JPWO2004007567A1 - ポリマー溶液の脱溶媒方法及び脱溶媒装置 - Google Patents

ポリマー溶液の脱溶媒方法及び脱溶媒装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2004007567A1
JPWO2004007567A1 JP2004521144A JP2004521144A JPWO2004007567A1 JP WO2004007567 A1 JPWO2004007567 A1 JP WO2004007567A1 JP 2004521144 A JP2004521144 A JP 2004521144A JP 2004521144 A JP2004521144 A JP 2004521144A JP WO2004007567 A1 JPWO2004007567 A1 JP WO2004007567A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
desolvation
polymer solution
tank
pipe
steam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004521144A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3817564B2 (ja
Inventor
智大 山口
智大 山口
和美 内村
和美 内村
剛史 和田
剛史 和田
現二 熊井
現二 熊井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
International Center for Environmental Technology Transfer
Original Assignee
JSR Corp
International Center for Environmental Technology Transfer
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=30112318&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPWO2004007567(A1) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by JSR Corp, International Center for Environmental Technology Transfer filed Critical JSR Corp
Publication of JPWO2004007567A1 publication Critical patent/JPWO2004007567A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3817564B2 publication Critical patent/JP3817564B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
    • C08F6/06Treatment of polymer solutions
    • C08F6/10Removal of volatile materials, e.g. solvents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C2/00Treatment of rubber solutions
    • C08C2/06Wining of rubber from solutions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D1/00Evaporating
    • B01D1/14Evaporating with heated gases or vapours or liquids in contact with the liquid
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D3/00Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
    • B01D3/34Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping with one or more auxiliary substances
    • B01D3/38Steam distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
    • C08F6/06Treatment of polymer solutions
    • C08F6/12Separation of polymers from solutions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2219/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J2219/00002Chemical plants
    • B01J2219/00004Scale aspects
    • B01J2219/00006Large-scale industrial plants

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

本発明は、溶液重合により生成するポリマー溶液から溶媒を効率よく除去する脱溶媒方法及び脱溶媒装置に関する。本発明のポリマー溶液の脱溶媒方法は、ポリマー溶液とスチームとを接触させてスチームストリッピングにより溶媒を除去する脱溶媒方法において、スチームの一部を、ポリマー溶液を脱溶媒タンク1に移送する配管2に供給する工程と、スチームの残部を脱溶媒タンク内に供給する工程とを備える。特に、スチームの全量を100質量%とした場合に、配管に供給されるスチームが10〜90質量%であることが好ましい。ポリマー溶液に含有されるポリマーとしては、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム等の各種のものが挙げられる。また、溶媒は、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン等であることが好ましい。

Description

本発明は、ポリマー溶液の脱溶媒方法及び脱溶媒装置に関する。更に詳しくは、本発明は、溶液重合により生成するポリマー溶液から溶媒を効率よく除去する脱溶媒方法及びそれに用いられる脱溶媒装置に関する。
溶液重合により生成するポリマー溶液に含有されるポリマーの回収は、通常、このポリマー溶液を水洗し、触媒残渣等を分解して除去した後、脱揮処理し、ポリマー溶液から溶媒及び未反応モノマー、又は残留する少量の水等の揮発成分を除去することにより行われる。また、脱揮処理においては、従来より、スチームストリッピングによる脱溶媒が行われており、このスチームストリッピングは、脱溶媒タンクに通常その底部よりスチームを供給し、溶媒とスチームとを接触させることにより行われる。
しかし、1基の脱溶媒タンクに底部等からスチームを供給するスチームストリッピング法では、系内が平衡状態となり効率よく脱溶媒することができない傾向にある。また、気液混合器等を用いてポリマー溶液とスチームとを接触させ、脱溶媒する方法においても、同様に効率よく脱溶媒することが困難である。
本発明は、溶液重合法により生成するポリマー溶液から溶媒を効率よく除去するポリマー溶液の脱溶媒方法及びこの脱溶媒に用いる脱溶媒装置を提供することを目的とする。
脱溶媒タンク内が平衡状態になることによる脱溶媒効率の低下を抑えるため、脱溶媒タンク内の気相と液相とを異なる平衡状態にし、一つのタンク内を擬似的に多段にして脱溶媒することを試みた。具体的には、スチームの一部を配管に供給し、残部を脱溶媒タンクの底部から供給し、液相に含まれる気泡中の溶媒分圧を低下させることで、脱溶媒効率の向上を図った。この方法では、配管中で溶媒が気化し、脱溶媒タンクに投入された段階で溶媒とクラムをある程度分離することができ、更に底部からは別のスチームが供給されるため、液相における溶媒分圧が気相側より低くなり、更に脱溶媒される。結果、全体としてより効率よく脱溶媒が行われる。
本発明は、このような知見に基づきなされたものである。
本発明は以下のとおりである。
1.ポリマー溶液とスチームとを接触させてスチームストリッピングにより溶媒を除去する脱溶媒方法において、該スチームの一部を、該ポリマー溶液を脱溶媒タンクに移送する配管に供給する工程と、該スチームの残部を該脱溶媒タンク内に供給する工程と備えることを特徴とするポリマー溶液の脱溶媒方法。
2.上記配管に気液混合器が配設されており、上記スチームの一部を該気液混合器に供給する上記1.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
3.上記スチームの全量を100質量%とした場合に、上記配管に供給されるスチーム量が10〜90質量%である上記1.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
4.上記ポリマー溶液に含有されるポリマーが、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、エチレン・α−オレフィン共重合ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブタジエン樹脂又はアクリル樹脂である上記1.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
5.上記溶媒が、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン、n−ヘキサン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、ジクロロメタンの群から選択される少なくとも1種である上記1.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
6.圧力0.1MPaにおける上記溶媒の沸点が25〜180℃である上記1.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
7.上記脱溶媒タンクに上記ポリマー溶液を連続的に供給し、且つ該ポリマー溶液に含有されていたポリマーの回収を連続的に行う上記1.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
8.上記配管に供給されるスチーム量が、上記溶媒の蒸発に必要な理論量の0.5〜2倍である上記1.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
9.上記脱溶媒タンクは、下記(1)、(2)及び(3)の部材から選択される少なくとも1種を備えるものである上記1.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
(1)上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、該脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するための分割部材。
(2)上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器。
(3)上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造。
10.上記脱溶媒タンクは、下記(1)、(2)及び(3)の部材から選択される少なくとも1種を備えるものである上記2.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
(1)上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、該脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するための分割部材。
(2)上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器。
(3)上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造。
11.脱溶媒タンクと、一端側が該脱溶媒タンクに開口し、ポリマー溶液を該脱溶媒タンクに移送するためのポリマー溶液移送用配管と、該ポリマー溶液移送用配管に接続され、且つ該配管にスチームを供給する配管用スチーム供給配管と、一端側が該脱溶媒タンクに開口するタンク用スチーム供給配管とを備えることを特徴とする脱溶媒装置。
12.上記ポリマー溶液移送用配管に配設された気液混合器、及び該ポリマー溶液移送用配管又は該気液混合器に接続され、且つ該気液混合器にスチームを供給する気液混合器用スチーム供給配管を備える上記11.に記載の脱溶媒装置。
13.上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、該脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するための分割部材を備える上記11.に記載の脱溶媒装置。
14.上記分割部材は、上記脱溶媒タンクの内壁側から中心側に向かって下方に傾斜しているコーン型の形状を有し、且つ中心部にのみ開口を有する上記13.に記載の脱溶媒装置。
15.上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、該脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するための分割部材を備える上記12.に記載の脱溶媒装置。
16.上記分割部材は、上記脱溶媒タンクの内壁側から中心側に向かって下方に傾斜しているコーン型の形状を有し、且つ中心部にのみ開口を有する上記15.に記載の脱溶媒装置。
17.上記脱溶媒タンクの内部に配設され、クラムの付着を抑制するため、又は付着したクラムを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器を備える上記11.に記載の脱溶媒装置。
18.上記脱溶媒タンクの内部に配設され、クラムの付着を抑制するため、又は付着したクラムを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器を備える上記12.に記載の脱溶媒装置。
19.上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造を備える上記11.に記載の脱溶媒装置。
20.上記フラッシュノズル構造が、先端側に分岐管が配設されたフラッシュノズルである上記19.に記載の脱溶媒装置。
21.上記フラッシュノズルの先端部に取り付けられ、且つ上記脱溶媒タンクの下方に向かって開口しているクラム飛散抑制部材を備える上記20.に記載の脱溶媒装置。
22.上記フラッシュノズル構造が、少なくとも上記脱溶媒タンクの下方に向かって開口している筒体と、上記ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ該筒体の内壁面近傍において該筒体の径方向に向かって開口しているフラッシュノズルとを備える上記19.に記載の脱溶媒装置。
23.上記フラッシュノズル構造が、上記ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ上記脱溶媒タンクの上下方向に螺旋状に形成された螺旋管に、該脱溶媒タンクの下方に向かって開口が設けられたものである上記19.に記載の脱溶媒装置。
24.上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造を備える上記12.に記載の脱溶媒装置。
25.上記フラッシュノズル構造が、先端側に分岐管が配設されたフラッシュノズルである上記24.に記載の脱溶媒装置。
26.上記フラッシュノズルの先端部に取り付けられ、且つ上記脱溶媒タンクの下方に向かって開口しているクラム飛散抑制部材を備える上記25.に記載の脱溶媒装置。
27.上記フラッシュノズル構造が、少なくとも上記脱溶媒タンクの下方に向かって開口している筒体と、上記ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ該筒体の内壁面近傍において該筒体の径方向に向かって開口しているフラッシュノズルとを備える上記24.に記載の脱溶媒装置。
28.上記フラッシュノズル構造が、上記ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ上記脱溶媒タンクの上下方向に螺旋状に形成された螺旋管に、該脱溶媒タンクの下方に向かって開口が設けられたものである上記24.に記載の脱溶媒装置。
29.上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、該脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への対流を抑制するための分割部材と、
上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器と、を備える上記11.に記載の脱溶媒装置。
30.上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、上記脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への対流を抑制するための分割部材と、
上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器と、を備える上記12.に記載の脱溶媒装置。
31.上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器と、
上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造と、を備える上記11.に記載の脱溶媒装置。
32.上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器と、
上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造と、を備える上記12.に記載の脱溶媒装置。
発明の効果
本発明のポリマー溶液の脱溶媒方法によれば、ポリマー溶液から溶媒を効率よく除去することができる。
また、スチームの全量を100質量%とした場合に、配管に供給されるスチームが10〜90質量%であるときは、溶媒をより効率よく除去することができる。
更に、ポリマー溶液に含有されるポリマーが、特定のものである場合は、より残留溶媒の少ないポリマーが得られる。
また、溶媒が特定のものである場合は、より容易に残留溶媒濃度を低下させることができる。
更に、溶媒の圧力0.1MPaにおける沸点が特定の範囲内である場合は、スチームとの接触による脱溶媒をより効率よく行うことができる。
また、脱溶媒タンクへのポリマー溶液の供給、及びポリマー溶液からのポリマーの回収を連続的に行った場合は、残留溶媒の少ないポリマーを効率よく得ることができる。
更に、配管に供給するスチーム量が、溶媒の蒸発に必要な理論量の0.5〜2倍である場合は、より確実に脱溶媒することができる。
本発明の装置によれば、簡易な装置でありながら、ポリマー溶液から溶媒を効率よく除去することができる。
また、ポリマー溶液移送用配管に気液混合器が配設された場合は、より効率よく溶媒を除去することができる。
更に、分割部材、特に中心部にのみ開口を有する分割部材を配設した場合は、ポリマーから分離された溶媒が脱溶媒タンク内を下降し難く、より効率よく溶媒を除去することができる。
また、クラムの付着を抑制するため、又は付着したクラムを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器を配設した場合は、脱溶媒タンクの内壁面等へのクラムの付着を十分に防止することができる。
更に、先端側に分岐管が配設されたフラッシュノズル、サイクロン型のフラッシュノズル、又は螺旋型のフラッシュノズル等の特定のフラッシュノズル構造を備える場合は、クラムを下方の液相部に向かってフラッシュし易く、脱溶媒タンクの内壁面へのクラムの付着を防止することができる。
また、フラッシュノズルの先端部にクラムの飛散を抑えるクラム飛散抑制部材が取り付けられた場合は、脱溶媒タンクの内壁面へのクラムの付着を更に効率よく防止することができる。
上記「ポリマー溶液」としては、溶液重合により生成するポリマーと溶媒とを含有する溶液を使用することができる。
このポリマーとしては、溶液重合により生成するポリマーであれば特に限定されないが、例えば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム等のスチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソプレンゴム等のスチレン・イソプレン共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム等のエチレン・α−オレフィン系共重合体、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブタジエン樹脂又はアクリル樹脂等が挙げられる。これらのうち好ましくはブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体が挙げられる。
尚、効率よく脱溶媒するためには、ポリマー溶液の温度は0〜150℃であり、特に30〜100℃であることが好ましい。
また、効率よく脱溶媒するためには、ポリマーの数平均分子量(Mn)が5,000〜5,000,000、特に20,000〜1,000,000、更には50,000〜500,000であることが好ましい。
更に、溶媒の種類は特に限定されないが、溶液重合において一般に用いられるシクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン等の脂環族炭化水素溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒、n−ヘキサン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン等の脂肪族炭化水素溶媒、及びジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素溶媒などが挙げられる。これらのうち好ましくはn−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン及びトルエンが挙げられる。この溶媒は1種のみであってもよく、2種以上の溶媒を含む混合溶媒であってもよい。
この溶媒は、圧力0.1MPaにおける沸点が25〜180℃、特に60〜120℃であることが好ましい。この範囲の沸点を有する溶媒であれば、脱溶媒時に水と容易に共沸し、より容易に十分な脱溶媒を行うことができる。
更に、脱溶媒に供する際のポリマー溶液の粘度は特に限定されないが、効率よく脱溶媒するためには、0.001〜300Pa・秒、特に0.005〜200Pa・秒、更には0.01〜100Pa・秒であることが好ましい。
また、ポリマーの含有量も特に限定されないが、ポリマー溶液を100質量%とした場合に、0.1〜80質量%、特に1〜50質量%、更には5〜30質量%であることが好ましい。この含有量が過多であると配管等が閉塞することがあり、過少であるとポリマーを効率よく回収するという観点から好ましくない。
上記「スチーム」の一部はポリマー溶液を脱溶媒タンクに移送する配管に供給され、配管内で、スチームとポリマー溶液とが接触し、溶媒が気化し、ポリマー溶液が脱溶媒タンクの上部の気相部に投入された際、この気化した溶媒の一部がポリマーから分離され、脱溶媒される(このようにポリマー溶液がスチームと接触した後は、気・液・固混合物となるが、これもポリマー溶液という。また、ポリマー溶液移送用配管も、ポリマー溶液がスチームと接触した後は、気・液・固混合物が移送されることになるが、配管のこの部分もポリマー溶液移送用配管という。)。また、少量の溶媒が残留するポリマーは脱溶媒タンクの下部の液相部に落下し混入され、この液相部に供給されるスチームの残部によるスチームストリッピングにより更に脱溶媒される。このように、スチームを配管及び脱溶媒タンクの底部等に供給する方法により効率よく脱溶媒することができる。例えば、この脱溶媒により残留溶媒濃度を3質量%以下、特に2.5質量%以下、更には2質量%以下にまで効率よく低下させることができる。
尚、ポリマー溶液を脱溶媒タンクに移送する配管の構造は特に限定されないが、例えば、第1図のように、第2図にその外観を拡大して示す気液混合器21をポリマー溶液移送用配管2に配設することができる。このようにポリマー溶液移送用配管2に気液混合器21を配設した場合は、気液混合器21内のポリマー溶液に、気液混合器用スチーム供給配管212からスチームを供給し、ポリマーとスチームとを十分に接触させることにより、ポリマーを数mm、特に4〜7mm程度の径のクラムにしてより効率よく脱溶媒することができ好ましい。
更に、配管内でスチームとポリマー溶液とが接触する前に、ポリマー溶液に温水を供給することも好ましい。このようにすると、その後のスチームとポリマー溶液との接触効率が向上し、より効率よく脱溶媒することができる。この温水を供給する位置は、スチームとポリマー溶液とが接触する前であれば特に限定されないが、例えば、第28図のように、ポリマー溶液移送用配管2に温水供給源22から温水供給用配管221を介してポンプ等の供給具(図示せず)により供給することができる。この供給位置はスチームとポリマー溶液とが接触する位置に近いほうがより好ましい。
配管に供給されるスチームの圧力及び温度は本発明の効果が損なわれない限り特に限定されないが、圧力はゲージ圧で0.1〜10MPa、特に0.2〜2MPaであることが好ましく、温度は110〜420℃、特に140〜300℃であることが好ましい。
配管に供給されるスチーム量は、溶媒を蒸発させるのに必要な理論量の0.5〜2倍、特に0.7〜1.5倍、更には0.8〜1.2倍であることが好ましく、実質的に理論量(理論量の0.9〜1.1倍)であることがより好ましい。ここで、理論量とは溶媒を蒸発させるのに必要な熱量(全潜熱分と全顕熱分との合計)を有するスチーム量を意味する。配管に供給されるスチームによりポリマー溶液が配管から脱溶媒タンクに投入される際に溶媒が分離され易く、脱溶媒タンクにおけるスチームストリッピングによる脱溶媒と併せて、回収されるポリマーに残留する溶媒を十分に低減することができる。溶媒を蒸発(気化)させるのに必要なスチームの理論量は、溶媒の種類及び供給されるポリマー溶液の温度等によっても変化するが、通常、溶媒に対して質量比で0.2〜0.4である。例えば、シクロヘキサンの場合、この理論量は0.25〜0.32程度である。
また、スチームの全量を100質量%とした場合に、配管に供給されるスチームは、溶媒の種類及び脱溶媒タンクの基数等にもよるが10〜90質量%とすることが好ましい。この配管に供給されるスチーム量は溶媒の蒸発に必要な理論量に近いことが好ましく、スチームの全量が溶媒100質量部に対して100質量部以上と多い場合は、配管に供給すべきスチーム量の割合は小さくなり、スチームの全量が少ない場合(100質量部未満)は配管に供給すべきスチーム量の割合が大きくなる。具体的には、溶媒に対する全スチーム量が溶媒100質量部に対して100質量部以上と多い場合は、全スチーム量100質量%のうちの10〜50質量%、特に15〜40質量%を配管に供給することが好ましい。一方、溶媒に対する全スチーム量が少ない(100質量部未満)場合は、全スチーム量100質量%のうちの20〜90質量%、特に30〜80質量%を配管に供給することが好ましい。
尚、配管又は気液混合器及び脱溶媒タンクに供給されるスチームの合計量は、溶媒の種類及び目標とする残留溶媒濃度等にもよるが、ポリマー溶液に含有される溶媒を100質量部とした場合に、脱溶媒タンクが1基である場合は、50〜200質量部、特に60〜150質量部であることが好ましい。スチームの合計量が50質量部未満であるときは、十分に脱溶媒することができない傾向にある。また、2基以上(通常、3基以下)の脱溶媒タンクが連接され、各々の脱溶媒タンクでスチームストリッピングが行われる場合は、全スチーム量を減らすことができ、スチームの合計量は30〜100質量部、特に30〜70質量部とすることができる。スチームの合計量が30質量部未満であるときは、十分に脱溶媒することができない傾向にある。
更に、ポリマー溶液移送用配管に温水を供給する場合、温水の供給量はポリマー及び溶媒の種類等により、特に限定されないが、ポリマー溶液に対して質量比で0.1〜2倍とすることができ、0.2〜1倍とすることが好ましい。この温水の温度もポリマー溶液の温度以上であれぱよく、特に限定されないが、通常、60〜110℃、好ましくは70〜100℃である。
また、本発明のポリマー溶液の脱溶媒方法は、後述する分割部材、散水器、及び特定のフラッシュノズル構造のうちの少なくとも1種の部材を備える脱溶媒装置により実施することができる。更に、特定のフラッシュノズル構造には、後述するクラム飛散抑制部材を取り付けることもできる。また、分割部材、散水器、及び特定のフラッシュノズル構造のうちの少なくとも1種、並びにクラム飛散抑制部材の各々と、前記の温水供給とを組み合わせて用いることもできる。
更に、この脱溶媒方法においては脱溶媒タンクは1基のみで十分に効率よく脱溶媒することができるが、ポリマー溶液が投入される脱溶媒タンクに更に他の脱溶媒タンクを連接し、多段に脱溶媒することもできる。この場合、少量の溶媒を含有する溶媒含有ポリマーが投入される後段側のタンクの圧力を前段側のタンクの圧力より高くなるように圧力調整することによって、全体としてより効率よく脱溶媒することができる。
本発明の脱溶媒装置は、脱溶媒タンクと、一端側が脱溶媒タンクに開口し、ポリマー溶液を脱溶媒タンクに移送するためのポリマー溶液移送用配管と、このポリマー溶液移送用配管に接続され、且つこの配管にスチームを供給する配管用スチーム供給配管と、一端側が脱溶媒タンクに開口するタンク用スチーム供給配管とを備える。
また、ポリマー溶液移送用配管には、気液混合器を配設することができる。この気液混合器には、ポリマー溶液移送用配管に供給されたスチームが供給されるか、気液混合器に接続されたスチーム供給配管からスチームが供給される。気液混合器としては、スチームとポリマー溶液とを混合する機能を有するものであれば特に限定されないが、混合効率の高いほうが好ましい。
尚、上記の各々のスチーム供給配管は、それぞれ、スチーム源に接続されており、各々の配管にスチーム源からスチームを送出するためのポンプ等のスチーム供給具が配設されている。このスチームの送出、供給は、スチーム源とそれぞれのスチーム供給先との圧力差により行うこともできる。
更に、ポリマー溶液は、重合用タンク又はポリマー溶液を貯蔵する中間タンクから送出され、ポリマー溶液移送用配管内を移送される。重合タンク及び中間タンクには、通常、各々のタンク内を攪拌するための攪拌翼等の攪拌手段が配設されている。攪拌翼としては、従来から使用されているもの、例えば、ディスクタービン翼、傾斜パドル翼などを用いることができる。また、第3図のコーンケーブ型攪拌翼13aを好ましく使用することができる。このコーンケーブ型攪拌翼を用いた場合は、スチームの拡散が良好であり、ポリマーとスチームとの接触が十分になされ、より効率よく脱溶媒を行うことができ、脱溶媒に要するスチーム量を低減することもできる。
また、脱溶媒タンクには、第4図及び第5図のように、その気相部を上下に分割するように分割部材101を配設することができる。この分割部材は、通常、ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に設けられる。この場合、分割部材は、その全体がフラッシュノズルが開口する位置より下方にあってもよいし、フラッシュノズルの一部又は全体が、分割部材の上方側において上下方向で位置的に重なっていてもよい。更に、分割部材101は、少なくとも中心部に開口1011を有し、この開口からクラムが液相部へと落下する。一方、スチーム及び溶媒は、上記開口及び分割部材とタンクの内壁との間が開口しておれば、この開口からタンクの頂部へと上昇していく。分割部材101の形状は、クラムが液相部へと落下し易ければよく、特に限定されないが、脱溶媒タンク1の内壁側から中心側に向かって下方に傾斜しているコーン型等の形状であることが好ましい。この場合、傾斜角は特に限定されないが、脱溶媒タンク1の横断面に対して10〜60°、特に20〜50°であることが好ましい。
尚、上記の開口1011には攪拌翼のシャフトが挿通される。
この分割部材101は、中心部にのみ開口を有し、内壁側では開口していないことが好ましい。中心部にのみ開口を有しておれば、スチーム及び溶媒のタンク内における対流が抑えられ、スチームと溶媒とをタンクの上方部、特に頂部より効率よく回収することができる。この中心部にのみ開口を有する分割部材は、例えば、第6図及び第7図のように、コーン型等の分割部材の周縁とタンクの内壁との間に、円盤状の仕切板1012を配設すること等により形成することができる。
分割部材の材質は特に限定されず、金属、樹脂等により形成することができる。金属としては、ステンレス鋼、アルミニウム等を使用することができる。樹脂としては、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等の、耐溶剤性に優れ、且つ脱溶媒時の温度において変形等を生じない耐熱性の高いものを用いることができる。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレンポリプロピレン共重合体等が挙げられる。ポリアミド樹脂としては、ポリアミド6、ポリアミド66等が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。これらの樹脂のうちでは、耐溶剤性、耐熱性及び剥離性等に優れるフッ素樹脂が特に好ましい。
金属、樹脂等からなる分割部材は、そのままでも使用し得るが、クラムの付着を抑えるため、ポリマー付着防止性を有することが好ましい。このポリマー付着防止性は、金属等からなる分割部材の少なくとも上面にフッ素樹脂等の剥離性に優れる樹脂からなる層を形成することで付与することができる。また、分割部材をフッ素樹脂等の剥離性に優れる材料により形成することで、ポリマー付着防止性を有する分割部材とすることもできる。
更に、脱溶媒タンクの内部には、クラムの付着を抑制するため、又は付着したクラムを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器を配設することもできる。この散水器は、通常、脱溶媒タンクの気相部において、フラッシュノズルが開口する位置より上方側に配設され、脱溶媒タンクの下方(真下でもよく、斜め下方でもよい。斜め下方である場合、タンクの内壁面に向けて斜めでもよいし、タンクの内方に向けて斜めでもよい。)に向かって温水が撒布される。この散水器より撒布される温水により、クラムを液相部に向かって確実に落下させることができ、且つタンク内壁面及び分割部材上面等に付着したクラムを液相部へと流下させることができる。温水は、脱溶媒タンクの横断面において均等に撒布されることが好ましく、散水器は、そのような撒布が可能な構造とすることが好ましい。この温水の温度は特に限定されないが、脱溶媒タンク内の温度[Tt(℃)]以上とすることが好ましく、特にTt〜(Tt+5)℃、更にはTt〜(Tt+10)℃とすることがより好ましい。
この散水器は、温水供給口の側からタンク内へ突設され、脱溶媒タンクの下方に向かってスリット(散水器の全長に渡って連続したスリットでもよいし、特定の長さの複数のスリットが設けられていてもよい。)、孔(形状は限定されず、円形、楕円形、多角形等のいずれでもよい。)等が開口していればよく、その平面形状は特に限定されない。この散水器は、タンクの内壁面の全周に渡って温水を均等に撒布し得るものであることが好ましく、例えば、第8図及び第9図のように、温水供給口の側からタンク内へ突設されたリング状の散水器102に散水口が形成されたものが挙げられる。また、第10図及び第11図のように、温水供給口の側からタンク内へ半円弧状(両先端部は閉止されている。)に突設された散水器102に散水口が形成されたものが挙げられる。この散水器は、温水供給口の側からタンク内へ突設され、温水供給口の側と対向する側において一部が欠けているC字形状(両先端部は閉止されている。)であってもよい。散水口の構造は上記のように特に限定されないが、散水器の下方(真下でもよく、斜め下方でもよい。斜め下方である場合、タンクの内壁面に向けて斜めでもよいし、タンクの内方に向けて斜めでもよい。)に温水を撒布し得るように設けられたスリットとすることが好ましい。この散水口は、周方向に適宜の間隔で設けられた複数個の孔であってもよい。更に、この散水器102は、第12図及び第13図のように、仕切板1012が配設された分割部材101と併設した場合に特に有用であり、このように併設することにより、分割部材101の上面へのクラムの付着が十分に抑えられる。
また、クラムの液相部への落下は、ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させるための特定のフラッシュノズル構造によっても促進することができる。更に、この特定のフラッシュノズル構造によって、溶媒蒸気の液相側への流下を抑制することもできる。
このフラッシュノズル構造としては、例えば、先端側に分岐管が設けられたフラッシュノズルが挙げられる。この分岐管としては、第14図のようなフラッシュノズルの先端部における逆Y字管201、第15図のようなフラッシュノズルの先端部における逆T字管202等の分岐管が挙げられる。この逆T字管の場合は、(1)横管(左右は閉止されている。)の両側部に脱溶媒タンクの下方に向かってスリット2021、孔等が開口している構造でもよいし、(2)横管の左右の端部付近に下方に向かって縦管が連設された構造(トーナメント構造)でもよい。これらのフラッシュノズル構造では、分岐部においてポリマー溶液が管壁に衝突することにより、また、フラッシュ口の径を管径より径大とすることによりフラッシュ速度が抑制され、且つフラッシュされるポリマー溶液の飛散も抑えられる。
フラッシュノズル構造の他の例としては、第16図及び第17図のように、少なくとも脱溶媒タンクの下方に向かって開口している筒体203と、ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ筒体の内壁面近傍2031において筒体の径方向に開口しているフラッシュノズル204とを備えるものが挙げられる。このサイクロン型のフラッシュノズル構造であれば、フラッシュされたクラムは、筒体の内壁面を螺旋を描いて下降していくことになり、フラッシュ速度が抑制されるとともに、クラムをより確実に液相部に落下させることができる。
フラッシュノズルは筒体の内壁面に接して設けられていてもよいし、クラムが筒体の内壁面を螺旋を描いて下降していくことができる範囲内で、内壁面から離れた位置に開口していてもよい。
フラッシュノズル構造の他の例としては、第18図及び第19図のように、脱溶媒タンク1の上下方向に螺旋状に形成された螺旋管205に、脱溶媒タンクの下方に向かって開口が設けられたものも挙げられる。この螺旋型のフラッシュノズルの場合も、開口はスリットでもよいし、周方向に適宜の間隔で設けられた複数個の孔であってもよい。
また、更に他のフラッシュノズル構造の例としては、第20図及び第21図のように、フラッシュノズルの先端部に設けられた大径管206の内部に配設された邪魔板2061が挙げられる。このフラッシュノズル構造では、ポリマー溶液は邪魔板に衝突することにより、また、先端部が大径管となっていることによりフラッシュ速度が抑制され、且つクラムの飛散も抑えられる。また、邪魔板は大径管の内部に配設されているため、この大径管によりクラムの飛散がより抑えられ、大径管の長さ及び開口径並びに邪魔板の上下方向における位置を調整することにより、飛散したクラムがタンクの内壁に付着することなく、全量を液相部に落下させることができる。この大径管は全長に渡って径が一定でもよく、下方に向かって拡径していてもよい。拡径している場合は、その拡がり角度によってもクラムの飛散を調整することができる。
更に、他のフラッシュノズル構造の例としては、フラッシュノズルの先端部に設けられ、曲管部を有する曲管(後記の第25図参照)が挙げられる。このフラッシュノズル構造では、曲管部においてポリマー溶液が管壁に衝突することにより、また、先端部を径大とすることによりフラッシュ速度が抑制され、且つフラッシュされるポリマー溶液の飛散も抑えられる。
上記の各種のフラッシュノズル構造は、更にクラム飛散抑制部材が取り付けられた構造とすることができる。このクラム飛散抑制部材はフラッシュノズル構造を挟むように、又は囲むように設けられ、脱溶媒タンクの下方に向かって開口している。これにより、クラムの飛散がより抑えられ、タンク内壁面へのクラムの付着が十分に抑制される。
このクラム飛散抑制部材としては、フラッシュノズル構造が分岐管である場合、この分岐管部を囲むように、且つ下方に向かって開口しているスカート部材が挙げられる。このスカート部材の対向する壁面間の距離は一定でもよいが、脱溶媒タンクの下方に向かって適宜の角度で拡がっているスカート部材がより好ましい。この拡がりの角度は特に限定されないが、フラッシュノズルから液相部までの距離、及び脱溶媒タンクの直径等を勘案し、飛散したクラムがタンクの内壁面に付着することなく液相部に落下し得る角度とすることがより好ましい。
また、他のクラム飛散抑制部材の例としては、分岐部を両側から挟むように互いに対向して設けられ、且つ下方に向かって開口している少なくとも一対の板状体が挙げられる。それぞれ対をなす板状体の間隔は等間隔でもよいが、脱溶媒タンクの下方に向かって適宜の角度で拡がっていることが好ましい。この拡がりの角度は特に限定されないが、フラッシュノズルから液相部までの距離、及び脱溶媒タンクの直径等を勘案し、飛散したクラムがタンクの内壁面に付着することなく液相部に落下し得る角度とすることがより好ましい。
このようなクラム飛散抑制部材がフラッシュノズル構造に併設された具体例としては、第22図及び第23図のように、フラッシュノズルの先端側に設けられた逆T字管202に、スカート部材301が脱溶媒タンクの下方に向かって開口するように取り付けられたものが挙げられる。このスカート部材によりクラムの飛散が抑制され、拡がり角度を調整することにより、飛散したクラムがタンクの内壁面に付着することなく、ほぼ全量を液相部に落下させることができる。
更に、他のクラム飛散抑制部材の具体例としては、第24図のように、分岐管を有する逆T字管202の各々の分枝管の先端に取り付けられた、それぞれの分枝管より大径の大径管302が挙げられる。この大径管によりクラムの飛散が抑制され、大径管の長さと開口径とを調整することにより、飛散したクラムが脱溶媒タンクの内壁面に付着することなく、ほぼ全量を液相部に落下させることができる。この大径管は全長に渡って径が一定でもよく、下方に向かって拡径していてもよい。拡径している場合は、その拡がり角度によってもクラムの飛散を調整することができる。
また、クラム飛倣抑制部材の他の例としては、第25図のように、フラッシュノズル構造が曲管207である場合に、その先端に取り付けられた、曲管より大径の大径管2071が挙げられる。この大径管により、クラムの飛散が抑制され、大径管の長さ及び開口径を調整することにより、飛散したクラムが脱溶媒タンクの内壁面に付着することなく、ほぼ全量を液相部に落下させることができる。尚、この大径管は全長に渡って径が一定でもよく、下方に向かって拡径していてもよい。拡径している場合は、その拡がり角度によってもクラムの飛散を調整することができる。尚、第25図では、ほぼ直角に曲がった2個所の曲管部を有する曲管を図示したが、必ずしも直角である必要はなく、フラッシュ速度をどの程度抑制するかによって適宜の角度とすることができる。更に、2個所の曲管部の角度は同じでもよく、異なっていてもよい。
更に、クラム飛散抑制部材の他の例としては、第26図及び第27図のように、フラッシュノズルを、ポリマー溶液移送用配管の先端部に設けられた大径のフラッシュ管303により形成することもできる。このフラッシュノズルでは、大径のフラッシュ管の長さ及び開口径を調整することにより、飛散したクラムが脱溶媒タンクの内壁に付着することなく、全量を液相部に落下させることができる。このフラッシュ管は全長に渡って径が一定でもよく、下方に向かって拡径していてもよい。拡径している場合は、その拡がり角度によってもクラムの飛散を調整することができる。
本発明の脱溶媒装置は、上記に示される各種の構成部材、[1]気液混合器、[2]分割部材、[3]散水器、及び[4]フラッシュノズル構造(クラム飛散抑制部材の有無は問わない。)のすべての組み合わせを用いることができる。例えば、(1)気液混合器を有さず、分割部材、散水器又は特定のフラッシュノズル構造が配設された脱溶媒装置、(2)気液混合器を有さず、分割部材、散水器及び特定のフラッシュノズル構造のうちのいずれか2種が併設された脱溶媒装置、(3)気液混合器を有さず、分割部材、散水器及び特定のフラッシュノズル構造が併設された脱溶媒装置、とすることができる。また、(4)気液混合器を有し、分割部材、散水器又は特定のフラッシュノズル構造が配設された脱溶媒装置、(5)気液混合器を有し、分割部材、散水器及び特定のフラッシュノズル構造のうちのいずれか2種が併設された脱溶媒装置、(6)気液混合器を有し、分割部材、散水器及び特定のフラッシュノズル構造が併設された脱溶媒装置、とすることができる。この(1)、(2)、(3)、(4)、(5)及び(6)の各々の場合において、特定のフラッシュノズル構造は、前記の、逆Y字型、逆T字型等の分岐管、サイクロン型のフラッシュノズル、螺旋型のフラッシュノズル、フラッシュノズルの先端部に設けられた大径管の内部に邪魔板が配設されたフラッシュノズル、及び先端部に曲管部を有する曲管からなるフラッシュノズルのいずれであってもよい。更に、特定のフラッシュノズル構造が配設された場合、このフラッシュノズル構造にクラム飛散抑制部材を取り付けることもできる。このクラム飛散抑制部材は、前記のスカート部材、及び各種の大径管のうちのいずれでもよく、フラッシュノズル構造の構成により適宜のものを取り付けることができる。
また、本発明の脱溶媒装置では、ポリマー溶液移送用配管に温水供給源から温水供給用配管を介してポンプ等の温水供給具(図示せず)により温水を供給する手段を用いることができる。更に、この温水供給手段は、上記に示される各種の構成部材、[1]気液混合器、[2]分割部材、[3]散水器、及び[4]フラッシュノズル構造(クラム飛散抑制部材の有無は問わない。)のすべての組み合わせに、更に組み合わせて用いることができる。この場合、温水供給手段は気液混合器と組み合わせて用いることが好ましい。また、この温水供給手段は、例えば、上記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)及び(6)のそれぞれに、組み合わせて用いることもできる。尚、温水供給位置、温水の供給量、温水のポリマー溶液に対する質量比、温水の温度については前記の記載をそのまま適用することができる。
以下、ポリマー溶液の脱溶媒に用いる本発明の脱溶媒装置及び脱溶媒方法の一例を、一連のシステムとして記載した第1図を用いて説明する。
ポリマータンク4は、重合槽又はポリマー溶液を貯蔵する中間タンクであり、通常、ポリマータンク用攪拌翼41(42はモーターである。)を備える。ポリマー溶液は、ポリマータンク4からポンプ5により送出され、流量計6により計量され、所定量のポリマー溶液がポリマー溶液移送用配管2内を移送される。このポンプとしては、定量ポンプが使用される。この定量ポンプとしては、例えば、ギアポンプ、ダイアフラムポンプ、プランジャーポンプ等が挙げられる。
尚、ポリマー溶液移送用配管2には、図28に拡大して示すようにスチームとポリマー溶液とをより効率よく接触させ、脱溶媒の効率を更に向上させるため温水供給用配管221により温水を供給することができる。
その後、ポリマー溶液は、第2図のような、気液混合器21に供給され、気液混合器21の内部において、気液混合器用スチーム源211から気液混合器用スチーム供給配管212を介して供給されるスチームとポリマー溶液とが十分に接触して溶媒が気化し、ポリマーはクラム状となり、脱溶媒タンク1の気相部に投入された際に、気化した溶媒がポリマーから分離される。次いで、クラムは脱溶媒タンク1の液相部に落下し混入され、この液相部は脱溶媒タンク用攪拌翼13(14はモーターである。)により攪拌され、且つ脱溶媒タンク用スチーム源11から供給されるスチームによるスチームストリッピングにより更に脱溶媒され、脱溶媒されたポリマーが脱溶媒タンク1から抜き取られ、回収ポリマー移送用配管3内を移送され、回収される。また、脱溶媒タンク1の頂部からはポリマー溶液から除去された溶媒が溶媒回収用配管15を介して回収され、冷却器7により冷却されて液化した後、デカンター8に移送される。このデカンター8内で溶媒と固形分とが分離され、溶媒は精製された後、回収される。
また、脱溶媒タンク1内の液相部へのスチームは、脱溶媒タンク1の底部から供給しても、側部から供給してもよい。更に、脱溶媒タンク用スチーム供給配管12の脱溶媒タンク1における開口部は、配管がそのまま開口する単純なものであってもよいが、スチームがより高速で供給される構造とすることもできる。例えば、配管の径に比べて小さい径を有する多数の孔が、特に環状に配設され、開口している構造であってもよい。また、配管に比べて小さい径を有する複数の細管が、特に脱溶媒タンク1の周方向において同一方向に開口している構造であってもよい。
第1図は、脱溶媒の評価に用いた装置の模式図である。
第2図は、気液混合器の一例を示す平面図である。
第3図は、脱溶媒タンクに配設されたコーンケーブ型攪拌翼の斜視図である。
第4図は、気相部を上下に分割するように分割部材が配設された脱溶媒タンクの縦断面を示す説明図である。
第5図は、気相部を上下に分割するように分割部材が配設された脱溶媒タンクの横断面を示す説明図である。
第6図は、第4図及び第5図の分割部材において更に仕切板が設けられている脱溶媒タンクの縦断面を示す説明図である。
第7図は、第4図及び第5図の分割部材において更に仕切板が設けられている脱溶媒タンクの横断面を示す説明図である。
第8図は、温水供給口の側から脱溶媒タンク内へ突設されたリング状の散水器の縦断面を示す説明図である。
第9図は、温水供給口の側から脱溶媒タンク内へ突設されたリング状の散水器の横断面を示す説明図である。
第10図は、温水供給口の側から脱溶媒タンク内へ突設された半円弧状の散水器の縦断面を示す説明図である。
第11図は、温水供給口の側から脱溶媒タンク内へ突設された半円弧状の散水器の横断面を示す説明図である。
第12図は、図6及び第7図の脱溶媒タンクにおいて、更に散水器が併設された脱溶媒タンクの縦断面を示す説明図である。
第13図は、図6及び第7図の脱溶媒タンクにおいて、更に散水器が併設された脱溶媒タンクの横断面を示す説明図である。
第14図は、特定のフラッシュノズル構造である逆Y字管を示す説明図である。
第15図は、特定のフラッシュノズル構造である逆T字管を示す説明図である。
第16図は、サイクロン型のフラッシュノズル構造が配設された脱溶媒タンクの縦断面を示す説明図である。
第17図は、サイクロン型のフラッシュノズル構造が配設された脱溶媒タンクの横断面を示す説明図である。
第18図は、螺旋型のフラッシュノズル構造を備える脱溶媒タンクの縦断面を示す説明図である。
第19図は、螺旋型のフラッシュノズル構造を備える脱溶媒タンクの横断面を示す説明図である。
第20図は、先端部に設けられた大径管の内部に邪魔板が配設された構造のフラッシュノズル構造の縦断面を示す説明図である。
第21図は、先端部に設けられた大径管の内部に邪魔板が配設された構造のフラッシュノズル構造の横断面を示す説明図である。
第22図は、特定のフラッシュノズル構造であるT字管に、下方に向かって設けられた開口を挟むように、クラム飛散抑制部材であるスカート部材が取り付けられた構造を正面からみた説明図である。
第23図は、特定のフラッシュノズル構造であるT字管に、下方に向かって設けられた開口を挟むように、クラム飛散抑制部材であるスカート部材が取り付けられた構造を横方向からみた説明図である。
第24図は、特定のフラッシュノズル構造である逆T字管の各々の分岐管に、クラム飛散抑制部材である大径管が取り付けられた構造を示す説明図である。
第25図は、特定のフラッシュノズル構造である曲管の先端に、クラム飛散抑制部材である大径管が取り付けられた構造を示す斜視図である。
第26図は、先端部に大径のフラッシュ管が設けられたフラッシュノズルを備える脱溶媒タンクの縦断面を示す説明図である。
第27図は、先端部に大径のフラッシュ管が設けられたフラッシュノズルを備える脱溶媒タンクの横断面を示す説明図である。
第28図は、温水供給源及び温水供給用配管を拡大して示す説明図である。
第29図は、気液混合器に供給されたスチーム量と、残留溶媒濃度との相関を表すグラフである。
[1]溶媒に対する全スチーム量及び気液混合器と脱溶媒タンクの各々に供給されるスチーム量の割合を変化させた場合の残留溶媒濃度の検討
実験例1(実施例1〜4及び比較例1〜2)
反応溶媒として90質量%のシロクヘキサンと10質量%のn−ヘプタンとからなる混合溶媒を使用し、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを用いてスチレンとブタジエンとを共重合させて得られたスチレン・ブタジエン共重合体(スチレン含量;10質量%)を20質量%含有するポリマー溶液(温度60℃)を第1図に示す装置により脱溶媒した。即ち、ポリマータンク4(ステンレス銅製、内容積3m)内のスチレン・ブタジエン共重合体溶液を攪拌しつつポンプ5(プランジャーポンプ)により送出し、ポリマー溶液移送用配管2内を移送して、気液混合器としてポリマー溶液移送用配管2に内設されたラインミキサー21に130リットル/時間の速度で供給した。また、気液混合器21には同時にスチーム源211よりスチーム[圧力(ゲージ圧)1.2MPa、温度220℃(以下、スチームの圧力、温度ともに同じ)]を供給し溶媒を気化させた。その後、このポリマー溶液をポリマー溶液移送用配管2により脱溶媒タンク1(ステンレス鋼製、内容積2m)の気相部に投入して脱溶媒し、同時に脱溶媒タンク1の底部より、脱溶媒タンク用スチーム源11からのスチームを脱溶媒タンク用スチーム供給配管12により供給し、スチームストリッピングにより更に脱溶媒した。尚、ポリマー溶液移送用配管2の先端側のフラッシュノズルは、ポリマー溶液移送用配管2そのままの直管形状である。
スチームは、ポリマー溶液に含有される溶媒を100質量部とした場合に、気液混合器への供給量と脱溶媒タンクへの供給量との合計が100質量部となるようにし、且つそれぞれの供給量を表1のように変量した。尚、この実験例において溶媒量に対するスチームの合計量の理論量は0.27である。
尚、脱溶媒タンク内の圧力はゲージ圧で0.04MPaとした。
実験例2(実施例5〜6及び比較例3〜4)
ポリマー溶液に含有される溶媒を100質量部とした場合に、気液混合器に供給されるスチーム量と脱溶媒タンクに供給されるスチーム量との合計が150質量部となるようにし、且つそれぞれの供給量を表1のように変量した他は実験例1と同様にして脱溶媒した。
実験例3(実施例7〜9及び比較例5〜6)
反応溶媒として90質量%のシロクヘキサンと10質量%のn−ヘプタンとからなる混合溶媒を使用し、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを用いてスチレンとブタジエンとを共重合させて得られたスチレン・ブタジエンゴム(スチレン含量;35質量%)を15質量%含有するポリマー溶液(温度60℃)を使用し、ポリマー溶液に含有される溶媒を100質量部とした場合に、気液混合器に供給されるスチーム量と脱溶媒タンクに供給されるスチーム量との合計が70質量部となるようにし、且つそれぞれの供給量を表1のように変量した他は実験例1と同様にして脱溶媒した。
尚、これら実験例1〜3において、脱溶媒後のポリマーの残留溶媒濃度とは乾燥ポリマー中の溶媒濃度のことであり、ガスクロマトグラフィー(FIDを備える装置)により求めた。
以上、実験例1〜3の結果を表1に併記する。
スチーム供給量の欄の括弧内の数値は、スチームの全量を100質量%とした場合の、気液混合器及び脱溶媒タンクの各々に供給されるスチーム量の割合(単位;質量%)である。
Figure 2004007567
表1の結果によれば、実験例1の実施例1〜4では、残留溶媒濃度は1.7〜2.4質量%であり、比較例1の2.9質量%及び比較例2の3.7質量%に比べて優れている。また、実験例2の実施例5〜6では、残留溶媒濃度は1.2〜1.4質量%であり、比較例3の1.6質量%及び比較例4の1.5質量%に比べて優れている。更に、実験例3の実施例7〜9では、残留溶媒濃度は1.7〜3.0質量%であり、比較例5の3.2質量%及び比較例6の3.9質量%に比べて優れている。特に、実験例2のように溶媒に対する全スチーム量を150質量部と多量のスチームを供給した場合は、残留溶媒濃度がより低くなることが分かる。
また、実験例2における気液混合器へのスチーム量/全スチーム量(Sf/St)を変化させた場合の、残留溶媒濃度を表す第29図によれば、Sf/Stが0.3のときに残留溶媒濃度が最も低くなる。この0.3、即ち、30質量部のスチームは溶媒の蒸発に必要な理論量に近似の供給量であり、Sf/Stがこれより大きくなっても小さくなっても残留溶媒濃度が高くなっていることが分かる
[2]脱溶媒タンクの内部の構造の相違による残留溶媒濃度の検討
溶媒に対する全スチーム量を100質量部とし、気液混合器に供給されるスチーム量を30質量%、脱溶媒タンクに供給されるスチーム量を70質量%とした他は実験例3と同様とし、以下のように脱溶媒タンクの内部の構造を変化させて脱溶媒した。
ポリマー溶液移送用配管の端部をそのままノズルをとした直管型のフラッシュノズルを用いてポリマー溶液をフラッシュし、脱溶媒した。
脱溶媒タンクの上下方向に螺旋状に形成された螺旋管に、そのほぼ全長さに渡って中心部に向かって斜め下方に向かってスリットが設けられた螺旋型のフラッシュノズル構造(第18図及び第19図参照)を用いてポリマー溶液をフラッシュし、脱溶媒した。
ポリマー溶液移送用配管の先端部に大径のフラッシュ管が設けられたフラッシュノズル(第26図及び第27図参照)を用いてポリマー溶液をフラッシュし、脱溶媒した。
脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、脱溶媒タンクの内壁側から中心側に向かって下方に傾斜(傾斜角;45°)しているコーン型の分割部材(第4図及び第5図参照)を備え、且つこの分割部材の上部にフラッシュノズルを設置した装置を用いてポリマー溶液をフラッシュし、脱溶媒した。
実施例13で用いた、コーン型の分割部材の周縁とタンクの内壁との間に、円盤状の仕切板を配設し、分割部材の中心部のみを開口させ、且つこの分割部材の上部にフラッシュノズルを設置した装置(第6図及び第7図参照)を用いてポリマー溶液をフラッシュし、脱溶媒した。
実施例14で用いた、円盤状の仕切板が配設された分割部材と、この分割部材の上部に設置されたフラッシュノズルとを備え、更にフラッシュノズル上部に散水器が取り付けられた装置(第12図及び第13図参照)を使用し、脱溶媒タンクと同温度の温水を400リットル/時間の流量で散水して脱溶媒した。
脱溶媒タンクの下方に向かって開口している筒体と、ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ筒体の内壁面において筒体の径方向に開口しているフラッシュノズルとを有するサイクロン型のフラッシュノズル構造を備える装置(第16図及び第17図参照)を用いてポリマー溶液をフラッシュし、脱溶媒した。
以上、実施例10〜16の結果を表2に記載する。また、分割部材の上面へのポリマーの付着状況を目視により観察した結果を表2に併記する。このポリマーの付着状況は下記の2段階で評価した。
○;分割部材の上面にポリマーが薄層となって堆積していた。
△;分割部材の上面に厚いポリマーが層が形成されていた。
Figure 2004007567
表2の結果によれば、フラッシュノズルの形状を変化させた実施例11〜12では、残留溶媒濃度は1.3〜1.5質量%と低く、フラッシュノズル形状を変化させていない実施例10に比べて優れていることが分かる。また、コーン型の分割部材を配設した実施例13では、残留溶媒濃度は1.1質量%と低くより優れている。更に、分割部材を配設し、加えて仕切板を併設した実施例14、15では残留溶媒濃度は0.4質量%と極めて低く特に優れていることが分かる。また、サイクロン型のフラッシュノズル構造を備える装置を用いた実施例16でも、残留溶媒濃度は0.7質量%と大きく低下しており優れている。一方、ポリマーの付着状況においては、分割部材と散水器とを併設した実施例15の場合、ポリマーの堆積は少なく優れていることが分かる。また、実施例14と15とでは残留溶媒濃度は同じであるが、ポリマーの付着状況においては、仕切板が配設されたコーン型の分割部材に、更に散水器を併設した実施例15のほうが優れており、散水器の効果が裏付けられている。

Claims (32)

  1. ポリマー溶液とスチームとを接触させてスチームストリッピングにより溶媒を除去する脱溶媒方法において、該スチームの一部を、該ポリマー溶液を脱溶媒タンクに移送する配管に供給する工程と、該スチームの残部を該脱溶媒タンク内に供給する工程とを備えることを特徴とするポリマー溶液の脱溶媒方法。
  2. 上記配管に気液混合器が配設されており、上記スチームの一部を該気液混合器に供給する請求項1に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  3. 上記スチームの全量を100質量%とした場合に、上記配管に供給されるスチーム量が10〜90質量%である請求項1に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  4. 上記ポリマー溶液に含有されるポリマーが、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、エチレン・α−オレフィン共重合ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブタジエン樹脂又はアクリル樹脂である請求項1に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  5. 上記溶媒が、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン、n−ヘキサン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、ジクロロメタンの群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  6. 圧力0.1MPaにおける上記溶媒の沸点が25〜180℃である請求項1に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  7. 上記脱溶媒タンクに上記ポリマー溶液を連続的に供給し、且つ該ポリマー溶液に含有されていたポリマーの回収を連続的に行う請求項1に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  8. 上記配管に供給されるスチーム量が、上記溶媒の蒸発に必要な理論量の0.5〜2倍である請求項1に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  9. 上記脱溶媒タンクは、下記(1)、(2)及び(3)の部材から選択される少なくとも1種を備えるものである請求項1に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
    (1)上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、該脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するための分割部材。
    (2)上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器。
    (3)上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造。
  10. 上記脱溶媒タンクは、下記(1)、(2)及び(3)の部材から選択される少なくとも1種を備えるものである請求項2に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
    (1)上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、該脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するための分割部材。
    (2)上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器。
    (3)上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造。
  11. 脱溶媒タンクと、一端側が該脱溶媒タンクに開口し、ポリマー溶液を該脱溶媒タンクに移送するためのポリマー溶液移送用配管と、該ポリマー溶液移送用配管に接続され、且つ該配管にスチームを供給する配管用スチーム供給配管と、一端側が該脱溶媒タンクに開口するタンク用スチーム供給配管とを備えることを特徴とする脱溶媒装置。
  12. 上記ポリマー溶液移送用配管に配設された気液混合器、及び該ポリマー溶液移送用配管又は該気液混合器に接続され、且つ該気液混合器にスチームを供給する気液混合器用スチーム供給配管を備える請求項11に記載の脱溶媒装置。
  13. 上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、該脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するための分割部材を備える請求項11に記載の脱溶媒装置。
  14. 上記分割部材は、上記脱溶媒タンクの内壁側から中心側に向かって下方に傾斜しているコーン型の形状を有し、且つ中心部にのみ開口を有する請求項13に記載の脱溶媒装置。
  15. 上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、該脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するための分割部材を備える請求項12に記載の脱溶媒装置。
  16. 上記分割部材は、上記脱溶媒タンクの内壁側から中心側に向かって下方に傾斜しているコーン型の形状を有し、且つ中心部にのみ開口を有する請求項15に記載の脱溶媒装置。
  17. 上記脱溶媒タンクの内部に配設され、クラムの付着を抑制するため、又は付着したクラムを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器を備える請求項11に記載の脱溶媒装置。
  18. 上記脱溶媒タンクの内部に配設され、クラムの付着を抑制するため、又は付着したクラムを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器を備える請求項12に記載の脱溶媒装置。
  19. 上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造を備える請求項11に記載の脱溶媒装置。
  20. 上記フラッシュノズル構造が、先端側に分岐管が配設されたフラッシュノズルである請求項19に記載の脱溶媒装置。
  21. 上記フラッシュノズルの先端部に取り付けられ、且つ上記脱溶媒タンクの下方に向かって開口しているクラム飛散抑制部材を備える請求項20に記載の脱溶媒装置。
  22. 上記フラッシュノズル構造が、少なくとも上記脱溶媒タンクの下方に向かって開口している筒体と、上記ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ該筒体の内壁面近傍において該筒体の径方向に向かって開口しているフラッシュノズルとを備える請求項19に記載の脱溶媒装置。
  23. 上記フラッシュノズル構造が、上記ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ上記脱溶媒タンクの上下方向に螺旋状に形成された螺旋管に、該脱溶媒タンクの下方に向かって開口が設けられたものである請求項19に記載の脱溶媒装置。
  24. 上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造を備える請求項12に記載の脱溶媒装置。
  25. 上記フラッシュノズル構造が、先端側に分岐管が配設されたフラッシュノズルである請求項24に記載の脱溶媒装置。
  26. 上記フラッシュノズルの先端部に取り付けられ、且つ上記脱溶媒タンクの下方に向かって開口しているクラム飛散抑制部材を備える請求項25に記載の脱溶媒装置。
  27. 上記フラッシュノズル構造が、少なくとも上記脱溶媒タンクの下方に向かって開口している筒体と、上記ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ該筒体の内壁面近傍において該筒体の径方向に向かって開口しているフラッシュノズルとを備える請求項24に記載の脱溶媒装置。
  28. 上記フラッシュノズル構造が、上記ポリマー溶液移送用配管に連設され、且つ上記脱溶媒タンクの上下方向に螺旋状に形成された螺旋管に、該脱溶媒タンクの下方に向かって開口が設けられたものである請求項24に記載の脱溶媒装置。
  29. 上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、上記脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への対流を抑制するための分割部材と、
    上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器と、を備える請求項11に記載の脱溶媒装置。
  30. 上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルが開口する位置より下方側に、上記脱溶媒タンクの気相部を上下に分割するように配設され、該フラッシュノズルから排出される溶媒蒸気の液相側への対流を抑制するための分割部材と、
    上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器と、を備える請求項12に記載の脱溶媒装置。
  31. 上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器と、
    上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造と、を備える請求項11に記載の脱溶媒装置。
  32. 上記脱溶媒タンクの内部に配設され、ポリマーの付着を抑制するため、又は付着したポリマーを液相部に流下させるための温水を撒布する散水器と、
    上記ポリマー溶液移送用配管に連設されたフラッシュノズルから排出されるポリマー溶液のフラッシュ速度を低下させ、且つ溶媒蒸気の液相側への流下を抑制するためのフラッシュノズル構造と、を備える請求項12に記載の脱溶媒装置。
JP2004521144A 2002-07-03 2003-07-02 ポリマー溶液の脱溶媒方法、ポリマーの製造方法及び脱溶媒装置 Expired - Fee Related JP3817564B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002194913 2002-07-03
JP2002194913 2002-07-03
PCT/JP2003/008414 WO2004007567A1 (ja) 2002-07-03 2003-07-02 ポリマー溶液の脱溶媒方法及び脱溶媒装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2004007567A1 true JPWO2004007567A1 (ja) 2005-11-10
JP3817564B2 JP3817564B2 (ja) 2006-09-06

Family

ID=30112318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004521144A Expired - Fee Related JP3817564B2 (ja) 2002-07-03 2003-07-02 ポリマー溶液の脱溶媒方法、ポリマーの製造方法及び脱溶媒装置

Country Status (9)

Country Link
US (1) US20050267288A1 (ja)
EP (1) EP1533323B2 (ja)
JP (1) JP3817564B2 (ja)
KR (1) KR20050042131A (ja)
CN (1) CN1315879C (ja)
AU (1) AU2003281036A1 (ja)
CA (1) CA2490770A1 (ja)
RU (1) RU2005102607A (ja)
WO (1) WO2004007567A1 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006054525A1 (ja) * 2004-11-19 2008-05-29 Jsr株式会社 含水重合体の乾燥方法
JP2009221260A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Kaneka Corp 真球状粒子の製造方法
GB2461740B (en) * 2008-06-23 2012-09-19 Operational Group Ltd Improvements in and relating to the processing of solvents and/or volatile components or the like
US9512240B2 (en) 2008-09-19 2016-12-06 Lanxess International Sa Process for the production of water and solvent-free polymers
IT1391942B1 (it) * 2008-11-14 2012-02-02 Polimeri Europa Spa Procedimento per l'ottenimento di un elastomero in fase solida a partire dalla sua soluzione polimerica
EP2368918A1 (en) * 2010-03-24 2011-09-28 LANXESS Deutschland GmbH Process for the production of water and solvent-free polymers
JP5906684B2 (ja) * 2011-11-17 2016-04-20 Jsr株式会社 合成ゴム溶液移送方法及び合成ゴム溶液移送装置
KR101602080B1 (ko) 2011-11-28 2016-03-17 아사히 가세이 케미칼즈 가부시키가이샤 스팀 스트리핑 장치 및 이것을 이용한 스팀 스트리핑 마무리 방법
CN102671407B (zh) * 2012-05-18 2014-08-06 中南大学 一种脱除阴极电泳乳液中有机溶剂的方法及装置
CN103483483B (zh) * 2012-06-11 2015-09-09 中国石油化工集团公司 一种丁基橡胶汽提装置及汽提方法
JP2015093979A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 花王株式会社 オルガノポリシロキサングラフトポリマーの製造方法
CN104258584B (zh) * 2014-09-30 2017-01-25 周建明 一种聚合物粘稠液体中残留单体的分离系统及分离方法
CN104961846B (zh) * 2015-07-03 2017-03-08 新疆蓝德精细石油化工股份有限公司 提高凝聚工序橡胶油分离效果的装置及其使用方法
KR102089414B1 (ko) * 2016-06-16 2020-03-16 주식회사 엘지화학 용매 회수 장치 및 용매 회수 방법
KR102166467B1 (ko) * 2016-10-05 2020-10-16 주식회사 엘지화학 용매 분리 장치 및 용매 분리 방법
CN106334329B (zh) * 2016-11-14 2018-08-31 宁波工程学院 一种聚合物乳液脱单实验装置
RU2648754C1 (ru) * 2017-04-26 2018-03-28 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Башкирский государственный университет" Способ очистки возвратного растворителя
RU2663295C1 (ru) * 2017-05-31 2018-08-03 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Башкирский государственный университет" Способ очистки возвратного растворителя
KR102328793B1 (ko) 2017-10-16 2021-11-22 주식회사 엘지화학 공액디엔계 중합체의 제조방법
JP7264156B2 (ja) * 2018-03-28 2023-04-25 日本ゼオン株式会社 クラム及びその製造方法並びにベールの製造方法
SG11202008303QA (en) * 2018-03-28 2020-09-29 Zeon Corp Method for producing crumbs and method for producing bales
CN108654124B (zh) * 2018-05-31 2020-11-24 万华化学集团股份有限公司 一种脱除乳液中挥发性有机化合物的装置及方法
CN109806609A (zh) * 2018-08-30 2019-05-28 新疆寰球工程公司 一种溶聚橡胶汽提釜装置及其压力控制方法
KR20200074493A (ko) 2018-12-17 2020-06-25 주식회사 엘지화학 변성 공액디엔계 중합체의 제조방법
CN112142877B (zh) * 2019-06-27 2022-09-20 中国石油化工股份有限公司 用于丁二烯橡胶溶液的凝聚方法
KR102421536B1 (ko) 2019-07-15 2022-07-15 주식회사 엘지화학 변성 공액디엔계 중합체, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 고무 조성물

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3469617A (en) 1967-03-20 1969-09-30 Parkson Ind Equipment Co Method for stripping of volatile substanes from fluids
CA1011089A (en) 1973-03-26 1977-05-31 Lawrence C. Baughman Method of stripping volatile material from an aqueous dispersion of polymeric substance
DE2724360B2 (de) 1977-05-28 1981-03-12 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur Herstellung von thermoplastischen Formmassen auf Basis von Vinylpolymerisaten
US5191062A (en) * 1991-09-27 1993-03-02 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Steam purging of granular epdm resins
JP3650975B2 (ja) * 1995-07-28 2005-05-25 日本エクスラン工業株式会社 改善されたアクリロニトリル系重合体溶融物の 製造方法
JP3575228B2 (ja) * 1997-05-28 2004-10-13 Jsr株式会社 ゴム状重合体の取得方法、およびゴム状重合体
JPH1121311A (ja) * 1997-07-02 1999-01-26 Idemitsu Petrochem Co Ltd 重合体中の揮発性物質除去方法
JP5180416B2 (ja) * 2000-06-19 2013-04-10 Jsr株式会社 ポリマーの回収方法
DE60124666T2 (de) * 2000-06-30 2007-09-13 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Verfahren zur hydrierung von conjugierten dienpolymeren und copolymeren

Also Published As

Publication number Publication date
CA2490770A1 (en) 2004-01-22
EP1533323A4 (en) 2008-03-19
JP3817564B2 (ja) 2006-09-06
US20050267288A1 (en) 2005-12-01
EP1533323B2 (en) 2021-09-08
AU2003281036A8 (en) 2004-02-02
CN1665846A (zh) 2005-09-07
EP1533323A1 (en) 2005-05-25
RU2005102607A (ru) 2005-08-20
KR20050042131A (ko) 2005-05-04
AU2003281036A1 (en) 2004-02-02
EP1533323B1 (en) 2014-03-12
CN1315879C (zh) 2007-05-16
WO2004007567A1 (ja) 2004-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3817564B2 (ja) ポリマー溶液の脱溶媒方法、ポリマーの製造方法及び脱溶媒装置
US7942955B2 (en) Static devolatilisation apparatus and method for a liquid containing polymers
EP2465614B1 (en) Coating apparatus and liquid substance coating method
WO2016143776A1 (ja) 蒸発装置
FI100701B (sv) Installation för att bekämpa brand
US20060272733A1 (en) Dripless means for a fuel dispensing nozzle
JP3797987B2 (ja) ポリマー溶液の脱溶媒方法及びポリマーの製造方法
EP0059106A2 (en) Process for the separation treatment of polymer from polymer solution
CN101754983B (zh) 用于从溶液回收溴化丁二烯聚合物的方法
JP2002529215A (ja) 蒸発のための水を処理する方法および装置
JP5734844B2 (ja) 多相流を分割する方法および装置
WO2020241252A1 (ja) 精製クロロプレン系重合体ラテックスの製造方法
EP1348720B1 (en) Process for producing olefinic polymer
CN207970641U (zh) 用于油烟净化器的喷射系统
US10370948B2 (en) Processing of oil by steam addition
US10125590B1 (en) Processing of oil by steam addition
JP3425364B2 (ja) 還流凝縮器
US20220379239A1 (en) Method of bubble removal from viscous fluid
JP2002145907A (ja) 重合装置および重合装置における原料ガスの供給方法
US10260326B1 (en) Processing of oil by steam addition
JP2000273105A (ja) イソブチレン系重合体の重合反応方法
JPWO2018230550A1 (ja) 蒸発装置
JPS642605B2 (ja)
JP2018176000A (ja) 貯蔵タンク用散水装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060323

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060323

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20060323

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20060421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060612

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3817564

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090616

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090616

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100616

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100616

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110616

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110616

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120616

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120616

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616

Year of fee payment: 7

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140616

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees