JP4457589B2 - 透過型光学素子を有する光学装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透過型の光学素子を有する光学装置に関し、特に、反射を防止した透過型の光学素子を有する光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光を透過させるレンズ等の透過型の光学素子では、光の反射を抑えるために、表面に反射防止膜を設けることが行われてきた。球面の表面に反射防止膜を設けた光学素子を図12に示す。ガラス製または樹脂製の基材50の表面に誘電体の薄膜51が複数積層されている。
【0003】
近年では、透過型の光学素子の表面に光の波長程度以下の大きさの微細な斜面を多数設けることにより、反射を抑えることが提案されている。光の反射は屈折率の急激な変化に起因して生じるが、微細な斜面は屈折率を徐々に変化させることになり、反射防止に有効である。特開2001−272505号公報には、エッチングにより微細な錐体状の凸部を形成する方法が開示されている。錐体状の凸部の側面が斜面となる。この方法で金型を作製し、その金型を用いて成型すれば、錐体状の凹部を表面に有する光学素子が得られる。
【0004】
上記公報では、平面の表面に凸部を形成しており、各凸部は、それらが設けられている部位における表面の法線と同じ方向を向いている。また、上記公報では、曲面の表面を有する光学素子については言及されていないが、錐体状の微細な凸部や凹部を形成することは、レンズのように曲面の表面を有する光学素子にも有用と期待される。法線と同じ方向を向く錐体状の凸部を球面の表面に有する光学素子を図13に模式的に示す。なお、ここでは錐体状の凸部52を拡大して描いているが、凸部52の大きさは光の波長程度以下である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−272505号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
透過型の光学素子の表面に反射防止膜を設けることや微細な凸部や凹部を形成することは、その表面に対して光を垂直に入射させる場合には、反射率を0.1%程度に抑えることができて、極めて有効である。ただし、光が表面に対して斜めに入射する設定とすると反射防止効果が減弱してしまう。
【0007】
反射防止膜が設けられた表面および微細な錐体状の凸部が形成された表面における光の反射率を、それぞれ図14および図15に示す。これらの図において、(a)は表面に対する光の入射角(破線で示す表面の法線と光線の成す角)を表しており、(b)は0゜から60゜までの20゜ごとの入射角と反射率との関係を表している。なお、光の波長は405nmとし、基材は石英とした。また、図14の反射防止膜51は7層構造、図15の錐体状の凸部52は、高さを200nm、配列ピッチを200nm、アスペクト比を1としている。
【0008】
これらの図より明らかなように、反射防止膜を設けた構造と錐体状の凸部を形成した構造のいずれにおいても、入射角が40゜のときの反射率は0.4%程度と高くなっており、入射角が60゜になると数%に達する。しかも、入射角が大きくなると、P偏光の反射率とS偏光の反射率に大きな差が生じる。
【0009】
レンズ等の透過型光学素子は、カメラの撮影光学系、プロジェクタの投影光学系、顕微鏡等の観察光学系、光記録再生装置の光ピックアップをはじめ、様々な光学系に用いられるが、いずれの光学系に用いる場合も、反射率は低いことが望ましい。特に、光ピックアップでは、記録密度を高めるために開口数(NA)の大きい収束光を提供する必要があり、入射角が大きくなる周辺部においても反射率の低いレンズの開発が待たれている。また、P偏光とS偏光との反射率の差は、偏光方向を回転させる結果となって、好ましくない。
【0010】
反射防止膜については、0゜以外の入射角のときに最適になるように設計することも行われている。しかし、そのようにすると、最も量の多い垂直に入射する光の反射率が高くなって、その反射光がフレアとなる。微細な錐体状の凸部や凹部については、最適な入射角を検討した報告はない。しかし、図13に示したように各凸部の向きをその部位の表面の法線方向とすると、周辺部では入射角が大きくなって反射率が高くなる。また、成型によって光学素子を作製する場合は、金型からの離型を可能にするために、金型を複数の部分に分割しておく等の特殊な処理や操作が必要になる。
【0011】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、曲面の表面での反射率が低い透過型の光学素子を有する、高性能の光学装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明の光学装置は、曲面の表面を備える透過型の光学素子を有し、その光学素子に光を与えて収束させる光学装置であって、前記曲面の表面には、反射防止のために、金型成型により微細な錐体状または畝状の凸部または凹部が多数形成されており、全ての凸部または凹部の頂角を2等分する直線が互いに平行であって、且つ、光軸とも平行であることを特徴とする。全ての凸部または凹部の頂角を2等分する直線が互いに平行であって、且つ、光軸とも平行であれば、平行光または平行光に近い光に対して、曲面の表面のあらゆる部位における反射率を極めて低く抑えることができる。また、金型を用いる成型によって作製することが容易になる。ここで、光学装置は、光学素子のパワーを利用するものであってもよいし、光学素子を単なる透明な保護カバーとして用いるものであってもよい。
【0013】
第2の発明の光学装置は、上記第1の発明において、前記光学素子に与えられる光が平行光であることを特徴とする。
【0014】
第3の発明の光学装置は、上記第1又は第2の発明において、前記凸部または凹部の頂角を2等分する直線と前記曲面の法線との成す角度の最大値が40゜以上であることを特徴とする。このように設定すると、凸部または凹部の頂角を2等分する直線の方向から入射する光の入射角が最大で40゜以上になるが、そのような大きな入射角の部位でも反射を極めて低く抑えることができて、光ピックアップに好適な光学素子となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。第1の実施形態を構成する光学素子1の断面を図1に模式的に示す。光学素子1は巨視的に見て曲面の表面10を有し、レンズとして機能する。図1はレンズとしての光軸Axを含む断面図である。
【0017】
曲面の表面10には、多数の微細な円錐状の凸部11が、光軸に対して垂直な方向に一定の配列ピッチで形成されている。各凸部11の高さおよび凸部11の配列ピッチは約200nmに設定されており、可視光の波長の1/2程度またはそれ以下である。なお、ここでは、凸部11を拡大して描いている。
【0018】
全ての凸部11の頂角を2等分する直線は互いに平行であり、光軸Axに平行である。すなわち、全ての凸部11は光軸Ax方向を向いている。
【0019】
曲面の表面10の光軸Ax近傍の部位、および光軸Axから大きく離れて光軸Axに対して45゜の角度を成す部位を、拡大して図2の(a)および(b)にそれぞれ示す。光軸Ax近傍では、凸部11の底面は略円形であり、光軸から離れた部位では、凸部11の底面は略楕円形である。
【0020】
光学素子1における表面10での光の反射率を図3に示す。図3において、(a)は表面10に対する光の入射角(破線で示す表面10の法線と光線の成す角)を表しており、(b)は0゜から60゜までの20゜ごとの入射角と反射率との関係を表している。なお、これは光の波長を405nm、光学素子1の基材を石英としたときのものである。
【0021】
図3(b)より明らかなように、0゜から60゜までの広い入射角の範囲にわたって反射率は極めて小さい。具体的には、この入射角の範囲全体にわたって、反射率は約0.08%である。また、どの入射角においても、P偏光とS偏光とで反射率に差が生じていない。
【0022】
光学素子1は、曲面の表面に仕上げた樹脂(例えば、PMMA)あるいはガラス等の光学材料を直接加工することによって作製することができる。また、図4に示すように、曲面の表面に円錐状の凹部を形成した金型2を作製し、その金型2を用いる成型によって作製することもできる。曲面10上の全ての円錐状の凸部11が同一方向を向いているため、光学素子1の金型2からの離型は極めて容易である。なお、光学素子1では、曲面の表面10に円錐状の凸部11を設けているが、円錐状の凸部11と同様の凸部を金型に形成しておいて、曲面の表面10に円錐状の凹部を形成しても同等の反射防止効果が得られる。
【0023】
金型に円錐状の凸部を形成する方法について、図5を参照して説明する。まず、SUS製の金型ブランク31を粗加工して、曲面10と概ね相補的な曲面を形成する(a)。次いで、その曲面上に電鋳によりニッケル層32を設けて(b)、ニッケル層32を切削して曲面10と相補的な曲面に仕上げる(c)。そして、スパッタ法によりニッケル層32の表面に窒化チタン(TiN)膜33を設け(d)、さらに、スピンコート法によりTiN膜33上にレジスト膜34を設ける(e)。このレジスト膜34を2光束干渉法により2回露光して(f)、レジスト膜34にドット穴34aを形成する(g)。
【0024】
ドット穴34aを形成したレジスト膜34の正面図を図6の(a)に模式的に示す。図6(a)において、実線の直線および点線の直線は、それぞれ、1回目の露光と2回目の露光を表している。ここでは、1回目と2回目で露光の方向を90゜違えており、ドット穴34aは正方形の格子状に配列される。図6(b)に示すように、1回目と2回目で露光の方向を60゜相違させて、ドット穴34aを正三角形の格子状に配列してもよい。
【0025】
ドット穴34aの形成後、図5に示すように、真空蒸着法によって、レジスト膜34上およびドット穴34aから露出しているTiN膜33上にクロム膜35を形成する(h)。そして、リフトオフ法によりレジスト膜34をその上のクロム膜35と共に除去する(i)。これで、TiN膜33上のクロム膜35のみが残る。
【0026】
次いで、クロム膜35をマスクとするドライエッチングによって、TiN膜33を加工する(j)。TiN膜33のエッチングには等方的に進む成分と異方的に進む成分とがある。等方的に進む成分は、深さ方向と水平方向とにエッチングを進行させる。異方的に進む成分は、深さ方向にのみエッチングを進行させる。これらの等方的成分と異方的成分の組み合わせにより、TiN膜33は次第に所望の円錐状になっていく。最後に、ウエットエッチングによってクロム膜35を除去する(k)。これで、曲面の表面に円錐状の凸部36を有する金型3が得られる。
【0027】
この金型3を用いて樹脂成型を行うことにより、曲面の表面10に円錐状の凹部を有する光学素子が得られる。また、上記の工程(a)で金型ブランク31の表面を凸面としておいた金型3から、成型により新たな金型を作製し、この金型を用いて樹脂加工を行うことで、曲面の表面10に円錐状の凸部11を有する光学素子1が得られる。
【0028】
なお、ここでは、ドライエッチングのマスクとしてクロム膜35を用いたが、ある程度の速度でエッチングされる材料でマスクを作製し、マスクが消失した時点でドライエッチングを終了するようにしてもよい。このようにすると、円錐状の凸部の頂部を一層先鋭にすることができる。
【0029】
また、本実施形態の光学素子1では、微細な錐体状の凸部11を頂角を2等分する直線に対して垂直な断面が円形の円錐状としているが、三角錐状、四角錐状等の他の形状としてもよい。
【0030】
第2の実施形態を構成する光学素子6の断面を図7に模式的に示す。光学素子6も、上記の光学素子1と同様に、巨視的に見て曲面の表面60を有し、レンズとして機能する。図7はレンズとしての光軸Axを含む断面図である。
【0031】
曲面の表面60には、多数の微細な畝状の凸部61が、光軸に対して垂直な方向に一定の配列ピッチで形成されている。各凸部61の縦断面は三角形である。各凸部61の高さおよび凸部61の配列ピッチは約200nmに設定されており、可視光の波長の1/2程度またはそれ以下である。なお、凸部61と凸部61の間に着目すれば、光学素子6は溝状の凹部を有することになる。
【0032】
全ての凸部61の全ての部位における頂角を2等分する直線は互いに平行であり、光軸Axに平行である。すなわち、全ての凸部11は光軸Ax方向を向いている。曲面の表面60の光軸Ax近傍の部位、および光軸Axから大きく離れて光軸Axに対して45゜の角度を成す部位を、拡大して図8の(a)および(b)にそれぞれ示す。
【0033】
光学素子6を光軸方向から見た正面図を図9に模式的に示す。図9において、(a)は各凸部61を直線状として平行に設けたものであり、(b)は凸部61を同心円状に設けたものである。また、(c)は、(a)の直線状の各凸部61を短くして、同一直線上に複数の凸部61を設けたものである。なお、図9における実線62、64および点線63は面と面の境界を表しており、実線62を稜線とすれば点線63が谷線であり、実線62を谷線とすれば点線63が稜線である。また、図9(c)では、実線62を稜線とすれば実線64も稜線であり、実線62を谷線とすれば実線64も谷線である。
【0034】
光学素子6は、マスク形成のためのレジスト露光工程(例えば図5(f))を修飾するだけで、第1の実施形態の光学素子1と同様にして作製することができる。図9(a)のように、凸部61を一端から他端に達する直線状とする場合、マスクの形状は直線状とする。なお、マスク形成のための2光束干渉法による露光は1回のみ行えばよい。また、図9(b)のように、凸部61を同心円状とする場合、マスクの形状も同心円状とする。この場合、2光束干渉法に代えて描画法を用いると、レジストの露光が容易である。
【0035】
図9(c)のように凸部61または凹部を短い直線状とする場合のマスクを図10に示す。図9(c)の実線62を稜線とするときは、図10(a)に示すように、稜線に対応する線分状のマスク65を使用する。また、図9(c)の点線63を稜線とするときは、図10(b)に示すように、稜線に対応する格子状のマスク66を使用する。マスク65、66の作製のための露光は、2光束干渉法と描画法のいずれによって行ってもよい。
【0036】
本実施形態の光学素子6は、凸部61が畝状である点を除き、錐体状の凸部11を有する第1の実施形態の光学素子1と同様の構成であり、曲面の表面60における反射率は極めて小さい。凸部61を図9の(a)〜(c)のいずれの形状とした場合でも、曲面の表面60への光の入射角と表面60における反射率の関係は、前述の図3に示したとおりである。すなわち、光学素子6においても、0゜から60゜までの入射角の範囲全体にわたって、反射率は約0.08%であり、また、どの入射角においても、P偏光とS偏光とで反射率に差は生じない。
【0037】
なお、第1の実施形態の光学素子1では凸部11や凹部を錐体状とし、第2の実施形態の光学素子6では凸部61や凹部を畝状または溝状としたが、錐体状の凸部と畝状の凸部が混在する構成や、錐体状の凹部と溝状の凹部が混在する構成とすることも可能であり、凸部や凹部の形状や配置に制約はない。要は、微細な凸部や凹部の斜面によって光に対する曲面の屈折率が次第に変化するようにし、かつ、全ての凸部や凹部を略同一方向に向ければよい。また、上記の各実施形態では凸面の表面に形成する凸部や凹部の向きを同一方向にする例を掲げたが、凹面の表面に形成する凸部や凹部の向きを同一方向にしてもよい。
【0038】
上記の光学素子1や光学素子6は、カメラ、プロジェクタ、顕微鏡、望遠鏡、双眼鏡、光記録再生装置等の種々の光学装置に備えて、レンズとしてのパワーを利用することができる。中でも、平行光から大きな開口数の収束光を生成する必要のある光記録再生装置の光ピックアップに好適である。
【0039】
光学素子1または光学素子6を採用したDVD用の光ピックアップの対物レンズ群4を図11に模式的に示す。この対物レンズ群4は2つの凸レンズ41、42より成る。レンズ41が光学素子1または光学素子6であり、平行光とされたレーザ光を、円錐状また畝状の凸部を形成した曲面の表面側から受けて、収束光とする。対物レンズ群4が透過させるレーザ光の波長は405nm、焦点距離は1.76mm、DVDの記録層43に収束する光束の開口数は0.85、入射瞳の直径は3mmである。
【0040】
光学素子1や光学素子6は、曲面の表面10、60に対向する他方の表面を略同じ曲率の曲面として、全体としてパワーを有さない設定とすることも可能である。このようなパワーを有さない光学素子1、6は、例えば携帯電話機の表示部の保護カバーとして用いることができる。その場合、埃等の付着を避けるために、微細な錐体状または畝状の凸部や凹部を内側の表面に設けるのが好ましい。
【0041】
【発明の効果】
曲面の表面を備える透過型の光学素子を有し、その光学素子に光を与えて収束させる光学装置において、前記曲面の表面には、反射防止のために、金型成型により微細な錐体状または畝状の凸部または凹部が多数形成されており、全ての凸部または凹部の頂角を2等分する直線が互いに平行であって、且つ、光軸とも平行な構成になっているため、平行光または平行光に近い光に対して、曲面の表面のあらゆる部位における反射率を極めて低く抑えることができる。したがって、光学素子の特徴が生かされて、フレア等の少ない高性能の装置となる。また、前記凸部または凹部が金型成型により形成されるため、光学素子の作製も容易である。
【0042】
前記凸部または凹部の頂角を2等分する直線と前記曲面の法線との成す角度の最大値が40゜以上である設定とすると、平行光を開口数の大きい収束光としながら、反射を低く抑えることができて、光ピックアップに好適な光学素子となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の光学素子の構造を模式的に示す断面図。
【図2】 第1の実施形態の光学素子の曲面の表面の光軸近傍の部位および光軸から離れ部位を模式的に示す斜視図。
【図3】 第1の実施形態の光学素子における曲面の表面への光の入射角と反射率の関係を示す図。
【図4】 第1の実施形態の光学素子とその作製に用いる金型を模式的に示す断面図。
【図5】 金型に円錐状の凸部を形成する方法を示す図。
【図6】 マスク作製用のドット穴を形成したレジスト膜を模式的に示す正面図。
【図7】 本発明の第2の実施形態の光学素子の構造を模式的に示す断面図。
【図8】 第2の実施形態の光学素子の曲面の表面の光軸近傍の部位および光軸から離れ部位を模式的に示す斜視図。
【図9】 第2の実施形態の光学素子の構造を模式的に示す正面図。
【図10】 第2の実施形態の光学素子の作製に用いるマスクの例を模式的に示す図。
【図11】 各実施形態の光学素子を採用した光記録再生装置の対物レンズ群を模式的に示す図。
【図12】 曲面の表面に反射防止膜を設けた従来の光学素子の構造を模式的に示す断面図。
【図13】 従来の技術に従って曲面の表面に反射防止用の錐体状の凸部を形成した光学素子の構造を模式的に示す断面図。
【図14】 反射防止膜を設けた表面への光の入射角と反射率の関係を示す図。
【図15】 反射防止用の錐体状の凸部を形成した表面への光の入射角と反射率の関係を示す図。
【符号の説明】
1 光学素子
10 曲面表面
11 錐体状凸部
2、3 金型
31 金型ブランク
32 ニッケル層
33 TiN膜
34 レジスト膜
34a ドット穴
35 クロム膜
36 凸部
4 ピックアップ対物レンズ群
41、42 凸レンズ
43 DVD記録層
6 光学素子
60 曲面表面
61 畝状凸部
Claims (3)
- 曲面の表面を備える透過型の光学素子を有し、その光学素子に光を与えて収束させる光学装置であって、
前記曲面の表面には、反射防止のために、金型成型により微細な錐体状または畝状の凸部または凹部が多数形成されており、全ての凸部または凹部の頂角を2等分する直線が互いに平行であって、且つ、光軸とも平行であることを特徴とする光学装置。 - 前記光学素子に与えられる光が平行光であることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
- 前記凸部または凹部の頂角を2等分する直線と前記曲面の法線との成す角度の最大値が40゜以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学装置。
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