JP3797987B2 - ポリマー溶液の脱溶媒方法及びポリマーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリマー溶液の脱溶媒方法及びポリマーの製造方法に関する。更に詳しくは、溶液重合により生成するポリマー溶液から溶媒を効率よく除去する脱溶媒方法及びポリマーの製造方法に関する。
溶液重合により生成するポリマー溶液に含有されるポリマーの回収は、通常、このポリマー溶液を水洗し、触媒残渣等を分解して除去した後、脱揮処理し、ポリマー溶液から溶媒及び未反応モノマー、並びに残留する少量の水等の揮発成分を除去することにより行われる。また、この脱揮処理は、従来より、フラッシュ蒸発法等によってポリマー溶液を予め濃縮し、その後、スチームストリッピングにより脱溶媒する方法等で行われている。このスチームストリッピングは、脱溶媒タンクに通常その底部よりスチームを供給し、溶媒とスチームとを接触させることにより行われるが、脱溶媒タンクが1基のみの場合は、系内が平衡状態となり効率よく脱溶媒することができない傾向にある。そこで、直列に接続された複数の脱溶媒タンク、通常は2基の脱溶媒タンクを使用して多段に脱溶媒する方法が提案され、実施されている(例えば、非特許文献1参照。)。
社団法人石油学会編「石油化学プロセス」株式会社講談社発行、2001年8月10日、p334、図13.1 BRの連続重合プロセスフロー
複数の脱溶媒タンクを用いる方法によれば、脱溶媒タンクが1基のみの場合に比べてポリマーに残留する溶媒をより低減することができる。しかし、運転条件等によっては十分に脱溶媒することができない場合もあり、残留溶媒を確実に低減させることが必要とされている。
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、溶液重合により生成するポリマー溶液から溶媒をより効率よく除去するポリマー溶液の脱溶媒方法及びポリマーの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.前段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側脱溶媒タンクの気相部と前段側脱溶媒タンクの液相部とを接続する配管と、該配管に配設された少なくとも1個の開度調整手段と、を備える装置を使用し、スチームストリッピングにより溶媒を除去するポリマー溶液の脱溶媒方法において、該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)との圧力差(△P=P−P)が、開度調整手段を全開にした場合における該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P20)と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P10)との圧力差(△P=P20−P10)より0.005〜0.6MPa大きくなるように圧力調整することを特徴とするポリマー溶液の脱溶媒方法。
2.前段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側脱溶媒タンクの気相部と前段側脱溶媒タンクの液相部とを接続する配管と、該配管に配設された少なくとも1個の開度調整手段と、を備える装置を使用し、スチームストリッピングにより溶媒を除去するポリマー溶液の脱溶媒方法において、該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)との圧力差(△P=P−P)が0.036MPa以上となるように圧力調整することを特徴とするポリマー溶液の脱溶媒方法。
3.上記後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力が0.02〜1MPaGである上記1.又は2.に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
4.上記後段側脱溶媒タンクの液相部の温度が100〜200℃である上記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
5.上記開度調整手段が圧力調整弁又はオリフィスプレートである上記1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
6.上記後段側脱溶媒タンクに投入される溶媒含有ポリマーに残留する溶媒濃度が10質量%以下である上記1.乃至5.のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
7.上記ポリマー溶液を連続的に供給し、且つ該ポリマー溶液に含有されていたポリマーを連続的に回収する上記1.乃至6.のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
8.上記ポリマー溶液に含有されるポリマーが、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、エチレン・α−オレフィン共重合ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブタジエン樹脂又はアクリル樹脂である上記1.乃至7.のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
9.上記溶媒が、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン、n−ヘキサン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、ジクロロメタンの群から選択される少なくとも1種である上記1.乃至8.のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
10.溶液重合によりポリマー溶液を調製し、次いで、前段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側脱溶媒タンクの気相部と前段側脱溶媒タンクの液相部とを接続する配管と、該配管に配設された少なくとも1個の開度調整手段と、を備える装置を使用し、スチームストリッピングにより上記ポリマー溶液から溶媒を除去するポリマーの製造方法であって、該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P )と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P )との圧力差(△P=P −P )が、開度調整手段を全開にした場合における該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P 20 )と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P 10 )との圧力差(△P =P 20 −P 10 )より0.005〜0.6MPa大きくなるように圧力調整することを特徴とするポリマーの製造方法。
11.溶液重合によりポリマー溶液を調製し、次いで、前段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側脱溶媒タンクの気相部と前段側脱溶媒タンクの液相部とを接続する配管と、該配管に配設された少なくとも1個の開度調整手段と、を備える装置を使用し、スチームストリッピングにより上記ポリマー溶液から溶媒を除去するポリマーの製造方法であって、該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P )と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P )との圧力差(△P=P −P )が0.036MPa以上となるように圧力調整することを特徴とするポリマーの製造方法。
12.上記後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力が0.02〜1MPaGである上記10.又は11.に記載のポリマーの製造方法。
13.上記後段側脱溶媒タンクの液相部の温度が100〜200℃である上記10.乃至12.のうちのいずれか1項に記載のポリマーの製造方法。
14.上記ポリマー溶液に含有されるポリマーが、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、エチレン・α−オレフィン共重合ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブタジエン樹脂又はアクリル樹脂である上記10.乃至13.のうちのいずれか1項に記載のポリマーの製造方法。
開度調整手段を全開にした場合に比べて前段側と後段側の脱溶媒タンクの圧力差が大きくなるように圧力調整する本発明のポリマー溶液の脱溶媒方法によれば、ポリマー溶液から溶媒を効率よく除去することができる。
前段側と後段側の脱溶媒タンクの圧力差を特定した本発明の他のポリマー溶液の脱溶媒方法によれば、ポリマー溶液から溶媒をより効率よく除去することができる。
また、後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力が0.02〜1MPaGである場合は、ポリマーの種類によらず、各種のポリマーを含有する溶液から溶媒を効率よく除去することができる。
更に、後段側脱溶媒タンクの液相部の温度が100〜200℃である場合は、溶媒の種類によらず、特に効率よく溶媒を除去することができる。
また、開度調整手段が圧力調整弁又はオリフィスプレートである場合は、圧力の調整が容易であり、より効率よく溶媒を除去することができる。
更に、後段側脱溶媒タンクに投入される溶媒含有ポリマーに残留する溶媒の濃度が10質量%以下である場合は、後段側脱溶媒タンクにおける溶媒含有ポリマーから、より容易に溶媒を除去することができる。
また、ポリマー溶液を連続的に供給し、且つポリマー溶液に含有されていたポリマーを連続的に回収する場合は、溶媒の除去とポリマーの回収とを効率よく行うことができる。
更に、ポリマー溶液に含有されるポリマーが、特定のものである場合は、ポリマーの種類によらず、溶媒を効率よく除去することができる。
また、溶媒が特定のものである場合は、より容易に溶媒を除去することができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
上記「前段側に配置された脱溶媒タンク」と、上記「後段側に配置された脱溶媒タンク」とは直列に接続されて用いられる。「後段側脱溶媒タンク」は、本発明の脱溶媒方法では、前段側脱溶媒タンクとの圧力差がより大きくなるように圧力調整されて圧力が高くなっているタンクである。また、本発明の他の脱溶媒方法では、「後段側脱溶媒タンク」は、前段側脱溶媒タンクとの圧力差が特定の値以上となるように圧力調整されて圧力が高くなっているタンクである。更に、「前段側脱溶媒タンク」は、上記に示す各後段側脱溶媒タンクの前に配設され、且つ後段側脱溶媒タンクの圧力よりも所定以上低い圧力を有するタンクである。
尚、上記「装置」では、前段側脱溶媒タンクの更に前段に1基以上の他の脱溶媒タンクが接続されていてもよく、後段側脱溶媒タンクの更に後段に1基以上の他の脱溶媒タンクが接続されていてもよく、前段側脱溶媒タンク及び後段側脱溶媒タンクの各々に更にそれぞれ1基以上の他の脱溶媒タンクが接続されていてもよい。尚、溶媒は、その大部分がポリマー溶液が投入される脱溶媒タンク、即ち、最前段の脱溶媒タンクにおいて分離、除去される。従って、脱溶媒タンクとしては、前段側脱溶媒タンクを1基、後段側脱溶媒タンクを1基、計2基のタンクを用いることが好ましい。
装置が他の脱溶媒タンクを備えない場合、即ち、脱溶媒タンクが前段側脱溶媒タンクと後段側脱溶媒タンクとの2基であるとき、前段側脱溶媒タンクには、重合装置又はポリマー溶液を貯蔵するポリマータンク等から送出されたポリマー溶液が投入される。また、後段側脱溶媒タンクには、前段側脱溶媒タンクにおいて脱溶媒され、少量の溶媒が残留するポリマーが移送され、更に脱溶媒された後、微量の溶媒が残留するポリマーが回収される。この後段側脱溶媒タンクは、本発明の脱溶媒方法では、前段側脱溶媒タンクとの圧力差がより大きくなるように圧力調整される。更に、本発明の他の脱溶媒方法では、後段側脱溶媒タンクは、前段側脱溶媒タンクとの圧力差が特定の値以上となるように圧力調整される。
装置が他の脱溶媒タンクを備え、脱溶媒タンクが3基以上である場合、前段側脱溶媒タンクの更に前段に他の脱溶媒タンクが接続されたときは、この他の脱溶媒タンクのうちの最前段のタンクにポリマー溶液が投入される。この他の脱溶媒タンクの圧力は、通常、前段側脱溶媒タンクと同程度であり、このタンクは前段側脱溶媒タンクを十分に機能させるために配置されるものである。また、後段側脱溶媒タンクの更に後段に他の脱溶媒タンクが接続されたときは、この他の脱溶媒タンクのうちの最後段のタンクから脱溶媒されたポリマーが回収される。この他の脱溶媒タンクの圧力は、通常、後段側脱溶媒タンクと同程度であり、このタンクは後段側脱溶媒タンクから移送された溶媒を含有するポリマーを更に脱溶媒し、残留溶媒をより低減させるために配置されるものである。前段側脱溶媒タンクとその前段に接続された他のタンクの圧力、また、他のタンクが2基以上であるときの各々の他のタンクの圧力、は同じであってもよいし、異なっていてもよい。更に、後段側脱溶媒タンクとその後段に接続された他のタンクの圧力、また、他のタンクが2基以上であるときの各々の他のタンクの圧力、も同じであってもよいし、異なっていてもよい。
前段側脱溶媒タンクと後段側脱溶媒タンクとの間には、前段側脱溶媒タンクの液相部と後段側脱溶媒タンクの気相部とを接続し、且つ前段側脱溶媒タンク内の溶媒を含有するポリマーを後段側脱溶媒タンクに移送するための配管が配設される。また、後段側脱溶媒タンクの気相部と前段側脱溶媒タンクの液相部とを接続し、且つ後段側脱溶媒タンク内の溶媒を含有するスチームを前段側脱溶媒タンクに移送するための配管が接続される。更に、この溶媒を含有するスチームを移送するための配管には、少なくとも1個の開度調整手段が配設される。開度調整手段は特に限定されず、例えば、圧力調整弁、オリフィスプレート等が挙げられる。
本発明の脱溶媒方法及び本発明の他の脱溶媒方法では、上記のように前段側と後段側の脱溶媒タンクを備える装置により、ポリマー溶液を連続的に供給し、且つポリマー溶液に含有されていたポリマーを連続的に回収することができ、残留溶媒が極めて少ないポリマーを効率よく回収することができる。
本発明の脱溶媒方法では、後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)と前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)との圧力差(△P=P−P)が、開度調整手段を全開にした場合における後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P20)と前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P10)との圧力差(△P=P20−P10)より0.005〜0.6MPa大きくなるように圧力調整される。このように圧力調整されたときのΔPとΔPとの差(ΔP−ΔP)は0.01〜0.4MPa、特に0.02〜0.4MPa、更に0.05〜0.3MPaであることが好ましい。ΔPは脱溶媒時の運転条件等により異なるが、通常、0.012〜0.035MPaとなり、ΔPがΔPより0.005〜0.6MPa、好ましくは0.01〜0.4MPa、特に好ましくは0.02〜0.4MPa、更に好ましくは0.05〜0.3MPa大きくなるように圧力調整することができる。このようにして圧力調整された後のΔPは0.036MPa以上(通常、1.0MPa以下)であることが好ましい。これによって後段側脱溶媒タンクにおける脱溶媒の効率が向上する。尚、回収されるポリマーに残留する溶媒濃度を0.7質量%以下、特に0.5質量%以下、更には0.3質量%以下とすることができる。
更に、本発明の他の脱溶媒方法では、後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)と前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)との圧力差(△P=P−P)が0.036MPa以上となるように圧力調整される。この△Pは0.04MPa以上、特に0.05MPa以上、更に0.075MPa以上、特に0.1MPa以上であることが好ましい。また、通常、1.0MPa以下である。この圧力調整は、例えば、上記と同様にして行うことができる。即ち、ΔPは、通常、0.012〜0.035MPaであり、ΔPがΔPより0.005〜0.6MPa、好ましくは0.01〜0.4MPa、特に好ましくは0.02〜0.4MPa、更に好ましくは0.05〜0.3MPa大きくなるように圧力調整することができる。このようにして圧力調整された後段側脱溶媒タンクにおいては脱溶媒の効率が向上し、回収されるポリマーに残留する溶媒濃度を0.7質量%以下、特に0.5質量%以下、更には0.3質量%以下とすることができる。
また、本発明の脱溶媒方法及び本発明の他の脱溶媒方法では、後段側脱溶媒タンクの圧力は特に限定されないが、0.02〜1MPaGとすることができる。この圧力は0.02〜0.6MPaGであることが好ましく、0.05〜0.5MPaG、特に0.05〜0.4MPaG、更に0.08〜0.4MPaG、特に0.09〜0.4MPaGであることがより好ましい。この圧力が0.02MPaG未満であると脱溶媒の効率が十分に向上せず、1MPaGを越える場合はポリマーの劣化の問題が生じることがあり、好ましくない。
後段側脱溶媒タンクは、その圧力を高くすることにより、温度が上昇する。この温度は、溶媒の種類及び目標とする残留溶媒濃度等によって所定値に設定することが好ましい。温度の調整は、後段側脱溶媒タンクの圧力により容易に行うことができる。この後段側の脱溶媒タンクの温度は特に限定されないが、100〜200℃、特に105〜150℃、更に110〜140℃であることが好ましい。
後段側脱溶媒タンクに投入される溶媒含有ポリマーに残留する溶媒量は限定されないが、10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下、特に5質量%以下、更には0.2〜3質量%であることがより好ましい。溶媒含有ポリマーに残留する溶媒量が10質量%以下であれば、本発明の脱溶媒方法におけるΔP−ΔP、又は本発明の他の脱溶媒方法におけるΔPが特定の範囲内となるように圧力調整した場合に、後段側脱溶媒タンクにおける脱溶媒をより効率よく行うことができる。尚、最後段の脱溶媒タンクから回収されるポリマーにおける残留溶媒濃度は、2質量%以下、特に1.5質量%以下、更には0.7質量%以下とすることができ、0.1〜0.7質量%、特に0.1〜0.5質量%とすることもできる。
脱溶媒時、スチームは、最前段、即ち、ポリマー溶液が投入される脱溶媒タンクの液相部及びこの脱溶媒タンクにポリマー溶液を投入するためのポリマー溶液投入用配管のうちの少なくとも一方に供給される。この場合、スチームは、脱溶媒タンクにポリマー溶液を投入するためのポリマー溶液投入用配管に供給することが好ましい。また、脱溶媒タンク及びポリマー溶液投入用配管の各々に供給してもよいが特にその必要はない。更に、スチームは、最後段の脱溶媒タンクの液相部にも供給される。尚、脱溶媒タンクが3基以上である場合、最前段及び最後段のタンクの間の他の脱溶媒タンクには、スチームを供給してもよく、供給しなくてもよい。
このようにして供給されたスチームは、最前段の脱溶媒タンクの液相部及び/又はポリマー溶液投入用配管においてポリマー溶液と接触し、ポリマー溶液に含有される溶媒が気化し、この気化した溶媒は、脱溶媒タンクの気相部においてポリマーから分離され、脱溶媒される。また、その他のタンクでは、各々のタンクの間に配設された溶媒含有ポリマー移送用配管により、少量の溶媒を含有するポリマーが前段の脱溶媒タンクの液相部から後段の脱溶媒タンクの気相部へと順次移送される。その後、溶媒含有ポリマーはそれぞれのタンクの液相部に落下し、この液相部においてスチームと接触して更に溶媒が分離、除去される。一方、それぞれのタンクの間に配設された溶媒含有スチーム移送用配管により、溶媒を含有するスチームが後段の脱溶媒タンクの気相部から前段の脱溶媒タンクの液相部へと順次移送される。このようにして、各々のタンクにおいて更に溶媒が分離、除去され、溶媒を含有するスチームは、最前段の脱溶媒タンクの上部、通常、頂部から取り出され、溶媒とスチームとが分離され、それぞれ回収される。更に、微量の溶媒が残留するポリマーが、最後段の脱溶媒タンクの下部、通常、底部から取り出され、ポリマー回収工程に移送され、ポリマーが回収される。
最前段の脱溶媒タンク及び/又はポリマー溶液投入用配管に供給されるスチームの圧力及び温度は、脱溶媒が効率よくなされる限り特に限定されないが、圧力は0.1〜10MPaG、特に0.2〜2MPaGであることが好ましい。更に、温度は110〜320℃、特に130〜220℃であることが好ましい。また、供給されるスチーム量は、脱溶媒タンクの基数、溶媒の種類、ポリマー溶液の温度及び目標とする残留溶媒濃度等にもよるが、ポリマー溶液に含有される溶媒との質量比(スチームの質量/溶媒の質量)で、0.1〜0.7、特に0.2〜0.6、更に0.3〜0.5とすることができる。この質量比が0.1未満であると、十分に脱溶媒することができない傾向にある。一方、この質量比が0.7であれば、効率よく脱溶媒することができ、より多量のスチームを使用する必要はない。
また、最後段の脱溶媒タンクに供給されるスチームの圧力及び温度も限定されず、圧力は0.1〜10MPaG、特に0.2〜2MPaGであることが好ましく、温度は110〜320℃、特に130〜220℃であることが好ましい。更に、この最後段のタンクに供給されるスチーム量(タンクが3基以上であり、最前段と最後段との間の中間に配置されたタンクにもスチームが供給される場合は、最後段のタンク及び中間に配置されたタンクに供給されるスチームの合計量)も限定されないが、質量比で、最前段の脱溶媒タンク及び/又はポリマー溶液投入用配管に供給されるスチーム量の0.2〜20倍、特に1〜20倍とすることが好ましい。
本発明のポリマー溶液の脱溶媒方法において使用する装置は特に限定されないが、例えば、以下のような脱溶媒装置を用いることができる。
この装置は、脱溶媒タンクとして、前段側に配置された前段側溶媒タンクと、後段側に配置された後段側脱溶媒タンクとを備える。
また、この装置は、最前段の脱溶媒タンクの気相部と、重合装置又はポリマー溶液を貯蔵するポリマータンクとを接続するポリマー溶液投入用配管、最前段の脱溶媒タンクの気相部及び/又はポリマー溶液投入用配管にスチームを供給するためのポリマー溶液用スチーム供給源及びポリマー溶液用スチーム供給配管、後段側脱溶媒タンクと、前段側脱溶媒タンクとを接続する溶媒含有スチーム移送用配管、この溶媒含有スチーム移送用配管に配設された圧力調整弁又はオリフィスプレート等の開度調整手段、最後段の脱溶媒タンクにスチームを供給するための後段側スチーム供給源及び後段側スチーム供給配管、ポリマー回収装置、このポリマー回収装置と最後段の脱溶媒タンクとを接続する回収ポリマー移送用配管、溶媒回収装置、及びこの溶媒回収装置と最前段の脱溶媒タンクとを接続するスチーム含有溶媒移送用配管、を備える。
最後段の脱溶媒タンクの液相部へのスチームの供給は、このタンクの底部からでもよく、側部からでもよいが、ポリマーの全量を均等にスチームと接触させるためには底部、特に底部の中央部から供給することが好ましい。
溶液重合によりポリマーを製造する場合、重合後のポリマー溶液に含有される溶媒量は、ポリマーの種類、溶媒の種類、重合条件等により異なるが、ポリマー溶液を100質量%とした場合に、通常、30〜95質量%、特に50〜95質量%、更には70〜95質量%である。この溶媒の多くが、最前段の脱溶媒タンクにおいてポリマーから分離、除去され、後段側脱溶媒タンクに投入される段階では、溶媒含有ポリマーに残留する溶媒は10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下、特に5質量%以下、更に0.2〜3質量%であることがより好ましい。このように残留する溶媒が少量である場合は、脱溶媒時に、本発明の脱溶媒方法におけるΔP−ΔP、又は本発明の他の脱溶媒方法におけるΔPが特定の範囲内となるように圧力調整することにより、溶媒を効率よく除去することができる。
上記「ポリマー溶液」としては、溶液重合により生成するポリマーと溶媒とを含有する溶液を使用することができる。
このポリマーとしては、溶液重合により生成するポリマーであれば特に限定されず、例えば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム等のスチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソプレンゴム等のスチレン・イソプレン共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム等のエチレン・α−オレフィン共重合体、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブタジエン樹脂及びアクリル樹脂等が挙げられる。これらのうち好ましくはブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
尚、ポリマーの数平均分子量(Mn)は特に限定されないが、このMnが5,000〜5,000,000、特に20,000〜1,000,000、更に50,000〜500,000であれば、効率よく脱溶媒することができる。
また、溶媒の種類は特に限定されないが、溶液重合において一般に用いられるシクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン等の脂環族炭化水素溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒、n−ヘキサン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン等の脂肪族炭化水素溶媒、及びジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素溶媒などが挙げられる。これらのうち特によく用いられる溶媒は、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン及びトルエンである。この溶媒は1種のみであってもよく、2種以上の溶媒を含む混合溶媒であってもよい。
この溶媒は、圧力0.1MPaにおける沸点が30〜150℃、特に60〜120℃であることが好ましい。この範囲の沸点を有する溶媒であれば、脱溶媒時に水と容易に共沸し、より容易に十分な脱溶媒を行うことができる。
更に、脱溶媒に供する際のポリマー溶液の粘度は特に限定されないが、効率よく脱溶媒するためには、0.001〜300Pa・s、特に0.005〜200Pa・s、更に0.01〜100Pa・sであることが好ましい。また、ポリマー溶液におけるポリマーの含有量も特に限定されないが、ポリマー溶液を100質量%とした場合に、5〜70質量%、特に5〜50質量%、更には5〜30質量%であることが好ましい。このポリマーの含有量が過多であると配管等が閉塞することがあり、過少であるとポリマーを効率よく回収するという観点から好ましくない。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]基礎実験
2基の脱溶媒タンクを使用し、後段側から前段側へと溶媒含有スチームを移送するための配管に圧力調整弁が配設された装置を使用して脱溶媒する場合の、それぞれのタンクにおける圧力及び温度と残留溶媒濃度との相関を以下のようにして検討した。
(1)前段側脱溶媒タンクと後段側脱溶媒タンクとの圧力差が、開度調整手段である圧力調整弁を全開にした場合の運転状態で生じる圧力差の場合
ポリマー溶液に対するスチームの質量比を変化させ、且つ各々の質量比において前段側脱溶媒タンクの圧力が0.03MPaGとなるようにスチームを供給して脱溶媒を開始した。このときの後段側脱溶媒タンクの圧力は0.043MPaGであり、その圧力差は0.013MPa(前段側脱溶媒タンクの液中水位に相当する圧力である0.012MPaと、溶媒含有ポリマー移送用配管4の圧力損失分である0.001MPaとの合計)であった。その後、後段側脱溶媒タンクへのスチームの供給量を増加させ、圧力調整弁により前段側のタンクの圧力が0.04MPaG、更には0.05MPaGと高くなるように調整した。このときの後段側のタンクの圧力は0.053MPaG、更には0.063MPaGとなり、圧力差は各々0.013MPaであった。このようにして圧力調整した場合のそれぞれの圧力において、前段側脱溶媒タンクの出口における溶媒含有ポリマーの残留溶媒濃度をFID検知器を備えるガスクロマトグラフ装置により定量した。
その結果、図1のように、溶媒に対するスチームの質量比が大きくなると、また、この質量比が同じであっても、タンクの圧力が高くなると、温度も高くなった。そして、例えば、溶媒に対するスチームの質量比が0.40の場合について図2に矢印で示すように、圧力が高くなるとともに残留溶媒濃度は高くなる傾向にあることが分かった。
また、それぞれの圧力において後段側脱溶媒タンクの出口における溶媒含有ポリマーの残留溶媒濃度を同様にして定量した。
その結果、図3のように、溶媒に対するスチームの質量比が大きくなると、また、この質量比が同じであっても、タンクの圧力が高くなると、温度も高くなった。そして、例えば、溶媒に対するスチームの質量比が0.40の場合について図4に矢印で示すように、前段側と後段側の各々のタンクの圧力を同時に高くした場合は、圧力が高くなるとともに残留溶媒濃度は高くなる傾向にあった。
(2)前段側脱溶媒タンクと後段側脱溶媒タンクとの圧力差が、開度調整手段である圧力調整弁を全開にした場合の運転状態で生じる圧力差よりも大きくなるように圧力調整した場合
ポリマー溶液に対するスチームの質量比を変化させ、且つ各々の質量比において前段側脱溶媒タンクの圧力が0.03MPaGとなるようにスチームを供給して脱溶媒を開始した。このときの後段側脱溶媒タンクの圧力は0.043MPaGであり、その圧力差は0.013MPaであった。その後、後段側脱溶媒タンクへのスチームの供給量を増加させ、圧力調整弁により後段側脱溶媒タンクの圧力のみが0.053MPaG、更には0.063MPaGと高くなるように調整した。このときの圧力差は各々0.023MPa、0.033MPaであった。このようにして圧力調整した場合のそれぞれの圧力において後段側脱溶媒タンクの出口における溶媒含有ポリマーの残留溶媒濃度を同様にして定量した。
その結果、溶媒に対するスチームの質量比が大きくなると、また、この質量比が同じであっても、タンクの圧力が高くなると、温度も高くなることは(1)と同様であった。一方、残留溶媒濃度は、例えば、溶媒に対するスチームの質量比が0.40の場合について図5に矢印で示すように、圧力が高くなるとともに低下する傾向にあることが分かった。
[2]脱溶媒実験
2基の脱溶媒タンクを、溶媒含有ポリマー移送用配管と溶媒含有スチーム移送用配管により直列に接続し、溶媒含有スチーム移送用配管に圧力調整弁を配設した装置を使用し、上記[1]における知見に基づき、後段側脱溶媒タンクの圧力のみを高くして脱溶媒の効率を検討した。
(1)装置
この装置は、図6のように、前段側脱溶媒タンク11(ステンレス鋼製、内容積2.5m)、後段側脱溶媒タンク12(ステンレス鋼製、内容積2.5m)、ポリマー溶液を貯蔵するポリマータンク2(ステンレス鋼製、内容積5m)、一端側が前段側脱溶媒タンク11の気相部111に開口し、他端側がポリマータンク2に接続された内径1インチのポリマー溶液投入用配管21、ポリマー溶液用スチーム供給源3、一端側がポリマー溶液投入用配管21に開口し、他端側がポリマー溶液用スチーム供給源3に接続された内径3/4インチのポリマー溶液用スチーム供給配管31、一端側が前段側脱溶媒タンク11の液相部112に開口し、他端側が後段側脱溶媒タンク12の気相部121に開口する内径1インチの溶媒含有ポリマー移送用配管4、後段側スチーム供給源124、一端側が後段側脱溶媒タンク12の液相部122に開口し、他端側が後段側スチーム供給源124に接続された内径3/4インチの後段側スチーム供給用配管1241、一端側が後段側脱溶媒タンク12の気相部121に開口し、他端側が前段側脱溶媒タンク11の液相部112に開口する内径3インチの溶媒含有スチーム移送用配管5、この溶媒含有スチーム移送用配管5に配設された圧力調整弁51、ポリマー回収装置6を有するポリマー回収工程、一端側が後段側脱溶媒タンク12の液相部122に開口し、他端側がポリマー回収工程に接続された内径1インチの回収ポリマー移送用配管61、溶媒回収装置7を有する溶媒回収工程、及び一端側が前段側脱溶媒タンク11の気相部111に開口し、他端側が溶媒回収工程に接続された内径3インチのスチーム含有溶媒移送用配管73を備える。
また、前段側脱溶媒タンク11及び後段側脱溶媒タンク12には、それぞれ図7のようなコーンケーブ型攪拌翼113、123が取り付けられている。このコーンケーブ型攪拌翼を用いたため、各々の液相部を十分に攪拌することができ、より効率よく脱溶媒を行うことができた。
尚、ポリマータンク2には、傾斜ディスクタービン型の攪拌翼23が取付けられている。
(2)脱溶媒方法
ポリマー溶液として、n−ヘキサンに、6.5質量%のエチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴムが溶解している溶液を用いた。更に、スチームとしては、圧力0.3MPaG、温度143℃のものを用いた。また、ポリマー溶液の送出量は100kg/時間、ポリマー溶液投入用配管内を移送されるポリマー溶液に供給されるスチーム量は2kg/時間、後段側脱溶媒タンクに供給されるスチーム量は31kg/時間として脱溶媒を行った。尚、前段側と後段側のスチーム量の合計の溶媒に対する質量比は0.35となる。
ポリマー溶液は、攪拌翼を備えるポリマータンク2に貯蔵し、このポリマータンク2からギアポンプ22により送出し、流量計により計量し、ポリマー溶液投入用配管21内を移送した。このポリマー溶液に、ポリマー溶液用スチーム供給配管31から所定量のスチームをフラッシュし、ポリマー溶液投入用配管21内を更に移送させ、前段側脱溶媒タンク11の気相部111に投入した。ここで、気化した溶媒がポリマーから分離され、脱溶媒された。分離された溶媒は、脱溶媒タンク11の頂部から回収し、冷却器71により冷却して液化し、次いで、デカンター72に移送し、このデカンター72内で溶媒と水とを分離し、溶媒は溶媒回収装置7において精製した後、回収した。
一方、少量の溶媒が残留する溶媒含有ポリマーは、前段側脱溶媒タンク11の液相部112に落下し、この溶媒含有ポリマーを、溶媒含有ポリマー移送用配管4により移送し、後段側脱溶媒タンク12の気相部121に投入した。その後、溶媒含有ポリマーは液相部122に落下し、後段側スチーム供給用配管1241から供給されるスチームによるスチームストリッピングにより更に脱溶媒された。次いで、微量の溶媒が残留するポリマーを、後段側脱溶媒タンク12の液相部122から抜き取り、回収ポリマー移送用配管61内を移送し、ポリマー回収装置6において乾燥し、回収した。また、後段側脱溶媒タンクにおいて分離された溶媒は、溶媒含有スチーム移送用配管5により、前段側脱溶媒タンク11の液相部112に移送し、この液相部112において分離された溶媒とともに回収した。
比較例1
上記の脱溶媒の操作において、溶媒含有スチーム移送用配管5に配設された圧力調整弁51を特に操作することなく、即ち、後段側脱溶媒タンク12の圧力を調整することなく脱溶媒を行った。このときの後段側脱溶媒タンク12の圧力は0.070MPaG、前段側脱溶媒タンク11の圧力は0.056MPaGであり、圧力差ΔPは0.014MPa(前段側脱溶媒タンクの液中水位に相当する圧力である0.013MPaと、溶媒含有ポリマー移送用配管4及び溶媒含有スチーム移送用配管5の圧力損失分である0.001MPaとの合計)であった。更に、温度は117℃であった。このようにして脱溶媒しながら、溶媒含有ポリマー移送用配管4から脱溶媒タンク12の気相部121に投入される直前の溶媒含有ポリマーをサンプリングし、残留する溶媒を定量したところ、残留溶媒濃度は6.28質量%であった。更に、後段側脱溶媒タンク12の出口付近の回収ポリマー移送用配管61においてサンプリングし、ポリマーに残留する溶媒を定量したところ、残留溶媒濃度は0.88質量%であった。
この残留溶媒の定量は、前記と同様に検知器としてFIDを備えるガスクロマトグラフ装置により行った。
実施例1
上記の脱溶媒の操作において、溶媒含有スチーム移送用配管5に配設された圧力調整弁51を絞って、後段側脱溶媒タンク12の圧力を0.070MPaGから0.095MPaGへと昇圧させた。これにより、後段側脱溶媒タンクの温度は117℃から120℃へと昇温した。このときの前段側脱溶媒タンク11の圧力は0.056MPaGであり、圧力差ΔPは0.014MPaから0.039MPaと大きくなり、ΔP−ΔPは0.025MPaとなった。このようにして後段側脱溶媒タンク12と前段側脱溶媒タンク11との圧力差が、圧力調整弁を全開とした運転状態での圧力差より大きくなるように圧力調整した。その後、比較例1と同様にして、後段側脱溶媒タンク12の気相部121に投入される溶媒含有ポリマーに残留する溶媒を定量したところ、残留溶媒濃度は6.03質量%であった。また、同様にして後段側脱溶媒タンク12の出口付近においてサンプリングし、定量したところ、残留溶媒濃度は0.48質量%であった。
実施例2
後段側脱溶媒タンク12の圧力を0.110MPaGとすることにより、前段側脱溶媒タンク11との圧力差ΔPが0.054MPa、ΔP−ΔPが0.040MPaと更に大きくなり、温度が122℃となった他は、実施例1と同様にして脱溶媒を行った。その後、実施例1と同様にして、後段側脱溶媒タンク12の気相部121に投入される溶媒含有ポリマーに残留する溶媒を定量したところ、残留溶媒濃度は5.97質量%であった。更に、同様にして後段側脱溶媒タンク12の出口付近においてサンプリングし、定量したところ、残留溶媒濃度は0.50質量%であった。
実施例3
後段側脱溶媒タンク12の圧力を0.210MPaGとすることにより、前段側脱溶媒タンク11との圧力差ΔPが0.154MPa、ΔP−ΔPが0.140MPaと更に大きくなり、温度が135℃となった他は、実施例1と同様にして脱溶媒を行った。その後、実施例1と同様にして、後段側脱溶媒タンク12の気相部121に投入される溶媒含有ポリマーに残留する溶媒を定量したところ、残留溶媒濃度は5.99質量%であった。また、同様にして後段側脱溶媒タンク12の出口付近においてサンプリングし、定量したところ、残留溶媒濃度は0.25質量%であった。
以上、比較例1及び実施例1〜3の結果を表1に示す。
Figure 0003797987
表1並びにΔP−ΔPと温度との相関、及び温度と残留溶媒濃度との相関を示す図8から分かるように、後段側脱溶媒タンクと前段側脱溶媒タンクとの圧力差が、圧力調整弁を全開とした運転状態での圧力差より大きくなるように調整することにより、温度が高くなり、残留溶媒濃度が低下した。また、ΔPと温度との相関、及び温度と残留溶媒濃度との相関を示す図9からも、同様に圧力調整により残留溶媒濃度が低下することが分かる。特に、圧力が0.210MPaGであり、ΔPが0.154MPa、ΔP−ΔPが0.140MPaと大きい場合は、残留溶媒濃度を0.25質量%と大きく低減させることができた。
尚、本発明では、上記の実施例の記載に限られず、目的、用途等によって、本発明の範囲内において種々変更した実施例とすることができる。例えば、脱溶媒タンクに取り付けられる攪拌翼としては、ディスクタービン翼及び傾斜パドル翼等を使用することもできる。また、定量ポンプとしては、プランジャーポンプ及びダイアフラムポンプ等を用いることもできる。更に、ポリマー溶液投入用配管と、ポリマー溶液用スチーム供給配管との連結部に気液混合器を配設し、この気液混合器においてポリマー溶液とスチームとを接触させて、脱溶媒の効率をより向上させることもできる。
また、脱溶媒タンクにスチームを供給する配管、又は溶媒含有スチームを移送し、供給する配管の開口部は、スチーム等をより高速で供給することができる構造とすることもできる。例えば、配管の先端部を、配管の径に比べて小径の複数の孔が環状に配列された構造とすることができる。この場合、配管の先端側に、そのような構造の開口部を備える治具を取り付けてもよい。また、配管に比べて小径の複数の細管が、特に、脱溶媒タンクの周方向において同一方向に開口している構造とすることもできる。この場合も、配管の先端側に、そのような構造の開口部を備える治具を取り付けてもよい。
前段側脱溶媒タンクにおける溶媒に対するスチームの質量比及び圧力と、温度との相関を表すグラフである。 前段側脱溶媒タンクにおける温度及び圧力と、残留溶媒濃度との相関を表すグラフである。 後段側脱溶媒タンクにおける溶媒に対するスチームの質量比及び圧力と、温度との相関を表すグラフである。 前段側と後段側の脱溶媒タンクの圧力を同時に高くした場合の、後段側脱溶媒タンクにおける温度及び圧力と、残留溶媒濃度との相関を表すグラフである。 後段側脱溶媒タンクの圧力のみを高くした場合の、後段側脱溶媒タンクにおける温度及び圧力と、残留溶媒濃度との相関を表すグラフである。 脱溶媒の評価に用いた装置の模式図である。 脱溶媒タンクに配設されたコーンケーブ型攪拌翼の斜視図である。 ΔP−ΔPと温度との相関、及び温度と残留溶媒濃度との相関を表すグラフである。 ΔPと温度との相関、及び温度と残留溶媒濃度との相関を表すグラフである。
符号の説明
11;前段側脱溶媒タンク、12;後段側脱溶媒タンク、111、121;気相部、112、122;液相部、113、123;攪拌翼、114;温水供給源、1141;温水供給用配管、124;後段側スチーム供給源、1241;後段側スチーム供給用配管、2;ポリマータンク、21;ポリマー溶液投入用配管、22:ギアポンプ、23;攪拌翼、3;ポリマー溶液用スチーム供給源、31、ポリマー溶液用スチーム供給配管、4;溶媒含有ポリマー移送用配管、41;溶媒含有ポリマー移送用ポンプ、5;溶媒含有スチーム移送用配管、51;圧力調整弁、6;ポリマー回収装置、61;回収ポリマー移送用配管、62;回収ポリマー移送用ポンプ、7;溶媒回収装置、71;冷却器、72;デカンター、73;スチーム含有溶媒移送用配管、74;溶媒回収用ポンプ、75;水移送用配管、76;水移送用ポンプ。

Claims (14)

  1. 前段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側脱溶媒タンクの気相部と前段側脱溶媒タンクの液相部とを接続する配管と、該配管に配設された少なくとも1個の開度調整手段と、を備える装置を使用し、スチームストリッピングにより溶媒を除去するポリマー溶液の脱溶媒方法において、該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)との圧力差(△P=P−P)が、開度調整手段を全開にした場合における該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P20)と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P10)との圧力差(△P=P20−P10)より0.005〜0.6MPa大きくなるように圧力調整することを特徴とするポリマー溶液の脱溶媒方法。
  2. 前段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側脱溶媒タンクの気相部と前段側脱溶媒タンクの液相部とを接続する配管と、該配管に配設された少なくとも1個の開度調整手段と、を備える装置を使用し、スチームストリッピングにより溶媒を除去するポリマー溶液の脱溶媒方法において、該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P)との圧力差(△P=P−P)が0.036MPa以上となるように圧力調整することを特徴とするポリマー溶液の脱溶媒方法。
  3. 上記後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力が0.02〜1MPaGである請求項1又は2に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  4. 上記後段側脱溶媒タンクの液相部の温度が100〜200℃である請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  5. 上記開度調整手段が圧力調整弁又はオリフィスプレートである請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  6. 上記後段側脱溶媒タンクに投入される溶媒含有ポリマーに残留する溶媒濃度が10質量%以下である請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  7. 上記ポリマー溶液を連続的に供給し、且つ該ポリマー溶液に含有されていたポリマーを連続的に回収する請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  8. 上記ポリマー溶液に含有されるポリマーが、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、エチレン・α−オレフィン共重合ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブタジエン樹脂又はアクリル樹脂である請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  9. 上記溶媒が、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン、n−ヘキサン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、ジクロロメタンの群から選択される少なくとも1種である請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載のポリマー溶液の脱溶媒方法。
  10. 溶液重合によりポリマー溶液を調製し、次いで、前段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側脱溶媒タンクの気相部と前段側脱溶媒タンクの液相部とを接続する配管と、該配管に配設された少なくとも1個の開度調整手段と、を備える装置を使用し、スチームストリッピングにより上記ポリマー溶液から溶媒を除去するポリマーの製造方法であって、該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P )と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P )との圧力差(△P=P −P )が、開度調整手段を全開にした場合における該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P 20 )と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P 10 )との圧力差(△P =P 20 −P 10 )より0.005〜0.6MPa大きくなるように圧力調整することを特徴とするポリマーの製造方法。
  11. 溶液重合によりポリマー溶液を調製し、次いで、前段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側に配置された脱溶媒タンクと、後段側脱溶媒タンクの気相部と前段側脱溶媒タンクの液相部とを接続する配管と、該配管に配設された少なくとも1個の開度調整手段と、を備える装置を使用し、スチームストリッピングにより上記ポリマー溶液から溶媒を除去するポリマーの製造方法であって、該後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P )と該前段側脱溶媒タンクの気相部の圧力(P )との圧力差(△P=P −P )が0.036MPa以上となるように圧力調整することを特徴とするポリマーの製造方法。
  12. 上記後段側脱溶媒タンクの気相部の圧力が0.02〜1MPaGである請求項10又は11に記載のポリマーの製造方法。
  13. 上記後段側脱溶媒タンクの液相部の温度が100〜200℃である請求項10乃至12のうちのいずれか1項に記載のポリマーの製造方法。
  14. 上記ポリマー溶液に含有されるポリマーが、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、エチレン・α−オレフィン共重合ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ブタジエン樹脂又はアクリル樹脂である請求項10乃至13のうちのいずれか1項に記載のポリマーの製造方法。
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