JPWO2004028913A1 - 包装袋 - Google Patents
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Abstract
ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置15,16が、包装袋の前面部2と背面部3との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、前記上部シール部5には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部10が、一方の前記側縁部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、しかも、前記粗面開封部10は、前記上部シール部5の下端縁から上側に離されて前記上部シール部5の範囲内に設けられている包装袋。
Description
本発明は、開封粗面部を有する包装袋に関する。
従来から、粉末や液体を内部に収容する包装袋では、開封を容易にするために、包装袋の側縁に切り口を設ける等の工夫がなされている。しかしながら、切り口を形成すると、外観が損なわれてしまう。また、誤って包装袋を開封させてしまう危険性も高くなる。
このような不具合を克服すべく、本願発明の発明者は、開封の起点となる位置に、粗面部を設けた包装袋を既に開示している(特願2001−140543)。ここで、粗面部とは、ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体をいう。かかる粗面部を包装容器の側縁等に設けることで、当該粗面部の強度を低下させ、この粗面部から容易に包装袋を開封できるようにしたものである。
このように包装袋に粗面部を形成した発明は上記特許出願の他にも、既にいくつか開示されている(例えば、特開2002−211584号公報参照)。
しかしながら、当該粗面部を包装袋に設けると、粗面部のバリヤー性が他の部分よりも若干低下することもあり得る。特に、自動包装機におけるセーラーなどで絞り込まれながら引っ張られるときに部分的に過大な力が作用し、粗面加工をした部分、あるいは、ラミネートフィルムを構成している他のフィルム材やアルミ箔などが伸ばされてしまい、バリャー性が低下する場合がある。
また、内部に収容する物質も、液体の他、顆粒状の物質を収容する場合もある。顆粒状の物質を収容する場合、注出部に顆粒状の物質が詰まってしまい、円滑に注出されないおそれもある。
このような不具合を克服すべく、本願発明の発明者は、開封の起点となる位置に、粗面部を設けた包装袋を既に開示している(特願2001−140543)。ここで、粗面部とは、ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体をいう。かかる粗面部を包装容器の側縁等に設けることで、当該粗面部の強度を低下させ、この粗面部から容易に包装袋を開封できるようにしたものである。
このように包装袋に粗面部を形成した発明は上記特許出願の他にも、既にいくつか開示されている(例えば、特開2002−211584号公報参照)。
しかしながら、当該粗面部を包装袋に設けると、粗面部のバリヤー性が他の部分よりも若干低下することもあり得る。特に、自動包装機におけるセーラーなどで絞り込まれながら引っ張られるときに部分的に過大な力が作用し、粗面加工をした部分、あるいは、ラミネートフィルムを構成している他のフィルム材やアルミ箔などが伸ばされてしまい、バリャー性が低下する場合がある。
また、内部に収容する物質も、液体の他、顆粒状の物質を収容する場合もある。顆粒状の物質を収容する場合、注出部に顆粒状の物質が詰まってしまい、円滑に注出されないおそれもある。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、粗面部を有する包装袋に関し、さらなる改良を重ね、開封を容易に行うことができ、しかも優れたバリャー性を有する包装袋を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置が、包装袋の前面部と背面部との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、前記上部シール部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、一方の前記側縁部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、しかも、前記開封部は、前記上部シール部の下端縁から上側に離されて前記上部シール部の範囲内に設けられている包装袋を採用した。
本発明では、折り曲げられることで形成される包装袋の側縁の部分に粗面開封部を設けているので、包装袋の開封を容易に行うことができる。そして、ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部を、内容物の収容される収容空間とは隔離されるようにして上部シール部の下端縁から上側に離して形成したことで、収容空間に悪影響を与えることがなく、バリャー性の極めて高い包装袋とすることができる。
そして、上記包装袋に関し、突き合わされた前記端部同士は、包装袋の前記背面部側にて互いの端部同士が一定幅に貼り合わされた背シール部であり、前記上部シール部は、前記一方の側縁部からこの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記折り曲げ部と対向する逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、
前記粗面開封部が、前記第1シール部の範囲内に設けられている一方で、前記背面部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる中間粗面部が、前記一方の側縁部とは逆側の他方の側縁部と対向している前記背シールの面の根元部分に設けられている。
かかる構成をそなえた包装袋によれば、中間粗面部が開封の中継機能を発揮する。このため、背シール部の位置において開封が妨げられることなく円滑に開封が継続される。また、当該中間粗面部が、第1シール部の範囲内に設けられているので、内容物を収容する収容空間と中間粗面部とが完全に独立している。このため、高いバリャー性を有する包装袋とすることができる。
また、本発明では上記課題を解決するために、ラミネートフィルムが二つ折りされて折り曲げ部が形成され、この折り曲げ部が包装袋の前面部と背面部との境となる片側の側縁部となされると共に、前記ラミネートフィルムに関する前記折り曲げ部以外の他の3辺の位置で前記前面部と前記背面部とを貼り合わせたシール部が設けられた包装袋において、前記シール部のうち、この包装袋の上部をなす位置の上部シール部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、前記側縁部をなす前記折り曲げ部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、しかも、前記粗面開封部は、前記上部シール部の下端縁から上側に離されて前記上部シール部の範囲内に設けられている包装袋を採用した。
本発明によれば、折り曲げられることで形成される包装袋の側縁の部分に粗面開封部を設けているので、包装袋の開封を容易に行うことができる。そして、複数の微細な凹部の集合体からなる粗面開封部を、内容物の収容される収容空間とは隔離されるようにして上部シール部の下端縁から上側に離して形成したことで、収容空間に悪影響を与えることがなく、バリヤー性の極めて高い包装袋とすることができる。
また、上記の包装袋に関し本発明では、前記上部シール部は、前記折り曲げ部からこの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記折り曲げ部と対向する逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、前記粗面開封部が、前記第1シール部の範囲内に設けられている。
本発明によれば、第一に開封を容易に行うことができる。また、第1シール部の範囲内に粗面開封部が設けられるので、内容物が収容される収容空間と当該粗面開封部とは、完全に独立している。このため、極めて高いバリヤー性を有する包装袋とすることができる。
第二に、包装袋を開封させたとき、第2シール部の下側の部分が、内容物の収容された収容空間と包装袋の外部とを連通する注出部として機能させることができる。
その一方で、ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置が、包装袋の前面部と背面部との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、突き合わされた前記端部同士は、包装袋の前記背面部側にて互いの端部同士が一定幅に貼り合わされた背シール部として構成され、前記上部シール部は、前記一方の側縁部から前記背シール部の近傍までの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記一方の側縁部の逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、前記第1シール部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、一方の前記側縁部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、前記背面部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる中間粗面部が、前記他方の側縁部と対向している前記背シールの面の根元部分に設けられた包装袋を採用する。
このように包装袋を形成することで、注出部の大きな包装袋を形成できる。
また、ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置が、包装袋の前面部と背面部との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、突き合わされた前記端部同士は、包装袋の前記背面部側にて互いの端部同士が一定幅に貼り合わされた背シール部として構成され、前記上部シール部は、前記一方の側縁部から前記背シール部の近傍までの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記一方の側縁部の逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、上下方向における、前記第1シール部の下端縁と前記第2シール部の下端縁との間にて、前記他方の側縁部を含むように、前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、前記背面部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる中間粗面部が、前記一方の側縁部と対向している前記背シールの面の根元部分に設けられた包装袋を採用してもよい。
なお、上記の包装袋に関し、前記粗面開封部を、その上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように形成する。
また、前記粗面開封部の周縁に沿って、前記凹部の密度が相対的に疎となるように形成された部分を設けること、前記凹部の深さが相対的に浅く形成された部分を設けこと、又は、前記凹部の大きさが相対的に小さくなるように形成された部分を設けることを特徴的事項とする。
上記課題を解決するために本発明では、ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置が、包装袋の前面部と背面部との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、前記上部シール部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、一方の前記側縁部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、しかも、前記開封部は、前記上部シール部の下端縁から上側に離されて前記上部シール部の範囲内に設けられている包装袋を採用した。
本発明では、折り曲げられることで形成される包装袋の側縁の部分に粗面開封部を設けているので、包装袋の開封を容易に行うことができる。そして、ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部を、内容物の収容される収容空間とは隔離されるようにして上部シール部の下端縁から上側に離して形成したことで、収容空間に悪影響を与えることがなく、バリャー性の極めて高い包装袋とすることができる。
そして、上記包装袋に関し、突き合わされた前記端部同士は、包装袋の前記背面部側にて互いの端部同士が一定幅に貼り合わされた背シール部であり、前記上部シール部は、前記一方の側縁部からこの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記折り曲げ部と対向する逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、
前記粗面開封部が、前記第1シール部の範囲内に設けられている一方で、前記背面部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる中間粗面部が、前記一方の側縁部とは逆側の他方の側縁部と対向している前記背シールの面の根元部分に設けられている。
かかる構成をそなえた包装袋によれば、中間粗面部が開封の中継機能を発揮する。このため、背シール部の位置において開封が妨げられることなく円滑に開封が継続される。また、当該中間粗面部が、第1シール部の範囲内に設けられているので、内容物を収容する収容空間と中間粗面部とが完全に独立している。このため、高いバリャー性を有する包装袋とすることができる。
また、本発明では上記課題を解決するために、ラミネートフィルムが二つ折りされて折り曲げ部が形成され、この折り曲げ部が包装袋の前面部と背面部との境となる片側の側縁部となされると共に、前記ラミネートフィルムに関する前記折り曲げ部以外の他の3辺の位置で前記前面部と前記背面部とを貼り合わせたシール部が設けられた包装袋において、前記シール部のうち、この包装袋の上部をなす位置の上部シール部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、前記側縁部をなす前記折り曲げ部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、しかも、前記粗面開封部は、前記上部シール部の下端縁から上側に離されて前記上部シール部の範囲内に設けられている包装袋を採用した。
本発明によれば、折り曲げられることで形成される包装袋の側縁の部分に粗面開封部を設けているので、包装袋の開封を容易に行うことができる。そして、複数の微細な凹部の集合体からなる粗面開封部を、内容物の収容される収容空間とは隔離されるようにして上部シール部の下端縁から上側に離して形成したことで、収容空間に悪影響を与えることがなく、バリヤー性の極めて高い包装袋とすることができる。
また、上記の包装袋に関し本発明では、前記上部シール部は、前記折り曲げ部からこの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記折り曲げ部と対向する逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、前記粗面開封部が、前記第1シール部の範囲内に設けられている。
本発明によれば、第一に開封を容易に行うことができる。また、第1シール部の範囲内に粗面開封部が設けられるので、内容物が収容される収容空間と当該粗面開封部とは、完全に独立している。このため、極めて高いバリヤー性を有する包装袋とすることができる。
第二に、包装袋を開封させたとき、第2シール部の下側の部分が、内容物の収容された収容空間と包装袋の外部とを連通する注出部として機能させることができる。
その一方で、ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置が、包装袋の前面部と背面部との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、突き合わされた前記端部同士は、包装袋の前記背面部側にて互いの端部同士が一定幅に貼り合わされた背シール部として構成され、前記上部シール部は、前記一方の側縁部から前記背シール部の近傍までの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記一方の側縁部の逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、前記第1シール部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、一方の前記側縁部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、前記背面部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる中間粗面部が、前記他方の側縁部と対向している前記背シールの面の根元部分に設けられた包装袋を採用する。
このように包装袋を形成することで、注出部の大きな包装袋を形成できる。
また、ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置が、包装袋の前面部と背面部との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、突き合わされた前記端部同士は、包装袋の前記背面部側にて互いの端部同士が一定幅に貼り合わされた背シール部として構成され、前記上部シール部は、前記一方の側縁部から前記背シール部の近傍までの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記一方の側縁部の逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、上下方向における、前記第1シール部の下端縁と前記第2シール部の下端縁との間にて、前記他方の側縁部を含むように、前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、前記背面部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる中間粗面部が、前記一方の側縁部と対向している前記背シールの面の根元部分に設けられた包装袋を採用してもよい。
なお、上記の包装袋に関し、前記粗面開封部を、その上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように形成する。
また、前記粗面開封部の周縁に沿って、前記凹部の密度が相対的に疎となるように形成された部分を設けること、前記凹部の深さが相対的に浅く形成された部分を設けこと、又は、前記凹部の大きさが相対的に小さくなるように形成された部分を設けることを特徴的事項とする。
図1は、本発明の一実施形態にかかるピロータイプの包装袋の斜視図。
図2は、図1に示す包装袋の背面に形成された中間粗面部の近傍を示す斜視図。
図3は、粗面開封部及び中間粗面部におけるフィルム材を拡大して模式的に示した説明図。
図4は、図1に示す包装袋が開封される様子を示す説明図。
図5は、図1に示す包装袋とは別の実施形態にかかる包装袋の斜視図。
図6は、周縁に沿って前記凹部の密度が相対的に疎となるように形成された部分が設けられている粗面開封部の平面図。
図7は、周縁に沿って前記凹部の深さが相対的に浅く形成された部分が設けられている粗面開封部の平面図。
図8は、図7のVIII−VIII断面を示す断面図。
図9は、周縁に沿って前記凹部の大きさが相対的に小さくなるように形成された部分が設けられている粗面開封部の平面図。
図10は、図9のX−X断面を示す断面図。
図11は、上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように形成された粗面開封部の一実施形態を示す図。
図12は、図11に示す粗面開封部とは別の実施形態の粗面開封部を示す図。
図13は、注出部が大きく形成されるように、上部シール部が形成された包装袋の斜視図。
図14は、包装袋が開封された状態の比較を示す図。
図15は、さらに別の実施形態の包装袋の斜視図。
図2は、図1に示す包装袋の背面に形成された中間粗面部の近傍を示す斜視図。
図3は、粗面開封部及び中間粗面部におけるフィルム材を拡大して模式的に示した説明図。
図4は、図1に示す包装袋が開封される様子を示す説明図。
図5は、図1に示す包装袋とは別の実施形態にかかる包装袋の斜視図。
図6は、周縁に沿って前記凹部の密度が相対的に疎となるように形成された部分が設けられている粗面開封部の平面図。
図7は、周縁に沿って前記凹部の深さが相対的に浅く形成された部分が設けられている粗面開封部の平面図。
図8は、図7のVIII−VIII断面を示す断面図。
図9は、周縁に沿って前記凹部の大きさが相対的に小さくなるように形成された部分が設けられている粗面開封部の平面図。
図10は、図9のX−X断面を示す断面図。
図11は、上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように形成された粗面開封部の一実施形態を示す図。
図12は、図11に示す粗面開封部とは別の実施形態の粗面開封部を示す図。
図13は、注出部が大きく形成されるように、上部シール部が形成された包装袋の斜視図。
図14は、包装袋が開封された状態の比較を示す図。
図15は、さらに別の実施形態の包装袋の斜視図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態にかかる包装袋1を示している。この包装袋1は、一枚のフィルム材の端部同士が突き合わされるように、2ヶ所の位置で平行に折り曲げられている。そして、突き合わされた端部同士が互いに貼り合わせて筒体が形成され、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部が密閉されて構成されている。
包装袋1は、前面部2とこれに対向する背面部3とを有し、包装袋1の上端縁と下端縁には、前面部2と背面部3とをヒートシールしてなる上部シール部5及び下部シール部9が各端縁に沿ってそれぞれ形成されている。また、この包装袋1の両側縁は、フィルム材の2ヶ所の折り曲げ部15,16を包装袋1の両側縁部分に位置させることで構成されている。包装袋1は、この折り曲げ部15,16を境に前面部2と背面部3とに区分けされている。
そして、背面部3には、フィルム材の側縁同士を合掌貼りすることで形成された背シール部4が、包装袋1の上下方向に延びるようにして設けられている。この背シール部4は、包装袋1の幅方向のほぼ中央にて、包装袋1の外方に向けて張り出すようにして設けられている。
この包装袋1の下部を密閉している下部シール部9は、包装袋1の下端縁に沿って幅方向の全域にわたり、前面部2と背面部3とを下端縁から一定の幅にヒートシールして構成されている。一方、包装袋1の上部を密閉している上部シール部5は、包装袋1の幅方向において、上端からのシール深さが相対的に深い部分と浅い部分の2段に形成されている。包装袋1の一方の側縁から幅方向のほぼ7割程度を占める区間は、上端縁からの深さが相対的に深くシールされた第1シール部6が形成されている。一方、この第1シール部6と包装袋1の他方の側縁との間を占める区間には、上端縁からの深さが相対的に浅くシールされた第2シール部7が形成されている。
この包装袋1は、包装袋1の上部に形成された上部シール部5と下端に形成された下部シール部9との間に形成された空間部を、内容物が収容される収容空間として構成している。なお、この第2シール部7の形成されている区間にて、収容空間が上方に向けて突出する部分は、後に詳細を説明する、内容物を注出させる注出部8である。
そして、深くシールされてなる第1シール部6を含んでいる一方の側縁の折り曲げ部15には、粗面開封部10が形成されている。粗面開封部10は、当該包装袋1を開封する際の起点となる部分であって、深くシールされてなる第1シール部6の形成された一方の側縁の折り曲げ部15を含めるようにして、この第1シール部6の範囲内に形成されている。この図1に示す包装袋1では、折り曲げ部15を中心として前面部2及び背面部3のいずれにも粗面開封部10が形成されている。但し、折り曲げ部15が含まれていれば、粗面開封部10は前面部2と背面部3の両面に必ずしも形成する必要はなく、前面部2又は背面部3の一方にのみ形成するだけでもよい。
さらに、この包装袋1には、背シール部4の根元部分に中間粗面部11が、第1シール部6の形成された範囲内にて形成されている。この中間粗面部11は、背シール部4の位置において、粗面開封部10から開始された開封が阻止されてしまうことを防止するためのものである。中間粗面部11は、図2に示すように、粗面開封部10の形成された包装袋1の一方の折り曲げ部15とは逆側の、他方の側縁の折り曲げ部16と対向している背シール部4の根元部分に形成されている。このように、他方の側縁の折り曲げ部16と背シール部4とが対向している面の根元部分に中間粗面部11を形成することで、背シール部4の位置において、この中間粗面部11が改めて開封の起点として機能し、開封の中継を行っている。
なお、包装袋1の一方の側縁の折り曲げ部15側に形成された粗面開封部10及び背シール部4の根元に形成された中間粗面部11は、第2シール部7を有する区間に形成されている注出部8と、包装袋1の高さ方向における位置がほぼ一致する高さに形成されている。
図3は、この包装袋1を構成するフィルム材に関し、粗面開封部10及び中間粗面部11の位置における層構造の一例を拡大して表した図である。この図3に示すように、フィルム材は複数の層からなるラミネートフィルムが使用されている。フィルム材は、フィルム材の基材となるPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム20が、内層側にPE(ポリエチレン)フィルム24が配され、これらが接着剤23で接着されて積層されている。外層をなすPETフィルム20の内面には、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)のコート21が施され、酸素バリヤー性をフィルム材に与えている。また、PVDCコート21の内側には、当該包装袋1に文字や図柄を描くための印刷インキ層22が設けられている。PETフィルム20とPEフィルム24とを接着している接着剤23は印刷インキ層22とPEフィルム24との間に設けられている。
外層をなすPETフィルム20は膜厚が12μmに形成された2軸延伸のPETが使用され、約3μmの膜厚のPVDCがPETフィルム20の内面にコートされている。一方、内層をなすPEフィルム24は膜厚が70μmのPEが使用されている。そして、外層と内層とを接着している接着剤23は、ドライラミネート接着剤23または無溶剤の接着剤23が使用されている。また、ドライラミネート加工に換え、PEの押し出しラミネートを採用してもよい。
なお、この図3ではPETフィルム20の内層側にPVDCコート21を施したものを示したが、PVDCコート21に換えてAl2O3、SiO2等の金属をPETフィルム20の内面に蒸着して蒸着層を設けても高いバリヤー性を得ることができる。また、極めて高いバリヤー性を得るために、各種基材フィルムにアルミ箔の層やEVOH(エチレンポリビニルアルコール共重合体)の層をフィルム材に設けてもよい。
粗面開封部10及び中間粗面部11は、かかるラミネートフィルムからなるフィルム材の外層に形成された、複数の微細な凹部及び外層のみを貫通する貫通孔(凹部及び貫通孔を符号12で示す)からなるものであり、かかる凹部及び貫通孔12…12の集合体である。この図3に示すように、粗面開封部10及び中間粗面部11を構成している個々の凹部及び貫通孔12…12は、フィルム材の外層のPETフィルム20側から、少なくとも最内層を構成するPEフィルム24を残して形成されている。なお、これら粗面開封部10及び中間粗面部11は、#80〜#180のサンドペーパー等をフィルム材の外層側から押圧して形成される。但し、ミシン目を外層から形成して中間粗面部を形成しても構わない。
以上の構成を備えた包装袋1では、内容物は上部の上部シール部5と下部の下部シール部9との間に形成される収容空間に収容される。そして、粗面開封部10及び中間粗面部11は、上部の深くシールしてなる第1シール部6の範囲内に形成されているので、これら粗面開封部10及び中間粗面部11は、収容空間から完全に隔離されている。このため、これら粗面開封部10及び中間粗面部11の影響を収容空間は全く受けることがなく、極めて高いバリヤー性を確保することができる。
この包装袋1は、図4に示すように、粗面開封部10を開封の起点として、包装袋1のその上部が開封される。先ず、粗面開封部10を手で引き裂くようにして開封を開始させる(図4(a))。そのまま、開封を進行させると、切り裂きの先端が背シール部4に到達する(図4(b))。この背シール部4の根元には、中間粗面部11が設けられている。中間粗面部11は、粗面開封部10とは逆側の側縁の折り曲げ部16と対向する背シール部4の面側に設けられているため、この中間粗面部11が改めて開封の起点としての役割を果たす。このため、背シール部4に関し、円滑に開封が中継される。その後、さらに開封が進行すると、深くシールされた第1シール部6を通過し、切り裂きの先端が第2シール部7の区間に形成された、収容空間が上方に突出している注出部8へ到達する(図4(c))。そして、開封を他方の側縁まで行うと、注出部8を介して収容空間が外部と連通し、内容物を自在に注出させることが可能となる(図4(d))。
なお、この包装袋1に収容される内容物は、液体、粉体等の形態は特に問わずに収容される。液体の内容物としては、醤油等の比較的粘性の低い調味料の他、ソース、マヨネーズ、ケチャップ等粘性の高い調味料等も収容される。また液体の薬品を当該包装袋1に収容しても構わない。粉体の内容物としては、粉末スープ、こしょう等の粉体調味料の他、粉末や顆粒の医薬品を収容してもよく、バリヤー性に敏感な内容物に好適である。
以上、フィルム材の折り曲げ部を袋の両側縁に設け、背面部に背シール部を備えたピロータイプの包装袋に付いて説明したが、本発明にかかる包装袋は、これに限定されるものではない。
図5は、包装袋30の一方の側縁にのみフィルム材の折り曲げ部32を備えた三方シールタイプの包装袋30を示している。この包装袋30は、一枚のフィルム材を二つ折にして一対の平面部31,31を形成して構成されている。包装袋30の一方の側縁には折り曲げ部32を備え、包装袋30の他方の側縁は、その端縁に沿って一定の幅に一対の平面部31,31をシールしたシール部34が設けられている。
また、包装袋30の下端には、その端縁に沿って一定の幅で一対の平面部31,31をシールしたシール部33が形成されている。これに対し、包装袋30の上端には、包装袋30の幅方向において、上端からのシール深さが相対的に深い部分と浅い部分の2段に形成されたシール部35が形成されている。包装袋30についても、一方の側縁に設けられた折り曲げ部32から幅方向のほぼ7割程度を占める区間は、上端縁からの深さが相対的に深くシールされた第1シール部36が形成されている。また、この第1シール部36と包装袋30の他方の側縁との間を占める区間には、上端縁からの深さが相対的に浅くシールされた第2シール部37が形成されている。
この包装袋30は、包装袋30の三方シールしている各シール部33,34,35と、折り曲げ部32とで囲まれた空間部分が内容物を収容する収容区間である。なお、第2シール部37の形成されている区間にて、収容空間が上方に向けて突出する部分は、内容物を注出させる注出部38である。
そして、深くシールされてなる第1シール部36を含んでいる折り曲げ部32には、粗面開封部39が形成されている。この粗面開封部39も、#80〜#180のサンドペーパー等を適宜フィルム材の外層側から押圧して、微細な複数の凹部の集合体を形成することで設けられている。この包装袋30に関しても、包装袋30の一方の側縁に形成された粗面開封部39は、第2シール部37を有する区間に形成されている注出部38と、包装袋30の高さ方向における位置がほぼ一致する高さに形成されている。
この包装袋30を開封する場合には、粗面開封部39を開封の起点とし、袋の上部を幅方向に切り裂くことで第2シール部37を有する区間の注出部38が開封され、内容物を注出させることが可能となる。
なお、以上に説明した包装袋1及び包装袋30に形成される粗面開封部は図6〜図10に示すように設けてもよい。
図6に示す粗面開封部50は、ラミネートフィルムの外層に形成された微細な凹部及び外層のみを貫通する貫通孔の密度が、密となる部分51と疎となる部分52との2つの部分により構成されている。密度の密となる部分51は一方の側縁部である折り曲げ部54を1辺とする四角形状に形成されている。一方、密度の疎となる部分52は、密度が密となる部分51の周囲を囲むように、粗面開封部50の周縁に沿って形成されている。
このように、粗面開封部50を密の部分51を内側に位置させ、その周囲を疎の部分52で囲むように形成することにより、密の部分51を手で引き裂くことで包装袋を容易に開封できる。その一方、周囲に疎の部分51を設けることで、包装袋の製造時や、包装袋の搬送時に突起物が粗面開封部50にぶつかった場合でも、粗面開封部50全体に占める、切り裂かれ易い密の部分51の相対的な面積が小さいため、誤って切り裂かれてしまう確率を下げることができる。
なお、この粗面開封部50も上部シール53の形成された範囲内にて上部シール部53の下端縁53aより上側に離されて設けられている。これにより、内容物が収容される収容空間55から粗面開封部50が隔離され、高いバリヤー性が確保される。また、粗面開封部50についても、前面部及び背面部のいずれかに設けてもいし、両面に設けてもよい。
図7及び図8は、別の実施形態にかかる粗面開封部60を示している。この粗面開封部60は、微細な凹部の深さが深い部分61と浅い部分62の二つの部分から構成されている。図7に示すように、深い部分61は、一方の側縁部である折り曲げ部64を1辺とする四角形状に形成されている。そして、浅い部分62は、深い部分61の周囲を囲むように、粗面開封部60の周縁に沿って形成されている。図8は、粗面開封部60の形成されたフィルム材の断面を模型的に示したものである。この図8に示すように、深い部分61の各凹部61a…61aは、その底部が外層68と内層69の境界近くに達するようにその深さD1が、深く形成されている。また、深い部分61には、外層68のみを貫通する貫通孔も混在する。一方、浅い部分62の各凹部62a…62aは、その深さD2が凹部61a…61aのおよそ半分に形成されている。なお、深い部分61の各凹部61a…61a及び貫通孔61b…61bは、内層69まで達することなく外層68にのみ形成される。
このように粗面開封部60に形成される凹部の深さが深い部分61と浅い部分の2つの部分で構成することで、深い部分61の強度を相対的に低下させ、手で引き裂き易くする。一方、深い部分61の周囲を囲むように浅い部分61を設けることで、包装袋の製造時や、包装袋の搬送時に突起物が粗面開封部60にぶつかった場合でも、粗面開封部60全体に占める、切り裂かれ易い深い部分61の相対的な面積が小さいため、誤って切り裂かれてしまう確率を下げることができる。
なお、この粗面開封部60も上部シール63の形成された範囲内にて上部シール部63の下端縁63aより上側に離されて設けられる。また、粗面開封部60についても、前面部及び背面部のいずれかに設けてもよいし、両面に設けてもよい。
図9及び図10は更に別の実施形態の粗面開封部70を示している。この粗面開封部70は、外層76に形成された径d1が相対的に大きく形成された凹部及び外層を貫通する貫通孔(凹部及び貫通孔を併せて符号71aで表す。)の集合体の部分71と、径d2が相対的に小さく形成された凹部72aの集合体の部分72とから構成されている。これら、図9及び図10に示すように、大きな凹部及び貫通孔71aの集合体の部分71は、一方の側縁部である折り曲げ部74を1辺とする四角形状に成されている。そして、小さな凹部72aの集合体の部分72は、大きな凹部及び貫通孔71aの集合体の部分71の周囲を囲むように、粗面開封部70の周縁に沿って形成されている。なお、この粗面開封部70についても、凹部及び貫通孔71a,並びに72aは内層77に達することなく、外層76にのみ形成される(図10参照)。
このように粗面開封部70を、大きさが相対的に大きな凹部及び貫通孔71aの集合体の部分71と相対的に小さな凹部72aの集合体の部分72とで構成することにより、大きな凹部及び貫通孔71aの集合体の部分71の強度を相対に低く、小さな凹部の集合体の部分72の強度を相対的に高くすることができる。これにより、大きな凹部の集合体の部分71を手で引き裂き易くする。一方、小さな凹部の集合体の部分72については、包装袋の製造時や、包装袋の搬送時に突起物が粗面開封部70にぶつかった場合でも、誤って切り裂かれてしまう確率を下げることができる。
なお、この粗面開封部70も上部シール73の形成された範囲内にて上部シール部73の下端縁73aより上側に離されて設けられる。また、粗面開封部70についても、前面部及び背面部のいずれかに設けてもよいし、両面に設けてもよい。
以上、粗面開封部の形状が長方形となるように形成された実施形態について説明したが、図11又は図12に示すように、粗面開封部は、その上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように形成することもできる。
図11に示す粗面開封部80は、三角形状に形成され、三角形の底辺となる部分81が包装袋の一方の側縁部をなす折り曲げ部82に一致されている。粗面開封部80の上端80a及び下端80bは、折り曲げ部分82に位置している。これら上端80a及び下端80bから上下方向の中央に向かうにつれ、粗面開封部80は、包装袋の幅方向の中心に向けて漸次突出している。そして、上下方向の中央部分80cが三角形の頂点部をなすように構成されている。
なお、この図11に示す粗面開封部80は上部シール部83の範囲内に形成され、しかも、上部シール部83の下端縁83aから上側に離された位置に設けられている。
図12に示す粗面開封部85は半円状に形成され、その直径部分86が、包装袋の一方の側縁部をなす折り曲げ部87に一致されている。粗面開封部85は、その上端85a及び下端85bが折り曲げ部87に位置し、上下方向の中央に向かうにつれ、その周縁が、包装袋の幅方向の中心に向けて円弧状に突出するように形成されている。なお、この図12に示す例では、半円状の例を示したが、半楕円状に形成してもよい。
これら図11及び図12に示す粗面開封部のように、上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように粗面開封部を形成することで、開封の容易さを損なうことなく、粗面開封部の占める面積を小さくすることができる。粗面開封部の面積を小さくすることで、粗面部自体に外部から何らかの作用が加わる確率を減らし、誤って切り裂かれる機会を減少させることができる。
この図12に示す粗面開封部85も、上部シール部88の範囲内に形成され、しかも、上部シール部88の下端縁88aから上側に離された位置に設けられている。
次に図13及び図14を参照して別の実施形態にかかる包装袋について説明する。
この包装袋100自体の基本的な構造は、図1に示した包装袋1と同様であり、一枚のフィルム材の端部同士が突き合わされるように、2ヶ所の位置で平行に折り曲げられている。そして、突き合わされた端部同士が互いに貼り合わせて筒体が形成され、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部が密閉されて構成されている。
そして、包装袋100は、図13の裏側に位置する前面部102、これと対向する背面部103とを有し、包装袋100の上端縁と下端縁には、前面部102と背面部103とをヒートシールしてなる上部シール部105及び下部シール部109が各端縁に沿ってそれぞれ形成されている。また、この包装袋1の両側縁は、フィルム材の2ヶ所の折り曲げ部115,116であり、さらに、フィルム材の側縁同士を合掌貼りすることで形成された背シール部104が、包装袋100の上下方向に延びるようにして設けられている。
下部シール部109は、前面部102と背面部103とを下端縁から一定の幅にヒートシールして構成されている。一方、上部シール部105は、包装袋100の幅方向において、上端からのシール深さが相対的に深い部分と浅い部分の2段に形成されている。
包装袋100の一方の側縁部である折り曲げ部115と、中央に位置する背シール部104よりやや折り曲げ部115側の部分を占める区間は、上端縁からの深さが相対的に深くシールされた第1シール部106が形成されている。一方、この第1シール部106と包装袋100の他方の側縁部である折り曲げ部116との間を占める区間には、上端縁からの深さが相対的に浅くシールされた第2シール部107が形成されている。この図13に示すように、この上部シール部105は、第1シール部106の区間より第2シール部107の区間の方が広く形成されている。
そして、第1シール部106の形成された一方の側縁部を構成する折り曲げ部115には、粗面開封部110が形成されている。この粗面開封部110は、一方の側縁部である折り曲げ部115を含めるように形成されている。また、粗面開封部110はこの第1シール部106の範囲内にて、第1シール部106の下端縁から上側に離されて形成されている。なお、この粗面開封部110についても、折り曲げ部115を中心として前面部102及び背面部103のいずれにも粗面開封部110が形成されているが、折り曲げ部115が含まれていれば、粗面開封部110は前面部102又は背面部103のいずれかにのみ形成してもよい。
一方、背シール部104の根元部分に形成された中間粗面部111は、第2シール部107に含まれることなく設けられている。この中間粗面部111は、包装袋100の上下方向における、第2シール部107の下端縁より下側で、かつ第1シール部106の下端縁より上側の範囲にて粗面開封部110とほぼ同様の高さの位置に形成されている。なお、この中間粗面部111も、背シール部104における、粗面開封部110の形成された折り曲げ部115とは逆側の、他方の側縁部を構成する折り曲げ部116と対向している部分に形成されている。
この図13に示す包装袋のように、第1シール部の区間より、第2シール部の区間を大きく設けることにより、図14に示すように、注出口を大きくすることができる。図14(a)が、図13に示す包装袋100を開封させた際に形成される注出口108であり、図14(b)が既に説明した図1に示す包装袋1を開封させた際に形成される注出口8である。この図14に示すように、注出口108は明らかに注出口8より大きく形成される。
包装袋に収容される内容物が液体である場合には、注出口が図14(b)に示すように比較的小さい場合でも円滑に内容物を注出させることができる。しかし、内容物が顆粒状の物質の場合、図14(b)のように注出口8が小さいと、詰まってしまい円滑に注出させることが困難となる。このため、顆粒状の物質を収容する場合には、図14(a)に示すように注出口108が大きく形成される図13に示す包装袋100を採用するとよい。
図15は、別の実施形態にかかる包装袋120を示している。
この包装袋120も、一枚のフィルム材の端部同士が突き合わされるように、2ヶ所の位置で平行に折り曲げられている。そして、突き合わされた端部同士が互いに貼り合わせて筒体が形成され、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部が密閉されて構成されている。そして、図15の裏側に位置する前面部122、これと対向する背面部123、上部を密閉する上部シール部125及び下部を密閉する下部シール部129、並びにフィルム材の側縁同士を合掌貼りすることで形成された背シール部124が設けられている。この包装袋1の両側縁は、フィルム材の2ヶ所の折り曲げ部135,136である。
下部シール部129は、前面部122と背面部123とを下端縁から一定の幅にヒートシールして構成されている。一方、上部シール部125は、上端からのシール深さが相対的に深い第1シール部126と浅い第2シール部127とが包装袋120の幅方向に並べて形成されている。
この包装袋120では、一方の側縁部である折り曲げ部135と、中央に位置する背シール部124よりやや折り曲げ部135側の部分を占める区間に、上端縁からの深さが相対的に浅くシールされた第2シール部127が形成されている。一方、相対的に深くシールされた第1シール部126は、背シール部124を含めるように、第2シール部127と、包装袋120の他方の側縁部である折り曲げ部136との間を占める区間に形成されている。
そして、第2シール部127の形成された一方の側縁部を構成する折り曲げ部135には、粗面開封部130が形成されている。この粗面開封部130は、一方の側縁部である折り曲げ部135を含めるように形成されている。また、粗面開封部130は、第2シール部127の下端縁より下側に形成されている。なお、この粗面開封部130についても、折り曲げ部135を中心として前面部122及び背面部123のいずれにも粗面開封部130が形成されている。但し、折り曲げ部135が含まれていれば、粗面開封部130は前面部122又は背面部123のいずれかにのみ形成してもよい。
一方、背シール部124の根元部分に形成された中間粗面部131は、第1シール部126の範囲内に設けられている。この中間粗面部131も、包装袋120の上下方向において、粗面開封部130とほぼ同様の高さの位置に形成されている。また、この中間粗面部131も、背シール部124における、粗面開封部130の形成された折り曲げ部135とは逆側の、他方の側縁部を構成する折り曲げ部136と対向している部分に形成されている。
なお、図13〜図15に示す包装袋の粗面開封部についても、その形態として図6〜図12に示すものを適宜選択して適用してもよい。
以上、ピロータイプの袋、三方シール袋を問わず、袋上部を開封する実施形態について述べたが、例えば、コーヒードリップの紙を含む内容物を収容する袋にあっては、内容物により膨らんだ袋の中央部に粗面開封部を設けても構わない。
以上、本発明よれば、包装袋に粗面開封部を形成することで、極めて容易に包装袋を開封させることができる。開封の起点となる部分が、粗面加工を施すことで得られるものであるため、包装袋の外観を良好なものとすることができる。しかも、切り口と異なり、誤って開封する危険性も極めて低い。
また、背シール部の形成されたピロータイプの包装袋に関しては、中間粗面部を設けている。このため、背シール部の位置でも、開封が円滑に継続される。
そして、粗面開封部及び中間粗面部を収容空間とは独立したシール部の範囲内に形成している場合には、粗面加工の影響を収容空間が受けることがなく、極めて高いバリヤー性を有する包装袋とすることができる。
また、包装袋の上端から相対的に深くシールした第1シール部と相対的に浅くシールした第2シール部とを設ける場合に、包装袋の幅方向において、第1シール部より第2シール部の範囲を大きく設けることで、開封した時の注出口を大きく形成できる。
なお、本発明では、この粗面開封部の周縁に沿って凹部の密度が相対的に疎となる部分を設けること、周縁に沿って凹部の深さが相対的に浅く形成された部分を設けること、又は、周縁に沿って凹部の大きさが相対的に小さくなるように形成された部分を設ける。このように、周囲の強度を相対的に向上させることで、切り裂きやすさを維持しつつも、切り裂かれやすい部分の面積を小さくし、突起物がぶつかったときに切り裂かれてしまう確率を下げることができる。
また、粗面開封部を、その上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように形成することで、開封しやすくする。
図1及び図2は、本発明の一実施形態にかかる包装袋1を示している。この包装袋1は、一枚のフィルム材の端部同士が突き合わされるように、2ヶ所の位置で平行に折り曲げられている。そして、突き合わされた端部同士が互いに貼り合わせて筒体が形成され、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部が密閉されて構成されている。
包装袋1は、前面部2とこれに対向する背面部3とを有し、包装袋1の上端縁と下端縁には、前面部2と背面部3とをヒートシールしてなる上部シール部5及び下部シール部9が各端縁に沿ってそれぞれ形成されている。また、この包装袋1の両側縁は、フィルム材の2ヶ所の折り曲げ部15,16を包装袋1の両側縁部分に位置させることで構成されている。包装袋1は、この折り曲げ部15,16を境に前面部2と背面部3とに区分けされている。
そして、背面部3には、フィルム材の側縁同士を合掌貼りすることで形成された背シール部4が、包装袋1の上下方向に延びるようにして設けられている。この背シール部4は、包装袋1の幅方向のほぼ中央にて、包装袋1の外方に向けて張り出すようにして設けられている。
この包装袋1の下部を密閉している下部シール部9は、包装袋1の下端縁に沿って幅方向の全域にわたり、前面部2と背面部3とを下端縁から一定の幅にヒートシールして構成されている。一方、包装袋1の上部を密閉している上部シール部5は、包装袋1の幅方向において、上端からのシール深さが相対的に深い部分と浅い部分の2段に形成されている。包装袋1の一方の側縁から幅方向のほぼ7割程度を占める区間は、上端縁からの深さが相対的に深くシールされた第1シール部6が形成されている。一方、この第1シール部6と包装袋1の他方の側縁との間を占める区間には、上端縁からの深さが相対的に浅くシールされた第2シール部7が形成されている。
この包装袋1は、包装袋1の上部に形成された上部シール部5と下端に形成された下部シール部9との間に形成された空間部を、内容物が収容される収容空間として構成している。なお、この第2シール部7の形成されている区間にて、収容空間が上方に向けて突出する部分は、後に詳細を説明する、内容物を注出させる注出部8である。
そして、深くシールされてなる第1シール部6を含んでいる一方の側縁の折り曲げ部15には、粗面開封部10が形成されている。粗面開封部10は、当該包装袋1を開封する際の起点となる部分であって、深くシールされてなる第1シール部6の形成された一方の側縁の折り曲げ部15を含めるようにして、この第1シール部6の範囲内に形成されている。この図1に示す包装袋1では、折り曲げ部15を中心として前面部2及び背面部3のいずれにも粗面開封部10が形成されている。但し、折り曲げ部15が含まれていれば、粗面開封部10は前面部2と背面部3の両面に必ずしも形成する必要はなく、前面部2又は背面部3の一方にのみ形成するだけでもよい。
さらに、この包装袋1には、背シール部4の根元部分に中間粗面部11が、第1シール部6の形成された範囲内にて形成されている。この中間粗面部11は、背シール部4の位置において、粗面開封部10から開始された開封が阻止されてしまうことを防止するためのものである。中間粗面部11は、図2に示すように、粗面開封部10の形成された包装袋1の一方の折り曲げ部15とは逆側の、他方の側縁の折り曲げ部16と対向している背シール部4の根元部分に形成されている。このように、他方の側縁の折り曲げ部16と背シール部4とが対向している面の根元部分に中間粗面部11を形成することで、背シール部4の位置において、この中間粗面部11が改めて開封の起点として機能し、開封の中継を行っている。
なお、包装袋1の一方の側縁の折り曲げ部15側に形成された粗面開封部10及び背シール部4の根元に形成された中間粗面部11は、第2シール部7を有する区間に形成されている注出部8と、包装袋1の高さ方向における位置がほぼ一致する高さに形成されている。
図3は、この包装袋1を構成するフィルム材に関し、粗面開封部10及び中間粗面部11の位置における層構造の一例を拡大して表した図である。この図3に示すように、フィルム材は複数の層からなるラミネートフィルムが使用されている。フィルム材は、フィルム材の基材となるPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム20が、内層側にPE(ポリエチレン)フィルム24が配され、これらが接着剤23で接着されて積層されている。外層をなすPETフィルム20の内面には、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)のコート21が施され、酸素バリヤー性をフィルム材に与えている。また、PVDCコート21の内側には、当該包装袋1に文字や図柄を描くための印刷インキ層22が設けられている。PETフィルム20とPEフィルム24とを接着している接着剤23は印刷インキ層22とPEフィルム24との間に設けられている。
外層をなすPETフィルム20は膜厚が12μmに形成された2軸延伸のPETが使用され、約3μmの膜厚のPVDCがPETフィルム20の内面にコートされている。一方、内層をなすPEフィルム24は膜厚が70μmのPEが使用されている。そして、外層と内層とを接着している接着剤23は、ドライラミネート接着剤23または無溶剤の接着剤23が使用されている。また、ドライラミネート加工に換え、PEの押し出しラミネートを採用してもよい。
なお、この図3ではPETフィルム20の内層側にPVDCコート21を施したものを示したが、PVDCコート21に換えてAl2O3、SiO2等の金属をPETフィルム20の内面に蒸着して蒸着層を設けても高いバリヤー性を得ることができる。また、極めて高いバリヤー性を得るために、各種基材フィルムにアルミ箔の層やEVOH(エチレンポリビニルアルコール共重合体)の層をフィルム材に設けてもよい。
粗面開封部10及び中間粗面部11は、かかるラミネートフィルムからなるフィルム材の外層に形成された、複数の微細な凹部及び外層のみを貫通する貫通孔(凹部及び貫通孔を符号12で示す)からなるものであり、かかる凹部及び貫通孔12…12の集合体である。この図3に示すように、粗面開封部10及び中間粗面部11を構成している個々の凹部及び貫通孔12…12は、フィルム材の外層のPETフィルム20側から、少なくとも最内層を構成するPEフィルム24を残して形成されている。なお、これら粗面開封部10及び中間粗面部11は、#80〜#180のサンドペーパー等をフィルム材の外層側から押圧して形成される。但し、ミシン目を外層から形成して中間粗面部を形成しても構わない。
以上の構成を備えた包装袋1では、内容物は上部の上部シール部5と下部の下部シール部9との間に形成される収容空間に収容される。そして、粗面開封部10及び中間粗面部11は、上部の深くシールしてなる第1シール部6の範囲内に形成されているので、これら粗面開封部10及び中間粗面部11は、収容空間から完全に隔離されている。このため、これら粗面開封部10及び中間粗面部11の影響を収容空間は全く受けることがなく、極めて高いバリヤー性を確保することができる。
この包装袋1は、図4に示すように、粗面開封部10を開封の起点として、包装袋1のその上部が開封される。先ず、粗面開封部10を手で引き裂くようにして開封を開始させる(図4(a))。そのまま、開封を進行させると、切り裂きの先端が背シール部4に到達する(図4(b))。この背シール部4の根元には、中間粗面部11が設けられている。中間粗面部11は、粗面開封部10とは逆側の側縁の折り曲げ部16と対向する背シール部4の面側に設けられているため、この中間粗面部11が改めて開封の起点としての役割を果たす。このため、背シール部4に関し、円滑に開封が中継される。その後、さらに開封が進行すると、深くシールされた第1シール部6を通過し、切り裂きの先端が第2シール部7の区間に形成された、収容空間が上方に突出している注出部8へ到達する(図4(c))。そして、開封を他方の側縁まで行うと、注出部8を介して収容空間が外部と連通し、内容物を自在に注出させることが可能となる(図4(d))。
なお、この包装袋1に収容される内容物は、液体、粉体等の形態は特に問わずに収容される。液体の内容物としては、醤油等の比較的粘性の低い調味料の他、ソース、マヨネーズ、ケチャップ等粘性の高い調味料等も収容される。また液体の薬品を当該包装袋1に収容しても構わない。粉体の内容物としては、粉末スープ、こしょう等の粉体調味料の他、粉末や顆粒の医薬品を収容してもよく、バリヤー性に敏感な内容物に好適である。
以上、フィルム材の折り曲げ部を袋の両側縁に設け、背面部に背シール部を備えたピロータイプの包装袋に付いて説明したが、本発明にかかる包装袋は、これに限定されるものではない。
図5は、包装袋30の一方の側縁にのみフィルム材の折り曲げ部32を備えた三方シールタイプの包装袋30を示している。この包装袋30は、一枚のフィルム材を二つ折にして一対の平面部31,31を形成して構成されている。包装袋30の一方の側縁には折り曲げ部32を備え、包装袋30の他方の側縁は、その端縁に沿って一定の幅に一対の平面部31,31をシールしたシール部34が設けられている。
また、包装袋30の下端には、その端縁に沿って一定の幅で一対の平面部31,31をシールしたシール部33が形成されている。これに対し、包装袋30の上端には、包装袋30の幅方向において、上端からのシール深さが相対的に深い部分と浅い部分の2段に形成されたシール部35が形成されている。包装袋30についても、一方の側縁に設けられた折り曲げ部32から幅方向のほぼ7割程度を占める区間は、上端縁からの深さが相対的に深くシールされた第1シール部36が形成されている。また、この第1シール部36と包装袋30の他方の側縁との間を占める区間には、上端縁からの深さが相対的に浅くシールされた第2シール部37が形成されている。
この包装袋30は、包装袋30の三方シールしている各シール部33,34,35と、折り曲げ部32とで囲まれた空間部分が内容物を収容する収容区間である。なお、第2シール部37の形成されている区間にて、収容空間が上方に向けて突出する部分は、内容物を注出させる注出部38である。
そして、深くシールされてなる第1シール部36を含んでいる折り曲げ部32には、粗面開封部39が形成されている。この粗面開封部39も、#80〜#180のサンドペーパー等を適宜フィルム材の外層側から押圧して、微細な複数の凹部の集合体を形成することで設けられている。この包装袋30に関しても、包装袋30の一方の側縁に形成された粗面開封部39は、第2シール部37を有する区間に形成されている注出部38と、包装袋30の高さ方向における位置がほぼ一致する高さに形成されている。
この包装袋30を開封する場合には、粗面開封部39を開封の起点とし、袋の上部を幅方向に切り裂くことで第2シール部37を有する区間の注出部38が開封され、内容物を注出させることが可能となる。
なお、以上に説明した包装袋1及び包装袋30に形成される粗面開封部は図6〜図10に示すように設けてもよい。
図6に示す粗面開封部50は、ラミネートフィルムの外層に形成された微細な凹部及び外層のみを貫通する貫通孔の密度が、密となる部分51と疎となる部分52との2つの部分により構成されている。密度の密となる部分51は一方の側縁部である折り曲げ部54を1辺とする四角形状に形成されている。一方、密度の疎となる部分52は、密度が密となる部分51の周囲を囲むように、粗面開封部50の周縁に沿って形成されている。
このように、粗面開封部50を密の部分51を内側に位置させ、その周囲を疎の部分52で囲むように形成することにより、密の部分51を手で引き裂くことで包装袋を容易に開封できる。その一方、周囲に疎の部分51を設けることで、包装袋の製造時や、包装袋の搬送時に突起物が粗面開封部50にぶつかった場合でも、粗面開封部50全体に占める、切り裂かれ易い密の部分51の相対的な面積が小さいため、誤って切り裂かれてしまう確率を下げることができる。
なお、この粗面開封部50も上部シール53の形成された範囲内にて上部シール部53の下端縁53aより上側に離されて設けられている。これにより、内容物が収容される収容空間55から粗面開封部50が隔離され、高いバリヤー性が確保される。また、粗面開封部50についても、前面部及び背面部のいずれかに設けてもいし、両面に設けてもよい。
図7及び図8は、別の実施形態にかかる粗面開封部60を示している。この粗面開封部60は、微細な凹部の深さが深い部分61と浅い部分62の二つの部分から構成されている。図7に示すように、深い部分61は、一方の側縁部である折り曲げ部64を1辺とする四角形状に形成されている。そして、浅い部分62は、深い部分61の周囲を囲むように、粗面開封部60の周縁に沿って形成されている。図8は、粗面開封部60の形成されたフィルム材の断面を模型的に示したものである。この図8に示すように、深い部分61の各凹部61a…61aは、その底部が外層68と内層69の境界近くに達するようにその深さD1が、深く形成されている。また、深い部分61には、外層68のみを貫通する貫通孔も混在する。一方、浅い部分62の各凹部62a…62aは、その深さD2が凹部61a…61aのおよそ半分に形成されている。なお、深い部分61の各凹部61a…61a及び貫通孔61b…61bは、内層69まで達することなく外層68にのみ形成される。
このように粗面開封部60に形成される凹部の深さが深い部分61と浅い部分の2つの部分で構成することで、深い部分61の強度を相対的に低下させ、手で引き裂き易くする。一方、深い部分61の周囲を囲むように浅い部分61を設けることで、包装袋の製造時や、包装袋の搬送時に突起物が粗面開封部60にぶつかった場合でも、粗面開封部60全体に占める、切り裂かれ易い深い部分61の相対的な面積が小さいため、誤って切り裂かれてしまう確率を下げることができる。
なお、この粗面開封部60も上部シール63の形成された範囲内にて上部シール部63の下端縁63aより上側に離されて設けられる。また、粗面開封部60についても、前面部及び背面部のいずれかに設けてもよいし、両面に設けてもよい。
図9及び図10は更に別の実施形態の粗面開封部70を示している。この粗面開封部70は、外層76に形成された径d1が相対的に大きく形成された凹部及び外層を貫通する貫通孔(凹部及び貫通孔を併せて符号71aで表す。)の集合体の部分71と、径d2が相対的に小さく形成された凹部72aの集合体の部分72とから構成されている。これら、図9及び図10に示すように、大きな凹部及び貫通孔71aの集合体の部分71は、一方の側縁部である折り曲げ部74を1辺とする四角形状に成されている。そして、小さな凹部72aの集合体の部分72は、大きな凹部及び貫通孔71aの集合体の部分71の周囲を囲むように、粗面開封部70の周縁に沿って形成されている。なお、この粗面開封部70についても、凹部及び貫通孔71a,並びに72aは内層77に達することなく、外層76にのみ形成される(図10参照)。
このように粗面開封部70を、大きさが相対的に大きな凹部及び貫通孔71aの集合体の部分71と相対的に小さな凹部72aの集合体の部分72とで構成することにより、大きな凹部及び貫通孔71aの集合体の部分71の強度を相対に低く、小さな凹部の集合体の部分72の強度を相対的に高くすることができる。これにより、大きな凹部の集合体の部分71を手で引き裂き易くする。一方、小さな凹部の集合体の部分72については、包装袋の製造時や、包装袋の搬送時に突起物が粗面開封部70にぶつかった場合でも、誤って切り裂かれてしまう確率を下げることができる。
なお、この粗面開封部70も上部シール73の形成された範囲内にて上部シール部73の下端縁73aより上側に離されて設けられる。また、粗面開封部70についても、前面部及び背面部のいずれかに設けてもよいし、両面に設けてもよい。
以上、粗面開封部の形状が長方形となるように形成された実施形態について説明したが、図11又は図12に示すように、粗面開封部は、その上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように形成することもできる。
図11に示す粗面開封部80は、三角形状に形成され、三角形の底辺となる部分81が包装袋の一方の側縁部をなす折り曲げ部82に一致されている。粗面開封部80の上端80a及び下端80bは、折り曲げ部分82に位置している。これら上端80a及び下端80bから上下方向の中央に向かうにつれ、粗面開封部80は、包装袋の幅方向の中心に向けて漸次突出している。そして、上下方向の中央部分80cが三角形の頂点部をなすように構成されている。
なお、この図11に示す粗面開封部80は上部シール部83の範囲内に形成され、しかも、上部シール部83の下端縁83aから上側に離された位置に設けられている。
図12に示す粗面開封部85は半円状に形成され、その直径部分86が、包装袋の一方の側縁部をなす折り曲げ部87に一致されている。粗面開封部85は、その上端85a及び下端85bが折り曲げ部87に位置し、上下方向の中央に向かうにつれ、その周縁が、包装袋の幅方向の中心に向けて円弧状に突出するように形成されている。なお、この図12に示す例では、半円状の例を示したが、半楕円状に形成してもよい。
これら図11及び図12に示す粗面開封部のように、上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように粗面開封部を形成することで、開封の容易さを損なうことなく、粗面開封部の占める面積を小さくすることができる。粗面開封部の面積を小さくすることで、粗面部自体に外部から何らかの作用が加わる確率を減らし、誤って切り裂かれる機会を減少させることができる。
この図12に示す粗面開封部85も、上部シール部88の範囲内に形成され、しかも、上部シール部88の下端縁88aから上側に離された位置に設けられている。
次に図13及び図14を参照して別の実施形態にかかる包装袋について説明する。
この包装袋100自体の基本的な構造は、図1に示した包装袋1と同様であり、一枚のフィルム材の端部同士が突き合わされるように、2ヶ所の位置で平行に折り曲げられている。そして、突き合わされた端部同士が互いに貼り合わせて筒体が形成され、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部が密閉されて構成されている。
そして、包装袋100は、図13の裏側に位置する前面部102、これと対向する背面部103とを有し、包装袋100の上端縁と下端縁には、前面部102と背面部103とをヒートシールしてなる上部シール部105及び下部シール部109が各端縁に沿ってそれぞれ形成されている。また、この包装袋1の両側縁は、フィルム材の2ヶ所の折り曲げ部115,116であり、さらに、フィルム材の側縁同士を合掌貼りすることで形成された背シール部104が、包装袋100の上下方向に延びるようにして設けられている。
下部シール部109は、前面部102と背面部103とを下端縁から一定の幅にヒートシールして構成されている。一方、上部シール部105は、包装袋100の幅方向において、上端からのシール深さが相対的に深い部分と浅い部分の2段に形成されている。
包装袋100の一方の側縁部である折り曲げ部115と、中央に位置する背シール部104よりやや折り曲げ部115側の部分を占める区間は、上端縁からの深さが相対的に深くシールされた第1シール部106が形成されている。一方、この第1シール部106と包装袋100の他方の側縁部である折り曲げ部116との間を占める区間には、上端縁からの深さが相対的に浅くシールされた第2シール部107が形成されている。この図13に示すように、この上部シール部105は、第1シール部106の区間より第2シール部107の区間の方が広く形成されている。
そして、第1シール部106の形成された一方の側縁部を構成する折り曲げ部115には、粗面開封部110が形成されている。この粗面開封部110は、一方の側縁部である折り曲げ部115を含めるように形成されている。また、粗面開封部110はこの第1シール部106の範囲内にて、第1シール部106の下端縁から上側に離されて形成されている。なお、この粗面開封部110についても、折り曲げ部115を中心として前面部102及び背面部103のいずれにも粗面開封部110が形成されているが、折り曲げ部115が含まれていれば、粗面開封部110は前面部102又は背面部103のいずれかにのみ形成してもよい。
一方、背シール部104の根元部分に形成された中間粗面部111は、第2シール部107に含まれることなく設けられている。この中間粗面部111は、包装袋100の上下方向における、第2シール部107の下端縁より下側で、かつ第1シール部106の下端縁より上側の範囲にて粗面開封部110とほぼ同様の高さの位置に形成されている。なお、この中間粗面部111も、背シール部104における、粗面開封部110の形成された折り曲げ部115とは逆側の、他方の側縁部を構成する折り曲げ部116と対向している部分に形成されている。
この図13に示す包装袋のように、第1シール部の区間より、第2シール部の区間を大きく設けることにより、図14に示すように、注出口を大きくすることができる。図14(a)が、図13に示す包装袋100を開封させた際に形成される注出口108であり、図14(b)が既に説明した図1に示す包装袋1を開封させた際に形成される注出口8である。この図14に示すように、注出口108は明らかに注出口8より大きく形成される。
包装袋に収容される内容物が液体である場合には、注出口が図14(b)に示すように比較的小さい場合でも円滑に内容物を注出させることができる。しかし、内容物が顆粒状の物質の場合、図14(b)のように注出口8が小さいと、詰まってしまい円滑に注出させることが困難となる。このため、顆粒状の物質を収容する場合には、図14(a)に示すように注出口108が大きく形成される図13に示す包装袋100を採用するとよい。
図15は、別の実施形態にかかる包装袋120を示している。
この包装袋120も、一枚のフィルム材の端部同士が突き合わされるように、2ヶ所の位置で平行に折り曲げられている。そして、突き合わされた端部同士が互いに貼り合わせて筒体が形成され、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部が密閉されて構成されている。そして、図15の裏側に位置する前面部122、これと対向する背面部123、上部を密閉する上部シール部125及び下部を密閉する下部シール部129、並びにフィルム材の側縁同士を合掌貼りすることで形成された背シール部124が設けられている。この包装袋1の両側縁は、フィルム材の2ヶ所の折り曲げ部135,136である。
下部シール部129は、前面部122と背面部123とを下端縁から一定の幅にヒートシールして構成されている。一方、上部シール部125は、上端からのシール深さが相対的に深い第1シール部126と浅い第2シール部127とが包装袋120の幅方向に並べて形成されている。
この包装袋120では、一方の側縁部である折り曲げ部135と、中央に位置する背シール部124よりやや折り曲げ部135側の部分を占める区間に、上端縁からの深さが相対的に浅くシールされた第2シール部127が形成されている。一方、相対的に深くシールされた第1シール部126は、背シール部124を含めるように、第2シール部127と、包装袋120の他方の側縁部である折り曲げ部136との間を占める区間に形成されている。
そして、第2シール部127の形成された一方の側縁部を構成する折り曲げ部135には、粗面開封部130が形成されている。この粗面開封部130は、一方の側縁部である折り曲げ部135を含めるように形成されている。また、粗面開封部130は、第2シール部127の下端縁より下側に形成されている。なお、この粗面開封部130についても、折り曲げ部135を中心として前面部122及び背面部123のいずれにも粗面開封部130が形成されている。但し、折り曲げ部135が含まれていれば、粗面開封部130は前面部122又は背面部123のいずれかにのみ形成してもよい。
一方、背シール部124の根元部分に形成された中間粗面部131は、第1シール部126の範囲内に設けられている。この中間粗面部131も、包装袋120の上下方向において、粗面開封部130とほぼ同様の高さの位置に形成されている。また、この中間粗面部131も、背シール部124における、粗面開封部130の形成された折り曲げ部135とは逆側の、他方の側縁部を構成する折り曲げ部136と対向している部分に形成されている。
なお、図13〜図15に示す包装袋の粗面開封部についても、その形態として図6〜図12に示すものを適宜選択して適用してもよい。
以上、ピロータイプの袋、三方シール袋を問わず、袋上部を開封する実施形態について述べたが、例えば、コーヒードリップの紙を含む内容物を収容する袋にあっては、内容物により膨らんだ袋の中央部に粗面開封部を設けても構わない。
以上、本発明よれば、包装袋に粗面開封部を形成することで、極めて容易に包装袋を開封させることができる。開封の起点となる部分が、粗面加工を施すことで得られるものであるため、包装袋の外観を良好なものとすることができる。しかも、切り口と異なり、誤って開封する危険性も極めて低い。
また、背シール部の形成されたピロータイプの包装袋に関しては、中間粗面部を設けている。このため、背シール部の位置でも、開封が円滑に継続される。
そして、粗面開封部及び中間粗面部を収容空間とは独立したシール部の範囲内に形成している場合には、粗面加工の影響を収容空間が受けることがなく、極めて高いバリヤー性を有する包装袋とすることができる。
また、包装袋の上端から相対的に深くシールした第1シール部と相対的に浅くシールした第2シール部とを設ける場合に、包装袋の幅方向において、第1シール部より第2シール部の範囲を大きく設けることで、開封した時の注出口を大きく形成できる。
なお、本発明では、この粗面開封部の周縁に沿って凹部の密度が相対的に疎となる部分を設けること、周縁に沿って凹部の深さが相対的に浅く形成された部分を設けること、又は、周縁に沿って凹部の大きさが相対的に小さくなるように形成された部分を設ける。このように、周囲の強度を相対的に向上させることで、切り裂きやすさを維持しつつも、切り裂かれやすい部分の面積を小さくし、突起物がぶつかったときに切り裂かれてしまう確率を下げることができる。
また、粗面開封部を、その上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように形成することで、開封しやすくする。
Claims (10)
- ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、
前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置が、包装袋の前面部と背面部との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、
前記上部シール部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、一方の前記側縁部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、
しかも、前記粗面開封部は、前記上部シール部の下端縁から上側に離されて前記上部シール部の範囲内に設けられていることを特徴とする包装袋。 - 突き合わされた前記端部同士は、包装袋の前記背面部側にて互いの端部同士が一定幅に貼り合わされた背シール部であり、
前記上部シール部は、前記一方の側縁部からこの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記一方の側縁部の逆側の他方の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、
前記粗面開封部が、前記第1シール部の範囲内に設けられている一方で、
前記背面部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる中間粗面部が、前記他方の側縁部と対向している前記背シールの面の根元部分に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の包装袋。 - ラミネートフィルムが二つ折りされて折り曲げ部が形成され、この折り曲げ部が包装袋の前面部と背面部との境となる片側の側縁部となされると共に、前記ラミネートフィルムに関する前記折り曲げ部以外の他の3辺の位置で前記前面部と前記背面部とを貼り合わせたシール部が設けられた包装袋において、
前記シール部のうち、この包装袋の上部をなす位置の上部シール部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、前記側縁部をなす前記折り曲げ部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、
しかも、前記粗面開封部は、前記上部シール部の下端縁から上側に離されて前記上部シール部の範囲内に設けられていることを特徴とする包装袋。 - 前記上部シール部は、前記折り曲げ部からこの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記折り曲げ部と対向する逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、
前記粗面開封部が、前記第1シール部の範囲内に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の包装袋。 - ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、
前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置が、包装袋の前面部と背面部との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、突き合わされた前記端部同士は、包装袋の前記背面部側にて互いの端部同士が一定幅に貼り合わされた背シール部として構成され、
前記上部シール部は、前記一方の側縁部から前記背シール部の近傍までの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記一方の側縁部の逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、
前記第1シール部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、一方の前記側縁部を含むように前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、
前記背面部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる中間粗面部が、前記他方の側縁部と対向している前記背シールの面の根元部分に設けられたことを特徴とする包装袋。 - ラミネートフィルムの端部同士が突き合わされるように、前記ラミネートフィルムを2ヶ所の位置で平行に折り曲げて、突き合わされた前記端部同士を互いに貼り合わせて筒体を形成し、この筒体の上部の開口部、並びに下部の開口部を密閉するように上部シール部及び下部シール部をそれぞれ設けた包装袋において、
前記ラミネートフィルムの折り曲げられた前記2ヶ所の位置が、包装袋の前面部と背面部との境となる側縁部としてそれぞれ構成され、突き合わされた前記端部同士は、包装袋の前記背面部側にて互いの端部同士が一定幅に貼り合わされた背シール部として構成され、
前記上部シール部は、前記一方の側縁部から前記背シール部の近傍までの包装袋の幅方向における所定の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から相対的に深くシールした第1シール部と、この第1シール部と、前記一方の側縁部の逆側の側縁部との間の範囲に関し、前記前面部と前記背面部とを上下方向において上端から前記第1シール部の深さより浅くシールした第2シール部とから構成され、
前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる粗面開封部が、上下方向における、前記第1シール部の下端縁と前記第2シール部の下端縁との間にて、前記他方の側縁部を含むように、前記前面部及び/又は前記背面部に設けられ、
前記背面部には、前記ラミネートフィルムを構成する外層に形成された複数の微細な凹部及び外層を貫通する複数の微細な貫通孔の集合体からなる中間粗面部が、前記一方の側縁部と対向している前記背シールの面の根元部分に設けられたことを特徴とする包装袋。 - 前記粗面開封部は、その上端及び下端から上下方向の中央に向かうにつれ、包装袋の幅方向中心に向けて漸次突出するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項6いずれかに記載の包装袋。
- 前記粗面開封部には、この粗面開封部の周縁に沿って前記凹部の密度が相対的に疎となるように形成された部分が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項6いずれかに記載の包装袋。
- 前記粗面開封部には、この粗面開封部の周縁に沿って前記凹部の深さが相対的に浅く形成された部分が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項6いずれかに記載の包装袋。
- 前記粗面開封部には、この粗面開封部の周縁に沿って前記凹部の大きさが相対的に小さくなるように形成された部分が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項6いずれかに記載の包装袋。
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