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基に対応する塩基(任意の塩基)が3’末端であり、該多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列と相補的な配列を有するヌクレオチドプローブを調製する。次いで、調製したDNAに、上記2種類のヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせる。次いで、ハイブリダイズしたDNAを一本鎖DNA切断酵素で切断し、フラップを遊離させる。本発明において、一本鎖DNA切断酵素としては、特に制限はなく、例えば下記のcleavaseが例示できる。本方法においては、次いで、フラップと相補的な配列を有するヌクレオチドプローブであって、レポーター蛍光およびクエンチャー蛍光が標識されたヌクレオチドプローブをフラップにハイブリダイズさせる。次いで、発生する蛍光の強度を測定する。次いで、測定した蛍光の強度を対照と比較する。
上記方法としては、例えば、Invader法(SNP遺伝子多型の戦略、松原謙一・榊佳之、中山書店、p94−105、Genome Research(2000)10:330−343)等が挙げられる。具体的には、まず、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基から5’側の塩基配列と相補的な配列および該塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列とハイブリダイズしない配列(フラップ)を有するヌクレオチドプローブ(プローブA)を合成する。また、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基に対応する塩基(任意の塩基)が3’末端であり、該多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列と相補的な配列を有するヌクレオチドプローブ(プローブB)を合成する。次いで、これらプローブを調製した鋳型DNAにハイブリダイズさせる。この際、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基に対応するプローブBの塩基(任意の塩基)が鋳型DNAとプローブAとの間に侵入する。この侵入部位を認識して、該部位に対応するプローブAの塩基と該塩基の1塩基3’側の塩基の間を切断するエンドヌクレアーゼ(cleavase)を用いてハイブリダイズしたDNAを切断する。これにより、フラップ部分が遊離する。次いで、遊離したフラップ部分と、フラップと相補的な配列を有するヌクレオチドプローブであって、レポーター蛍光およびクエンチャー蛍光が標識されたヌクレオチドプローブ(検出用プローブ)をハイブリダイズさせる。該検出用プローブは、一般的にfluorescence resonance energy transfer(FRET)プローブとよばれる。該プローブにおいて、5’側は自身で相補的に結合できる。また、3’側はフラップと相補的な配列を有している。また、自身で相補的に結合できる5’側において、5’末端にはレポーター蛍光が標識され、該5’末端の3’側にはクエンチャー蛍光が標識されている。遊離したフラップの3’末端の塩基が、FRETプローブにハイブリダイズする結果、該プローブのレポーター蛍光が標識された相補結合部位に侵入することで、cleavaseが認識する構造が生成される。本方法においては、cleavaseによるレポーター蛍光標識部分の切断によって遊離したレポーター蛍光を検出し、さらに、測定した蛍光の強度を対照と比較する。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。次いで、増幅したDNAを一本鎖に解離させる。次いで、解離させた一本鎖DNAのうち、片鎖のみを分離する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の近傍より1塩基ずつ伸長反応を行い、その際に生成されるピロリン酸を酵素的に発光させ、発光の強度を測定する。次いで、測定した蛍光の強度を対照と比較する。このような方法としては、例えば、Pyrosequencing法(Anal.Biochem.(2000)10:103−110)等が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列に相補的な配列を有するプライマーを調製する。次いで、蛍光ラベルしたヌクレオチド存在下で、増幅したDNAを鋳型とし、調製したプライマーを用いて一塩基伸長反応を行う。次いで、蛍光の偏光度を測定する。次いで、測定した蛍光の偏光度を対照と比較する。このような方法としては、例えば、AcycloPrime法(Genome Research(1999)9:492−498)等が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列に相補的な配列を有するプライマーを調製する。次いで、蛍光ラベルしたヌクレオチド存在下で、増幅したDNAを鋳型とし、調製したプライマーを用いて、一塩基伸長反応を行う。次いで、一塩基伸長反応に使われた塩基種を判定する。次いで、判定された塩基種を対照と比較する。このような方法として、例えば、SNuPE法(Rapid Vommun Mass Spectrom.(2000)14:950−959)等が挙げられる。
また、PCR法を利用した更に高速な塩基種の決定が可能な方法も報告されている。例えば、IIs型制限酵素を利用して多型部位の塩基種の決定が行われている。この方法においては、PCRにあたり、IIs型制限酵素の認識配列を有するプライマーが用いられる。遺伝子組み換えに利用される一般的な制限酵素(II型)は、特定の塩基配列を認識して、その塩基配列中の特定部位を切断する。これに対してIIs型の制限酵素は、特定の塩基配列を認識して、認識塩基配列から離れた部位を切断する。酵素によって、認識配列と切断個所の間の塩基数は決まっている。従って、この塩基数の分だけ離れた位置にIIs型制限酵素の認識配列を含むプライマーがアニールするようにすれば、IIs型制限酵素によってちょうど多型部位で増幅産物を切断することができる。
IIs型制限酵素で切断された増幅産物の末端には、SNPsの塩基を含む付着末端(conhesive end)が形成される。ここで、増幅産物の付着末端に対応する塩基配列からなるアダプターをライゲーションする。アダプターは、多型変異に対応する塩基を含む異なる塩基配列からなり、それぞれ異なる蛍光色素で標識しておくことができる。最終的に、増幅産物は多型部位の塩基に対応する蛍光色素で標識される。
前記IIs型制限酵素認識配列を含むプライマーに、捕捉プライマー(capture primer)を組み合せてPCR法を行えば、増幅産物は蛍光標識されるとともに、捕捉プライマーを利用して固相化することができる。例えばビオチン標識プライマーを捕捉プライマーとして用いれば、増幅産物はアビジン結合ビーズに捕捉することができる。こうして捕捉された増幅産物の蛍光色素を追跡することにより、塩基種を決定することができる。
また、複数のアレルを単一の反応系で並行して解析することができる技術も公知である。複数のアレルを並行して解析することは、多重化と呼ばれている。一般に蛍光シグナルを利用したタイピング方法では、多重化のために異なる蛍光波長を有する蛍光成分が必要である。しかし実際の解析に利用することができる蛍光成分は、それほど多くない。これに対して、樹脂等に複数種の蛍光成分を混合した場合には、限られた種類の蛍光成分であっても、相互に識別可能な多様な蛍光シグナルを得ることができる。更に、樹脂中に磁気で吸着される成分を加えれば蛍光を発するとともに、磁気によって分離可能なビーズとすることができる。このような磁気蛍光ビーズを利用した、多重化多型タイピングが考え出された(バイオサイエンスとバイオインダストリー,Vol.60 No.12,821−824)。
磁気蛍光ビーズを利用した多重化多型タイピングにおいては、各アレルの多型部位に相補的な塩基を末端に有するプローブが磁気蛍光ビーズに固定化される。各アレルにそれぞれ固有の蛍光シグナルを有する磁気蛍光ビーズが対応するように、両者は組み合せられる。一方、磁気蛍光ビーズに固定されたプローブが相補配列にハイブリダイズしたときに、当該アレル上で隣接する領域に相補的な塩基配列を有する蛍光標識オリゴDNAを調製する。
アレルを含む領域を非対称PCRによって増幅し、上記の磁気蛍光ビーズ固定化プローブと蛍光標識オリゴDNAをハイブリダイズさせ、更に両者をライゲーションする。磁気蛍光ビーズ固定化プローブの末端が、多型部位の塩基に相補的な塩基配列であった場合には効率的にライゲーションされる。逆にもしも多型のために末端の塩基が異なれば、両者のライゲーション効率は低下する。その結果、各磁気蛍光ビーズには、試料が当該磁気蛍光ビーズに相補的な塩基種であった場合に限り、蛍光標識オリゴDNAが結合する。
磁気によって磁気蛍光ビーズを回収し、更に各磁気蛍光ビーズ上の蛍光標識オリゴDNAの存在を検出することにより、塩基種が決定される。磁気蛍光ビーズは、フローサイトメーターでビーズ毎に蛍光シグナルを解析できるので、多種類の磁気蛍光ビーズが混合されていてもシグナルの分離は容易である。つまり、多種類の多型部位について、単一の反応容器で並行して解析する「多重化」が達成される。
また、RCA法も利用できる。鎖置換作用を有するDNAポリメラーゼが、環状の1本鎖DNAを鋳型として長い相補鎖を合成する反応に基づくDNAの増幅方法が、Rolling Circle Amplification(RCA)法である(Lizardri PM et al,,Nature Genetics 19,225,1998)。RCA法においては、環状DNAにアニールして相補鎖合成を開始するプライマーと、このプライマーによって生成する長い相補鎖にアニールする第2のプライマーを利用して、増幅反応を構成している。
RCA法には、鎖置換作用を有するDNAポリメラーゼが利用されている。そのため、相補鎖合成によって2本鎖となった部分は、より5’側にアニールした別のプライマーから開始した相補鎖合成反応によって置換される。例えば、環状DNAを鋳型とする相補鎖合成反応は、1周分では終了しない。先に合成した相補鎖を置換しながら相補鎖合成は継続し、長い1本鎖DNAが生成される。一方、環状DNAを鋳型として生成した長い1本鎖DNAには、第2のプライマーがアニールして相補鎖合成が開始する。RCA法において生成される1本鎖DNAは、環状のDNAを鋳型としていることから、その塩基配列は同じ塩基配列の繰り返しである。従って、長い1本鎖の連続的な生成は、第2のプライマーの連続的なアニールをもたらす。その結果、変性工程を経ることなく、プライマーがアニールすることができる1本鎖部分が連続的に生成される。こうして、DNAの増幅が達成される。
RCA法に必要な環状1本鎖DNAが多型部位の塩基種に応じて生成されれば、RCA法を利用して塩基種の決定をすることができる。そのために、直鎖状で1本鎖のパドロックプローブが利用される。パドロックプローブは、5’末端と3’末端に検出すべき多型部位の両側に相補的な塩基配列を有している。これらの塩基配列は、バックボーンと呼ばれる特殊な塩基配列からなる部分で連結されている。多型部位がパドロックプローブの末端に相補的な塩基配列であれば、アレルにハイブリダイズしたパドロックプローブの末端をDNAリガーゼによってライゲーションすることができる。その結果、直鎖状のパドロックプローブが環状化され、RCA法の反応がトリガーされる。DNAリガーゼの反応は、ライゲーションすべき末端部分が完全に相補的でない場合には反応効率が著しく低下する。従って、ライゲーションの有無をRCA法で確認することによって、多型部位の塩基種の決定が可能である。
RCA法は、DNAを増幅することはできるが、そのままではシグナルを生成しない。また増幅の有無のみを指標とするのでは、アレル毎に反応を行わなければ、通常、塩基種を決定することができない。これらの点を塩基種の決定のために改良した方法が公知である。例えば、モレキュラービーコンを利用して、RCA法に基づいて1チューブで延期種の決定を行うことができる。モレキュラービーコンは、TaqMan法と同様に、蛍光色素とクエンチャーを利用したシグナル生成用プローブである。モレキュラービーコンの5’末端と3’末端は相補的な塩基配列で構成されており、単独ではヘアピン構造を形成する。両端付近を蛍光色素とクエンチャーで標識しておけば、ヘアピン構造を形成している状態では蛍光シグナルが検出できない。モレキュラービーコンの一部を、RCA法の増幅産物に相補的な塩基配列としておけば、モレキュラービーコンはRCA法の増幅産物にハイブリダイズする。ハイブリダイズによってヘアピン構造が解消されるため、蛍光シグナルが生成される。
モレキュラービーコンの利点は、パドロックプローブのバックボーン部分の塩基配列を利用することによって、検出対象とは無関係にモレキュラービーコンの塩基配列を共通にできる点である。アレル毎にバックボーンの塩基配列を変え、蛍光波長が異なる2種類のモレキュラービーコンを組み合せれば、1チューブで塩基種の決定が可能である。蛍光標識プローブの合成コストは高いので、測定対象に関わらず共通のプローブを利用できることは、経済的なメリットである。
また、1fL(femtoliter)という微小領域の蛍光分析を可能とする、1分子蛍光分析システム(Single molecule fluorescence spectroscopy)システムが実用化されている。このシステムを用いれば、蛍光標識プライマーの伸長を、並進拡散時間(translational diffusion time)の増大として検出することができる。タイピングの対象となるアレルに対してそれぞれ相補的な塩基配列を有するプライマーを用意する。各プライマーには、それぞれ識別可能な蛍光標識を結合しておく。このプライマーを使ってPCRを行い、増幅産物を蛍光相関分析法(Fluorescence Correlation Spectroscopy)によって蛍光測定する。サンプルがプライマーに相補的な塩基配列を有していれば、PCRによってプライマーは伸長する。伸長したプライマーは分子が大きくなるために、蛍光の揺らぎを生じる。この蛍光の揺らぎが並進拡散時間(translational diffusion time)の増大として検出される。プライマーに相補的な塩基配列がサンプル中に含まれなければ、PCRの増幅産物が生成しないので、蛍光変化は起きない。
具体的には、2つのアレルAとBに対して、それぞれ異なる蛍光標識を有するプライマーを用いて、同じ反応液中でPCRを行う。増幅産物の蛍光測定において、AまたはBのいずれか一方の蛍光シグナルの変化が観察されれば、いずれかのホモ、両方の蛍光シグナルが変化すればヘテロであることが確認できる(PharmaGenomics,July/August 46−48,2003)。正確で迅速な解析方法として評価されている。
上記の方法以外にも、特定位置の変異のみを検出する目的にはアレル特異的オリゴヌクレオチド(Allele Specific Oligonucleotide/ASO)ハイブリダイゼーション法が利用できる。変異が存在すると考えられる塩基配列を含むオリゴヌクレオチドを作製し、これとDNAでハイブリダイゼーションを行わせると、変異が存在する場合、ハイブリッド形成の効率が低下する。それをサザンブロット法や、特殊な蛍光試薬がハイブリッドのギャップにインターカレーションすることにより消光する性質を利用した方法等により検出することができる。
ヒトの染色体は2本1組で存在し、それぞれ父親と母親から由来している。ハプロタイプとは、その一方に関する個体の遺伝子型の組み合わせをいい、それぞれ父母由来の1本の染色体上に遺伝子座がどのように並んでいるかを示すものである。染色体を父母から1本づつ受け継ぐので、配偶子形成の際に組み換えが起きないとすれば1本の染色体上にのっている遺伝子は必ず一緒に子に伝えられる、すなわち連鎖する事になる。しかし、実際は減数分裂の際に組み換えが起きるため、1本の染色体上にのっている遺伝子であっても必ずしも連鎖しているわけではない。しかし逆に、遺伝的組み換えが起きた場合であっても同一染色体上の距離が近い遺伝子座は強く連鎖する。
このような現象を集団において観察し、アリルの非独立が認められる事を連鎖不平衡という。例えば、3つの遺伝子座を観察した場合、これらの間に連鎖不平衡がないとすると、存在するハプロタイプは23通りと予測され、それぞれの頻度は各遺伝子座の頻度から予測される値となるが、連鎖不平衡がある場合には23通りより少ないハプロタイプしか存在せず、その頻度も予測と異なる値を示す結果となる。
近年、ハプロタイプが連鎖不平衡解析に有用である事が示されており(Genetic Epidemiology 23:221−233)研究が行われているが、ゲノム上には組換えが起きやすい部位と起きにくい部位があり、1つの領域として先祖から子孫へと伝えられる領域(ハプロタイプによって特定される領域)は人種を越えて共通性がある事が明らかになっている(Science 226,5576:2225−2229)。
つまり、歯周疾患と関連するハプロタイプが見出されれば、該ハプロタイプを検出することにより、歯周疾患の検査が可能となる。本発明者らは、鋭意研究により、歯周疾患と関連するハプロタイプを見出すことに成功した。
本発明においては、ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法を提供する。さらに、該方法に使用可能な試薬を提供する。該試薬としては、ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域における多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドが挙げられるが、該オリゴヌクレオチドを少なくとも2つ以上含むキットとして提供することもできる。
ハプロタイプは、上記の多型検出方法により検出した多型に対し、当業者が周知の方法、例えば実施例記載の方法で解析を行うことで決定することができる。
ADCY9領域におけるハプロタイプとしては、好ましくは、配列番号:85に記載の塩基配列の151位から配列番号:97に記載の塩基配列の151位にわたる約287kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、より好ましくは、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである。配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種の組み合わせとしては、CTAGACC、TAATACC、TATGACA、または、TATTGCCであることが好ましい。このような組み合わせの場合、CTAGACC、TAATACCのときに歯周疾患にかかりやすく、TATGACA、TATTGCCのときに歯周疾患にかかりにくいと判定される。
CALCR領域におけるハプロタイプとしては、好ましくは、配列番号:99に記載の塩基配列の151位から配列番号:113に記載の塩基配列の151位にわたる約50kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、より好ましくは、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである。配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種の組み合わせとしては、TCTTTTTG、または、TCACGCGCであることが好ましい。このような組み合わせの場合、TCTTTTTGのときに歯周疾患にかかりやすく、TCACGCGCのときに歯周疾患にかかりにくいと判定される。
上記ADCY9領域における配列番号:85に記載の塩基配列の151位から配列番号:97に記載の塩基配列の151位にわたる約287kbの領域、および、CALCR領域における配列番号:99に記載の塩基配列の151位から配列番号:113に記載の塩基配列の151位にわたる約50kbの領域における多型部位は、当業者においては、通常、実施例2中の表8に記載の多型に付与された登録ID番号、例えばIMS−JST番号をもとに、JSNPデータベースから、容易に検索することができる(http://snp.ims.u−tokyo.ac.jp/index.html参照)。
LAMC2領域におけるハプロタイプとしては、好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列の3105位〜30311位にわたる約27kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、より好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列の10001位〜20647位にわたる約11kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、さらに好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における3105位、3201位、3293位、3525位、3637位、3797位、4083位、4122位、4304位、4461位、8946位、9580位、9821位、10001位、10044位、10981位、11605位、11700位、12261位、12519位、13296位、20416位、20647位、21607位、21628位、23154位、25250位、26280位、27519位、27522位、27756位、27763位、28310位、29245位、29896位、もしくは30311位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、さらにより好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである。配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位の塩基種の組み合わせとしては、CGGであることが好ましい。このような組み合わせの場合、侵襲性歯周疾患および慢性歯周疾患にかかりにくいと判定される。
IL4領域におけるハプロタイプとしては、好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列の4276位〜25173位にわたる約21kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、より好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列の10001位〜15382位にわたる約5.4kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、さらに好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における4276位、4617位、4882位、4927位、5491位、5633位、5710位、6302位、6408位、6475位、6524位、6527位、6554位、6777位、6819位、6857位、6946位、7374位、7950位、8120位、8428位、8536位、8874位、8938位、8951位、9019位、9948位、9987位、10001位、10196位、10256位、10269位、10278位、10330位、10481位、10602位、10653位、10697位、10868位、11120位、11373位、11516位、11629位、11647位、11687位、11719位、11721位、11779位、11792位、11940位、12233位、12327位、12448位、12477位、12537位、12610位、12650位、12783位、12885位、13164位、13425位、13433位、13630位、13674位、13821位、14216位、14217位、14445位、14521位、14641位、14677位、14756位、14902位、14926位、14951位、15166位、15382位、16038位、16122位、16439位、16630位、16636位、16819位、16854位、16983位、17092位、17200位、17275位、17323位、17747位、17789位、17822位、17842位、17934位、17944位、18061位、18507位、18666位、18707位、19042位、19057位、19203位、19261位、19269位、19271位、19416位、19619位、19715位、19735位、19885位、19987位、20088位、20151位、20458位、20571位、20683位、20815位、21002位、21116位、21162位、21163位、21324位、21326位、21415位、21427位、21452位、21496位、21561位、21588位、21687位、22334位、22379位、22422位、22693位、23081位、23084位、23091位、23198位、23328位、24043位、24525位、24747位、24837位、24986位、25009位、25013位、25128位、25160位、もしくは25173位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、さらにより好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである。配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位の塩基種の組み合わせとしては、CATであることが好ましい。このような組み合わせの場合、慢性歯周疾患にかかりやすいと判定される。
ADCY9領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法の好ましい態様は、以下の工程(a)および(b)を含む。
(a) ADCY9領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)〜(iv)のいずれかに記載のハプロタイプを示す遺伝子もしくは該遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)C、T、A、G、A、CおよびCであるハプロタイプ
(ii)T、A、A、T、A、CおよびCであるハプロタイプ
(iii)T、A、T、G、A、CおよびAであるハプロタイプ
(iv)T、A、T、T、G、CおよびCであるハプロタイプ
上記工程(a)における多型部位としては、好ましくはADCY9領域における多型部位であって、より好ましくは、配列番号:85に記載の塩基配列の151位から配列番号:97に記載の塩基配列の151位にわたる約287kbの領域に存在する多型部位であって、さらに好ましくは、配列番号:85、87、89、91、93、95または97に記載の塩基配列における151位の多型部位を示すことができる。
CALCR領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法の好ましい態様は、以下の工程(a)および(b)を含む。
(a) CALCR領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)または(ii)に記載のハプロタイプを示す遺伝子もしくは該遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)T、C、T、T、T、T、TおよびGであるハプロタイプ
(ii)T、C、A、C、G、C、GおよびCであるハプロタイプ
上記工程(a)における多型部位としては、好ましくはCALCR領域における多型部位であって、より好ましくは、配列番号:99に記載の塩基配列の151位から配列番号:113に記載の塩基配列の151位にわたる約50kbの領域に存在する多型部位であって、さらに好ましくは、配列番号:99、101、103、105、107、109、111または113に記載の塩基配列における151位の多型部位を示すことができる。
LAMC2領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法の好ましい態様は、以下の工程(a)および(b)を含む。
(a) LAMC2領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位のそれぞれの塩基種が、C、GおよびGであるハプロタイプを示す遺伝子もしくは該遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
上記工程(a)における多型部位としては、好ましくはLAMC2領域における多型部位であって、より好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における3105位、3201位、3293位、3525位、3637位、3797位、4083位、4122位、4304位、4461位、8946位、9580位、9821位、10001位、10044位、10981位、11605位、11700位、12261位、12519位、13296位、20416位、20647位、21607位、21628位、23154位、25250位、26280位、27519位、27522位、27756位、27763位、28310位、29245位、29896位、または30311位の多型部位であって、より好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、10044位、10981位、11605位、11700位、12261位、12519位、13296位、20416位、または20647位の多型部位であって、さらに好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位の多型部位を示すことができる。
IL4領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法の好ましい態様は、以下の工程(a)および(b)を含む。
(a) IL4領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位のそれぞれの塩基種が、G、AおよびTであるハプロタイプを示す遺伝子もしくは該遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
上記工程(a)における多型部位としては、好ましくはIL4領域における多型部位であって、より好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における4276位、4617位、4882位、4927位、5491位、5633位、5710位、6302位、6408位、6475位、6524位、6527位、6554位、6777位、6819位、6857位、6946位、7374位、7950位、8120位、8428位、8536位、8874位、8938位、8951位、9019位、9948位、9987位、10001位、10196位、10256位、10269位、10278位、10330位、10481位、10602位、10653位、10697位、10868位、11120位、11373位、11516位、11629位、11647位、11687位、11719位、11721位、11779位、11792位、11940位、12233位、12327位、12448位、12477位、12537位、12610位、12650位、12783位、12885位、13164位、13425位、13433位、13630位、13674位、13821位、14216位、14217位、14445位、14521位、14641位、14677位、14756位、14902位、14926位、14951位、15166位、15382位、16038位、16122位、16439位、16630位、16636位、16819位、16854位、16983位、17092位、17200位、17275位、17323位、17747位、17789位、17822位、17842位、17934位、17944位、18061位、18507位、18666位、18707位、19042位、19057位、19203位、19261位、19269位、19271位、19416位、19619位、19715位、19735位、19885位、19987位、20088位、20151位、20458位、20571位、20683位、20815位、21002位、21116位、21162位、21163位、21324位、21326位、21415位、21427位、21452位、21496位、21561位、21588位、21687位、22334位、22379位、22422位、22693位、23081位、23084位、23091位、23198位、23328位、24043位、24525位、24747位、24837位、24986位、25009位、25013位、25128位、25160位、または25173位の多型部位であって、より好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、10196位、10256位、10269位、10278位、10330位、10481位、10602位、10653位、10697位、10868位、11120位、11373位、11516位、11629位、11647位、11687位、11719位、11721位、11779位、11792位、11940位、12233位、12327位、12448位、12477位、12537位、12610位、12650位、12783位、12885位、13164位、13425位、13433位、13630位、13674位、13821位、14216位、14217位、14445位、14521位、14641位、14677位、14756位、14902位、14926位、14951位、15166位、または15382位の多型部位であって、さらに好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位の多型部位を示すことができる。
さらに、本発明は、本発明の検査方法に使用するための試薬を提供する。その一つの態様としては、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む検査試薬が挙げられる。
該オリゴヌクレオチドは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAに特異的にハイブリダイズするものである。ここで「特異的にハイブリダイズする」とは、通常のハイブリダイゼーション条件下、好ましくはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下(例えば、サムブルックら,Molecular Cloning,Cold Spring Harbour Laboratory Press,New York,USA,第2版1989に記載の条件)において、他のDNAとクロスハイブリダイゼーションを有意に生じないことを意味する。特異的なハイブリダイズが可能であれば、該オリゴヌクレオチドは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAに対し、完全に相補的である必要はない。
上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドは、上記本発明の検査方法におけるプローブ(該プローブが固定された固相を含む)やプライマーとして用いることができる。該オリゴヌクレオチドをプライマーとして用いる場合、その長さは、通常15bp〜100bpであり、好ましくは17bp〜30bpである。プライマーは、多型部分を含む上記(1)〜(52)のいずれかの領域の少なくとも一部を増幅しうるものであれば、特に制限されない。
本発明において、多型部位を含む領域を増幅するためのプライマーには、多型部位を含むDNAを鋳型として、多型部位に向かって相補鎖合成を開始することができるプライマーも含まれる。該プライマーは、多型部位を含むDNAにおける、多型部位の3’側に複製開始点を与えるためのプライマーと表現することもできる。プライマーがハイブリダイズする領域と多型部位との間隔は、任意である。両者の間隔は、多型部位の塩基の解析手法に応じて、好適な塩基数を選択することができる。たとえば、DNAチップによる解析のためのプライマーであれば、多型部位を含む領域として、20〜500、通常50〜200塩基の長さの増幅産物が得られるようにプライマーをデザインすることができる。当業者においては、多型部位を含む周辺DNA領域についての塩基配列情報を基に、解析手法に応じたプライマーをデザインすることができる。本発明のプライマーを構成する塩基配列は、ゲノムの塩基配列に対して完全に相補的な塩基配列のみならず、適宜改変することができる。
本発明のプライマーには、ゲノムの塩基配列に相補的な塩基配列に加え、任意の塩基配列を付加することができる。例えば、IIs型の制限酵素を利用した多型の解析方法のためのプライマーにおいては、IIs型制限酵素の認識配列を付加したプライマーが利用される。このような、塩基配列を修飾したプライマーは、本発明のプライマーに含まれる。更に、本発明のプライマーは、修飾することができる。例えば、蛍光物質や、ビオチンまたはジゴキシンのような結合親和性物質で標識したプライマーが各種のジェノタイピング方法において利用される。これらの修飾を有するプライマーも本発明に含まれる。
また、上記オリゴヌクレオチドをプローブとして使用する場合、該プローブは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAに特異的にハイブリダイズするものであれば、特に制限されない。該プローブは、合成オリゴヌクレオチドであってもよく、通常少なくとも15bp以上の鎖長を有する。このようなプローブとしては、配列番号:29〜56が挙げられるが、これらに限定されない。プローブの塩基配列中に多型部位を含むプローブは本発明のプローブとして好ましい。あるいは、多型部位における塩基の解析方法によっては、プローブの末端が多型部位に隣接する塩基に対応するように、デザインされる場合もある。従って、プローブ自身の塩基配列には多型部位が含まれないが、多型部位に隣接する領域に相補的な塩基配列を含むプローブも、本発明における望ましいプローブとして示すことができる。
言いかえれば、ゲノムDNA上の本発明の多型部位、または多型部位に隣接する部位にハイブリダイズすることができるプローブは、本発明のプローブとして好ましい。本発明のプローブには、プライマーと同様に、塩基配列の改変、塩基配列の付加、あるいは修飾が許される。例えば、Invader法に用いるプローブは、フラップを構成するゲノムとは無関係な塩基配列が付加される。このようなプローブも、多型部位を含む領域にハイブリダイズする限り、本発明のプローブに含まれる。本発明のプローブを構成する塩基配列は、ゲノムにおける本発明の多型部位の周辺DNA領域の塩基配列をもとに、解析方法に応じてデザインすることができる。
本発明のオリゴヌクレオチドは、例えば市販のオリゴヌクレオチド合成機により作製することができる。プローブは、制限酵素処理等によって取得される二本鎖DNA断片として作製することもできる。更に、オリゴヌクレオチドの合成において、蛍光色素やビオチンなどで修飾されたヌクレオチド誘導体を利用して、オリゴヌクレオチドに任意の修飾を導入することもできる。あるいは、合成されたオリゴヌクレオチドに、蛍光色素などを結合する方法も公知である。
本発明のオリゴヌクレオチドをプローブとして用いる場合は、適宜標識して用いることが好ましい。標識する方法としては、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて、オリゴヌクレオチドの5’端を32Pでリン酸化することにより標識する方法、およびクレノウ酵素等のDNAポリメラーゼを用い、ランダムヘキサマーオリゴヌクレオチド等をプライマーとして32P等のアイソトープ、蛍光色素、またはビオチン等によって標識された基質塩基を取り込ませる方法(ランダムプライム法等)を例示することができる。
また、本発明における検査試薬の別の態様は、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅するように設計されたフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む検査試薬である。プライマーの長さは、通常15bp〜100bpであり、好ましくは17bp〜30bpである。プライマーは、多型部分を含む上記(1)〜(52)のいずれかの領域の少なくとも一部を増幅しうるものであれば、特に制限されない。このようなプライマーとしては、配列番号:57〜84が挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、本発明における検査薬の別の態様は、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAとハイブリダイズするヌクレオチドプローブが固定された固相からなる、歯周疾患の検査試薬である。これらの調製方法に関しては、上述の通りである。
上記の検査薬においては、有効成分であるオリゴヌクレオチド以外に、例えば、滅菌水、生理食塩水、植物油、界面活性剤、脂質、溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、各種の酵素、酵素基質等が必要に応じて混合されていてもよい。酵素としては、DNAポリメラーゼ、DNAリガーゼ、あるいはIIs制限酵素などの、上記の塩基種決定方法として例示した各種の解析方法に必要な酵素を示すことができる。緩衝液は、これらの解析に用いる酵素の活性の維持に好適な緩衝液が、適宜選択される。更に、酵素基質としては、例えば、相補鎖合成用の基質等が用いられる。
更に本発明の試薬には、多型部位における塩基が明らかな対照を添付することができる。対照は、予め多型部位の塩基種が明らかなゲノム、あるいはゲノムの断片を用いることができる。ゲノムは、細胞から抽出されたものでもよいし、細胞あるいは細胞の分画を用いることもできる。細胞を対照として用いれば、対照の結果によってゲノムDNAの抽出操作が正しく行われたことを証明することができる。あるいは、多型部位を含む塩基配列からなるDNAを対照として用いることもできる。具体的には、本発明の多型部位における塩基種が明らかにされたゲノム由来のDNAを含むYACベクターやBACベクターは、対照として有用である。あるいは多型部位に相当する数百ベースのみを切り出して挿入したベクターを対照として用いることもできる。
JSNPデータベース(Hirakawa M et al.,Nucleic Acids Research 2002;30:158−162)およびSNP分析技術の最近の発達は、歯周炎のような複雑な疾患に関連した多数の遺伝的要因を調べるために大いに役立つ。本発明者らは、SNP分析およびJSNPデータベースを用いて、歯周炎に対する感受性に関して候補遺伝子と非候補遺伝子とを調べた。
具体的には、日本人の侵襲性歯周炎(aggressive periodontitis)患者13人、慢性歯周炎(chronic periodontitis)患者9人、および健康なボランティア19人からゲノムDNAを得た。TaqManポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用いて、被験者の非候補遺伝子244個におけるSNPs637個の遺伝子型を調べた。遺伝子型頻度の統計学的有意差は、フィッシャーのイグザクト検定によって分析した。
非候補遺伝子アプローチを用いて、本発明者らは、健康なボランティアと侵襲性歯周炎患者では、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP4)、テロメラーゼ蛋白質成分1(TEP1)、ホスホイノシチド−3−キナーゼ調節サブユニットポリペプチド1(PIK3R1)、カタラーゼ(CAT)、エンドセリン3(EDN3)、フィブリノゲン様蛋白質2(FGL2)、パラオキソナーゼ1(PON1)、チロシン3−モノオキシゲナーゼ(YWHAZ)、アデニレートシクラーゼ9(ADCY9)、および、ゴナドトロピン放出ホルモン(GNRH1)の遺伝子領域、ならびに、健康なボランティアと慢性歯周炎患者では、ADCY9、GNRH1、血液凝固第V因子(F5)、フィブリノゲン様蛋白質1(FGL1)、および、レプチン(LEP)の遺伝子領域における遺伝子型頻度に統計学的に有意な差(p<0.02)を認めた。また、ADCY9遺伝子領域およびカルシトニンレセプター(CALCR)遺伝子領域において、歯周疾患に関連するハプロタイプを見出した。
さらに、日本人の侵襲性歯周炎患者134人、慢性歯周炎患者117人、および歯周に異常がなかった健常群125人からゲノムDNAを得て、上述の方法でSNPタイピングを行なった。遺伝子型頻度の統計学的有意差はフィッシャーの直接確率検定を用いて解析した。さらに、疾患を予測する最も有用な遺伝子の遺伝子型を抽出するため、疾患の発症率に影響する因子である年齢・性別で調整したロジスティック回帰分析を行い、at−risk factorと考えられる遺伝子型を推定した。
その結果、歯周に異常がなかった健常群と侵襲性歯周炎患者では、18型コラーゲンα1(COL18A1)、3型コラーゲンα1(COL3A1)、4型コラーゲンα1(COL4A1)、16型コラーゲンα1(COL16A1)、カテプシンB(CTSB)、インターロイキン10受容体β(IL10RB)、インターロイキン1α(IL1A)、インターロイキン6シグナルトランスデューサー(IL6ST)、毛特異的酸性ケラチン2(KRTHA2)、ラミニンα4(LAMA4)、ラミニン受容体1(LAMR1)、プロコラーゲンリシン2オキソグルタレート5ジオキシゲナーゼ2(PLOD2)、プロテオグリカン4(PRG4)、プロスタグランジンD2合成酵素(PTGDS)、プロスタグランジンE受容体1(PTGER1)、プロスタグランジンF受容体(PTGFR)、トランスフォーミング成長因子β受容体3(TGFBR3)、メタロプロテイナーゼ組織阻害剤3(TIMP3)、腫瘍壊死因子(TNFA)、スカベンジャー受容体クラスB1(SCARB1)、1型コラーゲンα1(COL1A1)、上皮成長因子(EGF)、エラスチン(ELN)、ケラチン23(KRT23)、ラミニンβ1(LAMB1)、12型コラーゲンα1(COL12A1)、17型コラーゲンα1(COL17A1)、9型コラーゲンα1(COL9A1)、カテプシンD(CTSD)、カテプシンG(CTSG)、上皮成長因子受容体(EGFR)、線維芽細胞成長因子12(FGF12)、フコシルトランスフェラーゼ1(FUT1)、ヘパラン硫酸プロテオグリカン2(HSPG2)、ラミニンα2(LAMA2)、プロコラーゲンリシン2オキソグルタレート5ジオキシゲナーゼ(PLOD)、プロスタグランジンE受容体2(PTGER2)、および、プロスタグランジンE受容体3(PTGER3)の遺伝子領域における遺伝子型頻度に有意差が認められ、at−risk factorと考えられる遺伝子型が同定された。また、ラミニンγ2(LAMC2)およびインターロイキン4受容体(IL4)の遺伝子領域において、歯周疾患に関連するハプロタイプを見出した。
これらの結果は、歯周炎のゲノムリスクマーカーを同定するために、候補遺伝子のみならず、非候補遺伝子においてもSNPsを分析する必要性を証明している。
即ち、本発明は、歯周疾患に関連する遺伝的多型またはハプロタイプを指標とした歯周疾患の検査方法に関し、以下の〔1〕〜〔38〕を提供するものである。
〔1〕 以下の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型を検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法。
(1)DPP4、(2)TEP1、(3)PIK3R1、(4)CAT、(5)EDN3、(6)FGL2、(7)PON1、(8)YWHAZ、(9)COL18A1、(10)COL3A1、(11)COL4A1、(12)COL16A1、(13)CTSB、(14)IL10RB、(15)IL1A、(16)IL6ST、(17)KRTHA2、(18)LAMA4、(19)LAMR1、(20)PLOD2、(21)PRG4、(22)PTGDS、(23)PTGER1、(24)PTGFR、(25)TGFBR3、(26)TIMP3、(27)TNFA、(28)ADCY9、(29)GNRH1、(30)SCARB1、(31)COL1A1、(32)EGF、(33)ELN、(34)KRT23、(35)LAMB1、(36)F5、(37)FGL1、(38)LEP、(39)COL12A1、(40)COL17A1、(41)COL9A1、(42)CTSD、(43)CTSG、(44)EGFR、(45)FGF12、(46)FUT1、(47)HSPG2、(48)LAMA2、(49)PLOD、(50)PTGER2、(51)PTGER3、(52)(1)〜(51)のいずれかに記載の領域と塩基対をなす相補鎖における領域
〔2〕 〔1〕に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域の多型、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出する工程を含む、侵襲性歯周炎の検査方法。
〔3〕 〔1〕に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域の多型、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出する工程を含む、慢性歯周炎の検査方法。
〔4〕 〔1〕に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基種を決定する工程を含む、歯周疾患の検査方法。
〔5〕 〔1〕に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程を含む、侵襲性歯周炎の検査方法。
〔6〕 〔1〕に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域の多型部位が、それぞれ以下の(1’)〜(35’)に記載の多型部位である、〔5〕に記載の方法。
(1’)配列番号:1に記載の塩基配列における151位の多型部位
(2’)配列番号:3に記載の塩基配列における151位の多型部位
(3’)配列番号:5に記載の塩基配列における151位の多型部位
(4’)配列番号:7に記載の塩基配列における151位の多型部位
(5’)配列番号:9に記載の塩基配列における151位の多型部位
(6’)配列番号:11に記載の塩基配列における151位の多型部位
(7’)配列番号:13に記載の塩基配列における151位の多型部位
(8’)配列番号:15に記載の塩基配列における151位の多型部位
(9’)配列番号:115に記載の塩基配列における1748位、3813位、4313位、4362位、4397位、4613位、4727位、4737位、4944位、5577位、5690位、6003位、6469位、6582位、6948位、7008位、7033位、7060位、7151位、7473位、8202位、9209位、10001位、10559位、10592位、10777位、10787位、10909位、15636位、17481位、17724位、20894位、21147位、21590位、21811位、22127位、23111位、23755位、23810位、24079位、24785位、24888位、25945位、26253位、26288位、27690位、27850位、30456位、または30461位のいずれかの多型部位
(10’)配列番号:116に記載の塩基配列における473位、1138位、2875位、3930位、6005位、6154位、6179位、7226位、8642位、9475位、10001位、10145位、11007位、14468位、15283位、17539位、または19223位のいずれかの多型部位
(11’)配列番号:117に記載の塩基配列における76位、682位、918位、1108位、1202位、1313位、1612位、1831位、2122位、4067位、4076位、4253位、4909位、4970位、5664位、5944位、6217位、6641位、7335位、7385位、7715位、8876位、9687位、9906位、10001位、10004位、10130位、10398位、10496位、10499位、10535位、10669位、10704位、11058位、13722位、13931位、14135位、15367位、15518位、15818位、15872位、15874位、16943位、17215位、17551位、17847位、17862位、17932位、18118位、18124位、18459位、19249位、19435位、19466位、20634位、21382位、21995位、22078位、22381位、23010位、24635位、26588位、27193位、27354位、28000位、28059位、28097位、28129位、29190位、29247位、30094位、30572位、30956位、31082位、31168位、31404位、32562位、33125位、34529位、35265位、35587位、35858位、36049位、36239位、37065位、37734位、37771位、38835位、38898位、39278位、39461位、40309位、40334位、40625位、41314位、41386位、41558位、41580位、41980位、42026位、42039位、42059位、42352位、42365位、42370位、42376位、42428位、42585位、42764位、43051位、43419位、45973位、46151位、46221位、46629位、46697位、46724位、46815位、48046位、48367位、48439位、48864位、49316位、50078位、50234位、50287位、または50763位のいずれかの多型部位
(12’)配列番号:118に記載の塩基配列における1335位、1980位、2991位、3060位、3347位、3463位、3582位、4355位、5639位、5825位、6654位、10001位、13577位、14487位、または19768位のいずれかの多型部位
(13’)配列番号:119に記載の塩基配列における1207位、1214位、1240位、1256位、1354位、1539位、2049位、2050位、2304位、2423位、3066位、3199位、3298位、3609位、4286位、4494位、4569位、4850位、4963位、5599位、5607位、5763位、5958位、6060位、6115位、6140位、6464位、6605位、6704位、6744位、6750位、6751位、6795位、6818位、6868位、6984位、7066位、7139位、7148位、7175位、7237位、7303位、7404位、7456位、7702位、7870位、7910位、8198位、8282位、8359位、8385位、8519位、8521位、9158位、9160位、9212位、9319位、9581位、9740位、9759位、10001位、10204位、10244位、10304位、10310位、10539位、10732位、11091位、11170位、11443位、11870位、11889位、11894位、11904位、12036位、12451位、12662位、12813位、13122位、13217位、13312位、13662位、13692位、14060位、14807位、14819位、15163位、15231位、15491位、15565位、15921位、16011位、16019位、16335位、17305位、または17501位のいずれかの多型部位
(14’)配列番号:120に記載の塩基配列における3383位、3458位、7823位、8517位、9173位、9924位、10001位、10461位、10556位、10667位、10669位、10965位、11930位、12339位、12341位、13898位、14356位、14406位、14407位、15224位、15364位、16774位、16950位、19265位、19659位、19665位、19950位、20265位、20771位、20948位、21083位、21933位、21991位、22246位、22270位、23238位、23599位、23817位、23989位、24063位、24100位、24372位、24808位、24992位、25164位、25191位、25641位、26765位、27212位、27492位、27795位、28161位、28558位、28829位、28948位、28972位、または30011位のいずれかの多型部位
(15’)配列番号:121に記載の塩基配列における4662位、5587位、5854位、6282位、6646位、6799位、8172位、9139位、9958位、10001位、10216位、10372位、10496位、11753位、11786位、11902位、11915位、13053位、13345位、14444位、14535位、14647位、14740位、14768位、16488位、17523位、17836位、18997位、19030位、19389位、19476位、または19748位のいずれかの多型部位
(16’)配列番号:122に記載の塩基配列における115位、119位、123位、139位、2517位、2813位、5750位、5769位、または10001位のいずれかの多型部位
(17’)配列番号:123に記載の塩基配列における1796位、1867位、1964位、4942位、5020位、5323位、5841位、6113位、6132位、6164位、6347位、6380位、7316位、7905位、8025位、8095位、8252位、8405位、8838位、8940位、8985位、9606位、9763位、9964位、9979位、9980位、10001位、10072位、10105位、10326位、10920位、11619位、11796位、12217位、12218位、12672位、12954位、13271位、14010位、14011位、14508位、14594位、14771位、14772位、15043位、15126位、15212位、15293位、15309位、15311位、15502位、19773位、19836位、20077位、20083位、または20641位のいずれかの多型部位
(18’)配列番号:124に記載の塩基配列における964位、3645位、5581位、5587位、5609位、5610位、6605位、6616位、6843位、6850位、6931位、7370位、10001位、10108位、12342位、12536位、14272位、または16116位のいずれかの多型部位
(19’)配列番号:125に記載の塩基配列における134位、6382位、6519位、6701位、9035位、9368位、10001位、12269位、12337位、12354位、12360位、13003位、13288位、13391位、13825位、13841位、14006位、14007位、22058位、または22223位のいずれかの多型部位
(20’)配列番号:126に記載の塩基配列における902位、931位、3204位、6676位、7682位、7686位、7693位、8859位、9195位、9518位、9971位、10001位、10088位、10091位、11195位、13421位、13437位、13686位、13803位、13974位、14217位、18702位、または19179位のいずれかの多型部位
(21’)配列番号:127に記載の塩基配列における1364位、2299位、2464位、2480位、9633位、9850位、10001位、11730位、14666位、または15759位のいずれかの多型部位
(22’)配列番号:128に記載の塩基配列における4627位、6035位、6336位、6644位、10001位、12748位、12920位、13013位、18444位、18457位、19432位、または20001位のいずれかの多型部位
(23’)配列番号:129に記載の塩基配列における211位、247位、264位、341位、859位、4903位、7292位、8697位、8768位、8866位、9293位、9493位、9567位、10001位、10128位、11151位、12244位、12474位、12634位、14705位、16841位、17148位、17710位、17760位、17966位、19760位、または19793位のいずれかの多型部位
(24’)配列番号:130に記載の塩基配列における3980位、4498位、6500位、6680位、7028位、8271位、8357位、9576位、10001位、10374位、10470位、10647位、10732位、10789位、10981位、10989位、11278位、11928位、12543位、13326位、13452位、13472位、13472位、13567位、14166位、14390位、14609位、14655位、15214位、16840位、17187位、17639位、17883位、18814位、または19093位のいずれかの多型部位
(25’)配列番号:131に記載の塩基配列における956位、2506位、2574位、3616位、4741位、5235位、6250位、6686位、6933位、7057位、9168位、9372位、9427位、9443位、9513位、10001位、10064位、10778位、10929位、11165位、11270位、11406位、11816位、11829位、12272位、12822位、12984位、14112位、15427位、16850位、18887位、19130位、19194位、19753位、20583位、22282位、22746位、22901位、23049位、23494位、24791位、25498位、25978位、26098位、26424位、26745位、26746位、26821位、27869位、30043位、30156位、または30164位のいずれかの多型部位
(26’)配列番号:132に記載の塩基配列における340位、4755位、7131位、9154位、10001位、12378位、16455位、16576位、16776位、18262位、18275位、18477位、19149位、19316位、19387位、19876位、19885位、19896位、または19955位のいずれかの多型部位
(27’)配列番号:133に記載の塩基配列における287位、515位、889位、3127位、3699位、5145位、5178位、5397位、5398位、5910位、6335位、6545位、6667位、6668位、6971位、7041位、7042位、7329位、7456位、7593位、7657位、7661位、7684位、8679位、8748位、9208位、9354位、9376位、9382位、9553位、9555位、9591位、9664位、9671位、9720位、9931位、9995位、10001位、10306位、10391位、10505位、10572位、10658位、10727位、10927位、11089位、11125位、11406位、11491位、11542位、11818位、12291位、12633位、12667位、13395位、13662位、13689位、13750位、13854位、13880位、14015位、14267位、14320位、14360位、14374位、14414位、14511位、14547位、14589位、14692位、14719位、15096位、15268位、15351位、15756位、15790位、16307位、16456位、16701位、17352位、17439位、17460位、17966位、18095位、18424位、または18437位のいずれかの多型部位
(28’)配列番号:17または配列番号:19に記載の塩基配列における151位の多型部位
(29’)配列番号:21に記載の塩基配列における151位の多型部位
(30’)配列番号:134に記載の塩基配列における120位、136位、162位、427位、530位、1362位、1363位、1412位、1567位、2341位、2610位、3524位、3959位、4296位、4940位、5409位、5824位、6522位、6564位、6755位、7646位、7798位、7819位、8015位、8122位、8848位、9096位、9413位、9424位、9441位、10001位、11639位、11982位、11990位、12077位、12090位、13737位、13755位、14554位、15066位、15292位、15457位、15646位、15943位、17114位、17287位、17714位、18291位、19403位、19425位、20143位、20404位、20522位、21726位、22920位、23071位、24276位、24360位、25434位、25539位、25703位、25971位、26431位、26739位、26760位、26764位、26927位、28308位、28619位、28760位、29179位、29329位、29560位、30251位、30736位、30998位、31207位、31920位、32218位、37200位、37692位、42327位、または50935位のいずれかの多型部位
(31’)配列番号:135に記載の塩基配列における109位、654位、732位、1798位、2708位、2903位、4079位、4228位、4252位、4792位、5120位、5301位、7409位、7610位、8346位、8373位、8690位、8832位、9099位、9755位、9786位、9829位、9942位、9947位、10001位、10069位、10196位、10232位、10519位、10883位、10977位、11043位、11045位、11310位、11622位、11697位、12189位、12406位、12475位、12704位、13649位、14271位、14434位、14565位、15203位、15419位、15423位、15606位、16001位、16171位、16282位、16406位、16582位、16705位、16883位、16960位、17825位、18287位、18360位、18413位、18756位、19035位、20135位、20419位、20444位、21226位、21271位、21289位、22641位、22678位、22696位、22709位、22719位、23897位、23951位、24215位、24714位、24729位、24743位、24767位、24796位、25455位、25475位、25499位、25529位、25530位、25911位、26199位、26204位、27336位、27635位、27636位、または27970位のいずれかの多型部位
(32’)配列番号:136に記載の塩基配列における5944位、9392位、9696位、10001位、10517位、10796位、11240位、11335位、11483位、11526位、11620位、12079位、13907位、14899位、14979位、15973位、16362位、16837位、17381位、20332位、20470位、20749位、21742位、25089位、43199位、48326位、49066位、49543位、50522位、52218位、54317位、55447位、または57297位のいずれかの多型部位
(33’)配列番号:137に記載の塩基配列における1142位、2657位、2975位、3650位、3751位、3803位、5367位、5519位、10001位、10124位、12490位、13245位、14509位、15451位、20178位、27030位、28575位、28643位、31355位、34097位、34110位、または36614位のいずれかの多型部位
(34’)配列番号:138に記載の塩基配列における342位、2029位、2118位、6500位、6752位、8709位、8823位、10001位、10277位、10794位、10805位、10810位、11430位、11597位、12525位、12830位、14388位、14645位、15029位、15186位、16565位、16816位、17176位、21790位、21827位、21947位、21964位、22640位、22752位、25900位、26502位、27635位、27777位、27791位、30616位、30650位、または30957位のいずれかの多型部位
(35’)配列番号:139に記載の塩基配列における480位、1230位、2221位、2414位、2781位、2875位、4999位、5055位、5901位、8107位、10001位、10139位、10275位、10897位、10962位、11190位、11393位、11942位、12734位、12849位、14845位、15165位、15699位、16530位、18323位、または18333位のいずれかの多型部位
〔7〕 (9’)〜(27’)および(30’)〜(35’)に記載の多型部位における塩基種が、それぞれ以下の(9″)〜(27″)および(30″)〜(35″)である場合に、侵襲性歯周炎にかかりやすいと判定される〔6〕に記載の検査方法。
(9″)配列番号:115に記載の塩基配列における24079位の塩基種がA
(10″)配列番号:116に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(11″)配列番号:117に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG、15367位の塩基種がT、または21995位の塩基種がC
(12″)配列番号:118に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(13″)配列番号:119に記載の塩基配列における10204位の塩基種がC
(14″)配列番号:120に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(15″)配列番号:121に記載の塩基配列における11915位の塩基種がG
(16″)配列番号:122に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(17″)配列番号:123に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(18″)配列番号:124に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(19″)配列番号:125に記載の塩基配列における10001位の塩基種がT、または13288位の塩基種がT
(20″)配列番号:126に記載の塩基配列における10001位の塩基種がT
(21″)配列番号:127に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(22″)配列番号:128に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(23″)配列番号:129に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(24″)配列番号:130に記載の塩基配列における10001位の塩基種がC
(25″)配列番号:131に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(26″)配列番号:132に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(27″)配列番号:133に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(30″)配列番号:134に記載の塩基配列における42327位の塩基種がT
(31″)配列番号:135に記載の塩基配列における20135位の塩基種がC
(32″)配列番号:136に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(33″)配列番号:137に記載の塩基配列における28575位の塩基種がG
(34″)配列番号:138に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG、11597位の塩基種がG、または14388位の塩基種がC
(35″)配列番号:139に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
〔8〕 〔1〕に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程を含む、慢性歯周炎の検査方法。
〔9〕 〔1〕に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域の多型部位が、それぞれ以下の(28’)〜(51’)に記載の多型部位である、〔8〕に記載の方法。
(28’)配列番号:17または配列番号:19に記載の塩基配列における151位の多型部位
(29’)配列番号:21に記載の塩基配列における151位の多型部位
(30’)配列番号:134に記載の塩基配列における120位、136位、162位、427位、530位、1362位、1363位、1412位、1567位、2341位、2610位、3524位、3959位、4296位、4940位、5409位、5824位、6522位、6564位、6755位、7646位、7798位、7819位、8015位、8122位、8848位、9096位、9413位、9424位、9441位、10001位、11639位、11982位、11990位、12077位、12090位、13737位、13755位、14554位、15066位、15292位、15457位、15646位、15943位、17114位、17287位、17714位、18291位、19403位、19425位、20143位、20404位、20522位、21726位、22920位、23071位、24276位、24360位、25434位、25539位、25703位、25971位、26431位、26739位、26760位、26764位、26927位、28308位、28619位、28760位、29179位、29329位、29560位、30251位、30736位、30998位、31207位、31920位、32218位、37200位、37692位、42327位、または50935位のいずれかの多型部位
(31’)配列番号:135に記載の塩基配列における109位、654位、732位、1798位、2708位、2903位、4079位、4228位、4252位、4792位、5120位、5301位、7409位、7610位、8346位、8373位、8690位、8832位、9099位、9755位、9786位、9829位、9942位、9947位、10001位、10069位、10196位、10232位、10519位、10883位、10977位、11043位、11045位、11310位、11622位、11697位、12189位、12406位、12475位、12704位、13649位、14271位、14434位、14565位、15203位、15419位、15423位、15606位、16001位、16171位、16282位、16406位、16582位、16705位、16883位、16960位、17825位、18287位、18360位、18413位、18756位、19035位、20135位、20419位、20444位、21226位、21271位、21289位、22641位、22678位、22696位、22709位、22719位、23897位、23951位、24215位、24714位、24729位、24743位、24767位、24796位、25455位、25475位、25499位、25529位、25530位、25911位、26199位、26204位、27336位、27635位、27636位、または27970位のいずれかの多型部位
(32’)配列番号:136に記載の塩基配列における5944位、9392位、9696位、10001位、10517位、10796位、11240位、11335位、11483位、11526位、11620位、12079位、13907位、14899位、14979位、15973位、16362位、16837位、17381位、20332位、20470位、20749位、21742位、25089位、43199位、48326位、49066位、49543位、50522位、52218位、54317位、55447位、または57297位のいずれかの多型部位
(33’)配列番号:137に記載の塩基配列における1142位、2657位、2975位、3650位、3751位、3803位、5367位、5519位、10001位、10124位、12490位、13245位、14509位、15451位、20178位、27030位、28575位、28643位、31355位、34097位、34110位、または36614位のいずれかの多型部位
(34’)配列番号:138に記載の塩基配列における342位、2029位、2118位、6500位、6752位、8709位、8823位、10001位、10277位、10794位、10805位、10810位、11430位、11597位、12525位、12830位、14388位、14645位、15029位、15186位、16565位、16816位、17176位、21790位、21827位、21947位、21964位、22640位、22752位、25900位、26502位、27635位、27777位、27791位、30616位、30650位、または30957位のいずれかの多型部位
(35’)配列番号:139に記載の塩基配列における480位、1230位、2221位、2414位、2781位、2875位、4999位、5055位、5901位、8107位、10001位、10139位、10275位、10897位、10962位、11190位、11393位、11942位、12734位、12849位、14845位、15165位、15699位、16530位、18323位、または18333位のいずれかの多型部位
(36’)配列番号:23に記載の塩基配列における151位の多型部位
(37’)配列番号:25に記載の塩基配列における151位の多型部位
(38’)配列番号:27に記載の塩基配列における151位の多型部位
(39’)配列番号:140に記載の塩基配列における2198位、2699位、6511位、6789位、7554位、8442位、8715位、10001位、11254位、12288位、16001位、または17077位のいずれかの多型部位
(40’)配列番号:141に記載の塩基配列における96位、813位、848位、1033位、1442位、1593位、1815位、1919位、4094位、4296位、4339位、4759位、5670位、5886位、6542位、6701位、7886位、7950位、9151位、9725位、9873位、10001位、10029位、10969位、11165位、11255位、14195位、14245位、14534位、14615位、14971位、15174位、16520位、16668位、17012位、19784位、20876位、21747位、22893位、22958位、23051位、23106位、23232位、23293位、24106位、28196位、28675位、29464位、30486位、31935位、32255位、32622位、32733位、33000位、33037位、33120位、33250位、33862位、34481位、34688位、34712位、34839位、36994位、37259位、37752位、38231位、38301位、38661位、38932位、39090位、39632位、40905位、42065位、42129位、43761位、44085位、44329位、44756位、45848位、46277位、46454位、49738位、49778位、49972位、54744位、54796位、56499位、57799位、57915位、60576位、61688位、63023位、63822位、63834位、または63870位のいずれかの多型部位
(41’)配列番号:142に記載の塩基配列における498位、555位、1366位、1640位、1782位、2517位、3110位、3264位、3650位、4279位、4581位、4622位、5056位、5431位、5635位、6973位、7018位、7687位、8071位、8128位、8803位、8852位、8954位、9310位、10001位、10024位、10389位、10424位、10426位、10565位、10600位、10819位、11101位、11175位、116345、12172位、12581位、13079位、13740位、14267位、14778位、14818位、16202位、16528位、16578位、19782位、22905位、23164位、23818位、24163位、24244位、24489位、24828位、24882位、25274位、26327位、26451位、27952位、29546位、29572位、29730位、29777位、32992位、33119位、36396位、36884位、39627位、39749位、41439位、42155位、42449位、43759位、43994位、44763位、45412位、45500位、45706位、45711位、45886位、45906位、46098位、46106位、46823位、46899位、46946位、47188位、47211位、47608位、47964位、48003位、48279位、48774位、48792位、49161位、49167位、49494位、49640位、49787位、49840位、50344位、50416位、50419位、50461位、50619位、51154位、51344位、51379位、51713位、51943位、52486位、52620位、52688位、53319位、53966位、54757位、57343位、59179位、59449位、59459位、59766位、60205位、60470位、60594位、60697位、61411位、62620位、62792位、62860位、62950位、63914位、64055位、64125位、64523位、64929位、65453位、65782位、66946位、67630位、68103位、68229位、68230位、68315位、70016位、70867位、71137位、71886位、72331位、72353位、72579位、または72616位のいずれかの多型部位
(42’)配列番号:143に記載の塩基配列における822位、824位、853位、870位、963位、1035位、1169位、1308位、7146位、7709位、7728位、7741位、7780位、7805位、7843位、7844位、7888位、7941位、7965位、8060位、8335位、9948位、10001位、11990位、12342位、12807位、16263位、または16768位のいずれかの多型部位
(43’)配列番号:144に記載の塩基配列における757位、984位、1360位、2092位、8980位、10001位、10624位、11042位、または15953位のいずれかの多型部位
(44’)配列番号:145に記載の塩基配列における75位、2800位、3010位、3957位、4627位、4722位、4825位、4881位、5253位、7319位、8087位、8396位、8834位、9100位、9105位、9826位、9835位、10001位、10070位、10598位、10618位、10631位、10642位、10718位、11329位、11615位、12098位、13256位、13279位、15458位、17422位、18635位、19920位、23233位、23710位、24050位、24751位、25417位、26209位、26441位、28826位、29255位、29296位、30119位、31377位、31512位、31699位、32775位、32825位、33303位、33387位、33437位、33573位、34680位、36145位、36371位、36573位、36597位、36683位、36759位、36763位、36787位、37038位、39317位、39970位、42697位、43630位、または43638位のいずれかの多型部位
(45’)配列番号:146に記載の塩基配列における319位、2530位、6272位、7937位、8205位、10001位、11274位、13402位、14476位、14801位、14852位、17882位、18217位、18522位、18674位、18812位、または18989位のいずれかの多型部位
(46’)配列番号:147に記載の塩基配列における222位、2465位、2466位、4624位、5112位、6298位、6976位、8485位、9457位、9945位、10001位、10397位、10821位、10944位、11507位、11635位、11963位、12750位、12819位、14634位、14709位、15985位、16968位、17124位、17312位、17567位、17621位、17775位、18137位、18225位、18347位、18879位、18923位、19284位、19609位、19714位、19753位、または19754位のいずれかの多型部位
(47’)配列番号:148に記載の塩基配列における3831位、3882位、3925位、3928位、4010位、4197位、4545位、4701位、4880位、4949位、10001位、12151位、13134位、15737位、16289位、16318位、20915位、21001位、22799位、22800位、23002位、25842位、29440位、31331位、31347位、31845位、31973位、33925位、37187位、38753位、40474位、40493位、44461位、45840位、46045位、46468位、または48627位のいずれかの多型部位
(48’)配列番号:149に記載の塩基配列における3728位、5033位、5770位、9803位、10001位、10071位、15368位、16174位、16379位、16584位、または19623位のいずれかの多型部位
(49’)配列番号:150に記載の塩基配列における869位、1048位、1103位、5092位、5333位、5795位、6328位、6455位、6489位、6616位、8061位、10001位、12618位、12746位、15882位、15970位、16961位、17746位、17751位、18004位、22945位、24796位、29622位、29877位、30580位、31500位、32397位、32406位、32528位、33004位、33056位、33071位、または33127位のいずれかの多型部位
(50’)配列番号:151に記載の塩基配列における360位、3151位、4321位、6804位、8069位、8931位、9094位、9111位、9789位、10001位、10715位、10720位、10909位、11107位、11318位、11557位、11651位、11797位、14819位、14825位、15057位、15862位、18390位、18494位、18769位、18841位、18928位、19215位、19273位、19516位、19598位、20007位、20203位、20254位、20324位、21302位、21496位、21536位、21752位、22956位、23732位、23755位、23839位、23923位、24268位、24690位、24837位、25556位、26024位、26509位、26703位、27302位、28257位、28473位、28722位、28855位、29409位、30167位、31943位、34159位、34751位、35954位、36290位、36384位、または36487位のいずれかの多型部位
(51’)配列番号:152に記載の塩基配列における431位、1625位、1710位、1813位、2757位、4822位、7809位、8435位、9518位、9827位、10001位、10022位、11582位、12156位、12379位、12700位、12999位、13649位、13726位、14224位、15770位、15773位、15879位、16242位、17759位、19514位、19743位、20005位、20133位、20425位、20609位、21350位、21358位、21975位、22916位、23279位、23283位、23475位、25464位、25715位、25941位、25995位、26229位、26300位、26385位、26408位、26657位、27250位、27347位、27407位、27613位、27613位、27892位、28348位、28648位、28989位、29161位、29392位、29611位、30407位、30703位、30777位、31051位、31735位、32037位、32225位、32239位、32388位、34349位、37610位、38225位、38393位、41420位、42116位、42306位、48204位、48464位、48550位、48656位、51710位、51751位、52774位、52841位、53077位、55039位、55208位、57049位、57345位、58040位、58140位、58321位、58353位、58905位、58968位、59269位、59704位、59809位、60020位、60030位、60128位、60130位、60570位、60573位、60575位、60620位、60638位、60656位、60797位、60868位、61099位、61123位、61850位、61869位、63543位、63907位、64308位、64308位、65722位、65743位、66131位、66885位、67162位、67209位、67825位、68294位、68317位、68557位、68672位、68913位、69091位、69212位、69369位、69426位、69460位、69640位、69960位、70030位、70373位、70620位、70643位、70651位、70665位、70749位、70872位、71048位、71070位、72248位、72510位、72537位、72671位、72696位、72754位、73232位、73380位、73400位、73545位、73594位、74072位、74864位、または76950位のいずれかの多型部位
〔10〕 〔9〕の(30’)〜(35’)および(39’)〜(51’)に記載の多型部位における塩基種が、それぞれ以下の(30″)〜(35″)および(39″)〜(51″)である場合に、慢性歯周炎にかかりやすいと判定される〔7〕に記載の検査方法。
(30″)配列番号:134に記載の塩基配列における23071位の塩基種がA、または10001位の塩基種がT
(31″)配列番号:135に記載の塩基配列における20135位の塩基種がC
(32″)配列番号:136に記載の塩基配列における43199位の塩基種がG、または48326位の塩基種がT
(33″)配列番号:137に記載の塩基配列における10001位の塩基種がB
(34″)配列番号:138に記載の塩基配列における22640位の塩基種がC
(35″)配列番号:139に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(39″)配列番号:140に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(40″)配列番号:141に記載の塩基配列における23293位の塩基種がC
(41″)配列番号:142に記載の塩基配列における62860位の塩基種がC
(42″)配列番号:143に記載の塩基配列における12807位の塩基種がT
(43″)配列番号:144に記載の塩基配列における10001位の塩基種がT
(44″)配列番号:145に記載の塩基配列における37038位の塩基種がG
(45″)配列番号:146に記載の塩基配列における10001位の塩基種がC
(46″)配列番号:147に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(47″)配列番号:148に記載の塩基配列における21001位の塩基種がG、15737位の塩基種がG、21001位の塩基種がG、または29440位の塩基種がT
(48″)配列番号:149に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(49″)配列番号:150に記載の塩基配列における24796位の塩基種がT
(50″)配列番号:151に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(51″)配列番号:152に記載の塩基配列における41420位の塩基種がT、48204位の塩基種がA、または68294位の塩基種がC
〔11〕 ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域のハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法。
〔12〕 ハプロタイプが、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、〔11〕に記載の方法。
〔13〕 ハプロタイプが、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、〔11〕に記載の方法。
〔14〕 ハプロタイプが、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、〔11〕に記載の方法。
〔15〕 ハプロタイプが、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、〔11〕に記載の方法。
〔16〕 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) ADCY9遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)〜(iv)のいずれかに記載のハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)C、T、A、G、A、CおよびCであるハプロタイプ
(ii)T、A、A、T、A、CおよびCであるハプロタイプ
(iii)T、A、T、G、A、CおよびAであるハプロタイプ
(iv)T、A、T、T、G、CおよびCであるハプロタイプ
〔17〕 工程(a)に記載のADCY9遺伝子領域における多型部位が、配列番号:85、87、89、91、93、95または97のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位である、〔16〕に記載の検査方法。
〔18〕 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) CALCR遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)または(ii)に記載のハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)T、C、T、T、T、T、TおよびGであるハプロタイプ
(ii)T、C、A、C、G、C、GおよびCであるハプロタイプ
〔19〕 工程(a)に記載のCALCR遺伝子領域における多型部位が、配列番号:99、101、103、105、107、109、111または113のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位である、〔18〕に記載の検査方法。
〔20〕 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) LAMC2遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位のそれぞれの塩基種が、C、GおよびGであるハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
〔21〕 工程(a)に記載のLAMC2遺伝子領域における多型部位が、配列番号:153に記載の塩基配列における3105位、3201位、3293位、3525位、3637位、3797位、4083位、4122位、4304位、4461位、8946位、9580位、9821位、10001位、10044位、10981位、11605位、11700位、12261位、12519位、13296位、20416位、20647位、21607位、21628位、23154位、25250位、26280位、27519位、27522位、27756位、27763位、28310位、29245位、29896位、または30311位のいずれかの多型部位である、〔20〕に記載の検査方法。
〔22〕 工程(a)に記載のLAMC2遺伝子領域における多型部位が、配列番号:132に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位のいずれかの多型部位である、〔20〕に記載の検査方法。
〔23〕 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) IL4遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位のそれぞれの塩基種が、G、AおよびTであるハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
〔24〕 工程(a)に記載のIL4遺伝子領域における多型部位が、配列番号:154に記載の塩基配列における4276位、4617位、4882位、4927位、5491位、5633位、5710位、6302位、6408位、6475位、6524位、6527位、6554位、6777位、6819位、6857位、6946位、7374位、7950位、8120位、8428位、8536位、8874位、8938位、8951位、9019位、9948位、9987位、10001位、10196位、10256位、10269位、10278位、10330位、10481位、10602位、10653位、10697位、10868位、11120位、11373位、11516位、11629位、11647位、11687位、11719位、11721位、11779位、11792位、11940位、12233位、12327位、12448位、12477位、12537位、12610位、12650位、12783位、12885位、13164位、13425位、13433位、13630位、13674位、13821位、142165、14217位、14445位、14521位、14641位、14677位、14756位、14902位、14926位、14951位、15166位、15382位、16038位、16122位、16439位、16630位、16636位、16819位、16854位、16983位、17092位、17200位、17275位、17323位、17747位、17789位、17822位、17842位、17934位、17944位、18061位、18507位、18666位、18707位、19042位、19057位、19203位、19261位、19269位、19271位、19416位、19619位、19715位、19735位、19885位、19987位、20088位、20151位、20458位、20571位、20683位、20815位、21002位、21116位、21162位、21163位、21324位、21326位、21415位、21427位、21452位、21496位、21561位、21588位、21687位、22334位、22379位、22422位、22693位、23081位、23084位、23091位、23198位、23328位、24043位、24525位、24747位、24837位、24986位、25009位、25013位、25128位、25160位、または25173位のいずれかの多型部位である、〔23〕に記載の検査方法。
〔25〕 工程(a)に記載のIL4遺伝子領域における多型部位が、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位のいずれかの多型部位である、〔23〕に記載の検査方法。
〔26〕 〔1〕に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、歯周疾患の検査試薬。
〔27〕 〔1〕に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型部位を含むDNAを増幅するように設計されたフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む、歯周疾患の検査試薬。
〔28〕 〔1〕に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型部位を含むDNAとハイブリダイズするヌクレオチドプローブが固定された固相からなる、歯周疾患の検査試薬。
〔29〕 歯周疾患が侵襲性歯周炎であり、多型部位が〔1〕に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位である、〔26〕〜〔28〕のいずれかに記載の検査試薬。
〔30〕 歯周疾患が慢性歯周炎であり、多型部位が〔1〕に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位である、〔26〕〜〔28〕のいずれかに記載の検査試薬。
〔31〕 多型部位が〔6〕および〔9〕に記載の(1’)〜(51’)のいずれかに記載の多型部位である、〔26〕〜〔28〕に記載の検査試薬。
〔32〕 多型部位が〔6〕に記載の(1’)〜(35’)のいずれかの多型部位である、〔29〕に記載の検査試薬。
〔33〕 多型部位が〔9〕に記載の(28’)〜(51’)のいずれかの多型部位である、〔30〕に記載の検査試薬。
〔34〕 ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域における多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、歯周疾患の検査試薬。
〔35〕 多型部位が配列番号:85、87、89、91、93、95もしくは97のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、〔34〕に記載の検査試薬。
〔36〕 多型部位が、配列番号:99、101、103、105、107、109、111もしくは113のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、〔34〕に記載の検査試薬。
〔37〕 多型部位が、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、もしくは20647位のいずれかの多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、〔34〕に記載の検査試薬。
〔38〕 多型部位が配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、もしくは15382位のいずれかの多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、〔34〕に記載の検査試薬。
本発明者らは、以下の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型を検出することで、歯周疾患を検査できることを見出した。
(1)ジペプチジルペプチダーゼ4(dipeptidylpeptidase 4;DPP4)遺伝子領域
(2)テロメラーゼ蛋白質成分1(telomerase protein component 1;TEP1)遺伝子領域
(3)ホスホイノシチド−3−キナーゼ調節サブユニットポリペプチド1(phosphoinositide−3−kinase,regulatory subunit,polypeptide 1(p85alpha);PIK3R1)遺伝子領域
(4)カタラーゼ(catalase;CAT)遺伝子領域
(5)エンドセリン3(endothelin 3;EDN3)遺伝子領域
(6)フィブリノゲン様蛋白質2(fibrinogen−like 2;FGL2)遺伝子領域
(7)パラオキソナーゼ1(paraoxonase 1;PON1)遺伝子領域
(8)チロシン3−モノオキシゲナーゼ(tyrosine 3−monooxygenase/tryptophan5−monooxygenase activation protein,zeta polypeptide;YWHAZ)遺伝子領域
(9)18型コラーゲンα1(collagen,type XVIII,alpha 1;COL18A1)遺伝子領域
(10)3型コラーゲンα1(collagen,type III,alpha 1(Ehlers−Danlos syndrome type IV,autosomal dominant);COL3A1)遺伝子領域
(11)4型コラーゲンα1(collagen,type IV,alpha 1;COL4A1)遺伝子領域
(12)16型コラーゲンα1(collagen,type XVI,alpha 1;COL16A1)遺伝子領域
(13)カテプシンB(cathepsin B;CTSB)遺伝子領域
(14)インターロイキン10受容体β(interleukin 10 receptor,beta;IL10RB)遺伝子領域
(15)インターロイキン1α(interleukin 1,alpha;IL1A)遺伝子領域
(16)インターロイキン6シグナルトランスデューサー(interleukin 6 signal transducer(gp130,oncostatin M receptor);IL6ST)遺伝子領域
(17)毛特異的酸性ケラチン2(keratin,hair,acidic,2;KRTHA2)遺伝子領域
(18)ラミニンα4(laminin,alpha 4;LAMA4)遺伝子領域
(19)ラミニン受容体1(laminin receptor 1(ribosomal protein SA,67kDa);LAMR1)遺伝子領域
(20)プロコラーゲンリシン2オキソグルタレート5ジオキシゲナーゼ2(procollagen−lysine,2−oxoglutarate 5−dioxygenase(lysine hydroxylase)2;PLOD2)遺伝子領域
(21)プロテオグリカン4(proteoglycan 4,(megakaryocyte stimulating factor,articular superficial zone protein,camptodactyly,arthropathy,coxa vara,pericarditis syndrome);PRG4)遺伝子領域
(22)プロスタグランジンD2合成酵素(prostaglandin D2 synthase 21kDa(brain);PTGDS)遺伝子領域
(23)プロスタグランジンE受容体1(prostaglandin E receptor 1(subtype EP1),42kDa;PTGER1)遺伝子領域
(24)プロスタグランジンF受容体(prostaglandin F receptor(FP);PTGFR)遺伝子領域
(25)トランスフォーミング成長因子β受容体3(transforming growth faetor,beta receptor III(betaglycan,300kDa);TGFBR3)遺伝子領域
(26)メタロプロテイナーゼ組織阻害剤3(tissue inhibitor of metalloproteinase 3(Sorsby fundus dystrophy,pseudoinflammatory);TIMP3)遺伝子領域
(27)腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor(TNF superfamily,member 2);TNFA)遺伝子領域
(28)アデニレートシクラーゼ9(adenylate cyclase 9;ADCY9)遺伝子領域
(29)ゴナドトロピン放出ホルモン(gonadotropin−releasing hormone 1(leutinizing−releasing hormone);GNRH1)遺伝子領域
(30)スカベンジャー受容体クラスB1(scavenger receptor class B,member 1;SCARB1)遺伝子領域
(31)1型コラーゲンα1(collagen,type I,alpha 1;COL1A1)遺伝子領域
(32)上皮成長因子(epidermal growth factor(beta−urogastrone);EGF)遺伝子領域
(33)エラスチン(elastin(supravalvular aortic stenosis,Williams−Beuren syndrome);ELN)遺伝子領域
(34)ケラチン23(keratin 23(histone deacetylase inducible);KRT23)遺伝子領域
(35)ラミニンβ1(laminin,beta 1;LAMB1)遺伝子領域
(36)血液凝固第V因子(coagulation factor V(proaccelerin,labile factor);F5)遺伝子領域
(37)フィブリノゲン様蛋白質1(fibrinogen−like 1;FGL1)遺伝子領域
(38)レプチン(leptin(obesity homolog,mouse);LEP)遺伝子領域
(39)12型コラーゲンα1(collagen,type XII,alpha 1;COL12A1)遺伝子領域
(40)17型コラーゲンα1(collagen,type XVII,alpha 1;COL17A1)遺伝子領域
(41)9型コラーゲンα1(collagen,type IX,alpha 1;COL9A1)遺伝子領域
(42)カテプシンD(cathepsin D(lysosomal aspartyl protease);CTSD)遺伝子領域
(43)カテプシンG(cathepsin G;CTSG)遺伝子領域
(44)上皮成長因子受容体(epidermal growth factor receptor(erythroblastic leukemia viral(v−erb−b)oncogene homolog,avian);EGFR)遺伝子領域
(45)線維芽細胞成長因子12(fibroblast growth factor 12;FGF12)遺伝子領域
(46)フコシルトランスフェラーゼ1(fucosyltransferase 1(galactoside 2−alpha−L−fucosyltransferase,Bombay phenotype included);FUT1)遺伝子領域
(47)ヘパラン硫酸プロテオグリカン2(heparan sulfate proteoglycan 2(perlecan);HSPG2)遺伝子領域
(48)ラミニンα2(laminin,alpha 2(merosin,congenital muscular dystrophy);LAMA2)遺伝子領域
(49)プロコラーゲンリシン2オキソグルタレート5ジオキシゲナーゼ(procollagen−lysine,2−oxoglutarate 5−dioxygenase(lysine hydroxylase,Ehlers−Danlos syndrome type VI);PLOD)遺伝子領域
(50)プロスタグランジンE受容体2(prostaglandin E receptor 2(subtype EP2),53kDa;PTGER2)遺伝子領域
(51)プロスタグランジンE受容体3(prostaglandin E receptor 3(subtype EP3);PTGER3)遺伝子領域
(52)(1)〜(51)のいずれかに記載の領域と塩基対をなす相補鎖における領域
本発明は、この知見に基づき、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型を検出する工程を含む、歯周疾患に関連する多型を有するか否かを検査するための方法を提供する。
本発明において、「歯周疾患」としては、好ましくは歯周炎であり、より好ましくは侵襲性歯周炎(aggressive periodontitis)または慢性歯周炎(chronic periodontitis)である。
本発明においては、好ましくは、上記(1)〜(35)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出することで、侵襲性歯周炎の検査を行う。また、上記(28)〜(51)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出することで、慢性歯周炎の検査を行うことが好ましい。
本発明において、遺伝子領域とは、遺伝子を含むゲノムDNA上の一定領域を意味する。該領域には、遺伝子の発現制御領域(例えば、プロモーター領域)や遺伝子の3’末端非翻訳領域などが含まれる。
多型とは、遺伝学的には、母集団中1%以上の頻度で存在している塩基変化と一般的に定義される。しかしながら、本発明における「多型」は、この定義に制限されず、1%未満の塩基の変化も「多型」に含む。本発明における多型の種類としては、例えば、一塩基多型、一から数十塩基(時には数千塩基)が欠失、置換あるいは挿入している多型等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、多型部位の数についても特に制限はなく、1個以上の多型を有していてもよい。ここで、一塩基多型とは、個人間でのDNA塩基配列の一塩基の違いによる多型を意味する。
本発明における多型としては、歯周疾患に関連する多型であれば特に制限はない。本発明における多型部位としては、好ましくは、以下の(1’)〜(52’)のいずれかに記載の多型部位が挙げられる。
(1’)DPP4遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:1または2に記載の塩基配列における151位の多型部位
(2’)TEP1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:3または4に記載の塩基配列における151位の多型部位
(3’)PIK3R1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:5または6に記載の塩基配列における151位の多型部位
(4’)CAT遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:7または8に記載の塩基配列における151位の多型部位
(5’)EDN3遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:9または10に記載の塩基配列における151位の多型部位
(6’)FGL2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:11または12に記載の塩基配列における151位の多型部位
(7’)PON1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:13または14に記載の塩基配列における151位の多型部位
(8’)YWHAZ遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:15または16に記載の塩基配列における151位の多型部位
(9’)COL18A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:115に記載の塩基配列における1748位、3813位、4313位、4362位、4397位、4613位、4727位、4737位、4944位、5577位、5690位、6003位、6469位、6582位、6948位、7008位、7033位、7060位、7151位、7473位、8202位、9209位、10001位、10559位、10592位、10777位、10787位、10909位、15636位、17481位、17724位、20894位、21147位、21590位、21811位、22127位、23111位、23755位、23810位、24079位、24785位、24888位、25945位、26253位、26288位、27690位、27850位、30456位、または30461位のいずれかの多型部位
(10’)COL3A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:116に記載の塩基配列における473位、1138位、2875位、3930位、6005位、6154位、6179位、7226位、8642位、9475位、10001位、10145位、11007位、14468位、15283位、17539位、または19223位のいずれかの多型部位
(11’)COL4A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:117に記載の塩基配列における76位、682位、918位、1108位、1202位、1313位、1612位、1831位、2122位、4067位、4076位、4253位、4909位、4970位、5664位、5944位、6217位、6641位、7335位、7385位、7715位、8876位、9687位、9906位、10001位、10004位、10130位、10398位、10496位、10499位、10535位、10669位、10704位、11058位、13722位、13931位、14135位、15367位、15518位、15818位、15872位、15874位、16943位、17215位、17551位、17847位、17862位、17932位、18118位、18124位、18459位、19249位、19435位、19466位、20634位、21382位、21995位、22078位、22381位、23010位、24635位、26588位、27193位、27354位、28000位、28059位、28097位、28129位、29190位、29247位、30094位、30572位、30956位、31082位、31168位、31404位、32562位、33125位、34529位、35265位、35587位、35858位、36049位、36239位、37065位、37734位、37771位、38835位、38898位、39278位、39461位、40309位、40334位、40625位、41314位、41386位、41558位、41580位、41980位、42026位、42039位、42059位、42352位、42365位、42370位、42376位、42428位、42585位、42764位、43051位、43419位、45973位、46151位、46221位、46629位、46697位、46724位、46815位、48046位、48367位、48439位、48864位、49316位、50078位、50234位、50287位、または50763位のいずれかの多型部位
(12’)COL16A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:118に記載の塩基配列における1335位、1980位、2991位、3060位、3347位、3463位、3582位、4355位、5639位、5825位、6654位、10001位、13577位、14487位、または19768位のいずれかの多型部位
(13’)CTSB遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:119に記載の塩基配列における1207位、1214位、1240位、1256位、1354位、1539位、2049位、2050位、2304位、2423位、3066位、3199位、3298位、3609位、4286位、4494位、4569位、4850位、4963位、5599位、5607位、5763位、5958位、6060位、6115位、6140位、6464位、6605位、6704位、6744位、6750位、6751位、6795位、6818位、6868位、6984位、7066位、7139位、7148位、7175位、7237位、7303位、7404位、7456位、7702位、7870位、7910位、8198位、8282位、8359位、8385位、8519位、8521位、9158位、9160位、9212位、9319位、9581位、9740位、9759位、10001位、10204位、10244位、10304位、10310位、10539位、10732位、11091位、11170位、11443位、11870位、11889位、11894位、11904位、12036位、12451位、12662位、12813位、13122位、13217位、13312位、13662位、13692位、14060位、14807位、14819位、15163位、15231位、15491位、15565位、15921位、16011位、16019位、16335位、17305位、または17501位のいずれかの多型部位
(14’)IL10RB遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:120に記載の塩基配列における3383位、3458位、7823位、8517位、9173位、9924位、10001位、10461位、10556位、10667位、10669位、10965位、11930位、12339位、12341位、13898位、14356位、14406位、14407位、15224位、15364位、16774位、16950位、19265位、19659位、19665位、19950位、20265位、20771位、20948位、21083位、21933位、21991位、22246位、22270位、23238位、23599位、23817位、23989位、24063位、24100位、24372位、24808位、24992位、25164位、25191位、25641位、26765位、27212位、27492位、27795位、28161位、28558位、28829位、28948位、28972位、または30011位のいずれかの多型部位
(15’)IL1A遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:121に記載の塩基配列における4662位、5587位、5854位、6282位、6646位、6799位、8172位、9139位、9958位、10001位、10216位、10372位、10496位、11753位、11786位、11902位、11915位、13053位、13345位、14444位、14535位、14647位、14740位、14768位、16488位、17523位、17836位、18997位、19030位、19389位、19476位、または19748位のいずれかの多型部位
(16’)IL6ST遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:122に記載の塩基配列における115位、119位、123位、139位、2517位、2813位、5750位、5769位、または10001位のいずれかの多型部位
(17’)KRTHA2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:123に記載の塩基配列における1796位、1867位、1964位、4942位、5020位、5323位、5841位、6113位、6132位、6164位、6347位、6380位、7316位、7905位、8025位、8095位、8252位、8405位、8838位、8940位、8985位、9606位、9763位、9964位、9979位、9980位、10001位、10072位、10105位、10326位、10920位、11619位、11796位、12217位、12218位、12672位、12954位、13271位、14010位、14011位、14508位、14594位、14771位、14772位、15043位、15126位、15212位、15293位、15309位、15311位、15502位、19773位、19836位、20077位、20083位、または20641位のいずれかの多型部位
(18’)LAMA4遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:124に記載の塩基配列における964位、3645位、5581位、5587位、5609位、5610位、6605位、6616位、6843位、6850位、6931位、7370位、10001位、10108位、12342位、12536位、14272位、または16116位のいずれかの多型部位
(19’)LAMR1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:125に記載の塩基配列における134位、6382位、6519位、6701位、9035位、9368位、10001位、12269位、12337位、12354位、12360位、13003位、13288位、13391位、13825位、13841位、14006位、14007位、22058位、または22223位のいずれかの多型部位
(20’)PLOD2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:126に記載の塩基配列における902位、931位、3204位、6676位、7682位、7686位、7693位、8859位、9195位、9518位、9971位、10001位、10088位、10091位、11195位、13421位、13437位、13686位、13803位、13974位、14217位、18702位、または19179位のいずれかの多型部位
(21’)PRG4遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:127に記載の塩基配列における1364位、2299位、2464位、2480位、9633位、9850位、10001位、11730位、14666位、または15759位のいずれかの多型部位
(22’)PTGDS遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:128に記載の塩基配列における4627位、6035位、6336位、6644位、10001位、12748位、12920位、13013位、18444位、18457位、19432位、または20001位のいずれかの多型部位
(23’)PTGER1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:129に記載の塩基配列における211位、247位、264位、341位、859位、4903位、7292位、8697位、8768位、8866位、9293位、9493位、9567位、10001位、10128位、11151位、12244位、12474位、12634位、14705位、16841位、17148位、17710位、17760位、17966位、19760位、または19793位のいずれかの多型部位
(24’)PTGFR遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:130に記載の塩基配列における3980位、4498位、6500位、6680位、7028位、8271位、8357位、9576位、10001位、10374位、10470位、10647位、10732位、10789位、10981位、10989位、11278位、11928位、12543位、13326位、13452位、13472位、13472位、13567位、14166位、14390位、14609位、14655位、15214位、16840位、17187位、17639位、17883位、18814位、または19093位のいずれかの多型部位
(25’)TGFBR3遺伝子頒域における多型部位であって、配列番号:131に記載の塩基配列における956位、2506位、2574位、3616位、4741位、5235位、6250位、6686位、6933位、7057位、9168位、9372位、9427位、9443位、9513位、10001位、10064位、10778位、10929位、11165位、11270位、11406位、11816位、11829位、12272位、12822位、12984位、14112位、15427位、16850位、18887位、19130位、19194位、19753位、20583位、22282位、22746位、22901位、23049位、23494位、24791位、25498位、25978位、26098位、26424位、26745位、26746位、26821位、27869位、30043位、30156位、または30164位のいずれかの多型部位
(26’)TIMP3遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:132に記載の塩基配列における340位、4755位、7131位、9154位、10001位、12378位、16455位、16576位、16776位、18262位、18275位、18477位、19149位、19316位、19387位、19876位、19885位、19896位、または19955位のいずれかの多型部位
(27’)TNFA遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:133に記載の塩基配列における287位、515位、889位、3127位、3699位、5145位、5178位、5397位、5398位、5910位、6335位、6545位、6667位、6668位、6971位、7041位、7042位、7329位、7456位、7593位、7657位、7661位、7684位、8679位、8748位、9208位、9354位、9376位、9382位、9553位、9555位、9591位、9664位、9671位、9720位、9931位、9995位、10001位、10306位、10391位、10505位、10572位、10658位、10727位、10927位、11089位、11125位、11406位、11491位、11542位、11818位、12291位、12633位、12667位、13395位、13662位、13689位、13750位、13854位、13880位、14015位、14267位、14320位、14360位、14374位、14414位、14511位、14547位、14589位、14692位、14719位、15096位、15268位、15351位、15756位、15790位、16307位、16456位、16701位、17352位、17439位、17460位、17966位、18095位、18424位、または18437位のいずれかの多型部位
(28’)ADCY9遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:17または18に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、配列番号:19または20に記載の塩基配列における151位の多型部位
(29’)GNRH1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:21または22に記載の塩基配列における151位の多型部位
(30’)SCARB1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:134に記載の塩基配列における120位、136位、162位、427位、530位、1362位、1363位、1412位、1567位、2341位、2610位、3524位、3959位、4296位、4940位、5409位、5824位、6522位、6564位、6755位、7646位、7798位、7819位、8015位、8122位、8848位、9096位、9413位、9424位、9441位、10001位、11639位、11982位、11990位、12077位、12090位、13737位、13755位、14554位、15066位、15292位、15457位、15646位、15943位、17114位、17287位、17714位、18291位、19403位、19425位、20143位、20404位、20522位、21726位、22920位、23071位、24276位、24360位、25434位、25539位、25703位、25971位、26431位、26739位、26760位、26764位、26927位、28308位、28619位、28760位、29179位、29329位、29560位、30251位、30736位、30998位、31207位、31920位、32218位、37200位、37692位、42327位、または50935位のいずれかの多型部位
(31’)COL1A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:135に記載の塩基配列における109位、654位、732位、1798位、2708位、2903位、4079位、4228位、4252位、4792位、5120位、5301位、7409位、7610位、8346位、8373位、8690位、8832位、9099位、9755位、9786位、9829位、9942位、9947位、10001位、10069位、10196位、10232位、10519位、10883位、10977位、11043位、11045位、11310位、11622位、11697位、12189位、12406位、12475位、12704位、13649位、14271位、14434位、14565位、15203位、15419位、15423位、15606位、16001位、16171位、16282位、16406位、16582位、16705位、16883位、16960位、17825位、18287位、18360位、18413位、18756位、19035位、20135位、20419位、20444位、21226位、21271位、21289位、22641位、22678位、22696位、22709位、22719位、23897位、23951位、24215位、24714位、24729位、24743位、24767位、24796位、25455位、25475位、25499位、25529位、25530位、25911位、26199位、26204位、27336位、27635位、27636位、または27970位のいずれかの多型部位
(32’)EGF遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:136に記載の塩基配列における5944位、9392位、9696位、10001位、10517位、10796位、11240位、11335位、11483位、11526位、11620位、12079位、13907位、14899位、14979位、15973位、16362位、16837位、17381位、20332位、20470位、20749位、21742位、25089位、43199位、48326位、49066位、49543位、50522位、52218位、54317位、55447位、または57297位のいずれかの多型部位
(33’)ELN遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:137に記載の塩基配列における1142位、2657位、2975位、3650位、3751位、3803位、5367位、5519位、10001位、10124位、12490位、13245位、14509位、15451位、20178位、27030位、28575位、28643位、31355位、34097位、34110位、または36614位のいずれかの多型部位
(34’)KRT23遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:138に記載の塩基配列における342位、2029位、2118位、6500位、6752位、8709位、8823位、10001位、10277位、10794位、10805位、10810位、11430位、11597位、12525位、12830位、14388位、14645位、15029位、15186位、16565位、16816位、17176位、21790位、21827位、21947位、21964位、22640位、22752位、25900位、26502位、27635位、27777位、27791位、30616位、30650位、または30957位のいずれかの多型部位
(35’)LAMB1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:139に記載の塩基配列における480位、1230位、2221位、2414位、2781位、2875位、4999位、5055位、5901位、8107位、10001位、10139位、10275位、10897位、10962位、11190位、11393位、11942位、12734位、12849位、14845位、15165位、15699位、16530位、18323位、または18333位のいずれかの多型部位
(36’)F5遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:23または24に記載の塩基配列における151位の多型部位
(37’)FGL1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:25または26に記載の塩基配列における151位の多型部位
(38’)LEP遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:27または28に記載の塩基配列における151位の多型部位
(39’)COL12A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:140に記載の塩基配列における2198位、2699位、6511位、6789位、7554位、8442位、8715位、10001位、11254位、12288位、16001位、または17077位のいずれかの多型部位
(40’)COL17A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:141に記載の塩基配列における96位、813位、848位、1033位、1442位、1593位、1815位、1919位、4094位、4296位、4339位、4759位、5670位、5886位、6542位、6701位、7886位、7950位、9151位、9725位、9873位、10001位、10029位、10969位、11165位、11255位、14195位、14245位、14534位、14615位、14971位、15174位、16520位、16668位、17012位、19784位、20876位、21747位、22893位、22958位、23051位、23106位、23232位、23293位、24106位、28196位、28675位、29464位、30486位、31935位、32255位、32622位、32733位、33000位、33037位、33120位、33250位、33862位、34481位、34688位、34712位、34839位、36994位、37259位、37752位、38231位、38301位、38661位、38932位、39090位、39632位、40905位、42065位、42129位、43761位、44085位、44329位、44756位、45848位、46277位、46454位、49738位、49778位、49972位、54744位、54796位、56499位、57799位、57915位、60576位、61688位、63023位、63822位、63834位、または63870位のいずれかの多型部位
(41’)COL9A1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:142に記載の塩基配列における498位、555位、1366位、1640位、1782位、2517位、3110位、3264位、3650位、4279位、4581位、4622位、5θ56位、5431位、5635位、6973位、7018位、7687位、8071位、8128位、8803位、8852位、8954位、9310位、10001位、10024位、10389位、10424位、10426位、10565位、10600位、10819位、11101位、11175位、11634位、12172位、12581位、13079位、13740位、14267位、14778位、14818位、16202位、16528位、16578位、19782位、22905位、23164位、23818位、24163位、24244位、24489位、24828位、24882位、25274位、26327位、26451位、27952位、29546位、29572位、29730位、29777位、32992位、33119位、36396位、36884位、39627位、39749位、41439位、42155位、42449位、43759位、43994位、44763位、45412位、45500位、45706位、45711位、45886位、45906位、46098位、46106位、46823位、46899位、46946位、47188位、47211位、47608位、47964位、48003位、48279位、48774位、48792位、49161位、49167位、49494位、49640位、49787位、49840位、50344位、50416位、50419位、50461位、50619位、51154位、51344位、51379位、51713位、51943位、52486位、52620位、52688位、53319位、53966位、54757位、57343位、59179位、59449位、59459位、59766位、60205位、60470位、60594位、60697位、61411位、62620位、62792位、62860位、62950位、63914位、64055位、64125位、64523位、64929位、65453位、65782位、66946位、67630位、68103位、68229位、68230位、68315位、70016位、70867位、71137位、71886位、72331位、72353位、72579位、または72616位のいずれかの多型部位
(42’)CTSD遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:143に記載の塩基配列における822位、824位、853位、870位、963位、1035位、1169位、1308位、7146位、7709位、7728位、7741位、7780位、7805位、7843位、7844位、7888位、7941位、7965位、8060位、8335位、9948位、10001位、11990位、12342位、12807位、16263位、または16768位のいずれかの多型部位
(43’)CTSG遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:144に記載の塩基配列における757位、984位、1360位、2092位、8980位、10001位、10624位、11042位、または15953位のいずれかの多型部位
(44’)EGFR遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:145に記載の塩基配列における75位、2800位、3010位、3957位、4627位、4722位、4825位、4881位、5253位、7319位、8087位、8396位、8834位、9100位、9105位、9826位、9835位、10001位、10070位、10598位、10618位、10631位、10642位、10718位、11329位、11615位、12098位、13256位、13279位、15458位、17422位、18635位、19920位、23233位、23710位、24050位、24751位、25417位、26209位、26441位、28826位、29255位、29296位、30119位、31377位、31512位、31699位、32775位、32825位、33303位、33387位、33437位、33573位、34680位、36145位、36371位、36573位、36597位、36683位、36759位、36763位、36787位、37038位、39317位、39970位、42697位、43630位、または43638位のいずれかの多型部位
(45’)FGF12遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:146に記載の塩基配列における319位、2530位、6272位、7937位、8205位、10001位、11274位、13402位、14476位、14801位、14852位、17882位、18217位、18522位、18674位、18812位、または18989位のいずれかの多型部位
(46’)FUT1遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:147に記載の塩基配列における222位、2465位、2466位、4624位、5112位、6298位、6976位、8485位、9457位、9945位、10001位、10397位、10821位、10944位、11507位、11635位、11963位、12750位、12819位、14634位、14709位、15985位、16968位、17124位、17312位、17567位、17621位、17775位、18137位、18225位、18347位、18879位、18923位、19284位、19609位、19714位、19753位、または19754位のいずれかの多型部位
(47’)HSPG2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:148に記載の塩基配列における3831位、3882位、3925位、3928位、4010位、4197位、4545位、4701位、4880位、4949位、10001位、12151位、13134位、15737位、16289位、16318位、20915位、21001位、22799位、22800位、23002位、25842位、29440位、31331位、31347位、31845位、31973位、33925位、37187位、38753位、40474位、40493位、44461位、45840位、46045位、46468位、または48627位のいずれかの多型部位
(48’)LAMA2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:149に記載の塩基配列における3728位、5033位、5770位、9803位、10001位、10071位、15368位、16174位、16379位、16584位、または19623位のいずれかの多型部位
(49’)PLOD遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:150に記載の塩基配列における869位、1048位、1103位、5092位、5333位、5795位、6328位、6455位、6489位、6616位、8061位、10001位、12618位、12746位、15882位、15970位、16961位、17746位、17751位、18004位、22945位、24796位、29622位、29877位、30580位、31500位、32397位、32406位、32528位、33004位、33056位、33071位、または33127位のいずれかの多型部位
(50’)PTGER2遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:151に記載の塩基配列における360位、3151位、4321位、6804位、8069位、8931位、9094位、9111位、9789位、10001位、10715位、10720位、10909位、11107位、11318位、11557位、11651位、11797位、14819位、14825位、15057位、15862位、18390位、18494位、18769位、18841位、18928位、19215位、19273位、19516位、19598位、20007位、20203位、20254位、20324位、21302位、21496位、21536位、21752位、22956位、23732位、23755位、23839位、23923位、24268位、24690位、24837位、25556位、26024位、26509位、26703位、27302位、28257位、28473位、28722位、28855位、29409位、30167位、31943位、34159位、34751位、35954位、36290位、36384位、または36487位のいずれかの多型部位
(51’)PTGER3遺伝子領域における多型部位であって、配列番号:152に記載の塩基配列における431位、1625位、1710位、1813位、2757位、4822位、7809位、8435位、9518位、9827位、10001位、10022位、11582位、12156位、12379位、12700位、12999位、13649位、13726位、14224位、15770位、15773位、15879位、16242位、17759位、19514位、19743位、20005位、20133位、20425位、20609位、21350位、21358位、21975位、22916位、23279位、23283位、23475位、25464位、25715位、25941位、25995位、26229位、26300位、26385位、26408位、26657位、27250位、27347位、27407位、27613位、27613位、27892位、28348位、28648位、28989位、29161位、29392位、29611位、30407位、30703位、30777位、31051位、31735位、32037位、32225位、32239位、32388位、34349位、37610位、38225位、38393位、41420位、42116位、42306位、48204位、48464位、48550位、48656位、51710位、51751位、52774位、52841位、53077位、55039位、55208位、57049位、57345位、58040位、58140位、58321位、58353位、58905位、58968位、59269位、59704位、59809位、60020位、60030位、60128位、60130位、60570位、60573位、60575位、60620位、60638位、60656位、60797位、60868位、61099位、61123位、61850位、61869位、63543位、63907位、64308位、64308位、65722位、65743位、66131位、66885位、67162位、67209位、67825位、68294位、68317位、68557位、68672位、68913位、69091位、69212位、69369位、69426位、69460位、69640位、69960位、70030位、70373位、70620位、70643位、70651位、70665位、70749位、70872位、71048位、71070位、72248位、72510位、72537位、72671位、72696位、72754位、73232位、73380位、73400位、73545位、73594位、74072位、74864位、または76950位のいずれかの多型部位
(52’)(1’)〜(51’)のいずれかに記載の多型部位を有する鎖の相補鎖における多型部位
なお、本発明において、「いずれかの多型部位」とは、少なくとも一つの多型部位を意味する。すなわち、本発明の検査方法または検査試薬では標的遺伝子における上記多型部位の全てを対象としてもよいし、そのうちの一つを対象としてもよい。
本発明においては、健常人の(1)〜(8)、(28)、(29)、(36)、(37)、および(38)のいずれかの領域の塩基配列を、それぞれ、配列番号:1〜28における奇数番号に記載する。また、易罹患性を示す多型を有する領域の塩基配列の例を、それぞれ、配列番号:1〜28における偶数番号に記載する。
また、(9)〜(27)、(30)〜(35)、(39)〜(50)、および(51)のいずれかの領域の塩基配列を、それぞれ、配列番号:115〜152に記載する。
本発明において、多型の検出は、当業者に周知の方法で行なうことができる。例えば、多型部位における塩基種を決定することで行うことができるが、この方法に限定されるものではない。
以下、本発明の検査方法の好ましい態様を記載するが、本発明の方法はそれらの方法に限定されるものではない。
本発明において、多型を検出する方法としては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、調製したDNA試料を制限酵素により切断する。次いで、DNA断片をその大きさに応じて分離する。次いで、検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する。また、他の一つの態様においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。さらに、増幅したDNAを制限酵素により切断する。次いで、DNA断片をその大きさに応じて分離する。次いで、検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する。
このような方法としては、例えば、制限酵素断片長多型(Restriction Fragment Length Polymorphism/RFLP)を利用した方法やPCR−RFLP法等が挙げられる。具体的には、制限酵素の認識部位に変異が存在する場合、あるいは制限酵素処理によって生じるDNA断片内に塩基挿入または欠失がある場合、制限酵素処理後に生じる断片の大きさが対照と比較して変化する。この変異を含む部分をPCR法によって増幅し、それぞれの制限酵素で処理することによって、これらの変異を電気泳動後のバンドの移動度の差として検出することができる。あるいは、染色体DNAをこれらの制限酵素によって処理し、電気泳動した後、本発明のプローブDNAを用いてサザンブロッティングを行うことにより、変異の有無を検出することができる。用いられる制限酵素は、それぞれの変異に応じて適宜選択することができる。この方法では、ゲノムDNA以外にも被検者から調製したRNAを逆転写酵素でcDNAにし、これをそのまま制限酵素で切断した後、サザンブロッティングを行うことも可能である。また、このcDNAを鋳型としてPCRで上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅し、それを制限酵素で切断した後、移動度の差を調べることも可能である。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。さらに、増幅したDNAを一本鎖DNAに解離させる。次いで、解離させた一本鎖DNAを非変性ゲル上で分離する。分離した一本鎖DNAのゲル上での移動度を対照と比較する。
該方法としては、例えばPCR−SSCP(single−strand conformation polymorphism、一本鎖高次構造多型)法(Cloning and polymerase chain reaction−single−strand conformation polymorphism analysis of anonymous Alu repeats on chromosome 11.Genomics.1992 Jan 1;12(1):139−146.、Detection of p53 gene mutations in human brain tumors by single−strand conformation polymorphism analysis of polymerase chain reaction products.Oncogene.1991 Aug 1;6(8):1313−1318.、Multiple fluorescence−based PCR−SSCP analysis with postlabeling.、PCR Methods Appl.1995 Apr 1;4(5):275−282.)が挙げられる。この方法は操作が比較的簡便であり、また被検試料の量も少なくて済む等の利点を有するため、特に多数のDNA試料をスクリーニングするのに好適である。その原理は次の通りである。二本鎖DNA断片を一本鎖に解離すると、各鎖はその塩基配列に依存した独自の高次構造を形成する。この解離したDNA鎖を、変性剤を含まないポリアクリルアミドゲル中で電気泳動すると、それぞれの高次構造の差に応じて、相補的な同じ鎖長の一本鎖DNAが異なる位置に移動する。一塩基の置換によってもこの一本鎖DNAの高次構造は変化し、ポリアクリルアミドゲル電気泳動において異なる移動度を示す。従って、この移動度の変化を検出することによりDNA断片に点突然変異や欠失、あるいは挿入等による変異の存在を検出することができる。
具体的には、まず、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAをPCR法等によって増幅する。増幅される範囲としては、通常200〜400bp程度の長さが好ましい。PCRは、当業者においては反応条件等を適宜選択して行うことができる。PCRの際に、32P等のアイソトープ、蛍光色素、またはビオチン等によって標識したプライマーを用いることにより、増幅DNA産物を標識することができる。あるいはPCR反応液に32P等のアイソトープ、蛍光色素、またはビオチン等によって標識された基質塩基を加えてPCRを行うことにより、増幅DNA産物を標識することも可能である。さらに、PCR反応後にクレノウ酵素等を用いて、32P等のアイソトープ、蛍光色素、またはビオチン等によって標識された基質塩基を、増幅DNA断片に付加することによっても標識を行うことができる。こうして得られた標識DNA断片を、熱を加えること等により変性させ、尿素などの変性剤を含まないポリアクリルアミドゲルによって電気泳動を行う。この際、ポリアクリルアミドゲルに適量(5〜10%程度)のグリセロールを添加することにより、DNA断片の分離の条件を改善することができる。また、泳動条件は各DNA断片の性質により変動するが、通常、室温(20〜25℃)で行い、好ましい分離が得られないときには4から30℃までの温度で最適の移動度を与える温度の検討を行う。電気泳動後、DNA断片の移動度を、X線フィルムを用いたオートラジオグラフィーや、蛍光を検出するスキャナー等で検出し、解析を行う。移動度に差があるバンドが検出された場合、このバンドを直接ゲルから切り出し、PCRによって再度増幅し、それを直接シークエンシングすることにより、変異の存在を確認することができる。また、標識したDNAを使わない場合においても、電気泳動後のゲルをエチジウムブロマイドや銀染色法などによって染色することによって、バンドを検出することができる。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。さらに、増幅したDNAを、DNA変性剤の濃度が次第に高まるゲル上で分離する。次いで、分離したDNAのゲル上での移動度を対照と比較する。
このような方法としては、例えば、変性剤濃度勾配ゲル(denaturant gradient gel electrophoresis:DGGE法)等を例示することができる。DGGE法は、変性剤の濃度勾配のあるポリアクリルアミドゲル中で、DNA断片の混合物を泳動し、それぞれの不安定性の違いによってDNA断片を分離する方法である。ミスマッチのある不安定なDNA断片が、ゲル中のある変性剤濃度の部分まで移動すると、ミスマッチ周辺のDNA配列はその不安定さのために、部分的に1本鎖へと解離する。この部分的に解離したDNA断片の移動度は、非常に遅くなり、解離部分のない完全な二本鎖DNAの移動度と差がつくことから、両者を分離することができる。具体的には、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを本発明のプライマー等を用いたPCR法等によって増幅し、これを尿素などの変性剤の濃度が移動するに従って徐々に高くなっているポリアクリルアミドゲル中で電気泳動し、対照と比較する。変異が存在するDNA断片の場合、より低い変性剤濃度位置でDNA断片が一本鎖になり、極端に移動速度が遅くなるため、この移動度の差を検出することにより変異の有無を検出することができる。
また、本発明においては、多型部位の塩基種を決定することによっても多型を検出することができる。
例えば、被検者からDNA試料を調製する。DNA試料は、例えば被検者の血液、皮膚、だ液、口腔粘膜、毛髪、手術または検査により採取あるいは切除した組織または細胞から抽出した染色体DNA、あるいはRNAを基に調製することができる。
本方法においては、次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを単離する。該DNAの単離は、例えば、それぞれの遺伝子領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズするプライマーを用いて、染色体DNA、あるいはRNAを鋳型としたPCR等によって行うことができる。
本方法においては、次いで、単離したDNAの塩基配列を決定する。単離したDNAの塩基配列の決定は、当業者に公知の方法で行うことができる。
本方法においては、次いで、決定したDNAの塩基配列を、対照と比較する。本発明において、対照とは、配列番号:1〜28、および、配列番号:85〜154のいずれかに記載の塩基配列を含むDNAをいう。
本発明の検査方法は、上記の如く被検者由来のDNAの塩基配列を直接決定する方法以外に、多型の検出が可能な種々の方法によって行うことができる。
別の方法においては、まず、被検者から調製した上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNA、および、ヌクレオチドプローブが固定された固相、を提供する。
本発明において「固相」とは、ヌクレオチドプローブを固定することが可能な板状の材料を意味する。本発明においてヌクレオチドには、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドが含まれる。本発明の固相は、ヌクレオチドプローブを固定することができれば特に制限はないが、一般にDNAアレイ技術で使用される固相を好適に用いることができる。一般にDNAアレイは、高密度に固相にプリントされた何千ものヌクレオチドで構成されている。通常これらのDNAは非透過性(non−porous)の固相の表層にプリントされる。固相の表層は、一般的にはガラスであるが、透過性(porous)の膜、例えばニトロセルロースメンブレムを使用することができる。
本発明において、ヌクレオチドの固定(アレイ)方法として、Affymetrix社開発によるオリゴヌクレオチドを基本としたアレイが例示できる。オリゴヌクレオチドのアレイにおいて、オリゴヌクレオチドは通常in vitroで合成される。例えば、photolithographicの技術(Affymetrix社)、および化学物質を固定させるためのインクジェット(Rosetta Inpharmatics社)技術等によるオリゴヌクレオチドの合成法が既に知られており、いずれの技術も本発明の基板の作製に利用することができる。
固相に固定するヌクレオチドプローブは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型を検出することができるものであれば、特に制限されない。即ち該プローブは、例えば、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズするようなプローブである。特異的なハイブリダイズが可能であれば、ヌクレオチドプローブは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAに対し、完全に相補的である必要はない。本発明において固相に結合させるヌクレオチドプローブの長さは、オリゴヌクレオチドを固定する場合は、通常10〜100ベースであり、好ましくは10〜50ベースであり、さらに好ましくは15〜25ベースである。更に、クロスハイブリダイゼーション(非特異的ハイブリダイゼーション)による誤差を避けるために、ミスマッチ(MM)プローブを用いることもできる。ミスマッチプローブは、標的塩基配列と完全に相補的な塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのペアを構成している。ミスマッチプローブに対して、完全に相補的な塩基配列からなるオリゴヌクレオチドはパーフェクトマッチ(PM)プローブと呼ばれる。データ解析の過程で、ミスマッチプローブで観察されたシグナルを消去することによって、クロスハイブリダイゼーションの影響を小さくすることができる。
本方法においては、次いで、該DNAと該固相を接触させる。この過程により、上記ヌクレオチドプローブに対し、DNAをハイブリダイズさせる。ハイブリダイゼーションの反応液および反応条件は、固相に固定するヌクレオチドプローブの長さ等の諸要因により変動しうるが、一般的に当業者に周知の方法により行うことができる。
本方法においては、次いで、該DNAと該固相に固定されたヌクレオチドプローブとのハイブリダイズの強度を検出する。この検出は、例えば、蛍光シグナルをスキャナー等によって読み取ることによって行うことができる。尚、DNAアレイにおいては、一般的にスライドガラスに固定したDNAをプローブといい、一方溶液中のラベルしたDNAをターゲットという。従って、固相に固定された上記ヌクレオチドを、本明細書においてヌクレオチドプローブと記載する。本方法においては、さらに、検出したハイブリダイズの強度を対照と比較する。
このような方法としては、例えば、DNAアレイ法(細胞工学別冊「DNAマイクロアレイと最新PCR法」,秀潤社,2000.4/20発行,p97−103「オリゴDNAチップによるSNPの解析」,梶江慎一)等が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。また、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列に相補的な配列を有するプライマーを調製する。次いで、該DNAを鋳型とし、該プライマーを用いて、プライマー伸長反応を行う。次いで、プライマー伸長反応産物を質量分析機にかけ、質量測定を行う。次いで、質量測定の結果から遺伝子型を決定する。次いで、決定した遺伝子型を対照と比較する。
このような方法としては、例えば、MALDI−TOF/MS法(SNP遺伝子多型の戦略、松原謙一・榊佳之、中山書店、p106−117、Trends Biotechnol(2000):18:77−84)等が挙げられる。具体的には、まず、被検者からDNA試料を調製する。この際、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAをPCRなどを使用して増幅することで調製することが好ましい。次いで、PCR産物を鋳型として、ジェノタイピングプライマー(上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列に相補的な配列を有するプライマー)のddNTPプライマー伸長反応を行う。この反応に用いるPCR産物は、PCRプライマーを除去するための精製が行われていることが好ましい。ジェノタイピングプライマーは、通常、15bp以上の長さを有する。プライマー伸長反応においては、通常、PCR産物に対して10倍以上の過剰のジェノタイピングプライマーを加えるが、これに制限されるものではない。サーマルサイクルの条件は適宜選択しうるが、ジェノタイピングプライマーのうち30〜60%程度が伸長する条件が好ましい。例えば、94℃と37℃の2温度間で25回程度行うことで適当な伸長効率を得ることができる。次いで、プライマー伸長反応産物のMALDIプレートへのスポットを行い、次いで、質量測定を行う(マススペクトログラムを作成する)。次いで、マススペクトログラム解析から遺伝子型を決定し、対照と比較する。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズする、レポーター蛍光およびクエンチャー蛍光が標識されたヌクレオチドプローブを調製する。次いで、該DNAに、該ヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせる。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。次いで、レポーター蛍光の発光を検出する。次いで、検出したレポーター蛍光の発光を対照と比較する。
上記方法としては、TaqMan PCR法(SNP遺伝子多型の戦略、松原謙一・榊佳之、中山書店、p94−105、Genet Anal.(1999)14:143−149)等を挙げることができる。具体的には、上記(A)〜(N)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズするヌクレオチドプローブの5’末端にレポーター蛍光を標識する。本発明において、レポーター蛍光としては、FAMやVICなどが例示できるが、これらに限定されない。さらに、上記プローブの3’末端にクエンチャー蛍光を標識する。本発明において、クエンチャー蛍光としては、レポーター蛍光を消光できる物質であれば特に制限されない。次いで、レポーター蛍光およびクエンチャー蛍光が標識されたヌクレオチドプローブを、被検者から調製したDNAにハイブリダイズさせる。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを、5’ヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼを用いて増幅する。その結果、レポーター蛍光とクエンチャー蛍光を標識したヌクレオチドプローブのレポーター蛍光標識部分が切断され、レポーター蛍光が遊離する。本発明において、5’ヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼとしては、好適にはTaqDNAポリメラーゼが例示できるが、これに限定されるものではない。本方法においては、次いで、遊離したレポーター蛍光を検出し、さらに、該レポーター蛍光の発光を対照と比較する。なお、本方法においては、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基が正常型である場合と変異型である場合で異なるレポーター蛍光を標識した2種類のヌクレオチドプローブを用いることで、1回の反応でタイピングすることが可能である。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基から5’側の塩基配列と相補的な配列および該塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列とハイブリダイズしない配列(フラップ)を有するヌクレオチドプローブを調製する。また、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基に対応する塩基(任意の塩基)が3’末端であり、該多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列と相補的な配列を有するヌクレオチドプローブを調製する。次いで、調製したDNAに、上記2種類のヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせる。次いで、ハイブリダイズしたDNAを一本鎖DNA切断酵素で切断し、フラップを遊離させる。本発明において、一本鎖DNA切断酵素としては、特に制限はなく、例えば下記のcleavaseが例示できる。本方法においては、次いで、フラップと相補的な配列を有するヌクレオチドプローブであって、レポーター蛍光およびクエンチャー蛍光が標識されたヌクレオチドプローブをフラップにハイブリダイズさせる。次いで、発生する蛍光の強度を測定する。次いで、測定した蛍光の強度を対照と比較する。
上記方法としては、例えば、Invader法(SNP遺伝子多型の戦略、松原謙一・榊佳之、中山書店、p94−105、Genome Research(2000)10:330−343)等が挙げられる。具体的には、まず、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基から5’側の塩基配列と相補的な配列および該塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列とハイブリダイズしない配列(フラップ)を有するヌクレオチドプローブ(プローブA)を合成する。また、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基に対応する塩基(任意の塩基)が3’末端であり、該多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列と相補的な配列を有するヌクレオチドプローブ(プローブB)を合成する。次いで、これらプローブを調製した鋳型DNAにハイブリダイズさせる。この際、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基に対応するプローブBの塩基(任意の塩基)が鋳型DNAとプローブAとの間に侵入する。この侵入部位を認識して、該部位に対応するプローブAの塩基と該塩基の1塩基3’側の塩基の間を切断するエンドヌクレアーゼ(cleavase)を用いてハイブリダイズしたDNAを切断する。これにより、フラップ部分が遊離する。次いで、遊離したフラップ部分と、フラップと相補的な配列を有するヌクレオチドプローブであって、レポーター蛍光およびクエンチャー蛍光が標識されたヌクレオチドプローブ(検出用プローブ)をハイブリダイズさせる。該検出用プローブは、一般的にfluorescence resonance energy transfer(FRET)プローブとよばれる。該プローブにおいて、5’側は自身で相補的に結合できる。また、3’側はフラップと相補的な配列を有している。また、自身で相補的に結合できる5’側において、5’末端にはレポーター蛍光が標識され、該5’末端の3’側にはクエンチャー蛍光が標識されている。遊離したフラップの3’末端の塩基が、FRETプローブにハイブリダイズする結果、該プローブのレポーター蛍光が標識された相補結合部位に侵入することで、cleavaseが認識する構造が生成される。本方法においては、cleavaseによるレポーター蛍光標識部分の切断によって遊離したレポーター蛍光を検出し、さらに、測定した蛍光の強度を対照と比較する。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。次いで、増幅したDNAを一本鎖に解離させる。次いで、解離させた一本鎖DNAのうち、片鎖のみを分離する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の近傍より1塩基ずつ伸長反応を行い、その際に生成されるピロリン酸を酵素的に発光させ、発光の強度を測定する。次いで、測定した蛍光の強度を対照と比較する。このような方法としては、例えば、Pyrosequencing法(Anal.Biochem.(2000)10:103−110)等が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列に相補的な配列を有するプライマーを調製する。次いで、蛍光ラベルしたヌクレオチド存在下で、増幅したDNAを鋳型とし、調製したプライマーを用いて一塩基伸長反応を行う。次いで、蛍光の偏光度を測定する。次いで、測定した蛍光の偏光度を対照と比較する。このような方法としては、例えば、AcycloPrime法(Genome Research(1999)9:492−498)等が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、被検者からDNA試料を調製する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅する。次いで、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基の1塩基3’側の塩基から3’側の塩基配列に相補的な配列を有するプライマーを調製する。次いで、蛍光ラベルしたヌクレオチド存在下で、増幅したDNAを鋳型とし、調製したプライマーを用いて、一塩基伸長反応を行う。次いで、一塩基伸長反応に使われた塩基種を判定する。次いで、判定された塩基種を対照と比較する。このような方法として、例えば、SNuPE法(Rapid Vommun Mass Spectrom.(2000)14:950−959)等が挙げられる。
また、PCR法を利用した更に高速な塩基種の決定が可能な方法も報告されている。例えば、IIs型制限酵素を利用して多型部位の塩基種の決定が行われている。この方法においては、PCRにあたり、IIs型制限酵素の認識配列を有するプライマーが用いられる。遺伝子組み換えに利用される一般的な制限酵素(II型)は、特定の塩基配列を認識して、その塩基配列中の特定部位を切断する。これに対してIIs型の制限酵素は、特定の塩基配列を認識して、認識塩基配列から離れた部位を切断する。酵素によって、認識配列と切断個所の間の塩基数は決まっている。従って、この塩基数の分だけ離れた位置にIIs型制限酵素の認識配列を含むプライマーがアニールするようにすれば、IIs型制限酵素によってちょうど多型部位で増幅産物を切断することができる。
IIs型制限酵素で切断された増幅産物の末端には、SNPsの塩基を含む付着末端(conhesive end)が形成される。ここで、増幅産物の付着末端に対応する塩基配列からなるアダプターをライゲーションする。アダプターは、多型変異に対応する塩基を含む異なる塩基配列からなり、それぞれ異なる蛍光色素で標識しておくことができる。最終的に、増幅産物は多型部位の塩基に対応する蛍光色素で標識される。
前記IIs型制限酵素認識配列を含むプライマーに、捕捉プライマー(capture primer)を組み合せてPCR法を行えば、増幅産物は蛍光標識されるとともに、捕捉プライマーを利用して固相化することができる。例えばビオチン標識プライマーを捕捉プライマーとして用いれば、増幅産物はアビジン結合ビーズに捕捉することができる。こうして捕捉された増幅産物の蛍光色素を追跡することにより、塩基種を決定することができる。
また、複数のアレルを単一の反応系で並行して解析することができる技術も公知である。複数のアレルを並行して解析することは、多重化と呼ばれている。一般に蛍光シグナルを利用したタイピング方法では、多重化のために異なる蛍光波長を有する蛍光成分が必要である。しかし実際の解析に利用することができる蛍光成分は、それほど多くない。これに対して、樹脂等に複数種の蛍光成分を混合した場合には、限られた種類の蛍光成分であっても、相互に識別可能な多様な蛍光シグナルを得ることができる。更に、樹脂中に磁気で吸着される成分を加えれば蛍光を発するとともに、磁気によって分離可能なビーズとすることができる。このような磁気蛍光ビーズを利用した、多重化多型タイピングが考え出された(バイオサイエンスとバイオインダストリー,Vol.60 No.12,821−824)。
磁気蛍光ビーズを利用した多重化多型タイピングにおいては、各アレルの多型部位に相補的な塩基を末端に有するプローブが磁気蛍光ビーズに固定化される。各アレルにそれぞれ固有の蛍光シグナルを有する磁気蛍光ビーズが対応するように、両者は組み合せられる。一方、磁気蛍光ビーズに固定されたプローブが相補配列にハイブリダイズしたときに、当該アレル上で隣接する領域に相補的な塩基配列を有する蛍光標識オリゴDNAを調製する。
アレルを含む領域を非対称PCRによって増幅し、上記の磁気蛍光ビーズ固定化プローブと蛍光標識オリゴDNAをハイブリダイズさせ、更に両者をライゲーションする。磁気蛍光ビーズ固定化プローブの末端が、多型部位の塩基に相補的な塩基配列であった場合には効率的にライゲーションされる。逆にもしも多型のために末端の塩基が異なれば、両者のライゲーション効率は低下する。その結果、各磁気蛍光ビーズには、試料が当該磁気蛍光ビーズに相補的な塩基種であった場合に限り、蛍光標識オリゴDNAが結合する。
磁気によって磁気蛍光ビーズを回収し、更に各磁気蛍光ビーズ上の蛍光標識オリゴDNAの存在を検出することにより、塩基種が決定される。磁気蛍光ビーズは、フローサイトメーターでビーズ毎に蛍光シグナルを解析できるので、多種類の磁気蛍光ビーズが混合されていてもシグナルの分離は容易である。つまり、多種類の多型部位について、単一の反応容器で並行して解析する「多重化」が達成される。
また、RCA法も利用できる。鎖置換作用を有するDNAポリメラーゼが、環状の1本鎖DNAを鋳型として長い相補鎖を合成する反応に基づくDNAの増幅方法が、Rolling Circle Amplification(RCA)法である(Lizardri PM et al,,Nature Genetics 19,225,1998)。RCA法においては、環状DNAにアニールして相補鎖合成を開始するプライマーと、このプライマーによって生成する長い相補鎖にアニールする第2のプライマーを利用して、増幅反応を構成している。
RCA法には、鎖置換作用を有するDNAポリメラーゼが利用されている。そのため、相補鎖合成によって2本鎖となった部分は、より5’側にアニールした別のプライマーから開始した相補鎖合成反応によって置換される。例えば、環状DNAを鋳型とする相補鎖合成反応は、1周分では終了しない。先に合成した相補鎖を置換しながら相補鎖合成は継続し、長い1本鎖DNAが生成される。一方、環状DNAを鋳型として生成した長い1本鎖DNAには、第2のプライマーがアニールして相補鎖合成が開始する。RCA法において生成される1本鎖DNAは、環状のDNAを鋳型としていることから、その塩基配列は同じ塩基配列の繰り返しである。従って、長い1本鎖の連続的な生成は、第2のプライマーの連続的なアニールをもたらす。その結果、変性工程を経ることなく、プライマーがアニールすることができる1本鎖部分が連続的に生成される。こうして、DNAの増幅が達成される。
RCA法に必要な環状1本鎖DNAが多型部位の塩基種に応じて生成されれば、RCA法を利用して塩基種の決定をすることができる。そのために、直鎖状で1本鎖のパドロックプローブが利用される。パドロックプローブは、5’末端と3’末端に検出すべき多型部位の両側に相補的な塩基配列を有している。これらの塩基配列は、バックボーンと呼ばれる特殊な塩基配列からなる部分で連結されている。多型部位がパドロックプローブの末端に相補的な塩基配列であれば、アレルにハイブリダイズしたパドロックプローブの末端をDNAリガーゼによってライゲーションすることができる。その結果、直鎖状のパドロックプローブが環状化され、RCA法の反応がトリガーされる。DNAリガーゼの反応は、ライゲーションすべき末端部分が完全に相補的でない場合には反応効率が著しく低下する。従って、ライゲーションの有無をRCA法で確認することによって、多型部位の塩基種の決定が可能である。
RCA法は、DNAを増幅することはできるが、そのままではシグナルを生成しない。また増幅の有無のみを指標とするのでは、アレル毎に反応を行わなければ、通常、塩基種を決定することができない。これらの点を塩基種の決定のために改良した方法が公知である。例えば、モレキュラービーコンを利用して、RCA法に基づいて1チューブで延期種の決定を行うことができる。モレキュラービーコンは、TaqMan法と同様に、蛍光色素とクエンチャーを利用したシグナル生成用プローブである。モレキュラービーコンの5’末端と3’末端は相補的な塩基配列で構成されており、単独ではヘアピン構造を形成する。両端付近を蛍光色素とクエンチャーで標識しておけば、ヘアピン構造を形成している状態では蛍光シグナルが検出できない。モレキュラービーコンの一部を、RCA法の増幅産物に相補的な塩基配列としておけば、モレキュラービーコンはRCA法の増幅産物にハイブリダイズする。ハイブリダイズによってヘアピン構造が解消されるため、蛍光シグナルが生成される。
モレキュラービーコンの利点は、パドロックプローブのバックボーン部分の塩基配列を利用することによって、検出対象とは無関係にモレキュラービーコンの塩基配列を共通にできる点である。アレル毎にバックボーンの塩基配列を変え、蛍光波長が異なる2種類のモレキュラービーコンを組み合せれば、1チューブで塩基種の決定が可能である。蛍光標識プローブの合成コストは高いので、測定対象に関わらず共通のプローブを利用できることは、経済的なメリットである。
また、1fL(femtoliter)という微小領域の蛍光分析を可能とする、1分子蛍光分析システム(Single molecule fluorescence spectroscopy)システムが実用化されている。このシステムを用いれば、蛍光標識プライマーの伸長を、並進拡散時間(translational diffusion time)の増大として検出することができる。タイピングの対象となるアレルに対してそれぞれ相補的な塩基配列を有するプライマーを用意する。各プライマーには、それぞれ識別可能な蛍光標識を結合しておく。このプライマーを使ってPCRを行い、増幅産物を蛍光相関分析法(Fluorescence Correlation Spectroscopy)によって蛍光測定する。サンプルがプライマーに相補的な塩基配列を有していれば、PCRによってプライマーは伸長する。伸長したプライマーは分子が大きくなるために、蛍光の揺らぎを生じる。この蛍光の揺らぎが並進拡散時間(translational diffusion time)の増大として検出される。プライマーに相補的な塩基配列がサンプル中に含まれなければ、PCRの増幅産物が生成しないので、蛍光変化は起きない。
具体的には、2つのアレルAとBに対して、それぞれ異なる蛍光標識を有するプライマーを用いて、同じ反応液中でPCRを行う。増幅産物の蛍光測定において、AまたはBのいずれか一方の蛍光シグナルの変化が観察されれば、いずれかのホモ、両方の蛍光シグナルが変化すればヘテロであることが確認できる(PharmaGenomics,July/August 46−48,2003)。正確で迅速な解析方法として評価されている。
上記の方法以外にも、特定位置の変異のみを検出する目的にはアレル特異的オリゴヌクレオチド(Allele Specific Oligonucleotide/ASO)ハイブリダイゼーション法が利用できる。変異が存在すると考えられる塩基配列を含むオリゴヌクレオチドを作製し、これとDNAでハイブリダイゼーションを行わせると、変異が存在する場合、ハイブリッド形成の効率が低下する。それをサザンブロット法や、特殊な蛍光試薬がハイブリッドのギャップにインターカレーションすることにより消光する性質を利用した方法等により検出することができる。
ヒトの染色体は2本1組で存在し、それぞれ父親と母親から由来している。ハプロタイプとは、その一方に関する個体の遺伝子型の組み合わせをいい、それぞれ父母由来の1本の染色体上に遺伝子座がどのように並んでいるかを示すものである。染色体を父母から1本づつ受け継ぐので、配偶子形成の際に組み換えが起きないとすれば1本の染色体上にのっている遺伝子は必ず一緒に子に伝えられる、すなわち連鎖する事になる。しかし、実際は減数分裂の際に組み換えが起きるため、1本の染色体上にのっている遺伝子であっても必ずしも連鎖しているわけではない。しかし逆に、遺伝的組み換えが起きた場合であっても同一染色体上の距離が近い遺伝子座は強く連鎖する。
このような現象を集団において観察し、アリルの非独立が認められる事を連鎖不平衡という。例えば、3つの遺伝子座を観察した場合、これらの間に連鎖不平衡がないとすると、存在するハプロタイプは23通りと予測され、それぞれの頻度は各遺伝子座の頻度から予測される値となるが、連鎖不平衡がある場合には23通りより少ないハプロタイプしか存在せず、その頻度も予測と異なる値を示す結果となる。
近年、ハプロタイプが連鎖不平衡解析に有用である事が示されており(Genetic Epidemiology 23:221−233)研究が行われているが、ゲノム上には組換えが起きやすい部位と起きにくい部位があり、1つの領域として先祖から子孫へと伝えられる領域(ハプロタイプによって特定される領域)は人種を越えて共通性がある事が明らかになっている(Science 226,5576:2225−2229)。
つまり、歯周疾患と関連するハプロタイプが見出されれば、該ハプロタイプを検出することにより、歯周疾患の検査が可能となる。本発明者らは、鋭意研究により、歯周疾患と関連するハプロタイプを見出すことに成功した。
本発明においては、ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法を提供する。さらに、該方法に使用可能な試薬を提供する。該試薬としては、ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域における多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドが挙げられるが、該オリゴヌクレオチドを少なくとも2つ以上含むキットとして提供することもできる。
ハプロタイプは、上記の多型検出方法により検出した多型に対し、当業者が周知の方法、例えば実施例記載の方法で解析を行うことで決定することができる。
ADCY9領域におけるハプロタイプとしては、好ましくは、配列番号:85に記載の塩基配列の151位から配列番号:97に記載の塩基配列の151位にわたる約287kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、より好ましくは、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである。配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種の組み合わせとしては、CTAGACC、TAATACC、TATGACA、または、TATTGCCであることが好ましい。このような組み合わせの場合、CTAGACC、TAATACCのときに歯周疾患にかかりやすく、TATGACA、TATTGCCのときに歯周疾患にかかりにくいと判定される。
CALCR領域におけるハプロタイプとしては、好ましくは、配列番号:99に記載の塩基配列の151位から配列番号:113に記載の塩基配列の151位にわたる約50kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、より好ましくは、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである。配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種の組み合わせとしては、TCTTTTTG、または、TCACGCGCであることが好ましい。このような組み合わせの場合、TCTTTTTGのときに歯周疾患にかかりやすく、TCACGCGCのときに歯周疾患にかかりにくいと判定される。
上記ADCY9領域における配列番号:85に記載の塩基配列の151位から配列番号:97に記載の塩基配列の151位にわたる約287kbの領域、および、CALCR領域における配列番号:99に記載の塩基配列の151位から配列番号:113に記載の塩基配列の151位にわたる約50kbの領域における多型部位は、当業者においては、通常、実施例2中の表8に記載の多型に付与された登録ID番号、例えばIMS−JST番号をもとに、JSNPデータベースから、容易に検索することができる(http://snp.ims.u−tokyo.ac.jp/index.html参照)。
LAMC2領域におけるハプロタイプとしては、好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列の3105位〜30311位にわたる約27kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、より好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列の10001位〜20647位にわたる約11kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、さらに好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における3105位、3201位、3293位、3525位、3637位、3797位、4083位、4122位、4304位、4461位、8946位、9580位、9821位、10001位、10044位、10981位、11605位、11700位、12261位、12519位、13296位、20416位、20647位、21607位、21628位、23154位、25250位、26280位、27519位、27522位、27756位、27763位、28310位、29245位、29896位、もしくは30311位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、さらにより好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである。配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位の塩基種の組み合わせとしては、CGGであることが好ましい。このような組み合わせの場合、侵襲性歯周疾患および慢性歯周疾患にかかりにくいと判定される。
IL4領域におけるハプロタイプとしては、好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列の4276位〜25173位にわたる約21kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、より好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列の10001位〜15382位にわたる約5.4kbの領域における多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、さらに好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における4276位、4617位、4882位、4927位、5491位、5633位、5710位、6302位、6408位、6475位、6524位、6527位、6554位、6777位、6819位、6857位、6946位、7374位、7950位、8120位、8428位、8536位、8874位、8938位、8951位、9019位、9948位、9987位、10001位、10196位、10256位、10269位、10278位、10330位、10481位、10602位、10653位、10697位、10868位、11120位、11373位、11516位、11629位、11647位、11687位、11719位、11721位、11779位、11792位、11940位、12233位、12327位、12448位、12477位、12537位、12610位、12650位、12783位、12885位、13164位、13425位、13433位、13630位、13674位、13821位、14216位、14217位、14445位、14521位、14641位、14677位、14756位、14902位、14926位、14951位、15166位、15382位、16038位、16122位、16439位、16630位、16636位、16819位、16854位、16983位、17092位、17200位、17275位、17323位、17747位、17789位、17822位、17842位、17934位、17944位、18061位、18507位、18666位、18707位、19042位、19057位、19203位、19261位、19269位、19271位、19416位、19619位、19715位、19735位、19885位、19987位、20088位、20151位、20458位、20571位、20683位、20815位、21002位、21116位、21162位、21163位、21324位、21326位、21415位、21427位、21452位、21496位、21561位、21588位、21687位、22334位、22379位、22422位、22693位、23081位、23084位、23091位、23198位、23328位、24043位、24525位、24747位、24837位、24986位、25009位、25013位、25128位、25160位、もしくは25173位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせであり、さらにより好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである。配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位の塩基種の組み合わせとしては、CATであることが好ましい。このような組み合わせの場合、慢性歯周疾患にかかりやすいと判定される。
ADCY9領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法の好ましい態様は、以下の工程(a)および(b)を含む。
(a) ADCY9領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)〜(iv)のいずれかに記載のハプロタイプを示す遺伝子もしくは該遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)C、T、A、G、A、CおよびCであるハプロタイプ
(ii)T、A、A、T、A、CおよびCであるハプロタイプ
(iii)T、A、T、G、A、CおよびAであるハプロタイプ
(iv)T、A、T、T、G、CおよびCであるハプロタイプ
上記工程(a)における多型部位としては、好ましくはADCY9領域における多型部位であって、より好ましくは、配列番号:85に記載の塩基配列の151位から配列番号:97に記載の塩基配列の151位にわたる約287kbの領域に存在する多型部位であって、さらに好ましくは、配列番号:85、87、89、91、93、95または97に記載の塩基配列における151位の多型部位を示すことができる。
CALCR領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法の好ましい態様は、以下の工程(a)および(b)を含む。
(a) CALCR領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)または(ii)に記載のハプロタイプを示す遺伝子もしくは該遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)T、C、T、T、T、T、TおよびGであるハプロタイプ
(ii)T、C、A、C、G、C、GおよびCであるハプロタイプ
上記工程(a)における多型部位としては、好ましくはCALCR領域における多型部位であって、より好ましくは、配列番号:99に記載の塩基配列の151位から配列番号:113に記載の塩基配列の151位にわたる約50kbの領域に存在する多型部位であって、さらに好ましくは、配列番号:99、101、103、105、107、109、111または113に記載の塩基配列における151位の多型部位を示すことができる。
LAMC2領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法の好ましい態様は、以下の工程(a)および(b)を含む。
(a) LAMC2領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位のそれぞれの塩基種が、C、GおよびGであるハプロタイプを示す遺伝子もしくは該遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
上記工程(a)における多型部位としては、好ましくはLAMC2領域における多型部位であって、より好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における3105位、3201位、3293位、3525位、3637位、3797位、4083位、4122位、4304位、4461位、8946位、9580位、9821位、10001位、10044位、10981位、11605位、11700位、12261位、12519位、13296位、20416位、20647位、21607位、21628位、23154位、25250位、26280位、27519位、27522位、27756位、27763位、28310位、29245位、29896位、または30311位の多型部位であって、より好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、10044位、10981位、11605位、11700位、12261位、12519位、13296位、20416位、または20647位の多型部位であって、さらに好ましくは、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位の多型部位を示すことができる。
IL4領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域におけるハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法の好ましい態様は、以下の工程(a)および(b)を含む。
(a) IL4領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位のそれぞれの塩基種が、G、AおよびTであるハプロタイプを示す遺伝子もしくは該遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
上記工程(a)における多型部位としては、好ましくはIL4領域における多型部位であって、より好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における4276位、4617位、4882位、4927位、5491位、5633位、5710位、6302位、6408位、6475位、6524位、6527位、6554位、6777位、6819位、6857位、6946位、7374位、7950位、8120位、8428位、8536位、8874位、8938位、8951位、9019位、9948位、9987位、10001位、10196位、10256位、10269位、10278位、10330位、10481位、10602位、10653位、10697位、10868位、11120位、11373位、11516位、11629位、11647位、11687位、11719位、11721位、11779位、11792位、11940位、12233位、12327位、12448位、12477位、12537位、12610位、12650位、12783位、12885位、13164位、13425位、13433位、13630位、13674位、13821位、14216位、14217位、14445位、14521位、14641位、14677位、14756位、14902位、14926位、14951位、15166位、15382位、16038位、16122位、16439位、16630位、16636位、16819位、16854位、16983位、17092位、17200位、17275位、17323位、17747位、17789位、17822位、17842位、17934位、17944位、18061位、18507位、18666位、18707位、19042位、19057位、19203位、19261位、19269位、19271位、19416位、19619位、19715位、19735位、19885位、19987位、20088位、20151位、20458位、20571位、20683位、20815位、21002位、21116位、21162位、21163位、21324位、21326位、21415位、21427位、21452位、21496位、21561位、21588位、21687位、22334位、22379位、22422位、22693位、23081位、23084位、23091位、23198位、23328位、24043位、24525位、24747位、24837位、24986位、25009位、25013位、25128位、25160位、または25173位の多型部位であって、より好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、10196位、10256位、10269位、10278位、10330位、10481位、10602位、10653位、10697位、10868位、11120位、11373位、11516位、11629位、11647位、11687位、11719位、11721位、11779位、11792位、11940位、12233位、12327位、12448位、12477位、12537位、12610位、12650位、12783位、12885位、13164位、13425位、13433位、13630位、13674位、13821位、14216位、14217位、14445位、14521位、14641位、14677位、14756位、14902位、14926位、14951位、15166位、または15382位の多型部位であって、さらに好ましくは、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位の多型部位を示すことができる。
さらに、本発明は、本発明の検査方法に使用するための試薬を提供する。その一つの態様としては、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む検査試薬が挙げられる。
該オリゴヌクレオチドは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAに特異的にハイブリダイズするものである。ここで「特異的にハイブリダイズする」とは、通常のハイブリダイゼーション条件下、好ましくはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下(例えば、サムブルックら,Molecular Cloning,Cold Spring Harbour Laboratory Press,New York,USA,第2版1989に記載の条件)において、他のDNAとクロスハイブリダイゼーションを有意に生じないことを意味する。特異的なハイブリダイズが可能であれば、該オリゴヌクレオチドは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAに対し、完全に相補的である必要はない。
上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドは、上記本発明の検査方法におけるプローブ(該プローブが固定された固相を含む)やプライマーとして用いることができる。該オリゴヌクレオチドをプライマーとして用いる場合、その長さは、通常15bp〜100bpであり、好ましくは17bp〜30bpである。プライマーは、多型部分を含む上記(1)〜(52)のいずれかの領域の少なくとも一部を増幅しうるものであれば、特に制限されない。
本発明において、多型部位を含む領域を増幅するためのプライマーには、多型部位を含むDNAを鋳型として、多型部位に向かって相補鎖合成を開始することができるプライマーも含まれる。該プライマーは、多型部位を含むDNAにおける、多型部位の3’側に複製開始点を与えるためのプライマーと表現することもできる。プライマーがハイブリダイズする領域と多型部位との間隔は、任意である。両者の間隔は、多型部位の塩基の解析手法に応じて、好適な塩基数を選択することができる。たとえば、DNAチップによる解析のためのプライマーであれば、多型部位を含む領域として、20〜500、通常50〜200塩基の長さの増幅産物が得られるようにプライマーをデザインすることができる。当業者においては、多型部位を含む周辺DNA領域についての塩基配列情報を基に、解析手法に応じたプライマーをデザインすることができる。本発明のプライマーを構成する塩基配列は、ゲノムの塩基配列に対して完全に相補的な塩基配列のみならず、適宜改変することができる。
本発明のプライマーには、ゲノムの塩基配列に相補的な塩基配列に加え、任意の塩基配列を付加することができる。例えば、IIs型の制限酵素を利用した多型の解析方法のためのプライマーにおいては、IIs型制限酵素の認識配列を付加したプライマーが利用される。このような、塩基配列を修飾したプライマーは、本発明のプライマーに含まれる。更に、本発明のプライマーは、修飾することができる。例えば、蛍光物質や、ビオチンまたはジゴキシンのような結合親和性物質で標識したプライマーが各種のジェノタイピング方法において利用される。これらの修飾を有するプライマーも本発明に含まれる。
また、上記オリゴヌクレオチドをプローブとして使用する場合、該プローブは、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAに特異的にハイブリダイズするものであれば、特に制限されない。該プローブは、合成オリゴヌクレオチドであってもよく、通常少なくとも15bp以上の鎖長を有する。このようなプローブとしては、配列番号:29〜56が挙げられるが、これらに限定されない。プローブの塩基配列中に多型部位を含むプローブは本発明のプローブとして好ましい。あるいは、多型部位における塩基の解析方法によっては、プローブの末端が多型部位に隣接する塩基に対応するように、デザインされる場合もある。従って、プローブ自身の塩基配列には多型部位が含まれないが、多型部位に隣接する領域に相補的な塩基配列を含むプローブも、本発明における望ましいプローブとして示すことができる。
言いかえれば、ゲノムDNA上の本発明の多型部位、または多型部位に隣接する部位にハイブリダイズすることができるプローブは、本発明のプローブとして好ましい。本発明のプローブには、プライマーと同様に、塩基配列の改変、塩基配列の付加、あるいは修飾が許される。例えば、Invader法に用いるプローブは、フラップを構成するゲノムとは無関係な塩基配列が付加される。このようなプローブも、多型部位を含む領域にハイブリダイズする限り、本発明のプローブに含まれる。本発明のプローブを構成する塩基配列は、ゲノムにおける本発明の多型部位の周辺DNA領域の塩基配列をもとに、解析方法に応じてデザインすることができる。
本発明のオリゴヌクレオチドは、例えば市販のオリゴヌクレオチド合成機により作製することができる。プローブは、制限酵素処理等によって取得される二本鎖DNA断片として作製することもできる。更に、オリゴヌクレオチドの合成において、蛍光色素やビオチンなどで修飾されたヌクレオチド誘導体を利用して、オリゴヌクレオチドに任意の修飾を導入することもできる。あるいは、合成されたオリゴヌクレオチドに、蛍光色素などを結合する方法も公知である。
本発明のオリゴヌクレオチドをプローブとして用いる場合は、適宜標識して用いることが好ましい。標識する方法としては、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて、オリゴヌクレオチドの5’端を32Pでリン酸化することにより標識する方法、およびクレノウ酵素等のDNAポリメラーゼを用い、ランダムヘキサマーオリゴヌクレオチド等をプライマーとして32P等のアイソトープ、蛍光色素、またはビオチン等によって標識された基質塩基を取り込ませる方法(ランダムプライム法等)を例示することができる。
また、本発明における検査試薬の別の態様は、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAを増幅するように設計されたフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む検査試薬である。プライマーの長さは、通常15bp〜100bpであり、好ましくは17bp〜30bpである。プライマーは、多型部分を含む上記(1)〜(52)のいずれかの領域の少なくとも一部を増幅しうるものであれば、特に制限されない。このようなプライマーとしては、配列番号:57〜84が挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、本発明における検査薬の別の態様は、上記(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位を含むDNAとハイブリダイズするヌクレオチドプローブが固定された固相からなる、歯周疾患の検査試薬である。これらの調製方法に関しては、上述の通りである。
上記の検査薬においては、有効成分であるオリゴヌクレオチド以外に、例えば、滅菌水、生理食塩水、植物油、界面活性剤、脂質、溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、各種の酵素、酵素基質等が必要に応じて混合されていてもよい。酵素としては、DNAポリメラーゼ、DNAリガーゼ、あるいはIIs制限酵素などの、上記の塩基種決定方法として例示した各種の解析方法に必要な酵素を示すことができる。緩衝液は、これらの解析に用いる酵素の活性の維持に好適な緩衝液が、適宜選択される。更に、酵素基質としては、例えば、相補鎖合成用の基質等が用いられる。
更に本発明の試薬には、多型部位における塩基が明らかな対照を添付することができる。対照は、予め多型部位の塩基種が明らかなゲノム、あるいはゲノムの断片を用いることができる。ゲノムは、細胞から抽出されたものでもよいし、細胞あるいは細胞の分画を用いることもできる。細胞を対照として用いれば、対照の結果によってゲノムDNAの抽出操作が正しく行われたことを証明することができる。あるいは、多型部位を含む塩基配列からなるDNAを対照として用いることもできる。具体的には、本発明の多型部位における塩基種が明らかにされたゲノム由来のDNAを含むYACベクターやBACベクターは、対照として有用である。あるいは多型部位に相当する数百ベースのみを切り出して挿入したベクターを対照として用いることもできる。
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
(1) 被験者の選択
被験者群は3群あり、以下の通りであった。侵襲性歯周炎患者13人(平均年齢32.2歳、女性10人および男性3人)、慢性歯周炎患者9人(平均年齢50.5歳、女性3人、および男性6人)、および健康なボランティア19人(平均年齢38.8歳、女性10人および男性9人)。被験者は、口腔全体のX線写真から評価して、それぞれの歯に関して6箇所での歯周ポケットの深さを測定することによって、歯周組織の破壊の程度に基づいて選択した。被験者は全員、喫煙しない日本人であった。
侵襲性歯周炎の基準は以下の通りであった:年齢35歳以前での発症、プローブによる歯周ポケットの深さが5mm以上の歯が2歯以上、X線写真において典型的垂直性骨吸収がある。慢性歯周炎の基準は以下の通りであった:年齢35歳以降での発症、歯周組織の破壊に対応する、プローブによる歯周ポケットの深さ5mm以上の歯が3歯以上、X線写真における典型的全顎的垂直性骨吸収がある。それぞれの歯周炎群内被験者は、類似する臨床所見を示していた。健康なボランティアは、プローブによる歯周ポケットの深さが4mm以上の歯はなく、疾患による骨吸収は認められない。
本研究を実施する前に、本発明者らの院内倫理委員会からの承認を得て、書面でのインフォームドコンセントを得た。
(2) DNA抽出法
前腕の静脈より末梢血を7ml採取し、凝固防止剤(EDTA 0.5M)処理を行った。その後、血液DNA抽出キットGENOMIX(Talent SRL、Italy)を用いてゲノムDNAの抽出を行い、SNPs解析に用いた。
[実施例1]TaqMan PCR法による解析
非候補遺伝子244個におけるSNPs 637個の2つの両対立遺伝子多形性を、TaqManポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Lymichev,V.et al.,SCIENCE,260:778−783,1993;Livak,K.J.,Genetic Analysis:Biomolecular Engineering,14:143−149,1999;Lyamichev,V.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,96:6143−6148,1999)を用いて調べた。選択したSNPsは、コードSNPs(アミノ酸置換を引き起こす)、調節SNPs(遺伝子発現に影響を及ぼす)、およびイントロンSNPs(遺伝子発現に影響を及ぼす)であった。これらのSNPsは、連鎖不平衡を考慮して選択した。
TaqMan PCR法の原理は、約20塩基程度の長さのアリル特異的オリゴ(TaqManプローブ)の5’末端をFAMとVICの蛍光レポーター色素で、3’末端をクエンチャー(消光物質)で標識する。その際、3’末端をリン酸化し、PCR反応中にTaqManプローブからの伸長反応が起こらないようにする。TaqDNAポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性により、蛍光色素結合部分が切断されると蛍光色素が遊離し、クエンチャーの影響を受けなくなり発色し、その発色を検出するというものである。
1SNPあたりDNA5.0ngを用いた。反応組成は、10×TaqMan Probe kit 0.5μl(Applied Biosystems、U.S.A.)、2×TaqMan Universal PCR Master Mix 2.5μl(Applied Biosystems、U.S.A.)、Template DNA 2μl(2.5ng/μl)で全量5μlとした。増幅にはGeneAmp PCR System 9700(Applied Biosystems、U.S.A.)を使用し、PCR条件は、50℃2分、95℃10分の後、95℃15秒、60℃60秒40サイクルとした。
解析装置としては、ABI PRISM 7900HT Sequence Detection Systemとソフトウエアversion ABI PRISM RSDS2.0(Applied Biosystems、U.S.A.)を使用し、Taq DNAポリメラーゼのヌクレアーゼ活性による5’末端のFAMまたはVICの蛍光レポーター色素の発色を検出し、アリルの検索を行った。
検討の結果、DPP4、TEP1、PIK3R1、CAT、EDN3、FGL2、PON1、YWHAZ、ADCY9、および、GNRH1において、健康なボランティアと侵襲性歯周炎患者との遺伝子型頻度(p<0.02)に有意差を認めた(表1〜3)。また、ADCY9、GNRH1、F5、FGL1、および、LEPにおいて、健康なボランティアと慢性歯周炎患者との遺伝子型頻度(p<0.02)に有意差を認めた(表4および5)。
なお、SNP検出に用いたプローブおよびプライマーの配列番号を以下に示す。(表6)
SNPデータベースおよび自動高処理能遺伝子アッセイ技術における最近の進歩によって、歯周炎のような複雑な疾患の感受性遺伝子を同定するために多数のSNPsを調べることが可能になった。本研究は、JSNPデータベースを用いて歯周炎の遺伝的要因を初めて調べた研究である。本実施例の結果は、SNPsと、侵襲性歯周炎および慢性歯周炎の発症および進行との関連を調べる可能性を証明する。
これまで、いくつかの研究が、IL−1遺伝子における歯周炎とSNPsとの関連を示している(Kornman KS et al.,J Clin Periodontol 1999;24:72−77;McGuire MK et al.,J Periodontol 1999;70:49−56;Thomson WM et al.,J Dent Res 2001;80:1700−1703)。しかし、他の研究は、歯周炎とIL−1およびIL−10遺伝子のSNPsとの関連が低いことを示した他の研究もあった。同様に、IL−1およびIL−10遺伝子におけるSNPsが集団特異的であることが証明された(Armitage GC et al.,J Periodontol 2000;71:164−171;Diehl SR et al.,J Periodontol 1999;70:418−429;Yamazaki K et al.,J Clin Periodontol 2001;28:828−832)。
これまでの研究において、本発明者らは、候補遺伝子20個におけるSNPs 59個と、侵襲性および慢性歯周炎とのあいだの関連を調べた。すでに、本発明者らは、TRAF1遺伝子におけるSNPsが侵襲性歯周炎に関連すること、およびMMP9遺伝子におけるSNPsが慢性歯周炎に関連することを示した。また、健康なボランティアと歯周炎患者とのあいだのIL1AおよびIL1B遺伝子における遺伝子型頻度に有意差を認めなかった(Suzuki A et al.,J Jpn Soc Periodontol(in Japanese)2002;44:159−167)。
本実施例において、本発明者らは、非候補遺伝子244個におけるSNPs 637個と侵襲性および慢性歯周炎とのあいだの関連を調べた。本発明者らは、侵襲性歯周炎とDPP4、TEP1、PIK3R1、CAT、EDN3、FGL2、PON1、YWHAZ、ADCY9、および、GNRH1におけるSNPsとの関連を認めた。本発明者らはまた、慢性歯周炎と、ADCY9、GNRH1、F5、FGL1、および、LEPにおけるSNPsとの関連を認めた。
本実施例の結果は、健康なボランティアと歯周炎患者とのあいだで、歯周炎の候補遺伝子と非候補遺伝子の遺伝子型頻度に有意差が存在することを示している。これは、ゲノム全体に基づいてSNPsを調べる必要性を証明している。
SNP分析は、ゲノムマーカーとして歯周炎に関連する多数の遺伝子を同定するために役立つと考えられる(Taylor JG.Choi E−H et al.,TRENDS in Molecular Medicine 2001;7:507−512)。ゲノムマーカーとして作用することによって、SNPsは、複雑な疾患の危険因子を明らかにするために役立ちうる。
[実施例2]ハプロタイプ分析
ハプロタイプ分析は、コントロール19人、歯周疾患群22人について、最大尤度法に基づいたソフトウェアLD−support(PCT/JP02/03770)を用いて行った。歯周疾患群とコントロール群のハプロタイプ頻度の差を、フィッシャーのイグザクト検定によって評価した。その結果、ADCY9領域の、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列におけるSNP(このSNPは287kbの範囲に存在する)の組み合わせが、CTAGACC、TAATACCのときに歯周疾患にかかりやすく、TATGACA、TATTGCCのときに歯周疾患にかかりにくいことが判明した(表7)。即ち、本発明者らは、ADCY9領域であって配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列におけるSNPが存在する287kbの領域が、歯周疾患と連鎖することを見出した。さらに、CALCR領域の、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列におけるSNP(このSNPは50kbの範囲に存在する)の組み合わせが、TCTTTTTGのときに歯周疾患にかかりやすく、TCACGCGCのときに歯周疾患にかかりにくいことが判明した(表7)。即ち、本発明者らは、CALCR領域であって配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列におけるSNPが存在する50kbの領域が、歯周疾患と連鎖することを見出した。
なお、歯周疾患と連鎖するハプロタイプのSNP部位の周辺配列を表8に示す。表8に記載の塩基配列は、配列番号:85〜配列番号:114の配列に相当する。
[実施例3]単SNPを用いた疾患関連解析
(1)被験者の選択
日本歯科大学附属病院およびその協力施設を受診した日本人の侵襲性歯周炎患者134人、慢性歯周炎患者117人、歯周に異常がなかった健常群125人を対象として解析を行なった。疾患群は、歯周組織破壊の進行度によって選択され、口腔全体をカバーするX線写真、歯周ポケットの深さ、歯の動揺度を基準とした。侵襲性歯周炎の診断基準は、35歳以下で特徴的な歯槽骨の垂直方向の吸収を伴って発症した者とした。慢性歯周炎の診断基準は35歳以上で歯槽骨の全体的な吸収および歯周組織の炎症を伴って発症したものとした。歯周に異常がない健常群として、歯周病の家族歴がなく4mm以上の歯周ポケットがなく、かつ病的な歯槽骨の吸収が認められないものとした。対象者のデータの平均値を表9に示す。
(2)疾患関連解析
本実施例の歯周炎疾患に関連する各遺伝子の名称、各遺伝子の染色体上の位置、および各遺伝子のGenBankのアクセッション番号を表10に示す。これら遺伝子の塩基配列、およびそれら遺伝子によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列に関する情報は、表10に示すGenBankのアクセッション番号から、容易に取得することが可能である。また当業者においては、表10に示す遺伝子表記(遺伝子名)を基に、公共の遺伝子データベースあるいは文献データベース等から遺伝子の塩基配列、および該遺伝子によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列に関する情報を容易に入手することが可能である。
なお、上記表中、「歯周炎共通」とは、「侵襲性歯周炎」および「慢性歯周炎」の両方で有意差を示した遺伝子を指す。また、*が付いた遺伝子は、ハプロタイプ解析で有意差があった遺伝子を示す。
また、表10に記載のいずれかの遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域に存在する多型部位を、以下の表11〜表50に示す。
なお、上記表中、*は単SNPで有意ではないがLDブロックを構成するSNP、●は慢性歯周炎との関連において有意差ありのSNP、▲は侵襲性歯周炎との関連において有意差ありのSNPを示し、格子状網掛け領域は連鎖不平衡ブロック、グレー網掛け領域は連鎖不平衡が予測される領域を示す。
SNPタイピングは、[実施例1]に記載の方法で行い、統計解析ツールにはSPSSVer.11.5J for Windows(SPSS Japan Inc.)を用いた。
表51に、同定したSNPsのうち歯周炎との関連において有意差を示したものを示す。
なお、上記表中、グレー網掛け領域は単SNPとしてのリスクアリルを示す。
表51に記載のリスクアリルの部位は、表11〜表50に記載の侵襲性歯周炎との関連において有意差ありのSNP部位、または慢性歯周炎との関連において有意差ありのSNP部位を参照のこと。
また、表51に記載の単SNP部位の周辺配列を表52に示す。表52に記載の塩基配列は、配列番号:115〜配列番号:152の配列の一部に相当する。
(i) 年齢、性別調整しない方法
疾患群と対照群におけるGenotypeおよびアリルの分布差の検定を以下の4通りの解析で行なった。▲1▼Genotypeの集計度数を用いた2×3分割表、▲2▼アリルの集計度数を用いた2×2分割表、▲3▼遺伝様式を優性と仮定しGenotypeをAA+AB、BBの2群にまとめた2×2分割表(一方のアリルをA、一方をBとして)▲4▼遺伝様式を劣性と仮定し遺伝子型をAA+AB、BBの2群にまとめた2×2分割表、の4種類を作成しフィッシャーの直接確率検定を行った。侵襲性歯周炎疾患群と対照群における上記▲1▼〜▲4▼の解析結果を表53〜表56に、慢性歯周炎疾患群と対照群における上記▲1▼〜▲4▼の解析結果を表57〜表60に示す。
(ii) 年齢、性別を調整する方法
疾患を予測する最も有用な遺伝子のGenotypeを抽出するため、疾患の発症率に影響する因子である年齢・性別で調整したロジスティック回帰分析を行なった。ロジスティック回帰分析は二つのカテゴリーからなる従属変数(本研究では歯周病のあり、なし)と複数の説明変数(SNPからなるGenotype、年齢、性別など)がある場合に用いられ、説明変数が結果に与える影響を明らかにする。本研究で行ったロジスティック回帰分析により示した結果は単一SNPと年齢、性別を説明変数として行い、結果に与える影響を明らかにする目的で行なった。一方のアリルをA、一方をBとして以下の3通りの解析を行なった。▲1▼AAを比較対象にして、3種Genotypeの疾患関連性の検定、▲2▼遺伝様式を優性と仮定し遺伝子型をAA+AB、BBの2群にまとめて、2群Genotypeの疾患関連性の検定、▲3▼遺伝様式を劣性と仮定し遺伝子型をAA+AB、BBの2群にまとめて2群Genotypeの疾患関連性の検定。以上の3通りの解析により、at−risk factorと考えられるGenotypeを推定した。侵襲性歯周炎疾患群と対照群における▲1▼の解析結果を表61に、▲2▼および▲3▼の結果を表62に示し、慢性歯周炎疾患群と対照群における▲1▼の解析結果を表63に、▲2▼および▲3▼の結果を表64に示す。
また、表50に示した歯周炎との関連において有意差を示した各SNPについて周辺のSNPsとの連鎖不平衡についてLD support(PCT/JP02/03770、ポストゲノム時代の遺伝統計学(鎌谷直之編 羊土社 2001年10月10日初版第1刷発行p197−200)を用いて調べた。その結果、SCARB1、COL1A1、EGF、ELN、KRT23、COL17A1、COL9A1、CTSD、CTSG、EGFR、HSPG2、PLOD、PTGER2、PTGER3、COL18A1、COL4A1、CTSB、IL10RB、IL1A、KRTHA2、LAMR1、TGFBR3遺伝子領域の表下部において示したSNPsの間に連鎖不平衡が認められた。当該領域の連鎖不平衡の尺度である連鎖不平衡係数(D’)等を表65〜表86に示した。
[実施例4]ハプロタイプを用いた疾患関連解析
個各個人のハプロタイプ相(各個人のディプロタイプ)を、EMアルゴリズム(expectation−maximization(EM)algorithm)を用いたLDsupportにより決定し、連鎖不平衡が認められた領域について疾患関連解析を行なった。有意差の評価は、並べ替え検定(permutation test)により行い、得られた経験的p値(empiricalp)が0.05未満であった場合に有意差ありと判断した。LAMC2およびIL4遺伝子領域の、歯周炎疾患に関連して有意差があったハプロタイプのSNP部位の周辺配列を表87に示す。なお、表87における塩基配列は、配列番号:153および配列番号:154の配列の一部に相当する。
さらに、疾患にリスクを持つハプロタイプを特定するために、Empirical p<0.05を示したLDブロックについてハプロタイプ毎に疾患群と対象群とのアリル頻度をフィッシャーの直接確率検定により検定しp<0.05を有意差がありとした。LAMC2遺伝子領域における解析結果を表88〜表92に、IL4遺伝子領域における解析結果を表93〜表95に示す。表89および表90より、LAMC2の表88に示すSNPsから成るハプロタイプのうちハプロタイプ4(CGG)が侵襲性歯周炎、慢性歯周炎のいづれにも罹患しにくいと判別することができ、ハプロタイプ4(CGG)が歯周炎罹患に抵抗性の遺伝素因であるといえる。表94より、IL4の表93に示すSNPsから成るハプロタイプのうちハプロタイプ3(TAG)が慢性歯周炎に罹患しやすいと判別することができ、ハプロタイプ3(TAG)が慢性歯周炎に易罹患性の遺伝子型であると言える。
(1) 被験者の選択
被験者群は3群あり、以下の通りであった。侵襲性歯周炎患者13人(平均年齢32.2歳、女性10人および男性3人)、慢性歯周炎患者9人(平均年齢50.5歳、女性3人、および男性6人)、および健康なボランティア19人(平均年齢38.8歳、女性10人および男性9人)。被験者は、口腔全体のX線写真から評価して、それぞれの歯に関して6箇所での歯周ポケットの深さを測定することによって、歯周組織の破壊の程度に基づいて選択した。被験者は全員、喫煙しない日本人であった。
侵襲性歯周炎の基準は以下の通りであった:年齢35歳以前での発症、プローブによる歯周ポケットの深さが5mm以上の歯が2歯以上、X線写真において典型的垂直性骨吸収がある。慢性歯周炎の基準は以下の通りであった:年齢35歳以降での発症、歯周組織の破壊に対応する、プローブによる歯周ポケットの深さ5mm以上の歯が3歯以上、X線写真における典型的全顎的垂直性骨吸収がある。それぞれの歯周炎群内被験者は、類似する臨床所見を示していた。健康なボランティアは、プローブによる歯周ポケットの深さが4mm以上の歯はなく、疾患による骨吸収は認められない。
本研究を実施する前に、本発明者らの院内倫理委員会からの承認を得て、書面でのインフォームドコンセントを得た。
(2) DNA抽出法
前腕の静脈より末梢血を7ml採取し、凝固防止剤(EDTA 0.5M)処理を行った。その後、血液DNA抽出キットGENOMIX(Talent SRL、Italy)を用いてゲノムDNAの抽出を行い、SNPs解析に用いた。
[実施例1]TaqMan PCR法による解析
非候補遺伝子244個におけるSNPs 637個の2つの両対立遺伝子多形性を、TaqManポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Lymichev,V.et al.,SCIENCE,260:778−783,1993;Livak,K.J.,Genetic Analysis:Biomolecular Engineering,14:143−149,1999;Lyamichev,V.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,96:6143−6148,1999)を用いて調べた。選択したSNPsは、コードSNPs(アミノ酸置換を引き起こす)、調節SNPs(遺伝子発現に影響を及ぼす)、およびイントロンSNPs(遺伝子発現に影響を及ぼす)であった。これらのSNPsは、連鎖不平衡を考慮して選択した。
TaqMan PCR法の原理は、約20塩基程度の長さのアリル特異的オリゴ(TaqManプローブ)の5’末端をFAMとVICの蛍光レポーター色素で、3’末端をクエンチャー(消光物質)で標識する。その際、3’末端をリン酸化し、PCR反応中にTaqManプローブからの伸長反応が起こらないようにする。TaqDNAポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性により、蛍光色素結合部分が切断されると蛍光色素が遊離し、クエンチャーの影響を受けなくなり発色し、その発色を検出するというものである。
1SNPあたりDNA5.0ngを用いた。反応組成は、10×TaqMan Probe kit 0.5μl(Applied Biosystems、U.S.A.)、2×TaqMan Universal PCR Master Mix 2.5μl(Applied Biosystems、U.S.A.)、Template DNA 2μl(2.5ng/μl)で全量5μlとした。増幅にはGeneAmp PCR System 9700(Applied Biosystems、U.S.A.)を使用し、PCR条件は、50℃2分、95℃10分の後、95℃15秒、60℃60秒40サイクルとした。
解析装置としては、ABI PRISM 7900HT Sequence Detection Systemとソフトウエアversion ABI PRISM RSDS2.0(Applied Biosystems、U.S.A.)を使用し、Taq DNAポリメラーゼのヌクレアーゼ活性による5’末端のFAMまたはVICの蛍光レポーター色素の発色を検出し、アリルの検索を行った。
検討の結果、DPP4、TEP1、PIK3R1、CAT、EDN3、FGL2、PON1、YWHAZ、ADCY9、および、GNRH1において、健康なボランティアと侵襲性歯周炎患者との遺伝子型頻度(p<0.02)に有意差を認めた(表1〜3)。また、ADCY9、GNRH1、F5、FGL1、および、LEPにおいて、健康なボランティアと慢性歯周炎患者との遺伝子型頻度(p<0.02)に有意差を認めた(表4および5)。
なお、SNP検出に用いたプローブおよびプライマーの配列番号を以下に示す。(表6)
SNPデータベースおよび自動高処理能遺伝子アッセイ技術における最近の進歩によって、歯周炎のような複雑な疾患の感受性遺伝子を同定するために多数のSNPsを調べることが可能になった。本研究は、JSNPデータベースを用いて歯周炎の遺伝的要因を初めて調べた研究である。本実施例の結果は、SNPsと、侵襲性歯周炎および慢性歯周炎の発症および進行との関連を調べる可能性を証明する。
これまで、いくつかの研究が、IL−1遺伝子における歯周炎とSNPsとの関連を示している(Kornman KS et al.,J Clin Periodontol 1999;24:72−77;McGuire MK et al.,J Periodontol 1999;70:49−56;Thomson WM et al.,J Dent Res 2001;80:1700−1703)。しかし、他の研究は、歯周炎とIL−1およびIL−10遺伝子のSNPsとの関連が低いことを示した他の研究もあった。同様に、IL−1およびIL−10遺伝子におけるSNPsが集団特異的であることが証明された(Armitage GC et al.,J Periodontol 2000;71:164−171;Diehl SR et al.,J Periodontol 1999;70:418−429;Yamazaki K et al.,J Clin Periodontol 2001;28:828−832)。
これまでの研究において、本発明者らは、候補遺伝子20個におけるSNPs 59個と、侵襲性および慢性歯周炎とのあいだの関連を調べた。すでに、本発明者らは、TRAF1遺伝子におけるSNPsが侵襲性歯周炎に関連すること、およびMMP9遺伝子におけるSNPsが慢性歯周炎に関連することを示した。また、健康なボランティアと歯周炎患者とのあいだのIL1AおよびIL1B遺伝子における遺伝子型頻度に有意差を認めなかった(Suzuki A et al.,J Jpn Soc Periodontol(in Japanese)2002;44:159−167)。
本実施例において、本発明者らは、非候補遺伝子244個におけるSNPs 637個と侵襲性および慢性歯周炎とのあいだの関連を調べた。本発明者らは、侵襲性歯周炎とDPP4、TEP1、PIK3R1、CAT、EDN3、FGL2、PON1、YWHAZ、ADCY9、および、GNRH1におけるSNPsとの関連を認めた。本発明者らはまた、慢性歯周炎と、ADCY9、GNRH1、F5、FGL1、および、LEPにおけるSNPsとの関連を認めた。
本実施例の結果は、健康なボランティアと歯周炎患者とのあいだで、歯周炎の候補遺伝子と非候補遺伝子の遺伝子型頻度に有意差が存在することを示している。これは、ゲノム全体に基づいてSNPsを調べる必要性を証明している。
SNP分析は、ゲノムマーカーとして歯周炎に関連する多数の遺伝子を同定するために役立つと考えられる(Taylor JG.Choi E−H et al.,TRENDS in Molecular Medicine 2001;7:507−512)。ゲノムマーカーとして作用することによって、SNPsは、複雑な疾患の危険因子を明らかにするために役立ちうる。
[実施例2]ハプロタイプ分析
ハプロタイプ分析は、コントロール19人、歯周疾患群22人について、最大尤度法に基づいたソフトウェアLD−support(PCT/JP02/03770)を用いて行った。歯周疾患群とコントロール群のハプロタイプ頻度の差を、フィッシャーのイグザクト検定によって評価した。その結果、ADCY9領域の、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列におけるSNP(このSNPは287kbの範囲に存在する)の組み合わせが、CTAGACC、TAATACCのときに歯周疾患にかかりやすく、TATGACA、TATTGCCのときに歯周疾患にかかりにくいことが判明した(表7)。即ち、本発明者らは、ADCY9領域であって配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列におけるSNPが存在する287kbの領域が、歯周疾患と連鎖することを見出した。さらに、CALCR領域の、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列におけるSNP(このSNPは50kbの範囲に存在する)の組み合わせが、TCTTTTTGのときに歯周疾患にかかりやすく、TCACGCGCのときに歯周疾患にかかりにくいことが判明した(表7)。即ち、本発明者らは、CALCR領域であって配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列におけるSNPが存在する50kbの領域が、歯周疾患と連鎖することを見出した。
なお、歯周疾患と連鎖するハプロタイプのSNP部位の周辺配列を表8に示す。表8に記載の塩基配列は、配列番号:85〜配列番号:114の配列に相当する。
[実施例3]単SNPを用いた疾患関連解析
(1)被験者の選択
日本歯科大学附属病院およびその協力施設を受診した日本人の侵襲性歯周炎患者134人、慢性歯周炎患者117人、歯周に異常がなかった健常群125人を対象として解析を行なった。疾患群は、歯周組織破壊の進行度によって選択され、口腔全体をカバーするX線写真、歯周ポケットの深さ、歯の動揺度を基準とした。侵襲性歯周炎の診断基準は、35歳以下で特徴的な歯槽骨の垂直方向の吸収を伴って発症した者とした。慢性歯周炎の診断基準は35歳以上で歯槽骨の全体的な吸収および歯周組織の炎症を伴って発症したものとした。歯周に異常がない健常群として、歯周病の家族歴がなく4mm以上の歯周ポケットがなく、かつ病的な歯槽骨の吸収が認められないものとした。対象者のデータの平均値を表9に示す。
(2)疾患関連解析
本実施例の歯周炎疾患に関連する各遺伝子の名称、各遺伝子の染色体上の位置、および各遺伝子のGenBankのアクセッション番号を表10に示す。これら遺伝子の塩基配列、およびそれら遺伝子によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列に関する情報は、表10に示すGenBankのアクセッション番号から、容易に取得することが可能である。また当業者においては、表10に示す遺伝子表記(遺伝子名)を基に、公共の遺伝子データベースあるいは文献データベース等から遺伝子の塩基配列、および該遺伝子によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列に関する情報を容易に入手することが可能である。
なお、上記表中、「歯周炎共通」とは、「侵襲性歯周炎」および「慢性歯周炎」の両方で有意差を示した遺伝子を指す。また、*が付いた遺伝子は、ハプロタイプ解析で有意差があった遺伝子を示す。
また、表10に記載のいずれかの遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域に存在する多型部位を、以下の表11〜表50に示す。
なお、上記表中、*は単SNPで有意ではないがLDブロックを構成するSNP、●は慢性歯周炎との関連において有意差ありのSNP、▲は侵襲性歯周炎との関連において有意差ありのSNPを示し、格子状網掛け領域は連鎖不平衡ブロック、グレー網掛け領域は連鎖不平衡が予測される領域を示す。
SNPタイピングは、[実施例1]に記載の方法で行い、統計解析ツールにはSPSSVer.11.5J for Windows(SPSS Japan Inc.)を用いた。
表51に、同定したSNPsのうち歯周炎との関連において有意差を示したものを示す。
なお、上記表中、グレー網掛け領域は単SNPとしてのリスクアリルを示す。
表51に記載のリスクアリルの部位は、表11〜表50に記載の侵襲性歯周炎との関連において有意差ありのSNP部位、または慢性歯周炎との関連において有意差ありのSNP部位を参照のこと。
また、表51に記載の単SNP部位の周辺配列を表52に示す。表52に記載の塩基配列は、配列番号:115〜配列番号:152の配列の一部に相当する。
(i) 年齢、性別調整しない方法
疾患群と対照群におけるGenotypeおよびアリルの分布差の検定を以下の4通りの解析で行なった。▲1▼Genotypeの集計度数を用いた2×3分割表、▲2▼アリルの集計度数を用いた2×2分割表、▲3▼遺伝様式を優性と仮定しGenotypeをAA+AB、BBの2群にまとめた2×2分割表(一方のアリルをA、一方をBとして)▲4▼遺伝様式を劣性と仮定し遺伝子型をAA+AB、BBの2群にまとめた2×2分割表、の4種類を作成しフィッシャーの直接確率検定を行った。侵襲性歯周炎疾患群と対照群における上記▲1▼〜▲4▼の解析結果を表53〜表56に、慢性歯周炎疾患群と対照群における上記▲1▼〜▲4▼の解析結果を表57〜表60に示す。
(ii) 年齢、性別を調整する方法
疾患を予測する最も有用な遺伝子のGenotypeを抽出するため、疾患の発症率に影響する因子である年齢・性別で調整したロジスティック回帰分析を行なった。ロジスティック回帰分析は二つのカテゴリーからなる従属変数(本研究では歯周病のあり、なし)と複数の説明変数(SNPからなるGenotype、年齢、性別など)がある場合に用いられ、説明変数が結果に与える影響を明らかにする。本研究で行ったロジスティック回帰分析により示した結果は単一SNPと年齢、性別を説明変数として行い、結果に与える影響を明らかにする目的で行なった。一方のアリルをA、一方をBとして以下の3通りの解析を行なった。▲1▼AAを比較対象にして、3種Genotypeの疾患関連性の検定、▲2▼遺伝様式を優性と仮定し遺伝子型をAA+AB、BBの2群にまとめて、2群Genotypeの疾患関連性の検定、▲3▼遺伝様式を劣性と仮定し遺伝子型をAA+AB、BBの2群にまとめて2群Genotypeの疾患関連性の検定。以上の3通りの解析により、at−risk factorと考えられるGenotypeを推定した。侵襲性歯周炎疾患群と対照群における▲1▼の解析結果を表61に、▲2▼および▲3▼の結果を表62に示し、慢性歯周炎疾患群と対照群における▲1▼の解析結果を表63に、▲2▼および▲3▼の結果を表64に示す。
また、表50に示した歯周炎との関連において有意差を示した各SNPについて周辺のSNPsとの連鎖不平衡についてLD support(PCT/JP02/03770、ポストゲノム時代の遺伝統計学(鎌谷直之編 羊土社 2001年10月10日初版第1刷発行p197−200)を用いて調べた。その結果、SCARB1、COL1A1、EGF、ELN、KRT23、COL17A1、COL9A1、CTSD、CTSG、EGFR、HSPG2、PLOD、PTGER2、PTGER3、COL18A1、COL4A1、CTSB、IL10RB、IL1A、KRTHA2、LAMR1、TGFBR3遺伝子領域の表下部において示したSNPsの間に連鎖不平衡が認められた。当該領域の連鎖不平衡の尺度である連鎖不平衡係数(D’)等を表65〜表86に示した。
[実施例4]ハプロタイプを用いた疾患関連解析
個各個人のハプロタイプ相(各個人のディプロタイプ)を、EMアルゴリズム(expectation−maximization(EM)algorithm)を用いたLDsupportにより決定し、連鎖不平衡が認められた領域について疾患関連解析を行なった。有意差の評価は、並べ替え検定(permutation test)により行い、得られた経験的p値(empiricalp)が0.05未満であった場合に有意差ありと判断した。LAMC2およびIL4遺伝子領域の、歯周炎疾患に関連して有意差があったハプロタイプのSNP部位の周辺配列を表87に示す。なお、表87における塩基配列は、配列番号:153および配列番号:154の配列の一部に相当する。
さらに、疾患にリスクを持つハプロタイプを特定するために、Empirical p<0.05を示したLDブロックについてハプロタイプ毎に疾患群と対象群とのアリル頻度をフィッシャーの直接確率検定により検定しp<0.05を有意差がありとした。LAMC2遺伝子領域における解析結果を表88〜表92に、IL4遺伝子領域における解析結果を表93〜表95に示す。表89および表90より、LAMC2の表88に示すSNPsから成るハプロタイプのうちハプロタイプ4(CGG)が侵襲性歯周炎、慢性歯周炎のいづれにも罹患しにくいと判別することができ、ハプロタイプ4(CGG)が歯周炎罹患に抵抗性の遺伝素因であるといえる。表94より、IL4の表93に示すSNPsから成るハプロタイプのうちハプロタイプ3(TAG)が慢性歯周炎に罹患しやすいと判別することができ、ハプロタイプ3(TAG)が慢性歯周炎に易罹患性の遺伝子型であると言える。
本発明によって、歯周疾患に関連する多型またはハプロタイプを有するか否かを検査するための方法および該検査のための試薬が提供された。該検査方法および該検査試薬を使用することで、侵襲性歯周病や慢性歯周病等の歯周疾患に関連する多型またはハプロタイプを有するか否かを検査できるようになった。このような検査によって、歯周疾患の発症予防または適切な治療を、個人個人に適した方法でより効果的に行うことが可能になるものと期待される。
また、従来は、臨床所見のみで行っていた疾患の分類を、ジェノタイプを判定する事によって分類の一助とし、治療に役立てることも期待できる。
また、従来は、臨床所見のみで行っていた疾患の分類を、ジェノタイプを判定する事によって分類の一助とし、治療に役立てることも期待できる。
Claims (38)
- 以下の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型を検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法。
(1)DPP4、(2)TEP1、(3)PIK3R1、(4)CAT、(5)EDN3、(6)FGL2、(7)PON1、(8)YWHAZ、(9)COL18A1、(10)COL3A1、(11)COL4A1、(12)COL16A1、(13)CTSB、(14)IL10RB、(15)IL1A、(16)IL6ST、(17)KRTHA2、(18)LAMA4、(19)LAMR1、(20)PLOD2、(21)PRG4、(22)PTGDS、(23)PTGER1、(24)PTGFR、(25)TGFBR3、(26)TIMP3、(27)TNFA、(28)ADCY9、(29)GNRH1、(30)SCARB1、(31)COL1A1、(32)EGF、(33)ELN、(34)KRT23、(35)LAMB1、(36)F5、(37)FGL1、(38)LEP、(39)COL12A1、(40)COL17A1、(41)COL9A1、(42)CTSD、(43)CTSG、(44)EGFR、(45)FGF12、(46)FUT1、(47)HSPG2、(48)LAMA2、(49)PLOD、(50)PTGER2、(51)PTGER3、(52)(1)〜(51)のいずれかに記載の領域と塩基対をなす相補鎖における領域 - 請求項1に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域の多型、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出する工程を含む、侵襲性歯周炎の検査方法。
- 請求項1に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域の多型、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型を検出する工程を含む、慢性歯周炎の検査方法。
- 請求項1に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域の多型部位の塩基種を決定する工程を含む、歯周疾患の検査方法。
- 請求項1に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程を含む、侵襲性歯周炎の検査方法。
- 請求項1に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域の多型部位が、それぞれ以下の(1’)〜(35’)に記載の多型部位である、請求項5に記載の方法。
(1’)配列番号:1に記載の塩基配列における151位の多型部位
(2’)配列番号:3に記載の塩基配列における151位の多型部位
(3’)配列番号:5に記載の塩基配列における151位の多型部位
(4’)配列番号:7に記載の塩基配列における151位の多型部位
(5’)配列番号:9に記載の塩基配列における151位の多型部位
(6’)配列番号:11に記載の塩基配列における151位の多型部位
(7’)配列番号:13に記載の塩基配列における151位の多型部位
(8’)配列番号:15に記載の塩基配列における151位の多型部位
(9’)配列番号:115に記載の塩基配列における1748位、3813位、4313位、4362位、4397位、4613位、4727位、4737位、4944位、5577位、5690位、6003位、6469位、6582位、6948位、7008位、7033位、7060位、7151位、7473位、8202位、9209位、10001位、10559位、10592位、10777位、10787位、10909位、15636位、17481位、17724位、20894位、21147位、21590位、21811位、22127位、23111位、23755位、23810位、24079位、24785位、24888位、25945位、26253位、26288位、27690位、27850位、30456位、または30461位のいずれかの多型部位
(10’)配列番号:116に記載の塩基配列における473位、1138位、2875位、3930位、6005位、6154位、6179位、7226位、8642位、9475位、10001位、10145位、11007位、14468位、15283位、17539位、または19223位のいずれかの多型部位
(11’)配列番号:117に記載の塩基配列における76位、682位、918位、1108位、1202位、1313位、1612位、1831位、2122位、4067位、4076位、4253位、4909位、4970位、5664位、5944位、6217位、6641位、7335位、7385位、7715位、8876位、9687位、9906位、10001位、10004位、10130位、10398位、10496位、10499位、10535位、10669位、10704位、11058位、13722位、13931位、14135位、15367位、15518位、15818位、15872位、15874位、16943位、17215位、17551位、17847位、17862位、17932位、18118位、18124位、18459位、19249位、19435位、19466位、20634位、21382位、21995位、22078位、22381位、23010位、24635位、26588位、27193位、27354位、28000位、28059位、28097位、28129位、29190位、29247位、30094位、30572位、30956位、31082位、31168位、31404位、32562位、33125位、34529位、35265位、35587位、35858位、36049位、36239位、37065位、37734位、37771位、38835位、38898位、39278位、39461位、40309位、40334位、40625位、41314位、41386位、41558位、41580位、41980位、42026位、42039位、42059位、42352位、42365位、42370位、42376位、42428位、42585位、42764位、43051位、43419位、45973位、46151位、46221位、46629位、46697位、46724位、46815位、48046位、48367位、48439位、48864位、49316位、50078位、50234位、50287位、または50763位のいずれかの多型部位
(12’)配列番号:118に記載の塩基配列における1335位、1980位、2991位、3060位、3347位、3463位、3582位、4355位、5639位、5825位、6654位、10001位、13577位、14487位、または19768位のいずれかの多型部位
(13’)配列番号:119に記載の塩基配列における1207位、1214位、1240位、1256位、1354位、1539位、2049位、2050位、2304位、2423位、3066位、3199位、3298位、3609位、4286位、4494位、4569位、4850位、4963位、5599位、5607位、5763位、5958位、6060位、6115位、6140位、6464位、6605位、6704位、6744位、6750位、6751位、6795位、6818位、6868位、6984位、7066位、7139位、7148位、7175位、7237位、7303位、7404位、7456位、7702位、7870位、7910位、8198位、8282位、8359位、8385位、8519位、8521位、9158位、9160位、9212位、9319位、9581位、9740位、9759位、10001位、10204位、10244位、10304位、10310位、10539位、10732位、11091位、11170位、11443位、11870位、11889位、11894位、11904位、12036位、12451位、12662位、12813位、13122位、13217位、13312位、13662位、13692位、14060位、14807位、14819位、15163位、15231位、15491位、15565位、15921位、16011位、16019位、16335位、17305位、または17501位のいずれかの多型部位
(14’)配列番号:120に記載の塩基配列における3383位、3458位、7823位、8517位、9173位、9924位、10001位、10461位、10556位、10667位、10669位、10965位、11930位、12339位、12341位、13898位、14356位、14406位、14407位、15224位、15364位、16774位、16950位、19265位、19659位、19665位、19950位、20265位、20771位、20948位、21083位、21933位、21991位、22246位、22270位、23238位、23599位、23817位、23989位、24063位、24100位、24372位、24808位、24992位、25164位、25191位、25641位、26765位、27212位、27492位、27795位、28161位、28558位、28829位、28948位、28972位、または30011位のいずれかの多型部位
(15’)配列番号:121に記載の塩基配列における4662位、5587位、5854位、6282位、6646位、6799位、8172位、9139位、9958位、10001位、10216位、10372位、10496位、11753位、11786位、11902位、11915位、13053位、13345位、14444位、14535位、14647位、14740位、14768位、16488位、17523位、17836位、18997位、19030位、19389位、19476位、または19748位のいずれかの多型部位
(16’)配列番号:122に記載の塩基配列における115位、119位、123位、139位、2517位、2813位、5750位、5769位、または10001位のいずれかの多型部位
(17’)配列番号:123に記載の塩基配列における1796位、1867位、1964位、4942位、5020位、5323位、5841位、6113位、6132位、6164位、6347位、6380位、7316位、7905位、8025位、8095位、8252位、8405位、8838位、8940位、8985位、9606位、9763位、9964位、9979位、9980位、10001位、10072位、10105位、10326位、10920位、11619位、11796位、12217位、12218位、12672位、12954位、13271位、14010位、14011位、14508位、14594位、14771位、14772位、15043位、15126位、15212位、15293位、15309位、15311位、15502位、19773位、19836位、20077位、20083位、または20641位のいずれかの多型部位
(18’)配列番号:124に記載の塩基配列における964位、3645位、5581位、5587位、5609位、5610位、6605位、6616位、6843位、6850位、6931位、7370位、10001位、10108位、12342位、12536位、14272位、または16116位のいずれかの多型部位
(19’)配列番号:125に記載の塩基配列における134位、6382位、6519位、6701位、9035位、9368位、10001位、12269位、12337位、12354位、12360位、13003位、13288位、13391位、13825位、13841位、14006位、14007位、22058位、または22223位のいずれかの多型部位
(20’)配列番号:126に記載の塩基配列における902位、931位、3204位、6676位、7682位、7686位、7693位、8859位、9195位、9518位、9971位、10001位、10088位、10091位、11195位、13421位、13437位、13686位、13803位、13974位、14217位、18702位、または19179位のいずれかの多型部位
(21’)配列番号:127に記載の塩基配列における1364位、2299位、2464位、2480位、9633位、9850位、10001位、11730位、14666位、または15759位のいずれかの多型部位
(22’)配列番号:128に記載の塩基配列における4627位、6035位、6336位、6644位、10001位、12748位、12920位、13013位、18444位、18457位、19432位、または20001位のいずれかの多型部位
(23’)配列番号:129に記載の塩基配列における211位、247位、264位、341位、859位、4903位、7292位、8697位、8768位、8866位、9293位、9493位、9567位、10001位、10128位、11151位、12244位、12474位、12634位、14705位、16841位、17148位、17710位、17760位、17966位、19760位、または19793位のいずれかの多型部位
(24’)配列番号:130に記載の塩基配列における3980位、4498位、6500位、6680位、7028位、8271位、8357位、9576位、10001位、10374位、10470位、10647位、10732位、10789位、10981位、10989位、11278位、11928位、12543位、13326位、13452位、13472位、13472位、13567位、14166位、14390位、14609位、14655位、15214位、16840位、17187位、17639位、17883位、18814位、または19093位のいずれかの多型部位
(25’)配列番号:131に記載の塩基配列における956位、2506位、2574位、3616位、4741位、5235位、6250位、6686位、6933位、7057位、9168位、9372位、9427位、9443位、9513位、10001位、10064位、10778位、10929位、11165位、11270位、11406位、11816位、11829位、12272位、12822位、12984位、14112位、15427位、16850位、18887位、19130位、19194位、19753位、20583位、22282位、22746位、22901位、23049位、23494位、24791位、25498位、25978位、26098位、26424位、26745位、26746位、26821位、27869位、30043位、30156位、または30164位のいずれかの多型部位
(26’)配列番号:132に記載の塩基配列における340位、4755位、7131位、9154位、10001位、12378位、16455位、16576位、16776位、18262位、18275位、18477位、19149位、19316位、19387位、19876位、19885位、19896位、または19955位のいずれかの多型部位
(27’)配列番号:133に記載の塩基配列における287位、515位、889位、3127位、3699位、5145位、5178位、5397位、5398位、5910位、6335位、6545位、6667位、6668位、6971位、7041位、7042位、7329位、7456位、7593位、7657位、7661位、7684位、8679位、8748位、9208位、9354位、9376位、9382位、9553位、9555位、9591位、9664位、9671位、9720位、9931位、9995位、10001位、10306位、10391位、10505位、10572位、10658位、10727位、10927位、11089位、11125位、11406位、11491位、11542位、11818位、12291位、12633位、12667位、13395位、13662位、13689位、13750位、13854位、13880位、14015位、14267位、14320位、14360位、14374位、14414位、14511位、14547位、14589位、14692位、14719位、15096位、15268位、15351位、15756位、15790位、16307位、16456位、16701位、17352位、17439位、17460位、17966位、18095位、18424位、または18437位のいずれかの多型部位
(28’)配列番号:17または配列番号:19に記載の塩基配列における151位の多型部位
(29’)配列番号:21に記載の塩基配列における151位の多型部位
(30’)配列番号:134に記載の塩基配列における120位、136位、162位、427位、530位、1362位、1363位、1412位、1567位、2341位、2610位、3524位、3959位、4296位、4940位、5409位、5824位、6522位、6564位、6755位、7646位、7798位、7819位、8015位、8122位、8848位、9096位、9413位、9424位、9441位、10001位、11639位、11982位、11990位、12077位、12090位、13737位、13755位、14554位、15066位、15292位、15457位、15646位、15943位、17114位、17287位、17714位、18291位、19403位、19425位、20143位、20404位、20522位、21726位、22920位、23071位、24276位、24360位、25434位、25539位、25703位、25971位、26431位、26739位、26760位、26764位、26927位、28308位、28619位、28760位、29179位、29329位、29560位、30251位、30736位、30998位、31207位、31920位、32218位、37200位、37692位、42327位、または50935位のいずれかの多型部位
(31’)配列番号:135に記載の塩基配列における109位、654位、732位、1798位、2708位、2903位、4079位、4228位、4252位、4792位、5120位、5301位、7409位、7610位、8346位、8373位、8690位、8832位、9099位、9755位、9786位、9829位、9942位、9947位、10001位、10069位、10196位、10232位、10519位、10883位、10977位、11043位、11045位、11310位、11622位、11697位、12189位、12406位、12475位、12704位、13649位、14271位、14434位、14565位、15203位、15419位、15423位、15606位、16001位、16171位、16282位、16406位、16582位、16705位、16883位、16960位、17825位、18287位、18360位、18413位、18756位、19035位、20135位、20419位、20444位、21226位、21271位、21289位、22641位、22678位、22696位、22709位、22719位、23897位、23951位、24215位、24714位、24729位、24743位、24767位、24796位、25455位、25475位、25499位、25529位、25530位、25911位、26199位、26204位、27336位、27635位、27636位、または27970位のいずれかの多型部位
(32’)配列番号:136に記載の塩基配列における5944位、9392位、9696位、10001位、10517位、10796位、11240位、11335位、11483位、11526位、11620位、12079位、13907位、14899位、14979位、15973位、16362位、16837位、17381位、20332位、20470位、20749位、21742位、25089位、43199位、48326位、49066位、49543位、50522位、52218位、54317位、55447位、または57297位のいずれかの多型部位
(33’)配列番号:137に記載の塩基配列における1142位、2657位、2975位、3650位、3751位、3803位、5367位、5519位、10001位、10124位、12490位、13245位、14509位、15451位、20178位、27030位、28575位、28643位、31355位、34097位、34110位、または36614位のいずれかの多型部位
(34’)配列番号:138に記載の塩基配列における342位、2029位、2118位、6500位、6752位、8709位、8823位、10001位、10277位、10794位、10805位、10810位、11430位、11597位、12525位、12830位、14388位、14645位、15029位、15186位、16565位、16816位、17176位、21790位、21827位、21947位、21964位、22640位、22752位、25900位、26502位、27635位、27777位、27791位、30616位、30650位、または30957位のいずれかの多型部位
(35’)配列番号:139に記載の塩基配列における480位、1230位、2221位、2414位、2781位、2875位、4999位、5055位、5901位、8107位、10001位、10139位、10275位、10897位、10962位、11190位、11393位、11942位、12734位、12849位、14845位、15165位、15699位、16530位、18323位、または18333位のいずれかの多型部位 - (9’)〜(27’)および(30’)〜(35’)に記載の多型部位における塩基種が、それぞれ以下の(9″)〜(27″)および(30″)〜(35″)である場合に、侵襲性歯周炎にかかりやすいと判定される請求項6に記載の検査方法。
(9″)配列番号:115に記載の塩基配列における24079位の塩基種がA
(10″)配列番号:116に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(11″)配列番号:117に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG、15367位の塩基種がT、または21995位の塩基種がC
(12″)配列番号:118に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(13″)配列番号:119に記載の塩基配列における10204位の塩基種がC
(14″)配列番号:120に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(15″)配列番号:121に記載の塩基配列における11915位の塩基種がG
(16″)配列番号:122に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(17″)配列番号:123に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(18″)配列番号:124に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(19″)配列番号:125に記載の塩基配列における10001位の塩基種がT、または13288位の塩基種がT
(20″)配列番号:126に記載の塩基配列における10001位の塩基種がT
(21″)配列番号:127に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(22″)配列番号:128に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(23″)配列番号:129に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(24″)配列番号:130に記載の塩基配列における10001位の塩基種がC
(25″)配列番号:131に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(26″)配列番号:132に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(27″)配列番号:133に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(30″)配列番号:134に記載の塩基配列における42327位の塩基種がT
(31″)配列番号:135に記載の塩基配列における20135位の塩基種がC
(32″)配列番号:136に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(33″)配列番号:137に記載の塩基配列における28575位の塩基種がG
(34″)配列番号:138に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG、11597位の塩基種がG、または14388位の塩基種がC
(35″)配列番号:139に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG - 請求項1に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程を含む、慢性歯周炎の検査方法。
- 請求項1に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域の多型部位が、それぞれ以下の(28’)〜(51’)に記載の多型部位である、請求項8に記載の方法。
(28’)配列番号:17または配列番号:19に記載の塩基配列における151位の多型部位
(29’)配列番号:21に記載の塩基配列における151位の多型部位
(30’)配列番号:134に記載の塩基配列における120位、136位、162位、427位、530位、1362位、1363位、1412位、1567位、2341位、2610位、3524位、3959位、4296位、4940位、5409位、5824位、6522位、6564位、6755位、7646位、7798位、7819位、8015位、8122位、8848位、9096位、9413位、9424位、9441位、10001位、11639位、11982位、11990位、12077位、12090位、13737位、13755位、14554位、15066位、15292位、15457位、15646位、15943位、17114位、17287位、17714位、18291位、19403位、19425位、20143位、20404位、20522位、21726位、22920位、23071位、24276位、24360位、25434位、25539位、25703位、25971位、26431位、26739位、26760位、26764位、26927位、28308位、28619位、28760位、29179位、29329位、29560位、30251位、30736位、30998位、31207位、31920位、32218位、37200位、37692位、42327位、または50935位のいずれかの多型部位
(31’)配列番号:135に記載の塩基配列における109位、654位、732位、1798位、2708位、2903位、4079位、4228位、4252位、4792位、5120位、5301位、7409位、7610位、8346位、8373位、8690位、8832位、9099位、9755位、9786位、9829位、9942位、9947位、10001位、10069位、10196位、10232位、10519位、10883位、10977位、11043位、11045位、11310位、11622位、11697位、12189位、12406位、12475位、12704位、13649位、14271位、14434位、14565位、15203位、15419位、15423位、15606位、16001位、16171位、16282位、16406位、16582位、16705位、16883位、16960位、17825位、18287位、18360位、18413位、18756位、19035位、20135位、20419位、20444位、21226位、21271位、21289位、22641位、22678位、22696位、22709位、22719位、23897位、23951位、24215位、24714位、24729位、24743位、24767位、24796位、25455位、25475位、25499位、25529位、25530位、25911位、26199位、26204位、27336位、27635位、27636位、または27970位のいずれかの多型部位
(32’)配列番号:136に記載の塩基配列における5944位、9392位、9696位、10001位、10517位、10796位、11240位、11335位、11483位、11526位、11620位、12079位、13907位、14899位、14979位、15973位、16362位、16837位、17381位、20332位、20470位、20749位、21742位、25089位、43199位、48326位、49066位、49543位、50522位、52218位、54317位、55447位、または57297位のいずれかの多型部位
(33’)配列番号:137に記載の塩基配列における1142位、2657位、2975位、3650位、3751位、3803位、5367位、5519位、10001位、10124位、12490位、13245位、14509位、15451位、20178位、27030位、28575位、28643位、31355位、34097位、34110位、または36614位のいずれかの多型部位
(34’)配列番号:138に記載の塩基配列における342位、2029位、2118位、6500位、6752位、8709位、8823位、10001位、10277位、10794位、10805位、10810位、11430位、11597位、12525位、12830位、14388位、14645位、15029位、15186位、16565位、16816位、17176位、21790位、21827位、21947位、21964位、22640位、22752位、25900位、26502位、27635位、27777位、27791位、30616位、30650位、または30957位のいずれかの多型部位
(35’)配列番号:139に記載の塩基配列における480位、1230位、2221位、2414位、2781位、2875位、4999位、5055位、5901位、8107位、10001位、10139位、10275位、10897位、10962位、11190位、11393位、11942位、12734位、12849位、14845位、15165位、15699位、16530位、18323位、または18333位のいずれかの多型部位
(36’)配列番号:23に記載の塩基配列における151位の多型部位
(37’)配列番号:25に記載の塩基配列における151位の多型部位
(38’)配列番号:27に記載の塩基配列における151位の多型部位
(39’)配列番号:140に記載の塩基配列における2198位、2699位、6511位、6789位、7554位、8442位、8715位、10001位、11254位、12288位、16001位、または17077位のいずれかの多型部位
(40’)配列番号:141に記載の塩基配列における96位、813位、848位、1033位、1442位、1593位、1815位、1919位、4094位、4296位、4339位、4759位、5670位、5886位、6542位、6701位、7886位、7950位、9151位、9725位、9873位、10001位、10029位、10969位、11165位、11255位、14195位、14245位、14534位、14615位、14971位、15174位、16520位、16668位、17012位、19784位、20876位、21747位、22893位、22958位、23051位、23106位、23232位、23293位、24106位、28196位、28675位、29464位、30486位、31935位、32255位、32622位、32733位、33000位、33037位、33120位、33250位、33862位、34481位、34688位、34712位、34839位、36994位、37259位、37752位、38231位、38301位、38661位、38932位、39090位、39632位、40905位、42065位、42129位、43761位、44085位、44329位、44756位、45848位、46277位、46454位、49738位、49778位、49972位、54744位、54796位、56499位、57799位、57915位、60576位、61688位、63023位、63822位、63834位、または63870位のいずれかの多型部位
(41’)配列番号:142に記載の塩基配列における498位、555位、1366位、1640位、1782位、2517位、3110位、3264位、3650位、4279位、4581位、4622位、5056位、5431位、5635位、6973位、7018位、7687位、8071位、8128位、8803位、8852位、8954位、9310位、10001位、10024位、10389位、10424位、10426位、10565位、10600位、10819位、11101位、11175位、11634位、12172位、12581位、13079位、13740位、14267位、14778位、14818位、16202位、16528位、16578位、19782位、22905位、23164位、23818位、24163位、24244位、24489位、24828位、24882位、25274位、26327位、26451位、27952位、29546位、29572位、29730位、29777位、32992位、33119位、36396位、36884位、39627位、39749位、41439位、42155位、42449位、43759位、43994位、44763位、45412位、45500位、45706位、45711位、45886位、45906位、46098位、46106位、46823位、46899位、46946位、47188位、47211位、47608位、47964位、48003位、48279位、48774位、48792位、49161位、49167位、49494位、49640位、49787位、49840位、50344位、50416位、50419位、50461位、50619位、51154位、51344位、51379位、51713位、51943位、52486位、52620位、52688位、53319位、53966位、54757位、57343位、59179位、59449位、59459位、59766位、60205位、60470位、60594位、60697位、61411位、62620位、62792位、62860位、62950位、63914位、64055位、64125位、64523位、64929位、65453位、65782位、66946位、67630位、68103位、68229位、68230位、68315位、70016位、70867位、71137位、71886位、72331位、72353位、72579位、または72616位のいずれかの多型部位
(42’)配列番号:143に記載の塩基配列における822位、824位、853位、870位、963位、1035位、1169位、1308位、7146位、7709位、7728位、7741位、7780位、7805位、7843位、7844位、7888位、7941位、7965位、8060位、8335位、9948位、10001位、11990位、12342位、12807位、16263位、または16768位のいずれかの多型部位
(43’)配列番号:144に記載の塩基配列における757位、984位、1360位、2092位、8980位、10001位、10624位、11042位、または15953位のいずれかの多型部位
(44’)配列番号:145に記載の塩基配列における75位、2800位、3010位、3957位、4627位、4722位、4825位、4881位、5253位、7319位、8087位、8396位、8834位、9100位、9105位、9826位、9835位、10001位、10070位、10598位、10618位、10631位、10642位、10718位、11329位、11615位、12098位、13256位、13279位、15458位、17422位、18635位、19920位、23233位、23710位、24050位、24751位、25417位、26209位、26441位、28826位、29255位、29296位、30119位、31377位、31512位、31699位、32775位、32825位、33303位、33387位、33437位、33573位、34680位、36145位、36371位、36573位、36597位、36683位、36759位、36763位、36787位、37038位、39317位、39970位、42697位、43630位、または43638位のいずれかの多型部位
(45’)配列番号:146に記載の塩基配列における319位、2530位、6272位、7937位、8205位、10001位、11274位、13402位、14476位、14801位、14852位、17882位、18217位、18522位、18674位、18812位、または18989位のいずれかの多型部位
(46’)配列番号:147に記載の塩基配列における222位、2465位、2466位、4624位、5112位、6298位、6976位、8485位、9457位、9945位、10001位、10397位、10821位、10944位、11507位、11635位、11963位、12750位、12819位、14634位、14709位、15985位、16968位、17124位、17312位、17567位、17621位、17775位、18137位、18225位、18347位、18879位、18923位、19284位、19609位、19714位、19753位、または19754位のいずれかの多型部位
(47’)配列番号:148に記載の塩基配列における3831位、3882位、3925位、3928位、4010位、4197位、4545位、4701位、4880位、4949位、10001位、12151位、13134位、15737位、16289位、16318位、20915位、21001位、22799位、22800位、23002位、25842位、29440位、31331位、31347位、31845位、31973位、33925位、37187位、38753位、40474位、40493位、44461位、45840位、46045位、46468位、または48627位のいずれかの多型部位
(48’)配列番号:149に記載の塩基配列における3728位、5033位、5770位、9803位、10001位、10071位、15368位、16174位、16379位、16584位、または19623位のいずれかの多型部位
(49’)配列番号:150に記載の塩基配列における869位、1048位、1103位、5092位、5333位、5795位、6328位、6455位、6489位、6616位、8061位、10001位、12618位、12746位、15882位、15970位、16961位、17746位、17751位、18004位、22945位、24796位、29622位、29877位、30580位、31500位、32397位、32406位、32528位、33004位、33056位、33071位、または33127位のいずれかの多型部位
(50’)配列番号:151に記載の塩基配列における360位、3151位、4321位、6804位、8069位、8931位、9094位、9111位、9789位、10001位、10715位、10720位、10909位、11107位、11318位、11557位、11651位、11797位、14819位、14825位、15057位、15862位、18390位、18494位、18769位、18841位、18928位、19215位、19273位、19516位、19598位、20007位、20203位、20254位、20324位、21302位、21496位、21536位、21752位、22956位、23732位、23755位、23839位、23923位、24268位、24690位、24837位、25556位、26024位、26509位、26703位、27302位、28257位、28473位、28722位、28855位、29409位、30167位、31943位、34159位、34751位、35954位、36290位、36384位、または36487位のいずれかの多型部位
(51’)配列番号:152に記載の塩基配列における431位、1625位、1710位、1813位、2757位、4822位、7809位、8435位、9518位、9827位、10001位、10022位、11582位、12156位、12379位、12700位、12999位、13649位、13726位、14224位、15770位、15773位、15879位、16242位、17759位、19514位、19743位、20005位、20133位、20425位、20609位、21350位、21358位、21975位、22916位、23279位、23283位、23475位、25464位、25715位、25941位、25995位、26229位、26300位、26385位、26408位、26657位、27250位、27347位、27407位、27613位、27613位、27892位、28348位、28648位、28989位、29161位、29392位、29611位、30407位、30703位、30777位、31051位、31735位、32037位、32225位、32239位、32388位、34349位、37610位、38225位、38393位、41420位、42116位、42306位、48204位、48464位、48550位、48656位、51710位、51751位、52774位、52841位、53077位、55039位、55208位、57049位、57345位、58040位、58140位、58321位、58353位、58905位、58968位、59269位、59704位、59809位、60020位、60030位、60128位、60130位、60570位、60573位、60575位、60620位、60638位、60656位、60797位、60868位、61099位、61123位、61850位、61869位、63543位、63907位、64308位、64308位、65722位、65743位、66131位、66885位、67162位、67209位、67825位、68294位、68317位、68557位、68672位、68913位、69091位、69212位、69369位、69426位、69460位、69640位、69960位、70030位、70373位、70620位、70643位、70651位、70665位、70749位、70872位、71048位、71070位、72248位、72510位、72537位、72671位、72696位、72754位、73232位、73380位、73400位、73545位、73594位、74072位、74864位、または76950位のいずれかの多型部位 - 請求項9の(30’)〜(35’)および(39’)〜(51’)に記載の多型部位における塩基種が、それぞれ以下の(30″)〜(35″)および(39″)〜(51″)である場合に、慢性歯周炎にかかりやすいと判定される請求項7に記載の検査方法。
(30″)配列番号:134に記載の塩基配列における23071位の塩基種がA、または10001位の塩基種がT
(31″)配列番号:135に記載の塩基配列における20135位の塩基種がC
(32″)配列番号:136に記載の塩基配列における43199位の塩基種がG、または48326位の塩基種がT
(33″)配列番号:137に記載の塩基配列における10001位の塩基種がB
(34″)配列番号:138に記載の塩基配列における22640位の塩基種がC
(35″)配列番号:139に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(39″)配列番号:140に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(40″)配列番号:141に記載の塩基配列における23293位の塩基種がC
(41″)配列番号:142に記載の塩基配列における62860位の塩基種がC
(42″)配列番号:143に記載の塩基配列における12807位の塩基種がT
(43″)配列番号:144に記載の塩基配列における10001位の塩基種がT
(44″)配列番号:145に記載の塩基配列における37038位の塩基種がG
(45″)配列番号:146に記載の塩基配列における10001位の塩基種がC
(46″)配列番号:147に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(47″)配列番号:148に記載の塩基配列における21001位の塩基種がG、15737位の塩基種がG、21001位の塩基種がG、または29440位の塩基種がT
(48″)配列番号:149に記載の塩基配列における10001位の塩基種がA
(49″)配列番号:150に記載の塩基配列における24796位の塩基種がT
(50″)配列番号:151に記載の塩基配列における10001位の塩基種がG
(51″)配列番号:152に記載の塩基配列における41420位の塩基種がT、48204位の塩基種がA、または68294位の塩基種がC - ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域のハプロタイプを検出する工程を含む、歯周疾患の検査方法。
- ハプロタイプが、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、請求項11に記載の方法。
- ハプロタイプが、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、請求項11に記載の方法。
- ハプロタイプが、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、請求項11に記載の方法。
- ハプロタイプが、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位のうち、少なくとも2つ以上の多型部位の組み合わせである、請求項11に記載の方法。
- 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) ADCY9遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:85、87、89、91、93、95および97に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)〜(iv)のいずれかに記載のハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)C、T、A、G、A、CおよびCであるハプロタイプ
(ii)T、A、A、T、A、CおよびCであるハプロタイプ
(iii)T、A、T、G、A、CおよびAであるハプロタイプ
(iv)T、A、T、T、G、CおよびCであるハプロタイプ - 工程(a)に記載のADCY9遺伝子領域における多型部位が、配列番号:85、87、89、91、93、95または97のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位である、請求項16に記載の検査方法。
- 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) CALCR遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:99、101、103、105、107、109、111および113に記載の塩基配列における151位のそれぞれの塩基種が、以下の(i)または(ii)に記載のハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程
(i)T、C、T、T、T、T、TおよびGであるハプロタイプ
(ii)T、C、A、C、G、C、GおよびCであるハプロタイプ - 工程(a)に記載のCALCR遺伝子領域における多型部位が、配列番号:99、101、103、105、107、109、111または113のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位である、請求項18に記載の検査方法。
- 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) LAMC2遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、および20647位のそれぞれの塩基種が、C、GおよびGであるハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程 - 工程(a)に記載のLAMC2遺伝子領域における多型部位が、配列番号:153に記載の塩基配列における3105位、3201位、3293位、3525位、3637位、3797位、4083位、4122位、4304位、4461位、8946位、9580位、9821位、10001位、10044位、10981位、11605位、11700位、12261位、12519位、13296位、20416位、20647位、21607位、21628位、23154位、25250位、26280位、27519位、27522位、27756位、27763位、28310位、29245位、29896位、または30311位のいずれかの多型部位である、請求項20に記載の検査方法。
- 工程(a)に記載のLAMC2遺伝子領域における多型部位が、配列番号:132に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位のいずれかの多型部位である、請求項20に記載の検査方法。
- 以下の工程(a)および(b)を含む、歯周疾患の検査方法。
(a) IL4遺伝子領域の多型部位の塩基種、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)により決定された塩基種を、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、および15382位のそれぞれの塩基種が、G、AおよびTであるハプロタイプを示す遺伝子領域における多型部位の塩基種と比較する工程 - 工程(a)に記載のIL4遺伝子領域における多型部位が、配列番号:154に記載の塩基配列における4276位、4617位、4882位、4927位、5491位、5633位、5710位、6302位、6408位、6475位、6524位、6527位、6554位、6777位、6819位、6857位、6946位、7374位、7950位、8120位、8428位、8536位、8874位、8938位、8951位、9019位、9948位、9987位、10001位、10196位、10256位、10269位、10278位、10330位、10481位、10602位、10653位、10697位、10868位、11120位、11373位、11516位、11629位、11647位、11687位、11719位、11721位、11779位、11792位、11940位、12233位、12327位、12448位、12477位、12537位、12610位、12650位、12783位、12885位、13164位、13425位、13433位、13630位、13674位、13821位、14216位、14217位、14445位、14521位、14641位、14677位、14756位、14902位、14926位、14951位、15166位、15382位、16038位、16122位、16439位、16630位、16636位、16819位、16854位、16983位、17092位、17200位、17275位、17323位、17747位、17789位、17822位、17842位、17934位、17944位、18061位、18507位、18666位、18707位、19042位、19057位、19203位、19261位、19269位、19271位、19416位、19619位、19715位、19735位、19885位、19987位、20088位、20151位、20458位、20571位、20683位、20815位、21002位、21116位、21162位、21163位、21324位、21326位、21415位、21427位、21452位、21496位、21561位、21588位、21687位、22334位、22379位、22422位、22693位、23081位、23084位、23091位、23198位、23328位、24043位、24525位、24747位、24837位、24986位、25009位、25013位、25128位、25160位、または25173位のいずれかの多型部位である、請求項23に記載の検査方法。
- 工程(a)に記載のIL4遺伝子領域における多型部位が、配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、または15382位のいずれかの多型部位である、請求項23に記載の検査方法。
- 請求項1に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、歯周疾患の検査試薬。
- 請求項1に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型部位を含むDNAを増幅するように設計されたフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む、歯周疾患の検査試薬。
- 請求項1に記載の(1)〜(52)のいずれかの領域における多型部位を含むDNAとハイブリダイズするヌクレオチドプローブが固定された固相からなる、歯周疾患の検査試薬。
- 歯周疾患が侵襲性歯周炎であり、多型部位が請求項1に記載の(1)〜(35)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位である、請求項26〜28のいずれかに記載の検査試薬。
- 歯周疾患が慢性歯周炎であり、多型部位が請求項1に記載の(28)〜(51)のいずれかの領域、または、該領域と塩基対をなす相補鎖における領域の多型部位である、請求項26〜28のいずれかに記載の検査試薬。
- 多型部位が請求項6および請求項9に記載の(1’)〜(51’)のいずれかに記載の多型部位である、請求項26〜28に記載の検査試薬。
- 多型部位が請求項6に記載の(1’)〜(35’)のいずれかの多型部位である、請求項29に記載の検査試薬。
- 多型部位が請求項9に記載の(28’)〜(51’)のいずれかの多型部位である、請求項30に記載の検査試薬。
- ADCY9遺伝子領域、CALCR遺伝子領域、LAMC2遺伝子領域もしくはIL4遺伝子領域、または、それらの領域と塩基対をなす相補鎖における領域における多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、歯周疾患の検査試薬。
- 多型部位が配列番号:85、87、89、91、93、95もしくは97のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、請求項34に記載の検査試薬。
- 多型部位が、配列番号:99、101、103、105、107、109、111もしくは113のいずれかに記載の塩基配列における151位の多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、請求項34に記載の検査試薬。
- 多型部位が、配列番号:153に記載の塩基配列における10001位、13296位、もしくは20647位のいずれかの多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、請求項34に記載の検査試薬。
- 多型部位が配列番号:154に記載の塩基配列における10001位、12477位、もしくは15382位のいずれかの多型部位、または、該部位における塩基と塩基対をなす相補鎖における部位である、請求項34に記載の検査試薬。
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