JPWO2004040597A1 - インダクタンス部品とそれを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

小型低背化しても十分なインダクタンスを得ることができるインダクタンス部品とそれを用いた電子機器を提供する。コイル(21)と、前記コイル(21)内のスルーホール部(22)と、多層磁性層(30)とを有するインダクタンス部品であって、前記コイル(21)の上面及び下面と、前記スルーホール部(22)の内壁とに前記多層磁性層(30)を配置して構成する。

Description

本発明は、携帯電話等の電源回路に用いられるインダクタンス部品とそれを用いた電子機器に関する。
図11を用いて、携帯電話等に用いられる電源回路を説明する。
例えば入力電圧として4Vの電池101を用いると、2Vの出力電圧を得ることが可能である。ここでコイル102は、チョークコイルと呼ばれる。コイル102を回路に入れることで安定した出力電圧を得ることができる。また、より出力電圧を安定化させるためには、コイル102のインダクタンスを大きくする必要がある。このようにして、図11に示す電源回路は、より安定された直流の出力電圧を供給することができる。
一般にコイル102のインダクタンスを大きくするためには、コイル102のコア断面積を大きくして、コイルの巻き数を多くする必要がある。そのため、コイル102の容積を大きくしなければならないという問題点がある。一方、近年携帯電話に対する小型低背化要求に伴って、その電源回路に用いられるコイルの小型低背化がますます強く求められている。例えば、面積が5mm×5mm以下で、厚さ1mm以下のコイル102が必要とされている。さらに、スイッチング周波数も数百kHzから数十MHzへと高くなっている。このようなスイッチング周波数の高周波化に伴い、コア損失の低減が求められている。また、機器が低電圧、高電流化した状態で使用されるようになり、小型低背化したコイルにおいても、0.1A以上の最大電流が流れる場合がある。そのため、コイル抵抗値をより低減することが必要となる。
そこで、上記問題点を解決するための方法が特開平9−223636号公報(第3頁、第1図)に開示されている。
図12を用いて従来のインダクタンス部品を説明する。多層磁性膜112は、層間絶縁層115を介してコイル111を挟持している。そして、スルーホール部(以後THPという)114をコイル111の側面及び中央に設ける。さらに、THP114は磁性体113で充填される。そしてコイル111は銅などの高導電率材料を板状に巻いて形成されるため、コイル111を薄くすることができる。しかしながら、上記従来の構成のコイルでは、インダクタンスを十分に大きくすることができないという課題がある。さらに、THP114の中に磁性層113を形成するため、磁性層113の断面積は大きなものとなる。コイル111に電流を流すと、THP114を垂直方向に貫く磁束が生じる。そして、磁性層113の水平面に渦電流が生じる。この時、磁性層113の断面積が大きいために、この渦電流が大きくなる。
その結果、THP114を垂直方向に貫く磁束を減少させる。
そのため、コイルのインダクタンスを大きくすることができない。一方、高比抵抗磁性材料を用いることにより、ある程度渦電流を低減することができる。しかし、スイッチング周波数が数百kHzから数十MHzへと高周波化すると、十分な渦電流低減効果を得ることができない。また、例えばスルホールの直径1mm以下で、深さが0.1mm以上1mm以下の場合、このTHPに磁性材料をスパッタ、蒸着等で充填あるいは配置することは難しい。なぜなら、品質、生産性等の課題があるからである。本発明は上記課題を解決し、小型低背化しても十分なインダクタンスを得ることができるインダクタンス部品とそれを用いた電子機器を提供する。
コイルと、前記コイル内に形成したスルーホール部と、多層磁性層とを有するインダクタンス部品であって、前記スルーホール部の内壁と、前記コイルの上面及び下面とに前記多層磁性層を配置したインダクタンス部品を提供する。
図1は本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の斜視図である。
図2は本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の断面図である。
図3は本発明の実施の形態1におけるTHPの拡大断面図である。
図4は本発明の形態1におけるコイル上面の拡大断面図である。
図5は本発明の形態1におけるTHPの内壁の拡大断面図である。
図6は本発明の実施の形態2におけるTHPの内壁の拡大断面図である。
図7は本発明の実施の形態3における多層磁性層のコーナー部付近の拡大断面図である。
図8は本発明の実施の形態4におけるTHP上面付近の拡大断面図である。
図9は本発明の実施の形態5における多層磁性層の斜視図である。
図10は本発明の実施の形態6におけるTHP内壁の拡大斜視図である。
図11は携帯電話に用いられる電源回路の回路図である。
図12は従来のインダクタンス部品の断面図である。
以下本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、図面は模式図であり、各位置を寸法的に正しく示したものではない。
(実施の形態1)
図1と図2は、実施の形態1のインダクタンス部品を示している。図2において、コイル21とスルーホール電極50は銅や銀などの高導電率材料をめっきして構成される。もちろん銅線等によりコイル21を形成してもよい。THP22はコイル21の中心部に形成される。また、場合によってはコイル21の外側部分に形成してもよい。コイル21の厚みは、用いられる機器により異なるが、少なくとも大電流に対応するために10μm以上の厚みが必要となる。また、コイル21の上段のコイルは、インダクタンス部品の一方の側面にある端子部23からTHP22に向かって渦巻き状に巻かれている。そして、中央部で下段に移りスルーホール電極50からインダクタンス部品の他方の側面にある端子部24向かって渦巻き状に巻いて形成される。なお、このコイル21の上段及び下段のコイルの巻く方向は同じ向きである。これによって、端子部23から電流を入力した場合、電流はインダクタンス部品の側面から中央に向かってコイル21の上段を渦巻き状に流れる。さらに、上段から下段に流れ、インダクタンス部品の中央から側面に向かってコイル21の下段を渦巻き状に流れ、端子部24に出力される。なお、コイル21が、図2のように二段ではなく、一段あるいは三段以上であってもよい。コイル21はコイル絶縁材25内に埋設されている。このコイル絶縁材25は、コイル21がショートするのを防ぐ。次に、多層磁性層(以後MLMという)30を、コイル21の上面に配置し、同時にTHP22の内壁を形成する。ここで、MLP30は、磁性層26と絶縁層29とから構成されている。さらに、コイル21の下面にもMLM30を配置する。絶縁材27は、MLM30を覆うように形成する。即ち、コイル21の上面及び下面のMLP30を覆い、さらにTHP22内のMLP30を覆っている。その時、THP22内のMLP30からなる空間部にも絶縁材27が充填される。絶縁材27は、MLM30が露出した状態でインダクタンス部品を電子部品に搭載した場合に、ショートするのを防ぐために設ける。なお図2は、THP22内のMLP30からなる空間部を絶縁材27が完全に充填している状態を示しているが、必ずしも完全に充填する必要はない。しかし、インダクタンス部品を吸引して基板上に実装する場合は、絶縁材27をTHP22内のMLP30からなる空間部を完全に充填していることがより好ましい。また絶縁材27として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等の有機樹脂材料が好ましい。なお、図2においては、MLM30同士は一体になるよう形成されているが、必ずしもMLM30同士が一体になるよう形成する必要はない。しかし、磁束が最も集中しやすいTHP22のコーナー部71において、磁気ギャップが生じないように連続的に磁性層を形成することが好ましい。このようにすると、漏洩磁束も少なく、インダクタンスも大きくすることできる。なお、THP22内のMLM30上に磁性体を配置させてもよい。その際、できるだけ磁気ギャップが生じないように密着させることがより好ましい。また、磁性体は、フェライト磁性体、フェライト磁性粉末と絶縁性樹脂との複合体、あるいは金属磁性粉末と絶縁性樹脂との複合体からなる群のうちの少なくとも一つから構成される。このようにすると、絶縁材27がない場合でも 絶縁性が優れ且つ回路上でのショート等を低減できるので、優れた信頼性が得られる。図3はTHP22の拡大断面図である。めっき下地層28は、コイル絶縁材25にMLM30を構成するために設ける。つまり、電気めっきでめっき下地層28の上に磁性層26を形成させ易くするために設けられる。めっき下地層28は、例えば無電解めっきで形成され、導電性の優れたCu、Niあるいは金属磁性層が好ましく用いられる。
図4に示すように、絶縁層29が各磁性層26を隔てることで、MLM30を構成する。MLM30は、以下のようにして形成される。まず、めっき下地層28の上に電気めっきで磁性層26を形成させ、その上に電気めっきあるいは電着等で絶縁層29を形成する。さらに、磁性層、絶縁層、磁性層の順で形成させることによって、薄いMLM30を構成することができる。なお、図4においてはMLM30を三層としたが、多層ではない磁性層、つまり一層、または二層の磁性層あるいは四層以上であってもよい。また、コイル下面に配置するMLM30の構成についても同様である。さらに、MLM30の構成において、電気めっきで磁性層を形成させ易くするために、絶縁層と磁性層の間にめっき下地層28と同様な下地層を設けてもよい。なお磁性層を無電解めっきで形成してもよい。さらに、MLM30を上記以外の方法で積層しても、構造が同じであれば効果が同じことはいうまでもない。
MLM30のうち少なくとも一層以上の主成分を、Fe、Ni、Coからなる群のうち少なくとも一つを有するようにMLM30を構成する。このようにして、大電流に対応可能な高飽和磁束密度と高透磁率を満たす、優れた磁気特性を有する磁性層が得られ、そして高いインダクタンスを実現できる。磁性層の一層あたりの厚みは、スイッチング周波数によっても異なるが、数百kHzから数十MHzを想定した場合1μmから50μmが好ましい。また絶縁層の一層あたりの厚みは、比抵抗値にもよるが、0.01μmから5μmが好ましい。また、絶縁層の比抵抗値も高ければ高いほどよいが、磁性層との比抵抗値の比が10以上であれば、効果がある。絶縁層として、有機樹脂材料あるいは金属酸化物等の無機材料が好ましい。さらにこれらの混合物でもよい。図5は、THP22の内壁の拡大断面図である。図5に示すように、絶縁層29が各磁性層26を隔てることで、MLM30を構成する。MLM30は、以下のようにして形成される。まず、めっき下地層28の上に電気めっきで磁性層26を形成させ、次に電気めっきあるいは電着等で絶縁層29を形成する。さらに、その上に磁性層、絶縁層、磁性層の順で形成させることによって、MLM30を構成する。このようにして、めっきによりMLM30の一層あたりの磁性層の断面積を十分に小さくしている。なお、図5においてはMLM30を三層としたが、多層ではない磁性層、つまり一層、または二層の磁性層あるいは四層以上のMLM30であってもよい。さらに、MLM30の構成において、電気めっきで磁性層26を形成させ易くするために、絶縁層と磁性層の間にめっき下地層28と同様な下地層を設けてもよい。なお、磁性層を無電解めっきで形成してもよい。さらに、MLM30を上記以外の方法で積層しても、構造が同じであれば効果が同じであることはいうまでもない。MLM30のうち少なくとも一層以上の主成分をFe、Ni、Coからなる群のうち少なくとも一つを有するようにMLM30を構成する。このようにして、大電流に対応可能な高飽和磁束密度と高透磁率を満たす、優れた磁気特性を有するMLM30を得ることができる。それと同時に、高いインダクタンスを実現することができる。磁性層の一層あたりの好ましい厚みは、スイッチング周波数によっても異なる。例えば、数百kHzから数十MHzを想定した場合、厚みは1μmから50μmが好ましい。また、絶縁層の一層あたりの厚みは、比抵抗値によっても異なるが、0.01μm〜5μmが好ましい。
また、絶縁層の比抵抗値も高ければ高いほどよいが、磁性層との比抵抗値の比が10以上であれば、効果がある。絶縁層として、有機樹脂材料あるいは金属酸化物等の無機材料が好ましい。
さらに、これらの混合物でもよい。上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21は、規則正しく渦巻き状になっており、さらには二段構造を有しそれらの巻き方向も一致している。そのため、電流をコイル21に流すと、強い磁束を得ることができ、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。これによって、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。また、コイル21は銅めっき等で形成され、その断面は円形ではなく四角形で構成される。その特長は、コイル21の断面が円形である場合に比べ、四角形であるためコイル21の断面積を大きくできる点にある。その結果、電気抵抗の小さい、小型低背化したコイル21を得ることができる。このような高占積率のコイルを用いることにより、コイル部に発生する損失(銅損)も低減できる。コイル21に電流を流すとインダクタンス部品には磁束が生じる。さらに、コイル21の上面及び下面に配置するMLM30の面内方向にも磁束が生じる。そして、磁束はTHP22の内壁に形成されたMLM30の面内方向にも生じる。この磁束により、MLM30の厚さ方向に渦電流が生じる。そして、これがMLM30の面内方向に生じる磁束を減少させるので、インダクタンス部品のインダクタンスが小さくなる。また、MLM30の厚さ方向に発生する渦電流は、インダクタンス部品からの発熱の原因にもなる。しかし、本実施の形態のインダクタンス部品は、コイル21の上面及び下面にMLM30が形成されている。その結果、MLM30の一層あたりの厚さ方向の断面積は渦電流に対して十分に小さいものとなる。さらに、THP22の内壁にMLM30を形成しているので、MLM30の一層あたりの厚さ方向の断面積は十分に小さい。そして、MLM30の厚さ方向に生じる渦電流をおさえることができるので、MLM30の面内方向に生じる磁束が減少させられるのを防ぐことができる。このようにして、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。また、インダクタンス部品からの発熱もおさえることができる。一方、例えばスルホール直径が1mm以下で、深さが0.1mm以上1mm以下であるTHP22の内壁に、MLM30をスパッタ、蒸着法等で形成することは困難である。めっき法で形成することがもっとも好ましい。このようにして、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。以上述べたように、本実施の形態のインダクタンス部品は、小型低背化しても十分に大きいインダクタンスが得られるので、各種小型電子機器例えば携帯電話等に塔載してもよい。
(実施の形態2)
次に図6を参照しながら、実施の形態2のインダクタンス部品を説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は、実施の形態1のインダクタンス部品と同様である。ただ、MLM30を構成する各磁性層26の厚さが異なっている点が、実施の形態1と相違している。図6において、MLM30は各磁性層26を絶縁層29で隔てることで構成されている。MLM30は、以下のようにして形成される。まず、めっき下地層の上に電気めっきで磁性層26を形成させ、次に電気めっきあるいは電着等で絶縁層29を形成する。さらに、磁性層、絶縁層、磁性層の順で形成することによって、MLM30が構成される。このようにして、めっきによりMLM30の一層あたりの磁性層の断面積を十分に小さくしている。本実施の形態においてインダクタンス部品のTHP22の内壁に形成するMLM30は、実施の形態1と異なり、以下のように構成される。MLM30を構成するそれぞれの磁性層26の厚さが、コイル21の中心に向かうにつれて厚くなるように形成する。なお、図6においてはMLM30を三層としたが、二層の磁性層または四層以上のMLM30であってもよい。また、MLM30の構成において、形成し易くするために絶縁層と磁性層の間にめっき下地層28と同様な下地層を設けてもよい。
上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21に電流を流すと磁束が発生する。この磁束は、主にコイル21の外壁、上面、下面及びTHP22の内壁を沿うように磁気回路を構成する。そしてこの磁気回路の外側の磁束は、磁路長が長いために磁束が弱くなる。THP22の内壁に形成したMLM30の面方向に貫く磁束は、コイル21の中心に近づくにつれてMLM30で構成される磁気回路の外側に位置する。
そして、磁路長が長くなるので、磁束が弱くなる。その結果、THP22の内壁に形成したMLM30を貫く磁束は不均一なものとなる。しかし、本実施の形態によればTHP22の内壁に形成するMLM30のそれぞれの磁性層26の厚さは、コイル21の中心に向かうにつれて厚くなるように形成されている。その結果、それぞれの磁性層26で形成されている磁気抵抗は均一化される。そして、MLM30のそれぞれの磁性層26の面方向に貫く磁束が、コイル21の中心に近づくにつれて、弱くなることはない。これによって、THP22の内壁に形成したMLM30を貫く磁束は均一なものとなり、漏洩磁束を低減することができる。以上のように、本実施の形態のインダクタンス部品は、コイル21のTHP22の内壁に形成したMLM30を貫く磁束が均一なものとなる。その結果、漏洩磁束を低減でき、インダクタンスをより大きくすることができる。
(実施の形態3)
次に、本実施の形態のインダクタンス部品を、図7を参照しながら説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は実施の形態1のインダクタンス部品と同様である。コイル21のTHP22の内壁に形成したMLM30と、コイル上面及び下面に配置するMLM30とからなるコーナー部71の磁性層の厚みを厚くした点に相違がある。図7において、コーナー部71は、MLM30のそれぞれの磁性層の厚みが厚くなるよう形成されている。そのため、コーナー部71のMLM30の厚さ方向の断面積は、コイル21の上面及び下面に配置するMLM30やTHP22の内壁に形成されたMLM30の厚さ方向の断面積に比べて大きくなっている。上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21に電流を流すと磁束が発生するが、この磁束は主にコイル21の外壁、上面、下面及びTHP22の内壁を沿うように磁気回路を構成する。さらに、MLM30の面内方向にも磁束が生じる。このMLM30の面内方向の磁束は、磁束の一番集中しやすいTHP22のMLM30のコーナー部71において、MLMで構成される磁気回路から漏れやすくなる。
しかし、本実施の形態のインダクタンス部品は、コーナー部71のMLM30のそれぞれの磁性層の厚みが、厚くなるよう形成されている。その結果、コーナー部71のMLM30の厚さ方向の断面積が大きくなっているため、コーナー部71のMLM30の面内方向に貫く磁束に対する磁気抵抗が小さくなる。そのため、コーナー部71のMLM30の面内方向に貫く磁束が、MLM30で構成される磁気回路から漏洩するのを防ぐことができる。
このようにして、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。つまり、本実施の形態によれば、十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。
(実施の形態4)
次に、図8を参照しながら、本実施の形態のインダクタンス部品を説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は実施の形態1のインダクタンス部品と同様である。しかし、THP22の上面と下面のうち少なくともいずれか一方の絶縁材27に、凹部を設ける点に相違がある。図8は、本実施の形態のインダクタンス部品のTHP22の上面付近の拡大図である。図8において、絶縁材27は、THP22内のMLP30からなる空間部に充填される。そして、THP22の上面と下面のうち少なくともいずれか一方に凹部を設ける。また絶縁材27として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等の有機樹脂材料が好ましい。
上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。本実施の形態のインダクタンス部品を携帯電話等の電子機器の電源回路の基板に設置する時は、完成したインダクタンス部品を吸引して基板上に実装する。この際に、インダクタンス部品のTHP22の上面と下面のうち少なくともいずれか一方に凹部を設けていると、より吸引しやすくなる。凹部の深さは吸引が容易になる程度で十分で、浅い方が好ましい。これによってインダクタンス部品が吸引され移動する際の落下等を、防止することができる。なお、上記実施の形態1から4のL部品を磁性体、金属板、多層磁性層で覆ってもよい。これによって、漏れ磁束をさらに減少させることができる。なお、この場合はこれらの磁性層に吸引のための凹部を設けてもよい。
(実施の形態5)
次に、本実施の形態のインダクタンス部品について、図9を参照しながら説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は実施の形態1のインダクタンス部品と同様であるが、MLM30の面内方向にスリット91を構成している点に相違がある。
また、図2と同様にコイル21の下面に配置するMLM30の面内方向にもスリット91が設けられている。
なお、図9ではスリット91を四つ設けているが、一つでも二つ以上でもあってもよい。上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21に電流を流すとインダクタンス部品には磁束が生じる。そして、大部分の磁束はコイル21の上面及び下面に配置するMLM30の面内方向に生ずる。
しかし、小型低背化になればなるほどコイル21の上面及び下面に配置する多層磁性層30の厚さ方向にも磁束が生ずる。この磁束により上面及び下面に配置するMLM30の面内方向に渦電流が生じるため、インダクタンスが小さくなる。また、MLM30の厚さ方向に発生する渦電流は、インダクタンス部品からの発熱の原因にもなる。しかし、本実施の形態のインダクタンス部品は、MLM30の面内方向にスリット91を構成しているため、MLM30の面内方向の断面積を小さくすることができる。
その結果、上面及び下面に配置するMLM30の面内方向に生じる渦電流をおさえることができる。このようにして、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。また、インダクタンス部品からの発熱もおさえることができる。これによって、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。なお、本実施の形態のインダクタンス部品は、コイル21の上面及び下面に配置するMLM30の面内方向にスリット91を構成している。そして、コイル21の上面及び下面にめっき下地層28を形成する時は、そのめっき下地層28の面内方向にスリット91を構成する。その結果、めっき下地層28の厚さ方向に生じる磁束が打ち消されるのを防ぐことができる。このようにすれば、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができるのでより好ましい。また、インダクタンス部品からの発熱もおさえることができる。これによって、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。
(実施の形態6)
次に、本実施の形態のインダクタンス部品について図10を参照しながら説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は実施の形態1のインダクタンス部品と同様である。THP22の内壁に形成したMLM30の縦方向に、上部より下部にわたるスリット92を構成している点に相違がある。上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21に電流を流すとインダクタンス部品には磁束が生じる。そして、大部分の磁束はコイル21の上面及び下面、さらにTHP22の内壁に配置しているMLM30の面内方向に生ずる。さらに、THP22の内壁に形成されたMLP26からなる空間部の中央あたりにも縦方向の磁束が生ずる。この磁束を打ち消す方向、特にTHP22の内壁に配置された環状のMLP30の円周方向に渦電流が生じる。その結果、インダクタンスが小さくなる。しかし、本実施の形態のインダクタンス部品はTHP22の内壁に形成されたMLM30の縦方向に,スリット92を構成している。そのため、円周方向の渦電流を断つことができ、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。また、インダクタンス部品からの発熱もおさえることができる。なお、図10ではスリットを縦に一箇所設けているが、二つ以上でもよいことはいうまでもない。さらに、できるだけ細いスリットを縦方向に一箇所構成されている方が、高いインダクタンスが得られる点から好ましい。
なお、スリットの巾は0.01〜50μmで、好ましくは1〜10μmである。また、スリットの形成は、マスキング−エッチング、レーザーカット法などの公知の方法によって行われる。
これによって、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。なお、THP22の内壁に形成したMLM30の横方向にスリットを構成しても、THP22の内壁に形成したMLM30の円周方向の渦電流を断つことができない。
本発明のインダクタンス部品は、小型低背化しても十分に大きいインダクタンスを有している。そのため、小型低背化が必要とされる電子機器などのインダクタンス部品として最適である。例えば携帯電話等の電源回路などに用いられる。
図面の参照符号の一覧表
21 コイル
22 スルーホール部
23、24 端子部
25 コイル絶縁材
26 磁性層
27 絶縁材
28 めっき下地層
29 絶縁層
30 多層磁性層
50 スルホール電極
71 コーナー部
91、92 スリット
101 電池
102 コイル
112 多層磁性膜
111 コイル
113 磁性層
114 スルーホール部
115 層間絶縁層
本発明は、携帯電話等の電源回路に用いられるインダクタンス部品とそれを用いた電子機器に関する。
図11を用いて、携帯電話等に用いられる電源回路を説明する。
例えば入力電圧として4Vの電池101を用いると、2Vの出力電圧を得ることが可能である。ここでコイル102は、チョークコイルと呼ばれる。コイル102を回路に入れることで安定した出力電圧を得ることができる。また、より出力電圧を安定化させるためには、コイル102のインダクタンスを大きくする必要がある。このようにして、図11に示す電源回路は、より安定された直流の出力電圧を供給することができる。
一般にコイル102のインダクタンスを大きくするためには、コイル102のコア断面積を大きくして、コイルの巻き数を多くする必要がある。そのため、コイル102の容積を大きくしなければならないという問題点がある。一方、近年携帯電話に対する小型低背化要求に伴って、その電源回路に用いられるコイルの小型低背化がますます強く求められている。例えば、面積が5mm×5mm以下で、厚さ1mm以下のコイル102が必要とされている。さらに、スイッチング周波数も数百kHzから数十MHzへと高くなっている。このようなスイッチング周波数の高周波化に伴い、コア損失の低減が求められている。また、機器が低電圧、高電流化した状態で使用されるようになり、小型低背化したコイルにおいても、0.1A以上の最大電流が流れる場合がある。そのため、コイル抵抗値をより低減することが必要となる。
そこで、上記問題点を解決するための方法が特開平9−223636号公報(第3頁、第1図)に開示されている。
図12を用いて従来のインダクタンス部品を説明する。多層磁性膜112は、層間絶縁層115を介してコイル111を挟持している。そして、スルーホール部(以後THPという)114をコイル111の側面及び中央に設ける。さらに、THP114は磁性体113で充填される。そしてコイル111は銅などの高導電率材料を板状に巻いて形成されるため、コイル111を薄くすることができる。
しかしながら、上記従来の構成のコイルでは、インダクタンスを十分に大きくすることができないという課題がある。さらに、THP114の中に磁性層113を形成するため、磁性層113の断面積は大きなものとなる。コイル111に電流を流すと、THP114を垂直方向に貫く磁束が生じる。そして、磁性層113の水平面に渦電流が生じる。この時、磁性層113の断面積が大きいために、この渦電流が大きくなる。
その結果、THP114を垂直方向に貫く磁束を減少させる。
そのため、コイルのインダクタンスを大きくすることができない。一方、高比抵抗磁性材料を用いることにより、ある程度渦電流を低減することができる。しかし、スイッチング周波数が数百kHzから数十MHzへと高周波化すると、十分な渦電流低減効果を得ることができない。また、例えばスルホールの直径1mm以下で、深さが0.1mm以上1mm以下の場合、このTHPに磁性材料をスパッタ、蒸着等で充填あるいは配置することは難しい。なぜなら、品質、生産性等の課題があるからである。本発明は上記課題を解決し、小型低背化しても十分なインダクタンスを得ることができるインダクタンス部品とそれを用いた電子機器を提供する。
コイルと、前記コイル内に形成したスルーホール部と、多層磁性層とを有するインダクタンス部品であって、前記スルーホール部の内壁と、前記コイルの上面及び下面とに前記多層磁性層を配置したインダクタンス部品を提供する。
本発明のインダクタンス部品は、小型低背化しても十分に大きいインダクタンスを有している。そのため、小型低背化が必要とされる電子機器などのインダクタンス部品として最適である。例えば携帯電話等の電源回路などに用いられる。
以下本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、図面は模式図であり、各位置を寸法的に正しく示したものではない。
(実施の形態1)
図1と図2は、実施の形態1のインダクタンス部品を示している。図2において、コイル21とスルーホール電極50は銅や銀などの高導電率材料をめっきして構成される。もちろん銅線等によりコイル21を形成してもよい。THP22はコイル21の中心部に形成される。また、場合によってはコイル21の外側部分に形成してもよい。コイル21の厚みは、用いられる機器により異なるが、少なくとも大電流に対応するために10μm以上の厚みが必要となる。また、コイル21の上段のコイルは、インダクタンス部品の一方の側面にある端子部23からTHP22に向かって渦巻き状に巻かれている。そして、中央部で下段に移りスルーホール電極50からインダクタンス部品の他方の側面にある端子部24向かって渦巻き状に巻いて形成される。なお、このコイル21の上段及び下段のコイルの巻く方向は同じ向きである。これによって、端子部23から電流を入力した場合、電流はインダクタンス部品の側面から中央に向かってコイル21の上段を渦巻き状に流れる。さらに、上段から下段に流れ、インダクタンス部品の中央から側面に向かってコイル21の下段を渦巻き状に流れ、端子部24に出力される。なお、コイル21が、図2のように二段ではなく、一段あるいは三段以上であってもよい。コイル21はコイル絶縁材25内に埋設されている。このコイル絶縁材25は、コイル21がショートするのを防ぐ。次に、多層磁性層(以後MLMという)30を、コイル21の上面に配置し、同時にTHP22の内壁を形成する。ここで、MLP30は、磁性層26と絶縁層29とから構成されている。さらに、コイル21の下面にもMLM30を配置する。絶縁材27は、MLM30を覆うように形成する。即ち、コイル21の上面及び下面のMLP30を覆い、さらにTHP22内のMLP30を覆っている。その時、THP22内のMLP30からなる空間部にも絶縁材27が充填される。絶縁材27は、MLM30が露出した状態でインダクタンス部品を電子部品に搭載した場合に、ショートするのを防ぐために設ける。なお図2は、THP22内のMLP30からなる空間部を絶縁材27が完全に充填している状態を示しているが、必ずしも完全に充填する必要はない。しかし、インダクタンス部品を吸引して基板上に実装する場合は、絶縁材27をTHP22内のMLP30からなる空間部を完全に充填していることがより好ましい。また絶縁材27として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等の有機樹脂材料が好ましい。なお、図2においては、MLM30同士は一体になるよう形成されているが、必ずしもMLM30同士が一体になるよう形成する必要はない。しかし、磁束が最も集中しやすいTHP22のコ−ナー部71において、磁気ギャップが生じないように連続的に磁性層を形成することが好ましい。このようにすると、漏洩磁束も少なく、インダクタンスも大きくすることできる。なお、THP22内のMLM30上に磁性体を配置させてもよい。その際、できるだけ磁気ギャップが生じないように密着させることがより好ましい。また、磁性体は、フェライト磁性体、フェライト磁性粉末と絶縁性樹脂との複合体、あるいは金属磁性粉末と絶縁性樹脂との複合体からなる群のうちの少なくとも一つから構成される。このようにすると、絶縁材27がない場合でも絶縁性が優れ且つ回路上でのショート等を低減できるので、優れた信頼性が得られる。図3はTHP22の拡大断面図である。めっき下地層28は、コイル絶縁材25にMLM30を構成するために設ける。つまり、電気めっきでめっき下地層28の上に磁性層26を形成させ易くするために設けられる。めっき下地層28は、例えば無電解めっきで形成され、導電性の優れたCu、Niあるいは金属磁性層が好ましく用いられる。
図4に示すように、絶縁層29が各磁性層26を隔てることで、MLM30を構成する。MLM30は、以下のようにして形成される。まず、めっき下地層28の上に電気めっきで磁性層26を形成させ、その上に電気めっきあるいは電着等で絶縁層29を形成する。さらに、磁性層、絶縁層、磁性層の順で形成させることによって、薄いMLM30を構成することができる。なお、図4においてはMLM30を三層としたが、多層ではない磁性層、つまり一層、または二層の磁性層あるいは四層以上であってもよい。また、コイル下面に配置するMLM30の構成についても同様である。さらに、MLM30の構成において、電気めっきで磁性層を形成させ易くするために、絶縁層と磁性層の間にめっき下地層28と同様な下地層を設けてもよい。なお磁性層を無電解めっきで形成してもよい。さらに、MLM30を上記以外の方法で積層しても、構造が同じであれば効果が同じことはいうまでもない。
MLM30のうち少なくとも一層以上の主成分を、Fe、Ni、Coからなる群のうち少なくとも一つを有するようにMLM30を構成する。このようにして、大電流に対応可能な高飽和磁束密度と高透磁率を満たす、優れた磁気特性を有する磁性層が得られ、そして高いインダクタンスを実現できる。磁性層の一層あたりの厚みは、スイッチング周波数によっても異なるが、数百kHzから数十MHzを想定した場合1μmから50μmが好ましい。また絶縁層の一層あたりの厚みは、比抵抗値にもよるが、0.01μmから5μmが好ましい。また、絶縁層の比抵抗値も高ければ高いほどよいが、磁性層との比抵抗値の比が103以上であれば、効果がある。絶縁層として、有機樹脂材料あるいは金属酸化物等の無機材料が好ましい。さらにこれらの混合物でもよい。図5は、THP22の内壁の拡大断面図である。図5に示すように、絶縁層29が各磁性層26を隔てることで、MLM30を構成する。MLM30は、以下のようにして形成される。まず、めっき下地層28の上に電気めっきで磁性層26を形成させ、次に電気めっきあるいは電着等で絶縁層29を形成する。さらに、その上に磁性層、絶縁層、磁性層の順で形成させることによって、MLM30を構成する。このようにして、めっきによりMLM30の一層あたりの磁性層の断面積を十分に小さくしている。なお、図5においてはMLM30を三層としたが、多層ではない磁性層、つまり一層、または二層の磁性層あるいは四層以上のMLM30であってもよい。さらに、MLM30の構成において、電気めっきで磁性層26を形成させ易くするために、絶縁層と磁性層の間にめっき下地層28と同様な下地層を設けてもよい。なお、磁性層を無電解めっきで形成してもよい。さらに、MLM30を上記以外の方法で積層しても、構造が同じであれば効果が同じであることはいうまでもない。MLM30のうち少なくとも一層以上の主成分をFe、Ni、Coからなる群のうち少なくとも一つを有するようにMLM30を構成する。このようにして、大電流に対応可能な高飽和磁束密度と高透磁率を満たす、優れた磁気特性を有するMLM30を得ることができる。それと同時に、高いインダクタンスを実現することができる。磁性層の一層あたりの好ましい厚みは、スイッチング周波数によっても異なる。例えば、数百kHzから数十MHzを想定した場合、厚みは1μmから50μmが好ましい。また、絶縁層の一層あたりの厚みは、比抵抗値によっても異なるが、0.01μm〜5μmが好ましい。
また、絶縁層の比抵抗値も高ければ高いほどよいが、磁性層との比抵抗値の比が103以上であれば、効果がある。絶縁層として、有機樹脂材料あるいは金属酸化物等の無機材料が好ましい。
さらに、これらの混合物でもよい。上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21は、規則正しく渦巻き状になっており、さらには二段構造を有しそれらの巻き方向も一致している。そのため、電流をコイル21に流すと、強い磁束を得ることができ、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。これによって、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。また、コイル21は銅めっき等で形成され、その断面は円形ではなく四角形で構成される。その特長は、コイル21の断面が円形である場合に比べ、四角形であるためコイル21の断面積を大きくできる点にある。その結果、電気抵抗の小さい、小型低背化したコイル21を得ることができる。このような高占積率のコイルを用いることにより、コイル部に発生する損失(銅損)も低減できる。コイル21に電流を流すとインダクタンス部品には磁束が生じる。さらに、コイル21の上面及び下面に配置するMLM30の面内方向にも磁束が生じる。そして、磁束はTHP22の内壁に形成されたMLM30の面内方向にも生じる。この磁束により、MLM30の厚さ方向に渦電流が生じる。そして、これがMLM30の面内方向に生じる磁束を減少させるので、インダクタンス部品のインダクタンスが小さくなる。また、MLM30の厚さ方向に発生する渦電流は、インダクタンス部品からの発熱の原因にもなる。しかし、本実施の形態のインダクタンス部品は、コイル21の上面及び下面にMLM30が形成されている。その結果、MLM30の一層あたりの厚さ方向の断面積は渦電流に対して十分に小さいものとなる。さらに、THP22の内壁にMLM30を形成しているので、MLM30の一層あたりの厚さ方向の断面積は十分に小さい。そして、MLM30の厚さ方向に生じる渦電流をおさえることができるので、MLM30の面内方向に生じる磁束が減少させられるのを防ぐことができる。このようにして、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。また、インダクタンス部品からの発熱もおさえることができる。一方、例えばスルホール直径が1mm以下で、深さが0.1mm以上1mm以下であるTHP22の内壁に、MLM30をスパッタ、蒸着法等で形成することは困難である。めっき法で形成することがもっとも好ましい。このようにして、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。以上述べたように、本実施の形態のインダクタンス部品は、小型低背化しても十分に大きいインダクタンスが得られるので、各種小型電子機器例えば携帯電話等に塔載してもよい。
(実施の形態2)
次に図6を参照しながら、実施の形態2のインダクタンス部品を説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は、実施の形態1のインダクタンス部品と同様である。ただ、MLM30を構成する各磁性層26の厚さが異なっている点が、実施の形態1と相違している。図6において、MLM30は各磁性層26を絶縁層29で隔てることで構成されている。MLM30は、以下のようにして形成される。まず、めっき下地層の上に電気めっきで磁性層26を形成させ、次に電気めっきあるいは電着等で絶縁層29を形成する。さらに、磁性層、絶縁層、磁性層の順で形成することによって、MLM30が構成される。このようにして、めっきによりMLM30の一層あたりの磁性層の断面積を十分に小さくしている。本実施の形態においてインダクタンス部品のTHP22の内壁に形成するMLM30は、実施の形態1と異なり、以下のように構成される。MLM30を構成するそれぞれの磁性層26の厚さが、コイル21の中心に向かうにつれて厚くなるように形成する。なお、図6においてはMLM30を三層としたが、二層の磁性層または四層以上のMLM30であってもよい。また、MLM30の構成において、形成し易くするために絶縁層と磁性層の間にめっき下地層28と同様な下地層を設けてもよい。
上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21に電流を流すと磁束が発生する。この磁束は、主にコイル21の外壁、上面、下面及びTHP22の内壁を沿うように磁気回路を構成する。そしてこの磁気回路の外側の磁束は、磁路長が長いために磁束が弱くなる。THP22の内壁に形成したMLM30の面方向に貫く磁束は、コイル21の中心に近づくにつれてMLM30で構成される磁気回路の外側に位置する。
そして、磁路長が長くなるので、磁束が弱くなる。その結果、THP22の内壁に形成したMLM30を貫く磁束は不均一なものとなる。しかし、本実施の形態によればTHP22の内壁に形成するMLM30のそれぞれの磁性層26の厚さは、コイル21の中心に向かうにつれて厚くなるように形成されている。その結果、それぞれの磁性層26で形成されている磁気抵抗は均一化される。そして、MLM30のそれぞれの磁性層26の面方向に貫く磁束が、コイル21の中心に近づくにつれて、弱くなることはない。これによって、THP22の内壁に形成したMLM30を貫く磁束は均一なものとなり、漏洩磁束を低減することができる。以上のように、本実施の形態のインダクタンス部品は、コイル21のTHP22の内壁に形成したMLM30を貫く磁束が均一なものとなる。その結果、漏洩磁束を低減でき、インダクタンスをより大きくすることができる。
(実施の形態3)
次に、本実施の形態のインダクタンス部品を、図7を参照しながら説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は実施の形態1のインダクタンス部品と同様である。コイル21のTHP22の内壁に形成したMLM30と、コイル上面及び下面に配置するMLM30とからなるコーナー部71の磁性層の厚みを厚くした点に相違がある。図7において、コーナー部71は、MLM30のそれぞれの磁性層の厚みが厚くなるよう形成されている。そのため、コーナー部71のMLM30の厚さ方向の断面積は、コイル21の上面及び下面に配置するMLM30やTHP22の内壁に形成されたMLM30の厚さ方向の断面積に比べて大きくなっている。上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21に電流を流すと磁束が発生するが、この磁束は主にコイル21の外壁、上面、下面及びTHP22の内壁を沿うように磁気回路を構成する。さらに、MLM30の面内方向にも磁束が生じる。このMLM30の面内方向の磁束は、磁束の一番集中しやすいTHP22のMLM30のコ−ナー部71において、MLMで構成される磁気回路から漏れやすくなる。
しかし、本実施の形態のインダクタンス部品は、コーナー部71のMLM30のそれぞれの磁性層の厚みが、厚くなるよう形成されている。その結果、コーナー部71のMLM30の厚さ方向の断面積が大きくなっているため、コーナー部71のMLM30の面内方向に貫く磁束に対する磁気抵抗が小さくなる。そのため、コーナー部71のMLM30の面内方向に貫く磁束が、MLM30で構成される磁気回路から漏洩するのを防ぐことができる。
このようにして、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。つまり、本実施の形態によれば、十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。
(実施の形態4)
次に、図8を参照しながら、本実施の形態のインダクタンス部品を説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は実施の形態1のインダクタンス部品と同様である。しかし、THP22の上面と下面のうち少なくともいずれか一方の絶縁材27に、凹部を設ける点に相違がある。図8は、本実施の形態のインダクタンス部品のTHP22の上面付近の拡大図である。図8において、絶縁材27は、THP22内のMLP30からなる空間部に充填される。そして、THP22の上面と下面のうち少なくともいずれか一方に凹部を設ける。また絶縁材27として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等の有機樹脂材料が好ましい。
上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。本実施の形態のインダクタンス部品を携帯電話等の電子機器の電源回路の基板に設置する時は、完成したインダクタンス部品を吸引して基板上に実装する。この際に、インダクタンス部品のTHP22の上面と下面のうち少なくともいずれか一方に凹部を設けていると、より吸引しやすくなる。凹部の深さは吸引が容易になる程度で十分で、浅い方が好ましい。これによってインダクタンス部品が吸引され移動する際の落下等を、防止することができる。なお、上記実施の形態1から4のL部品を磁性体、金属板、多層磁性層で覆ってもよい。これによって、漏れ磁束をさらに減少させることができる。なお、この場合はこれらの磁性層に吸引のための凹部を設けてもよい。
(実施の形態5)
次に、本実施の形態のインダクタンス部品について、図9を参照しながら説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は実施の形態1のインダクタンス部品と同様であるが、MLM30の面内方向にスリット91を構成している点に相違がある。
また、図2と同様にコイル21の下面に配置するMLM30の面内方向にもスリット91が設けられている。
なお、図9ではスリット91を四つ設けているが、一つでも二つ以上でもあってもよい。上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21に電流を流すとインダクタンス部品には磁束が生じる。そして、大部分の磁束はコイル21の上面及び下面に配置するMLM30の面内方向に生ずる。
しかし、小型低背化になればなるほどコイル21の上面及び下面に配置する多層磁性層30の厚さ方向にも磁束が生ずる。この磁束により上面及び下面に配置するMLM30の面内方向に渦電流が生じるため、インダクタンスが小さくなる。また、MLM30の厚さ方向に発生する渦電流は、インダクタンス部品からの発熱の原因にもなる。しかし、本実施の形態のインダクタンス部品は、MLM30の面内方向にスリット91を構成しているため、MLM30の面内方向の断面積を小さくすることができる。
その結果、上面及び下面に配置するMLM30の面内方向に生じる渦電流をおさえることができる。このようにして、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。また、インダクタンス部品からの発熱もおさえることができる。これによって、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。なお、本実施の形態のインダクタンス部品は、コイル21の上面及び下面に配置するMLM30の面内方向にスリット91を構成している。そして、コイル21の上面及び下面にめっき下地層28を形成する時は、そのめっき下地層28の面内方向にスリット91を構成する。その結果、めっき下地層28の厚さ方向に生じる磁束が打ち消されるのを防ぐことができる。このようにすれば、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができるのでより好ましい。また、インダクタンス部品からの発熱もおさえることができる。これによって、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。
(実施の形態6)
次に、本実施の形態のインダクタンス部品について図10を参照しながら説明する。インダクタンス部品の基本的な構成は実施の形態1のインダクタンス部品と同様である。THP22の内壁に形成したMLM30の縦方向に、上部より下部にわたるスリット92を構成している点に相違がある。上記構成のインダクタンス部品について、以下その動作を説明する。コイル21に電流を流すとインダクタンス部品には磁束が生じる。そして、大部分の磁束はコイル21の上面及び下面、さらにTHP22の内壁に配置しているMLM30の面内方向に生ずる。さらに、THP22の内壁に形成されたMLP26からなる空間部の中央あたりにも縦方向の磁束が生ずる。この磁束を打ち消す方向、特にTHP22の内壁に配置された環状のMLP30の円周方向に渦電流が生じる。その結果、インダクタンスが小さくなる。しかし、本実施の形態のインダクタンス部品はTHP22の内壁に形成されたMLM30の縦方向に,スリット92を構成している。そのため、円周方向の渦電流を断つことができ、インダクタンス部品のインダクタンスを大きくすることができる。また、インダクタンス部品からの発熱もおさえることができる。なお、図10ではスリットを縦に一箇所設けているが、二つ以上でもよいことはいうまでもない。さらに、できるだけ細いスリットを縦方向に一箇所構成されている方が、高いインダクタンスが得られる点から好ましい。
なお、スリットの巾は0.01〜50μmで、好ましくは1〜10μmである。また、スリットの形成は、マスキングーエッチング、レーザ―カット法などの公知の方法によって行われる。
これによって、小型低背化しても十分にインダクタンスの大きいインダクタンス部品を得ることができる。なお、THP22の内壁に形成したMLM30の横方向にスリットを構成しても、THP22の内壁に形成したMLM30の円周方向の渦電流を断つことができない。
本発明のインダクタンス部品は、小型低背化しても十分に大きいインダクタンスを有している。そのため、小型低背化が必要とされる電子機器などのインダクタンス部品として最適である。例えば携帯電話等の電源回路などに用いられる。
本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の斜視図 本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の断面図 本発明の実施の形態1におけるTHPの拡大断面図 本発明の形態1におけるコイル上面の拡大断面図 本発明の形態1におけるTHPの内壁の拡大断面図 本発明の実施の形態2におけるTHPの内壁の拡大断面図 本発明の実施の形態3における多層磁性層のコーナー部付近の拡大断面図 本発明の実施の形態4におけるTHP上面付近の拡大断面図 本発明の実施の形態5における多層磁性層の斜視図 本発明の実施の形態6におけるTHP内壁の拡大斜視図 携帯電話に用いられる電源回路の回路図 従来のインダクタンス部品の断面図
符号の説明
21 コイル
22 スルーホール部
23、24 端子部
25 コイル絶縁材
26 磁性層
27 絶縁材
28 めっき下地層
29 絶縁層
30 多層磁性層
50 スルホール電極
71 コーナー部
91、92 スリット
101 電池
102 コイル
112 多層磁性膜
111 コイル
113 磁性層
114 スルーホール部
115 層間絶縁層

Claims (14)

  1. コイルと、前記コイル内に形成したスルーホール部と、多層磁性層とを有するインダクタンス部品であって、前記スルーホール部の内壁と、前記コイルの上面及び下面とに前記多層磁性層を配置したインダクタンス部品。
  2. コイルと、前記コイル内に形成したスルーホール部と、多層磁性層とを有するインダクタンス部品であって、前記スルーホール部の内壁に前記多層磁性層を、前記コイルの上面及び下面に磁性体を配置したインダクタンス部品。
  3. 前記磁性体が、フェライト磁性体、フェライト磁性粉末と絶縁性樹脂との複合体、あるいは金属磁性粉末と絶縁性樹脂との複合体からなる群のうちの少なくとも一つである請求項2記載のインダクタンス部品。
  4. 前記スルーホール部の内壁に形成された前記多層磁性層からなる空間部に、絶縁材を充填した請求項1と請求項2のうちいずれか一つに記載のインダクタンス部品。
  5. 前記多層磁性層は、磁性層と絶縁層が交互に積層して構成される請求項1と請求項2のうちいずれか一つに記載のインダクタンス部品。
  6. 前記多層磁性層は、めっき法により形成した層を少なくとも一つを有する請求項1と請求項2のうちいずれか一つに記載のインダクタンス部品。
  7. 前記多層磁性層は、主組成がFe、Ni、Coからなる群のうちのうち少なくとも一つを有する請求項1と請求項2のうちいずれか一つに記載のインダクタンス部品。
  8. 前記コイルの前記スルーホール部の内壁に形成した前記多層磁性層を構成するそれぞれの磁性層の厚さが、前記コイルの中心に向かうにつれて厚くなるように形成されている請求項1と請求項2のうちいずれか一つに記載のインダクタンス部品。
  9. 前記コイルの前記スルーホール部の内壁に形成した前記多層磁性層と、前記コイルの上面及び下面に配置する前記多層磁性層とが一体になるように構成した請求項1記載のインダクタンス部品。
  10. 前記コイルの前記スルーホール部の内壁に形成した前記多層磁性層と、前記コイルの上面及び下面に配置する前記多層磁性層とからなるコーナー部の磁性層の厚みを厚くした請求項9記載のインダクタンス部品。
  11. 前記絶縁材の上面と下面のうち少なくともいずれか一方に凹部を有する請求項4に記載のインダクタンス部品。
  12. 前記コイルの上面及び下面に配置する前記多層磁性層の面内方向にスリットを構成した請求項1に記載のインダクタンス部品。
  13. 前記スルーホール部の内壁に形成した前記多層磁性層の少なくとも縦方向の一部にスリットを構成した請求項1請求項2のうちいずれか一つに記載のインダクタンス部品。
  14. 請求項1または請求項2に記載のインダクタンス部品を搭載した電子機器。
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