JPWO2004031815A1 - 反射防止用回折格子 - Google Patents
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Abstract
広い帯域の光に対して反射防止機能を有し、製造が簡単な回折格子を提供することを目的とする。本発明による回折格子は、基板上に一定の周期で配置された格子凸部(101)を備える。格子凸部の形状の、底面および底面に平行な断面の面積をA、底面に平行な断面の底面からの距離をzとした場合に、zの増加に従ってAが単調に減少する。また、zの増加に対するAの減少の比率は、zが小さいほど大きい。
Description
本発明は、レンズなどの光学素子の表面に備えられる反射防止用の回折格子に関する。特に、広い帯域の光に対して反射防止機能をもつ回折格子に関する。
カメラレンズなど複数の光学素子を有する光学系においては、光が基板材質へ透過する度に基板表面での反射損失により、光の強度が徐々に低下し、最終的に出射側では入射光の強度よりも低くなることが知られている。このため光学系が複雑になるにしたがって利用できる光強度が低下し、光学系の性能の低下を招いている。
上記の反射損失による光学性能の低下を防止するために、光学素子基板上に高屈折率の薄膜層を少なくとも1種類以上堆積(蒸着)させることにより、基板表面上の光の反射を防止する方法が20世紀初頭に開発され、現在でも広く用いられている。
一般的に、薄膜層による反射防止機能は、波長、薄膜層の屈折率および薄膜層の厚さに依存する。したがって、特定の波長に対して薄膜層の屈折率および薄膜層の厚さを制御することによって薄膜層に反射防止機能を持たせる。このため、カメラレンズなどの撮影・観測光学系においては、広い波長帯域を要するため数10層以上の異なる薄膜層を堆積させる必要がある。薄膜を堆積させるための蒸着装置による薄膜層の厚さ制御は、層数の増加に伴って高い精度が要求され、製造の困難を生じていた。
薄膜層の厚さ制御が困難であるという問題点を解決するために、反射防止用の回折格子も利用されている。図1に示すように、光学基板100上に格子周期Λが使用波長よりも短い格子凸部101を備える回折格子を作成する。このような回折格子によって、薄膜層と同様の反射防止効果が得られる。
これは、以下の理由による。回折格子の周期を使用波長以下に設定しているので、電磁波として表される光は進行に伴って、回折波を生じない。したがって、波の重ね合わせとして表現される回折効果は認識されなくなる。波の進行に対して回折格子は屈折率変化の対象としてみなされ、電磁波に与える効果は仮想的な屈折率をもつ材質内での進行と同等の性質を与える。この結果、回折格子によって特定の波長帯域において薄膜層と同様の効果を生じ、回折格子は反射防止層としての機能を有する。
回折格子を仮想的な屈折率をもつ材質と仮定する手法は有効屈折率法と呼ばれており、例えば文献「J.Turunen:Form−birefringence limits of Fourier−expansion methods in grating theory,Journal of Optical Society of America A Vol.13 No.5,1013ページ」には格子形状から有効屈折率を求めるための式が記述されている。図1では回折格子の形状から有効屈折率層110へ近似する概略図を表している。有効屈折率層110の有効屈折率の値は、回折格子の周期Λに対する格子凸部101の高さの比によって決定される。
このように、反射防止用回折格子の反射防止機能は、使用波長、回折格子の周期および格子凸部の高さに依存する。したがって、特定の波長に対して回折格子の周期および格子凸部の高さを制御することによって回折格子に反射防止機能を持たせる。波長帯域を広げるために、例えば文献「E.B.Grann et al.:Comparison between continuous and discrete subwavelength grating structures for antireflection surfaces,Journal of Optical Society of America A Vol.13 No.5,988ページ」や文献「J.M.dos Santos et al.:Antlreflection structures with use of multilevel subwavelength zero−order gratings,Applied Optics Vol.36 No.34,8935ページ」などに発表され、また、図2に示したように、格子凸部を高さ方向に対して錐型にすることによって、連続的に有効屈折率を変化させることができる。錐型の格子凸部を備えた回折格子は、連続的に変化する多数の薄膜層を重ね合わせたものと同様に、帯域波長が極めて広い反射防止効果を有することが示されている。また通常光学素子は平面的な広がりをもっているので、前述の錐型の格子凸部を平面上に配列させることによって、入射光の偏光に対しても反射防止の効果を有することが示されている。
この場合、たとえばプラスチックやガラス製の回折格子を成形するための成形用金型に錐型の格子凸部を備えた格子を作りこむことによって、反射防止効果の高い性能をもった、プラスチックやガラス製の回折格子を大量に量産することが可能になる。成形用金型による製法は、先の高屈折率の薄膜を蒸着する処理を必要としない。しかしながら、前記技術の場合、錐型の格子凸部の各々の大きさは、使用波長程度もしくはそれ以下の微小サイズである。また、格子周期Λに対する格子凸部の高さhの割合(アスペクト比)は格子周期Λの少なくとも1倍から数倍以上とする必要がある。このため金型原器の製造が困難であり、また、成形した光学素子の金型に対する形状の転写率が低くなる。このため、回折格子の反射防止機能が十分に発揮されない。
上記の反射損失による光学性能の低下を防止するために、光学素子基板上に高屈折率の薄膜層を少なくとも1種類以上堆積(蒸着)させることにより、基板表面上の光の反射を防止する方法が20世紀初頭に開発され、現在でも広く用いられている。
一般的に、薄膜層による反射防止機能は、波長、薄膜層の屈折率および薄膜層の厚さに依存する。したがって、特定の波長に対して薄膜層の屈折率および薄膜層の厚さを制御することによって薄膜層に反射防止機能を持たせる。このため、カメラレンズなどの撮影・観測光学系においては、広い波長帯域を要するため数10層以上の異なる薄膜層を堆積させる必要がある。薄膜を堆積させるための蒸着装置による薄膜層の厚さ制御は、層数の増加に伴って高い精度が要求され、製造の困難を生じていた。
薄膜層の厚さ制御が困難であるという問題点を解決するために、反射防止用の回折格子も利用されている。図1に示すように、光学基板100上に格子周期Λが使用波長よりも短い格子凸部101を備える回折格子を作成する。このような回折格子によって、薄膜層と同様の反射防止効果が得られる。
これは、以下の理由による。回折格子の周期を使用波長以下に設定しているので、電磁波として表される光は進行に伴って、回折波を生じない。したがって、波の重ね合わせとして表現される回折効果は認識されなくなる。波の進行に対して回折格子は屈折率変化の対象としてみなされ、電磁波に与える効果は仮想的な屈折率をもつ材質内での進行と同等の性質を与える。この結果、回折格子によって特定の波長帯域において薄膜層と同様の効果を生じ、回折格子は反射防止層としての機能を有する。
回折格子を仮想的な屈折率をもつ材質と仮定する手法は有効屈折率法と呼ばれており、例えば文献「J.Turunen:Form−birefringence limits of Fourier−expansion methods in grating theory,Journal of Optical Society of America A Vol.13 No.5,1013ページ」には格子形状から有効屈折率を求めるための式が記述されている。図1では回折格子の形状から有効屈折率層110へ近似する概略図を表している。有効屈折率層110の有効屈折率の値は、回折格子の周期Λに対する格子凸部101の高さの比によって決定される。
このように、反射防止用回折格子の反射防止機能は、使用波長、回折格子の周期および格子凸部の高さに依存する。したがって、特定の波長に対して回折格子の周期および格子凸部の高さを制御することによって回折格子に反射防止機能を持たせる。波長帯域を広げるために、例えば文献「E.B.Grann et al.:Comparison between continuous and discrete subwavelength grating structures for antireflection surfaces,Journal of Optical Society of America A Vol.13 No.5,988ページ」や文献「J.M.dos Santos et al.:Antlreflection structures with use of multilevel subwavelength zero−order gratings,Applied Optics Vol.36 No.34,8935ページ」などに発表され、また、図2に示したように、格子凸部を高さ方向に対して錐型にすることによって、連続的に有効屈折率を変化させることができる。錐型の格子凸部を備えた回折格子は、連続的に変化する多数の薄膜層を重ね合わせたものと同様に、帯域波長が極めて広い反射防止効果を有することが示されている。また通常光学素子は平面的な広がりをもっているので、前述の錐型の格子凸部を平面上に配列させることによって、入射光の偏光に対しても反射防止の効果を有することが示されている。
この場合、たとえばプラスチックやガラス製の回折格子を成形するための成形用金型に錐型の格子凸部を備えた格子を作りこむことによって、反射防止効果の高い性能をもった、プラスチックやガラス製の回折格子を大量に量産することが可能になる。成形用金型による製法は、先の高屈折率の薄膜を蒸着する処理を必要としない。しかしながら、前記技術の場合、錐型の格子凸部の各々の大きさは、使用波長程度もしくはそれ以下の微小サイズである。また、格子周期Λに対する格子凸部の高さhの割合(アスペクト比)は格子周期Λの少なくとも1倍から数倍以上とする必要がある。このため金型原器の製造が困難であり、また、成形した光学素子の金型に対する形状の転写率が低くなる。このため、回折格子の反射防止機能が十分に発揮されない。
上述したように、広い帯域の光に対して反射防止機能を持たせるために反射防止用の光学薄膜を多数層堆積させるのは、膜厚制御などの困難性を伴う。また、広い帯域の光に対して反射防止機能を有する錐型の格子凸部を有する回折格子は、金型の製造および金型から製品への転写の段階で、アスペクト比の大きなものを製造するのが困難である。したがって、広い帯域の光に対して反射防止機能を有し、製造が簡単な光学素子に対するニーズがある。
本発明ではこのような状況を鑑みて行われたものであって、広い帯域の光に対して反射防止機能を有し、製造が簡単な回折格子を提供することを目的とする。
本発明ではこのような状況を鑑みて行われたものであって、広い帯域の光に対して反射防止機能を有し、製造が簡単な回折格子を提供することを目的とする。
本発明による回折格子は、基板上に一定の周期で配置された格子凸部を備える。格子凸部の形状の、底面および底面に平行な断面の面積をA、底面に平行な断面の底面からの距離をzとした場合に、zの増加にしたがってAが単調に減少する。また、zの増加に対するAの減少の比率は、zが小さいほど大きい。
本発明による回折格子は、基板上に一定の周期で配置された格子凸部を備える。格子凸部において、基板に垂直な、少なくとも1方向の断面の形状が釣り鐘型である。
このように、本発明による格子凸部は、底面からの距離(z)が小さいほど断面積の減少率が大きいので、有効屈折率の取り得る変化が大きく、低い格子高さでも反射防止に要する位相変化を行うことが可能である。したがって、本発明による回折格子では格子高さを高くすることなく、高い透過率を実現でき、金型による製造の場合も低い転写率で高い透過率を実現でき、転写率の制限が緩和され製造が容易になる。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部の、底面および底面に平行な断面が円形である。このため、回折格子の製造が容易である。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部の形状が、底面の円形の中心を通り底面に垂直な軸を回転軸とする回転対称体である。このため、回折格子の製造が容易である。
本発明の1実施形態によれば、出射光側の材質の屈折率をn’、使用波長をλとしたとき、回折格子の周期Λは次式を満たす。
上記式により、不要な回折光の発生が防止される。
本発明の1実施形態によれば、回折格子の周期をΛ、格子凸部の底面からの高さをhとしたとき次式を満たす。
上記式により反射防止性能がよく、かつ製造が容易な反射防止用回折格子の格子周期と高さの関係を決めることができる。
本発明の1実施形態によれば、基板が使用波長に対して透過する透明な材質からなる。これにより、カメラ、メガネなどを含む光学系において無反射効果が実現される。
本発明の1実施形態によれば、基板において、格子凸部の底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正方形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される。
本発明の1実施形態によれば、基板において、格子凸部の底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正三角形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される。
このように配置することにより、基板部分の平面部を減少させることができ、平面部における反射を最低限に抑制することができる。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部が配置される基板の面が平面である。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部が配置される基板の面が曲面である。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部が配置される基板の面が段差面である。
このように本発明の実施形態によれば、基板面の態様によらず、反射防止機能を実現することができる。
本発明による回折格子は、基板上に一定の周期で配置された格子凸部を備える。格子凸部において、基板に垂直な、少なくとも1方向の断面の形状が釣り鐘型である。
このように、本発明による格子凸部は、底面からの距離(z)が小さいほど断面積の減少率が大きいので、有効屈折率の取り得る変化が大きく、低い格子高さでも反射防止に要する位相変化を行うことが可能である。したがって、本発明による回折格子では格子高さを高くすることなく、高い透過率を実現でき、金型による製造の場合も低い転写率で高い透過率を実現でき、転写率の制限が緩和され製造が容易になる。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部の、底面および底面に平行な断面が円形である。このため、回折格子の製造が容易である。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部の形状が、底面の円形の中心を通り底面に垂直な軸を回転軸とする回転対称体である。このため、回折格子の製造が容易である。
本発明の1実施形態によれば、出射光側の材質の屈折率をn’、使用波長をλとしたとき、回折格子の周期Λは次式を満たす。
上記式により、不要な回折光の発生が防止される。
本発明の1実施形態によれば、回折格子の周期をΛ、格子凸部の底面からの高さをhとしたとき次式を満たす。
上記式により反射防止性能がよく、かつ製造が容易な反射防止用回折格子の格子周期と高さの関係を決めることができる。
本発明の1実施形態によれば、基板が使用波長に対して透過する透明な材質からなる。これにより、カメラ、メガネなどを含む光学系において無反射効果が実現される。
本発明の1実施形態によれば、基板において、格子凸部の底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正方形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される。
本発明の1実施形態によれば、基板において、格子凸部の底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正三角形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される。
このように配置することにより、基板部分の平面部を減少させることができ、平面部における反射を最低限に抑制することができる。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部が配置される基板の面が平面である。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部が配置される基板の面が曲面である。
本発明の1実施形態によれば、格子凸部が配置される基板の面が段差面である。
このように本発明の実施形態によれば、基板面の態様によらず、反射防止機能を実現することができる。
第1図は、回折格子の形状から有効屈折率へ近似する様子を示した図である。
第2図は、従来技術における錐型形状の格子凸部を備えた反射防止用回折格子を示した図である。
第3図は、本発明による回折格子の格子凸部の断面および底面を示した図である。
第4図は、従来技術による回折格子と本発明の回折格子の、種々の格子高さに対する透過率を比較した図である。
第5図は、従来技術による回折格子と本発明の回折格子の、成形における転写率に対する透過率を比較した図である。
第6図は、平面、曲面および段差面上に本発明による回折格子が配置されている様子を示した図である。
第2図は、従来技術における錐型形状の格子凸部を備えた反射防止用回折格子を示した図である。
第3図は、本発明による回折格子の格子凸部の断面および底面を示した図である。
第4図は、従来技術による回折格子と本発明の回折格子の、種々の格子高さに対する透過率を比較した図である。
第5図は、従来技術による回折格子と本発明の回折格子の、成形における転写率に対する透過率を比較した図である。
第6図は、平面、曲面および段差面上に本発明による回折格子が配置されている様子を示した図である。
つぎに、本発明の反射防止用回折格子の実施形態について説明する。まず、本発明の反射防止用回折格子の構造的特徴について説明し、つぎに、本発明の反射防止用回折格子の機能的特徴について説明する。
最初に、反射防止用回折格子の格子凸部の形状について説明する。図3(a)は、本発明の1実施形態による反射防止用回折格子の格子凸部の断面図を示す。格子凸部の高さが増加するにしたがって断面積は単調に減少している。また、断面積は、高さが低いほど急激に減少する。すなわち、底面および底面に平行な断面の面積をA、底面に平行な断面の底面からの距離をzとした場合に、zの増加にしたがってAが単調に減少する。また、zの増加に対するAの減少の比率が、zが小さいほど大きい。また、本実施形態では、格子凸部の形状が、底面の円形の中心を通り底面に垂直な軸を回転軸とする回転対称体である。
なお、格子凸部の形状は、本実施形態で説明する上記の形状に限定されない。底面および底面に平行な断面は、楕円または多角形などでもよい。また、格子は、一定方向の溝状のものであってもよい。その場合に格子凸部は、一定方向の線状となる。
つぎに、反射防止用回折格子の格子周期について説明する。出射光側の材質の屈折率n’、使用波長をλとしたとき、格子周期Λは次式を満たすのが好ましい。
格子周期が上限を超えると高次の回折光が出現する。回折光の出現により反射光以外の影響が現れるために0次透過光の光強度が低下し無反射の条件を満たさなくなる。上記設定により不要な回折光の発生を防ぐことができる。
また、格子周期Λ、格子の高さhとしたとき次式を満たすのが好ましい。
式(2)は格子周期Λに対する高さhの関係(アスペクト比)の制限条件を示したものである。下限以下になると有効屈折率と高さの関係で決まる各波長の無反射条件が成立しなくなる。具体的には本来無反射となるべき条件はアスペクト比を小さくしたことによって、各波長に対する位相にずれが生じ、全体的に無反射の特性が低下する。一方、上限を超えると無反射の特性は維持できるものの、金型原器および成形品を製造することが困難となる。上記式により反射防止性能がよく、かつ製造が容易な反射防止用回折格子の格子周期と高さの関係を決めることができる。
また、反射防止用回折格子は、使用波長に対して透過する透明な材質の基板を備えるのが好ましい。これにより、カメラ、メガネなどを含む光学系において無反射効果が実現される。
つぎに、基板における格子凸部の配置について説明する。図3(b)は、基板における格子凸部の配置の好ましい1実施形態を示す。基板において、格子凸部の底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正方形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される。このように配置することにより、基板部分の平面部を減少させることができ、平面部における反射を最低限に抑制することができる。
図3(c)は、基板における格子凸部の配置の他の好ましい1実施形態を示す。基板において、格子凸部の底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正三角形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される。このように配置することにより、基板部分の平面部を減少させることができ、平面部における反射を最低限に抑制することができる。
つぎに、基板の面の態様について説明する。本発明による反射防止用回折格子は、平面、曲面、段差面等の基板上に配置することができる。図6(a)は、平面201上に配置された本発明による反射防止用回折格子を示す。図6(b)は、曲面202上に配置された本発明による反射防止用回折格子を示す。図6(c)は、段差面203上に配置された本発明による反射防止用回折格子を示す。本発明による反射防止用回折格子は、基板面の態様によらず、反射防止機能を実現することができる。
本発明による反射防止用回折格子の構造的特徴について上述した。以下に、本発明による反射防止用回折格子の機能的特徴について説明する。
図4は、本発明の1実施形態による反射防止用回折格子と従来技術の格子との、入射光に対する回折格子の0次透過率を示している。横軸は入射光の波長、縦軸は透過率を示す。なお、この結果は、格子周期Λを0.36μm、入射光の偏光をTE偏光とし、基板に対して垂直に入射しているものとして計算によって求めたものである。ここで計算は電磁波の振舞いを厳密に再現するための手法として、厳密結合波解析(Rigorous Coupled Wave Analysis、RCWA)を用いた。
図において、点線は、格子凸部が図2に示すような断面が円錐形状である従来技術の格子凸部を備える回折格子による透過率の変化を示す。図において、実線は、格子凸部が図3(a)に示すような断面形状である本発明の1実施形態による回折格子による透過率の変化を示す。ともに、格子高さhが、0.26μm、0.30μmおよび0.38μmの場合について示している。
従来技術では波長変化に対する透過率は、格子高hさが変化すると、本発明と比較して大きく変化する。具体的に、従来技術では、格子高さhが0.38μmの場合には、透過率の波長に対する変化はそれほど大きくない。しかし、従来技術では、格子高さhが0.30れm、0.26れmと小さくなるにしたがって、波長の増加に対して透過率が大きく減少するようになる。これに対して、本発明では、いずれの格子高さの場合も透過率の波長に対する変化はそれほど大きくない。また、本発明では、全ての格子高さに対して従来技術よりも高い透過率を維持している。具体的に、本発明では、全ての格子高さに対して99.7%以上の透過率を維持していることがわかる。このことは、本発明による回折格子では格子高さを高くすることなく、高い透過率を実現できることを示している。
この理由は、本発明による格子凸部は、格子高さが低いほど断面積の減少率が大きいので、有効屈折率の取り得る変化が大きく、低い格子高さでも反射防止に要する位相変化を行うことが可能であるためと考えられる。また反射光に大きく影響する平面部の面積も本発明の回折格子のほうが小さいことも反射率の低下、すなわち透過率の増加に寄与している。
図5は、成形を行った際の、金型形状に対する成形後の形状の比率(転写率)について、波長に対する透過率の変化を示している。横軸は波長、縦軸は透過率を表す。ここで、転写率は、具体的に、たとえば金型における格子凸部の高さ(深さ)と金型によって成形された格子凸部の高さとの比である。なお、転写率が高いほど成形された格子凸部の形状は、金型形状に近づく。図5(a)は従来技術の回折格子による結果を、図5(b)では本発明の実施形態の回折格子による結果結果を示している。
本発明では転写率が従来技術よりも低い段階で高い透過率を示していることがわかる。このことは成形の容易性を示しており、仮に要求仕様として透過率99.5%以上を必要とする場合、従来技術においては転写率が90%以上である必要が生じるが、本発明では80%以上であればよい。この理由も、本発明による格子凸部は、格子高さが低いほど断面積の減少率が大きいので、有効屈折率の取り得る変化が大きく、低い格子高さでも反射防止に要する位相変化を行うことが可能であるためと考えられる。
以上、前述した実施形態では、入射光の偏光方向をTE偏光であると仮定したが、任意の偏光においても本発明に回折格子は同様に機能する。
本発明の実施形態に係回折格子の基板材料は、使用する波長領域において十分な透過域を有する材質であれば、どのような材質でもよく、ガラス、プラスチック、光学結晶などに限定されない。
また、本発明の実施形態による回折格子は基板形状の態様に依存せず、図6に示すように任意の面上に作りこむことも可能である。
また、回折格子は、半導体製造技術によるリソグラフィー技術(光源が紫外線、X線および電子ビームなど)を用いて製造することができる。同時に上記技術で原版を作り金型を製作することによって、プラスチックやガラスなどによる大量生産を目的とする成形が可能である。
最初に、反射防止用回折格子の格子凸部の形状について説明する。図3(a)は、本発明の1実施形態による反射防止用回折格子の格子凸部の断面図を示す。格子凸部の高さが増加するにしたがって断面積は単調に減少している。また、断面積は、高さが低いほど急激に減少する。すなわち、底面および底面に平行な断面の面積をA、底面に平行な断面の底面からの距離をzとした場合に、zの増加にしたがってAが単調に減少する。また、zの増加に対するAの減少の比率が、zが小さいほど大きい。また、本実施形態では、格子凸部の形状が、底面の円形の中心を通り底面に垂直な軸を回転軸とする回転対称体である。
なお、格子凸部の形状は、本実施形態で説明する上記の形状に限定されない。底面および底面に平行な断面は、楕円または多角形などでもよい。また、格子は、一定方向の溝状のものであってもよい。その場合に格子凸部は、一定方向の線状となる。
つぎに、反射防止用回折格子の格子周期について説明する。出射光側の材質の屈折率n’、使用波長をλとしたとき、格子周期Λは次式を満たすのが好ましい。
格子周期が上限を超えると高次の回折光が出現する。回折光の出現により反射光以外の影響が現れるために0次透過光の光強度が低下し無反射の条件を満たさなくなる。上記設定により不要な回折光の発生を防ぐことができる。
また、格子周期Λ、格子の高さhとしたとき次式を満たすのが好ましい。
式(2)は格子周期Λに対する高さhの関係(アスペクト比)の制限条件を示したものである。下限以下になると有効屈折率と高さの関係で決まる各波長の無反射条件が成立しなくなる。具体的には本来無反射となるべき条件はアスペクト比を小さくしたことによって、各波長に対する位相にずれが生じ、全体的に無反射の特性が低下する。一方、上限を超えると無反射の特性は維持できるものの、金型原器および成形品を製造することが困難となる。上記式により反射防止性能がよく、かつ製造が容易な反射防止用回折格子の格子周期と高さの関係を決めることができる。
また、反射防止用回折格子は、使用波長に対して透過する透明な材質の基板を備えるのが好ましい。これにより、カメラ、メガネなどを含む光学系において無反射効果が実現される。
つぎに、基板における格子凸部の配置について説明する。図3(b)は、基板における格子凸部の配置の好ましい1実施形態を示す。基板において、格子凸部の底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正方形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される。このように配置することにより、基板部分の平面部を減少させることができ、平面部における反射を最低限に抑制することができる。
図3(c)は、基板における格子凸部の配置の他の好ましい1実施形態を示す。基板において、格子凸部の底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正三角形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される。このように配置することにより、基板部分の平面部を減少させることができ、平面部における反射を最低限に抑制することができる。
つぎに、基板の面の態様について説明する。本発明による反射防止用回折格子は、平面、曲面、段差面等の基板上に配置することができる。図6(a)は、平面201上に配置された本発明による反射防止用回折格子を示す。図6(b)は、曲面202上に配置された本発明による反射防止用回折格子を示す。図6(c)は、段差面203上に配置された本発明による反射防止用回折格子を示す。本発明による反射防止用回折格子は、基板面の態様によらず、反射防止機能を実現することができる。
本発明による反射防止用回折格子の構造的特徴について上述した。以下に、本発明による反射防止用回折格子の機能的特徴について説明する。
図4は、本発明の1実施形態による反射防止用回折格子と従来技術の格子との、入射光に対する回折格子の0次透過率を示している。横軸は入射光の波長、縦軸は透過率を示す。なお、この結果は、格子周期Λを0.36μm、入射光の偏光をTE偏光とし、基板に対して垂直に入射しているものとして計算によって求めたものである。ここで計算は電磁波の振舞いを厳密に再現するための手法として、厳密結合波解析(Rigorous Coupled Wave Analysis、RCWA)を用いた。
図において、点線は、格子凸部が図2に示すような断面が円錐形状である従来技術の格子凸部を備える回折格子による透過率の変化を示す。図において、実線は、格子凸部が図3(a)に示すような断面形状である本発明の1実施形態による回折格子による透過率の変化を示す。ともに、格子高さhが、0.26μm、0.30μmおよび0.38μmの場合について示している。
従来技術では波長変化に対する透過率は、格子高hさが変化すると、本発明と比較して大きく変化する。具体的に、従来技術では、格子高さhが0.38μmの場合には、透過率の波長に対する変化はそれほど大きくない。しかし、従来技術では、格子高さhが0.30れm、0.26れmと小さくなるにしたがって、波長の増加に対して透過率が大きく減少するようになる。これに対して、本発明では、いずれの格子高さの場合も透過率の波長に対する変化はそれほど大きくない。また、本発明では、全ての格子高さに対して従来技術よりも高い透過率を維持している。具体的に、本発明では、全ての格子高さに対して99.7%以上の透過率を維持していることがわかる。このことは、本発明による回折格子では格子高さを高くすることなく、高い透過率を実現できることを示している。
この理由は、本発明による格子凸部は、格子高さが低いほど断面積の減少率が大きいので、有効屈折率の取り得る変化が大きく、低い格子高さでも反射防止に要する位相変化を行うことが可能であるためと考えられる。また反射光に大きく影響する平面部の面積も本発明の回折格子のほうが小さいことも反射率の低下、すなわち透過率の増加に寄与している。
図5は、成形を行った際の、金型形状に対する成形後の形状の比率(転写率)について、波長に対する透過率の変化を示している。横軸は波長、縦軸は透過率を表す。ここで、転写率は、具体的に、たとえば金型における格子凸部の高さ(深さ)と金型によって成形された格子凸部の高さとの比である。なお、転写率が高いほど成形された格子凸部の形状は、金型形状に近づく。図5(a)は従来技術の回折格子による結果を、図5(b)では本発明の実施形態の回折格子による結果結果を示している。
本発明では転写率が従来技術よりも低い段階で高い透過率を示していることがわかる。このことは成形の容易性を示しており、仮に要求仕様として透過率99.5%以上を必要とする場合、従来技術においては転写率が90%以上である必要が生じるが、本発明では80%以上であればよい。この理由も、本発明による格子凸部は、格子高さが低いほど断面積の減少率が大きいので、有効屈折率の取り得る変化が大きく、低い格子高さでも反射防止に要する位相変化を行うことが可能であるためと考えられる。
以上、前述した実施形態では、入射光の偏光方向をTE偏光であると仮定したが、任意の偏光においても本発明に回折格子は同様に機能する。
本発明の実施形態に係回折格子の基板材料は、使用する波長領域において十分な透過域を有する材質であれば、どのような材質でもよく、ガラス、プラスチック、光学結晶などに限定されない。
また、本発明の実施形態による回折格子は基板形状の態様に依存せず、図6に示すように任意の面上に作りこむことも可能である。
また、回折格子は、半導体製造技術によるリソグラフィー技術(光源が紫外線、X線および電子ビームなど)を用いて製造することができる。同時に上記技術で原版を作り金型を製作することによって、プラスチックやガラスなどによる大量生産を目的とする成形が可能である。
【0009】
従来技術では波長変化に対する透過率は、格子高hさが変化すると、本発明と比較して大きく変化する。具体的に、従来技術では、格子高さhが0.38μmの場合には、透過率の波長に対する変化はそれほど大きくない。しかし、従来技術では、格子高さhが0.30μm、0.26μmと小さくなるにしたがって、波長の増加に対して透過率が大きく減少するようになる。これに対して、本発明では、いずれの格子高さの場合も透過率の波長に対する変化はそれほど大きくない。また、本発明では、全ての格子高さに対して従来技術よりも高い透過率を維持している。具体的に、本発明では、全ての格子高さに対して99.7%以上の透過率を維持していることがわかる。このことは、本発明による回折格子では格子高さを高くすることなく、高い透過率を実現できることを示している。
この理由は、本発明による格子凸部は、格子高さが低いほど断面積の減少率が大きいので、有効屈折率の取り得る変化が大きく、低い格子高さでも反射防止に要する位相変化を行うことが可能であるためと考えられる。また反射光に大きく影響する平面部の面積も本発明の回折格子のほうが小さいことも反射率の低下、すなわち透過率の増加に寄与している。
図5は、成形を行った際の、金型形状に対する成形後の形状の比率(転写率)について、波長に対する透過率の変化を示している。横軸は波長、縦軸は透過率を表す。ここで、転写率は、具体的に、たとえば金型における格子凸部の高さ(深さ)と金型によって成形された格子凸部の高さとの比である。なお、転写率が高いほど成形された格子凸部の形状は、金型形状に近づく。図5(a)は従来技術の回折格子による結果を、図5(b)では本発明の実施形態の回折格子による結果結果を示している。
本発明では転写率が従来技術よりも低い段階で高い透過率を示していることがわかる。このことは成形の容易性を示しており、仮に要求仕様として透過率99.5%以上を必要とする場合、従来技術においては転写率が90%以上である必要が生じるが、本発明では80%以上であればよい。この理由も、本発明による格子凸部は、格子高さが低いほど断面積
従来技術では波長変化に対する透過率は、格子高hさが変化すると、本発明と比較して大きく変化する。具体的に、従来技術では、格子高さhが0.38μmの場合には、透過率の波長に対する変化はそれほど大きくない。しかし、従来技術では、格子高さhが0.30μm、0.26μmと小さくなるにしたがって、波長の増加に対して透過率が大きく減少するようになる。これに対して、本発明では、いずれの格子高さの場合も透過率の波長に対する変化はそれほど大きくない。また、本発明では、全ての格子高さに対して従来技術よりも高い透過率を維持している。具体的に、本発明では、全ての格子高さに対して99.7%以上の透過率を維持していることがわかる。このことは、本発明による回折格子では格子高さを高くすることなく、高い透過率を実現できることを示している。
この理由は、本発明による格子凸部は、格子高さが低いほど断面積の減少率が大きいので、有効屈折率の取り得る変化が大きく、低い格子高さでも反射防止に要する位相変化を行うことが可能であるためと考えられる。また反射光に大きく影響する平面部の面積も本発明の回折格子のほうが小さいことも反射率の低下、すなわち透過率の増加に寄与している。
図5は、成形を行った際の、金型形状に対する成形後の形状の比率(転写率)について、波長に対する透過率の変化を示している。横軸は波長、縦軸は透過率を表す。ここで、転写率は、具体的に、たとえば金型における格子凸部の高さ(深さ)と金型によって成形された格子凸部の高さとの比である。なお、転写率が高いほど成形された格子凸部の形状は、金型形状に近づく。図5(a)は従来技術の回折格子による結果を、図5(b)では本発明の実施形態の回折格子による結果結果を示している。
本発明では転写率が従来技術よりも低い段階で高い透過率を示していることがわかる。このことは成形の容易性を示しており、仮に要求仕様として透過率99.5%以上を必要とする場合、従来技術においては転写率が90%以上である必要が生じるが、本発明では80%以上であればよい。この理由も、本発明による格子凸部は、格子高さが低いほど断面積
Claims (12)
- 基板上に一定の周期で配置された格子凸部を備えた回折格子であって、格子凸部の形状の、底面および底面に平行な断面の面積をA、底面に平行な断面の底面からの距離をzとした場合に、zの増加にしたがってAが単調に減少し、zの増加に対するAの減少の比率が、zが小さいほど大きい格子凸部を備えた回折格子。
- 基板上に一定の周期で配置された格子凸部を備えた回折格子であって、基板に垂直な、少なくとも1方向の断面の形状が釣り鐘型である格子凸部を備えた回折格子。
- 格子凸部の形状の、底面および底面に平行な断面が円形である請求項1または2に記載の回折格子。
- 格子凸部の形状が、底面の円形の中心を通り底面に垂直な軸を回転軸とする回転対称体である請求項3に記載の回折格子。
- 基板が使用波長に対して透過する透明な材質からなる請求項1から6のいずれか一項に記載の回折格子。
- 基板において、格子凸部の、底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正方形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される請求項3から7のいずれか一項に記載の回折格子。
- 基板において、格子凸部の底面の円形の中心が、底面の円形の直径の長さに等しい一辺を備える正三角形の頂点の位置を占めるように格子凸部が配置される請求項3から7のいずれか一項に記載の回折格子。
- 格子凸部が配置される基板の面が平面である請求項1から9のいずれか一項に記載の回折格子。
- 格子凸部が配置される基板の面が曲面である請求項1から9のいずれか一項に記載の回折格子。
- 格子凸部が配置される基板の面が段差面である請求項1から9のいずれか一項に記載の回折格子。
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