JP2006067825A - C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に関連する多型、およびその利用 - Google Patents
C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に関連する多型、およびその利用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006067825A JP2006067825A JP2004252105A JP2004252105A JP2006067825A JP 2006067825 A JP2006067825 A JP 2006067825A JP 2004252105 A JP2004252105 A JP 2004252105A JP 2004252105 A JP2004252105 A JP 2004252105A JP 2006067825 A JP2006067825 A JP 2006067825A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gene
- polymorphic site
- dna
- site
- base
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
【解決手段】人口集団調査に基づいて選択した172の遺伝子に存在する一塩基多型(SNPs)について、HCV感染の進行度との関連を調べた。その結果、それぞれの遺伝子もしくはそれぞれ遺伝子の近傍DNA領域における多型変異の有無を指標とすることにより、被検者において、HCV感染に起因する肝疾患に対して感受性か否かの検査を行うことが可能であることを見出した。
【選択図】なし
Description
近年、肝細胞癌のリスクを増大させる宿主側の遺伝素因についてもいくつかの報告があり、インターロイキン1βの多型(非特許文献8参照)、ウリジン5'-2リン酸-グルクロノシルトランスフェラーゼ(UGT1A7)の多型(非特許文献9参照)が日本人HCV感染者の肝細胞癌進展に関連する事が、発明者らによって既に明らかにされている。さらに、CYP酵素の多型(非特許文献10参照)、ミクロゾームエポキシド加水分解酵素の多型(非特許文献11参照)、アルデヒドデヒドロゲナーゼ2遺伝子の多型(非特許文献12参照)などが肝細胞癌の進展および/またはHCV感染に関連する肝疾患の重症度に関連する事が報告されている。しかし、その数は未だ少数であり、さらなる解析が望まれていた。
〔1〕 被検者について、下記(1)〜(3)のいずれかに記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における変異を検出することを特徴とする、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性か否かの検査方法、
(1)SCYB14、(2)GFRA1、(3)CRHR2
〔2〕 変異が多型変異である、〔1〕に記載の検査方法、
〔3〕 被検者について、〔1〕の(1)〜(3)のいずれかに記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における多型部位の塩基種を決定することを特徴とする、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性か否かの検査方法、
〔4〕 多型部位が、それぞれ以下の(1a)〜(3a)に記載の多型部位である、〔3〕に記載の検査方法、
(1a)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における2960位、3454位、4765位、6189位、7038位、7154位、8244位、8630位、8740位、9052位、9054位、9151位、9179位、10001位、10998位、13929位、14163位、14325位、15949位、17378位、17379位、19182位、20122位、20169位、20885位、20886位、21705位、23395位、23541位、24286位、24592位、24594位、25767位、25938位、26561位、27381位、28265位、28674位、29560位、30284位、30978位、31932位、33753位、35039位、または36194位のいずれかの多型部位
(2a)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における2186位、2666位、2836位、4226位、4897位、5008位、5044位、5845位、6348位、6381位、6915位、6960位、7340位、7466位、7492位、10001位、10702位、11685位、11731位、12461位、12552位、12814位、13482位、15067位、15080位、15253位、15299位、16065位、16540位、16668位、16848位、17020位、17118位、17196位、17485位、17560位、19019位、19596位、19602位、20293位、20321位、20647位、21151位、21406位、21502位、21927位、22008位、22254位、23580位、24061位、24163位、24214位、24393位、24491位、25300位、25948位、26523位、27081位、27435位、28120位、28260位、28832位、28926位、28951位、30815位、31243位、31283位、31395位、31506位、31765位、34078位、34519位、35884位、35922位、36345位、36663位、36745位、36907位、36923位、36946位、37397位、37470位、37501位、38538位、38546位または38913位のいずれかの多型部位
(3a)CRHR2遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:3に記載の塩基配列におけるの660位、1761位、1897位、2833位、4878位、5319位、5592位、5953位、6059位、6202位、6966位、7659位、7691位、7794位、8131位、8931位、9264位、9445位、9465位、9466位、10001位、10401位、11042位、11461位、11637位、11818位、12407位、13325位、13326位、13450位、15854位、16623位、17913位、17921位、18797位、18863位、19028位、19059位または19099位いずれかの多型部位
〔5〕 多型部位が、それぞれ以下の(1b)〜(3b)に記載の多型部位である、〔3〕に記載の検査方法、
(1b)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における14163位の多型部位
(2b)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における21151位の多型部位
(3b)CRHR2遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:3に記載の塩基配列における10001位の多型部位
〔6〕 〔5〕の(1b)〜(3b)に記載の多型部位における塩基種が、それぞれ以下の(1c)〜(3c)である場合に、被検者はC型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性であると判定される〔5〕に記載の検査方法、
(1c)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における14163位の塩基種がC
(2c)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における21151位の塩基種がG
(3c)CRHR2遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:3に記載の塩基配列における10001位の塩基種がC
〔7〕 被検者について、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性か否かの検査方法であって、以下の(1’)または(2’)に記載のハプロタイプを示すDNAブロックが検出された場合にC型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性であるものと判定される方法、
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれG、C、およびCであるハプロタイプ
(2’)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における10001位、21151位、および28926位の多型部位の塩基種が、それぞれC、G、およびCであるハプロタイプ
〔8〕 被検者について、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して抵抗性か否かの検査方法であって、以下の(1’)に記載のハプロタイプを示すDNAブロックが検出された場合にC型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して抵抗性であるものと判定される方法、
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれA、G、およびGであるハプロタイプ
〔9〕 以下の工程(a)および(b)を含む、被検者について、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性か否かの検査方法、
(a) 被検者における以下の(1)または(2)に記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位について、塩基種を決定する工程、
(1)SCYB14、(2)GFRA1
(b) (a)で決定された塩基種が、以下の(1')または(2')に記載のハプロタイプを示す前記遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における前記多型部位の塩基種と同一であった場合に、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性であるものと判定する工程
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれG、C、およびCであるハプロタイプ
(2’)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における10001位、21151位、および28926位の多型部位の塩基種が、それぞれC、G、およびCであるハプロタイプ
〔10〕 以下の工程(a)および(b)を含む、被検者について、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して抵抗性か否かの検査方法、
(a) 被検者における以下の(1)に記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位について、塩基種を決定する工程、
(1)SCYB14
(b) (a)で決定された塩基種が、以下の(1')に記載のハプロタイプを示す前記遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における前記多型部位の塩基種と同一であった場合に、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して抵抗性であるものと判定する工程
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれA、G、およびGであるハプロタイプ
〔11〕 前記(a)の多型部位が以下の(1)または(2)に記載の多型部位である、〔9〕または〔10〕に記載の検査方法、
(1)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における2960位、3454位、4765位、6189位、7038位、7154位、8244位、8630位、8740位、9052位、9054位、9151位、9179位、10001位、10998位、13929位、14163位、14325位、15949位、17378位、17379位、19182位、20122位、20169位、20885位、20886位、21705位、23395位、23541位、24286位、24592位、24594位、25767位、25938位、26561位、27381位、28265位、28674位、29560位、30284位、30978位、31932位、33753位、35039位、または36194位のいずれかの多型部位
(2)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における2186位、2666位、2836位、4226位、4897位、5008位、5044位、5845位、6348位、6381位、6915位、6960位、7340位、7466位、7492位、10001位、10702位、11685位、11731位、12461位、12552位、12814位、13482位、15067位、15080位、15253位、15299位、16065位、16540位、16668位、16848位、17020位、17118位、17196位、17485位、17560位、19019位、19596位、19602位、20293位、20321位、20647位、21151位、21406位、21502位、21927位、22008位、22254位、23580位、24061位、24163位、24214位、24393位、24491位、25300位、25948位、26523位、27081位、27435位、28120位、28260位、28832位、28926位、28951位、30815位、31243位、31283位、31395位、31506位、31765位、34078位、34519位、35884位、35922位、36345位、36663位、36745位、36907位、36923位、36946位、37397位、37470位、37501位、38538位、38546位または38913位のいずれかの多型部位
〔12〕 前記(a)の多型部位が、以下の(1)または(2)に記載の多型部位である、〔9〕または〔10〕に記載の検査方法、
(1)SCYB14遺伝子上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、または26561位のいずれかの多型部位
(2)GFRA1遺伝子上の多型部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における10001位、21151位、または28926位のいずれかの多型部位
〔13〕 C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患か否か、もしくは該疾患に対して感受性か否かの検査方法であって、被検者におけるSCYB14遺伝子の発現量が対照と比較して低下している場合に、被検者はC型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に罹患している、もしくは該疾患に対して感受性であるものと判定する方法、
〔14〕 被検者由来の生体試料を被検試料として検査に供する、〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の検査方法、
〔15〕 肝疾患が肝細胞癌である、〔1〕〜〔14〕のいずれかに記載の検査方法、
〔16〕 〔4〕の(1a)〜(3a)のいずれかに記載の多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患か否か、もしくは該疾患に対して感受性か否かを検査するための試薬、
〔17〕 〔4〕の(1a)〜(3a)のいずれかに記載の多型部位を含むDNAとハイブリダイズするヌクレオチドプローブが固定された固相からなる、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患か否か、もしくは該疾患に対して感受性か否かを検査するための試薬、
〔18〕 〔4〕の(1a)〜(3a)のいずれかに記載の多型部位を含むDNAを増幅するためのプライマーオリゴヌクレオチドを含む、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患か否か、もしくは該疾患に対して感受性か否かを検査するための試薬、
〔19〕 肝疾患が肝細胞癌である、〔16〕〜〔18〕のいずれかに記載の試薬、
〔20〕 以下の(a)〜(c)の工程を含む、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患の治療もしくは予防のための薬剤のスクリーニング方法、
(a)SCYB14遺伝子を発現する細胞に、被検化合物を接触させる工程
(b)該SCYB14遺伝子の発現レベルを測定する工程
(c)被検化合物を接触させない場合と比較して、該発現レベルを上昇させる化合物を選択する工程
〔21〕 以下の(a)〜(c)の工程を含む、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患の治療もしくは予防のための薬剤のスクリーニング方法、
(a)SCYB14遺伝子の転写調節領域とレポーター遺伝子とが機能的に結合した構造を有するDNAを含む細胞または細胞抽出液と、被検化合物を接触させる工程
(b)該レポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程
(c)被検化合物の非存在下において測定した場合と比較して、該発現レベルを上昇させる化合物を選択する工程、を提供するものである。
(2)GFRA1 : GDNF family receptor alpha 1 (10q26) AF038421,BC014962
(3)CRHR2 : corticotropin releasing hormone receptor 2 (7p15.1) AF019381,U34587
(2a)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における2186位、2666位、2836位、4226位、4897位、5008位、5044位、5845位、6348位、6381位、6915位、6960位、7340位、7466位、7492位、10001位、10702位、11685位、11731位、12461位、12552位、12814位、13482位、15067位、15080位、15253位、15299位、16065位、16540位、16668位、16848位、17020位、17118位、17196位、17485位、17560位、19019位、19596位、19602位、20293位、20321位、20647位、21151位、21406位、21502位、21927位、22008位、22254位、23580位、24061位、24163位、24214位、24393位、24491位、25300位、25948位、26523位、27081位、27435位、28120位、28260位、28832位、28926位、28951位、30815位、31243位、31283位、31395位、31506位、31765位、34078位、34519位、35884位、35922位、36345位、36663位、36745位、36907位、36923位、36946位、37397位、37470位、37501位、38538位、38546位または38913位のいずれかの多型部位
(3a)CRHR2遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:3に記載の塩基配列における660位、1761位、1897位、2833位、4878位、5319位、5592位、5953位、6059位、6202位、6966位、7659位、7691位、7794位、8131位、8931位、9264位、9445位、9465位、9466位、10001位、10401位、11042位、11461位、11637位、11818位、12407位、13325位、13326位、13450位、15854位、16623位、17913位、17921位、18797位、18863位、19028位、19059位または19099位のいずれかの多型部位
なお、表中、*はアッセイしたSNP、**はアッセイし、統計解析により有意差が認められたSNPを示し、網掛け領域はハプロタイプと見なされた領域を示す。また、「アリル1」、「アリル2」、および「アリル3」のカラムにて記載した塩基種は、当該部位の相補鎖側を記載しているものもあるが、当業者においては掲載されたdbSNPデータベースのrs番号をもとに、当該部位についての塩基種の情報を適宜取得することができる。なお、CRHR2遺伝子のrs2008003は3通りの多型が存在する(「アリル3」カラム参照)また、SNP ID欄の記載内容は、先頭にrsが付くものはdbSNPデータベースの登録IDのうちNCBIにより一配列に一意に定まるIDを付与されたものである。また、dbSNPデータベースはウェブサイト(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/SNP/index.html)に公開されており、SNP ID欄に記載された登録ID番号を用いてウェブサイト上で検索することにより、塩基配列におけるSNPsの詳細な情報(例えば、染色体上の位置、多型部位の塩基の種類、前後の配列等)が入手できる。(SNP ID欄が空欄のものは、公共データベースに掲載されていないSNPである。)これらの情報を用いた場合、当業者においては、本発明に記載する検査を容易に行うことができる。
(1b)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における14163位の多型部位
(2b)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における21151位の多型部位
(3b)CRHR2遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:3に記載の塩基配列における10001位の多型部位
(1c)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における14163位の塩基種がC
(2c)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における21151位の塩基種がG
(3c)CRHR2遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:3に記載の塩基配列における10001位の塩基種がC
以上のように、本発明により、HCV感染に起因する肝疾患に関連する遺伝子上の領域が明らかになったことにより、当業者に過度の負担を強いることなく、上記HCV感染に起因する肝疾患に対する感受性について検査を行うことができる。
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれG、C、およびCであるハプロタイプ
(2’)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における10001位、21151位、および28926位の多型部位の塩基種が、それぞれC、G、およびCであるハプロタイプ
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれG、C、およびCであるハプロタイプ
(2’)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における10001位、21151位、および28926位の多型部位の塩基種が、それぞれC、G、およびCであるハプロタイプ
(a) 被検者における上記(1)または(2)に記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)で決定された塩基種が、上記(1’)または(2’)に記載のハプロタイプを示す前記遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における前記多型部位の塩基種と同一であった場合に、HCV感染に起因する肝疾患に対して感受性であるものと判定する工程
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれA、G、およびGであるハプロタイプ
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれA、G、およびGであるハプロタイプ
(a) 被検者における上記(1)に記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における多型部位の塩基種を決定する工程、
(b) 工程(a)で決定された塩基種が、上記(1’)に記載のハプロタイプを示す前記遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における前記多型部位の塩基種と同一であった場合に、HCV感染に起因する肝疾患に対して抵抗性であるものと判定する工程
(1)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における1位〜36561位のいずれかの多型部位
(2)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における1位〜38926位のいずれかの多型部位
(1)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における2960位〜36194位のいずれかの多型部位
(2)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における2186位〜38913位のいずれかの多型部位
(1)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における2960位、3454位、4765位、6189位、7038位、7154位、8244位、8630位、8740位、9052位、9054位、9151位、9179位、10001位、10998位、13929位、14163位、14325位、15949位、17378位、17379位、19182位、20122位、20169位、20885位、20886位、21705位、23395位、23541位、24286位、24592位、24594位、25767位、25938位、26561位、27381位、28265位、28674位、29560位、30284位、30978位、31932位、33753位、35039位、または36194位のいずれかの多型部位
(2)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における2186位、2666位、2836位、4226位、4897位、5008位、5044位、5845位、6348位、6381位、6915位、6960位、7340位、7466位、7492位、10001位、10702位、11685位、11731位、12461位、12552位、12814位、13482位、15067位、15080位、15253位、15299位、16065位、16540位、16668位、16848位、17020位、17118位、17196位、17485位、17560位、19019位、19596位、19602位、20293位、20321位、20647位、21151位、21406位、21502位、21927位、22008位、22254位、23580位、24061位、24163位、24214位、24393位、24491位、25300位、25948位、26523位、27081位、27435位、28120位、28260位、28832位、28926位、28951位、30815位、31243位、31283位、31395位、31506位、31765位、34078位、34519位、35884位、35922位、36345位、36663位、36745位、36907位、36923位、36946位、37397位、37470位、37501位、38538位、38546位または38913位のいずれかの多型部位
(1)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、または26561位のいずれかの多型部位
(2)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における10001位、21151位、または28926位のいずれかの多型部位
TaqMan PCR法の原理は次のとおりである。TaqMan PCR法は、アリルを含む領域を増幅することができるプライマーセットと、TaqManプローブを利用した解析方法である。TaqManプローブは、このプライマーセットによって増幅されるアリルを含む領域にハイブリダイズするように設計される。
PCR法を利用した塩基種を決定する方法として、AcycloPrime法も実用化されている。AcycloPrime法では、ゲノム増幅用のプライマー1組と、多型検出用の1つのプライマーを用いる。まず、ゲノムの多型部位を含む領域をPCRで増幅する。この工程は、通常のゲノムPCRと同じである。次に、得られたPCR産物に対して、SNPs検出用のプライマーをアニールさせ、伸長反応を行う。SNPs検出用のプライマーは、検出対象となっている多型部位に隣接する領域にアニールするようにデザインされている。
PCR産物をMALDI-TOF/MSで解析することによって塩基種の決定を行うこともできる。MALDI-TOF/MSは、分子量をきわめて正確に知ることができるため、タンパク質のアミノ酸配列や、DNAの塩基配列のわずかな相違を明瞭に識別することができる解析手法として様々な分野で利用されている。MALDI-TOF/MSによる塩基種の決定のためには、まず解析対象であるアリルを含む領域をPCRで増幅する。次いで増幅産物を単離してMALDI-TOF/MSによってその分子量を測定する。アリルの塩基配列は予めわかっているので、分子量に基づいて増幅産物の塩基配列は一義的に決定される。
PCR法を利用した更に高速な塩基種の決定が可能な方法も報告されている。例えば、IIs型制限酵素を利用して多型部位の塩基種の決定が行われている。この方法においては、PCRにあたり、IIs型制限酵素の認識配列を有するプライマーが用いられる。遺伝子組み換えに利用される一般的な制限酵素(II型)は、特定の塩基配列を認識して、その塩基配列中の特定部位を切断する。これに対してIIs型の制限酵素は、特定の塩基配列を認識して、認識塩基配列から離れた部位を切断する。酵素によって、認識配列と切断個所の間の塩基数は決まっている。従って、この塩基数の分だけ離れた位置にIIs型制限酵素の認識配列を含むプライマーがアニールするようにすれば、IIs型制限酵素によってちょうど多型部位で増幅産物を切断することができる。
複数のアリルを単一の反応系で並行して解析することができる技術も公知である。複数のアリルを並行して解析することは、多重化と呼ばれている。一般に蛍光シグナルを利用したタイピング方法では、多重化のために異なる蛍光波長を有する蛍光成分が必要である。しかし実際の解析に利用することができる蛍光成分は、それほど多くない。これに対して、樹脂等に複数種の蛍光成分を混合した場合には、限られた種類の蛍光成分であっても、相互に識別可能な多様な蛍光シグナルを得ることができる。更に、樹脂中に磁気で吸着される成分を加えれば蛍光を発するとともに、磁気によって分離可能なビーズとすることができる。このような磁気蛍光ビーズを利用した、多重化多型タイピングが考え出された(バイオサイエンスとバイオインダストリー, Vol.60 No.12, 821-824)。
PCR法に依存しないジェノタイピングのための方法も実用化されている。例えば、Invader法では、アリルプローブ、インベーダープローブ、およびFRETプローブの3種類のオリゴヌクレオチドと、cleavaseと呼ばれる特殊なヌクレアーゼのみで、塩基種の決定を実現している。これらのプローブのうち標識が必要なのはFRETプローブのみである。
PCR法に依存しない塩基種の決定方法として、RCA法を挙げることができる。鎖置換作用を有するDNAポリメラーゼが、環状の1本鎖DNAを鋳型として、長い相補鎖を合成する反応に基づくDNAの増幅方法が、Rolling Circle Amplification(RCA)法である(Lizardri PM et al.,Nature Genetics 19, 225, 1998)。RCA法においては、環状DNAにアニールして相補鎖合成を開始するプライマーと、このプライマーによって生成する長い相補鎖にアニールする第2のプライマーを利用して、増幅反応を構成している。
〔実施例1〕解析対象(Patients)
東京大学附属病院の外来に2001年8月から2003年6月までの間に継続して来院した日本人のHCV持続感染患者のうち、遺伝子解析に関する書面による同意を得られ、DNAを得られた376人(男性208名、女性168名、22歳から84歳(中央値62.5歳)、肝細胞癌患者170名、非肝細胞癌患者206名)を解析対象とした。解析対象のうち188人を肝細胞癌易罹患性遺伝子探索のための一次スクリーニングの対象とした。残り188人を二次スクリーニングの対象とした。すべての研究は、東京大学の倫理委員会の承認を得て行なわれた。
ゲノムDNAは、セパジーンキット(三光純薬、東京・日本)を用いて100μlの全血よりキット製造者の方法に従って抽出した。ゲノムDNAは20μlの1mM EDTAを添加したトリスー塩酸緩衝液(10mM、pH8.0)に溶解し、用事まで-30℃で保存した。
解析の対象とした遺伝子およびSNPsを表4−1〜表4−5に示す。
<一次スクリーニング>
397 SNPsを一次スクリーニングで解析した結果、394 SNPsのタイピングが可能であり、成功率は95%以上であった。解析する事ができた172遺伝子上の394 SNPsのうち、29遺伝子上の31 SNPsが肝細胞癌との関連を示した。各SNPとHCCの関連を表6−1および表6−2に示す。
なお、一次スクリーニング(397 SNPs)の解析対象となった188人の臨床情報の特徴を表5に示した。
二次スクリーニングでは一次スクリーニングにおいて遺伝子型の頻度、アリル頻度、優性または劣性遺伝を仮定した疾患モデル(MOI)のいずれかにおいて有意差が認められた31 SNPs(表6−1および表6−2)を解析した。
なお、二次スクリーニングの解析対象となった188人の臨床情報の特徴を表7に示した。
一次スクリーニング、二次スクリーニング対象者を合計した臨床情報の特徴を表8に示した。
肝細胞癌群、非肝細胞癌群それぞれの遺伝子型、アリル、リスクアリルの分布を表9に示した。
GFRA1遺伝子型(p<0.001)、CRHR2遺伝子型(p=0.003)、SCYB14遺伝子型(p=0.002)、年齢60歳以上(p<0.01)、男性(p<0.001)、肝硬変あり/なし(p<0.001)、血小板数12.5×104/μl未満(p<0.001)、血清アルブミン3.9g/dl未満(p<0.001)、血清総ビリルビン0.7mg/dl未満(p<0.001)、プロトロンビン時間70%未満(p<0.001)、血清AFPが20μg/lより高い(p<0.001)、などの因子は一変量解析により肝細胞癌との関連において有意差ありと認められた因子である。
1次および2次スクリーニングの両方でHCCとの有意な関連があった遺伝子であるGFRA1、CRHR2、SCYB14の3遺伝子18SNPについて、強い連鎖不平衡が認められた領域(LDブロック)を抽出し、各LDブロックにおいてハプロタイプ頻度推定、個人のディプロタイプ推定およびハプロタイプ、ディプロタイプとHCCとの関連解析を行った。
連鎖不平衡の強さは複数の尺度で評価したが、最終的に全てのSNPのペアについてロッドスコアから求めたp値が0.01未満となるようなSNPの組をLDブロックとした。
結果、6つのLDブロックを得た。うち、2つのLDブロックについて、clumpのT1テストで有意であった。有意差を示した2ブロックについて以下に述べる。
SCBY14遺伝子のSNPsに関する情報を以下の表11に示す。また、SCBY14遺伝子の各SNPについて図1の遺伝子マップに示す。
2x2 Fisherの正確確率検定の結果、ハプロタイプ1(AGG)が有意にHCCのリスクが低く、オッズ比0.68(95%信頼区間: 0.49-0.92)、ハプロタイプ2(GCC)が有意にHCCのリスクが高く、オッズ比1.82(95%信頼区間: 1.32-2.53)であった(表13)。
GFRA1遺伝子のSNPsに関する情報を以下の表15に示す。また、GFRA1遺伝子の各SNPについて図2の遺伝子マップに示す。
2x2Fisherの正確確率検定の結果、ハプロタイプ3(CGC)が有意にHCCのリスクが高く、オッズ比1.74(95%信頼区間: 1.18-2.58)であった(表17)。
また、発明者らの多変量モデルは既報であるグロースディファレンシエーション9(GDF9)の多型を含み、本発明の結果が日本人一般に適用できることを裏付けるものである。
本発明者らは、肝細胞癌(HCC)の外科治療のために東京大学病院に入院している慢性HCV感染症患者3人(53歳男性、59歳男性、および57歳女性)の癌および非癌肝組織におけるsmall inducible cytokine B14 precursor(SCYB14)mRNA発現を定量した。HCCの診断は、何通りかの画像診断によって行い、組織学的に確定した。ヘルシンキ宣言に従い、各患者から書面によるインフォームドコンセントを得た。本発明者らはまた、学内倫理委員会から本研究に関する承認を受けた。
Claims (21)
- 被検者について、下記(1)〜(3)のいずれかに記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における変異を検出することを特徴とする、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性か否かの検査方法。
(1)SCYB14、(2)GFRA1、(3)CRHR2 - 変異が多型変異である、請求項1に記載の検査方法。
- 被検者について、請求項1の(1)〜(3)のいずれかに記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における多型部位の塩基種を決定することを特徴とする、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性か否かの検査方法。
- 多型部位が、それぞれ以下の(1a)〜(3a)に記載の多型部位である、請求項3に記載の検査方法。
(1a)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における2960位、3454位、4765位、6189位、7038位、7154位、8244位、8630位、8740位、9052位、9054位、9151位、9179位、10001位、10998位、13929位、14163位、14325位、15949位、17378位、17379位、19182位、20122位、20169位、20885位、20886位、21705位、23395位、23541位、24286位、24592位、24594位、25767位、25938位、26561位、27381位、28265位、28674位、29560位、30284位、30978位、31932位、33753位、35039位、または36194位のいずれかの多型部位
(2a)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における2186位、2666位、2836位、4226位、4897位、5008位、5044位、5845位、6348位、6381位、6915位、6960位、7340位、7466位、7492位、10001位、10702位、11685位、11731位、12461位、12552位、12814位、13482位、15067位、15080位、15253位、15299位、16065位、16540位、16668位、16848位、17020位、17118位、17196位、17485位、17560位、19019位、19596位、19602位、20293位、20321位、20647位、21151位、21406位、21502位、21927位、22008位、22254位、23580位、24061位、24163位、24214位、24393位、24491位、25300位、25948位、26523位、27081位、27435位、28120位、28260位、28832位、28926位、28951位、30815位、31243位、31283位、31395位、31506位、31765位、34078位、34519位、35884位、35922位、36345位、36663位、36745位、36907位、36923位、36946位、37397位、37470位、37501位、38538位、38546位または38913位のいずれかの多型部位
(3a)CRHR2遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:3に記載の塩基配列におけるの660位、1761位、1897位、2833位、4878位、5319位、5592位、5953位、6059位、6202位、6966位、7659位、7691位、7794位、8131位、8931位、9264位、9445位、9465位、9466位、10001位、10401位、11042位、11461位、11637位、11818位、12407位、13325位、13326位、13450位、15854位、16623位、17913位、17921位、18797位、18863位、19028位、19059位または19099位いずれかの多型部位 - 多型部位が、それぞれ以下の(1b)〜(3b)に記載の多型部位である、請求項3に記載の検査方法。
(1b)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における14163位の多型部位
(2b)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における21151位の多型部位
(3b)CRHR2遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:3に記載の塩基配列における10001位の多型部位 - 請求項5の(1b)〜(3b)に記載の多型部位における塩基種が、それぞれ以下の(1c)〜(3c)である場合に、被検者はC型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性であると判定される請求項5に記載の検査方法。
(1c)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における14163位の塩基種がC
(2c)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における21151位の塩基種がG
(3c)CRHR2遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:3に記載の塩基配列における10001位の塩基種がC - 被検者について、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性か否かの検査方法であって、以下の(1’)または(2’)に記載のハプロタイプを示すDNAブロックが検出された場合にC型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性であるものと判定される方法。
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれG、C、およびCであるハプロタイプ
(2’)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における10001位、21151位、および28926位の多型部位の塩基種が、それぞれC、G、およびCであるハプロタイプ - 被検者について、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して抵抗性か否かの検査方法であって、以下の(1’)に記載のハプロタイプを示すDNAブロックが検出された場合にC型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して抵抗性であるものと判定される方法。
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれA、G、およびGであるハプロタイプ - 以下の工程(a)および(b)を含む、被検者について、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性か否かの検査方法。
(a) 被検者における以下の(1)または(2)に記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位について、塩基種を決定する工程、
(1)SCYB14、(2)GFRA1
(b) (a)で決定された塩基種が、以下の(1')または(2')に記載のハプロタイプを示す前記遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における前記多型部位の塩基種と同一であった場合に、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して感受性であるものと判定する工程
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれG、C、およびCであるハプロタイプ
(2’)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における10001位、21151位、および28926位の多型部位の塩基種が、それぞれC、G、およびCであるハプロタイプ - 以下の工程(a)および(b)を含む、被検者について、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して抵抗性か否かの検査方法。
(a) 被検者における以下の(1)に記載の遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位について、塩基種を決定する工程、
(1)SCYB14
(b) (a)で決定された塩基種が、以下の(1')に記載のハプロタイプを示す前記遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域における前記多型部位の塩基種と同一であった場合に、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に対して抵抗性であるものと判定する工程
(1’)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、および26561位の多型部位の塩基種が、それぞれA、G、およびGであるハプロタイプ - 前記(a)の多型部位が以下の(1)または(2)に記載の多型部位である、請求項9または10に記載の検査方法。
(1)SCYB14遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における2960位、3454位、4765位、6189位、7038位、7154位、8244位、8630位、8740位、9052位、9054位、9151位、9179位、10001位、10998位、13929位、14163位、14325位、15949位、17378位、17379位、19182位、20122位、20169位、20885位、20886位、21705位、23395位、23541位、24286位、24592位、24594位、25767位、25938位、26561位、27381位、28265位、28674位、29560位、30284位、30978位、31932位、33753位、35039位、または36194位のいずれかの多型部位
(2)GFRA1遺伝子もしくは該遺伝子の近傍DNA領域上の部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における2186位、2666位、2836位、4226位、4897位、5008位、5044位、5845位、6348位、6381位、6915位、6960位、7340位、7466位、7492位、10001位、10702位、11685位、11731位、12461位、12552位、12814位、13482位、15067位、15080位、15253位、15299位、16065位、16540位、16668位、16848位、17020位、17118位、17196位、17485位、17560位、19019位、19596位、19602位、20293位、20321位、20647位、21151位、21406位、21502位、21927位、22008位、22254位、23580位、24061位、24163位、24214位、24393位、24491位、25300位、25948位、26523位、27081位、27435位、28120位、28260位、28832位、28926位、28951位、30815位、31243位、31283位、31395位、31506位、31765位、34078位、34519位、35884位、35922位、36345位、36663位、36745位、36907位、36923位、36946位、37397位、37470位、37501位、38538位、38546位または38913位のいずれかの多型部位 - 前記(a)の多型部位が、以下の(1)または(2)に記載の多型部位である、請求項9または10に記載の検査方法。
(1)SCYB14遺伝子上の多型部位であって、配列番号:1に記載の塩基配列における10001位、14163位、または26561位のいずれかの多型部位
(2)GFRA1遺伝子上の多型部位であって、配列番号:2に記載の塩基配列における10001位、21151位、または28926位のいずれかの多型部位 - C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患か否か、もしくは該疾患に対して感受性か否かの検査方法であって、被検者におけるSCYB14遺伝子の発現量が対照と比較して低下している場合に、被検者はC型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に罹患している、もしくは該疾患に対して感受性であるものと判定する方法。
- 被検者由来の生体試料を被検試料として検査に供する、請求項1〜13のいずれかに記載の検査方法。
- 肝疾患が肝細胞癌である、請求項1〜14のいずれかに記載の検査方法。
- 請求項4の(1a)〜(3a)のいずれかに記載の多型部位を含むDNAにハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患か否か、もしくは該疾患に対して感受性か否かを検査するための試薬。
- 請求項4の(1a)〜(3a)のいずれかに記載の多型部位を含むDNAとハイブリダイズするヌクレオチドプローブが固定された固相からなる、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患か否か、もしくは該疾患に対して感受性か否かを検査するための試薬。
- 請求項4の(1a)〜(3a)のいずれかに記載の多型部位を含むDNAを増幅するためのプライマーオリゴヌクレオチドを含む、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患か否か、もしくは該疾患に対して感受性か否かを検査するための試薬。
- 肝疾患が肝細胞癌である、請求項16〜18のいずれかに記載の試薬。
- 以下の(a)〜(c)の工程を含む、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患の治療もしくは予防のための薬剤のスクリーニング方法。
(a)SCYB14遺伝子を発現する細胞に、被検化合物を接触させる工程
(b)該SCYB14遺伝子の発現レベルを測定する工程
(c)被検化合物を接触させない場合と比較して、該発現レベルを上昇させる化合物を選択する工程 - 以下の(a)〜(c)の工程を含む、C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患の治療もしくは予防のための薬剤のスクリーニング方法。
(a)SCYB14遺伝子の転写調節領域とレポーター遺伝子とが機能的に結合した構造を有するDNAを含む細胞または細胞抽出液と、被検化合物を接触させる工程
(b)該レポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程
(c)被検化合物の非存在下において測定した場合と比較して、該発現レベルを上昇させる化合物を選択する工程
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004252105A JP2006067825A (ja) | 2004-08-31 | 2004-08-31 | C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に関連する多型、およびその利用 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004252105A JP2006067825A (ja) | 2004-08-31 | 2004-08-31 | C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に関連する多型、およびその利用 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006067825A true JP2006067825A (ja) | 2006-03-16 |
Family
ID=36149093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004252105A Pending JP2006067825A (ja) | 2004-08-31 | 2004-08-31 | C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に関連する多型、およびその利用 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006067825A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012108527A1 (ja) * | 2011-02-10 | 2012-08-16 | 独立行政法人理化学研究所 | 肝細胞癌への進展予測マーカー |
JP2020174617A (ja) * | 2019-04-22 | 2020-10-29 | ジェネシスヘルスケア株式会社 | B型肝炎及び/又はc型肝炎のリスクを判定する方法 |
-
2004
- 2004-08-31 JP JP2004252105A patent/JP2006067825A/ja active Pending
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
JPN6010026873, ゲノム医学, (2004 6月), vol.4, no.3, p.263−268 * |
JPN6010026875, 日本肝臓学会総会講演要旨, (2004 4月), vol.45, p.A247 * |
JPN6010026876, 日本消化器病学会雑誌, (2003), vol.100 臨時増刊号総会, p.A54 * |
JPN6010026877, Hepatology, (2003), vol.38, no.4 Suppl 1, p.753A * |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012108527A1 (ja) * | 2011-02-10 | 2012-08-16 | 独立行政法人理化学研究所 | 肝細胞癌への進展予測マーカー |
JP2012179047A (ja) * | 2011-02-10 | 2012-09-20 | Institute Of Physical & Chemical Research | 肝細胞癌への進展予測マーカー |
JP2020174617A (ja) * | 2019-04-22 | 2020-10-29 | ジェネシスヘルスケア株式会社 | B型肝炎及び/又はc型肝炎のリスクを判定する方法 |
JP7138074B2 (ja) | 2019-04-22 | 2022-09-15 | ジェネシスヘルスケア株式会社 | B型肝炎及び/又はc型肝炎のリスクを判定する方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2011015686A (ja) | Nod2における変異は、クローン病を有する患者における線維性狭窄疾患に関連する | |
JP2005130764A (ja) | Narc−1遺伝子上の多型を利用した脂質代謝異常に起因する疾患の検査方法、および創薬のための用途 | |
JP2017121237A (ja) | 歯周病の重症度および進行を決定するための改良された方法およびキット | |
JP5837825B2 (ja) | 線維症感受性遺伝子及びその使用 | |
JP2008534009A (ja) | 大腸癌診断用の多重snp、それを含むマイクロアレイ及びキット、並びにそれを利用した大腸癌の診断方法 | |
KR101359851B1 (ko) | 간세포암종의 예후 진단용 단일 염기 다형성 | |
KR101206028B1 (ko) | 유방암 특이적 다형성 서열을 이용한 유방암의 진단방법,유방암 특이적인 폴리뉴클레오티드 및 상기 폴리뉴클레오티드가 고정되어 있는 마이크로어레이 | |
US7914996B2 (en) | Polynucleotide associated with a colon cancer comprising single nucleotide polymorphism, microarray and diagnostic kit comprising the same and method for diagnosing a colon cancer using the polynucleotide | |
JP4295955B2 (ja) | インターフェロンαレセプター2型遺伝子の多型およびその使用 | |
JP4688492B2 (ja) | 炎症性疾患の判定方法 | |
JP2006067825A (ja) | C型肝炎ウイルス感染に起因する肝疾患に関連する多型、およびその利用 | |
JP6494356B2 (ja) | 非アルコール性脂肪性肝疾患及び/又は非アルコール性脂肪肝炎の発症リスク及び/又は重症化リスクの判定方法、並びに該判定用オリゴヌクレオチドキット | |
JP2008538893A (ja) | 脂質代謝不全の検出方法、及びそれに使用する検査薬 | |
TWI351436B (en) | Method for detecting a risk of the development of | |
JP2006526986A (ja) | 炎症性大腸炎の診断方法 | |
JP2013520201A (ja) | 肥満症のマーカーとその使用の方法 | |
JP5904501B2 (ja) | 2型糖尿病の検出方法 | |
JP2007014244A (ja) | 心室伝導障害または心室細動の遺伝的素因を検査する方法、およびそのための試薬 | |
JP2007274986A (ja) | 2型糖尿病に対する感受性の判定方法 | |
JP2005204549A (ja) | C型肝炎ウイルス感染者の経過に関する遺伝子およびその利用 | |
JP4394384B2 (ja) | Ces1遺伝子領域における変異を検出する方法、およびその利用 | |
JP4972737B2 (ja) | Th2サイトカイン阻害剤への感受性の検査方法 | |
JPWO2003016570A1 (ja) | IL−1β遺伝子の多型を利用した肝細胞癌の検査方法 | |
JP4869834B2 (ja) | 抗ヒトTNFαキメラ抗体を含有する薬剤に対する副作用に関連する多型、およびその利用 | |
US7771942B2 (en) | Genetic marker for prostate cancer |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070726 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20070726 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20070731 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100517 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100927 |